JP6413725B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の発光素子を成形体に容易に取り付け可能な照明器具を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る街路灯1を示す図であり、図1(A)は斜視図、図1(B)は平面図、図1(C)は底面図である。図2は灯具本体5を示す断面図であり、図3は灯具本体5を示す分解斜視図である。図4は、図1の部分Aを拡大して示す図である。
これらの図に示すように、街路灯1は、屋外の地面に立設された支柱たるポール3と、このポール3の上端部3Aに当該ポール3と同軸に固定された灯具本体5とを備えている。ポール3には、灯具本体5に光源用の点灯装置(電源)などを納めるための収納部(不図示)が地面から所定高さに設けられている。
灯具本体5は、筒状のグローブ7と、当該グローブ7の上部を覆う着脱自在な蓋体としての笠9と、グローブ7及び笠9を支持する外郭10とを備えている。グローブ7は、下部(基部)が上部(先端部)よりも若干縮径した円筒体であり、このグローブ7から光を放射して地面を照明する。このグローブ7は、例えば樹脂等によって光拡散性カバーとして形成され、照明時には、グローブ7の全面が全体的に略均一に明るくなり意匠性の向上が図られている。また、グローブ7の上部は、表面が階段状に形成されており、他の部分に比べ拡散性が高い拡散部7Aを構成している。
笠9は、中空円錐状に形成され、外郭10の上方に内部空間Qを形成する。
外郭10の底部13には、ポール3の上端部3Aを挿入固定する筒状の取付金具17が設けられている。この取付金具17の上部はグローブ7内に開口するととともに、当該上部にはポール3内に延出する配線支持体21が固定されている。点灯装置または商用電源等からポール3の中を通された配線23が配線支持体21に支持され、この配線23はグローブ7の上方に引き出される。この配線23は、取付金具17から光源ユニット30に延びる配線管25内に配置されることで外部から配線23が見えることがなく、また点灯時に配線23が影になることもない。
光源ユニット30は、図3及び図5に示すように、鋳造体40と、鋳造体40を外郭10に支持する支持金具(支持具)50とを備え、複数のLED光源モジュール(発光素子)31を備えたLED光源ユニット32を鋳造体40に取り付けて構成されている。
鋳造体40の外周面(側面)40Cには、平面状の取付面41を複数有し、各取付面41には、LED光源モジュール31がそれぞれ設けられている。鋳造体40は、上部40Aよりも下部40Bが若干縮径することから、取付面41は斜め下方を指向する傾斜面となっている。本実施形態では、鋳造体40の周方向に4つの取付面41が90°で等間隔に配置されており、鋳造体40が四角筒状に形成されている。
鋳造体40の上部40Aには、取付面41から外側に延出する延出部42が一体に設けられており、鋳造体40は延出部42と延出部42以外の筒体49とを備えて構成されている。延出部42は、鋳造体40の周方向に亘って環状に形成されており、基端から先端に向けて拡径している。この延出部42の取付面41側の表面が反射面42Aとして機能する。この延出部42により、灯具本体5に向かう光を照射面に反射できるので、灯具の光取り出し効率を向上できる。また、延出部42を環状に形成することで、LED光源モジュール31の光を灯具本体5の側方の全周囲に反射できるので、灯具本体5の側方の全周囲に亘って照明できる。なお、延出部42の反射面42Aは成形品表面の粗度が反射面に十分であれば成形品表面のままとしてもよいし、成形品表面に延出部42に塗料や鏡面加工等を施すことで反射面42Aを形成してもよいし、また、延出部42に反射鏡を別途に設けてもよい。
また、図8に示すように、外側の2枚の放熱フィン43Aは内側に略矩形状に突出する形状とされ、内側の3枚の放熱フィン43Bは、内側に略3角形に突出する形状とされ、高さ(深さ)も外側の放熱フィン43Aより多い。これにより、内側の3枚の放熱フィン43Bの表面積が広くなるので、取付面41の中央の放熱性を向上させることができる。
なお、放熱フィン43の枚数及び形状、基体45の厚みについては、これに限定されるものではなく、必要な放熱性に応じて適宜変更可能である。
なお、LED光源モジュール31は直列に配線されているため、4つの開口46の1つが、LED光源モジュール31の電線35を鋳造体40内に引き込む引込孔を兼ねている。
LED光源モジュール31間を繋ぐ電線35は、配線しやすいように比較的長く形成されており、電線35の余長部分が、出射面(外周面40C)から隠すように開口46から鋳造体40の内部に引き回されて、配線ボス65に引っかけられて固定される。開口46は、電線35を開口46内に引き回す際に作業者の手が入れやすい大きさに形成される。開口46を電線35のために比較的大きく形成しても、取付面41の裏面に放熱フィン43を設けたため、鋳造体40の放熱性を確保できるようになっている。
