(第1実施形態)[0009]本明細書において説明される実施形態によれば、中間デバイスが、エンドユーザデバイスのために音響構成ファイルを再生するように動作させられる。音響構成ファイルは、エンドユーザデバイスによって検出可能である構成パラメータを埋め込むことができる。特に、エンドユーザデバイスは、エンドユーザデバイスをネットワークを介したサービス(ネットワークサービス)との通信のために構成する動作などの選択動作を実行することに関連して構成パラメータを使用する可能性がある。
[0010]一実施形態において、中間デバイスは、中間デバイスによって決定された情報に基づいて1組の構成パラメータを決定する。中間デバイスは、構成パラメータを埋め込む音響構成ファイルの少なくとも一部を生成する。加えて、中間デバイスは、構成パラメータをエンドユーザデバイスに運ぶ音響信号を生成するために音響構成ファイルを再生する。
[0011]一部の実施形態によれば、音響構成ファイルは、コンテンツを含む。1つの実装において、音声構成ファイルのコンテンツは、音楽を含む。変更形態において、音声構成ファイルは、命令又はその他の通知を与えるソース(例えば、ネットワークサービス)からのメッセージなどの音声を含む。さらに、一部の変更形態において、音声構成ファイルからの音声出力は、可聴(in−audio)周波数(10Hz<fs<22.05kHz)の範囲内で与えられる。その他の変更形態において、音響構成ファイルからの音声出力は、帯域外周波数範囲(100kHz>fs>22.05kHz)内で与えられる。
[0012]さらに別の実施形態において、中間デバイスは、ネットワークサービスから第1の音響構成ファイルを受信する。第1の音響構成ファイルは、構成パラメータの第1の組を含み得る。中間デバイスは、例えば、モバイルコンピューティングデバイスのローカルリソースを使用して構成パラメータの第2の組を決定する可能性もある。中間デバイスは、第1の音響構成ファイルを含む第2の音響構成ファイルを生成する可能性がある。第2の音響構成ファイルは、構成パラメータの第1の組と構成パラメータの第2の組とを含む可能性がある。
[0013]本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、コンピューティングデバイスによって実行される方法、技術、及び動作が、プログラムによって実行されるか、又はコンピュータによって実装される方法として実行されると規定する。プログラムによってとは、コード、又はコンピュータが実行可能な命令を使用することによってという意味である。プログラムによって実行されるステップは、自動的である可能性があり、又は自動的ではない可能性がある。
[0014]本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、プログラムのモジュール又は構成要素を使用して実装される可能性がある。プログラムのモジュール又は構成要素は、プログラム、サブルーチン、プログラムの一部、又は1つ若しくは複数の定められたタスク若しくは機能を実行することができるソフトウェア若しくはハードウェア構成要素を含み得る。本明細書において使用されるとき、モジュール又は構成要素は、その他のモジュール又は構成要素とは独立にハードウェア構成要素上に存在する可能性がある。代替的に、モジュール又は構成要素は、その他のモジュール、プログラム、又はマシンの共有された要素又はプロセスである可能性がある。
[0015]さらに、本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である命令を通じて実装される可能性がある。これらの命令は、コンピュータ可読媒体で運ばれる可能性がある。以下で図面によって示されるか又は説明されるマシンは、本発明の実施形態を実装するための命令が運ばれ得る及び/又は実行され得る処理リソース及びコンピュータ可読媒体の例を提供する。特に、本発明の実施形態によって示される多くのマシンは、(1つ又は複数の)プロセッサと、データ及び命令を保持するためのさまざまな形態のメモリとを含む。コンピュータ可読媒体の例は、パーソナルコンピュータ又はサーバのハードドライブなどの永続的なメモリストレージデバイスを含む。コンピュータストレージ媒体のその他の例は、CD又はDVDユニット、(多くのセル電話及び家庭用電化製品で運ばれるような)フラッシュ又は個体メモリ、並びに磁気式メモリをなどの可搬型ストレージユニットを含む。コンピュータ、端末、ネットワーク対応デバイス(例えば、セル電話などのモバイルデバイス)は、すべて、プロセッサ、メモリ、及びコンピュータ可読媒体に記憶された命令を利用するマシン及びデバイスの例である。加えて、実施形態は、コンピュータプログラム、又はそのようなプログラムを運ぶことができるコンピュータが使用可能な搬送媒体の形態で実装され得る。
([0016]システム及びデバイスの説明)
[0017]図1は、一実施形態による、エンドユーザデバイスが近接場音響信号を使用することによってネットワークサービスにアクセスするように構成されるシステムを示す。図1の一例においては、システム100が、例えば、デジタルコンテンツアイテム(例えば、電子ブック)及びその他のリソースを受け取る目的でネットワークサービス120と通信し、ネットワークサービス120を利用するエンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)を含む。一部の実施形態によれば、システム100は、ネットワークサービス120にアクセスし、ネットワークサービス120を利用するようにエンドユーザデバイスを構成する目的で電子リーダデバイス110の近くで再生され得る音響構成ファイル102を生成することができる。一部の変更形態においては、システム100は、ネットワークサービス120から音響構成ファイル102を受信し、電子リーダデバイス110に十分近いところで音響構成ファイル102を再生する中間デバイスとして働く中間コンピューティングデバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス150)も含む。さらに、その他の変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、そのデバイスで取得された構成情報を使用して音響構成ファイル102の少なくとも一部を生成する可能性がある。
[0018]ネットワークサービス120は、コンピューティングデバイスにインストールされる1つ又は複数のアプリケーションに関連してさまざまなサービスを提供する複数のサーバ及びその他のコンピューティングリソースを含む。例として、ネットワークサービス120は、電子リーダデバイス110上の電子ブックアプリケーションと通信する電子ブックサービスを提供する可能性がある。ネットワークサービス120を通じて提供される電子ブックサービスは、例えば、電子ブックが販売、共有、ダウンロード、及び/又は記憶されるサービスを含み得る。
[0019]電子リーダデバイス110は、アプリケーション及びアプリケーションリソース(例えば、電子ブック、メディアファイル、文書)が与えられ、消費され得る任意のコンピューティングデバイスに対応する可能性がある。例えば、電子リーダデバイス110は、例えば、タブレット、電話通信/メッセージングデバイス(例えば、スマートフォン)、又は可搬型コンピューティングデバイスに対応する可能性がある。1つの実装において、例えば、電子リーダデバイス110は、デバイスをネットワークサービス120にリンクし、サービスを通じて提供される電子ブックが見られ、消費されることを可能にする電子リーダアプリケーションを実行することができる。別の実装において、電子リーダデバイス110は、ネットワークサービス120からファイル又はストリーミングデータを受信するメディア再生又はストリーミングアプリケーションを実行することができる。本明細書において説明される例において、電子リーダデバイス110は、音響構成ファイル102の再生によって生成された音を受け取るための音響入力構成要素も含む。音響入力構成要素は、汎用の多目的マイクロホンに対応する可能性がある。
[0020]例として、電子リーダデバイス110は、電子コンテンツ(例えば、電子ブック)を読むなどの特定のアプリケーションの活動を最適化するためのハードウェア及びソフトウェアを備える可能性がある。例えば、電子リーダデバイス110は、変更形態があり得るが、タブレットのようなフォームファクタを有する可能性がある。場合によっては、電子リーダデバイス110は、Eインクディスプレイを有する可能性もある。
[0021]モバイルコンピューティングデバイス150が中間デバイスとして使用される変更形態においては、モバイルコンピューティングデバイス150は、例えば、タブレット、ハンドセット、又は電話通信/メッセージングデバイス(例えば、スマートフォン)若しくは可搬型コンピューティングデバイスに対応する可能性がある。モバイルコンピューティングデバイス150は、例えば、ネットワーク接続性を確立するためのリソースと、メッセージを受信するか、又はその他の方法でネットワークサービス120と通信する能力とを含み得る。モバイルコンピューティングデバイス150は、符号化された近接場音響信号を電子リーダデバイス110に出力するための音響出力構成要素を備える可能性がある。一部の変更形態において、音響出力構成要素は、音楽又はその他の音声コンテンツを出力するために通常使用される汎用の多目的スピーカに対応する可能性がある。
[0022]さらに詳細には、ネットワークサービス120は、デバイスインターフェース128及び音響インターフェース138を含み得る。デバイスインターフェース128は、サービスにアクセスする個々のデバイスと通信する。リソースの中でもとりわけ、ネットワークサービス120は、リソース記憶部122及びユーザアカウント記憶部124を含み得る。ユーザアカウント記憶部124は、電子リーダデバイス110をユーザ及びアカウント125と関連付けることができる。アカウント125は、リソース記憶部122に記憶される可能性がある1つ又は複数のアプリケーションリソース(例えば、電子ブック)にも関連付けられ得る。さらに説明されるように、ユーザアカウント記憶部124は、所与のアカウントのために購入されたか又は消費に利用できるようにされたリソースを特定するための、個々のアカウント125に関するメタデータを保有することができる。電子リーダデバイス110は、ユーザアカウント125に関連付けられる可能性があり、複数のデバイスが、同じアカウントに関連付けられる可能性がある。以下でより詳細に説明されるように、電子リーダデバイス110は、購入されるか、又はその他の方法で電子リーダデバイス110のユーザに利用可能にされるリソース(例えば、電子ブック)を記憶し、ユーザアカウント125のために購入されたが、特定のコンピューティングデバイスに記憶されない電子ブック及びその他のデジタルコンテンツアイテムをアーカイブすることができる。
[0023]ネットワークサービス120の音響インターフェース138は、電子リーダデバイス110のための音響構成ファイル102を生成するように動作する。1つの実装において、デバイスインターフェース128は、電子リーダデバイス110の識別子を取得し、識別子に関連するアカウント125を(もしあれば)特定する。アカウント125に関して、1組の構成パラメータ121が取得される可能性がある。1組の構成パラメータ121は、例えば、アカウント識別子、特定されたアカウントのログイン及びパスワード、並びに/又はアカウントに関連する支払い情報に対応する可能性がある。変更形態において、1組の構成パラメータ121は、例えば、ユーザのプリファレンス、ユーザアカウント若しくはそのアカウントのデバイスの設定、及び/又はユーザがダウンロードしたか若しくはダウンロードする許可を得ているリソース(例えば、電子ブック)の識別情報も含む可能性がある。音響インターフェース138は、1組の構成パラメータ121を音響データに符号化し、次いで、音響データを音響構成ファイル102としてまとめる。
[0024]1つの実装において、構成パラメータは、約18kHzなど、可聴周波数範囲(10Hz<fs<22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。変更形態において、構成パラメータは、帯域外周波数範囲(100kHz>fs>22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。音響構成ファイルは、音楽又は音声(例えば、メッセージ又は命令)などの音声コンテンツをさらに含む可能性がある。音響構成ファイル102が帯域外の範囲で与えられる音声コンテンツを含むとき、構成パラメータは、音声構成ファイルを人が聞くことを妨げる追加の音声の雑音なしに伝達され得る。
[0025]複数の種類の符号化技術が、音響構成ファイルに構成パラメータなどの情報を埋め込むために使用され得る。特に、構成パラメータは、スペクトル拡散技術及び/又は電気的ウォーターマーク技術を使用して音声データとして符号化され得る。例えば、1つの実装においては、直交周波数分割多重化(OFDM)によって提供されるような変調技術が使用される可能性がある。変更形態において、符号化方式は、データ暗号化規格(「DES」)及びRivest、Shamir、Adleman(「RSA」)符号化を使用する技術を含むデジタルウォーターマーク技術によって提供される可能性がある。
[0026]ネットワークサービス120は、(例えば、ユーザアカウント125にリンクされた)音響構成ファイル102を記憶するか、又は代替的に、指定された送信先に音響構成ファイル102を記憶及び/若しくは転送する可能性がある。例えば、音響構成ファイル102が生成されると、ファイルは、電子リーダデバイス110のアカウント125に関連する電子メールアドレス又はその他のネットワークロケーションにメッセージ送信されるか又はその他の方法で伝達され得る。
[0027]転送されると、音響構成ファイル102は、電子リーダデバイス110を構成する目的でそのデバイスの近くで再生される可能性がある。特に、電子リーダデバイス110は、1組の構成パラメータ121を利用して、例えば、ネットワークサービス120にアクセスし、ネットワークサービス120を利用するように構成される可能性がある。例えば、以下でより詳細に説明されるように、電子リーダデバイス110は、1組の構成パラメータ121を検出し、処理するために、音響構成ファイル102の再生により受信された音響信号を処理する可能性がある。構成されると、電子リーダデバイス110は、1組の構成パラメータ121を利用して、ネットワークサービス120にアクセスし、ネットワークサービス120を利用することができる。
[0028]一部の実施形態によれば、音響構成ファイルは、音楽ファイル又は音声ファイルの形態で提供される可能性がある。このように、ユーザは、モバイルコンピューティングデバイス150で音響構成ファイルを出力するとき、音声コンテンツを聞くことができる。これは、音響信号出力が電子ブックデバイス110によってさらに検出され、構成パラメータに関して処理されながら、ユーザが音楽又は音声メッセージ(例えば、ネットワークサービス120からの通知メッセージ)を聞くことを可能にする。
[0029]変更形態においては、構成パラメータ121は、例えば、診断又は修正プロセス(例えば、デバッグ)を実行するように電子リーダデバイス110をトリガする目的で電子リーダデバイス110に与えられる可能性がある。別の変更形態として、データセット及びプログラムのコードが、診断又は修正プロセスを容易にするために電子リーダデバイス110にシグナリングされる可能性がある。
