JP6417259B2 - 磁性細線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性細線装置に関する。
ハードディスクドライブ装置における記録及び再生は、ディスクをスピンドルモータで回転駆動させ、磁気ヘッドやレーザー光の照射スポットをディスクの径方向のみに移動させることで、トラックに沿って(ディスクの周方向に)所定方向に磁化する(記録する)、又は磁気を検出する(再生する)。このようなディスクにおいて記録及び再生を高速化するためには、ディスクの回転速度を速くすることが第一に挙げられる。しかし、記録においてはトラックの磁化に要する時間、再生においては磁気の検出に要する時間、さらにディスクの振動による誤動作等の問題から、回転速度の高速化には限界がある。
そこで、記録媒体を駆動させずに記録されているデータを移動する手段として、磁性膜が細線状に形成された磁性細線を円環状等に形成し、磁性細線に形成した磁区をシフト移動する磁気記録装置が知られている。これは、磁性体を細線状に形成して磁界を与えると、その長さ方向に磁区が生成し、さらに当該長さ方向に電子(電流)を供給すると、磁区同士を区切るように生成している磁壁が全て磁性細線の長さ方向に等距離移動するようにシフト移動を行う特性を利用したものである。すなわち、このような磁気記録装置では、トラック(磁性細線)上の所定の一箇所に記録用及び再生用の各磁気記録ヘッドを固定して磁区の記録、再生を行い、トラック両端から電流を可逆的に供給して磁壁に挟まれた所望の磁区を磁性細線の長さ方向にシフト移動させる(以上、特許文献1等を参照)。
この磁気記録装置のように、磁性細線を用いて磁区をシフト移動することにより所期の目的を実現する装置を「磁性細線装置」と称することにする。
前記の磁気記録装置のような磁性細線装置においては、磁性細線に磁区を形成する手段として磁気記録ヘッドが使用される。
一方、ハードディスクドライブ装置でもデータ記録のために磁気ヘッドが用いられる。そして、ハードディスクドライブ装置では、ディスクの記録層に対する高透磁率の下地層として軟磁性材料が用いられているため、磁気ヘッドからの磁束がデータ記録領域に集中し、かつ、閉磁路を形成するので、ディスクに高密度で磁区を形成することができる。
特開2011−123943号公報
しかし、磁性細線装置においては、前記のハードディスクドライブ装置のような高透磁率の下地層が設けられていなかった。そのため、磁気ヘッドが発する磁束が拡がり、効率的に磁区を形成できなかった。
そこで、磁性細線装置においてもハードディスクドライブ装置のような高透磁率の下地層を形成し、効率的に磁区を形成できるようにしたい。
しかしながら、ハードディスクドライブ装置に用いられているような高透磁率の下地層を、そのまま磁性細線装置に適用することはできない。なぜならば、磁性細線装置においては、磁区のシフト移動のために磁性細線に電流を流すようにしている。そして、ハードディスクドライブ装置に用いられているような高透磁率の下地層は一般に金属材料が使用されているため、これらの材料を磁性細線装置に適用すると、磁区のシフト移動のための電流が下地層にも分流されてしまい、磁区のシフト移動に必要となる印加電流量が増大してしまうという問題がある。
本発明は、効率的に磁区を形成可能としつつも、磁区のシフト移動に必要となる印加電流量が少なくて済む磁性細線装置を提供することを課題とする。
本発明に係る磁性細線装置は、磁性膜が細線状に形成され、長手方向の一部に他の部分とは磁化方向の異なる磁区が形成されるものであり、複数本が並列して設けられた磁性細線と、前記磁性細線上の所定位置に設けられ、前記磁性細線に前記磁区を形成する磁気記録ヘッドと、前記磁区を前記磁性細線中でシフト移動させるための電子をパルス電流により供給するパルス電流源と、前記磁性細線の下で前記磁気記録ヘッドの下方の位置に形成された下地層と、前記下地層を除く前記磁性細線の下の領域に形成された絶縁材料でなる絶縁層とを備え、前記下地層は、前記絶縁層に比べて透磁率が高いことを特徴とする。
