JP6421430B2 - ポリマー素子、電子機器、カメラモジュールおよび撮像装置 - Google Patents

ポリマー素子、電子機器、カメラモジュールおよび撮像装置 Download PDF

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Description

本技術は、ポリマーアクチュエータ素子やポリマーセンサ素子等のポリマー素子、それを用いた電子機器、カメラモジュールおよび撮像装置に関する。
近年、例えば携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)、あるいはPDA(Personal
Digital Assistant)などの携帯型電子機器の高機能化が著しく進んでおり、カメラモジュールを搭載することにより撮像機能を備えたものが一般的となっている。このような携帯型電子機器においては、カメラモジュール内のレンズをその光軸方向へ移動させることにより、フォーカシングやズーミングが行われる。
従来、カメラモジュール内のレンズの移動は、ボイスコイルモータやステッピングモータなどを駆動部として行う方法が一般的であった。一方で、最近では、コンパクト化の観点から、所定のアクチュエータ素子を駆動部として利用したものが開発されている。そのようなアクチュエータ素子としては、例えば、ポリマーアクチュエータ素子が挙げられる。ポリマーアクチュエータ素子は、例えば一対の電極層間にイオン伝導性高分子層(以下、単に高分子層という)を挟むようにしたものである。この高分子層には、例えば水、イオン液体あるいは高沸点有機溶媒が含まれている。このようなポリマーアクチュエータ素子では、一対の電極層間に電界をかけることにより、高分子層中のイオンが移動し、変位が生じるようになっている。このため、変位量および応答速度等のポリマーアクチュエータ素子の動作特性は、イオンの伝導環境に大きく左右される。このように、ポリマーアクチュエータ素子として用いられるほか、ポリマー素子はポリマーセンサ素子、電気二重層キャパシタおよび二次電池等にも用いられている。
ポリマー素子の電極層には、例えば多孔質炭素材料が用いられる(例えば、特許文献1等)。このようなポリマー素子では、例えば多孔質炭素材料の比表面積に着目し、その特性を向上させる方法が検討されている。
特開2010−93954号公報
しかしながら、多孔質炭素材料の比表面積を大きくしてもポリマー素子の特性を十分に向上させることができなかった。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたもので、高い特性を有するポリマー素子、それを用いた電子機器、カメラモジュールおよび撮像装置を提供することにある。
本技術の第1のポリマー素子は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを備え、多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、第1孔よりも小さく、かつ、第1孔に連通した第2孔とが設けられているものである。
本技術の第1の電子機器は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と一対の電極層の間の高分子層とを有するポリマー素子を備え、多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、第1孔よりも小さく、かつ、第1孔に連通した第2孔とが設けられているものである。
本技術の第1のカメラモジュールは、レンズと、ポリマー素子を用いて構成され、レンズを駆動する駆動装置とを備え、ポリマー素子は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを有し、多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、第1孔よりも小さく、かつ、第1孔に連通した第2孔とが設けられているものである。
本技術の第1の撮像装置は、レンズと、レンズにより結像されてなる撮像信号を取得する撮像素子と、ポリマー素子を用いて構成され、レンズまたは撮像素子を駆動する駆動装置とを備え、ポリマー素子は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを有し、多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、第1孔よりも小さく、かつ、第1孔に連通した第2孔とが設けられているものである。
本技術の第1のポリマー素子、第1の電子機器、第1のカメラモジュールまたは第1の撮像装置では、多孔質炭素材料の第1孔および第2孔のうち、より大きな第1孔が表面に設けられているので、イオンが第1孔に入りやすくなる。イオンは第1孔を通過して第2孔に吸着される。
本技術の第2のポリマー素子は、一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを備え、一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むものである。
本技術の第2の電子機器は、一対の電極層と一対の電極層の間の高分子層とを有するポリマー素子を備え、一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むものである。
本技術の第2のカメラモジュールは、レンズと、ポリマー素子を用いて構成され、レンズを駆動する駆動装置とを備え、ポリマー素子は、一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを有し、一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むものである。
本技術の第2の撮像装置は、レンズと、レンズにより結像されてなる撮像信号を取得する撮像素子と、ポリマー素子を用いて構成され、レンズまたは撮像素子を駆動する駆動装置とを備え、ポリマー素子は、一対の電極層と、一対の電極層の間の高分子層とを有し、一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むものである。
本技術の第2のポリマー素子、第2の電子機器、第2のカメラモジュールまたは第2の撮像装置では、電極層に金属酸化物が含まれているので、この金属酸化物の酸化還元反応によりイオンが生じる。
本技術の第1のポリマー素子、第1の電子機器、第1のカメラモジュールおよび第1の撮像装置によれば、多孔質炭素材料の表面により大きな第1孔を設けるようにしたので、また、本技術の第2のポリマー素子、第2の電子機器、第2のカメラモジュールおよび第2の撮像装置によれば、電極層が金属酸化物を含むようにしたので、その特性を向上させることが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態に係るポリマー素子の構成を表す断面図である。 図1の電極層に含まれる多孔質炭素材料の構成を表す断面模式図である。 図2に示した多孔質炭素材料の構成の他の例を表す断面模式図である。 電圧無印加時の図1に示したポリマー素子を表す断面図である。 電圧印加時の図1に示したポリマー素子の動作を表す断面模式図である。 比較例に係る多孔質炭素材料の構成を表す断面模式図である。 図2に示した多孔質炭素材料中をイオンが移動する様子を表す断面模式図である。 図1に示したポリマー素子の振幅を表す図である。 変形例に係るポリマー素子の構成を表す断面図である。 本技術の第2の実施の形態に係るポリマー素子の構成を表す断面図である。 図9に示したポリマー素子の他の例を表す断面図である。 図9に示したポリマー素子のその他の例を表す模式図である。 図1に示したポリマー素子の電極層界面の様子を表す模式図である。 図9等に示したポリマー素子の電極層界面の様子を表す模式図である。 図9に示したポリマー素子の振幅を表す図である。 図9に示したポリマー素子の最大速度を表す図である。 本技術の第3の実施の形態に係るポリマー素子の構成を表す断面図である。 図16に示したポリマー素子の耐久性を表す図である。 図1等に示したポリマー素子を適用した電子機器の構成例を表す斜視図である。 図18に示した電子機器を異なる方向から表した斜視図である。 図19に示した撮像装置の要部構成を表す斜視図である。 図20に示したカメラモジュールを表す分解斜視図である。 図20に示したカメラモジュールの動作前の状態を表す側面模式図である。 図22Aに示したカメラモジュールの動作後の状態を表す断面模式図である。 図19に示した撮像装置の他の例を表す断面図である。 図23に示した撮像装置の動作前の状態を表す側面模式図である。 図24Aに示した撮像装置の動作後の状態を表す断面模式図である。 図1等に示したポリマー素子を適用した電子機器の構成の一例を表す模式図である。 図25Aに示した電子機器の他の例を表す模式図である。
