JP6429585B2 - 原子力発電プラント及び運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気発生器における伝熱管破損事故が発生したときに、原子炉を安定して停止させるための機能を有する原子力発電プラント、並びに、原子力発電プラントの運転方法に関するものである。
例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)を有する原子力発電プラントは、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、原子炉の炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。そして、蒸気発生器は、原子炉からの高温高圧の一次系冷却水の熱を二次系冷却水に伝え、二次系冷却水で水蒸気を発生させるものである。
このような原子力発電プラントにて、蒸気発生器では、一次系を循環する冷却水の圧力が二次系を循環する冷却水の圧力よりも高いことから、伝熱管が破損すると、一次系の冷却水が二次系の冷却水側に流出し、一次系の放射性物質が二次系を介して外部に漏洩するおそれがある。そのため、蒸気発生器における伝熱管破損事故(SGTR:Steam Generator Tube Rupture)が発生したとき、原子炉トリップ(原子炉緊急停止)を実行した後、一次系の冷却水を減温及び減圧することで、一次系の冷却水と二次系の冷却水を均圧させることが必要となる。
蒸気発生器における伝熱管破損事故の発生を診断するものとしては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載された加圧水型原子炉の異常診断装置は、二次系主蒸気配管に対してバイパス系を設け、このバイパス系にガンマ線スペクトルおよび線量率測定系を設け、これらの測定系から得るデータの比較を行うことで、伝熱管破損による放射能漏洩の異常を判定するものである。
特開平05−002093号公報
従来における伝熱管破損事故の発生を診断するものにあっては、ガンマ線スペクトルおよび線量率測定系により二次系主蒸気配管における放射能漏洩の異常を判定している。ところが、この場合、ガンマ線スペクトルおよび線量率測定系の異常測定や故障などにより誤検出の可能性がある。誤検出により原子炉トリップを実行した場合、多大な損害が発生してしまうことから、伝熱管破損事故の発生の診断に対して更なる精度の向上が期待されている。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として原子炉における安全性の向上を可能とする原子力発電プラント及び運転方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の原子力発電プラントは、一次系冷却材を循環して原子炉により加熱可能な一次系冷却ラインと、二次系冷却材を循環して蒸気発生器により前記一次系冷却材を冷却すると共に二次系蒸気を生成する二次系蒸気ラインと、二次系蒸気によりタービンを駆動して発電する発電装置と、二次系冷却材または二次系蒸気における放射性物質の濃度を検出する濃度検出部と、前記一次系冷却ラインから前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩の発生を一次系冷却材の流量の変化に基づいて推定する漏洩推定検出部と、前記濃度検出部が検出した放射性物質の濃度が予め設定された規定濃度を超えると共に前記漏洩推定部が検出した一次系冷却材の流量の減少が予め設定された規定規定量を超える伝熱管破損事象が発生すると前記原子炉を緊急停止すると共に前記二次系蒸気ラインを遮断して前記蒸気発生器を隔離する制御装置と、を有することを特徴とするものである。
従って、蒸気発生器の伝熱管が破損すると、一次系冷却ラインの一次系冷却材が蒸気発生器の伝熱管の破損部を通して二次系蒸気ラインに漏洩し、放射性物質を含む一次系冷却材が二次系冷却材に混入する。制御装置は、二次系蒸気ラインにおける放射性物質の濃度が規定濃度を超えると共に、二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の減少が規定規定量を超える伝熱管破損事象が発生したとき、原子炉を緊急停止すると共に二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器を隔離する。そのため、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器を隔離することで、他の二次系蒸気ラインへの放射性物質の漏洩を防止することができ、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として原子炉における安全性を向上することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記一次系冷却ラインと前記二次系蒸気ラインと前記蒸気発生器とが複数組設けられ、前記濃度検出部は、複数の前記二次系蒸気ラインに設けられ、前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた前記二次系蒸気ラインを遮断することを特徴としている。
従って、蒸気発生器が複数設けられるとき、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた二次系蒸気ラインを遮断することで、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器を適正に隔離し、他の二次系蒸気ラインへの放射性物質の漏洩を防止することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記二次系蒸気ラインは、前記蒸気発生器と前記タービンとの間に開閉弁が設けられ、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に前記開閉弁を閉止することを特徴としている。
従って、伝熱管破損事象の発生時に、二次系蒸気ラインの開閉弁を閉止することで、蒸気発生器とタービンとを遮断し、伝熱管破損事象の発生した蒸気発生器側からタービン側への放射性物質の拡散を防止することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記一次系冷却ラインの圧力と前記二次系蒸気ラインの圧力を均圧させる均圧装置が設けられ、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に、前記二次系蒸気ラインを遮断すると共に、前記均圧装置を作動することを特徴としている。
従って、伝熱管破損事象の発生時に、二次系蒸気ラインを遮断すると共に、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力を均圧させることで、一次系冷却ラインから二次系蒸気ラインへの放射性物質の拡散を抑制することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記均圧装置は、前記二次系蒸気ラインに設けられる主蒸気逃がし弁と、前記一次系冷却ラインに設けられる加圧器逃がし弁を有し、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に、前記主蒸気逃がし弁と前記加圧器逃がし弁を開放することを特徴としている。
