以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第1の第2始動口122a、第2の第2始動口122b(以下、第1の第2始動口122aおよび第2の第2始動口122bを総称して、単に「第2始動口122」という)が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1の始動領域が設けられ、また、第1の第2始動口122aおよび第2の第2始動口122b内には、それぞれ第2の始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1の始動領域または第2の始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2の第2始動口122bには、可変装置123が設けられている。この可変装置123は、開閉可能な可動片123bを有しており、この可動片123bの状態に応じて、第2の第2始動口122bへの遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片123bが閉状態にあるときには、第2の第2始動口122bへの遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられた第1ゲート124または第2ゲート125内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片123bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片123bが開状態になると、当該可動片123bが遊技球を第2の第2始動口122bに導く受け皿として機能し、第2の第2始動口122bへの遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2の第2始動口122bが閉状態にあるときに、当該第2の第2始動口122bへの遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2の第2始動口122bが閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
また、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなるメイン演出表示装置200およびサブ演出表示装置201、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
メイン演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなるメイン演出表示部200aを備えており、このメイン演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。このメイン演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
サブ演出表示装置201は、画像を表示する画像表示部からなるサブ演出表示部201aを備えており、このサブ演出表示部201aを、メイン演出表示部200aの下方において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。このサブ演出表示部201aには、メイン演出表示部200aに表示される演出を補足するための演出画像や、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過を契機とする演出用の画像等が表示される。
演出役物装置202は、メイン演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、メイン演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、メイン演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンと、遊技者の回転操作を受け付けるダイヤル式の操作部で構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、メイン演出表示部200aやサブ演出表示部201aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
ここで、本実施形態では、遊技領域116の下部領域に振分装置140が設けられており、この振分装置140に、上記の第1始動口120、第1の第2始動口122a、第1ゲート124が設けられている。この振分装置140は、第1遊技領域116aを流下する遊技球の一部を、上記の第1始動口120、第1の第2始動口122a、第1ゲート124に所定の順番で振り分ける装置である。以下に、振分装置140の構成について簡単に説明する。
図3は、振分装置140の斜視図であり、図4は、一部の部材を取り外した状態の振分装置140を透過して示す斜視図であり、図5は、振分装置140の分解斜視図である。なお、以下では、図中x方向を振分装置140の幅方向とし、図中y方向を振分装置140の高さ方向とし、図中z方向を振分装置140の厚さ方向として説明する。図3および図4に示すように、振分装置140は、本体部材141と、この本体部材141の前面側に固定された被覆部材142とを備えている。振分装置140の幅方向は、遊技機100の幅方向と一致しており、被覆部材142の平板部142aの前面が、遊技盤108の前面と面一となるように遊技盤108に固定される。
本体部材141には、左通路141a、中通路141b、右通路141cが形成されている。これら左通路141a、中通路141b、右通路141cは、振分装置140の幅方向に間隔を維持して互いに平行に配され、いずれも高さ方向に所定の長さを有している。なお、左通路141a、右通路141cの高さ方向の長さは等しく、中通路141bの高さ方向の長さは、左通路141a、右通路141cよりも短い。また、左通路141a、中通路141b、右通路141cの上方には、振分空間141dが設けられており、左通路141a、中通路141b、右通路141cの上端部が、振分空間141dに開口している。
そして、本体部材141の前面に被覆部材142の平板部142aが固定されることで、左通路141a、中通路141b、右通路141cの周囲が囲繞され、遊技球が高さ方向に落下可能となる。
被覆部材142は、本体部材141の前面に固定される平板部142aと、この平板部142aの前面から厚さ方向に突出する傾斜面142bとを有している。この傾斜面142bは、振分装置140が遊技盤108に固定された状態で、第1遊技領域116a側の端部が第2遊技領域116b側の端部よりも鉛直上方に位置する。また、図4に示すように、平板部142aには、本体部材141に固定された状態で、左通路141aに対向する左貫通孔143a、中通路141bに対向する中貫通孔143b、右通路141cに対向する右貫通孔143cが形成されている。
そして、平板部142aには、左貫通孔143aの鉛直下方に上記の第1始動口120が設けられ、中貫通孔143bの鉛直下方に上記の第1ゲート124が設けられ、右貫通孔143cの鉛直下方に上記の第1の第2始動口122aが設けられている。なお、第1始動口120、および、第1の第2始動口122aは、いずれも、平板部142aに形成された孔と、平板部142aから前面側に突出し、鉛直上方から落下した遊技球を孔に導く受け部とで構成されている。したがって、第1始動口120および第1の第2始動口122aに入球した遊技球は、平板部142aの背面側に導かれ、本体部材141を介して遊技盤108の背面側に排出されることとなる。なお、図3〜図5では図示を省略しているが、本体部材141には、第1始動口120に入球した遊技球を検出する第1始動口検出スイッチ120sと、第1の第2始動口122aに入球した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ122sとが設けられている。
また、第1ゲート124は、第1ゲート検出スイッチ124s(図3〜図5では図示を省略)が内部に設けられており、鉛直上方から落下した遊技球が、第1ゲート124を通過して第1ゲート検出スイッチ124sによって検出された後に、そのままさらに下方に落下するように構成されている。そして、被覆部材142には、平板部142aの前面であって、傾斜面142bよりも下方を被覆する透過性の装飾板144が固定される。この装飾板144により、第1始動口120、第1の第2始動口122a、第1ゲート124へ向かう遊技球の落下通路が囲繞形成されるとともに、第1始動口120、第1の第2始動口122a、第1ゲート124のいずれに遊技球が導かれたかを遊技者が視認可能となっている。
そして、本体部材141と被覆部材142とが固定された状態では、振分装置140の上端部に入口部145が形成される。この入口部145は、振分装置140が遊技盤108に固定された状態において、鉛直上方に臨む開口であり、遊技領域116を転動、流下する遊技球が入球可能なように、遊技盤108の前面から突出して配される。この入口部145は、本体部材141と被覆部材142の平板部142aとで囲繞された振分空間141dに連通しており、入口部145から振分装置140内に入球した遊技球は、振分空間141dに導かれることとなる。
ここで、振分空間141dには、入口部145から振分装置140内に導かれた遊技球を、左通路141a、中通路141b、右通路141cに所定の順番に振り分ける振分部材150が設けられている。この振分部材150は、図4および図5に示すように、本体部材141の側壁に回転自在に軸支された回転軸151と、この回転軸151に固定され、回転軸151と一体回転する回転体152とを備えている。
図6は、振分部材150を説明する斜視図であり、図7は、振分装置140内での遊技球の転動方向を説明する図であり、図8は、振分部材150の取付状態を概念的に示す側面図である。図6に示すように、振分部材150の回転体152は、入口部145から振分空間141dに落下する遊技球を受ける左転動面152a、中転動面152b、右転動面152cを備えている。これら左転動面152a、中転動面152b、右転動面152cは、回転体152の回転方向に約120度位相をずらして配されており、回転体152が約120度回転するたびに、左転動面152a、中転動面152b、右転動面152cが順に鉛直上方に臨む。
左転動面152aには、図6(a)に示すように、鉛直上方から落下する遊技球を左通路141aに導く方向変換リブ152a1が形成されている。左転動面152aが鉛直上方に臨んだ状態で、入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球が左転動面152a上に落下する。左転動面152a上に遊技球が落下すると、遊技球の荷重により回転体152が回転し、この回転体152の回転により、左転動面152aの角度が変化して遊技球がさらに落下するが、このとき、遊技球は、方向変換リブ152a1によって左通路141aに導かれる。したがって、左転動面152aが鉛直上方に臨んだ状態で、入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球は、図7に示すように、第1始動口120に入球することとなる。
また、中転動面152bは、図6(b)に示すように、鉛直上方から落下する遊技球を中通路141bに導く形状となっており、中転動面152bが鉛直上方に臨んだ状態で入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球が中転動面152b上に落下する。中転動面152b上に遊技球が落下すると、遊技球の荷重により回転体152が回転し、この回転体152の回転により、中転動面152bの角度が変化して、遊技球が中通路141bに導かれる。したがって、中転動面152bが鉛直上方に臨んだ状態で、入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球は、図7に示すように、第1ゲート124を通過することとなる。
また、右転動面152cには、図6(c)に示すように、鉛直上方から落下する遊技球を右通路141cに導く方向変換リブ152c1が形成されている。右転動面152cが鉛直上方に臨んだ状態で、入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球が右転動面152c上に落下する。右転動面152c上に遊技球が落下すると、遊技球の荷重により回転体152が回転し、この回転体152の回転により、右転動面152cの角度が変化して遊技球がさらに落下するが、このとき、遊技球は、方向変換リブ152c1によって右通路141cに導かれる。したがって、右転動面152cが鉛直上方に臨んだ状態で、入口部145に遊技球が入球すると、当該遊技球は、図7に示すように、第1の第2始動口122aに入球することとなる。
そして、本体部材141の背面側には、図5および図8に示すように、回転体152の1回あたりの回転角度を約120度に規制するストッパー部材155が設けられている。このストッパー部材155は、本体部材141に固定されるケーシング156と、このケーシング156の側壁に軸支され、所定の角度の範囲内で搖動する規制板157とを備えている。この規制板157には、コイルバネ158の弾性力が作用しており、通常、図8に示す静止位置で停止している。
一方、回転体152には、静止位置にある規制板157に接触する接触部153が、回転方向に離隔して3つ設けられている。これら接触部153は、回転体152が図8中矢印で示す正転方向に回転すると、規制板157に接触するとともに、その接触によって、規制板157が接触部153の回転軌跡上から退避した退避位置まで揺動する。このように、規制板157が退避位置へ退避することで、回転体152の正転方向の回転が許容される。
なお、規制板157は、静止位置から退避位置へと退避した後、接触部153との接触が解除されると、コイルバネ158の弾性力によって再び静止位置まで揺動する。ただし、規制板157は、静止位置において、ケーシング156に設けられた不図示の突片に接触してさらなる揺動が規制され、静止位置で停止する。したがって、規制板157が静止位置にあるときに、仮に回転体152が、正転方向と逆方向に回転した場合には、接触部153が規制板157に接触し、回転体152のそれ以上の逆転が規制されることとなる。
そして、コイルバネ158の弾性力は、遊技球が左転動面152a、中転動面152b、右転動面152c上に落下した際に、1つの接触部153が規制板157を1回のみ乗り越えるように設定されている。また、各接触部153は、回転体152の回転が停止するたびに、左転動面152a、中転動面152b、右転動面152cのいずれかが鉛直上方に臨むように配されている。これにより、1個の遊技球が振分装置140内に導かれた際に、回転体152が約120度以上回転してしまうことがなく、左転動面152a、中転動面152b、右転動面152cが順番に鉛直上方に臨むこととなる。
以上の構成からなる振分装置140によれば、入口部145から振分装置140内に導かれた遊技球は、振分部材150によって、第1始動口120、第1ゲート124、第1の第2始動口122aに順に振り分けられることとなる。なお、図2に示すように、本実施形態では、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが入口部145に入球する位置に振分装置140が配置されており、第2遊技領域116bを流下する遊技球が入口部145に入球することはない。また、第1遊技領域116aを流下する遊技球のうち、入口部145に入球しなかった遊技球の一部は、傾斜面142b上を転動して、第2の第2始動口122bに向けて落下する。したがって、第2の第2始動口122bが開状態にある場合には、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させていたとしても、第2の第2始動口122bに遊技球を入球させることが可能となっている。
(制御手段の内部構成)
図9は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、第1ゲート124を遊技球が通過したことを検出する第1ゲート検出スイッチ124s、第2ゲート125を遊技球が通過したことを検出する第2ゲート検出スイッチ125s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。なお、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122sは、第1の第2始動口122a内、および、第2の第2始動口122b内にそれぞれ別個に設けられている。
また、主制御基板300には、可変装置123の可動片123bを作動する普通電動役物ソレノイド123cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2の第2始動口122bおよび大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、第1ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、遊技球の発射制御を行う発射制御回路320が設けられている。払出制御基板310には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330では、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cが協働して、サブメイン、画像制御部、役物制御部、照明制御部、音声制御部として機能する。サブメインは、各種入力コマンドに応じて、実行する演出の内容を決定したり、演出の実行を管理、統括したりする。画像制御部は、上記メイン演出表示部200aやサブ演出表示部201aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、メイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aに表示される図柄や背景、字幕等の画像データが多数格納されており、画像制御部が、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、メイン演出表示部200aおよびサブ演出表示部201aの画像表示を制御する。
また、役物制御部は演出役物装置202を可動制御し、照明制御部は演出照明装置204を点灯制御する。また、音声制御部は、上記音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。サブROM330bには、音声出力装置206から出力される音声や楽曲等の音声データが多数格納されており、音声制御部が、音声データをサブROM330bから読み出して、音声出力装置206の音声出力を制御する。
さらに、副制御基板330では、演出操作装置208が押下操作または回転操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片123bが開状態になりにくく、第2の第2始動口122bに遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片123bが開状態になりやすく、第2の第2始動口122bに遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよび、特1保留および特2保留を総称して、単に保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、8つの記憶部(第1〜第8記憶部)を有している。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、特1保留または特2保留を、特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球したとき、特図保留記憶領域の第1〜第8記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留または特2保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。このように、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球した際に、特図保留記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部の中で、保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に保留が記憶される。
