JP6410234B2 - 内容量推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリン等の液体、または、樹脂ペレット等の固体を収容する容器内にある液体または固体の内容量を推定する内容量推定装置に関する。
従来、燃料タンク内に残っている燃料を液位検出手段により推定していた。もっとも単純な構成の液位検出手段は、燃料タンク内の燃料にフロートを浮かべ、フロートの位置から液位(即ち、液面高さ)を検出するものである。しかしながら、車両等においては、車両が傾斜したり、振動したりすることによって、車両の燃料タンク内の液面が変動するので、燃料タンク内の液面変動にフロートが追随してフロートの高さが変動し、燃料計の表示と実際の内容量との間に誤差が生じてしまうという問題があった。また、燃料タンクの形状が複雑になって、液面高さに基づいて燃料残量を正確に検出することが難しいという問題があった。
より正確に推定する方法として、燃料タンク内に気体を送り、その時の燃料タンク内の気圧から燃料の残量を推定する方法がある。そのような方法として、特許文献1では気密タンクを設けた内容量推定システムが開示されている。
図7は、特許文献1に記載の内容量推定システムによる車両燃料システム900を示す構成図である。図7に示すように、車両燃料システム900は、容器としての燃料タンク910と、燃料タンク910内の液量を推定する液量推定装置908と、を有している。車両のイグニッションスイッチがオンされると、車両燃料システム900は動作を開始して、周期的(例えば、1分毎)に燃料タンク910内の液量の推定を行う。
液量推定装置908は、気密タンク920と、配管930と、気体押込手段としてのピストンユニット940と、気相部圧力測定手段としての第1圧力センサ951と、制御部960と、を有している。気密タンク920は、燃料タンク910と別体で設けられるとともに、燃料タンク910の上部、即ち、燃料タンク910内の気相部917に接続されている。ピストンユニット940は、ピストン941と、ピストンロッド942と、アクチュエータ943と、気体移送手段としての圧力調整弁944と、を備えている。圧力調整弁944は、ピストン941に設けられた、上端面941aと下端面941bとを貫通する貫通孔941c内に設けられており、この貫通孔941cを開放・閉塞する電磁弁で構成されている。圧力調整弁944は、制御部960に電気的に接続されており、当該制御部960からの制御信号によって駆動される。
気密タンク920は、ピストン941に対するシリンダとして機能し、つまり、ピストンユニット940は、気密タンク920の気体を気相部917に押し込むように設けられている。また、圧力調整弁944によって貫通孔941cが開放されると、気密タンク920内におけるピストン941の上端面941a側と下端面941b側とが連通されて圧力差がなくなるように気相部917と気密タンク920との間で気体が移送されて、気密タンク920内の圧力と気相部917の圧力とが同一になる。第1圧力センサ951は、例えば、半導体式の圧力センサなどで構成されて、燃料タンク910の上壁910aに設けられており、気相部917の圧力を測定する。
気密タンク920の気体を気相部917に押し込んだときの圧力と押し込む前の圧力とを用いて、気相部容積を算出することができる。そして、気相部容積を燃料タンク910の容積から差し引くことで液相部容積を算出して、この液相部容積を、燃料タンク910内の燃料の液量として、燃料計に表示する。
特開2012−225783号公報
しかしながら、上記の液量推定装置908は、気密タンク920を燃料タンク910と別体で設け、配管930を介して接続し、さらに、ピストンユニット940を気密タンク920の内部に収納しなければならなかった。また、圧力調整弁944は、制御部960に電気的に接続されて駆動されるが、移動するピストン941に設けられているので、配線を含めた制御機構が複雑となり、実現困難な構成であった。このため、内容物の量を正確に推定することができる小型の内容量推定装置を、より簡単な構成で実現することが要望されていた。
本発明は、上述した課題を解決するもので、簡単な構成で容器内の液体または固体の内容物の量を正確に推定することができる内容量推定装置を提供することを目的とする。
