JP6414486B2 - 喘鳴検出装置 - Google Patents

喘鳴検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6414486B2
JP6414486B2 JP2015039257A JP2015039257A JP6414486B2 JP 6414486 B2 JP6414486 B2 JP 6414486B2 JP 2015039257 A JP2015039257 A JP 2015039257A JP 2015039257 A JP2015039257 A JP 2015039257A JP 6414486 B2 JP6414486 B2 JP 6414486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheezing
respiratory sound
processing unit
respiratory
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015039257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016158806A5 (ja
JP2016158806A (ja
Inventor
朝井 慶
慶 朝井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Healthcare Co Ltd
Original Assignee
Omron Healthcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Healthcare Co Ltd filed Critical Omron Healthcare Co Ltd
Priority to JP2015039257A priority Critical patent/JP6414486B2/ja
Priority to DE112015006231.9T priority patent/DE112015006231T5/de
Priority to PCT/JP2015/082503 priority patent/WO2016136049A1/ja
Priority to CN201580072491.3A priority patent/CN107205692B/zh
Publication of JP2016158806A publication Critical patent/JP2016158806A/ja
Priority to US15/669,642 priority patent/US10893845B2/en
Publication of JP2016158806A5 publication Critical patent/JP2016158806A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6414486B2 publication Critical patent/JP6414486B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B7/00Instruments for auscultation
    • A61B7/003Detecting lung or respiration noise
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/08Detecting, measuring or recording devices for evaluating the respiratory organs
    • A61B5/0803Recording apparatus specially adapted therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/08Detecting, measuring or recording devices for evaluating the respiratory organs
    • A61B5/0816Measuring devices for examining respiratory frequency
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/68Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient
    • A61B5/6801Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be attached to or worn on the body surface
    • A61B5/683Means for maintaining contact with the body
    • A61B5/6832Means for maintaining contact with the body using adhesives
    • A61B5/6833Adhesive patches
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7271Specific aspects of physiological measurement analysis
    • A61B5/7275Determining trends in physiological measurement data; Predicting development of a medical condition based on physiological measurements, e.g. determining a risk factor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7271Specific aspects of physiological measurement analysis
    • A61B5/7282Event detection, e.g. detecting unique waveforms indicative of a medical condition
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/74Details of notification to user or communication with user or patient ; user input means
    • A61B5/742Details of notification to user or communication with user or patient ; user input means using visual displays
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B7/00Instruments for auscultation
    • A61B7/02Stethoscopes
    • A61B7/04Electric stethoscopes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B2503/00Evaluating a particular growth phase or type of persons or animals
    • A61B2503/04Babies, e.g. for SIDS detection
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/08Detecting, measuring or recording devices for evaluating the respiratory organs

Description

この発明は喘鳴検出装置に関し、より詳しくは、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを検出する喘鳴検出装置に関する。
例えば特許文献1(US 2011/0125044 A1)には、喘息などの呼吸器疾患を監視するための自動化されたシステムが開示されている。このシステムは、マイクロフォンと加速度計からのデータに基づいて、症状の重症度が閾値に達したときに、データの要約と警報を提供する。特に、喘鳴については、約200〜800Hzの範囲の周波数での周波数スペクトルのピークを測定し、周波数スペクトルのピークとメモリに格納されている喘鳴に関連付けられた所定の値とを比較して、その比較結果を重症度判定のための要素としている。
US 2011/0125044 A1
しかしながら、上記システムでは、喘鳴について、周波数スペクトルのピークと基準値(メモリに格納されている値)との大小を比較しているだけであるため、喘鳴の検出精度が良くないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを精度良く検出できる喘鳴検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の喘鳴検出装置は、
被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と
を備え
上記判定処理部は、上記ピークの高さと幅との比を求め、この比が予め定められた第1の閾値よりも大きいか否かに基づいて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする。
ここで、上記周波数スペクトルにおける「ピーク」とは、音の強度(音圧)のピークを指す。上記周波数スペクトルにおけるピークの「高さ」と「幅」は、周波数対音圧グラフ上でのピークの「高さ」と「幅」を指す。また、周波数対音圧グラフ上に背景ノイズが存在する場合には、背景ノイズが除去されたピークの実質的な「高さ」と「幅」を指す。
本発明者の解析では、喘鳴の「ひゅうひゅう」という笛のような音は、周波数スペクトルのピークの幅が比較的狭い(単一音に近い)という特徴をもつ。また、「ぜいぜい」という音は、幅が比較的狭いピークを幾つか含むという特徴をもつ。したがって、喘鳴を精度良く検出するためには、周波数スペクトルのピークの幅を何らかの形で判定に取り込むべきである。ここで、この発明の喘鳴検出装置では、呼吸音検知部が、被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する。判定処理部は、予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する。具体的には、上記判定処理部は、上記ピークの高さと幅との比を求め、この比が予め定められた第1の閾値よりも大きいか否かに基づいて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行う。この結果、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを精度良く検出できる。