ただし、特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図10は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図10(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図10(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図11は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図11(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図11(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図11(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図11(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。具体的には、図11(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、当たり図柄乱数が0〜19であれば特別図柄Aが決定される。同様に、当たり図柄乱数が20〜39であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が40〜59であれば特別図柄Cが決定され、当たり図柄乱数が60〜69であれば特別図柄Dが決定され、当たり図柄乱数が70〜79であれば特別図柄Eが決定され、当たり図柄乱数が80〜89であれば特別図柄Fが決定され、当たり図柄乱数が90〜92であれば特別図柄Gが決定され、当たり図柄乱数が93〜95であれば特別図柄Hが決定され、当たり図柄乱数が96〜97であれば特別図柄Iが決定され、当たり図柄乱数が98〜99であれば特別図柄Jが決定される。
また、図11(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、当たり図柄乱数が0〜19であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が20〜24であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が25〜29であれば特別図柄Cが決定され、当たり図柄乱数が30〜34であれば特別図柄Dが決定され、当たり図柄乱数が35〜44であれば特別図柄Eが決定され、当たり図柄乱数が45〜69であれば特別図柄Fが決定され、当たり図柄乱数が70〜74であれば特別図柄Gが決定され、当たり図柄乱数が75〜79であれば特別図柄Hが決定され、当たり図柄乱数が80〜89であれば特別図柄Iが決定され、当たり図柄乱数が90〜99であれば特別図柄Jが決定される。
なお、本実施形態では、各特別図柄に特別図柄停止図柄番号が対応付けられており、特別図柄Aには特別図柄停止図柄番号として「0」が対応付けられ、特別図柄Bには特別図柄停止図柄番号として「1」が対応付けられ、特別図柄Cには特別図柄停止図柄番号として「2」が対応付けられ、特別図柄Dには特別図柄停止図柄番号として「3」が対応付けられ、特別図柄Eには特別図柄停止図柄番号として「4」が対応付けられ、特別図柄Fには特別図柄停止図柄番号として「5」が対応付けられ、特別図柄Gには特別図柄停止図柄番号として「6」が対応付けられ、特別図柄Hには特別図柄停止図柄番号として「7」が対応付けられ、特別図柄Iには特別図柄停止図柄番号として「8」が対応付けられ、特別図柄Jには特別図柄停止図柄番号として「9」が対応付けられている。
また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図12は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留数や遊技状態に対応付けて設定される変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されているときに、「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの保留数が0または1個であれば、図12(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が2〜5個であれば、図12(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が6〜7個であれば、図12(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図12において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図13は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けてもよい。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図13(a)に示し、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図13(b)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図13(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図13(b)に示すように、読み出された遊技状態や図柄の種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図13において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図13〜図15に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図12に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図13に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図13に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図14は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図15は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図15(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図15(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
図16は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
大当たり図柄である特別図柄A〜Jが決定されると、図16に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、特別図柄A、Bが決定された場合には、大役遊技としてラウンド遊技が4回実行され、特別図柄Cが決定された場合には、大役遊技としてラウンド遊技が6回実行され、特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技としてラウンド遊技が8回実行され、特別図柄Eが決定された場合には、大役遊技としてラウンド遊技が10回実行され、特別図柄F〜Jが決定された場合には、大役遊技としてラウンド遊技が15回実行される。以下では、ラウンド遊技が4回実行される大役遊技を4R大役遊技と呼び、ラウンド遊技が6回実行される大役遊技を6R大役遊技と呼び、ラウンド遊技が8回実行される大役遊技を8R大役遊技と呼び、ラウンド遊技が10回実行される大役遊技を10R大役遊技と呼び、ラウンド遊技が15回実行される大役遊技を15R大役遊技と呼ぶ。なお、本実施形態では、全てのラウンド遊技において、ソレノイド通電時間が29.0秒に設定され、規定数が8個に設定されている。したがって、遊技者は、ラウンド遊技回数が多くなるほど、多量の賞球を獲得することができる。
図17は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図17に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Jが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Jが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定される。具体的には、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は50回に設定される。これは、大役抽選結果が50回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。また、特別図柄B〜Jが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数が10000回に設定される。
なお、ここでは、大当たり図柄の種別に応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および時短回数を設定することとしたが、大当たり図柄の種別と大当たり当選時の遊技状態との双方に応じて、遊技状態や時短回数を設定してもよい。
図18は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球が第1ゲート124または第2ゲート125を通過したことに起因して、可変装置123の可動片123bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球が第1ゲート124または第2ゲート125を通過すると、当たり決定乱数、普通図柄乱数、普図変動パターン乱数の3種類の乱数値が取得される。これら各乱数値は、いずれも0〜99の範囲内から1つ取得され、取得された各乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、各乱数値をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数、普通図柄乱数、普図変動パターン乱数が記憶された状態で、遊技球が第1ゲート124または第2ゲート125を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいてさらに各乱数値が記憶されることはない。以下では、第1ゲート124または第2ゲート125を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数、普通図柄乱数、普図変動パターン乱数を総称して普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図18(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜4であった場合に「当たり」と判定され、その他の当たり決定乱数であった場合には「ハズレ」と判定される。したがって、この場合の当たり確率は5/100となる。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図18(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に「当たり」と判定され、その他の当たり決定乱数であった場合には「ハズレ」と判定される。したがって、この場合の当たり確率は99/100となる。
図19は、普通図柄乱数判定テーブルを説明する図である。上記の普図抽選により「当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している普通図柄乱数と普通図柄乱数判定テーブルとによって、普通図柄の種別が決定される。以下では、普通図柄乱数によって決定される普通図柄、すなわち、「当たり」の判定結果が得られた場合に決定される普通図柄を「当たり図柄」とよび、「ハズレ」の判定結果が得られた場合に決定される普通図柄を「ハズレ図柄」とよぶ。
図19に示す普通図柄乱数判定テーブルによれば、取得した普通図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、普通図柄の種別(当たり図柄)が決定される。具体的には、普通図柄乱数が0〜24であれば普通図柄Aが決定される。同様に、普通図柄乱数が25〜49であれば普通図柄Bが決定され、普通図柄乱数が50〜74であれば普通図柄Cが決定され、普通図柄乱数が75〜99であれば普通図柄Dが決定される。なお、普図抽選により「ハズレ」の判定結果が導出された場合には、上記の処理を行うことなく、普通図柄の種別が、ハズレ図柄としての普通図柄Zに決定される。
図20は、普図変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。上記のようにして、普通図柄の種別が決定されると、次に、取得されている普図変動パターン乱数と普図変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、普図変動パターン番号が決定される。この普図変動パターン乱数判定テーブルは、普通図柄の種別ごとに設けられるとともに、普通図柄の種別に対応する各テーブルは、時短遊技状態用と非時短遊技状態用とにさらに分類されている。そして、上記の処理で決定された普通図柄の種別、および、現在の遊技状態の双方に対応する普図変動パターン乱数判定テーブルが選択される。この図20においては、非時短遊技状態用の普図変動パターン乱数判定テーブルを示し、時短遊技状態用の普図変動パターン乱数判定テーブルについては説明を省略する。
普通図柄の種別がハズレ図柄としての普通図柄Zに決定された場合には、図20(a)に示す普図変動パターン乱数判定テーブル1が選択される。この普図変動パターン乱数判定テーブル1によれば、普図変動パターン乱数が0〜89であった場合に、普図変動パターン番号として00Hが決定され、普図変動パターン乱数が90〜99であった場合に、普図変動パターン番号として01Hが決定される。
普通図柄の種別が当たり図柄としての普通図柄Aに決定された場合には、図20(b)に示す普図変動パターン乱数判定テーブル2が選択される。この普図変動パターン乱数判定テーブル2によれば、普図変動パターン乱数が0〜69であった場合に、普図変動パターン番号として02Hが決定され、普図変動パターン乱数が70〜99であった場合に、普図変動パターン番号として03Hが決定される。
普通図柄の種別が当たり図柄としての普通図柄Bに決定された場合には、図20(c)に示す普図変動パターン乱数判定テーブル3が選択される。この普図変動パターン乱数判定テーブル3によれば、普図変動パターン乱数が0〜49であった場合に、普図変動パターン番号として04Hが決定され、普図変動パターン乱数が50〜79であった場合に、普図変動パターン番号として05Hが決定され、普図変動パターン乱数が80〜99であった場合に、普図変動パターン番号として06Hが決定される。
普通図柄の種別が当たり図柄としての普通図柄Cに決定された場合には、図20(d)に示す普図変動パターン乱数判定テーブル4が選択される。この普図変動パターン乱数判定テーブル4によれば、普図変動パターン乱数が0〜99のいずれであっても、普図変動パターン番号として07Hが決定される。
普通図柄の種別が当たり図柄としての普通図柄Dに決定された場合には、図20(e)に示す普図変動パターン乱数判定テーブル5が選択される。この普図変動パターン乱数判定テーブル5によれば、普図変動パターン乱数が0〜99のいずれであっても、普図変動パターン番号として08Hが決定される。
なお、詳しくは後述するが、普図変動パターン番号には、図示のように普図変動時間が対応付けられている。普図抽選が行われると、上記の普通図柄表示器168において図柄の変動表示が開始されるとともに、所定時間後に、決定された普通図柄が普通図柄表示器168に停止表示されて、普図抽選の結果、すなわち、決定された普通図柄が確定する。普図変動パターン番号に対応付けられた普図変動時間は、普通図柄表示器168において図柄を変動表示させる時間であり、したがって、普図変動パターン番号を決定するということは、普通図柄表示器168における図柄の変動表示の時間を決定するものと言える。また、詳しい説明は省略するが、時短遊技状態用の普図変動パターン乱数判定テーブルによれば、普通図柄の種別に拘わらず、1秒の普図変動時間が対応付けられた普図変動パターン番号が決定される。
図21は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選によって当たりの判定結果が導出された後、普通図柄表示器168に当たり図柄が停止表示された場合には、可変装置123の可動片123bが、図21に示す開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。この開閉制御パターンテーブルは、遊技状態(時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるか)および普通図柄(当たり図柄)の種別ごとに設けられており、普電開放前時間(第2の第2始動口122bの開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2の第2始動口122bの開放回数)、ソレノイド通電時間(第2の第2始動口122bの開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド123cの通電時間、すなわち、1回の第2の第2始動口122bの開放時間)、規定数(第2の第2始動口122bの全開放中における第2の第2始動口122bへの最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2の第2始動口122bの各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2の第2始動口122bの最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2の第2始動口122bの制御データとして、図示のように予め記憶されている。
そして、普通図柄表示器168に当たり図柄が停止表示されると、停止表示された当たり図柄(普通図柄の種別)と、普図抽選が行われたときの遊技状態との双方に対応する開閉制御パターンテーブルが選択され、選択したテーブルに記憶された制御データにしたがって、第2の第2始動口122bが開閉制御されることとなる。
なお、詳しくは後述するが、図21(a)に示すように、非時短遊技状態用開閉制御パターンテーブルによれば、普通図柄の種別(当たり図柄)に応じて、ソレノイド通電時間が異なるが、図21(b)に示すように、時短遊技状態用開閉制御パターンテーブルによれば、普通図柄の種別(当たり図柄)に拘わらず、ソレノイド通電時間が一定となっている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2の第2始動口122bを開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2の第2始動口122bに遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、第1ゲート124または第2ゲート125を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2の第2始動口122bが頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2の第2始動口122bの開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2の第2始動口122bの開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素の全てにおいて、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2の第2始動口122bに遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは2つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2の第2始動口122bに遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片123bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片123bが開閉制御されればよい。
