JP6421288B1 - サイフォン管 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグカップ等に取り付けて中の液体を吸引し、ポットや急須のように注ぎ口から導出するサイフォン管に関する。 サイフォン管の頂上部に清掃用のキャップ構造等を設けると、流路の断面形状と曲率が一定でなくなる。これにより頂上部のエア残りが発生しやすくなり、使い勝手に致命的に影響する場合があった。【解決手段】頂上部において、上昇流路を下降流路の中心線からずらして入射する。下降流路に渦流を発生することで排気性能を上げ、より簡易なポンプでの実用を可能として、器具サイズをコンパクト化しつつ使い勝手とメインテナンス性を両立させる。【選択図】図21

Description

本発明は、容器から液体を取り出すサイフォン管に関するものである。
可搬性の容器の縁に取り付けて、容器ごと傾けてポットのような使い勝手で液体を導出するサイフォン管について、特許文献1で開示した。
簡単な操作でサイフォン管内に液体を吸引することで、特別な取出し口を持たない容器をポットのように使用でき、可搬性と操作性に優れた液体取出し器具である。
以下サイフォン状態を2つに区別する。圧力サイフォン状態は、サイフォン管中に気体が残留してはいるが液体の取り出しが可能な状態である。 そして気体の残留がほぼない状態を完全サイフォン状態と記す。
また、容器内流路から液体取り出し口までの流路を含む器具全体をサイフォン管と呼ぶ。 サイフォン状態の成立に関わる流路部分についてはこれと区別してサイフォンパイプと呼ぶ。容器内部分から、容器外にあるサイフォン管の最低位部分まで気密に接続された流路部分を指す。
特許第5302477号公報 特開2003ー90075号公報 特開平7ー225041号公報 特開2015ー7429号公報 特許第5898372号公報
上記先行例では、下記のような問題があった。
コーヒードリッパー等、飲料に関わる応用の場合特に、サイフォン管内部の清掃が容易な必要がある。特許文献1の各図から明らかなように、流路が略180度転向するサイフォン管頂上部がメインテナンス口に最適である。但しここはサイフォン状態において常に負圧にさらされており、使用中エアをいっさい侵入させない密閉が求められる。
使用時に円筒型のキャップで密閉するメインテナンス口を設けた場合の課題を、図1から図3を参照して説明する。
図1は、頂上部に密閉キャップ構造を設けた場合の液体の流れを示す図である。必ずではないが発生する、好ましくない流れの例である。サイフォン頂上部を拡大した断面図であり、サイフォン管を取り付けた容器1の縁を乗り越える部分を示す。圧力サイフォン状態から傾けられて、矢印方向の流れが発生している。
901は上昇流路、902は下降流路、903はメインテナンス口、906は円筒型密閉キャップ904のストッパーであり、頂上部品905として一体に成形されている。
上昇流路901から下降流路902への連通は曲率一定であるが、ストッパー906と密閉キャップ904底面のなす流路の突起910により、液体の流れに乱れが生じる。転向部において円運動している液体は、外周方向の突起910に遠心力で入り込みやすい。伴って内周側の壁面からの剥離911が発生する。液体が流路内周に戻るのは転向部通過後の下流であり、結果として残留エア912が排出されず内壁に貼り付いて残る。
図1は液体取り出しのため傾けた状態だが、平置状態のポンプ吸引でもこの流れは発生し、残留エアの多い圧力サイフォン状態につながる。
図2は、図1の液体取り出しを停止した平置状態を示す。残留エア913が上昇流路側に戻って流路をふさぐ、圧力サイフォン状態の例である。
ここからコーヒードリップを行なうとする。最初の一滴を、狙いすまして落としたい。慎重に傾けていくが、図2の状態では多少傾けても残留エア913のためお湯は出ない。
図3が、ようやくお湯が出はじめた状態を示す。図2の残留エア913を、図3の残留エア914の位置まで移動させる傾きを与えてはじめて、下降側の流路に流れ915を形成することができる。残留エア913を移動させる傾きは、完全サイフォン状態でお湯が出はじめる傾きよりも深い。なかなか出なかったお湯が今度は必要以上に出てきてしまうことになる。圧力サイフォン状態での気液界面の挙動には様々な要素が絡むため必ずとは言い切れないが、管内に大きな泡が残るとまずこうなる。
