JP6409882B2 - 通報受付システム及び通報受付方法 - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1の違反車両通報システムにおいては、通報者が登録可能な携帯端末の種別や数などに制限がない。そのため、例えば、1人の通報者が複数の携帯端末を用いて、1つの違反について複数の通報をすることが可能となる。このような場合、複数の携帯端末を有する通報者により多くの道路交通法上のメリットが享受され、そのため通報者間で不平等が生じる。
第1の発明に係る通報受付システムは、記憶手段と、受付手段と、登録手段と、を備える。記憶手段は、端末情報と免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する。端末情報は、違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する情報である。免許証情報は、通報端末の所有者の運転免許証に関する情報である。受付手段は、記憶手段に登録情報が記憶されている通報端末のみからの画像を受け付ける。
すなわち、新規通報端末の登録希望端末情報と免許証情報とを受け付けた場合に、登録手段は当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報として、当該登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に登録する。また、受付手段は、登録情報として記憶手段に記憶されている通報端末のみから通報を受け付ける。
これにより、1人が登録できる通報端末の登録可能条件を設定できる。すなわち、全ての登録ユーザが同一の条件化にて違反情報を通報できる。
これにより、1人の登録ユーザに対して1台の通報端末のみを登録できる。その結果、一人の登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することが防止されている。すなわち、登録ユーザは1台の通報端末のみを違反情報の通報に使用可能であり、全ての登録ユーザが同一の条件下にて違反情報を通報できる。
これにより、1人の登録ユーザに対して、端末種別が異なれば端末種別ごとに1台の端末を登録できる。つまり、1人の登録ユーザは、異なる端末種別の複数の通報端末を登録できる。例えば、1人の登録ユーザが、スマホ、ドライブレコーダ、デジタルカメラを1台ずつ登録できる。
取り締まり判定手段は、通報端末から受け付けた違反情報を用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する。通報者特定手段は、取り締まりが実行されたと判定された場合に、違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を通報した通報者を特定する。通報者は、違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を送信した通報端末の端末情報に関連づけられた免許証情報から特定される。見返り決定手段は、通報者に与える見返りの内容を決定する。
これにより、有用な違反情報を送信して違反行為の取り締まりに貢献した通報者は、有用な情報を送信したことのメリットを享受できる。その結果、登録ユーザに対して、違反情報の送信を奨励できる。また、通報者が特定できない通報を回避しているため、通報者に対し適切に見返りを与えることができる。
これにより、違反行為の取り締まりに貢献した登録ユーザは、道路交通法上のメリットを享受できる。また、登録ユーザが通報端末として使用できる端末が限定されているため、特定の登録ユーザのみにより多くのメリットが享受されるといった不公平を解消できる。
登録ステップでは、新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報として、登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に記憶させる。受付ステップでは、記憶手段に登録情報が記憶されている通報端末のみからの画像を受け付ける。
すなわち、新規通報端末の登録希望端末情報と免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を新規通報端末の所有者の免許証情報であるとして、登録希望端末情報と関連づけて記憶手段に記憶される。また、登録情報として記憶手段に記憶されている通報端末のみから、画像を受け付ける。そのため、通報者が特定できないような通報が生じる事態が回避される。また、通報者は自己の免許証情報が登録されていることを自覚したうえで通報することから、不適切な画像を通報することもなくなる。
