JP6409882B2 - 通報受付システム及び通報受付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯端末などにより取得された違反情報を受信し、当該違反情報を交通違反の取り締まりのために提供する通報受付システムに関する。
従来、携帯端末などにより交通違反車両などの画像を撮影し、撮影した画像を交通違反の取り締まりのために使用する通報受付システムが知られている。例えば、特許文献1には、携帯端末により撮影した違反車両のナンバープレート画像から違反車両の登録者を特定する違反車両通報システムが開示されている。これに加えて、特許文献1の違反車両通報システムでは、違反車両についての情報を提供した通報者に対してポイントを付与して、通報者が道路交通法上のメリットを享受できるようにしている。
しかし、特許文献1に開示された違反車両通報システムは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、特許文献1の違反車両通報システムにおいては、通報者が登録可能な携帯端末の種別や数などに制限がない。そのため、例えば、1人の通報者が複数の携帯端末を用いて、1つの違反について複数の通報をすることが可能となる。このような場合、複数の携帯端末を有する通報者により多くの道路交通法上のメリットが享受され、そのため通報者間で不平等が生じる。
特開2006−119767号公報
本発明の課題は、携帯端末を用いて取得された違反車両の画像などの違反情報を、当該違反車両の違反行為を取り締まるために用いる通報受付システムにおいて、通報者を特定できない通報の受付を回避することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
第1の発明に係る通報受付システムは、記憶手段と、受付手段と、登録手段と、を備える。記憶手段は、端末情報と免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する。端末情報は、違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する情報である。免許証情報は、通報端末の所有者の運転免許証に関する情報である。受付手段は、記憶手段に登録情報が記憶されている通報端末のみからの画像を受け付ける。
登録手段は、登録希望端末情報を記憶手段に記憶させる手段である。登録手段は、新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報として登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に記憶させる。
ここでは、違反行為を行った車両に関する画像を取得した通報端末から当該画像を受け付ける通報受付システムにおいて、以下のような特徴を備えている。
すなわち、新規通報端末の登録希望端末情報と免許証情報とを受け付けた場合に、登録手段は当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報として、当該登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に登録する。また、受付手段は、登録情報として記憶手段に記憶されている通報端末のみから通報を受け付ける。
つまり、上記の通報受付システムでは、免許証情報が登録された通報端末のみから画像が受け付けられる。そのため、通報受付システムにおいては、通報者が特定できないような通報が生じる事態が回避される。また、通報者は自己の免許証情報が登録されていることを自覚したうえで通報することから、不適切な画像(例えば、交通違反と関係のない画像など)を通報することもなくなる。
第2の発明に係る通報受付システムは第1の発明に係る通報受付システムであって、登録判定手段をさらに備える。登録判定手段は、登録希望端末情報とともに免許証情報を受け付けた場合に、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、登録希望端末情報を記憶手段に追加登録可能であるか否かを判定する。そして、登録手段は、登録判定手段が登録希望端末情報を記憶手段に追加登録可能であると判断した場合に、免許証情報を新規通報端末の所有者として登録希望端末情報と関連付けて記憶手段に記憶させる。
これにより、1人が登録できる通報端末の登録可能条件を設定できる。すなわち、全ての登録ユーザが同一の条件化にて違反情報を通報できる。
第3の発明に係る通報受付システムは第2の発明に係る通報受付システムであって、登録可能条件は、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報として記憶手段に記憶されておらず、かつ、登録希望端末情報が登録情報として記憶手段に記憶されていない場合である。
これにより、1人の登録ユーザに対して1台の通報端末のみを登録できる。その結果、一人の登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することが防止されている。すなわち、登録ユーザは1台の通報端末のみを違反情報の通報に使用可能であり、全ての登録ユーザが同一の条件下にて違反情報を通報できる。
第4の発明に係る通報受付システムは第2の発明に係る通報受付システムであって、登録可能条件は、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報としてすでに記憶手段に記憶されている場合であっても、新規通報端末の所有者の免許証情報に関連づけられている端末情報に示される端末種別が新規通報端末の端末種別と異なる場合である。
これにより、1人の登録ユーザに対して、端末種別が異なれば端末種別ごとに1台の端末を登録できる。つまり、1人の登録ユーザは、異なる端末種別の複数の通報端末を登録できる。例えば、1人の登録ユーザが、スマホ、ドライブレコーダ、デジタルカメラを1台ずつ登録できる。
第5の発明に係る通報受付システムは第2〜第4のいずれかの発明に係る通報受付システムであって、登録手段は、新たな登録情報として、登録判定手段が受信した登録希望端末情報と新規通報端末の免許証情報とを関連づけて記憶手段に登録する。これにより、記憶手段に登録情報が全く記憶されていない場合に、新しい登録情報を記憶手段に記憶できる。
第6の発明に係る通報受付システムは、第1〜第5のいずれかの発明に係る通報受付システムであって、取り締まり判定手段と、通報者特定手段と、見返り決定手段と、をさらに備えている。
取り締まり判定手段は、通報端末から受け付けた違反情報を用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する。通報者特定手段は、取り締まりが実行されたと判定された場合に、違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を通報した通報者を特定する。通報者は、違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を送信した通報端末の端末情報に関連づけられた免許証情報から特定される。見返り決定手段は、通報者に与える見返りの内容を決定する。
これにより、有用な違反情報を送信して違反行為の取り締まりに貢献した通報者は、有用な情報を送信したことのメリットを享受できる。その結果、登録ユーザに対して、違反情報の送信を奨励できる。また、通報者が特定できない通報を回避しているため、通報者に対し適切に見返りを与えることができる。
第7の発明に係る通報受付システムは、第6の発明に係る通報受付システムであって、見返り決定手段は、通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、見返りの内容として決定する。
これにより、違反行為の取り締まりに貢献した登録ユーザは、道路交通法上のメリットを享受できる。また、登録ユーザが通報端末として使用できる端末が限定されているため、特定の登録ユーザのみにより多くのメリットが享受されるといった不公平を解消できる。
第8の発明に係る通報受付方法は、違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する端末情報と、通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する記憶手段を備えた通報受付システムにおける通報受付方法である。通報受付方法は、登録ステップと、受付ステップと、を含む。
登録ステップでは、新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報として、登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に記憶させる。受付ステップでは、記憶手段に登録情報が記憶されている通報端末のみからの画像を受け付ける。
ここでは、違反行為を行った車両に関する違反情報を取得した通報端末から当該違反情報を受け付ける際の通報受付方法において、以下のような特徴を備えている。
すなわち、新規通報端末の登録希望端末情報と免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報であるとして、登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に記憶される。また、登録情報として記憶手段に記憶されている通報端末のみから、画像を受け付ける。そのため、通報者が特定できないような通報が生じる事態が回避される。また、通報者は自己の免許証情報が登録されていることを自覚したうえで通報することから、不適切な画像を通報することもなくなる。
本発明に係る通報受付システムでは、通報者が特定できないような通報が生じることを回避することができる。