従って、伝熱管破損事象の発生時に、二次系蒸気ラインの主蒸気逃がし弁を開放することで一次系冷却材の温度を十分に低下させた上で、一次系冷却ラインの加圧器逃がし弁を開放することで、既存の設備により一次系冷却ラインの圧力を低下させ、一次系冷却材と二次系冷却材の圧力を均圧させることができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記一次系冷却ラインに一次系冷却材を補充する一次系冷却材補充装置が設けられ、前記制御装置は、二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材水量の減少が規定水量を超えると、前記一次系冷却材補充装置を起動することを特徴としている。
従って、二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の減少が規定量を超えると、一次系冷却ラインに一次系冷却材を補充することで、原子炉内の一次系冷却材の流量を確保し、一次系冷却材により原子炉を適正に冷却することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記蒸気発生器の二次側から二次系冷却材を排出する二次系冷却材排出装置が設けられ、前記制御装置は、前記一次系冷却材補充装置が起動し、且つ、前記蒸気発生器の水位が規定水位を規定を超えると、前記二次系冷却材排出装置を起動することを特徴としている。
従って、伝熱管破損事象が発生すると、一次系冷却材が蒸気発生器を通して二次系蒸気ラインに流入し、蒸気発生器の二次側冷却材が増加することから、蒸気発生器の水位が規定水位を規定超えると、蒸気発生器内二次側から二次系冷却材を排出することで、蒸気発生器から二次系蒸気ラインへ放射性物質を含む冷却材が液相のまま放出されることを防止し、放射性物質の外部漏洩を抑制することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度以下で二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の減少が規定量を超えると、オペレータに対して手動による前記蒸気発生器の隔離操作を促すことを特徴としている。
従って、放射性物質の濃度が規定濃度を超えずに、一次系冷却材の漏洩による減少が規定量を超えたときは、オペレータが伝熱管破損事象の発生を確認してから、手動による蒸気発生器の隔離操作を行うことで、誤操作を防止することができる。
本発明の原子力発電プラントでは、前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えて二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の減少が規定量以下であると、オペレータに対して手動による前記蒸気発生器の隔離操作を促すことを特徴としている。
従って、放射性物質の濃度が規定濃度を超えるが、一次系冷却材の漏洩による減少が規定量を超えていないときは、オペレータが伝熱管破損事象の発生を確認してから、手動による蒸気発生器の隔離操作を行うことで、誤操作を防止することができる。
また、本発明の原子力発電プラントの運転方法は、一次系冷却材を循環して原子炉により加熱可能な一次系冷却ラインと、二次系冷却材を循環して蒸気発生器により前記一次系冷却材を冷却すると共に二次系蒸気を生成する二次系蒸気ラインと、二次系蒸気によりタービンを駆動して発電する発電装置と、を有する原子力発電プラントにおいて、二次系冷却材または二次系蒸気における放射性物質の濃度が予め設定された規定濃度を超えると共に前記一次系冷却ラインから前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の減少が予め設定された規定規定量を超える伝熱管破損事象が発生すると、前記原子炉を緊急停止すると共に前記二次系蒸気ラインを遮断して前記蒸気発生器を隔離する、ことを特徴とするものである。
従って、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器を隔離することで、他の二次系蒸気ラインへの放射性物質の漏洩を防止することができ、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として原子炉における安全性を向上することができる。
本発明の原子力発電プラント及び運転方法によれば、二次系蒸気ラインにおける放射性物質の濃度が規定濃度を超えると共に、二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の低下が規定規定量を超える伝熱管破損事象が発生したとき、原子炉を緊急停止すると共に二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器を隔離するので、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として原子炉における安全性を向上することができる。
図1は、本実施形態に係る原子力発電プラントを表す概略構成図である。 図2は、本実施形態の原子力発電プラントにおけるSGTR処理システムを表す制御ブロック図である。 図3は、蒸気発生器における伝熱管破損事故の事象の領域分けを表すグラフである。 図4は、領域AにおけるSGTR処理を表すフローチャートである。 図5は、領域BにおけるSGTR処理を表すフローチャートである。 図6は、領域CにおけるSGTR処理を表すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明の原子力発電プラント及び運転方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本実施形態に係る原子力発電プラントを表す概略構成図である。
本実施形態において、図1に示すように、原子力発電プラント10は、原子炉を有している。この原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を後述する蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12と複数(図示は2個)の蒸気発生器13(13a,13b)が格納されている。加圧水型原子炉12と各蒸気発生器13(13a,13b)は、高温側送給配管14a,14bと低温側送給配管15a,15bを介して連結されており、低温側送給配管15a,15bに一次系冷却水ポンプ16a,16bが設けられている。
加圧器17は、下部が1個の高温側送給配管14aに連結されており、低温側送給配管15aから延びるスプレイ配管18がこの加圧器17の上部に連通し、中途部にスプレイ弁19が設けられ、先端部にスプレイノズル20が設けられている。加圧器17は、上部に加圧器安全弁21を有する加圧器安全配管22の一端部が連結されており、加圧器安全配管22の他端部に加圧器逃がしタンク25が連結されている。また、加圧器17は、上部に加圧器逃がし弁23を有する加圧器逃がし配管24の一端部が連結されており、加圧器逃がし配管24の他端部に加圧器逃がしタンク25が連結されている。なお、図示しないが、低温側送給配管15a,15bに蓄圧タンクが連結されている。