磁性細線装置においては、磁区がパルス電流でシフト移動するため、磁気記録ヘッドは磁性細線上の所定位置に固定され、所定位置においてのみデータ記録が行われる。そして、下地層は、絶縁層より高透磁率の材料で形成されている。
そのため、磁性細線装置は、既存のハードディスクドライブ装置の下地層と同様に、小さい磁界でも磁区を効率よく形成できる。
その一方で、磁気記録ヘッドを設ける所定位置に対応した位置に限定して下地層を形成することにより、下地層への分流を避けることができる。そのため、この磁性細線装置によれば、下地層にもパルス電流が流れてパルス電流源が磁区シフト移動のために多くの電力を消費するという不具合は防止される。
本発明の磁性細線装置によれば、効率的に磁区を形成可能としつつも、磁区のシフト移動に必要となる印加電流量が少なくて済むようにすることができる。
本発明の一実施形態に係る磁性細線装置の磁気記録媒体について説明する説明図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の一実施形態に係る磁性細線装置のパルス電流源及び磁気記録ヘッド等を説明する説明図である。 比較例となる磁性細線装置について説明する説明図である。 従来のハードディスクドライブ装置の説明図である。 比較例となる磁性細線装置について説明する説明図である。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態に係る磁性細線装置1は、磁気記録媒体10、パルス電流源20、磁気記録ヘッド30、同期部40、磁気再生ヘッド50等を備えている。
(磁気記録媒体)
図1に示すように、磁気記録媒体10は、磁性細線11、基板12、絶縁層13、正電極14、負電極15、下地層16などから構成される。
図1に示すように、磁気記録媒体10は、円盤(円環)形状の基板12上に、磁性膜を細線状に形成してなる磁性細線11をデータの記録(格納)領域として備える。この磁性細線11には、後記するように、2値のデータの0と1とが異なる2方向(例えば、基板12の板面に垂直な上方向と下方向)の磁化のいずれかとして記録される(図3)。磁気記録媒体10において、磁性細線11,11,…は、平面視で互いに絶縁層13を挟んで離間して同心円状に基板12上に形成されている。詳しくは、1本の磁性細線11は、平面視で円環の一部を欠いたC字型に形成されている。なお、図1においては、磁性細線11を6本に省略して、外周と内周の中間部を空白で示すが、実用的には磁性細線11は幅および間隔(ピッチ)が外形(基板12)に対して極めて微小に形成され、一定のピッチで設けられる。さらに、磁気記録媒体10は、磁性細線11の一端と他端に、正電極14と負電極15とがそれぞれ設けられている。
磁気記録媒体10は、現行のハードディスクドライブ装置と同様に、記録用、再生用の磁気ヘッドを用いて、データの書込(記録)及び再生(読出)が行われる。記録用の磁気記録ヘッド30(図3)は、各磁性細線11の記録領域11wでデータの書込を行い、再生用の磁気再生ヘッド50(図3)は、各磁性細線11の再生領域11rでデータの再生を行う。
図2に示すように、基板12上には下地層16が形成されている。この下地層16は磁性細線11の下で、磁気記録ヘッド30(図3)の下方の位置(記録領域11wの位置)のみに形成されている。下地層16を除く磁性細線11の下の領域には絶縁層を構成する基板12が形成されている。すなわち、基板12の記録領域11wに対応する位置は凹形状であり、当該凹形状内に下地層16が形成されている。基板12の材料としては、表面に熱酸化膜を形成されたSi(シリコン)基板、SiO2(酸化ケイ素、ガラス)、MgO(酸化マグネシウム)、サファイア、GGG(ガドリニウムガリウムガーネット)、SiC(シリコンカーバイド)、Ge(ゲルマニウム)単結晶基板等を適用することができる。もちろん、下地層16を除く磁性細線11の下の領域には、基板12とは異なる絶縁層を設けるようにしてもよい。
