JP6405667B2 - データ復元装置、およびデータ生成方法 - Google Patents
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Description
本実施形態において、N(Nは2以上の整数)次元データとは、N個の要素の要素値から成るN個組のデータセットを表すものとする。また、N次元データ列とはN次元データが配列したデータ列を表すものとする。
図2を参照しながら、本実施形態に係るデータ復元装置30を含む画像処理装置1の概略構成について説明する。図2は、画像処理装置1の概略構成を示すブロック図である。画像処理装置1は、表示装置(図示省略)に表示させる画像に画像処理を施す装置であり、特に、非平面表示面に画像を投影するシステム(例えばHUDシステムなど)に適した装置である。同図に示すとおり、画像処理装置1は、符号化データ列記憶部2、データ復元装置30、アドレス生成部3、映像キャプチャバッファ4、フィルタ部5、および表示制御部6を含んでいる。
次に、図3の(a)に示すフローチャートを参照しながら、符号化データ列記憶部2に記憶される符号化データ列ESを生成する処理の一例について説明する。なお、この処理は、図4の(a)に示す補正データ列ASから図4の(d)に示す符号化データ列ESを生成する処理となる。この処理は、図3の(a)に示す工程S11〜S13から成る。
ところで、工程S12では、通常、1個の相関値から1個の符号化データを生成しているが、圧縮率を高めるためにランレングス符号化を用いてもよい。ランレングス符号化を用いる場合、値が「D」である符号化対象データが連続してR個出現すると、これらの連続する符号化対象データを、値DがR回連続して出現することを示す1つの符号化データ(以下では「連長コード」と表記する)に符号化する。なお、ランレングス符号化を用いると、ランレングス符号化を用いない場合と比べて、連長コードを生成する毎にR−1個の符号化データが削減される。
上述では、各補正データADに含まれる補正係数から相関値を算出した上で、該算出した相関値を符号化する手順を説明した。しかしながら、符号化による圧縮率を高める必要が無い場合、各補正データADに含まれる補正係数をそのまま符号化してもよい。この場合、図3の(a)に示した工程S11を省略すればよい。そして、工程S12では、各補正データADに含まれる補正係数を符号化対象として符号化データを生成する。具体的には、図4の(b)に示したデータ列M1に含まれるY0〜Yi-1の各々を符号化した符号化データから成る符号化データ群E1を生成する。同様に、図4の(c)に示したデータ列M2に含まれるX0〜Xi-1の各々を符号化した符号化データから成る符号化データ群E2を生成する。
次に、図1の(a)を参照しながら、図3の(a)に示した工程S11〜S13を実行するデータ生成装置10の構成例について説明する。図1の(a)はデータ生成装置10の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、データ生成装置10は、相関値算出部13、符号化処理部15、およびデータ配列部17を備えている。ただし、相関値を算出しない場合は、相関値算出部13は不要である。
図5を参照しながら、図3の(a)に示した工程S12で行う符号化としてハフマン符号化を用いる場合の符号化フォーマットの一例について説明する。図5は、符号化フォーマットの一例を示した模式図である。なお、前提として、1個の符号化対象のデータ長が16ビットであるものとする。
次に、図3の(b)に示すフローチャートを参照しながら、符号化データ列記憶部2に記憶される符号化データ列ESから補正データ列ASを復元する処理の流れの一例について説明する。なお、この処理は、図6の(a)に示す符号化データ列ESから図6の(d)に示す補正データ列ASを復元する処理となる。この処理は、図3の(b)に示す工程S21〜S23から成る。
ところで、符号化データ列ESが、上述したランレングス符号化を用いて符号化された連長コードを含む場合、1個の連長コードを復号化することによって、連続する連続数個の相関値が生成されるため、これら相関値を生成するにあたり、調整が必要となる。具体的には、復号化過程において、連長コードを含むデータセットDSから連続回数R個のデータセットDSのそれぞれについて、当該連長コードの要素の復号結果として値Dを生成する。この調整方法の具体例について、工程S21で図4の(f)に示す符号化データ列ESを復号化し、図4の(e)に示すデータ列C1を生成する場合を例に挙げて説明する。この場合、連長コード「0*3」を1番目に含むデータセットDS2を復号化するとき、当該連長コードの符号化前データである「0」値を生成するとともに、当該「0」値をレジスタ等に保持する。そして、続く2つのデータセットDS3およびDS4を復号化するときに、保持した「0」値を、データセットDS内の第1番目のデータから復号化したものとして出力する。このように調整することにより、連長コードを適切に復号化する。
符号化処理において、各補正データADに含まれる補正係数をそのまま符号化し、相関値を符号化していない場合、図3の(b)に示した工程S21では復号化により補正係数が直接得られるため、工程S22での逆算処理は不要となる。この場合、工程S23では、工程S21でY補正係数およびX補正係数が生成される毎に補正データADを生成する。
次に、図1の(b)を参照しながら、図3の(b)に示した工程S21〜S23を実行するデータ復元装置30の構成について説明する。図1の(b)は、データ復元装置30の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、データ復元装置30は、復号化処理部(復号化手段)33、逆算部(データ生成手段の一部)35、およびデータ配列部(データ生成手段)37を備えている。