加圧水型原子炉12は、内部に炉心26が設けられており、この炉心26は、複数の燃料集合体(燃料棒)27により構成されている。また、加圧水型原子炉12は、炉心26における燃料集合体27の間に複数の制御棒28が配置されている。この各制御棒28は、制御棒駆動装置29により上下移動可能となっている。制御棒駆動装置29は、制御棒28を炉心26に対して抜き差しすることで、原子炉出力を制御することができる。
蒸気発生器13(13a,13b)は、内部に逆U字形状をなす複数の伝熱管からなる伝熱管群31が設けられている。複数の伝熱管は、各端部が管板に支持され、入室32と出室33に連通しており、入室32に高温側送給配管14a,14bの端部が連結され、出室33に低温側送給配管15a,15bの端部が連結されている。また、蒸気発生器13(13a,13b)は、図示しないが、伝熱管群31の上方に給水を蒸気と熱水とに分離する気水分離器と、この分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器が設けられている。
また、加圧水型原子炉12は、化学体積制御系(CVCS)34が設けられている。低温側送給配管15aは、一次系冷却水循環ライン35が設けられており、一次系冷却水循環ライン35に再生熱交換器36、非再生冷却器37、脱塩塔38、体積制御タンク39、充填ポンプ40が設けられている。一次系冷却水循環ライン35は、一次系冷却水補給ライン41を介して一次系純水タンク42に連結され、一次系冷却水補給ライン41に補給水ポンプ43が設けられている。一次系冷却水補給ライン41は、ホウ酸水供給ライン44を介してホウ酸タンク45が連結され、ホウ酸水供給ライン44にホウ酸ポンプ46が設けられている。加圧水型原子炉12は、化学体積制御系34により炉心26におけるホウ素濃度を調整可能である。
原子炉格納容器11は、内部に原子炉非常用冷却装置47が設けられている。原子炉格納容器11の外に燃料取替用水ピット48が設けられており、この燃料取替用水ピット48から原子炉格納容器11内に入り、加圧水型原子炉12の上方まで延出される冷却水散布ライン49が設けられている。この冷却水散布ライン49は、中間部にスプレイポンプ50と冷却器51が設けられ、先端部に多数の噴射ノズル52が設けられている。また、燃料取替用水ピット48から原子炉格納容器11内に入り、加圧水型原子炉12に連結される冷却水供給ライン53が設けられている。この冷却水供給ライン53は、安全注入ポンプ54、開閉弁55が設けられている。
加圧水型原子炉12は、スパージャ装置56が設けられている。蒸気発生器13(13a,13b)は、二次系冷却水側に冷却水排出ライン57の一端部が連結され、冷却水排出ライン57の他端部が燃料取替用水ピット48に連結されている。冷却水排出ライン57は、開閉弁58が設けられている。
加圧水型原子炉12は、炉心26の燃料集合体27により一次系冷却水として軽水が加熱され、高温の一次系冷却水が加圧器17により所定の高圧に維持された状態で、高温側送給配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13は、高温高圧の一次系冷却水と二次系冷却水との間で熱交換を行うことで二次系蒸気を生成し、冷やされた一次系冷却水が加圧水型原子炉12に戻される。このとき、制御棒駆動装置29は、炉心26から制御棒28を抜き差しすることで、炉心26内での核分裂を調整する。即ち、燃料集合体27を構成する原子燃料が核分裂することで中性子を放出し、軽水が放出された高速中性子の運動エネルギを低下させて熱中性子とし、新たな核分裂を起こしやすくすると共に、発生した熱を奪って冷却する。制御棒駆動装置29は、全ての制御棒28を炉心26に挿入することで、加圧水型原子炉12を停止することができる。
各蒸気発生器13a,13bは、上端部が配管61a,61bを介して蒸気タービン62と連結されており、この配管61a,61bに主蒸気隔離弁63a,63bが設けられている。蒸気タービン62は、高圧タービン64と低圧タービン65を有すると共に、発電機(発電装置)66が接続されている。また、高圧タービン64と低圧タービン65は、その間に湿分分離加熱器67が設けられている。低圧タービン65は、復水器68を有しており、この復水器68は、配管61からバイパス弁69を有するタービンバイパス配管70が接続されると共に、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管71及び排水管72が連結されている。
復水器68は、配管73が接続されており、この配管73に復水ポンプ74、グランドコンデンサ75、復水脱塩装置76、低圧給水加熱器77、脱気器78、主給水ポンプ79、高圧給水加熱器80、主給水制御弁81が設けられている。
また、各配管61a,61bは、主蒸気逃がし弁82a,82bを有する主蒸気逃がし配管83a,83bの一端部と、主蒸気安全弁84a,84bを有する主蒸気安全配管85a,85bの一端部が接続されており、各配管83a,83b,85a,85bの他端部が大気に開放している。一方、配管73は、主給水制御弁81と蒸気発生器13(13a,13b)との間に補助給水配管86の一端部が接続されており、この補助給水配管86は開閉弁87と補助給水ポンプ88が設けられると共に、他端部に復水タンク89が接続されている。
そのため、蒸気発生器13(13a,13b)にて、二次系冷却水が高温高圧の一次系冷却水と熱交換を行って生成された二次系蒸気は、配管61a,61bを通して蒸気タービン62(高圧タービン64から低圧タービン65)に送られ、この蒸気により蒸気タービン62を駆動して発電機66により発電を行う。このとき、蒸気発生器13(13a,13b)からの蒸気は、高圧タービン64を駆動した後、湿分分離加熱器67で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン65を駆動する。そして、蒸気タービン62を駆動した蒸気は、復水器68で海水を用いて冷却されて復水となり、配管73を通って蒸気発生器13(13a,13b)に戻される。
このように構成された原子力発電プラント10において、蒸気発生器13(13a,13b)は、内部に複数の伝熱管からなる伝熱管群31が設けられており、この複数の伝熱管内に一次系冷却水が流れ、蒸気発生器13内に導入された二次系冷却水との間で熱交換することで、一次系冷却水を冷却し、二次系蒸気を生成する。複数の伝熱管は、長期の使用により劣化し、破損部が発生することがある。蒸気発生器13は、一次系冷却水の圧力が二次系冷却水の圧力よりも高いことから、伝熱管が破損すると、一次系冷却水が破損部を通して二次系冷却水側に流出する。すると、一次系の放射性物質が二次系冷却水(二次系蒸気)に混入し、外部に漏洩するおそれがある。そのため、蒸気発生器13の伝熱管に破損部が発生したとき、放射性物質を含んだ一次系冷却水が二次系冷却水に混入するのを防止する必要がある。
本実施形態の原子力発電プラント10では、蒸気発生器13に伝熱管破損(SGTR)の事象が発生すると、原子炉トリップ(原子炉緊急停止)を実行した後、伝熱管が破損した蒸気発生器13に対応する二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器13を隔離し、一次系冷却水を減温及び減圧することで、一次系冷却水と二次系冷却水を均圧させるようにしている。
図2は、本実施形態の原子力発電プラントにおけるSGTR処理システムを表す制御ブロック図、図3は、蒸気発生器における伝熱管破損事故の事象の領域分けを表すグラフである。