一実施形態の喘鳴検出装置では、上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする。
ここで、周波数対音圧グラフ上での「面積」とは、背景ノイズが除去された実質的な面積を意味する。
上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークは、最大のエネルギをもつピークに相当する。したがって、この支配的ピークが、上記処理単位期間において喘鳴が含まれているか否かを決定づける。ここで、この一実施形態の喘鳴検出装置では、上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行う。この結果、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かをさらに精度良く検出できる。
一実施形態の喘鳴検出装置では、上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける周波数が200Hzから1500Hzまでの範囲内のピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする。
本発明者の解析では、乳児喘息の場合にしばしば観察される喘鳴の「ひゅうひゅう」という笛のような音は、周波数が概ね900Hz〜1200Hzの範囲内の、ピークの幅が比較的狭い(単一音に近い)音である。ここで、この一実施形態の喘鳴検出装置では、上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける周波数が200Hzから1500Hzまでの範囲内のピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行う。したがって、「ぜいぜい」という喘鳴に加えて、乳児喘息の場合にしばしば観察される「ひゅうひゅう」という喘鳴も含めて、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを検出できる。一方、200Hzから1500Hzまでの範囲外の音は、喘鳴であるとは考えられないため、判定の対象外としている。この結果、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かをさらに精度良く検出できる。
一実施形態の喘鳴検出装置では、
上記処理単位期間を複数含む集計単位期間を設定し、各集計単位期間内における上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを集計して喘鳴期間として求める集計処理部を備え、
上記集計処理部は、上記処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークの面積に基づいて喘鳴音のパワーを複数の段階に分類するとともに、上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを上記分類された段階毎に集計し、
上記集計処理部による集計に基づいて、上記集計単位期間内で上記喘鳴音のパワーが特定の段階に達した時間割合が予め定められた第2の閾値を超えたとき、警報を発生する警報発生部を備えたことを特徴とする。
ここで、「警報」の発生は、アラーム音の発生、表示画面上のアラーム表示、無線によるアラーム信号送信などを広く含む。
この一実施形態の喘鳴検出装置では、集計処理部が、上記処理単位期間を複数含む集計単位期間を設定し、各集計単位期間内における上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを集計して喘鳴期間として求める。上記集計処理部は、上記処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークの面積に基づいて喘鳴音のパワーを複数の段階に分類するとともに、上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを上記分類された段階毎に集計する。警報発生部は、上記集計単位期間内で上記喘鳴音のパワーが特定の段階に達した時間割合が予め定められた第2の閾値を超えたとき、警報を発生する。この警報によって、ユーザ(典型的には、上記被験者自身、上記被験者のケアを行う保護者・介護者、または、看護師などの医療従事者などを指す。)は、上記被験者の症状が悪化したことを知ることができ、したがって、上記被験者に対して投薬を行うなどの対処をとることができる。この警報は、上記被験者が意思表示が困難な幼児や重篤者等である場合に、特に有益である。
一実施形態の喘鳴検出装置では、上記警報発生部が上記警報を発生したとき、上記呼吸音信号を録音する録音部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態の喘鳴検出装置では、上記警報発生部が警報を発生したとき、録音部が上記呼吸音信号を録音する。したがって、上記喘鳴が比較的大きいとき(つまり、喘鳴が酷いとき)の上記被験者の呼吸音を自動的に録音できる。これにより、ユーザは、例えば上記被験者の次回の受診時にその録音内容を再生することで、喘鳴が酷いときの上記被験者の呼吸音を医師に聴いてもらうことができる。この結果、医師は、上記被験者が喘息であるか否かや喘息の重症度を診断し易くなり、治療方針を容易に立てることができる。
一実施形態の喘鳴検出装置では、さらに、
上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別するフェーズ識別部と、
上記呼吸音信号のうち上記呼気フェーズと上記吸気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力するフェーズ指示入力部と、
上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する録音部とを備えたことを特徴とする。
この一実施形態の喘鳴検出装置では、フェーズ識別部が、上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別する。ユーザは、例えば医師の求めに応じて、フェーズ指示入力部によって、上記呼吸音信号のうち上記吸気フェーズと上記呼気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力する。すると、録音部が、上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する。したがって、ユーザは、喘鳴の録音内容を次回の受診時に医師に聴いてもらうときに、上記呼吸周期のうち医師が求めたフェーズの録音内容を聴いてもらうことができる。
一実施形態の喘鳴検出装置では、
上記呼吸音検知部は、
上記被験者の胸の肌に取り付けられる聴診器型の第1のマイクロフォンと、
上記被験者の衣服または上記胸および呼吸器から離れた部位の肌に取り付けられる第2のマイクロフォンとを含み、
上記第1のマイクロフォンの出力から上記第2のマイクロフォンの出力を差し引いた差分を出力することを特徴とする。
ここで、第1のマイクロフォン、第2のマイクロフォンが「取り付けられる」とは、例えば粘着シートを介して貼り付けられる態様を含む。第2のマイクロフォンが取り付けられる「衣服」とは、例えば肌着などの衣服を指す。第2のマイクロフォンが取り付けられる「胸および呼吸器から離れた部位」とは、呼吸音の影響が少ない、例えば肩などの部位を指す。
この一実施形態の喘鳴検出装置では、上記呼吸音検知部は、上記被験者の胸の肌に取り付けられる聴診器型の第1のマイクロフォンと、上記被験者の衣服または上記胸および呼吸器から離れた部位の肌に取り付けられる第2のマイクロフォンとを含む。そして、上記第1のマイクロフォンの出力から上記第2のマイクロフォンの出力を差し引いた差分を出力する。したがって、上記呼吸音信号から、上記被験者の周りのノイズ成分を除去できる。この結果、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かをさらに精度良く検出できる。
別の局面では、この発明の喘鳴検出装置は、
被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と
を備え、
上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする。
この結果、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを精度良く検出できる。
さらに別の局面では、この発明の喘鳴検出装置は、
被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と、
上記処理単位期間を複数含む集計単位期間を設定し、各集計単位期間内における上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを集計して喘鳴期間として求める集計処理部と
を備え、
上記集計処理部は、上記処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークの面積に基づいて喘鳴音のパワーを複数の段階に分類するとともに、上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを上記分類された段階毎に集計し、
上記集計処理部による集計に基づいて、上記集計単位期間内で上記喘鳴音のパワーが特定の段階に達した時間割合が予め定められた第2の閾値を超えたとき、警報を発生する警報発生部を備えたことを特徴とする。
この警報によって、ユーザは、上記被験者の症状が悪化したことを知ることができ、したがって、上記被験者に対して投薬を行うなどの対処をとることができる。この警報は、上記被験者が意思表示が困難な幼児や重篤者等である場合に、特に有益である。
さらに別の局面では、この発明の喘鳴検出装置は、
被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と、
