化合物Aに直接的に付着される2つのくねった線は、紙面の前方に突出する(実施例(A1))または紙面の後方に突出する(実施例A3)かのいずれかであり得る置換基を表す。
化合物Eに直接的に付着される2つのくねった線は、紙面の前方に突出する(実施例A1)または紙面の後方に突出する(実施例A3)かのいずれであり得る置換基を表す。
概説:
6―ヒドロキシナフチル―2―ボロン酸(boronicacidacid)(Alfa Aesar)以外の全ての化学薬品および試薬は、AldrichまたはAcros化学から購入し、そして精製を伴わずに直接使用する。反応の進行は、シリカゲルプレート(Merck F254)におけるTLC分析により測定した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(FCC)を、シリカゲル(230〜400メッシュ、60A)を使用して行った。融点(mp)を、Stuart SMP10融点装置を用いて測定し、未修正である。IRスペクトルを、Perkin Elmer spectrum65 FT IRスペクトロメータにおいて記録し、そしてλmax(cm―1)として報告する。1H NMRスペクトルを、溶媒としてCDCl3またはDMSO―d6を使用して、Bruker DMX 500 MHzまたはBruker Ascend 400 MHzスペクトロメータにおいて記録した。化学シフトを、百万分の1(ppm)において与え、そしてTMSを、内部標準として使用した。13C NMRスペクトルを、Bruker DMX 500 MHzまたはBruker 400 MHzスペクトロメータにおいて、それぞれ125または100MHzで操作して記録した。
化学:
本発明の研究における全ての化合物の合成は、スキーム1〜8において示されるような方法および条件に従うことにより達成した。合成ビフェニル誘導体について、重要な中間体のN―アルキル化ベンズイミダゾール(VNPP319CおよびVNPP346)を、乾燥DMSO中のKOHの存在下、ベンズイミダゾールと、適切なアリールアルカリ臭化物とを反応することにより調製し、優れた収率を伴った(方法A1、スキーム1)。26ここで、Nアリール化ベンズイミダゾール(VNPP371/1、VNPP423、およびVNPP442)を、ウルマン(Ullmann)縮合反応について「連結触媒」の報告された方法(方法A2、スキーム1)27を適用することにより、中程度の収率で得た。これにおいて、ベンズイミダゾールを、DMF中の弱アルカリ(炭酸セシウム)、触媒(ヨウ化銅)、および連結基(1,10―フェナントロリン)の存在下、110℃にて40時間、置換された3―ヨードベンゼンと反応させる。これらのアルキル/アリール化ベンズイミダゾールを、鈴木カップリングを介して対応する置換化ボロン酸と反応させ、所望のビアリール化合物(VNPP347B(B1)、VNPP358(B2)、VNPP356(B3)、VNPP360(B7)、VNPP321(B18)、VNPP355(B19)、VBPP357(B20)、VNPP444B(B23)、VNPP441C(B24)、VNPP420(B25)、VNPP359、VNPP372/2(Na1)―VNPP373/2(Na2))を形成する(方法B、スキーム1)23。DMFのような極性の高沸点溶媒中で、塩化アンモニウムの存在下、ニトリルビフェニル(VNPP358および357)を用いた、さらなるアジ化ナトリウムの1,3―双極性付加環化は、優れた収率のそれぞれのテトラゾール化合物を得た(VNPP361(B11)およびVNPP364; 方法C、スキーム1)。25
主に(E)―配座(VNPP388(S1)およびVNPP391B3(S2))を用いたスチルベン誘導体の合成は、近年の報告において記載されたように、中程度の収率で、基本的に達成される(スキーム2)。28従って、ウイッティッヒ法におけるt―BuOKの存在下での臭化メチルトリフェニルホスホニウムとのアルデヒドの反応は、中間体スチレン(VNPP383)を提供した。触媒量のPd(OAc)2の存在下、100℃にて24時間、塩基/リガンド/溶媒としてトリエタノールアミン中のブロモアリールベンズイミダゾール(VNPP371/1)を用いたその溝呂木―ヘック反応は、スチルベン(VNPP388(S1))を良好な収率で提供した。同様に、化合物VNPP390(S2)を、市販のp―メトキシフェニルスチレンから合成する。
アルキルアミン(VNPP428(Am―a1)、VNPP429(Am―a2))、アミド(VNPP432(Amd―b2))、およびスルホンアミド(VNPP431(SulAmd―1))リンカー化合物を備えるジアリール化合物を、アリール化BzIm中間体1―(3―アミノフェニル―1H―ベンゾ[d]イミダゾール(VNPP423)化合物を用いて合成した(スキーム3)。中間体VNPP423を、中間体VNPP371についての(方法―A2)の手順に従うことにより、3―ヨードアニリンを使用して合成した。27アルキルアミン(VNPP428(Am―a1) ―VNPP429(Am―a2))化合物を、エタノール中、分子ふるいの存在下、対応するアルデヒドとともにVNPP423を灌流し、そしてさらにメタノール中、氷冷温度にてホウ化水素ナトリウムでイミンを還元することにより、イミン(単離せず)を介して得た(それぞれ、34%および50%)。25アミド誘導体VNPP432(Amd―b2)を、酢酸エチル中のTEAの存在下、室温で、VNPP423に対する4―メトキシベンゾイルクロリドの反応により得る(49%)。スルホンアミド誘導体VNPP431(SulAmd―1)を、ピリジン中、4―メトキシベンゾイルスルホニルクロリドとともにVNPP423を灌流することにより達成する25。
VN/124―1のC3イミダゾール誘導体の合成のために、最初にVN/124―1のメシル誘導体(VNPT88)を調製し(スキーム4)、これをトルエン中、無水条件下、イミダゾールとともに灌流して3つのイミダゾール置換化合物(VNPP433―6 (35%)、VNPP433―3α(A3) (3%)、およびVNPP433―3β(2d)(A1) (11%))を得た。これらの3つの位置異性体を、HPLC法により分離した。チオカーバメート誘導体VNPP397(A5)を、(スキーム5)のVN/124―1のイミダゾールカーバメート誘導体の本発明者らの報告した合成方法17を僅かに改変することにより達成した。従って、VN/124―1を、アセトニトリルおよびMDC溶媒混合液中、1,1'―チオカルボニルジイミダゾールともに灌流する。VN/124―1のC3エーテル誘導体(VNPP415C(A15)、VNPP414(A16)、およびVNPP412(A31))を、DMF中、塩基としてヒドラジンナトリウムの存在下、アリールアルキル/アルキルハロゲン化物でアルコール(VN/124―1)を処置するウイリアムソン(Williamson)のエーテル化(スキーム6)法に従うことにより調製した。
エストロン―3―カルボキシレート誘導体(VNPP341(E5))およびエストロン誘導体(VNPP338(E21))の17―ベンゾアゾールの合成を、スキーム7およびスキーム8においてそれぞれ概説する。エストロン―3―カルボキシレート誘導体(VNPP341(E5))の合成について、最初にエストロンの3―エノール炭素を、有機塩基(TEA)の存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(triflic anhydride)との反応によりこれをトリフレート(VNPP308)に変換することにより達成する29。次いで、一酸化炭素ガス、DMF中のメタノールの存在下、トリフレートをPd(OAc)2を触媒として、1,c―ビス(ジフェニルホスフェノ)プロパンをホスフィンリガンドとして使用するパラジウム触媒カルボニル化を介して、カルボン酸メチルで置き換える(VNPP309A)30。このエストロン―3―カルボキシレートの表題化合物17―1H―ベンズイミダゾリル誘導体(VNPP341(E5))の合成を、スキーム7において示すようなVN/124―1の合成についての本発明者らの日常的な方法に従うことによって達成する17。これは、3つの中間体工程、つまり、ヴィルスマイヤー―ハック反応を介する16―ホルミル―17―ブロモ誘導体の形成(VNPP315B)、C―17位に対するベンズイミダゾール環の縮合(VNPP330)、次いでPd触媒による16―脱ホルミル化(VNPP334(E6))を介し、そして最後にメチルエステル基の塩基性加水分解を経て、標的化合物VNPP341(E5)を得る。
エストロン―3―ヒドロキシ―17―1H―ベンゾアゾール(VNPP334(E21))誘導体の合成を、ピリジン中の酢酸無水物を用いて、市販のエストロンの3―アセチル化で開始し(スキーム8)、98%の単離収率を伴った(VNPP310)。次いで、これをヴィルスマイヤー―ハック反応に供して、DMFおよびクロロホルム中の三臭化リンで処理するこよにより、16―ホルミル―17―ブロモ誘導体(VNPP311)を、低い収率で得た。本発明者らの日常的なDMF中のK2CO3法に従うVNPP311の17位に対するベンズイミダゾールの縮合の試みにより、4つの成分の混合物(ベンズイミダゾール置換を伴うまたは伴わない部分3―脱アセチル化、アセチル化ベンズイミダゾールの産物、および基質)を得た。それゆえ、先ずVNPP311の3―アセチル基を、10% エタノール―KOHで処理することにより加水分解してVNPP312を得、次いでベンズイミダゾール基をDMF中のK2CO3を使用して縮合し(VNPP314)、そして最後にベンゾニトリル中の10% Pd/Cとともに灌流することにより16―脱ホルミル化して、最終化合物(VNPP338(E21))を最終工程において非常に低い単離収率(6%)で得た。
a試薬および条件: (i) KOH, DMSO, 室温, 2時間, 4―ブロモベンジルブロミド/4―ブロモフェニルエチルブロミド; 室温, 24時間 (ii) 方法 A: Pd(OAc)2, 対応するボロン酸, Na2CO3, TBAB, Ar, トルエン, H2O, エタノール, 灌流, 2―6時間; (iii) 3/4―ブロモヨードベンゼン, CuI, 1,10―フェナントロリン, Cs2CO3, DMF, 110 °C, 40 h; (iv) NH4Cl, NaN3, DMF, 120 oC, 20 h.
b試薬および条件: (i) MeP(C6H5)3Br, t―BuOK, THF, 24時間, 25 oC; (ii) VNPP371/1, トリエタノールアミン, Pd(OAc)2, 24時間, 100 oC.