隣り合う磁性細線11同士の間には、絶縁層13が形成される。図2においては絶縁層13が形成されていない状態を図示しているので、絶縁層13が形成される位置を仮想線で示している。
(磁性細線)
磁性細線11は、磁気記録媒体10にデータを記録するための記録領域である。磁性細線(トラック)11は強磁性材料からなり、特に膜面に垂直な方向の磁化を有し、例えば、垂直磁気異方性材料で形成されることが好ましい。そして、磁性細線11は、具体的には、Ni、Fe、Co等の遷移金属や、その合金、Pd、Pt等との積層膜を用いて形成されることを例示することができる。磁性細線11は、幅及び間隔が短いほど、いわゆるトラックピッチが狭いほど磁気記録媒体10の記録容量を大きくできる。また、磁性細線11の長さ方向長(トラック長)は、特に制限しないが、厚さ及び幅方向長に対して十分に長いものであればよい。磁気記録媒体10では、磁性細線11が外周寄りほど長くなるので一律ではないが、厚さ及び幅方向長に対して十分に長いものであればよい。
磁性細線11の両端には、正電極14、負電極15が接続されているが、正電極14、負電極15は、Cu,Al,Au,Pt,Ag等の金属や、その合金のような一般的な電極用金属材料からなる。図1では、正電極14、負電極15はそれぞれの磁性細線11の両端における当該磁性細線11上に積層されて設けられている。
(パルス電流源)
図3を参照して、パルス電流源20は、磁性細線11の長手方向に電流(電子)を供給して磁壁DW(磁区D)を、断続的にシフト移動させる手段である。
パルス電流源20は、磁気記録媒体10の磁性細線11の両端の正電極14、負電極15のそれぞれプラス側、マイナス側が接続されている。パルス電流源20は、磁性細線11において2値の一方のデータ(例えば、「0」)を記録された領域と、2値の他方のデータ(例えば、「1」)を記録された領域との間に生成している磁壁DW(磁区D)を、断続的にシフト移動させるパルス電流を、磁性細線11の一端から他端に向かう細線方向(長さ方向)に供給する手段である。
このパルス電流により、磁性細線11中を、データを記録された領域が当該磁性細線11の細線方向(パルス電流とは逆方向(電子の移動方向))に沿って移動する。この例では、パルス電流が磁性細線11を図3の右側から左側に向けて流れるので、電子は左側から右側に向けて磁性細線11を移動し、よって、前記の磁区Dは磁性細線11を左側から右側に向けてシフト移動する。
(磁気記録ヘッド)
図3を参照して、磁気記録ヘッド30は、磁性細線11の記録領域11wにデータを記録する手段であり、ハードディスクドライブ装置における書き込みと同様な信号処理によって、生成されたデータを磁性細線11へ記録する。
すなわち、磁気記録ヘッド30は、磁性細線11の記録領域11wにおいて、パルス電流源20が供給するパルス電流に同期して、磁性細線11において磁壁DWの断続的なシフト移動における静止時に、磁性細線11の記録領域11wに到達しているデータ領域にデータを記録する手段である。磁気記録ヘッド30では、記録ヘッドから発生する磁界やスピン注入磁化反転を用いて、磁性細線11の磁区Dの状態を変化させることで、データの書き込みを行う。これにより、磁性細線11にデータが記録され、磁性細線11は磁気記録媒体10の記録領域となる。
磁気記録ヘッド30のデータ記録用素子は、磁性細線11と一体となって、CPP−GMR(Current Perpendicular to Plane - Giant MagnetoResistance)素子型、又は、TMR(Tunneling MagnetoResistance)素子型等の構造をもつスピン注入磁化反転素子構造を構成し、データ記録用素子として機能する。なお、磁気記録ヘッド30は、データの記録(書き込み)ができるものであれば、公知の磁気ヘッドを用いてもよい。
(同期部)