図22は、非時短遊技状態において決定される普通図柄種別、普図変動時間、開放時間の関係を説明する図である。図20に示す普図変動パターン乱数判定テーブルにおける普図変動パターン番号の選択比率、および、図21に示す開閉制御パターンテーブルにおける可動片123bの開閉制御パターンによれば、非時短遊技状態において決定される普通図柄種別、普図変動時間、開放時間の関係は次のとおりとなる。
すなわち、図22(a)に示すように、普通図柄Zが決定された場合には、普図変動時間が16秒または20秒に決定され、この普図変動時間の経過後に、可動片123bが開放されることはない。また、普通図柄Aが決定された場合には、普図変動時間が16秒または20秒に決定され、この普図変動時間の経過後に、可動片123bが0.5秒×1回=0.5秒開放される。また、普通図柄Bが決定された場合には、普図変動時間が16秒、20秒、23秒のいずれかに決定され、この普図変動時間の経過後に、可動片123bが2.0秒×1回=2.0秒開放される。また、普通図柄Cが決定された場合には、普図変動時間が23秒に決定され、この普図変動時間の経過後に、可動片123bが1.0秒×3回=3.0秒開放される。また、普通図柄Dが決定された場合には、普図変動時間が26秒に決定され、この普図変動時間の経過後に、可動片123bが5.0秒×1回=5.0秒開放される。
したがって、図22(b)に示すように、普図変動時間が16秒および20秒であった場合には、可動片123bの開放時間は、0秒、0.5秒、2.0秒のいずれかとなり、普図変動時間が23秒であった場合には、可動片123bの開放時間は2.0秒、3.0秒のいずれかとなり、普図変動時間が26秒であった場合には、可動片123bの開放時間は5.0秒となる。このことからも明らかなように、普図変動時間が23秒以上であれば、可動片123bは必ず、2.0秒以上、開放されることとなり、さらに、普図変動時間が26秒であれば、可動片123bは、必ず、5.0秒開放されることとなる。詳しくは後述するが、本実施形態では、可動片123bの開放時間や、普図変動時間に応じて、普通図柄表示器168における図柄の変動表示中に所定の演出が実行される。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図23は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリアフラグがオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入されると、RAMクリア信号が入力され、RAMクリアフラグがオンされる。そして、RAMクリアフラグがオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリアフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンド等、電源投入時の初期状態の演出に必要なコマンドを副制御基板330に送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(コマンドを送信バッファに格納)を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数、普通図柄乱数、普図変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図24は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理の割込み許可期間中(ステップS100−41とステップS100−33の処理の間)に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図25は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1ゲート検出スイッチ124sまたは第2ゲート検出スイッチ125sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド123cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図26は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1ゲート124または第2ゲート125を遊技球が通過して第1ゲート検出スイッチ124sまたは第2ゲート検出スイッチ125sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図27は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過を示すゲート通過指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−7に処理を移す。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−9で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−13)
メインCPU300aは、上記ステップS100−43で更新された普通図柄乱数および普図変動パターン乱数を取得し、上記ステップS510−9で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS510−15)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図28は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図29は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド123cが通電されて可動片123bが開状態に制御されることから、ここでは、可動片123bが適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理では、新たに記憶された特1保留または特2保留によってもたらされる大役抽選結果や、変動演出の態様にかかる変動情報を、これら特1保留または特2保留が記憶された時点で判定する。この取得時演出判定処理の詳細については後述する。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、特1保留数または特2保留数の増加を示す特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図31は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)をリセット(0に)する。なお、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)=0は低確率遊技状態を示し、カウンタ値(j)=1は高確率遊技状態を示す。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、カウンタ値(j)が「0」であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図10(a)参照)を選択し、カウンタ値(j)が「1」であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図10(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図11参照)を選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS536−3の仮大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する取得時図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−9に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図13(b)参照)をセットし、ステップS536−19に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値および保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブル(図12参照)をセットする。なお、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、ここでは、保留数が0のときに用いられるテーブルが選択される。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を仮決定する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−11で導出されたグループ種別が、保留数に応じて異なるグループ種別であるか否かを判定する。より詳細に説明すると、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、保留数に応じて複数種類設けられているが、各リーチグループ決定乱数判定テーブルにおいては、リーチグループ決定乱数の値が所定値以上である場合には、いずれのテーブルによっても同一のグループ種別が決定されるように置数が割り振られている。ここでは、リーチグループ決定乱数の値が所定値(9000)未満であれば、グループ種別が保留数で変化すると判定し、リーチグループ決定乱数の値が所定値(9000)以上であれば、グループ種別は保留数で変化しないと判定する。そして、グループ種別が保留数で変化すると判定した場合にはステップS536−15に処理を移し、グループ種別は保留数で変化しないと判定した場合にはステップS536−17に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、対象記憶部に新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されたときの保留数に応じて、グループ種別、すなわち、変動演出パターンが変化することを示す不定値コマンドを先読み指定コマンドとして送信バッファにセットし、ステップS536−27に処理を移す。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−11で導出されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブル(図13(a)参照)をセットし、ステップS536−19に処理を移す。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、上記ステップS536−9または上記ステップS536−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−23で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンド(先読み指定コマンド)を送信バッファにセットする。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)が最大(1)であるかを判定し、最大であると判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了し、最大ではないと判定した場合には、ステップS536−29に処理を移す。
(ステップS536−29)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値(j)を、現在のカウンタ値(j)に「1」を加算した値に更新し、上記ステップS536−3から処理を繰り返す。これにより、新たに記憶された保留が、低確率遊技状態であるときに読み出された場合に決定される変動モード番号および変動パターン番号と、高確率遊技状態であるときに読み出された場合に決定される変動モード番号および変動パターン番号とが、当該保留の記憶時に導出されることとなる。
図32は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図32に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図33は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図34は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、および、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値の少なくともいずれかが「1」以上であるか、つまり、保留数が「1」以上であるかを判定する。その結果、保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−5に処理を移し、保留数は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている保留を、第0記憶部にブロック転送するとともに、第2記憶部〜第8記憶部に記憶されている保留を、第1記憶部〜第7記憶部に転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、保留数が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−7の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−7の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS612)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS612で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS610−7における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−9でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図35は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理(ステップS612)を説明するフローチャートである。
(ステップS612−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−7における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS612−3に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS612−5に処理を移す。
(ステップS612−3)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−5)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS612−7)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS612−5で確認した保留数の合計に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−5で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS612−9)
メインCPU300aは、上記ステップS612−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS612−11)
メインCPU300aは、上記ステップS612−3または上記ステップS612−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS612で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS612−13)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS612−15)
メインCPU300aは、上記ステップS612−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS612で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS612−17)
メインCPU300aは、上記ステップS612−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図36は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−13で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−11で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図37は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、現在、変動状態が特殊変動状態であるかを判定する。そして、特殊変動状態であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「01H」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「00H」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、停止表示された大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに基づいて、予め設定されたオープニング時間を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図38は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「01H」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図39は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図40は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。ここで、大入賞口閉鎖有効時間は、どのラウンドであっても一律に決定されており、例えば、0.2秒である。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図41は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに基づいて、所定のエンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図42は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−15でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定する。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図43は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図43に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図44は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図45は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数、普通図柄乱数、普図変動パターン乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、普通図柄の種別としてハズレ図柄である普通図柄Zを特定する。