JP6418814B2 - 異常判定装置、データ送信装置および異常判定システム - Google Patents

異常判定装置、データ送信装置および異常判定システム Download PDF

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Description

本発明は、列車が走行するレールに破断などの異常が生じているか否かを判定する異常判定装置および異常判定システム、並びに異常判定システムにおいて異常判定装置に対し、判定に用いられるデータを送信するデータ送信装置に関する。
特許文献1には、レールの振動を測定する振動センサからの出力に基づいて、レール振動の振動強度がピークを示すピーク周波数を算出し、算出されたそのピーク周波数が予め定める許容範囲外のときに、レールは破断していると判定するレール破断検知装置が記載されている。
特許文献2には、直流電化区間において軌道回路信号の迂回路が存在する場合のレール破断を検知するためのレール破断検知方法であって、軌道回路の送信器が2次巻線及び3次巻線のうちの一方の巻線に接続されたインピーダンスボンドの他方の巻線に生じる他方巻線電圧を検出し、この軌道回路の在線検知対象区間でレール破断が発生した状態で帰線電流が流れた場合に生じる他方巻線電圧の電圧低下に基づいて定められた低電圧条件を、検出された他方巻線電圧が満たすか否かを判定することにより、軌道回路が在線を検知していない場合にレール破断が発生していることを検知するレール破断検知方法が記載されている。
特開2012−158919号公報 特開2012−188009号公報
特許文献1に記載の技術では、レールが異常であるか否か判定するためにピーク周波数分析が必要になる。
特許文献2に記載の技術では、軌道回路がない場合にレール破断を検知することができない。
本発明は、軌道回路を使わず、かつピーク周波数分析を行わずにレールに異常が生じているか否かを判定することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、レールの振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置の発電量を取得し、該発電量に基づき前記レールの異常の有無を判定する判定手段を備えることを特徴とする異常判定装置を、第1の態様として提供する。
第1の態様の異常判定装置によれば、軌道回路を使わず、かつピーク周波数分析を行わずにレールに異常が生じているか否かを判定することができる。
第1の態様の異常判定装置において、所定の規則に従い定まる期間にわたって前記発電量を積算する積算手段を備え、前記判定手段は、前記積算手段により積算された積算値に基づき前記異常の有無を判定する、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の異常判定装置によれば、積算値を用いずにレールの異常の有無を判定する場合に比べて、判定の精度を向上させることができる。
第2の態様の異常判定装置において、前記発電量のピークの数を計数する計数手段を備え、前記積算手段は、前記計数手段により計数された前記ピークの数に基づき定まる前記期間にわたって前記発電量を積算する、という構成が第3の態様として採用されてもよい。
第3の態様の異常判定装置によれば、例えば、レールを通過する車軸の数によって、レールの異常の有無を判定する期間を定めることができる。
第1乃至3のいずれかの態様の異常判定装置において、前記発電量が所定の条件を満たす間に、前記判定した異常の有無を示すデータを送信する送信手段を備える、という構成が第4の態様として採用されてもよい。
第4の態様の異常判定装置によれば、発電量が条件を満たすか否かに関わらず判定した異常の有無を示すデータを送信する態様に比べて、送信による電力消費を抑制することができる。
第1乃至4のいずれかの態様の異常判定装置において、前記発電装置により発生された電力を消費して動作する、という構成が第5の態様として採用されてもよい。
第5の態様の異常判定装置によれば、外部から電力を供給される必要がない。
本発明は、レールの振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置の発電量を取得し、所定の規則に従い定まる期間にわたって前記発電量を積算する積算手段と、前記積算手段により積算された積算値を示すデータを、該データが示す前記積算値に基づき前記レールの異常の有無を判定する異常判定装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とするデータ送信装置を、第6の態様として提供する。
第6の態様のデータ送信装置によれば、軌道回路を使わず、かつピーク周波数分析を行わずにレールに異常が生じているか否かを送信先の装置に判定させることができる。
第6の態様のデータ送信装置において、前記発電量のピークの数を計数する計数手段を備え、前記積算手段は、前記計数手段により計数された前記ピークの数に基づき定まる前記期間にわたって前記発電量を積算する、という構成が第7の態様として採用されてもよい。