<1−1、通報受付システムの概要>
本発明の第1実施形態に係る通報受付システム100について、図1を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態に係る通報受付システム100は、車両などを運転中の運転者や道路を歩行する歩行者などからの交通違反の通報を受け付けるシステムである。上記の運転者や歩行者は、違反行為を行っている車両などの画像を含む違反情報を携帯端末T1などの通報端末Tにより取得する。所有する通報端末Tにて違反情報Dを取得した運転者や歩行者は、取得した違反情報Dを違反行為の証拠として、通報受付サーバ1に通報(送信)する。
なお、違反情報に含まれる画像とは、動画でもよいし静止画でもよい。例えば画像とは、ドライブレコーダで車両前方を撮影した画像や、スマートフォンなどで撮影した動画や静止画などである。
また、通報受付サーバ1にて受信した違反情報Dは、記憶手段11に記憶される。すなわち、通報受付サーバ1は、違反情報Dのデータベースとしての機能も有する。
通報受付サーバ1に保存されている違反情報Dを、取り締まり手段3を用いて閲覧することにより、交通違反を取り締まる担当者は、例えば、未通報の交通違反や、警察署による取り締まりでは取り締まれなかった交通違反を発見できる。
通報受付サーバ1に保存されている違反情報Dが取り締まりに用いられたことを検知すると、通報受付サーバ1は、取り締まりに用いられた違反情報Dを送信した通報者に対して見返りを与える。これにより、通報受付サーバ1に登録された登録ユーザに対して、違反情報Dの通報を行うインセンティブを与えることができる。そして、このインセンティブを与えることで、交通違反に関する一般人からの通報量の増加や、取り締まりにつながる有力な情報提供を期待できる。
本実施形態の通報受付システム100は、通報受付サーバ1と、取り締まり手段3と、を備える。通報受付サーバ1は、図1に示すように、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末T1、及び、デジタルカメラやドライブレコーダなどの機器T2から、違反情報Dを受け付ける。上記の携帯端末T1や機器T2は、インターネットなどのネットワーク回線を介して、違反情報Dを通報受付サーバ1へ送信する。なお、上記の携帯端末T1と機器T2とを総称して「通報端末T」と呼ぶことにする。
また、デジタルカメラや通信機能を備えないドライブレコーダなど、インターネットワーク回線を介して通報受付サーバ1と直接通信できない端末や機器については、当該端末や機器を接続したパーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン等から違反情報Dなどを送信できる。例えば、ドライブレコーダとPCやスマートフォンとを有線や無線(Bluetooth(登録商標)等)で接続し、撮影した動画を一旦PCやスマートフォンに記憶し、PCやスマートフォンから違反情報を送信する。また、ドライブレコーダに接続したUSBメモリなどに動画を保存し、その動画を含む違反情報をPCやスマートフォン等から送信する。
また、以下に説明する通報受付サーバ1の各構成の機能は、上記のコンピュータシステムにて実行可能なプログラムにより実現されてもよい。また、当該プログラムは、コンピュータシステムの記憶装置に記憶されてもよい。なお、通報受付サーバ1の構成については後ほど詳しく説明する。
表示ウインドウW1には、通報受付サーバ1の記憶手段11に記憶されている違反情報Dの内容を表示する領域Aが配置されている。図2に示す例においては、当該領域Aには、通報処理(後述)にて送信した違反内容と、違反行為を撮影した画像P1、P2、P3とが表示されている。
なお、上記の撮影日時及び違反場所は、登録ユーザにより入力されたものでなく、上記の画像が撮影された際に付加される情報である。これにより、上記の撮影日時及び違反場所は、登録ユーザなどにより改ざんされなくなる。
また、違反車両の運転者の情報も、登録ユーザにより入力されたものでなくてもよく、通報された画像に基づいて、取り締まり手段3が画像処理と解析を行って抽出してもよい。または、通報受付サーバ1内において画像処理と解析を行って運転者の情報を抽出してもよい。
当該取り締まり手段3が反則金の入金を検出すると、当該取り締まり手段3からは、入金確認信号が出力される。
以下、本実施形態の通報受付サーバ1の具体的な構成について説明していく。本実施形態の通報受付サーバ1は、記憶手段11と、登録判定手段12と、登録手段13と、受付手段14と、決定手段15と、通信インターフェース16と、を備える。