[0030]一態様によれば、電子リーダデバイス110は、サービスインターフェース108及び音響インターフェース118に対応するプログラムの論理を含む。サービスインターフェース108は、ネットワークサービス120と通信し、そのデバイスをネットワークサービス120にリンクすることができる。音響インターフェース118は、音響信号に埋め込まれている情報アイテムを検出する目的で、電子リーダデバイス110のマイクロホンを通じて受信された音響信号を処理することができる。図1の例において、電子リーダデバイス110は、構成パラメータ121に対応する情報アイテムを特定する。サービスインターフェース108は、電子リーダデバイス110をネットワークサービス120にリンクするか又はその他の方法で接続するために構成パラメータ121を利用することができる。例として、構成パラメータ121は、ネットワークサービス120と通信し、ネットワークサービス120にアクセスするときに、エンドユーザデバイス110のサービスインターフェース108がアカウント識別子、ログイン、パスワード、及び/又はその他のパラメータをプログラムによって指定することを可能にすることができる。
[0031]一部の変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、音響構成ファイル102を受信し、次いで、電子リーダデバイス110の近くで音響構成ファイル102を再生する中間デバイスとして働く。1つの実装において、モバイルコンピューティングデバイス150は、ネットワークサービス120と通信するためのサービスインターフェース168を含み得る。モバイルコンピューティングデバイス150は、サービスインターフェース168を介してネットワークサービス120から音響構成ファイル102を受信することができる。変更形態においては、音響構成ファイル102は、モバイルコンピューティングデバイス150にインストールされた電子メールプログラムなどのメッセージングインターフェースを通じて受信される可能性がある。音響構成ファイル102が受信されると、音響構成ファイル102の再生がユーザによって開始され得る。モバイルコンピューティングデバイス150は、結果として生じる音響信号が電子リーダデバイス110のマイクロホンによって検出可能であるように電子リーダデバイス110の十分近くに位置付けられる可能性がある。
[0032]一部の実施形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、音響構成ファイル102に含めるための追加の音響データを生成する可能性がある。1つの実装において、モバイルコンピューティングデバイス150は、音響インターフェース158を含む。モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110を構成する目的で追加の情報アイテムを取得するように動作する可能性があり、そして、音響インターフェース158が、決定された情報を符号化する追加の音響データを生成する。モバイルコンピューティングデバイス150は、例えば、ネットワークサービスインターフェース168を使用してネットワークサービス120から追加の情報アイテムを決定する可能性がある。追加又は変更として、モバイルコンピューティングデバイス150は、ユーザ入力から追加の情報アイテムを決定する可能性がある。さらに、モバイルコンピューティングデバイス150は、例えば、ローカルのコンピューティング環境のパラメータ(例えば、ネットワーク設定)及びその他の情報に関する情報アイテムをプログラムによって決定するプロセスを実装する可能性がある。このように、モバイルコンピューティングデバイス150は、音響インターフェース158を利用して、音響構成ファイル102を付加するか、又は音響構成ファイル102をモバイルコンピューティングデバイス150で決定された追加の音響データで増強することができる。
[0033]さらに、図1の例は音響構成ファイル102がネットワークサービス120によって生成される実施形態を示すが、変更形態は、モバイルコンピューティングデバイス150が音響構成ファイル102のソース(又は部分的なソース)として働くものと規定する。特に、モバイルコンピューティングデバイス150は、ネットワークサービス120にアクセスする目的で電子リーダデバイス110によって必要とされる構成パラメータに対応する情報アイテムを記憶する可能性がある。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110と同じアカウントにリンクされ、したがって、ネットワークサービス120にアクセスするために必要とされる同じログイン及びパスワード資格情報(credential)を有する可能性がある。この情報が、音響構成ファイル102に組み込まれる可能性がある。さらに、モバイルコンピューティングデバイス150は、異なるソースから情報アイテムを取り出すステップを実行する可能性がある。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150は、サービスインターフェース168を使用してネットワークサービス120から構成パラメータ121に対応する情報アイテムを取り出す可能性がある。加えて、モバイルコンピューティングデバイス150は、ユーザ入力から、又はネットワーク設定などのさまざまな種類の情報アイテムを検出するプログラムのプロセスから情報を取得する可能性がある。情報アイテムが決定されると、モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110に出力するための音響構成ファイル102を生成することができる。
([0034]ハードウェアの説明)
[0035]図2は、本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態で使用するための中間コンピューティングデバイスの例を示す。図2の一例において、中間コンピューティングデバイスは、例えば、図1の例によってやはり示されたようなモバイルコンピューティングデバイスに対応する可能性がある。図2を参照すると、モバイルコンピューティングデバイス200は、プロセッサ210、ネットワークインターフェース220、ディスプレイ230、1つ又は複数の入力メカニズム240、及びメモリ250を含む。モバイルコンピューティングデバイス200は、マイクロホン222及びスピーカ224も含む可能性がある。マイクロホン222又はスピーカ224のそれぞれは、汎用の多目的構成要素に対応する可能性がある。例えば、マイクロホン222又はスピーカ224のそれぞれは、音楽及び/又は音声を入力/出力するために使用される音響スペクトルを含む多種多様な音響スペクトルの音を受信又は出力するように製造される「既製の(off−the−shelf)」構成要素である可能性がある。
[0036]一部の実装において、プロセッサ210は、ネットワークインターフェース220を利用してネットワークサービス120(図1参照)と通信する。より詳細には、モバイルコンピューティングデバイス200は、さまざまな種類のリソース(例えば、電子ブックなどのデジタルコンテンツアイテム、構成ファイル、アカウント情報)を受信し、情報(例えば、ユーザアカウント情報、サービス要求など)を与えるためにネットワークサービス120にアクセスすることができる。例えば、モバイルコンピューティングデバイス200は、ユーザがネットワークサービス120から購入するか又はそうでなければダウンロードすることを選択する電子ブック又はメディアファイルなどのアプリケーションリソース221を受信することができる。モバイルコンピューティングデバイス200にダウンロードされるアプリケーションリソース221は、メモリ250に記憶され得る。
[0037]一部の実装において、ディスプレイ230は、例えば、プロセッサ210から生成されたコンテンツを提供するために照光する液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレイに対応する可能性がある。一部の変更形態において、ディスプレイ230は、タッチ感知式である可能性がある。
[0038]一部の実施形態によれば、メモリ250は、符号化された音響出力253を生成するための論理に対応する命令を記憶する。中間デバイスとして、モバイルコンピューティングデバイス200は、例えば、ネットワークサービス120から音響構成ファイル102を受信することができる。プロセッサ210は、ネットワークインターフェース220を通じて(例えば、電子メールによって)受信された音響構成ファイル102を再生して出力音響信号203を生成することができる。音響構成ファイル102の再生は、エンドユーザデバイス110のマイクロホンによる音響信号203の検出を可能にするためにエンドユーザデバイス110の十分近くで実行され得る。
[0039]一部の変更形態は、音響出力論理253を利用してモバイルコンピューティングデバイス150で得られる情報アイテムを含む符号化された音響信号を生成するためのプロセッサ210を提供する。情報アイテムは、例えば、ネットワークサービス120から、又は代替的にユーザが入力メカニズム240に入力を与える(例えば、ユーザがパスワード又はログイン情報などを与える)ことから決定される可能性がある。加えて、一部の構成パラメータ又は情報アイテムは、モバイルコンピューティングデバイス200のリソースからプログラムによって決定される可能性がある。例として、プログラムによって決定される情報アイテムは、ローカルネットワーク内からネットワーク接続性を得るためにあらゆるコンピューティングデバイスが必要とする可能性があるローカルネットワーク設定を含む可能性がある。決定される情報アイテムは、音響出力論理253を使用して出力音響信号203に符号化され得る。図1の例で説明されたように、モバイルコンピューティングデバイス200は、出力音響信号203がスピーカ224から伝達され、電子リーダデバイスのマイクロホンによって検出され得るように電子リーダデバイス110の近くに位置付けられる可能性がある。
[0040]加えて、一部の変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス200は、マイクロホン222を介して電子リーダデバイス110から入力音響信号231を受信する可能性がある。モバイルコンピューティングデバイス200は、入力音響信号231を、その音響入力信号231を別のコンピュータ又はロケーション(例えば、ネットワークサービス120)に伝達する目的でメモリ250にファイルとして記憶することができる。一部の変更形態において、プロセッサ210は、入力音響信号231を解釈するための音響解釈論理を実装する可能性がある。そのような実装において、プロセッサ210は、例えば、入力音響信号231から決定された復号された情報を表すデータファイル又はセットをメモリ250に記憶する可能性がある。
([0041]中間デバイスのための音響インターフェース)
[0042]図3は、エンドユーザデバイスを構成する音響出力信号を生成する目的で中間デバイスによって音響インターフェースが実装され得る実施形態を示す。図1の例を参照すると、音響インターフェース300は、モバイルコンピューティングデバイス150によって実装される可能性がある(例えば、音響インターフェース158参照)。したがって、音響インターフェース300の動作環境における例示を目的として図1の要素に対する参照がなされる可能性がある。
[0043]一実施形態において、音響インターフェース300は、データ獲得サブシステム310、データ/音声変換構成要素320、データパッケージャ(data packager)330、及び再生構成要素340を含む。データ獲得サブシステム310は、ネットワークサービスによるアカウント情報、ローカルのコンピューティング環境の情報、及び/又はユーザのプリファレンスなどのさまざまな種類の情報を得るためのプロセスを提供する。より詳細には、データ獲得サブシステム310は、1つのローカル決定プロセス(又は複数のローカル決定プロセス)312、取得プロセス314、及びネットワークサービスインターフェース316に対応する1つ又は複数の構成要素を含み得る。このように、データ獲得サブシステム310は、実装に応じて、ローカルリソース及び/又はネットワークリソースを含む1つ又は複数のソースから構成情報315を得ることができる。
[0044]ローカル決定プロセス312は、ユーザ、及び/又はローカルの動作環境又はネットワーク環境から情報を決定する1つ又は複数のプロセスを含み得る。例えば、ローカル決定プロセス312は、所与の時期に特定の環境を前提としてローカルネットワークに関するネットワーク設定を取得する可能性がある。ネットワーク設定は、例えば、ローカルネットワークの識別子(例えば、SSID)及び/又はローカルネットワークにアクセスするための暗号化鍵若しくはパスワードを含み得る。ローカル決定プロセス312は、ネットワークサービス120に関するアカウント情報(ログイン及びパスワードなど)、ネットワークサービス120からリソースを購入するための支払い情報、ネットワーク設定、並びに/又はプリファレンス(例えば、エンドユーザデバイス110に関する所望のデバイスの設定)などのその他の情報などの情報をユーザに入力させるためのプロンプトを実装する可能性もある。
[0045]取得プロセス314は、ネットワークサービス120、又は代替的にその他のネットワークサービス若しくはウェブサイトを含むさまざまなアカウントソース(account source)からアカウント情報を取り出すプロセスを実装することができる。例えば、ユーザが、所望のウェブサイト、及びそのようなウェブサイトに関して保有されるアカウント情報を指定するための入力を(例えば、ローカル決定プロセス312を通じて)与える可能性がある。1つの実装において、取得プロセス314は、エンドユーザデバイス110に関連するアカウント125によって保有されるアカウント情報アイテム及びその他の情報アイテムを取り出すためにネットワークサービス120にアクセスする可能性がある。この情報は、ログイン及びパスワードと、例えば、ユーザのプリファレンス又はその他の情報とを含み得る。変更形態において、取得プロセス314は、ネットワークサービス120にアクセスするための情報アイテム及びその他の構成パラメータを取得するために、ローカルにインストールされたアプリケーションによって提供されるようなローカルに実装されたインターフェースプロセス316を利用する可能性がある。例えば、図1を参照すると、モバイルコンピューティングデバイス150が、そのデバイスをネットワークサービス120にリンクするアプリケーションを実行する可能性がある。ローカルに実装されたインターフェースプロセス316は、ネットワークサービス120にアクセスするための構成パラメータを決定するためにそのようなアプリケーションにアクセスすることができる。
[0046]データ獲得サブシステム310は、データ/音声変換構成要素320に構成情報315を与えることができる。データ/音声変換構成要素320は、OFDM又はスペクトル拡散によって提供されるような符号化方式に従って構成情報315を音声データ317に変換する。1つの実装において、データ/音声変換構成要素320は、構成情報315に対応する情報のバイトを表すデータのフレームを生成する。音声データ317は、構成情報315と、より詳細には、アカウント情報から特定された構成パラメータとを表すように符号化され得る。