第7の態様のデータ送信装置によれば、例えば、レールを通過する車軸の数によって、送信先の装置にレールの異常の有無を判定させる期間を定めることができる。
第6または第7の態様のデータ送信装置において、前記送信手段は、前記発電量が所定の条件を満たす間に、前記積算値を示すデータを送信する、という構成が第8の態様として採用されてもよい。
第8の態様のデータ送信装置によれば、発電量が条件を満たすか否かに関わらず判定した異常の有無を示すデータを送信する態様に比べて、送信による電力消費を抑制することができる。
第6乃至8のいずれかの態様のデータ送信装置において、前記発電装置により発生された電力を消費して動作する、という構成が第9の態様として採用されてもよい。
第9の態様のデータ送信装置によれば、外部から電力を供給される必要がない。
本発明は、第6乃至9のいずれかの態様のデータ送信装置と、前記データ送信装置から送信される前記積算値を示すデータを受信する受信手段と、前記受信手段が受信したデータが示す積算値に基づき前記レールの異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置と、を備える異常判定システムを、第10の態様として提供する。
第10の態様の異常判定システムによれば、軌道回路を使わず、かつピーク周波数分析を行わずにレールに異常が生じているか否かを判定することができる。
第10の態様の異常判定システムにおいて、前記異常判定装置は、前記期間に前記レールを通過した車両の情報を取得し、当該情報に基づいて前記異常の有無を判定する、という構成が第11の態様として採用されてもよい。
第11の態様の異常判定システムによれば、事故、災害などによって運転状況が変化したとしても、変化した運転状況に応じてレールの異常の有無を判定することができる。
本発明の一実施形態に係る異常判定システム9の主要構成を示す図。 枕木4の長手方向に沿って異常判定システム9を見たときの概略図。 発電装置2の構成を示す図。 発電ユニット21を示す概略図。 発電ユニット21の発電効率を説明するための図。 異常判定装置1の構成を示す図。 基準範囲を説明するための図。 異常判定装置1の動作を示すフローチャート。 データ送信装置6と異常判定装置1aとを有する異常判定システム9aを説明するための図。
1.実施形態
1−1.異常判定システムの全体構成
以下、本発明の一実施形態に係る異常判定システム9を説明する。図において、異常判定システム9の各構成が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。図に示す座標記号のうち、円の中に点を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表す。空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。y、z成分についても、上記の定義に沿ってy軸方向、+y方向、−y方向、z軸方向、+z方向、−z方向を定義する。
図1は、本発明の一実施形態に係る異常判定システム9の主要構成を示す図である。異常判定システム9は、異常判定装置1を有するほか、図1に示す例では、発電装置2を有する。図1において異常判定装置1は、発電装置2から電力および信号がそれぞれ供給されるように発電装置2と接続されている。
発電装置2は、振動を電力に変換するとともに発電した電力の量(発電量という)を計測する装置であって、レール3の底面に固定されている。レール3は、決められた間隔で配置された枕木4の上に設置されている。図1において、枕木4はx軸方向に、レール3はy軸方向に沿ってそれぞれ設置されている。+z方向は重力方向における上である。
発電装置2が固定される箇所はレール3の底面であって隣り合う2本の枕木4の間であればどこでもよいが、これら2本の枕木4間における中央部分に近いことが望ましい。
図2は、枕木4の長手方向、すなわち、x軸方向に沿って異常判定システム9を見たときの概略図である。図2における左側(−y方向の側)の枕木4により、レール3上の位置P1は支持されている。また、図2における右側(+y方向の側)の枕木4により、レール3上の位置P2は支持されている。
レール3の、位置P1から位置P2までの区間には、下方(−z方向)に枕木4がない。したがって、この区間は、位置P1および位置P2を支点にして支えられている。そして、車軸Awが位置P1を超えて、列車の進行方向D1(+y方向)に進行すると、この区間のレール3が上下方向D2(+z方向および−z方向)に振動する。
ひびや破断などのない正常なレール3は、上述した区間を車軸Awが通過するとき、この区間の距離Lや、レール3の材質、断面の形状などによって決まる固有振動数で振動する。
図3は、発電装置2の構成を示す図である。発電装置2は、発電ユニット21、電力計22、端子23、充電回路24、および二次電池25を有する。発電ユニット21は、レール3が、その固有振動数で図2に示した上下方向D2に振動することにより、発電する振動発電機である。
