本発明に係る遊技機を実施するための形態について、実施例を挙げて以下に説明する。
(実施例)
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、この実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、この実施例で『実行』と『実施』とは同義である。
図1は、この実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDで点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよいし、これら「00」〜「99」を示す各セグメントが、「00」〜「99」を視認不能にランダムに配置された表示器により変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、演出図柄の変動表示中に変動表示が仮停止するようにしても良い。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、又は、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)にて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。
演出表示装置5の表示領域の下部には、保留記憶表示エリア5Dが設定されている。保留記憶表示エリア5Dでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
尚、以下の説明では、保留記憶表示エリア5Dでの表示を「保留表示」と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、「合計保留記憶数」ともいう。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。このように、大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、開放状態となった特別可変入賞球装置7の大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、他の入賞口(例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7の大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などの点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3は、この実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aでの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bでの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドであり、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、表示結果指定コマンドであり、変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。尚、コマンド8C00Hは、「はずれ」となる旨の事前決定結果を示すコマンドである。コマンド8C01Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C02Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C03Hは、「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨を通知するコマンドである。
コマンド8F00Hは、演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、その時点の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態となったこと及び大入賞口が開放状態である期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態から閉鎖状態となったこと及び大入賞口が閉鎖状態である期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
尚、大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態のラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」または「1」〜「5」)に対応したEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口への入賞によって第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞によって第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。コマンドB300Hは、第1保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているときに第1始動入賞口への入賞または第2保留記憶数が上限数(例えば、4)に達しているときに第2始動入賞口への入賞、つまり、保留記憶として記憶されない無効入賞があったときに該無効入賞の発生を通知する無効始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
コマンドC3XXH及びコマンドC4XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC3XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。
主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、この実施例の変動パターンを示している。この実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。具体的に、この実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンである大当り変動パターンや、演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合のリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα(α0〜α3)、スーパーリーチβ(β0〜β3)といったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、この実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、これに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、・・・のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ・・・といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図4に示すように、この実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、この実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、この実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
特にスーパーリーチα(α0〜α3)のリーチ演出が実行されるスーパーリーチαの変動パターンとスーパーリーチβ(β0〜β3)のリーチ演出が実行されるスーパーリーチβの変動パターンとについては、図5(A)〜(F)に示すように、変動表示結果が大当りとなる変動表示において、スーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンの方がスーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターンよりも高い割合で実行が決定される。また、変動表示結果がはずれとなる変動表示において、スーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターンの方がスーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンよりも高い割合で実行が決定される。
スーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターンについては、変動表示結果が大当りとなる変動表示においては、スーパーリーチα3の変動パターンの実行が決定される割合が最も高く、次いでスーパーリーチα1の変動パターン、スーパーリーチα1の変動パターンの順に実行が決定される割合が高く、スーパーリーチα0の変動パターンの実行が決定される割合が最も低くなっている。また、変動表示結果がはずれとなる変動表示においては、スーパーリーチα0の変動パターンの実行が決定される割合が最も高く、次いでスーパーリーチα1の変動パターン、スーパーリーチα2の変動パターンの順に実行が決定される割合が高く、スーパーリーチα3の変動パターンの実行が決定される割合が最も低くなっている。
スーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンについては、変動表示結果が大当りとなる変動表示においては、スーパーリーチβ3の変動パターンの実行が決定される割合が最も高く、次いでスーパーリーチβ2の変動パターン、スーパーリーチβ1の変動パターンの順に実行が決定される割合が高く、スーパーリーチβ0の変動パターンの実行が決定される割合が最も低くなっている。また、変動表示結果がはずれとなる変動表示においては、スーパーリーチβ0の変動パターンの実行が決定される割合が最も高く、次いでスーパーリーチβ1の変動パターン、スーパーリーチβ2の変動パターンの順に実行が決定される割合が高く、スーパーリーチβ3の変動パターンの実行が決定される割合が最も低くなっている。
以上、図5(A)〜図5(F)に示すように、この実施例におけるスーパーリーチの変動パターンにおける大当り期待度は、スーパーリーチβ3の変動パターンが最も高く、次いでスーパーリーチβ2の変動パターン、スーパーリーチβ1の変動パターン、スーパーリーチβ0の変動パターン、スーパーリーチα3の変動パターン、スーパーリーチα2の変動パターン、スーパーリーチα1の変動パターン、スーパーリーチα0の変動パターンの順に高くなっている(スーパーリーチの変動パターンにおける大当り期待度:スーパーリーチβ3>スーパーリーチβ2>スーパーリーチβ1>スーパーリーチβ0>スーパーリーチα3>スーパーリーチα2>スーパーリーチα1>スーパーリーチα0)。
更に、この実施例におけるスーパーリーチα1及びスーパーリーチβ1の変動パターンは、変動表示の開始から30秒後に分岐演出Aを実行する変動パターンであり、スーパーリーチα2及びスーパーリーチβ2の変動パターンは、変動表示の開始から30秒後に分岐演出Bを実行する変動パターンであり、スーパーリーチα3及びスーパーリーチβ3の変動パターンは、変動表示の開始から60秒後に分岐演出Bを実行する変動パターンである。
分岐演出とは、演出表示装置5において複数の選択肢が表示され、キャラクタがいずれかの選択肢を選択する演出である。この実施例における分岐演出Aは、選択肢として演出表示装置5に表示されている『○』と『×』の立て札のうち、キャラクタが『×』の立て札の方向に進む演出であり(図22参照)、分岐演出Bは、選択肢として演出表示装置5に表示されている『○』と『×』の立て札のうち、キャラクタが『○』の立て札の方向に進む演出である(図23参照)。尚、この実施例におけるスーパーリーチα0及びスーパーリーチβ0の変動パターンは、分岐演出を実行しない(分岐演出非実行)変動パターンである。
スーパーリーチα1〜α3の変動パターンのうち、スーパーリーチα1の変動パターンは変動開始30秒後から分岐演出Aを実行する変動パターンであり、スーパーリーチα2の変動パターンは変動開始30秒後から分岐演出Bを実行する変動パターンであり、スーパーリーチα3の変動パターンは変動開始60秒後から分岐演出Bを実行する変動パターンである。
つまり、この実施例における分岐演出としては、スーパーリーチα1〜α3の変動パターンのうち、最も大当り期待度の低いスーパーリーチα1の変動パターンにおいて分岐演出Aが実行され、該スーパーリーチα1よりも大当り期待度の高いスーパーリーチα2及びスーパーリーチα3の変動パターンにおいて分岐演出Bが実行されるようになっている。また、スーパーリーチα2とスーパーリーチα3の変動パターンとでは、大当り期待度の低いスーパーリーチα2の変動パターンにおいて変動開始30秒後から分岐演出Bが実行されるようになっており、大当り期待度の高いスーパーリーチα3の変動パターンにおいて変動開始60秒後から分岐演出Bが実行されるようになっている。
また、スーパーリーチβ1〜β3の変動パターンのうち、スーパーリーチβ1の変動パターンは変動開始30秒後から分岐演出Aを実行する変動パターンであり、スーパーリーチβ2の変動パターンは変動開始30秒後から分岐演出Bを実行する変動パターンであり、スーパーリーチβ3の変動パターンは変動開始60秒後から分岐演出Bを実行する変動パターンである。
つまり、この実施例における分岐演出としては、スーパーリーチβ1〜β3の変動パターンのうち、最も大当り期待度の低いスーパーリーチβ1の変動パターンにおいて分岐演出Aが実行され、該スーパーリーチβ1よりも大当り期待度の高いスーパーリーチβ2及びスーパーリーチβ3の変動パターンにおいて分岐演出Bが実行されるようになっている。また、スーパーリーチβ2とスーパーリーチβ3の変動パターンとでは、大当り期待度の低いスーパーリーチβ2の変動パターンにおいて変動開始30秒後から分岐演出Bが実行されるようになっており、大当り期待度の高いスーパーリーチβ3の変動パターンにおいて変動開始60秒後から分岐演出Bが実行されるようになっている。
尚、この実施例では、変動開始60秒後から分岐演出Bが実行される変動パターンを設ける一方で、変動開始60秒後から分岐演出Aが実行される変動パターンを設けていない形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変動開始60秒後から分岐演出Aが実行される変動パターンを設けても良い。尚、変動開始60秒後から分岐演出Aが実行される変動パターンと変動開始60秒後から分岐演出Bが実行される変動パターンとを設ける場合は、変動時間が長いほど変動開始60秒後から分岐演出Bが実行されやすいようにすれば良い。
尚、この実施例では、スーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンの大当り期待度がスーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターンの大当り期待度よりも高く設定されているが、一部のスーパーリーチαの変動パターンの大当り期待度(例えば、スーパーリーチα3の変動パターンの大当り期待度)が一部のスーパーリーチβの変動パターンの大当り期待度(例えば、スーパーリーチβ0の変動パターンの大当り期待度)よりも高く設定されていても良い。
また、この実施例では、図17〜図20に示すように、スーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターン及びスーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンにおいては、リーチ演出が変動開始70秒後から実行されるようになっているが、これに限定されるものではなく、これらスーパーリーチα(α0〜α3)の変動パターン及びスーパーリーチβ(β0〜β3)の変動パターンにおいて、リーチ演出が変動開始70秒後以外のタイミングから実行される変動パターンを設けても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図4に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。この実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、これに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bの特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示される前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
この実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルでは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対して判定用データが割り当てられている。具体的に、この実施例では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(この実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(この実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3に基づいて変動パターンを、前述した図4に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。
図7(A)に示す設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。つまり、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てがなく、第2特図の変動表示では「確変大当りB」が発生しないようにすることで、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態中に、得られる賞球が少ない「確変大当りB」が頻発して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。尚、図7(A)に示す設定例は一例に過ぎず、図7(A)に示す以外の大当り種別を設けるようにしても良いし、それぞれの大当りの決定割合や決定の有無等は、適宜に設定すれば良い。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。尚、この実施例では、はずれのときよりも大当りとなるときの方がリーチの変動パターンが決定されやすくなり、リーチが発生した場合の方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるとともに、同じリーチの変動パターンであっても、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高く、同じスーパーリーチであってもスーパーリーチβの変動パターンの方が、確変大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるように、大当り用変動パターン判定テーブルとはずれ用変動パターン判定テーブルにおいて、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルは、合計保留記憶数や時短状態に対応した複数のテーブルを含んでおり、保留記憶数や時短状態に応じて、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)や、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)や、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)を、合計保留記憶数や遊技状態(時短状態)に応じて決定することで、合計保留記憶数が多くなる程、短い変動パターンが実行され易い、つまり、単位時間当りの変動回数が高まることで、無駄な始動入賞の発生を防ぐことが可能であるとともに、時短制御中(時短状態中)では、時短制御が実行されていないときよりも、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)が多く決定されて単位時間当りの変動回数が高まることで、次の大当りまでの期間を短縮でき、遊技者の連荘感を向上できるようになっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板からのバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存され、再度の電源投入にて、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータ等の遊技の進行状態を示すデータを引き継ぐようにすればよい。
このようなRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第1特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第2特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを入賞順に記憶する特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、特図プロセスフラグ等の遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている遊技制御フラグ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている遊技制御タイマ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている遊技制御カウンタ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている遊技制御バッファ設定部とを備えている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。
尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8(A)に示す演出制御用データ保持エリア190が設けられている。演出制御用データ保持エリア190は、演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている演出制御フラグ設定部191と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマやカウンタが設けられている演出制御タイマ設定部192や演出制御カウンタ設定部193と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている始動入賞時受信コマンドバッファ194とを備えている。
図8(B)に示すように、始動入賞時受信コマンドバッファ194には、実行中の変動表示に対応した格納領域(バッファ番号「0」)や特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)を有する始動入賞時受信コマンドバッファ194Aが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、始動条件が成立して変動表示が開始されるときに、バッファ番号「0」の格納領域(エントリ)に記憶されている内容が削除され、各格納領域に記憶されている内容が1つ上位の格納領域にシフトされていく。
次に、この実施例のパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時の状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図示しない遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行する。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する。この後、図9に示す特別図柄プロセス処理を実行する。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する。
図9は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定する。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理では、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(この実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
S21の始動入賞処理では、図10に示すように、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(S101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。S102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(S102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S103)。
S101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(S101;N)、S102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(S102;Y)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(S104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。S105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(S105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S106)。
S103,S106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(S107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
S108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(S109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(S110)。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、S109の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
S110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(S111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、前述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(S112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(S113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、前述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(S114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(S114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S115)、S104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(S114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図10のS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施例において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図9のS22)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図9のS23)において、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前、つまり、該変動表示の開始時に大当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の変動表示態様がいずれのカテゴリの変動表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図11(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(S121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
S121の処理に続いて、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(S122)。その後、図10のS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(S123)。大当り判定範囲には、S122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
S123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとならないと判定された場合には(S123;N)、変動表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S124)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S125)。時短フラグがセットされていない場合は(S125;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(S126)、時短フラグがセットされている場合は(S125;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S127)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、この実施例では、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aまでの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aを超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうちB〜997までの値が割り当てられている。
このため、S126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図11(A)に示すように、S123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとなると判定された場合には(S123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(S128)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、S128において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S129)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S130)。
S126,S127,S130の処理のいずれかを実行した後には、S126,S127,S130の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(S131)。この実施例では、図11(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、S131の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(S132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図示しない演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図3参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。特に、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド、始動口入賞指定コマンドのいずれかである場合は、該演出制御コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空きエントリのうち、最上位のエントリに保留記憶として格納する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し、その後、再びタイマ割込フラグがセット(オン)されているか否かを判定する。
図12は、演出制御メイン処理の演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5Dでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S71)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理においては、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図13は、図12に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「8」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、特図保留記憶のバッファ番号「1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「0」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「3」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「5」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「4」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「6」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「5」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「7」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「6」に対応付けて格納するようにシフトし、特図保留記憶のバッファ番号「8」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「7」に対応付けて格納するようにシフトする。
S272の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
