JP6412310B2 - タッチ検出装置およびタッチ検出方法 - Google Patents

タッチ検出装置およびタッチ検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネル側から入力されるロゥデータに基づいて行うタッチ検出処理において、処理時間を短縮化させて、また精度よくタッチ座標を算出することのできるタッチ検出装置およびタッチ検出方法に関する。
近年、情報端末においてタッチパネルが広く採用されてきている。また、画像表示におけるフレーム速度は、例えば、従来の2倍の120Hzなどと高速化が進んでいる。したがって、タッチパネルおよびタッチ検出装置においても、120Hzなどの高速で動作することが求められてきている。さらに、指のみではなく、ペンによるタッチ入力の要求も強い。ペンのような先の細い導電性のタッチ用器具を用いた場合には、センサにおける静電容量の変化、すなわち、センサ出力の変化は、指の場合に対して例えば1/10程度と非常に弱い。よって、そのような場合でも、ノイズの影響を抑圧して精度よくタッチ座標を算出することが求められてきている。
情報端末におけるタッチパネルには、マルチタッチに対応して、透過率や耐久性に優れているなどの点から、投射型静電容量方式が広く用いられている(例えば、非特許文献1参照)。図3は、従来技術である投射型静電容量方式の説明図である。この投射型静電容量方式では、ディスプレイ上面にセンサ電極である駆動電極(Tx)と受信電極(Rx)とを直交して配置して各交点にセンサを形成し(図3(a)参照)、パネル表面を指などでタッチした時に生ずる両電極間の静電容量の変化を、タッチの有無におけるセンサ出力信号の差から検知する(図3(b)、(c)参照)。
図4は、従来のタッチ検出装置を含む全体構成図であり、タッチパネル1、前処理部2、およびタッチ検出装置100を含んで構成されている。タッチパネル1からのセンサ出力信号であるアナログ信号は、前処理部2に取り込まれる。そして、前処理部2は、必要なアナログ信号処理とAD変換を行うことで、スキャン周期毎の2次元デジタルデータであるロゥデータ(Raw Data)を生成する。
そして、後段のタッチ検出装置は、ロゥデータに基づいて、座標データを算出するために、差分データ生成部10、タッチ判定部20、および座標演算処理部30を備えて構成されている。また、座標演算処理部30は、ラベリング部40、座標計算部50、およびIDトラッキング部60を有している。
差分データ生成部10は、タッチしていない状態のロゥデータから生成したベースラインデータ(あるいは背景データ)をロゥデータから減算し、またノイズとオフセットを低減、除去して差分データを生成する。タッチ判定部20は、生成された差分データに基づいて、その各要素の値がタッチに伴って増加しているか否かを判定し、タッチ判定データを生成する。そして、座標演算処理部30は、差分データとタッチ判定データから、タッチ座標を算出する。
座標演算処理部30は、まず、ラベリング部40において、タッチ有り判定された要素の値が極大値である場合に、その要素にユニークなラベルIDを付与し、タッチ有り判定された要素の値が極大値ではない場合には、その要素が属するラベルを特定して、同一ラベルIDを付与する(ラベリング処理)。
続いて、座標計算部50は、各ラベルID毎に座標計算をするための領域を決め、その領域内の各要素の値を用いて、ディスプレイの画素単位に換算した座標を計算する。さらに、後段のIDトラッキング部60は、タッチ座標の時間的な連続性を保持するために、前フレームとの座標の近さに基づいてラベルIDをトラッキングIDに変換し、このIDとともに座標を出力する。
フラットパネルディスプレイ概論(6) FPDを支える部品・材料技術(1)タッチパネル、THE CHEMICAL TIMES 2011、No.4
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
タッチ検出の全処理時間において、従来、上述したラベリング処理が非常に大きな割合を占めていた。このラベリング処理には、具体的には、例えば、次の様な手順による手法が用いられていた。
(手順1)差分データをラスタ順にスキャンしてタッチ有り判定された要素を探し、その要素の値が極大値であるか否かを調べ、極大値である場合にはユニークなラベルIDを発行して、その要素に付与する。
(手順2)手順1における極大値の要素を起点とし、あらかじめ定めた規則に従い、そのラベルIDを有する要素に隣接するタッチ有り判定された要素を順に探索して、同一ラベルIDを付与してゆく。
(手順3)手順2で新たに同一ラベルIDを付与すべき要素がなくなれば、手順1に戻ってスキャンを再開する。
しかしながら、この手法は、処理時間が非常に長い。
上述した手法とは別の手法として、スキャン済み隣接要素における仮ラベルIDの有無および同IDも参照しつつ、ラスタスキャン順にタッチ有り判定要素に仮ラベルIDを付与し、これらをルックアップテーブル(LUT)で管理してゆき、スキャン後にタッチ毎に1個のラベルIDを付け直すものもある。この後者の手法は、前者に比べれば高速であるが、今後のパネルの高速化に対しては、必ずしも十分な処理速度を実現しているものではない。