図4は、発電ユニット21を示す概略図である。発電ユニット21は、発電素子211、バネ212、および重錘213を有する。バネ212は、決められたヤング率を有する弾性体である。重錘213は、決められた質量のおもりである。発電素子211は、振動荷重が加わることで変形する素子であり、この変形に伴って磁界に歪が生じることにより、コイルに電流が流れ発電する。
レール3の底面から吊り下げられたバネ212の下方に重錘213を取り付け、これらと発電素子211とを連動させることによって、レール3が固有振動数で加振されたときに最も効率よく発電する構造となっている。
図5は、発電ユニット21の発電効率を説明するための図である。図5において、横軸がレール3の振動数を、縦軸が発電ユニット21の発電量をそれぞれ示している。発電ユニット21の発電量は、振動数に依存しており、振動数の変化に対する発電量の変化の割合が大きい。正常なレール3が固有振動数f1で振動する場合、固有振動数f1で加振された発電ユニット21の発電量は、最大のE1になる。
一方、ひびや破断のある異常なレール3は、例えば、固有振動数f2で振動する。このとき、この固有振動数f2で加振された発電ユニット21の発電量は、E1と比べてはるかに低いE2となる。このように、レール3に異常が生じると、発電ユニット21の発電量が大きく変化するため、この発電量を観察することにより、異常判定システム9はレール3に生じた異常を検知することができる。
図3の説明に戻る。電力計22は、発電ユニット21の発電量を計測し、この発電量に応じた信号を、端子23を介して異常判定装置1に出力する。
充電回路24は、発電ユニット21により発生した電力を充電するための回路である。充電回路24を経た電力は、二次電池25に蓄積される。二次電池25は、例えばリチウムイオン二次電池などであり、充電回路24から供給される電力を蓄積するとともに、異常判定装置1へ電力を供給して、これを稼働させる。
図6は、異常判定装置1の構成を示す図である。異常判定装置1は、制御部11、端子12、送信部13、および電源インターフェイス(Interface:図において「IF」と表記する)14を有する。電源インターフェイス14は、発電装置2によって発生した電力を受けて異常判定装置1の各部に供給する。すなわち、異常判定装置1は、発電装置2により発生された電力を消費して動作する。
端子12は、発電装置2において出力された信号を受け取り、制御部11に供給する。送信部13は、制御部11の制御の下、発電装置2の発電量が例えば予め定められた閾値を超えているなど、所定の条件を満たす間に、レール3に異常が生じたか否かについて制御部11が判定した判定結果を示す信号を、通信回線5を介して外部の装置へ送信する。
制御部11は、異常判定装置1の各部の動作を制御する手段である。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する。
また、制御部11は、上述のプログラムを実行することにより、取得部111、積算部112、計数部113、および判定部114として機能する。取得部111は、発電装置2で計測された発電量に応じた信号を、端子12から取得する。すなわち、取得部111は、レール3の振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置2の発電量を取得する。
積算部112は、所定の規則に従い定まる期間にわたって、取得部111が取得した発電量を積算する。そして、積算部112は、発電量の積算値(発電量積算値という)を判定部114に伝える。
図6に示す積算部112は、所定の規則として、レール3における発電装置2が固定された箇所を列車の車軸Awが通過した数(車軸通過数という)、が予め定められた数(規定数)に達するまで、とする。つまり、図6に示す積算部112は、車軸通過数が規定数に達するまでの期間にわたって、取得部111が取得した発電量を積算する。
計数部113は、取得部111が取得した発電量の変化を解析することで、この発電量のピークを検知し、検知したピークの数を計数することによって、車軸通過数を特定する。車軸Awが発電ユニット21の上部を通過するとき、発電量はピークになるから、発電量のピークの数は、すなわち、車軸Awが発電ユニット21の上部を通過した回数になるからである。なお、発電量に生じるノイズの影響を低減させるため、計数部113は、発電量の移動平均値を算出して、この移動平均値のピークを計数してもよい。
判定部114は、積算部112により伝えられた発電量積算値に基づき、レール3の異常の有無を判定する。具体的に、判定部114は、積算部112により積算された発電量積算値と、制御部11のROMやRAMに記憶された基準範囲とを比較して、この積算値が基準範囲に入っている場合には、レール3に異常が生じていないと判定し、この積算値が基準範囲に入っていない場合には、レール3に異常が生じていると判定する。