そして、演出制御用CPU120は、S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα1〜α3、スーパーリーチβ1〜β3のいずれかの変動パターンであるか否かを判定する(S277)。S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα1〜α3、スーパーリーチβ1〜β3のいずれかの変動パターンである場合(S277;Y)、S280に進み、S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα1〜α3、スーパーリーチβ1〜β3のいずれの変動パターンでもない場合は(S277;N)、S281に進む。
演出制御用CPU120は、S278において、S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα0またはスーパーリーチβ0の変動パターンであるか否かを判定する。S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα0またはスーパーリーチβ0の変動パターンである場合は(S278;Y)、S281に進み、S275で読み出した変動パターンがスーパーリーチα0でなく且つスーパーリーチβ0の変動パターンでもない場合は(S278;N)S280に進む。
演出制御用CPU120は、S280のカウントダウン予告演出決定処理において。S275において読み出したスーパーリーチの変動パターンを対象としてカウントダウン予告演出の演出パターン及びカウントダウン開始示唆演出の演出パターンを決定し、S281に進む。尚、この実施例におけるカウントダウン予告演出は、カウントダウンを実行することで後述する分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否かを示唆したり、カウントダウン中は後述する分岐演出Aよりも後述する分岐演出Bが実行されやすいことを示す演出である。尚、カウントダウン予告演出は、更新演出として、演出表示装置5に表示されているカウンタに『25秒』や『30秒』等の該カウントダウン予告演出の実行期間に応じた値を初期画像として表示するとともに、該カウントダウン予告演出の実行期間に応じた値を減算更新していき、該減算更新によりカウンタに表示されている値が『0秒』等の該カウントダウン予告演出の終了タイミングを示す値に更新されることで終了する演出である。
つまり、更新演出とは、後述する分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否か示唆する演出であって、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて実行される演出図柄の変動表示とは異なる演出である。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。
図14(A)は、図13に示された演出図柄変動開始処理におけるカウントダウン予告演出決定処理(S280)を示すフローチャートである。カウントダウン予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124からカウントダウン予告演出実行決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と変動表示結果指定コマンドが示す変動表示結果及び図示しないカウントダウン予告演出決定テーブルを用いてカウントダウン予告演出の実行・非実行を決定する(S401)。該S401では、例えば、図14(B)に示すように、変動表示結果が大当りである場合は、50%の割合でカウントダウン予告演出の実行を決定し、50%の割合でカウントダウン予告演出の非実行を決定する。一方、変動表示結果がはずれである場合は、20%の割合でカウントダウン予告演出の実行を決定し、80%の割合でカウントダウン予告演出の非実行を決定する。
尚、この実施例では、変動表示結果が大当りである場合は、50%の割合でカウントダウン予告演出を実行する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合は、100%の割合でカウントダウン予告演出を実行してもよい。更に、この実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、20%の割合でカウントダウン予告演出を実行する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、変動表示結果が大当りである場合よりも低い割合であればカウントダウン予告演出を実行する割合は任意の割合であっても良い。
そして、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告演出の実行を決定したか否かを判定する(S401a)。カウントダウン予告演出の実行を決定した場合は(S401a;Y)、S402に進み、カウントダウン予告演出の非実行を決定した場合は(S401a;N)、S408aに進む。
S402において演出制御用CPU120は、S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンであるか否かを判定する。S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンである場合は(S402;Y)、S403に進み、S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα1及びスーパーリーチβ1の変動パターンでない場合は(S402;N)、S404に進む。
S403において演出制御用CPU120は、乱数回路124からカウントダウン予告演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と変動表示結果指定コマンドが示す変動表示結果及び図示しないスーパーリーチα1及びスーパーリーチβ1用の演出パターン決定テーブルを用いてカウントダウン予告演出の演出パターンをパターンA〜Dの中から決定する。
尚、図15(A)に示すように、パターンAは、変動開始5秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始30秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが白色で表示される。パターンBは、変動開始5秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始30秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが赤色で表示される。パターンCは、変動開始5秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始35秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが白色で表示される。パターンDは、変動開始5秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始35秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが赤色で表示される。
具体的には、図15(B)に示すように、S403では、演出制御用CPU120は、変動表示結果が大当りである場合にはカウントダウン予告演出の演出パターンを10%の割合でパターンAに決定し、20%の割合でパターンBに決定し、30%の割合でパターンCに決定し、40%の割合でパターンDに決定する。一方、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれである場合にはカウントダウン予告演出の演出パターンを40%の割合でパターンAに決定し、30%の割合でパターンBに決定し、20%の割合でパターンCに決定し、10%の割合でパターンDに決定する。S403の実行後、演出制御用CPU120は、S409に進む。
つまり、この実施例では、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンである場合、変動表示結果が大当りであれば、カウントダウン予告演出の演出パターンを30%の割合でカウントダウンが変動開始から30秒後に終了する演出パターン(パターンAまたはパターンB)に決定し、70%の割合でカウントダウンが変動開始から35秒後に終了する演出パターン(パターンCまたはパターンD)に決定する。一方、変動表示結果がはずれであれば、カウントダウン予告演出の演出パターンを70%の割合でカウントダウンが変動開始から30秒後に終了する演出パターン(パターンAまたはパターンB)に決定し、30%の割合でカウントダウンが変動開始から35秒後に終了する演出パターン(パターンCまたはパターンD)に決定する。
また、この実施例では、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1である場合、変動表示結果が大当りであれば、70%の割合でカウントダウン予告演出が変動開始の5秒後から変動開始の35秒後までの30秒間に亘って実行されるパターンCまたはパターンDにて実行され、変動表示結果がはずれであれば、30%の割合でカウントダウン予告演出がパターンCまたはパターンDにて実行されるようになっている。つまり、この実施例では、カウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Aが実行される場合と、カウントダウン予告演出の実行後に分岐演出Aが実行される場合がある。
S404において演出制御用CPU120は、S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンであるか否かを判定する。S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンである場合は(S404;Y)、S405に進み、S275にて読み出した変動パターンがスーパーリーチα2及びスーパーリーチβ2の変動パターンでない場合は(S404;N)、S406に進む。
S405において演出制御用CPU120は、乱数回路124からカウントダウン予告演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と変動表示結果指定コマンドが示す変動表示結果及び図示しないスーパーリーチα2及びスーパーリーチβ2用の演出パター決定ンテーブルを用いてカウントダウン予告演出の演出パターンをパターンC〜Dの中から決定する。具体的には、図15(C)に示すように、S405では、演出制御用CPU120は、変動表示結果が大当りである場合にはカウントダウン予告演出の演出パターンを30%の割合でパターンCに決定し、70%の割合でパターンDに決定する。一方、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれである場合にはカウントダウン予告演出の演出パターンを70%の割合でパターンCに決定し、30%の割合でパターンDに決定する。S405の実行後、演出制御用CPU120は、S409に進む。
つまり、この実施例では、変動パターンがスーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2である場合、変動表示結果が大当りであれば、カウントダウン予告演出の演出パターンを30%の割合でカウントが白色で表示される演出パターン(パターンC)に決定し、70%の割合でカウントが赤色で表示される演出パターン(パターンD)に決定する。一方、変動表示結果がはずれであれば、カウントダウン予告演出の演出パターンを70%の割合でカウントが白色で表示される演出パターン(パターンC)に決定し、30%の割合でカウントが赤色で表示される演出パターン(パターンD)に決定する。
また、この実施例では、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示においてカウントダウン予告演出を実行する場合は、必ずカウントダウン予告演出が変動開始の5秒後から変動開始の35秒後までの30秒間に亘って実行されるパターンCまたはパターンDにて実行されるので、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1である場合とは異なり必ずカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出(分岐演出B)が実行されるようになっている。尚、この実施例では、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示においてカウントダウン予告演出を実行する場合、必ずカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行される形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示におけるカウントダウン予告演出の終了後や終了時点から分岐演出Bが実行される場合を設け、カウントダウン予告演出の終了後や終了時点よりも高い割合でカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行されるようにしても良い。
また、この実施例では、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示においてカウントダウン予告演出を実行する場合、必ずカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行される形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示におけるカウントダウン予告演出の終了時点から必ず分岐演出Bを実行しても良いし、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示におけるカウントダウン予告演出の終了後に必ず分岐演出Bを実行しても良い。
また、S406において演出制御用CPU120は、乱数回路124から1回目のカウントダウン予告演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と変動表示結果指定コマンドが示す変動表示結果及び図示しないスーパーリーチα3及びスーパーリーチβ3用の演出パター決定ンテーブルを用いて1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンをパターンA〜Dの中から決定する。具体的には、図15(D)に示すように、S406では、演出制御用CPU120は、変動表示結果が大当りである場合には1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを5%の割合でパターンAに決定し、20%の割合でパターンBに決定し、25%の割合でパターンCに決定し、50%の割合でパターンDに決定する。一方、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれである場合には1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを50%の割合でパターンAに決定し、25%の割合でパターンBに決定し、20%の割合でパターンCに決定し、5%の割合でパターンDに決定する。
つまり、この実施例では、変動パターンがスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンである場合、変動表示結果が大当りであれば、1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを25%の割合でカウントダウンが変動開始から30秒後に終了する演出パターン(パターンAまたはパターンB)に決定し、75%の割合でカウントダウンが変動開始から35秒後に終了する演出パターン(パターンCまたはパターンD)に決定する。一方、変動表示結果がはずれであれば、1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを75%の割合でカウントダウンが変動開始から30秒後に終了する演出パターン(パターンAまたはパターンB)に決定し、25%の割合でカウントダウンが変動開始から35秒後に終了する演出パターン(パターンCまたはパターンD)に決定する。
S406の実行後、演出制御用CPU120は、乱数回路124から2回目のカウントダウン予告演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と変動表示結果指定コマンドが示す変動表示結果及び図示しないスーパーリーチα3及びスーパーリーチβ3用の演出パター決定ンテーブルを用いて2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンをパターンE〜Fの中から決定する。尚、図15(A)に示すように、パターンEは、変動開始40秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始60秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが赤色で表示される。パターンFは、変動開始45秒後から演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタにてカウントダウンを開始し、変動開始60秒後に該カウントダウンを終了する演出パターンであり、該カウンタが赤色で表示される。
具体的には、図15(E)に示すように、S407では、演出制御用CPU120は、変動表示結果が大当りである場合には2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを40%の割合でパターンEに決定し、60%の割合でパターンFに決定する。一方、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれである場合には2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを60%の割合でパターンEに決定し、40%の割合でパターンFに決定する。S407の実行後、演出制御用CPU120は、S409に進む。
つまり、この実施例では、変動パターンがスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3である場合、変動表示結果が大当りであれば、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを40%の割合で変動開始から40秒後にカウントダウンを開始する演出パターン(パターンE)に決定し、60%の割合で変動開始から45秒後にカウントダウンを開始する演出パターン(パターンF)に決定する。一方で、変動表示結果がはずれであれば、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンを60%の割合で変動開始から40秒後にカウントダウンを開始する演出パターン(パターンE)に決定し、40%の割合で変動開始から45秒後にカウントダウンを開始する演出パターン(パターンF)に決定する。
S408aにおいて演出制御用CPU120は、乱数回路124からカウントダウン開始示唆演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と図示しないカウントダウン予告演出非実行時用の演出パターン決定テーブルを用いてカウントダウン予告演出を実行しない場合のカウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンX〜Yの中から決定する。尚、図16(A)に示すように、パターンXは、変動開始1秒後から演出表示装置5にキャラクタAが登場し、変動開始5秒後に該キャラクタAが演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタに攻撃を加えて終了する演出パターンであり、パターンYは、変動開始2秒後から演出表示装置5にキャラクタBが登場し、変動開始5秒後に該キャラクタBが演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタに攻撃を加えて終了する演出パターンである。また、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンとしては、パターンX及びパターンYの他にパターンZが設けられている。パターンZは、変動開始3秒後から演出表示装置5にキャラクタA及びキャラクタBが登場し、変動開始5秒後に該キャラクタA及びキャラクタBが演出表示装置5の右上部に表示されているカウンタに攻撃を加えて終了する演出パターンである。
具体的には、図16(B)に示すように、S408aでは、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告演出を実行しない場合のカウントダウン開始示唆演出の演出パターンを90%の割合でパターンXに決定し、10%の割合でパターンYに決定する。
尚、この実施例では、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンとして、パターンXと該パターンXとは演出の開始タイミングと表示するキャラクタ(表示態様)が異なるパターンYを設ける形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、パターンXとパターンYは、前述した表示態様、演出の開始タイミング、大きさ、色彩、スピーカ8L,8Rから出力される音量やメロディ、遊技効果LED9の発光態様等の要素のうち、少なくとも1の要素が異なるものであれば良い。
S408aの実行後、演出制御用CPU120は、S408aにて決定したカウントダウン開始示唆演出の演出パターンに応じたカウントダウン予告演出プロセステーブルを選択する(S408b)。尚、S408bにて選択するカウントダウン予告演出プロセステーブルは、後述するS410とは異なり、カウントダウン開始示唆演出のみを実行し、カウントダウン予告演出を実行しないプロセステーブルである。S408bの実行後、演出制御用CPU120はS411に進む。
S409において演出制御用CPU120は、乱数回路124からカウントダウン開始示唆演出の演出パターン決定用の乱数を判定値として抽出するとともに、該判定値と
S403、S405またはS406において決定したカウントダウン予告演出の演出パターン及び図示しないカウントダウン予告演出実行時用の演出パターン決定テーブルを用いてカウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンX〜Zの中から決定する。
具体的には、図16(C)に示すように、S409では、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告演出の演出パターンがパターンAまたはパターンBである場合、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンを75%の割合でパターンXに決定し、25%の割合でパターンYに決定し、5%の割合でパターンZに決定する。また、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告演出の演出パターンがパターンCまたはパターンDである場合、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンを20%の割合でパターンXに決定し、50%の割合でパターンYに決定し、30%の割合でパターンZに決定する。
尚、図16(B)及び図16(C)に示すように、カウントダウン予告演出を実行しない場合(S408a)では、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンXとパターンYから決定する一方、カウントダウン予告演出を実行する場合(S409)では、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンX〜パターンZの中から決定している。つまり、この実施例では、カウントダウン開始示唆演出がパターンZにて実行される場合、必ずカウントダウン予告演出が実行される形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン開始示唆演出がパターンXやパターンYにて実行される場合よりも高い割合でカウントダウン予告演出が実行されるのであれば、カウントダウン開始示唆演出がパターンZにて実行されてカウントダウン予告演出が実行されない場合を設けても良い。
つまり、この実施例では、カウントダウン予告演出を実行する場合においては、カウントダウン開始示唆演出として、変動開始の3秒後からキャラクタAとキャラクタBとがカウンタに攻撃を行うパターンZが実行される場合が最もカウントダウン予告演出の実行期間が30秒となる割合が高く、変動開始の1秒後からキャラクタAがカウンタに攻撃を行うパターンXが実行される場合が最もカウントダウン予告演出の実行期間が30秒となる割合が低い(カウントダウン予告演出の実行期間が30秒となる割合:パターンZ>パターンY>パターンX)。
また、この実施例では、図16(C)に示す割合にてカウントダウン開始示唆演出の演出パターンを決定することによって、カウントダウン開始示唆演出がパターンXにて実行される場合は、30秒間に亘ってカウントダウンを行うパターンCやパターンDよりも高い割合で25秒間に亘ってカウントダウンを行うパターンAやパターンBにてカウントダウン予告演出が実行されるようになっている。一方、カウントダウン開始示唆演出がパターンYにて実行される場合は、パターンAやパターンBよりも高い割合でパターンCやパターンDにてカウントダウン予告演出が実行されるようになっている。
尚、この実施例では、カウントダウン予告演出の実行期間が25秒となる場合(演出パターンがパターンAまたはパターンBである場合)とカウントダウン予告演出の実行期間が30秒となる場合(演出パターンがパターンCまたはパターンDである場合)との両方でカウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンZに決定可能とする形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、パターンZは、カウントダウン予告演出の実行期間が30秒となる場合のみ決定可能としても良い。
尚、この実施例では、スーパーリーチα1〜α3またはスーパーリーチβ1〜β3の変動パターンである場合、カウントダウン予告演出を実行する場合と実行しない場合(非実行の場合)の双方で必ず演出表示装置5にカウンタを表示してカウントダウン開始示唆演出を実行する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出を実行しない場合においては、演出表示装置5にカウンタを表示せずにカウントダウン開始示唆演出を実行しない場合を設けても良い。
S409の実行後、演出制御用CPU120は、S403、S405、S406及びS407のいずれかにて決定したカウントダウン予告演出の演出パターンとS409にて決定したカウントダウン開始示唆演出の演出パターンに応じたカウントダウン予告演出プロセステーブルを選択する(S410)。そして、選択したカウントダウン予告演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S411)。
尚、カウントダウン予告演出プロセステーブルには、カウントダウン開始示唆演出及びカウントダウン予告演出として演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行し、カウントダウン予告演出決定処理を終了する(S412)。例えば、演出表示装置5においてカウントダウン開始示唆演出やカウントダウン予告演出の演出パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次に、各スーパーリーチの変動パターンにおけるカウントダウン予告演出の演出態様について図17〜図25にもとづいて説明する。
先ず、図17及び図21に示すように、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンであり、且つカウントダウン予告演出非実行の場合を例示する。図21(A)に示すように、スーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンの変動表示が開始されると、演出表示装置5の右上部にてカウンタの表示が開始される。尚、カウンタは、演出表示装置5の右上部に表示された時点では分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否かを示唆したり、分岐演出Bが実行されやすいことを示唆しない態様(例えば、図21(A)に示す0秒に応じた表示)且つ白色にて表示される。そして、変動開始の1秒後または3秒後からカウントダウン開始示唆演出がパターンXまたはパターンYにて実行される(図21(B)及び図21(C)参照)。そして、図21(D)に示すように、カウントダウン開始示唆演出の実行後は、カウントダウン予告演出が実行されることなく変動開始の70秒後からリーチ演出が実行され、演出図柄が大当りまたははずれの組合せで導出表示されて変動表示が終了する。尚、この実施例では、カウントダウン開始示唆演出を実行してカウントダウン予告演出が開始されなかった場合のカウンタは変動表示が終了するまで継続して表示される形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン開始示唆演出を実行してカウントダウン予告演出が開始されなかった場合のカウンタは、該カウントダウン開始示唆演出の実行後、変動表示が終了するまでの期間中に表示を終了しても良い。
図18(A)及び図22に示すように、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンであり、且つカウントダウン予告演出をパターンAまたはパターンBにて実行する場合は、先ず、変動表示が開始されると演出表示装置5の右上部にてカウンタが分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否かを示唆したり、分岐演出Bが実行されやすいことを示唆しない態様且つ白色にて表示される(図22(A)参照)。そして、図22(B)に示すように、変動開始の1秒後、3秒後、5秒後のいずれかのタイミングからカウントダウン開始示唆演出がパターンX〜Zのいずれかにて実行されると、変動表示の開始5秒後からカウントダウン予告演出が開始される。尚、図22(B)及び図22(C)に示すように、カウントダウン予告演出の開始時点からは、カウンタの白色または赤色での表示が開始されるとともに、変動開始の30秒後にカウントダウン予告演出が終了するように25秒に応じた値の表示が開始され、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。次に、図22(E)に示すように変動開始から30秒後が経過することでカウントダウン予告演出が終了すると、分岐演出Aが実行される。分岐演出Aの実行後は、変動開始の70秒後からリーチ演出が実行され、演出図柄が大当りまたははずれの組合せで導出表示されて変動表示が終了する。尚、カウントダウン予告演出終了後のカウンタは、変動表示が終了するまで継続して表示され、2回目のカウントダウン予告演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
一方、図18(B)及び図22に示すように、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンであり、且つカウントダウン予告演出をパターンCまたはパターンDにて実行する場合は、変動パターンがスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンであり、且つカウントダウン予告演出をパターンAまたはパターンBにて実行する場合と同様に、カウンタの表示及びカウントダウン開始示唆演出が実行される。そして、図22(B)及び図22(D)に示すように、カウントダウン予告演出の開始時点からは、カウンタの白色または赤色での表示が開始されるとともに、変動開始の35秒後にカウントダウン予告演出が終了するように30秒に応じた値の表示が開始され、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。次に、図22(E)に示すように変動開始から30秒後が経過すると、カウントダウン予告演出の実行中であるが、分岐演出Aが実行される。分岐演出Aの実行後は、変動開始の70秒後からリーチ演出が実行され、演出図柄が大当りまたははずれの組合せで導出表示されて変動表示が終了する。尚、カウントダウン予告演出終了後のカウンタは、変動表示が終了するまで継続して表示され、2回目のカウントダウン予告演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
図19(A)及び図23に示すように、変動パターンがスーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンであり、且つカウントダウン予告演出をパターンCまたはパターンDにて実行する場合は、先ず、変動表示が開始されると演出表示装置5の右上部にてカウンタが分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否かを示唆したり、分岐演出Bが実行されやすいことを示唆しない態様且つ白色にて表示される(図23(A)参照)。そして、図23(B)に示すように、変動開始の1秒後、3秒後、5秒後のいずれかのタイミングからカウントダウン開始示唆演出がパターンX〜Zのいずれかにて実行されると、変動表示の開始5秒後からカウントダウン予告演出が開始される。尚、図23(B)及び図23(C)に示すように、カウントダウン予告演出の開始時点からは、カウンタの白色または赤色での表示が開始されるとともに、変動開始の35秒後にカウントダウン予告演出が終了するように30秒に応じた値の表示が開始され、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。そして次に、図23(D)に示すように変動開始から30秒後が経過すると、カウントダウン予告演出の実行中であるが、分岐演出Bが実行される。分岐演出Bの実行後は、変動開始の70秒後からリーチ演出が実行され、演出図柄が大当りまたははずれの組合せで導出表示されて変動表示が終了する。尚、カウントダウン予告演出終了後のカウンタは、変動表示が終了するまで継続して表示され、2回目のカウントダウン予告演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
図20、図24及び図25に示すように、変動パターンがスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンであり、且つ2回目のカウントダウン予告演出をパターンEまたはパターンFにて実行する場合は、先ず、変動表示が開始されると演出表示装置5の右上部にてカウンタが分岐演出の実行タイミング及び分岐演出が実行されるか否かを示唆したり、分岐演出Bが実行されやすいことを示唆しない態様且つ白色にて表示される(図24(A)参照)。そして、図24(B)に示すように、変動開始の1秒後、3秒後、5秒後のいずれかのタイミングからカウントダウン開始示唆演出がパターンX〜Zのいずれかにて実行されると、変動表示の開始5秒後からカウントダウン予告演出が開始される。尚、図24(B)、図24(C)及び図24(D)に示すように、カウントダウン予告演出の開始時点からは、カウンタの白色または赤色での表示が開始される。