通報受付システムの構成を示す図。 取り締まり手段における画面表示の一例を示す図。 登録情報のデータ構造の一例を示す図。 決定手段の構成を示す図。 通報受付システムにおける処理の流れを示すフローチャート。 第1実施形態に係る通報受付システムにおける登録処理の流れを示すフローチャート。 免許証情報を直接入力する場合の通報端末における表示の一例を示す図。 運転免許証の画像を免許証情報として送信する場合の通報端末における表示の一例を示す図。 通報処理の流れを示すフローチャート。 違反情報を通報する際の通報端末における表示の一例を示す図。 見返りの実行処理の流れを示すフローチャート(その1)。 見返りの実行処理の流れを示すフローチャート(その2)。 第2実施形態に係る通報受付システムにおける登録処理の流れを示すフローチャート。 第2実施形態に係る通報受付システムにおける登録情報のデータ構造の一例を示す図。
<1、第1実施形態>
<1−1、通報受付システムの概要>
本発明の第1実施形態に係る通報受付システム100について、図1を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態に係る通報受付システム100は、車両などを運転中の運転者や道路を歩行する歩行者などからの交通違反の通報を受け付けるシステムである。上記の運転者や歩行者は、違反行為を行っている車両などの画像を含む違反情報を携帯端末T1などの通報端末Tにより取得する。所有する通報端末Tにて違反情報Dを取得した運転者や歩行者は、取得した違反情報Dを違反行為の証拠として、通報受付サーバ1に通報(送信)する。
なお、違反情報に含まれる画像とは、動画でもよいし静止画でもよい。例えば画像とは、ドライブレコーダで車両前方を撮影した画像や、スマートフォンなどで撮影した動画や静止画などである。
また、通報受付サーバ1にて受信した違反情報Dは、記憶手段11に記憶される。すなわち、通報受付サーバ1は、違反情報Dのデータベースとしての機能も有する。
通報受付サーバ1では、通報受付システム100に登録された「登録ユーザ」が登録した通報端末Tのみを用いて、違反情報Dを通報できるようになっている。また、通報受付システム100においては、各登録ユーザが登録できる通報端末Tの数や種別を制限している。これにより、通報受付システム100では、登録ユーザが多数の通報端末Tを用いて違反情報Dを送信することを回避できる。
また、通報受付サーバ1は、典型的には、警察署などの交通違反を取り締まる機関に設置される。これにより、交通違反を取り締まる担当者(警察官など)は、通報受付サーバ1にアクセス可能な端末(取り締まり手段3)などを用いて、通報受付サーバ1に保存された違反情報Dを閲覧できる。
通報受付サーバ1に保存されている違反情報Dを、取り締まり手段3を用いて閲覧することにより、交通違反を取り締まる担当者は、例えば、未通報の交通違反や、警察署による取り締まりでは取り締まれなかった交通違反を発見できる。
または、交通違反を取り締まる担当者は、例えば、すでに発生したことは分かっている特定の違反行為(交通違反)に関する違反情報Dを見つけることもできる。例えば、通報受付システム100以外の手段(例えば、警察への違反通報番号への電話による通報(日本では、110番通報))により通報され、その状況が不明な違反行為について、当該違反行為の立証のための証拠となり得る違反情報Dを、通報受付サーバ1から見つけることができる。
さらに、取り締まりの担当者は、取り締まり手段3の操作により、通報受付サーバ1に保存されている違反情報Dを証拠として用いて違反行為を取り締まることも可能である。
通報受付サーバ1に保存されている違反情報Dが取り締まりに用いられたことを検知すると、通報受付サーバ1は、取り締まりに用いられた違反情報Dを送信した通報者に対して見返りを与える。これにより、通報受付サーバ1に登録された登録ユーザに対して、違反情報Dの通報を行うインセンティブを与えることができる。そして、このインセンティブを与えることで、交通違反に関する一般人からの通報量の増加や、取り締まりにつながる有力な情報提供を期待できる。
<1−2、通報受付システムの構成>
本実施形態の通報受付システム100は、通報受付サーバ1と、取り締まり手段3と、を備える。通報受付サーバ1は、図1に示すように、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末T1、及び、デジタルカメラやドライブレコーダなどの機器T2から、違反情報Dを受け付ける。上記の携帯端末T1や機器T2は、インターネットなどのネットワーク回線を介して、違反情報Dを通報受付サーバ1へ送信する。なお、上記の携帯端末T1と機器T2とを総称して「通報端末T」と呼ぶことにする。
また、デジタルカメラや通信機能を備えないドライブレコーダなど、インターネットワーク回線を介して通報受付サーバ1と直接通信できない端末や機器については、当該端末や機器を接続したパーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン等から違反情報Dなどを送信できる。例えば、ドライブレコーダとPCやスマートフォンとを有線や無線(Bluetooth(登録商標)等)で接続し、撮影した動画を一旦PCやスマートフォンに記憶し、PCやスマートフォンから違反情報を送信する。また、ドライブレコーダに接続したUSBメモリなどに動画を保存し、その動画を含む違反情報をPCやスマートフォン等から送信する。
通報受付サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)と、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及び/又はROM(Read Only Memory)などの記憶装置と、各種インターフェースなどを有するコンピュータシステムである。
通報受付サーバ1は、多数の通報端末Tから違反情報を受信したり、多数の違反情報Dを処理したりする。このため、通報受付サーバ1として、処理能力の高いCPUを有するコンピュータシステムを用いてもよい。あるいは、並列処理が可能な構成のコンピュータシステム(例えば、多数のCPUボードを搭載したコンピュータシステム)を通報受付サーバ1として用いてもよい。
通報受付サーバ1においては、多数の登録情報RI(後述)及び違反情報Dを記憶可能なように、記憶装置の記憶容量を大きくしてもよい。このように、CPUの処理能力が高く、かつ、記憶装置の記憶容量が大きいコンピュータシステムとしては、例えば、大規模サーバとして用いられるコンピュータシステムがある。
また、以下に説明する通報受付サーバ1の各構成の機能は、上記のコンピュータシステムにて実行可能なプログラムにより実現されてもよい。また、当該プログラムは、コンピュータシステムの記憶装置に記憶されてもよい。なお、通報受付サーバ1の構成については後ほど詳しく説明する。
取り締まり手段3は、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末である。取り締まり手段3は、違反情報Dを記憶手段11から読み出して、読み出した違反情報Dを表示手段に表示する。これにより、取り締まりの担当者は、取り締まり手段3に表示された違反情報Dを閲覧できる。
具体的には、例えば、取り締まりを実行する際、取り締まり手段3の表示手段には、図2に示すような表示ウインドウW1が表示される。
表示ウインドウW1には、通報受付サーバ1の記憶手段11に記憶されている違反情報Dの内容を表示する領域Aが配置されている。図2に示す例においては、当該領域Aには、通報処理(後述)にて送信した違反内容と、違反行為を撮影した画像P1、P2、P3とが表示されている。
また、領域Aには、上記の画像P1、P2、P3のそれぞれを撮影した日時(撮影日時)と、これらの画像が撮影された場所(違反場所)が表示されている。さらに、上記の画像P1、P2、P3の下には、違反車両の運転者の情報(例えば、運転者の住所、免許証番号、違反の履歴、減点数等)が表示されている。
なお、上記の撮影日時及び違反場所は、登録ユーザにより入力されたものでなく、上記の画像が撮影された際に付加される情報である。これにより、上記の撮影日時及び違反場所は、登録ユーザなどにより改ざんされなくなる。
また、違反車両の運転者の情報も、登録ユーザにより入力されたものでなくてもよく、通報された画像に基づいて、取り締まり手段3が画像処理と解析を行って抽出してもよい。または、通報受付サーバ1内において画像処理と解析を行って運転者の情報を抽出してもよい。
取り締まりの担当者は、取り締まり手段3の入力手段により画像選択ボタンB1を押すことにより、違反情報D(画像)を閲覧しながら選択できる。領域Aにおいて、現在選択されている違反情報Dは、当該違反情報Dに含まれている画像が強調表示されることにより認識できる(図2の例では、画像P1が現在選択されている)。取り締まりの担当者は、違反情報Dを選択後、「取り締まり実行」と記載されたボタンB2を押すことにより、当該違反情報Dを用いて取り締まりを実行する。
ボタンB2が押されると、取り締まり手段3は、違反情報Dの選択結果と、取り締まりを実行したことを通知する信号(以下、取り締まり実行通知と呼ぶ)とを通報受付サーバ1の決定手段15に通知する。これにより、決定手段15は、取り締まりが実行されたことと、どの違反情報Dが取り締まりに用いられたかを特定できる。
または、取り締まり手段3は、違反情報Dを用いて取り締まった違反行為の実行者(違反者)から反則金の入金があったことを検出し、当該反則金の入金があったことを決定手段15に通知してもよい。反則金の入金を検出する取り締まり手段3としては、例えば、反則金の入金システムを用いることができる。または、当該入金システムと連携した他のシステム(パーソナルコンピュータなど)を取り締まり手段3とできる。
当該取り締まり手段3が反則金の入金を検出すると、当該取り締まり手段3からは、入金確認信号が出力される。
<1−3、通報受付サーバの構成>
以下、本実施形態の通報受付サーバ1の具体的な構成について説明していく。本実施形態の通報受付サーバ1は、記憶手段11と、登録判定手段12と、登録手段13と、受付手段14と、決定手段15と、通信インターフェース16と、を備える。
記憶手段11は、通報受付サーバ1を構成するコンピュータシステムの記憶装置のデータ記憶領域の一部又は全部の領域に対応する。記憶手段11は、登録ユーザに関する情報を登録情報RI(図3)として記憶する。登録ユーザは、通報受付サーバ1に違反情報Dを送信可能な通報端末Tの所有者である。