図1及び図2に示すように、二次系冷却水または二次系蒸気における放射性物質の濃度を検出する濃度検出部として、配管61a,61bにおける蒸気発生器13a,13bと主蒸気逃がし配管83a,83bの分岐部との間に放射性物質用濃度センサ101a,101bが設けられている。放射性物質用濃度センサ101a,101bは、例えば、N−16/グロスγ線モニタである。炉心26は、燃料(燃料集合体27)の核分裂により核分裂中性子(即発ガンマ線)が発生し、この核分裂中性子は、一次系冷却材(軽水)で減速され、燃料集合体27や制御棒28、炉内構造物、軽水などにより吸収される。この中性子の減速途中非弾性散乱により非弾性散乱ガンマ線が発生し、この中性子の吸収過程で捕獲ガンマ線が発生する。また中性子吸収により生成される放射性核種から崩壊ガンマ線が放出される。一次系冷却材の放射化により強い放射線源となる窒素16(N−16)などが生成される。放射性物質用濃度センサ101a,101bは、このN−16(放射性同位元素)の量を検出する。
一次系冷却ラインから二次系蒸気ラインへの一次系冷却水の漏洩の発生を一次系冷却水流量の変化に基づいて推定する漏洩推定部として、加圧器17に加圧器用水位センサ102が設けられている。加圧器用水位センサ102は、加圧器17内における一次系冷却水の水位を検出するものである。蒸気発生器13に伝熱管破損事象が発生すると、一次系冷却水が二次系冷却水側に漏洩することから、加圧器内を含む一次系冷却ライン内の水量、つまり、加圧器17の水位が低下する。加圧器用水位センサ102は、加圧器17内における一次系冷却水の水位から一次系冷却水の漏洩の発生を推定する。
制御装置111は、放射性物質用濃度センサ101a,101bと加圧器用水位センサ102が接続されており、二次系蒸気における放射性物質の濃度と加圧器17の水位が入力される。この制御装置111は、放射性物質の濃度が予め設定された規定濃度を超えると共に、加圧器17の水位が予め設定された規定水位を超えて低下すると、伝熱管破損事象が発生したものと判定し、自動的に加圧水型原子炉12を緊急停止(原子炉トリップ)すると共に、自動的に二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器13を隔離する。
即ち、本実施形態の原子力発電プラント10は、1個の加圧水型原子炉12に対して複数(図1は、2個)の蒸気発生器13a,13bが設けられている。そして、各蒸気発生器13a,13bにおける配管61a,61bに放射性物質用濃度センサ101a,101bが設けられている。そのため、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた場合、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bを特定することができる。従って、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた二次系蒸気ラインを遮断することで、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bを隔離する。
制御装置111は、主蒸気隔離弁63a,63bと主給水制御弁81が接続され、開閉操作可能となっている。そのため、配管61a,61bにおける主蒸気隔離弁63a,63bと配管73における主給水制御弁81を閉止することで、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bを隔離する。即ち、二次系蒸気ラインにおける蒸気発生器13a,13b側と蒸気タービン62側を分離する。
制御装置111は、伝熱管が破損した蒸気発生器13に対応する二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器13を隔離した後、自動的に一次系冷却水を減温及び減圧して、一次系冷却水と二次系冷却水を均圧させる。制御装置111は、原子炉トリップを実行すると共に、主蒸気隔離弁63a,63bと主給水制御弁81を閉止するため、加圧水型原子炉12内の一次系冷却水の温度及び圧力が上昇すると共に、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水の温度及び圧力が上昇する。一次系冷却ラインは、化学体積制御系34が接続され、作動制御可能となっており、充填ポンプ40及び補給水ポンプ43を作動することで、一次系純水タンク42の純水を一次系冷却水補給ライン41及び一次系冷却水循環ライン35を通して低温側送給配管15aに供給する。
また、制御装置111は、加圧器逃がし弁23と主蒸気逃がし弁82a,82bが接続され、開閉操作可能となっている。一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力を均圧させる均圧装置として、加圧器逃がし弁23と主蒸気逃がし弁82a,82bが適用される。即ち、制御装置111は、伝熱管破損事象の発生時に、加圧器逃がし弁23を開放することで、加圧器17内の圧力を加圧器逃がしタンク25に逃がし、一次系冷却ラインの圧力を低下させる。また、制御装置111は、伝熱管破損事象の発生時に、主蒸気逃がし弁82a,82bのうち伝熱管破損が生じていない二次系蒸気ラインの弁を開放し、蒸気発生器13から蒸気を放出することで、一次系冷却ラインの温度を低下させる。
蒸気発生器13a,13bの伝熱管破損事象が発生すると、一次系冷却水が破損部を通して二次系冷却水側に流出することで、一次系冷却ラインの一次系冷却水の水量が減少する一方、二次系蒸気ラインの二次系冷却水の水量が増加する。制御装置111は、一次系冷却ラインに一次系冷却水を補充する一次系冷却材補充装置として、原子炉非常用冷却装置47が接続され、作動制御可能となっている。そのため、伝熱管破損事象の発生時に、一次系冷却水の水量が規定水量以下となると、制御装置111は、安全注入ポンプ54を作動すると共に開閉弁55を開放し、燃料取替用水ピット48の冷却水を冷却水供給ライン53から加圧水型原子炉12に供給する。また、制御装置111は、蒸気発生器13から二次系冷却水を排出する二次系冷却材排出装置として、スパージャ装置56が接続され、作動制御可能となっている。そのため、伝熱管破損事象の発生時に、蒸気発生器内の二次系冷却水の水位が規定規定水位を超えると、制御装置111は、開閉弁58を開放することで、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水を冷却水排出ライン57から燃料取替用水ピット48に排出する。
また、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度以下で、一次系冷却材の漏洩による一次系冷却水の水量の低下が規定規定水量を超えると、伝熱管破損事象が発生したかどうかを判定することが困難となることから、加圧水型原子炉12を緊急停止(原子炉トリップ)するのみにとどめる。更に、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度を超え、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の流量の低下が規定規定水量以下であると、伝熱管破損事象が発生したかどうかを判定することが困難となることから、加圧水型原子炉12を緊急停止(原子炉トリップ)するものの、オペレータに対して手動による蒸気発生器13a,13bの隔離操作を促す。