また、1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンがパターンAまたはパターンBである場合は、図24(C)に示すように、変動開始の30秒後にカウントダウン予告演出が終了するように25秒に応じた値の表示が開始され、1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンがパターンCまたはパターンDである場合は、図24(D)に示すように、変動開始の35秒後にカウントダウン予告演出が終了するように30秒に応じた値の表示が開始される。そして、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。
尚、スーパーリーチα3及びスーパーリーチβ3の変動パターンでは、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2の各変動パターンとは異なり、1回目のカウントダウン予告演出の実行中または1回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングでは分岐演出が実行されない形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、スーパーリーチα3及びスーパーリーチβ3の変動パターンにおいては、1回目のカウントダウン予告演出の実行中または1回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングにて分岐演出を実行しても良い。尚、1回目のカウントダウン予告演出の実行中または1回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングにて分岐演出を実行する場合は、2回目のカウントダウン予告演出の実行中または2回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングにおいて1回目のカウントダウン予告演出の実行中または1回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングにて実行した分岐演出とは異なる分岐演出を実行しても良い。
そして、図20(A)及び図25(F)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンがパターンEである場合は、変動開始40秒後から、1回目のカウントダウン予告演出と同一のカウンタにて変動開始の60秒後にカウントダウン予告演出が終了するように20秒に応じた値の表示が開始され、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。また、図20(B)及び図25(G)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンがパターンFである場合は、変動開始45秒後から、1回目のカウントダウン予告演出と同一のカウンタにて変動開始の60秒後にカウントダウン予告演出が終了するように15秒に応じた値の表示が開始され、該カウンタに表示された値の減算更新が実行されていく。
そして、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンがパターンEである場合とパターンFである場合のいずれにおいても、変動開始の60秒後にカウントダウン予告演出が終了すると、該変動開始の60秒後から分岐演出Bが実行される。分岐演出Bの実行後は、変動開始の70秒後からリーチ演出が実行され、演出図柄が大当りまたははずれの組合せで導出表示されて変動表示が終了する。尚、カウントダウン予告演出終了後のカウンタは、変動表示が終了するまで継続して表示される。
尚、この実施例では、変動パターンが分岐演出を実行しないスーパーリーチα0またはスーパーリーチβ0の変動パターンである場合、カウントダウン予告演出を実行しない形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、変動パターンがスーパーリーチα0またはスーパーリーチβ0の変動パターンである場合においてもカウントダウン予告演出を実行してもよい。尚、変動パターンがスーパーリーチα0またはスーパーリーチβ0の変動パターンである場合にカウントダウン予告演出を実行する際には、実施例に示したスーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチα3、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2、スーパーリーチβ3と同じく変動表示の終了時までカウンタの表示を継続することで、変動開始の30秒後に分岐演出が実行されない場合であっても、2回目のカウントダウン予告演出が実行されることにより変動開始の60秒後から分岐演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようにしても良い。
以上、この実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、カウンタを表示する場合、カウントダウン開始示唆演出が実行されるまではカウントダウン予告演出が実行されるか否か及びカウントダウンが実行される期間が示唆されない形態を例示したが、これに限定されるものではなく、カウンタの表示開始時からカウントダウン予告演出が実行されるか否か及びカウントダウンが実行される期間をカウントダウン予告演出が開始される前のカウンタの表示態様にて示唆しても良い。具体的には、変形例1として図26(A)及び図26(B)に示すように、カウントダウン予告演出の実行が決定されている場合とカウントダウン予告演出の非実行が決定されている場合との双方においてカウンタにカウントダウンを行う期間に応じた値を表示することで、カウントダウン予告演出を実行する場合のカウントダウンの期間を示唆しても良い。
尚、変形例1では、変動表示開始から5秒後までのカウンタに表示されている値に応じてカウントダウン予告演出の実行割合が異なる形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変動表示開始から5秒後までのカウンタの形状や大きさ等、カウンタに表示されている値以外の表示要素に応じてカウントダウン予告演出の実行割合が異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、スーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンの変動表示を実行する場合、カウントダウン開始示唆演出を実行せずに2回目のカウントダウン予告演出を実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、2回目のカウントダウン予告演出を実行する場合は、該2回目のカウントダウン予告演出の前に2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行しても良い。更に、このようにスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンの変動表示にて2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行した後に2回目のカウントダウン予告演出を実行する場合は、変形例2として図27(A)及び図28(A)に示すように、スーパーリーチα1〜α2またはスーパーリーチβ1〜β2の変動パターンの変動表示においても1回目のカウントダウン開始示唆演出、カウントダウン予告演出及び2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行することで、2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行した後に2回目のカウントダウン予告演出及び分岐演出を実行する場合と2回目のカウントダウン予告演出を実行して2回目のカウントダウン予告演出及び分岐演出を実行しない場合とを設けても良い。
また、変形例2では、2回目のカウントダウン予告演出を実行しないスーパーリーチα1〜α2またはスーパーリーチβ1〜β2の変動パターンの変動表示と、2回目のカウントダウン予告演出を実行するスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンの変動表示とで2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行することによって、1回目のカウントダウン開始示唆演出を実行した後にカウントダウン予告演出が実行される割合(変形例2では100%)と、2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行した後に2回目のカウントダウン予告演出が実行される割合を異ならせることができるので、2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行する変動表示においては、2回目のカウントダウン予告演出が実行されるか否かについて遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、このように2回目のカウントダウン開始示唆演出を実行する場合であってもカウントダウン予告演出を実行する場合とカウントダウン予告演出を実行しない場合とを設ける場合は、図27(B)及び図28(B)に示すように、変動パターンがスーパーリーチα1〜α2またはスーパーリーチβ1〜β2である場合とスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3である場合とで2回目のカウントダウン開始示唆演出の演出パターンを図16に示すパターンX〜Zの中から異なる割合で決定することにより、2回目のカウントダウン開始示唆演出がいずれの演出パターンにて実行されるかによって2回目のカウントダウン予告演出の実行割合が異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、2回目のカウントダウン予告演出を実行するスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンにて変動表示を実行する場合とカウントダウン予告演出を1回のみ実行するスーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンにて変動表示を実行する場合とで、カウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)の演出パターンを、変動表示結果に応じて異なる割合で変動開始から30秒後に終了するパターンと変動開始から35秒後に終了するパターンとから決定する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、変形例3として図29(A)及び図29(B)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出をするスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンにて変動表示を実行する場合は、1回目のカウントダウン予告演出の演出パターンとして、カウントダウンが変動開始から35秒後に終了するパターンC及びパターンDをカウントダウンが変動開始から30秒後に終了するパターンA及びパターンBよりも高い割合で決定する一方で、スーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動表示を実行する場合は、カウントダウン予告演出の演出パターンとして、カウントダウンが変動開始から30秒後に終了するパターンA及びパターンBをカウントダウンが変動開始から35秒後に終了するパターンC及びパターンDよりも高い割合決定するようにすることで、カウントダウンが終了したタイミングに応じて2回目のカウントダウン予告演出が実行される割合が異なるようにしても良い。
尚、変形例3では、カウントダウン予告演出が変動開始から35秒後に終了した場合は、カウントダウン予告演出が変動開始から30秒後に終了した場合よりも高い割合で2回目のカウントダウン予告演出が実行される形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出が変動開始から30秒後に終了した場合は、カウントダウン予告演出が変動開始から35秒後に終了した場合よりも高い割合で2回目のカウントダウン予告演出が実行されるようにしても良い。
また、前記実施例では、スーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3のいずれかで変動表示を実行する場合、必ず変動開始の60秒後から分岐演出(分岐演出B)を実行する形態を例示したが、変形例4として図30(A)及び図30(B)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンに応じて分岐演出を2回目のカウントダウン予告演出の実行中や2回目のカウントダウン予告演出の実行前に実行しても良い。更に、スーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3のいずれかで変動表示を実行する場合の分岐演出は、2回目のカウントダウン予告演出の実行中や2回目のカウントダウン予告演出の実行前のタイミングに加えて、或いは替えて、1回目のカウントダウン予告演出の実行中や1回目のカウントダウン予告演出の実行前タイミング、1回目のカウントダウン予告演出の終了タイミングから2回目のカウントダウン予告演出の開始タイミングとの間の期間中にて実行しても良い。
このように2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンに応じて分岐演出を異ならせる場合は、図31(A)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出の演出パターンとして、変動開始の45秒後から変動開始の60秒後まで2回目のカウントダウン予告演出を実行するととともに、変動開始の55秒後から変動開始の60秒後まで分岐演出Bを実行するパターンG(分岐演出を2回目のカウントダウン予告演出の実行中に実行するパターン)と、変動開始の45秒後から変動開始の60秒後まで2回目のカウントダウン予告演出を実行するととともに、変動開始の40秒後から変動開始の45秒後まで分岐演出Bを実行するパターンH(分岐演出を2回目のカウントダウン予告演出の実行前に実行するパターン)と、を設け、図31(B)に示すように、これらカウントダウン予告演出の演出パターンの実行を変動表示結果に応じて異なる割合で決定しても良い。
このようにすることで、変形例4においては、図31(B)に示すように、2回目のカウントダウン予告演出の実行前に分岐演出Bが実行される場合は、2回目のカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行される場合よりも大当り期待度が高くなるので、分岐演出Bがカウントダウン予告演出の実行前と実行中のどちらで実行されるのかに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5Dに保留記憶数を保留記憶表示として表示する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、変形例5として図32(A)に示すように、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリに応じて保留記憶表示の表示態様を表示パターンαや表示パターンβに変化させる保留表示予告演出を実行可能とし、該保留表示予告演出によって変化した保留記憶表示の表示態様に応じて当該保留記憶表示の変動表示における大当り期待度を示唆可能としても良い。
保留表示予告演出として保留記憶表示の表示態様を変化させるタイミングは、始動入賞が発生したタイミングや、予め決定された変動表示の実行中等であっても良い。特に、変形例6として図33に示すように、保留表示予告演出を実行するタイミングは、変動表示を実行する変動パターンに応じて、変動表示の開始時、カウントダウン予告演出の実行中、カウントダウン予告演出の終了後(タイマアップ時)、から異なる割合で決定しても良い。
尚、変形例5及び変形例6では、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5Dに表示されている保留記憶表示の表示態様を変化させる形態を例示したが、これに限定されるものではなく、演出表示装置5の表示領域の下部に、実行中の変動表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示(変動表示対応表示)として表示するアクティブ表示エリアを設け、該アクティブ表示エリアに表示されているアクティブ表示の表示態様を変化させることで、実行中の変動表示の大当り期待度を示唆可能としても良い。
また、変形例5及び変形例6では、カウントダウン予告演出の実行中に保留表示予告演出として保留記憶表示の表示態様を変化可能な形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン開始示唆演出の実行中に保留表示予告演出を実行しても良い。
また、変形例6では、保留表示予告演出の実行タイミングを変動表示の開始時、カウントダウン予告演出の実行中、カウントダウン予告演出の実行後から決定する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行タイミングとしては、当該保留表示予告演出の対象となる保留記憶が発生した時点、つまり、始動入賞時であっても良い。更に、カウントダウン開始示唆演出の実行中に始動入賞が発生し、該始動入賞のタイミングで保留表示予告演出の実行が決定された場合は、カウントダウン開始示唆演出を中止しても良い。また、カウントダウン開始示唆演出の実行前のタイミングで始動入賞が発生し、該始動入賞のタイミングで保留表示予告演出の実行が決定された場合は、カウントダウン開始示唆演出を実行しないようにしても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン開始示唆演出を実行することで、カウントダウン予告演出の開始を示唆する形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン開始示唆演出に加えて、カウントダウン予告演出が終了する際に、該カウントダウン予告演出が終了する旨を示唆するカウントダウン終了示唆演出を実行可能としても良い。尚、このようにカウントダウン終了示唆演出を実行可能とする場合は、変形例7として図34に示すように、カウントダウン予告演出を終了して分岐演出を実行する場合は、該分岐演出とカウントダウン終了示唆演出が重複することを防止するためにもカウントダウン終了示唆演出を実行しないようにする(図34(B)参照)一方で、カウントダウン予告演出の実行中に分岐演出を実行する場合は、カウントダウン予告演出と分岐演出が終了した後にカウントダウン終了示唆演出を実行しても良い(図34(C)及び図34(D)参照)。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出を実行する場合、変動開始からカウントダウン予告演出の開始タイミング(変動開始の5秒後)までにカウントダウン開始示唆演出をパターンX〜Zのいずれかで実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変形例8として図35に示すように、カウントダウン予告演出を実行する場合は、変動表示結果に応じて異なる割合でカウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンX〜Zの中から決定してもよい。更に、前記実施例では、カウントダウン予告演出を実行する場合、必ずカウントダウン開始示唆演出を実行する形態を例示しているが、図35(A)及び図35(B)に示すように、変動表示結果が大当りとなる際には、カウントダウン開始示唆演出を実行せずにカウントダウン予告演出を実行する場合を設けても良い。
また、前記実施例では、変動パターンがスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンである場合、1回目のカウントダウン予告演出の実行後に2回目のカウントダウン予告演出を実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変動パターンがスーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンである場合は、変形例9として図36に示すように、1回目のカウントダウン予告演出と2回目のカウントダウン予告演出とを異なるカウンタにて同時に実行しても良い。また、このように1回目のカウントダウン予告演出と2回目のカウントダウン予告演出とを異なるカウンタにて同時に実行する場合は、図36に示すように、1回目のカウントダウン予告演出の実行中や1回目のカウントダウン予告演出の終了後に分岐演出を実行する場合を設けても良い。更に、このように1回目のカウントダウン予告演出と2回目のカウントダウン予告演出とを同時に実行する場合、つまり、2つのカウンタに表示されている値を同時に減算更新する場合は、これら2つのカウンタの更新タイミングを同期させることによって、2つのカウンタの更新タイミングが同期しないことにより遊技興趣が低下してしまうことを防いでも良い。
また、変形例9では、図36に示すように、1回目のカウントダウン予告演出の終了後と2回目のカウントダウン予告演出の終了後に分岐演出Bを実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、1回目のカウントダウン予告演出の終了後と2回目のカウントダウン予告演出の終了後とで異なる演出を実行してもよい。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出の演出パターンとして、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンとカウントダウン予告演出の終了タイミングとをそれぞれ個別に決定する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変形例10として図38に示すように、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンに対してカウントダウン予告演出の終了タイミングが一義的に決定するようにしても良い。例えば、図38に示すように、変動パターンがスーパーリーチα1〜α2、スーパーリーチβ1〜β2である場合、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンがパターンXであれば、カウントダウン予告演出の終了タイミングを変動開始から25秒後に決定し(パターンA)、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンがパターンYであれば、カウントダウン予告演出の終了タイミングを変動開始から30秒後に決定する(パターンB)。つまり、変動パターンがスーパーリーチα1〜α2、スーパーリーチβ1〜β2である場合は、分岐演出が変動開始の30秒後から実行されるので、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンがパターンXであるかパターンYであるかで、分岐演出がカウントダウン予告演出の実行中とカウントダウン予告演出の終了後のどちらで実行されるかを遊技者が判別可能となっている。
また、前記実施例では、カウントダウン開始示唆演出の演出パターンに応じてカウントダウン予告演出の実行割合が異なる形態を例示したが、これに限定されるものではなく、変形例11として、実行中のカウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)の更新態様に応じて2回目のカウントダウン予告演出の実行割合を異ならせるようにしても良い。例えば、実行中のカウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)におけるカウンタの表示をアラビア数字、ローマ数字、漢数字等の複数の表示態様にて表示可能とし、該実行中のカウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)におけるカウンタがいずれの表示態様の数字にて表示されたかに応じて2回目のカウントダウン予告演出の実行割合が異なるようにすれば良い。尚、変形例11では、実行中のカウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)におけるカウンタに表示される数字の表示態様に応じて2回目のカウントダウン予告演出の実行割合が異なる形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、実行中のカウントダウン予告演出(1回目のカウントダウン予告演出)におけるカウンタの更新スピードやカウンタの表示色等に応じて2回目のカウントダウン予告演出の実行割合が異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、第1特定演出と該第1特定演出とは異なる第2特定演出として、分岐演出Aと該分岐演出Aとは表示態様(キャラクタの進む方向)が異なる分岐演出Bを例示したが、これに限定されるものではなく、『第1特定演出と該第1特定演出とは異なる第2特定演出』としては、表示態様、大きさ、色彩、スピーカ8L,8Rから出力される音量やメロディ、遊技効果LED9の発光態様等の要素のうち、少なくとも1の要素が異なるものであれば分岐演出Aと分岐演出B以外の演出であっても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出を演出表示装置5の表示にて実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に演出表示装置5とは異なる表示装置を設け、該表示装置においてカウントダウン予告演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出を実行する変動表示では、カウントダウン予告演出を実行しない変動表示よりも分岐演出が実行され易い形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出を実行する変動表示では、遊技効果LED9の発光させる演出や、スピーカ8L,8Rから特定の音を出力する演出、パチンコ遊技機1に可動体を取り付けることで該可動体を動作させる演出、変形例5に例示した保留表示予告演出をカウントダウン予告演出を実行しない変動表示よりも実行し易いようにしても良い。
また、前記実施例では、更新演出として、カウンタに表示されている値を減算更新していき、該カウンタに表示されている値が『0秒』に対応する表示に更新されたことにもとづいて終了するカウントダウン予告演出を例示したが、これに限定されるものではなく、更新演出は、カウンタに表示されている値を加算更新していき、該カウンタに表示されている値が特定の値に更新されたことにもとづいて終了するカウントアップ予告演出であっても良い。
また、前記実施例では、更新演出として、カウンタに『25秒』や『30秒』等の該カウントダウン予告演出の実行期間に応じた数値を初期画像として表示し、該数値を減算更新するカウントダウン予告演出を実行する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、更新演出としては、棒状や円弧状等のゲージやメータを表示し、これらゲージやメータの形状を変化させていく形態、演出表示装置5や遊技効果LED9を発光させるとともに、該発光色を変化させていく形態としても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出を実行する場合、カウントダウン予告演出の実行前と実行中とでカウンタの表示態様が同一である形態を例示したが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出の実行前と実行中とでカウンタの表示態様を異ならせることで、カウントダウン予告演出の実行前にカウンタを表示した際に、遊技者が既にカウントダウン予告演出が実行中であると勘違いしてしまうことを防ぐことができるようにしても良い。
また、前記実施例では、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示では、カウントダウン予告演出の演出パターンをパターンCとパターンDとから決定することで、必ずカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示では、スーパーリーチα1またはスーパーリーチβ1の変動パターンの変動表示よりも高い割合でカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出Bが実行可能であれば、スーパーリーチα2またはスーパーリーチβ2の変動パターンの変動表示においてカウントダウン予告演出の演出パターンをパターンA〜パターンDの中から決定してもよい。
また、前記実施例では、スーパーリーチα3またはスーパーリーチβ3の変動パターンの変動表示においてカウントダウン予告演出を実行する場合、2回目のカウントダウン予告演出の終了後に分岐演出が実行される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、2回目のカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出が実行されるパターンを設けても良い。尚、2回目のカウントダウン予告演出の終了後に分岐演出が実行されるパターンと2回目のカウントダウン予告演出の実行中に分岐演出が実行されるパターンの双方を設ける場合は、これら2つのパターンにて大当り期待度を異ならせてもよい。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出がパターンAやパターンBの演出パターンで実行される場合よりもパターンCやパターンDの演出パターンで実行される場合の方が高い割合で2回目のカウントダウン予告演出が実行される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出がパターンCやパターンDの演出パターンで実行される場合よりもパターンAやパターンBの演出パターンで実行される場合の方が高い割合で2回目のカウントダウン予告演出が実行されるようにしても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出において、カウンタに表示されている値が『0秒』に対応する表示に更新されたタイミング、つまり、カウントダウン予告演出が終了したタイミングを本発明における『第1期間』に含めずに『第2期間』に含める形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、『第1期間』としては、カウントダウン予告演出が終了したタイミングを含めるようにしても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出がパターンCやパターンDで実行された場合は、カウントダウン予告演出がパターンAやパターンBで実行された場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなる形態を例示したが、これに限定されるものではなく、カウントダウン予告演出がパターンCやパターンDで実行された場合は必ず変動表示結果が大当りとなるようにする一方で、カウントダウン予告演出がパターンAやパターンBで実行された場合は必ず変動表示結果がはずれとなるようにしても良いし、カウントダウン予告演出がパターンAやパターンBで実行された場合は、カウントダウン予告演出がパターンCやパターンDで実行された場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるようにしても良い。
また、前記実施例では、変動パターンのプロセステーブルのプロセスデータに従って分岐演出が実行される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、予め各分岐演出の種別(分岐演出Aと分岐演出B)や分岐演出実行タイミングに応じた分岐演出用のプロセステーブルを複数設けておき、これら分岐演出用のプロセステーブルのプロセスデータに従って分岐演出を実行しても良い。尚、このように分岐演出用のプロセステーブルのプロセスデータに従って分岐演出を実行する場合は、これら分岐演出用のプロセステーブルとカウントダウン予告演出プロセステーブルとの組み合わせにより、データ容量を抑えつつカウントダウン開始示唆演出、カウントダウン予告演出、分岐演出の組合せを複数作り出して実行することができるので、遊技の興趣を向上させることが出来る。
また、前記実施例では、スーパーリーチα1〜α3、スーパーリーチβ1〜β3の変動パターンにて分岐演出を実行することで、分岐演出Aが実行された場合であっても変動表示が継続し、リーチ演出が実行された大当りとなる場合が有る形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、分岐演出を実行するノーマルリーチの変動パターンや非リーチの変動パターンを設けることで、分岐演出Aが実行されたことによりリーチ演出が実行されずに変動表示が終了してはずれとなる場合や、分岐演出Aが実行されたことによりリーチ演出が実行されても変動表示が終了してはずれとなる場合を設けても良い。
また、前記実施例では、分岐演出として、分岐演出Aまたは分岐演出Bのいずれか一方が実行される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、分岐演出は、演出が実行される場合と演出が実行されないものであっても良い。
また、前記実施例では、カウントダウン予告演出の実行中から分岐演出を実行する場合とカウントダウン予告演出の終了タイミングから分岐演出を実行する場合を設ける形態を例示したが、これに限定されるものではなく、分岐演出は、カウントダウン予告演出の終了タイミングからのみ実行しても良い。
また、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、この実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、これに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、これに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の実施形態に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の実施形態及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機あって、初期画像(例えば、『25秒』や『30秒』等のカウントダウン予告演出の実行期間に応じた値の画像)を表示し、当該初期画像を順次更新したあとに特定画像(例えば、「『0秒』等のカウントダウン予告演出の終了に応じた値の画像)を表示する更新演出(例えば、カウントダウン予告演出)を実行可能な更新演出実行手段と、前記特定画像が表示されたときに特定演出(例えば、分岐演出)を実行可能な特定演出実行手段と、前記更新演出の実行を示唆する示唆演出として、第1示唆演出(例えば、パターンXのカウントダウン開始示唆演出)と、該第1示唆演出とは態様の異なる第2示唆演出(例えば、パターンYのカウントダウン開始示唆演出)とを実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、前記更新演出実行手段は、前記更新演出として、初期画像を表示してから前記特定画像を表示させるまでの期間が第1期間(例えば、25秒間)である第1更新演出(例えば、演出パターンがパターンAまたはパターンBのカウントダウン予告演出)と、初期画像を表示してから前記特定画像を表示させるまでの期間が前記第1期間とは異なる第2期間(例えば、30秒間)である第2更新演出(例えば、演出パターンがパターンCまたはパターンDのカウントダウン予告演出)とを実行可能であって、前記第2示唆演出を実行するときと、前記第1示唆演出を実行するときとで前記第2更新演出を実行する割合が異なり(例えば、図16(C)に示すように、カウントダウン予告演出の演出パターンがカウントダウン予告演出の実行期間が25秒となるパターンAまたはパターンBである場合とカウントダウン予告演出の実行期間が30秒となるパターンCまたはパターンDである場合とでカウントダウン開始示唆演出の演出パターンをパターンXとパターンYとから決定する割合が異なる部分)、前記更新演出実行手段は、前記特定画像を表示したときに、順次更新可能な画像を表示する特別パターンを実行可能である(図62に示すように、タイマー表示9091が0秒となったときにタイマー表示9091が増加する特別パターン等)遊技機が挙げられる。