本発明の内容量推定装置は、液体または固体の内容物を収納可能な収容部が前記内容物の占める体積空間とそれ以外の空間である気相部とに分類できる容器に接続され、前記気相部に気体を送りこむ送りこみ手段と、前記容器に配設され前記気相部の気圧を測定する圧力測定手段と、前記送りこみ手段および前記圧力測定手段を制御する制御部と、を備え、前記送りこみ手段により前記容器内に前記気体が送りこまれる前後の前記気相部の気圧を前記圧力測定手段によって測定し、前記内容物の量を推定する内容量推定装置において、前記送りこみ手段は、前記容器内に送りこむ前記気体を収容可能な加圧部と、前記加圧部の体積を減少させることにより収容されている前記気体を前記気相部に送りこむ駆動部と、を有し、測定時には、前記駆動部が駆動されることにより前記容器と前記加圧部とが一体の密閉空間となる第1状態と、前記加圧部の体積を減少させることにより前記容器の前記気相部に前記気体の少なくとも一部を送りこむ第2状態と、が設定され、それぞれの状態での前記気相部の気圧が測定され、前記第1状態における前記加圧部内の体積および気圧である第1体積および第1気圧、ならびに、前記第2状態における前記加圧部内の体積および気圧である第2体積および第2気圧から前記気相部の体積が算出され、非測定時には前記駆動部が駆動されていないことにより前記加圧部が前記密閉空間から開放された初期状態となっていることを特徴とする。
この構成によれば、駆動部が駆動されていない非測定時には、弁等の制御をすることなく加圧部が開放された初期状態となっている。このため、初期状態における容器内の気相部の気圧に影響されず、かつ、複雑な制御機構を設けなくても安定して、第1状態および第2状態から気相部の体積を算出することができる。したがって、簡単な構成で容器内の液体または固体の内容物の量を正確に推定することができる。
また、本発明の内容量推定装置は、前記加圧部が弾性変形可能な圧力隔壁を備え、前記駆動部が駆動されることにより、前記圧力隔壁が変形して前記第2状態が設定されることを特徴とする。
この構成によれば、駆動部が駆動されることによって、第1状態から第2状態に対応して圧力隔壁が弾性変形するので、簡単に送りこみ手段を構成できる。
また、本発明の内容量推定装置は、前記駆動部がボイスコイルモータであることが好適である。
この構成によれば、駆動部をボイスコイルモータで構成することで、小型軽量にすることができる。
また、本発明の内容量推定装置は、前記容器に配設され前記気相部の温度を測定する温度測定手段を備え、前記温度測定手段によって、前記第1状態および前記第2状態の前記気相部の温度をそれぞれ測定し、その温度変化を考慮して、前記内容物の量を推定することが好ましい。
この構成によれば、温度も加味して内容物の量を推定するため、推定精度がより良くなる。
また、本発明の内容量推定装置は、前記送りこみ手段を収納するケースを備え、前記ケースが前記容器以外の外部に繋がる空気孔を有することを特徴とする。
容器の気相部の気圧が高くなり過ぎないように空気孔を設けることがあるが、送りこみ手段を収納するケースに空気孔を設けることで全体を小型化できる。また、測定時には第1状態における第1気圧が低い方が、駆動部を駆動するパワーが小さくてすむ。
また、本発明の内容量推定装置において、前記容器は通気口を備え、前記加圧部は、前記通気口を覆うことができるドーム形状で、かつ、弾性変形可能な圧力隔壁を備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1状態で通気口を圧力隔壁が覆うことによって、容器と加圧部とが一体の密閉空間となり、ドーム形状の圧力隔壁を弾性変形させることによって第2状態に移行することが容易である。
本発明によれば、駆動部が駆動されていない非測定時には、開閉弁等の制御を要することなく加圧部が開放された初期状態となっている。このため、初期状態における容器内の気相部の気圧に影響されず、かつ、複雑な制御機構を設けなくても安定して、第1状態および第2状態から気相部の体積を算出することができる。したがって、簡単な構成で、容器内の液体または固体の内容物の量を正確に推定することができる内容量推定装置を提供することができる。
第1実施形態の内容量推定装置の構成を示す模式断面図である。 第1実施形態の内容量推定装置を示すブロック図である。 内容量推定装置の動作原理を示す説明図であり、図3(a)は非測定時の状態を示す模式断面図であり、図3(b)は測定時の第1状態を示す模式断面図であり、図3(c)は測定時の第2状態を示す模式断面図である。 内容量推定装置の第1変形例を示す説明図であり、図4(a)は非測定時の状態を示す模式断面図であり、図4(b)は測定時の第1状態を示す模式断面図であり、図4(c)は測定時の第2状態を示す模式断面図である。 内容量推定装置の第2変形例を示す説明図であり、図5(a)は非測定時の状態を示す模式断面図であり、図5(b)は測定時の第1状態を示す模式断面図であり、図5(c)は測定時の第2状態を示す模式断面図である。 内容量推定装置の第3変形例を示す説明図であり、図6(a)は非測定時の状態を示す模式断面図であり、図6(b)は測定時の第1状態を示す模式断面図であり、図6(c)は測定時の第2状態を示す模式断面図である。 従来の内容量推定システムによる車両燃料システムを示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、分かりやすいように、図面は寸法を適宜変更している。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の内容量推定装置100の構成を示す模式断面図である。図2は、第1実施形態の内容量推定装置100を示すブロック図である。図3は、内容量推定装置100の動作原理を示す説明図である。