制御装置111は、操作部112と表示部113が接続されている。操作部112は、オペレータが操作可能であり、制御装置111に対して各種の指令を入力する。表示部113は、原子力発電プラント10の状態を表示する。そのため、放射性物質の濃度が規定濃度以下であったり、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の流量の低下が規定規定水量以下であったりするとき、制御装置111は、自動的に二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器13を隔離せずに、オペレータからの指令を待つ。
伝熱管破損事象は、図3に示すように、放射性物質の濃度と一次系冷却水の漏洩流量とに基づいて、4個の領域A,B,C,Dに分類される。ここで、放射性物質の濃度D1は、放射性物質用濃度センサ101a,101bが検出することができる検出限界であり、濃度D1以下では、放射性物質の量が微量となっている。一次系冷却水の漏洩流量Q1は、化学体積制御系34により補償することができる一次系冷却水の漏洩流量であり、漏洩流量Q1を超えると、化学体積制御系34を作動しても、一次系冷却ラインにおける一次系冷却水の水量を確保することが困難となる。
そのため、放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えると共に、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて一次系冷却ラインの水量が維持できない状態を、伝熱管破損事象における領域Aとする。また、放射性物質の濃度が規定濃度D1以下で、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて一次系冷却ラインの水量が維持できない状態を、伝熱管破損事象における領域Bとする。放射性物質の濃度が規定濃度D1を超え、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1以下(一次系冷却ラインの水量を維持できる)状態を、伝熱管破損事象における領域Cとする。そして、放射性物質の濃度が規定濃度D1以下であると共に、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1以下で一次系冷却ラインの水量を維持できる状況を、伝熱管破損事象における領域Dとする。制御装置111は、伝熱管破損事象に対して、4個の領域A,B,C,Dに対応した処理を実行する。
なお、原子炉トリップとは、加圧水型原子炉12を緊急停止するものであり、制御装置111は、制御棒駆動装置29により全ての制御棒28を炉心26に挿入する。
ここで、本実施形態の原子力発電プラントの運転方法について説明する。図4は、領域AにおけるSGTR処理を表すフローチャート、図5は、領域BにおけるSGTR処理を表すフローチャート、図6は、領域CにおけるSGTR処理を表すフローチャートである。
本実施形態の原子力発電プラントの運転方法は、二次系冷却水または二次系蒸気における放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えると共に一次系冷却ラインから二次系蒸気ラインへの一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて一次系冷却ラインの水量が維持できない伝熱管破損事象が発生すると、加圧水型原子炉12を緊急停止すると共に、二次系蒸気ラインを遮断して蒸気発生器13を隔離する。
まず、図1及び図2、図6に示すように、領域Aの伝熱管破損事象が生じた場合、ステップS21にて、制御装置111は、二次系冷却水における放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えて高いことから、自動的に原子炉トリップを実行し、加圧水型原子炉12を停止する。ステップS22にて、制御装置111は、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて多く、一次系冷却ラインの水量を維持できないことから、原子炉非常用冷却装置47の安全注入ポンプ54を起動する。すると、燃料取替用水ピット48の冷却水が冷却水供給ライン53から加圧水型原子炉12に供給されることで、加圧水型原子炉12内の一次系冷却水が適量に維持される。
ステップS23にて、安全注入ポンプ54が起動しており、且つ、蒸気発生器13の水位が規定規定水位を超えた場合、スパージャ装置56を起動する。すると、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水が冷却水排出ライン57から燃料取替用水ピット48に排出されることで、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水が適量に維持される。
ステップS24以降にて、自動SGTR処理を実行する。即ち、ステップS25にて、破損した蒸気発生器(SG)13a,13bを特定する。この場合、複数の蒸気発生器13a,13bごとに放射性物質用濃度センサ101a,101bが設けられていることから、制御装置111は、放射性物質用濃度センサ101a,101bの検出結果に基づいて放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えた蒸気発生器13a,13bを破損した蒸気発生器13a,13bであると特定することができる。
ステップS26にて、破損したと特定した蒸気発生器13a,13bを隔離する。即ち、制御装置111は、破損した蒸気発生器13a,13bに対応する配管61a,61bにおける主蒸気隔離弁63a,63bと配管73における主給水制御弁81を閉止する。すると、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bが隔離される。
続いて、ステップS27にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁82a,82bのうち伝熱管破損が生じていない二次系蒸気ラインの弁を開放することで、二次系蒸気ラインの蒸気流量を増加させ、一次系冷却水の温度を低下させる。また、ステップS28にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁の開放により一次系冷却水の温度が規定規定温度以下に低下したことを判定後、表示部113により加圧器逃がし弁23の開放をオペレータに促し、オペレータは、加圧器逃がし弁23を開放する。すると、加圧器17内の圧力が加圧器逃がしタンク25に逃がされ、一次系冷却ラインの圧力が低下する。
そして、制御装置111は、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力が近接したら、ステップS29にて、このことをオペレータに促し、オペレータは、原子炉非常用冷却装置47の安全注入ポンプ54を停止する。すると、加圧水型原子炉12(一次系冷却ライン)への冷却水の供給が停止し、ステップS30にて、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力が同等になって均圧する。