同期部40は、パルス電流源20と磁気記録ヘッド30との同期をとるための装置である。すなわち、同期部40は、磁性細線11の記録領域11wにおいて、パルス電流源20が供給するパルス電流に同期して、磁性細線11において磁壁DWの断続的なシフト移動における静止時に、磁気記録ヘッド30が、磁性細線11の記録領域11wに到達しているデータ領域にデータを記録することができるように、パルス電流源20と磁気記録ヘッド30との同期をとる。
(磁気再生ヘッド)
磁気再生ヘッド50は、各磁性細線11の再生領域11rでデータの再生を行うための手段である。
すなわち、図3で左から右にシフト移動してくる磁区Dに記録されているのが、2値の一方のデータ(例えば、「0」)なのか他方のデータ(例えば、「1」)なのかを読み取ることによりデータ再生を行う。
なお、磁性細線11において、電流供給により正電極14側の端まで到達した磁区Dは消失する。そこで、再生領域11rで再生したデータを先頭から、磁気記録ヘッド30で並行して書き込むことで、磁気記録媒体10に記録されていたデータを保存するようにしてもよい。
(下地層)
図2を参照して前記のとおり、下地層16は、磁性細線11の下で、磁気記録ヘッド30の下方の位置(記録領域11wの位置)のみに形成されている(図3も参照)。下地層16を除く磁性細線11の下の領域には絶縁層となる基板12が形成されている。
この下地層16は、絶縁層となる基板12に比べて透磁率が高い材料を用いている。このような比較的透磁率が高くて、下地層16の材料として好適なものとしては、パーマロイ、Co−Zr−Nb、Co−Zr−Ta、Co−Zr系アモルファス薄膜などの高透磁率の金属材料を用いることができる。あるいは、絶縁材料であれば、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Niフェライト、Ni−Zn−Coフェライトなどのソフトフェライトを用いることができる。
また、下地層16は、磁気記録ヘッド30(の主磁極30a)の下方で当該磁気記録ヘッド30から発せられる磁束Mのうち、行きの磁束M1(磁気記録ヘッド30の主磁極30aから発せられる)の中心が入射し、戻りの磁束M2(磁気記録ヘッド30のシールド30bに戻る)の中心が出射する位置に形成されている。
(下地層の製造方法)
前記のとおり、絶縁層として基板12を用いる場合は、基板12の上面における下地層16を形成する位置に凹加工して、高透磁率の下地層16をイオンビームスパッタ法などにより形成し、その上に磁性細線11の材料を連続的に堆積した後、電子線ソグラフィー等で磁性細線構造を形成するようにすればよい。
(磁気記録装置の動作)
図3に示すように、本実施形態では、下地層16は、磁性細線11の下で、磁気記録ヘッド30の下方の位置(記録領域11wの位置)のみに形成され、その周囲には絶縁層となる基板12が形成されている(図2も参照)。
すなわち、磁性細線装置1のような磁性細線装置においては、磁区Dがパルス電流でシフト移動するため、磁気記録ヘッド30は記録領域11w上の位置に固定され、記録領域11wにおいてのみデータ記録が行われる。そして、下地層16は、絶縁層となる基板12より高透磁率の材料で形成されている。
そのため、磁性細線装置1によれば、低い磁界でも磁区Dを効率よく形成できる。その一方で、磁性細線装置1によれば、記録領域11wに対応した位置に限定して下地層16を形成することにより、下地層16への分流を避けることができる。
また、下地層16は、磁気記録ヘッド30の下方で当該磁気記録ヘッド30から発せられる磁束Mのうち、行きの磁束M1の中心が入射し、戻りの磁束M2の中心が出射する位置に形成されている。
これにより、磁気記録ヘッド30→磁性細線11→下地層16→磁性細線11→磁気記録ヘッド30という経路で磁路を形成し、磁気回路を小さく構成することにより、急峻な磁界勾配を形成し、小さい磁界でも磁区Dを効率よく形成できる。
(比較例)
