JP6417058B1 - シューズホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、履物収納時に生じる余分な空間(デッドスペース)を極力無くし、履物の出し入れにかかる作業時間を短縮し、履物の乾燥を助け、大小様々なサイズの履物を収納できる履物収納機能を提供することを課題とするものである。
【解決手段】
本発明は、履物の自重を履物の甲の部分で支えるホルダーと、履物の回転を抑える傾斜する仕切板を備え、つま先とかかと部分が重なるように、履物の土足面を上にし、つま先を壁面下方に傾斜させて収納することにより、履物収納に必要な空間の省スペース化を提供し、使用者が履物の出し入れにかかる作業時間を短縮し、履物を外気に触れさせることにより乾燥を助け、上段履物の汚れや水滴が下段の履物の表面や内部を汚さない履物収納機能を提供することを課題とするものである。

【選択図】図1

Description

本発明は、運動靴や革靴、サンダル等の履物(以下「履物」という。)を収納するシューズホルダーに関し、履物収納時に生じる余分な空間(以下「デッドスペース」という。)を極力無くし、履物の出し入れにかかる作業時間を短縮し、履物の乾燥を助け、大小様々なサイズの履物を収納できる履物収納機能を提供するシューズホルダーに関するものである。
下駄箱に収納する履物は紳士用、婦人用、大人用から子供用まで大小様々な形状をしている。従来型の下駄箱は、扉つきの箱に棚を設けたものであるが、設計された一定以上の大きさの履物を収納すると扉が閉まらなくなり、一定以下の大きさの履物を収納すると、デッドスペースが生じるなどして効率的に空間を使うことができないという問題があった。
また、玄関の景観を良くするため内部が見えないよう不透明の扉が設けられており、履物を取り出すために扉を開け、履物を探し、取り出すという3段階の手間が必要であった。
更に、閉ざされた空間であるため、濡れた履物を収納した場合、下駄箱内の湿度が上がり乾きにくく、濡れた履物のみならず下駄箱内部や他の履物にカビや臭いを発生させるという問題もあった。
デッドスペースを少なくし、履物取出しまでの手間を短縮し、履物の乾燥を助ける技術として、例えば、特開平8−322653号公報(特許文献1)には、支柱1と支持棒2が略直角に交わり、一体化して構成された骨組み構造体Cからなる平面的なボードに、所定間隔をおいて上下に配置した支持棒2の少なくとも二本により履物の底面を支え、前記組の上方に位置する支持棒2に吊り下げ支持されたはさみ込み部材3により履物の甲部側を抑えることにより、骨組構造体Cとはさみ込み部材3との間に履物7を挟みこむことで履物を支持する履物整理ボードが開示されている。
また、袋状の収納ポケットを多段に並べ履物を収納する壁掛式シューズラックも市販されている。
特開平8−322653号公報
しかしながら、上述した履物整理ボードや壁掛式シューズラックは、上下左右の履物の間に未だデッドスペースが存在し、改善の余地が残っていた。
また、上記した履物整理ボードは、履物を収納する際には、両手を使い、はさみ込み部を上方側に回転させる必要があったため、収納に手間がかかった。
更に、上段に収納した履物の汚れや水滴等が下段に収納した履物表面又は内部に付着し汚してしまうという問題があった。
本発明は、履物収納時に生じるデッドスペースを更に無くし、履物の出し入れにかかる作業時間を短縮し、履物の乾燥を助け、大小様々なサイズの履物を収納できる履物収納機能を提供することを目的としている。
この目的を解決するために請求項1記載のシューズホルダーは、土足面を上に向け、つま先を下方に向くようにして傾斜させて挿入された履物の自重を、前記履物の甲の部分で支えるホルダーと、上端が前記ホルダーの上方に位置しかつ下端が前記ホルダーの付け根付近に位置するように、前記履物の前記土足面に沿って傾斜して設けられ、前記ホルダーに挿入された前記履物の回転を抑える平らな仕切板を備え、
前記ホルダーと前記仕切板とが交互に上下方向に多段に配置され、前記仕切板を挟んで上下方向に隣り合う前記ホルダーは、上段の前記ホルダーに挿入された履物のつま先部分と下段の前記ホルダーに挿入された履物のかかと部分前記仕切板を介して重なるように配置されている
請求項2記載のシューズホルダーは、履物を2足以上横に並べて収納できる長さの前記ホルダー及び前記仕切板を備えている。
請求項3記載のシューズホルダーは、前記仕切板が格子状の金網から構成されている
請求項4記載のシューズホルダーは、履物のかかと方向に他の履物やさえぎる物がなく、大きなサイズの靴を収納した場合でも、履物収納スペースの延伸が可能な構造を備えている。