図7は、基準範囲を説明するための図である。制御部11の記憶装置には、基準範囲が下限発電量Eh[Wh]以上であることが記憶されている。積算部112は、計数部113によって計数された車軸通過数が規定数Nに達するまでの期間にわたって、発電装置2から送信される信号が示す発電量を積算する。そして、判定部114は、積算部112が積算した積算値が、基準範囲に入っているか否かを調べ、これによりレール3に異常が生じているか否かを判定する。
例えば、レール3が正常のとき、異常判定装置1により算出される発電量積算値は、CASE1の線に沿って変化するため、車軸通過数が規定数Nに達した時に、下限発電量Eh[Wh]を超えている。
一方、レール3に破断などが生じていて異常のとき、異常判定装置1により算出される発電量積算値は、CASE2の線に沿って変化する。このため、車軸通過数が規定数Nに達した時に、発電量積算値は、下限発電量Eh[Wh]を下回っている。これは、破断などによりレール3が正常時の固有振動数f1と異なる振動数(例えば固有振動数f2)で振動するため、正常時に比べて発電量が低下したからである。
また、レール3が正常であるものの、列車の運行状況が通常と異なる場合、例えば、通常よりも多く徐行運転が行われた場合、異常判定装置1により算出される発電量積算値は、CASE3の線に沿って変化する。このとき、徐行によって、振動により発電ユニット21に与えられるエネルギーの総量が低減されるから、発電量積算値は、CASE1に比べて低くなる。しかし、正常であるからレール3は固有振動数f1で振動する。そのため、レール3に異常が生じていて、例えば固有振動数f2など、固有振動数f1と異なる振動数で振動させられる場合に比べて、CASE3のときの、発電ユニット21の発電量は高く、車軸通過数が規定数Nに達した時には、下限発電量Eh[Wh]を超えている。この判定がなされるようにするため、下限発電量Eh[Wh]は、起こりうる徐行運転の際の発電量積算値を基準に定められていればよい。
なお、発電量積算値は発電装置2の発電量に基づいて生成された値であるから、判定部114は、レールの振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置の発電量に基づきレールの異常の有無を判定する判定手段の一例である。
図8は、異常判定装置1の動作を示すフローチャートである。制御部11は、例えば、発電装置2から送信される信号が示す発電量が、予め定められた閾値を超えたか否かを判定する(ステップS101)。
発電量が、この閾値を超えていないと判定する間(ステップS101;NO)、制御部11は、ステップS101の判定を続ける。発電量が、この閾値を超えたと判定すると(ステップS101;YES)、制御部11は、車軸通過数をリセットするとともに、発電量の積算を開始する(ステップS102)。車軸通過数は、例えば、制御部11のRAMに記憶されている。
制御部11は、発電量の変化を監視することにより、発電量のピークを検知したか否かを判定する(ステップS103)、ピークが検知されない間(ステップS103;NO)、制御部11は、ステップS103の判定を続ける。ピークが検知されると、(ステップS103;YES)、制御部11は、車軸通過数に1を加算し(ステップs104)、加算後の車軸通過数が規定数Nに達したか否かを判定する(ステップS105)。
加算後の車軸通過数が規定数Nに達していないと判定するとき(ステップS105;NO)、制御部11は、処理をステップS103に戻す。加算後の車軸通過数が規定数Nに達したと判定するとき(ステップS105;YES)、制御部11は、積算値を基準範囲と比較して(ステップS106)、積算値が基準範囲内にあるか否かを判定する(ステップS107)。
積算値が基準範囲内にあると判定する場合(ステップS107;YES)、制御部11は、レール3は正常であると判定する。積算値が基準範囲内にないと判定する場合(ステップS107;NO)、制御部11は、レール3に異常が発生していると判定する。
この構成により、異常判定システム9は、軌道回路がない場合であっても、ピーク周波数分析を行わずにレールに異常が生じているか否かを判定することができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
上述した実施形態において、異常判定装置は、発電装置から電力および信号がそれぞれ供給されるように発電装置と接続されていたが、発電装置と物理的に接続されていなくてもよい。この場合、発電装置から電力および信号が供給されるデータ送信装置を設け、データ送信装置から異常判定装置に向けて、レールに異常が発生しているか否かを判定するための情報を送信させてもよい。
図9は、データ送信装置6と、異常判定装置1aとを有する異常判定システム9aを説明するための図である。
データ送信装置6は、制御部61、端子62、送信部63、および電源インターフェイス64を有する。電源インターフェイス64は、発電装置2によって発生した電力を受けてデータ送信装置6の各部に供給する。すなわち、データ送信装置6は、発電装置2により発生された電力を消費して動作する。