また、座標計算では、各ラベルIDに属する要素から、値や極大値要素との距離などを考慮して、計算に用いる要素を選択し、それらの値と位置情報から2次元の重心位置の計算とディスプレイの画素の単位への換算を行う。従って、2次元データをそのまま扱うことが、演算処理に時間が掛かってしまう一因にもなっている。
従って、演算処理に要する時間が長い原因を整理すると、以下の3点が挙げられる。
(原因1)ラベリング処理においては、ラベルID付与の可否の判断、また付与する場合には付与するラベルIDの判断および付与といった処理を、極大値要素以外の全ての要素についても行っており、これによって処理に時間が掛かっていた。
(原因2)座標計算に適用する要素の指定を、ラベリング処理(極大値要素以外へのラベルID付与)と、座標計算時の選択とで2回行っており、処理が重複して時間を余分に使っていた。
(原因3)座標計算において、2次元データをそのまま扱うことで、演算処理に時間を要していた。
さらに座標計算においては、従来は指によるタッチに対応したものであり、センサ出力の変化がずっと弱いペンによるタッチにおいては、ノイズの影響が相対的に大きくなり、算出座標に大きな誤差が生じてしまう。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、タッチパネル側から入力されるロゥデータに基づいてタッチ座標を算出するための演算処理時間を短縮化し、高速フレーム速度に対応可能で、またペンによるタッチにも対応して精度よくタッチ座標を算出可能なタッチ検出装置およびタッチ検出方法を得ることを目的とする。
本発明に係るタッチ検出装置は、タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力するタッチ検出装置であって、ロゥデータからベースラインデータ(あるいは背景データ)を減算した差分データと、差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、座標演算処理部は、差分データおよびタッチ判定データに基づいて、タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、差分データおよびユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことでタッチ座標を算出する座標計算部とを有し、ラベリング部は、差分データとタッチ判定データに基づき、ラスタスキャン順に各要素を走査し、タッチ有り判定され、かつ極大値である要素を極大値要素として探索し、極大値要素を検出した場合には、ラベルIDを発行して、極大値要素の位置情報を付与し、位置情報を付与した複数の極大値要素間の要素があらかじめ決められた所定範囲内の値を有する要素によって連結されているか否かを解析する連結性解析部と、連結性解析部による解析結果に基づいて、連結されている要素ごとにラベルIDを再付与してユニークなラベルIDを発行するID管理部とを含み、高速演算処理を可能とするものである。
また座標計算部は、水平および垂直の各1次元からなる十字の領域を抽出してそれぞれ1次元の重心計算に適用するとともに、重心計算においてはオフセット値を引いて計算を行う機能を有し、高速演算処理と座標算出精度の向上を可能とするものである。
また、本発明に係るタッチ検出方法は、タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力する際に、ロゥデータからベースラインデータ(あるいは背景データ)を減算した差分データと、差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、座標演算処理部は、差分データおよびタッチ判定データに基づいて、タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、差分データおよびユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことでタッチ座標を算出する座標計算部とを有するタッチ検出装置に適用されるタッチ検出方法であって、ラベリング部において、差分データとタッチ判定データに基づき、ラスタスキャン順に各要素を走査し、タッチ有り判定され、かつ極大値である要素を極大値要素として探索し、極大値要素を検出した場合には、ラベルIDを発行して、極大値要素の位置情報を付与し、位置情報を付与した複数の極大値要素間の要素があらかじめ決められた所定範囲内の値を有する要素によって連結されているか否かを解析する連結性解析ステップと、連結性解析ステップによる解析結果に基づいて、連結された要素ごとにラベルIDを再付与してユニークなラベルIDを発行するID管理ステップとを含み、高速演算処理を可能とするものである。