記憶手段11は、通報受付サーバ1を構成するコンピュータシステムの記憶装置のデータ記憶領域の一部又は全部の領域に対応する。記憶手段11は、登録ユーザに関する情報を登録情報RI(図3)として記憶する。登録ユーザは、通報受付サーバ1に違反情報Dを送信可能な通報端末Tの所有者である。
端末識別情報TI1は、登録ユーザが所有する通報端末Tを識別するための情報である。端末識別情報TI1としては、例えば、通報端末TのSIM(Subscriber Identity Module)カード情報や製造番号などを用いることができる。
本実施形態において、免許証情報LIは、登録ユーザ情報LI1と、免許証番号情報LI2と、免許証ポイント情報LI3とを含んでいる。登録ユーザ情報LI1は、登録されている運転免許証の所有者、すなわち、登録ユーザに関する情報である。本実施形態において、登録ユーザ情報LI1は、登録されている運転免許証の所有者(登録ユーザ)の氏名である。
その他、登録ユーザ情報LI1には、登録ユーザが通報受付システム100にログインするためのID情報やパスワード情報などが含まれていてもよい。
免許証番号情報LI2は、登録ユーザが所有する運転免許証の免許証番号である。免許証ポイント情報LI3は、登録ユーザが所有する運転免許証に付与されているポイント(例えば、違反点数など)である。
また、受信した違反情報Dと当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報とを関連づけたデータファイルにより、違反情報Dを送信した登録ユーザを簡単に特定できる。
これにより、通報受付システム100においては、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報Dを送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
この実施形態では、各登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを登録可能としている。このため、登録手段13は、新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶手段11にすでに記憶されていれば、登録希望端末情報を記憶手段11に登録しない。また、登録希望端末情報が登録情報RIとしてすでに登録されている場合も、当該登録希望端末情報を記憶手段11に登録しない。
これにより、例えば、登録ユーザが登録した通報端末Tを他人に貸し出して、当該通報端末Tを貸し出した他人に違反情報Dを通報させる、いわゆる「なりすまし」を防止できる。
例えば、通報端末TがICカードのデータを読み取れるのであれば、当該通報端末Tは、ICカード対応型の運転免許証からデータを読み出して、読み出した運転免許証に関する情報を通報受付サーバ1に送信できる。
通報端末TがICカードのデータを読み取れない場合であっても、通報端末Tに接続されたICカードリーダなどを用いて、ICカード対応型の運転免許証から運転免許証に関する情報を読み出せる。
上記の見返りを通報者に付与することにより、通報受付システム100の登録ユーザに対して違反情報Dを通報するインセンティブを与えることができる。
なお、決定手段15の構成の詳細については、後ほど説明する。
なお、複数のネットワーク回線を通報受付サーバ1において集約する場合には、通信インターフェース16には、スイッチングハブが含まれていてもよい。
決定手段15の詳細な構成について、図4を用いて説明すれば以下の通りである。
決定手段15は、取り締まり判定手段151と、通報者特定手段153と、見返り決定手段155と、を有している。
取り締まり判定手段151は、違反情報Dを用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する。具体的には、取り締まり判定手段151は、取り締まり手段3から取り締まり実行通知を受信したら、違反行為の取り締まりが実行されたと判定する。
一方、交通違反を起こすたびに交通違反ポイントが減少する場合、見返り決定手段155は、特定された免許証情報LIに含まれる免許証ポイント情報LI3のポイントを加算する。
本実施形態の通報受付システム100における具体的な処理の流れについて、図5のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図5に示すフローチャートに従って、違反情報Dの通報処理及び/又は見返りの実行処理がなされる。
以下では、通報受付システム100の登録ユーザが、所有する通報端末Tの撮影手段を用いて、違反行為を行った車両の画像を含んだ違反行為の現場の画像を撮影し、当該画像を違反情報Dとして通報したい場合を例にとって説明する。撮影した画像を違反情報Dとして通報したい登録ユーザは、まず、登録ユーザが所有する通報端末Tにて、違反情報Dを通報受付サーバ1に通報するためのソフトウェア(アプリケーション)を起動する。