請求項1記載のシューズホルダーによれば、前記ホルダーと前記仕切板とが交互に上下方向に多段に配置され、前記仕切板を挟んで上下方向に隣り合う前記ホルダーは、上段の前記ホルダーに挿入された履物のつま先部分と下段の前記ホルダーに挿入された履物のかかと部分前記仕切板を介して重なるように配置されているため、縦方向の履物間のデッドスペースが無くなり、履物収納に必要なスペースをコンパクトにする効果があり、玄関スペースの有効利用が可能となる。
土足面を上に向け、つま先を下方に向くようにして傾斜させて挿入された履物の自重を、前記履物の甲の部分で支えるホルダーと、上端が前記ホルダーの上方に位置しかつ下端が前記ホルダーの付け根付近に位置するように、前記履物の前記土足面に沿って傾斜して設けられ、前記ホルダーに挿入された前記履物の回転を抑える平らな仕切板だけで履物を保持するため、片手で履物の先端を差し込むだけで収納でき、また引き抜くだけで取り出すことができる。また、扉が無いため履物を離れた場所から認識しやすく、扉を開けて履物を探す手間を省くことができる。よって、使用者の履物の出し入れにかかる時間を短縮することができる。
請求項2記載のシューズホルダーによれば、履物を2足以上横に並べて収納できる長さの前記ホルダー及び前記仕切板を備えるため、左右もつめて収納でき、横方向の履物間のデッドスペースが無くなり、履物収納に必要なスペースをコンパクトにする効果があり、玄関スペースの有効利用が可能となる。
請求項1記載のシューズホルダーによれば、
土足面を上に向け、つま先を下方に向くようにして傾斜させて挿入された履物の自重を、前記履物の甲の部分で支えるホルダーと、上端が前記ホルダーの上方に位置しかつ下端が前記ホルダーの付け根付近に位置するように、前記履物の前記土足面に沿って傾斜して設けられ、前記ホルダーに挿入された前記履物の回転を抑える平らな仕切板とを備え、
前記ホルダーと前記仕切板とが交互に上下方向に多段に配置され、前記仕切板を挟んで上下方向に隣り合う前記ホルダーは、上段の前記ホルダーに挿入された履物のつま先部分と下段の前記ホルダーに挿入された履物のかかと部分とが前記仕切板を介して重なるように配置されており、
請求項3記載のシューズホルダーによれば、前記仕切板が格子状の金網から構成されているため
上段の履物から落ちる汚れや水滴は下段履物の土足面に落ち、直接履物表面や内部に付着することはなく、また、前記仕切板により下段履物の土足面が上段履物の表面に触れることを防ぐため、履物表面及び内部を汚すことが無い。
請求項4記載のシューズホルダーによれば、履物のかかと方向にはさえぎる物がなく、履物収納スペースの延伸が可能な構造を備えるため、一定以上の大きさの履物を収納することも可能となる。
履物は常に外気に触れているため、履物の乾燥を助け、カビや臭いの発生を抑える効果がある。
図1は、本発明の構成を示した斜視図である。 図2は、本発明が履物を支持する原理を示した断面図である。 図3は、使用方法を示した斜視図である。
図1及び図2を参照して、シューズホルダーの構成について説明する。シューズホルダー1は、履物の土足面を上に向け、つま先を壁面8下方に傾斜させて収納するシューズホルダーであり、ホルダー2、仕切板3、背面板4、それらを支えるフレーム5とを主に備えて構成されている。
まず、各部位の詳細構成を説明する前に、図2を参照してシューズホルダー1が履物を保持する原理を説明する。図2はシューズホルダー1が履物Sを保持した状況を側面から見た断面図である。履物Sは土足面を上に向け、つま先から壁面8下方(図の左下方向)に傾けて仕切板3とホルダー2の間に挿入する。履物Sの甲の部分は、ホルダー2の甲支持点11で保持され、履物Sの重心10には、甲支持点11を中心に回転モーメントMが働き、回転しようとする。しかし、履物Sのかかと部分は、仕切板3の靴底支持点12で支持され、履物Sは回転せず状態を維持する。もし、重心10が甲支持点11より外側(図の右側)に位置すれば、履物Sは外側に回転して落ちやすくなる。このように、履物Sを安定して保持するために、重心10が甲支持点11よりフレーム5寄り(図の左方向)になるよう、ホルダー2の奥行き14及び仕切板3の角度を設計する。
図2に示すように、多くの履物は靴底の土踏まずあたりに重心10がある。本発明は、土足面を上に向けつま先をフレーム5の下方に傾けて収納することにより、履物の重心10をより壁面8に近づかせ、上記原理より、ホルダー2の奥行き14を短くすることができ、シューズホルダー1のスリム化を図っている。