また座標計算においては、水平および垂直の各1次元からなる十字の領域を抽出してそれぞれ1次元の重心計算に適用する共に、重心計算においてはオフセット値を引いて計算を行い、高速演算処理と座標算出精度の向上を可能とするものである。
本発明によれば、差分データおよびタッチ判定データに基づいてタッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備えることにより、タッチパネル側から入力されるロゥデータに基づいてタッチ座標を算出するための演算処理時間を短縮化し、高速フレーム速度に対応可能なタッチ検出装置およびタッチ検出方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるタッチ検出装置の構成図である。 本発明の実施の形態2におけるタッチ検出装置の構成図である。 従来技術である投射型静電容量方式の説明図である。 従来のタッチ検出装置を含む全体構成図である。
以下、本発明のタッチ検出装置およびタッチ検出方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるタッチ検出装置の構成図である。図1では、ロゥデータに基づいて、座標データを算出するタッチ検出装置のみを記載しており、先の図4に示したタッチパネル1および前処理部2は、同様の構成、機能であり、記載を省略している。
図1に示した本実施の形態1におけるタッチ検出装置は、差分データ生成部10、タッチ判定部20、および座標演算処理部30を備えて構成されている。また、座標演算処理部30は、ラベリング部40、座標計算部50、およびIDトラッキング部60を備えている。
なお、本実施の形態1におけるタッチ検出装置は、座標算出の高速演算処理を実現するために、ラベリング部40と座標計算部50における演算処理に技術的特徴を有している。具体的な構成としては、ラベリング部40は、極大および連結性解析部41とラベルID管理部42を有しており、座標計算部50は、適用領域抽出部51と重心演算部52を有している。そこで、これらの構成を中心に、高速演算処理を実現するための具体的な手法について、以下に詳細に説明する。
差分データ生成部10は、タッチしていない状態のロゥデータから生成したベースラインデータ(あるいは背景データ)をフレーム毎のロゥデータから減算し、またノイズおよびオフセットを低減、除去して差分データを生成する。また、タッチ判定部20は、差分データ生成部10で生成された差分データに基づいて、データの要素毎に、タッチの有無、すなわちセンサの検出位置毎にタッチに伴うデータ変化が有るか否かの判定を行う。そして、座標演算処理部30は、差分データ生成部10で生成された差分データ、およびタッチ判定部20で生成されたタッチ判定データに基づいて、座標データを算出することとなる。
まず始めに、ラベリング部40の機能について、説明する。
ラベリング部40内の極大および連結性解析部41は、以下の処理を行う。
(処理1)差分データとタッチ判定データに基づき、ラスタスキャン順に各要素がタッチ有り判定されているか否か、さらにタッチ有りの場合には、値が極大値であるか否かを調べる。
(処理2)スキャン中にタッチ有りかつ極大値である要素(以後、極大値要素と称す)を検出した場合には、ユニークなラベルIDを発行して、ラベルIDにその極大値要素の位置などの情報を付与する。
(処理3)複数の極大値要素の間が、これら極大値との差が小さな値(あらかじめ決められた所定差分範囲内の値)を有する要素によって連結されているか否かを解析する。
(処理4)処理3の解析結果から、連結がある場合には、各ラベルIDにその連結情報も付与する。
そして、ラベリング部40内のラベルID管理部42は、発行したラベルIDやラベルIDに付与した各情報の保持および整理を行う。
ここで、連結性解析に関して、さらに具体的な例を、次に説明する。
極大および連結性解析部41は、極大値要素の検出と(処理1に相当)、ユニークなラベルID発行と、ラベルIDへの極大値要素の位置情報の付与とともに、その極大値要素に近・隣接してその値が極大値に近い要素(以後、隣接要素)があるか調べて、隣接要素があれば、それらの要素の位置情報も、そのラベルIDに付与する(処理2に相当)。
また、極大および連結性解析部41は、発行済みのラベルIDにおける連結要素を参照し、共通の隣接要素が存在して極大値要素間に連結性が成立している場合(処理3に相当)には、それらの極大値要素が属するラベルID全てに対して、例えば、その中で最初に発行したラベルIDなどの代表ラベルIDを付与し、スキャンの進行とともに適宜更新する(処理4に相当)。
そして、ラベルID管理部42は、スキャン後において、代表ラベルIDが例えば、[0、2、3、6、…]などのように間隔が空いてしまっていれば、必要に応じて[0、1、2、3、…]とIDを付け直して整理する。なお、以上のような付与した情報の管理は、LUTを用いることで適切に行うことができる。
次に、座標計算部50の機能について、説明する。座標計算部50は、ラベリング部40により付与された代表ラベルID毎に、ディスプレイの画素の単位に換算した座標を計算する。