例えば、受信した端末情報に含まれる識別情報と一致する端末識別情報TI1と、当該受信した端末情報に含まれる端末種別と一致する端末種別情報TI2とが関連づけられて記憶手段11にすでに登録されている場合に、受信した端末情報が登録情報RIとして登録されていると判定する。
通報受付サーバ1を停止しないと判断した場合(ステップS6において「No」の場合)、通報受付システム100における処理はステップS1に戻る。すなわち、通報受付サーバ1にてシャットダウンが指令されるまで、上記のステップS1〜S5の処理を継続して実行する。
一方、通報受付サーバ1を停止すると判断した場合(ステップS6において「Yes」の場合)、通報受付サーバ1において停止処理を実行後に、通報受付サーバ1は停止する。
図5に示したフローチャートのステップS3において実行される登録処理の流れについて、図6のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図6に示すフローチャートに従って、新規通報端末の登録処理がなされる。
具体的には、通報受付サーバ1は、まず、未登録の端末情報を送信してきた新規通報端末に対して、当該新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求する(ステップS31)。上記の新規通報端末から送信を要求する免許証情報は、新規通報端末の所有者の運転免許証に関する情報である。
例えば、所有者に当該所有者の免許証情報を直接入力させる場合には、当該ソフトウェアは、通報端末Tの表示画面に図7Aに示すような表示ウインドウW2を表示させる。当該表示ウインドウW2において、所有者は、「運転免許証番号」と記載された入力フィールドF1に当該所有者の運転免許証の運転免許証番号を入力する。また、「氏名」と記載された入力フィールドF2に当該所有者の氏名(運転免許証に表示された氏名)を入力する。
運転免許証番号と氏名とを入力後、所有者が「登録」と表示されたボタンB3を押す。当該ボタンB3が押されると、入力した運転免許証番号と氏名とが新規通報端末の所有者の免許証情報として通報受付サーバ1へ送信される。
このとき、新規通報端末の所有者は、当該新規通報端末の撮影手段を用いて、当該所有者の運転免許証を撮影する。撮影された運転免許証の画像は、表示ウインドウW3の表示箇所P4に表示される。これにより、所有者は、運転免許証を適切に撮影できたかを確認できる。
ICカード対応型の運転免許証から必要な情報を読み取ったあと、上記のソフトウェアを起動中の新規通報端末は、読み取った情報を、新規通報端末の所有者の免許証情報として通報受付サーバ1へ自動的に送信する。
具体的には、例えば、受信した免許証情報に含まれる免許証番号が記憶手段11に記憶されている免許証番号情報LI2と一致し、かつ、受信した免許証情報に含まれる氏名が記憶手段11に記憶されている登録ユーザ情報LI1と一致する場合に、受信した免許証情報が登録情報RIとして登録されていると判定する。
一方、登録希望端末情報が登録情報RIとして記憶手段11に登録されていないと判定された場合(ステップS35において「No」の場合)、登録判定手段12は、登録希望端末情報を登録可能と判定する。
複数の登録ユーザに対して同一の通報端末Tが登録されると、例えば、当該複数の登録ユーザのうちの1人が登録された通報端末Tを用いて違反情報Dを送信し当該違反情報Dが取り締まりに用いられた場合に、当該違反情報Dを実際に送信した登録ユーザだけでなく、当該違反情報Dを送信した通報端末Tの端末情報TIに関連づけられている他の登録ユーザに対しても見返りが実行される。すなわち、本来見返りを与えるべきでない登録ユーザに対して見返りが実行されるという「なりすまし」が発生する。
また、記憶手段11に新規通報端末の所有者の免許証情報が登録情報RIとして記憶されていない場合には、当該新規通報端末の所有者の免許証情報とステップS1にて受信した端末情報(登録希望端末情報)とを新たな登録情報RIとして、記憶手段11に記憶できる。
図5に示したフローチャートのステップS4において実行される通報処理の流れについて、図8のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図8に示すフローチャートに従って、登録ユーザが所有する通報端末Tにて取得した違反情報Dを通報する。通報処理においては、登録処理と同様、登録ユーザが所有する通報端末Tと通報受付サーバ1との間でデータのやりとりが行われる。