この配線ボス65を、押しピンで押される箇所を兼ねるように設けたため、押しピンで押される箇所を別途に設ける必要がなくなるので、鋳造体40の構造を簡素化できる。また、配線ボス65を開口46の内側に設けたため、配線ボス65がグローブ7の外部から見えにくくなるので、意匠性を向上できる。また、放熱フィン43の近傍に配線ボス65を設けたため、放熱フィン43を比較的深く(すなわち、基体45からは高く)形成できる。しかも、配線ボス65を棒状に形成したため、例えば板状(壁状)に形成する場合に比べて、熱対流の疎外を抑制できるとともに、成形品として綺麗に形成できる。
具体的には、鋳造体40は、延出部42の外周縁に支持金具50と接触する接触片47と、支持金具50と係合する係合爪48とを備えている。本実施形態では、接触片47は、取付面41に対応する位置にそれぞれ設けられており、接触片47間に一対の係合爪48が対面して設けられている。
支持金具50は、中央開口53を有してリング状に形成され、中央開口53に、鋳造体40の外周部に設けた係合爪48を挿入する係合孔54を備えている。
これに加え、放熱体である鋳造体40と鋳造体40の支持部である支持金具50とを別体としたため、支持金具50を変更することで、鋳造体40を様々な製品に使用できるので、鋳造体40の汎用性を向上できる。また、鋳造体40を小型化でき、ひいては成形型を小型化・簡素化できるので、鋳造体40を安価かつ容易に製造できる。さらに、支持金具50の材料を、放熱体として機能する鋳造体40と異ならせることができるので、例えば放熱性能や耐食性能が必要でない場合には、支持金具50に比較的廉価な材料を用いることで、製造コストを削減できる。支持金具50をリング状に形成して1つの部材としたため、支持金具50の部品点数を削減して、製造工程を簡素化できる。
電源Pから延びる電源線(不図示)は、中央開口53から鋳造体40の内部空洞Sに引き込まれ、内部空洞Sに引き込まれたLED光源モジュール31の電線35と接続される。
そこで、本実施形態では、鋳造体40に、電源接続箇所Bに対応する位置を示すマークを一体形成している。
図7及び図13に示すように、鋳造体40には、複数のLED光源モジュール31の作業手順を示す作業手順マーク61と、LED光源モジュール31の極性を示す極性マーク63とが一体に形成されている。
作業手順マーク61は、LED光源モジュール31の取り付け及び配線順を示すマークであり、LED光源モジュール31の数の分だけその順が示されている。本実施形態では、延出部42において、各LED光源モジュール31に対応する位置に、作業手順マーク61としてアラビア数字(1,2,3,4)を一体に形成している。「1」と「4」の作業手順マーク61の間の開口46が電線35の引込孔となり、作業手順マーク61が電源接続箇所Bに対応する位置を示すマークとして設けられている。
ここで、光源にランプを用いた場合には、灯具本体を分解してグローブの内部に遮光板を取り付けることも可能である。しかしながら、光源に発光素子を用いた場合、灯具本体の分解が望ましくないため、灯具本体に遮光板取付用のタップ加工を事前に施すという作業工程が生じていた。
そこで、本実施形態では、遮光板を容易に外付け可能な構成としている。
遮光板70は、図14に示すように、隣り合う桟15及びその間(灯具本体5の周方向略90°の幅)を覆う大きさ及び形状に形成された薄平板状の遮光材であり、両側部がそれぞれ固定金具(係合手段)71を介して桟15に固定される。
各固定金具71は、一枚の板材を折り曲げて形成され、桟15の表面部81に当接する表板71Aと、表板71Aの一側部から表板71Aに沿って延長した延長部71Bと、表板71Aの他側部から延び桟15の側面部82に当接する側板71Cと、桟15の開口部に入り込む係合部71Dとを一体に備えている。図4を参照して上述したように、グローブ7と桟15との間には隙間δが形成されており、係合部71Dはこの隙間δから桟15の開口部に挿入される。また、側板71Cと係合部71Dとの角度は鋭角に設定されており、係合部71Dが鋭角な角度で開口部に入り込むことで、固定金具71が桟15に引っかかる。
延長部71Bには締結用の締結孔71B1が形成されている。遮光板70には、締結孔71B1に対応する位置に、締結孔70Aが形成されている。
例えば、上述の実施形態では、成形体をアルミダイカストの鋳造体40としたが、鋳造体40の材料はアルミに限定されるものではない。また、成形体は、金属の鋳物に限定されるものではなく、例えばプラスチック等の他の成形品であってもよい。
例えば、図16に示すように、支持金具150を矩形の板状に形成してもよい。図16の例では、1つの板状の支持金具150を鋳造体40に掛け渡すように設けているが、鋳造体40の外周縁に板状の支持金具150を複数設けてもよい。
また、例えば、図17に示すように、支持金具250を棒状に形成してもよい。棒状の支持金具250は、鋳造体40と枠体11の外形が略同等の場合に特に有効である。
また、上述の実施形態では、遮光板70を2つの固定金具71によって桟15に固定していたが、図21に示すように、一方の固定金具71を遮光板70と一体に形成してもよい。