C試薬および条件: (i) 3―イオドアニリン, Cul, 1,10―フェナントロリン, Cs2CO3, DMF, 110 oC, 40時間; (ii) 4―ヒドロキシ/メトキシベンズアルデヒド, エタノール, モレキュラーシーブ, 灌流, 一晩, 蒸発, MeOH, NaBH4,0 oC, 1時間; (iii) 4―メトキシベンゼンスルホニルクロライド, ピリジン, 125 oC, 24時間; (iv) 4―メトキシベンゾイルクロライド, TEA, EtOAc, 室温, 5時間
d試薬および条件: (i) 塩化メシル, ピリジン, 氷冷 (ii) イミダゾール, トルエン, 灌流, 12時間
e試薬および条件: (i) 1,1'―チオカルボニルジイミダゾール, CH3CN, MDC, 灌流, 5時間
f試薬および条件: (i) アリールアルキル/アルキルハロゲン化物, NaH, DMF, 30―65 oC , 1―12 時間
g試薬および条件: (i) トリフルオロメタンスルホン酸無水物, TEA, DCM, 0 oC, 1時間; (ii) 酢酸パラジウム(II), dppp, TEA, MeOH, DMF, 一酸化炭素, 0 oC, 9時間; (iii) PBr3, DMF, CHCl3, 灌流, 5 時間; (iv) ベンズイミダゾール, K2CO3, DMF, 80oC, 1時間; (v) ベンゾニトリル, 10% Pd/C, 185 oC, 12時間; (vi) MeOH, 10% メタノ―ル―KOH, 灌流, 2時間
h試薬および条件: (i) ピリジン, 酢酸無水物, 室温, 12時間, (ii) PBr3, DMF, CHCl3, 灌流, 5 時間; (iii) EtOH, 10% エタノール―KOH, 室温, 12時間; (iv) ベンズイミダゾール, K2CO3, DMF, 80 oC, 5 時間; (vi) ベンゾニトリル, 10% Pd/C, 185 oC, 12時間;
合成についての一般的な方法:
方法A1:ベンズイミダゾールのN―アルキル化(VNPP319CおよびVNPP346)。
DMSO(10mL、分子篩上で乾燥)を、KOH(0.95g、16.96mmol、粉砕パレット)に添加し、そして混合物を5分間撹拌した。次いで、ベンズイミダゾール(0.5g、4.23mmol)を添加し、そして対応する4―ブロモフェニルアルキルブロミド(8.46mmol)の添加の前に室温にて2時間撹拌した。反応混合物を24時間撹拌し、氷水混合物上に注ぎ、濾過し、乾燥し、そしてFCCにより精製した。
方法A2:ベンズイミダゾールのアリール化(化合物VNPP442、VNPP371/1およびVNPP423)
DMF中のベンズイミダゾール(1当量)、対応する置換ヨードベンゼン(1.2当量)、ヨウ化銅(0.01当量)、1,10―フェナントロリン(0.2当量)、および炭酸セシウム(2当量)を110度に40時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、そして溶媒を真空下でエバポレートした。残渣を水およびEtOACとともに撹拌し、濾過し、有機層を分離し、乾燥し(Na2SO4)、そして溶媒を真空下で取り除いた。粗生成物を、グラジエント溶媒[石油エーテル/EtOAc(8:2)次いで(1:1)および微量のTEA]を使用してFCCにより精製した。
方法B:鈴木カップリング。
対応する臭素化芳香族化合物(1当量)を、トルエン(7mL/mmol)中に溶解し、そしてこれに、2.0M Na2CO3水溶液(3.2mL/mmol)、対応するボロン酸(1.5〜2当量)、エタノール(3.2mL/mmolのボロン酸)、および臭化テトラブチルアンモニウム(1当量)を添加した。混合物を真空下で脱酸素化し、アルゴンでフラッシュした。このサイクルを5回反復した後、Pd(OAc)2(5mol%)を添加し、そして得られた懸濁液を、2〜6時間灌流した。反応混合物を冷却し、EtOAc(10mL)および水(10mL)を添加し、そして有機相を分離した。水相をEtOAcで抽出した(2×10mL)。合わせた有機相をかん水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、セライト(Celite)のショートプラグで濾過し、そして真空下でエバポレートした。化合物を、5インチシリカゲルカラムにおいて、FCCにより、石油エーテル/EtOAc(1:1)を使用して非極性混入物を除去し、次いでDCM中の2%メタノールを使用して精製した。別に言及しない限り、この方法により、大部分のビフェニルを合成し、単離し、そして精製した。
方法C:テトラゾールへのニトリルの変換
DMF中の対応するニトリル化合物(1当量)、アジ化ナトリウム(12.5当量)、および塩化アンモニウム(12.5当量)の混合物を120℃にて20時間加熱した。反応混合物を氷冷水(30mL)に注ぎ、そして希釈HCl溶液で酸性化した。酸性化の際に得られた白色沈殿物を濾過し;乾燥し、そして水相をEtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥し、そしてエバポレートした。EtOAc抽出により得られた粗固体および粗生成物を合わせ、ショートカラムでFCC[DCM中の10%メタノール]により精製して、純粋なテトラゾール誘導体を得た。
方法D:アミン誘導体(VNPP428(Am―a1), VNPP429(Am―a2))
エタノール中のVNPP423(1当量)、対応するアルデヒド(1当量)、および分子篩の混合物を、一晩灌流した。次いで、溶媒をエバポレートし、メタノールで再構成し、そしてNaBH4(2当量)を氷冷温度にて添加し、そして1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、次いでFCC[石油エーテル/EtOAc/TEA(3:2:0.01)]により精製した。
実験
1―(4―ブロモフェネチル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP319C)
方法A1:KOH(0.95g、16.96mmol)、DMSO(10ml)、ベンズイミダゾール(0.5g、4.23mmol)および4―ブロモフェニルエチルブロミド(2.23g、8.46mmol)を使用。ショートカラム[DCM中の2%メタノール]を使用して、粗生成物をFCCにより精製してVNPP319C(1.05g、82.7%)を得た:融点124―126℃; IR (Neat) 1610, 1500, 1486, 1456, 1242, 1168, 1069, 1008, 805, 747 cm―1; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.10 (t, J = 6.94 Hz, 2 H, CH2), 4.38 (t, J = 6.87 Hz, 2 H, =N―CH2), 6.86 (d, J = 8.09 Hz, 2 H, Ar―22 および62 Hs), 7.27―7.34 (m, 2 H, Ar―51および61Hs), 7.35―7.41 (comp, 3 H, Ar―71, 32 および 52 Hs ), 7.58 (s, 1H, Ar― 21H), 7.77―7.85 (dd, J = 6.65, 1.75 Hz, 1H, Ar―41H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 35.6, 46.4, 109.4, 120.6, 121.0, 122.2, 123.0, 130.3 (2 X C), 131.9 (2 X C), 133.4, 136.4, 142.9, 143.9
1―(4―ブロモベンジル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP346)
方法A1:KOH(0.95g、17mmol)、DMSO(10ml)、ベンズイミダゾール(0.5g、4.23mmol)および4―ブロモベンジルブロミド (2.11g、8.46mmol)を使用する。ショートカラム[石油エーテル中の6%EtOAc、次いで20%]を使用して、粗生成物をFCCにより精製してVNPP346(1.0g、82.6%)を得た:融点87―91℃; IR (Neat) 1591, 1617, 1488, 1468, 1364, 1285, 1260, 1205, 1172, 1099, 739 cm―1; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 5.32 (s, 2 H, CH2), 7.05 (d, 2 H, J = 8.24 Hz, Ar―22 および62 Hs), 7.24―7.27 (comp, 3 H, Ar―51 , 61および71―Hs), 7.47 (d, 2 H, J = 8.39 Hz, Ar―32, 52 Hs ), 7.83 (d, 1H, J = 7.48 Hz, Ar―41H), 7.95 (s, 1H, Ar―21H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 110.2, 120.8, 122.5, 123.1, 123.5, 124.0, 127.0, 131.0, 131.3, 133.3, 137.5, 141.9, 144.0
1―(4―ブロモフェニル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP442)
方法A2:4―ブロモヨードベンゼンを使用。収率14%:融点100―1℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 ― 7.37 (m, 2 H, Ar―51 および 61Hs), 7.39 ― 7.44 (d, 2 H, Ar―22, 62 Hs), 7.48 ― 7.56 (m, 1H, Ar―71), 7.69 ― 7.74 (d, 2 H, Ar―32, 52 Hs), 7.86 ― 7.91 (m, 1H, Ar―41), 8.08 (s, 1H, Ar―21); 13C NMR (500 MHz, CDCl3) δ 144.11, 141.98, 135.41, 133.48, 133.27, 125.55, 123.97, 123.05, 121.66, 120.81, 110.22
1―(3―ブロモフェニル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP371/1)
方法A2: 3―ブロモヨードベンゼンを使用。収率60.8%: 融点77―79℃; 1H NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 7.34 (quin, J=7.40 Hz X 4, 2 H, Ar―51 および 61Hs), 7.56―7.62 (m, 1H, 52 H), 7.64 (d, J=7.48 Hz, 1H Ar―62 H), 7.71 (d, J=8.09 Hz, 1H, Ar―71H), 7.74 (d, J=7.93 Hz, 1H, Ar―42 H), 7.79 (d, J=7.48 Hz, 1H Ar―41H), 7.96 (s, 1H, Ar―21H), 8.60 (s, 1H, Ar―22 H); 13C NMR (500 MHz, CDCl3) δ 144.2, 142.1, 137.7, 133.5, 131.5, 131.3, 127.2, 124.2, 123.7, 123.3, 122.7, 120.9, 110.4
1―(3―アミノフェニル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP423)
方法A2: 3―ヨードアニリンを使用。収率78%: 融点137―38℃; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.94 (br. s., 2 H, NH2), 6.72 ― 6.77 (m, 1H, Ar―52 H), 6.78 (s, 1H, Ar―22 H), 6.87 (d, J=7.34 Hz, 1H, Ar―42 H), 7.27 ― 7.40 (m, 3 H, Ar―62, 51 および 61Hs), 7.54 ― 7.63 (m, 1H, Ar―41), 7.81 ― 7.92 (m, 1H, Ar―71H), 8.09 (s, 1H, Ar―21H); 13CNMR (500 MHz, CDCl3) δ 148.0, 142.3, 137.3, 133.6, 130.8, 123.5, 122.6, 120.5, 114.4, 113.7, 110.7, 110.1
3―[4―(ベンズイミダゾリルメチル)フェニル]―1―メトキシベンゼン (VNPP347B (B1))
方法B: VNPP346(0.3 g, 1.05 mmol)および3―メトキシフェニルボロン酸(0.24 g, 1.57 mmol)を使用。収率(0.31 g, 94% ): 融点 132―133℃; IR (Neat2960, 1607, 1584, 1567, 1482, 1437, 1296, 1208, 1174, 1058, 1014, 839, 777 cm―1; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 3 .87 (s, 3 H, CH3), 5.43 (s, 2 H, CH2), 6.92 (dd, J=8.24, 1.98 Hz, 1H, Ar―43 H), 7.09 (s, 1H, Ar―23 H), 7.15 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―63 H), 7.25―7.28 (m, 2 H, Ar―51および61Hs), 7.28―7.32 (m, 2 H, Ar―22および62 Hs), 7.32―7.39 (m, 2 H, Ar―53および71Hs), 7.57 (d, J=8.09 Hz, 2 H, Ar―32および52 H), 7.86 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―41H), 8.01 (s, 1H, Ar―21―H); 13CNMR (500 MHz, CDCl3) δ 160.2, 144.1, 143.4, 142.0, 141.3 134.7, 134.1, 130.0, 127.9 (2 x C), 127.7 (2 x C), 123.3, 122.5, 120.6, 119.7, 113.1, 113.0, 110.3, 55.5, 48.7
3―[4―(ベンズイミダゾリルメチル)フェニル]ベンゼンカルボニトリル (VNPP358 (B2))
方法B: VNPP346 (0.19 g、0.66 mmol)および3―ニトリルフェニルボロン酸(0.15g、1mmol)を使用。収率 (0.18g, 86.7% ): 融点 133―135 °C; IR (Neat) 2230, 1491, 1458, 1368, 1286, 1260, 1183, 796 cm―1; 1H NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 5.57 (s, 2 H, CH2), 7.17―7.25 (m, 2 H, Ar―51 および61Hs), 7.43 (m, J=8.24 Hz, 2 H, Ar―22および62 Hs), 7.54―7.59 (m, 1H, Ar―71H), 7.65 (m, 2 H, Ar―41および53H), 7.72 (m, 2 H, Ar―32および52 Hs), 7.81 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―63 H), 7.99 (d, J=8.70 Hz, 1H, Ar―64 H), 8.12 (s, 1H, Ar―22 H), 8.46 (s, 1H, Ar―23 H); 13CNMR (500 MHz, CDCl3) δ 144.1, 143.5, 141.7, 139.0, 136.0, 134.0, 131.6, 131.1, 130.8, 129.9, 128.0, 127.9, 123.5, 122.6, 120.7, 118.9, 113.2, 110.2, 48.6
3―[4―(ベンズイミダゾリルメチル)フェニル]フェノール (VNPP356 (B3))