一方、通報端末Tが登録希望端末情報の登録が不能である通知を受信した場合には、当該通報端末Tから違反情報Dを送信できないと判断する。なぜなら、登録希望端末情報の登録が不能である通知を受信したことは、登録を希望した通報端末Tを通報受付システム100に登録できなかったことを意味するからである。
違反情報Dを送信するためのプログラムを実行すると、通報端末Tに図9に示すような画面が表示される。図9に示す表示画面においては、表示ウインドウW4の上部の表示箇所P5に通報端末Tの撮像手段を用いて撮影した画像が表示される。
送信された違反情報Dが通報受付サーバ1の受付手段14にて受信されると、受付手段14は、受信した違反情報Dを記憶手段11に記憶する(ステップS46)。
これにより、本実施形態の通報受付システム100においては、1人の登録ユーザが違反情報を送信できる通報端末Tを1台に制限できる。その結果、本実施形態の通報受付システム100においては、登録ユーザは登録された1台の通報端末Tのみで通報が可能であり、各登録ユーザが同一の条件下にて違反情報Dを通報できる。すなわち、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
また、通報受付システム100においては、通報者が特定できないような通報が生じる事態が回避される。さらに、通報者は自己の免許証情報LIが登録されていることを自覚したうえで通報することから、不適切な画像(例えば、交通違反と関係のない画像など)を通報することもなくなる。
図5に示したフローチャートのステップS5において実行される見返りの内容の決定と実行を行う処理(見返りの実行処理)の流れについて、図10A及び図10Bのフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態の通報受付システム100では、図10A及び図10Bに示すフローチャートに従って、取り締まりに用いた違反情報Dを通報した通報者(登録ユーザ)に対して与える見返りの内容を決定し当該見返りを実行する。見返りの決定と実行の処理は、主に、通報受付サーバ1内にて実行される。
取り締まり手段3において取り締まりが実行されたタイミングは、図10Aに示すように、取り締まり手段3から取り締まり実行通知が通知されたタイミングとできる。一方、取り締まり手段3が上記の反則金の入金を検出する場合、図10Bに示すように、取り締まりが実行されたタイミングは、入金確認信号が取り締まり手段3から出力されたタイミングとできる。
一方、取り締まり判定手段151が取り締まり実行通知及び/又は入金確認信号を受信した場合(ステップS51において「Yes」の場合)、取り締まり判定手段151は取り締まりの実行又は反則金の入金が行われたと判定する。このとき、取り締まり判定手段151は、通報者特定手段153に対して通報者の特定を指令する。
具体的には、まず、通報者特定手段153は、違反行為の取り締まりに用いた違反情報Dを送信した通報端末Tを特定する。次に、通報者特定手段153は、記憶手段11に記憶されている登録情報RIから、当該特定した通報端末Tの端末情報TIと関連づけられている免許証情報LIを特定する。よって、当該特定された免許証情報LIは、通報者が所有する運転免許証に関する情報である。
本実施形態においては、見返り決定手段155は、通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、見返りの内容として決定する。その他、通報者の運転免許証のランクを昇格させることや、商品などを通報者へ送付することを見返りの内容として決定できる。
見返りの内容を決定後、見返り決定手段155は、上記にて説明した方法により決定した見返りの内容を実行する(ステップS54)。
また、上記のように、各登録ユーザが違反情報Dの通報に用いることができる通報端末Tは1台に限定されている。これにより、通報受付システム100においては、登録ユーザが複数の端末を用いて違反情報を送信することができない。したがって、通報受付システム100において、一部の通報者にメリットが不公平に与えられる事態が回避される。
<2−1、第2実施形態に係る通報受付システムの概要>
上記にて説明した第1実施形態に係る通報受付システム100においては、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して1台の通報端末T(1つの端末情報TI)しか登録できなかった。