上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別するフェーズ識別部と、
上記呼吸音信号のうち上記呼気フェーズと上記吸気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力するフェーズ指示入力部と、
上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する録音部とを備えたことを特徴とする。
この局面の喘鳴検出装置では、フェーズ識別部が、上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別する。ユーザは、例えば医師の求めに応じて、フェーズ指示入力部によって、上記呼吸音信号のうち上記吸気フェーズと上記呼気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力する。すると、録音部が、上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する。したがって、ユーザは、喘鳴の録音内容を次回の受診時に医師に聴いてもらうときに、上記呼吸周期のうち医師が求めたフェーズの録音内容を聴いてもらうことができる。
以上より明らかなように、この発明の喘鳴検出装置によれば、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを精度良く検出できる。
この発明の一実施形態の喘鳴検出システムの概略的なブロック構成を示す図である。 図2(A)は、上記喘鳴検出システムを構成する喘鳴検出器の外観を示す図である。図2(B)は上記喘鳴検出器の本体の外観を拡大して示す図である。 上記喘鳴検出器の本体のブロック構成を示す図である。 上記喘鳴検出システムを構成するスマートフォンのブロック構成を示す図である。 図5(A)は、上記喘鳴検出器が被験者としての幼児に装着される態様を示す図である。図5(B)は、上記喘鳴検出器が上記スマートフォンを介して操作される態様を示す図である。 上記喘鳴検出器のマイクロフォンによって検出された呼吸音信号と、呼吸流量センサによって出力された呼吸流量信号とを併せて示す図である。 上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して得られた周波数スペクトルを例示する図である。 或る処理単位期間に取得された呼吸音の周波数スペクトルを例示する図である。 或る喘息患者について、呼吸音の周波数スペクトルに含まれた支配的ピークのL/D値の時間推移と、支配的ピークの面積の時間推移とを併せて示す図である。 実際に喘鳴無しと観察された正常呼吸音についてのL/D値のデータ度数と、実際に喘鳴有りと観察された呼吸音についてのL/D値のデータ度数とを示すヒストグラム図である。 喘鳴の頻度の時間推移を表す仕方を模式的に示す図である。 喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフをスマートフォンの表示画面に表示した例を示す図である。 上記喘鳴検出器のマイクロフォンによって検出された呼吸音信号と、その呼吸音信号について算出された包絡線とを併せて示す図である。 図13中の包絡線と、図6中の呼吸流量信号とを併せて示す図である。 図15(A)は、上記スマートフォンにインストールされた「喘鳴チェッカー」プログラムの初期メニュー画面を示す図である。図15(B)は、図15(A)において「投薬時」スイッチが押されたときに表示される画面を示す図である。 図16(A)は、図15(B)において「薬剤A」スイッチと「薬剤B」スイッチが押されたときに表示される画面を示す図である。図16(B)は、喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフと、投薬に関する情報とを併せて、スマートフォンの表示画面に表示した例を示す図である。 上記スマートフォンの表示画面に図12の表示例を表示させる場合の、ユーザの操作手順を示すフロー図である。 上記スマートフォンの表示画面に図16(B)の表示例を表示させる場合の、ユーザの操作手順を示すフロー図である。 上記スマートフォンによって呼吸音を録音し、再生する場合の、ユーザの操作手順を示すフロー図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の喘鳴検出装置の一実施形態である喘鳴検出システム(全体を符号1で示す。)のブロック構成を示している。この喘鳴検出システム1は、喘鳴検出器100と、スマートフォン200とを含んでいる。喘鳴検出器100とスマートフォン200とは、無線通信によって互いに通信可能になっている。
図2(A)に示すように、喘鳴検出器100は、本体100Mと、この本体100Mにマイクロフォンプラグ113を介して連結された第1のマイクロフォン111および第2のマイクロフォン112を含んでいる。この例では、第1のマイクロフォン111、第2のマイクロフォン112は、いずれも円形の皿(その凹面には粘着シート119が設けられている。)のような形状をもつ聴診器型に構成されている。第1のマイクロフォン111は被験者の胸の肌に貼り付けられ、また、第2のマイクロフォン112は被験者の衣服に貼り付けられることが予定されている。
図2(B)に拡大して示すように、本体100Mには、クリップ100Cと、マイクロフォン端子114と、操作部130と、ヘッドフォン端子116と、電源スイッチ191と、充電端子192と、通信状態表示用LED(発光ダイオード)193とが設けられている。
クリップ100Cは、本体100Mを被験者の衣服に取り付けるために用いられる。
マイクロフォン端子114は、マイクロフォンプラグ113が挿入された状態で、第1のマイクロフォン111および第2のマイクロフォン112の出力を取り込むために用いられる。
操作部130は、音量増加ボタンスイッチ131と、音量減少ボタンスイッチ132と、通信スイッチ133とを含んでいる。音量増加ボタンスイッチ131は、ヘッドフォン端子116を介して図示しないヘッドフォンへ出力される音量を増加させるために用いられる。音量減少ボタンスイッチ132は、逆に、ヘッドフォンへ出力される音量を減少させるために用いられる。通信スイッチ133は、本体100Mとスマートフォン200との間の近距離無線通信の接続を確立するために用いられる。つまり、通信スイッチ133が押されると、公知のプロトコルによって喘鳴検出器100とスマートフォン200との間の通信接続が確立されて、近距離無線通信が可能な状態になる。
電源スイッチ191は、喘鳴検出器100の電源をオン/オフするために用いられる。
充電端子192は、本体100Mに内蔵された電池に充電を行うために用いられる。
通信状態表示用LED193は、喘鳴検出器100とスマートフォン200との間の通信状態を表示する。具体的には、喘鳴検出器100とスマートフォン200との間の近距離無線通信が未接続であれば、LED193は赤色に点灯する。喘鳴検出器100とスマートフォン200との間の近距離無線通信の接続が確立途中であれば、LED193は緑色に点滅する。喘鳴検出器100とスマートフォン200との間の近距離無線通信の接続が確立していれば、LED193は緑色に点灯する。近距離無線通信の接続が確立すると、喘鳴検出器100は、スマートフォン200からの指示によって動作可能な状態(スタンバイ状態)になる。
図3に示すように、喘鳴検出器100の本体100Mには、既述のヘッドフォン端子116、操作部130、電源スイッチ191および充電端子192に加えて、制御部110と、音信号処理回路115と、メモリ120と、近距離無線通信部180と、電源部190とが搭載されている。
音信号処理回路115は、この例ではCODEC−IC(コーデック集積回路)からなり、第1のマイクロフォン111の出力と第2のマイクロフォン112の出力とを受けて、第1のマイクロフォン111の出力から第2のマイクロフォン112の出力を差し引き、得られた差分を表す呼吸音信号を、制御部110とヘッドフォン端子116へそれぞれ出力する。ユーザは、ヘッドフォン端子116に図示しないヘッドフォンを接続して聴くことによって、呼吸音信号が得られていることを確認できる。なお、第1のマイクロフォン111、第2のマイクロフォン112および音信号処理回路115は、呼吸音検知部を構成している。
メモリ120は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを含む。ROMは、この喘鳴検出器100を制御するためのプログラムのデータを記憶する。また、RAMは、この喘鳴検出器100の各種機能を設定するための設定データ、演算結果のデータなどを記憶する。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)を含み、メモリ120に記憶された喘鳴検出器100を制御するためのプログラムに従って、この喘鳴検出器100の各部(メモリ120および近距離無線通信部180を含む。)を制御する。特に、この制御部110は、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを判定し、喘鳴の頻度の時間推移を表す画像データを作成する(詳しくは、後述する。)。
電源部190は、この例ではリチウムイオン電池(2次電池)を含み、電源スイッチ191のオン/オフによってこの喘鳴検出器100の各部へ電力を供給しまたは供給停止する。このリチウムイオン電池は、充電端子192を介して充電可能になっている。
近距離無線通信部180は、制御部110による制御に従って、スマートフォン200との間で無線通信、この例では近距離無線通信(BT(Bluetooth(登録商標)通信およびBLE(Bluetooth low energy)通信)を行う。例えば、スマートフォン200へ演算結果を表す情報などを送信する。また、スマートフォン200から操作指示を受信する。
図4に示すように、スマートフォン200は、本体200Mと、この本体200Mに搭載された、制御部210と、メモリ220と、操作部230と、表示部240と、スピーカ260と、近距離無線通信部280と、ネットワーク通信部290とを含む。このスマートフォン200は、市販のスマートフォンに、喘鳴に関する情報の処理を行わせるようにアプリケーションソフトウェア(これを「喘鳴チェッカー」プログラムと呼ぶ。)をインストールしたものである。
制御部210は、CPUおよびその補助回路を含み、スマートフォン200の各部を制御し、メモリ220に記憶されたプログラムおよびデータに従って処理を実行する。例えば、操作部230を介して入力された指示に基づいて、通信部280,290から入力されたデータを処理し、処理したデータを、メモリ220に記憶させたり、表示部240で表示させたり、通信部280,290を介して出力させたりする。
