JP6429493B2 - 基地局、及び変調符号化方式決定方法 - Google Patents
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Description
干渉信号と所望信号を含む受信信号から、所望信号を分離し、取得するための技術の1つとして、干渉抑圧合成(IRC:Interference Rejection Combining)と呼ばれる技術がある。干渉抑圧合成(IRC)は、下りリンク通信に関して、接続基地局からの所望電波ビームに対する干渉基地局からの干渉電波ビームの干渉、及び接続基地局における他ユーザ向け信号による干渉を、ユーザ装置で抑圧するように、ユーザ装置において各受信アンテナで得られる信号に重み付け(受信ウェイト)を与える技術である。例えば、図1に示した場合では、ユーザ装置10が、接続基地局1からの所望信号にビームを向け、干渉基地局2からの干渉信号にヌルを向ける指向性制御(ウェイト制御)を行うことで干渉抑圧を行う。IRCでは、例えば、接続セルからの参照信号から推定される雑音干渉成分の共分散行列(統計量)を用いて受信ウェイトを計算する。
ところで、LTE等の無線通信システムにおいては、初回のBLER(Block Error Rate)が所望値となるように、所望信号の変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)を適応的に変化させるOuter Loop Link Adaptation(OLLA)が行われる。
前述した受信器型のうち、SIC(及びMLD)の性能は干渉信号の変調方式やMCSに大きく依存する。
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得部と、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正部と、
前記補正部により補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定部と
を備えることを特徴とする基地局が提供される。
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得ステップと、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正ステップと、
前記補正ステップにより補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定ステップと
を備えることを特徴とする変調符号化方式決定方法が提供される。
図4に、本発明の実施の形態(第1、第2の実施の形態に共通)に係る無線通信システムの概要構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、LTEのRel−12(又はRel−12以降のRel)の無線通信システムであり、基地局200(eNodeB)(接続基地局)が接続セルを形成し、セル内のユーザ装置100(UE)が接続基地局200と所望信号による通信を行う。本実施の形態の無線通信システムは、少なくともLTEのRel−12で規定されている機能を含む。ただし、本発明はLTEのRel−12の方式に限定されるわけではなく、LTEのRel−12より前の世代のLTEの無線通信システム、LTEのRel−12より先の世代の無線通信システム、及びLTE/LTE−Advanced以外の方式にも適用可能である。
第1の実施の形態では、接続基地局200において、所望信号が送信されるタイミング(「タイミング」をサブフレームと言い換えてもよい)と同じタイミングの干渉信号の変調方式/MCSを用いて、当該所望信号の送信のためのMCS選択におけるSINR補正を行うことを基本とする。所望信号が送信されるタイミングと同じタイミングの干渉信号を考慮するのは、ユーザ装置100において、当該干渉信号が当該所望信号の干渉となるからである。
具体例1−1では、以下の式1に示すように、ΔSINRを用いて、干渉信号の変調方式毎にSINRを補正する。
ΔSINR∈{ΔSINRQPSK,ΔSINR16QAM,ΔSINR64QAM} 式2
式2に示すように、変調方式毎にΔSINRが定められており、接続基地局200は、干渉信号の変調方式に対応するΔSINRを用いてSINR補正を行う。なお、干渉信号の変調方式が低次から高次になるほど、干渉キャンセル効果は低減するから、所望信号のMCSを低くすることが望ましい。そのため、本実施の形態では、「ΔSINRQPSK<ΔSINR16QAM<ΔSINR64QAM」という関係が成り立つ。また、例えば、ユーザ装置100に適用される変調方式は通常16QAMであるが、たまにQPSKや64QAMが適用されるといったことが推定できる場合、ΔSINR16QAMを0とし、ΔSINRQPSKを負の値とし、ΔSINR64QAMを正の値とすることが考えられる。
具体例1−2では、ユーザ装置100がCQIを算出するタイミング(≒接続基地局200がCQIを受信するタイミング)での干渉信号の変調方式と、MCS選択の対象とする所望信号に対応する干渉信号(前述したように、所望信号の前のタイミングの干渉信号でもよい)の変調方式とを比較して、補正を行う。ユーザ装置100がCQIを算出するタイミングでの干渉信号とは、CQIの算出において考慮された干渉信号であることを意図しているが、少しのずれは許容できる。以下、MCS選択の対象とする所望信号に対応する干渉信号をターゲットの干渉信号と呼ぶ。