また、上述の実施形態では、固定金具71の係合部71Dが桟15の開口部に入り込むことで係合していたが、係合手段はこれに限定されるものではない。例えば、図22に示すように、延長部71Bに切り欠き部71B2を形成し、固定金具71を桟15に取り付けた後に、切り欠き部71B2を折り曲げて、係合部71D及び切り欠き部71B2で係合手段を構成してもよい。切り欠き部71B2により、固定金具71の落下を確実に防止できる。図22に示す切り欠き部71B2は、延長部71Bの端面71B3から突出して設けられているが、切り欠き部71B2を端面71B3から突出させずに、切り欠き部71B2の先端が端面71B3と同一面位置となるように形成してもよい。また、図22(A)に示す切り欠き部71B2は、延長部71Bの幅方向の中央に設けているが、図22(B)に示すように、切り欠き部71B2を延長部71Bの側端まで形成してもよい。これにより、切り欠き部71B2の強度を向上できる。
また、上述の実施形態では、遮光板70と固定金具71とをねじ等の締結具によって固定していたが、遮光板70と固定金具71との固定はこれに限定されるものではない。例えば、図23に示すように、固定金具171にピン171B1を形成し、遮光板170に当該ピン171B1が嵌合するピン孔170Aを形成し、ピン171B1をピン孔170Aに嵌合させることで、遮光板170と固定金具171とを固定してもよい。なお、ピン171B1及びピン孔170Aがずれ防止手段を構成している。これにより、別途の締結具を必要としないため、部品点数を削減し、製造工程を簡素化できる。
また、例えば、図24に示すように、遮光板270をばね性により桟15に係合するよう構成してもよい。具体的には、遮光板270は、隣り合う桟15の間(グローブ7の周方向略90°の幅)を略覆う大きさ及び形状に形成された薄平板状の主板274と、主板274の側部から側方に延出する係合片275と、主板274の側部から立設する立設片276とを一体に備えている。主板274の幅は、隣り合う桟15の幅よりも若干大きく形成されている。遮光板270を取り付ける際には、一方の係合片275を一方の桟15に挿入し、主板274を灯具本体5の外側に若干湾曲させて、他方の係合片275を他方の桟15に挿入する。隣り合う桟15の幅よりも若干大きく形成されて湾曲した主板274のばね性により、立設片276が桟15の側面部82に押し付けられて、遮光板270が桟15に係合される。このように、遮光板270をばね性により桟15に係合する構成としたため、別途の締結具を必要としないため、部品点数を削減し、製造工程を簡素化できる。
また、上述の実施形態では、極性マーク63としてマイナス記号だけを設けたが、マイナス記号に加えて、或いは、代えてプラス記号を設けてもよい。また、極性マーク63はプラス・マイナス記号に限定されるものではない。また、極性マーク63は省略してもよい。
また、上述の実施形態では、発光素子としてLED光源モジュール31を例示したが、発光素子はLEDに限定されるものではなく、種々の素子を用いることができる。
また、照明器具は、図26に示すように、LED光源モジュール31を取り付けた鋳造体40を、支持金具91を介して外郭93に固定して灯具本体5を構成し、外郭93を天井面Cから吊り具94を介して吊す天吊型照明器具として構成されてもよい。図26の例では、外郭93がLED光源モジュール31の光を反射して拡散する笠を兼ねている。
さらに、照明器具は、図27に示すように、LED光源モジュール31を取り付けた鋳造体40を、支持金具91を介して外郭93に固定して灯具本体5を構成し、外郭93の開口を天井面Cの天井開口C1から臨ませる天井埋込型照明器具として構成されてもよい。図27中、符号95は、灯具本体5を昇降させる電動昇降装置であり、電動昇降装置95は、天井裏のスラブ(不図示)から吊り下げられている。これら図25乃至図27の例においても、鋳造体及び支持金具の分離構造、配線押さえ、マークの効果が得られる。
5 灯具本体
31 LED光源モジュール(発光素子)
40 鋳造体(成形体)
40C 外周面
46 開口
61 作業手順マーク(マーク)
63 極性マーク
B 電源接続箇所
S 内部空洞
Claims (3)
- 外周面の周方向に複数の発光素子が取り付けられる成形体を灯具本体内に備え照明器具において、
前記灯具本体は、前記成形体の周方向の所定位置に、前記発光素子の電線と電源線とを接続する電源接続箇所を有し、
前記成形体は、前記灯具本体に所定の向きで固定され、
前記成形体には、前記電源接続箇所に対応する位置を示すマークを一体形成したことを特徴とする照明器具。 - 前記成形体には、複数の発光素子の取り付け順を示すマークを一体形成したことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 前記成形体には、各発光素子の極性を示す極性マークを一体形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具。
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