以下、本技術の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(ポリマー素子:電極層が階層型多孔質炭素材料を含む例)
2.変形例(電極層に接して低抵抗層を有する例)
3.第2の実施の形態(ポリマー素子:電極層が階層型多孔質炭素材料とともに、金属酸化物を含む例)
4.第3の実施の形態(ポリマー素子:電極層が多孔質炭素材料および金属酸化物を含む例)
5.適用例
適用例1(レンズを駆動する駆動装置を備えた撮像装置への適用例)
適用例2(撮像素子を駆動する駆動装置を備えた撮像装置への適用例)
その他の適用例
<実施の形態>
[ポリマー素子10の構成]
図1は、本技術の一実施の形態に係るポリマー素子(ポリマー素子10)の断面構成例(Z−X断面構成例)を表したものである。このポリマー素子10は、一対の電極層12A,12Bの間に高分子層11を有しており、例えばポリマーアクチュエータ素子またはポリマーセンサ素子等に適用されるものである。ポリマー素子10の周囲を、絶縁性の保護膜により覆うようにしてもよい。絶縁性の保護膜は、例えば、高弾性を有する材料(例えば、ポリウレタンなど)により構成することが可能である。
(高分子層11)
高分子層11は、例えばイオン物質が含浸されたイオン伝導性高分子化合物膜により構成されている。ここで言う「イオン物質」とは、高分子層11内を伝導することが可能なイオン全般を指している。具体的には水素イオンや金属イオン単体、またはそれら陽イオンおよび/または陰イオンと極性溶媒とを含むもの、あるいはイミダゾリウム塩などのそれ自体が液状である陽イオンおよび/または陰イオンを含むものを意味する。前者としては、例えば、陽イオンおよび/または陰イオンに極性溶媒が溶媒和したものが挙げられ、後者としては、例えばイオン液体が挙げられる。
イオン物質は、有機物質であっても無機物質であってもよく、その種類を問わない。イオン物質には、陽イオンが含まれていても陰イオンが含まれていてもよいが、ここでは、イオン物質に陽イオンが含まれている場合について説明する。例えば、陽イオンを含むイオン物質としては、金属イオン単体、金属イオンと水とを含むもの、有機陽イオンと水とを含むもの、あるいはイオン液体など種々の形態のものが挙げられる。具体的には、金属イオンとして、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、リチウムイオン(Li+)あるいはマグネシウムイオン(Mg2+)などの軽金属イオンが挙げられる。有機陽イオンとしては、例えば、アルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。イオン物質に含まれるイオンは、高分子層11中において、水和物として存在する。このため、ポリマー素子10では、水分の蒸発を防ぐため、ポリマー素子10全体が封止されていることが好ましい。
イオン液体は、陽イオンおよび陰イオンを含んでいる。このイオン液体は、所謂、常温溶融塩であり、難燃性および低揮発性を有している。具体的に、イオン液体としては、例えば、イミダゾリウム環系化合物、ピリジニウム環系化合物あるいは脂肪族系化合物などが挙げられる。イオン物質としては、イオン液体を用いることが好ましい。揮発性の低いイオン液体を含む高分子層11を用いることにより、高温雰囲気中あるいは真空中においてもポリマー素子10が良好に動作する。
イオン物質として陽イオン物質が含浸されるとき、イオン伝導性高分子化合物膜としては、例えば、フッ素樹脂あるいは炭化水素系などを骨格とした陽イオン交換樹脂膜を用いることができる。陽イオン交換樹脂膜としては、例えば、スルホン(スルホ)基あるいはカルボキシル基などの酸性官能基が導入されたものが挙げられる。具体的には、酸性官能基を有するポリエチレン、酸性官能基を有するポリスチレンあるいは酸性官能基を有するフッ素樹脂膜などである。中でも、陽イオン交換樹脂膜としては、スルホン基あるいはカルボキシル基を有するフッ素樹脂膜が好ましく、例えばナフィオン(デュポン株式会社製)が挙げられる。
(電極層12A,12B)
電極層12A,12Bはそれぞれ、高分子材料中に多孔質炭素材料(後述の図2の多孔質炭素材料121)を含むものである。多孔質炭素材料121は電極層12A,12Bのどちらにも含まれていることが好ましいが、少なくとも電極層12A,12Bのうちのどちらか一方に含まれていればよい。電極層12A,12Bの一方が多孔質炭素材料121を含み、もう一方が他の導電材料を含んでいてもよい。
高分子材料には、イオン伝導性高分子材料を用いることができ、具体的には、高分子層11の構成材料と同様のものを用いることができる。このイオン伝導性高分子材料により、電極層12A,12B内でイオンが伝導される。
図2は、多孔質炭素材料121の断面の構造を模式的に表したものである。多孔質炭素材料121は、例えば複数の粒子121Pの集合体であり、それぞれの粒子121Pの表面および内部に複数の孔(後述のマクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121C)が設けられている。この多孔質炭素材料121は、所謂、階層型多孔質構造を有している。具体的には、粒子121Pの表面にマクロ孔121A(第1孔)が設けられ、マクロ孔121Aに連通してメソ孔121B(第2孔)が、メソ孔121Bに連通してミクロ孔121C(第3孔)がそれぞれ設けられている。即ち、粒子121Pの表面から内部に向かい、互いに連通したマクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121Cがこの順に設けられている。詳細は後述するが、これにより、イオン(後述の図6のイオン11I)がマクロ孔121Aに入りやすくなり、マクロ孔121Aからメソ孔121Bを介してミクロ孔121Cに吸着するイオンが増加する。
マクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121Cは、例えば略球状の孔であり、その大きさはマクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121Cの順に小さくなっている。例えば、マクロ孔121Aの径(直径)は50nmよりも大きく、メソ孔121Bの径は2nm〜50nmであり、ミクロ孔121Cの径は2nmよりも小さい。即ち、ミクロ孔121C、メソ孔121Bおよびマクロ孔121Aの順に孔の大きさが大きくなっている。マクロ孔121Aとメソ孔121Bとが接しており、メソ孔121Bとミクロ孔121Cとが接している。
粒子121Pの表面にはマクロ孔121Aへの開口121MAが設けられている。マクロ孔121Aには、メソ孔121Bへの開口121MBが設けられている。メソ孔121Bには、ミクロ孔121Cへの開口121MCが設けられている。イオンは、この開口121MA、開口121MBおよび開口121MCをこの順に通過して、ミクロ孔121Cに吸着される。メソ孔121Bにイオンが吸着されてもよい。開口121MA(開口121MAの面積)が最も大きく、開口121MBおよび開口121MCの順に小さくなっていることが好ましい。例えば、開口121MCの幅WC、開口121MBの幅WBおよび開口121MAの幅WAの順に大きくなっていることが好ましい。例えば、開口121MAの幅WAの最大値はマクロ孔121Aの直径であり、開口121MBの幅WBの最大値はメソ孔121Bの直径であり、開口121MAの幅WCの最大値はミクロ孔121Cの直径である。
マクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121Cの形状はどのようなものであってもよく、マクロ孔121A、メソ孔121Bおよびミクロ孔121Cのうちの一部の孔(例えばマクロ孔121A)が他の孔(例えばメソ孔121Bおよびミクロ孔121C)と違う形状であってもよい(図3)。
粒子121Pの表面から内部に向かい、2つの孔が設けられていてもよい。例えば粒子121Pの表面にマクロ孔121Aが設けられ、このマクロ孔121Aに連通してミクロ孔121Cが設けられていてもよい。例えば、粒子121Pの表面にメソ孔121Bが設けられ、このメソ孔121Bに連通してミクロ孔121Cが設けられていてもよい。例えば粒子121Pの表面にマクロ孔121Aが設けられ、このマクロ孔に連通してメソ孔121Bが設けられていてもよい。このような階層型の孔の他に、単体の孔等が存在していてもよい。