一方、以下に説明する第2実施形態に係る通報受付システム200においては、1人の登録ユーザ(1つの免許証情報LI)に対して、端末種別が異なれば端末種別ごとに1台の端末を登録できる。つまり、異なる端末種別の複数の通報端末T(複数の端末情報TI、TI’)を登録できる。つまり、第2実施形態においては、上記の登録可能条件は、新規通報端末の所有者の免許証情報LIが登録情報としてすでに記憶手段11に記憶されている場合であっても、新規通報端末の所有者の免許証情報LIに関連づけられている端末情報に示される端末種別が新規通報端末の端末種別と異なる場合である。
第2実施形態に係る通報受付システム200の登録処理について、図11を用いて説明すれば以下の通りである。なお、以下に説明するステップS31’〜S33’及びステップS37’〜S38’における処理は、それぞれ、第1実施形態において説明したステップS31〜S33及びステップS35〜S36と同じ処理である。従って、これらのステップにおける処理の詳細な説明は省略する。
また、以下の説明においては、「△△△」という氏名の登録ユーザが、スマートフォン(端末識別情報:△△△)を新たに登録したい場合を例にとって説明する。また、登録情報RIの登録状況は、図2に示すようになっていると仮定する。
新規通報端末の所有者の免許証情報を送信するよう要求された新規通報端末は、当該新規通報端末の所有者に、当該所有者の運転免許証に関する情報を入力させる。入力された新規通報端末の所有者の免許証情報は、通報受付サーバ1’に送信される(ステップS32’)。
今回説明する例においては、登録ユーザ情報LI1が「△△△」となっている登録情報RIが存在するので、新規通報端末の所有者の免許証情報は登録情報RIとして登録されていると判定される。
今回説明する例において、「△△△」という氏名の登録ユーザに対して現在登録されている通報端末T(端末識別情報TI1:▲▲▲)の端末種別はドライブレコーダである。従って、「△△△」という氏名の登録ユーザに対して、新たに登録を希望する通報端末Tと端末種別が同じ端末情報TIは登録されていないと判定される。
その後、登録希望端末情報を追加登録可能との判定結果を受信した登録手段13は、ステップS1にて受信した登録希望端末情報を新たな端末情報TI’として、記憶手段11に記憶(登録)する(ステップS36’)。
1人の登録ユーザに対して端末種別の異なる複数の通報端末Tを登録できると、例えば、以下のような効果がある。すなわち、例えば、1人の登録ユーザが所有する各通報端末Tの違反情報の収集能力が異なっていると、違反行為の取り締まりに用いることができる違反情報Dの選択の幅を広げられる。ここで、収集能力とは、例えば、違反行為を撮影する画像の解像度や撮影画像の焦点位置などである。その結果、登録ユーザとっては見返りが付与される確率が高くなる一方、取り締まりの担当者(警察官など)にとっては違反行為の検挙率を増加できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。また、上記の各実施形態において説明した処理における各ステップの順番や動作などは、本発明の範囲を超えない範囲にて適宜変更可能である。
各実施形態の構成は、他の実施形態に適宜適用可能である。また、各実施形態の方法は、他の実施形態に適宜適用可能である。例えば、上記の第1実施形態と第2実施形態とは組み合わせてもよい。
上記の第1実施形態においては、登録情報RIを記憶手段11に記憶すると、当該登録情報RIの更新はできなかった。また、上記の第2実施形態においては、端末種別が異なる通報端末Tは複数登録できるものの、登録情報RI’の中の端末情報TI’の内容を更新することはできなかった。
しかし、登録情報の登録処理は上記の第1実施形態及び第2実施形態において説明した処理に限られない。例えば、一度登録した登録情報RIを更新可能としてもよい。例えば、新規通報端末の所有者の免許証情報が免許証情報LIとして登録されている場合に、登録希望端末情報に含まれる端末種別が当該免許証情報LIに関連づけられている端末情報TIの端末種別情報TI2と一致していれば、当該端末情報TIを当該登録希望端末情報に書き換えてもよい。また、現在登録されている通報端末Tを削除し、新たな通報端末Tの登録を行うか否かの確認を登録ユーザに対して行ってもよい。これにより、古い端末情報TIを新たな登録希望端末情報に更新できる。
登録情報RIの更新回数に制限を設けることにより、上記のように、1人の登録ユーザが同じ端末種別の通報端末Tを使い回して違反情報Dを通報することを回避できる。また、更新後には、過去に登録していた通報端末Tを登録できなくしてもよい。
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、1人の登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを登録可能であるか、又は、1人の登録ユーザに対して端末種別が異なる複数の通報端末Tを登録可能であるかのいずれかしか選択できなかった。しかし、これに限られず、上記の2つの登録情報の登録方法を組み合わせてもよい。
