JP6404264B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、異常を検出可能な遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機は、機前面に操作ハンドルが設けられ、遊技者が操作ハンドルを操作して機内部に画成された遊技領域へ向けてパチンコ球を発射することができるように構成されている。また、遊技領域には、パチンコ球が入賞可能な入賞口が設けられており、パチンコ球が入賞口に入賞すると、規定個数の賞球が払い出されたり、遊技者に有利な遊技状態が生起されたりして、遊技の結果としての特典が遊技者に付与され得るようになっている。このため、遊技者は、操作ハンドルを自ら操作して遊技を行い、遊技領域でのパチンコ球の挙動に応じた遊技結果に一喜一憂する。
ところで、上記例示したパチンコ機等の遊技機は、不正行為や故障等の不具合が生じた可能性のある異常の発生状態を検出可能に構成されている。すなわち、遊技機において異常を検出することにより、例えば、遊技機が備えるスピーカやランプ、表示装置等を利用して、当該異常の発生を遊技店内の店員等に知らせるためのエラー報知を行うことも可能となる(例えば、特許文献1)。
特開2011−4997号公報
例えば、前記特許文献1のパチンコ機では、判定対象期間内での入賞検出センサの検出回数が予め定めた回数以上となった場合に、所定の入賞口にパチンコ球が入賞する頻度が過度に高い状態(異常)が発生したと判定する。しかしながら、判定対象期間内に新たな判定対象期間を重ねて設定することができず、異常の発生を厳密に把握することが困難であった。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、異常の発生を厳密に判定することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、
遊技媒体を検出可能な遊技媒体検出手段(SE26,SE29)と、所定の状態を検出する状態検出手段(SE242,SE21)と、前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出回数に基づいて所定の異常が発生したかを判定する異常判定手段(S609)とを備えた遊技機において、
前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出回数を記憶可能な複数の記憶領域(PA3,PA4)と、
前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の内から更新領域を指定する領域指定手段(S608)と、
前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出を契機として、前記領域指定手段(S608)により指定された更新領域が記憶する前記検出回数を更新する検出回数更新手段(S605)とを備え、
前記領域指定手段(S608)は、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)において予め定めた更新順序に従って前記遊技媒体検出手段(SE26,SE29)により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に前記更新領域を変更すると共に、最後尾順位の記憶領域(PA3,PA4)を更新領域として指定した後には、先頭順位の記憶領域(PA3,PA4)を更新領域として指定することで、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)において更新領域を循環させるよう構成され、
前記異常判定手段(S609)は、前記遊技媒体検出手段(SE26,SE29)により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域(PA3,PA4)に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定すると共に、前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出毎に、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の内でその検出時点において前記更新領域に指定されている記憶領域に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、所定の異常が発生したかの判定対象となる期間を、遊技媒体検出手段により検出される遊技媒体の数に基づいて一部ずつ更新することで、遊技者による遊技が行われる期間において異常の発生を厳密に判定することが可能となる。
記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項2に係る発明は、
遊技媒体を検出可能な遊技媒体検出手段(SE26,SE29)と、所定の状態を検出する状態検出手段(SE242,SE21)と、前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出回数に基づいて所定の異常が発生したかを判定する異常判定手段(S609)とを備えた遊技機において、
前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出回数を記憶可能な複数の記憶領域(PA3,PA4)と、
前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の内から更新領域を指定する領域指定手段(S608)と、
前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出を契機として、前記領域指定手段(S608)により指定された更新領域が記憶する前記検出回数を更新する検出回数更新手段(S605)とを備え、
前記領域指定手段(S608)は、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)において予め定めた更新順序に従って前記遊技媒体検出手段(SE26,SE29)により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に前記更新領域を変更すると共に、最後尾順位の記憶領域(PA3,PA4)を更新領域として指定した後には、先頭順位の記憶領域(PA3,PA4)を更新領域として指定することで、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)において更新領域を循環させるよう構成され、
前記異常判定手段(S609)は、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域(PA3,PA4)に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定するよう構成され、
前記所定の異常が発生したことを前記異常判定手段(S609)が判定した場合に、前記複数の記憶領域(PA3,PA4)の記憶内容を初期化して、前記領域指定手段(S608)が前記先頭順位の記憶領域を前記更新領域として指定するよう構成されると共に、
前記所定の異常が発生したことに対応する異常報知を実行可能な報知手段(17)を備え、前記異常判定手段(S609)により前記所定の異常が発生したと判定された回数が増加することに応じて、前記報知手段(17)が実行する異常報知の態様が変化するよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、所定の異常が発生したかの判定対象となる期間を、遊技媒体検出手段により検出される遊技媒体の数に基づいて一部ずつ更新することで、遊技者による遊技が行われる期間において異常の発生を厳密に判定することが可能となる。
また、所定の異常が1回発生するのに対して異常判定手段が当該所定の異常の発生を連続的に複数回判定するのを防ぐことができるから、異常の発生回数を正確に把握し得る。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
当該遊技機の電源が投入されたことを契機として、前記検出回数更新手段(S605)による前記検出回数の更新が可能な判定対象期間に移行するよう構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、電源投入を契機として判定対象期間に移行することで、所定の異常が発生するタイミングに関わらず当該所定の異常の発生を把握できる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記状態検出手段(SE242,SE21)は、入球口(96a,91a)に入球した遊技球を検出するよう構成され、
前記状態検出手段(SE242,SE21)による検出を契機として遊技者に有利な遊技状態を生起する生起手段(S309,S310)を備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、入球口に対して遊技球を強制的に入球させて有利な遊技状態を不正に生起させようとする行為が行われた状態を、所定の異常が発生した状態として判定することができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記状態検出手段(SE242,SE21)として、第1の入球口(96a)に入球した遊技球を検出する第1の状態検出手段(SE242)と、第2の入球口(91a)に入球した遊技球を検出する第2の状態検出手段(SE21)とを備えると共に、
前記複数の記憶領域(PA3,PA4)として、前記第1の状態検出手段(SE242)による検出回数を記憶可能な第1の複数の記憶領域(PA3)と、前記第2の状態検出手段(SE21)による検出回数を記憶可能な第2の複数の記憶領域(PA4)とを備え、
前記異常判定手段(S609)は、前記第1の複数の記憶領域(PA3)の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域(PA3)に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定すると共に、前記第2の複数の記憶領域(PA4)の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域(PA4)に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定するよう構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、複数の入球口の何れかに対して遊技球を強制的に入球させて有利な遊技状態を不正に生起させようとする行為が行われた状態を、所定の異常が発生した状態として判定することができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
遊技球が流下可能な遊技領域に複数の入球口(91a,92a,96a)が設けられ、
所定の入球口(96a)への遊技球の入球を契機として遊技者に有利な遊技状態を生起させるか否かの当り判定を行うと共に、前記所定の入球口(96a)とは別の入球口(91a,92a)への遊技球の入球を契機として前記当り判定を行う当り判定手段(S307)と、
前記当り判定手段(S307)による当り判定の結果に対応する図柄を表示する表示部(17)とを備え、
前記状態検出手段(SE242,SE21)は、前記所定の入球口(96a)または前記別の入球口(91a)に入球した遊技球を検出するよう構成され、
前記所定の入球口(96a)を通過した遊技球が前記遊技領域(20a)の外側へ案内される一方、前記別の入球口(91a,92a)を通過した遊技球が前記遊技領域(20a)の内側へ案内されるよう構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、同一の表示部に図柄を表示させる契機となる複数の入球口のうち一方を通過した遊技球が遊技領域の外側へ案内され、他方を通過した遊技球が遊技領域の内側へ案内される構成により、遊技の興趣を高め得る。
本発明に係る遊技機によれば、異常の発生を厳密に判定することができる。
実施例1に係る中枠に対して前枠を開放した状態を示す斜視図である。 実施例1に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例1に係るパチンコ機の電気的な接続関係を示す回路図である。 実施例1に係る電気部品の接続先と、パチンコ機の状況に応じた各電気部品の状態とを示す説明図である。 実施例1に係る主制御CPUのメイン処理を示すフローチャートである。 エラー情報設定・遊技停止処理を示すフローチャートである。 実施例1に係る主制御CPUのタイマ割込処理を示すフローチャートである。 エラー判定処理を示すフローチャートである。 実施例1に係る主制御RAMの過剰入球エラー判定用記憶部を示す説明図である。 実施例1および実施例4に係る過剰入球エラーに関する判定(第1判定処理)の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係るパチンコ機のエラー報知に関し、該エラー報知の種類、実行契機、報知手段および報知内容を示す説明図である。 実施例2に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例2に係る主制御RAMの過剰入球エラー判定用記憶部を示す説明図である。 実施例2に係る過剰入球エラーに関する判定(第2判定処理)の流れを示すフローチャートである。 実施例2、実施例3および実施例4に係る主制御基板と他の電気部品との電気的な接続関係を示す回路図である。 実施例3に係る過剰入球エラーに関する判定(第3判定処理)の流れを示すフローチャートである。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、パチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する中枠(遊技機本体)12が開閉および着脱可能に組み付けられている。また、中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された球発射装置(球発射ソレノイド)12Aを作動する操作ハンドル16が設けられている。操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで球発射装置12Aが作動されて、打出し位置から前記遊技盤20の前面側に画成された遊技領域20aに向けてパチンコ球が1球ずつ発射されるようになっている。操作ハンドル16は、内蔵されたタッチセンサ16b(図3参照)によって遊技者の接触を検出している状態で、操作レバー16aの回動量に応じて前記球発射装置12Aによるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成され、遊技者が操作ハンドル16の操作レバー16aを右回りに回転させて回動量を調節することで、球発射装置12Aに打ち出されるパチンコ球が遊技領域20aの適宜の位置に導かれるようになっている。そして、打ち出されたパチンコ球が遊技領域20aの後述する始動入賞口31a,32aに入賞した場合には、当該入賞(当り判定条件の成立)を契機として特図当り判定(当り判定)が実行され、この当り判定の結果が当りの判定となることで、遊技者に有利な大当り遊技(特図当り遊技)が生起されるようになっている。なお、中枠12に配設される遊技盤20には、演出(表示演出)を実行可能な演出手段としての図柄表示装置(表示手段)17が着脱可能に配設されている。この図柄表示装置17の表示部17aでは、始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞(始動条件の成立)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行い、最終的に停止表示(確定停止表示)する飾図によって当り判定の結果を報知するようになっている。実施例1では、図柄表示装置17として、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
図1に示すように、前記中枠12の前面側には、装飾が施された装飾枠としての前枠(扉体)13が開閉可能に組み付けられている。すなわち、前枠13は、中枠12の前側を覆う閉位置および該中枠12の前側を開放する開位置に変位可能に構成されている。なお、実施例1のパチンコ機10には、前枠13の開閉動作に応じて前後に進退移動する開閉検出レバー12aと、この開閉検出レバー12aの位置に応じて前枠13の開閉状態(閉位置から開位置側へ変位した状態か)を検出する前枠開放検出センサSE10(図3参照)とが、中枠12の右上端部に配設されている。また、前枠13には、前記遊技盤20の遊技領域20aを機前側から視認するための窓口13aが前後に貫通形成されており、ガラス板や透明な合成樹脂材からなる透視保護板(図示せず)が窓口13aを覆うように配設されることで、遊技領域20aを機前側から透視し得る状態で遊技盤20が保護されるよう構成されている。また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するよう枠ランプ(発光手段)19が配設されると共に、前枠13の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)18が配設されている。すなわち、枠ランプ19に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ18から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前枠13に配設されたスピーカ18および枠ランプ19は、演出を実行可能な演出手段として機能している。
前記前枠13の下部位置には、パチンコ球を貯留する上球受け皿14および下球受け皿15が一体的に組み付けられており(図1参照)、前枠13の開閉に合わせて球受け皿14,15が一体的に開閉するようになっている。ここで、パチンコ機10は、遊技店内の図示しない球補給機構から補給されたパチンコ球を貯留する球貯留タンク(図示せず)が機後側の上部に配設されており、この球貯留タンクの下流側に繋がる球通路(図示せず)の下端に接続するよう配設された球払出装置12B(図3参照)を駆動することで、球貯留タンクに貯留されたパチンコ球を上皿連絡通路71(図1参照)を通じて上球受け皿14へと払い出すよう構成される。上球受け皿14は、球払出装置12Bによって払い出されたパチンコ球を貯留すると共に、貯留したパチンコ球を最終的に前記球発射装置12Aによる打出し位置へと1個ずつ送り出すように設けられている。なお、上球受け皿14がパチンコ球で満杯になると、球払出装置12Bによって新たに払い出されたパチンコ球は下皿連絡通路72(図1参照)を介して下球受け皿15に導かれて貯留される。また、この下球受け皿15がパチンコ球で満杯になると、球払出装置12Bによって新たに払い出されたパチンコ球は上球受け皿14および下球受け皿15へ流入できず、下球受け皿15より上流側かつ球払出装置12Bよりも下流側に位置する下皿連絡通路72や上皿連絡通路71に貯留される。ここで、中枠12には、パチンコ球を検出する満杯検出センサSE9(図3参照)が、球払出装置12Bおよび下球受け皿15の間で上皿連絡通路71に臨むように配設されており、当該満杯検出センサSE9の検出に応じて上球受け皿14および下球受け皿15が満杯状態になったかを判別し得るよう構成されている。なお、前記スピーカ18や前記枠ランプ19を下球受け皿15に配設してもよい。また、満杯検出センサSE9は、下皿連絡通路72に臨むよう配設してもよい。
前記球払出装置12Bには、前記球貯留タンク側に貯留されたパチンコ球を上皿連絡通路71側へ1個ずつ送り出す払出スプロケット(図示せず)と、この払出スプロケットを回転させる払出モータMT1(図3参照)とが設けられており、後述する入球口31a,32a,33a,34aへのパチンコ球の入賞(入球)を契機として当該払出モータMT1が駆動制御されることで、規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出すよう構成されている。また、球払出装置12Bには、払出スプロケットにより払い出したパチンコ球を検出する払出検出センサSE11(図3参照)が配設されている。すなわち、パチンコ機10は、払い出したパチンコ球を払出検出センサSE11で検出することで、パチンコ球(賞球)が規定個数払い出したかを判別し得るよう構成されている。
(パチンコ機10に備えられる各種基板59,60,61,62,65,66等について)
前記パチンコ機10の後面側には、図3に示すように、パチンコ遊技に関する統括的な制御を行う主制御CPU60aを備えた主制御基板60が配設されている。また、パチンコ機10の後面側には、演出に関する制御を行う演出制御CPU65aを備えた演出制御基板65と、この演出制御基板65(演出制御CPU65a)で決定した演出内容に応じて前記図柄表示装置17での画像表示を制御する表示制御CPU66aを備えた表示制御基板66とが配設されている。主制御基板60(主制御CPU60a)には、遊技に関する各種の情報を表示する遊技情報表示器Mが電気的に接続されており、該遊技情報表示器Mの表示内容(発光態様)を主制御CPU60aが切替制御するよう構成されている。
演出制御基板65(演出制御CPU65a)は、主制御基板60により出力された制御信号(コマンド)に基づいて演出内容を決定し、その決定した演出内容を制御信号(コマンド)として表示制御基板66へ出力する。また、演出制御基板65(演出制御CPU65a)は、決定した演出内容に応じて、前記スピーカ18の音声出力を制御すると共に、前記前枠13に設けられた前記枠ランプ19や、遊技盤20に設けられた遊技盤ランプ(演出手段)24を発光制御する。更に、演出制御基板65(演出制御CPU65a)は、決定した演出内容に応じて、遊技盤20に設けられた演出用の可動体(演出手段)25dを動作制御するようになっている。これにより演出制御基板65(演出制御CPU65a)は、演出手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および可動体25dにより実行される演出を統括的にコントロールし得るようになっている。
また、パチンコ機10の後面側には、図3に示すように、前記球払出装置12Bを駆動制御する払出制御CPU61aを備えた払出制御基板61や、前記操作ハンドル16の操作状態に基づいて前記球発射装置12Aを駆動制御する発射制御CPU62aを備えた発射制御基板62が配設され、払出制御基板61が主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されると共に、発射制御基板62(発射制御CPU62a)が払出制御基板61(払出制御CPU61a)と電気的に接続されている。払出制御基板61(払出制御CPU61a)には、未だ払い出していない賞球(未払出球)の個数を表示する賞球残数表示器51が電気的に接続されており、該賞球残数表示器51の表示内容(発光態様)を払出制御CPU61aが切替制御するよう構成されている。ここで、払出制御基板61(払出制御CPU61a)は、複数個の出力端子が設けられた外部情報出力端子盤(外部中継基板)63と電気的に接続されており、この外部情報出力端子盤63の各出力端子を通じて機外部(ホールコンピュータ)にパチンコ機10に関する情報を出力するよう構成されている。更に、パチンコ機10の後面側には、図3に示すように、外部電源(例えば、AC24V)から各部の必要電源電圧(例えば、DC30V)を生成して各制御基板60,61,62,65,66や他の電気部品に供給する電源回路(図示せず)を備えた電源基板59が配設されている。
(遊技盤20について)
次に、前記遊技盤20の構成について説明する。遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂材から所定板厚の略矩形状に形成された平板状の透明板(遊技領域形成部材)により構成されている。遊技盤20の前側には、図2に示す如く、前面(盤面)に配設された略円形状の案内レール22によりパチンコ球が流下可能(移動可能)な遊技領域20aが画成されて、前記球発射装置12Aから発射されたパチンコ球が発射球通路22a(図2参照)を通じて当該遊技領域20a内に打ち出されることで遊技が行われるようになっている。なお、遊技盤20は、ベニヤ材や合成樹脂材等の非光透過性の板部材の表面に装飾シール等を貼付したものであってもよい。
図2に示すように、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口が前記遊技領域20a内に複数開設されて、各装着口に対して各種遊技構成部品25,32,33,34,35が前側から取り付けられている。また、遊技盤20には、遊技領域20aの最下部位置にアウト口23が開設されており(図2参照)、遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球がアウト口23に入球して機外に排出されるよう構成される。ここで、パチンコ機10は、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入球可能な入球口31a,32a,33a,34a,35aが形成された遊技構成部品として、振分ユニット25(第1始動入賞部31)、第2始動入賞部32、特別入賞部33、普通入賞部34およびゲート部35が遊技盤20に設けられており、パチンコ球が入球した入球口31a,32a,33a,34a,35aに応じた制御が実行されることで所定の遊技を行い得るよう構成されている。また、遊技盤20の遊技領域20aには多数の遊技釘(図示せず)が設けられており、遊技釘との接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するようになっている。なお、前記図柄表示装置17は、遊技盤20の後面側に取り付けられ、該遊技盤20に形成された装着口および後述する振分ユニット25に形成された開口部25aを介して、遊技盤20の前側から視認し得るよう構成されている。
(振分ユニット25について)
前記遊技盤20には、前記案内レール22で囲まれた遊技領域20aの略中央部分が開口する装着口に、前後に開口する開口部25aが形成された振分ユニット25(図2参照)が取り付けられ、該振分ユニット25の開口部25aを介して図柄表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。振分ユニット25は、遊技盤20の前面より前方に突出して遊技領域20aの内周を画成する庇状部25bと、該庇状部25bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部25cとを備えている。そして、台板部25cを遊技盤20の前面に当接させて取付位置に位置合わせした状態で該台板部25cをネジ等の固定手段で遊技盤20に固定することで、振分ユニット25が遊技盤20に取り付けられる。ここで、庇状部25bは、開口部25aの外周を囲うように設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が開口部25aの内側(すなわち表示部17aの前面側)へと進入するのを規制している。
なお、前記遊技盤20に画成された遊技領域20aは、前記振分ユニット25における庇状部25bの左側方をパチンコ球が流下する第1球流下経路21aと、該振分ユニット25における庇状部25bの上方から右側方をパチンコ球が流下する第2球流下経路21bとに区画されている。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球が第1球流下経路21aを流下する遊技形態(左打ち)および当該パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。そして、パチンコ機10は、前記第1球流下経路21aをパチンコ球が流下する場合(左打ちした場合)に、パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する場合と比較して後述する第1始動入賞部31や普通入賞部34にパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2球流下経路21bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1球流下経路21aを流下する場合と比較して後述するゲート部35、第2始動入賞部32および特別入賞部33へパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されている。
図2に示す如く、前記振分ユニット25は、開口部25aおよび遊技領域20a(第1球流下経路21a)を連通するよう庇状部25bに形成された導入口26aと、この導入口26aから開口部25a側へと入球したパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞部31と、導入口26aおよび第1始動入賞部31の間でパチンコ球を振り分ける振分部27,28,29とを備えている。また、振分ユニット25は、図柄表示装置17の表示部17aで行われる図柄変動演出に合わせて発光演出を行う前記遊技盤ランプ24と、図柄変動演出に合わせて動作演出を行う前記可動体25dとを備えている。なお、可動体25dは、振分ユニット25に配設された演出用モータMT3の駆動に応じて発光しながら回転動作を行う回転灯であり、発光演出を行う遊技盤ランプとしても機能するものである。
前記振分ユニット25は、前記導入口26aに入球したパチンコ球を複数の振分部27,28,29によって振り分け、最終的に第1始動入賞部31に入賞させるか、または機外へ向けて排出するよう構成されている。ここで、導入口26aに入球したパチンコ球は、開口部25aの上部で左右に延在するステージ26に最初に導かれ、このステージ26で転動した後、該ステージ26の出口から第1振分部27へと導かれるようになっている。
前記第1振分部27は、駆動手段としての振分用モータMT2の駆動によって遊技状態に関係なく一定の動作(回転動作)を行う上振分回転体27aを備えており、当該上振分回転体27aが前後方向の軸線を中心として回転することによって、ステージ26から導かれたパチンコ球を右側の特別ルート27bおよび左側の通常ルート27cへと振り分けるよう構成されている。この第1振分部27は、ステージ26から導かれたパチンコ球を10分の1の割合で特別ルート27bへ振り分け、10分の9の割合で通常ルート27cへと振り分ける。そして、第1振分部27によって通常ルート27cに振り分けられたパチンコ球が、後述する第2振分部28へと導かれる一方、特別ルート27bに振り分けられたパチンコ球は、第2振分部28を経由することなく後述する第3振分部29へと導かれるよう構成されている。なお、第1振分部27の上流側にステージ26を設けることで、導入口26aに入球したパチンコ球が第1振分部27による振分位置に到達するタイミングが一定となるのを防いでいる。
また、前記第2振分部28は、凹曲面状の図示しない転動面でパチンコ球を複数の経路に振り分ける上下2段のクルーンを備えている。そして、前記通常ルート27cの下流端部から排出されたパチンコ球を上側のクルーンで受け入れて、該上側のクルーンの転動面で振り分けると共に、この上側のクルーンによって振り分けられたパチンコ球の一部を下側のクルーンの転動面上に導いて更に振り分けるようになっている。これにより、振分ユニット25は、通常ルート27cから第2振分部28に導かれたパチンコ球を8分の1の割合で後述する第3振分部29へ振り分け、8分の7の割合で機外へ向けて排出するよう構成されている。
前記第3振分部29は、駆動手段としての振分用モータMT2の駆動によって遊技状態に関係なく一定の動作(回転動作)を行う下振分回転体29aを備えており、当該下振分回転体29aが上下方向の軸線を中心として回転することによって、前記特別ルート27bおよび前記第2振分部28から導かれたパチンコ球の一部を第1始動入賞部31へと入賞させ、該第1始動入賞部31へと振り分けられない他のパチンコ球を機外へと排出するようになっている。これにより、振分ユニット25は、特別ルート27bおよび第2振分部28から導かれたパチンコ球を4分の1の割合で第1始動入賞部31へ振り分け、4分の3の割合で機外へ向けて排出するよう構成されている。なお、下振分回転体29aを回転させる振分用モータMT2は、前記上振分回転体27aを回転させる振分用モータMT2と同一であってもよいし、異なるモータであってもよい。
(始動入賞部31,32について)
図2に示す如く、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞口31a,32aを備えた始動入賞部31,32が設けられている。具体的には、前記振分ユニット25における前記振分部27,28,29の下流側に、第1球流下経路21aを流下する過程で前記導入口26aに入球したパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口(入球口)31aを備えた第1始動入賞部31が配設されている。また、振分ユニット25に対して右側方に離間する位置に、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口(入球口、可変入球口)32aを備えた第2始動入賞部32が設けられている。ここで、第1始動入賞部31は、第1始動入賞口31aが常に第3振分部29と連通して(常時開放して)、前記第3振分部29によって振り分けられるパチンコ球を第1始動入賞口31aから常に受け入れるよう構成されている。一方、第2始動入賞部32は、所定の開放条件および閉鎖条件に従って第2始動入賞口32aが、遊技領域20aに導かれたパチンコ球が接触可能な遊技部材としての始動用開閉部材32bにより開閉される開閉型の入賞部とされている。すなわち、第2始動入賞口32aは、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に変化する。なお、第2始動入賞部32は、始動用開閉部材32bを開閉作動(駆動)する駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(図3参照)を備え、該始動入賞ソレノイドSL1が主制御CPU60aによって駆動制御されるよう構成される。
前記第1および第2始動入賞部31,32には、該第1および第2始動入賞口31a,32aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての始動入賞検出センサSE1,SE2(図3参照)が設けられている。始動入賞検出センサSE1,SE2は、前記主制御基板60(主制御CPU60a)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号が主制御基板60(主制御CPU60a)に入力されると、該主制御基板60(主制御CPU60a)は、始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号の入力を賞球の払出条件として払出制御基板61に対して払出情報信号としての賞球払出指令コマンドを出力して、球払出装置12Bに規定個数(例えば4個)のパチンコ球(賞球)を払い出させるようになっている。また、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞)を条件(始動条件)の成立として、主制御基板60(主制御CPU60a)が各種始動入賞情報(後述する各種乱数の値)を取得して、この取得した始動入賞情報に基づいて、大当り遊技を付与するかの特図当り判定(大当り抽選)が行われるよう構成されている。
そして、演出制御CPU65aが表示制御CPU66aを介して特図当り判定の結果に基づいて図柄表示装置17の表示部17aで表示する内容を制御して、該図柄表示装置17において図柄変動演出を実行するよう構成される。すなわち、演出制御CPU65aは、表示部17aの表示を制御する表示制御手段として機能している。また、図柄変動演出の結果、図柄表示装置17に所定の当り表示となる組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で図柄(演出用の飾図)が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(以後、大当り遊技という)が付与されることを報知し得るようになっている。
(特別入賞部33について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記振分ユニット25の右下方に離間する位置に、遊技領域20a(第2球流下経路21b)を流下するパチンコ球が入賞(入球)可能な特別入賞部33が設けられている。特別入賞部33は、遊技領域20a(第2球流下経路21b)に開口する特別入賞口(入球口、可変入球口)33aを開閉自在に閉成する特別用開閉部材33bを備えている。そして、特別入賞部33は、特別用開閉部材(遊技領域20aに導かれたパチンコ球が接触可能な遊技部材)33bを開閉作動(駆動)する駆動手段としての特別入賞ソレノイドSL2(図3参照)を備え、該特別入賞ソレノイドSL2が主制御CPU60aによって駆動制御されるよう構成されている。すなわち、特別入賞口33aは、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に変化する。また、特別入賞部33には、特別入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての特別入賞検出センサSE3(図3参照)が設けられている。特別入賞検出センサSE3は、前記主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されており、特別入賞検出センサSE3がパチンコ球を検出(すなわち特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞による検出条件の成立)すると、検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)に出力し、該主制御基板60(主制御CPU60a)は、特別入賞検出センサSE3からの検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板61に賞球払出指令コマンドを出力して、前記球払出装置12Bに規定個数(例えば9個)のパチンコ球(賞球)を払い出させるようになっている。
ここで、前記特別入賞ソレノイドSL2は、図柄表示装置17による図柄変動演出の終了後に大当り遊技が付与される場合に、主制御基板60(主制御CPU60a)によって駆動制御される。すなわち、大当り遊技を付与する場合に特別入賞部33の特別入賞口33aを所定の開放条件で開放することで、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。なお、大当り遊技は、規定回数(実施例1では16回)のラウンド遊技において特別用開閉部材33bを開放することで、遊技者がラウンド遊技において特別入賞口33aへの入賞を狙うことができるようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口33aに規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(例えば25000msの特電開放時間)が経過することで終了するよう設定されている。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、特別用開閉部材33bが所定時間(例えば1000msのラウンド間インターバル時間)だけ閉鎖状態に維持されるラウンド間インターバルが設定されるようになっている。また、大当り遊技では、1回目のラウンド遊技の開始前にオープニング演出が所定時間(例えば8000msのオープニング時間)に亘って行われ、最終回のラウンド遊技の終了後にはエンディング演出が所定時間(例えば5000msのエンディング時間)に亘って行われるようになっている。ここで、主制御CPU60aは、大当り遊技中か否かを示す大当りフラグを主制御RAM60cに設定可能に構成され、大当り遊技の開始タイミング(オープニング演出の開始タイミング)で大当りフラグの値を「1」に設定し、大当り遊技の終了タイミング(エンディング演出の終了タイミング)で大当りフラグの設定値を「0」に戻すよう制御を行う。
(ゲート部35について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記振分ユニット25の右側方に離間する位置に、遊技領域20a(第2球流下経路21b)を流下するパチンコ球が通過(入球)可能なゲート部35が設けられている。ゲート部35には、パチンコ球が上下に通過(入球)可能なゲート口(作動口)35aが設けられており、該ゲート口35aをパチンコ球が通過したことを検出する入球検出センサ(入球検出手段)としてのゲートセンサSE5(図3参照)が配設される。ゲートセンサSE5は、前記主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、ゲートセンサSE5から主制御基板60(主制御CPU60a)への検出信号の入力、すなわちゲートセンサSE5のパチンコ球の検出(ゲート口35aへのパチンコ球の入球による検出条件の成立)に伴って各種作動入球情報(後述する各種乱数の値)が取得され、この取得した遊技情報に基づいて普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り判定が当りの判定結果となり、普図当り遊技が付与される場合には、前記始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて始動用開閉部材32bが開閉動作する(第2始動入賞口32aを開閉する)ようになっている。
(普通入賞部34について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、前記振分ユニット25の左側方に離間する位置に、遊技領域20a(第1球流下経路21a)を流下するパチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞部34が設けられている。図2に示すように、前記普通入賞部34は、前記遊技領域20aの左側縁(第1球流下経路21a)において、パチンコ球が入賞可能な普通入賞口34aが上方に常時開口するよう前記遊技盤20に設けられており、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が一定の確率で普通入賞口34aに入賞し得るようになっている。普通入賞部34は、普通入賞口34aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての普通入賞検出センサSE4(図3参照)が設けられている。前記普通入賞検出センサSE4は、前記主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、普通入賞検出センサSE4からの検出信号が主制御基板60(主制御CPU60a)に入力されることを賞球の払出条件として、該主制御基板60(主制御CPU60a)が賞球の払い出しを決定し、前記払出制御基板61に対して賞球払出指令コマンドを出力して、前記球払出装置12Bに規定個数(例えば15個)のパチンコ球(賞球)を払い出させるようになっている。
ここで、遊技盤20に設けられた図柄表示用の表示手段(遊技情報表示器Mおよび図柄表示装置17)について説明する。
(遊技情報表示器Mについて)
図2に示すように、遊技盤20には、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示器Mが配設されている。遊技情報表示器Mは、複数の表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを備えると共に、主制御基板60の主制御CPU60aと電気的に接続され、主制御CPU60aによって表示内容(発光態様)が制御されるようになっている。遊技情報表示器Mは、遊技盤20における遊技領域20a外の位置に配設されることで、前記図柄表示装置17で実行されている演出に注目している遊技者にとって妨げにならないように構成されている。また、遊技情報表示器Mは、1つの表示ユニットとして図柄表示装置17よりも表示領域が小さく構成されており、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgに表示される情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易となっている。なお、実施例1の遊技情報表示器Mは、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgが個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成されているが、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
(特図表示部Ma,Mbについて)
遊技情報表示器Mには、前記第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口32aへの入賞を契機として行われる特図当り判定(大当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する特図表示部(表示手段)Ma,Mbが設けられている(図2参照)。特図表示部Ma,Mbは、前記第1始動入賞口31aへの入賞(第1始動入賞検出センサSE1による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(特別図柄)の内の1つを停止表示する複数のLED(実施例1では8個)から構成された発光表示部としての第1特図表示部Maと、第2始動入賞口32aへの入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の特別図柄(以下、「特図」という)の内の1つを停止表示する複数のLED(実施例1では8個)から構成された発光表示部としての第2特図表示部Mbとからなる。なお、第1および第2特図表示部Ma,Mbに停止表示される特図としては、大当り遊技が付与されることを認識し得る大当り図柄としての複数種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが、各特図表示部Ma,Mbに対応して夫々設定されている。なお、以下の説明では、第1特図表示部Maで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部Maに停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部Mbで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部Mbに停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の変動時間および停止表示する特図の種類は、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出を契機として主制御CPU60aに取得される始動入賞情報(取得した乱数の値)に基づいて決定される。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技を付与するか否かの決定(特図当り判定)に用いる特図当り判定用乱数の値と、特図としての大当り図柄の決定に用いる特図決定用乱数の値と、特図変動表示の変動時間の決定や図柄変動演出の内容の決定に用いる特図変動パターン振分用乱数の値とを、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出タイミングに応じて取得し、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。そして、主制御RAM60cに記憶した特図当り判定用乱数の値に応じて特図当り判定を行い、この特図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、停止表示する特図としてはずれを示す1種類の特図を決定する。また、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、特図決定用乱数の値に応じて大当り図柄としての特図を決定する。更に、特図変動パターン振分用乱数の値に応じて特図変動表示の変動時間や図柄変動演出の内容を特定する特図変動パターンを複数種類のうちから決定する。