電極層12A,12Bは導電物質として、上記多孔質炭素材料に加えて多孔質炭素材料よりも電気伝導度の高い物質を含んでいてもよい。このような導電物質としては、例えば金属粒子、導電性カーボン粒子、炭素繊維、導電性高分子あるいは金属酸化物等が挙げられる。金属粒子としては、例えば金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)およびニッケル(Ni)等が挙げられる。これらの金属をワイヤ状あるいはナノワイヤ状に成形して電極層12A,12Bに含ませるようにしてもよい。導電性カーボン粒子としては例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー、カーボンファイバー、グラフェン、ケッチェンブラック(登録商標)およびカーボンブラック等が挙げられる。導電性高分子としては例えば、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェンおよびポリピロール等が挙げられる。金属酸化物としては例えば酸化インジウム系化合物および酸化亜鉛系化合物等が挙げられる。酸化インジウム系化合物は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)等であり、酸化亜鉛系化合物は、例えば酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)およびガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)等である。電極層12A,12Bが低抵抗の導電物質を含んでいることにより、電極層12A,12Bの電気抵抗の上昇を抑えることができる。
[ポリマー素子10の製造方法]
本実施の形態のポリマー素子10は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、電極層12A,12Bの構成材料を混合して塗料を調製する。具体的には、例えば高分子材料として、ナフィオン等のパーフルオロスルホン酸ポリマーを準備する。これに多孔質炭素材料121を加えて、純水中で混合する。階層型多孔質構造を有する多孔質炭素材料121には、例えば、バイオカーボンまたは人工ポーラスカーボンを用いることができる。バイオカーボンは、植物由来の炭素材料であり、例えば、米(稲)、大麦、小麦、ライ麦、稗(ヒエ)、粟(アワ)等のもみ殻あるいは藁(ワラ)から得ることができる。または、葦(アシ)、茎ワカメ等からバイオカーボンを生成するようにしてもよい。陸上に植生する維束管植物、シダ植物、コケ植物、藻類あるいは海藻等をバイオカーボンの原料とすることが可能である。例えば植物の細胞間層によりマクロ孔121Aが形成され、細胞壁表面によりメソ孔121Bおよびミクロ孔121Cが形成される。階層型多孔質構造を有するバイオカーボンの製造方法については、特開2008−273816号公報および特開2010−104979号公報等に記載されている。バイオカーボンの生成には複雑な工程が不要であるため、多孔質炭素材料121にはバイオカーボンを用いることが好ましい。人工ポーラスカーボンでは、鋳型を利用して規則的な階層型多孔構造が形成される。鋳型には、例えばゼオライト、シリカあるいは炭化ケイ素等の無機材料が用いられる。有機物前駆体を用いて階層型多孔構造を有する多孔質炭素材料121を形成することも可能である。無機材料の鋳型と有機物前駆体とを組み合わせて多孔質炭素材料121を形成するようにしてもよい。このような人工ポーラスカーボンでは、孔の大きさおよび形状等を制御することができる。このため、駆動イオン種によって孔の設計を調整し、特性を向上させることが可能となる。
このようにして、電極層12A,12Bの構成材料を混合して調製した塗料を高分子層11の両面に塗布し、乾燥させる。これにより、ポリマー素子10が完成する。電極層12A,12Bの構成材料を混合した後、フィルム状に成形してもよく、これを高分子層11の両面に圧着することにより、ポリマー素子10を形成するようにしてもよい。高分子層11には、例えばナフィオンを用いる。
[ポリマー素子10の作用・効果]
(A.ポリマーアクチュエータ素子として機能する場合の基本動作)
本実施の形態のポリマー素子10では、電極層12A,12Bの間に所定の電位差が生じると、以下の原理にて、高分子層11において変形(湾曲)が生じる。つまり、この場合には、ポリマー素子10がポリマーアクチュエータ素子として機能することになる。以下、このポリマー素子10のポリマーアクチュエータ素子としての動作について、説明する。
図4Aおよび図4Bは、このポリマー素子10の動作(ポリマーアクチュエータ素子としての動作)を、断面図(Z−X断面図)を用いて模式的に表したものである。以下、高分子層11に含浸されているイオン物質の種類による場合分けをして、ポリマー素子10の動作を説明する。
まず、イオン物質として、陽イオンと極性溶媒とを含むものを用いた場合について説明する。
この場合、電圧無印加状態におけるポリマー素子10は、陽イオン物質が高分子層11中にほぼ均一に分散することから、湾曲することなく平面状となる(図4A)。ここで、図4B中に示した電圧機能部9(この場合、電圧供給部)によって電圧印加状態とする(駆動用電圧Vdの印加を開始する)と、ポリマー素子10は以下のような挙動を示す。例えば電極層12Aがマイナスの電位、電極層12Bがプラスの電位となるように電極層12A,12Bの間に所定の駆動用電圧Vdを印加すると(図4B中の矢印「+V」を参照)、陽イオンが極性溶媒と溶媒和した状態で電極層12A側に移動する。この際、高分子層11中では陰イオンがほとんど移動できないため、高分子層11では、電極層12A側が伸長し、電極層12B側が収縮する。これにより、ポリマー素子10は全体として、図4B中の矢印「+Z」で示したように、電極層12B側に湾曲する。
こののち、電極層12A,12Bの間の電位差を無くして電圧無印加状態とする(駆動用電圧Vdの印加を停止する)と、高分子層11中において電極層12A側に偏っていた陽イオン物質(陽イオンおよび極性溶媒)が拡散し、図4Aに示した状態に戻る。
また、図4Aに示した電圧無印加状態から、電極層12Aがプラスの電位、電極層12Bがマイナスの電位となるように、電極層12A,12Bの間に所定の駆動電圧Vdを印加すると、陽イオンは極性溶媒と溶媒和した状態で、電極層12B側に移動する。この場合、高分子層11では、電極層12A側が収縮し、電極層12B側が伸長する。これにより、ポリマー素子10は全体として、電極層12A側に湾曲する(図示せず)。
この場合も、電極層12A,12Bの間の電位差を無くして電圧無印加状態とすると、高分子層11中において電極層12B側に偏っていた陽イオン物質が拡散し、図4Aに示した状態に戻る。
次に、イオン物質として、液状の陽イオンを含むイオン液体を用いた場合について説明する。
この場合において、電圧無印加状態では、イオン液体が高分子層11中にほぼ均一に分散しているので、ポリマー素子10は、図4Aに示した平面状となる。ここで、電圧機能部9によって電圧印加状態とする(駆動用電圧Vdの印加を開始する)と、ポリマー素子10は以下のような挙動を示す。例えば電極層12Aがマイナスの電位、電極層12Bがプラスの電位となるように電極層12A,12Bの間に所定の駆動用電圧Vdを印加すると(図4B中の矢印「+V」を参照)、イオン液体のうちの陽イオンが電極層12A側に移動する。一方、イオン液体のうちの陰イオンは、陽イオン交換膜である高分子層11中を移動することができない。このため、高分子層11では、電極層12A側が伸長し、電極層12B側が圧縮する。これにより、ポリマー素子10は全体として、図4B中の矢印「+Z」で示したように、電極層12B側に湾曲する。
こののち、電極層12A,12Bの間の電位差を無くして電圧無印加状態とする(駆動用電圧Vdの印加を停止する)と、高分子層11中において電極層12A側に偏っていた陽イオンが拡散し、図4Aに示した状態に戻る。
また、図4Aに示した電圧無印加状態から、電極層12Aがプラスの電位、電極層12Bがマイナスの電位となるように、電極層12A,12Bの間に所定の駆動電圧Vdを印加すると、イオン液体のうちの陽イオンが電極層12B側に移動する。この場合、高分子層11では、電極層12A側が圧縮し、電極層12B側が伸長する。これにより、ポリマー素子10は全体として、電極層12A側に湾曲する(図示せず)。
この場合も、電極層12A,12Bの間の電位差を無くして電圧無印加状態とすると、高分子層11中において電極層12B側に偏っていた陽イオンが拡散し、図4Aに示した状態に戻る。
(B.ポリマーセンサ素子として機能する場合の基本動作)