一方、上記ステップS710−5の普図抽選の結果が「当たり」であった場合には、普通図柄乱数判定テーブル(図19参照)をセットするとともに、当該テーブルと、第0記憶部に転送された普通図柄乱数とに基づいて、普通図柄(当たり図柄)の種別を特定する。そして、特定した普通図柄の種別に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄の種別に対応する普図変動パターン乱数判定テーブル(図20参照)をセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した普図変動パターン乱数と、上記ステップS710−9でセットした普図変動パターン乱数判定テーブルとに基づいて、普図変動パターン番号を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普図変動パターン番号に対応する普図変動パターンコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普図変動パターン番号に規定された普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図46は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的にいずれかの普通図柄の種別に対応する態様で点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図47は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、普通図柄の種別に応じて開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図48は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、上記ステップS730−9でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図49は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片123bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド123cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド123cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド123cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド123cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、普通電動役物ソレノイド123cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド123cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド123cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図50は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド123cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図51は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図52は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて実行される演出の一例として、通常遊技状態に設定されている場合の演出について説明するとともに、副制御基板330において、演出を実行、管理する処理について説明する。
(演出の一例)
図53は、リーチなし変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。遊技状態が通常遊技状態に設定されているときに、上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、メイン演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的にメイン演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、メイン演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、メイン演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、メイン演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、メイン演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。ただし、本実施形態では、遊技状態が通常遊技状態であって、演出モードが所定の演出モードに設定されている場合について説明する。
本実施形態の変動演出は、リーチなし変動パターン、リーチ変動パターンに大別され、さらに、リーチ変動パターンは、第1リーチ変動パターン、第2リーチ変動パターン、第3リーチ変動パターンの3種類に大別される。リーチなし変動パターンの変動演出では、メイン演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、図53(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図53(b)に示すように、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの矢印は、演出図柄210a、210b、210cが縦方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図53(c)に示すように、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、図53(d)に示すように、演出図柄210aと異なる図柄(態様)で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図53(e)に示すように、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示され、その後に大役遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示されることはない。
図54は、第1リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。第1リーチ変動パターンの変動演出は、リーチなし変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始され、図54(a)に示すように、演出図柄210aがまず停止表示される。その後、図54(b)に示すように、演出図柄210aと同一の図柄(態様)で演出図柄210cが停止表示される。
このように、メイン演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄(態様))、所謂「リーチ態様」で表示されると、図54(c)に示すように、メイン演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cに重畳して「リーチ」と表示される。その後、図54(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、メイン演出表示部200aには、図54(e)に示すように、所定のアニメーション画像が表示されるリーチ発展演出が実行されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、第1リーチ変動パターンは、大役抽選の結果がハズレであった場合に実行されるハズレ用第1リーチ変動パターンと、大役抽選の結果が大当たりであった場合に実行される大当たり用第1リーチ変動パターンとが設けられている。ハズレ用第1リーチ変動パターンの変動演出で表示されるアニメーション画像は、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦し、その対戦で敗北する内容となっている。また、大当たり用第1リーチ変動パターンの変動演出で表示されるアニメーション画像は、その途中まで、ハズレ用第1リーチ変動パターンの変動演出で表示されるアニメーション画像と同一内容となっており、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する点が異なっている。つまり、第1リーチ変動パターンの変動演出では、アニメーション画像が表示されてから所定時間が経過するまでの間は、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するか敗北するかを識別できないように構成されている。
そして、ハズレ用第1リーチ変動パターンの変動演出では、アニメーション画像において最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したところで、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示され、1回の変動演出が終了する。一方、大当たり用第1リーチ変動パターンの変動演出では、アニメーション画像において最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したところで、演出図柄210a、210b、210cが大当たりを報知する組み合わせで停止表示され、1回の変動演出が終了する。なお、アニメーション画像は、登場キャラクタを異にする複数パターンが設けられており、いずれのアニメーション画像が表示されるかは、主制御基板300で決定される変動情報(変動パターン番号)に基づいて決定されることとなる。
図55は、第2リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。第2リーチ変動パターンの変動演出は、図55(a)〜(e)に示すように、第1リーチ変動パターンの変動演出と同様の流れで、メイン演出表示部200aにアニメーション画像が表示される。このとき、メイン演出表示部200aに表示されるアニメーション画像は、大役抽選の結果に拘わらず、ハズレ用第1リーチ変動パターンの変動演出で表示されるアニメーション画像、すなわち、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する内容となっている。したがって、図55(f)、(g)に示すように、ハズレ用第1リーチ変動パターンの変動演出と同様に、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するアニメーション画像が表示された後に、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで表示される。
ただし、第2リーチ変動パターンの変動演出においては、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで完全に停止表示されずに、僅かに揺れた状態で表示されている。そして、図55(h)に示すように、演出役物装置202がメイン演出表示部200aの前面まで落下、可動する。その後、図55(i)に示すように、メイン演出表示部200aに実写ムービーが表示されるリーチ発展演出が再度実行され、最終的に、図55(j)に示すように、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、第2リーチ変動パターンも第1リーチ変動パターンと同様に、大役抽選の結果がハズレであった場合に実行されるハズレ用第2リーチ変動パターンと、大役抽選の結果が大当たりであった場合に実行される大当たり用第2リーチ変動パターンとが設けられている。ハズレ用第2リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーは、例えば、味方キャラクタが所定のミッションに挑戦し、そのミッションに失敗する内容となっている。また、大当たり用第2リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーは、その途中まで、ハズレ用第2リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーと同一内容となっており、最終的に味方キャラクタがミッションに成功する点が異なっている。つまり、第2リーチ変動パターンの変動演出では、実写ムービーが表示されてから所定時間が経過するまでの間は、味方キャラクタがミッションに成功するか失敗するかを識別できないように構成されている。
そして、ハズレ用第2リーチ変動パターンの変動演出では、実写ムービーにおいて最終的に味方キャラクタがミッションに失敗したところで、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示され、1回の変動演出が終了する。一方、大当たり用第2リーチ変動パターンの変動演出では、実写ムービーにおいて最終的に味方キャラクタがミッションに成功したところで、演出図柄210a、210b、210cが大当たりを報知する組み合わせで停止表示され、1回の変動演出が終了する。なお、実写ムービーは、登場キャラクタやミッション内容を異にする複数パターンが設けられており、いずれの実写ムービーが表示されるかは、主制御基板300で決定される変動情報(変動パターン番号)に基づいて決定されることとなる。
この第2リーチ変動パターンの変動演出によれば、アニメーション画像によって、大役抽選の結果がハズレであったかと思わせた後に、大当たりの期待感を付与する実写ムービーによるリーチ発展演出が再度行われる。つまり、1回の変動演出において、大当たりの期待感が2回付与されることとなり、高い演出効果が発揮されることとなる。
図56は、第3リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。第3リーチ変動パターンの変動演出は、特別図柄の変動表示の開始に伴って、遊技者に演出操作装置208の操作を要求する操作要求演出が実行される。この操作要求演出では、まず、図56(a)に示すように、複数段階を有するメーター画像212と、演出操作装置208の操作を促すための説明とがメイン演出表示部200aに表示される。そして、遊技者が演出操作装置208を操作するたびに、図56(b)に示すように、メーター画像212のメーターがMAXに近づき、メーターがMAXに達すると、図56(c)に示すように、メイン演出表示部200aに「成功」と表示される。その後、図56(d)に示すように、演出図柄210a、210cがリーチ態様で表示されると、図56(e)に示すように、メイン演出表示部200aにおいて、所定の実写ムービーが表示され、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
なお、この第3リーチ変動パターンの変動演出においては、操作要求演出の実行中に、遊技者が演出操作装置208を操作しなかった場合等、所定時間以内にメーター画像212のメーターがMAXに達しないこともある。ただし、この場合であっても、所定時間が経過したところで、演出操作装置208の操作とは無関係に、最終的にメーターがMAXに到達し、以後の演出は、上記と同様に行われることとなる。
また、第3リーチ変動パターンも、第1リーチ変動パターンおよび第2リーチ変動パターンと同様に、大役抽選の結果がハズレであった場合に実行されるハズレ用第3リーチ変動パターンと、大役抽選の結果が大当たりであった場合に実行される大当たり用第3リーチ変動パターンとが設けられている。第3リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーは、第2リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーと共通であり、ハズレ用第3リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーでは、味方キャラクタがミッションに失敗し、大当たり用第3リーチ変動パターンの変動演出で表示される実写ムービーは、味方キャラクタがミッションに成功する内容となっている。
また、本実施形態では、上記の操作要求演出が実行されるリーチなし変動パターンが含まれている。この操作要求演出が実行されるリーチなし変動パターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレであった場合にのみ実行され、遊技者が演出操作装置208を操作したとしても、メーター画像212のメーターがMAXに達することがないように予め設定されている。そして、操作要求演出の終了時に失敗と表示され、その後、メイン演出表示部200aに、ハズレを報知する組み合わせ態様で演出図柄210a、210b、210cが表示されて、1回の変動演出が終了となる。このように、操作要求演出が実行されるリーチなし変動パターンの変動演出を設けることで、操作要求演出の興趣が向上するようにしている。
図57は、変動演出決定テーブルの一例を説明する図である。副制御基板330のサブROM330bには、変動演出決定テーブルとして、図57(a)に示す前半変動演出決定テーブルと、図57(b)に示す後半変動演出決定テーブルとが設けられている。副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、図57(a)に示す前半変動演出決定テーブルを参照して前半の変動演出の実行パターンが決定され、変動パターンコマンドを受信すると、図57(b)に示す後半変動演出決定テーブルを参照して後半の変動演出の実行パターンが決定される。なお、前半変動演出決定テーブルには、受信しうる全ての変動モード番号に対して、前半の変動演出の実行パターンの選択比率が設定されているが、ここでは、一部の変動モード番号のみを抽出して示す。また、後半変動演出決定テーブルには、受信しうる全ての変動パターン番号に対して、後半の変動演出の実行パターンの選択比率が設定されているが、ここでは、一部の変動パターン番号のみを抽出して示す。
図57(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半の変動演出の実行パターンが対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半の変動演出の実行パターンが決定される。
なお、図57(a)において、変動モード番号と前半の変動演出の実行パターンとが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の実行パターンとして、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の実行パターンとして、必ず、「ノーマル1」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の実行パターンとして、必ず、「ノーマル2」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半の変動演出の態様のうち「なし」は、前半の変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半の変動演出が実行されることとなる。また、図57(a)において、前半の変動演出の実行パターンにおける「ノーマル1」や「ノーマル2」は、それぞれ、リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの態様、すなわち、メイン演出表示部200aに表示される変動演出画像の画像表示パターン、および、演出図柄210a、210b、210cの変動表示態様を示している。