また、実施例1では、特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の結果として停止表示される特図によって、大当り遊技が終了した後の遊技状態が報知されるようになっている。ここで、実施例1のパチンコ機10は、前記特図決定用乱数の値を用いた大当り図柄の決定に基づいて、大当り遊技が終了した後の遊技状態を主制御CPU60aが決定する。そして、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果となる確率を向上させる確率変動機能と、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞し易さ(入賞確率)を向上させる入賞率向上機能とを有しており、確率変動機能が作動する確率変動状態(確変状態)とするか、および入賞率向上機能が作動する入賞率向上状態(時短状態)とするかの組み合わせによって、複数種類の遊技状態を生起し得るようになっている。具体的に、パチンコ機10では、確率変動機能および入賞率向上機能の何れも作動させない第1の遊技状態(非確変状態かつ非時短状態)と、確率変動機能および入賞率向上機能を作動させる第2の遊技状態(確変状態かつ時短状態)と、確率変動機能を作動させ、入賞率向上機能を作動させない第3の遊技状態(確変状態かつ非時短状態)と、確率変動機能を作動させず、入賞率向上状態を作動させる第4の遊技状態(非確変状態かつ時短状態)とを生起させ得るよう構成されている。すなわち、特図表示部Ma,Mbで停止表示される大当り図柄としての特図の種類に応じて、大当り遊技が終了した後の遊技状態が第1〜第4の遊技状態のうち何れとなるかを識別できるようになっている。なお、主制御CPU60aは、確率変動機能が作動した状態に対応して、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの値を「1」に設定すると共に、確率変動機能が作動しない状態では確変フラグの値を「0」に設定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、入賞率向上機能が作動した状態に対応して、主制御RAM60cに記憶される時短フラグの値を「1」に設定すると共に、入賞率向上機能が作動しない状態では時短フラグの値を「0」に設定するよう構成されている。すなわち、主制御CPU60aは、第1の遊技状態(非確変状態かつ非時短状態)において確変フラグおよび時短フラグの各値を「0」に設定し、第2の遊技状態(確変状態かつ時短状態)において確変フラグおよび時短フラグの各値を「1」に設定し、第3の遊技状態(確変状態かつ非時短状態)において確変フラグの値を「1」に設定する一方で時短フラグの値を「0」に設定し、第4の遊技状態(非確変状態かつ時短状態)において確変フラグの値を「0」に設定する一方で時短フラグの値を「1」に設定する。なお、実施例1では、入賞率向上機能が作動する時短状態において、パチンコ球を第1始動入賞口31aに入賞させるよりも第2始動入賞口32aに入賞させる方が容易な状態となる一方、非時短状態では第2始動入賞口32aが閉鎖状態に維持されてパチンコ球を入賞させることが不可能になるよう設定されている。
(特図保留表示部Mc,Mdについて)
特図保留表示部Mc,Mdは、第1始動入賞口31aおよび第2始動入賞口32aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には、主制御基板60に備えられた主制御RAM60c)に始動保留情報(特図保留情報)として記憶する場合に、当該始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部Mc,Mdは、前記第1始動入賞口31aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第1始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部Mcと、第2始動入賞口32aにパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第2始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部Mdとからなり、各特図保留表示部Mc,Mdの何れも複数個の発光表示部により構成されている。この第1始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から構成された発光表示部としての第1特図保留表示部Mcが設けられると共に、該第2始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から構成された発光表示部としての第2特図保留表示部Mdが設けられている。すなわち、第1および第2特図保留表示部Mc,Mdの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、第1特図保留表示部Mcで表示される第1始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、第2特図保留表示部Mdで表示される第2始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口32aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例1では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、第1および第2特図保留表示部Mc,Mdの夫々は、隣接した複数のLEDから構成されている。
(普図表示部Meについて)
遊技情報表示器Mには、ゲートセンサSE5のパチンコ球の検出(ゲート口(作動口)35aへのパチンコ球の通過)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(普通図柄)の内の1つを停止表示する複数のLED(実施例1では2個)から構成された発光表示部としての普図表示部Meが設けられている(図2参照)。なお、普図表示部Meに停止表示される普通図柄(以下、「普図」という)としては、普図当り遊技が付与されることを認識し得る当り図柄としての複数種類の普図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の普図とが設定されている。
なお、主制御CPU60aは、作動入球情報としての複数種類の乱数の値をゲートセンサSE5によるパチンコ球の検出を契機として取得すると共に、普図表示部Meでの普図変動表示の変動時間および停止表示する普図の種類を作動入球情報(取得した乱数の値)に基づいて決定するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、普図当り遊技を付与するか否かの決定(普図当り判定)に用いる普図当り判定用乱数の値と、普図としての当り図柄の決定に用いる普図決定用乱数の値と、普図変動表示の変動時間の決定に用いる普図変動パターン振分用乱数の値とを、ゲートセンサSE5によるパチンコ球の検出タイミングに応じて取得し、主制御基板60に備えられる記憶手段としての主制御RAM60cに記憶する。そして、主制御RAM60cに記憶した普図当り判定用乱数の値に応じて普図当り判定を行い、この普図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、停止表示する普図としてはずれを示す1種類の普図を決定する。また、普図当り判定が当りの判定結果となった場合には、普図決定用乱数の値に応じて当り図柄としての普図を決定する。更に、普図変動パターン振分用乱数の値に応じて普図変動表示の変動時間を特定する普図変動パターンを複数種類のうちから決定する。
(普図保留表示部Mfについて)
普図保留表示部Mfは、ゲート部35をパチンコ球が通過した際に取得される作動入球情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には主制御RAM60c)に作動保留情報(普図保留情報)として記憶する場合に、当該作動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、普図保留表示部Mfは、図2に示すように、複数のLED(実施例1では2個)により構成された発光表示部であり、該普図保留表示部Mfの表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。普図保留表示部Mfで表示される作動保留記憶数は、ゲート部35をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、作動保留記憶数には所定の上限数(実施例1では「4」)が設定されており、該上限数まで作動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
(状態表示部Mgについて)
状態表示部Mgは、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例1では3個)のLEDにより構成されている。ここで、実施例1のパチンコ機10は、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および時短状態が設定されていることから、状態表示部MgのLEDが異なった点灯パターン(点灯位置、点灯数、点灯色等)で点灯することで遊技状態としての確変状態および時短状態を報知するようになっている。ここで、状態表示部Mgは、特図表示部Ma,Mbが当り図柄(大当り図柄)を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技が行われる時に、当選した当り図柄に対応した大当り遊技の終了後の遊技状態を示すパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部Mgは、確変状態や時短状態が終了して特図表示部Ma,Mbにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
(図柄表示装置17について)
図柄表示装置17は、表示制御基板66と電気的に接続され、演出制御基板65の演出制御CPU65aから出力される特図変動パターン指定コマンド等の制御信号に基づく表示制御基板66の制御によって表示内容が更新されるようになっている。図柄表示装置17の表示部17aには、演出用の図柄である飾図を変動表示可能な図柄列が複数列設定されており、前記第1始動入賞口31aまたは第2始動入賞口32aへの入賞(始動条件の成立)を契機として、各図柄列の飾図が変動開始されるようになっている。そして、各図柄列に定められた有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに停止表示(確定表示)される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、図柄表示装置17では、始動条件の成立を契機として飾図(図柄)を変動表示した後に、所定の飾図(図柄)を有効停止位置に停止表示(確定表示)するよう構成される。図柄表示装置17には、主制御CPU60aが決定した特図変動パターンにより特定される変動時間に亘って図柄変動演出(飾図の変動表示)が行われ、該変動時間の終了タイミングで飾図が停止表示(確定表示)されるようになっている。ここで、第1特図表示部Maと図柄表示装置17とでは、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図1と飾図とが同時に停止表示される。同様に、第2特図表示部Mbと図柄表示装置17とでは、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図2と飾図とが同時に停止表示される。
(エラー検出センサSE6〜SE10,SE1〜SE4について)
実施例1のパチンコ機10は、エラー(異常)を検出可能なエラー検出センサを複数種類備えている。具体的には、図3および図4に示すように、主制御CPU60aと電気的に接続されるエラー検出センサ(状態検出手段)として、磁気を検出する磁気検出センサSE6、電波を検出する電波検出センサSE7、振動を検出する振動検出センサSE8が設けられている。また、開閉可能な入球口である第2始動入賞口32aおよび特別入賞口33aに対応する入球検出センサとしての前記第2始動入賞検出センサSE2および前記特別入賞検出センサSE3が、後述する閉時入賞エラー(普電入賞エラー、特電入賞エラー)を検出するエラー検出センサとして機能していると共に、開閉しない入球口である第1始動入賞口31aおよび普通入賞口34aに対応する入球検出センサとしての第1始動入賞検出センサSE1および普通入賞検出センサSE4が、後述する過剰入球エラー(始動入賞エラー、普通入賞エラー)を検出するエラー検出センサとして機能している。更に、払出制御CPU61aと電気的に接続されるエラー検出センサとして、前記球受け皿14,15の満杯状態を検出する満杯検出センサSE9、前枠13の開閉状態を検出する前枠開放検出センサSE10が設けられている。以下、エラー検出手段(磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、始動入賞検出センサSE1、普通入賞検出センサSE4、満杯検出センサSE9および前枠開放検出センサSE10)について説明する。
(磁気検出センサSE6)
実施例1のパチンコ機10は、磁気を検出可能な磁気検出センサSE6を備えている(図3参照)。この磁気検出センサSE6は、振分ユニット25の導入口26a、ステージ26および振分部27,28,29等を含む範囲で磁気(磁気発生状態)を検出可能な姿勢、位置に配設されている。より具体的には、実施例1の磁気検出センサSE6は、ステージ26(すなわち、パチンコ球が第1振分部27に到達するタイミングが一定となるのを防ぐためのタイミング調整手段)における第1振分部27へ向けた出口付近を含む範囲で磁気を検出可能な姿勢、位置に配設されている。そして、磁気(磁気発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが磁気検出センサSE6からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常(別の異常)としての磁気検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、磁気発生機器で発生させた磁気によって遊技領域20aでのパチンコ球の挙動に変化を与えようとする不正行為が行われた状態を磁気検出センサエラーとして認識することが可能となっている。また、磁気検出センサSE6からの検出信号の入力に基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が磁気検出センサエラーを判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は、遊技に関する制御処理(後述)の実行を停止する遊技停止状態に移行する(図4参照)と共に、磁気検出センサエラーの発生を示す磁気エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(電波検出センサSE7)
実施例1のパチンコ機10は、電波を検出可能な電波検出センサSE7を備えている(図3参照)。この電波検出センサSE7は、例えば前記始動入賞検出センサSE1,SE2の周辺で電波(電波発生状態)を検出可能な姿勢、位置に配設されている。そして、電波(電波発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが電波検出センサSE7からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常としての電波検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、電波出力機器からの電波を始動入賞検出センサSE1,SE2に当てて擬似検出状態を作り出すことで賞球を得ようとする不正行為が行われた状態を電波検出センサエラーとして認識することが可能となっている。また、電波検出センサSE7からの検出信号の入力に基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が電波検出センサエラーを判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は電波検出センサエラーの発生を示す電波エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(振動検出センサSE8)
実施例1のパチンコ機10は、振動を検出可能な振動検出センサSE8を備えている(図3参照)。この振動検出センサSE8は、例えば所定の周波数の衝撃を検出すると2つの状態系のバランスが変化するマルチバイブレータ回路を備えている。そして、パチンコ機10の振動(振動発生状態)を検出して主制御基板60(主制御CPU60a)へ検出信号を出力すると共に、主制御CPU60aが振動検出センサSE8からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常としての振動検出センサエラーを判定するよう構成されている。これにより、パチンコ機10の外面を故意に叩いて前記振分ユニット25内でのパチンコ球の挙動に変化を与えようとする不正行為が行われた状態を振動検出センサエラーとして認識することが可能となっている。また、振動検出センサSE8からの検出信号の入力に基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が振動検出エラーを判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は振動検出センサエラーの発生を示す振動エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(第2始動入賞検出センサSE2)
実施例1のパチンコ機10は、始動用開閉部材32bの開閉動作に応じて(始動入賞ソレノイドSL1の駆動に応じて)、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に第2始動入賞口32aの状態が変化するよう構成されると共に、該第2始動入賞口32aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する第2始動入賞検出センサSE2を備えている(図3参照)。この第2始動入賞検出センサSE2は、パチンコ球を検出すると第2始動入賞口32aが開放されているかに関係なく検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)へ向けて出力するよう構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aが閉状態とされる期間における第2始動入賞検出センサSE2による検出の発生に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての普電入賞エラーを判定するよう構成されている。これにより、開閉機構の故障・破損に起因して始動用開閉部材32bが開放したり、始動用開閉部材32bを不正具で強制開放する不正行為が行われたりした場合における第2始動入賞口32aへの入賞の発生状態を、普電入賞エラーとして認識することが可能となっている。また、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力タイミングに基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が普電入賞エラーの発生を判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は普電入賞エラーの発生を示す普電入賞エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(特別入賞検出センサSE3)
実施例1のパチンコ機10は、特別用開閉部材33bの開閉動作に応じて(特別入賞ソレノイドSL2の駆動に応じて)、パチンコ球が入賞(入球)可能な開状態および入賞(入球)不可能な閉状態に特別入賞口33aの状態が変化するよう構成されると共に、該特別入賞口33aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する特別入賞検出センサSE3を備えている(図3参照)。この特別入賞検出センサSE3は、パチンコ球を検出すると特別入賞口33aが開放されているかに関係なく検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)へ向けて出力するよう構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、特別入賞口33aが閉状態とされる期間における特別入賞検出センサSE3による検出の発生に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての特電入賞エラーを判定するよう構成されている。これにより、開閉機構の故障・破損に起因して特別用開閉部材33bが開放したり、特別用開閉部材33bを不正具で強制開放する不正行為が行われたりした場合における特別入賞口33aへの入賞の発生状態を、特電入賞エラーとして認識することが可能となっている。また、特別入賞検出センサSE3からの検出信号の入力タイミングに基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が特電入賞エラーの発生を判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は特電入賞エラーの発生を示す特電入賞エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(第1始動入賞検出センサSE1)
実施例1のパチンコ機10は、第1始動入賞口31aに入賞(入球)したパチンコ球(所定の状態)を検出する第1始動入賞検出センサ(状態検出手段、第1の状態検出手段)SE1を備えている(図3参照)。この第1始動入賞検出センサSE1は、パチンコ球を検出すると検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)へ向けて出力するよう構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、所定の期間(実施例1では、20分の基準時間および1分の単位時間)における第1始動入賞検出センサSE1による検出の発生回数(検出信号の入力回数)に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての始動入賞エラー(過剰入球エラー)を判定するよう構成されている。これにより、第1始動入賞口31aへの入賞の発生頻度が通常では生じ得ない程度に高い状態(すなわち、パチンコ球を強制的に第1始動入賞口31aへ入賞させる不正行為が行われている可能性のある状態)を、始動入賞エラーとして認識することが可能となっている。また、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力回数に基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が始動入賞エラーの発生を判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は始動入賞エラーの発生を示す始動入賞エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(普通入賞検出センサSE4)
実施例1のパチンコ機10は、普通入賞口34aに入賞(入球)したパチンコ球(所定の状態)を検出する普通入賞検出センサ(状態検出手段、第2の状態検出手段)SE4を備えている(図3参照)。この普通入賞検出センサSE4は、パチンコ球を検出すると検出信号を主制御基板60(主制御CPU60a)へ向けて出力するよう構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、所定の期間(実施例1では、20分の基準時間および1分の単位時間)における普通入賞検出センサSE4による検出の発生回数(検出信号の入力回数)に基づいて、当該パチンコ機10の異常としての普通入賞エラー(過剰入球エラー)を判定するよう構成されている。これにより、普通入賞口34aへの入賞の発生頻度が通常では生じ得ない程度に高い状態(すなわち、パチンコ球を強制的に普通入賞口34aへ入賞させる不正行為が行われている可能性のある状態)を、普通入賞エラーとして認識することが可能となっている。また、普通入賞検出センサSE4からの検出信号の入力回数に基づいて主制御基板60(主制御CPU60a)が普通入賞エラーの発生を判定した場合に、該主制御基板60(主制御CPU60a)は普通入賞エラーの発生を示す普通入賞エラー指定コマンド(エラー情報)を演出制御基板65(演出制御CPU65a)および払出制御基板61(払出制御CPU61a)に出力し得るよう構成されている。
(満杯検出センサSE9)
実施例1のパチンコ機10は、前記球受け皿14,15よりも上流側の前記上皿連絡通路71でパチンコ球を検出する満杯検出センサSE9を備えている(図3参照)。この満杯検出センサSE9は、上皿連絡通路71でパチンコ球を検出(すなわち、払い出されたパチンコ球が下球受け皿15より上流側にある状態を検出)して、検出の有無に応じて払出制御基板61(払出制御CPU61a)へ向けた検出信号の信号出力状態を変化させる(なお、実施例1では、検出がある場合に検出信号を出力する)と共に、払出制御CPU61aでは、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力に基づいて当該パチンコ機10の異常としての満杯エラーを判定するよう構成されている。これにより、球受け皿14,15の貯留量が過剰となった状態(満杯状態)を、満杯エラーとして認識することが可能となっている。また、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力に基づいて払出制御基板61(払出制御CPU61a)が満杯エラーを判定した場合に、該払出制御基板61(払出制御CPU61a)は、前記球払出装置12B(払出モータMT1)の駆動を強制停止して賞球の払い出しを行わない払出停止状態に制御状態を移行させると共に、満杯エラーの発生を示す満杯エラー指定コマンド(エラー情報)を主制御基板60(主制御CPU60a)を介して演出制御基板65(演出制御CPU65a)に出力し得るよう構成されている。
(前枠開放検出センサSE10)
実施例1のパチンコ機10は、前記前枠13が前記中枠12に対して閉鎖位置(施錠位置)にあるか否かを検出する前枠開放検出センサSE10を備えている(図3参照)。この前枠開放検出センサSE10は、前枠13の開閉状態に応じて検出信号の信号出力状態が変化するよう構成されている。そして、実施例1では、前枠13が中枠12に対して閉鎖位置から開放位置へ向けて変位した状態を検出して、発射制御基板62の図示しない回路を経由して払出制御基板61(払出制御CPU61a)へ向けて検出信号を出力すると共に、払出制御CPU61aが前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力に応じて当該パチンコ機10の異常としての扉開放エラーを判定するよう構成されている。これにより、中枠12の前面側から遊技領域20aへの不正アクセスが容易な前枠13の開放状態を、前枠開放エラーとして認識することが可能となっている。また、前枠開放検出センサSE10からの検出信号に基づいて払出制御基板61(払出制御CPU61a)が扉開放エラーを判定した場合に、該払出制御基板61(払出制御CPU61a)は、前記球払出装置12B(払出モータMT1)の駆動を強制停止して賞球の払い出しを行わない払出停止状態に制御状態を移行させると共に、扉開放エラーの発生を示す扉開放エラー指定コマンド(エラー情報)を主制御基板60(主制御CPU60a)を介して演出制御基板65(演出制御CPU65a)に出力し得るよう構成されている。
(パチンコ機の制御に関する構成について)
次に、パチンコ機10が備える電源基板59、主制御基板60、払出制御基板61、発射制御基板62、演出制御基板65および表示制御基板66の基板構成等について説明する。
(電源基板59について)
前記電源基板59には、電源のON−OFFを切り替えるための電源スイッチ(図示せず)と、所定の制御基板60,61,65に備えられる制御RAM60a,61a,65aを初期化(バックアップした記憶内容を消去)するためのクリアスイッチ(図示せず)とが設けられている。また、電源基板59には、電源回路(図示せず)に供給される電源電圧(以下、監視電源電圧という場合もある)の電圧値が閾値電圧に降下したかを監視する電源断監視回路(図示せず)が設けられている。ここで、監視電源電圧が閾値電圧に降下するのは、例えば、前記電源スイッチのOFF操作や停電によって機外部からの電力供給が遮断された場合(電源断時)である。更に、電源基板59には、前記クリアスイッチに接続するクリアスイッチ回路(図示せず)が設けられている。実施例1では、クリアスイッチをON操作した状態で電源スイッチをON操作(電源投入)したときに限り、前記クリアスイッチ回路から制御基板60,61,65にクリア信号が出力され、該クリア信号を受けた所定の制御基板60,61,65の制御CPU60a,61a,65aが制御RAM60c,61c,65cを初期化する処理(後述する図5におけるステップS104の処理)を行うよう設定される。なお、実施例1では、電源基板59からのクリア信号の出力に応じて、主制御基板60、払出制御基板61および演出制御基板65に夫々備えられる制御RAM60c,61c,65cを初期化するよう構成されている。
電源基板59には、前記電源断監視回路に接続するリセット信号回路(図示せず)が設けられている。ここで、前記電源断監視回路は、監視電源電圧が閾値電圧以下となった場合に、前記リセット信号回路、主制御基板60(主制御CPU60a)、払出制御基板61(払出制御CPU61a)および演出制御基板65(演出制御CPU65a)に対して電源断信号(監視電源電圧が閾値電圧に降下したことを示す信号)を出力するよう構成される。また、前記リセット信号回路は、機外部からの電力供給の開始時(電源投入時や復電時)および電源断信号の入力時に、主制御基板60(主制御CPU60a)、払出制御基板61(払出制御CPU61a)および演出制御基板65(演出制御CPU65a)に対してリセット信号を出力し、主制御CPU60a、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aの動作を規制するようになっている。なお、リセット信号についての詳細な説明は省略してある。
電源基板59には、コンデンサ等のバックアップ電源(図示せず)が設けられ、パチンコ機10への電力供給が停止した場合(電源断信号が出力された場合)には、前記バックアップ電源から主制御CPU60a、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aに電力が供給される。ここで、各制御RAM60c,61c,65cには、パチンコ機10の動作中に各種情報を一時的に記憶する常用記憶エリア(作業領域)の他に、バックアップエリアが設けられている。そして、バックアップ電源からの電力供給に応じて、制御RAM60c,61c,65cの常用記憶エリアに記憶されている各種情報がバックアップエリアに記憶(書き込み)され、バックアップエリアに記憶された情報は、機外部からパチンコ機10への電力供給が停止された後の一定期間に亘って保持されるようになっている。各制御CPU60a,61a,65aによるバックアップエリアへの各種情報の記憶(書き込み)は、電源断時(電源断信号の入力時)の電源断処理(図5参照)において実行され、該バックアップエリアに記憶された各種情報の常用記憶エリアへの設定(読み出し)は、パチンコ機10への電力供給開始時におけるデータ復旧処理(図5参照)で実行される。
(主制御基板60について)
前記主制御基板60は、図3に示すように、制御処理を実行する主制御CPU60a、該主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60b、当該主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60c、後述する特図当り判定および普図当り判定に用いるハードウエア乱数を発生させる乱数発生回路60d等が備えられている。主制御CPU60aは、図4に示すように、第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、普通入賞検出センサSE4、ゲートセンサSE5、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8等の各種の検出センサと電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、前記第2始動入賞口32aを開閉する始動用開閉部材32bに連繋する始動入賞ソレノイドSL1、特別入賞口33aを開閉する特別用開閉部材33bに連繋する特別入賞ソレノイドSL2、前記振分ユニット25の振分回転体27a,29aに連繋する振分用モータMT2等の各種の駆動手段と電気的に接続され、各駆動手段を夫々駆動制御するよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、遊技情報表示器Mと電気的に接続され、当該遊技情報表示器Mに備えられる各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgの表示内容(発光態様)を夫々制御するよう構成されている。主制御RAM60cでは、遊技状態を特定可能な情報や、遊技の進行状況を特定可能な情報といった遊技に関する情報(後述する特定の情報)が、パチンコ機10の動作中には常用記憶エリアに記憶され、電源断時(主制御基板60への電源断信号の入力時)にはバックアップエリアに記憶されるようになっている。すなわち、主制御RAM60cは、遊技に関する情報を記憶する記憶手段として機能している。
なお、主制御基板60には、図9に示すように、過剰入球エラー(始動入賞エラーおよび普通入賞エラー)が発生したか否かの判定に用いる情報(具体的には、第1始動入賞検出センサSE1による検出回数および普通入賞検出センサSE4による検出回数)を記憶するための複数の記憶領域PA1,PA2を備えた過剰入球エラー判定用記憶部が設定されている。ここで、過剰入球エラー判定用記憶部は、過剰入球エラー(始動入賞エラー)が発生したか否かの判定に用いる情報(第1始動入賞検出センサSE1による検出回数)を記憶可能な複数の第1記憶領域PA1により構成された第1バッファと、過剰入球エラー(普通入賞エラー)が発生したか否かの判定に用いる情報(普通入賞検出センサSE4による検出回数)を記憶可能な複数の第2記憶領域PA2により構成された第2バッファとを備えている。なお、過剰入球エラー判定用記憶部は、主制御基板60において主制御RAM60cとは別の記憶手段として備えられているが、主制御RAM60cの一部として備えられていてもよい。この過剰入球エラー判定用記憶部については、過剰入球エラー(始動入賞エラーおよび普通入賞エラー)の判定に関する説明と共に後述する。
ここで、実施例1において主制御CPU60aは、遊技に関する所定の制御処理(遊技制御処理)や、エラーの判定に関する所定の制御処理(エラー制御処理)を実行する制御処理実行手段として機能している。また、主制御CPU60aは、始動入賞検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2による検出を契機として遊技者に有利な遊技状態(大当り遊技)を生起させる生起手段として機能すると共に、遊技者に有利な遊技状態(大当り遊技)を生起させるかの特図当り判定を始動入賞検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2による検出を契機として行う当り判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサ(状態検出手段、第1の状態検出手段)SE1や普通入賞検出センサ(状態検出手段、第2の状態検出手段)SE4による検出を契機として、過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサの検出を契機として、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生したかを判定する第2の異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーが発生したと判定した場合において、遊技に関する所定の制御処理の実行を停止する(遊技停止させる)停止手段として機能している(図4参照)。なお、主制御CPU60aは、停止手段として、遊技に関する制御処理の実行を電源断まで停止するよう機能している。そして、主制御CPU60aは、停止手段として、計時処理(後述)の実行や、検出判定処理(後述)の実行や、駆動制御処理(後述する第1および第2駆動処理)の実行を停止するよう機能している。なお、主制御CPU60aは、入球検出センサ(入球検出手段)としての第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出に基づいた制御処理(例えば、後述する検出判定処理、特図入力処理および特図判定処理等)を実行する入球制御手段として機能し、入球検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3,SE4,SE5による検出が発生したかを判定する検出判定処理(後述)を実行可能な検出判定手段として機能すると共に、入球検出センサ(入球検出手段)SE1,SE2,SE3,SE4,SE5によるパチンコ球の検出を契機として払出情報信号(賞球払出指令コマンド)を出力する払出情報出力手段として機能している。また、主制御CPU60aは、遊技部材としての始動用開閉部材32bや特別用開閉部材33bを駆動する始動入賞ソレノイド(駆動手段)SL1や特別入賞ソレノイド(駆動手段)SL2の駆動制御処理(後述する第1および第2駆動処理)を実行する動作制御手段として機能している。
また、後述する過剰入球エラーが発生したかの判定に関して、実施例1の主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1の内から更新領域(後述)を指定すると共に、複数の第2記憶領域PA2の内から更新領域(後述)を指定する領域指定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサ(状態検出手段、第1の状態検出手段)SE1による検出を契機として、当該主制御CPU60aにより指定された更新領域としての第1記憶領域PA1が記憶する検出回数を更新すると共に、普通入賞検出センサ(状態検出手段、第2の状態検出手段)SE4による検出を契機として、当該主制御CPU60aにより指定された更新領域としての第2記憶領域PA2が記憶する検出回数を更新する検出回数更新手段として機能している。
主制御基板60に備えられる前記乱数発生回路60dは、クロック発信器(図示せず)と、特図当り判定用乱数カウンタ(図示せず)と、普図当り判定用乱数カウンタ(図示せず)とを備えたもので、前記特図当り判定用乱数カウンタが、「0」から「65535」までの特図当り判定用乱数の値を前記クロック発信器からのクロック信号の入力に応じたタイミングでカウント(更新)すると共に、前記普図当り判定用乱数カウンタが、「0」から「65535」までの普図当り判定用乱数の値を前記クロック発信器からのクロック信号の入力に応じたタイミングでカウント(更新)するようになっている(ハードウエア乱数更新処理)。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出を示す信号が主制御CPU60aから乱数発生回路60dに対して入力された場合に、当該入力時点で前記特図当り判定用乱数カウンタがカウントする特図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として主制御CPU60aに入力されて、主制御RAM60cに始動入賞情報として記憶されるようになっている。また、乱数発生回路60dに対してゲートセンサSE5による検出を示す信号が主制御CPU60aから入力された場合に、当該入力時点で前記普図当り判定用乱数カウンタがカウントする普図当り判定用乱数の値が乱数確認信号として主制御CPU60aに入力されて、主制御RAM60cに作動入球情報として記憶されるようになっている。なお、主制御基板60は、乱数発生回路60dにおいてハードウエア乱数としての特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数を更新する一方で、主制御CPU60aの制御によってソフトウエア乱数としての特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値を更新するようになっている。
なお、主制御CPU60aは、乱数発生回路60dからの乱数確認信号の入力が正常でない状態を検出する状態検出手段として機能すると共に、乱数確認信号の入力が正常でない状態を検出したことに応じて前記ハードウエア乱数更新処理の異常としての主基板エラーが発生したことを判定する異常判定手段として機能している。
(メイン処理)
ここで、主制御CPU60aが行うメイン処理について、図5を参照しながら詳細に説明する。先ず、主制御CPU60aは、前記電源基板59の前記電源スイッチがOFFからONに切り替えられてパチンコ機10の電源が投入された場合に、主制御CPU60aを正常動作させるために必要な初期設定処理を実行する(ステップS101)。そして、初期設定処理を終了すると、主制御CPU60aは、主制御RAM60cをアクセス許可状態に設定する(ステップS102)。
次に、主制御CPU60aは、前記電源スイッチがONに切り替えられるタイミングで電源基板59に備えられる前記クリアスイッチがONされたかを判定する(ステップS103)。このステップS103の判定処理において、主制御CPU60aは、前記クリアスイッチ回路からのクリア信号の入力があるか否かを判定し、クリア信号を入力していると判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS104の処理に移行する(後述)。また主制御CPU60aは、ステップS103の判定処理においてクリア信号を入力していないと判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS105の処理に移行して、主制御RAM60cのバックアップエリアに保存されているバックアップデータが正常か否かのデータチェックを行う。具体的には、RAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を後述する電源断処理(ステップS112)で保存されたRAM判定値と比較して、正常値か否かを判定する。そして、このステップS105においてバックアップデータが正常ではないと判定した場合(否定判定の場合)は、ステップS104に移行する。一方、バックアップデータを正常と判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS106の処理に移行する。
主制御CPU60aは、ステップS104の処理において、主制御RAM60cの記憶内容をクリア(消去)する。すなわち、前述したステップS103において肯定判定した場合(クリア信号の入力時)、または前述したステップS105において否定判定した場合(バックアップデータの異常時)に、主制御CPU60aは、電源断時(電源スイッチのOFF操作時または停電時)に行われた電源断処理(後述するステップS112)で記憶保持したバックアップデータをクリアし、主制御RAM60cに初期値を設定する。すなわち、主制御CPU60aは、当該ステップS104の処理において主制御RAM60cを初期化した上で、パチンコ機10を起動させる。また、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの記憶内容をクリアしたことを示すRAMクリア指定コマンドを設定し、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。
前述したステップS105において肯定判定した場合(バックアップデータの正常時)に、主制御CPU60aは、電源断フラグの値を「0」に設定する(ステップS106)。なお、電源断フラグは、主制御RAM60cにおいて常には「0」の値に設定され、機外部からの電力供給が遮断された場合に、主制御CPU60aの処理(ノンマスカブル割込処理)において「1」に変更される。すなわち、電源断フラグの値が「1」に設定されるのは、電源OFFや停電の発生に応じて電源基板59からの電源断信号が主制御基板60に入力された場合である。このステップS106の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS107の処理に移行する。なお、電源断フラグの値は、前述したステップS104においても「0」に設定されるようになっている。
次に、ステップS107において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶されている情報に基づいてデータ復旧処理を実行する。このデータ復旧処理において、主制御CPU60aは、電源断時にバックアップした内容を主制御RAM60cの常用記憶エリア(作業領域)に設定して、パチンコ機10を電源断前の状態に復帰させると共に、電源断前の状態への復帰を示す復旧コマンドを設定して、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、図柄変動演出の途中で電力供給が停止(電源断)した後に電力供給が再開された場合に、当該ステップS107において主制御CPU60aから出力された復旧コマンドを入力した演出制御CPU65aは、スピーカ18、枠ランプ19および遊技盤ランプ24に関する演出については、電源断時に中断した図柄変動演出を再開する時点から演出の実行を再開させる。一方、図柄表示装置17での演出については、次回の図柄変動演出から演出の実行を再開させるようにする(図4参照)。
なお、電源断時には、パチンコ機10を電源断前の状態に復帰させるためのバックアップデータ(特定の情報)として例えば、遊技状態を特定可能な情報(確変フラグ、時短フラグおよび大当りフラグの各設定値)や、遊技の進行状況を特定可能な情報(後述する遊技時間の計測値や、大当り遊技中のラウンド遊技の実行済み回数等)や、始動入賞口31a,32aへの入賞に応じて取得された始動入賞情報(各種乱数の値)や、ゲート口35aへの入球に応じて取得された作動入球情報(各種乱数の値)や、コマンドの未出力情報等が、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶される。
次に、ステップS108において、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図7参照)を定期的に発生させるための設定を行う。このステップS108では、割込の発生間隔を計測するためのインターバルタイマ(例えば4ms)を、主制御基板60に備えられるタイマ回路(図示せず)のレジスタに設定すると共に、タイマ割込処理の発生を許可する。なお、主制御CPU60aは、一定間隔(4ms)毎に発生するタイマ割込処理において、遊技に関する制御処理(後述)等を実行するように構成されている。このステップS108でのタイマ割込処理の設定が終了すると、主制御CPU60aは、主制御基板60への前記電源断信号の入力がされない限り、ステップS109,S110,S111,S113の各処理を繰り返す制御状態(通常動作状態)に移行する。
ステップS109のコマンド入出力処理において、主制御CPU60aは、前記通常動作状態中に設定されたコマンドを出力する。なお、このステップS109において出力可能なコマンドは、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(ステップS110)または後述するタイマ割込処理(図7参照)において設定されたコマンドであり、例えば、賞球払出指令コマンドや、始動入賞コマンド(後述)や、大当り開始コマンド(後述)および大当り終了コマンド(後述)や、開放コマンド(後述)および閉鎖コマンド(後述)や、確変開始コマンド(後述)および確変終了コマンド(後述)や、時短開始コマンド(後述)および時短終了コマンド(後述)や、特図変動パターン指定コマンド(後述)や、普図当り開始コマンド(後述)および普図当り終了コマンド(後述)や、エラー指定コマンド(後述)等がある。すなわち、ステップS101〜S107の処理や、後述するステップS112の処理で設定されるコマンド(具体的には、RAMクリア指定コマンド、復旧コマンドおよび後述する電源断コマンド)は、ステップS109において出力可能なコマンドには含まれていない。
また、主制御CPU60aは、このステップS109のコマンド入出力処理において、払出制御CPU61a(払出制御基板61)によって出力されたコマンド(満杯エラー指定コマンド(後述)、満杯エラー解消コマンド(後述)、前枠開放エラー指定コマンド(後述)および前枠開放エラー解消コマンド(後述)等)を入力すると共に、入力したコマンドを演出制御CPU65a(演出制御基板65)へ向けて出力するようになっている。
次に、主制御CPU60aは、後述するエラー情報設定・遊技停止処理を実行する(ステップS110)。このステップS110の処理において、主制御CPU60aは、エラー(異常)の判定に応じてエラー指定コマンドを設定するエラー情報設定処理(図6におけるステップS202およびステップS203の処理)と、特定のエラー(別の異常)の判定に応じて遊技に関する制御処理(後述)を停止する遊技停止処理(図6におけるステップS205からステップS207までの処理)とを実行する。このエラー情報設定・遊技停止処理の詳細については後述する。