また、本実施の形態のポリマー素子10では、逆に、高分子層11が面方向と直交する方向(ここではZ軸方向)へ変形(湾曲)すると、以下の原理にて、電極層12Aと電極層12Bとの間に電圧(起電力)が生じる。つまり、この場合には、ポリマー素子10がポリマーセンサ素子(例えば、曲げセンサ,速度センサあるいは加速度センサ等)として機能することになる。以下、高分子層11に含浸されているイオン物質の種類による場合分けをして、ポリマー素子10の動作について説明する。
まず、イオン物質として、陽イオンと極性溶媒とを含むものを用いた場合について説明する。
この場合、ポリマー素子10自身が、例えば外力による曲げ応力を受けていない状態、あるいは直線運動も回転運動もしておらず、加速度および角加速度が生じていないときには、ポリマー素子10にこれらに起因した力は加わっていない。したがって、ポリマー素子10は、変形(湾曲)することなく平面状となっている(図4A)。そのため、陽イオン物質が高分子層11中にほぼ均一に分散することから、電極層12A,12B間には電位差が発生せず、ポリマー素子10において検出される電圧は0(ゼロ)Vとなる。
一方、ポリマー素子10自身が、例えば曲げ応力を受けることにより、あるいは直線運動または回転運動をすることにより、加速度または角加速度が生じると、ポリマー素子10にはこれらに起因した力が加わるため、ポリマー素子10が変形(湾曲)する(図4B)。
例えば、図4Bに示したように、ポリマー素子10がZ軸上の正方向(電極層12B側)に変形した場合には、高分子層11では、電極層12B側が圧縮し、電極層12A側が伸長することになる。すると、陽イオンが極性溶媒と溶媒和した状態で内圧の低い電極層12A側に移動するため、陽イオンは、電極層12A側で密の状態となる一方、電極層12B側で疎の状態となる。したがって、この場合、ポリマー素子10には、電極層12B側よりも電極層12A側において電位が高い電圧Vが発生する。つまり、この場合には、図4Bにおける括弧書中の矢印「−V」で示したように、電極層12A,12Bに接続された電圧機能部9(この場合、電圧計)において、負極性の電圧(−V)が検出される。
ポリマー素子10がZ軸上の負方向(電極層12A側)に変形した場合には、高分子層11では逆に、電極層12A側が圧縮し、電極層12B側が伸長することになる。すると、陽イオンが極性溶媒と溶媒和した状態で内圧の低い電極層12B側に移動するため、陽イオンは、電極層12B側で密の状態となる一方、電極層12A側で疎の状態となる。したがって、この場合、ポリマー素子10には、電極層12A側よりも電極層12B側において電位が高い電圧Vが発生する。つまり、この場合には、電極層12A,12Bに接続された電圧機能部9(電圧計)において、正極性の電圧(+V)が検出される。
次に、イオン物質として、液状の陽イオンを含むイオン液体を用いた場合について説明する。
この場合においても、まず、ポリマー素子10自身が、例えば直線運動も回転運動もしておらず、加速度および角加速度が生じていないときには、ポリマー素子10は、変形(湾曲)することなく平面状となっている(図4A)。そのため、イオン液体が高分子層11中にほぼ均一に分散することから、電極層12A,12B間には電位差が発生せず、ポリマー素子10において検出される電圧は0(ゼロ)Vとなる。
一方、ポリマー素子10自身が、例えば直線運動または回転運動をすることにより、加速度または角加速度が生じると、ポリマー素子10にはこれらに起因した力が加わるため、ポリマー素子10が変形(湾曲)する(図4B)。
例えば、図4Bに示したように、ポリマー素子10がZ軸上の正方向(電極層12B側)に変形した場合には、高分子層11では、電極層12B側が圧縮し、電極層12A側が伸長することになる。すると、高分子層11が陽イオン交換膜である場合、イオン液体中の陽イオンは膜中を移動して内圧の低い電極層12A側に移動する。一方、陰イオンは高分子層11の官能基に阻まれて移動することができない。したがって、この場合、ポリマー素子10には、電極層12B側よりも電極層12A側において電位が高い電圧Vが発生する。つまり、この場合には、図4Bにおける括弧書中の矢印「−V」で示したように、電極層12A,12Bに接続された電圧機能部9(この場合、電圧計)において、負極性の電圧(−V)が検出される。
ポリマー素子10がZ軸上の負方向(電極層12A側)に変形した場合には、高分子層11では逆に、電極層12A側が圧縮し、電極層12B側が伸長することになる。すると、上記と同様の理由により、イオン液体のうちの陽イオンが内圧の低い電極層12B側に移動する。したがって、この場合、ポリマー素子10には、電極層12A側よりも電極層12B側において電位が高い電圧Vが発生する。つまり、この場合には、電極層12A,12Bに接続された電圧機能部9(電圧計)において、正極性の電圧(+V)が検出される。
(C.電気二重層キャパシタとして機能する場合の動作)
また、本実施の形態のポリマー素子10は、電気二重層キャパシタとしても機能する。電極層12A,12B間に所定の電圧を印加すると、高分子層11に含浸されているイオン物質が移動し、電極層12A,12Bの表面に整列する。これにより、電気二重層が形成され、その部分に電荷が蓄えられる結果、電気二重層キャパシタとして機能する。
(D.電極層12A,12Bに含まれる多孔質炭素材料121の作用)
ここで、本実施の形態のポリマー素子10の電極層12A,12Bに含まれる多孔質炭素材料121の作用について説明する。
図5は、比較例に係る多孔質炭素材料1121の断面構成を模式的に表したものである。この多孔質炭素材料1121では、粒子1121Pの表面に複数のメソ孔1121Bが設けられている。イオンは、マクロ孔を経由することなく、メソ孔1121Bに吸着する。このメソ孔1121Bの数を増やすことにより、イオンの吸着量は増加する。したがって、多孔質炭素材料1121を電極層に用いたポリマー素子の変位量は大きくなる。しかしながら、このような多孔質炭素材料1121では、粒子1121Pの表面の開口1121MBの幅100WBが狭いので、イオンがメソ孔1121Bに入りにくい。したがって、このイオンの移動が律速段階となり、単位時間当たりでのポリマー素子の変位量は小さくなる。
これに対し、ポリマー素子10では電極層12A,12Bの多孔質炭素材料121が階層型多孔質構造を有している。このため、図6に示したように、イオン11I(陽イオンまたは陰イオン)は、まず大きな開口121MAからマクロ孔121Aに入った後、開口121MBを通ってメソ孔121Bへ、メソ孔121Bから開口121MCを通ってミクロ孔121Cへと順次移動していく。大きな開口121MAには、イオン11Iが入りやすく、一旦マクロ孔121Aに入ったイオン11Iはメソ孔121Bを介して、効率良くミクロ孔121Cに到達する。したがって、多孔質炭素材料121を含む電極層12A,12Bでは、多量のイオン11Iが、その移動を妨げられることなくミクロ孔121Cに吸着する。よって、単位時間当たりでの変位量が大きくなる。
図7は、電極層に多孔質炭素材料1121(図5)を含むポリマー素子100A,100B,100Cの振幅とともに、ポリマー素子10の振幅を表したものである。ポリマー素子100Aの多孔質炭素材料1121にはケッチェンブラック(登録商標)を用い、ポリマー素子100B,100Cの多孔質炭素材料1121には、互いに異なる種類のメソポーラスカーボンを用いた。ポリマー素子100Aの振幅を1としたとき、ポリマー素子100B,100Cの振幅はこれと略同程度であるのに対し、ポリマー素子10の振幅は2.9倍となった。このように、イオン11Iが移動しやすくなることにより、単位時間当たりの変位量が増加し、振幅が大きくなることが確認できた。
以上のように本実施の形態では、電極層12A,12Bが階層型多孔質構造を有する多孔質炭素材料121を含むようにしたので、イオン11Iの移動速度を向上させることができる。よって、振幅および発生力等のポリマー素子10の特性を向上させることが可能となる。
以下、上記実施の形態の変形例および他の実施の形態について説明するが、上記実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
<変形例>
図8は、変形例に係るポリマー素子(ポリマー素子10A)の断面構成を表わしたものである。このポリマー素子10Aは、電極層12Aの高分子層11とは反対の面に低抵抗層13A、電極層12Bの高分子層11とは反対の面に低抵抗層13Bをそれぞれ有している。低抵抗層13A,13Bは、電極層12A,12Bの構成材料よりも電気抵抗の低い材料により構成されている。その点を除き、ポリマー素子10Aは上記第1の実施の形態のポリマー素子10と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
