以下、情報処理システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における情報処理システム1のブロック図である。
情報処理システム1は、情報処理サーバ装置10、参照サーバ装置20、及びユーザ端末30を備える。ここでは、説明の便宜上、情報処理システム1が、情報処理サーバ装置10、参照サーバ装置20、及びユーザ端末30をそれぞれ一つずつ備えている場合を例に挙げて説明しているが、各装置は、2以上であってもよい。情報処理サーバ装置10、参照サーバ装置20、及びユーザ端末30は、例えば、有線または無線のネットワークや通信回線により、情報の送受信が可能となるよう接続されている。
情報処理サーバ装置10は、情報格納部101、情報受信部102、通常識別情報格納部103、判断部104、蓄積部105、通常送信部106、参照情報送信部107、通常課金情報格納部108、参照課金情報格納部109、及び課金処理部110を備える。
参照サーバ装置20は、参照受信部201、参照情報格納部202、参照蓄積部203、参照要求受信部204、参照識別情報格納部205、参照判断部206、情報削除部207、承認指示受信部208、承認識別情報格納部209、承認判断部210、承認設定部211、及び参照送信部212を備える。
情報格納部101には、ユーザ送信情報に対応する情報が格納される。ユーザ送信情報は、ユーザから送信された情報である。ユーザ送信情報は、具体的には、ユーザが利用するユーザ端末30から送信された情報である。ユーザ送信情報は、ユーザ識別情報を有する情報である。ユーザ送信情報が有するユーザ識別情報は、ユーザ送信情報に対応付けられたユーザ識別情報と考えて良い。
ユーザ送信情報が、どのような情報であるかは問わない。ユーザ送信情報は、文字列や、数値等を有する情報であっても良いし、画像データを有する情報であっても良い。また、ユーザ送信情報は、命令や要求等を有する情報であっても良い。例えば、ユーザ送信情報は、後述する蓄積部105が、蓄積する情報を取得するために用いる情報であっても良いし、蓄積部105に実行させる処理、例えば、蓄積する情報を取得させるための処理を指定する命令等の情報であっても良い。また、後述する通常送信部106が送信する情報を指定するための情報や、指定した情報に対して、所望の処理を実行させるための命令等の情報であっても良い。ユーザ送信情報は、例えば、会計処理や財務処理等に利用される情報である。ユーザ送信情報は、例えば、会計処理や財務処理のソフトウェアの処理対象となる情報や、これらのソフトウェアに実行させる処理内容を指示する情報等である。
ユーザ送信情報に対応する情報とは、ユーザ送信情報自身であっても良いし、ユーザ送信情報を用いて取得される情報であっても良い。ユーザ送信情報に対応する情報については、後述する。
ユーザ識別情報とは、ユーザを識別可能な情報である。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザIDや、ユーザのメールアドレスや電話番号、ユーザに割り当てられた任意の文字列やコード等である。なお、ユーザ識別情報の代わりに、このユーザ識別情報と対応付けられた他の識別情報が一時的に用いられる場合、この他の識別情報をユーザ識別情報と考えても良い。他の識別情報は、例えば、セッションID等である。ユーザ識別情報は、ユーザが指定した情報であっても良いし、予め指定されたルールやアルゴリズム等に応じてユーザ端末30や、情報受信部102等が取得した情報であっても良い。
ユーザ識別情報は、認証処理に用いられるユーザ識別情報と考えても良い。この場合、ユーザ送信情報は、パスワード等の情報であっても良い。また、ユーザ識別情報とパスワード等との組で構成される認証に利用される認証情報等を、ユーザ識別情報を有するユーザ送信情報と考えても良い。なお、認証が成功した場合にユーザ端末30等に対して送信される認証済のユーザを特定するための識別情報や、情報処理サーバ装置10や、参照サーバ装置20へのアクセスが許可されたユーザを特定するための識別情報は、通常、ユーザ識別情報と対応付けられて情報処理サーバ装置10や、参照サーバ装置20内の図示しない格納部等に格納されることから、これらの識別情報を、認証処理時や情報処理サーバ装置10へのアクセス開始時等に送信したユーザ識別情報の代わりに、ユーザ識別情報として利用しても良い。
情報格納部101は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。かかることは、他の格納部においても同様である。
情報受信部102は、ユーザ送信情報を受信する。具体的には、情報受信部102は、ユーザ端末30から送信されるユーザ送信情報を受信する。情報受信部102は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。情報受信部102は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
通常識別情報格納部103には、1または2以上の通常識別情報が格納される。通常識別情報は、通常ユーザのユーザ識別情報である。通常ユーザとは、情報格納部101に対して情報の蓄積及び読み出しが許可されたユーザである。情報格納部101に対する情報の蓄積は、データの削除や、更新等も含む概念と考えて良い。
なお、通常識別情報格納部103に、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が通常ユーザであるか否かを示す情報とを対応付けて有する情報を予め格納しておくようにし、この対応付けて有する情報の、通常ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報を通常識別情報と考えても良い。通常ユーザであるか否かを示す情報は、通常ユーザであることを示すフラグの情報であっても良いし、情報格納部101に対する情報の蓄積及び読み出しを許可する情報であっても良い。この許可する情報は、いわゆるパーミッション等の情報と考えても良い。
判断部104は、情報受信部102が受信したユーザ送信情報が有するユーザ識別情報が、通常ユーザのユーザ識別情報であるか判断する。判断部104は、通常識別情報格納部103に格納されている通常識別情報を用いて、通常ユーザのユーザ識別情報であるか判断する。
判断部104は、例えば、通常識別情報格納部103に格納されている通常識別情報において、情報受信部102が受信したユーザ送信情報が有するユーザ識別情報と一致する通常識別情報を検索し、一致する通常識別情報が検出された場合に、受信したユーザ送信情報が有するユーザ識別情報が通常ユーザのユーザ識別情報であると判断する。また、検出されなかった場合、通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。なお、ここでの通常識別情報は、上述したような通常ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報と考えても良い。
判断部104は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。判断部104の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
蓄積部105は、判断部104が通常ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応した情報を情報格納部101に蓄積する。蓄積部105は、判断部104が通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断した場合、情報の蓄積は行わない。
ユーザ送信情報に対応する情報とは、ユーザ送信情報自身であっても良いし、ユーザ送信情報から、ユーザ識別情報等を削除した情報であっても良い。また、ユーザ送信情報を加工した情報や、ユーザ送信情報に対して、予め指定された処理を実行して得られる情報であっても良い。また、ユーザ識別情報が有する命令等を実行して得られる情報、例えば処理結果や、ユーザ識別情報が有する命令等が示す処理を、ユーザ識別情報が有する情報や、既に情報格納部101に格納されている情報に対して実行して得られる情報、例えば処理結果であっても良い。
ユーザ送信情報に対応する情報は、例えば、ユーザ送信情報である文字列や数値等の情報を、テンプレートやスプレッドシートやテーブル等に配置することで整形した情報であっても良いし、ユーザ送信情報に対して所定の演算処理を行った結果取得された情報であっても良い。これらの処理は、蓄積部105が実行しても良いし、図示しない他の処理部等が実行しても良い。ユーザ送信情報に対応する情報は、例えば、会計処理や財務処理に利用される情報である。ユーザ送信情報に対応する情報は、例えば、会計処理や財務処理のソフトウェアを実行することにより取得された情報や、これらのソフトウェアにより利用される情報である。このソフトウェアは、例えば、蓄積部105が実行しても良いし、図示しない処理部等が実行しても良い。ユーザ送信情報が認証に利用される認証情報である場合、ユーザ送信情報に対応する情報は、例えば、認証結果を示す情報等であっても良い。