この場合、登録判定手段12は、例えば、登録ユーザの情報に基づいて、当該登録ユーザに対して1台の通報端末Tのみを端末情報TIとして登録できるか、端末種別の異なる複数の通報端末Tを端末情報TIとして登録できるかを判定してもよい。
交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザであるか、優良運転者の認定を受けた登録ユーザであるかは、例えば、免許証情報LIの免許証ポイント情報LI3の数値の大小から判定できる。その他、各登録ユーザへの反則金請求書の発行履歴(発行枚数)からも、交通違反を起こす頻度が高い登録ユーザであるか、優良運転者の認定を受けた登録ユーザであるかを判定できる。
一方、優良運転者である登録ユーザに対して複数の通報端末Tを登録可能とすることにより、当該優良運転者である登録ユーザに対しては、より多くの違反情報Dを通報するインセンティブを与えることができる。
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、登録情報RIとして、通報端末Tの端末情報TIと、当該通報端末Tの所有者(登録ユーザ)の運転免許証に関する免許証情報LIとが記憶手段11に記憶されていた。しかし、登録情報RIに含まれる情報は、端末情報TIと免許証情報LIのみに限られない。
例えば、登録ユーザの指紋や網膜パターンなどの生体認証に用いる情報をさらに登録情報RIとして記憶(登録)してもよい。生体認証に用いる情報をさらに登録情報RIとして登録することにより、例えば、登録ユーザ以外の他人が当該登録ユーザの免許証情報を入力することにより、当該他人が登録ユーザになりすますことを防止できる。
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、違反情報Dを記憶手段11に記憶するときに、当該違反情報Dを整理して記憶していなかった。しかし、これに限られず、違反情報Dを所定の条件に基づいて整理して記憶手段11に記憶してもよい。
例えば、同一の違反内容の違反情報Dを1つにまとめて(例えば、1つのディレクトリなどに)整理して保存してもよい。あるいは、同一の違反内容の違反情報Dを一覧できるようなファイルを記憶手段11に記憶してもよい。この場合、例えば、同一の違反内容の違反情報Dを表示可能なようにプログラムされたHTML(HyperText Markup Language)ファイルなどを、同一の違反内容の違反情報Dを閲覧可能なファイルとして適用できる。
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、通報端末Tから受信した違反情報Dを無条件に記憶手段11に記憶していた。しかし、これに限られず、通報端末Tから受信した違反情報Dのうち、違反行為の取り締まりに明らかに用いることができないと判断されるものについては、破棄してもよい。
例えば、違反情報Dに含まれる違反行為を撮影した画像がぼけている場合には、当該画像は違反行為の証拠とはなり得ない。従って、ぼけた画像が含まれている違反情報Dは役に立たない情報として破棄してもよい。
上記の第1実施形態及び第2実施形態においては、1つの違反行為の取り締まりに対して、1人の通報者(登録ユーザ)が受け取ることのできる見返りの数に制限はなかった。しかし、これに限られず、1人の通報者が1つの違反行為に対して受け取ることができる見返りの数を1つに制限してもよい。
例えば、1人の通報者が通報した複数の違反情報Dが1つの違反行為の取り締まりに用いられたとしても、当該1人の通報者には1つの見返りのみを与えるように決定してもよい。これにより、同一の違反行為についてより多くの違反情報Dを通報した特定の通報者のみが多くの見返りを受けることを防止できる。
1、1’ 通報受付サーバ
11 記憶手段
12 登録判定手段
13 登録手段
14 受付手段
15 決定手段
151 取り締まり判定手段
153 通報者特定手段
155 見返り決定手段
16 通信インターフェース
3 取り締まり手段
A 領域
B1、B2、B3 ボタン
B4、B5、B6 ボタン
D 違反情報
F1、F2、F3、F4 入力フィールド
RI、RI’ 登録情報
LI 免許証情報
LI1 登録ユーザ情報
LI2 免許証番号情報
LI3 免許証ポイント情報
T1 携帯端末
T2 機器
TI、TI’ 端末情報
TI1、TI1’ 端末識別情報
TI2、TI2’ 端末種別情報
P1、P2、P3 画像
P4、P5 表示箇所
PC パーソナルコンピュータ