ポリマー素子10Aは、低抵抗層13A、電極層12A、高分子層11、電極層12Bおよび低抵抗層13Bをこの順に有するものである。このように電極層12A,12Bに低抵抗層13A,13Bを積層することにより、電極層12A,12Bの電気抵抗の上昇が抑えられ、より高い特性が得られる。低抵抗層13A,13Bの構成材料としては、金属材料、導電性カーボン材料または導電性高分子材料等が挙げられる。金属材料としては、例えば金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)およびニッケル(Ni)等が挙げられる。導電性カーボン材料としては例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー、カーボンファイバー、グラフェン、ケッチェンブラック(登録商標)およびカーボンブラック等が挙げられる。導電性高分子材料としては例えば、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェンおよびポリピロール等が挙げられる。金属酸化物としては例えば酸化インジウム系化合物および酸化亜鉛系化合物等が挙げられる。酸化インジウム系化合物は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)等であり、酸化亜鉛系化合物は、例えば酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)およびガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)等である。低抵抗層13A,13Bの厚さは任意であるが、ポリマー素子10Aの変位に影響を与えない程度の厚みであることが好ましい。金属材料により構成した低抵抗層13A,13Bの厚みは、例えば50nm以下である。低抵抗層13A,13Bは、電極層12A,12Bの電位が均一になるように連続膜となっていることが好ましい。このような低抵抗層13A,13Bを形成する方法としては、例えば、めっき法、蒸着法あるいはスパッタ法などが挙げられる。あらかじめ基材上に低抵抗層13A,13Bを成膜しておき、これを基材から電極層12A,12Bに転写するようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
図9は、本技術の第2の実施の形態に係るポリマー素子(ポリマー素子20)の断面構成を表わしたものである。このポリマー素子20の電極層(電極層22A,22B)は、高分子材料中に、階層型多孔質構造を有する多孔質炭素材料(図2の多孔質炭素材料121)とともに金属酸化物を含んでいる。その点を除き、ポリマー素子20は上記実施の形態のポリマー素子10と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
電極層22A,22Bに含まれる金属酸化物は、酸化還元可能な金属酸化物であればよいが、遷移金属の酸化物であることが好ましい。例えば、酸化ルテニウム、酸化イリジウム、酸化マンガン、酸化チタンあるいは酸化タンタル等が電極層22A,22Bに含まれていることが好ましい。中でも、電極層22A,22Bには酸化ルテニウム、酸化イリジウムあるいは酸化マンガンが含まれていることが好ましい。電極層22A,22Bに含まれる金属酸化物は、遷移金属以外の金属の酸化物であってもよく、例えば酸化亜鉛であってもよい。電極層22A,22Bが水和金属酸化物を含んでいてもよい。高分子材料を除き、電極層22A,22Bには重量比で例えば5%〜30%(金属酸化物/金属酸化物+多孔質炭素材料)の金属酸化物が含まれている。
図10および図11に示したように、多孔質炭素材料を含むカーボン層221A,221Bと金属酸化物を含む金属酸化物層222A,222Bとを分けて設けるようにしてもよい。カーボン層221A,221Bと金属酸化物層222A,222Bとが、高分子層11および電極層22A,22Bの積層方向(Z方向)に重なっていてもよく(図10)、電極層22A,22Bの面(XY平面)内方向に並べられていてもよい(図11)。
このような電極層22A,22Bに金属酸化物(または金属酸化物層222A,222B)を含むポリマー素子20では、金属酸化物の酸化還元反応によって生じたイオン(後述の図13の第2陽イオン22P、第2陰イオン22M)が電極層22A,22B内の界面近傍に化学的に吸着し、ポリマー素子20の容量が増加する。以下、これについて説明する。
図12は、ポリマー素子10の電極層12A,12B界面の様子を模式的に表したものである。例えば、電極層12Aがマイナスの電位、電極層12Bがプラスの電位となるように電極層12A,12Bの間に所定の駆動用電圧を印加すると高分子層11の陽イオン(第1陽イオン11P)は、電極層12A側に、陰イオン(第1陰イオン11M)は電極層12B側に移動する。この第1陽イオン11Pおよび第1陰イオン11Mが電極層12A,12Bの多孔質炭素材料121(図2)のミクロ孔121Cに物理的に吸着されることにより、ポリマー素子10は動作するようになっている。即ち、ポリマー素子10では、電極層12A,12B界面に電気二重層が形成されて動作する。したがって、電極層12A,12Bに含まれる多孔質炭素材料121の量を増やすことにより、ポリマー素子10の容量が増加し、その変位量を向上させることが可能となる。
しかしながら、多孔質炭素材料121の量を増やすと、湿度依存性が大きくなり、ポリマー素子10の特性を劣化させる虞がある。また、電極層12A,12Bと高分子層11との密着性が低下して、クラックの発生および電極層12A,12Bの剥がれ等が生じやすい。更に、電極層12A,12Bの電気抵抗が上昇する。このため、ポリマー素子10では、その容量を増加させることが困難である。
これに対し、ポリマー素子20では、電極層22A,22Bが金属酸化物を含んでいるので、この金属酸化物が以下の反応式(1)または反応式(2)に示した酸化還元反応によりイオン(M-+)を生成する。なお、反応式(1),(2)中のMは金属酸化物を表す。
Figure 0006421430
Figure 0006421430
図13に示したように、ポリマー素子20では、金属酸化物の酸化還元反応により生じた陽イオン(第2陽イオン22P)および陰イオン(第2陰イオン22M)が、電極層22A,22B内の界面近傍に化学的に吸着する。即ち、ポリマー素子20では、上記ポリマー素子10と同様の電気二重層に加えて、金属酸化物に由来した擬似的な二重層が形成される。これにより、ポリマー素子20では、ポリマー素子10に比べて、その容量を増やすことが可能となる。
図14は、ポリマー素子10を基準としてポリマー素子20の振幅を表したものである。ポリマー素子20では、ポリマー素子10と比較して振幅が2.1倍に向上している。これにより、ポリマー素子20では容量が増加し、ポリマー素子20の変位量が更に向上することが確認できた。
図15は、ポリマー素子10を基準としてポリマー素子20の最大速度を表したものである。ポリマー素子20では、ポリマー素子10と比較して最大速度が1.4倍に向上している。このように、ポリマー素子20では最大速度等の特性も向上させることが可能である。
以上のように、ポリマー素子20では、電極層22A,22Bが階層型多孔質構造を有する多孔質炭素材料121(図2)とともに金属酸化物を含んでいるので、イオン移動速度および容量の両方が向上する。よって、ポリマー素子20では、ポリマー素子10に比べて振幅、最大速度および発生力等の特性をより向上させることができる。
また、ポリマー素子20では多孔質炭素材料121の量を増やす必要がないので、湿度依存性を維持することができる。また、クラックや剥がれ等の発生を抑えて、容易に電極22A,22Bを形成することができる。更に、電極22A,22Bの電気抵抗の上昇も抑えられる。
<第3の実施の形態>
図16は、本技術の第3の実施の形態に係るポリマー素子(ポリマー素子30)の断面構成を表わしたものである。このポリマー素子30の電極層(電極層32A,32B)は、高分子材料中に多孔質炭素材料および金属酸化物を含むものである。この電極層32A,32Bでは、多孔質炭素材料が、階層型多孔質構造を有するものに限定されない。その点を除き、ポリマー素子30は上記実施の形態のポリマー素子20と同様の構成を有し、その作用および効果も同様である。
電極層32A,32Bには、上記電極層22A,22Bで説明した金属酸化物と同様の金属酸化物が含まれている。電極層32A,32Bの多孔質炭素材料には、階層型多孔質構造を有するバイオカーボンおよび人工ポーラスカーボン等に加えて、ケッチェンブラック(登録商標)、メソポーラスカーボン、トリポーラスカーボン、カーボンブラック、活性炭、活性炭クロス、炭素繊維およびカーボンナノチューブ等を用いるようにしてもよい。