上記遊技機によれば、更新演出の興趣を向上できる。特に、特定画像を表示したときの演出に遊技者をより注目させることができるので、更新演出全体の興趣をより向上できる。
なお、上記遊技機では、実行される更新演出に応じて、順次更新可能な画像を表示する特別パターンの実行が選択されてもよい。例えば、第1更新演出が実行された場合には特別パターンが実行されないとし、第2更新演出が実行された場合には特別パターンが実行されるとしてもよい。また、第1更新演出が実行された場合には特別パターンが実行されないことが多く、第2更新演出が実行された場合には特別パターンが実行されるとことが多いとしてもよい。さらには、実行された更新演出に応じて、特別パターンの実行の有無や特別パターンの内容が変化したりしてもよい。
また、上記遊技機では、実行される示唆演出に応じて、順次更新可能な画像を表示する特別パターンの実行が選択されてもよい。例えば、第1示唆演出が実行された場合には特別パターンが実行されないとし、第2示唆演出が実行された場合には特別パターンが実行されるとしてもよい。また、第1示唆演出が実行された場合には特別パターンが実行されないことが多く、第2示唆演出が実行された場合には特別パターンが実行されるとことが多いとしてもよい。さらには、実行された示唆演出に応じて、特別パターンの実行の有無や特別パターンの内容が変化したりしてもよい。
また、上記遊技機において特別パターンが実行される場合、カウントダウン予告演出の実行期間に応じた値の画像は、初期画像で実行期間として表示された値と同じ値の画像であってもよいし、初期画像で実行期間として表示された値より小さい値の画像であってもよいし、初期画像で実行期間として表示された値より大きい値の画像であってもよい。
また、上記遊技機において特別パターンが実行される場合、カウントダウン予告演出の実行期間に応じた値の画像について、初期画像と特別パターンとで態様が同じであってもよいし、初期画像と特別パターンとで態様が異なっていてもよい。
さらに、特定画像を表示したときの演出に遊技者を注目させることができる遊技機として、遊技を行なうことが可能な遊技機であって、期間表示を更新することによって期間の経過状況を示す期間表示手段と、前記期間表示手段により更新された前記期間表示が特定態様となったときに、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を実行可能な演出実行手段とを備え、前記演出実行手段は、前記期間表示が前記特定態様となったときに、前記期間表示手段による前記期間表示の更新を再度実行する特別パターンを実行可能である、遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の実施形態について、その他の実施形態として説明する。
(その他の実施形態)
以下、その他の実施形態の一例としての「第1実施形態」について、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機901の全体の構成について説明する。図39はパチンコ遊技機901を正面からみた正面図である。図40は当り種別表である。
パチンコ遊技機901は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域907に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤906を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機901では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905等が設けられている。また、ガラス扉枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取付けられている。遊技盤906は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤906の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域907が形成されている。
余剰球受皿(下皿)904を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ90122が取付けられている。なお、スティックコントローラ90122には、遊技者がスティックコントローラ90122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン90125(図41参照)が設けられ、スティックコントローラ90122の操作桿の内部には、トリガボタン90125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ90121(図41参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ90122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット90123(図41参照)が設けられている。また、スティックコントローラ90122には、スティックコントローラ90122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ90126(図41参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)903を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ90122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン90120が設けられている。プッシュボタン90120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン90120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン90120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図41参照)が設けられていればよい。図39に示す構成例では、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン90120及びスティックコントローラ90122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
この実施の形態では、各種の演出についての画像を表示する画像表示装置が2つ設けられている。遊技領域907の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(「可変表示」ともいう)可能な第1表示手段としてのメイン画像表示装置909(以下、「メイン液晶」ともいう)が設けられている。また、メイン画像表示装置909の中央下部の位置には、メイン画像表示装置909の前方において一部が重なるように第2表示手段としてのサブ画像表示装置9090(以下、「サブ液晶」ともいう)が設けられている。第2表示手段としてのサブ画像表示装置9090は、駆動モータ9099(図41参照)により位置を変位することが可能である。遊技領域907におけるメイン画像表示装置909の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器908aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器908bとが設けられている。
第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。メイン画像表示装置909は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。メイン画像表示装置909やサブ画像表示装置9090は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器908aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴ってメイン画像表示装置909で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器908bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴ってメイン画像表示装置909で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器908aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、メイン画像表示装置909においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、メイン画像表示装置909において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、メイン画像表示装置909の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、メイン画像表示装置909の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
メイン画像表示装置909の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)908aが設けられている。第1特別図柄表示器908aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、メイン画像表示装置909の右方(第1特別図柄表示器908aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)908bが設けられている。第2特別図柄表示器908bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを「特別図柄」と総称することがあり、第1特別図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bとを「特別図柄表示器(変動表示部)」と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器908a,908bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
メイン画像表示装置909の下方には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第1始動口スイッチ9013aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)9013を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口9014を有する可変入賞球装置9015が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)9014に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第2始動口スイッチ9014aによって検出される。可変入賞球装置9015は、ソレノイド9016によって開状態とされる。可変入賞球装置9015が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置9015が開状態になっている状態では、第1始動入賞口9013よりも、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口9014に入賞しない。したがって、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口9014よりも、第1始動入賞口9013に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とを総称して「始動入賞口」または「始動口」ということがある。
第2特別図柄表示器908bの上方には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器9018bのさらに上方には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、「始動記憶」または「始動入賞記憶」ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9013aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、メイン画像表示装置909において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口9013への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、メイン画像表示装置909において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
メイン画像表示装置909は、第1特別図柄表示器908aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器908bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動表示と、メイン画像表示装置909における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動表示と、メイン画像表示装置909における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、メイン画像表示装置909において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、メイン画像表示装置909の表示画面における下部の位置には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部、保留表示エリア)9018cが設けられる。合算保留記憶表示部9018cでは、保留記憶表示として保留記憶数をたとえば所定画像の表示個数により特定可能な保留記憶画像(保留記憶情報のそれぞれに対応して1つずつ保留記憶画像を表示することにより、保留記憶数を特定する。)が表示される。このように、合計数を表示する合算保留記憶表示部9018cが設けられていることによって、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018b、および、メイン画像表示装置909のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、「保留表示」、または、「保留記憶表示」と呼ばれる。
また、図39に示すように、可変入賞球装置9015の下方には、特別可変入賞球装置9020が設けられている。特別可変入賞球装置9020は開閉板を備え、第1特別図柄表示器908aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド9021によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ9023で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置9020が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置9020が開放されている状態が、「ラウンド」と呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、「ラウンド制御」とも呼ばれる。この実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
メイン画像表示装置909の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器9010が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄表示器9010の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置9015が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器9010の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器9041が設けられている。ゲート9032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器9041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器9010の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤906の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口9026がある。また、遊技領域907の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周には、前面枠に設けられた枠LED9028が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機901に隣接して設置される(図示せず)。
図40の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置9020が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置9020の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、「高確率状態」ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、この実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置9015が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置9015に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置9015への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として「高ベース状態」と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置9015の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置9015の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置9015が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口9014への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器908a,908bやメイン画像表示装置909における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口9014への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口9014への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置9015、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置9015への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図40に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
図41は、主基板(遊技制御基板)および演出制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図41には、払出制御基板9037等も示されている。主基板9031には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機901を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9055、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU9056およびI/Oポート部9057を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ROM9054およびRAM9055が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ90560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路90503が内蔵されている。
また、RAM9055は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM9055の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9054に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路90503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路90503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱数回路90503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、カウントスイッチ9023からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路9058も主基板9031に搭載されている。また、可変入賞球装置9015を開閉するソレノイド9016、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置9020を開閉するソレノイド9021を遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板9031に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018bおよび普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行なう。
演出制御基板9080は、プログラムに従って制御動作を行なう演出制御用CPU90101と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90102と、演出制御用CPU90101のワークエリアを提供するRAM90103と、メイン画像表示装置909、サブ画像表示装置9090における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90104と、I/Oポート部90105等を搭載している。また、演出制御基板9080には、演出制御用CPU90101とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行なう乱数回路が搭載されている。また、演出制御基板9080には、サブ画像表示装置9090を動作させる駆動モータ9099を駆動するためのモータ駆動回路9098に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。
表示制御部90104は、VDP(Video Display Processor)、メイン表示系統出力部MK及びサブ表示系統出力部SKを含んで構成される(図示省略)。なお、表示制御部90104内には、その他にCGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていてもよい(図示省略)。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータ90100と共動してメイン画像表示装置909およびサブ画像表示装置9090の表示制御を行なう。
VDPは、メイン画像表示装置909に表示されるメイン画像データのデータ信号が送信されるメイン表示系統出力部MKと、サブ画像表示装置9090に表示される出力用画像データのデータ信号が送信されるサブ表示系統出力部SKとの2系統の信号出力ラインを有している。この2系統の信号出力ラインのうち、メイン表示系統出力部MKは、メイン画像表示装置909内の液晶制御基板に接続され、この液晶制御基板を介してVDPから出力された信号がメイン画像表示装置909内の液晶パネルに入力される。また、サブ表示系統出力部SKは、サブ画像表示装置9090内の液晶制御基板に接続され、この液晶制御基板を介してVDPから出力された信号がサブ画像表示装置9090内の液晶パネルに入力される。
演出制御用マイクロコンピュータ90100は、主基板9031から演出制御基板9080の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板9077を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、メイン画像表示装置909およびサブ画像表示装置9090の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板9035を介して、枠側に設けられている枠LED9028の表示制御を行なうとともに、音声出力基板9070を介してスピーカ9027からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122のトリガボタン90125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ90121から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、プッシュボタン90120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ90124から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット90123から、I/Oポート部90105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、I/Oポート部90105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ90126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ90122を振動動作させる。
また、演出制御基板9080に搭載されたROM90102には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。たとえば、ROM90102には、演出制御用CPU90101が各種の判定や決定、設定を行なうために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、たとえば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、サブ画像表示装置移動制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板9080に搭載されたRAM90103には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板9080に搭載された演出制御用CPU90101は、各種の指令を生成する。たとえば、演出制御用CPU90101は、サブ画像表示装置9090を移動させるために、サブ画像表示装置9090に搭載されたモータ駆動回路9098に対して移動制御指令を出力する。モータ駆動回路9098は、この移動制御指令に応じて、サブ画像表示装置9090に搭載された駆動モータ9099(ステッピングモータ)を駆動し、サブ画像表示装置9090を移動させる。サブ画像表示装置9090には、サブ画像表示装置9090をメイン画像表示装置909に対して右回転または、左回転させるためのステッピングモータが搭載されている。
また、たとえば、演出制御用CPU90101は、メイン画像表示装置909及びサブ画像表示装置9090が表示すべき内容を決定し、その決定に応じて表示制御部90104に対して表示制御指令を出力する。演出制御基板9080に搭載された表示制御部90104は、演出制御用CPU90101からの表示制御指令に基づき、メイン画像表示装置909、サブ画像表示装置9090における表示動作の制御内容を決定し、画像データを生成する。たとえば、表示制御部90104は、メイン画像表示装置909、サブ画像表示装置9090の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行なう。
演出制御基板9080に搭載されたI/Oポート部90105は、たとえば主基板9031などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板9080の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。たとえば、I/Oポート部90105の出力ポートからは、音声出力基板9070へと伝送される指令(効果音信号)、ランプドライバ基板9035へと伝送される指令(電飾信号)、モータ駆動回路9098へと伝送される指令(駆動制御信号)、サブ画像表示装置9090へと伝送される指令(表示制御信号)などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU90101は、表示制御部90104を介してメイン画像表示装置909、サブ画像表示装置9090の表示領域に演出画像を表示させる。また、演出制御用CPU90101は、音声出力基板9070を介してスピーカ9027を制御して音声を出力させたり、ランプドライバ基板9035を介して枠LED9028などにおける点灯/消灯駆動を行なわせたり、表示制御部90104を介してメイン画像表示装置909、サブ画像表示装置9090の表示領域に演出画像を表示させたり、モータ駆動回路9098を介して駆動モータ9099を駆動してサブ画像表示装置9090を動かす。このようにして、各種の演出が実行される。
図42は、各乱数を示す説明図である。図42においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。
(2)ランダム1(MR1’):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。
(3)ランダム2(MR2’):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。
(4)ランダム3(MR3’):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。
(5)ランダム4(MR4’):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。
(6)ランダム5(MR5’):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴わない変動パターン種別である「通常変動パターン種別」と、リーチを伴う変動パターン種別である「リーチ変動パターン種別」とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図43は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図43(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図43(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図43(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU9056は、所定の時期に、乱数回路90503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図43(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図43(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図43(B),(C)は、ROM9054に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図43(B)は、遊技球が第1始動入賞口9013に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図43(C)は、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図43(B)、および、図43(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図43(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図43(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU9056は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図43(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図43(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図43(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図44を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ90560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図44は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図44には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図44(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM9054に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図44に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図44の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図44の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ30秒〜60秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