履物Sは甲支持点11と靴底支持点12のみで保持されているため、履物後方や高さ方向の制限は無く、大きい靴やハイカットの靴も分け隔てなく収納することができる。また、上記原理により履物Sは差し込むだけで安定するため、片手で履物の出し入れが容易に行える。
図1に戻って、各部位の詳細構成を説明する。フレーム5はシューズホルダー1全体の荷重を支える部材であり、2本の板状の金属等から構成される。フレーム5の間隔は、玄関スペースの設置スペースにより決定する。左右のフレーム5はホルダー2と背面板4とで連結され、更にフレーム5には、シューズホルダー1の自立を助ける自立保持部7と、履物を取り出した際にシューズホルダー1の転倒を防ぐ固定具6とを備える。自立保持部7の長さはホルダー2の奥行き14と同等かそれ以上の長さとする。固定具6は吸盤や面ファスナー等壁面8を傷つけない素材とし、シューズホルダー1を壁面8へ固定する。
なお、本実施形態では、自立保持部7を設け、玄関床面へ据え置く場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、自立保持部7の代わりにフレーム5の上部に引っ掛けを設けドア等に吊り下げて使用したり、フレーム5を直接壁面8等に釘や木ねじ、接着剤等を用いて固定しても良い。また、本実施形態では、固定具6を設け、壁面8に固定する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、固定具6を用いず、直接壁面8等に釘や木ねじ、接着剤等を用いて固定したり、十分な長さの自立保持部7を設けるなどシューズホルダー1を安定させ、固定具6を省くなどしても良い。
背面板4は、靴底が壁面8に接触することを防ぎ、壁面8が履物の汚れや水滴で汚れることを防止する部位であり、格子状の金網等から構成される。背面板4の幅と高さは、フレーム5の間隔と高さと同等とし、フレーム5に固定する。
ホルダー2は、履物の甲の部分を支えるための部位であり、丸みを帯びた中空状の金属等をU字に折り曲げ構成され、その左右の端部が曲げられ、図1に示すようにフレーム5に直角に固定する。ホルダー2の横幅は、左右のフレーム5の間隔と同等とし、図2に示すように、ホルダー2が靴を支える甲支持点11と仕切板3の間隔13が想定される最大の履物Sの甲の高さ(例えば8cm)となるようホルダー2の奥行き14(例えば9cm)を設計する。なお、本実施形態では、ホルダー2は中空状の金属から構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば合成樹脂や木材等により構成しても良い。また、ホルダー2はフレーム5に垂直に固定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、フレーム5に斜めに固定しても、他の構造物に固定しても良い。
仕切板3は、履物Sが回転して落下することを防ぐと共に、上段と下段の履物の接触を防ぐ部位であり、格子状の金網等から構成される。仕切板3の横幅は、左右のフレーム5の間隔と同等とし、図2に示すように、仕切板3の下端は下段のホルダー2の付け根付近に、仕切板3の上端は上段のホルダー2の甲支持点11の下あたりに傾斜を持って固定する。仕切板3の角度は、想定される最大の履物Sの重心10が、甲支持点11よりフレーム5側(図の左側)に位置する角度(例えばフレーム5から20度)とすることで、原理で述べたとおり履物を安定して保持させることができる。仕切板3に格子状の金網等を用いることで、通気性が良くなり、靴の乾燥を助ける効果がある。また、仕切板3の上端と下端を上記の位置とすることで、上段の履物のつま先部分と下段の履物のかかと部分の重なりが最大となり、上下の履物間のデッドスペースが無くなり、重なりにより収納スペース全体の高さを低く抑えることができる。履物は土足面を上につま先方向に傾斜を持つことから、土足面の汚れや水滴は土足面を伝ってつま先方向に落ち、下段の履物の土足面に落ちる。つまり、下段の履物の表面や内部に落ちることがなく、下段の履物を汚すことがない。なお、本実施形態では、背面板4及び仕切板3は格子状の金網等で構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、素材は合成樹脂や木材等でも良く、また、格子状ではなく板状としても良い。格子状であれば通気性を確保でき履物の乾燥を助ける効果があり、板状であれば汚れや水滴が下段に落ちることを完全に防ぐ効果がある。
シューズホルダー1は玄関の床面を使用しないため、床面は靴を履いたり、長靴やブーツ、ハイヒール等を置いたりするスペースとして有効に活用することができる。
次に、図3を参照して、シューズホルダー1の使用方法について説明する。図3は、シューズホルダー1の使用方法を説明する説明図であり、複数の履物Sを収納した状態を示している。