本発明の第1実施形態の内容量推定装置100は、車両等の燃料タンク内の燃料残量を推定するものであり、図1に示すように、液体の内容物を収納可能な収容部70が設けられた容器7に接続されている。容器7には、補給配管7bおよび移送配管7cが接続されている。なお、補給配管7bの弁(またはキャップ)は、補給時以外は常時閉じている。収容部70は、内容物の占める体積空間71(液相部)とそれ以外の空間である気相部72とに分類できる。車両等に搭載されている表示装置(図示しない)には、液体の内容物を収納できる上限値から空(ゼロ)に至るまでの内容物の残量が数値やグラフ等で表示される。
図1に示すように、容器7は気相部72から外部に連通する通気口7aを有し、内容量推定装置100が通気口7aを覆うように配設される。なお、容器7の収容部70の天井側に内容量推定装置100を配置することも可能であるが、容器7の内部にあらかじめ取り付けるより、容器7の外側に配置する方が製造しやすい。
本実施形態の内容量推定装置100は、図1に示すように、送りこみ手段1と、圧力測定手段2と、温度測定手段3と、制御部5と、ケース6とを備えている。
送りこみ手段1は、加圧部10と駆動部12とを有している。加圧部10は、通気口7aを覆うことができる圧力隔壁11を備えている。圧力隔壁11は、ドーム形状の外観を有し、かつ、弾性変形可能な材料で構成されている。圧力隔壁11がドーム形状となっているため、加圧部10は、容器7の収容部70内に送りこむ気体を収容可能な空間を備えている。駆動部12はボイスコイルモータで構成され、圧力隔壁11をZ1−Z2方向に移動させることができる。駆動部12は、図示しない配線を介して、制御部5に接続されている。
ボイスコイルモータは、駆動コイルと永久磁石とばね材を組み合わせて、駆動コイルに電流を流すことによって可動部を移動させるものである。図1では、ばね材によってZ1方向に付勢されている可動部が、駆動時にZ2方向へ向かって移動するように構成されている。なお、本明細書ではボイスコイルモータの詳細は割愛し、図1では可動部と固定部を模式的に図示している。
圧力測定手段2は、半導体式の圧力センサを備え、気相部72の気体の圧力を測定できるように容器7に配設されている。なお、本明細書では圧力測定手段2の詳細は割愛する。
温度測定手段3は、サーミスタ等の温度センサを備え、気相部72の気体の温度を測定できるように容器7に配設されている。なお、本明細書では温度測定手段3の詳細は割愛する。
制御部5は、マイクロ・コンピュータ等で構成されている。制御部5は、図2に示すように、入出力部、演算部、および記憶部等を備え、送りこみ手段1の駆動部12を駆動して、その前後に圧力測定手段2および温度測定手段3の測定値を取得することが可能な構成となっている。また、制御部5は、取得した測定値を用いた演算処理を行い、図示しない配線を介して表示装置に算出された内容量を出力している。
ケース6は、駆動部12を支持可能な金属等の材料で構成され、制御部5と図示しない配線用のコネクタ等が取り付けられている。ケース6は、少なくとも加圧部10を収容している。また、ケース6は、容器7以外の外部に繋がる空気孔6aを有している。容器7の気相部72の気圧が高くなり過ぎないように空気孔6aを設けることがあるが、送りこみ手段1を収納するケース6に空気孔6aを設けることで全体を小型化できる。
本実施形態の内容量推定装置100は、図3(a)に示すように、非測定時に、容器7と圧力隔壁11との間に隙間ができるように配置されている。これによって、容器7の気相部72の気圧は、通気口7aおよび空気孔6aを介して、外部の空間と同じ気圧に保たれた初期状態となっている。
測定時には、制御部5によって送りこみ手段1の駆動部12のボイスコイルモータが駆動されることにより、図3(b)に示すように、加圧部10が容器7に圧接されて、容器7と加圧部10とが一体の密閉空間となる第1状態が設定される。このとき、第1状態における圧力隔壁11で囲まれた加圧部10の体積は、あらかじめ把握されていて、第1体積V1として制御部5の記憶部に記録されている。