エラー情報設定・遊技停止処理(ステップS110)が終了すると、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに設定されている電源断フラグの値が「1」であるかを判定する(ステップS111)。ここで、主制御基板60は、電源基板59からの前記電源断信号を入力する場合(電源断時)に、主制御CPU60aの制御状態に関わらずノンマスカブル割込処理を主制御CPU60aの処理に強制的に割り込ませ、主制御RAM60cに記憶される電源断フラグの設定値を「0」から「1」に変更するよう構成されている。そして、このステップS111の判定処理において電源断フラグの値を「1」と判定した場合(肯定判定の場合)に、主制御CPU60aは、電源断処理(ステップS112)を実行するようになっている。一方、電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)には、主制御CPU60aは、後述するステップS113の処理に移行する。
電源断処理(ステップS112)において、主制御CPU60aは、先ず、タイマ割込処理を禁止に設定する。そして、主制御CPU60aは、復電時に遊技状態等を復旧するために必要な特定の情報を、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。ここで、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶される特定の情報としては、例えば、遊技状態を特定可能な情報(確変フラグ、時短フラグおよび大当りフラグの各設定値)や、遊技の進行状況を特定可能な情報(後述する遊技時間の計測値や、大当り遊技中のラウンド遊技の実行済み回数等)や、始動入賞口31a,32aへの入賞に応じて取得された始動入賞情報(各種乱数の値)や、ゲート口35aへの入球に応じて取得された作動入球情報(各種乱数の値)や、コマンドの未出力情報等がある。そして、主制御CPU60aは、この電源断処理において、機外部からの電力供給の開始時に参照されるRAM判定値(チェックサム値)を算出すると共に、算出したRAM判定値を主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶する。
また、主制御CPU60aは、前記電源断処理(ステップS112)において、電源断コマンドを設定すると共に、演出制御CPU65a、表示制御CPU66aおよび払出制御CPU61aへ向けて電源断コマンドを出力する。そして、主制御CPU60aは、当該電源断処理において、主制御RAM60cをアクセス禁止状態に設定する。主制御CPU60aは、前述した一連の電源断処理を終了すると、電圧値が完全に低下しきるまで、処理を行わないループ状態(待機状態)となる。
一方、前述したステップS111の判定処理において電源断フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合)に、主制御CPU60aは、後述するタイマ割込処理(図7参照)が、ステップS108の処理の終了後からの期間または前回のステップS113の終了後からの期間に発生したか否かを判定する(ステップS113)。そして、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生したと判定した場合(肯定判定の場合)には、前述したステップS109のコマンド入出力処理に移行する。すなわち、主制御CPU60aは、図5に示すメイン処理においてタイマ割込処理が設定(ステップS108)された後は、前記電源基板59からの前記電源断信号が主制御基板60に入力されない限り、ステップS109,S110,S111,S113の処理を繰り返し実行する前記通常動作状態となり、この通常動作状態において定期的に(4ms毎に)タイマ割込処理が発生することになる。なお、ステップS113の判定処理においてタイマ割込処理が発生していないと判定すると(否定判定となると)、主制御CPU60aは、タイマ割込処理が発生するまで当該ステップS113の判定処理を繰り返し実行する。すなわち、タイマ割込処理が発生しない間に(4ms以内に)コマンド入出力処理(ステップS109)やエラー情報設定・遊技停止処理(ステップS110)が複数回実行されない構成となっている。
(タイマ割込処理)
次に、主制御CPU60aが行うタイマ割込処理について、図7を参照しながら詳細に説明する。タイマ割込処理では、パチンコ機10のエラー(異常)が発生したか否かの判定を行うエラー判定処理(ステップS301の処理)と、遊技に関する複数種類の制御処理(ステップS302からステップS311までの各処理)とを実行するようになっている。
実施例1のパチンコ機10は、「遊技に関する制御処理」の実行を、エラー判定処理(ステップS301)の結果に応じて停止する(遊技停止する)よう構成されている。以下のタイマ割込処理(図7参照)に関する説明では、主制御CPU60aが「遊技に関する制御処理」を実行するステップS302からステップS311までを先に説明し、ステップS301のエラー判定処理(図8に詳細を示している)についてはエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)と共に後述する。ここで、実施例1において「遊技」は、操作ハンドル16を操作してパチンコ球を発射することや、発射したパチンコ球を遊技領域20aの適宜位置へと導入して入球口31a,32a,33a,34a,35aに入賞(入球)させることや、パチンコ球を入球口31a,32a,33a,34a,35aに入賞(入球)させた結果として特典(例えば、賞球の払い出しや、図柄変動演出の実行や、当り遊技の生起)を得ること等を指す。また、実施例1において「遊技に関する制御処理」は、前記「遊技」が正常な状態で行われるようにするために必要な制御処理を指している。この「遊技に関する制御処理」には、ステップS302からステップS311までの処理の他、例えば、払出制御CPU61aが実行する払出モータMT1の駆動制御処理や、発射制御CPU62aが実行する球発射ソレノイドの駆動制御処理や、遊技に関する情報の伝達に用いるコマンドの設定・入出力処理等も含まれるが、実施例1ではこれらの処理の実行は停止しないようになっている。なお、実施例1では、「遊技に関する制御処理」の実行を停止する場合に、主制御CPU60aがエラー検出手段SE2,SE3,SE6,SE7,SE8の検出に基づいて実行可能な「エラーの判定に関する制御処理」についても実行停止するようになっており、処理負担が軽減されている。
(計時処理(ステップS302)について)
ステップS302において、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間(変動時間等)を計測する計時処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間として、特図変動パターンによって特定される特図変動時間と、特図変動表示の終了タイミングから次の特図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である特図変動インターバル時間と、普図変動パターンによって特定される普図変動時間と、普図変動表示の終了タイミングから次の普図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である普図変動インターバル時間と、大当り遊技においてオープニング演出が行われる時間であるオープニング時間と、大当り遊技においてエンディング演出が行われる時間であるエンディング時間と、各ラウンド遊技の最大継続時間である特電開放時間と、ラウンド遊技の終了時点から次のラウンド遊技の開始までの待機時間であるラウンドインターバル時間と、普図当り遊技における第2始動入賞口32aの開放時間である普電開放時間とを、当該計時処理(ステップS302)において計測可能に構成されている。なお、実施例1では、ラウンド遊技が付与される期間に亘って特別用開閉部材33bが開放されるようになっているが、ラウンド遊技が付与される期間の一部において特別用開閉部材33bが開放されるようにしてもよい。この場合には、当該ステップS302において、ラウンド遊技の開始タイミングからの最大継続時間を計測すると共に、この最大継続期間のうち一部を特電開放時間として計測することができる。
また、ステップS302の計時処理において、主制御CPU60aは、前述した複数種類の遊技時間の他に、後述するエラー判定処理(図8参照)での各エラー判定において必要となる時間についても計測を行うようになっている。
(検出判定処理(ステップS303)について)
ステップS303において、主制御CPU60aは、当該主制御CPU60aと電気的に接続されている検出センサ(第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、普通入賞検出センサSE4、ゲートセンサSE5、磁気検出センサSE6、電波検出センサSE7、振動検出センサSE8等)からの検出信号が入力されているか否かを判定するための検出判定処理を実行する。この検出判定処理において、主制御CPU60aは、各種の入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE5からの検出信号の入力の有無に応じて、入球検出センサ毎に検出状態であるか否かを判定すると共に、各種のエラー検出センサSE6,SE7,SE8(,SE1,SE2,SE3,SE4)からの検出信号の入力の有無に応じて、エラー検出センサ毎に検出状態であるか否かを判定するようになっている。なお、このステップS303の処理のうち、入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE5毎に行う個々の判定処理の夫々が「遊技に関する制御処理」に相当する処理となる。ここで、主制御CPU60aは、複数の入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4のうち何れかの検出状態(検出信号が入力されていること)を判定した場合に、検出状態に対応する入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4の種類に応じた賞球を払い出すことを決定する。そして、主制御CPU60aは、払い出すことを決定した賞球に応じた賞球払出指令コマンドを設定する。なお、設定された賞球払出指令コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて払出制御CPU61aへ向けて出力される。
(ソフトウエア乱数更新処理(ステップS304)について)
ステップS304において、主制御CPU60aは、特図の大当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図決定用乱数の値と、特図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図変動パターン振分用乱数の値と、普図の当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図決定用乱数の値と、普図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図変動パターン決定用乱数の値とを更新する(ソフトウエア乱数更新処理を実行する)。このソフトウエア乱数更新処理では、特図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、特図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値と、普図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、普通図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値とを、1回の更新処理につき夫々「1」更新する。すなわち、実施例1では、タイマ割込み処理が1回発生する毎に(4ms毎に)、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各乱数の値が「1」ずつ更新される(なお、更新前の値が最大値の場合は、ランダムな値に決定される初期値へと更新する)ようになっている。
なお、特図当り判定用乱数および普図当り判定用乱数の各値を更新するハードウエア乱数更新処理は、乱数発生回路60dに備えられる前記特図当り判定用乱数カウンタおよび前記普図当り判定用乱数カウンタにより実行されており、「遊技に関する制御処理」の1つではあるが後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)では実行停止されないようになっている。
(遊技状態切替処理(ステップS305)について)
ステップS305において、主制御CPU60aは、遊技状態を切り替える遊技状態切替処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技を開始するタイミング(特図変動表示の結果として大当り図柄(特図)を停止表示してから所定時間が経過するタイミング)で、主制御RAM60cに記憶される大当りフラグの設定値を「0」から「1」に変更し、大当り遊技を終了するタイミングで、大当りフラグの設定値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「1」に変更するのに応じて大当り開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「0」に変更するのに応じて大当り終了コマンドを設定する。
また、このステップS305において、主制御CPU60aは、大当り遊技の終了に伴って確変状態を開始する場合に、主制御RAM60cに記憶される確変フラグの設定値を「0」から「1」に変更し、確変状態を終了する場合に、確変フラグの設定値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、確変フラグの値を「1」に変更するのに応じて確変開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、確変フラグの値を「0」に変更するのに応じて確変終了コマンドを設定する。更に、主制御CPU60aは、このステップS305において、大当り遊技の終了に伴って時短状態を開始する場合に、主制御RAM60cに記憶される時短フラグの設定値を「0」から「1」に変更し、時短状態を終了する場合に、時短フラグの設定値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、時短フラグの値を「1」に変更するのに応じて時短開始コマンドを設定する。そして、主制御CPU60aは、時短フラグの値を「0」に変更するのに応じて時短終了コマンドを設定する。
また、主制御CPU60aは、ステップS305において、普図当り遊技を開始するタイミング(普図変動表示の結果として普図当り図柄としての普図を停止表示してから所定時間が経過するタイミング)で、主制御RAM60cに記憶される普図当りフラグの設定値を「0」から「1」に変更し、普図当り遊技を終了するタイミングで、普図当りフラグの設定値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、普図当りフラグの値を「1」に変更するのに応じて普図当り開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、普図当りフラグの値を「0」に変更するのに応じて普図当り終了コマンドを設定する。なお、設定された大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、時短開始コマンド、時短終了コマンド、普図当り開始コマンドおよび普図終了コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
(特図入力処理(ステップS306)について)
ステップS306において、主制御CPU60aは、特図に関する特図入力処理を実行する。この特図入力処理において、主制御CPU60aは、前述した検出判定処理(ステップS303)において始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞が発生した場合)に、始動入賞情報としての各種乱数値を取得すると共に主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶する。ここで、始動入賞情報として主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される乱数の値としては、特図当り判定用乱数カウンタによりカウントされる特図当り判定用乱数(ハードウエア乱数)の値の他に、特図決定用乱数や特図変動パターン振分用乱数といったソフトウエア乱数の値がある。なお、主制御RAM60cの始動記憶領域は、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域と、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域とが個別に設定されており、各始動記憶領域において予め定めた上限数(実施例1では、4個)までの始動入賞情報を、時系列に従って、対応する特図変動表示が開始されるまで始動保留情報として記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第1始動入賞検出センサSE1に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第2始動入賞検出センサSE2に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、特図入力処理(ステップS306)では、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)等が変化するタイミングで、変化後の記憶数(保留数)等を特定するための始動入賞コマンドを設定する。なお、始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞検出センサSE1による検出に応じて出力される場合と、第2始動入賞検出センサSE2による検出に応じて出力される場合とで異なるコマンドが設定される。また、設定された始動入賞コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて演出制御CPU65a(および払出制御CPU61a)へ向けて出力される。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図入力処理を前述した特図入力処理(ステップS306)と同様に行うよう構成されている。普図入力処理では、前述した検出判定処理(ステップS303)においてゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、ゲート口35aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、作動入球情報としての各種乱数値(普図当り判定用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの作動記憶領域は、ゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例1では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、ゲートセンサSE5からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該ゲートセンサSE5に対応する作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を作動記憶領域に記憶すると共に、当該作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。
(特図開始処理(ステップS307)について)
ステップS307において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶した始動入賞情報に基づいて(各種乱数の値に基づいて)遊技内容を決定して特図変動表示(図柄変動演出)を開始させる特図開始処理を実行する。特図開始処理において、主制御CPU60aは、特図変動表示の変動開始条件が成立したかを判定し、この変動開始条件が成立したと判定した場合に、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶されている始動入賞情報(複数ある場合は、最も早く記憶された始動入賞情報)を読み出す。そして、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報が記憶された始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。次に、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報のうち特図当り判定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する(特図当り判定)。ここで、特図当り判定では、非確変状態の時(確変フラグの値が「0」の時)には3275/65536の確率で当りの判定結果となり、確変状態の時(確変フラグの値が「1」の時)には9300/65536の確率で当りの判定結果となるよう設定されている。そして、特図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに停止表示する特図として、はずれを示す特図を決定する。一方、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、読み出した始動入賞情報のうち特図決定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図決定用判定値の何れと一致するかによって、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに大当り図柄として停止表示する特図を複数種類のうちから決定する。次に、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果であったか、はずれの判定結果であったかに応じて、異なる変動パターンテーブルを参照して特図変動パターンを決定する。そして、主制御CPU60aは、決定した特図(当りの種類)および決定した特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドを設定して、特図変動表示を開始するタイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、設定された特図変動パターン指定コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて演出制御CPU65aへ向けて出力される。
なお、図示省略するが、主制御CPU60aは、普図に関する普図開始処理を前述した特図開始処理(ステップS307)と同様に行うよう構成されている。普図開始処理では、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された普図当り判定用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値等の作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、普図変動表示の結果として普図表示部Meに停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。
(表示制御処理(ステップS308)について)
ステップS308において、主制御CPU60aは、遊技情報表示器M(第1および第2特図表示部Ma,Mb、普図表示部Me)での特図や普図の表示内容を制御する表示制御処理を実行する。具体的に、前記特図変動時間を計測している期間に対応して、特図変動表示中であることを示す発光態様で特図表示部Ma,Mbを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記特図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての特図を示す発光態様で、特図表示部Ma,Mbを点灯制御する。一方、特図変動時間を計測していない期間(大当り遊技中を含む)には、各表示部Ma,Mbの各々において、最も新しい特図変動表示の結果として停止表示した特図を示す発光態様の点灯制御を維持する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する始動記憶領域に記憶された始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、特図保留表示部Mc,Mdでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。また、前記普図変動時間を計測している期間に対応して、普図変動表示中であることを示す発光態様で、普図表示部Meを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記普図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての普図を示す発光態様で、普図表示部Meを点灯制御する。一方、普図変動時間を計測していない期間(普図当り遊技中を含む)には、前回の普図変動表示の結果として停止表示した普図を示す発光態様での普図表示部Meの点灯制御を継続する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する作動記憶領域に記憶された作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、普図保留表示部Mfでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。更に、主制御CPU60aは、前述した遊技状態切替処理(ステップS305)で設定された確変フラグおよび時短フラグの各値に基づいて、状態表示部Mgを現在の遊技状態(非確変状態かつ非時短状態、確変状態かつ時短状態、確変状態かつ非時短状態、非確変状態かつ時短状態の4種類)を示す発光態様とするよう制御を行う。なお、表示情報表示器Mは、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において消灯状態に制御(非表示化)されることがある。
(第1駆動処理(ステップS309)について)
ステップS309において、主制御CPU60aは、普図当り遊技を付与する期間に、始動入賞ソレノイドSL1を駆動して始動用開閉部材32bを開放する第1駆動処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、前述した計時処理(ステップS302)での普電開放時間の計測を開始するタイミングで、始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態から励磁状態に切り替える(始動用開閉部材32bを開放する)と共に、第2始動入賞検出センサSE2による規定個数のパチンコ球の検出または前述した計時処理(ステップS302)での計測における普電開放時間の経過を契機として、始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態から消磁状態に切り替える(始動用開閉部材32bを閉鎖する)。なお、始動入賞ソレノイドSL1は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において駆動停止状態(消磁状態)に切り替えられることがある。
(第2駆動処理(ステップS310)について)
ステップS310において、主制御CPU60aは、大当り遊技を付与する期間(主制御RAM60cにおける大当りフラグの設定値が「1」とされる期間)に、特別入賞ソレノイドSL2を駆動して特別用開閉部材33bを開放する第2駆動処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、前述した計時処理(ステップS302)での特電開放時間の計測を開始するタイミング(言い換えれば、オープニング時間やラウンドインターバル時間の計測を終了するタイミング)で、特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態から励磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを開放する)と共に、特別入賞検出センサSE3による規定個数のパチンコ球の検出または前述した計時処理(ステップS302)での計測における特電開放時間の経過を契機として、特別入賞ソレノイドSL2を励磁状態から消磁状態に切り替える(特別用開閉部材33bを閉鎖する)。ここで、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態から励磁状態に切り替えるタイミング(各ラウンド遊技の開始タイミング)で、特別用開閉部材33bを開放することを示す開放コマンドを設定する。また、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2を励磁状態から消磁状態に切り替えるタイミング(各ラウンド遊技の終了タイミング)で、特別用開閉部材33bを閉鎖することを示す閉鎖コマンドを設定する。なお、設定された開放コマンドや閉鎖コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。また、特別入賞ソレノイドSL2は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において駆動停止状態(消磁状態)に切り替えられることがある。
(第3駆動処理(ステップS311)について)
ステップS311において、主制御CPU60aは、振分ユニット25の振分回転体27a,29aに一定の回転動作を行わせるよう振分用モータMT2を駆動する第3駆動処理を実行する。そして、主制御CPU60aは、ステップS311の処理の終了に応じてタイマ割込処理を終了する。ステップS311において、主制御CPU60aは、大当り遊技が付与されているか、および第1〜第4の遊技状態の何れであるかに関係なく、当該第3駆動処理(ステップS311)によって振分用モータMT2に一定の回転動作を行わせる。なお、振分用モータMT2は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において駆動停止状態(原位置で停止する状態)に切り替えられることがある。
(エラー判定処理)
次に、主制御CPU60aが行うエラー判定処理について、図8を参照しながら詳細に説明する。このエラー判定処理では、パチンコ機10においてエラー(異常)が発生したか否かを判定して、該エラーが発生したと判定した場合に、その発生したエラーに対応するエラー判定フラグの設定値を「1」に設定するようになっている。
(主基板エラーの判定(ステップS401)について)
ステップS401において、主制御CPU60aは、乱数発生回路60dによるハードウエア乱数更新処理の異常が発生した状態を「主基板エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御基板60に備えられる前記乱数発生回路60dからの乱数確認信号を主制御CPU60aが正常に入力しているか否かを確認(検出)し、乱数発生回路60dからの乱数確認信号の入力が正常でない状態を検出したことに応じて主基板エラーが発生したと判定するようになっている。主制御CPU60aは、主基板エラーが発生したと判定する場合に、主制御RAM60cに記憶される主基板エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。そして、主制御CPU60aは、主基板エラー判定フラグの設定値を「1」に変更した場合ことに応じて、当該ステップS401の判定の実行を電源断まで回避するための処理を行うようになっている。なお、主基板エラー判定フラグの設定値は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において参照される。ここで、実施例1の主制御CPU60aは主基板エラーが解消したかを判定しないよう構成され、仮に主基板エラーが解消したとしても該主基板エラーに関するエラー報知(後述)を電源断まで継続するようになっている。これに対し、主基板エラーが解消したかを判定して、主基板エラーが解消したと判定する場合にエラー報知を中止させるよう構成してもよい。
(磁気検出センサエラーの判定(ステップS402)について)
ステップS402において、主制御CPU60aは、磁気検出センサSE6による磁気の検出状態を「磁気検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが磁気検出センサSE6からの検出信号を所定時間(例えば、300ms)の間連続して入力したと判定した場合に、磁気検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーが発生したと判定する場合に、主制御RAM60cに記憶される磁気エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。なお、磁気エラー判定フラグの設定値は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において参照される。そして、主制御CPU60aは、磁気エラー判定フラグの値が「1」に設定されたことに応じて、遊技に関する制御処理の実行を停止させる遊技停止処理をエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において実行するようになっている。ここで、実施例1の主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーが解消したかを判定しないよう構成され、仮に磁気検出センサエラーが解消したとしても該磁気検出センサエラーに関するエラー報知(後述)を電源断まで継続するようになっている。これに対し、磁気検出センサエラーが解消したかを判定して、磁気検出センサエラーが解消したと判定する場合にエラー報知を中止させるよう構成してもよい。
(電波検出センサエラーの判定(ステップS403)について)
ステップS403において、主制御CPU60aは、電波検出センサSE7による電波の検出状態を「電波検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが電波検出センサSE7からの検出信号を所定時間(例えば、5000ms)の間に所定回数(例えば、10回)以上入力したと判定した場合に、電波検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。主制御CPU60aは、電波検出センサエラーが発生したと判定する場合に、主制御RAM60cに記憶される電波エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。そして、主制御CPU60aは、電波センサエラー判定フラグの設定値を「1」に変更したことに応じて、当該ステップS403の判定の実行を電源断まで回避するための処理を行うようになっている。なお、電波エラー判定フラグの設定値は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において参照される。ここで、実施例1の主制御CPU60aは電波検出センサエラーが解消したかを判定しないよう構成され、仮に電波検出センサエラーが解消したとしても該電波検出センサエラーに関するエラー報知(後述)を電源断まで継続するようになっている。これに対し、電波検出センサエラーが解消したかを判定して、電波検出センサエラーが解消したと判定する場合にエラー報知を中止させるよう構成してもよい。
(振動検出センサエラーの判定(ステップS404)について)
ステップS404において、主制御CPU60aは、振動検出センサSE8による振動の検出状態を「振動検出センサエラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが振動検出センサSE8からの検出信号を所定時間(例えば、200ms)の間連続して入力したと判定した場合に、振動検出センサエラーが発生したと判定するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、振動検出センサエラーが発生したと判定する場合に、主制御RAM60cに記憶される振動エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。そして、主制御CPU60aは、振動センサエラー判定フラグの設定値を「1」に変更したことに応じて、当該ステップS404の判定の実行を電源断まで回避するための処理を行うようになっている。ここで、実施例1の主制御CPU60aは振動検出センサエラーが解消したかを判定しないよう構成され、仮に振動検出センサエラーが解消したとしても該振動検出センサエラーに関するエラー報知(後述)を電源断まで継続するようになっている。これに対し、振動検出センサエラーが解消したかを判定して、振動検出センサエラーが解消したと判定する場合にエラー報知を中止させるよう構成してもよい。
(特電入賞エラーの判定(ステップS405)について)
ステップS405において、主制御CPU60aは、特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞(入球)が特別用開閉部材33bを閉状態とする期間(特別入賞ソレノイドSL2を消磁状態とする期間)に所定回数(実施例1では、2回)以上発生した状態を「特電入賞エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが大当り遊技における最終回目のラウンド遊技を終了するタイミング以降であって次の大当り遊技が付与されるまでの期間において、主制御CPU60aが特別入賞検出センサSE3からの検出信号に基づいて所定回数(2回)以上の特別入賞口33aへの入賞を判定した場合に、その所定回数目以降の入賞が判定される毎に、特電入賞エラーが発生したと判定するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、特電入賞エラーが発生したと判定する毎に、主制御RAM60cに記憶される特電入賞エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更するよう構成されている。なお、特電入賞エラー判定フラグの設定値は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において参照される。実施例1のパチンコ機10は、演出制御CPU65aが所定の条件に応じて特電入賞エラーに関する報知(特電入賞エラー報知)を終了または継続するよう構成されている(後述する)が、電源断まで報知を継続するよう構成してもよい。
(普電入賞エラーの判定(ステップS406)について)
ステップS406において、主制御CPU60aは、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞(入球)が始動用開閉部材32bを閉状態とする期間(始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態とする期間)に所定回数(実施例1では、2回)以上発生した状態を「普電入賞エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、主制御CPU60aが普図当り遊技を終了するタイミング以降であって次の普図当り遊技が付与されるまでの期間において、主制御CPU60aが第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号に基づいて所定回数(2回)以上の第2始動入賞口32aへの入賞を判定した場合に、その所定回数目以降の入賞が判定される毎に、普電入賞エラーが発生したと判定するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、普電入賞エラーが発生したと判定する毎に、主制御RAM60cに記憶される普電入賞エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更するよう構成されている。なお、普電入賞エラー判定フラグの設定値は、後述するエラー情報設定・遊技停止処理(図6参照)において参照される。実施例1のパチンコ機10は、演出制御CPU65aが所定の条件に応じて普電入賞エラーに関する報知(普電入賞エラー報知)を終了または継続するよう構成されている(後述する)が、電源断まで報知を継続するよう構成してもよい。なお、ステップS406の処理を終了すると、主制御CPU60aは、エラー判定処理を終了し、図7に示すタイマ割込処理のステップS302の処理(計時処理)に移行する。
(始動入賞エラーの判定(ステップS407)について)
実施例1のパチンコ機10は、ステップS407において、第1始動入賞口(入球口)31aへの入賞頻度が過剰に発生する状態を「始動入賞エラー(過剰入球エラー)」と判定し得るように構成されている。ここで、主制御CPU(異常判定手段)60aは、始動入賞エラーが発生したかの定期判定処理(後述)を、判定対象期間(後述)において定期的に(実施例では1分の単位時間(後述)の経過毎に)、かつ当該判定時点から所定時間前まで(実施例1では20分前まで)の基準時間(後述)に発生した第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞回数に基づいて行う。また、主制御CPU60aは、始動入賞エラーが発生したかの入賞時判定処理(後述)を、判定対象期間において第1始動入賞口31aへの入賞が発生する毎に、かつ当該判定時点から前回の定期判定処理が行われた時点まで(実施例1では最大1分間)において発生した第1始動入賞口31aへのパチンコ球の入賞回数に基づいて行うよう構成されている。なお、実施例1のパチンコ機10において、始動入賞エラーが発生したかの判定(定期判定処理および入賞時判定処理)は、パチンコ機10が電源ON状態であり、かつ判定対象期間として設定される状態において主制御CPU60aが実行するようになっている。
ここで、始動入賞エラーの「判定対象期間」は、始動入賞エラーが発生したかの判定(定期判定処理)が所定の単位時間(1分)の経過毎に実行される期間であり、当該「判定対象期間」の期間内で主制御CPU60aが単位時間を計測するようになっている。すなわち、主制御CPU60aは、複数の「判定対象期間」を跨いで1回の単位時間を計測しないよう構成されている。また、主制御CPU60aは、別々の「判定対象期間」に計測された2以上の単位時間を連続する単位時間と認識しないよう構成されている。この「判定対象期間」は、基本的にパチンコ機10の電源が投入されたこと(電源スイッチがON操作されたこと)を契機として開始され、パチンコ機10の電源が停止されたこと(電源スイッチのOFF操作または停電)を契機として終了される。またこの「判定対象期間」は、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生に伴うタイマ割込処理の禁止設定(後述する図6のエラー情報設定・遊技停止処理を参照)を実行したことを契機として終了されることがあり、この場合に主制御CPU60aは、電源断まで新たな判定対象期間を開始させない。更に、この「判定対象期間」は、始動入賞エラーが発生したことを契機として判定対象期間を終了されることがあり、この場合に主制御CPU60aは、単位時間の計測値や第1始動入賞検出センサSE1による検出回数の計数値をリセット(初期化)して直ちに新たな「判定対象期間」を開始させるようになっている。
図9に示すように、過剰入球エラー判定用記憶部には、第1始動入賞検出センサSE1(状態検出手段、第1の状態検出手段)による検出回数を始動入賞エラーの判定用に記憶するための第1バッファが設けられている。この第1バッファには、複数の第1記憶領域(格納エリア)PA1が設けられており、各第1記憶領域PA1に対して第1始動入賞検出センサSE1による検出回数を夫々記憶可能に構成されている。具体的に、第1バッファには、領域番号「0000H」〜「0013H」が割り当てられた合計20個の第1記憶領域PA1が備えられている。これに対し、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1による検出回数の更新対象となる第1記憶領域PA1を条件に応じて1個ずつ指定し、第1始動入賞検出センサSE1による検出が発生する毎に、当該検出の発生時点で指定されている第1記憶領域PA1の検出回数を更新するようになっている。なお、以下の説明では、複数の第1記憶領域PA1の内で検出回数の更新対象として主制御CPU60aにより指定される第1記憶領域PA1のことを「更新領域」と称し、他の第1記憶領域PA1と区別することがある。そして、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1による検出が発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶された検出回数に基づいて、始動入賞エラーが発生したかを判定する(入賞時判定処理を行う)よう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位時間の経過毎に、更新順序(後述)が連続する2以上(実施例では20個全て)の第1記憶領域PA1に記憶された検出回数の合計回数に基づいて、始動入賞エラーが発生したかを判定する(定期判定処理を行う)よう構成されている。
主制御CPU60aは、第1始動入賞口31aへの入賞頻度が過剰であるかの判断に用いる単位時間(実施例1では1分)を計測するための単位時間計測処理(後述する図10におけるステップS502の処理)を実行するように構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、時間を計測するための計時カウンタを備えており、当該計時カウンタが定期的(実施例1では4ms毎)に更新する値(実施例1では「14999」〜「0」までの値)に基づいて、単位時間が経過したかを判断する(後述する図10におけるステップS507の処理)ようになっている。ここで、主制御CPU60aは、計時カウンタの値として初期値(実施例1では「14999」)を設定して当該計時カウンタによる計時を開始する(後述する図10におけるステップS513の処理)ことで最初の単位時間の計測を開始(すなわち、判定対象期間を開始)して以降、磁気検出センサエラー(別の異常)または当該始動入賞エラー(所定の異常)が発生しない限り、パチンコ機10の電源が遮断されるまで単位時間を連続的に計測し続ける。この場合に、計時カウンタの計測値が最終値(実施例1では「0」)となって単位時間の計測を終了するのと同時に、次の単位時間の計測を開始するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、パチンコ機10の電源が投入されたこと(電源スイッチがON操作されたこと)を契機として、または、始動入賞エラーが発生したことを契機として、判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(後述する図10におけるステップS511〜S513の処理)を実行するように構成されている。
また、主制御CPU60aは、更新領域として指定する第1記憶領域PA1を単位時間の経過毎に変更するポインタ変更処理(後述する図10におけるステップS508の処理)を実行するように構成されている。なお、過剰入球エラー判定用記憶部には、複数の第1記憶領域PA1の何れかと一対一で対応するポインタ値を記憶するためのポインタ記憶領域PApが設定されており、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApのポインタ値に対応する第1記憶領域PA1を更新領域として指定する(後述する図10におけるステップS508およびステップS511の処理)ようになっている。すなわち、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApに記憶されるポインタ値をポインタ変更処理において更新(変更)することで、更新されたポインタ値に対応する第1記憶領域PA1を新たに更新領域として指定するよう構成されている。ここで、主制御CPU60aは、ポインタ変更処理を実行する毎に、最小値「0」から最大値「19」までの整数に対応するポインタ値を1ずつ繰り上げ、かつ最大値「19」の次に値を最小値「0」に戻すことで、ポインタ値の更新順序を循環させるよう構成されている。これに対し、主制御RAM60cにおける過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファに設定される合計20個の第1記憶領域PA1は、最小値「0」から最大値「19」までの各ポインタ値に対して領域番号が小さい順に一対一で対応付けされており、ポインタ値の最小値となる「0」に対応する領域番号「0000H」の第1記憶領域PA1を先頭順位とし、ポインタ値の最大値となる「19」に対応する領域番号「0013H」の第1記憶領域PA1を最後尾順位とした順序が定められている。これにより、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1において予め定めた更新順序に従って、単位時間の経過毎に更新領域を変更すると共に、合計20個の第1記憶領域PA1の内で最後尾順位となる領域番号「0013H」の第1記憶領域PA1を更新領域として指定した後には、先頭順位となる領域番号「0000H」の第1記憶領域PA1を更新領域に指定することで、該更新領域として指定する第1記憶領域PA1を合計20個の第1記憶領域PA1において循環させるように構成されている。なお、主制御CPU60aは、計時カウンタにより計測される単位時間が経過する毎に、新たに更新領域として指定された第1記憶領域PA1をクリアして記憶される検出回数を0回とするよう構成されている(後述する図10におけるステップS514の処理)。このため、第1記憶領域PA1が更新領域として新たに指定された時点での検出回数は0回となり、検出回数が正確に計数できるようになっている。