したがって、メイン演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、メイン演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。これに対して、メイン演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、メイン演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図57(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半の変動演出の実行パターンが対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半の変動演出の実行パターンが決定される。
なお、図57(b)において、変動パターン番号と後半の変動演出の実行パターンとが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図57(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ4秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ4秒」、「ハズレ8秒」、「ハズレ12秒」の変動演出の実行パターンは、演出図柄210a、210b、210cが、変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ4秒、8秒、12秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半の変動演出の実行パターンとして「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、主制御基板300において、例えば、変動パターン番号=03Hが決定された場合には、後半の変動演出の実行パターンとして、「パターン1」が決定される。「パターン1」は、図54〜図56に示すように、メイン演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cがリーチ態様となった後、最終的に停止表示されるまでの変動演出の実行パターン、すなわち、アニメーション画像や実写ムービーの種類を示しており、その構成時間は、変動パターン番号=03Hに対応付けられた変動表示の時間と一致している。
このように、各変動モード番号および変動パターン番号に規定された前半変動時間および後半変動時間に一致する時間で構成された実行パターンが決定されるように、各テーブルに置数が割り振られている。
図58は、変動演出の実行パターン出現比率を説明する図である。主制御基板300で決定される変動パターン番号は、予め、副制御基板330において、変動演出の実行パターンとして、リーチなし変動パターンが決定されるリーチなし変動分類、第1リーチ変動パターンが決定される第1リーチ変動分類、第2リーチ変動パターンが決定される第2リーチ変動分類、第3リーチ変動パターンが決定される第3リーチ変動分類に分類されている。したがって、上記の後半変動演出決定テーブルにおいては、リーチなし変動分類に分類される変動パターン番号が主制御基板300で決定された場合に、必ず、リーチなし変動パターンが決定されるように、置数が割り振られており、また、第1〜3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号が主制御基板300で決定された場合には、必ず、第1〜3リーチ変動パターンが決定されるように、置数が割り振られている。そして、副制御基板330においては、主制御基板300で決定された変動モード番号および変動パターン番号に基づいて、前半および後半の変動演出の実行パターンが決定され、決定された実行パターンの変動演出が実行、制御されることとなる。
そして、主制御基板300においては、大役抽選の結果がハズレであった場合には、図58(a)に示すように、リーチなし変動分類に分類される変動パターン番号が95%の比率で決定される。同様に、第1リーチ変動分類に分類される変動パターン番号は3%の比率で決定され、第2リーチ変動分類および第3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号は、それぞれ1%の比率で決定される。一方、大役抽選の結果が大当たりであった場合には、図58(b)に示すように、第1リーチ変動分類に分類される変動パターン番号は5%の比率で決定され、第2リーチ変動分類に分類される変動パターン番号は35%の比率で決定され、第3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号は60%の比率で決定される。
つまり、本実施形態においては、大役抽選の結果がハズレであった場合の変動演出の実行パターンの出現比率は、リーチなし変動パターンが95%、ハズレ用第1リーチ変動パターンが3%、ハズレ用第2リーチ変動パターンおよびハズレ用第3リーチ変動パターンがそれぞれ1%となっている。また、大役抽選の結果が大当たりであった場合の変動演出の実行パターンの出現比率は、大当たり用第1リーチ変動パターンが5%、大当たり用第2リーチ変動パターンが35%、大当たり用第3リーチ変動パターンが60%となっている。
このことからも明らかなように、大当たり当選時には、必ず、大当たり用第1〜3リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。また、第1リーチ変動パターンの変動演出が実行された場合に、最終的に大当たりの当選が報知される可能性(以下、「信頼度」という)、つまり、ハズレ用第1リーチ変動パターンに対する大当たり用第1リーチ変動パターンの出現比率は極めて低く設定されており、さらに、第3リーチ変動パターンの変動演出は、第2リーチ変動パターンの変動演出よりも、信頼度が高く設定されている。したがって、変動演出中にアニメーション画像が表示された時点では信頼度は低く、実写ムービーが表示されると、信頼度が一気に高まることとなる。しかも、実写ムービーが表示される場合であっても、アニメーション画像を経由して実写ムービーが表示される場合に比べて、アニメーション画像を経由せずに実写ムービーが表示される場合の方が、信頼度が高くなっている。このように、演出全体の流れに応じて信頼度を異ならせることで、演出効果の向上を図ることができる。
以上のように、メイン演出表示部200aにおいては、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機として実行される特別遊技にかかる演出、換言すれば、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行されるが、特別遊技にかかる演出は、サブ演出表示部201aにおいても同時並行して行われる。以下では、サブ演出表示部201aにおいて実行される演出について説明する。
図59は、保留表示演出の一例を説明する図である。通常遊技状態においては、遊技者は、大役抽選の権利を獲得すべく、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させ、第1始動口120または第2始動口122に遊技球を入球させる。第1始動口120に遊技球が入球すると、4つを上限として特1保留が記憶され、第2始動口122に遊技球が入球すると、4つを上限として特2保留が記憶される。本実施形態では、振分装置140が設けられていることから、通常遊技状態では、主に、特1保留および特2保留が交互に記憶され、最大で8つの保留が記憶される。
図59(a)に示すように、サブ演出表示部201aの左側部には、上から順に、第1保留表示領域214a、第2保留表示領域214b、第3保留表示領域214c、第4保留表示領域214dが設けられており、サブ演出表示部201aの右側部には、上から順に、第5保留表示領域214e、第6保留表示領域214f、第7保留表示領域214g、第8保留表示領域214hが設けられている。第1保留表示領域214a〜第8保留表示領域214hの8つの表示領域は、それぞれ、主制御基板300のメインRAM300cに設けられた、特図保留記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部に対応しており、各記憶部に保留が記憶されていることを報知するための領域である。以下では、第1保留表示領域214a〜第8保留表示領域214hを総称して、単に保留表示領域214とする。
例えば、特図保留記憶領域の第1記憶部〜第7記憶部に保留が記憶されている場合には、図59(b)に示すように、第1保留表示領域214a〜第7保留表示領域214gに、それぞれ保留表示画像が表示される。この保留表示画像は、複数の表示パターンが設けられており、特1保留の記憶を示す特1保留用のデフォルト画像は円で表示され、特2保留の記憶を示す特2保留用のデフォルト画像は四角で表示される。したがって、図59(b)に示すように保留表示画像が表示されている場合には、特図保留記憶領域の第1、3、5、7記憶部に特1保留が記憶されており、特図保留記憶領域の第2、4、6記憶部に特2保留が記憶されていることを示している。
そして、主制御基板300において特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶された保留が読み出されて処理領域にシフトされるとともに、第2記憶部〜第7記憶部に記憶された保留が、それぞれ第1記憶部〜第6記憶部にシフトされると、これに伴って、図59(c)に示すように、各保留表示画像も、第2保留表示領域214b〜第7保留表示領域214gから、第1保留表示領域214a〜第6保留表示領域214fにシフトされる。
このように、サブ演出表示部201aの保留表示領域214に表示される保留表示画像により、記憶されている保留数が遊技者に明確に報知される。また、本実施形態では、図59(d)に示すように、保留表示画像をキャラクタ画像で表示することで、当該キャラクタ画像に対応する保留が読み出された際に実行される変動演出の実行パターンを示唆する示唆演出が実行される。主制御基板300では、保留が記憶された時点で、当該保留が読み出された際に決定される変動モード番号および変動パターン番号にかかる変動情報が事前判定される(図31の取得時演出判定処理)。副制御基板330では、保留が記憶されたときに導出された事前判定結果に基づいて保留表示画像の表示パターンを決定することで示唆演出を実行する。
図60は、保留表示画像の表示パターンの決定処理を説明する図である。上記したように、本実施形態では、保留が記憶されたときに取得時演出判定処理が実行され、変動モード番号や変動パターン番号に対応する先読み指定コマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330のサブROM330bには、図60(a)に示すように、先読み指定コマンドごとに保留表示パターンの選択比率が設定された保留表示パターン決定テーブルが格納されている。そして、先読み指定コマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、取得した演出乱数と、受信した先読み指定コマンドとに基づいて、1の保留表示パターンが決定される。
例えば、受信した先読み指定コマンドが、00Hの変動パターン番号に対応するコマンドであった場合には、保留表示パターンとして、デフォルト画像が245/250、キャラクタ1が表示されるキャラクタ画像が3/250、キャラクタ2が表示されるキャラクタ画像が2/250の確率で決定される。なお、詳しい説明は省略するが、先読み指定コマンドには、保留数に応じて異なる変動パターン番号が決定されることを示す不定値コマンドが含まれている。この不定値コマンドや、リーチなし変動分類に分類される変動パターン番号に対応する先読み指定コマンドを受信した場合には、保留表示パターンとしてキャラクタ画像が決定される確率が低く設定されている。これに対して、信頼度の高い第3リーチ変動パターンが実行されることとなる第3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号に対応する先読み指定コマンドを受信した場合には、保留表示パターンとしてキャラクタ画像が決定される確率が高く設定されている。このように、信頼度が高くなるにつれてキャラクタ画像の出現確率を高めることにより、保留表示画像によって、期待感を長期間に亘って付与することができる。
また、保留が記憶されたときに表示された保留表示画像が、そのまま最後まで表示されることとなると、保留表示画像を用いた示唆演出が単調となり、演出効果が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、デフォルト画像以外の保留表示パターンが決定された場合に、保留表示画像をキャラクタ画像に変化させるタイミングを決定し、決定されたタイミングまで、保留表示画像をデフォルト画像で表示する。
具体的には、副制御基板330のサブROM330bには、図60(b)に示す保留表示変化タイミング決定テーブルが記憶されている。この保留表示変化タイミング決定テーブルによれば、新たに保留が記憶されたときに、当該新たに記憶された保留を含む全ての保留の合計数(1〜7)ごとに、保留表示変化タイミングの選択比率が設定されている。なお、図60(b)において、保留表示変化タイミングの「0」〜「−6」の値は、保留がいくつ消化された時点で、保留表示画像をキャラクタ画像に変化させるかを示している。例えば、保留表示変化タイミングの「0」は、保留の消化を伴わずに、すなわち、最初からキャラクタ画像を表示させることを示し、保留表示変化タイミングの「−2」は、保留が2個消化された時点で、保留表示画像をデフォルト画像からキャラクタ画像に変化させることを示している。
一例を用いて説明すると、新たに記憶された保留を含む全ての保留の合計数が3であったとする。この場合には、図60(b)において太線の囲みで示すように、保留が記憶された時点でキャラクタ画像を表示させるとする決定が200/250の確率でなされ、保留が1つ消化された時点で、保留表示画像をデフォルト画像からキャラクタ画像に変化させるとする決定が50/250の確率でなされる。このように、図60(b)に示す保留表示変化タイミング決定テーブルを参照して保留表示の変化タイミングを決定することにより、保留表示画像がシフトするたびに、保留表示画像がキャラクタ画像に変化するのではないかといった期待感が付与されることとなる。
また、保留表示画像をキャラクタ画像で表示するといった示唆演出は、特別遊技にかかる演出であるが、本実施形態では、普通遊技にかかる事象により、キャラクタ画像の変化タイミングをさらに可変とする。具体的には、保留表示画像をキャラクタ画像に変化させる保留表示変化タイミングが決定されてから、当該保留表示画像がキャラクタ画像に変化するまでの期間を待機期間とする。この待機期間中は、サブRAM330cに、キャラクタ画像の変化が待機状態であることを示す変化待機情報が記憶されている。そして、第1ゲート124または第2ゲート125を遊技球が通過すると、図60(c)に示す保留表示変化決定テーブルを参照して、即座に保留表示画像をキャラクタ画像に変化させるか否かの抽選が行われる。
この保留表示変化決定テーブルによれば、変化待機情報がない場合には、必ず、「変化なし」が決定され、変化待機情報がある場合には、「変化なし」が150/250の確率で決定され、「即変化」が100/250の確率で決定されるように、選択比率が設定されている。そして、変化待機情報が記憶された状態、つまり、デフォルト画像がキャラクタ画像に変化するまでの待機期間中において、第1ゲート124または第2ゲート125に遊技球が通過して「即変化」の抽選結果が得られた場合には、その時点で、保留表示画像がキャラクタ画像に変化する。このように、特別遊技にかかる演出が、第1ゲート124または第2ゲート125への遊技球の通過といった、普通遊技にかかる事象に基づいて実行されることで、保留表示の変化タイミングを予測不可能となり、一層の演出効果の向上を図ることができる。
なお、詳しくは後述するが、特図保留記憶領域に8個目の保留が記憶された場合には、図60(a)に示す保留表示パターン決定テーブルを参照して、保留表示パターンが決定されることはない。これは、本実施形態では、特図保留記憶領域に8個目の保留が記憶された場合、つまり、特1保留数および特2保留数の双方が上限に達して、保留の記憶数が最大数に達した場合には、専用の演出(MAX8演出)を実行することとしているためである。以下に、保留の記憶数が最大数に達した場合に実行される演出について説明する。
図61は、全保留変化演出の一例を説明する図であり、図62は、特殊ゾーン演出の一例を説明する図である。本実施形態では、特図保留記憶領域に8個目の保留が記憶された場合に実行される演出(以下、「MAX8演出」とよぶ)として、全保留変化演出および特殊ゾーン演出の2つの演出が設けられている。なお、通常遊技状態においては、全保留変化演出または特殊ゾーン演出が開始されたときに記憶されていた保留が残っている状態で、再度、特図保留記憶領域に8個目の保留が記憶された場合以外は、必ず、全保留変化演出および特殊ゾーン演出のいずれかが実行される。
図61(a)に示すように、特図保留記憶領域に7個の保留が記憶されており、第1保留表示領域214a〜第7保留表示領域214gに保留表示画像が表示された状態で、8個目の保留が特図保留記憶領域に記憶されたとする。このとき、全保留変化演出の実行が決定されると、図61(b)に示すように、第8保留表示領域214hに保留表示画像がデフォルト画像で表示されるとともに、サブ演出表示部201aに「MAX8」と表示される。その後、図61(c)に示すように、第1保留表示領域214a〜第8保留表示領域214hに表示されている全ての保留表示画像が爆発する画像が表示され、図61(d)に示すように、8つ全ての保留表示画像がいずれかのキャラクタ画像に変化する。このようにして表示されたキャラクタ画像の保留表示画像は、対応する保留が消化されるまで変更されることはない。なお、詳しい説明は省略するが、全保留変化演出によりキャラクタ画像に変化した保留表示画像に対応する保留が読み出されて変動演出が開始する際には、当該キャラクタがメイン演出表示部200aやサブ演出表示部201aに登場し、所定のセリフを発するといった演出が行われる。このとき、キャラクタの表示態様やセリフの種類に応じて、信頼度が示唆されるようにすることで、一層の演出効果の向上を図ることができる。
また、図62(a)に示すように、第1保留表示領域214a〜第7保留表示領域214gに保留表示画像が表示された状態で、8個目の保留が特図保留記憶領域に記憶され、このとき、特殊ゾーン演出の実行が決定されたとする。この場合、図62(b)に示すように、第8保留表示領域214hに保留表示画像がデフォルト画像で表示されるとともに、サブ演出表示部201aに「MAX8」と表示される。ここまでは、全保留変化演出と同じであるが、その後、図62(c)に示すように、第1保留表示領域214a〜第8保留表示領域214hに表示されている全ての保留表示画像が星を模した専用の保留表示画像に変更されるとともに、サブ演出表示部201aに「特殊ゾーン突入」と表示される。そして、サブ演出表示部201aには、図62(d)に示すように、亀裂の生じた背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して「特殊ゾーン」と表示される。
なお、この特殊ゾーン演出の実行に際しては、8個の保留のうちのいずれか1つの保留が対象保留に決定され、この対象保留が読み出されて実行される変動演出が終了するまで、特殊ゾーン演出が継続する。つまり、対象保留についての変動演出が終了すると、特殊ゾーン演出が終了となり、サブ演出表示部201aの背景画像が通常の背景画像に復帰するとともに、その時点で記憶されている保留に対応する保留表示画像は全てデフォルト画像となる。なお、特殊ゾーン演出中においては、新たに記憶された保留に対応する保留表示画像も、全て星を模した専用の保留表示画像となる。また、ここでは詳細な説明を省略するが、特殊ゾーン演出中は、メイン演出表示部200aの背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示態様も、通常とは異なる専用の画像に変更される。