そこで、まず始めに、座標計算部50内の適用領域抽出部51は、ラベルID毎に、IDに帰属する極大値要素の周りで水平1次元および垂直1次元、すなわち十字型のタッチ有り判定された要素からなる領域を、極大値要素からの距離や値の変化の傾向などの条件を考慮して抽出する。例えば、極大値要素からある所定の距離範囲内にあり、かつ極大値要素から離れるとともに値が単調減少している範囲にある要素が、適用領域として抽出されることとなる。
そして、重心演算部52は、水平1次元領域によって1次元の重心位置を計算し、また、垂直1次元領域によって同じく1次元の重心位置を計算し、それぞれをx座標およびy座標の値とする擬似的な2次元重心を求める。さらに、重心演算部52は、要素の単位における座標を、ディスプレイの画素単位の座標(X、Y)に変換する。さらに、重心演算部52は、極大値要素間の連結がある場合には、例えば、それぞれのラベルID毎の座標を計算した後に、それらの平均値を求めて、代表ラベルIDにおける座標とする。
最後に、IDトラッキング部60は、タッチ座標の時間的な連続性を保持するために、前フレームと現フレームとの間の座標の近さに基づいて、ラベルIDをトラッキングIDに変換し、トラッキングIDとともに座標を出力する。
以上のように、実施の形態1によれば、極大値要素とラベルIDとが1対1に対応しており、従来のような属性が同一である領域に対するラベリング処理は行わない。そして、連結性解析に基づくラベリング処理手法は、仮ラベルの数をはじめ、従来手法よりも演算規模を小さくすることができる。さらに、座標計算に用いる領域、要素は、一度指定するのみで、かつ演算処理には、2次元データではなく、水平1次元および垂直1次元からなる十字型のデータを採用することで、演算量を抑制し、処理時間の大幅な短縮を実現している。
この結果、従来のフレーム速度の2倍である120Hzの画面表示に対応したタッチ検出の倍速処理が実現できる。あるいは、従来のフレーム速度のままで、残余の時間を付加処理に充当することができる。従って、本実施の形態1で示したラベリング部および座標計算部を用いて演算処理を行うことで、タッチ検出処理機能の高度化、高性能化とともに、新規機能の付加を図ることが可能となる。なお、上述した実施の形態1では、ラベリング部および座標計算部の両方により高速演算処理を実現しているが、いずれか一方によっても、従来と比較して高速演算処理を実現することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、重心演算の高速化とともに精度向上を実現する座標計算部50aの機能について説明する。より具体的には、差分データに残存しているノイズの影響を適切に抑圧して座標算出の安定性を向上する方法について説明する。
従来のタッチ座標算出においては、重畳ノイズが十分に小さいものとして、差分データをそのまま適用して、2次元重心などの計算を行っていた。具体的には、例えば、差分データにおいて、タッチに伴って生じた極大値の要素があれば、その要素を中心とした5×5の領域の要素を選択して、それらの値を用いて2次元の重心を計算することを行っていた。
しかしながら、重畳ノイズが十分に小さいとの仮定は、指によるタッチの場合には適用できたが、センサ出力の変化が例えばその1/10程度などと非常に弱いペンによるタッチの場合、重畳ノイズの影響は相対的に大きくなり、算出座標に大きな誤差が生じてしまう。そして、この場合、下式(1)による1次元の重心の計算式から分かるように、領域の端部の値I、I−nほど大きなΔxが掛かるため、ノイズが重畳すると、計算結果に対する影響は大きい。
Figure 0006412310
すなわち、座標の安定性を改善するためには、座標計算に適用する要素の範囲を、それらの値の分布に応じて決めることが重要であり、さらに、領域端部の影響を少なくするために、各Iから、例えばI、I−n程度のオフセット値を減じてから、上式(1)のような計算をすることが有効である。
図2は、本発明の実施の形態2におけるタッチ検出装置の構成図である。図2では、ロゥデータに基づいて、座標データを算出するタッチ検出装置のみを記載しており、先の図4に示したタッチパネル1および前処理部2は、同様の構成、機能であり、記載を省略している。
図2に示した本実施の形態2におけるタッチ検出装置は、差分データ生成部10、タッチ判定部20、および座標演算処理部30を備えて構成されている。また、座標演算処理部30は、ラベリング部40、座標計算部50a、およびIDトラッキング部60を備えている。
なお、本実施の形態2におけるタッチ検出装置は、差分データに残存しているノイズの影響を適切に抑圧して座標算出の安定性を向上させるために、座標計算部50aにおける演算処理に技術的特徴を有している。具体的な構成としては、座標計算部50aは、適用領域抽出部51と重心演算部52aを有している。そこで、これらの構成を中心に、以下に、ノイズ抑圧を実現するための具体的な手法について、詳細に説明する。