方法B:VNPP346(0.20g、0.7mmol)および3―ヒドロキシフェニルボロン酸 (0.15g, 1.08mmol)を使用。収率 (0.14 g, 65.7% ): 融点 231―232 °C; IR (Neat) 3103, 1582, 1567, 1504, 1476, 1364, 1305, 1219, 1196, 830, 777cm―1; 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 5.54 (br. s., 2 H, CH2), 6.77 (d, J=7.32 Hz, 1H, Ar―43 H), 7.00 (br. s., 1H, Ar―23 H), 7.03 (d, J=7.48 Hz, 1H, Ar―63 H), 7.22 (m, J=7.02 Hz, 3 H, Ar―51, 61 および53Hs), 7.38 (d, J=7.48 Hz, 2 H, Ar―22および62Hs ), 7.57 (d, J=7.02 Hz, 3 H, Ar―32, 52 および 71Hs ), 7.69 (d, J=6.87 Hz, 1H, Ar―41H), 8.46 (s, 1H, Ar―21H), 9.56 (s, 1H, ―OH); 13C NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 158.4, 144.9, 144.2, 141.7, 140.4, 136.7, 134.3, 130.5, 128.5 (2 X C), 127.5 (2 X C), 123.1, 122.2, 120.1, 118.0, 115.2, 114.1, 111.3, 47.9
3―[4―(ベンズイミダゾリルメチル)フェニル]安息香酸 (VNPP360 (B7))
方法Bを僅かに改変: VNPP346 (0.19g, 0.66mmol) および3―カルボキシフェニルボロン酸 (0.17g, 1mmol)および2M Na2CO3水溶液(2×2.13mL)。反応の完了後、反応混合物を希塩酸で中和し、EtOAcで抽出し、濾過、そして濃縮した。FCC [石油エーテル/EtOAc (1:1)、次いでDCM中の4%エタノールおよび微量のCH3COOH]による精製で、VNPP360 (0.03 g, 14% )を得た: 融点 240―242 °C; IR (Neat) 3337, 1615, 1499, 1461, 1266, 1207, 806, 735 cm―1 1H NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 5.57 (s, 2 H, CH2), 7.21 (quind, J=7.17 x 4, 1.37 Hz, 2 H, Ar―51および61Hs), 7.42 (d, J=8.24 Hz, 2 H, Ar―22および62 Hs), 7.52―7.58 (m, 2 H, Ar―41および71Hs), 7.67 (m, 3 H, Ar―53, 32および52 Hs), 7.84 (d, J=8.09 Hz, 1H, Ar―63 H), 7.91 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―43 H), 8.14 (s, 1H, Ar―21H), 8.45 (s, 1H, Ar―23 H); 13C NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 168.2, 144.2, 140.4, 139.4, 137.2, 134.3, 133.0, 131.2, 129.8, 129.0, 128.8, 128.7 (2 X C), 128.0, 127.7 (2 X C), 122.4, 122.1, 120.1, 111.3, 47.9
5―{3―[4―(ベンズイミダゾリルメチル)フェニル]フェニル}―1H―1,2,3,4―テトラゾール (VNPP361 (B11))
方法C: 0.85 g (0.274mmol)のVNPP358を使用。収率(0.075g, 77.4%): 融点231―233℃; IR (Neat) 3337, 1615, 1499, 1461, 1266, 1207, 806, 735 cm―1 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 5.59 (s, 2 H, CH2), 7.22 (quin, J=7.13 Hz, 2 H, Ar―51 および 61Hs ), 7.45 (d, J=7.78 Hz, 2 H, Ar―22 および 26 Hs), 7.59 (d, J=6.71Hz, 2 H, Ar―32 および52Hs), ), 7.68 (d, J=7.32 Hz, 1H, Ar―63 H), 7.70―7.79 (m, 3 H, Ar―71, 53, および 41), 8.07 (d, J=7.48 Hz, 1H, Ar―43 H), 8.40 (br. s., 1H, Ar―21H), 8.49 (br. s., 1H, Ar―23 H); 13CNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 157.7, 144.9, 144.2, 140.8, 139.6, 137.2, 134.3, 130.3, 128.7 (2 X C), 128.3, 127.7 (2 X C), 126.3, 125.4, 124.6, 123.1, 122.2, 120.1, 111.4, 47.9
3―[4―(2―ベンズイミダゾリルエチル)フェニル]―1―メトキシベンゼン(VNPP321(B18))
方法B: VNPP319C (0.2g, 0.66mmol) および3―メトキシフェニルボロン酸 (0.16g, 1.05mmol)を使用。ショートカラムでのFCC [石油エーテル/EtOAc (1:1)] による精製で、VNPP321を粘性液体として得た (0.16 g, 73% ): IR (Neat) 2936, 1599, 1480, 1457, 1288, 1214, 1168, 1051, 778, 741 cm―1; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.16 (t, J=7.02 Hz, 2 H, CH2), 3.85 (s, 3 H, CH3), 4.41 (t, J=7.02 Hz, 2 H, =N―CH2), 6.88 (dd, J=8.24, 1.83 Hz, 1H, Ar―43―H), 7.05―7.10 (m, 3 H, Ar―63, 51 および 61Hs), 7.13 (d, J=7.63 Hz, 1H, Ar―71―H), 7.28―7.36 (m, 3 H, Ar―22, 62 および 23 Hs), 7.37―7.42 (m, 1H, Ar―53―H), 7.48 (d, J=8.09 Hz, 2 H, Ar―32 および52 Hs). 7.66 (s, 1H, Ar―21―H), 7.82 (dd, J=6.18, 2.52 Hz, 1H, Ar―41H);13C NMR (500 MHz, CDCl3) δ 160.1, 143.9, 143.1, 142.3, 140.1, 136.9, 133.7, 130.0, 129.2 (2 X C), 127.7 (2 X C), 123.2, 122.4, 120.6, 119.7, 112.9, 112.9, 109.8, 55.5, 46.8, 36.0
3―[4―(2―ベンズイミダゾリルエチル)フェニル]フェノール (VNPP355 (B19))
方法B: VNPP319C (0.21 g, 0.7mmol)および3―ヒドロキシフェニルボロン酸(0.15 g, 1.08mmol)を使用。収率 (0.08 g, 37%): 融点 226―227 °C; IR (Neat) 2931, 1585, 1499, 1456, 1307, 1215, 1200, 785 cm―1; 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 3.16 (t, J=7.10 Hz, 2 H, CH2), 4.52 (t, J=7.17 Hz, 2 H, =N―CH2), 6.77 (d, J=7.48 Hz, 1H, Ar―43―H), 6.97―7.09 (m, 2 H, Ar―63, 51Hs), 7.15―7.32 (m, 5 H, Ar―71, 23, 53, 22 および 62 Hs), 7.49 (d, J=7.78 Hz, 2 H, Ar―32, 52 Hs), 7.59―7.73 (m, 2 H, Ar―81, 51Hs), 8.10 (s, 1H, Ar―21H), 9.54 (s, 1H, ―OH); 13CNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 158.4, 144.5, 144.0, 141.9, 139.1, 138.0, 134.3, 130.5, 129.9 (2 X C), 127.1 (2 X C), 122.8, 122.1, 120.0, 117.9, 114.9, 113.9, 111.1, 46.0, 35.6
3―[4―(2―ベンズイミダゾリルエチル)フェニル]ベンゼンカルボニトリル (VNPP357 (B20))
方法B: VNPP319C (0.2 g, 0.66mmol) および3―ニトリルフェニルボロン酸 (0.15 g, 1 mmol)を使用。収率(0.18 g, 83.5% ): 融点 157―159 °C; IR (Neat) 3073, 2227, 1493, 1456, 1396, 1325, 1283, 1224, 796, 749 cm―1; 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 3.19 (t, J=7.32 Hz, 2 H, CH2), 4.54 (t, J=7.32 Hz, 2 H, =N―CH2), 7.20 (t, J=7.55 Hz, 1H, Ar―51H), 7.26 (t, J=7.55 Hz, 1H, Ar―61H), 7.32 (d, J=8.09 Hz, 2 H, Ar―22, 62 Hs), 7.63 (d, J=6.87 Hz, 1H, Ar―71H), 7.64―7.70 (m, 4 H, Ar―32, 52, 41 および53 Hs), 7.80 (d, J=7.63 Hz, 1H. Ar―63 H), 8.00 (d, J=8.09 Hz, 1H, Ar―43―H), 8.09 (s, 1H, Ar―23 H), 8.13 (s, 1H Ar―21H); 13C NMR (500 MHz, CDCl3) δ 144.1, 143.1, 142.0, 138.0, 137.8, 133.6, 131.5, 130.9, 129.8, 129.7, 129.5, 127.6, 127.6, 123.1, 122.3, 120.8, 120.6, 119.0, 113.1, 109.7, 46.6, 36.0
1―(3'―メトキシ―[1,1'―ビフェニル]―4―イル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP444B(B23))
方法B: VNPP442および3―メトキシフェニルボロン酸を使用。 FCC [石油エーテル/EtOAc (3:1)]による精製で、固体 VNPP444B(B23) (0.03 g, 27%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.90 (s, 3 H, CH3), 6.96 (dd, J=8.07, 2.20 Hz, 1H, Ar―43―H), 7.18 (t, J=1.96 Hz, 1H), 7.23 (d, J=7.58 Hz, 1H), 7.33 ― 7.39 (m, 2 H), 7.39 ― 7.45 (m, 1H), 7.56 ― 7.64 (m, 3 H), 7.79 (d, J=8.56 Hz, 2 H, Ar―32 , 52―Hs), 7.87 ― 7.94 (m, 1H), 8.16 (s, 1H, Ar―21H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.13, 144.16, 142.25, 141.31, 140.95, 135.60, 133.72, 130.05, 128.74, 124.28, 123.76, 122.86, 120.71, 119.61, 113.15, 113.04, 110.51, 55.38
1―(3'―ヒドロキシ―[1,1'―ビフェニル]―3―イル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP441C(B24))
方法B: VNPP371/1および3―ヒドロキシフェニルボロン酸を使用する。FCC [石油エーテル/EtOAc (3:1)]による精製で、固体 VNPP441C(B24)(0.047g, 43% ) を得た: 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.98 (d, J=8.07 Hz, 1H, Ar―43), 7.17 (br. s., 2 H), 7.20 ― 7.24 (m, 1H), 7.28 ― 7.39 (m, 2 H), 7.42 (d, J=7.34 Hz, 1H), 7.49 (d, J=7.83 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.59 (t, J=7.83 Hz, 1H), 7.68 (d, J=7.58 Hz, 1H), 7.89 (d, J=7.82 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H, Ar―21); 13CNMR (101 MHz, CDCl3) δ 157.58, 143.34, 142.90, 141.93, 140.85, 136.36, 133.63, 130.44, 130.36, 127.06, 124.16, 123.29, 122.89, 122.76, 120.19, 118.74, 115.77, 114.18, 110.75
1―(3'―メトキシ―[1,1'―ビフェニル]―3―イル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP420 (B25))
方法B:VNPP371/1および3―メトキシフェニルボロン酸を使用。FCC [石油エーテル/EtOAc (3:1)]による精製で、粘着性固体VNPP420(B25) (0.1 g, 91% )を得た: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.88 (br. s., 3 H, CH3), 6.96 (d, J=7.34 Hz, 1H, Ar―43 H), 7.15 (br. s., 1H, Ar―63 H), 7.22 (br. s., 1H, Ar―51H), 7.35 (br. s., 2 H, Ar―61, 23 Hs ), 7.41 (br. s., 1H, Ar―53 H), 7.51 (br. s., 1H, Ar―62 H), 7.59 (d, J=3.42 Hz, 1H, Ar 52 H), 7.64 (s, 1H, Ar―42 H), 7.68 (s, 1H, Ar―41H ), 7.72 (br. s., 1H, Ar―71H), 7.89 (br. s., 1H, Ar―22 H), 8.17 (br. s., 1H, Ar―21); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 160.1, 144.1, 143.3, 142.3, 141.2, 136.8, 133.7, 130.4, 130.1, 126.8, 123.7, 122.8, 122.8, 122.8, 120.7, 119.6, 113.4, 113.0, 110.5, 55.3; HRMS calcd323.1154 (C20H16N2O)Na+, found 323.1156。
3―[4―(2―ベンズイミダゾリルエチル)フェニル]安息香酸 (VNPP359)
方法Bを僅かに改変: VNPP319C (0.2 g, 0.66 mmol)および3―カルボキシフェニルボロン酸 (0.17 g, 1 mmol)および2 M Na2CO3水溶液 (2 ×2.13 mL)を使用。反応の完了後、反応混合物を希塩酸で中和し、EtOAcで抽出し、濾過、そして濃縮した。FCC [石油エーテル/EtOAc (1:1)、次いでDCM中の7%エタノールおよび微量のCH3COOH]による精製で、VNPP359 (0.07 g, 29% )を得た:融点 215―217 °C; IR (Neat) 1689, 1505, 1438, 1310, 1242, 1164, 765, 754 cm―1; 1H NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 3.19 (t, J=7.25 Hz, 2 H, CH2), 4.55 (t, J=7.25 Hz, 2 H, =N―CH2), 7.19―7.24 (m, 1H, Ar―51―H), 7.24―7.29 (m, 1H, Ar―61H), 7.31 (d, J=8.09 Hz, 2 H, Ar―22, 62 Hs), 7.56―7.63 (m, 3 H, Ar―32, 52, 71Hs), 7.64―7.70 (m, 2 H, Ar―41, 53 Hs), 7.86―7.92 (m, 1H, Ar―43―H), 7.94 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―63―H), 8.11 (s, 1H, Ar―21H), 8.17 (m, 1H, Ar―23― H), 13.07 (br, 1H, COOH); 13C NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 167.9, 144.5, 144.0, 140.8, 138.6, 138.1, 134.3, 132.2, 131.5, 130.1 (2 X C), 129.9, 128.7, 127.7, 127.3 (2 X C), 122.8, 122.1, 120.0, 111.1, 45.9, 35.6