[0047]データパッケージャ330は、データ319をまとめるために音声データ317を処理する。特に、まとめられる音響データ319は、音響信号に埋め込まれた個々のフレームが情報のビットを運ぶように所定のフォーマット及びプロトコルに従って構築され得る。データパッケージャは、任意で、まとめられるデータ319に音声コンテンツ又は音楽などのコンテンツを組み込むことができる。音響構成ファイル322が、まとめられた音響データ319を用いて生成及び/又は保守される可能性がある。
[0048]再生構成要素340は、音響構成ファイル322からのデータを再生することができる。特に、再生構成要素340は、図1でモバイルコンピューティングデバイス150によって示されたような中間コンピューティングデバイスのスピーカ360を通じて音響信号を出力することができる。1つの実装において、再生構成要素340は、音響構成ファイル322からのデータを使用して(例えば、約22.05kHz以上の)不可聴音響信号を生成する。スピーカ360がエンドユーザデバイスのごく近くに位置付けられるとき、スピーカからの音響信号出力が、構成情報315に対応する構成パラメータを決定するために検出され、処理され得る。
[0049]一部の実装において、モバイルコンピューティングデバイス150は、例えば、ネットワークサービス120から音響構成ファイル322を受信する。例えば、中間コンピューティングデバイスのネットワークインターフェース318が、音響構成ファイル322を受信し、記憶する可能性がある。モバイルコンピューティングデバイス150は、中間コンピューティングデバイスにおいてローカルで得られた情報を使用して音響構成ファイル322を付加又は再構成する可能性がある。例えば、1つ又は複数のローカル決定プロセス312は、ネットワークサービス120との接続性を電子リーダデバイス110が実現するために必要であるローカルネットワーク設定を得る可能性がある。
[0050]1つの実装において、そのような構成情報315に対応する音声データ317は、既存の音響構成ファイル322(例えば、ネットワークサービス120から受信される音響構成ファイル322)に付加される又は継ぎ合わされる。データパッケージャ330は、音響構成ファイル322のデータストリームを分析して情報のバイトに対応する個々のフレームを特定することができる。追加の構成データ315がモバイルコンピューティングデバイス150によって得られるとき、データ/音声変換構成要素は、対応する音響データ317を生成する。データパッケージャ330は、追加の構成情報315の音響データ317に対応するデータフレームを音響構成ファイル322の既存のストリームに継ぎ足す又は付加することができる。このように、ネットワークサービス120は、エンドユーザデバイス110がネットワークサービスにアクセスするために必要な構成パラメータの一部を含む音響構成ファイル322を提供することができる。電子リーダデバイス110のための構成パラメータの別の部分が、例えば、ローカルのコンピューティング環境に関するパラメータを得るプロセスを実行するモバイルコンピューティングデバイス150によってローカルで取得される可能性がある。
[0051]変更形態においては、(中間デバイスとして働く)モバイルコンピューティングデバイス150は、(i)ユーザから受信されるユーザ入力(例えば、ユーザはログイン及びパスワードを入力する)を使用して、又は(ii)独立した接続を通じてネットワークサービス120にアクセスすることから構成パラメータを取得する可能性もある。そのような追加の構成パラメータも、既存の音響構成ファイル322に継ぎ合わされる又は付加される可能性がある。
([0052]方法)
[0053]図4は、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス150)を使用して音響構成ファイルを受信し、エンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)に対して音響構成ファイルを再生するための方法を示す。図5は、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス150)が構成パラメータを取得し、決定された構成パラメータを、エンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)に対して再生するための音響構成ファイルに組み込むための方法を示す。図6は、中間デバイスが、ネットワークサービスから音響構成ファイルを受信し、エンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)に対して再生するための音響構成ファイルを付加又は増強するための方法を示す。図4〜図6によって示されるような例は、図1〜図5によって示されたような構成要素を用いて実装され得る。したがって、例えば、説明されるステップ又はサブステップを実行するための好適な構成要素を例示することを目的として図1の要素に対する参照がなされる可能性がある。
[0054]図4の例を参照すると、モバイルコンピューティングデバイス150が、ネットワークサービス120から音響構成ファイル102を受信する(410)。1つの実装においては、モバイルコンピューティングデバイス150が、音響構成ファイル102に対応する添付を含む電子メール又はその他のメッセージを開くために使用される(412)。変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、そのモバイルコンピューティングデバイス150がネットワークサービス120と直接通信することを可能にするアプリケーション又はその他のインターフェースを動作させることができる。モバイルコンピューティングデバイス150は、そのようなインターフェースを使用してネットワークサービスから音響構成ファイル102を受信することができる(414)。
[0055]モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイスの近くで音響構成ファイル102を再生することができる(420)。電子リーダデバイス110に対するモバイルコンピューティングデバイス150の近さは、音響構成ファイル102から生成された結果として生じる音響信号の特性から決定され得る。1つの実装において、音響信号は、不可聴周波数(例えば、22.05kHz〜100kHzの間)にあるが、標準的なマイクロホンによって検出可能である。モバイルコンピューティングデバイス150と電子リーダデバイス110との間の近さは、音響信号の振幅と、選択された周波数及び存在する環境雑音のレベルとに部分的に基づく可能性がある。1つの実装において、モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110のマイクロホンの10フィート以内に位置付けられる。変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、音響構成ファイル102の再生による音響信号を検出可能とするために、電子リーダデバイス110のマイクロホンの1フィート以内、及びより詳細には数インチ以内に位置付けられる。
[0056]図5の例を参照すると、(中間デバイスとして働く)モバイルコンピューティングデバイス150が、アカウント又はエンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)に関連する情報を決定する(510)。モバイルコンピューティングデバイス150は、複数のソースから情報を決定する可能性がある。1つの実装においては、モバイルコンピューティングデバイス150が、ネットワークサービス120から情報を取得することができる(512)。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110にリンクされるべきアカウントに関連付けられる可能性がある。モバイルコンピューティングデバイス150は、アカウント情報、特に、電子リーダデバイス110に関連する情報アイテムを決定するためにネットワークサービス120にアクセスすることができる。変更形態として、モバイルコンピューティングデバイス150は、ユーザから情報を決定する可能性がある(514)。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150は、ネットワーク設定、デバイスのプリファレンス、ライブラリ設定に関連する情報、及びネットワークサービス120に関するアカウント情報などの情報アイテムを入力するようにユーザに促す可能性がある。
[0057]1組の構成パラメータが、情報に基づいて決定され得る(520)。特に、ユーザによって与えられた情報アイテムは、構文解析され、次いで、関連するプログラムのエンティティ又はインターフェースによって使用可能である形式を有するようにフォーマット化及び/又は構造化される可能性がある。
[0058]モバイルコンピューティングデバイス150は、構成パラメータを埋め込む音響構成ファイル102を生成することができる(530)。例えば、音響構成ファイル102は、(i)ネットワークサービス120にアクセスするためのパスワード及びログイン情報、(ii)好ましい若しくは望ましいデバイスの設定、並びに/又は(iii)モバイルコンピューティングデバイス150が利用可能な1つ又は複数のソース(例えば、ネットワークサービス、ユーザ)から得られるその他の情報を埋め込むことができる。音響構成ファイル102が決定されると、モバイルコンピューティングデバイス150は、電子リーダデバイス110の近くで音響構成ファイルを再生することができる(540)。
[0059]図6の例を参照すると、実施形態が、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス150)がネットワークサービス120から第1の音響構成ファイルを受信すると規定する(610)。第1の音響構成ファイル102は、構成パラメータの第1の組を含み得る。例えば、構成パラメータの第1の組は、ネットワークサービス120にアクセスするために電子リーダデバイスが利用する必要がある可能性があるパラメータに関連する可能性がある。
[0060]モバイルコンピューティングデバイス150は、構成パラメータの第2の組も決定する可能性がある(620)。構成パラメータの第2の組は、移動体コンピューティングデバイス150のローカルのプロセス及びリソースから決定される可能性がある。例えば、1つの実装において、モバイルコンピューティングデバイス150は、ローカルネットワークにアクセスし、ローカルネットワークを利用するための設定を決定することができる(622)。別の例として、モバイルコンピューティングデバイス150は、クレジットカード情報、デバイスのプリファレンスなどのさまざまな種類の入力をユーザに入力させる一連のプロンプトを出す可能性がある(624)。
[0061]モバイルコンピューティングデバイス150は、構成パラメータの第1の組と第2の組との両方を埋め込む第2の音響構成ファイルを生成することができる(630)。一実施形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、第1の音響構成ファイル102を処理して構成パラメータの第1の組を決定し、次いで、第2の音響構成ファイルを生成して第1の音響構成ファイルを置き換える。
[0062]変更形態として、モバイルコンピューティングデバイス150は、構成パラメータの第2の組のための音響構成ファイルを生成し、次いで、第2の音響構成ファイルを第1の音響構成ファイルに付加する又は継ぎ合わせる可能性がある。例えば、第1の音響構成ファイルのデータストリームが、情報アイテムを表すデータフレームを特定するために分析される可能性がある。第2の構成ファイルの音響データのフレームは、第1の音響構成ファイルのフレームの終わり又は間に継ぎ合わされる可能性がある。
([0063]使用例)
[0064]実施形態は、時折、新しいデバイス(例えば、電子リーダデバイス110)の購入が、特定のユーザの継続使用のためにそのようなデバイスを確立することに関して問題をはらんだ段階になり得ることを認める。電子リーダデバイス110に関して、例えば、そのようなデバイスは、電子ブックがダウンロードされ得るネットワークサービスにリンクされることが多い。さらに、そのようなデバイスの機能は、電子ブック(又はその他のデジタルコンテンツアイテム)がダウンロード又は購入され得るネットワークサービスにデバイスがアクセスすることができない場合、大幅に制限される。したがって、例えば、ユーザがネットワーク接続性を確立すること又は新しいアカウントを確立することができないと、新しいデバイスのユーザのこれまでにない(out−of−box)楽しみを大きく妨げる可能性がある。反対に、そのようなユーザが助けを求めるとき、通常の手法は問題がある可能性がある場合がある。ユーザがネットワークにアクセスできない及び/又は必要なネットワークサービスにアクセスできない場合、遠隔でデバイスのトラブルシューティングを行う製造業者又はプロバイダの能力もまた制限される。
[0065]一方、本明細書に記載の例は、とりわけ有益なことに、概して任意のユーザが利用できるリソースを使用してネットワーク接続性を実現する及び/又はネットワークサービスにアクセスするための構成プロセスをユーザが実行することを可能にする。加えて、ユーザの必要とされる行為が、より通常の手法よりもずっと実行が容易である可能性がある。通常の手法では、例えば、ユーザは、必要とされることをほとんど知らない可能性があるときに、さまざまなネットワーク設定及び/又はアカウント情報を入力しなければならないことがある。
[0066]一部の実施形態において、ユーザは、ヘルプセンター(例えば、技術支援電話窓口)に電話を掛け、それから、ヘルプセンターに電子メールアドレスを教える可能性がある。ヘルプセンターは、エンドユーザデバイスのための構成パラメータを決定し、次いで、音響構成ファイル102をプログラムによって生成し、音響構成ファイルをユーザに電子メールとして送信する可能性がある。ユーザは、電子メールにアクセスし、音響構成ファイル102を再生するための中間デバイスを選択することができる。例えば、ユーザは、モバイルコンピューティングデバイス150のスピーカに隣接して(又は近くに)電子リーダデバイス110のマイクロホンを置くことができる。次いで、モバイルコンピューティングデバイス150が、電子リーダデバイス110のための音響信号を生成するために添付を再生することができる。音響送信を受信すると、電子リーダデバイス110は、ユーザがネットワークサービスにアクセスすることができるように、ネットワークサービスのログイン及びパスワードなどの必要な情報でその電子リーダデバイス110自体を構成することができる。
[0067]加えて、一部の変更形態において、電子リーダデバイス110は、ヘルプセンターがトラブルシューティングを行うことを支援するために診断又は修正プロセスを実施する可能性がある。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150は、診断プロセスを実行するように電子リーダをトリガするデータセットを提供する音響信号を出力する可能性がある。さらに、電子リーダデバイス110は、ネットワークサービス120に電話のチャネルを通じて伝達され得る音響応答を返す可能性がある。電子リーダデバイス110から返される音響送信は、診断又は修正プロセスの結果に関連する情報を含む可能性がある。このように、電子リーダデバイス110は、音響信号の送信によって構成、診断、又は修正される可能性がある。