コーヒードリップの場合に限らず、慎重に液体を取り出したい局面においてこの動きは、致命的に使いづらい。毎度ではないにしろ、ひとたび発生すればかなりストレスフルな事態である。
上記の構成で、流路をふさぐ残留エアを排出する、もしくは発生させないため、特許文献1に触れられているようにポンプの吸引能力を大きくする方法があるが、器具が大型化してしまう。またポンプ形式によっては、吸引した液体が勢いでこぼれる危険を招く場合がある。
または同じく特許文献1に触れられているように下降流路の内径を小さくする方法もある。だが流路抵抗が増えてしまい、通常使用における液体取出しの最大流速を必要以上に制限してしまう。
上記の問題を回避する、流路の突起910がない構造について図4から図6を参照して説明する。
図4は、密閉キャップ801の底面を転向流路の形状に合わせる構成を示す。流路の転向方向の曲率を合わせるだけでなく、流路断面が例えば円形であれば図の奥行き方向にも流路に合わせた曲率を持つ底面形状とする。
この構成では密閉キャップ801のストッパー803を図1の場合と異なる位置に設ける必要がでる。さらに密閉キャップ801の装着方向を決めるキー構造804も必要となり、頂上部品802と密閉キャップ801が大きく、また複雑になる。
図5は、上昇流路901と下降流路902を別部品805、806として分割メインテナンスを可能にする構成を示す。
この構成では、頂上部品805と806を接続する固定機構808が必要になる。また頂上部品805、806が例えば金属など柔軟性のない材質の場合パッキン807を要し、部品数が増える。
図6は、柔軟なチューブ809を湾曲させて転向流路とする構成を示す。チューブ809を外して、ストレートな状態でメインテナンスを行なう。
チューブ809を座屈させずに略180度湾曲させるため、少なくとも湾曲の内面側半周はチューブ断面形状をサポートするガイド810が必要である。チューブ809自身も肉厚にする必要があり、構造はシンプルながら頂上部のサイズがあらゆる方向に大きくなる。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、器具の複雑化・大型化を伴わずにサイフォン管のメインテナンス性と使い勝手を両立させるものである。図7から図9で例示する構造を持つ。
上昇流路が、下降流路の中心線に対し液体の進行方向右へのオフセットを持って入射する構成例で、図7が頂上部の流路を液体の進行方向左から見た断面図、図8が容器内側から見た流路の側面図、図9は図7の一点鎖線部を上から見た断面図である。
図7において、上昇流路の断面は、下降流路の断面とは入射のオフセット分だけ図の奥行き方向にずれたものだが、わかりやすさのため同一面に描いている。
円断面の上昇流路701は、図8に一点鎖線で示した円断面の下降流路702の中心線の片側のみに入射する。本例では液体の進行方向右、図7の奥半分、図8の右半分、図9の上半分に断面積を減ずることなく連通する。図1と同様のメインテナンス口703を備え、頂上部品704として一体に成形されている。図1同様の円筒型密閉キャップ904との2部品で頂上部を構成する。
図7から図9各図に矢印で示したように、上昇流路701を大きな乱れなく直線的に流れて来た液体は、入射のオフセットにより渦流をなして下降流路702を下る。この場合は上面視で反時計方向に旋回する渦となる。
渦流の回転で遠心力を持った液体は、下降流路のどの内壁とも剥離することなく流れる。残留エアはこの場合、下降流路の内壁から離されてポンプ吸引力もしくは液体の取出し流により下流へ流される。こうして残留エアの排出性能が向上する。
本例では上昇流路701が上昇傾向を持ったまま下降流路702に入射している。これにより清掃時メインテナンス口703から両流路701、702へのアクセスがすこぶる良い。メインテナンス性を考慮しつつ、上昇流路701を水平程度にまで方向を変えてから入射させても良い。
また両流路701、702とも円断面として説明したが、特に上昇流路701の断面は他の形で構わない。下降流路702についても、渦流を阻害しない範囲で断面形状には自由度がある。
本例は下降流路702の中心線より右側のみへの入射としたが、左側のみとしても、またより少ないオフセット距離での入射であっても良い。下降流路への液体流入に、中心線基準で左右差がある場合に上記同様の効果が期待できる。
先行例の課題で説明した現象が必ず毎回起きるわけではない理由にも、様々な要因によって生じる左右差が関係している可能性がある。容器やサイフォン管の姿勢や揺れによる液流の微妙な到達タイミング差や流速差が考えられる。