蓄積部105による蓄積は、データベース等へのユーザ送信情報の少なくとも一部の蓄積であっても良い。また、蓄積部105による蓄積は、ユーザ送信情報の少なくとも一部を、テンプレート等に配置して蓄積することであっても良い。
蓄積部105は、例えば、情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応する情報を、情報格納部101のこのユーザ送信情報が有するユーザ識別情報と対応付けられた領域に蓄積する。情報をユーザ識別情報と対応付けられた領域に蓄積するということは、情報をユーザ識別情報と予め対応付けられている識別情報を対応付けて情報格納部101に蓄積することと考えても良いし、情報をユーザ識別情報と対応付けられたデータベースや、ユーザ識別情報と対応付けられたレコード等に蓄積することと考えても良い。ユーザ識別情報と対応付けられた識別情報やデータベースとは、例えば、ユーザ識別情報が示すユーザが属するグループ(例えば、企業や法人等)の識別情報やデータベースである。
蓄積部105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。蓄積部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
通常送信部106は、判断部104が通常ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、情報格納部101に格納されている情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応した情報を情報格納部101から送信する。具体的には、通常送信部106は、情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応した情報を情報格納部101から取得して送信する。通常送信部106は、判断部104が通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断した場合、送信は行わない。
通常送信部106は、例えば、情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応する情報であって、受信したユーザ送信情報が有するユーザ識別情報と対応付けられた情報を、情報格納部101から読み出して送信する。
ここでのユーザ送信情報に対応する情報とは、例えば、ユーザ送信情報が有する情報により指定される情報である。ユーザ送信情報が有する情報により指定される情報とは、ユーザ送信情報が有するファイル名や属性名や項目名等の情報により指定する情報や、ユーザ送信情報が有するクエリ等により情報格納部101から検索された情報である。
なお、通常送信部106が、情報格納部101から取得した情報に対して、ユーザ送信情報が有する命令等に応じた処理や、予め指定された処理等を行って得られた情報を送信することも、ここでは、情報格納部101から情報を送信することと考えても良い。例えば、情報格納部101から取得した情報をテンプレート等に配置して送信することも、情報格納部101から情報を送信することと考えても良い。また、例えば、ユーザ送信情報が有する集計等の処理を実行する指示に応じて、情報格納部101に格納されている情報に対して実行された集計等の処理結果を送信することも、情報格納部101から情報を送信することと考えても良い。
通常送信部106の送信先は問わない。例えば、通常送信部106は、ユーザ送信情報の送信元となるユーザ端末30や、情報処理サーバ装置10や、他の装置等に、情報受信部102が受信したユーザ送信情報に対応する情報を送信する。送信先を指定する情報は、ユーザ送信情報に含まれていても良い。
通常送信部106は、例えば、情報格納部101に格納されている情報を、予め指定されたスタイルで送信する。情報を、予め指定されたスタイルで送信するということは、例えば、情報が表示される際の外観が、予め指定されたスタイルとなるように出力することである。ここでのスタイルとは、例えば、情報のレイアウトや、情報や、情報とともに表示されるボタン等の要素のデザイン等の様式や体裁である。例えば、通常送信部106は、情報格納部101に格納されている情報を、予め用意されたテンプレート等に配置して送信しても良いし、情報格納部101に格納されている情報に対し、予め指定されたCSS(カスケーディングスタイルシート)等のスタイルシートを適用して(あるいは対応付けて)送信することであってもよい。なお、通常送信部106が送信する情報のスタイルと、後述する参照送信部212が送信する情報のスタイルとが異なるスタイルであることが好ましい。異なるスタイルとすることで、通常ユーザと参照ユーザとの違いを、明確に示すことができる。
通常送信部106は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。通常送信部106は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。また、通常送信部106は、少なくとも一部が、MPUやメモリ等から実現されてもよい。蓄積部105の処理手順は、少なくとも一部がソフトウェアで実現されてもよく、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されていてもよい。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
参照情報送信部107は、1または2以上の参照ユーザが参照できるよう、情報格納部101に格納されている情報を送信する。参照ユーザとは、通常ユーザ以外のユーザであって、情報格納部101に格納されている情報の参照が許可されているユーザである。ここでの参照とは、情報を取得することと考えても良いし、情報を表示のすることや、閲覧すること考えても良い。また、情報を画像としてのみ表示あるいは閲覧することと考えても良いし、ハードディスク等の不揮発性の記録媒体等への移動や複製が不可となる態様でデータを出力することと考えても良い。参照ユーザは、情報格納部101に対して情報の蓄積が許可されていないユーザである。ここでの蓄積が許可されていないということは、情報の削除や更新も許可されていないことと考えてよい。
参照情報送信部107が、参照ユーザが参照できるよう情報を送信するということは、例えば、参照ユーザに対して情報を送信することと考えても良い。例えば、参照情報送信部107は、予め指定された1または2以上の参照ユーザに、情報を送信してもよい。この参照ユーザの送信先を指定する情報、例えば、メールアドレスやIPアドレス、アカウント等の情報は、予め図示しない格納部等に蓄積しておくようにしても良い。あるいは、ユーザ送信情報に含まれているユーザ識別情報が、参照ユーザのユーザ識別情報(以下、参照識別情報と称す)である場合、このユーザ送信情報の送信元となる参照ユーザに情報格納部101に格納されている情報を取得して送信しても良い。参照識別情報であるか否かの判断は、例えば、上述した判断部104が通常ユーザのユーザ識別情報を判断する処理と同様の処理により実現可能である。ただし、この場合、参照識別情報を予め図示しない格納部等に蓄積しておくようにして、この参照ユーザの参照識別情報を、上記の通常識別情報の代わりに用いる。
また、参照情報送信部107が、参照ユーザが参照できるよう情報を送信するということは、例えば、参照ユーザが参照可能な情報格納部(図示せず)や参照サーバ装置20に情報格納部101に格納されている情報を送信することと考えても良い。このことは、情報格納部101と、参照ユーザが参照可能な情報格納部(図示せず)あるいは参照サーバ装置20との間で、少なくとも一部の情報を同期させることと考えても良い。以下、この実施の形態においては、参照情報送信部107が、参照ユーザが参照可能な参照情報格納部202を備えた参照サーバ装置20に、情報格納部101の情報を送信する場合を例に挙げて説明する。この場合、参照情報送信部107が、情報格納部101に格納されている情報を送信するタイミング等は問わない。例えば、一定または不定のタイミングで情報を送信しても良いし、情報格納部101に格納されている情報に、追加や削除、変更等の変更が生じた場合に、情報を送信しても良い。送信する情報は、変更が行われた差分のみであっても良いし、全体を送信しても良い。
なお、参照情報送信部107が、情報格納部101の情報を送信する際に、通常送信部106と同様に、情報に対して、予め指定された処理等を行っても良いことはいうまでもない。
参照情報送信部107は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。参照情報送信部107は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
通常課金情報格納部108には、1また2以上の通常課金情報が格納される。通常課金情報は、通常ユーザの課金処理に関する情報である。通常課金情報は、例えば、通常ユーザに対して課金を行うために必要となる情報である。課金を行うとは、例えば、請求書を発行することや、課金される金額を、銀行口座や、クレジットカード等から引き落とす処理を行うことである。通常課金情報は、例えば、通常ユーザの通常識別情報を有する情報である。また、通常課金情報は、課金先を指定する情報を有していても良い。課金先を指定する情報は、通常識別情報が示すユーザ、あるいはユーザが属する法人等のグループの、クレジットカード番号や、自動引き落とし等の口座番号や、口座振り込みを指示するための口座番号等の情報や、請求書の送付先を示す情報等である。また、通常課金情報は、通常ユーザについて課金する金額を指定する情報や通常識別情報に対応するユーザや法人等の名前や名称等の情報を有していても良い。