[0068]別の例示として、ネットワークサービス120から音響送信を生成するのではなく、ネットワークサービス120が、音響構成ファイル102をメッセージへの添付としてまとめる可能性がある。メッセージは、ユーザによって与えられた電子メールアドレスに伝達され得る。ユーザは、電子リーダデバイス110の近くで音響構成ファイル102を出力するようにそれらのユーザのモバイルハンドセット(例えば、モバイルコンピューティングデバイス150)などの中間デバイスを操作する可能性がある。そして今度は、電子リーダデバイス110が、音響送信に埋め込まれた構成パラメータ及びその他の情報アイテムによってその電子リーダデバイス110自体を構成する可能性がある。
([0069]代替形態又は変更形態)
[0070]代替形態又は変更形態として、本明細書においてさまざまな例で説明されたような音声構成ファイルは、メディアファイルの形態で提供される可能性がある。したがって、例えば、オーディオ−ビジュアルコンテンツが、例えば、エンドデバイスが検出可能である音響構成パラメータを含む可能性がある。ユーザは、検出可能な音声信号内の構成パラメータを電子リーダデバイスに検出及び処理させながら、同時に、例えば、モバイルコンピューティングデバイス150で音声/ビデオコンテンツを受け取るためにメディアファイルを再生することができる。一部のその他の例で述べられたように、音声信号の符号化は、可聴範囲の周波数か又は不可聴(out−of−audio)範囲の周波数かのどちらかを使用する可能性がある。
[0071]変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス150は、視覚的な符号化(visual encoding)を含むビデオコンテンツを出力する可能性がある。例えば、モバイルコンピューティングデバイス150のディスプレイが、視覚的な符号化を出力する可能性があり、電子リーダデバイスのカメラ構成要素が、視覚的な出力に埋め込まれたコードを検出する可能性がある。視覚的な符号化方式は、例えば、静止画像、動画、又はQRコードを利用する可能性がある。特に、カメラが、構成パラメータに関して処理され得る視覚的な情報を検出することができる。
[0072]例示的な実施形態が添付の図面を参照して本明細書において詳細に説明されたが、特定の実施形態及び詳細の変更形態は、本開示によって包含される。本明細書に記載の実施形態の範囲は請求項及びそれらの請求項の均等物によって定義されることが意図される。さらに、個別にか又は実施形態の一部としてかのどちらかで説明された特定の特徴は、その他の個別に説明された特徴又はその他の実施形態の一部と組み合わされ得ると考えられる。したがって、組み合わせについて説明していないことが、発明者(ら)がそのような組み合わせに対する権利を主張することを妨げてはならない。
次に、以上述べた本発明の各実施形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の記載に本発明が限定されるものではない。
(項目1)
エンドユーザデバイスを構成するように中間コンピューティングデバイスを動作させるための方法であって、前記中間コンピューティングデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実施され、
アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する情報を決定するステップと、
決定された情報に基づいて1組の構成パラメータを決定するステップと、
前記構成パラメータを埋め込む音響構成ファイルの少なくとも一部を生成するステップと、
前記音響構成ファイルを再生して、前記構成パラメータを前記エンドユーザデバイスに運ぶ音響信号を生成するステップとを含む、方法。
(項目2)
前記音響構成ファイルを再生するステップが、前記エンドユーザデバイスのマイクロホンが前記中間コンピューティングデバイスのスピーカから十分に近い範囲内にあることを必要とする音響特性を含む前記音響信号を生成するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目3)
前記音響特性が、前記エンドユーザデバイスの前記マイクロホンが前記中間コンピューティングデバイスの前記スピーカの10フィート以内にあることを必要とする項目2に記載の方法。
(項目4)
前記アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する情報を決定するステップが、
識別子をネットワークサービスに伝達するサブステップと、
前記ネットワークサービスから、前記アカウントに関連する1つ又は複数の情報アイテムを取り出すサブステップとを含む項目1に記載の方法。
(項目5)
前記アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する情報を決定するステップが、前記中間コンピューティングデバイスのインターフェースを通じて前記情報の少なくとも一部を入力するようにユーザに促すサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目6)
前記エンドユーザデバイスがネットワークサービスと通信することを可能にするためのネットワークパラメータをプログラムによって検出するステップをさらに含み、前記音響構成ファイルの前記少なくとも一部を生成するステップが、前記ネットワークパラメータを前記音響構成ファイルに埋め込むサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目7)
前記ネットワークパラメータが、(i)ローカルネットワークの識別子と、(ii)前記ローカルネットワークにアクセスし、前記ローカルネットワークを使用するために必要とされる情報とを含む項目6に記載の方法。
(項目8)
前記音響構成ファイルの少なくとも一部を生成するステップが、
ネットワークサービスから第1の音響構成ファイルを受信するサブステップであり、前記第1の音響構成ファイルが、構成パラメータの第1の組を含む、サブステップと、
前記中間コンピューティングデバイスで、構成パラメータの第2の組を決定するサブステップと、
前記第1の音響構成ファイルを含む第2の音響構成ファイルを生成するサブステップであり、前記第2の音響構成ファイルが、構成パラメータの前記第1の組及び構成パラメータの前記第2の組を含む、サブステップとを含む項目1に記載の方法。
(項目9)
前記第2の音響構成ファイルを生成するサブステップが、構成パラメータの前記第2の組に対応する音響データを生成し、次いで、前記第1の音響構成ファイルの音響データを前記第2の音響構成ファイルの音響データと組み合わせることを含む項目8に記載の方法。
(項目10)
構成パラメータの前記第2の組を決定するサブステップが、前記ネットワークサービスにアクセスする際に使用するためのローカルネットワークのパラメータをプログラムによって決定することを含む項目8に記載の方法。
(項目11)
前記ローカルネットワークのパラメータが、前記中間デバイスが接続されるローカルネットワークの識別子と、前記ローカルネットワークにアクセスするためのネットワーク鍵とを含む項目10に記載の方法。
(項目12)
構成パラメータの前記第2の組を決定するサブステップが、設定を特定するユーザ入力を受信することを含む項目8に記載の方法。
(項目13)
前記第2の音響構成ファイルを生成するサブステップが、構成パラメータの前記第2の組を埋め込む音響データを前記第1の音響構成ファイルに付加することを含む項目8に記載の方法。
(項目14)
音響構成ファイルの前記少なくとも一部を生成するステップが、音声コンテンツを前記音響構成ファイルに組み込むサブステップを含み、前記音声コンテンツが音楽又は音声メッセージのうちの少なくとも1つに対応し、前記音響構成ファイルを再生するステップが、前記構成パラメータを前記エンドユーザデバイスに音響的に送信しながら前記音声コンテンツを再生するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目15)
前記音響構成ファイルの前記少なくとも一部を生成するステップが、スペクトル拡散技術及び/又は電気的ウォーターマーク技術を使用して前記構成パラメータを符号化するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目16)
エンドユーザデバイスを構成するように中間コンピューティングデバイスを動作させるための方法であって、前記中間コンピューティングデバイスの1つ又は複数のプロセッサによって実施され、
ネットワークサービスから第1の音響構成ファイルを受信するステップであり、前記第1の音響構成ファイルが、構成パラメータの第1の組を含む、ステップと、
構成パラメータの第2の組を決定するステップと、
前記第1の音響構成ファイルを含む第2の音響構成ファイルを生成するステップであり、前記第2の音響構成ファイルが、構成パラメータの前記第1の組及び構成パラメータの前記第2の組を含む、ステップとを含む、方法。
(項目17)
前記第2の音響構成ファイルを生成するステップが、構成パラメータの前記第2の組に対応する音響データを生成し、次いで、前記第1の音響構成ファイルの音響データを構成パラメータの前記第2の組に対応する前記音響データと組み合わせるサブステップを含む項目16に記載の方法。
(項目18)
構成パラメータの前記第2の組を決定するステップが、前記ネットワークサービスにアクセスする際に使用するためのローカルネットワークのパラメータを決定するサブステップを含む項目16に記載の方法。
(項目19)
構成パラメータの前記第2の組を決定するステップが、設定を特定するユーザ入力を受信するサブステップを含む項目16に記載の方法。
(項目20)
前記ローカルネットワークのパラメータが、前記中間デバイスが接続されるローカルネットワークの識別子と、前記ローカルネットワークにアクセスするためのネットワーク鍵とを含む項目18に記載の方法。
(項目21)
前記第2の音響構成ファイルを生成するステップが、構成パラメータの前記第2の組を埋め込む音響データを前記第1の音響構成ファイルに付加するサブステップを含む項目16に記載の方法。
(項目22)
1組の命令を記憶するメモリリソースと、
前記1組の命令を実行して、
アカウント又はエンドユーザデバイスに関連する情報を決定し、
決定された情報に基づいて1組の構成パラメータを決定し、
前記構成パラメータを埋め込む音響構成ファイルの少なくとも一部を生成し、
前記音響構成ファイルを再生して、前記構成パラメータを前記エンドユーザデバイスに運ぶ音響信号を生成する1つ又は複数のプロセッサとを備える、コンピューティングデバイス。
(第2実施形態)[0010]本明細書において説明される実施形態は、エンドユーザデバイスを構成するためにエンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイスなど)に音響信号の送信を行う。一部の実施形態においては、エンドユーザデバイスを構成するための構成パラメータを運ぶ音響データを構築するネットワークサービスが提供される。
[0011]一部の実施形態によれば、ネットワークサービスは、構成パラメータを運ぶ音響信号をエンドユーザデバイスに送信するか、又は構成パラメータを運ぶ音響信号のエンドユーザデバイスへの送信を引き起こす。エンドユーザデバイスは、音響データに埋め込まれた構成パラメータに対応する情報を検出する。エンドユーザデバイスは、エンドユーザデバイスをネットワークサービスとの通信のために構成する動作などの選択動作を実行することに関連して構成パラメータを利用する。
[0012]一部の実施形態によれば、音響構成ファイルは、コンテンツを含む。1つの実装において、音声構成ファイルのコンテンツは、音楽を含む。変更形態において、音声構成ファイルは、命令又はその他の通知を与えるソース(例えば、ネットワークサービス)からのメッセージなどの音声を含む。さらに、一部の変更形態において、音声構成ファイルからの音声出力は、可聴(in−audio)周波数(10Hz<fs<22.05kHz)の範囲内で与えられる。その他の変更形態において、音響構成ファイルからの音声出力は、帯域外周波数範囲(100kHz>fs>22.05kHz)内で与えられる。
[0013]一実施形態においては、第1のコンピュータ(例えば、サーバ)が、アカウント又はエンドユーザデバイスに関連する情報を取得する。第1のコンピュータは、構成パラメータを埋め込む音響構成ファイルを生成する。構成パラメータは、アカウント又はエンドユーザデバイスに関連する情報に基づく可能性がある。音響構成ファイルは、アカウントに関連付けられている送信先に伝達され得る。加えて、音響構成ファイルは、構成パラメータをエンドユーザデバイスに運ぶ音響信号を生成するように再生可能である可能性がある。
[0014]別の実施形態においては、音響信号が、エンドユーザデバイスによって受信される。音響信号は、エンドユーザデバイスの多目的マイクロホンを通じて受信される可能性がある。音響信号に埋め込まれた1つ又は複数の構成パラメータが、検出される。エンドユーザデバイスが、検出された構成パラメータを使用して構成される。
[0015]さらに、実施形態は、第1のコンピュータを使用してエンドユーザデバイスの構成を行う。第1のコンピュータで、エンドユーザデバイスのアカウントに関連する情報が決定される。1つ又は複数の構成パラメータを音響データとして埋め込む音響構成ファイルが、生成される。音響構成ファイルは、その音響ファイルが再生されるか、又はエンドユーザデバイスのためにその他の方法で出力され得る指定された送信先に送られる。エンドユーザデバイスにおいて、音響構成ファイルが再生されることによって生成される音響信号から1つ又は複数の構成パラメータが決定される。エンドユーザデバイスは、音響信号から検出された1つ又は複数の構成パラメータに基づいて構成される。
[0016]本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、コンピューティングデバイスによって実行される方法、技術、及び動作が、プログラムによって実行されるか、又はコンピュータによって実装される方法として実行されると規定する。プログラムによってとは、コード、又はコンピュータが実行可能な命令を使用することによってという意味である。プログラムによって実行されるステップは、自動的である可能性があり、又は自動的ではない可能性がある。
[0017]本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、プログラムのモジュール又は構成要素を使用して実装される可能性がある。プログラムのモジュール又は構成要素は、プログラム、サブルーチン、プログラムの一部、又は1つ若しくは複数の定められたタスク若しくは機能を実行することができるソフトウェア若しくはハードウェア構成要素を含み得る。本明細書において使用されるとき、モジュール又は構成要素は、その他のモジュール又は構成要素とは独立にハードウェア構成要素上に存在する可能性がある。代替的に、モジュール又は構成要素は、その他のモジュール、プログラム、又はマシンの共有された要素又はプロセスである可能性がある。