座標計算部50a内の適用領域抽出部51は、差分データ生成部10により生成された差分データと、ラベリング部40により生成された、差分データ内のどの要素がタッチに伴う極大値であるかなどを表す情報に基づき、極大値要素とその周囲の要素から座標計算に適用する要素の領域を抽出する。
このとき、適用領域抽出部51は、極大値要素からの距離や値の変化の傾向といった条件とともに、要素の値がある所定のしきい値よりも大きいという条件も含めて、要素を限定して抽出を行う。そして、重心演算部52aは、適用領域抽出部51により適用領域として抽出された各要素の値から、上述した所定しきい値を減算した後に、重心などの計算を行う。
上述した所定しきい値には、例えば、差分データに残存するノイズの大きさ程度などのあらかじめ定めた一定値を用いる、あるいは、例えば、極大値のある一定の割合の大きさなどの可変値を用いることができる。
また、座標計算としては、2次元の重心には限定されない。例えば、先の実施の形態1で説明した、水平および垂直の各1次元の重心をそれぞれx座標およびy座標とする擬似的な2次元重心であったり、また、その他の計算式によるものであったりしてもよい。なお、重心演算部52aは、上記で計算した座標が、要素の単位であれば、これらをディスプレイの画素の単位に変換する。
以上のように、実施の形態2によれば、差分データにおける座標計算に適用する要素の領域を抽出する際に、ある所定しきい値よりも大きいことを条件の1つとして限定し、さらに、この所定しきい値を上記領域の各要素の値から減算した後に、重心などの座標計算を行っている。これによって、要素を限定して高速化を図るとともに、差分データに残存しているノイズの影響を適切に抑圧して、座標算出の安定性を向上させることができる。この手法は、投射型静電容量方式タッチパネルにおけるペンによるタッチのような、タッチに伴う信号変化が非常に小さい場合における算出座標において、特に有効である。
1 タッチパネル、2 前処理部、10 差分データ生成部、20 タッチ判定部、30 座標演算処理部、40 ラベリング部、41 連結性解析部、42 管理部、50、50a 座標計算部、51 適用領域抽出部、52、52a 重心演算部、60 IDトラッキング部。

Claims (6)

  1. タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力するタッチ検出装置であって、
    前記ロゥデータからベースラインデータあるいは背景データを減算した差分データと、前記差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、
    前記座標演算処理部は、
    前記差分データおよび前記タッチ判定データに基づいて、前記タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、
    前記差分データおよび前記ユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことで前記タッチ座標を算出する座標計算部と
    を有し、
    前記ラベリング部は、
    前記差分データと前記タッチ判定データに基づき、ラスタスキャン順に各要素を走査し、タッチ有り判定され、かつ極大値である要素を極大値要素として探索し、前記極大値要素を検出した場合には、ラベルIDを発行して、前記極大値要素の位置情報を付与し、前記位置情報を付与した複数の極大値要素間の要素があらかじめ決められた所定範囲内の値を有する要素によって連結されているか否かを解析する連結性解析部と、
    前記連結性解析部による解析結果に基づいて、連結されている要素ごとにラベルIDを再付与して前記ユニークなラベルIDを発行するID管理部と
    を含み、前記高速演算処理を可能とするタッチ検出装置。
  2. タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力するタッチ検出装置であって、
    前記ロゥデータから背景データを減算した差分データと、前記差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、
    前記座標演算処理部は、
    前記差分データおよび前記タッチ判定データに基づいて、前記タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、
    前記差分データおよび前記ユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことで前記タッチ座標を算出する座標計算部と
    を有し、
    前記座標計算部は、
    前記ユニークなラベルID毎に、ユニークなラベルIDに帰属する極大値の周りで水平1次元および垂直1次元による十字型のタッチ有り判定された要素を含む領域を1次元の適用領域として抽出する適用領域抽出部と、