次に、図8を参照しながら、データ復元装置30を実現する回路構成例を説明する。図8は、データ復元装置30を実現する回路構成例を示す模式図である。なお、前提として、1個の補正係数のデータ長は16ビットであるものとする。また、符号化データ列ESは、図5に示した符号化フォーマットに従って符号化されたものとする。
(効果1)符号化データ列ESは、符号化データが1次元に連続した1つの圧縮データストリームであるため、メモリ等の記憶部における連続した記憶領域に記憶させることができる。そのため、アドレスの切り替え時にオーバーヘッドが発生する記憶部に符号化データ列ESを格納する場合であっても、符号化データ列ESの読み出し時に生じるオーバーヘッドを抑制でき、その結果として、読み出し遅延を低減することができる。なお、アドレスの切り替え時にオーバーヘッドが発生する記憶部とは、SPIのROMや、プリチャージを行うDRAMなどである。
本発明は、次元数および要素の種類にかかわらず、様々なN次元データに対して適用可能である。次元数に応じて上述した各処理を増減するだけで適用できるためである。例えば、画像データを構成する画素のR値、G値、およびB値の3つの要素値から成る3次元データを配列した3次元データ列に対しても本発明は適用可能である。具体的には、当該3次元データの各々に含まれるR値から得られる相関値を符号化した符号化データ、G値から得られる相関値を符号化した符号化データ、および、B値から得られる相関値を符号化した符号化データを、上述と同様のデータ生成手順により配列することによって、1次元の符号化データ列ESを生成することができる。そして、この符号化データ列ESから、上述と同様のデータ復元手順により、元の3次元データ列を復元することができる。また、画像データにアルファブレンディング処理を施す場合、各画素は、R値、G値、B値、および、透過情報用のα値の4つの要素値から成る4次元データとして表現される。この4次元データを配列した4次元データ列に対しても本発明は適用可能であり、R値、G値、およびB値から得られる符号化データに加えて、さらにα値から得られる相関値を符号化した符号化データを、上述と同様のデータ生成手順により配列することによって、1次元の符号化データ列ESを生成することができる。そして、この符号化データ列ESから、上述と同様のデータ復元手順により、元の4次元データ列を復元することができる。
データ生成装置10およびデータ復元装置30の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。CPUを用いて実現する場合、データ生成装置10およびデータ復元装置30は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROMまたは記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
Claims (6)
- N個(Nは2以上の整数)の要素の要素値から成るN次元データが配列したN次元データ列から生成された符号化データ列を復号化して上記N次元データ列を生成するデータ復元装置であって、
上記符号化データ列は、N次元データの各要素値から成る要素毎の要素値列を逆算可能であり、かつ、当該要素値列に含まれる要素値間の相関を示す各相関値を、上記要素値列毎に可変長符号化およびランレングス符号化を用いて符号化した符号化データが、上記N次元データ列に配列されたN次元データの配列順に、かつN次元データの各要素値の配列順に、N個単位に1次元に連続して配列されており、
上記符号化データ列に含まれる上記符号化データを復号化して上記相関値を生成する復号化手段と、
上記生成された相関値を逆算して得た上記要素値を、N次元データの配列順に、かつN次元データの各要素値の配列順に、N個単位に配列して上記N次元データ列を生成するデータ生成手段とを備え、
上記復号化手段による上記復号化、上記データ生成手段による上記逆算、および上記データ生成手段による上記配列を、並列に実行することを特徴とするデータ復元装置。 - 上記N次元データは、第1の表示面に表示する画像を上記第1の表示面と異なる第2の表示面に表示するための2次元データであり、
上記要素値は、上記画像を構成する画素の上記第1の表示面における表示位置を上記第2の表示面における表示位置に補正する垂直方向の補正係数および水平方向の補正係数であることを特徴とする請求項1に記載のデータ復元装置。 - 上記相関値は、上記要素値列上の隣り合う3つの要素値のうちの1つ目と2つ目との差分値と、2つ目と3つ目との差分値との差分値を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のデータ復元装置。
- N個(Nは2以上の整数)の要素の要素値から成るN次元データが配列したN次元データ列から符号化データ列を生成するデータ生成方法であって、
N次元データの各要素値から成る要素毎の要素値列を逆算可能であり、かつ、当該要素値列に含まれる要素値間の相関を示す各相関値を可変長符号化およびランレングス符号化を用いて符号化した符号化データを生成する処理を、上記要素値列毎に行う符号化工程と、
上記符号化データを、上記N次元データ列に配列されたN次元データの配列順に、かつN次元データの各要素値の配列順に、N個単位に1次元に連続して配列することにより、上記符号化データ列を生成する生成工程とを含むことを特徴とするデータ生成方法。 - 上記N次元データは、第1の表示面に表示する画像を上記第1の表示面と異なる第2の表示面に表示するための2次元データであり、
上記要素値は、上記画像を構成する画素の上記第1の表示面における表示位置を上記第2の表示面における表示位置に補正する垂直方向の補正係数および水平方向の補正係数であることを特徴とする請求項4に記載のデータ生成方法。 - 上記相関値は、上記要素値列上の隣り合う3つの要素値のうちの1つ目と2つ目との差分値と、2つ目と3つ目との差分値との差分値を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のデータ生成方法。
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