過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファは、最大20分の間に生じた第1始動入賞検出センサSE1による検出の回数(合計回数)を、1分毎の検出回数に分けて合計20個の第1記憶領域PA1に記憶可能に構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、更新領域に指定される更新順序が循環するように設定された合計20個の第1記憶領域PA1のうちで最も古い時期の検出回数が記憶されている可能性がある第1記憶領域PA1を、単位時間毎に新たな更新領域として指定するよう構成されている。すなわち、計測中の単位時間が経過すると、判定対象期間が開始されてから20分以内の間を除き、その時点から20分前〜19分前までの検出回数(最も古い検出回数)を記憶した第1記憶領域PA1が、当該時点から1分間(単位時間)に亘って新たな更新領域として指定される。なお、新たに指定された更新領域は、検出回数がクリアされた上で用いられる。
ここで、主制御CPU60aは、判定対象期間において計時カウンタにより連続的に計測される単位時間が経過する毎に(ポインタ値を更新する毎に)、更新順序が連続する2以上(20個)の各第1記憶領域PA1に記憶されている検出回数の合計回数に基づいて始動入賞エラーが発生したかを判定する定期判定処理(後述する図10におけるステップS509の処理)を実行するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、単位時間としての1分が経過するタイミングで行う定期判定処理として、該判定の直前まで更新領域として指定されていた第1記憶領域PA1と、この第1記憶領域PA1に対して更新順序が逆順に連続(時間が遡る方向に連続)する少なくとも1個の第1記憶領域PAとを含む2以上の第1記憶領域PA1(実施例1では全ての第1記憶領域PA1)に記憶されている検出回数の合計回数が、許容上限数(実施例1では19回)を超える回数であるかにより、始動入賞エラーが発生したかを判定するよう構成されている。すなわち、主制御CPU60aは、定期判定処理の判定時点を終点とする20分間(基準時間)に発生した第1始動入賞検出センサSE1による検出の合計回数が許容上限数(実施例1では19回)を超えているかを判定し、該許容上限数を超えている場合に、始動入賞エラーが発生したと判定するよう構成されている。これにより、実施例1のパチンコ機10は、第1始動入賞口31aに対するパチンコ球の入賞頻度が高くなる状況が比較的長い時間(1回の単位時間よりも長い時間)に亘って継続した場合に、不正行為の可能性がある始動入賞エラーの発生を判定することができるよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの発生を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される始動入賞エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)の設定値を「0」から「1」に変更する(後述する図10におけるステップS510の処理)ことで、始動入賞エラーが発生したことを示す情報を記憶するよう構成されている。
また、主制御CPU60aは、判定対象期間において第1始動入賞検出センサSE1による検出を契機として、更新領域とされている第1記憶領域PA1に記憶される検出回数(すなわち、計測中の1回の単位時間内での検出回数)を更新する検出回数更新処理(後述する図10におけるステップS503〜S505の処理)を実行し、この検出回数更新処理を行う毎に(第1始動入賞口31aへの入賞が発生する毎に)、更新領域に記憶される検出回数に基づいて始動入賞エラーが発生したことを判定する入賞時判定処理(後述する図10におけるステップS506の処理)を実行するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1による検出が発生する毎に行う入賞時判定処理として、該判定の時点で計時カウンタにより計測されている単位時間内に発生した第1始動入賞検出センサSE1による検出の回数(すなわち、更新領域に記憶されている検出回数)が許容上限数として設定した19回を超える回数であるかを判定するよう構成されている。このため、実施例1のパチンコ機10は、判定対象期間において、第1始動入賞口31aに対するパチンコ球の入賞個数が短時間で多数に及ぶような状況が発生すると、入賞が発生したタイミングで早期に始動入賞エラーの発生を判定することができるよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの発生を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される始動入賞エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)の設定値を「0」から「1」に変更する(後述する図10におけるステップS510の処理)ことで、始動入賞エラーが発生したことを示す情報を主制御RAM60cに記憶するよう構成されている。
次に、主制御CPU60aによる始動入賞エラー(過剰入球エラー)の判定に関する各処理について具体的に説明する。なお、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの判定(図8のステップS407)において後述する普通入賞エラーの判定(図8のステップS408)と同様の処理を行うため、これら複数種類の過剰入球エラーの判定について、何れも図10(第1判定処理)を参照して説明することとする。
主制御CPU60aは、始動入賞エラー(過剰入球エラー)が発生したかを判定する場合に、先ず、ステップS501において、計時カウンタが未設定となっているか否かを判定する。ここで、計時カウンタが設定されている状態(判定対象期間)とは、計時カウンタを用いた単位時間計時処理(ステップS502)が定期的に(4ms毎に)実行されている状態である。そして、主制御CPU60aは、計時カウンタが設定されていると判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS502の単位時間計時処理へと移行して、計時カウンタの値を1減算(更新)する。なお、計時カウンタは、後述するステップS513において計時カウンタが設定される際に、初期値としての「14999」が値として設定された後、単位時間計時処理(ステップS502)が実行される毎に(4ms毎に)値が1ずつ減算され、最終値「0」に達した場合のみ初期値「14999」へと更新される。一方で、主制御CPU60aは、ステップS501において計時カウンタが未設定であると判定した場合(肯定判定の場合)には、後述する判定対象期間開始処理(ステップS511〜S513)へと移行する。
主制御CPU60aは、単位時間計測処理(ステップS502)において単位時間の計測(計時カウンタの値の更新)を行った後、ステップS503へと移行する。主制御CPU60aは、ステップS503からステップS505までにおいて、第1始動入賞検出センサ(入球検出センサ)SE1による検出に応じて更新領域(第1記憶領域PA1)に記憶された検出回数を更新する検出回数更新処理を実行する。具体的に、ステップS503では、前述した検出判定処理(図7におけるステップS303の処理)での判定結果に基づいて、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号が入力されたと判定した場合(肯定判定の場合)に、ステップS504およびステップS505の各処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS504において、ポインタ記憶領域PApに記憶されているポインタの値に対応する第1記憶領域PA1(更新領域)として複数の第1記憶領域PA1のうち何れかを特定する。また、主制御CPU60aは、ステップS505において、ステップS504で特定した第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶される第1始動入賞検出センサSE1による検出回数を1加算する(更新する)。そして、ステップS503からステップS505までの検出回数更新処理が終了すると、主制御CPU60aは、始動入賞エラーが発生したか否かの入賞時判定処理(ステップS506)へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS503の処理において第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号が入力されなかったと判定した場合(否定判定の場合)には、後述するステップS507の処理へと移行する。
ステップS506において、主制御CPU60aは、計測中の単位時間(1分)内での第1始動入賞検出センサSE1による検出回数が予め定めた許容上限数(19回)を超えているか否かを判定する入賞時判定処理を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS506において、更新領域としての所定の第1記憶領域PA1に記憶されている検出回数を確認し、確認した検出回数(計測中の単位時間内での検出回数)が19回以下であれば、検出回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS507の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS506において、確認した検出回数(計測中の単位時間内での検出回数)が20回以上であれば、検出回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS510へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS506において肯定判定することで、始動入賞エラーが発生したことを判定するよう構成される。そして、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの発生をステップS506で判定した場合には、当該始動入賞エラーが発生したか否かを示す過剰入球エラー判定フラグの1種としての始動入賞エラー判定フラグをステップS510において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた始動入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
主制御CPU60aは、前述したステップS503の処理(検出回数判定処理の一部)または前述したステップS506の処理(入賞時判定処理の一部)において否定判定した場合に、ステップS507の処理に移行する。そして、このステップS507において、主制御CPU60aは、計時カウンタの値が最終値(「0」)に達したかを判定する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS507において計時カウンタの値が最終値であると判定する場合(すなわち、単位時間の計測が1分に達したと判定する場合)に、ステップS508に移行する。
ステップS508において、主制御CPU60aは、単位時間の経過に応じてポインタ値を更新する。なお、ポインタ値は、前述したように、第1始動入賞検出センサSE1による検出回数を更新する対象となる更新領域として何れかの第1記憶領域PA1を指定するための値であり、最小値「0」から最大値「19」までの整数の中で、予め定めた順序に従って値が更新される。具体的に、ポインタ値は、後述するステップS511において最小値としての「0」が設定された後、当該ステップS508の処理が行われる毎に、基本的には1ずつ加算され、最大値である「19」に達した場合のみ最小値「0」へと更新される。これにより、第1記憶領域PA1の更新順序がポインタの値に対応して循環するようになっている。なお、実施例1では、入賞時判定処理のステップS506において肯定判定した場合(始動入賞エラーが発生したと判定した場合)にステップS507およびステップS508の各処理を行わないよう構成されているが、ステップS506において肯定判定した場合に当該ステップS507およびステップS508の各処理を実行するよう構成してもよい。
そして、ステップS508の処理が終了すると、主制御CPU60aは、始動入賞エラーが発生したか否かの定期判定処理(ステップS509)を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS509において、20個の第1記憶領域に記憶されている第1始動入賞検出センサSE1による検出回数の合計回数を計算し、該合計回数が予め定めた許容上限数(19回)を超えているか否かを判定する。そして、合計回数(計測が終了した基準時間内での検出回数)が19回以下であれば、合計回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS514の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS509において、合計回数が20回以上であれば、合計回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS510へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS509において、基準時間(20分)における第1始動入賞検出センサSE1による検出回数が許容上限数である19回を超えているか否かにより、始動入賞エラーが発生したか否かを判定するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの発生をステップS509で判定した場合には、当該始動入賞エラーが発生したか否かを示す過剰入球エラー判定フラグの1種としての始動入賞エラー判定フラグをステップS510において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた始動入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。なお、前述した入賞時判定処理のステップS506において検出回数が許容上限数を超えていると判定される場合には、定期判定処理において判定対象とされる検出回数の合計回数も許容上限数を超えることから、実施例1では、入賞時判定処理において始動入賞エラーが発生したと判定した場合には、定期判定処理による始動入賞エラーが発生したかの判定を行わないよう構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、入賞時判定処理(ステップS506)または定期判定処理(ステップS509)の何れかにおいて始動入賞エラーが発生したと判定し、対応する過剰入球エラー判定フラグ(始動入賞エラー判定フラグ)を「1」に設定すると、現在の判定対象期間を終了して新たな判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(ステップS511、ステップS512およびステップS513)を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、ステップS511において、ポインタ値として最小値「0」を設定することで、ポインタ値に対応して更新領域に指定される第1記憶領域PA1が領域番号「0000H」の第1記憶領域PA1となるように設定する。次に、主制御CPU60aは、ステップS512において、20個の第1記憶領域PA1の全てに記憶される検出回数が0回となるよう各第1記憶領域PA1を初期化する。次に、主制御CPU60aは、ステップS513において、計時カウンタの値として初期値である「14999」を設定して、当該計時カウンタによる計測を開始させる。なお、前述したステップS501において肯定判定した場合(計時カウンタが未設定の場合)には、ステップS506やステップS509において肯定判定した場合(ステップS510を実行した場合)と同様に、判定対象期間開始処理(ステップS511、ステップS512およびステップS513)に移行して、判定対象期間を開始させる。
なお、主制御CPU60aは、ステップS509の処理において始動入賞エラーが発生していないと判定する場合(否定判定する場合)に、新たに更新領域として指定された第1記憶領域PA1の初期化を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS514において、前述したステップS508でのポインタ値の更新による新たなポインタ値に対応する第1記憶領域PA1(新たな更新領域)を特定すると共に、特定した第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶されている検出回数(すなわち、前回更新領域に指定された際に記憶された検出回数)をクリアする。なおこの場合に、主制御CPU60aは、現在の計時カウンタの値をクリアせず、単位時間の計測を引き続き行うようにする。
(普通入賞エラーの判定(ステップS408)について)
実施例1のパチンコ機10は、ステップS408において、普通入賞口(入球口)34aへの入賞頻度が過剰に発生する状態を「普通入賞エラー(過剰入球エラー)」と判定し得るように構成されている。ここで、主制御CPU(異常判定手段)60aは、普通入賞エラーが発生したかの定期判定処理(後述)を、判定対象期間において定期的に(実施例では1分の単位時間(後述)の経過毎に)、かつ当該判定時点から所定時間前まで(実施例1では20分前まで)の基準時間(後述)に発生した普通入賞口34aへのパチンコ球の入賞回数に基づいて行う。また、主制御CPU60aは、普通入賞エラーが発生したかの入賞時判定処理(後述)を、判定対象期間において普通入賞口34aへの入賞が発生する毎に、かつ当該判定時点から前回の定期判定処理が行われた時点まで(実施例1では最大1分間)において発生した普通入賞口34aへのパチンコ球の入賞回数に基づいて行うよう構成されている。なお、実施例1のパチンコ機10において、普通入賞エラーが発生したかの判定(定期判定処理および入賞時判定処理)は、パチンコ機10が電源ON状態であり、かつ判定対象期間として設定される状態において主制御CPU60aが実行するようになっている。ここで、普通入賞エラーの「判定対象期間」は、普通入賞エラーが発生したかの判定(定期判定処理)が所定の単位時間(1分)の経過毎に実行される期間であり、当該「判定対象期間」の期間内で主制御CPU60aが単位時間を計測するようになっている。なお、普通入賞エラーの「判定対象期間」は、当該普通入賞エラーの発生を契機として終了する点で、前述した始動入賞エラーの判定が行われる判定対象期間とは必ずしも一致しない。
図9に示すように、過剰入球エラー判定用記憶部には、普通入賞検出センサSE4(状態検出手段、第2の状態検出手段)による検出回数を普通入賞エラーの判定用に記憶するための第2バッファが設けられている。この第2バッファには、複数の第2記憶領域(格納エリア)PA2が設けられており、各第2記憶領域PA2に対して普通入賞検出センサSE4による検出回数を夫々記憶可能に構成されている。具体的に、第2バッファには、領域番号「0020H」〜「0033H」が割り当てられた合計20個の第2記憶領域PA2が備えられている。これに対し、主制御CPU60aは、普通入賞検出センサSE4による検出回数の更新対象となる第2記憶領域PA2を条件に応じて1個ずつ指定し、普通入賞検出センサSE4による検出が発生する毎に、当該検出の発生時点で指定されている第2記憶領域PA2の検出回数を更新するようになっている。なお、以下の説明では、複数の第2記憶領域PA2の内で検出回数の更新対象として主制御CPU60aにより指定される第2記憶領域PA2のことを「更新領域」と称し、他の第2記憶領域PA2と区別することがある。そして、主制御CPU60aは、普通入賞検出センサSE4による検出が発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第2記憶領域PA2(更新領域)に記憶された検出回数に基づいて、普通入賞エラーが発生したかを判定する(入賞時判定処理を行う)よう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位時間の経過毎に、更新順序(後述)が連続する2以上(実施例1では20個全て)の第2記憶領域PA2に記憶された検出回数の合計回数に基づいて、普通入賞エラーが発生したかを判定する(定期判定処理を行う)よう構成されている。
主制御CPU60aは、普通入賞口34aへの入賞頻度が過剰であるかの判断に用いる単位時間(実施例1では1分)を計測するための単位時間計測処理(図10におけるステップS502の処理)を実行するように構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、時間を計測するための計時カウンタを前述した始動入賞エラーの判定用に用いた計時カウンタとは別に備えており、当該計時カウンタが定期的(実施例1では4ms毎)に更新する値(実施例1では「14999」〜「0」までの値)に基づいて、単位時間が経過したかを判断する(図10におけるステップS507の処理)ようになっている。ここで、主制御CPU60aは、計時カウンタの値として初期値(実施例1では「14999」)を設定して当該計時カウンタによる計時を開始する(図10におけるステップS513の処理)ことで最初の単位時間の計測を開始(すなわち、判定対象期間を開始)して以降、磁気検出センサエラー(別の異常)または当該普通入賞エラー(所定の異常)が発生しない限り、パチンコ機10の電源が遮断されるまで単位時間を連続的に計測し続ける。この場合に、計時カウンタの計測値が最終値(実施例1では「0」)となって単位時間の計測を終了するのと同時に、次の単位時間の計測を開始するようになっている。ここで、主制御CPU60aは、パチンコ機10の電源が投入されたこと(電源スイッチがON操作されたこと)を契機として、または、普通入賞エラーが発生したことを契機として、判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(図10におけるステップS511〜S513の処理)を実行するように構成されている。
また、主制御CPU60aは、更新領域として指定する第2記憶領域PA2を単位時間の経過毎に変更するポインタ変更処理(図10におけるステップS508の処理)を実行するように構成されている。なお、過剰入球エラー判定用記憶部には、複数の第2記憶領域PA2の何れかと一対一で対応するポインタ値を記憶するためのポインタ記憶領域PApが設定されており、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApのポインタ値に対応する第2記憶領域PA2を更新領域として指定する(後述する図10におけるステップS508およびステップS511の処理)ようになっている。すなわち、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApに記憶されるポインタ値をポインタ変更処理において更新(変更)することで、更新されたポインタ値に対応する第2記憶領域PA2を新たに更新領域として指定するよう構成されている。ここで、主制御CPU60aは、ポインタ変更処理を実行する毎に、最小値「0」から最大値「19」までの整数に対応するポインタ値を1ずつ繰り上げ、かつ最大値「19」の次に値を最小値「0」に戻すことで、ポインタ値の更新順序を循環させるよう構成されている。これに対し、過剰入球エラー判定用記憶部の第2バッファに設定される合計20個の第2記憶領域PA2は、最小値「0」から最大値「19」までの各ポインタ値に対して領域番号が小さい順に一対一で対応付けされており、ポインタ値の最小値となる「0」に対応する領域番号「0020H」の第2記憶領域PA2を先頭順位とし、ポインタ値の最大値となる「19」に対応する領域番号「0033H」の第2記憶領域PA2を最後尾順位とした順序が定められている。これにより、主制御CPU60aは、複数の第2記憶領域PA2において予め定めた順序に従って、単位時間の経過毎に更新領域を変更すると共に、合計20個の第2記憶領域PA2の内で最後尾順位となる領域番号「0033H」の第2記憶領域PA2を更新領域として指定した後には、先頭順位となる領域番号「0020H」の第2記憶領域PA2を更新領域に指定することで、該更新領域として指定する第2記憶領域PA2を合計20個の第2記憶領域PA2において循環させるように構成されている。なお、主制御CPU60aは、計時カウンタにより計測される単位時間が経過する毎に、新たに更新領域として指定された第2記憶領域PA2をクリアして記憶される検出回数を0回とするよう構成されている(図10におけるステップS514の処理)。このため、第2記憶領域PA2が更新領域として新たに指定された時点での検出回数は0回となり、検出回数が正確に計数できるようになっている。
ここで、主制御CPU60aは、判定対象期間において計時カウンタにより計測される単位時間が経過する毎に(ポインタ値を更新する毎に)、直前まで更新領域として指定されていた第2記憶領域PA2へ向けて更新順序が連続する2以上(20個)の各第2記憶領域PA2に記憶されている検出回数の合計回数に基づいて普通入賞エラーが発生したかを判定する定期判定処理(図10におけるステップS509の処理)を実行するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、判定対象期間において普通入賞検出センサSE4による検出を契機として、更新領域とされている第2記憶領域PA2に記憶される検出回数(すなわち、計測中の1回の単位時間内での検出回数)を更新する検出回数更新処理(図10におけるステップS503〜S505の処理)を実行し、この検出回数更新処理を行う毎に(普通入賞口34aへの入賞が発生する毎に)、更新領域に記憶される検出回数に基づいて普通入賞エラーが発生したかを判定する入賞時判定処理(図10におけるステップS506の処理)を実行するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、入賞時判定処理または定期判定処理において普通入賞エラーの発生を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される普通入賞エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)の設定値を「0」から「1」に変更する(図10におけるステップS510の処理)ことで、普通入賞エラーが発生したことを示す情報を主制御RAM60cに記憶するよう構成されている。
次に、主制御CPU60aによる普通入賞エラー(過剰入球エラー)の判定に関する各処理について、図10を参照して具体的に説明する。
主制御CPU60aは、普通入賞エラー(過剰入球エラー)が発生したかを判定する場合に、先ず、ステップS501において、計時カウンタが未設定となっているか否かを判定する。ここで、計時カウンタが設定されている状態(判定対象期間)とは、計時カウンタを用いた単位時間計時処理(ステップS502)が定期的に(4ms毎に)実行されている状態である。そして、主制御CPU60aは、計時カウンタが設定されていると判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS502の単位時間計時処理へと移行して、計時カウンタの値を1減算(更新)する。なお、計時カウンタは、後述するステップS513において計時カウンタが設定される際に、初期値としての「14999」が値として設定された後、単位時間計時処理(ステップS502)が実行される毎に(4ms毎に)値が1ずつ減算され、最終値「0」に達した場合のみ初期値「14999」へと更新される。一方で、主制御CPU60aは、ステップS501において計時カウンタが未設定であると判定した場合(肯定判定の場合)には、後述する判定対象期間開始処理(ステップS511〜S513)へと移行する。
主制御CPU60aは、単位時間計測処理(ステップS502)において単位時間の計測(計時カウンタの値の更新)を行った後、ステップS503へと移行する。主制御CPU60aは、ステップS503からステップS505までにおいて、普通入賞検出センサ(入球検出センサ)SE4による検出に応じて更新領域(第2記憶領域PA2)に記憶された検出回数を更新する検出回数更新処理を実行する。具体的に、ステップS503では、前述した検出判定処理(図7におけるステップS303の処理)での判定結果に基づいて、普通入賞検出センサSE4からの検出信号が入力されたと判定した場合(肯定判定の場合)に、ステップS504およびステップS505の各処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS504において、ポインタ記憶領域PApに記憶されているポインタの値に対応する第2記憶領域PA2(更新領域)として複数の第2記憶領域PA2のうち何れかを特定する。また、主制御CPU60aは、ステップS505において、ステップS504で特定した第2記憶領域PA2(更新領域)に記憶される普通入賞検出センサSE4による検出回数を1加算する(更新する)。そして、ステップS503からステップS505までの検出回数更新処理が終了すると、主制御CPU60aは、普通入賞エラーが発生したか否かの入賞時判定処理(ステップS506)へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS503の処理において普通入賞検出センサSE4からの検出信号が入力されなかったと判定した場合(否定判定の場合)には、後述するステップS507の処理へと移行する。
ステップS506において、主制御CPU60aは、計測中の単位時間(1分)内での普通入賞検出センサSE4による検出回数が予め定めた許容上限数(29回)を超えているか否かを判定する入賞時判定処理を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS506において、更新領域としての所定の第2記憶領域PA2に記憶されている検出回数を確認し、確認した検出回数(計測中の単位時間内での検出回数)が29回以下であれば、検出回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS507の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS506において、確認した検出回数(計測中の単位時間内での検出回数)が30回以上であれば、検出回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS510へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS506において肯定判定することで、普通入賞エラーが発生したことを判定するよう構成される。そして、主制御CPU60aは、普通入賞エラーの発生をステップS506で判定した場合には、当該普通入賞エラーが発生したか否かを示す過剰入球エラー判定フラグの1種としての普通入賞エラー判定フラグをステップS510において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた普通入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
主制御CPU60aは、前述したステップS503の処理(検出回数判定処理の一部)または前述したステップS506の処理(入賞時判定処理の一部)において否定判定した場合に、ステップS507の処理に移行する。そして、このステップS507において、主制御CPU60aは、計時カウンタの値が最終値(「0」)に達したかを判定する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS507において計時カウンタの値が最終値であると判定する場合(すなわち、単位時間の計測が1分に達したと判定する場合)に、ステップS508に移行する。
ステップS508において、主制御CPU60aは、単位時間の経過に応じてポインタ値を更新する。なお、ポインタ値は、前述したように、普通入賞検出センサSE4による検出回数を更新する対象となる更新領域として何れかの第2記憶領域PA2を指定するための値であり、最小値「0」から最大値「19」までの整数の中で、予め定めた順序に従って値が更新される。具体的に、ポインタ値は、後述するステップS511において最小値としての「0」が設定された後、当該ステップS508の処理が行われる毎に、基本的には1ずつ加算され、最大値である「19」に達した場合のみ最小値「0」へと更新される。これにより、第2記憶領域PA2の更新順序がポインタの値に対応して循環するようになっている。なお、実施例1では、入賞時判定処理のステップS506において肯定判定した場合(普通入賞エラーが発生したと判定した場合)にステップS507およびステップS508の各処理を行わないよう構成されているが、ステップS506において肯定判定した場合に当該ステップS507およびステップS508の各処理を実行するよう構成してもよい。
そして、ステップS508の処理が終了すると、主制御CPU60aは、普通入賞エラーが発生したか否かの定期判定処理(ステップS509)を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS509において、20個の第1記憶領域に記憶されている普通入賞検出センサSE4による検出回数の合計回数を計算し、該合計回数が予め定めた許容上限数(29回)を超えているか否かを判定する。そして、合計回数(計測が終了した基準時間内での検出回数)が29回以下であれば、合計回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS514の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS509において、合計回数が30回以上であれば、合計回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS510へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS509において、基準時間(20分)における普通入賞検出センサSE4による検出回数が許容上限数である29回を超えているか否かにより、普通入賞エラーが発生したか否かを判定するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、普通入賞エラーの発生をステップS509で判定した場合には、当該普通入賞エラーが発生したか否かを示す過剰入球エラー判定フラグの1種としての普通入賞エラー判定フラグをステップS510において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた普通入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。なお、前述した入賞時判定処理のステップS506において検出回数が許容上限数を超えていると判定される場合には、定期判定処理において判定対象とされる検出回数の合計回数も許容上限数を超えることから、入賞時判定処理において普通入賞エラーが発生したと判定した場合には、定期判定処理による始動入賞エラーが発生したかの判定を行わないよう構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、入賞時判定処理(ステップS506)または定期判定処理(ステップS509)の何れかにおいて普通入賞エラーが発生したと判定し、対応する過剰入球エラー判定フラグ(普通入賞エラー判定フラグ)を「1」に設定すると、現在の判定対象期間を終了して新たな判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(ステップS511、ステップS512およびステップS513)を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、ステップS511において、ポインタ値として最小値「0」を設定することで、ポインタ値に対応して更新領域に指定される第2記憶領域PA2が領域番号「0020H」の第2記憶領域PA2となるように設定する。次に、主制御CPU60aは、ステップS512において、20個の第2記憶領域PA2の全てに記憶される検出回数が0回となるよう各第2記憶領域PA2を初期化する。次に、主制御CPU60aは、ステップS513において、計時カウンタの値として初期値である「14999」を設定して、当該計時カウンタによる計測を開始させる。なお、前述したステップS501において肯定判定した場合(計時カウンタが未設定の場合)には、ステップS506やステップS509において肯定判定した場合(ステップS510を実行した場合)と同様に、当該判定対象期間開始処理(ステップS511、ステップS512およびステップS513)に移行して、判定対象期間を開始させる。
なお、主制御CPU60aは、ステップS509の処理において普通入賞エラーが発生していないと判定する場合(否定判定する場合)に、新たに更新領域として指定された第2記憶領域PA2の初期化を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS514において、前述したステップS508でのポインタ値の更新による新たなポインタ値に対応する第2記憶領域PA2(新たな更新領域)を特定すると共に、特定した第2記憶領域PA2(更新領域)に記憶されている検出回数(すなわち、前回更新領域に指定された際に記憶された検出回数)をクリアする。なおこの場合に、主制御CPU60aは、現在の計時カウンタの値をクリアせず、単位時間の計測を引き続き行うようにする。
(エラー情報設定・遊技停止処理)
次に、主制御CPU60aが行うエラー情報設定・遊技停止処理について、図6を参照しながら詳細に説明する。このエラー情報設定・遊技停止処理では、前述したエラー判定処理(図8参照)でパチンコ機10のエラー(異常)の何れかの発生を判定した場合に、そのエラーの発生に関するエラー情報を含むコマンドの出力設定を行うエラー情報設定処理(ステップS202およびステップS203の処理)と、エラー判定処理(図8参照)で特定のエラー(実施例1では、磁気センサエラー)が発生したと判定された場合に、遊技に関する制御処理を停止させる遊技停止処理(ステップS205からステップS207までの処理)とを実行するようになっている。
ステップS201において、主制御CPU60aは、タイマ割込処理(図7参照)が禁止設定されているか否かを判定する。なお、タイマ割込処理は、メイン処理(図5参照)におけるステップS108の処理において所定時間毎(4ms毎)に発生するよう設定された後、後述する遊技停止処理において禁止設定され得るようになっている。そして、このステップS201においてタイマ割込処理が禁止設定されていると判定した場合(肯定判定の場合)には、主制御CPU60aは、エラー情報設定・遊技停止処理を終了して、メイン処理(図5参照)におけるステップS111の処理に移行する。一方、ステップS201においてタイマ割込処理が禁止設定されていないと判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS202およびステップS203のエラー情報設定処理に移行する。
(エラー情報設定処理(ステップS202,S203)について)
主制御CPU60aは、エラー情報設定処理(ステップS202およびステップS203)において先ず、主制御RAM60cに記憶されている複数種類のエラー判定フラグの設定値を夫々確認し、何れかのエラー判定フラグの値が「1」となっているかを判定する(ステップS202)。具体的には、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶されているエラー判定フラグとしての主基板エラー判定フラグ、磁気エラー判定フラグ、電波エラー判定フラグ、振動エラー判定フラグ、特電入賞エラー判定フラグ、普電入賞エラー判定フラグ、始動入賞エラー判定フラグおよび普通入賞エラー判定フラグの各値を確認し、各エラー判定フラグの値が「1」であるか否かを判定する。そして、何れかのエラー判定フラグの設定値が「1」である場合(肯定判定の場合)には、主制御CPU60aは、ステップS203の処理に移行する。一方で、主制御CPU60aは、全てのエラー判定フラグの設定値が「0」である場合(否定判定の場合)には、エラー情報設定・遊技停止処理を終了して、メイン処理(図5参照)におけるステップS111の処理に移行する。
ステップS203において、主制御CPU60aは、設定値が「1」になっているエラー判定フラグを特定し、特定したエラー判定フラグに対応するエラー指定コマンドを設定する。なお、設定されたエラー指定コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。すなわち、主制御CPU60aは、主基板エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該主基板エラー判定フラグに応じた主基板エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力するようになっている。同様に、主制御CPU60aは、磁気エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該磁気エラー判定フラグに応じた磁気エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力し、電波エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合には、該電波エラー判定フラグに応じた電波エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力すると共に、振動エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合には、該振動エラー判定フラグに応じた振動エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、特電入賞エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該特電入賞エラー判定フラグに応じた特電入賞エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力すると共に、普電入賞エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該普電入賞エラー判定フラグに応じた普電入賞エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力するようになっている。更に、主制御CPU60aは、始動入賞エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該始動入賞エラー判定フラグに応じた始動入賞エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力すると共に、普通入賞エラー判定フラグの値が「1」に設定されている場合に、該普通入賞エラー判定フラグに応じた普通入賞エラー指定コマンドを他の制御CPU61a,65aへ向けて出力するようになっている。このステップS203の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS204に移行する。
ここで、ステップS203の処理で設定したエラー指定コマンドが主制御CPU60aによる前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて出力されると、該エラー指定コマンドを入力した払出制御CPU61aは、コマンドに応じてエラーの種類を特定すると共に、特定したエラーに応じたセキュリティに関する情報信号(後述する第9情報信号)を外部情報出力端子盤63の出力端子(後述する出力端子9)を介してホールコンピュータへ出力するように構成されている。また、エラー指定コマンドを入力した演出制御CPU65aは、コマンドに応じてエラーの種類を特定すると共に、特定したエラーの発生を周知させるためのエラー報知を所定の報知手段(具体的には、図柄表示装置17の表示部17a、スピーカ18および枠ランプ19)に実行させるように構成されている。
エラー情報設定処理(ステップS202およびステップS203)が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS204の判定処理において、特定のエラーとしての磁気検出センサエラーに対応する磁気エラー判定フラグの値が「1」であるかを判定する。そして、このステップS204で磁気エラー判定フラグの値を「0」と判定した場合(否定判定の場合であって、磁気検出センサエラー以外のエラーの何れかに対応するエラー判定フラグの値が「1」の場合)には、主制御CPU60aは、ステップS208の処理に移行する。一方で、主制御CPU60aは、磁気エラー判定フラグの値を「1」と判定した場合(肯定判定の場合)には、ステップS205からステップS207までの遊技停止処理に移行する。
(遊技停止処理(ステップS205〜S207)について)
主制御CPU60aは、遊技停止処理(ステップS205からステップS207まで)において先ず、タイマ割込処理(図7参照)の禁止設定を行うようになっている(ステップS205)。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、前述したエラー判定処理(図8参照)において磁気検出センサエラーが発生したと判定した場合に、タイマ割込処理(図7参照)で実行される各制御処理の実行を停止する(遊技停止する)ように構成されている。その結果、主制御CPU60aと電気的に接続される各種電気部品との関係では、図4に示すように、各検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE5,SE6,SE7,SE8の検出状態(検出信号が入力されているか)を主制御CPU60aが判定し得ない状態となり、各駆動手段SL1,SL2,MT2が駆動停止される。なお、払出制御CPU61aや発射制御CPU62aと電気的に接続される各種電気部品との関係では、図4に示すように、各検出センサSE9,SE10,SE11については検出状態を判定し得る状態が維持され、払出モータMT1の駆動制御も停止されないようになっている。
具体的に、このステップS205では、主制御CPU60aは、遊技に関する制御処理として、図柄(特図、普図)や該図柄に応じた変動パターンの決定等に用いられる各種乱数の値を更新する制御処理(ソフトウエア乱数更新処理)の実行を停止させる。また、主制御CPU60aは、遊技に関する制御処理として、入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE5によるパチンコ球の検出に基づいた制御処理(検出判定処理や、特図入力処理や、特図開始処理や、図示しない普図入力処理および普図開始処理)の実行を停止させる。更に、主制御CPU60aは、遊技に関する制御処理として、前記遊技時間を計測する計時制御処理(計時処理)や、遊技情報表示器Mの表示制御処理や、各種駆動手段SL1,SL2,MT2に関する第1〜第3駆動処理の実行を停止させる。更にまた、主制御CPU60aは、エラーの判定に関する制御処理として、エラー検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE6,SE7,SE8による各種状態の検出に基づいた制御処理(検出判定処理や、エラー判定処理)の実行を停止させるようになっている。
すなわち、主制御CPU60aは、ステップS205の処理において、遊技に関する制御処理としての計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理および第1〜第3駆動処理の実行を夫々停止することで、正常に遊技を行うことができない状態へと移行し、該状態が電源断まで継続する(例え磁気検出センサエラーが解消しても電源断まで継続する)ようになっている。但し、バックアップ可能な前記特定の情報は、電源断までは主制御RAM60cの常用記憶エリアに記憶保持されて、電源断時にはバックアップエリアに書き込みされて記憶されることから、電源断後の電力供給の再開(電源の再投入)時にタイマ割込処理の設定処理(図5のメイン処理におけるステップS108の処理)が実行されることで、遊技停止前(各制御処理の実行をステップS205で停止させる前)の状態に復帰し得るようになっている。