なお、「期待度」とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(「信頼度」ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
パチンコ遊技機901では、識別情報としての演出図柄、および、第1,第2特別図柄のそれぞれの変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまで、メイン画像表示装置909において、所定の演出態様としての擬似連と呼ばれる演出(以下、「擬似連演出」と称する)が実行される場合がある。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものを、複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する(繰り返す)特殊な変動パターン(「変動表示パターン」ともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、「擬似連変動回数」ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなることで、大当り遊技状態となるか否かを擬似連演出により示唆する。擬似連の変動パターンでは、メイン画像表示装置909において通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄に含まれない擬似連図柄(たとえば、所定の文字またはキャラクタ等が付された図柄(数字が付されていない図柄、「擬似連専用図柄」とも称する))が仮停止する。なお、擬似連においては、通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄(この実施形態では数字図柄)が仮停止してもよい。メイン画像表示装置909において仮停止される図柄の組合せが、「仮停止図柄の組合せ」と呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、「擬似連出目(擬似連チャンス目)」という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定されるようにすればよい。
また、パチンコ遊技機901では、演出図柄が滑る演出が行なわれる場合がある。ここで、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。第2スーパーリーチにおいては、その後、左右の図柄表示エリアにおいてはずれ出目(はずれ図柄の組合せ)で仮停止していた2つの演出図柄のうち一方が滑った後停止することによりリーチ出目(リーチ図柄の組合せ)を形成し、リーチ演出が実行されるような演出である。
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図44(a)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (60秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が60秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図44のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図44(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図44(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図44のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図44(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図44(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(30秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図44(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図44(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図44(a),図44(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図44(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図44(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図44(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図44(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図44(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図44(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図44(a)および図44(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図44(c)および図44(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図44(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図44(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図45は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ90560においては、図45に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100へ送信する。
図45のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応してメイン画像表示装置909において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図44に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU90101は、コマンド80XX(H)を受信すると、メイン画像表示装置909において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
なお、第1保留記憶数を示すための第1保留記憶数指定コマンドと、第2保留記憶数を示すための第2保留記憶数指定コマンドとを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ90100において保留記憶数を特定可能とするが、これに限らず、変動表示が実行されるごとに、第1保留記憶数または第2保留記憶数を減算するための保留記憶数減算指定コマンドを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ90100において、保留記憶数が特定可能となるようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、入賞時演出処理(図49のS1217,S1228参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
図46は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図46(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。保留特定領域は、RAM9055に形成(RAM9055内の領域である)され、図46(A)に示すように、合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。図46(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。
図46(A)に示すように、保留特定領域には、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留特定領域には、第1始動入賞口9013および第2始動入賞口9014への入賞順を特定可能なデータが記憶される。なお、保留特定領域は、RAM9055に形成されている。
図46(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図46(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM9055に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への入賞に基づいて、CPU9056は、乱数回路90503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口9013への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口9014への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。なお、保留特定領域および保存領域に記憶されたデータを始動入賞時に読出して、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特別図柄の変動表示の保留情報などに基づいて実行可能となる先読み予告演出に用いてもよい。
第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等のコマンドが主基板9031から演出制御基板9080へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ90100のRAM90103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機901の動作について説明する。パチンコ遊技機901においては、主基板9031における遊技制御用マイクロコンピュータ90560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路90503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図47は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図47に示すステップS(以下、単に「S」と示す)9020〜S9034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S9020)。次いで、入力ドライバ回路9058を介して、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018b、普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S9022)。第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび普通図柄表示器9010については、S9032,S9033で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S9023)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S9024,S9025)。
さらに、CPU9056は、特別図柄プロセス処理を行なう(S9026)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S9027)。普通図柄プロセス処理では、CPU9056は、普通図柄表示器9010の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S9028)。さらに、CPU9056は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S9029)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S9030)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S9031:出力処理)。
また、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S9032)。
さらに、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S9033)。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S9022において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S9034)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図48は、特別図柄プロセス処理(S9026)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ90560において、RAM9055には、前述したように、第1始動入賞口9013への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口9014への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ9013aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ9014aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。
以下の保留記憶に関する説明に関しては、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。また、第1保留記憶バッファに記憶される数値データを「第1保留記憶情報」と呼び、第2保留記憶バッファに記憶される数値データを「第2保留記憶情報」と呼ぶ場合がある。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置9020において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図49は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU9056は、まず、第1始動口スイッチ9013aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ9013aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ9013aがオン状態であれば、CPU9056は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU9056は、図46で説明した第1始動入賞口9013、または、第2始動入賞口9014への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ9013aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口9013に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ9014aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口9014に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。たとえば、CPU9056は、図46に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ9013aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ9014aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図46(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口9013、または、第2始動入賞口9014への入賞に基づき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口9013、または、第2始動入賞口9014への入賞順番が記憶される。
次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図46(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。S1216の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU9056は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1217)。そして、CPU9056は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1218)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1219)。また、CPU9056は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1221)。
S1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口9013に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信される。
また、この実施の形態では、S1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU9056は、第2始動口スイッチ9014aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ9014aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ9014aがオン状態であれば、CPU9056は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU9056は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図46(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU9056は、入賞時演出処理を実行する(S1228)。そして、CPU9056は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1229)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1230)。また、CPU9056は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行なう(S1232)。
S1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口9014に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口9014への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図50は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU9056は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S9051)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、まだ客待ち状態指定コマンドを送信していなければ、客待ち状態モードを指定する客待ち状態指定コマンドを送信するための処理をし(S9077)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ち状態指定コマンドを送信すると、客待ち状態指定コマンドを送信したことを示す客待ち状態指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ち状態指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ち状態指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ち状態指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ち状態指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU9056は、保留特定領域(図46(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S9052)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S9052のN)、CPU9056は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S9053)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S9052のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S9054)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S9052〜S9054の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とに遊技球が入賞した始動入賞順にしたがって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
次に、CPU9056は、RAM9055において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM9055の保留記憶バッファに格納する(S9055)。具体的には、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM9055の保留記憶バッファに格納する。また、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM9055の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU9056は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S9056)。具体的には、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM9055の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM9055の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU9056は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
RAM9055に形成され合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S9057)。なお、CPU9056は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM9055の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口9013を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口9014を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次に、CPU9056は、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S9061)。なお、この場合、CPU9056は、始動口スイッチ通過処理のS1216や始動口スイッチ通過処理のS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図43参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM9054における図43(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM9054における図43(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU9056は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行なう。すなわち、CPU9056は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図43(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S9061のY)、S9071に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りとなったときに、大当り終了処理(図48のS307)においてセットされ、その後、次回の大当りが決定されたという条件、または、はずれ表示結果となる変動表示が所定回数(たとえば100回)実行されたという条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S9061のN)、後述するS9075に進む。
S9061において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU9056は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S9071)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図43(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S9072)。具体的に、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図43(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図43(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次に、CPU9056は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S9072で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S9073)。
図43(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU9056は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM9055における大当り種別バッファに設定する(S9074)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次に、CPU9056は、特別図柄の停止図柄を設定する(S9075)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S9073により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「確変大当り」に決定されたときには「7」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S9076)。
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU9056が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図45参照)を送信する制御を行なう。
また、前述した特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU9056は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新し、特別図柄停止処理に進む。
変動表示の結果、大当りとなるときには、大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、および、大当り終了処理(S307)が実行されることにより、大当り遊技状態に制御される。大当り終了処理(S307)において、確変大当りの終了時には、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、通常大当りの終了時には、時短フラグがセットされる。これにより、確変大当りの終了後には、確変状態および時短状態に制御され、通常大当りの終了後には、時短状態に制御される。
確変大当りおよび通常大当り後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、大当り終了処理(S307)において、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを100回にセットし、その後に変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理で減算更新することにより管理され、時短回数カウンタがカウントアップしたことに基づいて、時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ90100の動作を説明する。図13は、演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90100(具体的には、演出制御用CPU90101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU90101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU90101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU90101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM90103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがってメイン画像表示装置909での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ90100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、タイマー演出実行決定用のSR2、タイマー秒数決定用のSR3、タイマー個数決定用のSR3−1、フリーズ演出実行決定用のSR4、フリーズ秒数決定用のSR5、特別パターン実行決定用のSR6、特別パターン内容決定用のSR7、および、スーパーリーチ演出内容決定用のSR8を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR8のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ90100では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、メイン画像表示装置909、各種ランプ、および、スピーカ9027L,9027R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図52は、図51に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90101は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(S500)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理では、メイン画像表示装置909の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(S500)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、メイン画像表示装置909に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、メイン画像表示装置909において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU90101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM90102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従ってメイン画像表示装置909等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、メイン画像表示装置909の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU90101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
図53は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU90101は、次のような処理を行なう。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S601)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S602)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ROM90102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(S604)、S616へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。
S604の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S602の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S605)、S616へ進む。S605の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、S601の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に(S601のN)、演出制御用CPU90101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S603)、S616へ進む。