図3(b)に示す第1状態での気相部72の気圧が測定され、所得された気圧が第1気圧P1として制御部5の記憶部に記録される。また、第1状態での気相部72の温度が測定され、所得された温度が第1温度T1として制御部5の記憶部に記録される。
さらに、制御部5によって送りこみ手段1の駆動部12のボイスコイルモータが駆動され、図3(c)に示すように、圧力隔壁11が弾性変形する第2状態が設定される。図3(b)に示す第1状態での加圧部10の気体は、加圧部10の体積を減少させることにより図3(c)に示す第2状態に至る間に圧縮され、収容されている気体の一部を容器7の気相部72に送りこむ。このとき、第2状態における圧力隔壁11で囲まれた加圧部10の体積は、あらかじめ把握されていて、第2体積V2として制御部5の記憶部に記録されている。
図3(c)に示す第2状態での気相部72の気圧が測定され、所得された気圧が第2気圧P2として制御部5の記憶部に記録される。また、第2状態での気相部72の温度が測定され、所得された温度が第2温度T2として制御部5の記憶部に記録される。
必要な測定値が所得された後は、図3(a)に示す初期状態に復帰する。駆動部12が駆動されていない初期状態では、前述のように容器7と圧力隔壁11との間に隙間を有し、加圧部10が密閉空間から開放される。
以上に送りこみ手段1の動作を説明したように、非測定時には容器7と圧力隔壁11との間に隙間ができるように配置されて、測定時には加圧部10が容器7に圧接されて、容器7と加圧部10とが一体の密閉空間となる第1状態および第2状態が設定される。このため、開閉弁等の制御を必要とせず、きわめて簡単な構成である。
なお、密閉空間で気体を短時間のうちに圧縮すると、断熱圧縮となり、気体の温度が上昇するが、本実施形態の第2状態では温度上昇を無視できるものである。したがって、最初に温度変化を考慮しない単純な算出方法について説明する。
気体の状態方程式は、圧力P、体積V、絶対温度T、気体分子のモル数n、アボガドロ数R、としたとき、P×V=n×R×Tである。第1状態における加圧部10内の体積および気圧である第1体積V1および第1気圧P1と、容器7の収容部70における気相部72の体積Vgと、を用いると、P1×(Vg+V1)=n×R×Tと表すことができる。
同様に、第2状態における加圧部10内の体積および気圧である第2体積V2および第2気圧P2と、容器7の収容部70における気相部72の体積Vgと、を用いると、P2×(Vg+V2)=n×R×Tと表すことができる。なお、第1気圧P1および第2気圧P2の気圧変化で、容器7の収容部70における内容物の占める体積空間71(液相部)の体積Vfは変化しないものとする。
これを整理すれば、Vg=(P1×V1−P2×V2)/(P2−P1)となる。したがって、内容物の占める体積空間71(液相部)の体積Vfは、収容部70の体積V0から気相部72の体積Vgを引いた値である。例えば、加圧部10が第1体積V1=0.2(L)、第2体積V2=0.1(L)であるとき、第1気圧P1=1000hPa、第2気圧P2=1005hPaの測定値が得られた場合、Vg=19.9(L)と算出される。収容部70の体積V0=50(L)であれば、内容物の体積Vf=30.1(L)が出力されることになる。したがって、簡単な構成で、容器7の収容部70に収容されている内容物の量を正確に推定することができる。また、容器7の上部に外側から取り付ける構成であるから、従来の液位検出手段等を備えたシステムに対しても、後付けで簡単に追加することができる。
圧力測定手段2の測定精度および収容部70の体積を考慮して、加圧部10が最適な性能に設計されていることが好ましい。気相部72の体積Vgが小さいときは、相対的に第2気圧P2の増加が大きくなり、気相部72の体積Vgが大きいときは、第2気圧P2の増加が小さくなる。このため、体積の大きな収容部70に対しては、送りこまれる気体が多くなるように加圧部10の第1体積V1および第2体積V2を大きくしておくのがよい。なお、圧力測定手段2に高精度のものを選択すれば、第1気圧P1と第2気圧P2との差が少ない場合にも測定できるので、より小さな体積の加圧部10でより大きな収容部70の容器7に対応できる。また、測定時には第1状態における第1気圧が低い方が、駆動部12を駆動するパワーが小さくてすむ。
前述したように、温度変化を考慮すると、推定精度がより良くなる。上記の気体の状態方程式において、第1状態における第1温度T1と、第2状態における第2温度T2とを用いると、Vg=(P1×V1×T2−P2×V2×T1)/(P2×T1−P1×T2)となる。温度測定手段3によって、第1状態および第2状態の気相部72の第1温度T1および第2温度T2をそれぞれ測定し、上記の式を用いて気相部72の体積Vgを算出する。こうすれば、第1状態および第2状態の温度変化を考慮して、より精度よく、収容部70の内容物の量(体積Vf)を推定することができる。