5―{3―[4―(ベンズイミダゾリルエチル)フェニル]フェニル}―1H―1,2,3,4―テトラゾール (VNPP364)
方法C: 0.85 g (0.26 mmol) のVNPP357を使用。収率(0.07 g, 76.5%): 融点 223―225 °C; IR (Neat) 1575, 1505, 1456, 1230, 992, 800, 742 cm―113; 1H NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 3 .20 (t, J=7.17 Hz, 3 H, CH2), 4.56 (t, J=7.25 Hz, 2 H, =N―CH2), 7.20 (t, J=7.55 Hz, 1H, Ar―51H), 7.26 (t, J=7.48 Hz, 1H, Ar―61H), 7.33 (d, J=7.93 Hz, 2 H, Ar―22, 62Hs), 7.61―7.72 (m, 5 H, Ar―32, 52, 63, 53 および 71Hs), 7.86 (d, J=7.78 Hz, 1H, Ar―41H), 8.02 (d, J=7.63 Hz, 1H, Ar―43 H), 8.10 (s, 1H, Ar―22 H), 8.29 (s, 1H, Ar―24― H); 13C NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 156.0,144.5, 143.8, 141.4, 138.8, 137.9, 134.3, 130.7, 130.2 (2 X C), 129.7, 127.4 (2 X C), 126.4, 125.7, 125.6, 122.9, 122.1, 120.0, 111.2, 46.0, 35.6
6―(3―ベンズイミダゾリルフェニル)ナフタレン―2―オール (VNPP372/2 (Na1))
方法B: VNPP371/1 (0.1 g, 0.37 mmol) および6―ヒドロキシナフチル―2―ボロン酸 (0.1 g, 0.53 mmol)を使用。ショートカラムでのFCC[石油エーテル/EtOAc (1:1)次いで、DCM中の2%エタノールおよび微量のTEA]による精製で、VNPP372/2 (0.1 g, 81% )を得た: 融点 252―253 °C; IR (Neat) 1599, 1495, 1462, 1229, 1196, 962, 792, 741 cm―1; 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 7.14 (d, J=8.54 Hz, 1H, Ar―73 H), 7.17 (d, J = 2.5 Hz, 1H, Ar―53 H), 7.35 (p, J = 7.4 Hz, 2 H, Ar―61 および 51Hs), 7.67 (d, J = 7.8 Hz, 1H, Ar―62 H), 7.70―7.75 (m, 2 H, Ar―42 および52 Hs), 7.81 (d, J = 8.5 Hz, 2 H, Ar Hs), 7.87 (dd, J = 8.7, 3.3 Hz, 2 H, Ar Hs), 7.90 (d, J = 7.6 Hz, 1H, Ar―83 H), 8.04 (s, 1H, Ar―103 H), 8.25 (s, 1H, Ar―21H), 8.70 (s, 1H, Ar―22 H), 9.87 (s, 1H, ―OH); 13CNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 156.5, 144.5, 144.1, 142.9, 137.3, 134.8, 133.8, 131.2, 130.6, 128.6, 127.4, 126.5, 126.4, 125.9, 124.2, 123.1, 122.7, 122.5, 120.6, 119.8, 111.4, 109.1
6―(3―ベンズイミダゾリルフェニル)―2―メトキシナフタレン (VNPP373/2 (Na2))
方法B: VNPP371/1および6―メトキシナフチル―2―ボロン酸を使用 ショートカラムでのFCC [石油エーテル/EtOAc/TEA (4:2:0.1)] による精製で、VNPP373/2 (Na2) (0.1 g, 81% )を得た: 融点 156―157 °C; IR (Neat) 1604, , 1499, 1450, 1228, 1202, 1037, 837, 733 cm―1; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.95 (br. s., 3 H, CH3), 7.14 ― 7.23 (m, 2 H), 7.36 (br. s., 2 H), 7.51 (br. s., 1H), 7.62 (br. s., 1H), 7.67 (br. s., 1H,), 7.73 (d, J=8.56 Hz, 1H), 7.80 (br. s., 2 H), 7.84 (br. s., 2 H), 7.90 (br. s., 1H), 8.02 (br. s., 1H), 8.20 (br. s., 1H); 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 3.90 (br. s., 3 H), 7.38 (s, 2 H), 7.35 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.71 (s, 2 H), 7.89 ― 7.99 (m, 4 H), 8.07 (br. s., 1H), 8.32 (br. s., 1H), 8.71 (br. s., 1H); 13CNMR (101 MHz, CDCl3) δ 158.1, 144.1, 143.4, 142.3, 136.9, 134.7, 134.2, 133.8, 130.4, 129.8, 129.1, 127.6, 126.8, 125.9, 125.6, 123.7, 122.8, 122.7, 122.5, 120.7, 119.5, 110.5, 105.6, 55.3 ; HRMS calcd373.1311 (C24H18N2O)H+, found 373.1314。
4―ヒドロキシスチレン(hydrosystylene) (VNPP383/2)
乾燥THF (30 mL)中の臭化メチルトリフェニルホスホニウム (3.85g, 10.8mmol)の溶液に、t―BuOK (1.3g, 11.6mmol)を数回に分けて30分間にわたって添加した。反応混合物をアルゴン下で1時間撹拌し、次いで4―ヒドロキシベンズアルデヒド (0.5g, 4.09mmol)を添加し、そしてさらに3時間撹拌を継続した。次いで、反応混合物をDCM (100ml)で希釈し、水およびかん水で洗浄し、乾燥し (Na2SO4)、そして溶媒を真空下でエバポレートした。粗生成物をFCC [石油エーテル/EtOAc (4:1)]により精製して、VNPP383/2 (0.25 g, 50.8%)を得た: 融点101―105 °C; IR (Neat) 3299, 1611, 1597, 1509, 1443, 1365, 1222, 1171, 824 cm―1; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 4.13 (br, 1H, ―OH), 5.06―5.18 (m, 1H, Vinyl CH2―H), 5.54―5.65 (m, 1H, Vinyl CH2 ―H), 6.65 (dd, J=17.47, 10.91Hz, 1H, Vinyl CH), 6.79 (dd, J=8.39 Hz, 2 H, Ar―2, 6 Hs), 7.30 (dd, J=8.39 Hz, 2 H, Ar―3, 5 Hs)
4―[(1E)―2―(3―ベンズイミダゾリルフェニル)ビニル]フェノール (VNPP388 (S1))
p―ヒドロキシスチレン(hydrosystylene) (VNPP383―2) (0.1g, 0.83mmol), 1―(3―ブロモフェニル)―1H―ベンゾ[d]イミダゾール (VNPP371/1) (0.12g, 0.44mmol), トリエタノールアミン (0.065g, 0.43mmol) および酢酸パラジウム(II) (0.004g, 0.018mmol)の混合物を、アルゴン下、100℃にて24時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、2NHClの添加によりクエンチし、そしてEtOAcで抽出した(3×10mL)。有機相を乾燥し(Na2SO4)、エバポレートし、そして粗生成物をFCC [石油エーテル/EtOAc/TEA (3:2: 0.01)]により精製して、純粋なVNPP388(0.025g, 19%)を得た: 融点 182―184 °C; IR (Neat1596, 1580, 1496, 1454, 1278, 1232, 1217, 1171, 819 cm―1; 1HNMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 6.79 (m, J=8.31Hz, 2 H, Ar―33 および 35 Hs), 7.14 (d, J=16.38 Hz, 1H, Vinyl CH), 7.29―7.37 (m, 3 H, Vinyl CH, Ar―16 および15 Hs), 7.46 (m, J=8.31Hz, 2 H, Ar―32 および 36 Hs), 7.53―7.66 (m, 4 H, Ar―26, 14, 25 および24 Hs), 7.79 (d, J=7.58 Hz, 1H, Ar―17 H), 7.85 (s, 1H, Ar―12 H), 8.60 (s, 1H, Ar―22 H), 9.63 (s, 1H, ―OH); 13C NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 158.1, 144.3, 143.8, 140.2, 136.9, 133.6, 130.7, 130.6, 128.6, 128.2, 125.7, 124.4, 123.9, 122.9, 122.4, 121.4, 120.4, 116.0, 111.2
1―[(1E)―2―(3―ベンズイミダゾリルフェニル)ビニル]―4―メトキシベンゼン (VNPP391B3(S2))
VNPP388 (S1)の合成についての手順に従ってp―メトキシフェニリスチレンを使用して合成した。粗生成物をFCC [石油エーテル/EtOAc/DCM/TEA (6:1:1: 0.01)]により精製して、純粋なVNPP391B3(S2) (0.1 g, 83.4%) を得た:融点95―96 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.84 (s, 3 H, CH3), 6.89 ― 6.95 (m, 2 H, Ar―33 および53Hs), 7.03 (d, J=16.38 Hz, 1H, Vinyl CH), 7.15 (d, J=16.14 Hz, 1H, Vinyl CH), 7.33 ― 7.40 (m, 3 H, Ar―61, 51および 23Hs), 7.46 ― 7.51 (m, 2 H, Ar― 63および 62 Hs), 7.52 ― 7.60 (m, 3 H, Ar―, 41, 52 および42Hs), 7.62 (s, 1H, Ar―22 H), 7.88 ― 7.93 (m, 1H, Ar―71H), 8.16 (s, 1H, Ar―21H) 13CNMR (400 MHz, CDCl3) δ 159.7, 144.1, 142.3, 139.9, 136.8, 133.7, 130.2, 130.2, 129.4, 128.0 (2 X C), 125.8, 124.9, 123.7, 122.8, 122.5, 121.5, 120.6, 114.2 (2 X C), 110.5, 55.3; HRMS calcd 349.1311 (C21H18N2O)Na+, found 349.1314。
4―{[(3―ベンズイミダゾリルフェニル)メチル]アミノ}フェノール (VNPP428(Am―a1))
方法D: 4―ヒドロキシベンズアルデヒドを使用。収率33.8%; 融点94―97 °C; 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 4.14 ― 4.28 (m, 2 H, CH2), 6.65 ― 6.80 (m, 5 H), 7.19 (d, J=7.34 Hz, 2 H), 7.26 (br. s., 2 H), 7.31 (br. s., 1H), 7.74 (d, J=6.85 Hz, 1H), 8.45 (br. s., 1H), 9.32 (br. s., 1H); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.28 (s, 2 H, CH2), 4.61 (s, 1H, NH), 6.66 (t, J=2.08 Hz, 1H), 6.68 ― 6.73 (m, 1H), 6.75 ― 6.80 (m, 1H), 6.85 ― 6.91 (m, 2 H), 7.19 ― 7.25 (m, 2 H), 7.27 ― 7.32 (m, 2 H), 7.41 (d, J=4.16 Hz, 1H), 7.80 ― 7.89 (m, 1H), 8.09 (s, 1H); 13C NMR (101 MHz, DMSO―d6) δ 156.7, 150.4, 143.4, 137.1, 130.7, 130.0, 128.9 (2 X C), 128.2, 123.6, 122.7, 120.3, 115.6 (2 X C), 115.2, 112.4, 111.3, 110.6, 106.9, 46.3; HRMS calcd 316.1444 (C20H17N3O)H+, found 316.1446。
[(3―ベンズイミダゾリルフェニル)メチル](4―メトキシフェニル)アミン (VNPP429(Am―a2))
方法D: 4―メトキシベンズアルデヒドを使用。収率50%; 融点 121―22 °C; 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 3.74 (br. s., 3 H), 4.22 ― 4.34 (m, 2 H), 6.63 ― 6.79 (m, 4 H), 6.93 (d, J=7.83 Hz, 2 H), 7.17 ― 7.38 (m, 6 H), 7.73 (d, J=6.85 Hz, 1H), 8.45 (br. s., 1H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 159.0, 149.3, 144.0, 142.3, 137.4, 133.6, 130.6, 130.4, 128.7 (2 X C), 123.4, 122.6, 120.4, 114.2 (2 X C), 112.6, 112.4, 110.8, 107.6, 55.3, 47.5; HRMS calcd 352.1420 (C21H19N3O)Na+, found 352.1422。
N―(3―ベンズイミダゾリルフェニル)(4―メトキシフェニル)カルボキサミド (VNPP432 (Amd―b2))
EtOAc (10 mL) 中のVNPP423 (0.15g, 0.72mmol), TEA (0.1g, 1.0mmol) および4―メトキシベンゾイルクロリド (0.3g, 1.8mmol)の混合物を、室温にて5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を石油エーテル―EtOAc混合液 (3:2)、次いで水で洗浄した。母液をFCC[DCM中の1% エタノールおよび微量のTEA]により別々に精製した。全体の収率0.12 g (48.7%): 融点 212―214 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.83 (s, 2 H), 6.93 (d, J=6.85 Hz, 2 H) 7.06 (d, J=7.82 Hz, 1H) 7.19 (t, J=7.58 Hz, 1H) 7.31 ― 7.44 (m, 4 H) 7.77 ― 7.81 (m, 2 H) 7.97 (d, J=8.31Hz, 1H) 8.02 (s, 1H) 8.31 (s, 1H, Ar―21) 8.72 (s, 1H, NH); HRMS calcd344.1393 (C21H17N3O2)H+, found 344.1397。
(3―ベンズイミダゾリルフェニル)[(4―メトキシフェニル)スルホニル]アミン (VNPP431(SulAmd―2))