参照課金情報格納部109には、1または2以上の参照課金情報が格納される。参照課金情報は、参照ユーザの課金処理に関する情報である点を除けば、上述した通常課金情報格納部108に格納される通常課金情報と同様の情報である。例えば、参照課金情報は、参照ユーザの参照識別情報を有する情報である。また、参照課金情報は、課金先を指定する情報を有していても良い。さらに、参照課金情報は、参照ユーザについて課金する金額を指定する情報や参照識別情報に対応するユーザや法人等の名前や名称等の情報を有していても良い。なお、通常ユーザと、参照ユーザとでは、情報格納部101に格納される情報に対して行うことができる処理が異なるため、参照課金情報に含まれる参照ユーザについて課金する金額は、上述した通常課金情報に含まれる通常ユーザについて課金する金額と異なる値とすることが好ましい。
課金処理部110は、通常課金情報格納部108に格納されている通常課金情報と、参照課金情報格納部109に格納されている参照課金情報とを用いて、通常ユーザと参照ユーザとで異なる金額の課金処理を行う。課金処理部110は、通常課金情報が有する課金先を指定する情報を用いて課金処理を行う。また、課金処理部110は、参照課金情報が有する課金先を指定する情報を用いて課金処理を行う。例えば、課金処理部110は、通常課金情報が有する課金先を指定する情報が示す送付先に、課金される金額を示す請求書を送付してもよく、課金先を指定する情報が示す銀行口座や、クレジットカードから、課金される金額を引き落とす。この金額は、例えば、通常課金情報が有する金額である。また、例えば、課金処理部110は、参照課金情報が有する課金先を指定する情報が示す送付先に、課金される金額を示す請求書を送付してもよく、課金先を指定する情報が示す銀行口座や、クレジットカードから、課金される金額を引き落とす。この金額は、例えば、参照課金情報が有する金額である。上述したように、通常課金情報が有する課金する金額と、参照課金情報が有する課金する金額とを、異なる金額としておくことで、通常ユーザと参照ユーザとで異なる金額の課金処理を行う異なる金額を課金することができる。なお、課金処理部110は、通常課金情報を用いて課金する場合に、予め図示しない格納部等に格納された通常ユーザに対応付けられた金額を課金するようにし、参照課金情報を用いて課金する場合に、予め図示しない格納部等に格納された参照ユーザに対応付けられた金額であって、上記の通常ユーザに対応付けられた金額とは異なる金額を課金するようにしてもよい。なお、ここでの課金処理は、課金処理の一部の処理であっても良い。
課金処理部110が課金処理を行うタイミング等は問わない。例えば、予め指定されたタイミングで課金処理を行っても良い。また、上述した通常課金情報や、参照課金情報が課金を行う時期、例えば、契約更新日等の情報を有するようにし、この時期に課金処理を行うようにしても良い。
課金処理部110は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。課金処理部110の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
参照受信部201は、情報処理サーバ装置10の参照情報送信部107から情報を受信する。参照受信部201が受信する情報は、情報処理サーバ装置10の情報格納部101に格納されていた情報である。ここでの情報格納部101に格納されていた情報とは、情報格納部101に格納されていた情報に対して、検索処理や、テンプレートに配置する等の、予め指定された処理等の処理を実行して取得された情報も含むと考えて良い。
参照受信部201は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。参照受信部201は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
参照情報格納部202は、参照受信部201が受信した情報が格納される。参照情報格納部202に格納される情報は、情報格納部101に格納されていた情報である。参照受信部201が受信した情報は、例えば、蓄積日時を示す情報と対応付けて格納される。
参照蓄積部203は、参照受信部201が受信した情報を、参照情報格納部202に蓄積する。
参照蓄積部203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。参照蓄積部203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
参照要求受信部204は、参照要求情報を受信する。参照要求情報は、参照情報格納部202に格納されている情報の送信を要求する情報である。また、参照要求情報は、ユーザ識別情報を有する情報である。参照要求受信部204は、例えば、ユーザ端末30から送信される参照要求情報を受信する。参照要求情報は、参照情報格納部202に格納されている情報を指定する情報を有していても良い。また、参照情報格納部202に格納されている情報の一部を抽出するための、検索キーや、検索式等の条件を有していても良い。参照要求情報が有するユーザ識別情報は、参照要求情報を送信するユーザ端末30を利用するユーザ、あるいは、このユーザ端末30を示すユーザ識別情報である。
参照要求受信部204は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。参照要求受信部204は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
参照識別情報格納部205には、1または2以上の参照識別情報が格納される。参照情報は、参照ユーザのユーザ識別情報である。参照ユーザは、情報格納部101に格納されている情報の参照が許可されたユーザである。参照情報格納部202には、上述したように、情報格納部101に格納されていた情報が格納されることから、本実施の形態においては、参照ユーザは、参照情報格納部202に格納される情報の参照が許可されたユーザと考えて良い。
なお、参照識別情報格納部205に、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が参照ユーザであるか否かを示す情報とを対応付けて有する情報を予め格納しておくようにし、この対応付けて有する情報の、参照ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報を参照識別情報と考えても良い。参照ユーザであるか否かを示す情報は、参照ユーザであることを示すフラグの情報であっても良いし、情報格納部101や参照情報格納部202に格納されている情報の参照を許可する情報であっても良い。この参照を許可する情報は、いわゆるパーミッション等の情報と考えても良い。
参照判断部206は、参照要求受信部204が受信した参照要求情報に含まれるユーザ識別情報が、参照ユーザのユーザ識別情報であるか判断する。参照判断部206は、参照識別情報格納部205に格納されている参照識別情報を用いて、参照ユーザのユーザ識別情報であるか判断する。
参照判断部206は、例えば、参照識別情報格納部205に格納されている参照識別情報において、参照要求受信部204が受信した参照要求情報に含まれるユーザ送信情報と一致する参照識別情報を検索し、一致する参照識別情報が検出された場合に、受信した参照要求情報が有するユーザ識別情報が参照ユーザのユーザ識別情報であると判断する。また、検出されなかった場合、参照ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。なお、ここでの参照識別情報は、上述したような参照ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報と考えても良い。
参照判断部206は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。参照判断部206の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
情報削除部207は、参照情報格納部202に格納されている情報が予め指定された条件を満たす場合に、情報を削除する。予め指定された条件とは、具体的には、削除を行うか否かを決定するための条件である。予め指定された条件は、例えば、時間に関する条件である。例えば、情報削除部207は、蓄積日時から現在までの経過時間が、予め指定された時間以上である情報を削除する。また、週末や月末等の予め指定されたタイミングに情報を削除しても良い。また、予め指定された条件は、情報に対する参照状況に関する条件である。例えば、情報に対して、参照回数をカウントするようにし、参照回数が、予め指定された回数を超えた場合に、情報削除部207は情報を削除しても良い。このように、予め指定された条件を満たす情報を削除することで、情報のセキュリティを保つことができる。