図63(a)は、MAX8演出実行パターン決定テーブルを説明する図であり、図63(b)は、全保留変化演出用保留表示パターン決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、保留の記憶数が最大数に達すると、その時点で記憶されている保留について導出された全ての事前判定情報(取得時演出判定処理で導出された変動情報)に基づいて、MAX8演出の実行パターンが決定される。なお、MAX8演出実行パターン決定テーブルによれば、上記の変動分類ごとに、全保留表示変化演出と特殊ゾーン演出との選択比率が設定されており、MAX8演出実行パターン決定テーブルを参照して、変動分類と取得した演出乱数とに基づいて、MAX8演出の実行パターンが決定される。
詳しくは後述するが、上記したように、主制御基板300では、新たに保留が記憶された時点で、当該保留が読み出されて大役抽選が行われた際に決定される変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)が判定される。この判定結果は、先読み指定コマンドによって副制御基板330に伝達され、副制御基板330では、受信した先読み指定コマンドを解析して、導出された変動情報を事前判定情報としてサブRAM330cに記憶する。保留の記憶数が最大数に達すると、副制御基板330では、サブRAM330cに記憶されている事前判定情報を確認する。そして、このMAX8演出実行パターン決定テーブルによれば、8個全ての保留についての事前判定情報が、リーチなし変動分類および第1リーチ変動分類のいずれかに分類されるものであった場合には、MAX8演出の実行パターンが、必ず、全保留表示変化演出に決定されるように選択比率が設定されている。なお、先読み指定コマンドには、保留が読み出されたときの保留数に応じて異なる変動情報が決定されることを示す不定値コマンドが含まれている。この不定値コマンドを受信した場合の事前判定情報は、リーチなし変動分類に属するものとして扱われる。
一方、第2リーチ変動分類または第3リーチ変動分類に分類される変動情報(変動パターン番号)に対応する事前判定情報が含まれている場合には、当該事前判定情報のうち、もっとも先に記憶された事前判定情報に基づいて実行パターンが決定される。つまり、8個の保留について実行される8回の変動演出の実行パターンに、第2リーチ変動パターンまたは第3リーチ変動パターンが含まれている場合には、第2リーチ変動パターンおよび第3リーチ変動パターンのいずれが先に実行されるかが特定されることとなる。そして、第2リーチ変動分類に分類される変動情報(変動パターン番号)に対応する事前判定情報が特定された場合には、必ず、全保留表示変化演出が決定されるように選択比率が設定されている。これに対して、第3リーチ変動分類に分類される変動情報(変動パターン番号)に対応する事前判定情報が特定された場合には、全保留表示変化演出が50/250、特殊ゾーン演出が200/250の確率で決定されるように選択比率が設定されている。このことからも明らかなように、特殊ゾーン演出は、8回の変動演出において、信頼度の高い第3リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合にのみ実行され、特殊ゾーン演出自体が、信頼度の高い演出となっている。
そして、上記のようにして、MAX8演出の実行パターンが全保留変化演出に決定された場合には、8個の保留表示画像をいずれのキャラクタ画像に変更するかを決定する処理がなされる。副制御基板330のサブROM330bには、図63(b)に示す全保留変化演出用保留表示パターン決定テーブルが記憶されている。この全保留変化演出用保留表示パターン決定テーブルによれば、上記の変動分類ごとに、キャラクタ画像の種別の選択比率が設定されている。例えば、特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶された保留に対する事前判定情報が、リーチなし変動分類に分類される変動情報に対応した事前判定情報であった場合には、キャラクタ1のキャラクタ画像が150/250、キャラクタ2のキャラクタ画像が50/250、キャラクタ3のキャラクタ画像が50/250の確率でそれぞれ決定される。こうしたキャラクタ画像の種別を決定する処理は、8個の保留全てについて繰り返し実行されることとなる。
上記のように、MAX8演出を実行することにより、保留数を上限数まで貯めたいという遊技者心理が作用する。これにより、遊技者が遊技球の発射を停止させる頻度が低減され、遊技の興趣を向上することができる。また、本実施形態では、振分装置140により、第1始動口120および第1の第2始動口122aに加えて、第1ゲート124にも遊技球が振り分けられる。第1始動口120または第1の第2始動口122aへの遊技球の入球は、大役抽選を伴う特別遊技の実行契機となるのに対して、第1ゲート124への遊技球の通過は、普図抽選を伴う普通遊技の実行契機となる。上記のように、特別遊技によってもたらされる遊技利益は、普通遊技によってもたらされる遊技利益に比して極めて大きい。そのため、振分装置140によって、第1ゲート124に遊技球が振り分けられた場合には、遊技者が損失感を抱くおそれがある。そこで、本実施形態では、特1保留数および特2保留数の双方が上限数に達し、かつ、普図保留数も上限数に達した場合には、演出上の遊技特典を付与することとし、遊技者の損失感の低減を図っている。
図64は、MAX12演出の一例を説明する図である。例えば、上記のように、特1保留数および特2保留数の双方が上限数に達し、図64(a)に示すように、MAX8演出が実行されたとする。このとき、普図保留数も上限数(4つ)に達している場合には、サブ演出表示部201aに、「MAX8」の表示とともに「&MAX12」と表示される。そして、図64(b)、(c)に示すように、MAX8演出と並行して、MAX12演出が実行される。ここでは、MAX12演出として、サブ演出表示部201aに「10000Pt GET」と表示される。
なお、詳しい説明は省略するが、遊技中には、さまざまなポイント付与条件が設定されており、ポイント付与条件が成立すると、遊技者に所定数のポイントが付与される。遊技者が遊技中に獲得したポイントは累積されていき、累積ポイントに応じて、演出上の遊技特典が付与される。演出上の遊技特典としては、例えば、サブ演出表示部201aやメイン演出表示部200aに表示されるキャラクタが成長したり、さまざまな装備を身に着けたりするといったもので、遊技を行うことで、遊技者自身がキャラクタを成長させているといった印象を与える。また、例えば、遊技者が遊技中にBGMを選択可能な構成とした場合には、累積ポイントが大きくなるにつれて、選択可能なBGMが多くなるといった遊技特典を付与してもよい。
つまり、本実施形態では、特1保留数、特2保留数、普図保留数の全てが上限数に到達した状態を発生させるといったポイント付与条件が設定されており、このポイント付与条件が成立することで、MAX12演出が実行されることとなる。なお、MAX12演出は、MAX8演出と異なる内容であれば、その内容に制限はなく、どのような内容であってもよい。また、MAX12演出は、実行条件が成立したときの変動演出の実行状況に応じて、実行パターンを異ならせてもよい。例えば、変動演出の実行状況が発展演出中でなければ、上記の演出と同時に効果音の出力やLEDによる発光を実行し、発展演出中である場合には、演出の重複による煩わしさを低減すべく、効果音の出力やLEDの発光を制限してもよい。
本実施形態の遊技機100においては、上記のように、特別遊技にかかるさまざまな演出が実行されるが、これに加えて、普通遊技にかかる演出がサブ演出表示部201aで行われる。以下では、普通遊技にかかる演出について説明する。
図65は、普通遊技にかかる演出の一例を説明する第1の図であり、図66は、普通遊技にかかる演出の一例を説明する第2の図である。本実施形態では、一定の条件を満たした場合、普通図柄表示器168における図柄の変動表示中に、普通遊技にかかる演出が実行される。なお、特別遊技にかかる演出である変動演出は、1回の大役抽選に対して、必ず1回実行されるが、普通遊技にかかる演出は、1回の普図抽選に対して必ず1回実行されるものではなく、普図抽選の結果や、他の演出との兼ね合いを考慮したうえで実行される。
普通遊技にかかる演出の実行が決定された場合、普通図柄表示器168における図柄の変動表示の開始に伴って、スゴロク演出が開始される。このスゴロク演出は、図65(a)に示すように、サブ演出表示部201aに「スゴロクチャンス」と表示されるとともに、サイコロを模した画像が表示される。その後、図65(b)に示すように、「1Pt」、「OPEN」、「GAME」と記された項目画像216が、サイコロの目とともに表示される。ここで、「1Pt」と記された項目画像216は、上記のポイントが1ポイント付与されることを示し、「OPEN」と記された項目画像216は、可動片123bが開状態になることを示し、「GAME」と記された項目画像216は、スゴロク演出に続いてミニゲーム演出が実行されることを示している。
そして、サブ演出表示部201aにおいては、図65(c)に示すように、サイコロが振られて所定の目が出る画像が表示されるとともに、図65(d)に示すように、このとき表示されたサイコロの目に対応する項目画像216が強調表示される。そして、「1Pt」と記された項目画像216が強調表示された場合には、図66(a)に示すように、サブ演出表示部201aに「1ポイントGET」と表示され、1ポイント付与されたことが報知される。また、「OPEN」と記された項目画像216が強調表示された場合には、図66(b)に示すように、サブ演出表示部201aに、可動片123bが開放されていることを示す画像が表示される。
さらに、「GAME」と記された項目画像216が強調表示された場合には、サブ演出表示部201aにおいてルーレット演出が実行される。このルーレット演出では、図66(c)に示すように、サブ演出表示部201aに、「ルーレットチャンス」と表示されるとともに、ルーレットを模した画像が表示される。ここでは、スゴロク演出の項目画像216に記され得る内容が、ルーレットの選択範囲218に記される。そして、各選択範囲218が順次強調表示され、最終的にいずれかの選択範囲218が強調表示されて停止する。このとき、「1Pt」と記された選択範囲218が強調表示されて停止した場合には、図66(a)の画像が表示され、「OPEN」と記された選択範囲218が強調表示されて停止した場合には、図66(b)の画像が表示される。また、図66(d)に示すように、「当」と記された選択範囲218が強調表示されて停止した場合には、図66(e)に示すように、サブ演出表示部201aに「LONG OPEN」と表示されるとともに、可動片123b(第2の第2始動口122b)への遊技球の入球を促す画像が表示される。
図67は、普通遊技にかかる演出の実行パターンを説明する図である。本実施形態では、上記したように、普通図柄の変動時間すなわち普図変動時間が、16秒、20秒、23秒、26秒のいずれかに決定される。普図変動時間が16秒に決定される場合というのは、可動片123bの開放時間が0秒、0.5秒、2.0秒のいずれかに決定された場合である。可動片123bの開放時間が0秒、つまり、普図抽選の結果がハズレであり、普図変動時間が16秒に決定された場合、および、普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が0.5秒に決定されるとともに、普図変動時間が16秒に決定された場合には、図67(a1)、(a2)に示すように、13秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「xPt(xは任意の値)」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、サブ演出表示部201aに、3秒に亘って「xポイントGET」と表示される(図66(a)参照)。
また、普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が2.0秒に決定されるとともに、普図変動時間が16秒に決定された場合には、図67(a3)に示すように、13秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「OPEN」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、サブ演出表示部201aに、可動片123bの開放を報知する画像(図66(b)参照)が3秒に亘って表示される。
また、普図変動時間が20秒に決定される場合というのは、可動片123bの開放時間が0秒、0.5秒、2.0秒のいずれかに決定された場合である。可動片123bの開放時間が0秒、つまり、普図抽選の結果がハズレであり、普図変動時間が20秒に決定された場合、および、普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が0.5秒に決定されるとともに、普図変動時間が20秒に決定された場合には、図67(b1)、(b2)に示すように、11秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「GAME」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、6秒に亘ってルーレット演出が実行される(図66(c)参照)。このルーレット演出では、必ず、「xPt」と記された選択範囲218が最終的に強調表示される。そして、その後、サブ演出表示部201aに、3秒に亘って「xポイントGET」と表示される。
また、普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が2.0秒に決定されるとともに、普図変動時間が20秒に決定された場合には、図67(b3)に示すように、11秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「GAME」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、6秒に亘ってルーレット演出が実行される(図66(c)参照)。このルーレット演出では、必ず、「OPEN」と記された選択範囲218が最終的に強調表示される。そして、その後、サブ演出表示部201aに、可動片123bの開放を報知する画像が3秒に亘って表示される。
このように、普図変動時間が16秒であった場合には、ルーレット演出を経由せずに、ポイントの付与、および、可動片123bの開放のいずれかが報知される。また、普図変動時間が20秒であった場合には、ルーレット演出を経由したうえで、ポイントの付与、および、可動片123bの開放のいずれかが報知される。
一方、普図変動時間が23秒に決定される場合というのは、可動片123bの開放時間が2.0秒、3.0秒のいずれかに決定された場合である。普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が2.0秒に決定されるとともに、普図変動時間が23秒に決定された場合には、図67(c1)に示すように、11秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「GAME」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、6秒に亘ってルーレット演出が実行される(図66(c)参照)。このルーレット演出では、必ず、「OPEN」と記された選択範囲218が最終的に強調表示される。そして、その後、サブ演出表示部201aに、可動片123bの開放を報知する画像が6秒に亘って表示される。
また、普図抽選の結果が当たりであり、可動片123bの開放時間が3.0秒に決定されるとともに、普図変動時間が23秒に決定された場合には、図67(c2)に示すように、11秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「GAME」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、6秒に亘ってルーレット演出が実行される(図66(c)参照)。このルーレット演出では、必ず、「当」と記された選択範囲218が最終的に強調表示される。そして、その後、サブ演出表示部201aに、可動片123bの長時間の開放を報知する画像(図66(e))が6秒に亘って表示される。
また、普図変動時間が26秒に決定される場合というのは、可動片123bの開放時間が5.0秒に決定された場合である。普図変動時間が26秒に決定された場合には、図67(d)に示すように、11秒に亘って上記のスゴロク演出が実行される。この場合のスゴロク演出では、必ず、「GAME」と記された項目画像216が最終的に強調表示され、その後、9秒に亘ってルーレット演出が実行される(図66(c)参照)。このルーレット演出では、必ず、「当」と記された選択範囲218が最終的に強調表示される。そして、その後、サブ演出表示部201aに、可動片123bの長時間の開放を報知する画像(図66(e))が6秒に亘って表示される。
以上のように、普通遊技にかかる演出では、可動片123bの開放と、演出上の遊技特典の付与とのいずれかが報知される。そして、普通遊技にかかる演出は、主制御基板300で決定され得る普図変動時間ごとに実行パターンが予め設けられており、23秒以上の普図変動時間に対応する実行パターンは、必ず、可動片123bの開放を報知する実行パターンとなっている。特に、演出の開始から17秒を超えてもルーレット演出が継続している場合には、必ず、可動片123bが長時間開放されることとなり、演出の内容に加えて、演出の時間によっても、可動片123bが開放されることを推測することができる。
なお、上記のように、普通遊技によって得られる遊技利益は、可動片123bが所定時間開放されるといった内容であるのに対し、特別遊技によって得られる遊技利益は、大入賞口128が開放される大役遊技の実行であったり、高確率遊技状態や時短遊技状態に設定されたりするといった内容である。このように、普通遊技によって得られる遊技利益は、特別遊技によって得られる遊技利益よりも小さく、また、普通遊技にかかる演出は、特別遊技にかかる変動演出と同時並行して実行される可能性が高いことから、単に普通遊技にかかる演出を実行するだけでは、遊技者の意識を引き付けるのが難しい場合がある。そこで、本実施形態では、普通遊技にかかる演出に対する遊技者の意識を高めるために、所定条件が成立した場合に、普通遊技にかかる演出を、普通遊技と特別遊技とのいずれにも関係性を有する演出に差し替える。
図68は、差替演出の一例を説明する図である。本実施形態では、上記のように、普通遊技にかかる演出、より詳細には、スゴロク演出の実行中に、所定の条件が成立すると、スゴロク演出が強制的に終了となり、スゴロク演出に代えて差替演出が開始される。この差替演出では、図68(a)に示すように、スゴロク演出の実行中に、サブ演出表示部201aにおいて、突如として扉が閉まる画像が表示されるとともに、「デカろく」と表示される。その後、扉が開かれる画像が表示されると、図68(b)に示すように、サブ演出表示部201aに、6つの選択項目画像220が表示される。6つの選択項目画像220には、それぞれサイコロの目に対応付けて、「OPEN」、「チャンス」、「激アツ」といった文字が記されている。
ここで、選択項目画像220に記される文字は、「OPEN」のように、項目画像216や選択範囲218に記されるのと同じ内容のものと、項目画像216や選択範囲218には含まれていない内容のものとが設けられている。項目画像216や選択範囲218に記されるのと同様の文字が記された選択項目画像220は、演出上の遊技特典の付与、もしくは、可動片123bの開放を報知するものであり、この点においては、上記のスゴロク演出と同じである。一方、「チャンス」や「激アツ」といった、項目画像216や選択範囲218には含まれていない文字が記された選択項目画像220は、特別遊技にかかる変動演出の信頼度を示唆するものとなっている。つまり、この差替演出で表示される選択項目画像220は、普通遊技に対応するものと、特別遊技に対応するものとに大別されている。
そして、6つの選択項目画像220が表示された後、サブ演出表示部201aにおいては、図68(c)に示すように、サイコロが振られて所定の目が出る画像が表示されるとともに、このとき表示されたサイコロの目に対応する選択項目画像220が強調表示される。このとき、例えば、特別遊技にかかる変動演出の信頼度を示唆する選択項目画像220が強調表示されると、図68(d)に示すように、強調表示された選択項目画像220の文字が、サブ演出表示部201aに大きく表示される。一方、「OPEN」のように、項目画像216や選択範囲218に記されるのと同じ内容の選択項目画像220が強調表示された場合には、図66(a)、(b)、(e)に示すのと同様の画像がサブ演出表示部201aに表示される。