ピリジン中のVNPP423 (0.15 g, 0.72 mmol), 4―メトキシベンゼンスルホニルクロリド (0.44 g, 2.15 mmol)の混合物を24時間灌流した。室温に冷却し、氷冷水上に注ぎ、EtOAcで抽出し、エバポレートし、そして粗生成物をFCC [DCM中の1% エタノールおよび微量のTEA]により精製した。VNPP431(SulAmd―2) (0.13 g, 47.8%): 融点 169―71 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.84 (s, 3 H, CH3) 6.90 ― 6.97 (m, 2 H, Ar―22, 42 Hs) 7.13 ― 7.19 (m, 1H, Ar―62 H) 7.21 ― 7.26 (m, 1H, Ar―52 H) 7.28 ― 7.31 (m, 2 H, Ar―Hs) 7.32 (d, J=1.96 Hz, 1H, Ar―H) 7.33 ― 7.40 (m, 2 H, Ar―Hs) 7.41 ― 7.48 (m, 1H, Ar―H) 7.76 ― 7.81 (m, 2 H, Ar―Hs) 7.83 ― 7.88 (m, 1H, Ar―H) 8.07 (s, 1H, Ar―21); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 163.4, 143.9, 142.0, 138.6, 137.2, 133.3, 131.0, 130.4, 129.5 (2 X C), 123.9, 123.0, 120.6, 120.1, 120.0, 115.9, 114.4 (2 X C), 110.4, 55.6; HRMS calcd 402.0882 (C20H17N3O3S)Na+, found 402.0886。
6β―イミダゾール―1イル―3,5―シクロアンドロスタン―17―ベンズイミダゾール―1―イル―16―エン (VNPP433―6β)、3α―(1H―イミダゾール―1―イル)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP433―3α(A3))および3β―(1H―イミダゾール―1―イル)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP433―3β(2d)(A1)
Dean―stark装置に装備した丸底フラスコおよび冷却装置を、VNPT88 (0.6g, 1.3mmol), イミダゾール (0.3g, 4.4mmol)およびトルエンでチャージした。反応混合物を、12時間灌流した。反応混合物を冷却し、溶媒を減圧下でエバポレートし、残渣を水で洗浄して、粗生成物を得た。FCC[DCM中の1%エタノールおよび微量のTEA]による精製で、3つの成分VNPP433―6β、VNPP433―3α(A3) および VNPP433―3β(2d)(A1) (0.23 g, 61%)を得た:この3成分混合物を、個々の化合物の単離のために分取HPLCに供した。
HPLC分離:分取HPLC分離を、254nmにて操作されたWaters 2489UV/可視検出器を備えたWaters Prep Nova―Pak(7.8×300mm、60A、6μm)HR C―18逆相HPLCカラム(Waters、Milford、MA)に対して行った。6mL/分の定流動を供給するために、Watersモデル2535Quarternary Gradient Moduleポンプを使用して、溶出を行った。溶媒系は、水/MeOH/CH3CN(1000mLの可動相当り200:500:300、v/v/v+500μLのTEA)からなり、そして均一濃度に維持した。サンプルストック溶液を、20mLの可動相中に200mg(FCCによって得られた3成分混合物)を溶解することにより調製した。13分間の実行時間で、合計20回の、各1mL容量の注入を行った。化合物VNPP433―6βを5.12〜6.73分の間に回収し、VNPP433―3α(A3)を7.77〜8.93分の間に回収し、およびVNPP433―3β(2d)(A1)を10.17〜12.09分の間に回収した。
3成分混合物のHPLCクロマトグラムの実験。VNPP433―6β、VNPP433―3α(A3)、およびVNPP433―3β(A1)についての保持時間は、それぞれ、5.14、7.87、および10.07分であった。図11を参照のこと。
6β―イミダゾール―1イル―3,5―シクロアンドロスタン―17―ベンズイミダゾール―1―イル―16―エン (VNPP433―6β)
保持時間5.14分; 0.13g, 34.6%: 融点 104―106 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.79 (s, 3 H, 18―CH3), 0.97 (s, 3 H, 19―CH3), 3.66 (br. s., 1H, 6α―H), 5.97 ― 6.02 (m, 1H, 16―H), 7.09 (s, 1H, Ar―42―H), 7.22 (br. s., 1H, Ar―52―H), 7.28 ― 7.36 (m, 2 H, Ar―51, 61―Hs), 7.46 ― 7.52 (m, 1H, Ar―71―H), 7.79 ― 7.89 (m, 2 H, Ar―41―Hおよび Ar―22―H), 7.95 (s, 1H, Ar―21―H); 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ ppm 0.67 (s, 3 H), 0.91 (s, 3 H), 3.73 (br. s., 1H), 6.09 (s, 1H), 6.93 (br. s., 1H), 7.21 ― 7.33 (m, 2 H), 7.36 (s, 1H), 7.57 (d, J=7.82 Hz, 1H), 7.70 (d, J=7.58 Hz, 1H), 7.85 (br. s., 1H), 8.25 (s, 1H); 13C NMR (400 MHz, CDCl3) δ147.35, 143.24, 141.49, 136.41, 134.47, 128.62, 123.52, 123.48, 122.54, 120.21, 118.13, 111.07, 58.61, 55.37, 48.47, 47.42, 43.24, 35.18, 34.90, , 34.34, 33.34, 30.14, 29.19, 24.78, 24.24, 22.01, 19.72, 16.25, 14.31HRMS calcd439.2856 (C29H34N4O)H+, found 439.2858。
3α―(1H―イミダゾール―1―イル)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP433―3α(A3))
保持時間8.87 分; 0.012 g, 3.2% : 融点199―200 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.02 (s, 3 H, 18―CH3), 1.14 (s, 3 H, 19―CH3), 4.41 (br. s., 1H, 3β―H), 5.56 (br. s., 1H, 6―H), 5.99 (br. s., 1H, 16―H), 7.03 (d, J=4.89 Hz, 2 H, Ar―42―H および Ar―52―H ), 7.28 ― 7.33 (m, 2 H, Ar―51, 61―Hs), 7.49 (d, J=8.31Hz, 1H, Ar―71―H), 7.73 (s, 1H, Ar―22―H), 7.81 (d, J=8.80 Hz, 1H, Ar―41―H), 7.95 (s, 1H, Ar―21―H); 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 0.97 (s, 3 H, 18―CH3), 1.10 (s, 3 H, 19―CH3), 4.42 (br. s., 1H, 3β―H), 5.53 (br. s., 1H, 6―H), 6.06 (br. s., 1H, 16―H), 6.86 (s, 1H), 7.19 ― 7.33 (m, 3 H), 7.56 (d, J=7.83 Hz, 1H), 7.69 (d, J=7.34 Hz, 2 H), 8.24 (s, 1H); 13C NMR (400 MHz, CDCl3) δ 147.11, 143.29, 141.64, 139.13, 134.58, 128.56, 124.18, 123.41, 123.36, 122.48, 120.22, 118.70, 111.13, 55.74, 53.00, 50.19, 47.23, 37.27, 35.97, 34.74, 32.29, 31.12, 30.23, 30.20, 29.71, 28.39, 20.27, 19.32, 16.01;HRMS calcd 439.2856 (C29H34N4O)H+, found 439.2857
3β―(1H―イミダゾール―1―イル)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP433―3β(2d)(A1))
保持時間10.074分; 0.04 g, 10.6%: 融点 198―200 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.04 (s, 3 H, 18―CH3), 1.14 (s, 3 H, 19―CH3), 3.86 ― 3.98 (m, 1H, 3α―H), 5.50 (br. s., 1H, 6―H), 6.00 (br. s., 1H, 16―H), 7.00 (br. s., 1H, Ar―42―H), 7.07 (br. s., 1H, Ar―52―H), 7.28 ― 7.33 (m, 2 H, Ar―51, 61Hs), 7.49 (d, J=5.62 Hz, 1H, Ar―71―H), 7.57 (br. s., 1H, Ar―22―H), 7.82 (d, J=5.62 Hz, 1H, Ar―41―H), 7.96 (s, 1H, Ar―21―H); 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ ppm 0.99 (s, 3 H), 1.12 (s, 3 H), 3.93 ― 4.03 (m, 1H), 5.47 (d, J=4.65 Hz, 1H), 6.07 (s, 1H), 6.88 (s, 1H), 7.23 ― 7.32 (m, 2 H), 7.33 (s, 1H), 7.57 (d, J=7.58 Hz, 1H), 7.71 (d, J=7.58 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 8.27 (s, 1H) 13C NMR (400 MHz, CDCl3) δ147.25, 143.40, 141.72, 140.20, 134.68, 129.27, 124.21, 123.55, 122.63, 122.39, 120.34, 116.97, 111.26, 57.54, 55.92, 50.62, 47.35, 40.67, 38.00, 37.03, 34.94, 31.17, 30.41, 30.02, 29.83, 20.73, 19.47, 16.15, 0.14; HRMS calcd calcd 439.2856 (C29H34N4O)H+, found 439.2858。
3β―(1H―イミダゾール―1―カルボチオエート)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP397 (A9))
無水アセトニトリル(2mL)およびDCM(1mL)中の17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン―3β―オール (VN/124―1) (0.2g, 0.515mmol), 1,1'―チオカルボニルジイミダゾール (0.18g, 1.03mmol)の溶液を5時間灌流した。溶媒をエバポレートし、残渣を水で処理し、そして濾過した。得られた茶色の粗固体を、微量のTEA(0.06%)の存在下、DCM中の1.7%エタノールを使用したFCCにより精製して、VNPP397(0.14 g, 54.5%)を得た: 融点 187―88 °C; IR (Neat) 1487, 1456, 1386, 1324, 1291, 1243, 1222, 1110, 986, 827, 743 cm―11HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.03 (s, 3 H, 18―CH3), 1.14 (s, 3 H, 19―CH3), 5.31 ― 5.42 (m, 1H, 3α―H), 5.48 ― 5.57 (m, 1H, 6―H), 6.00 (br. s., 1H, 16―H), 7.03 (s, 1H, Ar―42 H), 7.28 ― 7.35 (m, 2 H, Ar―51 および 61Hs), 7.49 (d, J=5.14 Hz, 1H, Ar―52 H), 7.64 (s, 1H, Ar―41H), 7.82 (d, J=7.58 Hz, 1H, Ar―71H), 7.96 (s, 1H, Ar―21), 8.35 (s, 1H, Ar―22 H); 13C NMR (400 MHz CDCl3) δ 183.3, 147.1, 143.3, 141.6, 139.0, 136.7, 130.7, 124.1, 123.4, 123.2, 122.5, 120.2, 117.9, 111.1, 83.3, 55.7, 50.3, 47.2, 37.2, 36.8, 36.6, 34.8, 31.1, 30.3, 30.2, 27.0, 20.6, 19.2, 16.0
3β―(ピリジン―3―イルメトキシ)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP415C (A15))
VN124―1 (0.1 g, 0.257 mmol), 水素化ナトリウム (0.02 g, 0.836 mmol) および DMF (2 mL) の溶液に、室温にてアルゴン下で、3―(インドメチル) ピリジンハイドロヨーダイド (0.16 g, 0.46 mmol)を添加した、反応を65℃に加熱し、48時間継続し、そして冷却し、次いで氷冷水上に注ぎ、濾過し、そして乾燥した。FCCによる精製[石油エーテル/EtOAc (3:2)]で、VNPP415C(A15) (53 mg, 43 %)を得た: 融点 196―97 °C; 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.02 (s, 3 H, 18―CH3), 1.07 (s, 3 H, 19―CH3), 3.31 (m, 1H, 3α―H), 4.59 (s, 2 H, ―CH2), 5.42 (d, J=5.38 Hz, 1H, 6―H), 5.98 (dd, J=3.18, 1.71Hz, 1H, 16―H), 7.27 ― 7.34 (m, 3 H, Ar―Hs), 7.47 ― 7.51 (m, 1H), 7.70 (d, J=7.82 Hz, 1H), 7.78 ― 7.85 (m, 1H), 7.96 (s, 1H, Ar―21H), 8.54 (dd, J=5.01, 1.59 Hz, 1H, Ar―62 H), 8.59 (d, J=1.71Hz, 1H, Ar―22 H); 13CNMR (101 MHz, CDCl3) δ 149.14, 149.01, 147.23, 143.33, 141.64, 141.13, 135.28, 134.58, 134.37, 124.06, 123.39, 122.46, 121.19, 120.23, 111.14, 97.23, 78.86, 67.50, 55.90, 50.56, 47.25, 39.11, 37.11, 37.09, 34.89, 31.14, 30.38, 30.30, 28.34, 20.67, 19.32, 16.02
3β―(ピリジン―4―イルメトキシ)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP414(A16))