ΔSINRup∈{0,ΔSINRup,1,....,ΔSINRup,k} 式4
式4に示すように、ΔSINRupは、変調方式の差分に応じて、0,ΔSINRup,1,....,ΔSINRup,kのうちの1つの値が選択される。
ΔSINRdown∈{0,ΔSINRdown,1,....,ΔSINRdown,k} 式6
式6に示すように、ΔSINRdownは、変調方式の差分に応じて、0,ΔSINRdown,1,....,ΔSINRdown,kのうちの1つの値が選択される。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態では、接続基地局200において、所望信号が送信されるタイミング(サブフレーム)と同じタイミングでのユーザ装置100の受信器型を用いて、当該所望信号の送信のためのMCS選択におけるSINR補正を行うことを基本とする。
具体例2−1では、以下の式7に示すように、ΔSINRを用いて、受信器型毎にSINRを補正する。
ΔSINR∈{ΔSINRIRC,ΔSINRSIC} 式8
本例では、ユーザ装置100がIRCとSICを備える場合を想定している。式8に示すように、受信器型毎にΔSINRが定められており、接続基地局200は、推定される受信器型毎に対応するΔSINRを用いてSINR補正を行う。なお、受信器型がIRCよりもSICのほうが、干渉低減効果が高いと考えられるから、本実施の形態では、「ΔSINRSIC<ΔSINRIRC」という関係が成り立つ。
具体例2−2では、ユーザ装置100がCQIを算出するタイミング(≒接続基地局200がCQIを受信するタイミング)での受信器型と、MCS選択の対象とする所望信号送信のタイミングに対応する受信器型(前述したように、所望信号の前のタイミングの受信器型でもよい)とを比較して、補正を行う。以下、MCS選択の対象とする所望信号に対応する受信器型をターゲットの受信器型と呼ぶ。
ΔSINRup∈{0,ΔSINRup,1,....,ΔSINRup,k} 式10
式10に示すように、ΔSINRupは、復調性能の差に応じて、0,ΔSINRup,1,....,ΔSINRup,kのうちの1つの値が選択される。
ΔSINRdown∈{0,ΔSINRdown,1,....,ΔSINRdown,k} 式12
式12に示すように、ΔSINRdownは、復調性能の差に応じて、0,ΔSINRdown,1,....,ΔSINRdown,kのうちの1つの値が選択される。
次に、本発明の実施の形態(第1、第2の実施の形態に共通)におけるシステム構成例、処理シーケンス例を説明する。図14は、本発明の実施の形態に係るシステム構成例を示すブロック図である。図14は、図4に示すシステム構成に対応しており、接続基地局200、干渉基地局300、ユーザ装置100が示されている。
ユーザ装置と基地局を備える無線通信システムにおいて使用される前記基地局であって、
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得部と、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正部と、
前記補正部により補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定部と
を備えることを特徴とする基地局。
(第2項)
前記補正部は、前記制御情報として、前記干渉信号に適用された変調方式を用い、当該変調方式に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする第1項に記載の基地局。
(第3項)
前記補正部は、前記制御情報として、前記干渉信号に適用された変調符号化方式を用い、当該変調符号化方式に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする第1項に記載の基地局。
(第4項)
前記補正部は、前記制御情報に基づいて、前記ユーザ装置における受信器型を推定し、当該受信器型に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする第1項に記載の基地局。
(第5項)
前記補正部は、前記ユーザ装置において前記受信品質が得られたタイミングでの干渉信号の制御情報と、前記所望信号を送信するタイミングでの干渉信号の制御情報とを比較し、比較結果に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする第1項ないし第4項のうちいずれか1項に記載の基地局。
(第6項)
前記受信品質は、CQI又はCQIから変換されたSINRであることを特徴とする第1項ないし第5項のうちいずれか1項に記載の基地局。
(第7項)
前記補正部は、前記制御情報に基づく前記受信品質の補正に加えて、前記ユーザ装置から受信する受信結果通知信号に基づく前記受信品質の補正を行う
ことを特徴とする第1項ないし第6項のうちいずれか1項に記載の基地局。
(第8項)
前記ユーザ装置は、受信信号から干渉信号を低減させることにより、所望信号を取得する干渉低減処理部を備え、前記補正部は、
前記制御情報に基づき、前記所望信号を受信する際の前記干渉低減処理部における干渉低減効果が前記受信品質の算出時における干渉低減効果よりも高くなると判断される場合に、前記受信品質を高くするように補正を行い、
前記制御情報に基づき、前記所望信号を受信する際の前記干渉低減処理部における干渉低減効果が前記受信品質の算出時における干渉低減効果よりも低くなると判断される場合に、前記受信品質を低くするように補正を行う