S603では、次のように大当りの種別に応じて当り図柄の組合せを決定する。表示結果2指定コマンドと表示結果3指定コマンドとのうちのどの表示結果指定コマンドが表示結果特定コマンド格納領域に格納されているかに基づいて、確変大当りと、通常大当りとのうちから、大当りの種別を判定し、確変大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」等の奇数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(確変大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの確変大当り図柄の組合せを選択決定する。また、通常大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「4,4,4」等の偶数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(通常大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの通常大当り図柄の組合せを選択決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
次に、この実施の形態で実行されるタイマー演出について説明する。タイマー演出は、保留記憶情報に基づく変動表示が実行されるときに、特定の演出を実行するまでの待ち時間等の演出期間をタイマー表示形式で示す期間表示を更新することによってタイマー表示が特定態様となったときに、複数種類の演出のうちのいずれかの演出を実行する演出である。タイマー表示は、所定タイミングで設定された計時値の初期値から、カウントダウンされる計時値の更新が実行され、最終的には、タイマー表示の値が0(0秒を示す値)となる。このような、タイマー演出中に表示されるタイマー表示は、変動表示中の所定期間に亘ってメイン画像表示装置909またはサブ画像表示装置9090の少なくともいずれか一方に表示される。
また、タイマー演出の実行中には、タイマー表示による期間表示が開始されてから期間表示が特定態様である0となるまでの期間において、タイマー表示をカウントダウンさせた後に、所定態様としてタイマー表示を数秒間に亘り停止させ、その所定態様を経由した後にタイマー表示の値を0にする場合がある。このように、タイマー表示のカウントダウンを数秒間停止する演出のことを、以下では「フリーズ演出」と称する。なお、フリーズ演出としては、タイマー表示のカウントダウンが数秒間に亘り完全に停止するものではなく、所定の期間以上にカウントダウンが進まないようなものでもよい。たとえば、カウントダウンの途中の「15:47」のタイマー表示でフリーズ演出が発生した場合には、「15:46」→「15:47」→「15:46」のように、所定の数字と特定の数字との間を行き来することで、タイマー表示が所定期間以上にカウントダウンを進めないような演出としてもよい。また、「15:47」→「15:46」→「15:45」とカウントダウンが進むが、そのカウントダウンを実際の時間の計時よりも極端に遅くすることで、ほとんど時間が進んでいないような演出としてもよい。
図54は、第1実施形態におけるタイマー演出を説明するための図である。図54(a)〜(e)は、タイマー演出中にフリーズ演出が実行される場合のサブ画像表示装置9090におけるタイマー表示9091の表示例を示す図である。また、図54(f)〜(i)は、タイマー演出中にフリーズ演出が実行されない場合のサブ画像表示装置9090におけるタイマー表示9091の表示例を示す図である。図54(a)〜(e)では、タイマー演出を実行する期間として30秒の時間が選択されている。また、図54(f)〜(i)では、タイマー演出を実行する期間として20秒の時間が選択されている。
図54(a)に示すように、タイマー演出が開始される場合、たとえば、タイマー表示9091として20秒を示す「20:00」という計時期間がサブ画像表示装置9090に表示される。タイマー表示9091に表示される期間は、秒以下2桁(百分の一の位)まで表示され、時間の経過とともにその値がカウントダウンされる。図54(b)は、20秒からカウントダウンされて10秒経過した際に表示されるタイマー表示9091を示す図である。図54(b)に示すように、10秒経過毎には、10秒を示す「10:00」が表示されたときに、タイマー表示9091の上側にLOCK表示9092が表示される。LOCK表示9092は、表示画像がタイマー表示9091に対して作用する作用演出であり、LOCKの文字で示す表示画像が、タイマー表示に付加される。LOCK表示9092がタイマー表示9091に付加されることにより、フリーズ演出が実行される。このように、LOCK表示9092がタイマー表示9091に付加されることにより、フリーズ演出の実行中であることを遊技者に容易に認識させることができる。
図54(c)は、図54(b)の状態から10秒間が経過したときの、タイマー表示9091の表示態様を示す図である。図54(b),(c)に示すように、フリーズ演出が実行される場合は、「10:00」の表示のままで10秒間に亘りタイマー表示9091の表示が停止されるとともに、LOCK表示9092が付加される。10秒間のフリーズ期間経過後には、図54(d)に示すように、再度タイマー表示9091がカウントダウンされる。その後、図54(e)に示すように、タイマー表示9091は、カウントダウンされ、特定態様である0秒を示す「00:00」で表示される。そして、タイマー表示が0秒となったことに基づいて、複数種類の演出のうちからいずれかの演出が実行される。
ここで、タイマー表示9091が0秒となったときに実行される演出について、一例を示す。タイマー表示9091が0秒となったときに実行される演出には、たとえば、擬似連の仮停止図柄が仮停止する演出(たとえば、「NEXT」と記載された図柄が仮停止する)、リーチ図柄が停止しリーチになったことを示す演出(たとえば、リーチ図柄停止のタイミングで役物が動作する)、リーチ演出中において当該変動の大当り期待度を示す演出(たとえば、リーチ中に大当り期待度の高い背景に変化する)等である。なお、タイマー表示9091が0秒となったときに実行される演出は、ここに示した演出に限らず、どのような演出であってもよい。
次に、フリーズ演出が実行されない場合を図54(f)〜(i)により説明する。タイマー演出を実行する期間として20秒の時間が選択された場合、図54(f)に示すように、タイマー演出が開始される場合、たとえば、タイマー表示9091として20秒を示す「20:00」という計時時間がサブ画像表示装置9090に表示される。図54(g)は、20秒からカウントダウンされて10秒経過した際に表示されるタイマー表示9091を示す図である。図54(g)に示すように、10秒経過毎には、10秒を示す「10:00」が表示される。フリーズ演出が実行されないので、LOCK表示9092は表示されない。
次いで、図54(h)に示すように、図54(g)から1秒経過したときには、図54(h)に示すように、タイマー表示が9秒を示す「09:00」で表示される。その後、図54(i)に示すように、タイマー表示9091は、カウントダウンされ、特定態様である0秒を示す「00:00」で表示される。そして、タイマー表示が0秒となったことに基づいて、複数種類の演出のうちからいずれかの演出が実行される。ここで、図54(a)〜(i)では、秒以下2桁のタイマー表示9091については、実際はカウントダウンしているが、図面上では詳細に開示していない。また、秒以下2桁を表示せず、「10」、「9」・・・「0」と秒数のみをカウントダウンしていくようにしてもよい。
このように、タイマー演出において表示されるタイマー表示9091は、表示が開始されてからカウントダウンされ、特定態様である0秒を示す「00:00」となるまでの期間において、フリーズ演出を経由するパターンとフリーズ演出を経由しないパターンとが設けられている。よって、タイマー表示9091によるカウントダウンが開始されてから0秒となるまでの期間におけるタイマー表示9091の表示態様に遊技者を注目させることができる。
また、タイマー演出において、フリーズ演出が実行されるパターンでは、図54(b)〜(d)に示すように、フリーズ演出を10秒間実行した後に、再度タイマー表示9091の更新が実行される。このようにすれば、タイマー表示9091が0秒となるまでの期間におけるタイマー表示9091の表示態様に遊技者を注目させることができる。
また、タイマー演出の実行される秒数であるタイマー秒数(タイマー表示の開始から0秒となるまでの時間)を決定するためのタイマー選択時間は異なるが、図54に示すように、フリーズ演出を実行しない場合とフリーズ演出を実行する場合とで、タイマー表示9091の開始時の表示態様が同一(いずれも「20:00」で同じ)の場合がある。このようにすれば、タイマー表示9091の開始時にフリーズ演出を経由するか否かがばれることがなく、意外性のある演出を実行することができる。
図55は、第1実施形態におけるタイマー演出を説明するための図である。図55に示すように、タイマー表示9091は、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とのいずれにおいても実行される場合がある。メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とでは、タイマー表示9091の値として同じ時間が表示される。メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とにおいて、同一の期間となるようにタイマー表示9091が表示されるので、タイマー表示9091を強調することができ、更新される数値について遊技者に注目させることができる。また、フリーズ演出が実行される際には、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とのいずれのタイマー表示9091についてもLOCK表示9092が表示される。これにより、フリーズ演出について遊技者に注目させることができる。
また、フリーズ演出の実行中には、実行中の変動表示の表示結果を予告する予告演出が実行されることがある。図55に示すように、キャラクタと「チャンス」の文字とから成る予告画像9093により、変動表示の表示結果を予告される。フリーズ演出では、タイマー表示9091に対してLOCK表示9092が付加されて表示される。付加されるLOCK表示9092は、予告画像よりも表示の優先順位が高い。具体的には、各画像の表示される階層の順序が上層からLOCK表示9092、タイマー表示9091(表示の枠も含めた画像)、予告画像9093の順となる。ここで、メイン画像表示装置909やサブ画像表示装置9090に表示される画像は、複数の階層から形成されており、上位の階層の画像は、下位の階層の画像よりも上方に配置されることで認識しやすくなっている。LOCK表示9092は、予告画像9093よりも表示される階層が上であるので、フリーズ演出が実行中であることを示すLOCK表示9092を遊技者に認識させやすくすることができる。
図56は、タイマー演出実行決定テーブルを示す図である。タイマー演出実行決定テーブルは、タイマー演出を実行するか否かを決定するための抽選に用いるデータテーブルである。タイマー演出実行決定テーブルには、図56(A)の大当り時タイマー演出実行決定テーブルと、図56(B)のはずれ時タイマー演出実行決定テーブルとが含まれている。これらのタイマー演出実行決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
図56(A)の大当り時タイマー演出実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「タイマー演出を実行する>タイマー演出を実行しない」という大小関係となるように、タイマー演出を実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図56(B)のはずれ時タイマー演出実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「タイマー演出を実行する<タイマー演出を実行しない」という大小関係となるように、タイマー演出を実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
図56(A),(B)でのデータの設定により、タイマー演出の対象となる変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、タイマー演出が実行される割合が高くなる。よって、タイマー演出が実行される場合には、タイマー演出が実行されない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図57は、タイマー秒数決定テーブルを示す図である。タイマー秒数決定テーブルは、各変動パターンの変動時間毎にタイマー演出の実行されるタイマー秒数を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。タイマー秒数決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
タイマー秒数決定テーブルでは、変動時間が30秒の変動表示(たとえば、第1スーパーリーチ)については、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、タイマー秒数を決定するためのタイマー選択時間として、5秒と10秒とが1:1の割合で決定されるようにデータが設定されている。また、変動時間が40秒の変動表示については、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、タイマー秒数を決定するためのタイマー選択時間として、10秒と20秒とが1:1の割合で決定されるようにデータが設定されている。また、変動時間が50秒の変動表示については、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、タイマー秒数を決定するためのタイマー選択時間として、20秒と30秒とが1:1の割合で決定されるようにデータが設定されている。また、変動時間が60秒の変動表示については、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、タイマー秒数を決定するためのタイマー選択時間として、30秒と40秒とが1:1の割合で決定されるようにデータが設定されている。
図57でのデータの設定により、タイマー演出で選択されるタイマー選択時間は、変動時間に対応して、変動時間が長い程、長いタイマー選択時間が選択される。なお、変動時間に対応して決定されるタイマー選択時間は、決定割合が1:1の場合を示したが、タイマー選択時間の割合が異なるようにしてもよい。また、変動表示の表示結果が大当りとなる場合とはずれとなる場合とで、タイマー選択時間が異なるようにしてもよい。このような場合には、大当りとなる場合の方がはずれとなる場合に比べ、タイマー選択時間として長い時間が選択されるようにすることが望ましい。このようにすることで、タイマー演出の時間が長いと大当りとなりやすいようにデータを設定することができる。
図57に示すように、タイマー選択時間が複数設けられているので、演出が多様となり、遊技の興趣を向上させることができる。
図58は、タイマー個数決定テーブルを示す図である。図55に示したように、タイマー演出が実行される場合には、タイマーが1個表示される場合と2個表示される場合とがある。タイマー個数決定テーブルは、各タイマー選択時間毎にタイマー演出の際に表示されるタイマーの個数を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。タイマー個数決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
タイマー個数決定テーブルでは、タイマー選択時間が5秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR3−1の値によって、タイマー個数が「1個>2個」となる割合でデータが設定されている。また、タイマー選択時間が10秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR3−1の値によって、タイマー個数が「1個>2個」となる割合でデータが設定されている。また、タイマー選択時間が20秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR3−1の値によって、タイマー個数が「1個>2個」となる割合でデータが設定されている。また、タイマー選択時間が30秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR3−1の値によって、タイマー個数が「1個>2個」となる割合でデータが設定されている。また、タイマー選択時間が40秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR3−1の値によって、タイマー個数が「1個>2個」となる割合でデータが設定されている。
図58でのデータの設定により、タイマー演出で選択されるタイマー個数は、タイマー個数が2個よりも1個が選択されやすい。また、図58に示すように、タイマー選択時間としての時間が長い程、タイマー個数として1個よりも2個が選択されやすい。なお、タイマーが表示される個数は、2個までとは限らず、3個以上としてもよい。また、変動表示の表示結果が大当りとなる場合とはずれとなる場合とで、タイマーの個数が選択される割合が異なるようにしてもよい。このような場合には、大当りとなる場合の方がはずれとなる場合に比べ、タイマー個数として多い個数が選択されるようにすることが望ましい。
図59は、フリーズ演出実行決定テーブルを示す図である。フリーズ演出実行決定テーブルは、フリーズ演出を実行するか否かを決定するための抽選に用いるデータテーブルである。フリーズ演出実行決定テーブルには、図59(A)の大当り時フリーズ演出実行決定テーブルと、図59(B)のはずれ時フリーズ演出実行決定テーブルとが含まれている。これらのフリーズ演出実行決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
図59(A)の大当り時フリーズ演出実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR4の値によって、「フリーズ演出を実行する>フリーズ演出を実行しない」という大小関係となるように、フリーズ演出を実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図58(B)のはずれ時フリーズ演出実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR4の値によって、「フリーズ演出を実行する<フリーズ演出を実行しない」という大小関係となるように、フリーズ演出を実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
図59(A),(B)でのデータの設定により、フリーズ演出の対象となる変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、フリーズ演出が実行される割合が高くなる。よって、フリーズ演出が実行される場合には、フリーズ演出が実行されない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図60は、フリーズ秒数決定テーブルを示す図である。フリーズ秒数決定テーブルは、タイマー選択時間に対応してフリーズ演出を実行するフリーズ時間を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。フリーズ秒数決定テーブルでは、タイマー開始時(最初に表示されるタイマーの初期値)のタイマー表示値およびタイマーLOCK時のタイマー表示値も決定される。フリーズ秒数決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
フリーズ秒数決定テーブルでは、タイマー選択時間が5秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、フリーズ時間が必ず3秒となるようにデータが設定されている。フリーズ時間が3秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「02:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「01:00」である。また、タイマー選択時間が10秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「フリーズ時間3秒<フリーズ時間5秒」となるようにデータが設定されている。フリーズ時間が3秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「07:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「04:00」である。また、フリーズ時間が5秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「05:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「03:00」である。
また、タイマー選択時間が20秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「フリーズ時間5秒<フリーズ時間10秒」となるようにデータが設定されている。フリーズ時間が5秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「15:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「08:00」である。また、フリーズ時間が10秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「10:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「05:00」である。
また、タイマー選択時間が30秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「フリーズ時間10秒<フリーズ時間15秒」となるようにデータが設定されている。フリーズ時間が10秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「20:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「10:00」である。また、フリーズ時間が15秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「15:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「08:00」である。
また、タイマー選択時間が40秒の場合に、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「フリーズ時間15秒<フリーズ時間20秒」となるようにデータが設定されている。フリーズ時間が15秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「25:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「13:00」である。また、フリーズ時間が20秒のときのタイマー開始時のタイマー表示値は、「20:00」であり、フリーズ演出が実行されるときのタイマーLOCK時のタイマー表示値は、「10:00」である。
図60でのデータ設定により、フリーズ時間は、短い時間よりも長い時間が選択されやすい。図59に示したようにフリーズ演出は、大当りとなる場合の方がはずれとなる場合よりも選択されやすい。また、図44に示すように、大当りとなる場合の方がはずれとなる場合よりも長い変動時間(変動パターン)が選択されやすい。図57に示したように、変動時間に対応してタイマー選択時間は、短い時間と長い時間とが1:1の割合で決定される。これらのことから、フリーズ演出として長いフリーズ時間が選択されると、大当り期待度が高くなるので、遊技者をフリーズ演出の実行期間に注目させることができる。
また、図60に示すように、フリーズ演出が実行されるフリーズ時間は複数設けられているので、いずれの期間に亘りフリーズ演出が実行されるかに遊技者を注目させることができる。また、タイマー選択時間が5秒の場合において、フリーズ演出が実行される場合には、タイマー演出の開始時のタイマー表示9091の表示値は、「02:00」である。このようなタイマー開始時のタイマー表示値の「02:00」は、フリーズ演出が実行される場合にしか表示されない数値である。よって、遊技者は、タイマー表示9091の開始時にフリーズ演出を経由することをフリーズ演出が実行される前に知ることができる。このようにすれば、遊技者にフリーズ演出となることに注目させることができる。
図61は、第1実施形態における演出設定処理(S616)を示すフローチャートである。図61においては、演出図柄変動開始処理における演出設定処理に含まれる各種の演出の設定に関する処理のうち、タイマー演出の設定に関係する処理が示されている。演出設定処理において、演出制御用CPU90101は、次のような処理を行なうことによって、タイマー演出で実行される各種演出を決定する。
まず、今回実行される変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを今回の変動に際して受信した変動パターンコマンドに基づいて判定する(S901)。受信した変動パターンコマンドは、RAM90103の記憶領域に設けられたコマンド格納領域に記憶されている。演出制御用CPU90101は、RAM90103の記憶領域を参照し、今回実行される変動表示を示す領域にスーパーリーチの変動パターンコマンドが格納されているか否かにより、スーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する。スーパーリーチの変動パターンでなければS910の処理へ移行する。スーパーリーチの変動パターンであれば、SR2の値を抽出し、抽出した乱数値と図56に示すタイマー演出実行決定テーブルとを用いて、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)により、タイマー演出の実行の有無を決定する(S902)。今回の変動表示の表示結果が大当りか否かは、今回実行される変動表示の表示結果が大当りであるか否かを今回の変動表示を実行するときに受信された表示結果コマンド等により判定する。
S903においては、S902の決定結果に基づいて、タイマー演出が実行ありと決定されたか否かを判定する(S903)。タイマー演出の実行が決定されていなければ、S910の処理へ移行する。タイマー演出の実行が決定されていれば、S904において、SR3の値を抽出し、抽出した乱数値と図57に示すタイマー秒数決定テーブルとにより、タイマー演出を実行する秒数を決定する。次いで、S905において、SR3−1の値を抽出し、抽出した乱数値と図58に示すタイマー個数決定テーブルとにより、タイマーの個数を決定する。
次いで、S906の処理へ移行し、SR4を抽出し、抽出した乱数値と図59に示すフリーズ演出実行決定テーブルとにより、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)により、フリーズ演出の実行の有無を決定する(S906)。次いで、S907においては、S906の決定結果に基づいて、フリーズ演出が実行ありと決定されたか否かを判定する(S907)。フリーズ演出の実行がない場合には、S910の処理へ移行する。フリーズ演出の実行がある場合には、S908においてSR5の値を抽出し、抽出した乱数値と図60に示すフリーズ秒数決定テーブルとにより、フリーズ秒数を決定する。フリーズ秒数決定テーブルでは、タイマー選択時間に応じてフリーズ時間が決定されるとともに、タイマー開始時のタイマー表示値とフリーズ演出実行時のタイマーLOCK時のタイマー表示値が決定される。次いで、S909において、フリーズ演出を実行するときに図54に示すようなLOCK表示9092を実行することに決定する(S909)。
次いで、S910では、予告演出を含むその他の演出を決定し、決定した演出を実行するように設定する。予告演出は、図55に示したような予告画像9093を用いた予告である。変動表示中には、このような予告演出が複数種類実行される場合があり、大当り表示結果となるか否かにより、どのような種類の予告演出を実行するかが決定される。また、その他の演出として、タイマー表示9091が0秒となったことに基づいて実行される演出を複数種類の演出のうちからいずれかの演出が実行されるように決定する。
(第2実施形態)
次に、その他の実施形態としての第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態とは別のタイマー演出が実行される。第2実施形態におけるタイマー演出では、通常パターンのタイマー演出の他に特別パターンのタイマー演出が設定されている。通常パターンのタイマー演出とは、タイマー表示が開始されてからタイマー表示が0秒となるまでの期間において、タイマー表示の表示値が時間経過とともにカウントダウンされるのみのパターンである。それに対し、特別パターンのタイマー演出では、タイマー表示9091がカウントダウンされ0秒となったときに、第1実施形態で示した所定の演出が実行されるのではなく、スティックコントローラ90122のような操作手段を用いる演出が実行される。スティックコントローラ90122での遊技者の操作は、傾倒方向センサユニット90123により検出される。具体的には、タイマー表示9091がカウントダウンされ0秒となったときに、スティックコントローラ90122を遊技者が引く操作を実行すると、0秒となっていたタイマー表示9091の秒数が増加し、再度カウントダウンが実行される演出が行なわれる。このような、特別パターンは複数回実行されることがあり、最終的に0秒となったときに、第1実施形態で示したような所定の演出が実行される。
図62は、第2実施形態におけるタイマー演出を説明するための図である。図62のうち図62(a)は、タイマー演出の特別パターンとして、タイマー選択時間20秒の2回パターンの場合のタイミングチャートを示す図である。2回パターンとは、タイマー演出の実行中に操作手段を用いた演出が2回実行される演出パターンを示している。また、図62(b)〜(i)は、図62(a)のパターンにおけるタイマー表示9091の表示例を示す図である。まず、図62(a)〜(i)により特別パターンのタイマー演出について説明する。
図62(a)に示すように、タイマー演出として実行されるタイマー選択時間20秒の2回パターンでは、最初にタイマー表示9091に「04:00」が表示される(図62(b))。この状態からタイマー表示9091のカウントダウンが4秒間実行される。そして、タイマー表示9091が「00:00」で示す値となったとき(図62(c))、スティックコントローラ90122等の操作手段を操作する操作演出が実行される。スティックコントローラ90122は、操作が有効な期間(以下、操作有効期間とも称する)が2秒間に設定されている。この操作有効期間である2秒の間にスティックコントローラ90122を引く操作が遊技者により実行された場合には、「+04:00」がメイン画像表示装置909の画面上に表示される(図62(d))。「+04:00」の表示は、残りの操作有効期間とその時間に1秒(タイマー表示の最少期間)加算した期間、メイン画像表示装置909の画面上に表示されるとともに、タイマー表示9091として「00:00」から秒数が増加し、「04:00」の値がサブ画像表示装置9090に表示される(図62(e))。
操作有効期間である2秒の間にスティックコントローラ90122を引く操作が実行されなかった場合には、操作有効期間の終了時に「+04:00」の表示が自動的にメイン画像表示装置909の画面上に表示される(図62(d))。「+04:00」の表示は、操作有効期間の終了後、1秒の間、メイン画像表示装置909の画面上に表示されるとともに、タイマー表示9091として「00:00」から秒数が増加し、「04:00」の値がサブ画像表示装置9090に表示される(図62(e))。
ここで、スティックコントローラ90122が操作された場合も操作されなかった場合も、少なくとも1秒の間は、「+04:00」の表示がメイン画像表示装置909の画面上に表示される(図62(d))。また、タイマー表示9091として「00:00」から秒数が増加し、「04:00」の値がサブ画像表示装置9090に表示される(図62(e))。この時間に遊技者は、タイマー表示9091の秒数が増加したことを認識することができる。操作有効期間(図62(a)の操作2秒)とタイマー表示9091の増加秒数を示すメイン画像表示装置909のタイマー表示期間(図62(a)のタイマー表示1秒)との合計期間は3秒間に設定されている。
その後、タイマー表示9091は、「04:00」で示される4秒からカウントダウンを開始し、タイマー表示9091が「00:00」で示す値となったとき(図62(f))に、再度、操作有効期間中にスティックコントローラ90122を引く演出が実行される。2秒の間にスティックコントローラ90122を引く操作が遊技者により実行された場合には、「+06:00」がメイン画像表示装置909の画面上に表示される(図62(g))。「+06:00」の表示は、残りの操作有効期間とその時間に1秒加算した期間、メイン画像表示装置909の画面上に表示されるとともに、タイマー表示9091として「00:00」から秒数が増加し、「06:00」の値がサブ画像表示装置9090に表示される(図62(h))。
操作有効期間である2秒の間にスティックコントローラ90122を引く操作が実行されなかった場合には、操作有効期間の終了時に「+06:00」の表示が自動的にメイン画像表示装置909の画面上に表示される(図62(g))。「+06:00」の表示は、操作有効期間の終了後、1秒の間、メイン画像表示装置909の画面上に表示されるとともに、タイマー表示9091として「00:00」から秒数が増加し、「06:00」の値がサブ画像表示装置9090に表示される(図62(h))。
タイマー表示9091が、6秒からカウントダウンを開始し、タイマー表示9091が「00:00」で示す値となったとき(図62(i))に、所定の演出が実行される。タイマー表示9091が0秒となったときに実行される演出には、第1実施形態で示した演出と同様であってもよいし、異なるものであってもよく、どのような演出であってもよい。
このように、特別パターンでは、タイマー演出が開始されタイマー表示9091が0秒で示す値となったときに、タイマー表示9091の秒数が増加し、再度カウントダウンが実行される演出が行なわれる。このような特別パターンのタイマー演出により、タイマー表示9091のカウントダウンが開始されてから、タイマー表示9091の値が最終的に0秒となるまでの期間における表示態様に遊技者を注目させることができる。
図63は、特別パターン実行決定テーブルを示す図である。特別パターン実行決定テーブルは、特別パターンを実行するか否かを決定するための抽選に用いるデータテーブルである。特別パターン実行決定テーブルには、図63(A)の大当り時特別パターン実行決定テーブルと、図63(B)のはずれ時特別パターン実行決定テーブルとが含まれている。これらの特別パターン実行決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
図63(A)の大当り時特別パターン実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR6の値によって、「特別パターンを実行する>特別パターンを実行しない」という大小関係となるように、特別パターンを実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図63(B)のはずれ時特別パターン実行決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR6の値によって、「特別パターンを実行する<特別パターンを実行しない」という大小関係となるように、特別パターンを実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