VN124―1 (0.1g, 0.257mmol), 水素化ナトリウム (0.185g, 7.7mmol) およびDMF (2mL)の溶液に、室温にて、アルゴン下、4―(ブロモメチル)ピリジンハイドロブロミド (0.2g, 0.772mmol)を添加した。反応を65℃に加熱し、12時間継続し、冷却し、次いで氷冷水上に注ぎ、濾過し、そして乾燥した。FCC [石油エーテル/EtOAc (3:2)]による精製で、VNPP414(A16) (15mg, 12%)を得た: 融点 166―67 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.02 (s, 3 H, 18―CH3), 1.08 (s, 3 H, 19―CH3), 3.30 (m, 1H, 3α―H), 4.59 (s, 2 H, ―CH2), 5.42 (d, J=4.89 Hz, 1H, 6―H), 5.98 (br. s., 1H, 16―H), 7.27 ― 7.34 (m, 4 H, aromatic―Hs), 7.49 (d, J=5.14 Hz, 1H, Ar71―H), 7.81 (d, J=4.40 Hz, 1H, Ar―61―H), 7.95 (s, 1H, Ar―21―H), 8.57 (d, J=4.65 Hz, 2 H, Ar―22, 62―Hs); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 149.8, 148.2, 141.6, 141.0, 134.5, 124.0, 123.3, 122.4, 121.7, 121.2, 120.2, 111.1, 79.1, 68.3, 55.9, 50.5, 47.2, 39.1, 37.1, 37.0, 34.8, 31.1, 30.3, 30.3, 28.3, 20.6, 19.3, 16.0; HRMS calcd 502.2828 (C32H37N3O)Na+, found 502.2834。
3β―(メトキシ)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)アンドロスタ―5,16―ジエン (VNPP412(A31))
VN124―1 (0.1g, 0.257mmol), 水素化ナトリウム (12.4mg, 0.515mmol)およびDMF (2mL)の溶液に、室温にてアルゴン下、MeI (75mg, 0.515mmol)を添加した。反応を1時間継続し、次いで氷冷水上に注ぎ、EtOAcで抽出し、そして有機溶媒をエバポレートした。粗生成物をFCC [石油エーテル/EtOAc/TEA (4:1:0.2)]により精製して、VNPP412(A31) (0.08 g, 77 %)を得た: 融点 136―37 °C; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.02 (s, 3 H, 18―CH3), 1.05 (s, 3 H, 19―CH3), 2.43 (d, J=13.69 Hz, 2 H), 3.08 (m, 1H, 3α―H), 3.37 ( s, 3 H, CH3), 5.41 (br. s., 1H, 6―H), 5.98 (br. s., 1H, 16―H), 7.30 (m, 2 H, Ar―51, 61―Hs), 7.49 (d, J=3.34 Hz, 1H, Ar―71―H), 7.81 (m, 1H, Ar―41―H), 7.96 (s., 1H, Ar―21―H); 13C NMR (101 MHz, CDCl3) δ 147.2, 141.3, 124.0, 123.3, 122.4, 120.9, 120.2, 111.1, 80.1, 55.9, 55.6, 50.5, 47.2, 38.7, 37.1, 37.0, 34.9, 31.1, 30.3, 30.3, 27.9, 20.6, 19.3, 16.0; HRMS calcd 425.2563 (C27H34N2O)Na+, found 425.2566。
3―[{トリフルオロメチル―スルホニル}―オキシ]―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン―17―オン (VNPP308)
DCM(40mL)中のエストロン (2.5g, 9.24mmol) に、0℃にてTEA(1.9g, 18.5mmol) およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物 (2.86g, 10.17mmol,)を添加した。反応混合物を、NaHCO3 飽和水溶液(40mL)の添加の前に0℃にて1時間撹拌した。相を分離し、そして水相をDCM(2×40mL) で抽出した。合わせた有機相をかん水(40mL)で洗浄し、そして乾燥 (Na2SO4) した。濾液を真空下で濃縮し、そして残渣をショートFCC [石油エーテル/EtOAc (8:2)]により精製して、VNPP308 (1.67g, 99%)を得た: 融点99 °C; IR (Neat) 1736, 1487, 1420, 1209, 1138, 916, 829 c m―1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.92 (s, 3 H, 18―CH3), 1.43―1.71 (m, 7 H), 1.95―2.22 (m, 4 H), 2.30 (td, J=10.60, 4.39 Hz, 1H, 12β―H), 2.37―2.45 (m, 1H, 14―H), 2.48―2.58 (m, 1H, 8―H), 2.95 (dd, J=8.66, 3.89 Hz, 2 H, 6―H), 7.00 (d, J=2.76 Hz, 1H, 4―H), 7.03 (dd, J=8.64, 2.68 Hz, 1H, 2―H), 7.34 (d, J=8.28 Hz, 1H, 1―H)
エストラ―l,3,5―(10)―トリエン―17―オン―3―メチルカルボキシレート (VNPP309A)
VNPP308 (3g, 7.46mmol), 酢酸Pd(II) (0.12g, 0.54mmol), 1,3―bis―(ジフェニル―ホスフィノ)プロパン (dppp) (0.19g, 0.46mmol), TEA (2.36g, 23.27mmol), メタノール (12 mL), およびDMF (20 mL)の混合物を、一酸化炭素をゆっくりと一定にパージしながら、70°Cにて9時間加熱した。次いで、反応混合物を冷却し、かん水(100mL)に注ぎ、そしてEtOAcで抽出し(3×100 mL)、セライトを介して濾過し、そしてNa2SO 4で乾燥し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これを次いでFCC [石油エーテル/EtOAc (9.5:0.5, 9:1, 8.5:1.5 グラジエント) ]により精製して、第1の純粋なVNPP309A (0.75 g, 32.2%) を得た 融点 120―122 °C; IR (Neat) 2931, 1731, 1717, 1441, 1290, 1260, 1199, 1174, 750 c m―l 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.92 (s, 3 H, 18―CH3), 1.43―1.70 (m, 8 H), 1.99 (d, J=12.05 Hz, 1H, ), 2.04―2.21 (m, 3 H), 2.47―2.57 (m, 1H, 8―H), 2.94―3.00 (m, 2 H, 6―H), 3.90 (s, 3 H, CH3), 7.36 (d, J=8.03 Hz, 1H, 1―H), 7.78 (d, J=1.6 Hz, 1H, 4―H), 7.80 (m, 1H, 2―H)
次いで、UV不活性化合物 (エストロン) (1.2 g): 融点 255―262 °C: IR (Neat) 3281, 1706, 1578, 1496, 1286, 1246, 1152, 1054, 815; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.91 (s, 3 H. 18―CH3), 1.41―1.65 (m, 8 H), 1.93―2.08 (m, 3 H), 2.10―2.18 (m, 1H), 2.21―2.27 (m, 1H), 2.35―2.41 (m, 1H,), 2.50 (dd, J=19.00, 8.62 Hz, 1H), 2.87 (dd, J=6.56, 3.05 Hz, 2 H, 6―H), 4.62 (s, 1H, ―OH), 6.58 (d, J=2.3 Hz, 1H, H―4), 6.64 (dd, J=8.32, 2.37 Hz, 1H, H―2), 7.15 (d, J=8.24 Hz, 1H, H―1); 1H NMR (400 MHz, DMSO―d6) δ 0.82 (s, 3 H), 1.31―1.40 (m, 3 H), 1.43―1.52 (m, 2 H), 1.56 (br. s., 1H), 1.75 (d, J=8.56 Hz, 1H), 1.94 (d, J=8.07 Hz, 2 H), 2.31 (d, J=5.14 Hz, 1H), 2.75 (d, J=5.14 Hz, 2 H), 6.45 (s, 1H), 6.51 (d, J=8.07 Hz, 1H), 7.05 (d, J=8.56 Hz, 1H), 9.00 (s, 1H)
エストラ―l,3,5―(10),16―テトラエン―17―ブロモ―16―ホルミル―3―メチルカルボキシレート (VNPP315B)
氷冷DMF (2.5mL)に三臭化リン(1.44g, 5.30mmol)を滴下して添加し、そして5分間撹拌した。乾燥CHCl3 (5mL) 中のVNPP309A (0.75g, 2.40mmol) の溶液を添加し、そして5時間灌流した。次いで、真空下で濃縮して、氷上に注ぎ、EtOAcで抽出し、有機相を乾燥し、そしてエバポレートして固体を得た。次いで、残渣をTHFで湿潤し、20%HClで2時間撹拌し、EtOAcで抽出し、有機相をNa2SO4で乾燥し、そしてエバポレートした。FCC [石油エーテル/EtOAc (9:1)]による精製で、純粋なVNPP315B (0. 5 g, 51.7%)を得た: 融点 149―150 °C; IR (Neat) 2936, 1708, 1668, 1578, 1435, 1291, 1260, 1193, 1108, 757 cm―l ; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.97 (s, 3 H, 18―CH3), 1.55 (s, 1H), 1.64 (d, J=1.25 Hz, 1H), 1.65―1.68 (m, 1H), 1.68―1.71 (m, 1H), 1.71―1.81 (m, 1H), 1.96―2.04 (m, 2 H), 2.09―2.18 (m, 1H), 2.39 (br. s., 1H), 2.47―2.55 (m, 1H), 2.65 (dd, J=14.68, 6.40 Hz, 1H), 2.93―3.00 (m, 2 H, 6―H), 3.90 (s, 3 H, CH3), 7.34 (dd, J=8.28, 1.0 Hz, 1H, 1―H), 7.78 (d, J = 1.7 Hz,1H, 4―H), 7.80 (dd, J=8.16, 1.88 Hz, 1H, 2―H), 9.91 (s, 1H, CHO)
エストラ―l,3,5―(10), 16―テトラエン―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)―16―ホルミル―3―メチルカルボキシレート (VNPP330)
化合物VNPP315B (0.25 g, 0.62 mmol), ベンズイミダゾール (0.22 g, 1.86 mmol)、および乾燥DMF (2mL)中のK2CO3 (0.26 g, 1.86 mmol)の混合物を、アルゴン下で1時間、80℃にて加熱した。室温への冷却後、反応混合物を氷冷水(50mL)上に注ぎ、そして得られた沈殿を濾過し、水で洗浄し、そして乾燥した。ショートFCC [ヘキサン/EtOAc/TEA (10:5:0.1)] での精製で、純粋なVNPP330 (0.26g, 95%)を得た: 融点121―122 ℃: IR (Neat) 2945, 1705, 1664, 1602, 1489, 1291, 1086, 748; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.02 (br. s., 3 H, 18―CH3), 1.18―1.32 (m, 1H), 1.53―1.64 (m, 4 H), 1.67 (d, J=9.61Hz, 1H), 1.76 (d, J=10.99 Hz, 2 H), 2.00 (br. s., 2 H), 2.04 (br. s., 1H), 2.06―2.14 (m, 1H), 2.38―2.61 (m, 3 H), 2.88 (s, 3 H), 2.96 (s, 2 H), 2.98―3.08 (m, 2 H), 3.90 (s, 3 H, CH3), 7.31 ―7.42 (m, 4 H, Ar―H), 7.80 (br. s., 2 H, Ar―H), 7.88 (dd, J=6.26, 2.90 Hz, 1H, 2―H), 8.02 (br. s., 1H, Ar―21H), 9.62 (s, 1H, CHO)
3―(メチルカルボキシレート)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン (VNPP334 (E6))
乾燥ベンゾニトリル(3mL)中のVNPP330 (0.22g, 0.5mmol)の溶液を、10% Pdの存在下、活性炭 (0.11g、すなわち、基質の50%の重量)において9時間灌流した。次いで、0.05gを超える触媒を添加し、そして12時間灌流した。室温への冷却後、セライトパッドを介する濾過により触媒を除去した。濾液をエバポレートし、そして残渣をFCC [石油エーテル/EtOAc/TEA (8:2:0.5)]により精製しして、VNPP334 (0.12g, 57%)を得た: 融点: 165 - 167 °C: IR (Neat) 2927, 1716, 1486, 1451, 1288, 1265, 1108, 753, 737; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.03 (s, 3 H, 18―CH3), 1.19―1.32 (m, 1H), 1.53―1.61 (m, 1H), 1.63―1.81 (m, 3 H), 1.87 (td, J=12.36, 3.20 Hz, 1H), 1.93―2.12 (m, 3 H), 2.25―2.36 (m, 1H), 2.42―2.59 (m, 3 H), 2.95―3.06 (m, 2 H, 6―Hs), 3.90 (s, 3 H, CH3), 6.02 (br. s., 1H, 16―H), 7.28―7.39 (m, 3 H, Ar―Hs), 7.51 (d, J=6.41Hz, 1H, Ar―71H), 7.77―7.86 (m, 3 H, Ar―Hs), 8.00 (s, 1H, Ar―21H); CDCl3: 167.46, 147.38, 145.47, 143.44, 141.79, 136.91, 134.77, 130.42, 127.82, 127.06, 125.29 124.28, 123.68, 122.76, 120.43, 111.30, 55.31, 52.19, 47.76, 45.06, 36.82, 35.07, 30.23, 29.32, 27.22, 26.11, 16.37
3―(カルボン酸)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン (VNPP341 (E5))
VNPP334 (0.1g, 0.24mmol), 10% メタノールKOH (1.5mL) およびメタノール(5mL)の懸濁物を、2時間灌流した。反応混合物を冷却し、固体を濾過し、そして冷却メタノールで洗浄した。ショートカラム[DCM中の10% メタノール]でのFCCによる精製で、純粋なVNPP341 (0.09 g, 93%)を得た: 融点 270 °C (decomp): IR (Neat) 1693, 1606, 1494, 1456, 1299, 1252, 1226, 1122, 756, 745, 737; 1HNMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 0.96 (s, 3 H, CH3), 1.19―1.29 (m, 1H), 1.42―1.58 (m, 2 H), 1.60―1.72 (m, 1H), 1.76―1.90 (m, 2 H), 1.90―2.02 (m, 2 H), 2.36―2.49 (m, 3 H), 2.93 (d, J=5.34 Hz, 2 H,6―H), 6.08 (br. s., 1H, 16―H), 7.23―7.34 (m, 2 H, Ar―Hs), 7.37 (d, J=8.24 Hz, 1H, 1―H), 7.59 (d, J=7.93 Hz, 1H, Ar―41H), 7.65―7.77 (m, 3 H), 8.30 (s, 1H, Ar―21H); 13C NMR (500 MHz, DMSO―d6) δ 168.2, 147.2, 145.5, 143.5, 142.9, 137.1, 134.9, 130.4, 127.2, 125.7, 124.4, 123.9, 122.8, 120.2, 112.0, 55.1, 47.5, 44.8, 36.7, 34.5, 30.2, 29.2, 27.1, 26.1 , 19.5, 16.4; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.06 (s, 3 H), 1.57―1.66 (m, 2 H), 1.67―1.81 (m, 3 H), 1.85―1.96 (m, 2 H), 1.96―2.16 (m, 5 H), 2.29―2.39 (m, 2 H), 2.46―2.62 (m, 4 H), 3.04 (d, J=4.88 Hz, 2 H), 6.06 (br. s., 1H), 7.32―7.37 (m, 2 H), 7.39 (d, J=8.09 Hz, 1H), 7.51―7.58 (m, 1H), 7.84―7.94 (m, 3 H), 8.06 (s, 1H)