[0018]さらに、本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態は、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能である命令を通じて実装される可能性がある。これらの命令は、コンピュータ可読媒体で運ばれる可能性がある。以下で図面によって示されるか又は説明されるマシンは、本発明の実施形態を実装するための命令が運ばれ得る及び/又は実行され得る処理リソース及びコンピュータ可読媒体の例を提供する。特に、本発明の実施形態によって示される多くのマシンは、(1つ又は複数の)プロセッサと、データ及び命令を保持するためのさまざまな形態のメモリとを含む。コンピュータ可読媒体の例は、パーソナルコンピュータ又はサーバのハードドライブなどの永続的なメモリストレージデバイスを含む。コンピュータストレージ媒体のその他の例は、CD又はDVDユニット、(多くの携帯電話及び家庭用電化製品で運ばれるような)フラッシュ又は個体メモリ、並びに磁気式メモリなどの可搬型ストレージユニットを含む。コンピュータ、端末、ネットワーク対応デバイス(例えば、セル電話などのモバイルデバイス)は、すべて、プロセッサ、メモリ、及びコンピュータ可読媒体に記憶された命令を利用するマシン及びデバイスの例である。加えて、実施形態は、コンピュータプログラム、又はそのようなプログラムを運ぶことができるコンピュータが使用可能な搬送媒体の形態で実装され得る。
([0019]システム及びデバイスの説明)
[0020]図7は、一実施形態による、エンドユーザデバイスが、近距離場音響信号を使用することによってネットワークサービスにアクセスするように構成されるシステムを示す。図7の一例においては、システム700が、例えば、デジタルコンテンツ(例えば、電子ブック)及びその他のリソースを受け取る目的でネットワークサービス720と通信し、ネットワークサービス720を利用するエンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス710)を含む。一部の実施形態によれば、システム700は、ネットワークサービス720にアクセスし、ネットワークサービス720を利用するようにエンドユーザデバイスを構成する目的で電子リーダデバイス710の近くで再生され得る音響構成ファイル702を生成することができる。一部の変更形態においては、システム700は、ネットワークサービス720から音響構成ファイル702を受信し、電子リーダデバイス710に十分に近いときに音響構成ファイル702を再生する中間デバイスとして働く中間コンピューティングデバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750)も含む。
[0021]ネットワークサービス720は、コンピューティングデバイスにインストールされる1つ又は複数のアプリケーションに関連してさまざまなサービスを提供する複数のサーバ及びその他のコンピューティングリソースを含む可能性がある。例として、ネットワークサービス720は、電子リーダデバイス710上の電子ブックアプリケーションと通信する電子ブックサービスを提供する可能性がある。ネットワークサービス720を通じて提供される電子ブックサービスは、例えば、電子ブックが販売、共有、ダウンロード、及び/又は記憶されるサービスを含み得る。
[0022]電子リーダデバイス710は、アプリケーション及びアプリケーションリソース(例えば、電子ブック、メディアファイル、文書)が与えられ、消費され得る任意のコンピューティングデバイスに対応する可能性がある。例えば、電子リーダデバイス710は、タブレット、電話通信/メッセージングデバイス(例えば、スマートフォン)、又は可搬型コンピューティングデバイスに対応する可能性がある。1つの実装において、例えば、電子リーダデバイス710は、デバイスをネットワークサービス720にリンクし、サービスを通じて提供される電子ブックが見られ、消費されることを可能にする電子リーダアプリケーションを実行することができる。別の実装において、電子リーダデバイス710は、ネットワークサービス720からファイル又はストリーミングデータを受信するメディア再生又はストリーミングアプリケーションを実行することができる。本明細書において説明される例において、電子リーダデバイス710は、音響構成ファイル702の再生によって生成された音を受け取るための音響入力構成要素も含む。音響入力構成要素は、汎用の多目的マイクロホンに対応する可能性がある。
[0023]例として、電子リーダデバイス710は、電子コンテンツ(例えば、電子ブック)を読むなどの特定のアプリケーションの活動を最適化するためのハードウェア及びソフトウェアを備える可能性がある。例えば、電子リーダデバイス710は、変更形態があり得るが、タブレットのようなフォームファクタを有する可能性がある。場合によっては、電子リーダデバイス710は、Eインクディスプレイを有する可能性もある。
[0024]モバイルコンピューティングデバイス750が中間デバイスとして使用される変更形態においては、モバイルコンピューティングデバイス750は、タブレット、ハンドセット、又は電話通信/メッセージングデバイス(例えば、スマートフォン)若しくは可搬型コンピューティングデバイスに対応する可能性がある。モバイルコンピューティングデバイス750は、例えば、ネットワーク接続性を確立するためのリソースと、メッセージを受信するか、又はその他の方法でネットワークサービス720と通信する能力とを含み得る。モバイルコンピューティングデバイス750は、符号化された近距離場音響信号を電子リーダデバイス710に出力するための音響出力構成要素を備える可能性がある。一部の変更形態において、音響出力構成要素は、音楽又はその他の音声コンテンツを出力するためによく使用される汎用の多目的スピーカに対応する可能性がある。
[0025]さらに詳細には、ネットワークサービス720は、デバイスインターフェース728及び音響インターフェース738を含み得る。デバイスインターフェース728は、サービスにアクセスする個々のデバイスと通信する。リソースの中でもとりわけ、ネットワークサービス720は、リソース記憶部722及びユーザアカウント記憶部724を含み得る。ユーザアカウント記憶部724は、電子リーダデバイス710をユーザ及びアカウント725と関連付けることができる。アカウント725は、リソース記憶部722に記憶される可能性がある1つ又は複数のアプリケーションリソース(例えば、電子ブック)にも関連付けられ得る。さらに説明されるように、ユーザアカウント記憶部724は、所与のアカウントのために購入されたか又は消費に利用できるようにされたリソースを特定するための、個々のアカウント725に関するメタデータを保有することができる。電子リーダデバイス710は、ユーザアカウント725に関連付けられる可能性があり、複数のデバイスが、同じアカウントに関連付けられる可能性がある。以下でより詳細に説明されるように、電子リーダデバイス710は、購入されるか、又はその他の方法で電子リーダデバイス710のユーザに利用可能にされるリソース(例えば、電子ブック)を記憶し、ユーザアカウント725のために購入されたが、特定のコンピューティングデバイスに記憶されない電子ブック及びその他のデジタルコンテンツアイテムをアーカイブすることができる。
[0026]ネットワークサービス720の音響インターフェース738は、電子リーダデバイス710のための音響構成ファイル702を生成するように動作する。1つの実装において、デバイスインターフェース728は、電子リーダデバイス710の識別子を取得し、識別子に関連するアカウント725を特定する。アカウント725に関して、1組の構成パラメータ721が取得される可能性がある。1組の構成パラメータ721は、例えば、アカウント識別子、特定されたアカウントのログイン及びパスワード、並びに/又はアカウントに関連する支払い情報に対応する可能性がある。変更形態において、1組の構成パラメータ721は、例えば、ユーザのプリファレンス、ユーザアカウント若しくはそのアカウントのデバイスの設定、及び/又はユーザがダウンロードしたか若しくはダウンロードする許可を得ているリソース(例えば、電子ブック)の識別情報も含む可能性がある。音響インターフェース738は、1組の構成パラメータ721を音響データに符号化し、次いで、音響データを音響構成ファイル702としてまとめる。ネットワークサービス720は、(例えば、ユーザアカウント725にリンクされた)音響構成ファイル702を記憶するか、又は代替的に、指定された送信先に音響構成ファイル702を記憶及び/若しくは転送する可能性がある。例えば、音響構成ファイル702が生成されると、ファイルは、電子リーダデバイス710のアカウント725に関連する電子メールアドレス又はその他のネットワークロケーションにメッセージ送信されるか又はその他の方法で伝達され得る。
[0027]以下の例で説明されるように、音響構成ファイル702は、音楽又は音声(例えば、メッセージ通知)などの音声コンテンツを含む可能性がある。したがって、音響構成ファイルの再生は、音声の送信が電子リーダデバイス710に構成パラメータを伝達する間にユーザがコンテンツを与えられる結果となる可能性がある。
[0028]転送されると、音響構成ファイル702は、電子リーダデバイス710を構成する目的でそのデバイスの近くで再生される可能性がある。特に、電子リーダデバイス710は、1組の構成パラメータ721を利用して、例えば、ネットワークサービス720にアクセスし、ネットワークサービス720を利用するように構成される可能性がある。例えば、以下でより詳細に説明されるように、電子リーダデバイス710は、1組の構成パラメータ721を検出し、処理するために、音響構成ファイル702の再生により受信された音響信号を処理する可能性がある。構成されると、電子リーダデバイス710は、1組の構成パラメータ721を利用して、ネットワークサービス720にアクセスし、ネットワークサービス720を利用することができる。
[0029]変更形態においては、構成パラメータ721は、例えば、診断又は修正プロセス(例えば、デバッグ)を実行するように電子リーダデバイス710をトリガする目的で電子リーダデバイス710に与えられる可能性がある。別の変更形態として、データセット及びプログラムのコードが、診断又は修正プロセスを容易にするために電子リーダデバイス710にシグナリングされる可能性がある。
[0030]一態様によれば、電子リーダデバイス710は、サービスインターフェース708及び音響インターフェース718に対応するプログラムの論理を含む。サービスインターフェース708は、ネットワークサービス720と通信し、そのデバイスをネットワークサービス720にリンクすることができる。音響インターフェース718は、音響信号に埋め込まれている情報を検出する目的で、電子リーダデバイス710のマイクロホンを通じて受信された音響信号を処理することができる。図7の例において、電子リーダデバイス710は、構成パラメータ721に対応する情報を特定する。サービスインターフェース708は、電子リーダデバイス710をネットワークサービス720にリンクするか又はその他の方法で接続するために構成パラメータ721を利用することができる。例として、構成パラメータ721は、ネットワークサービス720と通信し、ネットワークサービス720にアクセスするときに、電子リーダデバイス710のサービスインターフェース708がアカウント識別子、ログイン、パスワード、及び/又はその他のパラメータをプログラムによって指定することを可能にすることができる。
[0031]一部の変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス750は、音響構成ファイル702を受信し、次いで、電子リーダデバイス710の近くで音響構成ファイル702を再生する中間デバイスとして働く。1つの実装において、モバイルコンピューティングデバイス750は、メッセージングインターフェース765を含む。メッセージングインターフェース765は、例えば、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージングアプリケーション、テキストメッセージ(例えば、ショートメッセージサービス)アプリケーション、又はその他のメッセージングプログラムに対応する可能性がある。ユーザは、メッセージングアカウントを既に記憶したか、又はそうでなければメッセージングアカウントをネットワークサービス720によって与えられたアカウント725にリンクした可能性がある。例えば、ユーザは、ネットワークサービス720によって電子メールアドレスを記憶する可能性がある。メッセージングインターフェース765は、ネットワークサービス720によるユーザのアカウントにリンクされているメッセージングアカウントにアクセスするために使用され得る。
[0032]1つの実装において、ネットワークサービス720は、特定のユーザのアカウントによって記憶された電子メールアカウント(又はその他のメッセージングの識別子)に電子メール又は電子メールの添付として音響構成ファイル702を転送することができる。ユーザは、モバイルコンピューティングデバイス750を使用して、音響構成ファイル702を有する電子メールにアクセスすることができる。このようにして、モバイルコンピューティングデバイス750は、音響構成ファイル702を再生することができる。ユーザは、音響構成ファイル702の再生による出力が電子リーダデバイス710によって受信されるようにモバイルコンピューティングデバイス750を電子リーダデバイス710の近くに(例えば、10フィート以内に)位置付ける可能性がある。音響信号が電子リーダデバイス710に運ばれると、電子リーダデバイスは、運ばれた情報(例えば、構成パラメータ)を利用する構成プロセスなどの1つ又は複数のプロセスを実施する。
[0033]音響構成ファイル702を再生する際、モバイルコンピューティングデバイス750は、汎用スピーカを利用することができる。電子リーダデバイス710は通常のマイクロホンを利用して音響構成ファイル702の再生による音響信号を受信することができるので、電子リーダデバイス710に近距離場音響信号を運ぶために特別なハードウェア構成要素は必要とされない。
[0034]中間デバイス(モバイルコンピューティングデバイス750)を使用する代わりとして、一部の変更形態は、電子リーダデバイス710のために音響構成ファイル702を再生するネットワークサービス720を提供する。例えば、ネットワークサービス720は、音響構成ファイル702を再生して、電話又はリアルタイムチャネル上に音響信号を出力する可能性がある。電子リーダデバイス710のユーザは、音響信号を取り込み、出力するために、電子リーダデバイス710の隣に受信デバイス(例えば、電話)を位置付けることができる。そして、電子リーダデバイス710が、受信された音響信号を処理して、音響信号から情報を検出することができる。
([0035]ハードウェアの説明)
[0036]図8は、本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態で使用するためのエンドユーザデバイスの例を示す。図8の一例において、エンドユーザデバイスは、例えば、図7の例によってやはり示されたような電子リーダデバイス200に対応する可能性がある。図8の例において、電子リーダデバイス200は、プロセッサ810、ネットワークインターフェース820、ディスプレイ830、1つ又は複数の入力メカニズム840、及びメモリ850を含む。電子リーダデバイス200は、マイクロホン822又はスピーカ824のうちの少なくとも1つも含む可能性がある。マイクロホン822又はスピーカ824のそれぞれは、汎用の多目的構成要素に対応する可能性がある。例えば、マイクロホン822又はスピーカ824のそれぞれは、音楽及び/又は音声を入力/出力するために使用される音響スペクトルを含む多種多様な音響スペクトルの音を受信又は出力するように製造される「既製の(off−the−shelf)」構成要素である可能性がある。