以上のように、この差替演出は、普通遊技にかかる演出の途中で突如として発生するものであり、差替演出が発生した場合には、普通遊技にかかる事象を示唆、報知する演出が、普通遊技および特別遊技のいずれかにかかる事象を示唆、報知する演出に切り替わることとなる。こうした差替演出を一定の頻度で発生させることで、通常行われている普通遊技にかかる演出に対する遊技者の意識を高め、全体として演出効果の向上を図ることができる。
図69(a)は、演出差替決定テーブルを説明する図であり、図69(b)は、最終選択項目決定テーブルを説明する図である。上記の差替演出の実行可否は、上記の普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)の実行中に、特別図柄の変動表示が開始されるとき、すなわち、変動演出が開始されるときに決定される。具体的には、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示の開始時には、主制御基板300から副制御基板330に変動コマンド(変動モードコマンドおよび変動パターンコマンド)が送信される。副制御基板330では、受信した変動コマンドに基づいて、変動演出の実行パターンが決定され、決定された実行パターンに応じた画像がメイン演出表示部200aに表示される。
このとき、副制御基板330では、普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)の実行中であるかを確認し、普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)の実行中であると判定した場合に、図69(a)に示す演出差替決定テーブルを参照して、差替演出の実行可否を決定する。この演出差替決定テーブルによれば、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、差替演出の実行、不実行の選択比率が設定されている。なお、図69(a)に示すように、差替演出の実行確率は、リーチなし変動分類に分類される変動パターンコマンドの受信時がもっとも低く、第1リーチ変動分類、第2リーチ変動分類、第3リーチ変動分類の順で高くなるように設定されている。つまり、実行される変動演出の信頼度が高いほど、差替演出の実行確率が高くなっている。
そして、差替演出の実行が決定された場合には、図69(b)に示す最終選択項目決定テーブルを参照して、最終的に強調表示される選択項目画像220を決定する。この最終選択項目決定テーブルでは、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに、最終的に強調表示する選択項目画像220の選択比率が設定されている。なお、本実施形態では、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される変動パターン番号については、必ず、「変更なし」が決定されるように設定されている。この「変更なし」というのは、差替演出に切り替えられる普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)において、最終的に表示するものとして決定されていた項目画像216や選択範囲218を、差替演出において最終的に表示することを示している。したがって、「変更なし」が決定された場合には、差替演出が実行された場合と、差替演出が実行されることなく、普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)が最後まで実行された場合とで、報知内容は同じものとなる。
上記のようにして、最終的に強調表示する選択項目画像220が決定されると、決定された選択項目画像220を含む6つの選択項目画像220がランダムに決定され、こうして決定された6つの選択項目画像220がサブ演出表示部201aに表示されて、上記の差替演出が実行されることとなる。
以下に、上記の各演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図70は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(ステップS1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図71は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(ステップS1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期(例えば2ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。なお、このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図72は、上記コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンド(不定値コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理を説明する第1のフローチャートであり、図73は、先読み指定コマンド受信処理を説明する第2のフローチャートである。上記したとおり、先読み指定コマンドは、主制御基板300において、図31のステップS536−15、ステップS536−21、ステップS536−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
先読み指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、主制御基板300で設定されている現在の遊技状態が低確率遊技状態であるかを判定する。その結果、低確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1210−5に処理を移し、低確率遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1210−3に処理を移す。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、高確率遊技状態において保留表示画像を表示するための高確時保留表示処理を実行し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、受信した先読み指定コマンドを解析する。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−5における解析結果、すなわち、主制御基板300において取得時演出判定処理で導出された変動モード番号および変動パターン番号を示す事前判定情報を記憶部に記憶する。なお、副制御基板330のサブRAM330cには、特図保留記憶領域に対応する事前判定情報記憶領域が設けられている。この事前判定情報記憶領域は、特図保留記憶領域と同様に第1記憶部〜第8記憶部が設けられている。特図保留記憶領域の各記憶部と事前判定情報記憶領域の各記憶部とは対応しており、例えば、主制御基板300において第3記憶部に保留が記憶された場合には、事前判定情報記憶領域の第3記憶部に事前判定情報が記憶される。
(ステップS1210−9)
サブCPU330aは、特図保留数をカウントするための特図保留数カウンタのカウンタ値(T)を、現在のカウンタ値(T)に「1」加算した値に更新する。
(ステップS1210−11)
サブCPU330aは、現在、MAX8演出の実行中であることを示すMAX8演出中フラグがオフしているかを判定する。なお、MAX8演出中フラグは2種類設けられており、MAX8演出として全保留変化演出が実行中であるか、特殊ゾーン演出が実行中であるかを識別可能となっている。そして、MAX8演出中フラグがオフしていると判定した場合にはステップS1210−15に処理を移し、MAX8演出中フラグはオフしていないと判定した場合にはステップS1210−13に処理を移す。
(ステップS1210−13)
MAX8演出中フラグがオンしている場合、つまり、MAX8演出の実行中である場合には、サブCPU330aは、新たに記憶された保留に対応する保留表示画像を、実行中のMAX8演出の実行パターンに対応する画像に決定する。ここでは、全保留変化演出の実行中である場合にはデフォルト画像を決定し、特殊ゾーン演出の実行中である場合には、上記の星を模した専用画像を決定する。
(ステップS1210−15)
MAX8演出中フラグがオフしている場合、つまり、MAX8演出が実行されていない場合には、サブCPU330aは、上記ステップS1210−9で更新した特図保留数カウンタのカウンタ値(T)が8未満であるかを判定する。その結果、T<8であると判定した場合にはステップS1210−17に処理を移し、T<8ではない(T=8である)と判定した場合には、図73のステップS1211−1に処理を移す。
(ステップS1210−17)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図60(a)に示す保留表示パターン決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1210−7で記憶した事前判定情報とに基づいて、保留表示パターンを決定する。
(ステップS1210−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−17で決定された保留表示パターンが、デフォルト画像以外であるか、つまり、キャラクタ画像であるかを判定する。その結果、デフォルト画像以外であると判定した場合にはステップS1210−21に処理を移し、デフォルト画像以外ではないと判定した場合にはステップS1210−23に処理を移す。
(ステップS1210−21)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図60(b)に示す保留表示変化タイミング決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1210−9で更新したカウンタ値(T)とに基づいて、保留表示変化タイミングを決定する。
(ステップS1210−23)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−13、ステップS1210−17で決定した保留表示パターンを記憶するとともに、上記ステップS1210−21で保留表示画像を変化させるタイミングが決定された場合には、保留表示画像をいずれのタイミングでいずれのキャラクタ画像に変化させるかを示す変化待機情報を記憶する。なお、保留表示画像を変化させるタイミングが、所定数の保留が消化されたときと決定された場合には、保留表示パターンとしてデフォルト画像を記憶し、保留表示画像を最初からキャラクタ画像で表示すると決定された場合には、変化待機情報を記憶せずに、保留表示パターンとして決定されたキャラクタ画像を記憶する。
(ステップS1210−25)
サブCPU330aは、上記の決定に基づき、新たに記憶された保留に対応する保留表示画像を、サブ演出表示部201aの保留表示領域214に表示するための保留表示処理を実行し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。なお、上記ステップS1210−21において、所定の待機期間が経過してから保留表示画像をキャラクタ画像に変化させることが決定された場合には、保留表示画像をデフォルト画像で表示する。
(ステップS1211−1)
また、上記ステップS1210−15において、T<8ではないと判定した場合、つまり、保留数が上限数(8)に達した場合には、図73に示すように、サブCPU330aは、処理カウンタのカウンタ値(N)を、現在のカウンタ値(N)に「1」を加算した値に更新する。
(ステップS1211−3)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶領域のうち、上記ステップS1211−1で更新したカウンタ値(N)に対応する第N記憶部の事前判定情報を確認する。
(ステップS1211−5)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図63(a)に示すMAX8演出実行パターン決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1211−3で確認した事前判定情報とに基づいて、MAX8演出の実行パターンを決定する。
(ステップS1211−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1211−5で決定されたMAX8演出の実行パターンを記憶する。なお、後述するように、当該処理は複数回繰り返して実行される場合があり、既にMAX8演出の実行パターンが記憶されている場合には、上記ステップS1211−5で最後に決定された実行パターンを上書きする。
(ステップS1211−9)
サブCPU330aは、第N記憶部に記憶されている事前判定情報が、第2リーチ変動分類もしくは第3リーチ変動分類に分類される変動モード番号に対応する事前判定情報であるかを判定する。その結果、第2リーチ変動分類もしくは第3リーチ変動分類に分類される変動モード番号に対応する事前判定情報であると判定した場合にはステップS1211−13に処理を移し、第2リーチ変動分類および第3リーチ変動分類のいずれかに分類される変動モード番号に対応する事前判定情報ではないと判定した場合にはステップS1211−11に処理を移す。
(ステップS1211−11)
サブCPU330aは、処理カウンタのカウンタ値(N)が8であるかを判定する。その結果、N=8であると判定した場合にはステップS1211−13に処理を移し、N=8ではないと判定した場合にはステップS1211−1に処理を移す。これにより、第2リーチ変動分類もしくは第3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号に対応する事前判定情報が記憶されていない場合には、第1記憶部から第8記憶部まで、繰り返し上記の処理が行われることとなる。
(ステップS1211−13)
サブCPU330aは、処理カウンタのカウンタ値(N)を「0」に更新する。
(ステップS1211−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1211−7で最終的に記憶、更新されたMAX8演出の実行パターンが、全保留表示変化演出であるかを判定する。その結果、全保留表示変化演出であると判定した場合にはステップS1211−17に処理を移し、全保留表示変化演出ではない(特殊ゾーン演出である)と判定した場合にはステップS1211−19に処理を移す。
(ステップS1211−17)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図63(b)に示す全保留変化演出用保留表示パターン決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、事前判定情報記憶領域に記憶された事前判定情報とに基づいて、保留表示パターンを決定する。なお、ここでは、第1記憶部〜第8記憶部に記憶された事前判定情報それぞれに基づいて、保留表示パターンを決定する抽選処理が8回行われ、8個全ての保留に対する保留表示パターンがいずれかのキャラクタ画像に決定されることとなる。
(ステップS1211−19)
サブCPU330aは、全ての保留表示画像を、特殊ゾーン演出用の専用画像に決定する。
(ステップS1211−21)
サブCPU330aは、上記ステップS1211−17またはステップS1211−19で決定された保留表示パターンを記憶する。
(ステップS1211−23)
サブCPU330aは、各保留表示画像を、上記ステップS1211−21で記憶した保留表示パターンでサブ演出表示部201aの保留表示領域214に表示するための保留表示処理を実行する。
(ステップS1211−25)
サブCPU330aは、上記ステップS1211−7で最終的に記憶されている実行パターンでMAX8演出を実行するためのMAX8演出実行処理を行う。
(ステップS1211−27)
サブCPU330aは、MAX8演出中フラグをオンする。
(ステップS1211−29)
サブCPU330aは、MAX8演出が終了する時期を示すMAX8演出終了情報を記憶する。なお、全保留変化演出を実行する場合には、8個目の保留が読み出されたときがMAX8演出の終了時期として記憶される。また、特殊ゾーン演出を実行する場合には、第3リーチ変動分類に分類される変動パターン番号が導出される保留が対象保留として特定され、この対象保留の変動演出が終了するときがMAX8演出の終了時期として記憶される。詳しい説明は省略するが、MAX8演出終了情報が記憶されると、以後、記憶された終了時期になったかがタイマ割込み処理のたびに確認され、終了時期になったと判定したところで、MAX8演出中フラグがオフされる。
(ステップS1211−31)
サブCPU330aは、普図保留数を示す普図保留数カウンタのカウンタ値(H)を確認する。
(ステップS1211−33)
サブCPU330aは、カウンタ値(H)が4であるかを確認する。その結果、H=4であると判定した場合にはステップS1211−35に処理を移し、H=4ではないと判定した場合には当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1211−35)
サブCPU330aは、MAX12演出が実行中であることを示すMAX12演出中フラグがオフしているかを確認する。その結果、MAX12演出中フラグがオフしていると判定した場合にはステップS1211−37に処理を移し、MAX12演出中フラグはオフしていないと判定した場合には当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1211−37)
サブCPU330aは、MAX12演出を実行するためのMAX12演出実行処理を行う。
(ステップS1211−39)
サブCPU330aは、MAX12演出中フラグをオンする。
(ステップS1211−41)
サブCPU330aは、MAX12演出が終了する時期を示すMAX12演出終了情報を記憶し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。なお、詳しい説明は省略するが、MAX12演出終了情報が記憶されると、以後、記憶された終了時期になったかがタイマ割込み処理のたびに確認され、終了時期になったと判定したところで、MAX12演出中フラグがオフされる。
図74は、上記コマンド解析処理のうち、ゲート通過指定コマンドを受信した際に実行されるゲート通過指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、ゲート通過指定コマンドは、主制御基板300において、図27のステップS510−3でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
ゲート通過指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、MAX8演出中フラグがオフしているかを判定する。その結果、MAX8演出中フラグがオフしていると判定した場合にはステップS1220−3に処理を移し、MAX8演出中フラグはオフしていないと判定した場合には当該ゲート通過指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、変化待機情報を確認する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、上記ステップS1220−3で確認した情報と取得した演出乱数とに基づき、図60(c)の保留表示変化決定テーブルを参照して、保留表示画像を即変化させるかを決定する抽選処理を行う。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−5において、保留表示画像を即変化させるとする抽選結果が導出されたかを判定する。その結果、即変化させるとする抽選結果が導出されたと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、即変化させないとする抽選結果が導出されたと判定した場合には当該ゲート通過指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、保留表示画像を即変化させる保留表示情報(待機情報)について、変化後の保留表示画像を示す情報に更新する。なお、複数の保留表示画像が変化待機状態であった場合には、もっとも先に記憶された保留表示画像についての情報を更新する。