T 通報端末
W1、W2、W3、W4 表示ウインドウ
Claims (7)
- 違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する端末情報と、前記通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に前記登録情報が記憶されている通報端末のみから、前記画像を受け付ける受付手段と、
新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を前記新規通報端末の所有者の免許証情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる登録手段と、
前記登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに前記免許証情報とを受け付けた場合に、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であるか否かを判定する登録判定手段と、
を備え、
前記登録手段は、前記登録判定手段が前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であると判断した場合に、前記免許証情報を前記新規通報端末の所有者の情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる、
通報受付システム。 - 前記登録可能条件は、前記新規通報端末の所有者の免許証情報が前記登録情報として前記記憶手段に記憶されておらず、かつ、前記登録希望端末情報が前記登録情報として前記記憶手段に記憶されていない場合である、請求項1に記載の通報受付システム。
- 前記登録可能条件は、前記新規通報端末の所有者の免許証情報が前記登録情報としてすでに前記記憶手段に記憶されている場合であっても、前記新規通報端末の所有者の免許証情報に関連づけられている端末情報に示される端末種別が前記新規通報端末の端末種別と異なる場合である、請求項1に記載の通報受付システム。
- 前記登録手段は、新たな登録情報として、前記登録判定手段が受信した前記登録希望端末情報と前記新規通報端末の所有者の免許証情報とを関連づけて前記記憶手段に登録する、請求項1〜3のいずれかに記載の通報受付システム。
- 通報端末から受け付けた違反情報を用いて違反行為の取り締まりが実行されたかどうかを判定する取り締まり判定手段と、
取り締まりが実行されたと判定された場合に、前記違反行為の取り締まりに用いられた違反情報を送信した通報端末の端末情報に関連づけられた免許証情報から、当該違反情報を通報した通報者を特定する通報者特定手段と、
前記通報者に与える見返りの内容を決定する見返り決定手段と、
をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の通報受付システム。 - 前記見返り決定手段は、前記通報者の運転免許証に付与されている交通違反ポイントを回復することを、前記見返りの内容として決定する、請求項5に記載の通報受付システム。
- 違反行為を行った車両に関する画像を取得可能な通報端末に関する端末情報と、前記通報端末の所有者の運転免許証に関する免許証情報とを関連づけて登録情報として記憶する記憶手段を備えた通報受付システムにおける通報受付方法であって、
新たに登録を希望する新規通報端末に関する端末情報としての登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに運転免許証に関する免許証情報とを受け付けた場合に、当該免許証情報を前記新規通報端末の所有者の免許証情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる登録ステップと、
前記登録希望端末情報と、前記登録希望端末情報とともに前記免許証情報とを受け付けた場合に、1人が登録できる通報端末に関する登録可能条件に照らして、前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であるか否かを判定する判定ステップと、
前記記憶手段に前記登録情報が記憶されている通報端末のみからの前記画像を受け付ける受付ステップと、
を含み、
前記登録ステップにおいて、前記判定ステップにおいて前記登録希望端末情報を前記記憶手段に追加登録可能であると判断した場合に、前記免許証情報を前記新規通報端末の所有者の情報として前記登録希望端末情報と関連づけて前記記憶手段に記憶させる、
通報受付方法。
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