[0037]一部の実装において、プロセッサ810は、ネットワークインターフェース820を利用してネットワークサービス720(図7参照)と通信する。ネットワークサービス720との通信で、電子リーダデバイス200は、ユーザがネットワークサービス720から購入するか又はそうでなければダウンロードすることを選択する電子ブック又はメディアファイルなどのアプリケーションリソース221を受信することができる。電子リーダデバイス200にダウンロードされるアプリケーションリソース221は、メモリ850に記憶され得る。アプリケーションリソース221に加えて、電子リーダデバイス200は、ネットワークサービス720などのネットワークソースを含むさまざまなソースからアプリケーションをダウンロードすることができる。
[0038]ディスプレイ830は、電子ペーパー型ディスプレイに対応する可能性があり、電子ペーパー型ディスプレイは、それらのディスプレイがコンテンツを表示する方法において通常の紙を模倣する。そのようなディスプレイ技術の例は、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ(electrowetting display)、及び電気流体ディスプレイ(electrofluidic display)を含む。本明細書において説明される例は、電子式ディスプレイが設けられるメディアが変わる可能性があり、例えば、トランジスタ素子又はその他の回路と組み合わされるプラスチック又は紙を含む可能性があることをさらに認める。変更形態において、ディスプレイ830は、例えば、プロセッサ810から生成されたコンテンツを提供するために照光する液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)ディスプレイに対応する可能性がある。
[0039]一部の実施形態によれば、メモリ850は、(i)符号化された音響入力を処理するための論理851、及び/又は(ii)符号化された音響出力を生成するための論理853のうちの少なくとも1つに対応する命令を記憶する。1つの実装において、マイクロホン822は、十分に近い位置での音響構成ファイル702の再生(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750からの再生)によってもたらされる入力音201を受け取ることができる。プロセッサ810は、入力音201に埋め込まれた構成パラメータ及びその他の情報を検出するために音響入力論理851を実装する。
[0040]図9は、本明細書において説明される1つ又は複数の実施形態で使用するためのサーバの例を示す。特に、図9の例によって示されるようなサーバは、図7の例によって示されたようなサービスを実装するために使用され得る。一実施形態において、サーバ300は、プロセッサ910(又は代替的に1つ若しくは複数のプロセッサ)、メモリリソース920、及びネットワークインターフェース930を含む。プロセッサ910は、メモリリソース920によって記憶された命令を実行することができる。加えて、プロセッサ910は、ネットワークインターフェース930を通じて1つ又は複数のユーザデバイスと通信することができる。動作中、メモリリソース920は、音響インターフェース921に対応する命令を記憶する。また、メモリリソース920は、例えば、ユーザアカウント記憶部724を含むさまざまなデータ記憶部を提供する。プロセッサ910は、音響構成ファイル902を生成するために音響インターフェース921に関する命令を実行する。プロセッサ910は、ユーザアカウント記憶部724(図7参照。メモリリソース920に記憶されるものとして示される)によって提供されるユーザアカウント情報911にアクセスすることができる。ユーザアカウント情報は、構成パラメータ及び音響構成ファイル902として符号化され得る。音響構成ファイル902は、ネットワークインターフェース930を通じて対応するエンドユーザデバイスに伝達され得る。
([0041]音響インターフェース)
[0042]図10は、一実施形態による、音響構成ファイル又は信号を生成するための音響インターフェースを示す。図7の例を参照すると、音響インターフェース1000は、ネットワークサービス720の一部として実装される可能性がある(例えば、音響インターフェース738参照)。加えて、図9の例を参照すると、音響インターフェース1000は、(ネットワークサービス720のための)サーバ300のプロセッサ910によって実装される可能性がある。図10の例の説明において、音響インターフェース1000の動作環境における例示を目的として図7の要素に対する参照がなされる可能性がある。
[0043]一実施形態において、音響インターフェース1000は、アカウントインターフェース1010と、データ/音声変換構成要素1020と、データパッケージャ(data packager)1030と、再生構成要素1060及び/又はメッセージング構成要素1050のうちの少なくとも1つとを含む。アカウントインターフェース1010は、例えば、電子リーダデバイス710の識別子に基づいてアカウント情報1015を取り出すことができる。識別子は、電子リーダデバイス710を運用するユーザによってか、又は別のコンピューティングデバイス(例えば、図7の例においてモバイルコンピューティングデバイス750によって提供されたような中間コンピューティングデバイス)によってかのどちらかで与えられる可能性がある。アカウント情報は、例えば、ネットワークサービス720の実装及びアプリケーションに応じて、例えば、アカウント識別子、ログイン、パスワード、プリファレンス、アカウントに関連するリソースの識別子、支払い情報(例えば、クレジットカード番号)、お気に入りリスト、デバイスの設定、及びさまざまなその他の情報を含み得る。
[0044]データ/音声変換構成要素1020は、アカウント情報1015を音声データ1017に変換する。1つの実装において、データ/音声変換構成要素1020は、アカウント情報1015に対応する情報のバイトを表すデータのフレームを生成する。音声データ1017は、アカウント情報1015と、より詳細には、アカウント情報から特定された構成パラメータとを表すように符号化され得る。複数の種類の符号化技術が、構成パラメータを埋め込むために使用され得る。特に、構成パラメータは、スペクトル拡散技術及び/又は電気的ウォーターマーク技術を使用して音声データとして符号化され得る。例えば、1つの実装においては、直交周波数分割多重化(OFDM)によって提供されるような変調技術が使用される可能性がある。変更形態において、符号化方式は、データ暗号化規格(「DES」)及びRivest、Shamir、Adleman(「RSA」)符号化を使用する技術を含むデジタルウォーターマーク技術によって提供される可能性がある。
[0045]さらに、1つの実装において、構成パラメータは、約18kHzなど、可聴周波数範囲(10Hz<fs<22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。変更形態において、構成パラメータは、帯域外周波数範囲(100kHz>fs>22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。音響構成ファイルは、音楽又は音声(例えば、メッセージ又は命令)などの音声コンテンツをさらに含む可能性がある。音響構成ファイル702が帯域外の範囲で与えられる音声コンテンツを含むとき、構成パラメータは、音声構成ファイルを人が聞くことを妨げる追加の音声の雑音なしに伝達され得る。
[0046]データパッケージャ1030は、ファイル又はストリームにまとめられる音響データ1019を生成するために音声データ1017を処理する。まとめられる音響データ1019は、音響信号に埋め込まれた個々のフレームが情報のビットを運ぶように所定のフォーマット及びプロトコルにしたがって構築されるか、又は所定のフォーマット及びプロトコルにしたがうシーケンスである可能性がある。音響構成ファイル1022が、まとめられる音響データ1019を用いて生成及び/又は保守される可能性がある。このように、音響構成ファイル1022は、エンドユーザデバイスのアカウントに関連する電子メールアドレスなどの指定された送信先に電子的に転送され得るように生成される可能性がある。
[0047]1つの変更形態において、音響インターフェース1000は、電子リーダデバイス710のアカウントに関連付けられている送信先(例えば、ユーザによって指定された電子メールアドレス)に音響構成ファイル1022を転送するメッセージング構成要素1050を含む。例えば、メッセージング構成要素1050は、音響構成ファイル1022をアカウントに関連する電子メールアドレスに宛てた電子メールへの添付として組み込むための論理を含み得る。
[0048]別の変更形態において、音響インターフェース1000は、音響構成ファイル1022からか、又はデータパッケージャ1030から直接かのどちらかで、再生構成要素1060に出力データ1023をシグナリングする。再生構成要素1060は、出力データ1023によって提供される構成パラメータ及び情報を埋め込む出力音響信号1041を生成することができる。1つの実装において、再生構成要素1060は、(例えば、約20kHz以上の)不可聴音響信号を生成する可能性がある。電子リーダデバイス710のスピーカがエンドユーザコンピューティングデバイスのごく近くに位置付けられるとき、スピーカの出力音響信号1041が、構成情報に対応する構成パラメータを決定するために電子リーダデバイス710のマイクロホンによって検出され、処理され得る。例として、電子リーダデバイス710のユーザは、出力音響信号1041に対応する音声ストリームを再生するために電話通信によって又は代替的なコンピューティングデバイスを通じてネットワークサービスにアクセスする可能性がある。
[0049]図11は、電子リーダデバイス710(図7参照)又はその他のエンドユーザデバイスによって実装され得る音響インターフェースを示す。図11の一例において、音響インターフェース1100は、一実施形態によれば、電子リーダデバイスを構成することになる音響入力信号を受信し、処理するように動作させられる可能性がある。図7の例を参照すると、音響インターフェース1100は、電子リーダデバイス710によって実装される(例えば、音響インターフェース738として実装される)可能性がある。したがって、音響インターフェース1100の動作環境における例示を目的として図7の要素に対する参照がなされる可能性がある。一実施形態において、電子リーダデバイス710の音響インターフェース1100は、音響信号を受信し、処理する。変更形態において、電子リーダデバイス710の音響インターフェース1100は、コンピューティングデバイスの状態についての情報、又はコンピューティングデバイスで使用される構成情報などの情報を運ぶための音響信号出力をやはり生成することができる。
[0050]より詳細には、音響インターフェース1100は、音響処理構成要素1110、音声/データ変換構成要素1120、及びパラメータ決定構成要素1130を含む。音響処理構成要素1110は、マイクロホン1101から音響信号入力1111を受信する。一部の実装において、音響信号入力1111は、不可聴音響範囲(例えば、22.05kHz〜100kHzまで)から検出される可能性がある。一部のその他の例で述べられたように、マイクロホン1101は、音声入力又は環境雑音を含む任意の形態の音響入力を受信することができる既製の汎用構成要素に対応する可能性がある。音響処理構成要素1110は、音声入力1111を処理して、検出可能な変調特性(例えば、振幅又は波長)を有する音響信号1113を特定することができる。音声/データ変換構成要素1120は、情報ビット1115を決定するために音響信号1113を処理することができる。パラメータ決定構成要素1130は、音声/データ変換構成要素1120から出力される情報ビット1115から1組の構成パラメータ1131を決定することができる。この1組の構成パラメータ1131は、電子リーダデバイス710のメモリに記憶され得る。例えば、構成記憶部1102が、音響インターフェース1100の一部として保有される可能性がある。
[0051]一部の実施形態において、音響インターフェース1100は、音響信号の生成と受信とを両方行うことができる。より詳細には、音響インターフェース1100は、デバイスに記憶された情報を符号化する音響データを生成する可能性がある。電子リーダデバイス710で音響データに符号化され得る情報の例は、デバイスの現在の構成の設定(例えば、ログイン又はパスワードなどの記憶されたアカウント情報、ネットワーク設定など)、デバイスに記憶されたコンテンツアイテムの識別情報を含む可能性があり、構成の実行の出力結果は、トラブルシューティングプロセスである。
[0052]音響出力信号1151を生成するために、電子リーダデバイス710の音響インターフェース1100は、データ/音声変換構成要素1132、データパッケージャ1140、メッセージングインターフェース1150、及び/又は再生構成要素1160を含み得る。データ/音声変換構成要素1132は、記憶された情報を音響出力データ1133に変換することができる。記憶された情報1131は、例えば、構成記憶部1102に記憶された構成パラメータ1131を含む可能性がある。代替又は追加として、データ/音声変換構成要素1132が、例えば、デバイスの設定、コンテンツライブラリ情報(例えば、ユーザデバイスに記憶された電子ブック)、活動ログ、及びメッセージ(例えば、肯定応答、活動が実行されたという確認)に対応する情報を変換することができる。さらに、そのような情報のその他の例は、ユーザによって記憶されたデータセット、電子リーダデバイス710と対にされるデバイスの識別情報、及びさまざまなその他の種類の情報を含み得る。
[0053]一部の実施形態において、音響出力データ1133は、再生構成要素1160に与えられ、再生構成要素1160において、音響送信1137として出力される。送信は、人間に聞こえない音響信号の形態である可能性がある。1つの実装において、音響送信は、スピーカ1113を通じて出力され得る。マイクロホン1111と同様に、スピーカ1113は、音楽又は音声を出力することができる標準的な汎用構成要素である可能性がある。音響送信1137は、音響送信1137を検出し、その音響送信1137に基づいて動作することができる受信ソースの近くで出力される可能性がある。1つの実装において、音響送信1137はモバイルコンピューティングデバイス750(図7参照)に与えられ、すると、モバイルコンピューティングデバイス750は、(i)情報に関して音響送信1137を処理し、及び/又は(ii)音響送信1137をデータファイルにまとめ、次いで、データフェイルを、ネットワークサービス720(又は何らかの別のロケーション)への所与の転送でメッセージとして送信することができる。より詳細には、例として、モバイルコンピューティングデバイス750は、音響送信1137をネットワークサービス720にメッセージ送信することができ、ネットワークサービス720は、情報(診断テストの結果、構成情報、活動ログ、コンテンツライブラリ情報など)をユーザのアカウントに記憶することができる。代替的に、モバイルコンピューティングデバイス750は、後で電子リーダデバイス710で使用するために、音響送信1137から決定される情報を記憶する可能性がある。