端子62は、発電装置2において出力された信号を受け取り、制御部61に供給する。送信部63は、制御部61の制御の下、発電装置2の発電量が例えば予め定められた閾値を超えているなど、所定の条件を満たす間に、発電装置2の発電量を積算した発電量積算値を示すデータを、通信回線5を介して異常判定装置1aへ送信する。
制御部61は、データ送信装置6の各部の動作を制御する手段である。制御部61は、CPUなどの演算処理装置や、ROM、RAMなどの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する。
また、制御部61は、上述のプログラムを実行することにより、取得部611、積算部612、および計数部613として機能する。取得部611は、発電装置2で計測された発電量に応じた信号を、端子62から取得する。すなわち、取得部611は、レール3の振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置2の発電量を取得する。
計数部613は、取得部611が取得した発電量の変化を解析することで、この発電量のピークを検知し、検知したピークの数を計数することによって、車軸通過数を特定する。なお、発電量に生じるノイズの影響を低減させるため、計数部613は、発電量の移動平均値を算出して、この移動平均値のピークを計数してもよい。
積算部612は、所定の規則に従い定まる期間にわたって、取得部611が取得した発電量を積算する。図9に示す積算部612は、計数部613により特定された車軸通過数が規定数に達するまでの期間にわたって、取得部611が取得した発電量を積算する。
積算部612により積算された発電量積算値を示すデータは、発電装置2の発電量が所定の条件を満たす間に、送信部63および通信回線5を介して異常判定装置1aへ送信される。
異常判定装置1aは、CPUなどの演算処理装置や、ROM、RAMなどの記憶装置を備え、これら記憶装置に記憶されたプログラムを実行する制御部11aと、通信インターフェイスである受信部15とを有する。受信部15は、データ送信装置6から送信される積算値を示すデータを受信する。制御部11aは、プログラムを実行することにより、取得部111a、判定部114a、および車両情報取得部115として機能する。
取得部111aは、受信部15が受信した積算値を示すデータを取得して、判定部114aに供給する。判定部114aは、受信部15が受信した積算値に基づきレール3の異常の有無を判定する。
ここで、判定部114aは、受信部15が受信した積算値を示すデータのみから、レール3の異常の有無を判定してもよいが、レール3を通過した車両についての情報である車両情報を用いて、レール3の異常の有無を判定してもよい。
車両情報提供装置7は、車両情報を収集し、通信回線5を介して外部の装置へ提供するサーバ装置である。車両情報提供装置7は、例えば、駅係員などによって操作され、駅係員が収集した車両情報が入力されることにより、この車両情報を外部の装置へ提供する。
ここで、車両情報とは、例えば、実際に列車を運行させた時刻や本数、また、その列車に乗車していた人数などを示した運行情報などである。この車両情報は、事故、災害などによって運転状況が変化した場合にも、車両情報提供装置7において随時、更新される。その結果、通信回線5を介して異常判定装置1aに提供される車両情報は、変化した運転状況を示すものとなる。
車両情報取得部115は、積算部612が積算した期間、すなわち、所定の規則に従い定まる期間に車両情報を、通信回線5を介して車両情報提供装置7から取得し、判定部114aに供給する。判定部114aは、受信部15により受信され、取得部111aから供給された積算値と、車両情報取得部115から供給された車両情報とに基づいてレール3の異常の有無を判定する。これにより、異常判定システム9aは、事故、災害などによって運転状況が変化した場合であっても、変化した運転状況に応じてレール3の異常の有無を判定する。
2−2.変形例2
上述した実施形態において、異常判定装置1は、発電量積算値に基づきレール3の異常の有無を判定していたが、発電量積算値以外に基づいてレール3の異常の有無を判定してもよい。異常判定装置1は、例えば決められた期間内の最大発電量や、閾値を超える発電量を示した時間の合計などに基づいてレール3の異常の有無を判定してもよい。
2−3.変形例3
上述した実施形態において、積算部112や積算部612は、計数部113や計数部613によって計数された車軸通過数が規定数Nに達するまでの期間にわたって、発電装置2から送信される信号が示す発電量を積算していたが、これらの積算部が発電量を積算する期間はこれに限られない。例えば、積算部は、決められた開始時刻から終了時刻までの期間にわたって、発電量を積算してもよい。また、積算部は、例えば発電量が決められた範囲内にある期間にわたって、発電量を積算してもよい。