これらに加えてコリオリの力が関与している可能性も排除できない。本例の渦は反時計回りとしたが、時計回り版を南半球仕様としてコリオリの力を最大限生かす設計もあり得る。
流体に渦を発生して利用する先行例として、特許文献2、3、4がある。
特許文献2が液体の渦を利用する水洗便器に関するものであり、溜水部の洗浄水に旋回を付与する。
便器の洗浄もサイフォン現象を利用する技術である。ただ溜水部での旋回の目的はサイフォン発生時の水頭差の増大と、サイフォン発生に要する洗浄水の節約である。サイフォン頂点からのエア排出効果はほぼない。本発明で言えば上昇流路701内で渦流を生ずることと同等である。上述した微妙な左右差を生む可能性はあるが、流路形状によっては転向部で向きの変わった内壁からの剥離流を発生する要因にもなり得る。
特許文献3、4は空気に渦流を発生して意図する気流の集中・発散を図る方法を提示してくれる。だがどちらも周囲と境界のない解放系での話であり、サイフォン管内部の流体に適用するには必要以上に複雑である。
以上説明した通り本発明は、サイフォン管の頂上部において、上昇流路を下降流路の中心線に対し有意なオフセット距離をもって入射することで、ポンプ吸引または液体取出し時に下降流路に渦流を発生して残留エアの排気性能を向上する。残留エアに起因する不都合のない使い勝手と良好なメインテナンス性を両立させる。
は先行例の液体取出し状態を示すサイフォン管頂上部の断面図、 は先行例の平置状態を示すサイフォン管頂上部の断面図、 は先行例の点滴取出し状態を示すサイフォン管頂上部の断面図、 は先行例の課題解消案1を示すサイフォン管頂上部の断面図、 は先行例の課題解消案2を示すサイフォン管頂上部の断面図、 は先行例の課題解消案3を示すサイフォン管頂上部の側面図、 は本発明の構成を示すサイフォン管頂上部の側面視断面図、 は本発明の構成を示すサイフォン管頂上部流路の後面視側面図、 は本発明の構成を示すサイフォン管頂上部の上面視断面図、 は実施例1のサイフォン管のスタンバイ状態を示す斜視図、 は実施例1のサイフォン管のスタンバイ状態を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管の収納状態を示す斜視図、 は実施例1のサイフォン管の深い容器でのスタンバイ状態を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管の厚手の容器でのスタンバイ状態を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管を容器に取り付けた状態を示す斜視図、 は実施例1のサイフォン管を容器に取り付けた状態を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管のポンプ操作状態を示す斜視図、 は実施例1のサイフォン管のポンプ操作状態を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管のセッティング操作を示す斜視図、 は実施例1のサイフォン管のセッティング後を示す断面図、 は実施例1のサイフォン管の液体取出し状態を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図10は、本発明の実施例1によるサイフォン管のスタンバイ状態を示す斜視図、図11は同状態の液体流路の断面図である。ここにおいて、10が柔軟な材質の頂上部品であり、上部上昇流路11と上部下降流路12、メインテナンス口13が一体に成形されている。メインテナンス口13は円筒型の密閉キャップ14で塞いである。図11に見える下部上昇流路15はパイプ部品で、上部上昇流路11の下端と気密かつ摺動可能に接続され、他端がカップ1の液体0に浸されている。17は柔軟な材質のボトム部品で、下部下降流路18と下部取出し流路19、メインテナンス口20が一体に成形されている。メインテナンス口20は密閉キャップ21で塞いである。中間下降流路16はパイプ部品で、上部下降流路12の下端と気密かつ摺動可能に接続され、他端が前記ボトム部品17の下部下降流路18と気密に接続される。下部取出し流路19と気密に接続されるのは、中間取出し流路を兼ねるポンプ22であり、外筒23と内筒24からなる。