メモリ220は、制御部210でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAMと、制御部210で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROMとを含む。また、メモリ220の記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
操作部230は、この例では、表示部240上に設けられたタッチパネルからなっている。なお、キーボードその他のハードウェア操作デバイスを含んでいても良い。
表示部240は、この例ではLCD(液晶表示素子)または有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイからなる表示画面を含む。表示部240は、制御部210による制御に従って、様々な画像を表示画面に表示させる。
スピーカ260は、制御部210による制御に従って、様々な音、例えば、音声、警報としてのアラーム音などを発生させる。
近距離無線通信部280は、制御部210による制御に従って、喘鳴検出器100との間で無線通信、この例では近距離無線通信(BT通信およびBLE通信)を行う。例えば、喘鳴検出器100へ操作指示を送信する。また、喘鳴検出器100から演算結果を表す情報などを受信する。
ネットワーク通信部290は、制御部210からの情報をネットワーク900を介して他の装置へ送信するとともに、他の装置からネットワーク900を介して送信されてきた情報を受信して制御部210に受け渡すことができる。
図5(A)は、喘鳴検出器100が被験者としての幼児90に装着される態様を例示している。この例では、幼児90は子供部屋98で寝ており、喘鳴検出器100の本体100Mがクリップ100C(図2参照)を介して幼児90の衣服(この例では、パジャマ)の襟に取り付けられている。第1のマイクロフォン111は、円形の皿に設けられた粘着シート119によって、幼児90の胸の肌に貼り付けられている。また、第2のマイクロフォン112は、幼児90の衣服(この例ではパジャマ)に貼り付けられている。なお、第2のマイクロフォン112は、幼児90の、胸および呼吸器から離れた部位(呼吸音の影響が少ない、例えば肩)の肌に貼り付けられてもよい。
(第1の動作例)
図17は、ユーザ(この例では、幼児90の母親)91が、この喘鳴検出システム1によって、幼児90の喘鳴の頻度の時間推移(この例では、図12中に示す帯グラフAT)をスマートフォン200の表示画面に表示させるための操作手順を示している。
(1) ユーザ91は、図5(A)に示したように喘鳴検出器100を幼児90に装着した後(図17のステップS1)、喘鳴検出器100の電源スイッチ191および通信スイッチ133を押して、喘鳴検出器100をスタンバイ状態にする(図17のステップS2)。
(2) 次に図5(B)に示すように、ユーザ91は、例えば子供部屋98とは別の居間99で、スマートフォン200にインストールされている「喘鳴チェッカー」プログラムを起動する(図17のステップS3)。そして、スマートフォン200の表示画面に表示された「喘鳴検査開始」スイッチ(後述の図15(A)中に符号23で示す。)を押して、喘鳴検出器100へ測定開始を指示する(図17のステップS4)。
(3) すると、喘鳴検出器100が幼児90の呼吸音を検知して、呼吸音信号を処理し、喘鳴の頻度の時間推移を表す画像データを作成する(図17のステップS5)。
i) 具体的には、まず、第1のマイクロフォン111が主に幼児90の気管支を通る呼吸音を検知し、また、第2のマイクロフォン112が主に幼児90の周りの環境音を検知する。音信号処理回路115は、第1のマイクロフォン111の出力と第2のマイクロフォン112の出力とを受けて、第1のマイクロフォン111の出力から第2のマイクロフォン112の出力を差し引き、得られた差分を表す時系列の呼吸音信号(これを符号BSで表す。)を、制御部110へ出力する。これにより、呼吸音信号BSから、幼児90の周りのノイズ成分を除去する。
図6は、喘鳴検出器100の音信号処理回路115によって得られた呼吸音信号BSを例示している。なお、図6中には、参考のために、呼吸流量センサ(喘鳴検出システム1には含まれない。)によって出力された呼吸流量信号BFを併せて示している。呼吸流量信号BFは、プラス側が呼気の流量を表し、マイナス側が吸気の流量を表している。
ii) 次に、制御部110が判定処理部として働いて、呼吸音信号BSに基づいて、予め定められた処理単位期間(これを符号tuで表す。この例では、tu=0.05秒間とする。)毎に、呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを判定する。
ここで、図7は、制御部110が呼吸音信号BSを処理単位期間tu毎に周波数空間へ変換して得られた周波数スペクトルPSを例示している。また、図8は、或る処理単位期間tuに取得された呼吸音の周波数スペクトルPSを例示している(この例では、図7における時間0.05秒の処理単位期間に相当する。)。本発明者の解析では、喘鳴の「ひゅうひゅう」という笛のような音Pw(図7参照)は、図8中に示すように、周波数スペクトルPSのピークの幅Dが比較的狭い(単一音に近い)という特徴をもつ。また、「ぜいぜい」という音は、幅Dが比較的狭いピークを幾つか含むという特徴をもつ(例えば、US 2011/0125044 A1のFIG.6参照。)。したがって、喘鳴を精度良く検出するためには、周波数スペクトルPSのピークの幅Dを何らかの形で判定に取り込むべきである。そこで、この喘鳴検出器100では、制御部110が周波数スペクトルPSにおけるピークの高さLと幅Dとに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する。より詳しくは、制御部110が、ピークの高さLと幅Dとの比(L/D。ピークの急峻度を表す。)を求め、この比(L/D)が予め定められた第1の閾値(これを符号αで表す。この例では、α=0.35とする。)よりも大きいか否かに基づいて、喘鳴を示すか否かの判定を行う。
なお、ピークの高さLと幅Dは、周波数対音圧グラフ上に背景ノイズが存在する場合には、背景ノイズが除去されたピークの実質的な高さLと幅Dを指す。例えば、図8の例では、周波数対音圧グラフにおいて極小点m0,m1,m2,m3,m4,m5,…を求め、これらの極小点同士を結ぶ線分を超える部分をピークP1,P2,P3,P4,P5,…の実質的な高さL、幅Dであると考える。また、後述のピークの面積についても、これらの極小点同士を結ぶ線分を超える部分の実質的な面積S1,S2,S3,S4,S5,…を指す。
本発明者の解析では、乳児喘息の場合にしばしば観察される喘鳴の「ひゅうひゅう」という笛のような音Pw(図7参照)は、周波数が概ね900Hz〜1200Hzの範囲内の、ピークの幅Dが比較的狭い(単一音に近い)音である。そこで、この喘鳴検出器100では、制御部110が周波数スペクトルPSにおける周波数が200Hzから1500Hzまでの範囲内のピークのみについて、喘鳴を示すか否かの判定を行う。したがって、「ぜいぜい」という喘鳴に加えて、乳児喘息の場合にしばしば観察される「ひゅうひゅう」という喘鳴も含めて、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを検出できる。一方、200Hzから1500Hzまでの範囲外の音は、喘鳴であるとは考えられないため、判定の対象外とする。
さらに、周波数スペクトルPSにおける複数のピークP1,P2,P3,…のうち周波数対音圧グラフ(図8)上で最大の面積を与える支配的ピークPd(この例では、ピークP5)は、最大のエネルギをもつピークに相当する。したがって、この支配的ピークPdが、処理単位期間tuにおいて喘鳴が含まれているか否かを決定づける。そこで、この喘鳴検出器100では、制御部110が周波数スペクトルPSにおける複数のピークP1,P2,P3,…のうち周波数対音圧グラフ(図8)上で最大の面積を与える支配的ピークPdのみについて、喘鳴を示すか否かの判定を行う。
例えば、図9は、或る喘息患者の呼吸音の周波数スペクトルに含まれた支配的ピークPdのL/D値の時間推移CPdと、支配的ピークPdの面積の時間推移Spdとを併せて示している。時間軸(横軸)に沿って、実際に観察された喘鳴無しの期間と、喘鳴有りの期間とが特定されている。この図9から分かるように、実際に観察された喘鳴無しの期間では、支配的ピークPdのL/D値が閾値α以下であるのに対して、実際に観察された喘鳴有りの期間では、支配的ピークPdのL/D値が概ね閾値αを超えていることが分かる。また、それに伴って、喘鳴有りの期間では、支配的ピークPdの面積も増加している。
また、図10は、実際に喘鳴無しと観察された正常呼吸音についてのL/D値のデータ度数と、実際に喘鳴有りと観察された呼吸音についてのL/D値のデータ度数とを、ヒストグラムとして示している。この図10から分かるように、正常呼吸音についてのL/D値のデータ群H0は閾値α以下であるのに対して、実際に喘鳴有りと観察された呼吸音についてのL/D値のデータ群H1は閾値αを超えていることが分かる。
これらの図9、図10の結果によれば、この喘鳴検出器100では、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かを精度良く判定できる、と言える。
処理単位期間tu毎の判定結果、すなわち、被験者の呼吸音に喘鳴が含まれているか否かの結果は、逐次、メモリ120に2値データとして記憶され、蓄積される。例えば、呼吸音に喘鳴が含まれている場合は1が記憶され、呼吸音に喘鳴が含まれていない場合は0が記憶される。
iii) 次に、上述の判定結果に基づいて、制御部110が集計処理部として働いて、処理単位期間tuを複数含む集計単位期間(例えば、30秒間とする。)を設定し、逐次、各集計単位期間内における喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間tuの長さを集計する。
具体的には、図11に模式的に示すように、集計単位期間T1,T2,T3,T4,…毎に、各集計単位期間内における喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間tuの長さを集計して喘鳴期間Tw1,Tw2,Tw3,Tw4,…として求める。さらに、喘鳴の頻度の時間推移を表す情報を、集計単位期間に対応する一定の長さの帯AT1,AT2,AT3,AT4…において喘鳴期間Tw1,Tw2,Tw3,Tw4,…が占める割合を示す帯グラフとして作成する。なお、それぞれの集計単位期間内で喘鳴が無かった期間(正常呼吸期間)の割合は、O1,O2,O3,O4,…で表されている。