ここで、登録情報RIのデータ構造について、図3を用いて説明する。図3に示すように、本実施形態の登録情報RIは、免許証情報LIと端末情報TIとを含んでいる。端末情報TIは、登録ユーザが所有する通報端末Tに関する情報である。端末情報TIは、端末識別情報TI1と端末種別情報TI2とを含んでいる。
端末識別情報TI1は、登録ユーザが所有する通報端末Tを識別するための情報である。端末識別情報TI1としては、例えば、通報端末TのSIM(Subscriber Identity Module)カード情報や製造番号などを用いることができる。
端末種別情報TI2は、通報端末Tの端末種別に関する情報である。具体的には、端末種別情報TI2は、「スマホ」や「ドライブレコーダ」といった通報端末Tの端末種別を表す。端末種別情報TI2としては、例えば、上記のような端末種別を示す文字情報を用いることができる。その他、通報端末Tの端末種別を識別する番号を定義して、当該定義された番号を端末種別情報TI2としてもよい。
免許証情報LIは、通報受付システム100の登録ユーザが所有する運転免許証に関する情報である。すなわち、本実施形態の通報受付システム100では、通報端末Tの所有者の運転免許証に含まれる情報により、登録ユーザが管理されている。
本実施形態において、免許証情報LIは、登録ユーザ情報LI1と、免許証番号情報LI2と、免許証ポイント情報LI3とを含んでいる。登録ユーザ情報LI1は、登録されている運転免許証の所有者、すなわち、登録ユーザに関する情報である。本実施形態において、登録ユーザ情報LI1は、登録されている運転免許証の所有者(登録ユーザ)の氏名である。
その他、登録ユーザ情報LI1には、登録ユーザが通報受付システム100にログインするためのID情報やパスワード情報などが含まれていてもよい。
免許証番号情報LI2は、登録ユーザが所有する運転免許証の免許証番号である。免許証ポイント情報LI3は、登録ユーザが所有する運転免許証に付与されているポイント(例えば、違反点数など)である。
記憶手段11は、受付手段14が受信した違反情報Dを保存する。なお、記憶手段11に記憶された違反情報Dは、例えば、当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報TI及び/又は当該通報端末Tの所有者(登録ユーザ)の氏名と関連づけられていてもよい。例えば、記憶手段11に記憶されている違反情報Dのファイル名と、当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報TIとを関連づけたデータファイル(通報情報と呼ぶ)を記憶手段11に記憶できる。
上記のように、受信した違反情報Dを記憶手段11に記憶することにより、通報受付サーバ1は、違反情報Dのデータベースとして機能できる。
また、受信した違反情報Dと当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報とを関連づけたデータファイルにより、違反情報Dを送信した登録ユーザを簡単に特定できる。
登録判定手段12は、新たに登録を希望する通報端末Tである新規通報端末を、通報受付システム100に登録可能か否かを判定する。具体的には、新規通報端末に関する端末情報(登録希望端末情報)と、新規通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報(新規通報端末の所有者の免許証情報)とを受信したときに、登録判定手段12は、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、新規通報端末を記憶手段11に追加登録可能であるか否かを判定する。
本実施形態において、登録可能条件は、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11に記憶されておらず、かつ、登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に記憶されていない場合である。登録判定手段12は、当該登録可能条件が「真」の場合に、当該新規通報端末を(追加)登録可能と判定する。この場合、1つの免許証情報LI(1人の登録ユーザ)に対して1台の端末情報TI(1台の通報端末T)のみを記憶手段11に登録できる。
これにより、通報受付システム100においては、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報Dを送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
登録手段13は、新規通報端末を登録可能であると判定された場合に、新規通報端末の登録希望端末情報を、新規通報端末の所有者の免許証情報に関連づけて記憶手段11に記憶する。
この実施形態では、各登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを登録可能としている。このため、登録手段13は、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11にすでに記憶されていれば、登録希望端末情報を記憶手段11に登録しない。また、登録希望端末情報が登録情報RIとしてすでに登録されている場合も、当該登録希望端末情報を記憶手段11に登録しない。
その一方、新規通報端末を登録可能であると判定された場合、登録手段13は、新たな登録情報RIとして、新規通報端末の端末情報と当該新規通報端末の所有者の免許証情報とを関連づけて記憶手段11に記憶する。
受付手段14は、ネットワーク回線(有線のネットワーク回線であってもよいし、無線のネットワーク回線であってもよい)を介して、通報端末Tから違反情報Dを受信する。受付手段14は、受信した違反情報Dを記憶手段11に記憶する。これにより、取り締まりの担当者は、取り締まり手段3を用いて通報された違反情報Dを閲覧できる。
本実施形態において、受付手段14は、通報端末Tの端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に記憶されている場合にのみ、当該通報端末Tの違反情報Dを受け付ける。すなわち、受付手段14は、登録情報RIに端末情報TIとして登録されている通報端末Tのみから、違反情報Dを受信する。
なお、受付手段14は、通報端末Tから、通報端末Tの所有者に関する情報をさらに受信してもよい。通報端末Tの所有者に関する情報としては、例えば、当該所有者の運転免許証の免許証情報がある。この場合、受付手段14は、受信した通報端末Tの所有者の免許証情報と通報端末Tの端末情報とが関連づけられて記憶手段11に登録されている場合にのみ、当該通報端末Tから違反情報Dを受信する。
これにより、例えば、登録ユーザが登録した通報端末Tを他人に貸し出して、当該通報端末Tを貸し出した他人に違反情報Dを通報させる、いわゆる「なりすまし」を防止できる。
また、例えば、ICカード対応型の運転免許証が普及している場合には、運転免許証に関する情報を直接入力することなく、ICカード対応型の運転免許証から当該運転免許証に関する情報を電子的に抽出してもよい。
例えば、通報端末TがICカードのデータを読み取れるのであれば、当該通報端末Tは、ICカード対応型の運転免許証からデータを読み出して、読み出した運転免許証に関する情報を通報受付サーバ1に送信できる。
通報端末TがICカードのデータを読み取れない場合であっても、通報端末Tに接続されたICカードリーダなどを用いて、ICカード対応型の運転免許証から運転免許証に関する情報を読み出せる。
上記のように、通報端末Tの所有者に関する情報をICカード対応型の運転免許証などから電子的に読み出すことにより、所有者に関する免許証情報を偽装することによる「なりすまし」を防止できる。例えば、通報受付システム100に登録されていない人物が偽の免許証情報を入力して、当該人物が登録ユーザになりすますことを防止できる。
決定手段15は、記憶手段11に記憶された違反情報Dを用いて違反行為の取り締まりが実行されたときに、当該違反情報Dの通報者(当該違反情報Dを送信した登録ユーザ)に対して見返りを付与する。「見返り」とは、違反行為の取り締まりに用いた違反情報Dを通報したことに対して、通報者が享受できるメリットのことを言う。
上記の見返りを通報者に付与することにより、通報受付システム100の登録ユーザに対して違反情報Dを通報するインセンティブを与えることができる。
なお、決定手段15の構成の詳細については、後ほど説明する。
通信インターフェース16は、通報端末Tと通報受付サーバ1との間のデータの送受信を制御する。通信インターフェース16としては、例えば、イーサネット(Ethernet)(登録商標)カードなどを用いることができる。
なお、複数のネットワーク回線を通報受付サーバ1において集約する場合には、通信インターフェース16には、スイッチングハブが含まれていてもよい。
<1−3−1、決定手段の構成>
決定手段15の詳細な構成について、図4を用いて説明すれば以下の通りである。
決定手段15は、取り締まり判定手段151と、通報者特定手段153と、見返り決定手段155と、を有している。
取り締まり判定手段151は、違反情報Dを用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する。具体的には、取り締まり判定手段151は、取り締まり手段3から取り締まり実行通知を受信したら、違反行為の取り締まりが実行されたと判定する。
通報者特定手段153は、取り締まりが実行されたと判定された場合に、取り締まりに用いられた違反情報Dを通報した登録ユーザを、通報者として特定する。具体的には、通報者特定手段153は、まず、取り締まりに用いられた違反情報Dに関する情報を、取り締まり手段3から取得する。例えば、違反情報Dの通報受付サーバ1における保存ファイル名を、違反情報Dに関する情報として取得する。
その後、通報者特定手段153は、例えば、違反情報Dの保存ファイル名と当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報とを関連づけたデータファイル、すなわち通報情報を参照して、当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報を特定する。次に、通報者特定手段153は、記憶手段11に記憶されている登録情報RIを用いて、当該違反情報Dの通報者を特定する。具体的には、上記にて特定された端末情報TIに関連づけられている免許証情報LIを登録情報RIから特定することにより、通報者を特定できる。