両筒23、24は径寸法が近い2本のパイプで、狭い間隙で重なっており、軽い力で内筒24を外筒23に対して引き抜き、差し込み方向にスライドすることができる。外筒23の上端内周側と内筒24の下端外周側には、図では判別しづらいが脱落防止構造を備える。上部取出し管25は柔軟なパイプで、前記ポンプ22の内筒24の上端と気密に接続され、フレーム28により姿勢を規定されて他端をカップ1の縁程度の高さに開口する。板ばねの取付け具26はフレーム28を使用時位置に支持すると同時にカップ1の縁をまたいで、カップ1内側でカップ押さえ27を付勢して上記構成のサイフォン管を固定する。固定に際しては、図10で見えるカップ押さえ27上部と、フレーム28の取付け具26との位置決めループをつまみとして、ダブルクリップ式に取付け具26を広げてカップ1の縁をはさむ仕組みである。上記つまみ部分について、見やすさのため断面図での図示はすべて省略する。
サイフォン管頂上部において、上部上昇流路11が上部下降流路12に入射するオフセット形状は、図7から図9に示したものと同一である。図11以降すべての断面図において、頂上部に示した点線から右の断面は、点線の左の断面とは入射のオフセット分だけ図の奥行き方向にずれたものだが、わかりやすさのため同一面に描いている。
すでにサイフォン状態が成立して液体取出しが可能な状態であり、カップ1内の液面101と同じ高さの液面103がポンプ22内に見られる。下部上昇流路15、頂上部品10、中間下降流路16、ボトム部品17の全部、そしてポンプ22の下部は液体で満たされている。
上部上昇流路11の曲がり部分は、図7で示したよりもやや深く曲げてある。下端に接続する下部上昇流路15の下端をできるだけカップ1の側壁近くに配置するためである。同様に、下部上昇流路15の下端をカップ1内の底面近くに配置するように、上部上昇流路11と下部上昇流路15の接続部を摺動して調整してある。これにより、傾けたカップ1内の液体0をほぼ最後まで取り出せる。
上部下降流路12と中間下降流路16の接続部も同様に摺動して、カップ1を平置した時にボトム部品17が接地しない範囲でできるだけ低い位置に来るように調整してある。液体0が減ってカップ1を平置する時、液面101または103が下部下降流路18の下端より低くなるとサイフォンパイプにエアが入ってサイフォンブレークし、傾けても液体0を取り出せなくなる。できるだけ少ない残液量までサイフォンブレークさせないための調整である。
ボトム部品17は、主に下部取出し流路19部分を変形して取出し流路19、22、25の角度をユーザーの好みに合わせる。下部取出し流路19はこの柔軟性を確保するため、断面積は確保しつつ高さの低い平板状の流路としてある。そのため図10で見る奥行き方向の流路幅が広めになっている。下部取出し流路19の流路高の低さは下部下降流路18の下端位置を低く配置することにもつながる。つまり残液量の減少による上述のサイフォンブレークを遅らせる流路形状でもある。
さらに下部取出し流路19は下部下降流路18の下端高さから下流に向けて急傾斜で立ち上がる形状を持つ。これにより、流れて来た残留エアを滞留させず下流に送り出すと共に、清掃時のメインテナンス口20からのアクセスを良好にする。
図12は、本発明の実施例1によるサイフォン管をカップ1から外した収納状態を示す斜視図である。図10でカップ1内にあった下部上昇流路15、頂上部品10の上昇流路側、カップ押さえ27の下方押さえ部分が見えるようになっている。
ボトム部品17の取付け時の変形はここでは元に戻って、ポンプ22を真上に向ける。上部取出し管25は、ポンプ22の内筒24から抜いて、逆さにして内筒24に差し込んで収納をコンパクトにしている。上部取出し管25は、内筒24との接続部から先端に向けて徐々に径が細くなる形状をしており、内筒24に少し強めに逆差しすると脱落防止にもなる。
フレーム28は取付け具26との位置決めループを外して下向きになり、上部取出し管25の姿勢を決めるフレーム28の先端部はここでは下の方から顔を出している。
下部上昇流路15と中間下降流路16それぞれの、頂上部品10との接続を摺動し、収納サイズを縮めれば、はみ出さずにカップ1に収納できる。
摺動可能な上記各接続部を調整して、深さの異なる容器で使用することができる。
図13は、本発明の実施例1によるサイフォン管を、カップ1よりも深いカップ131で使用する断面図である。
下部上昇流路15、中間下降流路16がそれぞれに、カップ131の深さに合わせて頂上部品10から引き出されてボトム部品17と下部上昇流路15下端の位置を最適にしている。