特に、この例では、集計単位期間T1,T2,T3,T4,…毎に、呼吸音の周波数スペクトルPSにおける支配的ピークPdの面積(図8の例ではS5)に基づいて喘鳴音のパワーを5段階A,B,C,D,Eに分類するとともに、喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間tuの長さを分類された段階A,B,C,D,E毎に集計している。段階Aは支配的ピークPdの面積が0以上250未満、段階Bは支配的ピークPdの面積が250以上500未満、段階Cは支配的ピークPdの面積が500以上750未満、段階Dは支配的ピークPdの面積が750以上1000未満、段階Eは支配的ピークPdの面積が1000以上1250未満に設定されている。なお、図11の例では、理解の容易のために、5段階A,B,C,D,Eの割合を順次右へずらして表しているが、ストレートに表してもよい。
喘鳴音のパワー(つまり、喘鳴の重症度)を分類する段階は、5段階A,B,C,D,Eに限られるものではない。例えば、医療専門家ではない一般的なユーザには、喘鳴音のパワーを3段階に分類するのが直感的に理解しやすいかも知れない。
iv) そこで、実際にスマートフォン200へ送信すべき画像データを作成する場合、制御部110が表示処理部として働いて、集計単位期間における、正常呼吸期間と支配的ピークPdの面積が0以上250未満の範囲の期間とを併せた割合を、グリーン(緑色)Gとする。支配的ピークPdの面積が250以上750未満の範囲の期間の割合をイエロー(黄色)Yとする。また、支配的ピークPdの面積が750以上の範囲の期間の割合をレッド(赤色)Rとする。これに応じて、集計単位期間に対応する一定の長さの帯は、グリーンG、イエローY、レッドRの3色に区分して表示される。そして、制御部110は、それぞれ集計単位期間に対応する複数の帯AT1,AT2,…を平行に並べて、喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフ(この例では、図12中に示す帯グラフAT)を表す画像データを作成する。
なお、図11の例では、集計単位期間は30秒間であるとしたが、これに限られるものではない。集計単位期間は、例えば1分間、2分間、5分間、10分間、30分間、1以上24未満の数の時間、1日間、1週間、または1ヶ月間というように、様々に設定され得る。以下の例では、集計単位期間は1時間であるものとする。
また、集計単位期間内で喘鳴音のパワーがレッドRに達した時間割合が予め定められた第2の閾値(これを符号βで表す。この例では、β=5[%]とする。)を超えたとき、制御部110が警報発生部として働いて、近距離無線通信部180を介してスマートフォン200へ、警報としてアラーム信号を送信する。
(4) 次に、ユーザ91は、スマートフォン200の表示画面に表示された「測定結果の読み込み」スイッチ(後述の図15(A)中に符号28で示す。)を押して、喘鳴検出器100から、近距離無線通信部280(特に、BLE通信)を介して画像データを受信する(図17のステップS6)。受信したデータは、記憶部としてのメモリ220に自動的に記憶され、記録される。
すると、スマートフォン200の表示画面10に、図12に例示するような喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフATが表示される。
ここで、表示画面10には、最上段に電池残量11、現在時刻12が表示されている。また、その下に、アプリケーションソフトウェアの名称として「AsthmaChecker」表示13と「喘鳴チェッカー」表示14が設けられている。「喘鳴チェッカー」表示14の左右には、「喘鳴チェッカー」プログラムを終了する指示を入力するための「キャンセル」スイッチ17と、表示画面の内容を直前に表示された画面に戻す指示を入力するための「戻る」スイッチ18とが設けられている。さらにその下に、喘鳴検出器100から受信した画像データを表示するための喘鳴検出結果表示欄50が設けられている。
喘鳴検出結果表示欄50には、最終の測定日時を表示する測定時刻表示(この例では「2014年12月25日11時24分」)51と、「喘鳴検出結果」という欄名表示52と、画像データ表示領域56とが設けられている。画像データ表示領域56には、横軸として、集計単位期間の順番(この例では「1,2,3,…」)55が表示されている。また、横軸の直下には、「6番が該当時間の結果」として、測定時刻表示51に表された測定日時のデータが6番のデータ(帯AT4)に含まれていることが示されている。さらに、画像データ表示領域56には、縦軸として、「発生頻度(%)」が90%,92%,94%,…,100%というように2%刻みで表示されている。そして、画像データ表示領域56の内部に、上述の喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフATが表示されている。
帯グラフATは、それぞれ集計単位期間(この例では、1時間)に対応する一定の長さの複数の帯AT1,AT2,…を時間推移の順に含んでいる。各帯は、グリーンG、イエローY、レッドRの3色で表されている。既述のように、グリーンGは、その帯に対応する集計単位期間内で、正常呼吸期間と支配的ピークPdの面積が0以上250未満の範囲の期間とを併せた割合、つまり、喘鳴が無いか又は略無かった時間割合を示す。イエローYは、支配的ピークPdの面積が250以上750未満であった時間割合、つまり、喘鳴が比較的小さかった時間割合を示す。レッドRは、支配的ピークPdの面積が750以上であった時間割合、つまり、喘鳴が比較的大きかった時間割合を示す。
ユーザ91は、この帯グラフATを見ることによって、喘鳴の頻度の集計単位期間毎の時間推移とともに、喘鳴の重症度の集計単位期間毎の時間推移を、視覚を通して直感的に知ることができる。
例えば、図12の帯グラフATの例では、集計単位期間「3」番では、イエローYとレッドRとを併せた時間割合は約2%であるから、1時間のうち1.2分間程度喘鳴があったことが分かる。また、イエローYの時間割合とレッドRの時間割合はそれぞれ約1%であるから、比較的小さい喘鳴と比較的大きい喘鳴とが略同じ時間割合だけあったことが分かる。また、集計単位期間「4」番では、イエローYとレッドRとを併せた時間割合は約4%であるから、1時間のうち2.4分間程度喘鳴があったことが分かる。また、イエローYの時間割合は約3%であり、レッドRの時間割合は約1%であるから、比較的小さい喘鳴の時間割合が、比較的大きい喘鳴の時間割合の約3倍程度に増えたことが分かる。また、集計単位期間「5」番、「6」番では、概ね集計単位期間「3」番の状態に戻ったことが分かる。
このように、ユーザ91は、帯グラフATを見ることによって、被験者としての幼児90の呼吸音に含まれた喘鳴の頻度および喘鳴の重症度の集計単位期間毎の時間推移を、視覚を通して直感的に知ることができる。また、この帯グラフATを表す情報はメモリ220に自動的に記憶されている。したがって、ユーザ91は、幼児90の次回の受診時にその情報をメモリ220から読み出して帯グラフATを表示画面10に表示させることで、幼児90の呼吸音に含まれた喘鳴の頻度および喘鳴の重症度の集計単位期間毎の時間推移を、医師に見せることができる。この結果、医師は、幼児90が喘息であるか否かや喘息の重症度を診断し易くなり、治療方針を容易に立てることができる。
また、ユーザ91は帯グラフATの喘鳴の頻度および喘鳴の重症度の集計単位時間毎の時間推移状況を視覚することで、喘息が酷くなりつつあるのか、快方に向かうのかがわか。例えば、喘息が酷くなりつつある場合は、投薬等の事前処置が可能となり、喘息の増悪予防にもつながる。
スマートフォン200の表示画面10において、喘鳴検出結果表示欄50の下には、喘鳴検出結果表示欄50に表示される対象期間を繰り上げる方向キー61と、繰り下げる方向キー62とが設けられている。ユーザは、方向キー61,62を押すことによって、喘鳴検出結果として表示画面10に表示される対象期間を選択することができる。また、ユーザが「メモの編集」スイッチ63を押せば、メモ画面(図示せず)を開いて、喘鳴検出結果を見て感じたことを手入力して記録することができる。なお、「喘鳴音再生」スイッチ64については、後述する。
また、集計単位期間内で喘鳴音のパワーがレッドRに達した時間割合が予め定められた閾値β(=5[%])を超えたとき、スマートフォン200は、近距離無線通信部280を介して、喘鳴検出器100からのアラーム信号を受信する。このアラーム信号を受信すると、スマートフォン200の制御部210が、スピーカ260によって警報としてのアラーム音を発生させる。このアラーム音によって、ユーザ91は、たとえ子供部屋(幼児90が寝ている)98とは別の居間99に居たとしても、被験者としての幼児90の症状が悪化したことを知ることができる。したがって、幼児90に対して投薬を行うなどの対処をとることができる。この警報は、被験者が意思表示が困難な幼児90や重篤者等である場合に、特に有益である。
なお、警報は、スピーカ260によるアラーム音の発生に限られるものではなく、表示画面10上のアラーム表示(図示せず)や、着信を知らせるバイブレータ(図示せず)による振動であってもよい。
(第2の動作例)
図18は、ユーザ91が、この喘鳴検出システム1によって、幼児90の喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフATと、投薬に関する情報とを併せて、スマートフォン200の表示画面に表示させるための操作手順を示している。
(1) 図18のステップS11からS15までは、図17のステップS1からS5までと同様に進める。
ここで、図15(A)は、図18のステップS13でユーザ91がスマートフォン200にインストールされている「喘鳴チェッカー」プログラムを起動したときに、表示画面10に表示される初期メニー画面を例示している。
この図15(A)の初期メニー画面では、「AsthmaChecker」表示13と「喘鳴チェッカー」表示14との間に、近距離無線通信部280による喘鳴検出器100との間のBT通信、BLE通信の「未接続」または「接続」の状態16が表示される。また、「喘鳴チェッカー」表示14の下方には、「予約」スイッチ21と、「設定」スイッチ22と、「喘鳴検査開始」スイッチ23と、「喘鳴検査停止」スイッチ24と、「録音開始」スイッチ25と、「録音停止」スイッチ26と、「設定画面」スイッチ27と、「測定結果の読み込み」スイッチ28と、「投薬時」スイッチ30と、フェーズ指示入力部としてのフェーズ選択スイッチ40とが設けられている。