情報削除部207は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。情報削除部207の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、予め指定された条件は、図示しない格納部等に予め格納されていても良いし、処理手順を示すソフトウェア等に条件を用いた判断処理が予め組み込まれていても良い。
承認指示受信部208は、ユーザから、承認指示を受信する。承認指示は、ユーザ識別情報を有する情報であって、参照情報格納部202に格納された1以上の情報に対して承認を与えるための指示である。ユーザから受信するということは、ユーザ端末30から受信することと考えて良い。承認を与えるということは、例えば、情報の内容を認めたり受け入れたりすることや、情報が正しいことや事実であることを保証したり、確認すること等である。また、情報の内容を理解したことや、情報を参照したことを認めることであっても良い。
承認指示受信部208は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。承認指示受信部208は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
承認識別情報格納部209は、1または2以上の承認識別情報が格納される。承認識別情報は、承認ユーザのユーザ識別情報である。承認ユーザとは、参照情報格納部202に格納されている情報に対して承認が可能な参照ユーザである。
なお、承認識別情報格納部209に、ユーザ識別情報と、ユーザ識別情報が承認ユーザであるか否かを示す情報とを対応付けて有する情報を予め格納しておくようにし、この対応付けて有する情報の、承認ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報を承認識別情報と考えても良い。承認ユーザであるか否かを示す情報は、承認ユーザであることを示すフラグの情報であっても良いし、承認を行うことを許可する情報であっても良い。
承認判断部210は、承認指示受信部208が受信した承認指示が有するユーザ識別情報が、承認ユーザのユーザ識別情報であるか否かを判断する。承認判断部210は、承認識別情報格納部209に格納されている承認識別情報を用いて、承認ユーザのユーザ識別情報であるか判断する。
承認判断部210は、例えば、承認識別情報格納部209に格納されている承認識別情報において、承認指示受信部208が受信した承認指示に含まれるユーザ送信情報と一致する承認識別情報を検索し、一致する承認識別情報が検出された場合に、受信した承認指示が有するユーザ識別情報が承認ユーザのユーザ識別情報であると判断する。また、検出されなかった場合、承認ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。なお、ここでの承認識別情報は、上述したような承認ユーザであることを示す情報と対応付けられたユーザ識別情報と考えても良い。
承認判断部210は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。承認判断部210の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
承認設定部211は、承認判断部210が、承認ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、参照情報格納部202に格納された1以上の情報に対して、承認されたことを示す情報である承認済情報を対応づける。例えば、承認設定部211は、参照情報格納部202に格納されている1以上の情報、あるいは、この情報の識別情報と、承認済情報とを対応付けた情報を、図示しない格納部等に蓄積する。情報の識別情報とは、例えば、情報のファイル名や、データベース名や、レコード名等であっても良いし、情報のポインタ等であっても良い。承認済情報は、例えば、承認ユーザのユーザ識別情報を有する情報である。承認された情報と対応付けられた承認ユーザのユーザ識別情報を、承認済情報と考えても良い。
承認設定部211は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。承認設定部211の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
参照送信部212は、参照判断部206が参照ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、参照要求情報が要求する情報を、参照情報格納部202から読み出して、参照要求情報が有するユーザ識別情報が示すユーザに送信する。ユーザに送信するとは、ユーザ端末30に送信することと考えて良い。参照送信部212は、参照ユーザが参照できるような態様で情報を送信する。例えば、参照ユーザによる参照が、情報をラスタ形式の画像に変換した出力である場合、参照送信部212は、情報をラスタライズして参照ユーザに送信する。また、例えば、参照ユーザによる参照が、情報のコピー等を許可しない態様による情報を出力、例えば表示である場合、参照送信部212は、コピーができないような態様の情報を参照ユーザに送信する。
参照送信部212は、参照要求情報が要求する情報とは、例えば、参照要求情報が有するファイル名や属性名や項目名等の情報により指定する情報や、ユーザ送信情報が有するクエリ等により参照情報格納部202から検索された情報である。
なお、参照送信部212が、参照情報格納部202から取得した情報に対して、参照要求情報が有する命令等に応じた処理や、予め指定された処理等を行って得られた情報を送信することも、ここでは、参照要求情報が要求する情報を送信することと考えても良い。例えば、参照情報格納部202から取得した情報をテンプレート等に配置して送信することも、参照要求情報が要求する情報を送信することと考えても良い。また、例えば、参照要求情報が有する集計等の処理を実行する指示に応じて、参照情報格納部202に格納されている情報に対して実行された集計等の処理結果を送信することも、参照要求情報が要求する情報を送信することと考えても良い。
また、参照送信部212は、承認済情報と対応付けられた情報を、承認済情報と対応付けて送信する。なお、承認設定部211が設定した承認済情報と、参照送信部212が送信する承認済情報とは、同じ情報であっても、1対1等で対応付けられた異なる情報であっても良い。例えば、承認設定部211が設定した承認済情報が、承認ユーザのユーザ識別情報であり、参照送信部212が情報と対応付けて送信する承認済情報は、承認ユーザに対応するマーク等の画像であっても良い。
参照送信部212は、例えば、参照情報格納部202から取得した情報を、上述した通常送信部106と同様に、予め指定されたスタイルで送信する。なお、参照送信部212が送信する情報のスタイルと、通常送信部106が送信する情報のスタイルとが異なるスタイルであることが好ましい。異なるスタイルとすることで、通常ユーザと参照ユーザとの違いを、明確に示すことができる。
参照送信部212は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。参照送信部212は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。
ユーザ端末30は、ユーザが利用する端末装置である。ユーザ端末30は、例えば、コンピュータや、携帯電話、携帯情報端末、タブレット状端末、いわゆるスマートフォン等の多機能携帯電話等により実現可能である。ユーザ端末30は、図示していないが、ユーザ送信情報や参照要求情報を送信するための送信部や、ユーザ送信情報や参照要求情報等を入力するための入力部や、情報処理サーバ装置10や参照サーバ装置20が送信する情報を受信する受信部や、受信部が受信した情報を表示するための表示部等を備えている。なお、これらの処理部等は、公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
なお、ここでは、通常ユーザが利用するユーザ端末30と、参照ユーザが利用するユーザ端末30とが同じものである場合を例に挙げて説明したが、例えば、通常ユーザが利用するユーザ端末30と、参照ユーザが利用するユーザ端末30とを異なるユーザ端末としても良い。例えば、通常ユーザが利用するユーザ端末は、図示していないが、ユーザ送信情報を送信するための送信部や、ユーザ送信情報等を入力するための入力部や、情報処理サーバ装置10が送信する情報を受信する受信部や、受信部が受信した情報を表示するための表示部等を備えているようにしてもよい。一方で、参照ユーザが利用するユーザ端末30は、図示していないが、参照要求情報を送信するための送信部や、参照要求情報等を入力するための入力部や、参照サーバ装置20が送信する情報を受信する受信部や、受信部が受信した情報を表示するための表示部等を備えているようにしても良い。