また、主制御CPU60aは、ステップS205の処理でタイマ割込処理(図7参照)を禁止設定することに応じて、検出判定処理(図7のステップS303)での各種エラー検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE6,SE7,SE8についての検出状態か否かの判定を実行停止すると共に、エラー判定処理(図7のステップS301)での各種エラーが発生したかの判定を実行停止することで、新たにエラーが発生したとしても該エラーの発生を識別し得ない状態とする。すなわち、主制御CPU60aは、特定のエラー(別の異常)としての磁気検出センサエラーの発生を判定した後は、当該特定のエラー(磁気検出センサエラー)に伴うエラー報知等の処理を継続的に行うことから、ステップS205の処理において、エラーの判定に関する制御処理としての検出判定処理およびエラー判定処理の実行を夫々停止することで、他のエラーの発生有無は無視するようになっている。
ここで、実施例1では、主制御CPU60aが実行する処理のうち、検出判定処理(図7のステップS303)は、前述の如くタイマ割込処理(図7参照)に組み込まれ、ステップS205の処理において実行が停止される。一方、主制御CPU60aがコマンドの入出力を行うコマンド入出力処理(図5のステップS109)については、タイマ割込処理には組み込まれておらず、遊技停止処理(ステップS205からステップS207まで)においてタイマ割込処理(ステップS205)が禁止設定された後も、メイン処理でコマンド入出力処理を実行可能となっている。これにより、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生を判定した後のタイミングでは、入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4から主制御CPU60aに入力される検出信号が検出判定処理で確認されることがないことから、パチンコ球が入球口31a,32a,33a,34aに入賞(入球)しても、主制御CPU60aによる磁気検出センサエラー発生の判定時点以降の入賞による賞球の払い出しが発生しない(実行されない)。一方で、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生を判定する前のタイミングでパチンコ球が入球口31a,32a,33a,34aに入賞(入球)して賞球払出指令コマンドが設定された場合には、タイマ割込処理(ステップS205)が禁止設定された後であっても該賞球払出指令コマンドが払出制御CPU61aに出力されて賞球(すなわち、磁気検出センサエラーの発生時点での未払出球)が払い出されるようになっている。
なお、満杯検出センサSE9や前枠開放検出センサSE10は、後述する払出制御CPU61aに接続されており、主制御CPU60aがステップS205の処理を実行した後も、払出制御CPU61aが満杯エラーや前枠開放エラーの発生を判定可能となるよう構成してある。
ステップS205の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS206において、遊技情報表示器Mを非表示化する処理を実行する。すなわち、遊技情報表示器Mは、前述したステップS205において表示制御処理(図7のステップS308)の実行が停止された場合に、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgの全部または何れかが点灯状態のまま停止する可能性がある。そこで、主制御CPU60aは、このステップS206において各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを強制的に消灯状態に制御する。
ステップS206の処理が終了すると、主制御CPU60aは、ステップS207において、駆動手段として始動入賞ソレノイドSL1、特別入賞ソレノイドSL2および振分用モータMT2の非駆動化を実行する。すなわち、始動入賞ソレノイドSL1および特別入賞ソレノイドSL2は、前述したステップS205において第1駆動処理(図7のステップS309)および第2駆動処理(図7のステップS310)の実行が停止された場合に、始動入賞ソレノイドSL1および特別入賞ソレノイドSL2の一方または両方が励磁状態に維持されて、始動用開閉部材32bおよび特別用開閉部材33bの一方または両方が開状態のままとなる可能性がある。また、振分用モータMT2は、前述したステップS205において第3駆動処理(図7のステップS311)の実行が停止された場合に、原位置に対して変位した動作位置で停止する可能性がある。そこで、主制御CPU60aは、このステップS207において、始動入賞ソレノイドSL1および特別入賞ソレノイドSL2への通電を遮断して消磁状態とすると共に、振分用モータMT2を原位置まで移動させて通電を遮断する。
前述したステップS204の判定処理で否定判定となった場合、および前述したステップS205からステップS207までの遊技停止処理を終了した場合に、主制御CPU60aは、全てのエラー判定フラグの値を「0」に設定する(ステップS208)。そして、このステップS208の処理が終了すると、主制御CPU60aは、エラー情報設定・遊技停止処理を終了して、メイン処理(図5参照)におけるステップS111の処理に移行する。
(払出制御基板61について)
次に、払出制御基板61について説明する。払出制御基板61は、図3に示すように、制御処理を実行する払出制御CPU61a、該払出制御CPU61aが実行する制御プログラムを記憶する払出制御ROM61b、当該払出制御CPU61aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な払出制御RAM61c等が備えられている。払出制御CPU61aは、図4に示すように、払出検出センサSE11、満杯検出センサSE9等の検出センサと電気的に接続されると共に、発射制御基板62に備えられる所定の回路を介して前枠開放検出センサSE10と電気的に接続されており、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。また、払出制御CPU61aは、前記払出スプロケット(図示せず)を回転させてパチンコ球(賞球)を払い出させる駆動手段としての払出モータMT1と電気的に接続され、該払出モータMT1を駆動制御するよう構成されている。更に、払出制御CPU61aは、図3および図4に示すように賞球残数表示器51と電気的に接続され、当該賞球残数表示器51の表示内容(発光態様)を制御するよう構成されている。更にまた、払出制御CPU61aは、図3に示すように、外部情報出力端子盤63と電気的に接続され、当該外部情報出力端子盤63に備えられる複数の出力端子の夫々を介して、パチンコ機10に関する各種の情報を示す情報信号を機外部(ホールコンピュータ)へ向けて出力するよう構成されている。
ここで、実施例1において払出制御CPU61aは、主制御CPU(払出情報出力手段)60aからの払出情報信号(賞球払出指令コマンド)の入力に基づいて球払出装置(球払出手段)12Bを駆動制御する払出制御手段として機能している。また、払出制御CPU61aは、遊技に関する情報信号を、外部情報出力端子盤63の出力端子から機外部へ向けて出力可能な外部出力手段として機能している。また、払出制御CPU61aは、磁気検出センサ(状態検出手段)SE6とは別のエラー検出手段(別の状態検出手段)としての満杯検出センサSE9および前枠開放検出センサSE10による検出が発生したかを判定する検出判定処理(主制御CPU60aが実行する検出判定処理とは別の検出判定処理)を実行可能な、主制御CPU60aとは別の検出判定手段として機能している。また、払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9の検出に基づいて満杯エラーが発生したかの判定処理を実行すると共に、前枠開放検出センサSE10の検出に基づいて前枠開放エラーが発生したかの判定処理を実行する異常判定手段として機能している。
(賞球の払い出しおよび賞球残数の表示に関する制御について)
払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドの入力に基づいて、該賞球払出指令コマンドにより特定される賞球数に対応する値を、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される払い出すべきパチンコ球の個数に対応する値(賞球残数)に加算する。また、払出制御CPU61aは、払出制御RAM61cに記憶される賞球残数の値が1以上の賞球個数を示す場合に、払出モータMT1を駆動制御して前記払出スプロケットを回転動作させ、賞球残数に応じたパチンコ球(賞球)を払い出させる。更に、払出制御CPU61aは、払出検出センサSE11からの検出信号の入力の有無を判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において払出検出センサSE11からの検出信号の入力があると判定した場合に、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される賞球残数の値から1減算する。そして、払出制御CPU61aは、払出制御RAM61cの記憶エリアに記憶される賞球残数の値が増加または減少する毎に、賞球残数表示器51での賞球残数の表示内容を更新するようになっている。
(満杯エラーについて)
払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9による継続的な検出状態を「満杯エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、払出制御CPU61aは、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力の有無を判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において満杯検出センサSE9からの検出信号の入力があると判定する状態が所定時間(例えば、1000ms)の間連続した場合に、満杯エラーが発生したと判定するようになっている。ここで、払出制御CPU61aは、満杯エラーが発生したと判定する場合に、払出制御RAM61cに記憶される満杯エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。そして、満杯エラー判定フラグの設定値を「1」に変更したことに応じて、払出モータMT1の駆動制御を実行停止する。すなわち、払出制御CPU61aは、満杯エラーが発生したと判定する場合に、賞球残数が1以上であるか否かに関わらず、払出モータMT1を駆動制御しない状態へと移行させる。この場合に、払出制御RAM61cにおいて賞球残数の値は記憶保持されると共に、賞球残数表示器51での賞球残数の表示は継続されるようになっている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからのエラー指定コマンドを入力しても(主制御CPU60aがエラーの発生を判定しても)、払出モータMT1の駆動制御を実行停止しない。
また、払出制御CPU61aは、満杯エラーが発生したと判定したことに応じて満杯エラー判定フラグの設定値を「1」に変更した状態において、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力がない状態が所定時間(例えば、200ms)の間連続した場合に、満杯エラーが解消されたと判定して、払出制御RAM61cに記憶される満杯エラー判定フラグの設定値を「1」から「0」に変更する。そして、満杯エラー判定フラグの設定値を「0」に変更したことに応じて、払出モータMT1の駆動制御の実行を再開させる。
また、払出制御CPU61aは、当該満杯エラー判定フラグの設定値が「0」から「1」に変更されたことに応じて満杯エラー指定コマンドを設定して、演出制御CPU65aへ向けて出力すると共に、当該満杯エラー判定フラグの設定値が「1」から「0」に変更されたことに応じて満杯エラー解消コマンドを設定して、演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、払出制御CPU61aから出力された満杯エラー指定コマンドおよび満杯エラー解消コマンドは、主制御基板60の主制御CPU60aに入力された後、主制御CPU60aが実行するコマンド入出力処理(図5のメイン処理におけるステップS109)において演出制御CPU65aへ向けて出力されるようになっている。これに対し、満杯エラー指定コマンドおよび満杯エラー解消コマンドを主制御CPU60aに入力することなく演出制御基板65の演出制御CPU65aに入力するように構成してもよい。
(前枠開放エラーについて)
払出制御CPU61aには、発射制御基板62に配線接続された前枠開放検出センサSE10からの検出信号が入力されるようになっており、払出制御CPU61aは、前枠開放検出センサSE10による検出状態を「前枠開放エラー」として判定し得るよう構成されている。具体的には、払出制御CPU61aは、前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力の有無を判定する検出判定処理を実行して、該検出判定処理において前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力があると判定する状態が所定時間(例えば、1000ms)の間連続した場合に、前枠開放エラーが発生したと判定するようになっている。ここで、払出制御CPU61aは、前枠開放エラーが発生したと判定する場合に、払出制御RAM61cに記憶される前枠開放エラー判定フラグの設定値を「0」から「1」に変更する。そして、前枠開放エラー判定フラグの設定値を「1」に変更したことに応じて、払出モータMT1の駆動制御を実行停止する。すなわち、払出制御CPU61aは、前枠開放エラーが発生したと判定する場合に、賞球残数が1以上であるか否かに関わらず、払出モータMT1を駆動制御しない状態へと移行させる。この場合に、払出制御RAM61cの記憶エリアにおける賞球残数の値は記憶保持されると共に、賞球残数表示器51での賞球残数の表示も継続されるようになっている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからのエラー指定コマンドを入力しても(主制御CPU60aがエラーの発生を判定しても)、払出モータMT1の駆動制御を実行停止しない。
また、払出制御CPU61aは、前枠開放エラーが発生したと判定したことに応じて前枠開放エラー判定フラグの設定値を「1」に変更した状態において、前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力がない場合に、前枠開放エラーが解消されたと判定して、払出制御RAM61cに記憶される前枠開放エラー判定フラグの設定値を「1」から「0」に変更する。そして、前枠開放エラー判定フラグの設定値を「0」に変更したことに応じて、払出モータMT1の駆動制御の実行を再開させる。
また、払出制御CPU61aは、当該前枠開放エラー判定フラグの設定値が「0」から「1」に変更されたことに応じて前枠開放エラー指定コマンドを設定して、演出制御CPU65aへ向けて出力すると共に、当該前枠開放エラー判定フラグの設定値が「1」から「0」に変更されたことに応じて前枠開放エラー解消コマンドを設定して、演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、払出制御CPU61aから出力された前枠開放エラー指定コマンドおよび前枠開放エラー解消コマンドは、主制御基板60の主制御CPU60aに入力された後、主制御CPU60aが実行するコマンド入出力処理(図5のメイン処理におけるステップS109)において演出制御CPU65aへ向けて出力されるようになっている。これに対し、前枠開放エラー指定コマンドおよび前枠開放エラー解消コマンドを主制御CPU60aに入力することなく演出制御基板65の演出制御CPU65aに入力するように構成してもよい。
(情報信号の外部出力について)
払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから出力される各種のコマンド(例えば、賞球払出指令コマンド、始動入賞コマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、特図変動パターン指定コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、時短開始コマンド、時短終了コマンド、エラー指定コマンド等)に基づいて、遊技に関する各種情報を得ると共に、該遊技に関する各種情報を外部情報出力端子盤63の出力端子から機外部のホールコンピュータへ向けて情報信号として出力し得るよう構成されている。ここで、払出制御CPU61aと電気的に接続される外部情報出力端子盤63には、出力端子1から出力端子9までの合計9つの出力端子が設けられており、各出力端子に応じて異なる情報に対応する情報信号を出力するようになっている。
外部情報出力端子盤63の出力端子1は、前枠開放エラーの発生を示す第1情報信号(セキュリティーに関する情報信号)を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力に基づいて前枠開放エラーの発生を判定した場合に、出力端子1から第1情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。なお、払出制御CPU61aは、前枠開放エラーの他に満杯エラーが発生したかの判定も行うよう構成されるが、この満杯エラーの発生を判定した場合には外部情報出力端子盤63を介した情報信号の外部出力を行わないようになっている。
外部情報出力端子盤63の出力端子2は、賞球の払い出しを示す第2情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドに基づいて払出制御RAMcに記憶される賞球残数の値を加算する場合に、所定数分(実施例1では、10個分)の値の増加毎に出力端子2から第2情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。
外部情報出力端子盤63の出力端子3および出力端子4は、始動入賞口31a,32aへの入賞の発生を示す第3情報信号および第4情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、第1始動入賞検出センサSE1による検出に応じて主制御CPU60aから出力されるコマンド(賞球払出指令コマンドや始動入賞コマンド等)を入力する毎に、出力端子3から第3情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。また、払出制御CPU61aは、第2始動入賞検出センサSE2による検出に応じて主制御CPU60aから出力されるコマンド(賞球払出指令コマンドや始動入賞コマンド等)を入力する毎に、出力端子4から第4情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。
外部情報出力端子盤63の出力端子5は、特別入賞口33aへの入賞の発生を示す第5情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、特別入賞検出センサSE3による検出に応じて主制御CPU60aから出力されるコマンド(賞球払出指令コマンド等)を入力する毎に、出力端子5から第5情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。
外部情報出力端子盤63の出力端子6は、大当り遊技が付与される期間を示す第6情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの大当り開始コマンドを入力したことに応じて、出力端子6から第6情報信号を出力開始させると共に、主制御CPU60aからの大当り終了コマンドを入力したことに応じて、出力端子6からの第6情報信号の出力を終了させる。なお、大当り遊技における1回目のラウンド遊技に対応する開放コマンドを主制御CPU60aから入力したことに応じて第6情報信号を出力開始させるようにしてもよいし、大当り遊技における最終回目のラウンド遊技に対応する閉鎖コマンドを主制御CPU60aから入力したことに応じて第6情報信号の出力を終了または開始させるようにしてもよい。
外部情報出力端子盤63の出力端子7は、大当り遊技および確変状態が付与される期間を示す第7情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンド等のコマンドに応じて確変状態が付与されることを特定した場合に、主制御CPU60aからの大当り開始コマンドを入力したことに応じて、出力端子7から第7情報信号を出力開始させると共に、主制御CPU60aからの確変終了コマンドを入力したことに応じて、出力端子7からの第7情報信号の出力を終了させる。なお、第7情報信号は、確変状態が付与される期間のみを示す情報信号として出力端子7や他の出力端子から出力するようにしてもよい。この場合に、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの確変開始コマンドを入力したことに応じて第7情報信号を出力開始させると共に、確変終了コマンドを入力したことに応じて第7情報信号の出力を終了させるようにすればよい。
外部情報出力端子盤63の出力端子8は、大当り遊技および時短状態が付与される期間を示す第8情報信号を出力する出力端子として用いられる。払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの特図変動パターン指定コマンド等のコマンドに応じて時短状態が付与されることを特定する場合に、主制御CPU60aからの大当り開始コマンドを入力したことに応じて、出力端子8から第8情報信号を出力開始させると共に、主制御CPU60aからの時短終了コマンドを入力したことに応じて、出力端子8からの第8情報信号の出力を終了させる。なお、第8情報信号は、時短状態が付与される期間のみを示す情報信号として出力端子8や他の出力端子から出力するようにしてもよい。この場合に、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからの時短開始コマンドを入力したことに応じて第8情報信号を出力開始させると共に、時短終了コマンドを入力したことに応じて第8情報信号の出力を終了させるようにすればよい。
(セキュリティーに関する情報信号の外部出力について)
次に、セキュリティーに関する情報信号(第9情報信号)を出力する構成について説明する。外部情報出力端子盤63の出力端子9(所定の端子)は、主制御RAM60aについてのRAMクリアが実行されたこと(図5のステップS104を参照)や、パチンコ機10においてエラー(異常)の発生が判定されたこと(図8参照)や、遊技停止処理が実行されたこと(図6のステップS204からステップS207を参照)等の情報(セキュリティーに関する情報)を示す第9情報信号を出力する出力端子として用いられる。なお、セキュリティーに関する情報のうち前枠開放エラーについては、出力端子1から第1情報信号として出力される。
払出制御CPU61aは、具体的に、主制御CPU60aからのエラー指定コマンドとして、主基板エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、振動エラー指定コマンド、特電入賞エラー指定コマンド、普電入賞エラー指定コマンド、始動入賞エラー指定コマンドおよび普通入賞エラー指定コマンドの何れかを入力したことに応じて、出力端子9から第9情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。また、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aからのRAMクリア指定コマンドを入力したことに応じて、出力端子9から第9情報信号を所定時間(実施例1では、約56ms)に亘って出力させる。
ここで、払出制御CPU61aは、特定のエラーの発生を示す磁気エラー指定コマンドを主制御CPU60aから入力したことに応じて、出力端子9から第9情報信号を電源断まで継続的に出力させるようになっている。すなわち、磁気エラー指定コマンドの入力に応じて出力端子9から出力される第9情報信号は、磁気検出センサエラー(特定のエラー)以外のエラーが発生した場合とは異なる出力期間で出力されると共に、遊技に関する制御処理の実行が停止される期間(すなわち、電源断まで)と同じ期間に亘って出力される。これにより、特定のエラーとしての磁気エラー指定コマンドの入力に応じて出力される第9情報信号は、磁気検出センサエラーの発生を示すと共に、該磁気検出センサエラーの発生に応じた遊技停止状態(遊技に関する制御処理の実行停止状態)であることを示す情報信号(遊技停止情報信号)として、他のエラー指定コマンドの入力に応じた第9情報信号とは区別し得る出力態様で出力端子9から出力されるようになっている。
また、払出制御CPU61aは、磁気エラー指定コマンドを入力したことに応じて、他の出力端子3〜8から機外部(ホールコンピュータ)へ向けた第3〜第8情報信号の外部出力を電源断まで停止するようになっている。すなわち、磁気検出センサエラーが発生した場合に、外部情報出力端子盤63の出力端子3〜8の出力状態(第3〜第8情報信号が出力されない状態)は、遊技停止される際の遊技状態とは必ずしも対応しなくなる。このように、第9情報信号を出力することに限らず、第3〜第8情報信号の出力を電源断まで停止することによっても、遊技停止状態(遊技に関する制御処理の実行停止状態)であることを示す情報を機外部(ホールコンピュータ)に伝達するようになっている。なお、実施例1では、払出制御CPU61aが磁気エラー指定コマンドを入力しても出力端子1および2から機外部(ホールコンピュータ)へ向けた第1および第2情報信号の外部出力を変更しないようにしたが、第3〜第8情報信号と同様に電源断まで出力を停止するようにしてもよい。
(発射制御基板62について)
次に、発射制御基板62について説明する。発射制御基板62は、図3に示すように、制御処理を実行する発射制御CPU62a、該発射制御CPU62aが実行する制御プログラムを記憶する発射制御ROM62b、当該発射制御CPU62aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な発射制御RAM62c等が備えられている。発射制御CPU62aは、図4に示すように、操作ハンドル16の前記タッチセンサ16bと電気的に接続され、該タッチセンサ16bからの検出信号の入力の有無を判定するよう構成されている。また、発射制御CPU62aは、前記球発射装置(球発射ソレノイド)12Aと電気的に接続され、該球発射装置12Aを駆動制御するよう構成されている。なお、実施例1では、発射制御基板62に配線接続された前枠開放検出センサSE10の検出信号が払出制御CPU61aに入力され、前枠開放エラーが発生したかの判定を払出制御CPU61aが行うよう構成されているが、前枠開放検出センサSE10の検出信号を発射制御CPU62aに入力するよう構成して、前枠開放エラーが発生したかの判定を発射制御CPU62aが行うようにしてもよい。
(演出制御基板65について)
次に、演出制御基板65について説明する。演出制御基板65には、図3に示すように、制御処理を実行する演出制御CPU65a、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等が備えられている。演出制御CPU65aには、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されており、演出制御RAM65cに記憶される各種乱数の値を演出制御CPU65aが所定の周期毎に更新して、更新後の値を演出制御RAM65cに記憶(設定)するようになっている。
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力される各種のコマンド(例えば、始動入賞コマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、時短開始コマンド、時短終了コマンド、特図変動パターン指定コマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、エラー指定コマンド等)に基づいて、遊技に関する各種情報を得ると共に、該遊技に関する各種情報に基づいて、演出内容を統括的に制御する。例えば、演出制御CPU65aは、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、開放コマンドおよび閉鎖コマンドの入力に基づいて、演出制御ROM65bに記憶されている大当り遊技中の各種演出(例えば、オープニング演出や、エンディング演出や、各ラウンド遊技中の演出や、各ラウンドインターバル中の演出等)に対応する複数種類の演出パターンのうち何れかを決定し、決定した演出パターンに応じて、図柄表示装置17(表示制御基板66)、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および可動体25dを統括的に制御するよう構成されている。また、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、確変開始コマンド、確変終了コマンド、時短開始コマンドおよび時短終了コマンドの入力に基づいて、演出制御ROM65bに記憶されている遊技状態(第1〜第4の遊技状態)に応じた演出用の背景画像や効果音、発光パターン等を決定して、各演出手段17,18,19,24,25dを制御するよう構成されている。
また、演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。この図柄変動演出用の演出パターンは、主制御CPU60aにより決定される特図変動パターンに対応付けられており、主制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて(特図変動パターンにより特定される変動時間に基づいて)、対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。そして、演出制御CPU65aは、決定した演出パターンに応じて、図柄表示装置17(表示制御基板66)、スピーカ18、枠ランプ19、遊技盤ランプ24および可動体25dを統括的に制御するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが取得した始動入賞情報(乱数値)に基づいて、図柄表示装置17で行わせる図柄変動演出の演出内容や、図柄変動演出に応じた遊技盤ランプ24および枠ランプ19の発光色および発光タイミングや、図柄変動演出に応じたスピーカ18の音声出力内容および音声出力タイミング等を決定する。
(エラーの発生に伴う報知について)
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aや払出制御CPU61aから出力される各種のエラー指定コマンド(主基板エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、振動エラー指定コマンド、特電入賞エラー指定コマンド、普電入賞エラー指定コマンド、始動入賞エラー指定コマンド、普通入賞エラー指定コマンド、満杯エラー指定コマンド、前枠開放エラー指定コマンド)に基づいて、各種エラーの発生を周知させるためのエラー報知を統括的に制御するよう構成されている。また、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力されるRAMクリア指定コマンドに基づいて、RAMクリア操作の実行を示す報知を統括的に制御するよう構成されている。なお、実施例1では、RAMクリア操作の実行を示す報知についてもエラー報知の一種として以下に説明する。
演出制御CPU65aは、図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御することで、発生したエラーに応じたエラー報知を実行させる。すなわち、演出手段として用いられる図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19は、エラー報知を実行する報知手段として機能している。ここで、報知手段としての図柄表示装置17は、遊技店員(係員)による緊急的な対処が特に求められる種類のエラー(主基板エラー、磁気検出センサエラー、電波検出センサエラー、振動検出センサエラー)に対応する場合には、遊技店員(係員)および遊技者の目に止まり易い形態、具体的には、表示部17aにおいて飾図が視認不能となる形態でエラー報知としての表示(全画面エラー表示)を実行する。一方、他のエラー(実施例1では、特電入賞エラー、普電入賞エラー、始動入賞エラー、普通入賞エラー、満杯エラー)に対応する場合には、表示部17aにおいて飾図を視認し得る形態で、表示部17aの一部領域のみを用いて、エラー報知としての表示(小エラー表示)を実行するようになっている。なお、実施例1において、RAMクリア操作の実行に伴うエラー報知や、前枠開放エラーの発生に伴うエラー報知については、図柄表示装置17での前述した全画面エラー表示や小エラー表示は行わない。エラー報知として図柄表示装置17に表示される情報としては、発生したエラーの種類(どのエラーが発生したか)を識別可能にするための種別表示(具体的なエラーの種類の表示)と、遊技停止状態を識別可能にするための遊技停止用表示と、発生したエラーへの対処方法を識別可能にするための対処用表示(後述する「係員をお呼び下さい」や「球を抜いて下さい」の表示)とがあり、エラーに応じて種別表示および対処用表示の一方または両方が表示されるようになっている。
(RAMクリアに応じた報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからのRAMクリア指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19を統括的に制御し、RAMクリア報知を実行させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を所定時間(実施例1では、30000ms)に亘って橙色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18から「RAMクリア」を特定可能なRAMクリア音を所定時間(実施例1では、30000ms)に亘って音声出力させる。そして、解除条件となる所定時間(30000ms)の経過に応じて、RAMクリア報知を解除するようになっている。なお、図柄表示装置17の表示部17aには、少なくともRAMクリア報知の間において、パチンコ機10に設定される初期画像が表示される。この初期画像は、第1の遊技状態(非確変状態かつ非時短状態)に対応する背景画像と、初期図柄として予め定められた飾図の組み合わせの停止表示とで構成される。
(主基板エラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの主基板エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、主基板エラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この主基板エラー報知を主基板エラー指定コマンドの入力に応じて開始した後、電源断まで継続させるようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「主基板エラー」の文字(種別表示)および「係員をお呼び下さい」(対処用表示)の文字を表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて主基板エラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を赤色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18から「主基板に異常を検出しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。
(磁気検出センサエラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの磁気検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、磁気検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、主制御CPU(別の異常判定手段)61aによるエラー発生の判定に応じて、報知手段17,18,19がエラー報知を行うようになっている。ここで、演出制御CPU65aは、この磁気検出センサエラー報知を磁気エラー指定コマンドの入力に応じて開始した後、電源断まで継続させるようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「磁気検出センサエラー」の文字(種別表示)と、「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)と、「遊技を停止しました」の文字(遊技停止用表示)とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて磁気検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を黄色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18から「磁気検出センサが反応しました。遊技を停止しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。
(電波検出センサエラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの電波検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、電波検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この電波検出センサエラー報知を電波エラー指定コマンドの入力に応じて開始した後、電源断まで継続させるようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「電波検出センサエラー」の文字(種別表示)と、「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて電波検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を緑色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18から「電波検出センサが反応しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。
(振動検出センサエラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの振動検出センサエラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、振動検出センサエラー報知を実行させるよう構成されている。ここで、演出制御CPU65aは、この振動検出センサエラー報知を振動エラー指定コマンドの入力に応じて開始した後、電源断まで継続させるようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面を同一色(例えば黄色)で表示(全画面エラー表示)した状態で、「振動検出センサエラー」の文字(種別表示)と、「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)とを表示するよう表示制御する。すなわち、図柄表示装置17では、表示部17aの全画面を用いて振動検出センサエラー報知が行われることから、エラー発生前まで表示部17aに表示されていた飾図(図柄)や背景等は表示されなくなる。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を白色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18から「振動検出センサが反応しました」の音声を、電源断までの間に定期的に、または所定回数(例えば、3回)に限って、出力させる。
(特電入賞エラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの特電入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、特電入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、主制御CPU60aによるエラー発生の判定に応じて、報知手段17,18,19がエラー報知(第2エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「閉時入賞エラー(特電)」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での特電入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、普電入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「閉時入賞エラー(特電)」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を青色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18からはエラー音(例えば、ブーブーという音)を連続で出力させる。なお、特電入賞エラー指定コマンドは、大当り遊技における最後の閉鎖コマンドを主制御CPU60aから入力するタイミング以降であって主制御CPU60aから大当り開始コマンドを入力されるまでの期間(すなわち、特別入賞ソレノイドSL2が消磁状態とされる所定の期間)において主制御CPU60aから入力されることから、以下の説明では、入力タイミングが当該所定の期間の開始タイミングに近いコマンドから順にコマンドの入力順を特定することがある。なお、当該所定の期間以外で特電入賞エラー指定コマンドを入力した場合に、演出制御CPU65aは、通信異常と判断して入力された特電入賞エラー指定コマンドを無視する。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが特電入賞エラーが発生したと最初(1回目)に判定するタイミングよりも後に、報知手段17,18,19による特電入賞エラー報知を実行開始させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの所定の特電入賞エラー指定コマンドの入力タイミングから30000msが経過する前に次の特電入賞エラー指定コマンドを入力したタイミングで、報知手段17,18,19での特電入賞エラー報知を実行開始させるよう構成されており、1回の特電入賞エラー指定コマンドの入力では特電入賞エラー報知を開始させないようになっている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから特電入賞エラー指定コマンドを入力する毎に外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して特電入賞エラーの発生を示す第9情報信号を外部出力するよう構成されている。また、演出制御CPU65aは、実行開始させた特電入賞エラー報知を、所定の報知終了条件の成立に応じて終了させると共に、所定の報知終了条件が成立しない場合に当該エラー報知を電源断まで継続させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、特電入賞エラー報知の開始から30000msが経過するまでの期間に新たな特電入賞エラー指定コマンドが入力されない場合には、当該30000msの経過時点で各報知手段17,18,19による特電入賞エラー報知を終了させる。一方で、特電入賞エラー報知の実行期間(報知開始から30000msが経過するまでの期間)中に新たな特電入賞エラー指定コマンドが入力された場合には、スピーカ18および枠ランプ19による特電入賞エラー報知のみを終了させ、図柄表示装置17による特電入賞エラー報知は電源断まで終了させないようになっている。
(普電入賞エラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの普電入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、普電入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、主制御CPU60aによるエラー発生の判定に応じて、報知手段17,18,19がエラー報知(第2エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「閉時入賞エラー(普電)」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での普電入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、特電入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「閉時入賞エラー(普電)」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を青色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18からはエラー音(例えば、ブーブーという音)を連続で出力させる。なお、普電入賞エラー指定コマンドは、普図当り終了コマンドを主制御CPU60aから入力するタイミング以降であって主制御CPU60aから普図当り開始コマンドが入力されるまでの期間(すなわち、始動入賞ソレノイドSL1が消磁状態とされる所定の期間)において主制御CPU60aから入力されることから、以下の説明では、入力タイミングが当該所定の期間の開始タイミングに近いコマンドから順にコマンドの入力順を特定することがある。なお、当該所定の期間以外で普電入賞エラー指定コマンドを入力した場合に、演出制御CPU65aは、通信異常と判断して、入力された普電入賞エラー指定コマンドを無視する。
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが普電入賞エラーが発生したと最初(1回目)に判定するタイミングよりも後に、報知手段17,18,19による普電入賞エラー報知を実行開始させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの所定の普電入賞エラー指定コマンドの入力タイミングから30000msが経過する前に次の普電入賞エラー指定コマンドを入力したタイミングで、報知手段17,18,19での普電入賞エラー報知を実行開始させるよう構成されており、1回の普電入賞エラー指定コマンドの入力では普電入賞エラー報知を開始させないようになっている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから普電入賞エラー指定コマンドを入力する毎に外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して普電入賞エラーの発生を示す第9情報信号を外部出力するよう構成されている。また、演出制御CPU65aは、実行開始させた普電入賞エラー報知を、所定の報知終了条件の成立に応じて終了させると共に、所定の報知終了条件が成立しない場合に当該エラー報知を電源断まで継続させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、普電入賞エラー報知の開始から30000msが経過するまでの期間に新たな普電入賞エラー指定コマンドが入力されない場合には、当該30000msが経過した時点で各報知手段17,18,19による普電入賞エラー報知を終了させる。一方で、普電入賞エラー報知の実行期間(報知開始から30000msが経過するまでの期間)中に新たな普電入賞エラー指定コマンドが入力された場合には、スピーカ18および枠ランプ19による普電入賞エラー報知のみを終了させ、図柄表示装置17による普電入賞エラー報知は電源断まで終了させない。