「予約」スイッチ21は、ユーザ91が、喘鳴検出器100によって測定を行うべき期間を、例えば2014年12月26日21時0分から2014年12月27日7時0分までというように、予約するために用いられる。「設定」スイッチ22は、喘鳴検出器100が既述のアラーム信号を発生するための条件(この例では、閾値β)を設定したり、スマートフォン200がアラーム信号を受信したときアラーム音を発生させるか否か、アラーム表示を行うか否か、自動録音を行うか否かなどを設定するために用いられる。「喘鳴検査開始」スイッチ23は、喘鳴検出器100へ測定開始を指示するために用いられる。「喘鳴検査停止」スイッチ24は、喘鳴検出器100へ測定停止を指示するために用いられる。「録音開始」スイッチ25は、喘鳴検出器100へ呼吸音信号BSの送信を指示するために用いられる。「録音停止」スイッチ26は、喘鳴検出器100へ呼吸音信号BSの送信停止を指示するために用いられる。「設定画面」スイッチ27は、スマートフォン200の近距離無線通信部280と喘鳴検出器100の近距離無線通信部180との間のSSID(サービスセット識別子)と暗号化キー(パスワード)を設定するために用いられる。「投薬時」スイッチ30は、投薬時期(年月日時分)を入力するために用いられる。なお、フェーズ選択スイッチ40については、後述する。
(2) この例では、スマートフォン200の表示画面10に図15(A)の初期メニー画面が表示された状態で、ユーザ91は、「投薬時」スイッチ30を押す(図18のステップS16)。すると、この「投薬時」スイッチ30を押した現時点がメモリ220に投薬時期(年月日時分)として記憶される。なお、ユーザ91が「投薬時」スイッチ30を押すと、投薬時期を入力するための画面が開き、その画面においてユーザ91が投薬時期(年月日時分)を入力し、再びユーザ91が「投薬時」スイッチ30を押すと、その入力された投薬時期が記憶されるようにしてもよい。投薬時期が記憶されると、表示画面10に、図15(B)に例示するような、投薬された薬剤の種類を入力するための投薬情報入力画面が表示される。この例では、「薬剤A」スイッチ31、「薬剤B」スイッチ32、「薬剤C」スイッチ33の3種類のスイッチが表示される。なお、実際には、予め、図示しない薬剤名登録画面によって、「薬剤A」、「薬剤B」、「薬剤C」として、医師によって処方箋で指定された具体的な薬剤名をそれぞれ登録しておく。図15(B)中の「薬剤A」、「薬剤B」、「薬剤C」の表示箇所には、登録された具体的な薬剤名が表示される。これらのスイッチ30,31,32,33は、投薬情報入力部を構成している。
(3) この図15(B)の投薬情報入力画面が表示された状態で、ユーザ91は、いずれかの薬剤スイッチを押して、薬剤の種類を入力する(図18のステップS17)。例えば、ユーザ91が「薬剤A」スイッチ31を押すと、スマートフォン200の表示画面10に、図16(A)に例示するように、「2014年12月25日11時22分 投薬A」という投薬情報34を含む確認のための画面が表示される(図18のステップS18)。
(4) さらに、ユーザ91が「戻る」スイッチ18を2回押して、図15(A)の初期メニー画面に戻って「投薬時」スイッチ30を押し、図15(B)の投薬情報入力画面で「薬剤B」スイッチ32を押すと、図16(A)に例示するように、先ほどの投薬情報34に加えて、「2014年12月25日11時24分 薬剤B」という投薬情報35を含む確認のための画面が表示される。すなわち、投薬毎に、図18のステップS16〜S18が繰り返される。
(5) この後、ユーザ91は、「戻る」スイッチ18を2回押して、図15(A)の初期メニー画面に戻り、「測定結果の読み込み」スイッチ28を押して、喘鳴検出器100から、近距離無線通信部280(特に、BLE通信)を介して画像データを受信する(図18のステップS19)。受信したデータは、記憶部としてのメモリ220に自動的に記憶され、記録される。
すると、スマートフォン200の制御部210が表示処理部として働いて、表示画面10に、図16(B)に例示するように、喘鳴の頻度の時間推移を表す帯グラフATに併せて、集計単位期間ごとの投薬情報が表示される(図18のステップS20)。図16(B)の例では、集計単位期間5番の帯グラフAT1の上方に「投薬A」、集計単位期間6番の帯グラフAT2の上方に「投薬B」と表示されている。ユーザ91は、集計単位期間内における喘鳴の頻度とともに、投薬に関する情報、この例では、集計単位期間5番で幼児90に対して薬剤Aが与えられ、また、集計単位期間6番で幼児90に対して薬剤Bが与えられたことを、視覚を通して直感的に知ることができる。これにより、ユーザ91や、この図16(B)の画面を見せてもらった医師は、幼児90に対する投薬による効果(喘鳴の頻度の減少)があったか否かを容易に判断することができる。
例えば、図16(B)の例では、集計単位期間5番(レッドRの時間割合が約3%)で「投薬A」があったにもかかわらず、集計単位期間6番では、レッドRの時間割合が約5%に上昇しており、幼児90の症状が悪化している。このため、「投薬A」の効果が無かった可能性が高い。「投薬B」の効果は、集計単位期間7番以降の結果を見た後に判断すべきかも知れない。
(第3の動作例)
図19は、ユーザ91が、この喘鳴検出システム1によって、幼児90の呼吸音をスマートフォン200のメモリ220に録音させるための操作手順を示している。
(1) 図19のステップS21からS23までは、図17のステップS1からS3までと同様に進める。
ここで、図19のステップS23では、スマートフォン200の表示画面10に、図15(A)に示した初期メニー画面が表示される。この初期メニー画面には、フェーズ指示入力部としてのフェーズ選択スイッチ40が含まれている。フェーズ選択スイッチ40は、呼吸音信号BSを録音する際に、呼気フェーズのみを選択するための「呼気」スイッチ41と、呼気フェーズと吸気フェーズとの両方を選択するための「呼気/吸気」スイッチ42と、吸気フェーズのみを選択するための「吸気」スイッチ43とを含んでいる。
(2) スマートフォン200の表示画面10にフェーズ選択スイッチ40が表示された状態で、ユーザ91は、例えば医師の求めに応じて、呼気フェーズのみ、呼気フェーズと吸気フェーズとの両方、吸気フェーズのみのうちいずれを録音すべきかに応じて、「呼気」スイッチ41、「呼気/吸気」スイッチ42、「吸気」スイッチ43のうちいずれかのスイッチを押す(図19のステップS24)。これにより、録音すべきフェーズを選択する。
(3) 次に、ユーザ91は、手動録音をするか、または自動録音をするかを決める(図19のステップS25)。例えば、幼児90の現在の喘鳴症状が酷く、その喘鳴を直ちに録音したい場合は、手動録音を選択するのが望ましい。一方、幼児90の現在の喘鳴症状は良好であり、喘鳴症状が酷くなったときに録音したい場合は、自動録音を選択するのが望ましい。
(4) 手動録音をする場合(図19のステップS25でYES)、ユーザ91は、図15(A)に示した初期メニー画面で「録音開始」スイッチ25を押す(図19のステップS26)。すると、スマートフォン200の制御部210は、近距離無線通信部280を介して、喘鳴検出器100へ呼吸音信号BSの送信を指示する。一方、自動録音をする場合、ユーザ91は、図15(A)中の「設定」スイッチ22によって、予め「自動録音」を行うことを設定しておく。「自動録音」モードでは、スマートフォン200の制御部210は、喘鳴検出器100からの既述のアラーム信号(集計単位期間内でレッドRに達した時間割合が閾値βを超えたことを示す。)を待ち(図19のステップS29)、そのアラーム信号を受信した時点で(図19のステップS29でYES)、近距離無線通信部280を介して、喘鳴検出器100へ呼吸音信号BSの送信を指示する。手動録音と自動録音のいずれの場合も、喘鳴検出器100は、スマートフォン200から呼吸音信号BSの送信指示を受けると、近距離無線通信部180(特に、BT通信)を介して、呼吸音信号BSをスマートフォン200へ送信する。
(5) その呼吸音信号BSを受信すると、スマートフォン200では、制御部210が録音部として働いて、呼吸音信号BSのうちフェーズ選択スイッチ40によって選択されたフェーズをメモリ220に保存して録音する(図19のステップS27)。
詳しくは、スマートフォン200の制御部210がフェーズ識別部として働いて、呼吸音信号BSのフェーズを、次のようにして検出する。
まず、図6中に示すように、呼吸音信号BSは、呼吸流量信号BFがマイナス(吸気)からプラス(呼気)へ遷移するゼロクロス点に同期して極小となっている。したがって、制御部210は、呼吸音信号BSの極小点BS0,BS1,…を検出することによって、被験者(この例では、幼児90)の呼吸周期tcを求めることができる。
次に、制御部210は、図13に示すように、呼吸音信号BSに対して包絡線BEを作成する(この例では、呼吸音信号BSが3000以下であれば、簡単のため、0に置換している。)。この呼吸音信号BSに対する包絡線BEと、図6中に示した呼吸流量信号BFとを併せると、図14に示すように、包絡線BEのピークBEpは、呼吸流量信号BFがプラス(呼気)からマイナス(吸気)へ遷移するゼロクロス点に同期している。したがって、制御部210は、包絡線BEのピークBEpを検出することによって、呼吸周期tc内の呼気フェーズteと吸気フェーズtiとを区分して識別することができる。なお、包絡線BEのうち本来のピークBEpの周期から外れたピークBEnについては、本来のピークBEpの平均的な周期に基づいて、ノイズであるとして無視する。
このようにして、呼吸周期tc内の呼気フェーズteと吸気フェーズtiとを区分して識別した上で、制御部210は、呼吸音信号BSのうちフェーズ選択スイッチ40によって選択されたフェーズをメモリ220に保存して録音する。なお、図16(B)中の「呼気」表示44は、呼気フェーズが録音されたことを表している。
なお、手動録音の場合、ユーザ91は、図15(A)に示した初期メニー画面で「録音停止」スイッチ26を押すと、スマートフォン200による録音が停止する。喘鳴検出器100は、その「録音停止」を表す信号を近距離無線通信部180を介して受けて、呼吸音信号BSの送信を停止する。自動録音モードでは、喘鳴検出器100が呼吸音信号BSを送信する期間、および、スマートフォン200が録音する期間は、デフォルトでは、録音開始時点から30秒間として設定されている(それをユーザ91が可変して設定することは可能である。)。