次に、情報処理システム1の情報処理サーバ装置10の動作の一例について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)情報受信部102は、ユーザ端末30からユーザ送信情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS102に進み、受信していない場合、ステップS108に進む。
(ステップS102)判断部104は、ステップS101で受信したユーザ送信情報から、ユーザ識別情報を取得する。
(ステップS103)判断部104は、ステップS101で取得したユーザ識別情報が通常ユーザのユーザ識別情報であるか否かを判断する。判断部104は、具体的には、通常識別情報格納部103に格納されている通常識別情報の中に、ユーザ識別情報と一致するものがあるか否かを判断し、一致するものがある場合、通常ユーザのユーザ識別情報であると判断する。一致するものがない場合、判断部104は、通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。通常ユーザのユーザ識別情報である場合、ステップS104に進み、通常ユーザのユーザ識別情報でない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS104)蓄積部105は、ステップS101で受信したユーザ送信情報が、ユーザ送信情報に対応する情報を蓄積する指示を有するものであるか否かを判断する。蓄積する指示を有する場合、ステップS105に進み、有さない場合、ステップS106に進む。
(ステップS105)蓄積部105は、ステップS101で受信したユーザ送信情報に対応する情報を、情報格納部101に蓄積する。
(ステップS106)通常送信部106は、ステップS101で受信したユーザ送信情報が、ユーザ送信情報に対応する情報を送信する指示を有するものであるか否かを判断する。送信する指示を有する場合、ステップS107に進み、有さない場合、ステップS101に戻る。なお、ユーザ送信情報に対応する情報を蓄積した場合において、この蓄積した情報を通常送信部106がユーザ送信情報の送信元等に送信する場合、上記の蓄積する指示を、送信する指示であると判断しても良い。
(ステップS107))蓄積部105は、ステップS101で受信したユーザ送信情報に対応する情報を送信する。例えば、ユーザ送信情報に対応する情報を、ユーザ送信情報の送信元となるユーザ端末30に送信する。ユーザ送信情報に対応する情報は、ステップS105で蓄積した情報であっても良い。
(ステップS108)参照情報送信部107は、情報格納部101に格納された情報を参照サーバ装置20に送信するタイミングであるか否かを判断する。例えば、参照情報送信部107は、予め指定された日時であるか否かを判断し、予め指定された日時であれば、送信するタイミングであると判断する。送信するタイミングである場合、ステップS109に進み、送信するタイミングでない場合、ステップS110に進む。
(ステップS109)参照情報送信部107は、情報格納部101に格納された情報を参照サーバ装置20に送信する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS110)課金処理部110は、課金処理を行うタイミングであるか否かを判断する。例えば、課金処理部110は、予め指定された日時であるか否かを判断し、予め指定された日時であれば、課金処理を行うタイミングであると判断する。課金処理を行うタイミングである場合、ステップS111に進み、タイミングでない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS111)課金処理部110は、カウンターmの値に1を代入する。
(ステップS112)課金処理部110は、通常課金情報格納部108に、m番目の通常課金情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS113に進み、ない場合、ステップS116に進む。
(ステップS113)課金処理部110は、m番目の通常課金情報が示す通常ユーザに対して、課金処理を行うタイミングであるか否かを判断する。課金処理を行うタイミングである場合、ステップS114に進み、タイミングでない場合、ステップS115に進む。m番目の通常課金情報が示す通常ユーザとは、例えば、m番目の通常課金情報が有する通常識別情報が示すユーザである。
(ステップS114)課金処理部110は、m番目の通常課金情報を用いて課金処理を行う。
(ステップS115)課金処理部110は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS112に戻る。
(ステップS116)課金処理部110は、カウンターnの値に1を代入する。
(ステップS117)課金処理部110は、参照課金情報格納部109に、n番目の参照課金情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS118に進み、ない場合、ステップS101に進む。
(ステップS118)課金処理部110は、n番目の参照課金情報が示す参照ユーザに対して、課金処理を行うタイミングであるか否かを判断する。課金処理を行うタイミングである場合、ステップS119に進み、タイミングでない場合、ステップS120に進む。n番目の参照課金情報が示す参照ユーザとは、例えば、n番目の参照課金情報が有する参照識別情報が示すユーザである。
(ステップS119)課金処理部110は、n番目の参照課金情報を用いて課金処理を行う。
(ステップS120)課金処理部110は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS117に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、情報処理システム1の参照サーバ装置20の動作の一例について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)参照受信部201は、情報処理サーバ装置10から送信された、情報格納部101に格納されていた情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS202に進み、受信していない場合、ステップS203に進む。
(ステップS202)参照蓄積部203は、ステップS201で受信した情報を、参照情報格納部202に蓄積する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS203)参照要求受信部204は、ユーザ端末30から送信される参照要求情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS204に進み、受信していない場合、ステップS209に進む。
(ステップS204)参照判断部206は、ステップS203で受信した参照要求情報からユーザ識別情報を取得する。
(ステップS205)参照判断部206は、ステップS203で取得したユーザ識別情報が参照ユーザのユーザ識別情報であるか否かを判断する。参照判断部206は、具体的には、参照識別情報格納部205に格納されている参照識別情報の中に、ユーザ識別情報と一致するものがあるか否かを判断し、一致するものがある場合、参照ユーザのユーザ識別情報であると判断する。一致するものがない場合、参照判断部206は、参照ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。参照ユーザのユーザ識別情報である場合、ステップS206に進み、参照ユーザのユーザ識別情報でない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS206)参照送信部212は、ステップS203で受信した参照要求情報が示す情報に対応付けられた承認済情報があるか否かを判断する。例えば、参照送信部212は、参照要求情報が示す情報に対応付けられた承認済情報が、図示しない格納部等に格納されているか否かを判断する。ある場合、ステップS207に進み、ない場合、ステップS208に進む。
(ステップS207)参照送信部212は、ステップS203で受信した参照要求情報が示す情報を参照情報格納部202から取得し、取得した情報と、この情報に対応付けられた承認済情報とを対応付けて参照要求情報の送信元となるユーザ端末30に送信する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS208)参照送信部212は、ステップS203で受信した参照要求情報が示す情報を参照情報格納部202から取得し、取得した情報を参照要求情報の送信元となるユーザ端末30に送信する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS209)承認指示受信部208は、承認指示を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS210に進み、受信していない場合、ステップS213に進む。
(ステップS210)承認判断部210は、受信した承認指示が有するユーザ識別情報を取得する。