ボトム部品17の変形量はやや小さくなり、ポンプ22の立ち上がり傾斜が急になる。ポンプ22の内筒24を外筒23からカップ1の時よりも引き出してカップ131の縁の高さに上部取出し管25の先端を開口する。
おおまかに言うと、図11を縦に引き伸ばした配置に近い。
フレーム28を伸縮可能とすれば、図11とほぼ相似形の断面になる取り付けも可能であるが、図が煩雑になるため本実施例では採用しない。
厚手の器での使用も可能である。
図14は、本発明の実施例1によるサイフォン管を、カップ1よりも厚手のカップ141で使用する断面図である。
カップ141の厚みのため、頂上部品10の取り付け位置が高くなり、取付け具26とカップ押さえ27の広がりが大きくなる。上部上昇流路11の曲がりはやや広げられ図7に近い状態になる。
中間下降流路16は、高くなった頂上部品10の位置に合わせて上部下降流路12から引き出されてボトム部品17の位置を最適にしている。
下部上昇流路15は、頂上部品10が高くなった寸法とカップ141が底厚になった寸法の差分だけ、上部上昇流路11からの露出寸法を調整する。
フレーム28は図11と同じ位置にあり、ボトム部品17の位置を図11と同じに調整すれば、上部取出し管25、ポンプ22も図11の位置のままである。
以上説明した構成のサイフォン管を、カップ1に取り付けて液体0を取り出すまでの工程を以下説明する。
図15は、本発明の実施例1によるサイフォン管をカップ1に取り付けた状態を示す斜視図、図16は同状態の断面図である。
ボトム部品17は変形しない状態で、ポンプ22、上部取出し管25を真上に向けて保持する。
前述のようにカップ1への取り付けは、カップ押さえ27上部とフレーム28の位置決めループをつまんで取付け具26を広げて行なう。フレーム28の位置決めループと先端部は一体であり、この時点でフレーム28の先端部は使用状態同様、前方に立ち上がっている。
この時点でサイフォン管内の液面102は、例えば図示の下部上昇流路15内、カップ1内の液面101と同じ高さにある。
図17は、本発明の実施例1によるサイフォン管のポンプ吸引状態を示す斜視図、図18は同状態の断面図である。
柔軟な上部取出し管25の任意の部分をつまんで流路の閉塞部分29をつくり、そのまま上部取出し管25を引き上げる。上部取出し管25を接続したポンプ22の内筒24が外筒23から引き出され、負圧を生じてカップ1内の液体0が吸引される。
ポンプ22は密閉型でないため、引き上げスピードが遅すぎた場合など充分に吸引できない場合がある。その時は一度上記の閉塞部分29を開放して手を放せば内筒24が外筒23内にストンと戻るので、上記を繰り返す。
図18には、完全サイフォンにはならなかった場合の液面の例104、105、106を示した。残留エアの排出性能に優れるサイフォン管なので、この程度の大きな泡があっても液体取出しに進んで問題ない。
図19は、本発明の実施例1によるサイフォン管の取出し管セッティングを示す斜視図、図20はセッティング後の断面図である。
ポンプ吸引時につまんでいた上部取出し管25を前方に倒し、フレーム28のループ部で好みの姿勢にセットする。
フレーム28は1本出しの片持ち構造で、ユーザーは上部取出し管25を持ち直す必要なく矢印のようにフレーム28に絡めるような動作でセットできる。
図18からやや移動した管内の液面例107、108、109を図20に示した。大きな泡が残った圧力サイフォン状態である。
図21は、本発明の実施例1によるサイフォン管の液体取出し状態を示す断面図である。残留エアを排出する様子を示している。
カップ1ごと傾けて、上部取出し管25の開口を液面113より低くし、さらにもう少し傾けると取出し流110が流れ出す。圧力サイフォンの残留エアは、本発明の排出効果により流路内壁から引き剥がされ。頂上部から次々流れ下る泡111となる。下部下降流路18を抜けた泡112は速やかに取出し管から排出される。
この結果サイフォン管内は完全サイフォン状態となる。これ以降の液体取り出しは上部取出し管25の開口と液面113の高さ関係のみで開始・停止・速度調整も自在になる。
以上説明した通り本発明の実施例1によれば、容器に取り付けた後、片手の簡単な操作で液体取り出しができる状態までセッティングできるサイフォン管を実現できる。
上昇流路と下降流路を伸縮可能としたことで、容器からはみ出さずに収納できると同時に、深い容器・厚手の容器へも最適に取り付けられる。