自動録音モードでは、被験者としての幼児90の喘鳴が比較的大きいとき(つまり、喘鳴が酷いとき)に、幼児90の呼吸音を自動的に録音できる。これにより、ユーザ91は、例えば幼児90の次回の受診時にその録音内容を再生することで、喘鳴が酷いときの幼児90の呼吸音を医師に聴いてもらうことができる。この結果、医師は、幼児90が喘息であるか否かや喘息の重症度を診断し易くなり、治療方針を容易に立てることができる。ただし、スマートフォン200が喘鳴検出器100からのアラーム信号を受信しなければ(図19のステップS29でNO)、録音はされない。
(6) この後、ユーザ91は、例えば図12に示した画面で「喘鳴音再生」スイッチ64を押して、メモリ220に保存された呼吸音信号BSを、例えばスピーカ260によって、再生することができる(図19のステップS28)。
この動作例によれば、呼吸音信号BSのうちフェーズ選択スイッチ40によって選択されたフェーズを録音できる。したがって、例えば前回の受診時に医師が求めたフェーズを選択しておけば、ユーザ91は、幼児90の喘鳴の録音内容を次回の受診時に医師に聴いてもらうときに、呼吸周期tcのうち医師が求めたフェーズの録音内容を聴いてもらうことができる。
また、スマートフォン200の表示画面10に表示された喘鳴検出結果(図12、図16(B)中の帯グラフAT)や呼吸音信号BSの録音内容を、ネットワーク通信部290を介して、医師のコンピュータ(病院内の端末)へ送信してもよい。これにより、ユーザ91は、病院から離れた遠隔地で医師の診断を受けることができる。
上述の実施形態では、本発明の喘鳴検出装置を、喘鳴検出器100とスマートフォン200とを含む喘鳴検出システムとして構成したが、これに限られるものではない。例えば、スマートフォン200に代えて、市販のコンピュータ(パーソナルコンピュータなど)を用いて構成することができる。その場合、市販のコンピュータに上述の「喘鳴チェッカー」プログラムをインストールしておく。
また、本発明の喘鳴検出装置を、例えばスマートフォン200のみで構成しても良い。その場合、スマートフォン200に、第1のマイクロフォン111および第2のマイクロフォン112を接続し、音信号処理回路115を搭載しておく(音信号処理回路115の機能をソフトウェアで構成して、制御部210によって実行してもよい。)。その場合、本発明の喘鳴検出装置を、小型かつコンパクトに構成することができる。この構成は、被験者がスマートフォン200のユーザである場合に有益である。
上述の実施形態では、喘鳴の頻度の時間推移を帯グラフATで表示したが、これに限られるものではない。喘鳴の頻度の時間推移を他の形式のグラフで表示してもよい。例えば、棒グラフで、イエローYとレッドRとを併せた時間割合(%)のみの時間推移を表示してもよい。
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
1 喘鳴検出システム
10 表示画面
50 喘鳴検出結果表示欄
100 喘鳴検出器
111 第1のマイクロフォン
112 第2のマイクロフォン
200 スマートフォン
AT 帯グラフ
AT1,AT2,AT3,AT4 帯
T1,T2,T3,T4 集計単位期間
Tw1,Tw2,Tw3,Tw4 喘鳴期間

Claims (10)

  1. 被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
    予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と
    を備え
    上記判定処理部は、上記ピークの高さと幅との比を求め、この比が予め定められた第1の閾値よりも大きいか否かに基づいて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする喘鳴検出装置。
  2. 請求項に記載の喘鳴検出装置において、
    上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする喘鳴検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の喘鳴検出装置において、
    上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける周波数が200Hzから1500Hzまでの範囲内のピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする喘鳴検出装置。
  4. 請求項1からまでのいずれか一つに記載の喘鳴検出装置において、
    上記処理単位期間を複数含む集計単位期間を設定し、各集計単位期間内における上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを集計して喘鳴期間として求める集計処理部を備え、
    上記集計処理部は、上記処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークの面積に基づいて喘鳴音のパワーを複数の段階に分類するとともに、上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを上記分類された段階毎に集計し、
    上記集計処理部による集計に基づいて、上記集計単位期間内で上記喘鳴音のパワーが特定の段階に達した時間割合が予め定められた第2の閾値を超えたとき、警報を発生する警報発生部を備えたことを特徴とする喘鳴検出装置。
  5. 請求項に記載の喘鳴検出装置において、
    上記警報発生部が上記警報を発生したとき、上記呼吸音信号を録音する録音部を備えたことを特徴とする喘鳴検出装置。
  6. 請求項1からまでのいずれか一つに記載の喘鳴検出装置において、さらに、
    上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別するフェーズ識別部と、
    上記呼吸音信号のうち上記呼気フェーズと上記吸気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力するフェーズ指示入力部と、
    上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する録音部とを備えたことを特徴とする喘鳴検出装置。
  7. 請求項1からまでのいずれか一つに記載の喘鳴検出装置において、
    上記呼吸音検知部は、
    上記被験者の胸の肌に取り付けられる聴診器型の第1のマイクロフォンと、
    上記被験者の衣服または上記胸および呼吸器から離れた部位の肌に取り付けられる第2のマイクロフォンとを含み、
    上記第1のマイクロフォンの出力から上記第2のマイクロフォンの出力を差し引いた差分を出力することを特徴とする喘鳴検出装置。
  8. 被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
    予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と
    を備え、
    上記判定処理部は、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークのみについて、上記喘鳴を示すか否かの判定を行うことを特徴とする喘鳴検出装置。
  9. 被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
    予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と、
    上記処理単位期間を複数含む集計単位期間を設定し、各集計単位期間内における上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを集計して喘鳴期間として求める集計処理部と
    を備え、
    上記集計処理部は、上記処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおける複数のピークのうち周波数対音圧グラフ上で最大の面積を与える支配的ピークの面積に基づいて喘鳴音のパワーを複数の段階に分類するとともに、上記喘鳴が含まれていると判定された処理単位期間の長さを上記分類された段階毎に集計し、
    上記集計処理部による集計に基づいて、上記集計単位期間内で上記喘鳴音のパワーが特定の段階に達した時間割合が予め定められた第2の閾値を超えたとき、警報を発生する警報発生部を備えたことを特徴とする喘鳴検出装置。
  10. 被験者の呼吸音を検知して、その呼吸音を表す時系列の呼吸音信号を取得する呼吸音検知部と、
    予め定められた処理単位期間毎に、上記呼吸音信号を周波数空間へ変換して上記呼吸音の周波数スペクトルを取得し、上記周波数スペクトルにおけるピークの高さと幅とに基づいて、そのピークが喘鳴を示すか否かを判定する判定処理部と、
    上記呼吸音検知部が取得した上記呼吸音信号に基づいて、上記被験者の呼吸周期を呼気フェーズと吸気フェーズとに区分して識別するフェーズ識別部と、
    上記呼吸音信号のうち上記呼気フェーズと上記吸気フェーズとのいずれか一方または両方のフェーズを選択する指示を入力するフェーズ指示入力部と、
    上記呼吸音信号のうち上記フェーズ指示入力部によって指示されたフェーズを録音する録音部とを備えたことを特徴とする喘鳴検出装置。
JP2015039257A 2015-02-27 2015-02-27 喘鳴検出装置 Active JP6414486B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015039257A JP6414486B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 喘鳴検出装置
DE112015006231.9T DE112015006231T5 (de) 2015-02-27 2015-11-19 Keucherfassungsvorrichtung
PCT/JP2015/082503 WO2016136049A1 (ja) 2015-02-27 2015-11-19 喘鳴検出装置
CN201580072491.3A CN107205692B (zh) 2015-02-27 2015-11-19 喘鸣检测装置
US15/669,642 US10893845B2 (en) 2015-02-27 2017-08-04 Wheezing detection apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015039257A JP6414486B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 喘鳴検出装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016158806A JP2016158806A (ja) 2016-09-05