2−4.変形例4
上述した実施形態において、異常判定装置1は、送信部13により、所定の条件を満たす間に、レール3に異常が生じたか否かについて判定した判定結果を示す信号を外部の装置へ送信していたが、この信号を外部の装置へ送信しなくてもよい。異常判定装置1は、例えば、表示装置や警報装置などを備え、これらによって判定結果を周囲にいる人に向けて報知してもよい。
また、上述した変形例1において、送信部63は、制御部61の制御の下、発電装置2の発電量が所定の条件を満たす間に、この発電量を積算した発電量積算値を示すデータを異常判定装置1aへ送信していたが、発電量がどのような値であるかに関わらず、積算値を示すデータを送信するようにしてもよい。
2−5.変形例5
上述した実施形態または変形例1において、異常判定装置1、またはデータ送信装置6は、発電装置2により発生された電力を消費して動作していたが、発電装置2とは別に電源を備えていてもよい。
1…異常判定装置、11…制御部、111…取得部、112…積算部、113…計数部、114…判定部、115…車両情報取得部、12…端子、13…送信部、14…電源インターフェイス、15…受信部、2…発電装置、21…発電ユニット、211…発電素子、212…バネ、213…重錘、22…電力計、23…端子、24…充電回路、25…二次電池、3…レール、4…枕木、5…通信回線、6…データ送信装置、61…制御部、611…取得部、612…積算部、613…計数部、62…端子、63…送信部、64…電源インターフェイス、7…車両情報提供装置、9…異常判定システム。

Claims (11)

  1. レールの振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置の発電量を取得し、該発電量に基づき前記レールの異常の有無を判定する判定手段を備える
    ことを特徴とする異常判定装置。
  2. 所定の規則に従い定まる期間にわたって前記発電量を積算する積算手段を備え、
    前記判定手段は、前記積算手段により積算された積算値に基づき前記異常の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記発電量のピークの数を計数する計数手段を備え、
    前記積算手段は、前記計数手段により計数された前記ピークの数に基づき定まる前記期間にわたって前記発電量を積算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の異常判定装置。
  4. 前記発電量が所定の条件を満たす間に、前記判定した異常の有無を示すデータを送信する送信手段を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異常判定装置。
  5. 前記発電装置により発生された電力を消費して動作する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異常判定装置。
  6. レールの振動に伴い振動して電力を発生させる発電装置の発電量を取得し、所定の規則に従い定まる期間にわたって前記発電量を積算する積算手段と、
    前記積算手段により積算された積算値を示すデータを、該データが示す前記積算値に基づき前記レールの異常の有無を判定する異常判定装置に送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とするデータ送信装置。
  7. 前記発電量のピークの数を計数する計数手段を備え、
    前記積算手段は、前記計数手段により計数された前記ピークの数に基づき定まる前記期
    間にわたって前記発電量を積算する
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ送信装置。
  8. 前記送信手段は、前記発電量が所定の条件を満たす間に、前記積算値を示すデータを送信する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載のデータ送信装置。
  9. 前記発電装置により発生された電力を消費して動作する
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか1項に記載のデータ送信装置と、
    前記データ送信装置から送信される前記積算値を示すデータを受信する受信手段と、前記受信手段が受信したデータが示す積算値に基づき前記レールの異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置と、
    を備える異常判定システム。
  11. 前記異常判定装置は、前記期間に前記レールを通過した車両の情報を取得し、当該情報に基づいて前記異常の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の異常判定システム。
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