以上、車両等の燃料タンクを想定して、内容物を液体であるとして説明したが、固体の内容物であっても、同様に、気相部72の体積Vgを算出することによって、固体の量(体積Vf)を推定することができる。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本発明の内容量推定装置100は、液体または固体の内容物を収納可能な収容部が内容物の占める体積空間71とそれ以外の空間である気相部72とに分類できる容器7に接続される。そして、気相部72に気体を送りこむ送りこみ手段1と、容器7に配設され気相部72の気圧を測定する圧力測定手段2と、送りこみ手段1および圧力測定手段2を制御する制御部5と、を備える。さらに、送りこみ手段1により容器7内に気体が送りこまれる前後の気相部72の気圧を圧力測定手段2によって測定し、内容物の量を推定する。内容量推定装置100において、送りこみ手段1は、容器7内に送りこむ気体を収容可能な加圧部10と、加圧部10の体積を減少させることにより収容されている気体を気相部72に送りこむ駆動部12と、を有している、そして、測定時には、駆動部12が駆動されることにより加圧部10が容器7に圧接されて、容器7と加圧部10とが一体の密閉空間となる第1状態と、加圧部10の体積を減少させることにより容器7の気相部72に気体の少なくとも一部を送りこむ第2状態と、が設定され、それぞれの状態での気相部72の気圧が測定される。これにより、第1状態における加圧部10内の体積および気圧である第1体積V1および第1気圧P1、ならびに、第2状態における加圧部10内の体積および気圧である第2体積V2および第2気圧P2から気相部72の体積が算出される。また、非測定時には駆動部12が駆動されていないことにより隙間を有し、加圧部10が密閉空間から開放された初期状態となっている。
この構成によれば、駆動部12が駆動されていない非測定時には、特別に弁等の制御をすることなく、加圧部10が開放された初期状態となっている。このため、初期状態における容器7内の気相部72の気圧に影響されず、かつ、複雑な制御機構を設けなくても安定して、第1状態および第2状態から気相部72の体積を算出することができる。したがって、簡単な構成で容器7内の液体または固体の内容物の量を正確に推定することができる。
また、加圧部10は、弾性変形可能な圧力隔壁11を備え、駆動部12が駆動されることにより、圧力隔壁11が変形して第2状態が設定される。この構成によれば、駆動部12が駆動されることによって、第1状態から第2状態に対応して圧力隔壁11が弾性変形するので、簡単に送りこみ手段1を構成できる。
また、駆動部12はボイスコイルモータである。駆動部12をボイスコイルモータで構成することで、小型軽量にすることができる。
また、容器7に配設され気相部72の温度を測定する温度測定手段3を備え、温度測定手段3によって、第1状態および第2状態の気相部72の温度をそれぞれ測定し、その温度変化を考慮して、内容物の量を推定することが好ましい。この構成によれば、温度も加味して内容物の量を推定するため、推定精度がより良くなる。
また、送りこみ手段1を収納するケース6を備え、ケース6は容器7以外の外部に繋がる空気孔6aを有する。容器7の気相部72の気圧が高くなり過ぎないように空気孔6aを設けることがあるが、送りこみ手段1を収納するケース6に空気孔6aを設けることで全体を小型化できる。また、測定時には第1状態における第1気圧が低い方が、駆動部12を駆動するパワーが小さくてすむ。
また、容器7は通気口7aを備え、加圧部10は、通気口7aを覆うことができるドーム形状で、かつ、弾性変形可能な圧力隔壁11を備える。この構成によれば、第1状態で通気口7aを圧力隔壁11が覆うことによって、容器7と加圧部10とが一体の密閉空間となり、ドーム形状の圧力隔壁11を弾性変形させることによって第2状態に移行することが容易である。
以上のように、本発明の第1実施形態の内容量推定装置100を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態において、加圧部10が円錐状の圧力隔壁11を備えるとしたが、この態様に限定されるものではない。弾性変形可能な圧力隔壁であれば、例えば、半球状であってもよい。また、筒状の金属ベローズであってもよい。図4は、半球状の圧力隔壁81を用いた第1変形例を示す説明図である。図5は、筒状の金属ベローズの圧力隔壁82を用いた第2変形例を示す説明図である。図6は、筒状の金属ベローズの圧力隔壁83を容器7の通気口7aとした第3変形例を示す説明図である。