JP2016158806A5 JP2016158806A5 (ja) 2018-03-08
JP6414486B2 true JP6414486B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=56788146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015039257A Active JP6414486B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 喘鳴検出装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10893845B2 (ja)
JP (1) JP6414486B2 (ja)
CN (1) CN107205692B (ja)
DE (1) DE112015006231T5 (ja)
WO (1) WO2016136049A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7041911B2 (ja) * 2017-07-20 2022-03-25 パイオニア株式会社 呼吸音処理装置、呼吸音処理方法、及び、コンピュータプログラム
JP6994753B2 (ja) * 2017-08-24 2022-01-14 国立大学法人千葉大学 聴診トレーニングシステム
JP6845544B2 (ja) * 2017-10-20 2021-03-17 株式会社竹村製作所 異音評価装置及び異音評価方法
JP7073914B2 (ja) * 2018-05-30 2022-05-24 オムロンヘルスケア株式会社 喘鳴検出装置及び喘鳴検出プログラム
JP2022503484A (ja) * 2018-08-14 2022-01-12 ジ アサン ファウンデーション 心肺音を用いた情報獲得方法
KR102092543B1 (ko) * 2018-08-31 2020-03-24 재단법인 아산사회복지재단 폐음을 이용한 폐 정보 획득 방법, 그 장치 및 그 프로그램
JP7081409B2 (ja) * 2018-09-12 2022-06-07 オムロンヘルスケア株式会社 喘鳴検出装置、喘鳴検出方法、及び喘鳴検出プログラム
JP2020112856A (ja) * 2019-01-08 2020-07-27 株式会社電通 喘息予報システム
JP7206928B2 (ja) * 2019-01-11 2023-01-18 オムロンヘルスケア株式会社 生体音測定装置
JP7124742B2 (ja) * 2019-02-06 2022-08-24 オムロンヘルスケア株式会社 生体音測定装置、生体音測定装置の制御方法、生体音測定装置の制御プログラム
KR102520138B1 (ko) * 2019-09-17 2023-04-11 다인기술 주식회사 호흡과 관련된 소리를 분석하기 위한 방법, 시스템 및 비일시성의 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6168568B1 (en) * 1996-10-04 2001-01-02 Karmel Medical Acoustic Technologies Ltd. Phonopneumograph system
JP2005000388A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 状態推移表示方法及びモニタ装置
US20070118054A1 (en) * 2005-11-01 2007-05-24 Earlysense Ltd. Methods and systems for monitoring patients for clinical episodes
WO2006008745A2 (en) * 2004-07-23 2006-01-26 Intercure Ltd. Apparatus and method for breathing pattern determination using a non-contact microphone
CN1903117A (zh) * 2005-07-27 2007-01-31 孙德铨 非侵入性桡动脉血压波型量测系统及其应用
DE102005053109A1 (de) * 2005-11-04 2007-05-10 Koehler, Ullrich, Prof. Dr. Körpergeräusch-Feststellung
EP2303373B1 (en) * 2008-04-10 2013-07-31 Seattle Children's Hospital d/b/a Seattle Children's Research Institute Broad-band, low frequency, high-amplitude, long time duration, oscillating airway pressure breathing apparatus utilizing bubbles
WO2009145363A1 (ja) * 2008-05-30 2009-12-03 ソムノクエスト株式会社 ワスレグサ属植物の熱水抽出物を含む抗うつ様作用又は睡眠改善による疲労回復作用を有する組成物
WO2011017778A1 (en) * 2009-08-14 2011-02-17 David Burton Anaesthesia and consciousness depth monitoring system
US8758262B2 (en) * 2009-11-25 2014-06-24 University Of Rochester Respiratory disease monitoring system
US8506501B2 (en) * 2010-03-18 2013-08-13 Sharp Laboratories Of America, Inc. Lightweight wheeze detection methods and systems
US9826955B2 (en) * 2010-03-31 2017-11-28 Nanyang Technological University Air conduction sensor and a system and a method for monitoring a health condition
US10039473B2 (en) * 2012-05-14 2018-08-07 Intuitive Surgical Operations, Inc. Systems and methods for navigation based on ordered sensor records
JP2014050614A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Hoya Corp 生体音測定システム

Also Published As

Publication number Publication date
DE112015006231T5 (de) 2017-11-16
WO2016136049A1 (ja) 2016-09-01
US20170325777A1 (en) 2017-11-16
US10893845B2 (en) 2021-01-19
JP2016158806A (ja) 2016-09-05
CN107205692A (zh) 2017-09-26
CN107205692B (zh) 2020-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6414486B2 (ja) 喘鳴検出装置
JP6414487B2 (ja) 喘鳴関連情報表示装置
JP2016158806A5 (ja)
WO2017031936A1 (zh) 健康监护电视
US8730048B2 (en) Earphone-based game controller and health monitor
EP2691897B1 (en) System and method for providing family mode for monitoring devices
US10716533B2 (en) Auscultation data acquisition, communication and evaluation system incorporating mobile facilities
JP2016158807A5 (ja)
TWI533845B (zh) 無線電子聽診器裝置
KR20220024505A (ko) 웨어러블 이어피스 산소 모니터
US20160235353A1 (en) System and method for detecting infant swallowing
KR20180046354A (ko) 저전력 모션 센서를 이용한 코골이 검출 방법
US10736515B2 (en) Portable monitoring device for breath detection
JP6820431B2 (ja) 下着に基づく身体データ監視方法及び装置
WO2016082435A1 (zh) 电子设备及其控制方法
CN105590287A (zh) 一种家庭医疗服务系统
CN116056633A (zh) 具有配套装置的医疗处置系统
KR20150001009A (ko) 휴대용 무선 디지털 전자 청진기를 이용한 휴대 단말 진단 시스템
WO2022135583A1 (zh) 监护设备和用于监护设备的显示方法
EP3071105A1 (en) Traumatic brain injury guideline system and method
JP7315190B2 (ja) 遠隔診療システム
TWM369507U (en) In-hospital wireless transmission and monitor apparatus for physiology signals
JP2021142129A (ja) 容態情報生成装置、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
TW202322759A (zh) 血氧監測方法及系統、電腦可讀取的記錄媒體
JP6227289B2 (ja) 生体情報監視装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6414486

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150