(始動入賞エラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの始動入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、始動入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、主制御CPU(異常判定手段)61aによるエラー(所定の異常)発生の判定に応じて、報知手段17,18,19がエラー報知(過剰入球エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「過剰入球エラー(第1始動入賞口):α回」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう制御する。ここで、「α」は、10を上限とする整数であり、演出制御CPU65aが始動入賞エラー指定コマンドを入力する毎に「α」の部分に表示する数字を1ずつ増加させるよう表示制御を行う。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが始動入賞エラーが発生したと判定する回数が増加することに応じて、始動入賞エラー報知としての表示内容を変更するよう構成されている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから始動入賞エラー指定コマンドを入力する毎に外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して始動入賞エラーの発生を示す第9情報信号を外部出力するよう構成されている。また、図柄表示装置17での始動入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、普電入賞エラー、普通入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「過剰入球エラー(第1始動入賞口):α回」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を紫色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18からはエラー音(例えば、ピピピ、ピピピという音)を連続で出力させる。
ここで、演出制御CPU65aは、複数の報知手段17,18,19に始動入賞エラー報知を実行開始させた状態から、何れかの報知手段18,19による始動入賞エラー報知を所定の報知終了条件の成立(所定時間の経過)に応じて終了させると共に、他の報知手段17による始動入賞エラー報知を所定の報知終了条件の成立後(所定時間の経過後)まで継続させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、始動入賞エラー報知の開始から30000msが経過した時点で、スピーカ18および枠ランプ19による始動入賞エラー報知を終了させ、図柄表示装置17による始動入賞エラー報知は電源断まで終了させないようになっている。
(普通入賞エラー報知について)
演出制御CPU65aは、主制御CPU60aからの普通入賞エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御し、始動入賞エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、主制御CPU(異常判定手段)61aによるエラー(所定の異常)発生の判定に応じて、報知手段17,18,19がエラー報知(過剰入球エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「過剰入球エラー(普通入賞口):α回」の文字(種別表示)を表示(小エラー表示)するよう制御する。ここで、「α」は、10を上限とする整数であり、演出制御CPU65aが始動入賞エラー指定コマンドを入力する毎に「α」の部分に表示する数字を1ずつ増加させるよう表示制御を行う。すなわち、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aが普通入賞エラーが発生したと判定する回数が増加することに応じて、普通入賞エラー報知としての表示内容を変更するよう構成されている。なお、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから普通入賞エラー指定コマンドを入力する毎に外部情報出力端子盤63の出力端子9を介して普通入賞エラーの発生を示す第9情報信号を外部出力するよう構成されている。また、図柄表示装置17での普通入賞エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、普電入賞エラー、始動入賞エラーおよび満杯エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「過剰入球エラー(普通入賞口):α回」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。また、演出制御CPU65aは、枠ランプ19を紫色で点灯するよう発光制御すると共に、スピーカ18からはエラー音(例えば、ピピピ、ピピピという音)を連続で出力させる。
ここで、演出制御CPU65aは、複数の報知手段17,18,19に普通入賞エラー報知を実行開始させた状態から、何れかの報知手段18,19による普通入賞エラー報知を所定の報知終了条件の成立(所定時間の経過)に応じて終了させると共に、他の報知手段17による普通入賞エラー報知を所定の報知終了条件の成立後(所定時間の経過後)まで継続させるよう構成されている。具体的に、演出制御CPU65aは、普通入賞エラー報知の開始から30000msが経過した時点で、スピーカ18および枠ランプ19による普通入賞エラー報知を終了させ、図柄表示装置17による普通入賞エラー報知は電源断まで終了させないようになっている。
(満杯エラー報知について)
演出制御CPU65aは、払出制御CPU61aからの満杯エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としての図柄表示装置17およびスピーカ18を統括的に制御し、満杯エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、払出制御CPU61aによるエラー発生の判定に応じて、報知手段17,18がエラー報知(第2エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17において表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、例えば表示部17aの外縁付近や飾図の停止表示位置の間に「球を抜いて下さい」の文字(対処用表示)を表示(小エラー表示)するよう表示制御する。なお、図柄表示装置17での満杯エラー報知は、他のエラー報知(具体的には、特電入賞エラー、普電入賞エラー、始動入賞エラーおよび普通入賞エラーに伴う各エラー報知)と同時に表示可能とされ、「球を抜いて下さい」の文字表示を行う表示領域は、他のエラー報知による文字表示の表示領域とは異なる領域が設定されている。また、演出制御CPU65aは、スピーカ18から「球を抜いて下さい」の音声を所定回数(実施例1では1回のみ)のみ出力させる。演出制御CPU65aは、払出制御CPU61aから満杯エラー指定コマンドを入力したタイミングで図柄表示装置17およびスピーカ18による満杯エラー報知を実行開始させると共に、満杯エラーが解消したと判定した場合に払出制御CPU61aから出力される満杯エラー解消コマンドを入力したタイミングで、満杯エラー報知を終了させるようになっている。
(前枠開放エラー報知について)
演出制御CPU65aは、払出制御CPU61aからの前枠開放エラー指定コマンドの入力に基づいて、報知手段としてのスピーカ18を音声出力制御し、前枠開放エラー報知を実行させるよう構成されている。すなわち、払出制御CPU61aによるエラー発生の判定に応じて、報知手段18がエラー報知(第2エラー報知)を行うようになっている。具体的な報知態様として、演出制御CPU65aは、スピーカ18から「扉が開いています」の音声を所定回数(実施例1では1回のみ)のみ出力させる。演出制御CPU65aは、払出制御CPU61aから前枠開放エラー指定コマンドを入力したタイミングでスピーカ18による前枠開放エラー報知を実行開始させると共に、前枠開放エラーが解消したと判定した場合に払出制御CPU61aから出力される前枠開放エラー解消コマンドを入力したタイミングで、前枠開放エラー報知を終了させるようになっている。
(表示制御基板66について)
次に、表示制御基板66について説明する。表示制御基板66には、図3に示すように、制御処理を実行する表示制御CPU66a、該表示制御CPU66aが実行する制御プログラムを記憶する表示制御ROM66b、当該表示制御CPU66aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な表示制御RAM66c等が備えられている。表示制御CPU66aには、表示制御ROM66bおよび表示制御RAM66cが接続されると共に、図柄表示装置17が接続されている。そして、表示制御ROM66bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。この表示制御ROM66bには、図柄変動演出に関する各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されていると共に、エラー報知に関する各種の画像データが記憶されている。また、表示制御RAM66cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)される。
ここで、前記表示制御ROM66bに記憶されるエラー報知に関する画像データとしては、具体的に、主基板エラーに対応して画面全体に表示する画像データであって、黄色の画面上に「主基板エラー」の文字(種別表示)および「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)を表示する画像データと、磁気検出センサエラーに対応して画面全体に表示する画像データであって、黄色の画面上に「磁気検出センサエラー」の文字(種別表示)、「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)および「遊技を停止しました」の文字(遊技停止用表示)を表示する画像データと、電波検出センサエラーに対応して画面全体に表示する画像データであって、黄色の画面上に「電波検出センサエラー」の文字(種別表示)および「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)を表示する画像データと、振動検出センサエラーに対応して画面全体に表示する画像データであって、黄色の画面上に「振動検出センサエラー」の文字(種別表示)および「係員をお呼び下さい」の文字(対処用表示)を表示する画像データと、特電入賞エラーに対応して画面の一部に「閉時入賞エラー(特電)」の文字(種別表示)を表示する画像データと、普電入賞エラーに対応して画面の一部に「閉時入賞エラー(普電)」の文字(種別表示)を表示する画像データと、始動入賞エラーに対応して画面の一部に「過剰入球エラー(第1始動入賞口)α回」の文字(種別表示)を表示する画像データと、普通入賞エラーに対応して画面の一部に「過剰入球エラー(普通入賞口)α回」の文字(種別表示)を表示する画像データと、満杯エラーに対応して画面の一部に「球を抜いて下さい」の文字(対処用表示)を表示する画像データとが、表示制御ROM66bに夫々記憶されている。なお、前枠開放エラーについては図柄表示装置17によるエラー報知を行わないことから、該前枠開放エラーに関する画像データは表示制御ROM66bに記憶されていない。
(実施例1の作用)
次に、前述した実施例1に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例1のパチンコ機10において遊技者は、機前面に設けられた操作ハンドル16を操作して遊技を開始する。操作ハンドル16の操作レバー16aを操作すると、操作ハンドル16に内蔵されたタッチセンサ16bによって遊技者の接触が検出され、該タッチセンサ16bからの検出信号の入力を判定した発射制御CPU62aが操作レバー16aの回動量に応じた打球力で球発射装置(球発射ソレノイド)12Aを駆動することで、パチンコ球が遊技領域20aの適宜位置へ向けて発射される。球発射装置12Aにより発射されたパチンコ球が遊技領域20aに到達すると、該パチンコ球は遊技領域20aを流下して、振分ユニット25の導入口26aに入球したり、ゲート部35のゲート口35aに入球したり、第2始動入賞部32の第2始動入賞口32aに入賞したり、特別入賞部33の特別入賞口33aに入賞したりすることがある。
(第1および第3の遊技状態での遊技について)
第1および第3の遊技状態(非時短状態)において、遊技者は、遊技領域20aにおける第1球流下経路21aにパチンコ球を導いて振分ユニット25の導入口26aへ入球させるよう球発射装置12Aの打球力を適宜調整して遊技を行う。ここで、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が振分ユニット25の導入口26aに入球すると、該導入口26aに入球したパチンコ球はステージ26に導かれて転動し、該ステージ26の出口から所定のタイミングで振分部(第1〜第3振分部)27,28,29に導かれる。そして、振分部(第1〜第3振分部)27,28,29で振り分けられた結果、パチンコ球は、第1始動入賞口31aに入賞(入球)するか、入賞せずに機外部へと排出される。
(第2および第4の遊技状態での遊技について)
一方、第2および第4の遊技状態(時短状態)においては、パチンコ球を第1始動入賞口31aに入賞させるよりも第2始動入賞口32aに入賞させる方が容易な状態となることから、遊技者は、遊技領域20aにおける第2球流下経路21bにパチンコ球を導いてゲート部35のゲート口35aへ入球させるよう球発射装置12Aの打球力を適宜調整して遊技を行う。ゲート口35aへの入球に基づいて(ゲートセンサSE5による検出に基づいて)主制御CPU60aが普図当り判定を行い、普図当り判定が当りの判定結果となった場合には、普図変動表示の終了後に始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御(励磁)されて始動用開閉部材32bが開放される(普図当り遊技が生起される)ことで、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞が可能となる。
(始動入賞口31a,32aへの入賞に伴う作用について)
始動入賞口31a,32aに入賞したパチンコ球は、始動入賞検出センサSE1,SE2により検出される。そして、始動入賞検出センサSE1,SE2から主制御CPU60aに入力される検出信号に基づいて、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出状態(検出があったこと)が主制御CPU60aにより判定される。この場合には、主制御CPU60aから払出制御CPU61aへ向けて賞球払出指令コマンド(払出情報信号)が出力され、この賞球払出指令コマンドを入力した払出制御CPU61aは、当該賞球払出指令コマンドにより特定される賞球数(始動入賞口31a,32aへの入賞に対する賞球数)を払出制御RAM61cに記憶される賞球残数の値に加算する。そして、払出制御CPU61aは、球払出装置12Bの払出モータMT1を駆動して払出スプロケットを回転させ、払出制御RAM61cに記憶される賞球残数に応じた数のパチンコ球(賞球)を払い出させる。なお、他の入球検出センサとしての特別入賞検出センサSE3、ゲートセンサSE5および普通入賞検出センサSE4も同様に、パチンコ球を検出すると検出信号が主制御CPU60aに入力されて検出状態が主制御CPU60aにより判定される。そして、特別入賞検出センサSE3および普通入賞検出センサSE4による検出状態が主制御CPU60aにより判定された場合も、賞球払出指令コマンドが払出制御CPU61aへ向けて出力され、払出制御CPU61aは賞球払出指令コマンドに応じた賞球を球払出装置12Bに払い出させる。
また、主制御CPU60aは、始動入賞検出センサSE1,SE2による検出があり、かつ、主制御RAM60cに記憶される始動保留情報の記憶数(保留数)が上限個数に達していない等の条件が成立する場合に、該始動入賞検出センサSE1,SE2による検出タイミングに応じて始動入賞情報(特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数等の値)を取得し、取得した始動入賞情報を始動保留情報として主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶させる。そして、主制御CPU60aは、特図の変動開始条件が成立した場合に、始動入賞情報(始動保留情報)に基づいて、大当り遊技を付与するか否かの特図当り判定を行うと共に、特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の結果として停止表示する特図を決定する。ここで、決定した特図が当り図柄である場合(特図当り判定が当りの判定結果となった場合)は、特図の種類に応じて大当り遊技後の遊技状態が第1〜第4の遊技状態のうちから決定される。また、主制御CPU60aは、特図当り判定の結果等に基づいて、特図変動表示の変動時間や演出内容等を特定する特図変動パターンを決定し、その決定した特図変動パターンを特定する特図変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ向けて出力する。そして、決定した特図変動パターンに基づいて、特図表示部Ma,Mb(遊技情報表示器M)での特図変動表示を開始させる。
主制御CPU60aは、特図変動パターンにより特定される特図変動時間を計測すると共に、この特図変動時間の計測に合わせて特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示を表示制御する。主制御CPU60aは、特図変動時間に対応する時間が経過した場合に、特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示を終了させて、この特図変動表示の最終的な結果としての特図を停止表示させる。また、主制御CPU60aは、特図表示部Ma,Mbでの特図変動表示の終了タイミング(特図を停止表示したタイミング)で、特図変動インターバル時間の計測を開始する。この特図変動インターバル時間の計測中は、大当り遊技や次の特図変動表示を開始させない。すなわち、主制御CPU60aは、特図表示部Ma,Mbにはずれ図柄としての特図を停止表示した場合には、特図変動インターバル時間の経過後に、次の特図変動表示を開始させる(なお、始動保留情報が記憶されている場合に限る)。一方で、特図表示部Ma,Mbに大当り図柄としての特図を停止表示した場合には、特図インターバル時間の経過後に、大当り遊技を開始させる。
(大当り遊技について)
大当り遊技では、主制御CPU60aは、大当り遊技の開始タイミングからオープニング時間を計測して、この大当り遊技の開始タイミングで大当り開始コマンドを演出制御CPU65aへ向けて出力すると共に、オープニング時間の経過後に1回目のラウンド遊技を開始させる。主制御CPU60aは、1回目のラウンド遊技の開始タイミングで、特別入賞ソレノイドSL2の駆動制御を開始(励磁)して特別用開閉部材33bを開放させ、ラウンド遊技の最大継続時間である特電開放時間の計測を開始すると共に、1回目のラウンド遊技に応じた開放コマンドを演出制御CPU65aへ向けて出力する。また、1回目のラウンド遊技の終了条件が成立すると、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2の駆動制御を終了(消磁)して特別用開閉部材33bを閉鎖させ、特電開放時間の計測を終了すると共に、1回目のラウンド遊技に応じた閉鎖コマンドを演出制御CPU65aへ向けて出力する。この1回目のラウンド遊技の終了タイミングで、主制御CPU60aは、ラウンドインターバル時間の計測を開始する。次に、主制御CPU60aは、このラウンドインターバル時間の経過後に2回目のラウンド遊技を開始させる。なお、2回目のラウンド遊技が開始されてから最終回目のラウンド遊技が終了するまで、主制御CPU60aは、1回目のラウンド遊技と同様の制御を行う。そして、主制御CPU60aは、最終回目のラウンド遊技の終了タイミングでエンディング時間の計測を開始し、該エンディング時間の経過後に大当り終了コマンドを演出制御CPU65aへ向けて出力して、大当り遊技を終了させる。また、大当り遊技において演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから演出制御CPU65aへ向けて出力される大当り開始コマンド、各ラウンド遊技に応じた開放コマンド、各ラウンド遊技に応じた閉鎖コマンド、大当り終了コマンドの入力に基づいて、演出手段としての図柄表示装置17、スピーカ18、枠ランプ19および遊技盤ランプ24等に実行させる演出内容を適宜切り替える。
(満杯エラー発生時について)
球払出装置12Bにより払い出されたパチンコ球は、球受け皿14,15に貯留される。この球受け皿14,15でのパチンコ球の貯留量が過剰(満杯)になると、球受け皿14,15に入りきらないパチンコ球は下球受け皿15より上流側の球通路(下皿連絡通路72および上皿連絡通路71)に貯留される。そして、払い出しが継続された場合には、第1球通路に貯留されるパチンコ球が球払出装置12Bまで達して球払出装置12Bの故障の原因となり得る。ここで、払出制御CPU61aは、上皿連絡通路71に臨むように設けた満杯検出センサSE9からの検出信号の入力がある状態が1000msの間連続したと判定することで満杯エラーの発生を判定して、球払出装置12Bを駆動停止させる。これにより、パチンコ球の貯留量の増大による球払出装置12Bの故障を防止することができる。また、払出制御CPU61aは、満杯エラーの発生を判定した後に、満杯検出センサSE9からの検出信号の入力がない状態が200msの間連続したと判定することで、満杯エラーが解消したと判定する。なお、払出制御CPU61aは、満杯エラーの発生時には、外部情報出力端子盤63を通じた情報の外部出力は行わない。払出制御CPU61aは、満杯エラーが発生したと判定することに応じて満杯エラー指定コマンドを主制御CPU60aを介して演出制御CPU65aに入力させると共に、満杯エラーが解消したと判定することに応じて満杯エラー解消コマンドを主制御CPU60aを介して演出制御CPU65aに入力させる。これに対し、演出制御CPU65aは、満杯エラー指定コマンドの入力に応じて報知手段17,18での満杯エラー報知を実行開始させると共に、満杯エラー解消コマンドの入力に応じて満杯エラー報知を実行終了させるようにする。図柄表示装置17での具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、エラーへの対処方法を示す対処用表示(「球を抜いて下さい」の文字)を表示させる。
(前枠開放エラー発生時について)
パチンコ機10では、機外部から遊技領域20aに不正具を侵入させる不正行為の対象となり得る。ここで、払出制御CPU61aは、中枠12の右上端部(開放側端部)に設けた前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力がある状態が1000msの間連続したと判定することで前枠開放エラーの発生を判定する。これにより、遊技領域20aへの不正なアクセスが容易な状態を識別することができる。なお、前枠開放エラーの発生を判定した場合に、払出制御CPU61aは、球払出装置12Bを駆動停止させる。そして、払出制御CPU61aは、前枠開放エラーの発生を示す第1情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子1から約56msの期間に亘って外部出力する。なお、払出制御CPU61aは、満杯エラーの発生を判定した後に、前枠開放検出センサSE10からの検出信号の入力がない状態が200msの間連続したと判定することで、前枠開放エラーが解消したと判定する。払出制御CPU61aは、前枠開放エラーが発生したと判定することに応じて前枠開放エラー指定コマンドを主制御CPU60aを介して演出制御CPU65aに入力させると共に、前枠開放エラーが解消したと判定することに応じて前枠開放エラー解消コマンドを主制御CPU60aを介して演出制御CPU65aに入力させる。これに対し、演出制御CPU65aは、前枠開放エラー指定コマンドの入力に応じて報知手段18での前枠開放エラー報知を実行開始させると共に、前枠開放エラー解消コマンドの入力に応じて前枠開放エラー報知を実行終了させるようにする。
(過剰入球エラー(始動入賞エラー、普通入賞エラー)発生時について)
遊技領域20aに設けられる第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)は、常に上方へ向けて開放し、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能となっている。そして、例えば、不正行為者が遊技領域20aに侵入させた不正具を利用して第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)へ向けた誘導経路を不正に形成し、または不正具によって遊技釘の曲げる等して第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)への入賞が容易となるように遊技領域20aに改変を施した場合には、不正行為者が遊技領域20aに打ち出したパチンコ球を高確率で第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)へ入賞させることが可能な状態となることから、不正行為に応じて賞球の払い出しや特図当り判定の機会が発生し得る。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、所定の期間(1分の単位時間、および20分の基準時間)に、第1始動入賞検出センサSE1(普通入賞検出センサSE4)からの検出信号の入力が20回以上発生すると、始動入賞エラーの発生(普通入賞エラーの発生)を判定する。具体的に、主制御CPU60aは、過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファ(第2バッファ)を構成する複数の第1記憶領域PA1(複数の第2記憶領域PA2)のうち1個の第1記憶領域PA1(1個の第2記憶領域PA2)を、ポインタの値に応じて更新領域として指定する。そして、計時カウンタによって1分の単位時間を連続的に計測し、各単位時間の経過毎にポインタの値を変更して、更新領域として指定する第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)を予め定めた更新順序に従って単位時間毎に変更していく。これにより、単位時間毎に異なる第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)を対象として第1始動入賞検出センサSE1(普通入賞検出センサSE4)による検出回数が更新される。そして、主制御CPU60aは、1個の第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)に記憶される検出回数に基づいて、始動入賞エラー(普通入賞エラー)が発生したか否かを判定すると共に、更新順序が連続する2以上(実施例1では20個全て)の第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)に記憶される検出回数の合計回数に基づいて、始動入賞エラー(普通入賞エラー)が発生したか否かを判定する。
例えば、遊技領域20aに改変を施した不正行為者が、連続的に打ち出す全てのパチンコ球を第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)へ入賞させて短時間のうちに多くの賞球や特図当り判定の機会を不正に獲得しようとする場合には、複数の第1記憶領域PA1(複数の第2記憶領域PA2)のうちで主制御CPU60aがポインタ値に対応して指定する更新領域に記憶される第1始動入賞検出センサSE1(普通入賞検出センサSE4)による検出回数が1分以内に許容上限数としての19回を超え、20回に達する。主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1(普通入賞検出センサSE4)による検出が発生する毎に入賞時判定処理(図10のステップS506)を実行し、更新領域に記憶される検出回数として許容上限数を超える20回以上の検出回数が記憶された場合に、始動入賞エラー(普通入賞エラー)が発生したと判定する。
また例えば、遊技領域20aに改変を施した不正行為者が、1分毎に10個のパチンコ球を第1始動入賞口31a(普通入賞口34a)へ入賞させる変則的な打ち出し方法で比較的長い時間をかけて不正に賞球や特図当り判定の機会を獲得しようとする場合には、更新領域として指定される1個の第1記憶領域PA1(複数の第2記憶領域PA2)に記憶される検出回数は許容上限数に達しないものの、更新順序が連続する2以上の第1記憶領域PA1(複数の第2記憶領域PA2)に記憶される検出回数は、許容上限に達する。これに対し、主制御CPU60aは、計時カウンタにより計測される単位時間の経過毎に定期判定処理(図10のステップS509)を実行し、第1バッファ(第2バッファ)を構成する複数(20個)の第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)の内で、直前まで更新領域として指定されていた第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)を含みかつ更新順序が連続する2以上(実施例1では20個全て)の第1記憶領域PA1(第2記憶領域PA2)に記憶された検出回数の合計回数が許容上限数を超える20回以上であった場合に、始動入賞エラー(普通入賞エラー)が発生したと判定する。
そして、主制御CPU60aは、始動入賞エラーの発生(普通入賞エラーの発生)を判定した場合に、コマンド入出力処理(ステップS109)において、始動入賞エラー指定コマンド(普通入賞エラー指定コマンド)を払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、始動入賞エラー指定コマンド(普通入賞エラー指定コマンド)の入力に応じて、始動入賞エラーの発生(普通入賞エラーの発生)を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、始動入賞エラー(普通入賞エラー)が発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、始動入賞エラー指定コマンド(普通入賞エラー指定コマンド)を入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、始動入賞エラー指定コマンド(普通入賞エラー指定コマンド)を入力した場合に、報知手段17,18,19での始動入賞エラー報知(普通入賞エラー報知)を実行開始させる。この場合に、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17での始動入賞エラー報知(普通入賞エラー報知)を実行させる。ここで、図柄表示装置17での具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、エラーの種類を示す種別表示(「過剰入球エラー(第1始動入賞口)α回」の文字または「過剰入球エラー(普通入賞口)α回」の文字)を表示させる。そして、演出制御CPU65aは、過剰入球エラー報知の開始から30000msが経過した時点でスピーカ18および枠ランプ19によるエラー報知のみを終了させる一方、図柄表示装置17によるエラー報知は電源断まで終了させないようにする。
すなわち、実施例1に係るパチンコ機10は、第1始動入賞口31aに入賞したパチンコ球(所定の状態)を検出する第1始動入賞検出センサSE1と、第1始動入賞検出センサSE1による検出回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する主制御CPU60aとを備えている。また、第1始動入賞検出センサSE1による検出回数を記憶可能な複数の第1記憶領域PA1により構成される第1バッファが過剰入球エラー判定用記憶部に設けられている。そして、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1の内から更新領域を指定し、第1始動入賞検出センサSE1による検出を契機として更新領域が記憶する検出回数を更新する。ここで、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1において予め定めた更新順序に従って所定の単位時間の経過毎に更新領域を変更すると共に、最後尾順位の第1記憶領域PA1を更新領域として指定した後には、先頭順位の第1記憶領域PA1を更新領域として指定することで、複数の第1記憶領域PA1において更新領域を循環させる。これに対し、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1の内で更新順序が連続する2以上の第1記憶領域PA1に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラーが発生したかを判定する。すなわち、過剰入球エラーが発生したかの判定対象期間を一部ずつ定期的に更新することで、過剰入球エラーの発生を厳密に判定することが可能となる。
また、実施例1に係るパチンコ機10は、主制御CPU60aが過剰入球エラーが発生したことを判定した場合に、当該主制御CPU60aが複数の第1記憶領域PA1の記憶内容を初期化する。すなわち、過剰入球エラーが1回発生するのに対して主制御CPU60aが当該過剰入球エラーの発生を連続的に複数回判定するのを防ぐことができるから、異常の発生回数を正確に把握し得る。
また、実施例1に係るパチンコ機10は、当該パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として、主制御CPU60aによる検出回数の更新が可能な判定対象期間に移行する。すなわち、電源投入を契機として判定対象期間に移行することで、所定の異常が発生するタイミングに関わらず当該所定の異常の発生を把握できる。
また、実施例1に係るパチンコ機10は、第1始動入賞検出センサSE1による検出を契機として主制御CPU60aが遊技者に有利な大当り遊技を生起する。すなわち、第1始動入賞口31aに対してパチンコ球を強制的に入賞させて大当り遊技を不正に生起させようとする行為が行われた状態を、過剰入球エラーが発生した状態として判定することができる。
(閉時入賞エラー(特電入賞エラー、普電入賞エラー)発生時について)
遊技領域20aに設けられる特別入賞部33(第2始動入賞部32)は、特別入賞ソレノイドSL2(始動入賞ソレノイドSL1)が駆動制御されていない状態(消磁状態)であっても、例えば、特別用開閉部材33b(始動用開閉部材32b)の開閉機構が故障して特別用開閉部材33b(始動用開閉部材32b)が閉鎖し得なくなったり、不正行為者が遊技領域20aに不正具を侵入させて特別用開閉部材33b(始動用開閉部材32b)が強制開放されたりすると、特別入賞口33a(第2始動入賞口32a)が開放されてパチンコ球が入賞し、賞球が払い出され得る。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、所定の期間(特電入賞エラーの判定においては、大当り遊技の最終回目のラウンド遊技を終了するタイミングから次の大当り遊技が付与されるタイミングまでの期間であり、普電入賞エラーの判定においては、普図当り遊技が終了するタイミングから次の普図当り遊技が開始されるタイミングまでの期間)に、特別入賞検出センサSE3(第2始動入賞検出センサSE2)からの検出信号の入力が2回以上発生したと判定すると、該2回目以降の検出信号の入力が判定される毎に、特電入賞エラーの発生(普電入賞エラーの発生)を判定する。そして、特電入賞エラーの発生(普電入賞エラーの発生)を判定する毎に、主制御CPU60aは、コマンド入出力処理(ステップS109)において、特電入賞エラー指定コマンド(普電入賞エラー指定コマンド)を払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、特電入賞エラー指定コマンド(普電入賞エラー指定コマンド)の入力に応じて、特電入賞エラーの発生(普電入賞エラーの発生)を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、特電入賞エラー(普電入賞エラー)が発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、特電入賞エラー指定コマンド(普電入賞エラー指定コマンド)を入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。
また、演出制御CPU65aは、特別入賞ソレノイドSL2(始動入賞ソレノイドSL1)が消磁状態とされる所定の期間において、所定の特電入賞エラー指定コマンド(所定の普電入賞エラー指定コマンド)の入力タイミングから30000msが経過する前に新たな特電入賞エラー指定コマンド(新たな普電入賞エラー指定コマンド)を入力したタイミングで、報知手段17,18,19での特電入賞エラー報知(普電入賞エラー報知)を実行開始させる。この場合に、演出制御CPU65aは、図柄表示装置17での特電入賞エラー報知(普電入賞エラー報知)を実行させる。ここで、図柄表示装置17での具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、エラーの種類を示す種別表示(「閉時入賞エラー(特電)」の文字または「閉時入賞エラー(普電)」の文字)を表示させる。そして、演出制御CPU65aは、閉時入賞エラー報知の開始から30000msが経過するまでの期間に新たな特電入賞エラー指定コマンド(新たな普電入賞エラー指定コマンド)が入力されない場合には、当該30000msが経過した時点で各報知手段17,18,19による閉時入賞エラー報知を終了させる。一方で、エラー報知期間中に新たな特電入賞エラー指定コマンド(新たな普電入賞エラー指定コマンド)が入力された場合には、報知開始から30000msが経過した時点でスピーカ18および枠ランプ19によるエラー報知のみを終了させる一方、図柄表示装置17によるエラー報知は電源断まで終了させないようにする。
(主基板エラー発生時について)
大当り遊技(特図当り遊技)を付与するか否かの特図当り判定は、主制御基板60の乱数発生回路60dで発生させる特図当り判定用乱数の値に基づいて行われる。また、普図当り遊を付与するか否かの普図当り判定は、主制御基板60の乱数発生回路60dで発生させる普図当り判定用乱数の値に基づいて行われる。このため、乱数発生回路60dから主制御CPU60aに対して乱数確認信号が正常に入力されないと、遊技者が折角遊技を行っても始動条件の成立を契機として乱数値が取得されず、該遊技が無駄になる虞がある。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、乱数発生回路60dから主制御CPU60aへ向けた乱数確認信号の入力が正常でない状態を判定することで、主基板エラーの発生を判定する。この場合に、主制御CPU60aは、コマンド入出力処理(ステップS109)において、主基板エラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、主基板エラー指定コマンドの入力に応じて、主基板エラーの発生を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、主基板エラーが発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、主基板エラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、主基板エラー指定コマンドの入力に応じて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19に電波検出センサエラー報知を実行させる。この場合に、演出制御CPU65aは、主基板エラー報知を電源断まで実行させる。図柄表示装置17の具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面を同一色で表示した状態(すなわち図柄変動演出を表示しない状態、全画面エラー表示)で、エラーの種類を示す種別表示(「主基板エラー」の文字)と、主基板エラーへの対処方法を示す対処用表示(「係員をお呼び下さい」の文字)とを表示させる。
(電波検出センサエラー発生時について)
遊技領域20aに設けられる始動入賞部31,32は、始動入賞口31a,32aに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出センサSE1,SE2を備えており、不正行為者が電波出力機器を用いて例えば始動入賞検出センサSE1,SE2に電波を当てることで、当該始動入賞検出センサSE1,SE2による擬似検出状態が発生して、賞球が払い出され得ると共に、特図当り判定が行われて大当り遊技が付与され得る。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、始動入賞検出センサSE1,SE2の周辺で電波を検出可能な電波検出センサSE7からの検出信号を、5000msの間に10回入力したことを判定することで、電波検出センサエラーの発生を判定する。この場合に、主制御CPU60aは、コマンド入出力処理(ステップS109)において、電波検出センサエラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、電波検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、電波検出センサエラーの発生を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、電波検出センサエラーが発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、電波検出センサエラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、電波検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19に電波検出センサエラー報知を実行させる。この場合に、演出制御CPU65aは、電波検出センサエラー報知を電源断まで実行させる。図柄表示装置17の具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面を同一色で表示した状態(すなわち図柄変動演出を表示しない状態、全画面エラー表示)で、エラーの種類を示す種別表示(「電波検出センサエラー」の文字)と、電波検出センサエラーへの対処方法を示す対処用表示(「係員をお呼び下さい」の文字)とを表示させる。
(振動検出センサエラー発生時について)
遊技領域20aに設けられる振分ユニット25は、導入口26aに入球したパチンコ球を第1始動入賞口31aおよび機外部に振り分ける振分部27,28,29と、第1振分部27にパチンコ球が到達するタイミングが一定となるのを防ぐタイミング調整手段としてのステージ26とを備えており、不正行為者がパチンコ機の外面を故意に叩くことで、ステージ26や振分部27,28,29でのパチンコ球の挙動が変化して、第1始動入賞口31aに振り分けられる頻度が不正に高められる可能性がある。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、振動検出センサSE8からの検出信号を200msの間連続して入力したことを判定することで、振動検出センサエラーの発生を判定する。この場合に、主制御CPU60aは、コマンド入出力処理(ステップS109)において、振動検出センサエラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、振動検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、振動検出センサエラーの発生を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、振動検出センサエラーが発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、振動検出センサエラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、振動検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19に振動検出センサエラー報知を実行させる。この場合に、演出制御CPU65aは、振動検出センサエラー報知を電源断まで実行させる。図柄表示装置17の具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面を同一色で表示した状態(すなわち図柄変動演出を表示しない状態、全画面エラー表示)で、エラーの種類を示す種別表示(「振動検出センサエラー」の文字)と、振動検出センサエラーへの対処方法を示す対処用表示(「係員をお呼び下さい」の文字)とを表示させる。
(磁気検出センサエラー発生時について)
遊技領域20aに設けられる振分ユニット25は、導入口26aに入球したパチンコ球を第1始動入賞口31aおよび機外部に振り分ける振分部27,28,29と、第1振分部27にパチンコ球が到達するタイミングが一定となるのを防ぐタイミング調整手段としてのステージ26とを備えており、不正行為者が磁気発生機器で発生させた磁気によってパチンコ球が第1振分部27に振り分けられるタイミングを調整することで、ステージ26でのパチンコ球の挙動が変化して、第1振分部27に導かれたパチンコ球が特別ルート27bに振り分けられる頻度が不正に高められる可能性がある。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、ステージ26における第1振分部27へ向けた出口付近を含む範囲で磁気を検出可能な磁気検出センサSE6からの検出信号を300msの間連続して入力したことを判定することで、磁気検出センサエラーの発生を判定する。
磁気検出センサエラーの発生を判定した場合に、主制御CPU60aは、遊技情報設定・遊技停止処理(ステップS110)において、遊技に関する制御処理の実行を停止(遊技停止)させる。より具体的には、タイマ割込処理(図7参照)を禁止設定する(ステップS205)ことに応じて、計時処理(ステップS302)での各種の遊技時間の計測を実行停止することで、特図変動表示(図柄変動演出)や大当り遊技(ラウンド遊技)を進行し得ない状態とする。また、検出判定処理(ステップS303)での各種入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE5についての検出状態か否かの判定を実行停止することで、新たな賞球の払い出しの契機や新たな当り判定(特図当り判定、普図当り判定)の契機が発生し得ない状態とする。更に、ソフトウエア乱数更新処理(ステップS304)での特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各値が更新されない状態とする。更にまた、遊技状態切替処理(ステップS305)での確変フラグ、時短フラグおよび大当りフラグの各値の設定処理を実行停止することで、遊技状態が移行し得ない状態とする。
また、主制御CPU60aは、タイマ割込処理を禁止設定することに応じて、特図入力処理(ステップS306)での始動入賞口31a,32aへの入賞を契機とする各種乱数値の取得を実行停止すると共に、特図開始処理(ステップS307)での特図当り判定、特図の決定および特図変動パターンの決定を実行停止することで、新たな特図変動表示(図柄変動演出)や大当り遊技の付与が発生し得ない状態とする。更に、表示制御処理(ステップS308)での遊技情報表示器M(第1特図表示部Ma、第2特図表示部Mbおよび普図表示部Me)の表示内容の更新処理を実行停止することで、遊技情報表示器Mでの特図や普図の変動表示および停止表示が更新されない状態とする。
また、主制御CPU60aは、タイマ割込処理を禁止設定することに応じて、第1駆動処理(ステップS309)での普図当り遊技における始動入賞ソレノイドSL1の駆動制御を実行停止することで、第2始動入賞口32aが開状態および閉状態の一方から他方に変化し得ない状態とする。更に、第2駆動処理(ステップS310)での大当り遊技における特別入賞ソレノイドSL2の駆動制御を実行停止することで、特別入賞口33aが開状態および閉状態の一方から他方に変化し得ない状態とする。更にまた、第3駆動処理(ステップS311)での振分用モータMT2の駆動制御を実行停止することで、一定の回転動作を行うべき回転振分体27a,29aの動作を停止させる。
また、磁気検出センサエラーの発生を判定した場合に、主制御CPU60aは、遊技情報設定・遊技停止処理(ステップS110)において、エラーの判定に関する制御処理の実行を停止させる。より具体的には、タイマ割込処理を禁止設定することに応じて、検出判定処理(図7のステップS303)での各種エラー検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE6,SE7,SE8についての検出状態か否かの判定を実行停止すると共に、エラー判定処理(図7のステップS301)での各種エラーが発生したかの判定を実行停止することで、新たにエラーが発生したとしても該エラーの発生を識別し得ない状態とする。
主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーの発生を判定した場合に、コマンド入出力処理(ステップS109)において、磁気検出センサエラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、磁気検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、磁気検出センサエラーの発生を示す第9情報信号(遊技停止情報信号)を外部情報出力端子盤63の出力端子9から継続的に電源断まで外部出力する。これにより、磁気検出センサエラーが発生したというエラー情報に加えて、遊技停止処理が実行されて遊技に関する制御処理の実行が停止された(遊技停止された)というエラー情報が、機外部のホールコンピュータに伝達される。