サイフォン管頂上部の少なくとも一部は、流路が見える材質または窓のような構造をもつことが望ましい。サイフォンの状態を確認しつつ適切に使用する助けになる。頂上部品を透明シリコンとする、密閉キャップを透明部材とする、などの方法がある。
頂上部品とボトム部品は柔軟として説明したが、焼きものなど柔軟性のない材質として構成変更もできる。上昇流路の曲がり部分と取出し管下部の変形部分のみ柔軟もしくは可動部品として近隣部品と気密に接続する。
スライド自在のポンプを採用したため、液体取り出し時にポンプ自身の長さも変えて姿勢を規定できる。取出し管開口部の位置や角度をユーザーの好みで自由に決められる、通常のポットやドリッパーにはない特徴である。
ここまで、容器を右に置いて左手でポンプ吸引とセッティングを行なう配置を前提に、片持ちのフレームが取出し管の奥側にある構成で説明した。左手で容器を持って液体を取り出す方が自然な用途、または左利きのユーザー向けに、フレームを流路基準で対称にするバリエーションを設けても良い。
本構成のポンプは、弁構造など複雑な要素をいっさい持たないシンプルなもので、部品点数も少なくスライドも軽い。吸引した液体が勢いでこぼれるなどの心配がないため、吸引を繰り返して徐々にサイフォン状態を完成する使い方もできる。その使い方を前提に、ポンプ容量を小さくしてさらに小型化を図ることもできる。最低限、上昇流路の容量を少し上回るだけの吸引能力があれば実用できる。
上記の説明ではわかりやすさのため、残留エアがある状態で液体の取り出しを開始した。図21の排気手順は湯こぼしのような別容器に短時間、液体を流して行なう。実際には、ポンプ吸引の段階で完全サイフォン状態にするのが望ましい。そうすれば別容器がない、または液体を無駄にしたくないなどの場合でもストレスなく使用できる。本発明によりポンプ吸引で容易に完全サイフォン状態を得られる。それでも面倒・うまくできないなどの場合は取出し口から口で吸う方法もある。吸いすぎると飲んでしまうので注意する。
ポンプの内筒と外筒の間隙から微量の液体がにじむことがあるが、実用に問題ない。危険な液体の取り扱いには他の密閉型ポンプを採用する。
本実施例のサイフォン管はポンプのシンプルさも手伝って、コンパクトにたたんで容易に持ち歩ける可搬性を備える。コーヒー用途で言えば、例えば特許文献5に挙げたドリップ用器具と共に、最小サイズで持ち歩けるドリップセットを提案できる。
調理用品産業、お茶やコーヒー等飲料関係産業、アウトドア用品産業、園芸用品産業、理化学用品産業などで利用される。
0は液体、
1、131、141はカップ、
15、11は上昇流路、
10は頂上部品、
13、20はメインテナンス口、
12、16、18は下降流路、
17はボトム部品、
22はポンプ、
19、22、25は取り出し管
である。

Claims (2)

  1. 容器の縁に装着して容器内の液体を取り出すサイフォン管であって、
    一端が前記容器内の液体中に配置され、前記容器の縁より高い位置に至る上昇流路と、
    該上昇流路に連通し、他端が前記容器内の液面高さよりも低い前記容器外の位置に至る下降流路と
    からなるサイフォンパイプと、
    該サイフォンパイプの他端と連通し、前記容器内の液面高さよりも高い位置に取り出し口を有する取出し管と、
    前記サイフォンパイプ内に負圧を発生するポンプ手段と
    を有し、
    該ポンプ手段で前記サイフォンパイプ内に液体を導入してサイフォン状態を発生後、
    前記容器ごと傾けて液体を取り出すサイフォン管において、
    前記取出し管が、
    径寸法が近く狭い間隙で重なる外筒と内筒からなる、密閉されないスライド構造と、
    前記内筒と気密に接続され、任意の部分をつまんで流路を閉塞する柔軟な上部取出し管と
    を有して前記ポンプ手段をなし、
    前記上昇流路の中心線が、前記下降流路の中心線と交差せずオフセットを持って入射し、
    前記下降流路へ向かう液体に渦流を発生することを特徴とするサイフォン管。
  2. 請求項1のサイフォン管において、
    前記下降流路の断面が円形であり、
    前記上昇流路が、前記下降流路の中心線と交差せず片側のみに入射する
    ことを特徴とするサイフォン管。
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