見返り決定手段155は、通報者特定手段153にて特定された通報者に与える見返りの内容を決定する。本実施形態において、見返り決定手段155は、通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、見返りの内容として決定する。見返り決定手段155は、決定した見返りの内容を実行する。
具体的には、見返り決定手段155は、以下のようにして、通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復する。すなわち、交通違反を起こすたびに交通違反ポイントが累積的に増加する場合、見返り決定手段155は、通報者として特定された免許証情報LIに含まれる免許証ポイント情報LI3のポイントを差し引く。
一方、交通違反を起こすたびに交通違反ポイントが減少する場合、見返り決定手段155は、特定された免許証情報LIに含まれる免許証ポイント情報LI3のポイントを加算する。
その他、差し引いたり加算したりする交通違反ポイントがない場合などには、見返り決定手段155は、例えば、通報者が所有する運転免許証のランクを上げてもよい。例えば、通報者の免許証のランクをゴールド免許へ昇格してもよい。または、通報者がすでにゴールド免許を所有している場合には、例えば、運転免許証の更新期間を延長してもよい。
上記のようにして運転免許証のポイントを増減したり運転免許証のランクを増加したりことを見返りの内容として決定後、見返り決定手段155は、決定した見返りの内容を、運転免許証の情報を管理するコンピュータシステムなどに通知する。これにより、決定した見返りの内容を実行できる。
また、見返りの内容は、運転免許証のポイントの増減や、運転免許証のランクの昇格に限られない。例えば、取り締まりに用いた違反情報Dの通報者に対して、商品や表彰状などを贈呈することを、見返りの内容と決定してもよい。この場合、見返り決定手段155は、例えば、見返りを与える通報者に関する情報を取り締まり手段3の表示手段に表示し、取り締まりの担当者に対して、当該通報者へ商品や表彰状を送付するように促す。
<1−4、通報受付システムにおける処理の流れ>
本実施形態の通報受付システム100における具体的な処理の流れについて、図5のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図5に示すフローチャートに従って、違反情報Dの通報処理及び/又は見返りの実行処理がなされる。
以下では、通報受付システム100の登録ユーザが、所有する通報端末Tの撮影手段を用いて、違反行為を行った車両の画像を含んだ違反行為の現場の画像を撮影し、当該画像を違反情報Dとして通報したい場合を例にとって説明する。撮影した画像を違反情報Dとして通報したい登録ユーザは、まず、登録ユーザが所有する通報端末Tにて、違反情報Dを通報受付サーバ1に通報するためのソフトウェア(アプリケーション)を起動する。
違反情報Dを通報するためのソフトウェアを起動すると、通報端末Tは、端末情報を通報受付サーバ1へ送信する。通報端末Tから送信される端末情報には、当該通報端末Tを識別する識別情報(例えば、SIMカード情報、個体番号、及び製造番号)と、当該通報端末Tの端末種別とが含まれている。
通報受付サーバ1が通報端末Tから送信された端末情報を受信する(ステップS1)と、受付手段14は、受信した端末情報が登録情報RIとしてすでに登録されているかどうかを判定する(ステップS2)。
例えば、受信した端末情報に含まれる識別情報と一致する端末識別情報TI1と、当該受信した端末情報に含まれる端末種別と一致する端末種別情報TI2とが関連づけられて記憶手段11にすでに登録されている場合に、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていると判定する。
なお、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されているかどうかの判定方法は、上記の方法に限られない。例えば、上記の端末情報を送信する際に通報端末Tの所有者の運転免許証に関する免許証情報も送信させ、通報受付サーバ1において、受信した端末情報と受信した免許証情報とが関連づけられて記憶手段11に記憶されていれば、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていると判定してもよい。これにより、登録ユーザではない人物が、登録された通報端末Tを用いて違反情報Dを通報する「なりすまし」を防止できる。
受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていないと判定された場合(ステップS2において「No」の場合)、通報受付サーバ1は、端末情報を送信してきた通報端末Tが新たに登録を希望する新規通報端末であると判定する。この場合、通報受付サーバ1にて受信した端末情報を登録希望端末情報として用いて、登録処理を実行する(ステップS3)。なお、登録処理については、後ほど詳しく説明する。
一方、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていると判断された場合(ステップS2において「Yes」の場合)、又は、ステップS3における登録処理により登録希望端末情報を登録情報RIとして登録できた場合、通報受付サーバ1は、違反情報Dを通報しようとしている通報端末Tから、違反情報Dを受信する通報処理を実行する(ステップS4)。なお、通報処理については、後ほど詳しく説明する。
なお、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていると判定された場合、受付手段14は、当該端末情報を送信してきた通報端末Tに、通報可能通知を送信する。これにより、当該端末情報を送信してきた通報端末Tは、当該通報端末Tが違反情報Dを送信可能な端末であると認識できる。
通報処理の実行後、及び/又は、上記のステップS1〜S4の実行と並行して、見返りの実行処理が実行される(ステップS5)。当該見返りの実行処理では、取り締まりに用いられた違反情報Dを通報した登録ユーザ、すなわち通報者に対する見返りの内容が決定される。また、決定された見返りの内容が実行される。なお、ステップS5における見返りの実行処理については、後ほど詳しく説明する。
なお、通報受付システム100において、登録ユーザが違反情報Dを通報してくるタイミングと、見返りの内容を決定するタイミングとには、時間的な開きが存在する。そのため、通報受付システム100における、通報処理であるステップS4と見返り処理であるステップS5とは必ずしも時間的に連続に行われる必要はない。通報処理が完了して違反情報Dが記憶された後、適宜見返りの実行処理が行われればよい。
見返りの実行後、及び/又は、上記のステップS1〜S5の実行と並行して、通報受付サーバ1は通報受付サーバ1を停止するかどうかを判断する(ステップS6)。例えば、通報受付サーバ1に対してシャットダウンが指令された場合に、通報受付サーバ1を停止すると判断する。
通報受付サーバ1を停止しないと判断した場合(ステップS6において「No」の場合)、通報受付システム100における処理はステップS1に戻る。すなわち、通報受付サーバ1にてシャットダウンが指令されるまで、上記のステップS1〜S5の処理を継続して実行する。
一方、通報受付サーバ1を停止すると判断した場合(ステップS6において「Yes」の場合)、通報受付サーバ1において停止処理を実行後に、通報受付サーバ1は停止する。
上記のステップS1〜S6を実行することにより、通報受付システム100においては、通報受付サーバ1が動作している間、端末情報TIが記憶手段11に記憶された通報端末Tからの違反情報Dが通報受付サーバ1にて受け付けられる。また、通報端末Tのユーザが通報受付システム100への登録を希望する場合には、当該ユーザの登録処理が実行される。さらに、取り締まり手段3により取り締まりが実行されると、取り締まりに用いた違反情報Dを通報した通報者に対して見返りが実行される。
<1−4−1、登録処理の流れ>
図5に示したフローチャートのステップS3において実行される登録処理の流れについて、図6のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図6に示すフローチャートに従って、新規通報端末の登録処理がなされる。
具体的には、通報受付サーバ1は、まず、未登録の端末情報を送信してきた新規通報端末に対して、当該新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求する(ステップS31)。上記の新規通報端末から送信を要求する免許証情報は、新規通報端末の所有者の運転免許証に関する情報である。
新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求された新規通報端末は、当該新規通報端末の所有者に運転免許証に関する情報を入力させるソフトウェア(アプリケーション)を起動する(ステップS32)。
例えば、所有者に当該所有者の免許証情報を直接入力させる場合には、当該ソフトウェアは、通報端末Tの表示画面に図7Aに示すような表示ウインドウW2を表示させる。当該表示ウインドウW2において、所有者は、「運転免許証番号」と記載された入力フィールドF1に当該所有者の運転免許証の運転免許証番号を入力する。また、「氏名」と記載された入力フィールドF2に当該所有者の氏名(運転免許証に表示された氏名)を入力する。
運転免許証番号と氏名とを入力後、所有者が「登録」と表示されたボタンB3を押す。当該ボタンB3が押されると、入力した運転免許証番号と氏名とが新規通報端末の所有者の免許証情報として通報受付サーバ1へ送信される。
または、新規通報端末は、当該新規通報端末の所有者の運転免許証の画像(写真データ)を、新規通報端末の所有者の免許証情報として送信させるソフトウェアを起動してもよい。この場合、当該ソフトウェアは、例えば、図7Bに示すような表示ウインドウW3を表示画面に表示させる。