図63(A),(B)でのデータの設定により、タイマー演出が実行される場合には、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、特別パターンが実行される割合が高くなる。よって、特別パターンが実行される場合には、特別パターンが実行されない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図64は、特別パターン内容決定テーブルを示す図である。特別パターン内容決定テーブルは、特別パターンを実行する場合に、特別パターンの演出内容を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。特別パターン内容決定テーブルには、図64(A)の大当り時特別パターン内容決定テーブルと、図64(B)のはずれ時特別パターン内容決定テーブルとが含まれている。これらの特別パターン内容決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
特別パターンの内容は、タイマーの選択時間によって特別パターンの実行回数が、1回のパターン、2回のパターン、または、3回のパターンのいずれかに決定される。また、1回のパターン、2回のパターン、または、3回のパターンそれぞれについて、メイン画像表示装置909およびサブ画像表示装置9090の表示内容が異なっている。たとえば、タイマー選択時間が5秒の場合には、1回の特別パターンのみが実行され「1:00→引け(3S)→+1:00」が表示内容として決定される。この表示内容を具体的に説明すると、最初にサブ画像表示装置9090に「1:00」が表示され、その後「引け」の画像がメイン画像表示装置909に表示され、遊技者の操作があった場合は直ぐに、操作がなかった場合は操作有効期間後に「+01:00」の表示がメイン画像表示装置に表示される。表中の「3S」は、操作有効期間の2秒と増加したタイマー表示の時間の表示時間1秒との合計数である3秒を示すものである。
図64(A)の大当り時特別パターン内容決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が5秒の場合には、特別パターンが1回実行されるパターンが必ず決定されるようになっている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が10秒の場合には、「1回パターン<2回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が多くなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が20秒の場合には、「1回パターン<2回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が多くなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が30秒の場合には、「1回パターン<2回パターン<3回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が多くなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が40秒の場合には、「1回パターン<2回パターン<3回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が多くなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
図64(B)のはずれ時特別パターン内容決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が5秒の場合には、特別パターンが1回実行されるパターンが必ず決定されるようになっている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が10秒の場合には、「1回パターン>2回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が少なくなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が20秒の場合には、「1回パターン>2回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が少なくなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が30秒の場合には、「1回パターン>2回パターン>3回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が少なくなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。また、所定のタイミングで抽出したSR7の値によって、タイマー選択時間が40秒の場合には、「1回パターン>2回パターン>3回パターン」という大小関係となるように、特別パターンの実行回数が少なくなる決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
図64(A),(B)でのデータの設定により、特別パターンの内容は、タイマー選択時間が長くなるにつれ特別パターンの実行回数が多いパターンが選択されることがあるようになっている。また、特別パターンが実行される場合には、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、特別パターンの実行回数が多いパターンが実行される割合が高くなる。よって、特別パターンの実行回数が多い場合には、特別パターンの実行回数が少ない場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図64に示すように、特別パターンは、複数回実行することが可能である。また、図64に示すように、大当り表示結果となる場合には、はずれ表示結果となる場合よりも特別パターンの実行回数が多くなりやすいので、遊技者の大当りに対する期待度が高い。このようにすれば、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
また、図44に示すように、大当りとなる場合には、はずれとなる場合よりも長い変動時間(変動パターン)に決定される割合が高い。また、図57に示すようにタイマー選択時間は、変動時間が長い程、長い秒数に決定される。そして、図64に示すように、タイマー選択時間の長さが、複数回実行される特別パターンの合計期間と同じである。これらのことから、複数回実行される特別パターンの合計期間が長くなるに連れて、大当り期待度が高くなるので、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
また、図62(e),(h)または図64に示すように、タイマー表示9091が0秒となったときに更新されるタイマー表示9091の種類は、複数種類設けられている。このようにすれば、いずれの期間がタイマー表示9091に表示されるかに遊技者を注目させることができる。
また、図62に示すように、傾倒方向センサユニット90123により、操作手段であるスティックコントローラ90122を引く遊技者の動作が検出されたときに、タイマー表示9091を増加させる特別パターンを実行可能である。このようにすれば、遊技者が特別パターンの実行に介入することができるようにすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図65は、第2実施形態における演出設定処理(S616)を示すフローチャートである。図65においては、演出図柄変動開始処理における演出設定処理に含まれる各種の演出の設定に関する処理のうち、タイマー演出の設定に関係する処理が示されている。演出設定処理において、演出制御用CPU90101は、次のような処理を行なうことによって、タイマー演出で実行される各種演出を決定する。
まず、今回実行される変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを今回の変動に際して受信した変動パターンコマンドに基づいて判定する(S920)。受信した変動パターンコマンドは、RAM90103の記憶領域に設けられたコマンド格納領域に記憶されている。演出制御用CPU90101は、RAM90103の記憶領域を参照し、今回実行される変動表示を示す領域にスーパーリーチの変動パターンコマンドが格納されているか否かにより、スーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する。スーパーリーチの変動パターンでなければS927の処理へ移行する。スーパーリーチの変動パターンであれば、SR2の値を抽出し、抽出した乱数値と図56に示すタイマー演出実行決定テーブルとを用いて、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)によって、タイマー演出の実行の有無を決定する(S921)。今回の変動表示の表示結果が大当りか否かは、今回実行される変動表示の表示結果が大当りであるか否かを今回の変動表示を実行するときに受信された表示結果コマンド等により判定する。
S922においては、S921の決定結果に基づいて、タイマー演出が実行ありと決定されたか否かを判定する(S922)。タイマー演出の実行が決定されていなければ、S927の処理へ移行する。タイマー演出の実行が決定されていれば、S923において、SR3の値を抽出し、抽出した乱数値と図57に示すタイマー秒数決定テーブルとにより、タイマー演出を実行する秒数を決定する。次いで、S924において、SR6の値を抽出し、抽出した乱数値と図63に示す特別パターン実行決定テーブルとにより、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)によって、特別パターンの実行の有無を決定する。
次いで、S925においては、S924の決定結果に基づいて、特別パターンの実行がありと決定されたか否かを判定する(S925)。特別パターンの実行が決定されていない場合には、S927の処理へ移行する。特別パターンの実行が決定された場合には、S926において、SR7の値を抽出し、抽出した乱数値と図64に示す特別パターン内容決定テーブルとにより、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)によって、特別パターンの内容を決定する(S926)。
次いで、S927では、予告演出を含むその他の演出を決定し、決定した演出を実行するように設定する。予告演出は、図55に示したような予告画像9093を用いた予告である。変動表示中には、このような予告演出が複数種類実行される場合があり、大当り表示結果となるか否かにより、どのような種類の予告演出を実行するかが決定される。また、その他の演出として、タイマー表示9091が最終的に0秒となったことに基づいて実行される演出を複数種類の演出のうちからいずれかの演出が実行されるように決定する。
(第3実施形態)
次に、その他の実施形態としての第3実施形態を説明する。第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態とは別のタイマー演出が実行される。第3実施形態におけるタイマー演出は、リーチ中に実行される。ここで、図44に示すように、リーチとなる変動パターンには、ノーマルリーチの変動パターンとスーパーリーチの変動パターンとが含まれている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560からスーパーリーチを指定する変動パターンコマンドが送信されると、演出制御用CPU90101は、送信されたコマンドに基づいて指定されたスーパーリーチの演出を実行する。図44の第1〜第4スーパーリーチでは、各変動パターンについて、複数種類のスペシャルリーチ(以下、単に「SPリーチ」とも称する)の中からいずれかのSPリーチが実行される。
SPリーチでは、変動表示中の演出図柄のうちいずれかの図柄でリーチとなる。その後、リーチ状態となってから所定時間経過後(ノーマルリーチ後やノーマルリーチと異なるリーチ演出後)にSPリーチへと発展する。スーパーリーチにおいて実行されるSPリーチは、SPリーチまで発展せずリーチ後に派手な演出をしないノーマルリーチに比べ、大当り表示結果となる期待度の高いリーチである。SPリーチ中は、たとえば、液晶画面上でバトル演出等の演出が実行される。バトル演出とは、味方のキャラクタと敵のキャラクタとが戦い、味方のキャラクタが勝利すると大当り表示結果が表示され、味方のキャラクタが敗北するとはずれ表示結果が表示されるような演出である。
また、第3実施形態では、メイン画像表示装置909のみを用いてタイマー演出が実行される場合について説明する。たとえば、SPリーチ中は、画面全体を用いた派手な演出が実行される。このような場合、サブ画像表示装置9090がそのような演出を阻害しないようにメイン画像表示装置909と表示画面と重ならない位置(たとえば、メイン画像表示装置909の下方位置)にサブ画像表示装置9090を移動させる。また、メイン画像表示装置909では、タイマー演出とSPリーチとが同時に実行される。タイマー演出とSPリーチとが実行される場合の演出について図66により説明する。
図66は、第3実施形態におけるタイマー演出を説明するための図である。タイマー演出が実行される場合には、図66(a),(b)に示すようなパターンや図66(a),(c)に示すパターンが実行される。図66(a)に示すように、メイン画像表示装置909において「4」を示す図柄でリーチがかかっている場合に、画面の中央下部にタイマー画像9095が表示される。タイマー画像9095には、「20:00」と表示されたタイマー表示9091が表示される。タイマー表示9091は、時間の経過とともにカウントダウンされる。
図66(a)から図66(b)となるパターンは、通常のリーチから弱SPリーチへと発展する場合を示している。弱SPリーチは、後述する強SPリーチと比較して大当り表示結果となる期待度が低いSPリーチである。大当り表示結果となる期待度は、図66(b)中に示す、黒色の星の数で示される。今回実行される弱SPリーチは、期待度が5段階中の2なのであまり期待度が高くないということになる。弱SPリーチ中は、演出図柄がメイン画像表示装置909の右上の領域において、小型化(縮小)した態様のコマンド図柄で表示される。またタイマー画像9095は、弱SPリーチが開始されるときに画面上の中央下部の位置から左端下部の位置へと移動する。
SPリーチが実行される際には、タイマー画像9095の枠部が変化する場合がある。しかし、図66(b)に示すように、弱SPリーチにおいては、枠部95aがSPリーチへの発展前の図66(a)と同様の態様で表示される。また、タイマー表示9091は、カウントダウンされ「15:00」で示されている。SPリーチ中は、SPリーチ発展前の図66(a)のような場合に比べ、表示画面の全体を用いた派手な演出が実行される。SPリーチ演出のような派手な演出が実行される場合には、画面の中央下部の領域においてタイマー画像9095が表示されていると演出の妨げになってしまう。そこで、タイマー表示9091が開始されてからタイマー表示9091が0秒となるまでの期間において、SPリーチが実行されている場合には、タイマー表示9091が画面の左端の位置へ移動される。また、SPリーチが実行されない場合には、タイマー画像9095は画面の中央下部の位置で変化せずタイマー表示9091のカウントダウンが実行される。
このように、タイマー表示9091の表示が開始されてからタイマー表示9091が0秒となるまでの期間にSPリーチが実行されているか否かにより、タイマー表示9091の位置が変更される。よって、SPリーチのような演出が実行されているか否かという演出の状況を考慮することができ、遊技の興趣が向上する。
また、図66(c)は、図66(a)のリーチ状態から強SPリーチへ発展した場合を示している。強SPリーチは、弱SPリーチと比べ大当り表示結果となる期待度が高い。図66(c)に示すように、今回実行される強SPリーチは、期待度が5段階中の4なので、大当り期待度が高い演出であることが示される。強SPリーチ中は、演出図柄がメイン画像表示装置909の右上の領域において、小型化(縮小)した態様のコマンド図柄で表示される。またタイマー画像9095は、強SPリーチが開始されるときに画面上の中央下部の位置から左端下部の位置へと移動する。
また、強SPリーチが実行されるときには、タイマー画像9095の枠部95bの態様が変化する。たとえば、図66(c)に示すように、枠部95bの色が白から赤(図66(c)の斜線部分)に変化する。また、タイマー表示9091は、カウントダウンされ「15:00」で示されている。強SPリーチでも弱SPリーチと同様にタイマー表示9091が開始されてからタイマー表示9091が0秒となるまでの期間において、SPリーチが実行されている場合には、タイマー表示9091が画面の左端の位置へ移動される。
このように、タイマー表示9091の表示が開始されてからタイマー表示9091が0秒となるまでの期間にSPリーチが実行されているか否かにより、タイマー表示9091の位置が変更される。よって、SPリーチのような演出が実行されているか否かという演出の状況を考慮することができ、遊技の興趣が向上する。
また、SPリーチは、SPリーチまで発展せずに終了するノーマルリーチと比べ大当り期待度の高いリーチである。よって、このような大当りとなる期待度の高いリーチが実行されることを考慮することにより、遊技の興趣を向上させることができる。また、図66に示すように、SPリーチに発展する前の通常状態(リーチがかかっているのみの状態)においてはメイン画像表示装置909の中央下部の位置でタイマー表示9091を表示し、SPリーチの実行中においてはメイン画像表示装置909の左端下部の位置でタイマー表示9091を表示する。よって、SPリーチ中の演出をタイマー表示9091が阻害しないようにすることにより、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、図66に示すように、弱SPリーチが実行されているときにはタイマー画像9095の枠部95aを白色のまま変化させず、強SPリーチが実行されているときにはタイマー画像9095の枠部95bを赤色に変化させて表示する。このようにすれば、実行されるSPリーチに応じたタイマー表示9091の枠の表示態様とすることにより、大当りに対する期待度が示され、遊技の興趣を向上させることができる。
図67は、スーパーリーチ演出内容決定テーブルを示す図である。スーパーリーチ演出内容決定テーブルは、スーパーリーチ演出の内容を複数種類のSPリーチのうちいずれのSPリーチにするかを決定するための抽選に用いるデータテーブルである。スーパーリーチ演出内容決定テーブルには、図67(A)の大当り時スーパーリーチ演出内容決定テーブルと、図67(B)のスーパーリーチ演出内容決定テーブルとが含まれている。これらのスーパーリーチ演出内容決定テーブルは、演出制御基板9080に設けられたROM90102に記憶されている。
図44に示す第1〜第4のスーパーリーチの変動パターンにおいては、図67に示す第1弱SPリーチ、第2弱SPリーチ、第1強SPリーチ、第2強SPリーチのうちのいずれかのSPリーチが実行される。図67(A)の大当り時スーパーリーチ演出内容決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR8の値によって、「第1弱SPリーチ<第2弱SPリーチ<第1強SPリーチ<第2強SPリーチ」という大小関係となるようにデータが設定されている。また、図67(B)のはずれ時スーパーリーチ演出内容決定テーブルは、所定のタイミングで抽出したSR8の値によって、「第1弱SPリーチ>第2弱SPリーチ>第1強SPリーチ>第2強SPリーチ」という大小関係となるようにデータが設定されている。
図67(A),(B)でのデータの設定により、スーパーリーチ演出としてSPリーチが実行される場合、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べ、強SPリーチが実行されやすく、第1よりも第2のSPリーチが実行されやすい。よって、たとえば、第2強SPリーチが実行される場合には、第1弱SPリーチが実行される場合よりも、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
図67に示すように、SPリーチは複数種類設けられているので、タイマー表示9091の表示が開始されてからタイマー表示9091が0秒となるまでの期間にSPリーチが実行されているか否かという演出の状況を考慮することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
図68は、第3実施形態における演出設定処理(S616)を示すフローチャートである。図68においては、演出図柄変動開始処理における演出設定処理に含まれる各種の演出の設定に関する処理のうち、タイマー演出の設定に関係する処理が示されている。演出設定処理において、演出制御用CPU90101は、次のような処理を行なうことによって、タイマー演出で実行される各種演出を決定する。
まず、今回実行される変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを今回の変動に際して受信した変動パターンコマンドに基づいて判定する(S940)。受信した変動パターンコマンドは、RAM90103の記憶領域に設けられたコマンド格納領域に記憶されている。演出制御用CPU90101は、RAM90103の記憶領域を参照し、今回実行される変動表示を示す領域にスーパーリーチの変動パターンコマンドが格納されているか否かにより、スーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する。スーパーリーチの変動パターンでなければS945の処理へ移行する。スーパーリーチの変動パターンであれば、SR8の値を抽出し、抽出した乱数値と図67に示すスーパーリーチ内容決定テーブルにより、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)によって、異なる割合でスーパーリーチ内容を決定する(S941)。今回の変動表示の表示結果が大当りか否かは、今回実行される変動表示の表示結果が大当りであるか否かを今回の変動表示を実行するときに受信された表示結果コマンド等により判定する。
次いで、SR2の値を抽出し、抽出した乱数値と図56に示すタイマー演出実行決定テーブルとを用いて、今回の変動表示の表示結果が大当りか否か(はずれか)によって、タイマー演出の実行の有無を決定する(S942)。S943においては、S942の決定結果に基づいて、タイマー演出が実行ありと決定されたか否かを判定する(S943)。タイマー演出の実行が決定されていなければ、S945の処理へ移行する。タイマー演出の実行が決定されていれば、S944において、スーパーリーチ演出の内容に応じて、タイマー表示の表示態様およびタイマー表示の位置変更タイミングを設定する。スーパーリーチ演出としては、図67の第1弱SPリーチ、第2弱SPリーチ、第1強SPリーチ、第2強SPリーチのうちのいずれかのSPリーチが実行される。
弱SPリーチでは、タイマー画像9095の枠部95aが白色に態様で表示され、強SPリーチでは、タイマー画像9095の枠部95bが赤色の態様で表示される。また、SPリーチ中は、タイマー表示9091(タイマー画像9095)の表示位置を画面中央下部の領域から画面左下端部の位置に移動するタイミングが設定される。タイマー表示9091の表示位置の変更タイミングは、SPリーチへ発展するときのタイミングであるので、SPリーチごとに予め決定される。
次いで、S945では、予告演出を含むその他の演出を決定し、決定した演出を実行するように設定する。予告演出は、図55に示したような予告画像9093を用いた予告である。変動表示中には、このような予告演出が複数実行される場合があり、大当り表示結果となるか否かにより、どのような予告演出を実行するかが決定される。また、その他の演出として、タイマー表示9091が0秒となったことに基づいて実行される演出を複数種類の演出のうちからいずれかの演出が実行されるように決定する。たとえば、SPリーチ中のタイマー表示9091が0秒となったときには、バトル演出が実行されているときに、大当りか否かの結果を示す最終的な煽りの場面において、味方のキャラクタ画像がカットインする予告演出が実行される。タイマー表示9091が0秒となったときには、そのようなキャラクタ画像のカットイン予告に関する画像が表示される。
(第4実施形態)
次に、その他の実施形態としての第4実施形態を説明する。第4実施形態では、保留表示等とタイマー演出とが関連した演出が実行される。図69は、第4実施形態における各種演出を説明するための図である。図69に示すように、メイン画像表示装置909の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、「保留画像」または「保留表示」と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリア9018cが形成される。第4実施形態における保留表示エリア9018cでは、第1保留記憶数と、第2保留記憶数とを区別した形式で、保留記憶情報が表示される。たとえば、メイン画像表示装置909において、第1保留記憶数は左側の保留表示エリアに表示され、第2保留記憶数は右側の保留表示エリアに表示される。このように、第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別して表示することにより、第1保留記憶情報と、第2保留記憶情報とが容易に区別可能となる。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1始動口スイッチ9013aに入賞した遊技球に関する第1保留記憶情報と、第2始動口スイッチ9014aに入賞した遊技球に関する第2保留記憶情報とを区別する情報として第1保留記憶数指定コマンドと第2保留記憶数指定コマンドとを送信するようにすればよい。
また、保留表示エリア9018cでは、変動表示が開始される際に、最も古くから表示されている保留表示(最も右側の保留表示)が消去される。また、残りの保留表示は、右側に1つずつシフトされる。保留表示エリア9018cから消去された(移動された、シフトされた)保留表示に対応する変動表示の実行中に当該変動表示に対応する変動対応表示を示す画像(以下、「アクティブ画像」または「アクティブ表示」と呼ぶ)を表示するアクティブ表示エリアAHAが保留表示エリア9018cの中央部に形成される。アクティブ表示エリアAHAにおいては、保留表示エリア9018cにおいて表示されていた保留画像が、たとえば、アクティブ表示エリアAHAに移動(シフト)される等、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な態様でアクティブ表示AHが表示される。なお、アクティブ表示エリアAHAは、メイン画像表示装置909における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。また、アクティブ表示エリアAHAは、サブ画像表示装置9090における表示領域のうちの何れかの位置に配置されるようにしてもよい。
なお、第4実施形態では、第3実施形態と同様、メイン画像表示装置909のみを用いてタイマー演出が実行される場合を示している。しかし、サブ画像表示装置9090を用いてタイマー演出を実行してもよい。また、保留表示エリア9018cやアクティブ表示エリアAHAをサブ画像表示装置9090の画面上で表示するようにしてもよい。
ここで、図51の演出制御メイン処理で示したS707の保留記憶表示制御処理では、アクティブ表示エリアAHAに表示するアクティブ表示AHの表示制御も実行される。具体的には、以下のような処理において表示制御される。たとえば、S704の処理において、第1保留記憶数指定コマンドを受信したときに所定の第1更新フラグをセットし、一方、第2保留記憶数指定コマンドを受信したときに所定の第2更新フラグをセットする。そして、第1更新フラグがセットされていれば、S707の処理において、保留表示エリア9018cの第1保留表示を1つ消去し、残りの第1保留表示を1つずつアクティブ表示エリアAHAの方向に向かってシフトして保留表示エリア9018cの表示を更新するとともに、アクティブ表示エリアAHAに保留表示Hを移動させ(シフトさせ)、アクティブ表示の表示を更新する。第2更新フラグがセットされていれば、S707の処理において、保留表示エリア9018cの第2保留表示を1つ消去し、残りの第2保留表示を1つずつアクティブ表示エリアAHAの方向に向かってシフトして保留表示エリア9018cの表示を更新するとともに、アクティブ表示エリアAHAに保留表示を移動させ(シフトさせ)、アクティブ表示AHの表示を更新する。その後、S702に移行する。
また、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様またはアクティブ表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。また、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた保留表示Hを「ターゲットの保留表示」と称し、先読み演出の対象とした保留情報に基づいたアクティブ表示AHを「ターゲットのアクティブ表示」と称する。
この実施の形態では、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、変動表示結果が大当り表示結果となる期待度、すなわち、大当り表示結果となるときの表示しやすさにより異なる表示態様で表示可能である。たとえば、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、変動表示結果が大当り表示結果となる期待度により異なる画像色で表示可能である。たとえば、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、通常色(黄色)<青色<緑色<赤色というように、画像色の種類により大当りとなる期待度が異なる態様で表示可能である。また、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、これら大当りとなる期待度が異なる種別の表示態様とは異なる種別の表示態様である特定表示態様として、たとえば、紫色で表示される場合がある。
新たな保留記憶情報の発生に基づいて、メイン画像表示装置909において新たな保留記憶情報に対応する保留画像が出現する表示がされるときに、新たな保留画像は、紫色のような特定表示態様、または、通常色(黄色)、青色、緑色、もしくは、赤色のような特定表示態様以外の表示態様で表示される。
新たな保留記憶情報の発生時に特定表示態様以外の表示態様で出現表示された保留画像は、保留表示として当該保留画像が表示されている段階と、当該保留記憶情報に対応する変動表示時にアクティブ表示としてアクティブ画像により表示されている段階とのどちらかで、表示態様(この実施の形態では色)を変化させる保留等変化演出が実行可能である。
一方、新たな保留記憶情報の発生時に特定表示態様で出現表示された保留画像は、保留表示として当該保留画像が表示されている段階では保留等変化演出が実行されず、当該保留記憶情報に対応する変動表示時にアクティブ表示としてアクティブ画像により表示されている段階、あるいは、これからアクティブ画像により表示される段階で保留等変化演出が実行可能である。つまり、特定表示態様で保留画像が出現表示された場合には、当該保留画像に対応する保留記憶情報に基づく変動表示が行なわれるまで当該保留画像の表示態様(この実施の形態では色)を変化させず、特定表示態様の保留表示に対応する保留記憶情報に基づく変動表示が行なわれるときに、当該変動表示に対応するアクティブ画像の表示態様(この実施の形態では色)を変化させる保留等変化演出が実行可能である。
このような保留等変化演出においては、次のような保留画像またはアクティブ画像の色変化が可能である。通常色(黄色)で出現表示された画像は、青色、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。青色で出現表示された画像は、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。緑色で出現表示された画像は、赤色の画像に変化可能である。紫で出現表示された画像は、青色、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。このように、保留等変化演出においては、大当りとなる期待度が高くなる変化態様で、表示態様の変化演出が実行される。
図69には、保留表示H、アクティブ表示AH、および、特定予告演出の一例を示すメイン画像表示装置909の表示画面図が示されている。図69においては、メイン画像表示装置909での表示画像が、時間経過に従って(A)〜(F)に示されている。図69(A)に示すように、メイン画像表示装置909においては、保留記憶情報に基づいて、左,中,右の演出図柄90910,90920,90930の変動表示が実行される。
メイン画像表示装置909の表示領域内における下部に位置する保留表示エリア9018cには、保留表示を示す保留画像Hとして、円形状の画像、または、四角形状の画像が表示される。円形状の画像は、基本的形状の保留表示を示すものである。円形状の保留表示としては、「通常保留(黄保留)」、「青保留」、「緑保留」、または、「赤保留」と呼ばれる、各色で識別可能な保留表示が含まれる。これら保留表示についての大当り期待度(表示されたときに大当りとなる割合)の関係は、たとえば、「通常保留」<「白保留」<「青保留」<「緑保留」<「赤保留」となるように設定されている。
また、四角形状の画像は、「特定保留」と呼ばれる基本的形状以外の特別形状(特定形状)の保留表示を示す保留画像Hである。特定保留は、円形状の保留表示に対して、表示形状等により識別可能な保留表示である。この例において、特定保留は、他の保留とは異なる、たとえば紫色のような色で表示される。特定保留は、予告演出の一種としての特定予告演出を実行する割合が、特定保留以外の保留表示と比べて高く設定された保留表示である。
また、特定保留では、保留表示に対応する変動表示が実行されるまでの順番に対応した数値情報(たとえば、「04」〜「00」の数値情報であり、以下、「カウントダウン値」と呼ぶ。)が当該保留表示に対応して表示される。なお、特定保留としては、カウントダウン値が表示されないものであってもよい。
なお、特定保留は、他の種類の保留に対して形状に基づいて識別可能であるため、他の保留と同じ色で表示されてもよい。また、特定保留は、他の種類の保留と同じ形状であってもよく、画像の色彩、模様等の形状以外の部分で他の保留と識別可能であってもよい。また、特定保留は、カウントダウン値が表示されることにより、他の保留と識別可能であれば、カウントダウン値以外の表示態様が、他の保留と同じであってもよい。また、特定保留は、少なくとも、予告演出の一種としての特定予告演出を実行する割合が、特定保留以外の保留表示と比べて高く設定された保留表示であればよく、カウントダウン値が表示されないものであってもよい。
特定予告演出は、保留記憶情報に基づく変動表示が実行されるときに、所定期間(計時演出の実行期間)の終了タイミングを示唆可能な情報(計時情報)を変動表示の経過とともに変化させる経過演出(タイマー表示形式の計時演出)を該所定期間に亘って実行し、該所定期間が終了した後に所定種類の演出(経過演出に対応する結果演出としての複数種類のSP(スペシャル)演出)のうちいずれかの演出を実行することにより、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御されるか否かを予告するための特定演出である。特定予告演出において所定期間の経過演出の実行が終了した後に実行する演出(SP演出)は、経過演出の結果として実行する演出であるということもできるので、結果演出とも呼ばれる。また、計時演出は、所定期間(計時演出の実行期間)の終了タイミングを示唆可能な情報(計時情報)を報知する演出でもある。このような特定予告演出の予告態様は、タイマー演出とも呼ばれる。