このようなポリマー素子30では、上記ポリマー素子20で説明したのと同様に、金属酸化物の酸化還元反応により生じたイオンが擬似的な二重層を形成するので、容量が増加する。
また、ポリマー素子30では、電極層32A,32Bが金属酸化物とともに多孔質炭素材料を含むので、金属酸化物のみにより電極層を構成した場合に比べて、その耐久性が向上する。
図17は、電極層を金属酸化物のみにより構成したポリマー素子300の耐久性とポリマー素子30の耐久性とを比較して表したものである。この耐久性試験では、ポリマー素子30,300を繰り返し動作させたときの、動作回数と振幅との関係を調べている。ポリマー素子300では動作回数が増えるにつれて振幅が減少していくのに対し、ポリマー素子30では、動作回数が増えても同じ振幅が維持されている。このように、ポリマー素子30は、ポリマー素子300に比べて高い耐久性を有することが確認できた。
更に、電極層32A,32Bに多孔質炭素材料が含まれていることにより、イオン移動速度の減少が抑えられる。
<適用例>
続いて、上記実施の形態および変形例に係るポリマー素子の適用例(撮像装置への適用例;適用例1,2)について説明する。
[適用例1]
(携帯電話機8の構成)
図18および図19は、上記実施の形態等のポリマー素子の適用例1に係る撮像装置を備えた電子機器の一例として、撮像機能付き携帯電話機(携帯電話機8)の概略構成を斜視図で表わしたものある。この携帯電話機8では、2つの筐体81A,81B同士が、図示しないヒンジ機構を介して折り畳み自在に連結されている。
図18に示したように、筐体81Aの一方側の面には、各種の操作キー82が複数配設されると共に、その下端部にマイクロフォン83が配設されている。操作キー82は使用者(ユーザ)による所定の操作を受け付けて情報を入力するためのものである。マイクロフォン83は、通話時等における使用者の音声を入力するためのものである。
筐体81Bの一方側の面には、図18に示したように、液晶表示パネル等を用いた表示部84が配設されると共に、その上端部には、スピーカー85が配設されている。表示部84には、例えば、電波の受信状況や電池残量、通話相手の電話番号、電話帳として登録されている内容(相手先の電話番号や氏名等)、発信履歴、着信履歴等の各種の情報が表示されるようになっている。スピーカー85は、通話時等における通話相手の音声等を出力するためのものである。
図19に示したように、筐体81Aの他方側の面にはカバーガラス86が配設されていると共に、筐体81A内部のカバーバラス86に対応する位置に撮像装置2が設けられている。この撮像装置2は、物体側(カバーガラス86側)に配置されたカメラモジュール4と、像側(筐体81Aの内部側)に配置された撮像素子3とにより構成されている。撮像素子3は、カメラモジュール4内のレンズ(後述するレンズ40)により結像されてなる撮像信号を取得する素子である。この撮像素子3は、例えば電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を搭載したイメージセンサからなる。
(撮像装置2の構成)
図20は、撮像装置2の概略構成例を斜視図で表したものであり、図21は、この撮像装置2におけるカメラモジュール4の構成を分解斜視図で表したものである。
カメラモジュール4は、光軸Z1に沿って像側(撮像素子3の撮像面3A側)から物体側へと順に(Z軸上の正方向に沿って)、支持部材51、ポリマーアクチュエータ素子531、レンズ保持部材54およびレンズ40、ならびにポリマーアクチュエータ素子532を備えている。このポリマーアクチュエータ素子531、532が、上記ポリマー素子10,10A,20,30により構成されている。なお、図20では、レンズ40の図示を省略している。このカメラモジュール4はまた、固定用部材52、連結部材551A,551B,552A,552B、固定電極530A,530B、押え部材56およびホール素子57A,57Bを備えている。なお、これらのカメラモジュール4の部材のうちのレンズ40を除いたものが、本技術における「レンズを駆動する駆動装置」(レンズ駆動装置)の一具体例に対応している。
支持部材51は、カメラモジュール4全体を支持するためのベース部材(基体)である。
固定用部材52は、ポリマーアクチュエータ素子531,532の一端をそれぞれ固定するための部材である。この固定用部材52は、像側(図20および図21における下側)から物体側(上側)へと向けて配置された、下部固定用部材52D、中央(中部)固定用部材52Cおよび上部固定用部材52Uの3つの部材からなる。下部固定用部材52Dと中央固定用部材52Cとの間には、ポリマーアクチュエータ素子531の一端および固定電極530A,530Bの一端がそれぞれ、挟み込まれて配置されている。一方、中央固定用部材52Cと上部固定用電極52Uとの間には、ポリマーアクチュエータ素子532の一端および固定電極530A,530Bの他端がそれぞれ、挟み込まれて配置されている。また、これらのうちの中央固定用部材52Cには、レンズ保持部材54の一部(後述する保持部54Bの一部)を部分的に挟み込むための開口52C0が形成されている。これにより、レンズ保持部材54の一部がこの開口52C0内を移動できるようになるため、スペースを有効活用することができ、カメラモジュール4の小型化を図ることが可能となる。
固定電極530A,530Bは、ポリマーアクチュエータ素子531,532における電極層(前述した電極層12A,12B,22A,22B)に対して、後述する電圧供給部59からの駆動用電圧Vd(後述の図22A,図22B)を供給するための電極である。これらの固定電極530A,530Bはそれぞれ、例えば金(Au)もしくは金めっきされた金属等からなり、Uの字状となっている。これにより、固定電極530A,530Bはそれぞれ、中央固定用部材52Cの上下(Z軸に沿った両側面)を挟み込むようになっており、一対のポリマーアクチュエータ素子531,532に対して少ない配線で並列に同じ電圧を印加することが可能となっている。また、固定電極530A,530Bを金めっきされた金属材料から構成した場合、表面の酸化等による接触抵抗の劣化を防ぐことができる。
レンズ保持部材54は、レンズ40を保持するための部材であり、例えば液晶ポリマー等の硬質な樹脂材料からなる。このレンズ保持部材54は、中心が光軸Z1上になるようにして配置され、レンズ40を保持する環状の保持部54Bと、この保持部54Bを支持すると共に保持部54Bと後述する連結部材551A,551B,552A,552Bとを接続する接続部54Aとからなる。また、保持部54Bは、一対のポリマーアクチュエータ素子531,532における後述する駆動面同士の間に配置されている。
ポリマーアクチュエータ素子531,532はそれぞれ、レンズ40の光軸Z1と直交する駆動面(X−Y平面上の駆動面)を有し、この光軸Z1に沿って駆動面同士が対向するように配置されている。これらのポリマーアクチュエータ素子531,532はそれぞれ、レンズ保持部材54(およびレンズ40)を、後述する連結部材551A,551B,552A,552Bを介して光軸Z1に沿って駆動するためのものである。
連結部材551A,551B,552A,552Bはそれぞれ、ポリマーアクチュエータ素子531,532の各他端と、接続部54Aの端部との間を互いに連結(接続)するための部材である。具体的には、連結部材551A,551Bはそれぞれ、接続部54Aの下端部とポリマーアクチュエータ素子531の他端との間を連結し、連結部材552A,552Bはそれぞれ、接続部54Aの上端部とポリマーアクチュエータ素子532の他端との間を連結している。これらの連結部材551A,551B,552A,552Bはそれぞれ、例えばポリイミドフィルム等のフレキシブルフィルムからなり、各ポリマーアクチュエータ素子531,532と同等以下(好ましくは同一以下)の剛性(曲げ剛性)を有する柔軟な材料からなることが望ましい。これにより、連結部材551A,551B,552A,552Bが、ポリマーアクチュエータ素子531,532の湾曲方向とは逆方向に湾曲する自由度が生まれる。したがって、ポリマーアクチュエータ素子531,532と連結部材551A,551B,552A,552Bとからなる片持ち梁における断面形状が、S字状の曲線を描くようになる。その結果、接続部54AがZ軸方向に沿って平行移動することが可能となり、保持部54B(およびレンズ40)が支持部材51に対して平行状態を保ったまま、Z軸方向に駆動されるようになる。なお、上記した剛性(曲げ剛性)としては、例えばバネ定数を用いることができる。