このとき、新規通報端末の所有者は、当該新規通報端末の撮影手段を用いて、当該所有者の運転免許証を撮影する。撮影された運転免許証の画像は、表示ウインドウW3の表示箇所P4に表示される。これにより、所有者は、運転免許証を適切に撮影できたかを確認できる。
なお、運転免許証の画像を新規通報端末の所有者の免許証情報として送信させるソフトウェアは、表示箇所P4に表示された運転免許証の画像から、少なくとも運転免許証に記載された免許証番号と氏名とが画像認識できるかどうかチェックしてもよい。これにより、運転免許証の画像から新規通報端末の所有者の免許証情報に含める情報(免許証番号及び氏名)を取得できないと予測される場合に、新規通報端末の所有者に対して、再度運転免許証の画像を撮影するよう指示できる。
運転免許証の画像を撮影後、新規通報端末の所有者は、「この運転免許証を登録」と記載されたボタンB4を押す。当該ボタンB4が押されると、表示箇所P4に表示された運転免許証の画像が通報受付サーバ1へ送信される。
一方、ICカード対応型の運転免許証から新規通報端末の所有者の免許証情報に含める情報を読み取る場合、新規通報端末は、ICカード対応型の運転免許証から必要な情報を読み出すソフトウェアを起動する。当該ソフトウェアの起動後、新規通報端末の所有者は、当該所有者の運転免許証をICカードリーダの情報読み取り面に近づけるか、又は、ICカードリーダの情報読取り部に運転免許証を挿入して、ICカード対応型の運転免許証から新規通報端末の所有者の免許証情報に含める情報を読み出させる。
ICカード対応型の運転免許証から必要な情報を読み取ったあと、上記のソフトウェアを起動中の新規通報端末は、読み取った情報を、新規通報端末の所有者の免許証情報として通報受付サーバ1へ自動的に送信する。
新規通報端末の所有者の免許証情報が通報受付サーバ1によって受信されると、通報受付サーバ1の登録判定手段12は、受信した免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されているかどうか判定する(ステップS33)。
具体的には、例えば、受信した免許証情報に含まれる免許証番号が記憶手段11に記憶されている免許証番号情報LI2と一致し、かつ、受信した免許証情報に含まれる氏名が記憶手段11に記憶されている登録ユーザ情報LI1と一致する場合に、受信した免許証情報が登録情報RIとして登録されていると判定する。
受信した免許証情報が登録情報RIとしてすでに登録されていると判定された場合(ステップS33において「Yes」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を追加登録可能ではないと判定する。その後、登録判定手段12は、新規通報端末を登録不能である通知を、登録希望端末情報を送信してきた新規通報端末へ送信する(ステップS34)。
新規通報端末の所有者の免許証情報がすでに登録情報RIとして登録済みの場合に、端末情報TIの内容を参照することなく登録希望端末情報を追加登録可能でないと判定できるのは、以下の理由による。すなわち、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとしてすでに登録されていることは、1つの端末情報TIがすでに受信した免許証情報に関連づけられて記憶手段11に登録されていることを意味するからである。
一方、受信した免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていないと判定された場合(ステップS33において「No」の場合)、登録判定手段12は、さらに、登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されているかどうかを判定する(ステップS35)。具体的には、登録希望端末情報の識別情報と一致する端末識別情報TI1と当該登録希望端末情報の端末種別と一致する端末種別情報TI2とが関連づけられている端末情報TIが記憶手段11に記憶されていれば、登録判定手段12は、登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていると判定する。
登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていると判定された場合(ステップS35において「Yes」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を登録不可能と判定する。その後、登録判定手段12は、新規通報端末を登録不能である通知を、登録希望端末情報を送信してきた新規通報端末へ送信する(ステップS36)。
一方、登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていないと判定された場合(ステップS35において「No」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を登録可能と判定する。
上記のように、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして登録されていなくても登録希望端末情報が登録情報RIとして登録されている場合に、当該登録希望端末情報を登録不可とするのは、以下の理由からである。
すなわち、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして登録されていなければ、登録希望端末情報がすでに登録されているか否かにかかわらず登録希望端末情報を登録可能とすると、例えば、ある登録ユーザが所有する通報端末Tを他人に貸し出して、当該他人が借り受けた通報端末Tを登録することが可能となるからである。つまり、同一の通報端末(端末情報TI)が異なる複数の登録ユーザ(免許証情報LI)に対して登録可能となる。
複数の登録ユーザに対して同一の通報端末Tが登録されると、例えば、当該複数の登録ユーザのうちの1人が登録された通報端末Tを用いて違反情報Dを送信し当該違反情報Dが取り締まりに用いられた場合に、当該違反情報Dを実際に送信した登録ユーザだけでなく、当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報TIに関連づけられている他の登録ユーザに対しても見返りが実行される。すなわち、本来見返りを与えるべきでない登録ユーザに対して見返りが実行されるという「なりすまし」が発生する。
一方、登録希望端末情報が登録情報RIとして登録されていなければ、新規通報端末の所有者の免許証情報がすでに登録されているか否かにかかわらず当該登録希望端末情報を登録可能とすると、同一の登録ユーザに対して複数の通報端末Tが登録される可能性がある。その結果、1人の登録ユーザが複数の通報端末Tを用いて違反情報Dを送信可能となる。
本実施形態のように、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録されておらず、かつ、登録希望端末情報が登録されていない場合に、登録希望端末情報を登録情報RIとして記憶手段11に登録可能とすることにより、1人の登録ユーザに対して1つの通報端末Tのみを適切に登録できる。
登録判定手段12により登録希望端末情報が登録情報RIとして登録可能と判定された場合、登録手段13は、登録希望端末情報と新規通報端末の所有者の免許諸情報とを関連づけて、記憶手段11に記憶させる(ステップS37)。これにより、上記の登録希望端末情報が新たな端末情報TIとして、そして、上記の新規通報端末の所有者の免許証情報が新たな免許証情報LIとして、記憶手段11に記憶される。
なお、登録免許証情報を新たな免許証情報LIとして記憶手段11に登録する際、当該新たな免許証情報LIに含める免許証ポイント情報LI3は、例えば、運転免許証の情報を保存管理するコンピュータシステムなどから取得できる。その他、新たな免許証ポイント情報LI3は、免許証ポイント情報LI3がない新たな免許証情報LIが登録された後に、通報受付サーバ1の管理者などにより入力されてもよい。
ステップS37にて新規通報端末の所有者の免許証情報と登録希望端末情報とを新たな登録情報RIとして登録後、登録手段13は、登録希望端末情報を登録情報RIとして記憶手段11に登録することに成功した通知を、新規通報端末の所有者の免許証情報(及び登録希望端末情報)を送信してきた通報端末Tに送信する(ステップS38)。その後、登録処理を終了する。
上記に説明したステップS31〜S38を登録処理として実行することにより、本実施形態の通報受付システム100では、1人の登録ユーザに登録できる通報端末Tの個数を1台に制限できる。その結果、1人の登録ユーザが多数の通報端末Tから違反情報Dを送信することを回避できる。
また、記憶手段11に新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶されていない場合には、当該新規通報端末の所有者の免許証情報とステップS1にて受信した端末情報(登録希望端末情報)とを新たな登録情報RIとして、記憶手段11に記憶できる。
なお、ステップS3における登録処理において、上記のステップS31〜S38の処理内容や順番を適宜変更できる。例えば、上記のステップS33〜S35の登録希望端末情報が登録可能か否かを判定する処理において、最初に登録希望端末情報がすでに登録されているかどうかを判定し、その後、新規通報端末の所有者の免許証情報がすでに登録されているかどうかを判定してもよい。
<1−4−2、通報処理の流れ>
図5に示したフローチャートのステップS4において実行される通報処理の流れについて、図8のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図8に示すフローチャートに従って、登録ユーザが所有する通報端末Tにて取得した違反情報Dを通報する。通報処理においては、登録処理と同様、登録ユーザが所有する通報端末Tと通報受付サーバ1との間でデータのやりとりが行われる。
具体的には、まず、通報端末Tが通報受付サーバ1に違反情報Dを送信できるかどうか確認する(ステップS41)。具体的には、通報端末Tが通報受付サーバ1から通報可能通知又は登録希望端末情報の登録に成功した通知を受信した場合に、当該通報端末Tは違反情報Dを送信(通報)可能と判断できる。