(ステップS211)承認判断部210は、ステップS210で取得したユーザ識別情報が承認ユーザのユーザ識別情報であるか否かを判断する。承認判断部210は、具体的には、承認識別情報格納部209に格納されている承認識別情報の中に、ユーザ識別情報と一致するものがあるか否かを判断し、一致するものがある場合、承認ユーザのユーザ識別情報であると判断する。一致するものがない場合、承認判断部210は、承認ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。承認ユーザのユーザ識別情報である場合、ステップS212に進み、参照ユーザのユーザ識別情報でない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS212)承認判断部210は、ステップS209で受信した承認指示が示す情報に、承認済情報を対応付ける。具体的には、承認判断部210は、承認指示が示す情報に対応付けた承認済情報を図示しない格納部等に蓄積する。例えば、承認判断部210は、承認済情報を管理する情報であって、承認指示が示す情報と、承認指示が示す承認ユーザに対応付けられた承認済情報とを有する情報を、図示しない格納部等に蓄積する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS213)情報削除部207は、参照情報格納部202に格納されている情報に対して削除の処理を行うタイミングであるか否かを判断する。削除の処理を行うタイミングである場合、ステップS214に進み、タイミングでない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS214)情報削除部207は、カウンターnの値に1を代入する。
(ステップS215)情報削除部207は、参照情報格納部202にn番目の情報が格納されているか否かを判断する。格納されている場合、ステップS216に進み、格納されていない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS216)情報削除部207は、n番目の情報が、削除を行うか否かを判断するための条件を満たすか否かを判断する。満たす場合、ステップS217に進み、満たさない場合、ステップS218に進む。
(ステップS217)情報削除部207は、n番目の情報を参照情報格納部202から削除する。
(ステップS218)情報削除部207は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS215に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における情報処理システム1の具体的な動作について説明する。
図4は、情報処理システム1の概念図である。ここでは一例として、情報処理システム1が、情報処理サーバ装置10と、参照サーバ装置20と、通常ユーザが利用するユーザ端末30と、参照ユーザが利用するユーザ端末30とを備えている場合を例に挙げて説明する。通常ユーザが利用するユーザ端末30を、ここでは通常ユーザ端末30aとする。また、参照ユーザが利用するユーザ端末30を、ここでは参照ユーザ端末30bとする。情報処理サーバ装置10は、例えば、企業内のLANに接続されたサーバ装置である。また、参照サーバ装置20は、例えば、WAN等に接続されたサーバ装置である。参照サーバ装置20は、例えば、いわゆるクラウドを構成するサーバ装置であっても良い。
図5は、通常識別情報格納部103に格納されている通常識別情報を管理する通常識別情報管理表である。通常識別情報管理表は、「通常ID」という属性を有している。「通常ID」は、通常識別情報を示す属性である。
ユーザ識別情報が「A100187」である通常ユーザが、情報処理サーバ装置10に情報を蓄積するために、通常ユーザ端末30aから、蓄積対象となる情報と、上記のユーザユーザ識別情報と対応付けて有するユーザ送信情報を送信したとする。通常ユーザは、例えば、企業の経理業務の担当者であったとする。蓄積する情報は、例えば、帳票に入力される情報であるとする。また、このユーザ送信情報は、例えば情報を蓄積する指示と、その蓄積結果を送信させる指示とを有しているものとする。
情報処理サーバ装置10の情報受信部102は、蓄積対象となる情報とユーザ識別情報「A100187」とを有するユーザ送信情報を通常ユーザ端末30aから受信する。
判断部104は、情報受信部102が受信したユーザ送信情報から、ユーザ識別情報「A100187」を取得する。そして、判断部104は、図5に示した通常識別情報管理表において、このユーザ識別情報「A100187」と一致する通常識別情報を検索する。ここでは図5に示した通常識別情報管理表の行(レコード)の中に、「通常ID」の値が、ユーザ識別情報「A100187」と一致する行があるため、一致する通常識別情報があると判断され、判断部104は、ユーザ送信情報が有するユーザ識別情報が、通常ユーザのユーザ識別情報、即ち通常識別情報であると判断する。なお、一致する行がない場合、判断部104は、通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。
判断部104が、通常ユーザのユーザ識別情報であると判断したため、蓄積部105は、情報受信部102が受信したユーザ送信情報が、情報を蓄積する指示を有するか否かを判断する。ここでは、情報を蓄積する指示を有していたとすると、蓄積部105は、ユーザ送信情報が有する蓄積対象となる情報を、情報格納部101に蓄積する。ここでは、例えば、予め指定された帳票のテンプレート等を取得し、ユーザ送信情報に含まれていた帳票に入力される情報をこのテンプレート等に入力することにより帳票の情報を作成する。そして、作成された帳票の情報を情報格納部101に蓄積する。ここでは、例えば、蓄積部105がテンプレート等を用いて作成した帳票の情報は、ユーザ送信情報に対応する情報が蓄積された帳票と、帳票に格納された情報を選択的に表示するためのボタン等を備えたインターフェース画面を表示するための情報とを備えた情報であり、例えば、この帳票の情報は、HTML等のマークアップ言語で記載された情報であるとする。ここでは、蓄積された帳票の情報のファイル名が「会計帳票2013年8月」であったとする。また、この帳票の情報は、通常ユーザのために予め用意されたCSS(カスケーディングスタイルシート)ファイル等のスタイルシートの情報と対応付けられているものとする。
また、情報受信部102が受信したユーザ送信情報が、蓄積部105が蓄積した情報をユーザ送信情報の送信元となる通常ユーザ端末30aに送信する指示を有していたとすると、通常送信部106は、上記で蓄積した帳票の情報を、通常ユーザ端末30aに送信する。このとき、この帳票の情報と対応付けられたCSSファイル等のスタイルシートの情報も、帳票の情報とともに送信される。
通常ユーザ端末30aの図示しない受信部が、情報処理サーバ装置10から送信されるスタイルシートの情報と対応付けられた帳票の情報を受信すると、通常ユーザ端末30aの図示しない表示部は、受信した帳票の情報と、スタイルシートの情報とを用いて、帳票の画面を作成し、作成した帳票の画面を図示しないモニタ等に表示する。ここでは、図示しない表示部は、例えば、最初に、帳票のインターフェース画面を表示するものとする。
図6は、通常ユーザ端末30aで表示された帳票のインターフェース画面である。画面に表示されるボタンや、このボタンのレイアウト等は、スタイルシートの情報で指定されているものとする。例えば、ここでは、帳票を選択するボタン等が、上から下に向かって、折り返して二列で配列されているものとする。
通常ユーザは、図6に示したインターフェース画面を操作することで、ユーザ送信情報により蓄積した情報を含む帳票の画面を適宜表示することが可能となる。また、この表示された帳票を介して入力した情報は、例えば、ユーザ送信情報として、情報処理サーバ装置10に送信される。
ここで、仮に、参照ユーザが、参照ユーザ端末30bから参照ユーザのユーザ識別情報を有するユーザ送信情報を情報処理サーバ装置10に送信したとしても、通常識別情報格納部103にこの参照ユーザのユーザ識別情報と一致する通常識別情報は格納されておらず、判断部104が、ユーザ送信情報に含まれるユーザ識別情報が通常ユーザのユーザ識別情報でないと判断するため、ユーザ送信情報に応じた情報の蓄積や送信は行われない。
参照情報送信部107は、例えば、情報格納部101に格納されている情報に、変更(例えば情報の蓄積等)があるか否かを監視しており、変更があった場合に、情報格納部101に格納されている情報を、参照サーバ装置20に送信するタイミングであると判断する。ここでは、上記のように、ファイル名が「会計帳票2013年8月」である帳票のファイルが、情報格納部101に蓄積されたため、参照情報送信部107は、情報を送信するタイミングであると判断する。
情報を送信するタイミングであるため、参照情報送信部107は、情報格納部101に格納されている情報を、参照サーバ装置20に送信する。ここでは、参照情報送信部107は、情報格納部101に格納されている情報のうちの変更された情報、ここでは、ファイル名が「会計帳票2013年8月」である帳票のファイルだけを、参照サーバ装置20に送信する。
参照サーバ装置20の参照受信部201は、情報処理サーバ装置10の参照情報送信部107から送信される情報、ここでは、ファイル名が「会計帳票2013年8月」である帳票のファイル、を受信する。参照蓄積部203は、受信した情報を、参照情報格納部202に蓄積、ここでは追記する。