ことを特徴とする第1項ないし第7項のうちいずれか1項に記載の基地局。
(第9項)
ユーザ装置と基地局を備える無線通信システムにおいて使用される前記基地局が実行する変調符号化方式決定方法であって、
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得ステップと、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正ステップと、
前記補正ステップにより補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定ステップと
を備えることを特徴とする変調符号化方式決定方法。
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目(例)の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、ユーザ装置及び基地局は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。ユーザ装置のプロセッサにより動作するソフトウェア及び基地局のプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
101 適用受信器判定部
102 CSI測定部
103 SIC処理部
104 IRC処理部
105 無線I/F
200 接続基地局
201 CSI受信部
202 SINR算出部
203 SINR補正値決定部
204 送信制御情報決定部
205 送信信号生成部
206 有線I/F
207 無線I/F
300 干渉基地局
301 CSI受信部
302 SINR算出部
303 SINR補正値決定部
304 送信制御情報決定部
305 送信信号生成部
306 有線I/F
307 無線I/F
Claims (9)
- 干渉低減機能を備えるユーザ装置と、基地局とを備える無線通信システムにおいて使用される前記基地局であって、
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得部と、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正部と、
前記補正部により補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定部と
を備えることを特徴とする基地局。 - 前記補正部は、前記制御情報として、前記干渉信号に適用された変調方式を用い、当該変調方式に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。 - 前記補正部は、前記制御情報として、前記干渉信号に適用された変調符号化方式を用い、当該変調符号化方式に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。 - 前記補正部は、前記制御情報に基づいて、前記ユーザ装置における受信器型を推定し、当該受信器型に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。 - 前記補正部は、前記ユーザ装置において前記受信品質が得られたタイミングでの干渉信号の制御情報と、前記所望信号を送信するタイミングでの干渉信号の制御情報とを比較し、比較結果に基づいて前記受信品質を補正する
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の基地局。 - 前記受信品質は、CQI又はCQIから変換されたSINRであることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の基地局。
- 前記補正部は、前記制御情報に基づく前記受信品質の補正に加えて、前記ユーザ装置から受信する受信結果通知信号に基づく前記受信品質の補正を行う
ことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の基地局。 - 前記ユーザ装置は、受信信号から干渉信号を低減させることにより、所望信号を取得する干渉低減処理部を備え、前記補正部は、
前記制御情報に基づき、前記所望信号を受信する際の前記干渉低減処理部における干渉低減効果が前記受信品質の算出時における干渉低減効果よりも高くなると判断される場合に、前記受信品質を高くするように補正を行い、
前記制御情報に基づき、前記所望信号を受信する際の前記干渉低減処理部における干渉低減効果が前記受信品質の算出時における干渉低減効果よりも低くなると判断される場合に、前記受信品質を低くするように補正を行う
ことを特徴とする請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載の基地局。 - 干渉低減機能を備えるユーザ装置と、基地局とを備える無線通信システムにおいて使用される前記基地局が実行する変調符号化方式決定方法であって、
前記ユーザ装置に対する干渉信号の制御情報を取得する制御情報取得ステップと、
前記ユーザ装置から受信した受信品質を、前記制御情報に基づいて補正する補正ステップと、
前記補正ステップにより補正された前記受信品質に基づいて、前記ユーザ装置に送信する所望信号の変調符号化方式を決定する決定ステップと
を備えることを特徴とする変調符号化方式決定方法。
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