一方、通報端末Tが登録希望端末情報の登録が不能である通知を受信した場合には、当該通報端末Tから違反情報Dを送信できないと判断する。なぜなら、登録希望端末情報の登録が不能である通知を受信したことは、登録を希望した通報端末Tを通報受付システム100に登録できなかったことを意味するからである。
通報端末Tから違反情報Dを通報できないと判定した場合(ステップS41において「No」の場合)、当該通報端末Tは、当該通報端末Tの所有者に対して、違反情報Dの通報が不可能であることを通知する(ステップS42)。その後、通報処理を終了する。例えば、通報端末Tの表示画面に「この端末からは違反情報を送信できません」との内容のメッセージを表示することにより、違反情報Dの通報が不可能であることを通報端末Tの所有者に通知できる。
一方、端末情報(又は登録希望端末情報)を送信した通報端末Tが違反情報Dを送信可能であると判断された場合(ステップS41において「Yes」の場合)、当該通報端末Tは違反情報Dを送信するためのプログラムを実行する。
違反情報Dを送信するためのプログラムを実行すると、通報端末Tに図9に示すような画面が表示される。図9に示す表示画面においては、表示ウインドウW4の上部の表示箇所P5に通報端末Tの撮像手段を用いて撮影した画像が表示される。
また、表示ウインドウW4において、表示箇所P5の下には、違反内容を文字情報として入力するための入力フィールドF3と、目撃内容を文字情報として入力するための入力フィールドF4とが配置されている。違反情報Dを送信しようとしている登録ユーザ(通報者)は、違反内容を入力する入力フィールドF3に違反内容(例えば、「信号無視」)を入力する。また、目撃内容を入力する入力フィールドF4に、具体的な目撃内容、例えば、違反車両のプレートナンバーや、違反車両の運転者の特徴などを入力する(ステップS43)。
なお、違反内容を入力する方法は、入力フィールドF3に違反内容を文字情報として入力する場合に限られない。例えば、予め用意されている違反内容のリストの中から通報したい違反内容を選択するようにしてもよい。これにより、違反内容を誤入力することを回避できる。
違反内容及び/又は目撃内容を入力後、違反情報Dとして送信したい画像(通報画像)を選択する(ステップS44)。表示箇所P5の横の2つの三角形のボタンB5のいずれかを押すことにより、(複数枚)撮影した画像を1画像ずつ、表示箇所P5に表示できる。違反情報Dとして送信したい画像の選択は、送信したい画像を表示箇所P5に表示させた状態にて「通報」と記載されたボタンB6を押すことにより確定できる。
ボタンB6を押すと、入力フィールドF3に入力した違反内容と、入力フィールドF4に入力した目撃内容と、表示箇所P5に表示された通報画像とが、違反情報Dとして通報受付サーバ1へ送信される(ステップS45)。
送信された違反情報Dが通報受付サーバ1の受付手段14にて受信されると、受付手段14は、受信した違反情報Dを記憶手段11に記憶する(ステップS46)。
上記に説明したステップS41〜S46を通報処理として実行することにより、通報受付サーバ1の記憶手段11に登録情報RIとして登録された通報端末Tのみから、違反情報Dを通報できる。また、本実施形態の通報受付システム100においては、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して1台の通報端末T(端末情報TI)のみを登録できる。
これにより、本実施形態の通報受付システム100においては、1人の登録ユーザが違反情報を送信できる通報端末Tを1台に制限できる。その結果、本実施形態の通報受付システム100においては、登録ユーザは登録された1台の通報端末Tのみで通報が可能であり、各登録ユーザが同一の条件下にて違反情報Dを通報できる。すなわち、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
また、通報受付システム100においては、通報者が特定できないような通報が生じる事態が回避される。さらに、通報者は自己の免許証情報LIが登録されていることを自覚したうえで通報することから、不適切な画像(例えば、交通違反と関係のない画像など)を通報することもなくなる。
<1−4−3、見返りの実行処理の流れ>
図5に示したフローチャートのステップS5において実行される見返りの内容の決定と実行を行う処理(見返りの実行処理)の流れについて、図10A及び図10Bのフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図10A及び図10Bに示すフローチャートに従って、取り締まりに用いた違反情報Dを通報した通報者(登録ユーザ)に対して与える見返りの内容を決定し当該見返りを実行する。見返りの決定と実行の処理は、主に、通報受付サーバ1内にて実行される。
具体的には、まず、取り締まり判定手段151が取り締まり手段3において取り締まりが実行されたか否かを判定する(ステップS51)。
取り締まり手段3において取り締まりが実行されたタイミングは、図10Aに示すように、取り締まり手段3から取り締まり実行通知が通知されたタイミングとできる。一方、取り締まり手段3が上記の反則金の入金を検出する場合、図10Bに示すように、取り締まりが実行されたタイミングは、入金確認信号が取り締まり手段3から出力されたタイミングとできる。
取り締まり判定手段151が取り締まり手段3から取り締まり実行通知及び/又は入金確認信号を受信していない場合(ステップS51において「No」の場合)、取り締まり判定手段151は取り締まりの実行又は反則金の入金が行われていないと判定する。その後、見返りの実行プロセスを終了する。
一方、取り締まり判定手段151が取り締まり実行通知及び/又は入金確認信号を受信した場合(ステップS51において「Yes」の場合)、取り締まり判定手段151は取り締まりの実行又は反則金の入金が行われたと判定する。このとき、取り締まり判定手段151は、通報者特定手段153に対して通報者の特定を指令する。
通報者の特定指令を受信した通報者特定手段153は、違反行為の取り締まりに用いた違反情報Dを通報受付サーバ1に通報した登録ユーザ(通報者)の特定を行う(ステップS52)。
具体的には、まず、通報者特定手段153は、違反行為の取り締まりに用いた違反情報Dを送信した通報端末Tを特定する。次に、通報者特定手段153は、記憶手段11に記憶されている登録情報RIから、当該特定した通報端末Tの端末情報TIと関連づけられている免許証情報LIを特定する。よって、当該特定された免許証情報LIは、通報者が所有する運転免許証に関する情報である。
通報者を特定後、通報者特定手段153は、特定した免許証情報LIと取り締まりに用いた違反情報Dとを、見返り決定手段155に送信する。当該免許証情報LIと違反情報Dとを受信した見返り決定手段155は、特定された通報者に与える見返りの内容を決定する(ステップS53)。
本実施形態においては、見返り決定手段155は、通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、見返りの内容として決定する。その他、通報者の運転免許証のランクを昇格させることや、商品などを通報者へ送付することを見返りの内容として決定できる。
見返り決定手段155は、違反情報Dによって取り締まれた交通違反によって、見返りの内容を変更してもよい。例えば、通報者が通報した違反情報Dにより重大な交通違反を取り締まれた場合には、当該通報者の交通違反ポイントを多く回復できる。または、通報者が通報した違反情報Dにより目撃情報が少なかった交通違反を取り締まれた場合にも、当該通報者の交通違反ポイントを多く回復できる。
見返りの内容を決定後、見返り決定手段155は、上記にて説明した方法により決定した見返りの内容を実行する(ステップS54)。
上記のステップS51〜S54を見返り実行処理として実行することにより、有用な違反情報Dを送信して違反行為の取り締まりに貢献した登録ユーザ(通報者)は、有用な情報を送信したことのメリットを享受できる。その結果、登録ユーザに対して、違反情報Dの送信を奨励できる。
また、上記のように、各登録ユーザが違反情報Dの通報に用いることができる通報端末Tは1台に限定されている。これにより、通報受付システム100においては、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
<2、第2実施形態>
<2−1、第2実施形態に係る通報受付システムの概要>
上記にて説明した第1実施形態に係る通報受付システム100においては、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して1台の通報端末T(1つの端末情報TI)しか登録できなかった。
一方、以下に説明する第2実施形態に係る通報受付システム200においては、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して、端末種別が異なれば端末種別ごとに1台の端末を登録できる。つまり、異なる端末種別の複数の通報端末T(複数の端末情報TI、TI’)を登録できる。つまり、第2実施形態においては、上記の登録可能条件は、新規通報端末の所有者の免許証情報LIが登録情報としてすでに記憶手段11に記憶されている場合であっても、新規通報端末の所有者の免許証情報LIに関連づけられている端末情報に示される端末種別が新規通報端末の端末種別と異なる場合である。
以下、第2実施形態に係る通報受付システム200について具体的に説明する。通報受付システム200は、通報受付サーバ1’において、上記の登録処理において1つの免許証情報LIに対して端末種別が異なる端末情報TI、TI’を複数登録できること以外は、第1実施形態に係る通報受付システム100と同じ構成及び機能を有している。従って、以下においては、図5を用いて説明したステップS3の登録処理の詳細についてのみ説明し、その他の説明は省略する。
<2−2、第2実施形態における登録処理の流れ>