次に、図1及び図2、図5に示すように、領域Bの伝熱管破損事象が生じた場合、ステップS41にて、制御装置111は、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて多く、一次系冷却ラインの水量が維持できないことから、自動的に原子炉トリップを実行し、加圧水型原子炉12を停止する。ステップS42にて、制御装置111は、一次系冷却水の漏洩流量が規定流量Q1を超えて多く、一次系冷却ラインの水量が維持できないことから、原子炉非常用冷却装置47の安全注入ポンプ54を起動する。すると、燃料取替用水ピット48の冷却水が冷却水供給ライン53から加圧水型原子炉12に供給されることで、加圧水型原子炉12内の一次系冷却水が適量に維持される。
ステップS43にて、安全注入ポンプ54が起動しており、且つ、蒸気発生器13の水位が規定水位を超えた場合、スパージャ装置56を起動する。すると、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水が冷却水排出ライン57から燃料取替用水ピット48に排出されることで、蒸気発生器13a,13b内の二次系冷却水が適量に維持される。
ステップS44にて、手動SGTR処理を実行する。オペレータは、原子力発電プラント10における現在の状況を確認し、手順書を用いて伝熱管破損事象を判断する。ここで、オペレータは、伝熱管破損事象の発生を確認すると、操作部112を用いて手動SGTR処理を実行する。ステップS44にて、オペレータは、破損した蒸気発生器(SG)13a,13bを特定する。この場合、オペレータは、原子力発電プラント10における現在の状況と手順書を用いて破損した蒸気発生器13a,13bを特定し、操作部112を用いて入力する。
ステップS46にて、破損したと特定した蒸気発生器13a,13bを隔離する。即ち、制御装置111は、破損した蒸気発生器13a,13bに対応する配管61a,61bにおける主蒸気隔離弁63a,63bと配管73における主給水制御弁81を閉止する。すると、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bが隔離される。
続いて、ステップS47にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁82a,82bのうち伝熱管破損が生じていない二次系蒸気ラインの弁を開放することで、二次系蒸気ラインの蒸気流量を増加させ、一次系冷却水の温度を低下させる。また、ステップS48にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁の開放により一次系冷却水の温度が規定温度以下に低下したことを判定後、表示部113により加圧器逃がし弁23の開放をオペレータに促し、オペレータは、加圧器逃がし弁23を開放する。すると、加圧器17内の圧力が加圧器逃がしタンク25に逃がされ、一次系冷却ラインの圧力が低下する。
そして、制御装置111は、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力が近接したら、ステップS49にて、このことをオペレータに促し、オペレータは、原子炉非常用冷却装置47の安全注入ポンプ54を停止する。すると、加圧水型原子炉12(一次系冷却ライン)への冷却水の供給が停止し、ステップS50にて、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力が同等になって均圧する。
また、図1及び図2、図6に示すように、領域Cの伝熱管破損事象が生じた場合、ステップS61にて、制御装置111は、二次冷却水における放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えて高いことから、自動的に原子炉トリップを実行し、加圧水型原子炉12を停止する。
ステップS62にて、手動SGTR処理を実行する。即ち、制御装置111は、表示部113を用いてSGTR処理の実行を確認する。オペレータは、原子力発電プラント10における現在の状況を確認し、手順書を用いて伝熱管破損事象を判断する。ここで、オペレータは、伝熱管破損事象の発生を確認すると、操作部112を用いて手動SGTR処理を実行する。ステップS63にて、制御装置111は、破損した蒸気発生器(SG)13a,13bを特定する。この場合、複数の蒸気発生器13a,13bごとに放射性物質用濃度センサ101a,101bが設けられていることから、制御装置111は、放射性物質用濃度センサ101a,101bの検出結果に基づいて放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えた蒸気発生器13a,13bを破損した蒸気発生器13a,13bであると特定することができる。
ステップS64にて、破損したと特定した蒸気発生器13a,13bを隔離する。即ち、制御装置111は、破損した蒸気発生器13a,13bに対応する配管61a,61bにおける主蒸気隔離弁63a,63bと配管73における主給水制御弁81を閉止する。すると、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bが隔離される。
続いて、ステップS65にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁82a,82bのうち伝熱管破損が生じていない二次系蒸気ラインの弁を開放することで、二次系蒸気ラインの蒸気流量を増加させ、一次系冷却水の温度を低下させる。また、ステップS66にて、制御装置111は、主蒸気逃がし弁82a,82bの開放により一次系冷却水の温度が規定温度以下に低下したことを判定後、表示部113により加圧器逃がし弁23の開放をオペレータに促し、オペレータは、加圧器逃がし弁23を開放する。すると、加圧器17内の圧力が加圧器逃がしタンク25に逃がされ、一次系冷却ラインの圧力が低下する。
そして、ステップS67にて、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力が同等になって均圧する。
なお、領域Bと領域Cにおける伝熱管破損事象が生じた場合において、オペレータが原子力発電プラント10における現在の状況を確認し、手順書を用いて伝熱管破損事象を判断するとき、伝熱管破損事象ではないと判断したならば、計器やセンサなどの故障が考えられることから、オペレータは、手動SGTR処理を実行しない。また、領域Dにおける伝熱管破損事象が生じた場合、伝熱管破損事象の程度が極めて軽微であり、事象の発生を検知できないことから、原子炉トリップとSGTR処理を実行しない。
このように本実施形態の原子力発電プラントにあっては、蒸気発生器13(13a,13b)から蒸気タービン62に蒸気を送る配管61a,61bにおける放射性物質の濃度を検出する放射性物質用濃度センサ101a,101bと、加圧器17における一次系冷却水の水位を検出する加圧器用流量センサ102と、配管61a,61bにおける放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えると共に一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水量の減少が規定水量を超える伝熱管破損事象が発生すると原子炉トリップを実行すると共に配管61a,61b,73を遮断して蒸気発生器13a,13bを隔離する制御装置111とを設けている。