次に、ユーザ識別情報が「B100568」である参照ユーザが、参照ユーザ端末30bから、参照サーバ装置20の参照情報格納部202に格納されている、ファイル名が「会計帳票2013年8月」である帳票のファイルの参照を要求する参照要求情報を参照サーバ装置20に送信したとする。参照ユーザは、上述した通常ユーザと同じ企業の、経理業務担当者以外の社員、例えば、営業職の社員であったとする。参照要求情報は、例えば、ユーザ識別情報「B100568」と、要求するファイル名「会計帳票2013年8月」とを有する情報であるとする。
図7は、参照識別情報格納部205に格納されている参照識別情報を管理する参照識別情報管理表である。参照識別情報管理表は、「参照ID」という属性を有している。「参照ID」は、参照識別情報を示す属性である。
参照サーバ装置20の参照要求受信部204が、参照ユーザ端末30bから上述した参照要求情報を受信すると、参照判断部206は、この参照要求情報からユーザ識別情報「B100568」を取得し、図7に示した参照識別情報管理表において、このユーザ識別情報「B100568」と一致する参照識別情報を検索する。ここでは図7に示した参照識別情報管理表の行(レコード)の中に、「参照ID」の値が、ユーザ識別情報「B100568」と一致する行があるため、一致する参照識別情報があると判断され、参照判断部206は、参照要求情報が有するユーザ識別情報が、参照ユーザのユーザ識別情報、即ち参照識別情報であると判断する。なお、一致する行がない場合、参照判断部206は、参照ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。
参照判断部206が、参照ユーザのユーザ識別情報であると判断したため、参照送信部212は、参照要求情報が示す情報を送信する処理を行う。ここではまず、参照情報格納部202から、参照要求情報が指定するファイル名が「会計帳票2013年8月」である帳票のファイルを読み出す。次に、参照送信部212は、この参照要求情報に対応付けられた承認済情報があるか否かを判断する。
図8は、参照情報格納部202に格納されている情報と、この情報に対応付けられた承認済情報とを管理する承認管理情報を示す図である。承認管理情報は、例えば、参照情報格納部202や、図示しない格納部等に蓄積される。承認管理情報は、「承認情報ID」と、「承認済情報」とを有している。「承認情報ID」は、ここでは、承認された情報のファイル名である。「承認済情報」は、承認済情報であり、ここでは、承認した参照ユーザのユーザ識別情報であるとする。
参照送信部212は、図8に示した承認管理情報において、「承認情報ID」が参照要求情報が指定するファイル名「会計帳票2013年8月」と一致するレコード(行)を検索する。ここでは、一致するレコードが検出されなかったとする。
このため、参照送信部212は、上記で読み出したファイル名が「会計帳票2013年8月」である情報を、予め参照ユーザ用に用意されたCSSファイル等のスタイルファイルを対応付けて、参照要求情報の送信元となる参照ユーザ端末30bに送信する。このスタイルシートは、上述した通常ユーザ向けに予め用意されたスタイルシートと実質的に異なるものであるとする。具体的には、表示されるレイアウトや、各要素の表示形態等が異なるものであるとする。
参照ユーザ端末30bの図示しない受信部が、参照サーバ装置20から送信されるスタイルシートの情報と対応付けられた帳票の情報を受信すると、参照ユーザ端末30bの図示しない表示部は、受信した帳票の情報と、スタイルシートの情報とを用いて、帳票の画面を作成し、作成した帳票の画面を図示しないモニタ等に表示する。ここでは、図示しない表示部は、例えば、最初に、帳票のインターフェース画面を表示するものとする。
図9は、参照ユーザ端末30bで表示された帳票のインターフェース画面である。画面に表示されるボタンや、このボタンのレイアウト等は、スタイルシートの情報で指定されているものとする。例えば、ここでは、帳票を選択するボタン等が、三列に配列されたタイル形状のボタンで表示されるものとする。
通常ユーザ端末30aで表示する際に利用されるスタイルファイルと、参照ユーザ端末30bで表示する際に利用されるスタイルファイルとが異なるため、情報格納部101に格納されていた同じ情報を表示しても、図6及び図9に示すように、表示される画面は異なる画面となる。
参照ユーザは、図9に示したインターフェース画面を操作することで、ユーザ送信情報により蓄積した情報を含む帳票の画面を適宜表示することが可能となる。これにより、参照ユーザは、元々、情報格納部101に格納されていた情報を参照することが可能となる。
ここで、例えば、ユーザ識別情報が「B100568」である参照ユーザが、一の帳票の情報を表示していたとする
図10は、参照ユーザ端末30bが表示している帳票の情報を示す図である。
そして、この参照ユーザが、表示している帳票の情報に対して、承認を与えようと考え、メニュー等を操作して、表示されている帳票の情報に対して承認を与える操作を行ったとすると、参照ユーザ端末30bの図示しない送信部が、表示中の帳票の情報に対して、承認を与えるための承認指示を、参照サーバ装置20に送信する。この承認指示は、例えば、参照ユーザのユーザ識別情報である「B100568」と、表示中の帳票の情報の識別情報である「仕訳20130923」を有する情報であるとする。表示中の帳票の情報の識別情報は、ここでは帳票のファイル名であるとする。
参照サーバ装置20の承認指示受信部208は、参照ユーザ端末30bから送信される承認指示を受信する。
図11は、承認識別情報格納部209に格納されている承認識別情報を管理する承認識別情報管理表である。承認識別情報管理表は、「承認ID」という属性を有している。「承認ID」は、承認識別情報を示す属性である。
参照サーバ装置20の承認指示受信部208が、参照ユーザ端末30bから上述した承認指示を受信すると、承認判断部210は、この承認指示からユーザ識別情報「B100568」を取得し、図11に示した承認識別情報管理表において、このユーザ識別情報「B100568」と一致する承認識別情報を検索する。ここでは図7に示した参照識別情報管理表の行(レコード)の中に、「参照ID」の値が、ユーザ識別情報「B100568」と一致する行があるため、一致する参照識別情報があると判断され、承認判断部210は、承認指示が有するユーザ識別情報が、承認が可能なユーザである承認ユーザのユーザ識別情報、即ち承認識別情報であると判断する。なお、一致する行がない場合、承認判断部210は、承認ユーザのユーザ識別情報でないと判断する。
承認判断部210が承認ユーザのユーザ識別情報であると判断したため、承認設定部211は、承認指示が有するユーザ識別情報「B100568」を「承認済情報」として、また、承認指示が有する承認対象となる帳票の情報の識別情報(ここではファイル名)である「仕訳20130923」を「承認情報ID」として有するレコードを、図8に示した承認管理情報に追記する。これにより、承認済情報が、参照情報格納部202に格納されている承認の対象となる情報に対応付けられたこととなる。
図12は、変更後の承認管理情報を示す図である。
ここで、例えば、参照受信部201が、参照ユーザ端末30bから、参照情報格納部202に格納されている「仕訳20130923」というファイル名の情報の参照を要求する参照要情報を受信したとし、この参照要求情報のユーザ識別情報が、参照ユーザのユーザ識別情報であると判断されたとする。参照送信部212は、このファイル名「仕訳20130923」という情報を、参照情報格納部202から読み出す。次に、参照送信部212は、図12に示した承認管理情報において、「承認情報ID」の値が「仕訳20130923」と一致するレコードを検索する。ここでは、一致するレコードが検出されたとする。参照送信部212は、検出したレコードの「承認ID」の値である「B100568」を取得する。更に、ここでは、参照送信部212は、取得した「承認ID」の値に対応した承認印の画像を、参照サーバ装置20内の図示しない格納部から取得する。例えば、図示しない格納部に、参照識別情報と、この参照識別情報が示す参照ユーザの印鑑の画像とを対応付けた情報を予め格納しておき、この情報から、「承認ID」の値である参照ユーザのユーザ識別情報と対応付けられた印鑑の画像を取得する。そして、参照送信部212は、上記で読み出したファイル名が「仕訳20130923」である情報と、取得した印鑑の画像とを対応付けて参照ユーザ端末30bに送信する。印鑑の画像は、承認済情報として用いられる参照ユーザのユーザ識別情報と対応しているものであるから、参照情報格納部202から取得した情報と対応付けて送信される印鑑の画像も、参照済情報と考えて良い。
参照ユーザ端末30bは、受信したファイル名が「仕訳20130923」である情報の、承認済情報である印鑑の画像を配置する位置に、受信した情報と対応付けられて送信された印鑑の画像を配置して、モニタ等に表示する。
図13は、参照ユーザ端末30bによる承認済の情報の表示例を示す図である。図に示すように、承認印を表示する位置13に、承認済情報として送信された印鑑の画像14が表示されている。