ここで、払出制御CPU61aは、主制御CPU60aから磁気検出センサエラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、主制御CPU60aは、コマンド入力処理(ステップS109)の実行については停止せず、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドの出力を規制しない。但し、主制御CPU60aは、遊技情報設定・遊技停止処理(ステップS110)において遊技に関する制御処理としての検出判定処理(ステップS303)の実行を停止させる。これにより、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生を判定する前のタイミングでパチンコ球が入球口31a,32a,33a,34aに入賞(入球)した場合、該エラーの発生が判定された後となっても、主制御CPU60aからの賞球払出指令コマンドが払出制御CPU61aに入力されて賞球(すなわち、磁気検出センサエラーの発生時点での未払出球)が払い出される。一方で、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生を判定した後のタイミングでパチンコ球が入球口31a,32a,33a,34aに入賞(入球)すると、入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4から主制御CPU60aに入力される検出信号が検出判定処理で確認されることがないことから、磁気検出センサエラーの発生時点以降の入賞による賞球の払い出しは実行されない。
また、演出制御CPU65aは、磁気検出センサエラー指定コマンドの入力に応じて、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19に磁気検出センサエラー報知を実行させる。この場合に、演出制御CPU65aは、磁気検出センサエラー報知を、遊技停止する期間と同じく電源断まで実行させる。図柄表示装置17の具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面を同一色で表示した状態(すなわち図柄変動演出を表示しない状態、全画面エラー表示)で、エラーの種類を示す種別表示(「磁気検出センサエラー」の文字)と、磁気検出センサエラーへの対処方法を示す対処用表示(「係員をお呼び下さい」の文字)と、遊技停止されたことを示す遊技停止用表示(「遊技を停止しました」の文字)とを表示させる。
すなわち、実施例1のパチンコ機10は、磁気発生状態(所定の状態)を検出する磁気検出センサ(状態検出手段)SE6が主制御CPU60aと電気的に接続されており、主制御CPU(制御処理実行手段、異常判定手段)61aが、遊技に関する制御処理としての計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、遊技状態切替処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理および第1〜第3駆動処理を実行すると共に、磁気検出センサSE6の検出に基づいて磁気検出センサエラーが発生したかを判定する。そして、主制御CPU60aは、磁気検出センサSE6の検出に基づいて磁気検出センサエラーの発生を判定した場合に、遊技に関する制御処理の実行を停止する(遊技停止する)よう構成されている。すなわち、遊技を正常な状態で行うために必要な制御処理を停止させることで、磁気発生機器を用いた不正行為に基づく遊技の結果として特典(大当り遊技等)を不正に得ることができない状態とすることができる。ここで、主制御CPU60aは、始動入賞検出センサSE1,SE2の検出に基づいた制御処理としての検出判定処理、特図入力処理および特図開始処理等の実行を停止するようにしたことで、遊技内容の決定を停止することができる。また、主制御CPU60aは、計時処理の実行を停止することに応じて(遊技時間の計測の停止に伴って)、特図変動表示(図柄変動演出)や大当り遊技等の進行を停止させる。このため、主制御CPU60aが磁気検出センサエラーの発生を判定した後には、磁気発生機器を用いた不正行為によって遊技店側に生じ得る不利益を防ぐことができる。なお、始動入賞検出センサSE1,SE2の検出に基づいた制御処理(検出判定処理、特図入力処理および特図開始処理等)の実行と、計時処理の実行と、のうち少なくとも何れかの実行を停止することで、不正行為による遊技店側の不利益を確実に防ぐことができる。そして、遊技に関する制御処理を電源断まで停止させることで、パチンコ機10の稼働中において前記不正行為を確実に防ぐことが可能となる。
また、パチンコ機10は、主制御CPU60aによる計時処理の実行が停止された場合に、実行停止時点で計測されている遊技時間を記憶手段としての主制御RAM60cに記憶し、該遊技時間が主制御RAM60cに記憶された状態でパチンコ機10への電力供給が遮断された後に再開した場合に、主制御RAM60cのバックアップエリアに記憶された遊技時間に基づいて計時処理での遊技時間の計測を主制御CPU60aが再開し得るようになっている。すなわち、パチンコ機10の異常としての磁気検出センサエラーが発生したことに応じて進行を停止していた遊技を当該パチンコ機10の電力供給再開後に再開させることができるから、磁気検出センサエラーの発生に伴う遊技店側の処置に対して、不正行為を行っていない遊技者が不信感を抱くことはない。
ここで、実施例1のパチンコ機10は、遊技に関する制御処理の実行を主制御CPU(停止手段)60aが停止する場合に、主制御CPU60aによる検出判定処理の実行を停止する一方で、主制御CPU60aによるコマンド入出力処理の実行は停止せず、また払出制御CPU61aによる球払出装置12Bの駆動制御の実行も停止しないようにする。これにより、実施例1のパチンコ機10は、主制御CPU(異常判定手段)60aによって磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したと判定される前に生じた入球口31a,32a,33a,34aへの所定の入賞(入球)を契機とするパチンコ球(賞球)の払い出しが当該判定時点で実行されていない場合(未払出球がある場合)に、主制御CPU(計時制御手段)60aによる遊技時間の計測が停止された状態であっても前記所定の入賞(入球)を契機とする未払出球(賞球)の払い出しが実行される一方、主制御CPU(異常判定手段)60aによって磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したと判定された後に生じた入球口31a,32a,33a,34aへの入賞(入球)を契機とするパチンコ球の払い出しが実行されないように構成されている。すなわち、パチンコ機10において磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技時間の計測の実行停止に伴って遊技の進行を停止すると共に、磁気検出センサエラーの発生を判定した時点(遊技時間の計測が停止した時点)以降に生じた入賞(入球)に対しては賞球の払い出しを行わないようにすることができる。従って、パチンコ機10において磁気検出センサエラーの発生を主制御CPU(異常判定手段)60aが判定した場合に、その後の入球口31a,32a,33a,34aへの入賞(入球)に応じたパチンコ球(賞球)の払い出しを規制することで、不正行為者による操作を確実に止めさせることができる。これにより、磁気検出センサエラーの発生が判定された後において遊技店に不利益が生ずるのを防ぐことができる。一方で、磁気検出センサエラーの発生を判定した時点(遊技時間の計測が停止した時点)以前に生じた入賞(入球)を契機として、賞球としての規定個数の遊技球を確実に払い出すことができ、遊技者の不利益を防止し得る。
なお、実施例1のパチンコ機10は、磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したと主制御CPU(異常判定手段)60aが判定した場合に、主制御CPU(停止手段)60aが、第1および第2駆動処理の実行と、検出判定処理の実行とを停止する一方で、当該主制御CPU(払出情報出力手段)60aによるコマンド入出力処理(賞球払出指令コマンドの出力)と、払出制御CPU(払出制御手段)61aによる球払出装置12Bの駆動制御とは、磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したかに関係なく実行されるようになっている。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、複数種類の駆動手段を駆動制御する構成であるが、磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生した場合に全ての駆動手段の駆動制御を一括して実行停止するのではなく、球払出装置12Bの駆動制御については実行停止しないようにする。またこの場合に、主制御CPU60aによるコマンド入力処理についても実行停止しない。これに対し、主制御CPU60aによる検出判定処理については実行停止する。このようにすることにより、磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したと主制御CPU(異常判定手段)60aが判定した後に生じた入球口31a,32a,33a,34aへの入賞(入球)によるパチンコ球の払い出しが実行されないようにすると共に、主制御CPU(異常判定手段)60aによって磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したと判定される時点で存在する未払出球の払い出しを実行し得るように構成してある。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、主制御CPU60aによるコマンド入出力処理や、払出制御CPU61aによる制御内容を変更することなく、磁気検出センサエラーの発生を主制御CPU60aが判定した時点以後に生じた入賞(入球)に対するパチンコ球(賞球)の払い出しを停止することができる。
一方で、実施例1のパチンコ機10は、払出制御CPU(別の検出判定手段)61aによる検出判定処理の結果(別の状態検出手段としての満杯検出センサSE9や前枠開放検出センサSE10の検出)に応じて満杯エラー(異常)や前枠開放エラー(異常)の発生を該払出制御CPU(別の異常判定手段)61aが判定した場合には、払出制御CPU(払出制御手段)61aによる球払出装置(球払出手段)12Bの駆動制御の実行を停止する一方で、主制御CPU(検出判定手段)60aによる検出判定処理については、満杯エラー(異常)や前枠開放エラー(異常)が発生したと判定されるかに関係なく実行される。すなわち、実施例1のパチンコ機10は、磁気検出センサエラー(所定の異常)が発生したか、および満杯エラー(異常)や前枠開放エラー(異常)が発生したかによって、主制御CPU60aによる検出判定処理の実行を停止するか否か、および球払出装置(球払出手段)12Bの駆動制御の実行を停止するか否かを異ならせることができる。
また、第2始動入賞口(可変入球口)32aが閉状態とされる期間における該第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞(第2状態)を検出するための第2始動入賞検出センサ(入球検出手段)SE2を備えており、当該第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づいて普電入賞エラーが発生したかの判定処理を主制御CPU60aが判定し、かつ、第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づいて遊技に関する制御処理(検出判定処理、特図入力処理、特図開始処理等)を主制御CPU(制御処理実行手段)60aが実行する。また、パチンコ機10は、満杯検出センサSE9や前枠開放検出センサSE10を備えており、これら満杯検出センサSE9や前枠開放検出センサSE10の検出に基づいて満杯エラーや前枠開放エラーが発生したかの判定処理を払出制御CPU(異常判定手段)61aが実行する。そして、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生したと主制御CPU(第2の異常判定手段)60aが判定した場合に、主制御CPU60aによる普電入賞エラーが発生したかの判定処理の実行や遊技に関する制御処理の実行を停止する一方、払出制御CPU61aによる満杯エラーや前枠開放エラーが発生したかの判定処理の実行については継続するよう構成されている。すなわち、普電入賞エラーの発生が判定された場合に、第2始動入賞口32aへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる制御処理(検出判定処理、特図入力処理、特図開始処理等)の実行を停止することができるから、パチンコ球を不正に第2始動入賞口32aに入賞させようとする不正行為が行われた場合に、当該不正行為による被害の拡大を防ぐことができる。一方で、払出制御CPU61aによる満杯エラーや前枠開放エラーが発生したかの判定処理の実行は継続することで、磁気検出センサエラーが発生した状態において、満杯エラーや前枠開放エラーの発生を把握することができる。すなわち、磁気検出センサエラーが発生した状態において、満杯エラーが発生したかの判定を実行可能とすることにより、主制御CPU60aによる普電入賞エラーが発生したかの判定の実行が停止された状態となっても、球受け皿14,15におけるパチンコ球の貯留量が過剰となる満杯エラーの発生を把握することができる。また、磁気検出センサエラーが発生した状態において、前枠開放エラーが発生したかの判定を実行可能とすることにより、主制御CPU60aによる普電入賞エラーが発生したかの判定の実行が停止された状態となっても、前枠13が閉位置にない前枠開放エラーの発生を把握することができる。
また、実施例1のパチンコ機10において、払出制御CPU(外部出力手段)61aは、遊技に関する情報信号として、賞球の払い出しを示す第2情報信号や、始動入賞口31a,32aへの入賞の発生を示す第3情報信号および第4情報信号や、特別入賞口33aへの入賞の発生を示す第5情報信号や、大当り遊技が付与される期間を示す第6情報信号や、大当り遊技および確変状態が付与される期間を示す第7情報信号や、大当り遊技および時短状態が付与される期間を示す第8情報信号を、外部情報出力端子盤63の出力端子を介して機外部のホールコンピュータへ向けて出力可能であり、当該払出制御CPU(外部出力手段)61aは、主制御CPU(停止手段)60aによって遊技に関する制御処理(計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、遊技状態切替処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理および第1〜第3駆動処理)の実行が停止されたことを示す第9情報信号(遊技停止情報信号)を出力し得るよう構成されている。これにより、パチンコ機10で遊技に関する制御処理が停止されたことを、第9情報信号の入力に応じて機外部のホールコンピュータで容易に把握することができる。
ここで、払出制御CPU(外部出力手段)61aは、主制御CPU(停止手段)60aによって遊技に関する制御処理の実行が停止された場合に、該制御処理が停止されたことを示す第9情報信号(遊技停止情報信号)を電源断まで(所定の出力終了条件が成立するまで)出力するよう構成されている。また、主制御CPU(停止手段)60aは、磁気検出センサエラーが発生したと主制御CPU(第2の異常判定手段)60aが判定した場合に、該主制御CPU(制御処理実行手段)60aによる遊技に関する制御処理の実行を電源断まで停止するよう構成されている。これにより、パチンコ機10において磁気検出センサエラーが発生した場合に、磁気発生機器を用いた不正行為によって遊技店に不利益が生ずるのを防ぐことができる。また、電源断まで(所定の出力終了条件が成立するまで)外部出力手段が遊技停止情報信号を出力することにより、機外部のホールコンピュータでは、パチンコ機10において遊技に関する制御処理が停止された期間となっていることを第9情報信号(遊技停止情報信号)の入力期間に対応して把握することができる。
また、払出制御CPU(外部出力手段)61aは、遊技に関する制御処理の実行を主制御CPU(停止手段)60aが停止しないエラー(異常)としての主基板エラー、電波検出センサエラー、振動検出センサエラー、特電入賞エラー、普電入賞エラー、始動入賞エラー、普通入賞エラーが発生したと主制御CPU(第2異常判定手段)60aが判定した場合に、該別のエラーが発生したことを示す第9情報信号を、遊技に関する制御処理の実行が停止される場合と同じ出力端子である出力端子9を通じて出力すると共に、該特電入賞エラーや普電入賞エラーに対応して定めた時間(約56ms)が経過することで、第9情報信号の出力を停止するよう構成されている。すなわち、磁気検出センサエラーの発生によって遊技に関する制御処理が停止されたことを示す第9情報信号(遊技停止情報信号)と、遊技に関する制御処理が停止されないエラーが発生した場合の第9情報信号とを、識別可能な態様で、外部出力手段の同一の出力端子9から機外部へ向けて出力することができる。
また、実施例1のパチンコ機10において、演出制御CPU(表示制御手段)65aは、磁気検出センサエラーが発生したと主制御CPU(第2の異常判定手段)60aが判定したことを契機として、該主制御CPU(制御処理実行手段)60aによる遊技に関する制御処理の実行が停止された場合に、表示部17aにおいて飾図(図柄)が視認不能となる形態でエラー表示(全画面エラー表示)を行うと共に、当該エラー表示を当該パチンコ機10の電源断まで継続するよう構成されている。このように、磁気検出センサエラー報知として表示部17aに表示するエラー表示により、該表示部17aでの飾図の表示が視認不能となる。すなわち、表示部17aにおいて目立つ態様で磁気検出センサエラーのエラー報知を行うことができるから、磁気検出センサエラーの発生を確実に周知させることができる。また、当該磁気検出センサエラー報知を、遊技に関する制御処理が停止される電源断まで継続することで、遊技に関する制御処理が停止された状態であることをエラー報知の実行期間に対応して識別可能とすることができる。
また、主制御CPU(第2の異常判定手段)60aによる磁気検出センサエラーの発生の判定に応じて磁気検出センサエラー報知を行う報知手段としての図柄表示装置17の表示部17aでは、「遊技を停止しました」の文字表示によって、遊技の進行を停止したこと(遊技に関する制御処理としての計時処理の実行が停止されたこと)を識別し得る一方で、進行が停止された遊技が停止時点から再開され得ることを識別不能な形態により、磁気検出センサエラー報知を行うよう構成されている。これにより、磁気検出センサエラー報知として図柄表示装置17に表示する内容が複雑化する(情報量が多くなる)ことによって遊技者が混乱するのを防ぐことができる。
ここで、実施例1のパチンコ機10の図柄表示装置17では、遊技に関する制御処理の実行停止を識別可能な態様(具体的には、「遊技を停止しました」の文字を表示すること)で磁気検出センサエラー報知を行うと共に、特電入賞エラー報知や普電入賞エラー報知を行う場合には、エラーの種類を示す文字を表示することで、特電入賞エラー報知や普電入賞エラー報知が発生したことを識別可能な態様で行うよう構成されている。これにより、パチンコ機10において磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技に関する制御処理の実行を停止することで、磁気検出センサエラーの発生が判定された後において磁気発生機器を用いた不正行為に応じて遊技店側に生じ得る不利益を確実に防ぐことができる。また、磁気検出センサエラーが発生した場合には、遊技に関する制御処理が停止されたことを識別可能な態様で磁気検出センサエラー報知を行うことで、該制御処理が停止されたことを遊技者に確実に把握させることができる。一方で、特電入賞エラー報知や普電入賞エラー報知によって閉時入賞エラーが発生したことを報知することで、遊技に関する制御処理が停止されていないことを遊技者に把握させることができる。なお、磁気検出センサエラー報知においても「磁気検出センサエラー」の文字を表示して、磁気検出センサエラーが発生したことを識別可能な態様で当該磁気検出センサエラー報知を行うことで、該磁気検出センサエラー報知が行われた場合に、遊技に関する制御処理が停止される契機となった磁気検出センサエラーの発生を遊技者に確実に把握させることができる。
また、実施例1に係るパチンコ機10は、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19が過剰入球エラー報知を実行するように構成されており、スピーカ18および枠ランプ19による過剰入球エラー報知を所定時間の経過に応じて終了させる一方で、図柄表示装置17による過剰入球エラー報知は所定時間の経過後も継続する。すなわち、所定時間が経過するまでの間に過剰入球エラーが発生したことを明確に報知し得ると共に、所定時間の経過に伴って当該パチンコ機10での報知態様を容易に変化させることができる。
次に、実施例2について図12〜図15を参照して説明する。なお、以下の説明において、実施例1で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。実施例2に係るパチンコ機10は、過剰入球エラーの判定対象とする入球口の種類(入球検出センサの種類(図15参照))や、過剰入球エラーの判定に係る制御内容(図14参照)が、実施例1のパチンコ機10と相違している(第2判定処理)。また、実施例2に係るパチンコ機10は、前述した実施例1のパチンコ機10が実行する特図に関する処理(例えば、特図入力処理、特図開始処理、特図の表示制御処理等)、第2および第3駆動処理、特電入賞エラーの判定処理等の各処理を行わず、確変状態や時短状態を生起しない点で、実施例1のパチンコ機10と異なり、また、普電入賞エラーの判定処理を複数の可変入賞部93,94,95(複数の可変式の入球口93a,94a,95a)に対して行う点で、実施例1のパチンコ機10と異なっている。
ここで、実施例2において主制御CPU60aは、遊技に関する所定の制御処理(遊技制御処理)や、エラーの判定に関する所定の制御処理(エラー制御処理)を実行する制御処理実行手段として機能している。また、主制御CPU60aは、普図1用センサ(状態検出手段、第1の状態検出手段、入球検出手段)SE21、普図4用センサ(状態検出手段、第2の状態検出手段、入球検出手段)SE241,SE242による検出を契機として遊技者に有利な遊技状態(普図当り遊技)を生起させる生起手段として機能すると共に、遊技者に有利な遊技状態(普図当り遊技)を生起させるかの普図当り判定を各普図用センサSE21,SE241,SE242による検出を契機として行う当り判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、普図用センサSE21,SE242による検出を契機として、過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサの検出を契機として、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生したかを判定する第2の異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーが発生したと判定した場合において、遊技に関する所定の制御処理の実行を停止する(遊技停止させる)停止手段として機能している。また、過剰入球エラーが発生したかの判定に関して、実施例2の主制御CPU60aは、複数の第3記憶領域PA3の内から更新領域を指定する領域指定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、普図用センサSE21,SE242による検出を契機として、当該主制御CPU60aにより指定された更新領域(第3記憶領域PA3)が記憶する検出回数を更新する検出回数更新手段として機能している。
実施例2のパチンコ機10は、入球口として、パチンコ球の入球が普図当り判定の契機となる作動口91a,92a,93a,94a,96a,97aを備えると共に、作動口とは別の入球口として、可変入賞口95aおよび普通入賞口98a,99aを備えている。また、作動口として、開口寸法が変化しない固定作動口(作動口)91a,92a,96aと、開口寸法が変化し得る可変作動口93a,94a,97aとが設けられている。そして、実施例2では、固定作動口91a,92a,96aとして、通過するパチンコ球を遊技領域20aの内側へ案内するゲート状の固定作動口91a,92aと、通過するパチンコ球を遊技領域20aの外側へ案内(排出)する樋状の固定作動口96aとが設けられている。可変入賞口95aおよび可変作動口93a,94a,97aの各入球口は、複数種類の普図当り判定(第1〜第4の普図当り判定)のうち何れかと一対一で対応しており、対応する普図当り判定が当りの判定結果となった場合に開放されて、パチンコ球が入球可能となるよう構成されている。
図12に示すように、遊技盤20には、案内レール22で囲まれた遊技領域20aの略中央に、前後に開口する開口部100aが形成された環状(枠状)の装飾体100が取り付けられており、遊技盤20の後面側に取り付けられた図柄表示装置17の表示部17aが装飾体100の開口部100aを介して遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。この装飾体100には、作動口として振分固定作動口96aおよび庇可変作動口97aが設けられている。また、遊技領域20aにおける装飾体100の下方には、作動口としての左固定作動口91aを有する左ゲート部91と、作動口としての右固定作動口92aを有する右ゲート部92とが左右に離間するように配設されている。更に、遊技領域20aにおける装飾体100の右下方位置(遊技領域20aの右下縁部)には、作動口としての上可変作動口93aを有する上可変入賞部93と、作動口としての中可変作動口94aを有する中可変入賞部94と、可変入賞口95aを有する下可変入賞部95とが上から順に相互に離間するよう配設されている。更にまた、遊技領域20aにおける左ゲート部91の下方位置(アウト口23の上方位置)に、第1普通入賞口98aを有する第1普通入賞部98が配設されると共に、遊技領域20aにおける装飾体100の左下方位置(遊技領域20aの左下縁部)に、第2普通入賞口99aを有する第2普通入賞部99が配設されている。
ここで、実施例2に係るパチンコ機10は、遊技者が第1球流下経路21aに打ち出したパチンコ球が左固定作動口91a(左ゲート部91)に入球したことを契機として、上可変作動口93a(上可変入賞部93)、中可変作動口94a(中可変入賞部94)、および可変入賞口95a(下可変入賞部95)を順に開放させる第1の遊技形態と、遊技者が第1球流下経路21aに打ち出したパチンコ球が振分固定作動口96a(振分転動部96)に入球したことを契機として、庇可変作動口97a(庇可変入賞部97)、中可変作動口94a(中可変入賞部94)、および可変入賞口95a(下可変入賞部95)を順に開放させる第2の遊技形態と、遊技者が第2球流下経路21bに打ち出したパチンコ球が右固定作動口92a(右ゲート部92)に入球したことを契機として、庇可変作動口97a(庇可変入賞部97)、中可変作動口94a(中可変入賞部94)、および可変入賞口95a(下可変入賞部95)を順に開放させる第3の遊技形態とで、遊技を行うことが可能に構成されている。
そして、上可変入賞部93は、駆動手段としての上可変ソレノイドSLtの駆動に伴って上開閉作動部材93bが開状態に変化することでパチンコ球が上可変作動口93aに入球可能となるように構成されている。また、中可変入賞部94は、駆動手段としての中可変ソレノイドSLmの駆動に伴って中開閉作動部材94bが開状態に変化することでパチンコ球が中可変作動口94aに入球可能となるように構成されている。更に、下可変入賞部95は、駆動手段としての下可変ソレノイドSLuの駆動に伴って下開閉作動部材95bが開状態に変化することでパチンコ球が可変入賞口95aに入球可能となるように構成されている。更にまた、庇可変入賞部97は、駆動手段としての庇可変ソレノイドSLhの駆動に伴って庇開閉作動部材97bが開状態に変化することでパチンコ球が庇可変作動口97aに入球可能となるように設けられている。
(装飾体100について)
図12に示す如く、装飾体100は、遊技盤20の前面より前方に突出して遊技領域20aの内周を画成する庇状部100bと、該庇状部100bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部100cとを備えている。庇状部100bは、開口部100aの外周を囲うように設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が開口部100aの内側(すなわち表示部17aの前面側)へと進入するのを規制している。この装飾体100は、開口部100aの内周下部に設けられてパチンコ球が転動可能な振分転動部96(後述)と、この振分転動部96(開口部100a)および遊技領域20a(第1球流下経路21a)を連通するよう庇状部25bに形成された球導入通路101とを備えており、当該球導入通路101における庇状部100bに開口する入口に入球したパチンコ球を球導入通路101の出口から振分転動部96へ向けて導出可能に構成されている。振分転動部96は、球導入通路101から導かれたパチンコ球を不規則に転動させて、最終的に振分固定作動口96aおよび複数の第2アウト口96bの何れかに入球させるよう振り分ける構成とされ、具体的には、パチンコ球を約30パーセントの確率で振分固定作動口96aに入球させ、約70パーセントの確率で複数の第2アウト口96bの何れかに入球させるように構成されている。また、装飾体100における庇状部100bの右側部には、入球口(作動口)としての庇可変作動口97aを有する庇可変入賞部97(後述)が設けられている。更に、装飾体100には、パチンコ球を検出する各種センサ(第2の普図2用センサSE222、第2の普図4用センサSE242、球導入検出センサSE26)や、駆動手段としての後述する庇可変ソレノイドSLhが配設されている。
なお、遊技領域20aは、装飾体100における庇状部100bの左側方をパチンコ球が流下する第1球流下経路21aと、該装飾体100における庇状部100bの右側方をパチンコ球が流下する第2球流下経路21bとに区画されている。そして、実施例2のパチンコ機10は、第1球流下経路21aをパチンコ球が流下する場合(左打ちした場合)に、パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する場合と比較して左固定作動口91a(左ゲート部91)、振分固定作動口96a(振分転動部96)、第1普通入賞口98a(第1普通入賞部98)および第2普通入賞口99a(第2普通入賞部99)にパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されると共に、第2球流下経路21bをパチンコ球が流下する場合(右打ちした場合)に、パチンコ球が第1球流下経路21aを流下する場合と比較して右固定作動口92a(右ゲート部92)、上可変作動口93a(上可変入賞部93)、中可変作動口94a(中可変入賞部94)、可変入賞口95a(下可変入賞部95)および庇可変作動口97a(庇可変入賞部97)へパチンコ球が入賞(入球)する可能性が高くなるよう構成されている。
(左ゲート部91について)
図12に示すように、左ゲート部91には、パチンコ球が上下に通過(入球)可能な左固定作動口(左ゲート口)91aが設けられており、該左固定作動口91aを通過するパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての普図1用センサSE21(図15参照)が配設されている。この普図1用センサSE21は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、普図1用センサSE21からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、左固定作動口91aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第1の普図当り判定用乱数、第1の普図決定用乱数および第1の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第1作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第1作動記憶領域は、普図1用センサSE21からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において普図1用センサSE21からの検出信号の入力があったと判定された場合には、普図入力処理において、第1作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を第1作動記憶領域に記憶すると共に、第1作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第1作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が増加したことに伴い、表示制御処理において、第1作動記憶領域での記憶数(保留数)を表示する第1普図保留表示部Mi(図12参照)の表示内容を更新する。そして、主制御CPU60aは、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を普図開始処理において読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、第1の普図当り判定(第1の普図当り抽選)を実行すると共に、第1の普図当り判定の結果に対応する普図変動表示の結果として第1普図表示部Mh(図12参照)に停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。これに対し、演出制御CPU65aは、普図変動パターン指定コマンドにより特定される内容で、普図に対応する装飾図柄(飾図)による変動表示を図柄表示装置17に表示制御するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された第1作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。また、主制御CPU60aは、第1作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が減少したことに伴い、表示制御処理において第1普図保留表示部Miの表示内容を更新する。ここで、主制御CPU60aは、約78分の1で当りとなる確率で第1の普図当り判定を行うよう構成されている。そして、第1の普図当り判定が当りの判定結果となったことに応じて普図当り遊技を付与する場合には、第1駆動処理において、上可変入賞部93に設けられる上可変ソレノイドSLtを消磁状態から励磁状態に切り替える(上開閉作動部材93bを閉状態から開状態に変化させて上可変作動口93aを開放する)と共に、予め定めた普電開放時間の経過または規定個数(実施例2では4個)のパチンコ球の入球を契機として上可変ソレノイドSLtを励磁状態から消磁状態に切り替える(上開閉作動部材93bを開状態から閉状態に変化させて上可変作動口93aを閉鎖する)。なお、主制御CPU60aは、上可変ソレノイドSLtを励磁状態とする期間全体を少なくとも含む期間において、遊技情報表示器Mに設けられる第1右打ち表示部Mp(図12参照)を点灯状態とするよう表示制御処理を実行することで、遊技者に対し第2球流下経路21bへ向けたパチンコ球の打ち出しを促すよう構成されている。
(上可変入賞部93について)
図12に示すように、上可変入賞部93には、パチンコ球が入賞(入球)可能な上可変作動口93aが設けられると共に、この上可変入賞口93aを閉鎖する閉状態および開放する開状態に変化可能な上開閉作動部材93bと、前述した第1の普図当り判定が当りの判定結果となった場合に上開閉作動部材93bを閉状態から開状態に変化させる駆動手段としての上可変ソレノイドSLtと、上可変作動口93aに入球したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第1の普図2用センサSE221(図15参照)が配設されている。ここで、上可変ソレノイドSLtおよび第1の普図2用センサSE221は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、第1の普図2用センサSE221からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、上可変作動口93aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、払出制御基板61に対して払出情報信号としての賞球払出指令コマンドを出力して、球払出装置12Bに規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出させる。また、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第2の普図当り判定用乱数、第2の普図決定用乱数および第2の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第2作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第2作動記憶領域は、第1の普図2用センサSE221または後述する第2の普図2用センサ222からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において第1の普図2用センサSE221からの検出信号の入力があったと判定された場合には、普図入力処理において、第2作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を第2作動記憶領域に記憶すると共に、第2作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第2作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が増加したことに伴い、表示制御処理において、第2作動記憶領域での記憶数(保留数)を表示する第2普図保留表示部Mk(図12参照)の表示内容を更新する。そして、主制御CPU60aは、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を普図開始処理において読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、第2の普図当り判定(第2の普図当り抽選)を実行すると共に、第2の普図当り判定の結果に対応する普図変動表示の結果として第2普図表示部Mj(図12参照)に停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。これに対し、演出制御CPU65aは、普図変動パターン指定コマンドにより特定される内容で、普図に対応する装飾図柄(飾図)による変動表示を図柄表示装置17に表示制御するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された第2作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。また、主制御CPU60aは、第2作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が減少したことに伴い、表示制御処理において第2普図保留表示部Mkの表示内容を更新する。ここで、主制御CPU60aは、1分の1(または100分の99等)で当りとなる確率で第2の普図当り判定を行うよう構成されている。そして、第2の普図当り判定が当りの判定結果となったことに応じて普図当り遊技を付与する場合には、第1駆動処理において、中可変入賞部94に設けられる中可変ソレノイドSLmを消磁状態から励磁状態に切り替える(中開閉作動部材94bを閉状態から開状態に変化させて中可変作動口94aを開放する)と共に、予め定めた普電開放時間の経過または規定個数(実施例2では4個)のパチンコ球の入球を契機として中可変ソレノイドSLmを励磁状態から消磁状態に切り替える(中開閉作動部材94bを開状態から閉状態に変化させて中可変作動口94aを閉鎖する)。なお、主制御CPU60aは、中可変ソレノイドSLmを励磁状態とする期間全体を少なくとも含む期間において、遊技情報表示器Mに設けられる第2右打ち表示部Mq(図12参照)を点灯状態とするよう表示制御処理を実行することで、遊技者に対し第2球流下経路21bへ向けたパチンコ球の打ち出しを促すよう構成されている。
(中可変入賞部94について)
図12に示すように、中可変入賞部94には、パチンコ球が入賞(入球)可能な中可変作動口94aが設けられると共に、この中可変入賞口94aを閉鎖する閉状態および開放する開状態に変化可能な中開閉作動部材94bと、前述した第2の普図当り判定が当りの判定結果となった場合および後述する第4の普図当り判定が当りの判定結果となった場合に中開閉作動部材94bを閉状態から開状態に変化させる駆動手段としての中可変ソレノイドSLmと、中可変作動口94aに入球したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての普図3用センサSE23(図15参照)が配設されている。ここで、中可変ソレノイドSLmおよび普図3用センサSE23は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、普図3用センサSE23からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、中可変作動口94aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、払出制御基板61に対して払出情報信号としての賞球払出指令コマンドを出力して、球払出装置12Bに規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出させる。また、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第3の普図当り判定用乱数、第3の普図決定用乱数および第3の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第3作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第3作動記憶領域は、普図3用センサSE23からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において普図3用センサSE23からの検出信号の入力があったと判定された場合には、普図入力処理において、第3作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を第3作動記憶領域に記憶すると共に、第3作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第3作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が増加したことに伴い、表示制御処理において、第3作動記憶領域での記憶数(保留数)を表示する第3普図保留表示部Mm(図12参照)の表示内容を更新する。そして、主制御CPU60aは、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を普図開始処理において読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、第3の普図当り判定(第3の普図当り抽選)を実行すると共に、第3の普図当り判定の結果に対応する普図変動表示の結果として第3普図表示部Ml(図12参照)に停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。これに対し、演出制御CPU65aは、普図変動パターン指定コマンドにより特定される内容で、普図に対応する装飾図柄(飾図)による変動表示を図柄表示装置17に表示制御するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された第3作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。また、主制御CPU60aは、第3作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が減少したことに伴い、表示制御処理において第3普図保留表示部Mmの表示内容を更新する。ここで、主制御CPU60aは、1分の1(または100分の99等)で当りとなる確率で第3の普図当り判定を行うよう構成されている。そして、第3の普図当り判定が当りの判定結果となったことに応じて普図当り遊技を付与する場合には、第1駆動処理において、下可変入賞部95に設けられる下可変ソレノイドSLuを消磁状態から励磁状態に切り替える(下開閉作動部材95bを閉状態から開状態に変化させて可変入賞口95aを開放する)と共に、予め定めた普電開放時間の経過または規定個数(実施例2では4個)のパチンコ球の入球を契機として下可変ソレノイドSLuを励磁状態から消磁状態に切り替える(下開閉作動部材95bを開状態から閉状態に変化させて可変入賞口95aを閉鎖する)。なお、主制御CPU60aは、下可変ソレノイドSLuを励磁状態とする期間全体を少なくとも含む期間において、遊技情報表示器Mに設けられる第3右打ち表示部Mr(図12参照)を点灯状態とするよう表示制御処理を実行することで、遊技者に対し第2球流下経路21bへ向けたパチンコ球の打ち出しを促すよう構成されている。
(下可変入賞部95について)
図12に示すように、下可変入賞部95には、パチンコ球が入賞(入球)可能な可変入賞口95aが設けられると共に、この可変入賞口95aを閉鎖する閉状態および開放する開状態に変化可能な下開閉作動部材95bと、前述した第3の普図当り判定が当りの判定結果となった場合に下開閉作動部材95bを閉状態から開状態に変化させる駆動手段としての下可変ソレノイドSLuと、可変入賞口95aに入球したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての下可変入賞検出センサSE25(図15参照)が配設されている。ここで、下可変ソレノイドSLuおよび下可変入賞検出センサSE25は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、下可変入賞検出センサSE23からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、可変入賞口95aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、払出制御基板61に対して払出情報信号としての賞球払出指令コマンドを出力して、球払出装置12Bに規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出させるように構成されている。
(右ゲート部92について)