(2)本実施形態において、駆動部12をボイスコイルモータで構成したが、これに限定されず、可動部をZ1−Z2方向に移動可能とするものであればよい。
(3)本実施形態において、ケース6は容器7以外の外部に繋がる空気孔6aを有するとしたが、密閉構造としてもよい。特に、外部に気体を放出したくない場合や、常温で揮発性の内容物を収納する場合には、密閉構造とすることが好ましい。この場合であっても、非測定時に容器7と圧力隔壁11との間に隙間を有し、加圧部10が密閉空間から開放されていることが、測定時の圧力隔壁11に生じる圧力差を小さくするために有効である。これにより、圧力隔壁11の耐圧を最小限に設計することができ、小型・軽量化に効果を奏する。
(4)本実施形態において、加圧部10が弾性変形可能な圧力隔壁を備えるとしたが、弾性変形によって体積が変わるものに限定されない。すなわち、容器7と加圧部10とが一体の密閉空間となって、第1状態における加圧部10内の体積および気圧である第1体積V1および第1気圧P1、ならびに、第2状態における加圧部10内の体積および気圧である第2体積V2および第2気圧P2が得られるものであればよい。例えば、筒状の部材を組み合わせて体積が変わるように構成してもよい。
1 送りこみ手段
2 圧力測定手段
3 温度測定手段
5 制御部
6 ケース
6a 空気孔
7 容器
7a 通気口
7b 補給配管
7c 移送配管
10 加圧部
11 圧力隔壁
12 駆動部
70 収容部
71 内容物の占める体積空間
72 気相部
81、82、83 圧力隔壁
100 内容量推定装置
P1 第1気圧
P2 第2気圧
T1 第1温度
T2 第2温度
V0、Vf、Vg 体積
V1 第1体積
V2 第2体積

Claims (6)

  1. 液体または固体の内容物を収納可能な収容部が前記内容物の占める体積空間とそれ以外の空間である気相部とに分類できる容器に接続され、前記気相部に気体を送りこむ送りこみ手段と、
    前記容器に配設され前記気相部の気圧を測定する圧力測定手段と、
    前記送りこみ手段および前記圧力測定手段を制御する制御部と、
    を備え、
    前記送りこみ手段により前記容器内に前記気体が送りこまれる前後の前記気相部の気圧を前記圧力測定手段によって測定し、前記内容物の量を推定する内容量推定装置において、
    前記送りこみ手段は、前記容器内に送りこむ前記気体を収容可能な加圧部と、前記加圧部の体積を減少させることにより収容されている前記気体を前記気相部に送りこむ駆動部と、を有し、
    測定時には、前記駆動部が駆動されることにより前記容器と前記加圧部とが一体の密閉空間となる第1状態と、前記加圧部の体積を減少させることにより前記容器の前記気相部に前記気体の少なくとも一部を送りこむ第2状態と、が設定され、
    それぞれの状態での前記気相部の気圧が測定され、前記第1状態における前記加圧部内の体積および気圧である第1体積および第1気圧、ならびに、前記第2状態における前記加圧部内の体積および気圧である第2体積および第2気圧から前記気相部の体積が算出され、
    非測定時には前記駆動部が駆動されていないことにより前記加圧部が前記密閉空間から開放された初期状態となっていることを特徴とする内容量推定装置。
  2. 前記加圧部は、弾性変形可能な圧力隔壁を備え、
    前記駆動部が駆動されることにより、前記圧力隔壁が変形して前記第2状態が設定されることを特徴とする請求項1に記載の内容量推定装置。
  3. 前記駆動部はボイスコイルモータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内容量推定装置。
  4. 前記容器に配設され前記気相部の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記温度測定手段によって、前記第1状態および前記第2状態の前記気相部の温度をそれぞれ測定し、その温度変化を考慮して、前記内容物の量を推定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の内容量推定装置。
  5. 前記送りこみ手段を収納するケースを備え、
    前記ケースは前記容器以外の外部に繋がる空気孔を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の内容量推定装置。
  6. 前記容器は通気口を備え、
    前記加圧部は、前記通気口を覆うことができるドーム形状で、かつ、弾性変形可能な圧力隔壁を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の内容量推定装置。

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