    前記ユニークなラベルID毎に、前記適用領域における重心位置を、前記水平1次元データの重心位置として算出される値をX座標、および前記垂直1次元データの重心位置として算出される値をY座標としてそれぞれ計算し、前記重心位置を前記タッチパネル上の画素単位の座標に変換して前記タッチ座標を算出する重心演算部と
    を含み、前記高速演算処理を可能とするタッチ検出装置。
  3. タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力する際に、
    前記ロゥデータから背景データを減算した差分データと、前記差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、
    前記座標演算処理部は、
    前記差分データおよび前記タッチ判定データに基づいて、前記タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、
    前記差分データおよび前記ユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことで前記タッチ座標を算出する座標計算部と
    を有するタッチ検出装置に適用されるタッチ検出方法であって、
    前記ラベリング部において、
    前記差分データと前記タッチ判定データに基づき、ラスタスキャン順に各要素を走査し、タッチ有り判定され、かつ極大値である要素を極大値要素として探索し、前記極大値要素を検出した場合には、ラベルIDを発行して、前記極大値要素の位置情報を付与し、前記位置情報を付与した複数の極大値要素間の要素があらかじめ決められた所定範囲内の値を有する要素によって連結されているか否かを解析する連結性解析ステップと、
    前記連結性解析ステップによる解析結果に基づいて、連結された要素ごとにラベルIDを再付与して前記ユニークなラベルIDを発行するID管理ステップと
    を含み、前記高速演算処理を可能とするタッチ検出方法。
  4. タッチパネルからのAD変換後のセンサ出力データであるロゥデータに基づいて、パネル上のタッチされた位置座標を出力する際に、
    前記ロゥデータから背景データを減算した差分データと、前記差分データに基づいてデータの要素毎にタッチの有無を判定したタッチ判定データとを入力し、タッチ座標を高速演算処理により算出する座標演算処理部を備え、
    前記座標演算処理部は、
    前記差分データおよび前記タッチ判定データに基づいて、前記タッチパネル内の1以上のタッチ位置のそれぞれに対してユニークなラベルIDを発行するラベリング部と、
    前記差分データおよび前記ユニークなラベルIDに基づいて、重心処理演算を行うことで前記タッチ座標を算出する座標計算部と
    を有するタッチ検出装置に適用されるタッチ検出方法であって、
    前記座標計算部において、
    前記ユニークなラベルID毎に、ユニークなラベルIDに帰属する極大値の周りで水平1次元および垂直1次元による十字型のタッチ有り判定された要素からなる領域を1次元の適用領域として抽出する適用領域抽出ステップと、
    前記ユニークなラベルID毎に、前記適用領域における重心位置を、前記水平1次元データの重心位置として算出される値をX座標、および前記垂直1次元データの重心位置として算出される値をY座標としてそれぞれ計算し、前記重心位置を前記タッチパネル上の画素単位の座標に変換して前記タッチ座標を算出する重心演算ステップと
    を含み、前記高速演算処理を可能とするタッチ検出方法。
  5. 請求項1に記載のタッチ検出装置において、
    前記座標計算部は、
    前記ユニークなラベルID毎に、ユニークなラベルIDに帰属する極大値の周りで水平1次元および垂直1次元による十字型のタッチ有り判定された要素を含む領域を1次元の適用領域として抽出する適用領域抽出部と、
    前記ユニークなラベルID毎に、前記適用領域における重心位置を、前記水平1次元データの重心位置として算出される値をX座標、および前記垂直1次元データの重心位置として算出される値をY座標としてそれぞれ計算し、前記重心位置を前記タッチパネル上の画素単位の座標に変換して前記タッチ座標を算出する重心演算部と
    を含む、タッチ検出装置。
  6. 請求項3に記載のタッチ検出方法において、
    前記座標計算部において、
    前記ユニークなラベルID毎に、ユニークなラベルIDに帰属する極大値の周りで水平1次元および垂直1次元による十字型のタッチ有り判定された要素からなる領域を1次元の適用領域として抽出する適用領域抽出ステップと、
    前記ユニークなラベルID毎に、前記適用領域における重心位置を、前記水平1次元データの重心位置として算出される値をX座標、および前記垂直1次元データの重心位置として算出される値をY座標としてそれぞれ計算し、前記重心位置を前記タッチパネル上の画素単位の座標に変換して前記タッチ座標を算出する重心演算ステップと
    を含む、タッチ検出方法。
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