第2実施形態に係る通報受付システム200の登録処理について、図11を用いて説明すれば以下の通りである。なお、以下に説明するステップS31’〜S33’及びステップS37’〜S38’における処理は、それぞれ、第1実施形態において説明したステップS31〜S33及びステップS35〜S36と同じ処理である。従って、これらのステップにおける処理の詳細な説明は省略する。
また、以下の説明においては、「△△△」という氏名の登録ユーザが、スマートフォン(端末識別情報:△△△)を新たに登録したい場合を例にとって説明する。また、登録情報RIの登録状況は、図2に示すようになっていると仮定する。
まず、通報受付サーバ1’は、登録希望端末情報を送信してきた新規通報端末に対して、新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求する(ステップS31’)。
新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求された新規通報端末は、当該新規通報端末の所有者に、当該所有者の運転免許証に関する情報を入力させる。入力された新規通報端末の所有者の免許証情報は、通報受付サーバ1’に送信される(ステップS32’)。
新規通報端末の所有者の免許証情報が通報受付サーバ1’によって受信されると、通報受付サーバ1’の登録判定手段12は、受信した新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されているかどうか判定する(ステップS33’)。
今回説明する例においては、登録ユーザ情報LI1が「△△△」となっている登録情報RIが存在するので、新規通報端末の所有者の免許証情報は登録情報RIとして登録されていると判定される。
受信した新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11にすでに登録されていると判定された場合(ステップS33’において「Yes」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報に含まれる端末種別と端末種別が同じ端末情報TIが記憶手段11に登録されているかどうかを判定する(ステップS34’)。
今回説明する例において、「△△△」という氏名の登録ユーザに対して現在登録されている通報端末T(端末識別情報TI1:▲▲▲)の端末種別はドライブレコーダである。従って、「△△△」という氏名の登録ユーザに対して、新たに登録を希望する通報端末Tと端末種別が同じ端末情報TIは登録されていないと判定される。
なお、今回説明する例とは異なり、登録希望端末情報に含まれる端末種別が受信した新規通報端末の所有者の免許証情報に関連づけられている端末種別情報TI2と一致する場合(S34’において「Yes」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を追加登録可能でないと判定する。その後、新規通報端末の所有者の免許証情報を送信してきた通報端末Tに対して登録希望端末情報を登録できない通知を送信して(ステップS35’)、登録処理を終了する。つまり、同じ端末種別の端末が1台以上登録されることはない。
一方、今回のように、登録希望端末情報に含まれる端末種別と端末種別が同じ端末情報TIが登録されていない場合(ステップS34’において「No」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を追加登録可能であると判定する。
その後、登録希望端末情報を追加登録可能との判定結果を受信した登録手段13は、ステップS1にて受信した登録希望端末情報を新たな端末情報TI’として、記憶手段11に記憶(登録)する(ステップS36’)。
具体的には、登録手段13は、登録希望端末情報(識別情報:△△△、端末種別:「スマホ」)を、受信した新規通報端末の所有者の免許証情報に対応する免許証情報LIと関連づけて登録する。これにより、図12に示すように、免許証情報LIに、以前から関連づけて登録されていた端末情報TIに加えて、新たな端末情報TI’(端末識別情報TI1’:△△△、端末種別情報TI2’:「スマホ」)が追加される。その後、登録処理は、後述するステップS38’に進む。
一方、今回説明する例とは異なり、受信した新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていないと判定された場合(ステップS33’において「No」の場合)、登録判定手段12は、未登録のユーザが通報端末Tの登録を要求してきたと判定する。この場合、登録判定手段12は、ステップS1にて受信した登録希望端末情報を、新たに登録を希望する通報端末Tから送信されてきた新規通報端末の所有者の免許証情報と関連づけて、記憶手段11に登録する(ステップS37’)。
新たな端末情報TI’を追加した登録情報RI’を記憶手段11に記憶後、又は、新たな登録情報RIを登録後、登録手段13は、登録希望端末情報を登録情報RIとして記憶手段11に登録することに成功した通知を、新規通報端末の所有者の免許証情報(及び登録希望端末情報)を送信してきた通報端末Tに送信する(ステップS38’)。その後、登録処理を終了する。
上記にて説明したステップS31’〜S38’を登録処理として実行することにより、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して、端末種別が異なる複数の通報端末Tを登録できる。例えば、1人の登録ユーザが、例えば、スマートフォン、ドライブレコーダ、デジタルカメラを1台登録できる。ただし、1人の登録ユーザに対して、端末種別が同じ通報端末Tは1台しか登録されない。例えば、スマートフォンを2台以上登録することはできない。
1人の登録ユーザに対して端末種別の異なる複数の通報端末Tを登録できると、例えば、以下のような効果がある。すなわち、例えば、1人の登録ユーザが所有する各通報端末Tの違反情報の収集能力が異なっていると、違反行為の取り締まりに用いることができる違反情報Dの選択の幅を広げられる。ここで、収集能力とは、例えば、違反行為を撮影する画像の解像度や撮影画像の焦点位置などである。その結果、登録ユーザとっては見返りが付与される確率が高くなる一方、取り締まりの担当者(警察官など)にとっては違反行為の検挙率を増加できる。
<3、他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。また、上記の各実施形態において説明した処理における各ステップの順番や動作などは、本発明の範囲を超えない範囲にて適宜変更可能である。
各実施形態の構成は、他の実施形態に適宜適用可能である。また、各実施形態の方法は、他の実施形態に適宜適用可能である。例えば、上記の第1実施形態と第2実施形態とは組み合わせてもよい。
(A)登録情報の登録処理に関する他の実施形態(その1)
上記の第1実施形態においては、登録情報RIを記憶手段11に記憶すると、当該登録情報RIの更新はできなかった。また、上記の第2実施形態においては、端末種別が異なる通報端末Tは複数登録できるものの、登録情報RI’の中の端末情報TI’の内容を更新することはできなかった。
しかし、登録情報の登録処理は上記の第1実施形態及び第2実施形態において説明した処理に限られない。例えば、一度登録した登録情報RIを更新可能としてもよい。例えば、新規通報端末の所有者の免許証情報が免許証情報LIとして登録されている場合に、登録希望端末情報に含まれる端末種別が当該免許証情報LIに関連づけられている端末情報TIの端末種別情報TI2と一致していれば、当該端末情報TIを当該登録希望端末情報に書き換えてもよい。また、現在登録されている通報端末Tを削除し、新たな通報端末Tの登録を行うか否かの確認を登録ユーザに対して行ってもよい。これにより、古い端末情報TIを新たな登録希望端末情報に更新できる。
上記のような端末情報TIの更新が可能となることにより、例えば、登録した通報端末Tを買い換えた場合(例えば、古いスマートフォンを新しいスマートフォンに買い換えた場合)に、新しくなった通報端末Tにより違反情報Dを通報できる。
また、上記のように登録情報RIを更新可能とした場合、登録情報RIの更新回数に制限を設けてもよいし、所定期間内の更新回数に制限を設けてもよい。無制限に登録情報RIを更新可能とした場合、同じ端末種別の端末情報を何度も書き換え(更新)可能となる。このような場合、1人の登録ユーザが同じ端末種別の複数の通報端末Tを使用可能となる。
登録情報RIの更新回数に制限を設けることにより、上記のように、1人の登録ユーザが同じ端末種別の通報端末Tを使い回して違反情報Dを通報することを回避できる。また、更新後には、過去に登録していた通報端末Tを登録できなくしてもよい。
(B)登録情報の登録処理に関する他の実施形態(その2)
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、1人の登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを登録可能であるか、又は、1人の登録ユーザに対して端末種別が異なる複数の通報端末Tを登録可能であるかのいずれかしか選択できなかった。しかし、これに限られず、上記の2つの登録情報の登録方法を組み合わせてもよい。
この場合、登録判定手段12は、例えば、登録ユーザの情報に基づいて、当該登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを端末情報TIとして登録できるか、端末種別の異なる複数の通報端末Tを端末情報TIとして登録できるかを判定してもよい。
例えば、交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザに対しては1台の通報端末Tのみを登録可能とする一方、優良運転者の認定を受けた登録ユーザに対しては端末種別の異なる複数の通報端末Tを登録可能とする登録処理が考えられる。
交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザであるか、優良運転者の認定を受けた登録ユーザであるかは、例えば、免許証情報LIの免許証ポイント情報LI3の数値の大小から判定できる。その他、各登録ユーザへの反則金請求書の発行履歴(発行枚数)からも、交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザであるか、優良運転者の認定を受けた登録ユーザであるかを判定できる。