上記構成の磁性細線装置1は、下地層16が形成されている。既存の磁気記録装置等の磁性細線装置においては、下地層16は形成されておらず、磁性細線11のすぐ下は基板12等が形成されている。
前記の磁性細線装置1において、仮に下地層16が形成されていないとした場合の磁気記録ヘッド30による磁区Dの形成について、図4を参照して説明する。
すなわち、図4に示すように、既存の磁性細線装置のように下地層16が形成されていない場合、磁気記録ヘッド30から発生する磁束m2は集中せずに広がり、磁気記録ヘッド30による磁区Dの記録には大きな磁界が必要である。そのため、磁気記録ヘッド30による磁区Dの記録の効率は悪いものとなる。
一方、図5に示すように、既存のハードディスクドライブ装置の磁気ディスク101においては、トラック(記録層)102の下に高透磁率の下地層(面内磁化軟磁性層)103が形成されている。そして、磁気ヘッド104で磁界を発生させると、高透磁率の下地層103の作用により磁束を集中させ、効率的に磁区D1を形成することができる。
これは、磁気ヘッド104→トラック102→下地層103→トラック102→磁気ヘッド104という経路で磁路m3を形成し、磁気回路を小さく構成することにより、急峻な磁界勾配を形成し、小さい磁界でも磁区D1を効率よく形成できるからである。
そこで、磁性細線装置である磁性細線装置においても、磁区Dの記録の効率を高めるために、既存のハードディスクドライブ装置における下地層103に相当する部材を下地層16aとして設けることが考えられる。
しかし、既存のハードディスクドライブ装置で使用されている高透磁率の下地層103は、Co−Zr−Nb,Co−Zr−Taなどの金属材料を用いている。そして、これらの金属材料により形成された下地層16aを単純に適用したのが図6の例である。図6の例では、磁性細線11下部の全体に下地層16aが形成されている。
このような構成で、磁性細線11にパルス電流源20を流すと、図6に示すように、磁性細線11に電流INWが流れるのみならず、金属材料からなる下地層16aにも電流IULが流れてしまう。その結果、パルス電流源20から供給するパルス電流のうち磁性細線11での磁区Dのシフト移動に寄与する電流が減ってしまう。その結果、パルス電流源20は磁区Dのシフト移動のために多くの電力を消費しなければならないという不具合がある。電流量が多くなるため、発熱による不具合が発生することも考えられる。
これらの比較例の不具合は、前記の「磁気記録装置の動作」で説明したとおり、下地層16は、磁性細線11の下で、磁気記録ヘッド30の下方の位置(記録領域11wの位置)のみに形成され、その周囲には絶縁層となる基板12が形成されるようにすることで解決することができる。
1 磁性細線装置
11 磁性細線
12 基板(絶縁層)
16 下地層
20 電流源
30 磁気記録ヘッド
M1 行きの磁束
M2 戻りの磁束

Claims (2)

  1. 磁性膜が細線状に形成され、長手方向の一部に他の部分とは磁化方向の異なる磁区が形成されるものであり、複数本が並列して設けられた磁性細線と、
    前記磁性細線上の所定位置に設けられ、前記磁性細線に前記磁区を形成する磁気記録ヘッドと、
    前記磁区を前記磁性細線中でシフト移動させるための電子をパルス電流により供給するパルス電流源と、
    前記磁性細線の下で前記磁気記録ヘッドの下方の位置に形成された下地層と、
    前記下地層を除く前記磁性細線の下の領域に形成された絶縁材料でなる絶縁層とを備え、
    前記下地層は、前記絶縁層に比べて透磁率が高いことを特徴とする磁性細線装置。
  2. 前記下地層は、前記磁気記録ヘッドの下方で当該磁気記録ヘッドから発せられる行きの磁束の中心が入射し、戻りの磁束の中心が出射する位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁性細線装置。
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