この実施形態では、一例として、特定保留が表示されたときに、その特定保留に対応する変動表示が実行されるときに、100%の割合で必ず特定予告演出を実行する演出制御がされる。なお、特定保留が表示されたときには、100%未満の割合で特定予告演出を実行する演出制御がされてもよい。
図69(A)に示すように、第1保留記憶の保留画像Hは、アクティブ表示エリアAHAに近い方から左方向に順番に並ぶ表示態様で、保留記憶情報の発生順番に従って表示されていく。新たに発生した保留記憶情報は、保留表示態様としての画像色を決定するための処理に基づいて、画像色が選択決定される。新たに発生した保留記憶情報に対応する保留画像Hは、決定された表示態様の画像が、保留画像Hの並びにおける最も左側の位置に出現する態様で表示される。図69(A)では、新たに発生した保留記憶情報に対応する保留画像Hとして、特定保留の画像が表示された例が示されている。図69(A)では、特定保留を示す保留画像Hが4つ目の保留表示であり、その特定保留の画像中において「04」というカウントダウン値が表示されている。
変動表示が実行されるときには、最も先に記憶された保留記憶情報が変動表示のために消化されることに応じて、最も先に表示された保留表示であるアクティブ表示エリアAHAに隣接する1番目の保留画像Hが、保留表示エリア9018cから消去され、右隣のアクティブ表示エリアAHAの位置に移動(シフト)して、アクティブ画像AHとして表示される演出動作が実行される。そして、変動表示が実行されるときには、最も先に記憶された保留記憶情報以外の保留記憶情報に対応する保留画像Hは、1つずつアクティブ表示エリアAHAに近づく方向に移動(シフト)する演出動作が実行される。
図69(A)においては、アクティブ表示エリアAHAでアクティブ画像AHが表示された演出動作に伴って、左,中,右の演出図柄90910,90920,90930の変動表示が開始された状態が示されている。このような演出動作の関連性により、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ画像AHは、変動表示に対応する画像であることが示される。保留表示エリア9018cから、アクティブ表示エリアAHAの位置に移動した保留画像Hは、特定保留を除き(特定保留はカウントダウン値の数値が保留画像と異なる)、同じ表示態様でアクティブ画像AHとして表示される。新たな変動表示が開始されるときには、図69(B)〜(D)に示すように、保留表示エリア9018cに表示されている保留画像Hのすべてが1つずつ右隣の表示位置に移動(シフト)する演出動作が表示される。
保留画像Hの保留等変化演出としては、新たに出現表示した後における次回(出現表示後1回目)の変動表示の実行開始に伴う保留表示位置のシフト時に、予め定められた割合で表示態様(この実施の形態では表示色)が変化可能である。アクティブ画像AHの保留等変化演出としては、対応する保留記憶情報に基づく変動表示が開始されたときに、所定の割合で表示態様(この実施の形態では表示色)が変化可能である。
図69(A)〜(D)においては、保留画像Hとして特定保留の画像が表示された後、3回の変動表示が実行されることにより、保留画像Hが3回シフトした状態例が示されている。特定保留は、1回目の変動表示の実行に伴う保留表示位置のシフト時に、図69(B)のようにカウントダウン値が「03」という表示に変更され、2回目の変動表示の実行に伴う保留表示位置のシフト時に、図69(C)のようにカウントダウン値が「02」という表示に変更され、3回目の変動表示の実行に伴う保留表示位置のシフト時に、図69(D)のようにカウントダウン値が「01」という表示に変更される。このように、特定保留については、カウントダウン値により、保留表示に対応する変動表示が実行されるまでの順番に対応した数値情報が特定可能に示される。このように、保留表示(特定保留)に対応して変動表示が実行されるまでの順番に対応した数値情報が表示されることにより、演出に面白みがあり、数値情報の更新に基づいて、遊技の興趣を向上させることができる。
図69(E),(F)においては、保留画像Hのうちの「特定保留」に対応する保留記憶情報に基づいて、特定予告演出が実行された演出例が示されている。図69(E)に示すように、保留画像Hとして表示されていた特定保留が消去されて、特定保留に対応するアクティブ表示としてアクティブ画像AHが表示されたときに、そのアクティブ画像AHにおいては、特定保留で表示されていたカウントダウン値「01」がさらに減算されて、カウントダウン値が「00」として表示される。
変動表示が実行されるときにおいて、特定予告演出が実行されるときには、図69(E)のように、メイン画像表示装置909の表示画面の所定位置に、経過演出としての計時演出を実行するタイマー表示9091が表示され、そのタイマー表示9091で所定時間についてデジタル数値を用いたタイマによりカウントダウンする態様で、所定時間の計時(図中は、10秒間の計時)をする計時演出が開始される。計時演出の開始タイミングは、特定予告演出が実行される変動表示の開始時である。
なお、計時演出の開始タイミングは、変動表示の開始時から所定時間経過時(たとえば、3秒経過後等)に設定されてもよい。また、計時演出の開始タイミングは、変動開始時、または、変動開始時から所定時間経過時のように、固定的に定められたものであってもよく、複数種類の開始タイミングからいずれかのタイミングが選択されるものであってもよい。
そして、特定予告演出において、図69(F)のように、タイマー表示9091での計時演出による計時が終了したとき(計時値が「0」になったとき)には、結果演出としての複数種類のSP演出のうちのいずれかのSP演出が実行される。
この実施の形態では、計時演出としてたとえば、10秒間をタイマ形式でカウントダウンする表示態様の1種類の計時演出のみが実行される。なお、計時演出としては、たとえば、5秒間、10秒間、または、20秒間等を計時する複数種類の計時演出を設け、所定の選択割合で複数種類の計時演出のうちから実行する計時演出を選択決定するようにしてもよい。また、計時演出の種類とSP演出の種類との組合せを所定の選択割合で選択決定するようにしてもよい。たとえば、計時演出の種類ごとに選択されやすい計時演出の種類が異なるように、計時演出の種類とSP演出の種類との組合せを選択可能としてもよい。
図69(F)では、第1SP演出〜第3SP演出のうちのどの演出が実行されるかを特定可能なSP演出画像96が表示される例が示されている。図69(F)に示すSP演出画像96は、たとえば、第2SP演出(スーパーリーチ演出実行前のゾーン演出)による第2SPゾーンであることを特定可能な文字画像(図中に第2SPゾーンの文字で示す画像)およびエフェクト画像(図中に太線の破線で示す画像)が一例として示されている。図69(F)に示すSP演出としては、図69(F)に示される画像に限らず、特定の動画像、特定の静止画像、特定の背景画像、特定のキャラクタ画像、特定の文字画像等、特定予告演出における結果演出としてのSP演出に対応した画像であれば、どのような画像が表示されてもよい。
なお、前述した第1〜第4実施形態で実行されるタイマー演出は、いずれか1つのタイマー演出のみを実行してもよいし、2つ以上のタイマー演出が組み合わされて実行されるようにしてもよい。また、遊技状況によって実行されるタイマー演出が異なるようにしてもよい。たとえば、低ベース中は、いずれか1つのタイマー演出が実行され、高ベース中は、別のタイマー演出が実行されるようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図54に示すように、タイマー演出において表示されるタイマー表示9091は、表示が開始されてからカウントダウンされ、特定態様である0秒を示す「00:00」となるまでの期間において、フリーズ演出を経由するパターンとフリーズ演出を経由しないパターンとが設けられている。よって、タイマー表示9091によるカウントダウンが開始されてから0秒となるまでの期間におけるタイマー表示9091の表示態様に遊技者を注目させることができる。
(2) 図57に示すように、タイマー選択時間が複数設けられているので、演出が多様となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図54(b),(c)に示すように、タイマー表示9091に対してLOCK表示9092を付加する演出が実行されるので、所定態様としてのフリーズ演出が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
(4) 図54(b)〜(e)に示すように、フリーズ演出を10秒間実行した後に、再度タイマー表示9091の更新を実行することにより0秒の表示をするので、タイマー表示9091が0秒となるまでの期間におけるタイマー表示9091の表示態様に遊技者を注目させることができる。
(5) 図60に示すように、フリーズ時間が複数設けられているので、いずれの期間タイマー表示9091がフリーズされるかに遊技者を注目させることができる。
(6) 図55に示すように、LOCK表示9092は、予告画像9093よりも表示される階層が上であるので、LOCK表示9092で示される表示画像を遊技者に認識しやすくさせることができる。
(7) 図54、図60に示すように、フリーズ演出を実行しない場合とフリーズ演出を実行する場合とで、タイマー表示9091の開始時の表示態様が同一の場合があるので、タイマー表示9091の開始時にフリーズを経由するか否かがばれることがなく、意外性のある演出を実行することができる。
(8) 図60に示すように、タイマー開始時のタイマー表示値の「02:00」は、フリーズ演出が実行される場合にしか表示されないので、タイマー表示9091の開始時にフリーズを経由することを先に知ることができ、所定態様となることに注目させることができる。
(9) 図55に示すように、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とにおいて同一の期間となるようにタイマー表示9091を更新するので、タイマー表示9091について強調した表示をすることができる。
(10) 図62に示すように、タイマー表示9091が0秒となったときにタイマー表示9091の期間が増加する特別パターンが設けられているので、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
(11) 図64に示すように、特別パターンには2回パターンや3回パターンが設けられているので、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
(12) 図64に示すように、大当り表示結果となる場合には、はずれ表示結果となる場合よりも特別パターンの実行回数が多いので、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
(13) 図44に示すように、大当りとなる場合には、はずれとなる場合よりも長い変動時間に決定される割合が高い。また、図57に示すように、タイマー選択時間は、変動時間が長い程、長い変動時間に決定される。そして、図64に示すように、タイマー選択時間の長さが、複数回実行される特別パターンの合計期間と同じである。これらのことから、複数回実行される特別パターンの合計期間が長くなるに連れて、大当り期待度が高くなるので、タイマー表示9091が0秒となったときの演出に遊技者を注目させることができる。
(14) 図62(e),(h)または図64に示すように、タイマー表示9091が0秒となったときに更新されるタイマー表示9091の種類は、複数種類設けられているので、いずれのタイマー表示9091が表示されるかに遊技者を注目させることができる。
(15) 図62に示すように、傾倒方向センサユニット90123により、操作手段であるスティックコントローラ90122を引く遊技者の動作が検出されたときに、タイマー表示9091を増加させる特別パターンを実行可能であるので、遊技者が特別パターンの実行に介入することができるようにすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(16) 図66に示すように、SPリーチを実行しているか否かにより、タイマー画像9095の位置を変更可能であるので、タイマー表示9091が開始されてから当該タイマー表示9091が0秒となるまでの期間に実行されている演出の状況を考慮することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(17) 図56に示すようなSPリーチは、大当りとなる期待度の高いSPリーチであるので、大当りとなる期待度の高いSPリーチが実行されることを考慮することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(18) 図66に示すように、通常状態においてはメイン画像表示装置909の中央下部の位置でタイマー表示9091を表示し、SPリーチの実行中においてはメイン画像表示装置909の左端下部の位置でタイマー表示9091を表示するので、SPリーチを阻害しないようにすることにより、遊技の興趣の低下を防止することができる。
(19) 図67に示すように、SPリーチは複数種類設けられているので、タイマー表示9091が開始されてから当該タイマー表示9091が0秒となるまでの期間に実行されている演出の状況を考慮することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(20) 図66に示すように、弱SPリーチが実行されているときにはタイマー画像9095の枠部95aを白色のまま変化させず、強SPリーチが実行されているときにはタイマー画像9095の枠部95bを赤色に変化させて表示するので、SPリーチに応じたタイマー表示9091の表示態様とすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した、その他の実施形態としての実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、タイマー演出で表示される期間表示として、時間とともにデジタル表示がカウントダウンされるタイマー表示9091について説明した。しかし、タイマー表示9091は、時間とともに数字がカウントアップし、所定時間になった場合に演出が実行されるようにしてもよい。また、時間経過を示す期間表示として数字で表示するものではなく、時間経過を示す砂時計画像を表示するもの(砂時計の砂の残り具合で時間を示すもの)、または、時間経過を示すゲージ画像を用いて表示するもの(ゲージの増加または減少により時間を示すもの)等、所定期間の終了タイミングを示唆可能な情報を時間の経過とともに変化させる演出であればどのような演出が用いられてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、タイマー表示や砂時計画像、および、ゲージ画像等の期間表示を示す画像が表示されている期間では、そのような画像が表示されていない期間よりも大当り表示結果となることを期待できる演出の実行割合を高くするようにしてもよい。このような場合には、期間表示に対してフリーズ演出が実行されると、全体として期間表示が表示される時間が長くなり、大当り表示結果となることを期待できる演出の実行回数が増加する。よって、フリーズ演出を実行すること(期間表示を停止すること)で、期間表示を表示する時間を長くでき、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態では、フリーズ演出の実行前とフリーズ演出の実行後とで、タイマー表示9091の表示態様を変化させてもよい。たとえば、フリーズ演出が実行される前のタイマー表示9091で表示される数字の色を白色にし、フリーズ演出が実行された後のタイマー表示9091で表示される数字の色を赤色にしてもよい。また、文字の色を変えるのではなく、タイマー表示9091の枠の色を変化させてもよい。また、数字や枠の形状が異なるようにしてもよい。また、フリーズ演出の実行後ではなく、フリーズ演出の実行中にタイマー表示9091の表示態様が変化するようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、期間表示(タイマー表示9091)に対して付加されるLOCK表示9092の表示画像が複数種類設けられていてもよい。また、大当り表示結果となるか否かにより、複数種類のLOCK表示9092の表示画像のうちから付加される表示画像の種類が異なるようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、期間表示としてのタイマー表示9091は、メイン画像表示装置909やサブ画像表示装置9090の液晶画面上で表示される場合を示した。しかし、期間表示は、それ以外の表示方法で示されるようにしてもよい。たとえば、LEDを用いたセグメント表示やドット表示が表示される表示部を別途設け、当該表示部により、期間表示が示されるようにしてもよい。このような表示部は、遊技盤906の周囲に設けるのではなく、遊技枠の周囲に設けてもよい。また、遊技枠の周囲に画像表示装置(液晶)を設けるようにしてもよい。また、同じ液晶を用いたものであっても、画素数を異ならせることで、表示態様が異なるものであってもよい。また、期間表示が、遊技盤906側ではなく、遊技枠側にのみを用いて実行されるようにしてもよい。また、遊技盤906に2つの表示部を設けた場合には、一方の表示部のみに期間表示を行ない、他方の表示部は、期間表示以外の表示(たとえば、保留表示やその他の演出表示)を行なってもよい。このような場合には、大当り期待度の高い変動表示が実行される際には、2つの表示部の両方で期間表示を行なってもよい。
(6) 前述した実施の形態では、リーチの実行に伴って期間表示が表示される表示部を移動させるようにしてもよい。たとえば、期間表示の開始時は、メイン画像表示装置909上で期間表示を実行し、リーチとなったとき(リーチ後の所定のタイミングを含む)に当該期間表示をサブ画像表示装置9090上で表示してもよい。また、期間表示の開始時に遊技盤906側の表示部で期間表示を実行し、リーチとなったときに当該期間表示を遊技枠側の表示部で表示してもよい。このようにすれば、リーチ後の演出が期間表示によって阻害されることがない。
(7) 前述した実施の形態では、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とで同一期間となるように期間表示が更新される場合を示した。このような2つの期間表示は、3つ以上の箇所で同時に表示されるようにしてもよい。また、いずれか1つの期間表示を遊技盤906に設けられた液晶ではなく、遊技枠側に設けた液晶やLED表示に表示してもよい。また、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とで表示される期間表示は、同様のサイズであってもよいし、異なるサイズであってもよい。たとえば、いずれか一方を大きく表示し、他方を小さく表示してもよい。
(8) 前述した実施の形態では、メイン画像表示装置909とサブ画像表示装置9090とで同一期間となるように期間表示が更新される場合を示した。しかし、期間表示として表示される期間は、同一期間ではなく異なる期間が表示されるようにしてもよい。たとえば、一方の期間表示は「60:00」からカウントダウンが開始され、他方の期間表示は、「30:00」からカウントダウンが開始されるようにしてもよい。そして、短い方の期間表示が終了した後に何らかの演出を実行するとともに、長い方の期間表示が終了した後に別の演出を実行するようにしてもよい。また、一方の期間表示に対してのみフリーズ演出を実行することで、最初に表示されていた期間が同じであっても終了する期間が異なるようにしてもよい。また、いずれの期間表示に対してフリーズ演出が実行されているかにより、大当り表示結果となる期待度が異なるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、フリーズ演出について、タイマー表示9091に対してLOCK表示9092を付加する演出が実行されていた。しかし、フリーズ演出では、タイマー表示9091に対して画像を付加するのではなく、単に数字が停止するものであってもよい。
(10) 前述した実施の形態では、期間表示に作用する演出として、操作手段の操作を用いた演出を実行してもよい。たとえば、所定のタイミングでスティックコントローラ90122等の操作手段を遊技者に操作させる演出を実行し、当該演出の結果成功するパターンの場合にはフリーズ演出が実行され、当該演出の結果失敗するパターンの場合にはフリーズ演出が実行されないようにしてもよい。このような操作手段を用いた演出は、期間表示の更新が開始される前に実行されるようにしてもよいし、期間表示の更新中に実行されるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、付加されるLOCK表示9092の画像は、予告画像よりも表示の優先順位が高くなっていた。しかし、少なくともいずれか1つの予告画像は、フリーズ演出で付加される画像よりも優先度が高くなるように表示してもよい。たとえば、大当り表示結果となることが高く、出現頻度の低いプレミア予告等の予告画像は、フリーズ演出で付加される画像よりも優先度が高くなるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、メイン画像表示装置909側では、予告画像を用いた予告演出が実行されるが、サブ画像表示装置9090では、予告画像を用いた予告演出が実行されていなかった。しかしながら、いずれの表示装置においても期間表示の実行中に予告演出を実行するようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、大当り表示結果となるか否かにより表示するタイマー演出で選択される秒数が異なるようにしてもよい。たとえば、変動パターンが同じ(ほぼ同じ場合も含む)時間であっても大当り表示結果となるか否かにより、演出制御用CPU90101側で異なる選択時間に決定されるようにしてもよい。このような場合には、大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときよりも長いタイマー秒数が決定されることが望ましい。また、大当り表示結果となるか否かによりタイマー表示9091の個数が異なるようにしてもよい。また、大当り表示結果となるか否かによりタイマー表示9091の開始時のタイマー表示値やタイマーLOCK時のタイマー表示値の値が異なるようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、フリーズ演出を実行する場合と実行しない場合とで大当り期待度が異なる場合を示した。しかしながら、フリーズ演出が実行される場合と実行されない場合とでは大当り期待度が異ならないようにしてもよい。また、大当り表示結果となるか否かにより、フリーズ演出の実行期間が異なるようにしてもよい。このような場合には、大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときよりも長いフリーズ期間が決定されることが望ましい。
(15) 前述した実施の形態では、タイマー演出が実行されている最中に予告画像を用いた予告演出が実行される場合を示した。タイマー演出の実行中には、このような予告演出以外にどのような演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、複数段階の画像が順番に表示され、その表示の段階数により大当りとなることやリーチになることを示すステップアップ予告演出を実行してもよい。また、タイマー演出の実行中に保留変化演出が実行されるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、期間表示であるタイマー表示9091が0秒を示したときに、再度タイマー表示9091が表示され、その表示が更新される特別パターンを示した。このような特別パターンは、期間表示が再度表示される場合に、秒数が異なるものを示したが、秒数ではなく数字の色や枠の色が異なるようにしてもよい。また、数字や枠の形状が異なるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、操作手段であるスティックコントローラ90122を操作した場合には、必ず期間表示の更新が再び実行される場合を示した。しかし、操作手段を遊技者操作しても期間表示の更新が再び実行されないガセのパターンが設けられていてもよい。
(18) 前述した実施の形態では、操作手段がスティックコントローラ90122である場合を示したが、操作手段は、プッシュボタン90120等の他の操作手段であってもよい。また、特別パターンにおいて、複数回操作手段が操作される場合には、1回目に用いられる操作手段と2回目に用いられる操作手段が異なるようにしてもよい。そして、第1の操作手段よりも第2の操作手段が操作された方が、大当りとなる期待度が高いようにしてもよい。
(19) 前述した実施の形態では、複数の操作手段による操作により特別パターンが実行される場合に、第1の操作手段と第2の操作手段を操作したときでは、増加される期間表示の秒数が異なるようにしてもよい。また、操作手段の違いにより操作有効期間が異なるようにしてもよい。たとえば、プッシュボタン90120では、連打する操作により比較的長い時間が操作有効期間として設定され、スティックコントローラ90122では、遊技者が引く動作によりプッシュボタン90120の操作に比べ短い期間が操作有効期間に設定されるようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態では、同様の操作手段であっても、特別パターンの内容によって異なる操作を実行してもよい。たとえば、スティックコントローラ90122を操作する場合に1回目の操作では、長い時間引くようにし、2回目の操作では、一回の引く操作が実行されるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、タイマー選択時間により、図64に示すように画面に表示される表示内容が決まっていた。たとえば、タイマー選択時間20秒の2回パターンである場合には、2回の操作有効期間を引いた秒数を三等分し、余りの時間を一番後ろの期間で表示されるタイマー表示に足していた。しかし、期間表示に表示される時間を抽選で決定するようにしてもよい。たとえば、1回目の期間表示時間をランダム抽選により決定し、次の期間表示で表示される期間は、実行しても問題ない秒数(全体としてタイマー選択時間を超えない秒数)から決定されるようにしてもよい。
(22) 前述した実施の形態では、特別パターンの内容として図64に示すように大当り時とはずれ時とで同様の内容が表示される場合を示した。しかし、大当り時にしか表示されないような表示のパターンを設けてもよい。具体的には、「7:77」秒のように大当り図柄となる秒数を示唆する表示がされた場合には、大当り確定となるようにしてもよい。
(23) 前述した実施の形態では、特別パターンで更新される期間表示の合計期間を示す表示が実行されるようにしてもよい。また、期間表示が再度更新さる場合には、演出画面上で背景を変化させる演出を実行してもよい。たとえば、期間表示が複数回更新されること、または、期間表示の合計期間が長いことにより大当り期待度が高い場合には、合計期間の表示や背景変化により、現在の状態を確認することができる。
(24) 前述した実施の形態では、期間表示として示されるタイマー表示9091が0秒となったときに再度同じタイマー表示9091が更新される場合を示した。しかし、タイマー表示9091が0秒となったときに前回とは異なる別のタイマー表示9091が表示されるようにしてもよい。
(25) 前述した実施の形態では、スティックコントローラ90122を操作した場合に、タイマー表示9091が再度更新されるのではなく、別の演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、複数回の操作のうち最終の操作の段階でスティックコントローラ90122を操作した場合には、タイマー表示9091が更新されずにリーチ演出(SPリーチでもよい)へと発展するパターンが設けられてもよい。また、スティックコントローラ90122を操作した場合にサブ画像表示装置9090や役物が可動するパターン、背景が変化するパターン、キャラクタが登場するパターンを設けてもよい。また、タイマー表示9091が更新され、さらにこれらの演出が実行されるようにしてもよい。
(26) 前述した実施の形態では、SPリーチを実行しているか否かにより、タイマー画像9095の位置を変更する場合を示した。しかし、SPリーチを実行しているか否かにより、タイマー画像9095の表示サイズ(表示の大きさ(面積))を変更するようにしてもよい。たとえば、SPリーチ実行される前は、SPリーチ中よりも表示サイズを大きくし、SPリーチ中は、当該SPリーチでの演出の妨げにならないように、タイマー画像9095の表示サイズを小さくしてもよい。
(27) 前述した実施の形態では、図66に示すようなタイマー表示9091をサブ画像表示装置9090で表示させ、SPリーチが実行されるときには、当該サブ画像表示装置9090を可動させ、メイン画像表示装置909の表示領域と重ならいようにしてもよい。また、メイン画像表示装置909と重なる部分があってもよいが、重なる領域のサイズはSPリーチが実行されている場合よりも、SPリーチが実行されていない場合の方が少なくなるようにすればよい。
(28) 前述した実施の形態では、SPリーチの実行前は、メイン画像表示装置909の中央下部の位置でタイマー画像9095が表示され、SPリーチの実行中は、演出の妨げとならないようにメイン画像表示装置909の左端部の位置でタイマー画像9095が表示される場合を示した。しかし、逆にSPリーチの実行前は左端部の位置でタイマー画像9095が表示され、SPリーチの実行中はタイマー表示9091の更新を目立たせるためにメイン画像表示装置909の中央下部や液晶の真ん中に表示するようにしてもよい。また、SPリーチの実行前は、タイマー画像9095の表示サイズを小さくし、SPリーチの実行中は、タイマー画像9095の表示サイズを大きくしてもよい。
(29) 前述した実施の形態では、特定演出としてSPリーチを示したが、特定演出はSPリーチ以外の演出であってもよい。たとえば、キャラクタ画像が表示される演出やステップアップ予告の演出であってもよく、特定演出が実行される場合と実行されない場合とで、タイマー画像9095の表示態様が異なるようなものであればよい。
(30) 前述した実施の形態では、弱SPリーチと強SPリーチとが同じ変動時間内で実行されるようにしてもよい。たとえば、弱SPリーチから強SPリーチへと発展するパターンを設け、当該発展時に期間表示の表示態様を変更するようにしてもよい。
(31) 前述した実施の形態では、弱SPリーチと強SPリーチとで、期間表示の表示態様を変更するようにしてもよい。たとえば、大当り期待度の高い強SPリーチが実行される場合と、弱SPリーチが実行される場合とでタイマー画像9095の表示位置が異なるようにしてもよい。
(32) 前述した実施の形態では、期間表示の表示期間に応じて、期間表示の表示態様が変更されるようにしてもよい。たとえば、期間表示として10秒からカウントダウンを開始し、開始時の数字の表示態様は白色で、残り3秒となったときに数字の色を赤色に変化させるようにしてもよい。
(33) 前述した実施の形態では、タイマー演出を先読み演出として実行してもよい。このような場合には、タイマー演出が実行されることで、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するようにしてもよい。また、先読み演出として、ターゲットの変動表示においてタイマー演出が実行されることを示唆する表示を行なってもよい。たとえば、ターゲットの保留表示に対して「タイマー演出準備中」等の表示を行ない、ターゲットの保留表示に対応した変動表示の実行中にタイマー演出が実行されることを示唆してもよい。このようにすれば、遊技者はターゲットの変動表示においてタイマー演出が実行されることを、ターゲットの変動表示が開始される前に知ることができるので、遊技の興趣が向上する。
(34) 前述した実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、前述した実施の形態に示した各種の設定は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。具体的には、スロットマシンにおいて設けられた演出表示装置等の表示装置において、タイマー表示が実行されるようにすればよい。また、演出表示装置とは別の役物にタイマー表示が表示されるようにしてもよい。また、スロットマシンにおいては、遊技者の動作を検出できるプッシュボタン等の操作手段を別途設けてもよいし、操作レバーやスタートスイッチを用いて遊技者動作が検出されるようにしてもよい。
(35) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(36) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027R,9027L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(37) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が他の基板(たとえば、図41に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035等、または音声出力基板9070に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板9035に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、メイン画像表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ90560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ90100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ90100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(38) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。ここで擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(39) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機901の動作をシミュレーションするゲーム機等の装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(40) この実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(41) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(42) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(43) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置9020における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(44) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。