(カメラモジュール4の動作)
図22A,図22Bはそれぞれ、カメラモジュール4の概略構成例を側面図(Z−X側面図)で模式的に表したものであり、図22Aは動作前の状態を、図22Bは動作後の状態をそれぞれ示している。
このカメラモジュール4では、電圧供給部59からポリマーアクチュエータ素子531,532に対して駆動用電圧Vdが供給されると、前述した原理にて、ポリマーアクチュエータ素子531,532の他端側がそれぞれ、Z軸方向に沿って湾曲する。これにより、これらポリマーアクチュエータ素子531,532によってレンズ保持部材54が駆動され、レンズ40がその光軸Z1に沿って移動可能となる(図22B中の矢印参照)。このようにしてカメラモジュール4では、ポリマーアクチュエータ素子531,532を用いた駆動装置(レンズ駆動装置)によって、レンズ40がその光軸Z1に沿って駆動される。つまり、カメラモジュール4内のレンズ40がその光軸Z1に沿って移動し、フォーカシングやズーミングが行われる。
[適用例2]
続いて、上記実施の形態等のポリマー素子の適用例2に係る撮像装置(カメラモジュール)について説明する。本適用例に係る撮像装置もまた、例えば前述した図18,図19に示したような、撮像機能付き携帯電話機8に内蔵されるようになっている。ただし、適用例1の撮像装置2では、ポリマー素子(ポリマーアクチュエータ素子)をレンズ駆動装置として用いていたのに対し、本適用例の撮像装置では以下説明するように、撮像素子3を駆動するための駆動装置として用いている。
(撮像装置2Aの構成)
図23は、本適用例に係る撮像装置(撮像装置2A)の概略構成例を、側面図(Z−X側面図)で表したものである。この撮像装置2Aは、基板60上に、各種部材を保持するためのハウジング61を備えている。
このハウジング61には、レンズ40を配置するための開口部611が形成されていると共に、一対の側壁部613A,613Bと、基板60上に位置する底部612とが設けられている。側壁部613Aには一対の板ばね621,621の一端側が固定されており、これら板ばね621,621の他端側には、接続部54Aおよび支持部64を介して撮像素子3が配置されている。また、底部612上にはポリマーアクチュエータ素子63の一端側が固定されており、このポリマーアクチュエータ素子63の他端側は支持部64の底面に固定されている。なお、この底部612上にはホール素子57Aも配置されていると共に、接続部54A上におけるホール素子57Aの対向位置には、ホール素子57Bが配置されている。
なお、これらの撮像装置2Aの部材のうち、底部612、側壁部613A、板ばね621,622、ポリマーアクチュエータ素子63、支持部64および接続部54Aが主に、本技術における「撮像素子を駆動する駆動装置」(撮像素子駆動装置)の一具体例に対応している。
ポリマーアクチュエータ素子63は、上記したように、撮像素子3を駆動するためのものであり、上記実施の形態等に係るポリマー素子10,10A,20,30を用いて構成されている。
(撮像装置2Aの動作)
図24A,図24Bはそれぞれ、撮像装置2Aの一部(上記した撮像素子駆動装置)を側面図(Z−X側面図)で模式的に表したものであり、図24Aは動作前の状態を、図24Bは動作後の状態をそれぞれ示している。
この撮像装置2Aでは、電圧供給部(図示せず)からポリマーアクチュエータ素子63に対して駆動用電圧Vdが供給されると、前述した原理にて、ポリマーアクチュエータ素子63の他端側がそれぞれ、Z軸方向に沿って湾曲する。これにより、このポリマーアクチュエータ素子63によって接続部54Aが駆動され、撮像素子3がレンズ40の光軸Z1に沿って移動可能となる(図24B中の矢印参照)。このようにして撮像装置2Aでは、ポリマーアクチュエータ素子63を用いた駆動装置(撮像素子駆動装置)によって、撮像素子3がレンズ40の光軸Z1に沿って駆動される。これにより、レンズ40と撮像素子3との相対的な距離が変化することで、フォーカシングやズーミングが行われる。
<その他の適用例>
図25A,図25Bは、その他の適用例に係る電子機器(電子機器7A,図7B)の構成例を、模式的に表したものである。
電子機器7A(図25A)は、ポリマーセンサ素子71および信号処理部72を含むものである。この電子機器7Aでは、ポリマーセンサ素子71が変形することにより検知された信号が、信号処理部72に入力され、各種の信号処理が行われるようになっている。このような電子機器7Aとしては、例えば、血管の拡張および収縮を検知する脈拍センサ、指等の接触位置、接触の強さを検知する触覚センサ、本等のページめくり等に伴う曲げ状態を検知する曲げセンサおよび人の関節の動き等を検知するモーションセンサ等が挙げられる。
電子機器7B(図25B)は、信号入力部73およびポリマーアクチュエータ素子74を含むものである。この電子機器7Bでは、信号入力部73からの信号によりポリマーアクチュエータ素子74が変形するようになっている。このような電子機器7Bとしては、例えば、カテーテル等が挙げられる。
<その他の変形例>
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本技術の技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ポリマー素子および撮像装置内の他の部材における形状や材料等については、上記実施の形態等で説明したものには限定されず、また、ポリマー素子の積層構造についても、上記実施の形態等で説明したものには限定されず、適宜変更可能である。
更に、上記第2の実施の形態および第3の実施の形態では、電極層22A,22B,32A,32Bが金属酸化物を含む場合について説明したが、金属酸化物に代えて電極層22A,22B,32A,32Bが導電性高分子材料を含むようにしてもよい。この導電性高分子材料としては、例えば、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェンおよびポリピロール等が挙げられる。電極層22A,22B,32A,32Bが金属酸化物とともに導電性高分子材料を含んでいてもよい。
加えて、上記変形例では、電極層12A,12Bに低抵抗層13A,13Bを積層する場合について説明したが(図8)、電極層22A,22B(図9)または電極層32A,32B(図16)に低抵抗層13A,13Bを積層するようにしてもよい。
更にまた、上記適用例では、ポリマーアクチュエータ素子またはポリマーセンサ素子を電子機器に適用する場合を例に挙げて説明したが、電気二重層キャパシタとして機能するポリマー素子および二次電池として機能するポリマー素子を電子機器に適用するようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態等では、本技術の駆動装置の一例として、主に、駆動対象物であるレンズをその光軸に沿って駆動するレンズ駆動装置を挙げて説明したが、その場合には限られず、例えば、レンズ駆動装置がレンズをその光軸と直交する方向に沿って駆動するようにしてもよい。また、本技術の駆動装置は、そのようなレンズ駆動装置や撮像素子駆動装置以外にも、例えば絞り(特開2008−259381号公報等参照)や手ぶれ補正等の他の駆動対象物を駆動する駆動装置等にも適用することが可能である。更に、本技術の駆動装置、カメラモジュールおよび撮像装置は、上記実施の形態で説明した携帯電話機以外にも、種々の電子機器に適用することが可能である。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成を取ることも可能である。
(1)少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを備え、前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔とが設けられているポリマー素子。
(2)前記多孔質炭素材料には、更に、前記第2孔よりも小さく、かつ、前記第2孔に連通した第3孔が設けられている前記(1)に記載のポリマー素子。
(3)前記第1孔と前記第2孔とが接し、前記第2孔と前記第3孔とが接している前記(2)に記載のポリマー素子。
(4)前記第1孔の径は50nmよりも大きく、前記第2孔の径は2nm〜50nmであり、前記第3孔の径は2nmよりも小さい前記(2)または(3)に記載のポリマー素子。
(5)前記多孔質材料の表面には前記第1孔への第1開口が設けられるとともに、前記第1孔には前記第2孔への第2開口が設けられ、前記第1開口は前記第2開口よりも大きい前記(1)乃至(4)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(6)前記多孔質炭素材料を含む前記電極層が、金属酸化物を含む前記(1)乃至(5)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(7)前記金属酸化物は、遷移金属の酸化物である前記(6)に記載のポリマー素子。