上記のように、交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザに対してより少ない通報端末Tを登録可能とすることにより、当該登録ユーザに見返りが与えられる確率を低くできる。その結果、交通違反をよく起こす登録ユーザに対して、交通違反を起こさないようなインセンティブを与えることができる。
一方、優良運転者である登録ユーザに対して複数の通報端末Tを登録可能とすることにより、当該優良運転者である登録ユーザに対しては、より多くの違反情報Dを通報するインセンティブを与えることができる。
(C)登録情報についての他の実施形態
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、登録情報RIとして、通報端末Tの端末情報TIと、当該通報端末Tの所有者(登録ユーザ)の運転免許証に関する免許証情報LIとが記憶手段11に記憶されていた。しかし、登録情報RIに含まれる情報は、端末情報TIと免許証情報LIのみに限られない。
例えば、登録ユーザの指紋や網膜パターンなどの生体認証に用いる情報をさらに登録情報RIとして記憶(登録)してもよい。生体認証に用いる情報をさらに登録情報RIとして登録することにより、例えば、登録ユーザ以外の他人が当該登録ユーザの免許証情報を入力することにより、当該他人が登録ユーザになりすますことを防止できる。
(D)違反情報の記憶方法についての他の実施形態(その1)
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、違反情報Dを記憶手段11に記憶するときに、当該違反情報Dを整理して記憶していなかった。しかし、これに限られず、違反情報Dを所定の条件に基づいて整理して記憶手段11に記憶してもよい。
例えば、同一の違反内容の違反情報Dを1つにまとめて(例えば、1つのディレクトリなどに)整理して保存してもよい。あるいは、同一の違反内容の違反情報Dを一覧できるようなファイルを記憶手段11に記憶してもよい。この場合、例えば、同一の違反内容の違反情報Dを表示可能なようにプログラムされたHTML(HyperText Markup Language)ファイルなどを、同一の違反内容の違反情報Dを閲覧可能なファイルとして適用できる。
上記のような同一の違反内容の違反情報Dを一覧表示できるHTMLファイルを、例えば、取り締まり手段3にインストールされたWebブラウザなどに読み込むことにより、取り締まり手段3において同一の違反内容の違反情報Dを整理された状態にて閲覧できる。
(E)違反情報の記憶方法についての他の実施形態(その2)
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、通報端末Tから受信した違反情報Dを無条件に記憶手段11に記憶していた。しかし、これに限られず、通報端末Tから受信した違反情報Dのうち、違反行為の取り締まりに明らかに用いることができないと判断されるものについては、破棄してもよい。
例えば、違反情報Dに含まれる違反行為を撮影した画像がぼけている場合には、当該画像は違反行為の証拠とはなり得ない。従って、ぼけた画像が含まれている違反情報Dは役に立たない情報として破棄してもよい。
これにより、取り締まりの担当者は、違反行為の証拠となりうる違反情報Dのみを、取り締まり手段3にて閲覧できる。その結果、取り締まりの担当者による取り締まり業務の負担を軽くできる。
(F)見返りの内容についての他の実施形態
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、1つの違反行為の取り締まりに対して、1人の通報者(登録ユーザ)が受け取ることのできる見返りの数に制限はなかった。しかし、これに限られず、1人の通報者が1つの違反行為に対して受け取ることができる見返りの数を1つに制限してもよい。
例えば、1人の通報者が通報した複数の違反情報Dが1つの違反行為の取り締まりに用いられたとしても、当該1人の通報者には1つの見返りのみを与えるように決定してもよい。これにより、同一の違反行為についてより多くの違反情報Dを通報した特定の通報者のみが多くの見返りを受けることを防止できる。
本発明は、携帯端末などにより取得された違反情報を受信し、当該違反情報を交通違反の取り締まりのために提供する通報受付システムに広く適用できる。
100、200 通報受付システム
1、1’ 通報受付サーバ
11 記憶手段
12 登録判定手段
13 登録手段
14 受付手段
15 決定手段
151 取り締まり判定手段
153 通報者特定手段
155 見返り決定手段
16 通信インターフェース
3 取り締まり手段
A 領域
B1、B2、B3 ボタン
B4、B5、B6 ボタン
D 違反情報
F1、F2、F3、F4 入力フィールド
RI、RI’ 登録情報
LI 免許証情報
LI1 登録ユーザ情報
LI2 免許証番号情報
LI3 免許証ポイント情報
T1 携帯端末
T2 機器
TI、TI’ 端末情報
TI1、TI1’ 端末識別情報
TI2、TI2’ 端末種別情報
P1、P2、P3 画像
P4、P5 表示箇所
PC パーソナルコンピュータ
T 通報端末
W1、W2、W3、W4 表示ウインドウ

Claims (7)

  1. 違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する端末情報と、前記通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に前記登録情報が記憶されている通報端末のみから、前記画像を受け付ける受付手段と、
    新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を前記新規通報端末の所有者の免許証情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる登録手段と、
    前記登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに前記免許証情報とを受け付けた場合に、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であるか否かを判定する登録判定手段と、
    を備え、
    前記登録手段は、前記登録判定手段が前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であると判断した場合に、前記免許証情報を前記新規通報端末の所有者の情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる、
    通報受付システム。
  2. 前記登録可能条件は、前記新規通報端末の所有者の免許証情報が前記登録情報として前記記憶手段に記憶されておらず、かつ、前記登録希望端末情報が前記登録情報として前記記憶手段に記憶されていない場合である、請求項1に記載の通報受付システム。
  3. 前記登録可能条件は、前記新規通報端末の所有者の免許証情報が前記登録情報としてすでに前記記憶手段に記憶されている場合であっても、前記新規通報端末の所有者の免許証情報に関連づけられている端末情報に示される端末種別が前記新規通報端末の端末種別と異なる場合である、請求項に記載の通報受付システム。
  4. 前記登録手段は、新たな登録情報として、前記登録判定手段が受信した前記登録希望端末情報と前記新規通報端末の所有者の免許証情報とを関連づけて前記記憶手段に登録する、請求項1〜3のいずれかに記載の通報受付システム。
  5. 通報端末から受け付けた違反情報を用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する取り締まり判定手段と、
    取り締まりが実行されたと判定された場合に、前記違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を送信した通報端末の端末情報に関連づけられた免許証情報から、当該違反情報を通報した通報者を特定する通報者特定手段と、
    前記通報者に与える見返りの内容を決定する見返り決定手段と、
    をさらに備える、請求項1〜のいずれかに記載の通報受付システム。
  6. 前記見返り決定手段は、前記通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、前記見返りの内容として決定する、請求項に記載の通報受付システム。
  7. 違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する端末情報と、前記通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する記憶手段を備えた通報受付システムにおける通報受付方法であって、
    新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を前記新規通報端末の所有者の免許証情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる登録ステップと、
    前記登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに前記免許証情報とを受け付けた場合に、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記記憶手段に前記登録情報が記憶されている通報端末のみからの前記画像を受け付ける受付ステップと、
    を含み、
    前記登録ステップにおいて、前記判定ステップにおいて前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であると判断した場合に、前記免許証情報を前記新規通報端末の所有者の情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる、
    通報受付方法。
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