上述のように構成されるシューズホルダー1によれば、シューズホルダー1は、玄関の壁面8に沿って設置され、自立保持部7により自立させ、固定具6により壁面8へ固定する。
履物Sを収納する場合は、履物Sの開口部に指を差し入れ、履物Sの土足面を上にし、つま先を壁面8下方向へ傾斜させ、ホルダー2及び仕切板3の間に挿入する。原理で述べたとおり、履物Sの重心10は、ホルダー2より壁面8側(図の奥側)に位置するので、履物Sは手前に落ちることはなく、安定して保持状態を維持できる。
履物Sを取り出す場合は、履物Sの開口部に指を差し入れ、引き抜くだけで取り出すことが出来る。
中段、上段のホルダー2に小さなサイズの履物Sを、下段のホルダー2に大きなサイズの履物Sを収納すれば、中段以上のホルダー2に収納された履物Sのかかと方向への出っ張りが小さくなるので、バックやリュックなどの荷物を持ってシューズホルダー1の横を通り抜けても荷物が履物Sにぶつかりにくくなり、中段以上の玄関スペースの有効利用が可能となる。
上記原理で収納できない児童や幼児用の小さい履物や女性用のハイヒールなどは、靴底を合わせ、細いかかと部分を下向きにして仕切板3及び背面板4にはさみ込み収納する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推測できるものである。
例えば、上記実施形態では、床面に設置して壁面8に固定する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば自立保持部7を省き、フレーム5上部を後ろに折り曲げ、フック状にすることで、ドアなどに吊り下げて使用することができる。
また、景観を優先したい場合、扉付の下駄箱の一部にホルダー2及び仕切板3を設けることで、本発明の効果であるデッドスペースの削減効果、一定以上の大きさの履物の収納効果、下段の履物の表面や内部を汚さない効果等を得ることができる。
更に、本発明品をスライドレールに乗せ、壁面方向に重ねて配置すれば、2倍、3倍の収納が可能となり、更に収納密度の高い履物収納装置を構成することができる。
例えば、仕切板3、背面板4及びホルダー2から構成される1段分を1ユニットとし、異なるサイズの履物を収納できるよう、ユニットの奥行と高さが大・中・小と異なる大きさのものを用意して、フレーム5の任意の高さに設置できるようにすると共に、ユニットの幅を60cm、90cm、120cm、フレーム5の高さを60cm、120cm、180cmと各種用意しておけば、組み合わせにより本発明品の幅と高さ、段数を自由に変えることができる。
ホルダー2や仕切板3にフックや小物入れ等を設けることで、折り畳み傘や靴べら等を収納するスペースを確保できる。
店舗において履物の高密度な陳列棚としても活用できる。
大きさを変え、調味料を収納するスパイスラックや、タオルやマフラー、ストールを丸めて収納する省スペースラックとしても活用できる。
1 シューズホルダー
2 ホルダー
3 仕切板
4 背面板
5 フレーム
6 固定具
7 自立保持部
8 壁面
10 重心
11 甲支持点
12 靴底支持点
13 甲支持点と仕切板の間隔
14 ホルダーの奥行き
M 回転モーメント
S 履物

Claims (4)

  1. 土足面を上に向け、つま先を下方に向くようにして傾斜させて挿入された履物の自重を、前記履物の甲の部分で支えるホルダーと、上端が前記ホルダーの上方に位置しかつ下端が前記ホルダーの付け根付近に位置するように、前記履物の前記土足面に沿って傾斜して設けられ、前記ホルダーに挿入された前記履物の回転を抑える平らな仕切板とを備え、
    前記ホルダーと前記仕切板とが交互に上下方向に多段に配置され、前記仕切板を挟んで上下方向に隣り合う前記ホルダーは、上段の前記ホルダーに挿入された履物のつま先部分と下段の前記ホルダーに挿入された履物のかかと部分前記仕切板を介して重なるように配置されていることを特徴とするシューズホルダー。
  2. 履物を2足以上横に並べて収納できる長さの前記ホルダー及び前記仕切板を備える請求項1に記載のシューズホルダー。
  3. 前記仕切板が格子状の金網から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシューズホルダー。
  4. 履物のかかと方向に他の履物やさえぎる物がなく、大きなサイズの履物を収納した場合でも、履物収納スペースの延伸が可能な構造を備える請求項1から3のいずれかに記載のシューズホルダー。
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