従って、蒸気発生器13a,13bの伝熱管が破損すると、一次系冷却ラインの一次系冷却水が伝熱管の破損部を通して二次系蒸気ラインに漏洩し、放射性物質を含む一次系冷却水が二次系冷却水に混入する。制御装置111は、配管61a,61bにおける放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えると共に、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の水量の減少が規定水量を超える伝熱管破損事象が発生したとき、加圧水型原子炉12を緊急停止すると共に、配管61a,61b,73を遮断して蒸気発生器13a,13bを隔離する。そのため、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器13a,13bを隔離することで、他の二次系蒸気ラインへの放射性物質の漏洩を防止することができ、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として加圧水型原子炉12における安全性を向上することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、複数の蒸気発生器13a,13bが設けられ、蒸気を供給する配管61a,61bに放射性物質用濃度センサ101a,101bが設けられ、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた配管61a,61bを遮断する。従って、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器13a,13bを適正に隔離し、蒸気タービン62側への放射性物質の漏洩を防止することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、配管61a,61bに主蒸気隔離弁63a,63bを設けると共に、配管73に主給水制御弁81を設け、制御装置111は、伝熱管破損事象の発生時に主蒸気隔離弁63a,63bと主給水制御弁81を閉止する。従って、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bと蒸気タービン62とを遮断し、伝熱管が破損した蒸気発生器13a,13bから蒸気タービン62側への放射性物質の拡散を防止することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、一次系冷却ラインの圧力と二次系蒸気ラインの圧力を均圧させる均圧装置を設け、制御装置111は、伝熱管破損事象の発生時に、配管61a,61bを遮断すると共に、均圧装置を作動する。従って、一次系冷却ライン(伝熱管内)から二次系蒸気ライン(伝熱管外)への放射性物質の拡散を抑制することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、均圧装置として、配管61a,61bに設けられる主蒸気逃がし弁82a,82bと、加圧器17に設けられる加圧器逃がし弁23とを設け、制御装置111は、伝熱管破損事象の発生時に、主蒸気逃がし弁82a,82bの開放により蒸気流量を増加させ、一次系冷却水の温度を十分に低下させたあとで、加圧器逃がし弁23を開放する。従って、既存の設備により一次系冷却ラインの圧力を低下させることができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉12に一次系冷却水を補充する原子炉非常用冷却装置47を設け、制御装置111は、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の水量の減少が規定水量を超えると、原子炉非常用冷却装置47を起動する。従って、加圧水型原子炉12内の一次系冷却水の水量を確保し、一次系冷却水により加圧水型原子炉12を適正に冷却することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、蒸気発生器内二次側から二次系冷却水を排出するスパージャ装置56を設け、制御装置111は、安全注入ポンプ54が起動しており、且つ、蒸気発生器13の水位が規定水位を超えた場合、スパージャ装置86を起動する。従って、伝熱管破損事象が発生すると、一次系冷却水が二次系蒸気ラインに流入し、蒸気発生器二次側の冷却水が増加することから、このとき、蒸気発生器内二次側から二次系冷却水を排出することで、蒸気発生器から二次系蒸気ラインへ放射性物質を含む冷却水が液相のまま放出されることを防止し、放射性物質の外部漏洩を抑制することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度D1以下で、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水水量の減少が規定水量を超えて、原子炉トリップの作動、及び、安全注入ポンプ54が起動すると、オペレータに対して手動による蒸気発生器13a,13bの隔離操作を促す。従って、放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えずに、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の水量の減少が規定水量を超えて、原子炉トリップの作動、及び、安全注入ポンプ54が起動したときは、オペレータが伝熱管破損事象の発生を確認してから、手動による蒸気発生器13a,13bの隔離操作を行うことで、誤操作を防止することができる。
本実施形態の原子力発電プラントでは、制御装置111は、放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えて、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水の水量の減少が規定水量を超えない場合、原子炉トリップの作動後、オペレータに対して手動による蒸気発生器13a,13bの隔離操作を促す。従って、放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えるが、一次系冷却水の漏洩による一次系冷却水水量の減少が規定水量を超えていないときは、オペレータが伝熱管破損事象の発生を確認してから、手動による蒸気発生器13a,13bの隔離操作を行うことで、誤操作を防止することができる。
また、本発明の原子力発電プラントの運転方法にあっては、蒸気発生器13(13a,13b)から蒸気タービン62に蒸気を送る配管61a,61bにおける放射性物質の濃度が規定濃度D1を超えると共に、加圧器17における一次系冷却水の水位が規定水位を超えて減少する伝熱管破損事象が発生すると原子炉トリップを実行すると共に配管61a,61b,73を遮断して蒸気発生器13a,13bを隔離する。従って、伝熱管破損事象が発生した蒸気発生器13a,13bを隔離することで、他の二次系蒸気ラインへの放射性物質の漏洩を防止することができ、伝熱管破損事故の高精度な判定を可能として加圧水型原子炉12における安全性を向上することができる。