3―(アセトキシ)―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン―17―オン (VNPP310)
ピリジン(15mL)中のエストロン(3g, 11.1mmol)の氷冷溶液に、無水酢酸 (7.36g, 72.1mmol)を添加し、そして室温で16時間撹拌した。反応混合物を氷水混合物(300mL)上に注ぎ、そして得られた固体を濾過し、水で洗浄し、そして乾燥して純粋なVNPP310(3.4 g, 98%)を得た。: 融点222―223℃; IR (Neat) 1759, 1732, 1491, 1365, 1210, 1183, 1019, 821; 1HNMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.89 (s, 3 H, 18―CH3), 2.29 (s, 3 H, OAc), 2.85―2.96 (m, 2 H), 6.81 (m, 1H, 1―H), 6.85 (d, J=8.78 Hz, 1H, H―2), 7.29 (s, 1H, H―4)
3―(アセトキシ)―17―(ブロモ)―16―(ホルミル)―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン (VNPP311)
氷冷DMF (6.5mL)に、三臭化リン(2.88g, 10.63mmol)を滴下して添加し、そして5分間撹拌した、これに、乾燥CHCl3 (20mL)中のVNPP310 (1.5g, 5.4mmol) の溶液を添加し、そして5時間灌流した。次いで、これを真空下で濃縮し、氷上に注ぎ、EtOAcで抽出し、有機層を乾燥し、そしてエバポレートして固体を得た。次いで、残渣をTHF (〜2mL)で湿潤し、20% HCl (15mL) とともに2時間撹拌し、EtOAcで抽出し、有機相をNa2SO4 で乾燥し、そしてエバポレートした。FCC [石油エーテル/EtOAc (8:2)]による精製で、純粋なVNPP311 (0.5 g, 26%)を得た: 融点123―25 ℃; 1765, 1670, 1584, 1493, 1366, 1189, 1013, 897; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.96 (s, 3 H, 18―CH3), 1.40―1.52 (m, 1H), 1.57―1.70 (m, 3 H), 1.92―2.02 (m, 2 H), 2.12 (dd, J=14.72, 11.67 Hz, 1H), 2.29 (s, 3 H, OAc), 2.46 (d, J=9.46 Hz, 1H), 2.63 (dd, J=14.72, 6.33 Hz, 1H), 2.85―2.96 (m, 2 H, C―6 Hs), 6.80―6.83 (m, 1H, 1―H), 6.86 (dd, J=8.47, 2.37 Hz, 1H, 2―H), 7.27 (s, 1H, 4―H), 9.91 (s, 1H, CHO); C21H23BrO3, 402.083
エストラ―l,3,5―(10),16―テトラエン―17―ブロモ―16―ホルミル―3―オール (VNPP312)
VNPP311 (0.4g, 1mmol), 10% エタノールKOH (2mL)およびエタノール (5mL) の溶液を、室温にて一晩、撹拌した。反応混合物をエバポレートし、残渣を冷却水で処理して、濾過した。FCC [石油エーテル/EtOAc (1:1)]による精製で、(0.1g, 28%)を得た: 融点149-151 °C; IR (Neat) 1718, 1609, 1462, 1497, 1287, 1250 1100, 837, 781; 1HNMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.96 (s, 3 H, 18―CH3), 1.38―1.49 (m, 1H), 1.57―1.68 (m, 3 H), 1.75 (td, J=11.53, 6.59 Hz, 1H), 1.90―2.02 (m, 2 H), 2.07―2.16 (m, 1H), 2.29 (d, J=5.49 Hz, 1H), 2.39―2.49 (m, 1H), 2.63 (dd, J=15.37, 6.59 Hz, 1H), 2.81―2.95 (m, 2 H, 6―H), 6.58 (s, 1H, 4―H), 6.64 (d, J=8.78 Hz, 1H, H―2), 7.13 (d, J=8.78 Hz, 1H, H―1), 9.91 (s, 1H, CHO) C19H21BrO2 , 360.072,
エストラ―l,3,5―(10),16―テトラエン ―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)―16―ホルミル―3―オール (VNPP314)
化合物VNPP312 (0.42g, 1.16mmol)、ベンズイミダゾール (0.41g, 3.48mmol)、および乾燥DMF(5mL)中のK2CO3 (0.48g, 3.48mmol)の混合物を、アルゴン下で5時間、80℃に加熱した。室温への冷却後、反応混合物を氷冷水(100mL)上に注ぎ、そして得られた固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、そして精製を伴わずに、次の工程に進んだ。VNPP314 (0.39g, 84%): 融点 255-257 °C
3―(ヒドロキシ)―17―(1H―ベンズイミダゾール―1―イル)―エストラ―1,3,5―(10)―トリエン (VNPP338 (E21))
乾燥ベンゾニトリル(3mL)中のVNPP314 (0.39g, 0.97mmol) 溶液を、10% Pdの存在下、活性化炭素(0.2g、すなわち、基質の50%の重量)において、12時間灌流した。次いで、0.1gよりも多い触媒を12時間の間隔にて2回添加した(合わせて0.4g)。室温への冷却後、セライトパッドを介する濾過により触媒を除去した。濾液をエバポレートし、そして残渣をFCC [石油エーテル/EtOAc/TEA (7.5:2:0.5) 次いで (1:1:0.1)]により精製して、VNPP338 (0.022g, 6%)を得た: 融点 110―112 °C; IR (Neat) 1666, 1608, 1493, 1455, 1289, 1225, 743; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.02 (s, 3 H, 18―CH3), 1.48―1.56 (m, 3 H), 1.58 (br. s., 7 H), 1.70 (d, J=11.14 Hz, 1H), 1.80―1.89 (m, 1H), 1.90―2.05 (m, 3 H), 2.24―2.33 (m, 1H), 2.33―2.45 (m, 2 H), 2.48―2.56 (m, 1H), 2.88―2.95 (m, 1H), 6.02 (br. s., 1H, 16―H ), 6.58―6.63 (dd, J = 3.0 Hz, 1H, 4―H), 6.65 (dd, J=8.39, 3.0 Hz, 1H, 2―H), 7.13 (d, J=8.54 Hz, 1H, 1―H), 7.28―7.35 (m, 2 H, Ar―61 および 51Hs), 7.49―7.57 (m, 1H, Ar―71H), 7.79―7.87 (m, 1H, Ar―41H), 8.00 (s, 1H, Ar―21); 13CNMR (500 MHz, CDCl3) δ 154.6, 147.4, 141.7, 138.0, 132.3, 131.7, 128.8, 127.5, 126.2, 123.8, 122.9, 120.1, 115.7, 113.2, 111.4, 55.2, 47.9, 44.4, 37.3, 35.1, 30.2, 29.6, 27.4, 26.4, 16.4
さらなる試験:
ルシフェラーゼアッセイ:
DHT媒介性AR転写活性の減少を、10μM濃度の化合物の24時間の処置の後に行った。
ウェスタンブロッティング:
ARタンパク質発現をダウンレギュレートする種々の化合物の能力を、ウェスタンブロッティングにより測定した。
細胞増殖阻害(MTT比色分析アッセイ):
化合物を、MTTアッセイにより、1μMおよび10μMの濃度にて、LNCaP細胞(アンドロゲン感受性AR変異体)、C4―2B、およびCWR22Rv1(CRPC細胞株)の生存能を阻害するそれらの能力に対して評価した。
構造活性相関(SAR)
ルシフェラーゼ活性においていくつかの非ステロイド剤およびステロイド剤は、DHT媒介性AR転写活性を減少した(図4)。LNCaP細胞株およびC4―2B細胞株において、エストロン−3−メチルエステル誘導体(VNPP334;スキーム3)は強力な抗増殖剤であり、化合物VN/124−1よりも強力である(図5および図6)。
LNCaP細胞株に対して試験した非ステロイド剤のうち(図5)、1炭素間隔を有するメトキシ置換ビフェニル誘導体(VNPP347B;スキーム1)およびナフタレン誘導体(VNPP372―2;スキーム1)は、化合物VN/124―1に比較して、より強力な抗ガン活性を示した。一方、BzIM基に対して1炭素間隔を有するヒドロキシル(VNPP356)およびニトリル(VNPP358 ;スキーム1)置換ビフェニルは、VN/124―1と同程度に強力である。
エストロゲン―3―メチルエステル誘導体(VNPP334;Sch3)は、化合物VN/124―1よりも強力である。
上述のこの制限されたSARから、BzIM基間に2炭素間隔を有するビフェニル誘導体は、活性に有害である。
ビフェニルにおける―COOHまたは1H―テトラゾールの置換はまた、活性に有害である。
ARダウンレギュレート作用におそらく起因するVNPP334、VNPP367で観察された強力な抗ガン活性は、ウエスタンブロットにより支持される(図8)。さらに、化合物VN/124―1に等しく強力な抗ガン活性は、VNPP338、VNPP356によって示され、これはまた強力なARダウンレギュレート剤である。
中程度の活性化合物の2つ(VNPP341、VNPP358)は、ARアップレギュレート剤である。それらの観察された抗ガン活性はまた、他のなお未知の活性に起因し得る。
MDV3100およびCasodexは、ARダウンレギュレート剤ではない。
ガン遺伝子に対する化合物の効果
図9において示す実験において、LNCaP細胞およびCWR22Rv1細胞を、種々の時点にてVN/124―1およびアナログで処理し、そして有意なガン細胞促進遺伝子に対する効果をタンパク質レベルで研究した。
図9Aおよび9Cは、LNCaP細胞において、ガレテロン(Galeterone)およびアナログ(VNPT55およびVNPP414)は、PARP切断(アポトーシスの兆候)の有意な増加を誘導し、そしてCDC25c、Mnk2、Cyclin D1、Cox―2、およびN―Cadherinの発現を減少した。
図9Bおよび図9Gは、CWR22Rv1細胞において、ガレテロンおよびアナログ(VNPT55およびVNPP414)は、N―Cadherin、AR3、Mnk1/2、MMP―2、Ezh2,Mcl―1(抗アポトーシスタンパク質)のタンパク質発現を減少し、およびまたeIF4Eのリン酸化をダウンレギュレートしたことを示す。
図9D、9E、および9Fは、CWR22Rv1をガレテロンの他のアナログで処理したことを示し、そしてVNPP356、VNPP360、VNPP341、VNPP367、VNPP334、およびVNPP338は、全長ARおよびスプライス変異体ARに対して活性(ARダウンレギュレーション)を示した。
図9Hは、全長ARに対するVNPP433―2d(VNPP433―3β(A1))の活性(ARダウンレギュレーション)を示す。
図10は、5μMにて、ガレテロン、VNPT55、およびVNPP414で処理したPC3細胞が、12時間後、PC3細胞の移動を大きく阻害したことを示す。
図93A、9B、9C、および9Dは、LNCaP、CWR22Rv1、PC3、およびDU145細胞をそれぞれ播種し、ガレテロン、VNPT55、アビラテロン(Abiraterone)、およびMDV3100で14〜20日間続けて処理し、そして細胞のコロニー形成を染色によって決定した。アビラテロンおよびMDv3100に比較すると、ガレテロンおよびVNPT55は、ARポジティブおよびネガティブな前立腺ガン細胞の両方のコロニー形成を大きく阻害した。
新規の骨格(ステロイドおよび非ステロイドの両方)は良好に忍容される。
エストロンの3―メチルカルボキシレート、1炭素間隔を有するビフェニルのメトキシ、およびナフタレンの誘導体は、強力な生物学的活性を示した。
新規な薬剤の抗アンドロゲン活性およびCYP17阻害活性の測定は、それらの観察された抗ガン活性およびARDA活性を説明し得る。
出願人の発明は、アンドロゲン受容体(AR)の調節における新規な化合物およびそれらの使用を包含する。出願には、ARおよび他の前立腺ガンのガン遺伝子標的に対するそれらの効果を評価した。ARの調節(全長ARおよびスプライス変異体ARの両方の分解)に加えて、これらの新規な化合物はまた、MAPK相互作用キナーゼ(Mnk1/2)を分解し、そして真核生物翻訳開始因子4(eIF4E)を調節する。図9A〜H、10、および表10において示されるように、主要な化合物はMnk1/2を分解し、eIF4Eリン酸化をブロックし、細胞増殖、コロニー形成、および移動を阻害し、ならびにアポトーシスを誘導した。これらの効果はまた、前立腺ガン薬物と承認されたいくつかのFDAよりも優れる。
本発明において予防および/または処置され得るアンドロゲン受容体関連症状としては、前立腺ガン、去勢抵抗性前立腺ガン、膀胱ガン、膵臓ガン、肝細胞ガン、良性前立腺過形成(BPH)、ケネディー病、アンドロゲン性脱毛症、乳ガン、アンドロゲン不応症、および球脊髄性筋萎縮症が挙げられるが、これらに制限されない。
GI50値
細胞増殖阻害(MTT比色分析アッセイ):細胞を、96ウェルプレート(Corning Costar)において、ウェル当り5×103細胞の密度にて播種した。細胞を、プレートに24時間接着させ、次いで95% EtOH中に溶解した種々の濃度の化合物で処理した。細胞を7日間、試験化合物および培地を4日目に新しくして処理した。7日目に、培地を新しくし、そしてMTT(3―(4,5―ジメチルチアゾール―2―イル)―2,5―ジフェニル―2H―テトラゾリウムブロミド)(Sigma、St Louis、MO、USA)溶液(培地1ml当たり0.5mg MTT)をMTT:培地の比が1:10になるように、培地に添加した。細胞をMTTとともに2時間インキュベートした。次いで培地を吸引し、そしてDMSOを添加して紫色のMTT―ホルマザン生成物を可溶化した。562nmでの吸光度を分光光度計(Biotek Inc.)により測定した。結果を以下に示す。
薬学的組成物/処方物
本明細書において使用される薬学的組成物は、本発明の化合物と、キャリア、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、濃化剤、および/または腑形剤のような他の化学化合物との混合物を言う。薬学的組成物は、有機体への化合物の投与を容易にする。本発明の化合物を含有する薬学的組成物は、当該分野において公知の任意の従来の形態および経路(:静脈内、経口、直腸、吸入、非経口、眼、肺、経皮、膣内、耳、鼻、および局所投与を含むがこれらに制限されない)により、治療的に有効な量において、薬学組成物として投与され得る。
化合物を全身様式よりも局所様式において、例えば、器官への化合物の直接的な注入を介して、しばしば、蓄積または持続性放出処方物において、投与し得る。さらに、標的化される薬物送達系中に、例えば、器官特異的抗体でコートされたリポソーム中に、本発明の化合物を含有する薬学的組成物を投与し得る。リポソームは、器官によって選択的に標的され、そして取り込まれる。さらに、本発明の化合物を含有する薬学的組成物は、急速放出処方物の形態において、持続放出の処方物の形態において、または中間放出の形態において、提供され得る。
経口投与について、本発明の化合物は、活性な化合物と、当該分野において周知の薬学的に受容されるキャリアまたは腑形剤とを組み合わせることによって、容易に処方され得る。このようなキャリアは、本明細書において記載される化合物が、処理される患者による経口摂取のために、錠剤、粉末、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ジェル、シロップ、エリキシル、スラリー、懸濁液などのように処方されることを可能にする。