ここで、例えば、毎日の予め指定された日時に参照情報格納部202に格納されている情報を削除する処理を実行することが、予め設定されており、情報削除部207が、図示しない時計等から取得した現在の日時により、参照情報格納部202に格納されている情報を削除する処理を行うタイミングになったと判断したとする。
図14は、参照情報格納部202に格納されている情報を管理する参照情報管理表である。参照情報管理表は、「情報ID」と「蓄積日時」という項目を有している。「情報ID」は、参照情報格納部202に格納されている情報の識別情報であり、ここでは、例えばファイル名であるとする。「蓄積日時」は、情報が蓄積された日時であるとする。
情報削除部207は、図14に示した参照情報管理表の各レコード(行)が、予め指定された削除対象を判断するための条件を満たすか否かを判断する。ここでは、この条件は、蓄積されてから現在の日時までの経過時間が、90日以上であるという条件であったとする。情報削除部207は、例えば、図14に示した参照情報管理表の各レコード(行)から、「蓄積時刻」を、時刻が古い順に順次読み出し、現在の日時との差を算出する。現在の時刻は、例えば、「2013年9月25日」であったとする。そして、その差が、90日以上であれば、その「蓄積日時」を有するレコードを参照情報管理表から削除して、このレコードの「情報ID」が示す情報を参照情報格納部202から削除する。
例えば、図14において、「蓄積日時」が「2013年6月2日」であるレコードとこれに対応する情報は、現在の時刻よりも90日以上前の日時であるため削除される。また、「蓄積日時」が「2013年7月3日」であるレコードとこれに対応する情報は、現在の時刻よりも90日以上前の日時であるため削除されない。なお、削除されないレコード検出された時点で削除する処理を終了しても良い。
このように参照情報格納部202に格納された情報を削除することで、不要な情報を削除してセキュリティを向上させることができる。
ここで、例えば、毎月の予め指定された日時に課金処理を行うことが、予め設定されており、課金処理部110が、図示しない時計等から取得した現在の日時により、ユーザに対して課金処理を行うタイミングになったと判断したとする。
図15は、通常課金情報格納部108に格納されている通常課金情報を管理する通常課金管理表である。通常課金管理表は、「通常ID」と、「契約期限」と、「課金先」という属性を有している。「通常ID」は、通常識別情報である。「契約期限」は、情報処理システム1を利用するための契約、あるいは情報処理システム1により提供される機能やサービスを利用するための契約の期限であり、ここでは、この「契約期限」の次の月に、課金が行われるものとする。「課金先」は、課金先の情報であり、この課金先に対して課金処理が行われる。
図16は、参照課金情報格納部109に格納されている参照課金情報を管理する参照課金管理表である。参照課金管理表は、「参照ID」と、「契約期限」と、「課金先」という属性を有している。「参照ID」は、参照識別情報である。「契約期限」は、情報処理システム1やその一部を利用するための契約、あるいは情報処理システム1やその一部により提供される機能やサービスを利用するための契約の期限であり、ここでは、この「契約期限」の次の月に、課金が行われるものとする。「課金先」は、課金先の情報であり、この課金先に対して課金処理が行われる。
課金処理部110は、図15に示した通常課金管理表の一のレコードの「契約期限」の値を取得し、この値が、現在の日時が含まれる月よりも前の月であるか否かを判断する。そして、前の月であれば、課金処理を行う。例えば現在の日時が含まれる月が「2013年9月」であったとする。
まず、課金処理部110は、図15に示した通常課金管理表の上から1行目のレコードの「契約期限」の値「2013年8月」を取得し、この値が、「2013年9月」より前であるか否かを判断する。ここでは前であるため、課金処理部110は、課金処理を行う。例えば、1行目のレコードの「課金先」の情報である「請求書:東京都千代田区…」という情報を取得し、取得した情報の先頭の文字列が「請求書:」であるため、それ以降の文字列が示す住所に、請求書を発行する処理を行う。なお、請求書を発行する処理は、例えば、経理の担当者等に、請求書の発行を依頼する処理等の、請求書を発行する処理の一部の処理であっても良い。このとき、課金する金額、即ち、請求金額は、通常ユーザに対して予め対応付けられた金額とする。この金額は、例えば、図示しない記憶媒体等に予め蓄積しておく。なお、「契約期限」の値が、現在の月よりも前でなければこのレコードに対応するユーザに対して課金処理は行わない。
また、同様に2行目以降のレコードについても同様の処理を行う。なお、「課金先」の値の先頭の文字列が「自動引き落とし:」である場合、それ以降の文字列が示す銀行口座等から自動引き落としを行う。
そして、全てのレコードについて処理が終了した場合、同様の処理を、図16に示した参照課金管理表についても行う。即ち、課金処理部110は、図16に示した参照課金管理表の一のレコードの「契約期限」の値を取得し、この値が、現在の日時が含まれる月よりも前の月であるか否かを判断する。そして、前の月であれば、課金処理を行う。課金処理は、通常課金管理表を用いた場合と同様の処理が、参照課金管理表の「課金先」の情報を用いて行われる。
ただし、参照課金管理表を用いた場合に課金する金額(例えば、請求する金額)は、通常課金管理表を用いた場合に課金する金額とは異なる金額とする。例えば、参照課金管理表を用いた場合に課金する金額は、実行できる処理が制限されていることから、通常課金管理表を用いた場合に課金する金額よりも少ない金額とする。あるいは、通常ユーザについては、別途、基本料金等が企業等から支払われている場合においては、参照課金管理表を用いた場合に課金する金額は、通常課金管理表を用いた場合に課金する金額より多い金額としてもよい。
なお、通常課金管理表と参照課金管理表とを用いてそれぞれ課金処理を行う場合、全てのレコードについて「契約期限」の値に基づいて、課金を行うか否かを判断する代わりに、上述した情報削除部207による情報の削除の処理と同様に、各管理表について「契約期限」の値が古いものから、順に課金処理を行うか否かの判断を行うようにして、課金処理が不要であると判断されるレコードが検出された時点で、各管理表についての処理を終了しても良い。
以上、本実施の形態によれば、参照ユーザが情報を蓄積できないようにすることができ、例えば、誤った情報の蓄積や、改ざん等が行われないようにして、情報を適切に管理することができる。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(情報受信部や、通常送信部、参照情報送信部等など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
なお、上記各実施の形態における情報処理システムを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ユーザから送信された情報であって、ユーザ識別情報を有する情報であるユーザ送信情報に対応する情報が格納される情報格納部と、情報格納部に対して情報の蓄積及び読み出しが許可されたユーザである通常ユーザのユーザ識別情報である通常識別情報が格納される通常識別情報格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、ユーザ送信情報を受信する情報受信部と、通常識別情報を用いて、情報受信部が受信したユーザ送信情報が有するユーザ識別情報が、通常ユーザのユーザ識別情報であるか判断する判断部と、判断部が通常ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、ユーザ送信情報に対応した情報を情報格納部に蓄積する蓄積部と、判断部が通常ユーザのユーザ識別情報であると判断した場合に、ユーザ送信情報に対応した情報格納部に格納されている情報を送信する通常送信部と、通常ユーザ以外のユーザであって、情報格納部に格納されている情報の参照が許可されているユーザである1以上の参照ユーザが参照できるよう、情報格納部に格納されている情報を送信する参照情報送信部と、して機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図17は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による情報処理システムを実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図17において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図18は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図18において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による情報処理システム等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による情報処理システムの機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。