(ステップS1220−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−9で更新した保留表示情報に基づいて、保留表示画像を変化させる保留表示処理を実行し、当該ゲート通過指定コマンド受信処理を終了する。なお、ここでは、複数の保留表示画像が変化待機状態であっても、もっとも先に記憶された保留表示画像のみがキャラクタ画像に変化することとなる。
図75は、上記コマンド解析処理のうち、普図保留指定コマンドを受信した際に実行される普図保留指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、普図保留指定コマンドは、主制御基板300において、図27のステップS510−15でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1230−1)
普図保留指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、普図保留数カウンタのカウンタ値(H)を、現在のカウンタ値(H)に「1」を加算した値に更新する。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で更新したカウンタ値(H)が4であるかを判定する。その結果、H=4であると判定した場合にはステップS1230−5に処理を移し、H=4ではないと判定した場合には当該普図保留指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、特図保留数カウンタのカウンタ値(T)が8であるかを判定する。その結果、T=8であると判定した場合にはステップS1230−7に処理を移し、T=8ではないと判定した場合には当該普図保留指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−7)
サブCPU330aは、MAX12演出中フラグがオフしているかを判定する。その結果、MAX12演出中フラグがオフしていると判定した場合にはステップS1230−9に処理を移し、MAX12演出中フラグはオフしていないと判定した場合には当該普図保留指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−9)
サブCPU330aは、MAX12演出を実行するためのMAX12演出実行処理を行う。ここでは、MAX12演出を実行するためのタイムデータをタイムテーブルにセットする。
(ステップS1230−11)
サブCPU330aは、MAX12演出中フラグをオンする。
(ステップS1230−13)
サブCPU330aは、MAX12演出が終了する時期を示すMAX12演出終了情報を記憶し、当該普図保留指定コマンド受信処理を終了する。
図76は、上記コマンド解析処理のうち、普図変動パターンコマンドを受信した際に実行される普図変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、普図変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図45のステップS710−13でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1240−1)
普図変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、普図保留数カウンタのカウンタ値(H)を、現在のカウンタ値(H)から「1」減算した値に更新する。
(ステップS1240−3)
サブCPU330aは、受信した普図変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1240−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−3の解析結果に応じて、普図変動時間を計時するための普図変動時間タイマをセットする。なお、ここでセットされた普図変動時間タイマのタイマ値は、上記ステップS1100−5のタイマ更新処理で減算される。
(ステップS1240−7)
サブCPU330aは、スゴロク演出を実行可能な状態であるかを判定する。その結果、スゴロク演出を実行可能な状態であると判定した場合にはステップS1240−9に処理を移し、スゴロク演出を実行可能な状態ではないと判定した場合には当該普図変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、スゴロク演出を実行可能な状態とは、例えば、MAX8演出やMAX12演出といった普通遊技にかかる演出が実行中ではなく、しかも、変動演出の実行状況がリーチ発展演出中ではないなど、他の演出と同時並行して行っても何らの問題も生じない状態である。
(ステップS1240−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−3の解析結果に基づいて、スゴロク演出の実行可否を決定するための抽選処理を行う。なお、この抽選処理では、普図変動時間が23秒、26秒である場合には、必ず、スゴロク演出の実行が決定され、その他の時間である場合には、所定の確率でスゴロク演出の実行が決定される。
(ステップS1240−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−9における抽選処理により、スゴロク演出の実行が決定されたかを判定する。その結果、スゴロク演出の実行が決定されたと判定した場合にはステップS1240−13に処理を移し、スゴロク演出の実行は決定されなかったと判定した場合には当該普図変動パターンコマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−3の解析結果に基づいて、スゴロク演出の実行パターンを決定する。また、ここでは、受信した普図変動パターンコマンドに基づいて、最終的に強調表示される項目画像216または選択範囲218の種類である最終選択項目が決定される。
(ステップS1240−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−13で決定された最終選択項目を記憶する。
(ステップS1240−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−13で決定された実行パターンで普通遊技にかかる演出(スゴロク演出)を実行するためのスゴロク演出実行処理を行う。ここでは、スゴロク演出を実行するためのタイムデータをタイムテーブルにセットする。
(ステップS1240−19)
サブCPU330aは、スゴロク演出が実行中であることを示すスゴロク演出中フラグをオンして、当該普図変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、詳しい説明は省略するが、このスゴロク演出中フラグは、スゴロク演出が終了したときにオフされる。
図77は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図35のステップS612−13でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信され、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図35のステップS612−17でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図23参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1250−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、事前判定情報記憶領域の記憶部に記憶された事前判定情報をシフトする。ここでは、第2記憶部〜第8記憶部に記憶された事前判定情報を、それぞれ第1記憶部〜第7記憶部にシフトする。
(ステップS1250−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−1でシフトした事前判定情報に基づいて、保留表示画像を保留表示領域214でシフト表示する。
(ステップS1250−5)
サブCPU330aは、変化待機情報を確認する。
(ステップS1250−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−5において、いずれかの保留表示画像をキャラクタ画像に変化させるタイミングであることを示す変化待機情報が記憶されているかを判定する。つまり、ここでは、いずれかの保留表示画像をキャラクタ画像に変化させるタイミングであるかを判定する。その結果、キャラクタ画像に変化させるタイミングであると判定した場合にはステップS1250−9に処理を移し、キャラクタ画像に変化させるタイミングではないと判定した場合にはステップS1250−11に処理を移す。
(ステップS1250−9)
サブCPU330aは、記憶されている変化待機情報に基づき、変化タイミングの対象となっている保留表示画像をキャラクタ画像に変化させる保留表示変化処理を実行する。これにより、保留が記憶されたときに決定されたタイミングで、保留表示画像がキャラクタ画像に変化することとなる。また、ここでは、保留表示画像をキャラクタ画像に変化させた保留についての変化待機情報を消去する。
(ステップS1250−11)
サブCPU330aは、特図保留数カウンタのカウンタ値(T)を、現在のカウンタ値(T)から「1」減算した値に更新する。
(ステップS1250−13)
サブCPU330aは、受信した変動モードコマンドを解析するとともに、解析結果をサブRAM330cに記憶する。
(ステップS1250−15)
サブCPU330aは、受信した変動パターンコマンドを解析するとともに、解析結果をサブRAM330cに記憶する。
(ステップS1250−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−13およびステップS1250−15の解析結果に基づいて、変動演出の実行パターンを決定する。
(ステップS1250−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−17で決定された実行パターンで変動演出を実行するための変動演出実行処理を行う。ここでは、変動演出を実行するためのタイムデータをタイムテーブルにセットする。
(ステップS1250−21)
サブCPU330aは、スゴロク演出中フラグがオンしているかを判定する。その結果、スゴロク演出中フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1250−23に処理を移し、スゴロク演出中フラグはオンしていないと判定した場合には当該変動コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250−23)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−5でタイマ値がセットされ、その後、上記ステップS1100−5でタイマ値が更新される普図変動時間タイマを確認する。
(ステップS1250−25)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−23で確認した普図変動時間タイマのタイマ値、つまり、普図変動時間の残り時間が所定時間以上であるかを判定する。なお、この所定時間は予め設定されており、本実施形態では、差替演出が終了するまでに要する時間となっている。その結果、残り時間≧所定時間であると判定した場合にはステップS1250−27に処理を移し、残り時間≧所定時間ではないと判定した場合には当該変動コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250−27)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図69(a)の演出差替決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1250−15の解析結果に基づいて、差替演出の実行可否を決定する抽選を行う。
(ステップS1250−29)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−27の抽選の結果、差替演出の実行が決定されたかを判定する。その結果、差替演出の実行が決定されたと判定した場合にはステップS1250−31に処理を移し、差替演出の実行は決定されなかったと判定した場合には当該変動コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1250−31)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図69(b)の最終選択項目決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1250−15の解析結果に基づいて最終選択項目を決定する。また、ここでは、決定された最終選択項目を含む6つの選択項目画像220を決定する。
(ステップS1250−33)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−31で決定した最終選択項目を記憶する。
(ステップS1250−35)
サブCPU330aは、上記ステップS1250−31で決定された最終選択項目を示す選択項目画像220が最終的に強調表示されるように、差替演出を実行するための差替演出実行処理を行い、当該変動コマンド受信処理を終了する。ここでは、差替演出を実行するためのタイムデータをタイムテーブルにセットする。
図78は、上記タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、上記の各演出を実行するためにセットされたタイムテーブルのタイムデータを参照し、各種のフラグをON/OFFしたり、各種のコマンドを設定、送信したりすることで、画像制御処理等、各種の演出を実行するための演出制御処理を実行する。これにより、上記の各処理で決定された内容のとおりに演出が実行されることとなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記の遊技性、すなわち、遊技の進行条件や各種制御方法は一例にすぎず、例えば、大役遊技の実行可否を決定する大役抽選を開始するための始動条件や、大役遊技の種別、数、内容は、本発明の目的を実現可能な範囲で適宜設計可能である。
また、上記実施形態では、第1始動口120、第1の第2始動口122a、第2の第2始動口122bの3つの始動口(始動領域)を設けることとしたが、始動口(始動領域)が少なくとも1つ設けられていればよく、その数に限定はない。
また、上記実施形態では、普通遊技と特別遊技とが同時並行して実行される場合について説明したが、上記の特別遊技が実行されればよく、普通遊技は必須の構成ではない。
また、上記実施形態では、振分装置140を設けることとしたが、振分装置140は必須の構成ではない。
また、上記実施形態における各種の演出の内容は一例に過ぎず、適宜設計可能であることは言うまでもない。いずれにしても、大役抽選の結果に基づいて、予め設けられた複数の変動演出の実行パターンの中からいずれかの実行パターンが決定され、決定された実行パターンで変動演出が実行されればよい。
また、上記実施形態では、本発明の連続演出の一例としてMAX8演出について説明するとともに、このMAX8演出の実行パターンとして、全保留変化演出および特殊ゾーン演出の2つの実行パターンについて説明した。しかしながら、連続演出は、記憶部に記憶されている保留情報数が規定数に達した時点から、当該規定数に達したときに記憶部に記憶されている全ての保留情報についての変動演出が終了するまでの間の所定回数の変動演出に跨って実行される演出であれば、その内容は特に限定されるものではなく、また、実行パターンも複数種類設けられていれば、2種類に限らず、3種類以上であってもよい。
また、上記実施形態では、記憶部に記憶されている全ての保留情報(事前判定情報)を参照して、連続演出の実行パターンを決定することとした。しかしながら、連続演出の実行パターンは、保留情報数が規定数に達したときに記憶部に記憶されているいずれかの保留情報、もしくは、記憶部に記憶されている全ての保留情報に基づいて決定されればよい。したがって、図63(a)のMAX8演出実行パターン決定テーブルや、図73に示す処理方法は一例に過ぎず、適宜設計することができる。
また、上記実施形態では、保留情報数が上限数(最大数)に達した際に連続演出が実行されることとしたが、連続演出が実行される規定数は上限数に限らず、予め設定されていればよい。
また、上記実施形態では、メイン演出表示部200aと、メイン演出表示部200aと別個に設けられたサブ演出表示部201aとを備える場合について説明したが、サブ演出表示部201aをメイン演出表示部200aの一部で構成してもよい。
さらには、上記実施形態では、変動演出の実行パターンに対応する変動演出画像をメイン演出表示部200aに表示し、連続演出の実行パターンに対応する連続演出画像をサブ演出表示部201aに表示することとしたが、いずれの画像をいずれの演出表示部に表示するかは特に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、アニメーション画像を経由して実写ムービーが表示される第2リーチ変動パターンと、操作要求演出を経由して実写ムービーが表示される第3リーチ変動パターンとが設けられ、これら第2リーチ変動パターンと第3リーチ変動パターンとで、連続演出の実行パターンの選択比率を異ならせている。しかしながら、連続演出の実行パターンの選択比率は、上記実施形態に限らず、適宜設計可能であることは言うまでもない。
なお、上記実施形態における第1始動口120、第1の第2始動口122a、第2の第2始動口122b内の領域が本発明の始動領域に相当する。
また、上記実施形態において、図30のステップS535−13の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の保留記憶手段に相当する。
また、上記実施形態において、図34のステップS610−7およびステップS610−9の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の大役遊技実行決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図77のステップS1250−17の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の変動演出決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図77のステップS1250−19の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の変動演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態における全保留変化演出および特殊ゾーン演出が本発明の連続演出に相当し、図31の処理を実行するメインCPU300a、および、図73のステップS1211−5の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の連続演出決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図73のステップS1211−25の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の連続演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態におけるメイン演出表示部200aが、本発明の第1画像表示部に相当し、サブ演出表示部201aが、本発明の第2画像表示部に相当する。
また、上記実施形態において、第2リーチ変動パターンおよび第3リーチ変動パターンが、本発明の特定実行パターンに相当する。