経口使用のための薬学的調製物は、1つ以上の固体腑形剤と、1つ以上の本明細書において記載される化合物とを混合することによって得ることができ、必要に応じて得られた混合物を粉にし、そして所望される場合、適切な助剤を添加した後、顆粒の混合物をプロセスして、錠剤または糖衣コアを得る。糖衣コアは、適切なコーティングを伴って提供される。この目的のために、濃縮された糖溶液が使用され得、これは必要に応じてアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタニウム、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合液を含み得る。染料または色素が、同一であることの認識のため、または活性な化合物用量の異なる組み合わせを特徴づけるために、錠剤または糖衣コーティングに添加され得る。
経口的に使用され得る薬学的調製物は、ゼラチンから作製される押し込み型カプセル、ならびにゼラチン、およびグリセロールまたはソルビトールのような可塑剤から作製される、軟質の、密閉カプセルを含み得る。ある実施態様において、カプセルは、1つ以上の薬学的な、ウシ、および植物のゼラチンを含む、硬質ゼラチンカプセルを含む。ある例において、ゼラチンはアルカリプロセスされる。押し込み型カプセルは、ラクトースのような充填材、スターチのような結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ならびに必要に応じて安定剤と混合された活性成分を含み得る。軟質カプセルにおいて、活性な化合物は、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコールのような適切な液体中に溶解または懸濁され得る。さらに、安定剤が添加され得る。経口投与のための全ての処方物は、このような投与に適切な投薬量にあるべきである。
口腔投与または舌下投与について、組成物は、従来の様式において処方される錠剤、トローチ剤、またはゲルの形態をとり得る。非経口注入は、ボーラス注入または持続性注入を含み得る。本発明の化合物の薬学的組成物は、滅菌懸濁液、溶液、または油性ベシクルもしくは水性ベシクル中の乳濁液のような非経口注入に適切な形態にあり得、そして懸濁剤、安定剤、および/または分散剤のような処方剤を含み得る。非経口投与のための薬学的組成物は、水溶性形態における活性な化合物の水溶液を含む。さらに、活性な化合物の懸濁液は、適切な油性注入懸濁液として調製され得る。適切な親油性の溶媒またはベシクルは、ゴマ油のような脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドのような脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。
水性注入懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランのような、懸濁液の粘性を増加する物質を含み得る。必要に応じて、懸濁液はまた、非常に濃縮された溶液の調製を許容するために、適切な安定剤または化合物の溶解度を増す薬剤を含み得る。あるいは、活性成分は適切なベシクル、例えばピロゲン非含有滅菌水との構成のために、使用の前に粉末形態にあり得る。
ある実施態様において、薬学的処方物は、非晶系固体分散物として調製され得る。例えば、薬学的処方物は、ポリマーマトリクス中の活性化合物の噴霧乾燥処方物である。薬学的処方物はまた、溶融押出法により調製され得る。
本発明の化合物は、局所的に投与され得、そして多様な局所投与可能な組成物、例えば、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、香油、クリーム、または軟膏に処方され得る。このような薬学的化合物は、可溶化剤、安定剤、張性強化剤、緩衝液、および保存剤を含み得る。
本発明の化合物の経皮投与に適切な処方物は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを用い得、親油性乳濁液または緩衝化された水溶液であり得るか、ポリマーまたは固着剤中に溶解および/または分散され得る。このようなパッチは、薬剤の連続的なパルス送達またはオンデマンド送達のために、構築され得る。なおさらに、本発明の化合物の経皮送達は、イオン導入パッチなどの手段により、達成され得る。さらに、経皮パッチは、本発明の化合物の制御送達を提供し得る。吸収の速度は、速度制御膜を使用することにより、またはポリマーマトリクスもしくはゲル内に化合物をトラップすることにより遅延され得る。逆に、吸収増強剤が、吸収を増加するために使用され得る。吸収増強剤またはキャリアは、皮膚を介する移動を補助するための吸収可能な薬学的に受容される溶媒を包含し得る。例えば、経皮デバイスは、化合物を必要に応じてキャリアとともに含む裏打ち材、容器、必要に応じて長期間にわたって、制御されたおよび予め決められた速度にて、宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御障壁、ならびに皮膚にデバイスを固定するための手段を備える包帯の形態にある。
吸入による手段のために、本発明の化合物はエアロゾル、噴霧、または粉末としての形態にあり得る。本発明の薬学的組成物は、加圧パックまたは噴霧器からのエアロゾルスプレイ体裁の形態において、簡便に送達され、適切な高圧ガス、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切なガスの使用を伴う。加圧エアロゾルの場合において、投薬単位は、定量を送達するための弁を提供することにより決定され得る。例示ためのみであるが、例えば、吸入器または散布器におけるゼラチンのカプセルおよびカートリッジは、化合物および適切な粉末基剤(例えば、ラクトースまたはスターチ)の混合粉末を含んで処方され得る。
本発明の化合物はまた、浣腸剤、直腸ゲル、直腸泡、直腸エアロゾル、座薬、ゼリー座薬、または担持浣腸剤のような直腸組成物において処方され得、ココア油脂または他のグリセリド、ならびに合成ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、PEGなど)ような従来の座薬基剤を含む。組成物の座薬の形態において、必要に応じてココア油脂と組み合わせた低融点ワックス(例えば、脂肪酸グリセリドの混合物であるが、これに制限されない)が、最初に溶解される。
本明細書中に提供される処置または使用の方法を実施するにおいて、本明細書中に提供される治療有効量の本発明の化合物を、薬学的組成物において、処置されるべき疾患または症状を有する哺乳動物に投与する。ある実施態様において、哺乳動物はヒトである。治療有効量は、被験体の疾患の重篤度、年齢、および相対的な健康度、使用される化合物および他の要素の効力に依存して広範に変化し得る。化合物は、単一で、または1つ以上の治療剤と組み合わせて、混合物の成分として使用され得る。
薬学的組成物は、腑形剤、および薬学的に使用され得る調製物への活性化合物のプロセシングを促進する助剤を含む1つ以上の生理学的に受容されるキャリアを使用して、従来の様式において処方され得る。適切な処方は、選択された投与の経路に依存する。周知の技術、キャリア、および腑形剤のいずれもが、適切であるとして、および当該分野において理解されるとして使用され得る。本発明の化合物を含む薬学的組成物は、従来の様式(例えば、例示のためのみであるが、従来の、混合、溶解、顆粒化、糖衣作製、水簸、乳化、カプセル化、封入、または圧縮)において製造され得る。
薬学的組成物は、少なくとも1つの薬学的に受容されるキャリア、希釈剤または腑形剤、および活性成分として本明細書において記載される本発明の化合物を、遊離塩基の形態において、または薬学的に受容される塩の形態において、含む。さらに、本明細書において記載される方法および薬学的組成物は、N―酸化物、結晶形態(多形としてまた知られる)、ならびに同じタイプの活性を有するこれらの化合物の活性代謝物の使用を包含する。
本明細書において記載される化合物を含む組成物の調製のための方法は、1つ以上の不活性な、薬学的に受容される腑形剤またはキャリアとともに化合物を処方して、固体、半固体、または液体を形成することを包含する。固体組成物としては、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシェー、および座薬が挙げられるが、それらに制限されない。液体組成物としては、本明細書中に開示されるような化合物が溶解される溶液、本明細書中に開示されるような化合物を含む乳濁液、または本明細書中に開示されるような化合物を含むリポソーム、ミセル、またはナノ粒子を含有する溶液が挙げられる。半固体組成物としては、ゲル、懸濁液、およびクリームが挙げられるが、それらに制限されない。組成物は、液体溶液または懸濁液、使用の前の液体中の溶液もしくは懸濁液に適切な固体形態にあり得るか、または乳濁液としてであり得る。これらの組成物はまた、湿潤剤または乳化剤、pH調整剤などのような、少量の非毒性の補助物質を含み得る。
本明細書において記載される薬学的組成物のまとめは、例えば、レミントン(Remington):薬学の化学および実施(The Science and Practice of Pharmacy)、Nineteenth編(Easton, Pa.:Mack Publishing Company、1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.およびLachman,L.,編、薬学的投薬形態(Pharmaceutical Dosage Forms)、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980;ならびに薬学的投薬形態および薬物送達系(Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems)、第7版(Lippincott Williams & Wilkins 1999)において見出され得、これらの全体が本明細書中に参考として援用される。
投与の方法および処置法
本発明の化合物は、ステロイドホルモン核受容体活性が疾患の病理学および/または症状に寄与する疾患または症状の処置のための薬剤の調製において使用され得る。さらに、本明細書において記載される任意の疾患または症状を、このような処置を必要とする被験体において、処置するための方法は、少なくとも1つの本発明の化合物を含有する薬学的組成物、またはそれらの薬学的に受容される塩、薬学的に受容されるN―酸化物、薬学的に活性な代謝物、薬学的に受容されるプロドラッグ、または薬学的に受容される溶媒和物を、治療有効量において、当該被験体に投与することを包含する。
本明細書において記載される化合物(1つまたは複数)を含む組成物は、予防および/または治療的処置のために投与され得る。治療的適用において、組成物は、既に疾患もしくは症状を被る患者に、疾患もしくは症状の症状を回復するか、もしくはは少なくとも部分的に抑えるのに、または症状自体を回復、治癒、改善、または緩和するのに十分な量において、投与される。この使用に有効な量は、疾患または症状の重篤度および経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物に対する応答、ならびに処置する医師の判断に依存する。これは、日常的な実験(用量増加臨床試験を含むが、これに制限されない)によりこのような治療有効量を決定する人にとって、当業者の十分な範囲内であると考えられる。
患者の症状が改善されない場合、医師の裁量で、患者の疾患または症状の症状を、軽減、またはそうでなければ制御もしくは制限するために、化合物の投与は慢性的に、つまり、長期間(患者の生存の間中を含む)、投与され得る。患者の症状が改善される場合、医師の裁量で、化合物の投与は、継続的に与えられ得るか、または一時的に一定の期間停止され得る(すなわち、「休薬日」)。
患者の症状の改善が一旦生じると、維持用量が必要であれば投与される。続いて、投薬量もしくは投与の頻度、またはその両方は、症状に応じて、改善された疾患または症状が保持されるレベルに減少され得る。しかし、患者は、任意の症状の再発の際、長期的に間欠的な処置を必要とし得る。
ある例において、治療的有効量の、明細書中に記載される少なくとも1つの化合物(またそれらのは薬学的に受容される塩、薬学的に受容されるN酸化物、薬学的に活性な代謝物、薬学的に受容されるプロドラッグ、および薬学的に受容される溶媒和物)を、別の治療剤と組み合わせて投与することは適切であり得る。例示のためのみであるが、本明細書中の化合物の1つを受けた際に患者によって経験された副作用の1つが炎症であった場合、最初の治療剤と組み合わせて抗炎症剤を投与することが適切であり得る。または例示のためのみであるが、本明細書において記載される化合物の1つの治療的有効量は、アジュバントの投与により増強され得る(すなわち、アジュバント自体は、最小の治療利益を有するのみであり得るが、別の治療剤と組み合わせると、患者に対する全体の治療利益が増強される)。または、例示のためのみであるが、患者によって経験される利益は、本明細書において記載される化合物の1つを、別の治療剤(これはまた、治療レジメを含む)とともに投与することにより増加され得る。任意の場合において、処置される疾患または症状にかかわらず、患者によって経験される全体の利益は、単純に、2つの治療薬の相加であり得るか、または患者は相乗的な利益を経験し得る。
本明細書に記載される化合物が、他の治療と組み合わせて投与される場合、同時投与される化合物の投薬量は、用いる同時投与薬物のタイプ、用いる特定の薬物、処置される疾患または症状などに依存してもちろん変化する。さらに、1つ以上の生物学的に活性な薬剤とともに当時投与される場合、本明細書中に提供される化合物は、生物学的に活性な薬剤と同時に、または連続してのいずれかで投与され得る。連続的に投与される場合、担当医師は、生物学的に活性な薬剤と組み合わせてタンパク質を投与する適切な順序を決定し得る。
任意の場合において、複数の治療剤(その1つが本明細書に記載される化合物の1つである)が、任意の順番において、またはさらに同時に、投与され得る。同時である場合、複数の治療剤は、単一の、統合された形態において、または複数の形態において(例示のためのみであるが、単一のピルとしてまたは2つの別個のピルとしてのいずれかで)、提供され得る。治療的薬剤の1つが、複数用量において与えられ得るか、またはともに複数用量として与えられ得る。同時でない場合、複数の用量間のタイミングは、ゼロ週間よりも多く〜4週間未満まで変化し得る。さらに、組み合わせの方法、組成物、および処方物は、2つの薬剤のみの使用に制限されない。複数の治療組み合わせが、想定される。
さらに、本発明の化合物はまた、患者に対して相加または相乗の利益を提供し得る手順と組み合わせて使用され得る。例示のためのみであるが、患者は、本明細書において記載される方法において、治療的利益および/または予防的利益を見出すことが期待され、ここでは本発明の薬学的組成物および/または他の治療薬との組み合わせは、遺伝子検査と組み合わされて、個体が、ある疾患または症状と相関されることが知られる変異遺伝子の保因者であるか否かを決定する。
本発明の化合物および組み合わせの治療は、疾患または症状の出現の前、間、または後に投与され得、化合物を含有する組成物の投与のタイミングは変化し得る。従って、例えば、化合物が予防薬として使用され得、そして疾患または症状の出現を防ぐために、症状または疾患に対する傾向を伴う被験体に、継続的に投与され得る。化合物および組成物は、症状の間、または症状の発症後にできるだけ早く被験体に投与され得る。化合物の投与は、症状の発症の最初の48時間以内に、好ましくは最初の症状の発症の48時間以内に、より好ましくは症状の発症の最初の6時間以内に、および最も好ましくは症状の発症の3時間以内に開始され得る。最初の投与は、例えば、静脈内注入、ボーラス注入、5分間から約5時間にわたる注入、ピル、カプセル、経皮パッチ、口腔送達などのような実用的な任意の経路、またはそれらの組み合わせを介してであり得る。化合物は好ましくは、疾患または症状の発症が検出または推測される後、可能な限り早く、そして疾患の処置に必要な期間、例えば、約1カ月〜約3カ月、投与される。処置の長さは、各被験体について変化し得、そして長さは、公知の基準を使用して決定され得る。例えば、化合物、または化合物を含有する処方物は、少なくとも2週間、好ましくは約1カ月〜約3年間、およびある実施態様において約1カ月〜約10年間、投与され得る。
本明細書において記載される薬学的組成物は、正確な投薬量の単回投与に適切な単位投薬形態にあり得る。単位投薬形態において、処方物は1つ以上の化合物の適切な量を含有する単位用量に分割される。単位投薬は、処方物の別個の量を含有する小包の形態にあり得る。制限されない例は、小包化された錠剤またはカプセル、およびバイアルまたはアンプル中の粉末である。水性懸濁液組成物は、単回用量の再密閉できない容器中に梱包され得る。あるいは、複数回用量の再密閉可能な容器が使用され得、その場合において、これは典型的に組成物中に保存剤を含む。例示のためのみであるが、非経口注入のための処方物は、添加された保存剤とともに、単位投薬形態(アンプルを含むがこれに制限されない)において、または複数回用量の容器をにおいて、示され得る。