なお、上述した実施形態では、1個の加圧水型原子炉12に対して2個の蒸気発生器13a,13bを連結して説明したが、蒸気発生器13の数は、3個以上であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明の濃度検出部として配管61a,61bに放射性物質用濃度センサ101a,101bを設け、放射性物質用濃度センサ101a,101bをN−16/グロスγ線モニタとしたが、この構成に限定されるものではない。例えば、放射性物質用濃度センサ101a,101bをゲルマニウム検出器などとしてもよく、また、蒸気発生器13a,13b内に設けてもよい。また、本発明の漏洩検出部として加圧器用水位センサ102を設けたが、この構成に限定されるものではない。例えば、一次系冷却ラインや二次系蒸気ラインの圧力を測定することで、漏洩流量を求めてもよい。
また、上述した実施形態では、規定濃度D1を放射性物質用濃度センサ101a,101bが検出することができる検出限界としたが、検出精度の高いセンサを適用し、更なる安全性を考慮した低い値としてもよい。また、規定流量Q1を化学体積制御系34により補償することができる一次系冷却水の漏洩流量としたが、更なる安全性を考慮した低い値としてもよい。
10 原子力発電プラント
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13,13a,13b 蒸気発生器
14a,14b 高温側送給配管(一次系冷却ライン)
15a,15b 低温側送給配管(一次系冷却ライン)
17 加圧器
23 加圧器逃がし弁
26 炉心
27 燃料集合体
28 制御棒
29 制御棒駆動装置
31 伝熱管群
34 化学体積制御系
47 原子炉非常用冷却装置(一次系冷却材補充装置)
54 安全注入ポンプ
56 スパージャ装置(二次系冷却材排出装置)
61,61a,61b,73 配管(二次系蒸気ライン)
62 蒸気タービン
63a,63b 主蒸気隔離弁(開閉弁)
66 発電機
68 復水器
81 主給水制御弁(開閉弁)
82a,82b 主蒸気逃がし弁
101a,101b 放射性物質用濃度センサ
102 加圧器用流量センサ
111 制御装置
112 操作部
113 表示部

Claims (10)

  1. 一次系冷却材を循環して原子炉により加熱可能な一次系冷却ラインと、
    二次系冷却材を循環して蒸気発生器により前記一次系冷却材を冷却すると共に二次系蒸気を生成する二次系蒸気ラインと、
    二次系蒸気によりタービンを駆動して発電する発電装置と、
    二次系冷却材または二次系蒸気における放射性物質の濃度を検出する濃度検出部と、
    前記一次系冷却ラインから前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩の発生を一次系冷却材の流量の変化に基づいて推定する漏洩推定部と、
    前記濃度検出部が検出した放射性物質の濃度が前記濃度検出部による検出限界である規定濃度を超えると共に前記漏洩推定部が検出した二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の減少量が補償可能な一次系冷却水の漏洩流量である規定量を超える伝熱管破損事象が発生すると前記原子炉を緊急停止すると共に前記二次系蒸気ラインを遮断して前記蒸気発生器を隔離する制御装置と、
    を有することを特徴とする原子力発電プラント。
  2. 前記一次系冷却ラインと前記二次系蒸気ラインと前記蒸気発生器とが複数組設けられ、前記濃度検出部は、複数の前記二次系蒸気ラインに設けられ、前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えた前記二次系蒸気ラインを遮断することを特徴とする請求項1に記載の原子力発電プラント。
  3. 前記二次系蒸気ラインは、前記蒸気発生器と前記タービンとの間に開閉弁が設けられ、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に前記開閉弁を閉止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原子力発電プラント。
  4. 前記一次系冷却ラインの圧力と前記二次系蒸気ラインの圧力を均圧させる均圧装置が設けられ、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に、前記二次系蒸気ラインを遮断すると共に、前記均圧装置を作動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の原子力発電プラント。
  5. 前記均圧装置は、前記二次系蒸気ラインに設けられる主蒸気逃がし弁と、前記一次系冷却ラインに設けられる加圧器逃がし弁を有し、前記制御装置は、前記伝熱管破損事象の発生時に、前記主蒸気逃がし弁と前記加圧器逃がし弁を開放することを特徴とする請求項4に記載の原子力発電プラント。
  6. 前記一次系冷却ラインに一次系冷却材を補充する一次系冷却材補充装置が設けられ、前記制御装置は、前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材水量の減少が規定水量を超えると、前記一次系冷却材補充装置を起動することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の原子力発電プラント。
  7. 前記蒸気発生器の二次側から二次系冷却材を排出する二次系冷却材排出装置が設けられ、前記制御装置は、前記一次系冷却材補充装置が起動し、且つ、前記蒸気発生器の水位が規定水位を超えると、前記二次系冷却材排出装置を起動することを特徴とする請求項6に記載の原子力発電プラント。
  8. 前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度以下で前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の減少が規定量を超えると、オペレータに対して手動による前記蒸気発生器の隔離操作を促すことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の原子力発電プラント。
  9. 前記制御装置は、放射性物質の濃度が規定濃度を超えて前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の減少が規定量以下であると、オペレータに対して手動による前記蒸気発生器の隔離操作を促すことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の原子力発電プラント。
  10. 一次系冷却材を循環して原子炉により加熱可能な一次系冷却ラインと、
    二次系冷却材を循環して蒸気発生器により前記一次系冷却材を冷却すると共に二次系蒸気を生成する二次系蒸気ラインと、
    二次系蒸気によりタービンを駆動して発電する発電装置と、
    を有する原子力発電プラントにおいて、
    二次系冷却材または二次系蒸気における放射性物質の濃度が前記濃度検出部による検出限界である規定濃度を超えると共に前記一次系冷却ラインから前記二次系蒸気ラインへの一次系冷却材の漏洩による一次系冷却材の流量の減少量が補償可能な一次系冷却水の漏洩流量である規定量を超える伝熱管破損事象が発生すると、前記原子炉を緊急停止すると共に前記二次系蒸気ラインを遮断して前記蒸気発生器を隔離する、
    ことを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
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