(8)前記金属酸化物として、酸化ルテニウム、酸化イリジウムおよび酸化マンガンの少なくともいずれか1つを含む前記(6)または(7)に記載のポリマー素子。
(9)前記多孔質炭素材料は植物由来である前記(1)乃至(8)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(10)前記一対の電極層の前記高分子層と反対の面には、低抵抗層が設けられている前記(1)乃至(9)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(11)前記一対の電極層は高分子材料を含む前記(1)乃至(10)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(12)ポリマーアクチュエータ素子として構成されている前記(1)乃至(11)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(13)ポリマーセンサ素子として構成されている前記(1)乃至(12)のうちいずれか1つに記載のポリマー素子。
(14)一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを備え、前記一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むポリマー素子。
(15)少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と前記一対の電極層の間の高分子層とを有するポリマー素子を備え、前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔とが設けられている電子機器。
(16)一対の電極層と前記一対の電極層の間の高分子層とを有するポリマー素子を備え、前記一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含む電子機器。
(17)レンズと、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズを駆動する駆動装置とを備え、前記ポリマー素子は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔とが設けられているカメラモジュール。
(18)レンズと、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズを駆動する駆動装置とを備え、前記ポリマー素子は、一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、前記一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含むカメラモジュール。
(19)レンズと、前記レンズにより結像されてなる撮像信号を取得する撮像素子と、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズまたは前記撮像素子を駆動する駆動装置とを備え、前記ポリマー素子は、少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔とが設けられている撮像装置。
(20)レンズと、前記レンズにより結像されてなる撮像信号を取得する撮像素子と、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズまたは前記撮像素子を駆動する駆動装置とを備え、前記ポリマー素子は、一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、前記一対の電極層のうちの少なくとも一方は、多孔質炭素材料および金属酸化物を含む撮像装置。
10,10A,20,30…ポリマー素子、11…高分子層、12A,12B,22A,22B,32A,32B…電極層、121…多孔質炭素材料、121A…マクロ孔、121B…メソ孔、121C…ミクロ孔、121MA,121MB,121MC…開口、13A,13B…低抵抗層、2,2A…撮像装置、3…撮像素子、3A…撮像面、4…カメラモジュール、41…レンズ、531,532,63,74…ポリマーアクチュエータ素子、8…携帯電話機、Z1…光軸、7A,7B…電子機器、71…ポリマーセンサ素子、72…信号処理部、73…信号入力部。

Claims (18)

  1. 少なくとも一方が多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを備え、
    前記多孔質炭素材料は、植物由来であり、
    前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔と、前記第2孔よりも小さく、かつ、前記第2孔に連通した第3孔とが設けられている、ポリマー素子。
  2. 前記多孔質炭素材料が、もみ殻または藁由来である、請求項1に記載のポリマー素子。
  3. 前記第1孔と前記第2孔とが接し、前記第2孔と前記第3孔とが接している、請求項1又は2に記載のポリマー素子。
  4. 前記第1孔の径は50nmよりも大きく、前記第2孔の径は2nm〜50nmであり、前記第3孔の径は2nmよりも小さい、請求項1又は2に記載のポリマー素子。
  5. 前記多孔質材料の表面には前記第1孔への第1開口が設けられるとともに、前記第1孔には前記第2孔への第2開口が設けられ、前記第1開口は前記第2開口よりも大きい、請求項1に記載のポリマー素子。
  6. 前記多孔質炭素材料を含む前記電極層が、金属酸化物を含む、請求項1に記載のポリマー素子。
  7. 前記金属酸化物は、遷移金属の酸化物である、請求項6に記載のポリマー素子。
  8. 前記金属酸化物として、酸化ルテニウム、酸化イリジウムおよび酸化マンガンの少なくともいずれか1つを含む、請求項6に記載のポリマー素子。
  9. 前記一対の電極層の前記高分子層と反対の面には、低抵抗層が設けられている、請求項1に記載のポリマー素子。
  10. 前記一対の電極層は高分子材料を含む、請求項1に記載のポリマー素子。
  11. ポリマーアクチュエータ素子として構成されている、請求項1に記載のポリマー素子。
  12. ポリマーセンサ素子として構成されている、請求項1に記載のポリマー素子。
  13. 少なくとも一方が植物由来の多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有するポリマー素子を備えた電子機器であって
    前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔と、前記第2孔よりも小さく、かつ、前記第2孔に連通した第3孔とが設けられている、電子機器。
  14. 前記多孔質炭素材料を含む電極層が、更に金属酸化物を含む、請求項13に記載の電子機器。
  15. レンズと、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズを駆動する駆動装置とを備えたカメラモジュールであって
    前記ポリマー素子は、少なくとも一方が植物由来の多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、
    前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔と、前記第2孔よりも小さく、かつ、前記第2孔に連通した第3孔とが設けられている、カメラモジュール。
  16. 前記多孔質炭素材料を含む電極層が、更に金属酸化物を含む、請求項15に記載のカメラモジュール。
  17. レンズと、前記レンズにより結像されてなる撮像信号を取得する撮像素子と、ポリマー素子を用いて構成され、前記レンズまたは前記撮像素子を駆動する駆動装置とを備えた撮像装置であって
    前記ポリマー素子は、少なくとも一方が植物由来の多孔質炭素材料を含む一対の電極層と、前記一対の電極層の間の高分子層とを有し、
    前記多孔質炭素材料には、表面の第1孔と、前記第1孔よりも小さく、かつ、前記第1孔に連通した第2孔と、前記第2孔よりも小さく、かつ、前記第2孔に連通した第3孔とが設けられている、撮像装置。
  18. 前記多孔質炭素材料を含む電極層が、更に金属酸化物を含む、請求項17に記載の撮像装置。
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