[0054]さらに、一部の実施形態において、音響出力データ1133は、データパッケージャ1140に与えられる。データパッケージャ1140は、音響出力データ1133をフレーム化し、フレーム化された音響データ1134をメッセージングインターフェース1150に伝達することができる。メッセージングインターフェース1150は、電子リーダデバイス710にインストールされる(図11に示されていない)メッセージングアプリケーションのためのプログラムのインターフェースに対応する可能性がある。代替的に、メッセージングインターフェース1150は、音響インターフェース1100と統合されるメッセージング転送に対応する可能性がある。そして、フレーム化された音響データ1134は、所与のフォーマット及びプロトコルのデータファイル1139に変換され得る。データファイル1139は、メッセージングインターフェース1150を介して1つ又は複数のメッセージングロケーションに転送され得る。例えば、データファイル1139は、ネットワークサービス720に関連するアドレスへの電子メールへの添付として転送され得る。
([0055]方法)
[0056]図12は、1つ又は複数の実施形態による、エンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス710)が使用するための音響構成ファイルをネットワークサービスから生成するための方法を示す。図13は、1つ又は複数の実施形態による、エンドユーザデバイス(電子リーダデバイス710)が音響構成ファイルを受信し、処理するための方法を示す。図12及び図13によって示されるような例は、図7〜図11によって示されたような構成要素を用いて実装され得る。したがって、説明されるステップ又はサブステップを実行するための好適な構成要素を例示することを目的として図7〜図11の要素に対する参照がなされる可能性がある。
[0057]図12を参照すると、ネットワークサービス720が、エンドユーザデバイス(電子リーダデバイス710)に関する構成パラメータの提供の要求を受信する(1210)。要求は、アカウント(例えば、ユーザのログイン又はパスワード、デバイスの識別子)を指定する可能性がある。代替的に、要求は、電子リーダデバイス710が新しいアカウントを必要としていることを特定する可能性がある。要求は、電子リーダデバイス自体から受信される可能性がある(1212)。代替的に、要求は、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750)から与えられる可能性がある(1214)。さらに、電子リーダデバイス710が新しいデバイスであるときなど、場合によっては、ユーザが、電話通信によって(例えば、ユーザがヘルプセンターに電話する)、又は口頭での要求によって(例えば、ユーザは店にいる)要求を行う可能性がある。
[0058]ネットワークサービス720が、電子リーダデバイスに関連するアカウント又はその他の識別子に基づいて電子リーダデバイスのための1組の構成パラメータを特定する(1220)。例えば、電子リーダデバイス710が既存のアカウントに関連付けられている場合(1222)、ネットワークサービスは、特定のアカウントのための構成パラメータを特定することができる。しかし、電子リーダデバイス710がアカウントに関連付けられていない(例えば、新しいか、又はこれまでにない(out−of−box)ものである)場合、ネットワークサービス720は、新しいデバイスのための構成パラメータを取り出すことができる(1224)。したがって、実装及び/又は使用方法に応じて、構成パラメータは、特定のデバイス若しくはアカウント、又はデバイスの特徴付け若しくは分類(例えば、新しいデバイス)に対して選択され得る。
[0059]ネットワークサービス720が、選択された1組の構成パラメータに基づいて音響構成ファイル702を生成することができる(1230)。例えば、音響インターフェース1000(図10)が、1組の構成パラメータを含むように符号化された音響構成ファイル702を生成するためにネットワークサービス720によって実装される可能性がある。
[0060]1つの実装において、構成パラメータは、可聴周波数範囲(10Hz<fs<22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。変更形態において、構成パラメータは、帯域外周波数範囲(100kHz>fs>22.05kHz)として埋め込まれる可能性がある。音響構成ファイルは、音楽又は音声(例えば、メッセージ又は命令)などの音声コンテンツをさらに含む可能性がある。音響構成ファイル702が帯域外の範囲で与えられる音声コンテンツを含むとき、構成パラメータは、音声構成ファイルを人が聞くことを妨げる追加の音声の雑音なしに伝達され得る。
[0061]複数の種類の符号化技術が、音響構成ファイルに構成パラメータなどの情報を埋め込むために使用され得る。特に、構成パラメータは、スペクトル拡散技術及び/又は電気的ウォーターマーク技術を使用して音声データとして符号化され得る。例えば、1つの実装においては、直交周波数分割多重化(OFDM)によって提供されるような変調技術が使用される可能性がある。変更形態において、符号化方式は、DES又はRSA符号化を使用する技術を含むデジタルウォーターマーク技術によって提供される可能性がある。
[0062]次いで、ネットワークサービス720が、音響構成ファイル702をアカウント又はユーザに関連するロケーションにメッセージ送信する(1240)。例えば、電子リーダデバイス710が既存のアカウントに関連付けられているとき、ネットワークサービス720は、特定されたアカウントの電子メール、又は特定されたアカウントによって与えられるその他のメッセージングロケーションに音響構成ファイル702を送信する可能性がある。例えば、電子リーダデバイス710が例えばこれまでにないデバイスであるとき、ユーザは、要求を行うときにメッセージングロケーションを提供するように促される可能性がある。例えば、ユーザは、ヘルプセンターに電話し、支援を要求する可能性がある。構成されるべき特定のデバイスに関連付けられているアカウントがない場合、ユーザは、音響構成ファイル702が送信され得る電子メールアドレスを提供するように促される可能性がある。
[0063]図13を参照すると、電子リーダデバイス710が、音響信号を検出する(1310)。音響信号は、その電子リーダデバイスのマイクロホンの近くで音響構成ファイル702を再生する別のコンピュータによって生成される可能性がある。1つの実装においては、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750)が、音響構成ファイル702を電子リーダデバイス710の近くに置く(1312)。変更形態においては、ネットワークサービス720が、音響信号を生成し、電話通信により伝達する可能性がある。例えば、ネットワークサービス720が電子リーダデバイスによって検出される音響信号を出力するために、ユーザが、有効な呼(例えば、初期設定の呼、トラブルシューティングの呼)の間、ハンドセット受信機を電子リーダデバイス710の近くに置く可能性がある。
[0064]音響信号が電子リーダデバイス710によって検出されると、電子リーダデバイス710が、1組の構成パラメータ又はその他の情報を特定するために、音響送信を処理する(1320)。例えば、電子リーダデバイス710は、到着する音響信号を処理し、構成パラメータを決定するために音響インターフェース1100を使用する可能性がある。
[0065]電子リーダデバイス710が、1組の構成パラメータを使用して電子リーダデバイス710自体を構成する(1330)。その他の例で述べられたように、構成パラメータは、例えば、ネットワークサービス720に自動的にアクセスするためにデバイスによって使用され得るユーザアカウント情報を例えば、電子リーダデバイスが得ることを可能にすることができる。したがって、例えば、構成パラメータは、アカウントのログイン及びパスワード、クレジットカード情報、デバイスの識別子、又は電子リーダデバイスがネットワークサービス720(又はその他のネットワークサービス)にアクセスするために必要とされるその他の情報を提供する可能性がある。代替形態又は変更形態として、構成パラメータは、電子リーダデバイスを更新するか、又は電子リーダデバイスのトラブルシューティングを行うために処理リソースによって実装されるデバイスの設定又はデータセットに対応する可能性がある。
[0066]一部の実施形態においては、エンドユーザデバイス(電子リーダデバイス710)が、エンドユーザデバイスに記憶されるか又はそうでなければ与えられる情報を特定する音響情報を生成し、出力する(1340)。例えば、電子リーダデバイス710は、音響構成ファイル702の受信を確認する情報を含む音響信号を生成する可能性がある。さらに、一部の変更形態においては、電子リーダデバイス710は、構成プロセスを実施したことによる応答又は結果を伝達する可能性がある。例えば、電子リーダデバイス710は、音響構成ファイル702で伝達された構成パラメータを使用して構成(又は診断)プロセスを実施し、次いで、電子リーダデバイス710のスピーカを介して中間デバイスに出力される音響情報によって構成プロセスの実施の結果生じる情報を伝達する可能性がある。そのような実装において、電子リーダデバイスは、マイクロホンを通じて音響構成ファイル702を受信し、次いで、デバイスのスピーカを通じて結果として得られる音響情報を生成する。中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750)が、音響構成ファイル702を送信し、電子リーダデバイス710から生成された音響情報を受信するために使用される可能性がある。このように、電子リーダデバイスは、ネットワークサービス720又はその他のエンティティに構成プロセスの結果を知らせるために音響情報を生成する可能性がある(1342)。そのような出力は、例えば、ユーザが遠隔のヘルプセンターの助けを借りてそのユーザの電子リーダデバイスを構成するように試みているトラブルシューティングのステップの実施を支援することができる。
[0067]一部の変更形態においては、電子リーダデバイス710が、音響信号を用いて1組の構成パラメータを音響情報として伝達する可能性がある。例えば、電子リーダデバイス710は、中間デバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス750)に伝達すべき音響信号を生成する可能性がある。構成パラメータは、後で使用するためにモバイルコンピューティングデバイス750に記憶され得る。例えば、電子リーダデバイス710は、ネットワークサービス720ではなくて中間デバイス(例えば、電子リーダデバイス710と対にされ得るモバイルコンピューティングデバイス750)から構成パラメータを後で取り出すことができる。一部の変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス750は、構成パラメータの記憶された組を電子リーダデバイス710に音響送信として伝達する可能性がある。したがって、電子リーダデバイス710は、中間デバイスによって取り込まれ、必要に応じて電子リーダデバイスに対して後で再生するためにネイティブの又は音響的な形態で記憶される音響出力データをシグナリングする可能性がある。
([0068]使用例)
[0069]実施形態は、時折、新しいデバイス(例えば、電子リーダデバイス710)の購入が、特定のユーザの継続使用のためにそのようなデバイスを確立することに関して問題をはらんだ段階になり得ることを認める。電子リーダデバイス710に関して、例えば、そのようなデバイスは、電子ブックがダウンロードされ得るネットワークサービスにリンクされることが多い。さらに、そのようなデバイスの機能は、電子ブック(又はその他のデジタルコンテンツアイテム)がダウンロード又は購入され得るネットワークサービスにデバイスがアクセスすることができない場合、大幅に制限される。したがって、例えば、ユーザがネットワーク接続性を確立すること又は新しいアカウントを確立することができないと、新しいデバイスのユーザのこれまでにない楽しみを大きく妨げる可能性がある。反対に言えば、そのようなユーザが助けを求めるとき、通常の手法は問題がある可能性がある場合がある。ユーザがネットワークにアクセスできない及び/又は必要なネットワークサービスにアクセスできない場合、遠隔でデバイスのトラブルシューティングを行う製造業者又はプロバイダの能力もまた制限される。
[0070]一方、本明細書に記載の例は、とりわけ有益なことに、概して任意のユーザが利用できるリソースを使用してネットワーク接続性を実現する及び/又はネットワークサービスにアクセスするための構成プロセスをユーザが実行することを可能にする。加えて、ユーザの必要とされる行為が、より通常の手法よりもずっと実行が容易である可能性がある。通常の手法では、例えば、ユーザは、必要とされることをほとんど知らない可能性があるときに、さまざまなネットワーク設定及び/又はアカウント情報を入力しなければならないことがある。
[0071]一部の実施形態において、ユーザは、ヘルプセンター(例えば、技術支援電話窓口)に電話を掛け、それから、ヘルプセンターに電子メールアドレスを教える可能性がある。ヘルプセンターは、ユーザのエンドデバイスのための構成パラメータを決定し、次いで、音響構成ファイル702をプログラムによって生成する可能性がある。そのとき、ユーザは、電話のハンドセットを構成されるべきデバイスの近くに置く可能性がある。ネットワークサービスは、電話回線で音響送信を出力する可能性があり、電話回線の出力の近くに電子リーダを置くことは、電子リーダデバイスがその電子リーダデバイスのマイクロホンを通じて送信を受信することを可能にする。音響送信を受信すると、電子リーダデバイス710は、ユーザがネットワークサービスにアクセスすることができるように、ネットワークサービスのログイン及びパスワードなどの必要な情報でその電子リーダデバイス710自体を構成することができる。
[0072]加えて、一部の変更形態において、電子リーダデバイス710は、ヘルプセンターがトラブルシューティングを行うことを支援するために診断又は修正プロセスを実施する可能性がある。例えば、ヘルプデスクから提供される音響送信が、電子リーダが診断プロセスを実行することをトリガするデータセットを提供する可能性がある。さらに、電子リーダデバイス710は、ネットワークサービス720に電話のチャネルを通じて伝達され得る音響応答を返す可能性がある。電子リーダデバイス710から返される音響送信は、診断又は修正プロセスの結果に関連する情報を含む可能性がある。このように、電子リーダデバイス710は、音響信号の送信によって構成、診断、又は修正される可能性がある。
[0073]別の使用例として、ネットワークサービス720から音響送信を生成するのではなく、ネットワークサービス720が、音響構成ファイル702をメッセージへの添付としてまとめる可能性がある。メッセージは、ユーザによって与えられた電子メールアドレスに伝達され得る。ユーザは、電子リーダデバイス710の近くで音響構成ファイル702を出力するようにそれらのユーザのモバイルハンドセットなどの中間デバイスを操作する可能性がある。そして今度は、電子リーダデバイス710が、音響送信に埋め込まれた構成パラメータ及びその他の情報によってその電子リーダデバイス710自体を構成する可能性がある。
([0074]代替形態又は変更形態)
[0075]代替形態又は変更形態として、本明細書においてさまざまな例で説明されたような音声構成ファイルは、メディアファイルの形態で提供される可能性がある。したがって、例えば、オーディオ−ビジュアルコンテンツが、例えば、エンドデバイスが検出可能である音響構成パラメータを含む可能性がある。ユーザは、検出可能な音声信号内の構成パラメータを電子リーダデバイスに検出及び処理させながら、同時に、例えば、モバイルコンピューティングデバイス750で音声/ビデオコンテンツを受信するためにメディアファイルを再生することができる。一部のその他の例で述べられたように、音声信号の符号化は、可聴範囲の周波数か又は不可聴(out−of−audio)範囲の周波数のどちらかを使用する可能性がある。
[0076]変更形態において、モバイルコンピューティングデバイス750は、視覚的な符号化(visual encoding)を含むビデオコンテンツを出力する可能性がある。例えば、モバイルコンピューティングデバイス750のディスプレイが、視覚的な符号化を出力する可能性があり、電子リーダデバイスのカメラ構成要素が、視覚的な出力に埋め込まれたコードを検出する可能性がある。視覚的な符号化方式は、例えば、静止画像、動画、又はQRコードを利用する可能性がある。特に、カメラが、構成パラメータに関して処理され得る視覚的な情報を検出することができる。
[0077]例示的な実施形態が添付の図面を参照して本明細書において詳細に説明されたが、特定の実施形態及び詳細の変更形態は、本開示によって包含される。本明細書に記載の実施形態の範囲は請求項及びそれらの請求項の均等物によって定義されることが意図される。さらに、個別にか又は実施形態の一部としてかのどちらかで説明された特定の特徴は、その他の個別に説明された特徴又はその他の実施形態の一部と組み合わされ得ると考えられる。したがって、組み合わせについて説明していないことが、発明者(ら)がそのような組み合わせに対する権利を主張することを妨げてはならない。
次に、以上述べた本発明の各実施形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の記載に本発明が限定されるものではない。
(項目1)
エンドユーザデバイスを構成するための方法であって、1つ又は複数のプロセッサによって実施され、
(a)アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する情報を取得するステップと、
(b)前記アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する前記情報に基づく構成パラメータを埋め込む音響構成ファイルを生成するステップと、
(c)前記アカウントに関連する送信先に前記音響構成ファイルを伝達するステップであり、前記音響構成ファイルが、前記エンドユーザデバイスに前記構成パラメータを運ぶ音響信号を生成するために再生可能である、ステップとを含む、方法。
(項目2)
前記音響構成ファイルを伝達するステップが、前記音響構成ファイルを、前記アカウントに関連するメッセージングの送信先にメッセージとして送信するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目3)
情報を取得するステップが、前記アカウントの一部として記憶される1つ又は複数の情報を取得するサブステップを含み、前記1つ又は複数の情報が、前記アカウントに関して与えられたアカウントのログイン、アカウントのパスワード、又はクレジットカード番号のうちの少なくとも1つに対応する項目1に記載の方法。
(項目4)
情報を取得するステップが、(i)前記エンドユーザデバイスを再構成すること、(ii)前記エンドユーザデバイスで診断プロセスを実行すること、及び(iii)前記エンドユーザデバイスでプログラムによる修正プロセスを実施することのうちの1つ又は複数を実行するためのデバイスの情報を取得するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目5)
(a)〜(c)が、ネットワークサービスの一部としてサーバで実行される項目1に記載の方法。
(項目6)
(a)、(b)、又は(c)のうちの少なくとも1つが、前記アカウント又は前記エンドユーザデバイスに関連する中間デバイスで実行される項目1に記載の方法。
(項目7)
(b)が、音声コンテンツを前記音響構成ファイルに組み込むサブステップを含み、前記音声コンテンツが、音楽又は音声メッセージのうちの少なくとも1つに対応する項目1に記載の方法。
(項目8)
(b)が、スペクトル拡散技術及び/又は電気的ウォーターマーク技術を使用して前記構成パラメータを符号化するサブステップを含む項目1に記載の方法。
(項目9)
エンドユーザデバイスを構成するための方法であって、1つ又は複数のプロセッサによって実施され、
前記エンドユーザデバイスの多目的マイクロホンを通じて音響信号を受信するステップと、
前記音響信号に埋め込まれた1つ又は複数の構成パラメータを検出するステップと、
検出された構成パラメータを使用して前記エンドユーザデバイスを構成するステップとを含む、方法。
(項目10)
前記構成パラメータが、アカウント識別子、ログイン、パスワード、及び/又は支払い情報のうちの1つ又は複数を含み、前記エンドユーザデバイスを構成するステップが、プログラムによってネットワークサービスにアクセスし、前記ネットワークサービスを利用するように前記エンドユーザデバイスを構成するサブステップを含み、前記エンドユーザデバイスが、前記エンドユーザデバイスが前記ネットワークサービスにアクセスし、前記ネットワークサービスを利用することを可能にする際の前記構成パラメータのうちの1つ又は複数の使用を自動化する項目9に記載の方法。
(項目11)
前記構成パラメータが、1つ又は複数の設定又は診断パラメータを含み、前記エンドユーザデバイスを構成するステップが、前記エンドユーザデバイスが1つ又は複数のプログラムによる修正又は診断プロセスを実施することを可能にするサブステップを含み、前記エンドユーザデバイスが、プログラムによる診断又は修正プロセスを実行する際の前記構成パラメータのうちの1つ又は複数の使用を自動化する項目9に記載の方法。
(項目12)
前記エンドユーザデバイスが構成された後、前記エンドユーザデバイス上の情報を特定する音響情報ファイルを生成するステップと、
音響信号が生成され、中間デバイスによって検出されるように前記エンドユーザデバイスの汎用スピーカを通じて前記音響情報ファイルを再生するステップとをさらに含む項目9に記載の方法。
(項目13)
前記エンドユーザデバイスが前記1つ又は複数のプログラムによる修正又は診断プロセスを実施した後、前記エンドユーザデバイス上の情報を特定する音響情報を生成するステップと、
音響信号が生成され、中間デバイスによって検出されるように前記エンドユーザデバイスの汎用スピーカを通じて前記音響情報ファイルを再生するステップとをさらに含む項目11に記載の方法。
(項目14)
エンドユーザデバイスを構成するための方法であって、1つ又は複数のプロセッサによって実施され、
第1のコンピュータで、
エンドユーザデバイスのアカウントに関連する情報を決定するステップと、
1つ又は複数の構成パラメータを音響データとして埋め込む音響構成ファイルを生成するステップと、
前記音響構成ファイルを指定された送信先に送信するステップと、
前記エンドユーザデバイスで、
前記音響構成ファイルが前記指定された送信先から再生されることによって生成される音響信号から前記1つ又は複数の構成パラメータを検出するステップと、
前記音響信号から検出された前記1つ又は複数の構成パラメータに基づいて前記エンドユーザデバイスを構成するステップとを含む、方法。
(項目15)
前記構成パラメータが、エンドユーザデバイスをネットワークサービスによって提供されるアカウントにリンクするためのアカウントパラメータに対応し、前記エンドユーザデバイスを構成するステップが、前記エンドユーザデバイスが前記ネットワークサービスにアクセスし、前記ネットワークサービスを利用することを可能にするために、所与のイベントに応答して、前記アカウントパラメータを前記ネットワークサービスに自動的にシグナリングするように前記エンドユーザデバイスを構成するサブステップを含む項目14に記載の方法。
(項目16)
前記構成パラメータが、アカウント識別子、ログイン、パスワード、及び/又は支払い情報のうちの1つ又は複数に対応する項目15に記載の方法。
(項目17)
前記1つ又は複数の構成パラメータが、1つ又は複数の設定又は診断パラメータを含み、前記エンドユーザデバイスを構成するステップが、前記エンドユーザデバイスが1つ又は複数のプログラムによる修正又は診断プロセスを実施することを可能にするサブステップを含み、前記エンドユーザデバイスが、プログラムによる診断又は修正プロセスを実行する際の前記構成パラメータのうちの1つ又は複数の使用を自動化する項目14に記載の方法。
(項目18)
前記指定された送信先が、ユーザの中間デバイスがアクセス可能なメッセージングの送信先に対応し、前記方法が、前記中間デバイスから前記音響構成ファイルを再生するステップをさらに含む項目14に記載の方法。
(項目19)
前記第1のコンピュータが、ネットワークサービスの一部として提供されるサーバに対応し、前記音響構成ファイルを送信するステップが、前記エンドユーザの前記アカウントに関連するメッセージングの送信先に前記音響構成ファイルを送信するサブステップを含む項目14に記載の方法。
(項目20)
前記音響構成ファイルを送信するサブステップが、前記音響構成ファイルを、前記メッセージングの送信先に宛てたメッセージへの添付として送信することを含む項目19に記載の方法。
(項目21)
前記エンドユーザデバイスが構成された後、前記エンドユーザデバイス上の情報を特定する音響信号が生成され、中間デバイスによって検出されるように、前記エンドユーザデバイスの汎用スピーカを通じて前記音響信号を出力するステップをさらに含む項目14に記載の方法。
(項目22)
前記音響データを出力するステップが、前記エンドユーザデバイスを構成するステップの結果として生じた情報を音響データに埋め込み、音響データを前記エンドユーザデバイスに記憶されるファイルとしてまとめるサブステップを含む項目21に記載の方法。
本発明の実施形態について、更に説明する。即ち、本発明の一実施形態は、コンピュータにおいて、エンドユーザデバイス(例えば、電子リーダデバイス110,710)に、情報を取得させる方法である。エンドユーザデバイスに取得させる情報は、ネットワークを介してサービスを提供するアプリケーションを利用するために必要な情報、及びネットワーク接続に必要な情報のうちの少なくともいずれか一方の情報である。この方法を実施するコンピュータは、例えば、ネットワークサービス120,720に関連するサーバ、又はエンドユーザデバイスのユーザの端末装置である。ネットワークサービス120,720に関連するサーバは、具体的には、電子リーダデバイス110,710に電子書籍を提供するサービスを構成するサーバである。また、エンドユーザデバイスのユーザの端末装置は、例えば、電子リーダデバイス110,710のユーザが所有するモバイルコンピューティングデバイス150,750である。
本実施形態の方法は、ネットワークを介してサービスを提供するアプリケーションを利用するために必要な情報、及びネットワーク接続に必要な情報のうちの少なくともいずれか一方の情報を取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得された情報に基づいて1組の構成パラメータを特定する特定ステップと、構成パラメータが埋め込まれた音響構成ファイルの少なくとも一部を生成する生成ステップと、構成パラメータをエンドユーザデバイスに取得させるために音響構成ファイルを再生する再生ステップと、を含む。この方法における各ステップは、ネットワークサービス120,720に関連するサーバ、又はエンドユーザデバイスのユーザのモバイルコンピューティングデバイス150,750により実施される。
即ち、取得ステップにおいて、例えば特定された電子リーダデバイス110,710のユーザに関する情報に基づいて、電子リーダデバイス110,710がネットワークを介してサービスを提供するアプリケーションを利用するために必要な情報、及びネットワーク接続に必要な情報のうちの少なくともいずれか一方の情報を取得する。
また、特定ステップにおいて、取得ステップで取得された情報に基づいて、構成パラメータ121,721を特定する。構成パラメータ121,721は、例えば、アカウント識別子、特定されたアカウントのログイン及びパスワード、並びに/又はアカウントに関連する支払い情報である。また、構成パラメータ121,721は、ユーザのプリファレンス、ユーザアカウント若しくはそのアカウントのデバイスの設定、及び/又はユーザがダウンロードしたか若しくはダウンロードする許可を得ているリソース(例えば、電子ブック)の識別情報を含んでもよい。
生成ステップにおいて、ネットワークサービス120,720に関連するサーバ、又はエンドユーザデバイスのユーザのモバイルコンピューティングデバイス150,750は、構成パラメータ121,721が埋め込まれた音響構成ファイル102,702を生成する。そして、再生ステップにおいて、音響構成ファイルを再生することにより、電子リーダデバイス110,710に構成パラメータを取得させる。電子リーダデバイス110,710は、構成パラメータを用いて、ネットワークサービス120,720に対するアクセスが可能になる。即ち、これにより、電子リーダデバイス110,710は、ネットワークサービス120,720により提供されるサービスの提供(例えば、電子書籍の提供等)を受けることが可能となる。
(音響構成ファイルの生成)
構成パラメータが埋め込まれた音響構成ファイルを生成する処理について更に説明する。ネットワークサービス120,720を構成するサーバ又はモバイルコンピューティングデバイス150,750において音響構成ファイル生成する処理は、音声コンテンツを音響構成ファイルに組み込む処理を含むことができる。音声コンテンツは、例えば、音楽又は音声メッセージのうちの少なくとも1つであることができる。即ち、音声コンテンツを含む音響構成ファイルが再生されることにより、電子リーダデバイス110,710に構成パラメータ121,721を取得させながら、音声コンテンツが音響的に再生される。これにより、電子リーダデバイス110,710及びモバイルコンピューティングデバイス150,750のユーザに音声コンテンツを聴かせることが可能となる。
また、音響構成ファイル生成する処理する処理において、ユーザのネットワークサービスの利用に関する履歴及びユーザの属性情報に基づき、音響構成ファイルに含ませる音声コンテンツを決定することとしてもよい。
ネットワークサービス120,720を構成するサーバにおいて音響構成ファイルを生成する場合の例で具体的に説明する。この場合には、サーバは、ユーザごとに電子書籍の購入履歴等のネットワークサービスの利用に関する履歴を記憶している。また、サーバは、電子書籍、電子書籍のジャンル及び著者等と、音声コンテンツ及び音声コンテンツのジャンル等とを対応付けた情報を記憶している。サーバは、これらの情報に基づき、あるユーザに聴かせるべき音声コンテンツを抽出する。そして、サーバは、抽出した音声コンテンツを含む音響構成ファイルを生成することができる。
また、サーバは、ユーザのプロファイル及びデモグラフィック情報等をユーザの属性情報としてユーザごとに記憶している。さらに、サーバは、各種のプロファイルデータ及びデモグラフィック情報の属性に音声コンテンツ及び音声コンテンツのジャンル等を対応付けた情報を記憶している。サーバは、これらの情報に基づき、あるユーザに聴かせるべき音声コンテンツを抽出する。そして、サーバは、抽出した音声コンテンツを含む音響構成ファイルを生成することができる。
音声コンテンツは、音楽、音声広告等であることができる。これにより、電子リーダデバイス110,710及びモバイルコンピューティングデバイス150,750のユーザに好適な音声コンテンツを聴かせることができる。