図12に示すように、右ゲート部92には、パチンコ球が上下に通過(入球)可能な右固定作動口(右ゲート口)92aが設けられており、該右固定作動口92aを通過するパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第1の普図4用センサSE241(図15参照)が配設されている。この第1の普図4用センサSE241は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、第1の普図4用センサSE241からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、右固定作動口92aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第4の普図当り判定用乱数、第4の普図決定用乱数および第4の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第4作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第4作動記憶領域は、第1の普図4用センサSE241または後述する第2の普図4用センサSE242からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において第1の普図4用センサSE241からの検出信号の入力があったと判定された場合には、普図入力処理において、第4作動記憶領域における作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな作動入球情報を第4作動記憶領域に記憶すると共に、第4作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第4作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が増加したことに伴い、表示制御処理において、第4作動記憶領域での記憶数(保留数)を表示する第4普図保留表示部Mo(図12参照)の表示内容を更新する。そして、主制御CPU60aは、普図入力処理において主制御RAM60cに記憶された作動入球情報(作動保留情報)のうち最も早く記憶された作動入球情報を普図開始処理において読み出して、読み出した作動入球情報に応じて、第4の普図当り判定(第4の普図当り抽選)を実行すると共に、第4の普図当り判定の結果に対応する普図変動表示の結果として第4普図表示部Mn(図12参照)に停止表示する普図や普図変動パターンを決定し、決定した普図および普図変動パターンに応じて普図変動パターン指定コマンドを設定して、設定した普図変動パターン指定コマンドを普図変動表示の開始タイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力するよう構成される。これに対し、演出制御CPU65aは、普図変動パターン指定コマンドにより特定される内容で、普図に対応する装飾図柄(飾図)による変動表示を図柄表示装置17に表示制御するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、読み出した作動入球情報が記憶された第4作動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。また、主制御CPU60aは、第4作動記憶領域における作動入球情報の記憶数が減少したことに伴い、表示制御処理において第4普図保留表示部Moの表示内容を更新する。ここで、主制御CPU60aは、約67分の1で当りとなる確率で第4の普図当り判定を行うよう構成されている。そして、第4の普図当り判定が当りの判定結果となったことに応じて普図当り遊技を付与する場合には、第1駆動処理において、庇可変入賞部97に設けられる庇可変ソレノイドSLhを消磁状態から励磁状態に切り替える(庇開閉作動部材97bを閉状態から開状態に変化させて庇可変作動口97aを開放する)と共に、予め定めた普電開放時間の経過または規定個数(実施例2では4個)のパチンコ球の入球を契機として庇可変ソレノイドSLhを励磁状態から消磁状態に切り替える(庇開閉作動部材97bを開状態から閉状態に変化させて庇可変作動口97aを閉鎖する)。なお、主制御CPU60aは、庇可変ソレノイドSLhを励磁状態とする期間全体を少なくとも含む期間において、遊技情報表示器Mに設けられる第4右打ち表示部Ms(図12参照)を点灯状態とするよう表示制御処理を実行することで、遊技者に対し第2球流下経路21bへ向けたパチンコ球の打ち出しを促すよう構成されている。
(振分転動部96の振分固定作動口96aについて)
図12に示すように、装飾体100には、パチンコ球が入賞(入球)可能な振分固定作動口96aが振分転動部96に設けられており、該振分固定作動口96aを通過するパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第2の普図4用センサSE242(図15参照)が配設されている。この第2の普図4用センサSE242は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、第2の普図4用センサSE241からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、振分固定作動口96aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第4の普図当り判定用乱数、第4の普図決定用乱数および第4の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第4作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第4作動記憶領域は、第2の普図4用センサSE242または前述した第1の普図4用センサSE241からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において第2の普図4用センサSE242からの検出信号の入力があったと判定された場合には、第1の普図4用センサSE241からの検出信号の入力があった場合と同様の制御処理を実行するよう構成されている。
(庇可変入賞部97について)
図12に示すように、庇可変入賞部97には、パチンコ球が入賞(入球)可能な庇可変作動口97aが設けられると共に、この庇可変入賞口97aを閉鎖する閉状態および開放する開状態に変化可能な庇開閉作動部材97bと、前述した第4の普図当り判定が当りの判定結果となった場合に庇開閉作動部材97bを閉状態から開状態に変化させる駆動手段としての庇可変ソレノイドSLhと、庇可変作動口97aに入球したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第2の普図2用センサSE222(図15参照)が配設されている。ここで、庇可変ソレノイドSLhおよび第2の普図2用センサSE222は、主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、主制御CPU60aは、検出判定処理において、第2の普図2用センサSE222からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、庇可変作動口97aへのパチンコ球の入球が発生した場合)に、払出制御基板61に対して払出情報信号としての賞球払出指令コマンドを出力して、球払出装置12Bに規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出させる。また、普図入力処理において、作動入球情報としての各種乱数値(第2の普図当り判定用乱数、第2の普図決定用乱数および第2の普図変動パターン振分用乱数の各値)を取得すると共に主制御RAM60cの第2作動記憶領域に記憶する。なお、主制御RAM60cの第2作動記憶領域は、第2の普図2用センサSE222または前述した第1の普図2用センサSE221からの検出信号の入力があったと判定された場合に作動入球情報を作動保留情報として予め定めた上限数(実施例では、4個)まで時系列に従って記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、検出判定処理において第2の普図2用センサSE222からの検出信号の入力があったと判定された場合には、第1の普図2用センサSE221からの検出信号の入力があった場合と同様の制御処理を実行するよう構成されている。
(普通入賞部98,99について)
図12に示すように、第1普通入賞部98は、パチンコ球が入賞可能な第1普通入賞口98aが上方へ向けて常時開口するよう設けられており、かつ遊技領域20a(第1球流下経路21a)における左ゲート部91の下方位置に配設されている。すなわち、実施例2のパチンコ機10は、左固定作動口91aを通過したパチンコ球が比較的高い頻度で第1普通入賞口98aに入球し得る(他の作動口92aを通過したパチンコ球よりも高い頻度で入球し得る)よう構成されている。また、第2普通入賞部99は、パチンコ球が入賞可能な第2普通入賞口99aが上方へ向けて常時開口するよう設けられており、かつ遊技領域20aにおける装飾体100の左下方(遊技領域20aの左下縁部)に配設されており、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が第2普通入賞口99aに入球し得るよう構成されている。第1普通入賞部98には、第1普通入賞口98aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第1普通入賞検出センサSE28(図15参照)が夫々設けられている。また、第2普通入賞部99には、第2普通入賞口99aに入賞(入球)したパチンコ球を検出する入球検出センサ(入球検出手段)としての第2普通入賞検出センサSE29(図15参照)が夫々設けられている。これらの普通入賞検出センサSE28,SE29は、前記主制御基板60(主制御CPU60a)と電気的に接続されている。そして、普通入賞検出センサSE28,SE29からの検出信号が主制御基板60(主制御CPU60a)に入力されることを賞球の払出条件として、該主制御基板60(主制御CPU60a)が賞球の払い出しを決定し、前記払出制御基板61に対して賞球払出指令コマンドを出力して、前記球払出装置12Bに規定個数のパチンコ球(賞球)を払い出させるようになっている。
(過剰入球エラーの判定(第2判定処理)について)
実施例2のパチンコ機10は、固定作動口(入球口)91a,96aへの入賞頻度が過剰に発生する状態を「作動入球エラー(過剰入球エラー)」と判定し得るように構成されている。ここで、実施例2では、作動入球エラーが発生したかの判定において、単位時間を計測する計測カウンタを用いない代わりに、パチンコ球(遊技媒体)を検出可能な遊技球検出センサ(遊技媒体検出手段)SE26,SE29による検出回数を計数する導入数カウンタを用い、該導入数カウンタの値が所定回更新される毎に(すなわち、遊技球検出センサSE26,SE29により検出されるパチンコ球の数が所定数増加する毎に)、第3バッファを構成する複数の第3記憶領域PA3の内で主制御CPU60a(領域指定手段)が指定する更新領域を変更するよう構成されている。そして、主制御CPU60a(異常判定手段)が、複数の第3記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の第3記憶領域PA3に記憶された入球検出センサ(状態検出手段)SE21,SE242による検出回数の合計回数に基づいて、作動入球エラー(第1の作動入球エラー、第2の作動入球エラー)が発生したかを判定するよう構成されている。
実施例2のパチンコ機10は、第1球流下経路21aを流下して装飾体100に設けられた球導入通路101に入球したパチンコ球だけが振分転動部96に導かれ、かつ振分転動部96に導かれたパチンコ球のうち約30パーセントのパチンコ球が振分固定作動口96aへと入球し得るよう構成されている。すなわち、振分固定作動口96aに入球するパチンコ球の数が、球導入通路101に入球したパチンコ球の数よりも多い場合には、振分固定作動口96aに対して強制的にパチンコ球を入球させる不正行為が行われた可能性が極めて高いと判断できる。また、球導入通路101に入球したパチンコ球が30パーセントを遥かに超える確率(例えば75パーセント等)で振分固定作動口96aに入球する場合にも、振分固定作動口96aに対して強制的にパチンコ球を入球させる不正行為が行われた可能性が高いと判断できる。そこで、実施例2のパチンコ機10は、球導入通路101を通過するパチンコ球を検出する球導入検出センサSE26による検出回数を計数する導入数カウンタによる値(球導入検出センサSE26による検出回数に対応する値)に基づいて、球導入通路101を通過するパチンコ球の数が所定数(実施例では5個)増加するまでの期間(予め定めた単位計数期間)を計測する。そして、判定対象期間において、単位計数期間のうちに振分固定作動口96aへの入球が所定の許容上限数(実施例2では34個)を超える回数発生した状態を、「第1の作動入球エラー(過剰入球エラー)」として判定し得るよう構成されている。また、主制御CPU60aは、判定対象期間において、連続する2以上の単位計数期間に相当する基準計数期間(実施例2では球導入通路101を通過するパチンコ球の数が50個増加するまでの期間)のうちに振分固定作動口96aへの入賞が合計で所定の許容上限数(実施例2では34個)を超える回数発生した状態も、同様に「第1の作動入球エラー(過剰入球エラー)」として判定し得るよう構成されている。なお、第1の作動入球エラーの「判定対象期間」は、第1の作動入球エラーが発生したかの判定(定期判定処理)が球導入検出センサSE26により検出されるパチンコ球の数が所定数増加する毎に実行される期間であり、当該「判定対象期間」の期間内で主制御CPU60aが単位計数期間を計測するようになっている。
また、実施例2では、判定対象期間において単位計数期間のうちに左固定作動口91aへの入球が所定の許容上限数(実施例2では34個)を超える回数発生した状態を、「第2の作動入球エラー(過剰入球エラー)」として判定し得るよう構成されている。なお、実施例2のパチンコ機10は、左ゲート部91に設けられた左固定作動口91aへの入球を狙ってパチンコ球を第1球流下経路21aに打ち出す所謂「左打ち」の遊技形態で遊技を行う場合に、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が所定の確率で第1普通入賞口98aや第2普通入賞口99aに入賞するよう構成されている。そこで、実施例2のパチンコ機10では、第2普通入賞口99aに入賞するパチンコ球を検出する第2普通入賞検出センサSE29による検出回数を計数する導入数カウンタを用い、該導入数カウンタによる値(第2普通入賞検出センサSE29による検出回数に対応する値)に基づいて、第2普通入賞口99aに入賞するパチンコ球の数が所定数(実施例では5個)増加するまでの期間(予め定めた単位計数期間)を計測する。なお、第2の作動入球エラーの「判定対象期間」は、第2の作動入球エラーが発生したかの判定(定期判定処理)が第2普通入賞検出センサSE29により検出されるパチンコ球の数が所定数増加する毎に実行される期間であり、当該「判定対象期間」の期間内で主制御CPU60aが単位計数期間や基準計数期間を計測するようになっている。なお、第2の作動入球エラーの「判定対象期間」は、当該第2の作動入球エラーの発生を契機として終了する点で、前述した第1の作動入球エラーの判定が行われる判定対象期間とは必ずしも一致しない。ここで、主制御CPU60a(異常判定手段)による第2の作動入球エラーが発生したかの判定では、第1の作動入球エラーが発生したか否かの判定と基本的に同じ処理(後述する図14の各処理)が実行される。そこで、過剰入球エラーが発生したかの判定に関する以下の説明では、第1の作動入球エラーの判定について説明し、第2の作動入球エラーの判定については説明を省略する。
図13に示すように、過剰入球エラー判定用記憶部には、導入数カウンタの値を記憶する導入数記憶領域PAxが設けられると共に、第2の普図4用センサSE242による検出回数を第1の作動入球エラーの判定用に記憶するための第3バッファと、普図1用センサSE21による検出回数を第2の作動入球エラーの判定用に記憶するための第4バッファ(複数の第4記憶領域PA4)とが設けられている(この第4バッファについては説明を省略する)。第3バッファには、複数の第3記憶領域(格納エリア)PA3が設けられており、各第3記憶領域PA3に対して第2の普図4用センサSE242による検出回数を夫々記憶可能に構成されている。具体的に、第3バッファには、領域番号「0000H」〜「000AH」が割り当てられた合計10個の第3記憶領域PA3が備えられている。これに対し、主制御CPU60aは、第2の普図4用センサSE242による検出回数の更新対象となる第3記憶領域PA3を条件に応じて1個ずつ指定し、第2の普図4用センサSE242による検出が発生する毎に、当該検出の発生時点で指定されている第3記憶領域PA3に記憶される検出回数を更新するようになっている。そして、主制御CPU60aは、第2の普図4用センサSE242による検出が発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第3記憶領域PA3(更新領域)に記憶された検出回数に基づいて、第1の作動入球エラーが発生したかを判定する(入賞時判定処理を行う)よう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位計数期間の経過毎(球導入検出センサSE26により検出される遊技球の数が5個増加する毎)に、更新順序が連続する2以上(実施例2では10個全て)の第3記憶領域PA3に記憶された検出回数の合計回数に基づいて、第1の作動入球エラーが発生したかを判定する(定期判定処理を行う)よう構成されている。
主制御CPU60aは、振分固定作動口96aへの入賞頻度が過剰であるかの判断に用いる単位計数期間(実施例2では球導入検出センサSE26により検出される遊技球の数が5個増加するまでの期間)を計測するための単位計数期間計測処理(後述する図14におけるステップS602の処理)を実行するように構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、球導入検出センサSE26によるパチンコ球の検出が発生する毎に値を「1」ずつ増加する導入数カウンタを用い、当該導入数カウンタの値(球導入検出センサSE26により検出されるパチンコ球の数)が所定数(実施例2では5個)増加したか否かに基づいて、単位計数期間が経過したかを判断する(後述する図14におけるステップS607の処理)ようになっている。なお、導入数カウンタによる値は、主制御RAM60c(過剰入球エラー判定用記憶部)に設定される導入数記憶領域PAxに記憶されるようになっている。ここで、主制御CPU60aは、導入数カウンタの値として初期値(実施例2では「0」)を設定して当該導入数カウンタによる計数を開始する(後述する図14におけるステップS613の処理)ことで最初の単位計数期間の計測を開始(すなわち、判定対象期間を開始)して以降、磁気検出センサエラー(別の異常)または当該普通入賞エラー(所定の異常)が発生しない限り、パチンコ機10の電源が遮断されるまで単位計数期間を連続的に設定し続ける。この場合に、導入数カウンタの値が最大値(実施例2では「5」)となって単位計数期間を終了するのと同時に次の単位計数期間を開始するようになっている(この場合には、値を最大値「5」のまま維持し、次に球導入検出センサSE26によるパチンコ球の検出が発生して値を更新する際に、値を最大値「5」から「1」に更新する)。ここで、主制御CPU60aは、パチンコ機10の電源が投入されたこと(電源スイッチがON操作されたこと)を契機として、または、第1の作動入球エラーが発生したことを契機として、判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(後述する図14におけるステップS611〜S613の処理)を実行するように構成されている。
また、主制御CPU60aは、更新領域として指定する第3記憶領域PA3を単位計数期間の経過毎(導入数カウンタの値が最大値となる毎)に変更するポインタ変更処理(後述する図14におけるステップS608の処理)を実行するように構成されている。なお、過剰入球エラー判定用記憶部には、複数の第3記憶領域PA3の何れかと一対一で対応するポインタ値を記憶するためのポインタ記憶領域PApが設定されており、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApのポインタ値に対応する第3記憶領域PA3を更新領域として指定(後述する図14におけるステップS608およびステップS611の処理)するようになっている。すなわち、主制御CPU60aは、ポインタ記憶領域PApに記憶されるポインタ値をポインタ変更処理において更新(変更)することで、更新されたポインタ値に対応する第3記憶領域PA3を新たに更新領域として指定するよう構成されている。ここで、主制御CPU60aは、ポインタ変更処理を実行する毎に、最小値「0」から最大値「9」までの整数に対応するポインタ値を1ずつ繰り上げ、かつ最大値「9」の次に値を最小値「0」に戻すことで、ポインタ値の更新順序を循環させるよう構成されている。これに対し、過剰入球エラー判定用記憶部の第3バッファに設定される合計10個の第3記憶領域PA3は、最小値「0」から最大値「9」までの各ポインタ値に対して領域番号が小さい順に一対一で対応付けされており、ポインタ値の最小値となる「0」に対応する領域番号「0000H」の第3記憶領域PA3を先頭順位とし、ポインタ値の最大値となる「9」に対応する領域番号「000AH」の第3記憶領域PA3を最後尾順位とした順序が定められている。これにより、主制御CPU60aは、複数の第3記憶領域PA3において予め定めた順序に従って、単位計数期間の経過毎に更新領域を変更すると共に、合計10個の第3記憶領域PA3の内で最後尾順位となる領域番号「000AH」の第3記憶領域PA3を更新領域として指定した後には、先頭順位となる領域番号「0000H」の第3記憶領域PA3を更新領域に指定することで、該更新領域として指定する第3記憶領域PA3を合計10個の第3記憶領域PA3において循環させるように構成されている。なお、主制御CPU60aは、導入数カウンタによる値が最大値「5」となる毎(単位計数期間が経過する毎)に、新たに更新領域として指定された第3記憶領域PA3をクリアして記憶される検出回数を0回とするよう構成されている(後述する図14におけるステップS614の処理)。このため、第3記憶領域PA3が更新領域として新たに指定された時点での検出回数は0回となり、検出回数が正確に計数できるようになっている。
ここで、主制御CPU60aは、判定対象期間において導入数カウンタにより連続的に計測される単位計数期間が経過する毎に(ポインタ値を更新する毎に)、更新順序が連続する2以上(10個)の各第3記憶領域PA3に記憶されている検出回数に基づいて第1の作動入球エラーが発生したかの定期判定処理(後述する図14におけるステップS609の処理)を実行するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、単位計数期間が終了するタイミングで行う定期判定処理として、該判定の直前まで更新領域として指定されていた第3記憶領域PA3と、この第3記憶領域PA3に対して更新順序が逆順に連続(時間が遡る方向に連続)する少なくとも1個の第3記憶領域PA3とを含む2以上の第3記憶領域PA3(実施例2では全ての第3記憶領域PA3)に記憶されている検出回数の合計回数が、許容上限数(実施例3では34回)を超える回数であるかにより、第1の作動入球エラーが発生したかを判定するよう構成されている。これにより、実施例2のパチンコ機10は、振分固定作動口96aに対するパチンコ球の入球頻度が高くなる状況が比較的長い時間(1回の単位計数期間よりも長い時間)に亘って継続した場合に、不正行為の可能性がある第1の作動入球エラーの発生を判定することができるよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーの発生を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される作動入球エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)の設定値を「0」から「1」に変更する(後述する図14におけるステップS610の処理)ことで、第1の作動入球エラーが発生したことを示す情報を記憶するよう構成されている。
また、主制御CPU60aは、判定対象期間において第2の普図4用センサSE242による検出を契機として、更新領域とされている第3記憶領域PA3に記憶される検出回数(すなわち、設定中の1回の単位計数期間内での検出回数)を更新する検出回数更新処理(後述する図14におけるステップS603〜S605の処理)を実行し、この検出回数更新処理を行う毎に(振分固定作動口96aへの入球が発生する毎に)、更新領域に記憶される検出回数に基づいて第1の作動入球エラーが発生したことを判定する入賞時判定処理(後述する図14におけるステップS606の処理)を実行するよう構成されている。具体的に、主制御CPU60aは、第2の普図4用センサSE242による検出が発生する毎に行う入賞時判定処理として、該判定の時点で設定されている単位計数期間内に発生した第2の普図4用センサSE242による検出の回数(すなわち、更新領域に記憶されている検出回数)が許容上限数を超える回数であるかを判定するよう構成されている。このため、実施例2のパチンコ機10は、判定対象期間において、球導入通路101を通過するパチンコ球の数との関係を考慮した場合に振分固定作動口96aに対するパチンコ球の入賞個数が多数に及ぶような状況が発生すると、入賞が発生したタイミングで早期に第1の作動入球エラーの発生を判定することができるよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーの発生を判定した場合に、主制御RAM60cに記憶される作動入球エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)の設定値を「0」から「1」に変更する(後述する図14におけるステップS610の処理)ことで、第1の作動入球エラーが発生したことを示す情報を主制御RAM60cに記憶するよう構成されている。
過剰入球エラー判定用記憶部の第3バッファは、50個のパチンコ球が球導入検出センサSE26により検出されるまでの期間に生じた第2の普図4用センサSE242による検出回数の合計回数を、球導入検出センサSE26により5個のパチンコ球が検出されるまでの期間毎に分けて10個の第3記憶領域PA3に記憶可能に構成されている。これに対し、主制御CPU60aは、更新領域に指定される更新順序が循環するように設定された合計10個の第3記憶領域PA3のうちで最も古い時期の検出回数が記憶されている第3記憶領域PA3を、単位計数期間毎に新たな更新領域として指定するよう構成されている。すなわち、設定中の単位計数期間が経過すると、判定対象期間において球導入検出センサSE26により検出されるパチンコ球の数が50個に達するまでの間を除き、その時点以前に最も近いタイミングで球導入検出センサSE26に検出されたパチンコ球から数えて、50個前に球導入通路101を通過したパチンコ球が球導入検出センサSE26に検出されてから45個前に球導入通路101を通過したパチンコ機が球導入検出センサSE26に検出されるまでの単位計数期間に生じた第2の普図4用センサSE242による検出回数(最も古い検出回数)を記憶した第3記憶領域PA3が、当該時点から1分間(単位計数期間)に亘って新たな更新領域として指定される。なお、新たに指定された更新領域は、検出回数がクリアされた上で用いられる。
次に、主制御CPU60aによる第1の作動入球エラー(過剰入球エラー)の判定に関する各処理について、図14(第2判定処理)を参照して具体的に説明する。
先ず、ステップS601において、主制御CPU60aは、導入数カウンタが未設定となっているか否かを判定する。ここで、導入数カウンタが設定されている状態(判定対象期間)とは、導入数カウンタを用いた導入球計数処理(ステップS602)が定期的に(4ms毎に)実行されている状態である。そして、主制御CPU60aは、導入数カウンタが設定されていると判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS602の導入球計数処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS601において導入数カウンタが未設定であると判定した場合(肯定判定の場合)には、後述する判定対象期間開始処理(ステップS611〜S613)へと移行する。
次に、主制御CPU60aは、ステップS602の導入数計数処理において、球導入検出センサSE26による検出が発生したか(図7におけるステップS303の検出判定処理において球導入検出センサSE26からの検出信号の入力が確認されたか)を判定し、球導入検出センサSE26による検出が発生したと判定する場合には導入数カウンタの値を1加算する一方、球導入検出センサSE26による検出が発生しなかったと判定する場合には導入数カウンタの値を変更しない。そして、主制御CPU60aは、このステップS602の導入球計数処理を終了すると、続くステップS603へと移行する。なお、導入数カウンタは、後述するステップS613において導入数カウンタが設定される際に、初期値としての「0」が値として設定され、以降、値が最大値「5」に達した状態から導入球計数処理(ステップS602)に応じて値を1加算する場合には、初期値に「0」に1加算した値「1」へと更新される。
主制御CPU60aは、単位計数期間計測処理(ステップS602)において単位計数期間の計測(導入数カウンタの値の更新)を行った後、ステップS603へと移行する。主制御CPU60aは、ステップS603からステップS605までにおいて、第2の普図4用センサSE242による検出の発生に応じて更新領域(第3記憶領域PA3)に記憶された検出回数を更新する検出回数更新処理を実行する。具体的に、ステップS603では、検出判定処理(図7におけるステップS303の処理)での判定結果に基づいて、第2の普図4用センサSE242からの検出信号が入力されたと判定した場合(肯定判定の場合)に、ステップS604およびステップS605の各処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS604において、ポインタ記憶領域PApに記憶されているポインタの値に対応する第3記憶領域PA3が複数のうち何れの第3記憶領域PA3であるかを特定する。また、主制御CPU60aは、ステップS605において、ステップS604で特定した第3記憶領域PA3(更新領域)に記憶される検出回数を1加算する(更新する)。そして、ステップS603からステップS605までの検出回数更新処理が終了すると、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーが発生したか否かの入賞時判定処理(ステップS606)へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS603の処理において第2の普図4用センサSE242からの検出信号が何れも入力されなかったと判定した場合(否定判定の場合)には、後述するステップS607の処理へと移行する。
ステップS606において、主制御CPU60aは、設定中の単位計数期間内での検出回数が予め定めた許容上限数(34回)を超えているか否かを判定する入賞時判定処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、このステップS606において、更新領域(所定の第3記憶領域PA3)に記憶されている検出回数を確認し、確認した検出回数(設定中の単位計数期間内での検出回数)が34回以下であれば、該検出回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS607の処理へと移行する一方、確認した検出回数(設定中の単位計数期間内での検出回数)が35回以上であれば、該検出回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS610へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS606において肯定判定することで、第1の作動入球エラーが発生したことを判定するよう構成される。そして、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーの発生をステップS606で判定した場合には、当該第1の作動入球エラーの発生を示す作動入球エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)をステップS610において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた作動入球エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
主制御CPU60aは、前述したステップS603の処理(検出回数判定処理の一部)または前述したステップS606の処理(入賞時判定処理の一部)において否定判定した場合に、ステップS607の処理に移行する。そして、このステップS607において、主制御CPU60aは、導入数カウンタの値が最大値(「5」)に達したかを判定する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS607において導入数カウンタの値が最大値であると判定する場合(すなわち、単位計数期間での球導入検出センサSE26による検出回数が5個に達したと判定する場合)に、ステップS608に移行する。
ステップS608において、主制御CPU60aは、単位計数期間の経過に応じてポインタ値を更新する。なお、ポインタ値は、前述したように、検出回数を更新する対象となる更新領域として何れかの第3記憶領域PA3を指定するための値であり、最小値「0」から最大値「9」までの整数の中で、予め定めた順序に従って値が更新される。具体的に、ポインタ値は、後述するステップS611において最小値としての「0」が設定された後、当該ステップS608の処理が行われる毎に、基本的には1ずつ加算され、最大値である「9」に達した場合のみ最小値「0」へと更新される。これにより、第3記憶領域PA3の更新順序がポインタの値に対応して循環するようになっている。なお、実施例2では、入賞時判定処理のステップS606において肯定判定した場合(第1の作動入球エラーが発生したと判定した場合)にステップS607およびステップS608の各処理を行わないよう構成されているが、ステップS606において肯定判定した場合にステップS607およびステップS608の各処理を実行するよう構成してもよい。
そして、ステップS608の処理が終了すると、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーが発生したか否かの定期判定処理(ステップS609)を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS609において、10個の第3記憶領域PA3に記憶されている検出回数の合計回数を計算し、該合計回数が予め定めた許容上限数(34回)を超えているか否かを判定する。そして、合計回数(計測が終了した基準計数期間内での検出回数)が34回以下であれば、合計回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS614の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS609において、検出回数の合計回数が35回以上であれば、合計回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS610へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS609において、基準計数期間(20分)における検出回数が許容上限数である34回を超えているか否かにより、第1の作動入球エラーが発生したか否かを判定するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーの発生をステップS609で判定した場合には、当該第1の作動入球エラーの発生を示す作動入球エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)をステップS610において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた作動入球エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。なお、前述した入賞時判定処理のステップS606において検出回数が許容上限数を超えていると判定される場合には、定期判定処理において判定対象とされる検出回数の合計回数も許容上限数を超えることから、実施例2では、入賞時判定処理において第1の作動入球エラーが発生したと判定した場合には、定期判定処理による第1の作動入球エラーが発生したかの判定を行わないよう構成されている。
ここで、主制御CPU60aは、入賞時判定処理(ステップS606)または定期判定処理(ステップS609)の何れかにおいて第1の作動入球エラーが発生したと判定し、作動入球エラー判定フラグを「1」に設定すると、現在の判定対象期間を終了して新たな判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(ステップS611、ステップS612およびステップS613)を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、ステップS611において、ポインタ値として最小値「0」を設定することで、ポインタ値に対応して更新領域に指定される第3記憶領域PA3が領域番号「0000H」の第3記憶領域PA3となるように設定する。次に、主制御CPU60aは、ステップS612において、10個の第3記憶領域PA3の全てに記憶される検出回数が0回となるよう各第3記憶領域PA3を初期化する。次に、主制御CPU60aは、ステップS613において、導入数カウンタの値として初期値である「0」を設定して、当該導入数カウンタによる計測を開始させる。なお、前述したステップS601において肯定判定した場合(導入数カウンタが未設定の場合)には、当該判定対象期間開始処理(ステップS611、ステップS612およびステップS613)に移行して、判定対象期間を開始させる。
なお、主制御CPU60aは、ステップS609の処理において第1の作動入球エラーが発生していないと判定する場合(否定判定する場合)に、新たに更新領域として指定された第3記憶領域PA3の初期化を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS614において、前述したステップS608でのポインタ値の更新による新たなポインタ値に対応する第3記憶領域PA3(新たな更新領域)を特定すると共に、特定した第3記憶領域PA3(更新領域)に記憶されている検出回数(すなわち、前回更新領域に指定された際に記憶された検出回数)をクリアする。
(作動入球エラーの発生に伴う報知について)
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力される作動入球エラー指定コマンドや作動入球エラー指定コマンドに基づいて、作動入球エラーの発生を周知させるための作動入球エラー報知を統括的に制御するよう構成されている。演出制御CPU65aは、図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御することで、発生した第1または第2の作動入球エラーに応じた作動入球エラー報知を実行させる。すなわち、演出手段として用いられる図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19は、作動入球エラー報知を実行する報知手段として機能している。ここで、報知手段としての図柄表示装置17は、第1の作動入球エラーおよび第2の作動入球エラーの各過剰入球エラーに対応する場合には、表示部17aにおいて飾図を視認し得る形態で、表示部17aの一部領域のみを用いて、エラー報知としての表示(小エラー表示)を実行するようになっている。なお、これらのエラー報知として図柄表示装置17に表示される情報や報知期間については、実施例1で説明した「始動入賞エラー」や「普通入賞エラー」と基本的に同じであるため、実施例2では説明を省略する。
(実施例2の作用)
次に、前述した実施例2に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
(過剰入球エラー(第1の作動入球エラー)発生時について)
遊技領域20aに設けられる振分転動部96は、装飾体100において球導入通路101を通過したパチンコ球のみが導かれると共に、振分固定作動口96aおよび第2アウト口96bが常に開口するよう設けられており、振分転動部96に導かれたパチンコ球の約30パーセントのみが振分固定作動口96aに入球し、残りの約70パーセントは第2アウト口96bに入球する構成となっている。そして、例えば、不正行為者が機外部から振分転動部96に多数のパチンコ球を直接投入し、または遊技領域20aに侵入させた不正具を利用して振分転動部96に改変を施した場合には、不正行為者が遊技領域20aに打ち出したパチンコ球を高確率で振分固定作動口96aへ入球させることが可能な状態となり、不正行為に応じて賞球の払い出しや当り判定の機会が発生し得る。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、所定の期間(球導入検出センサSE26による検出回数が5個増加するまでの単位計数期間、および球導入検出センサSE26による検出回数が50個増加するまでの基準計数期間)に、第2の普図4用センサSE242からの検出信号の入力が35回以上発生すると、第1の作動入球エラーの発生を判定する。具体的に、主制御CPU60aは、過剰入球エラー判定用記憶部の第3バッファを構成する複数の第3記憶領域PA3のうち1個の第3記憶領域PA3を、ポインタの値に応じて更新領域として指定する。そして、導入数カウンタの値(球導入検出センサSE26による検出回数)が5(所定数)増加する毎にポインタの値を変更して、更新領域として指定する第3記憶領域PA3を予め定めた更新順序に従って変更していく。これにより、単位計数期間毎に異なる第3記憶領域PA3を対象として第2の普図4用センサSE242による検出回数が更新される。そして、主制御CPU60aは、1個の第3記憶領域PA3に記憶される第2の普図4用センサSE242による検出回数に基づいて、第1の作動入球エラーが発生したか否かを判定すると共に、更新順序が連続する2以上(実施例1では10個全て)の第3記憶領域PA3に記憶される検出回数の合計回数に基づいて、第1の作動入球エラーが発生したか否かを判定する。
例えば、不正行為者が前枠13を不正に開放して振分転動部96に多数のパチンコ球を機外部から直接投入することで、球導入通路101を通過する全てのパチンコ球を振分固定作動口96aへ入球させて短期間のうちに多くの賞球や普図当り判定の機会を不正に獲得しようとする場合には、複数の第3記憶領域PA3のうちで主制御CPU60aがポインタ値に対応して指定する更新領域に記憶される第2の普図4用センサSE242による検出回数が、導入数カウンタの値が5増加する間(球導入検出センサSE26による検出回数が5増加する間)に許容上限数としての34回を超え、35回に達する。主制御CPU60aは、第2の普図4用センサSE242による検出が発生する毎に入球時判定処理(図14のステップS606)を実行し、更新領域に記憶される検出回数として許容上限数を超える35回以上の検出回数が記憶された場合に、第1の作動入球エラーが発生したと判定する。
また例えば、不正行為者が振分転動部96に改変を施すことで、球導入通路101を通過するパチンコ球を高確率で振分固定作動口96aへ入球させて不正に賞球を獲得しようとする場合には、更新領域として指定される1個の第3記憶領域PA3に記憶される検出回数は許容上限数に達しないものの、更新順序が連続する2以上の第3記憶領域PA3に記憶される検出回数は、許容上限に達する。これに対し、主制御CPU60aは、導入数カウンタの値(球導入検出センサSE26による検出回数)が5増加する毎に(単位計数期間の経過毎に)定期判定処理(図14のステップS609)を実行し、第3バッファを構成する複数(10個)の第3記憶領域PA3の内で、直前まで更新領域として指定されていた第3記憶領域PA3を含みかつ更新順序が連続する2以上(実施例2では10個全て)の第3記憶領域PA3に記憶された検出回数の合計回数が許容上限数を超える35回以上であった場合に、第1の作動入球エラーが発生したと判定する。
そして、主制御CPU60aは、第1の作動入球エラーの発生を判定した場合に、コマンド入出力処理(ステップS109)において、作動入球エラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、作動入球エラー指定コマンドの入力に応じて、第1の作動入球エラーの発生を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、第1の作動入球エラーが発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、作動入球エラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、作動入球エラー指定コマンドを入力した場合に、報知手段17,18,19での第1の作動入球エラー報知を実行開始させる。ここで、図柄表示装置17での具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、エラーの種類を示す種別表示(「過剰入球エラー(振分固定作動口)α回」の文字)を表示させる。そして、演出制御CPU65aは、過剰入球エラー報知の開始から30000msが経過した時点でスピーカ18および枠ランプ19によるエラー報知のみを終了させる一方、図柄表示装置17によるエラー報知は電源断まで終了させないようにする。
すなわち、実施例2に係るパチンコ機10は、振分固定作動口96a(または左固定作動口91a)に入球したパチンコ球(所定の状態)を検出する第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)と、該第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)による検出回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する主制御CPU60aとを備えている。また、第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)による検出回数を記憶可能な複数の第3記憶領域PA3により構成される第3バッファが過剰入球エラー判定用記憶部に設けられている。そして、主制御CPU60aは、複数の第3記憶領域PA3の内から更新領域を指定し、第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)による検出を契機として更新領域が記憶する検出回数を更新する。ここで、主制御CPU60aは、複数の第3記憶領域PA3において予め定めた更新順序に従って、球導入検出センサSE26(第2普通入賞検出センサSE29)により検出されるパチンコ球の数が所定数増加する毎に更新領域を変更すると共に、最後尾順位の第3記憶領域PA3を更新領域として指定した後には、先頭順位の第3記憶領域PA3を更新領域として指定することで、複数の第3記憶領域PA3において更新領域を循環させる。これに対し、主制御CPU60aは、複数の第3記憶領域PA3の内で更新順序が連続する2以上の第3記憶領域PA3に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラーが発生したかを判定する。すなわち、過剰入球エラーが発生したかの判定対象期間を一部ずつ定期的に更新することで、過剰入球エラーの発生を厳密に判定することが可能となる。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、過剰入球エラーが発生したことを主制御CPU60aが判定した場合に、当該主制御CPU60aが複数の第3記憶領域PA3の記憶内容を初期化する。すなわち、過剰入球エラーが1回発生するのに対して主制御CPU60aが当該過剰入球エラーの発生を連続的に複数回判定するのを防ぐことができるから、異常の発生回数を正確に把握し得る。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、当該パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として、主制御CPU60aによる検出回数の更新が可能な判定対象期間に移行する。すなわち、電源投入を契機として判定対象期間に移行することで、所定の異常が発生するタイミングに関わらず当該所定の異常の発生を把握できる。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)による検出を契機として主制御CPU60aが遊技者に有利な遊技状態を生起する。すなわち、第2の普図4用センサSE241(普図1用センサSE21)に対してパチンコ球を強制的に入球させて有利な遊技状態を不正に生起させようとする行為が行われた状態を、過剰入球エラーが発生した状態として判定することができる。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、左固定作動口91aや右固定作動口92aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの内側へ案内される一方、振分固定作動口96aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの外側へ案内される。すなわち、同一の図柄表示装置17に図柄を表示させる契機となる複数の固定作動口91a,92a,96aのうち何れかの固定作動口91a,92aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの内側へ案内され、他の固定作動口96aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの外側へ案内される構成により、遊技の興趣を高め得る。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、磁気検出センサエラーが発生したことを主制御CPU60aが判定した場合において、主制御CPU60aによるタイマ割込処理の実行を当該主制御CPU60aが停止する。すなわち、磁気検出センサエラーの発生後において遊技店側または遊技者側に生じ得る不利益を確実に防ぐことができる。
また、実施例2に係るパチンコ機10は、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19が過剰入球エラー報知を実行するように構成されており、スピーカ18および枠ランプ19による過剰入球エラー報知を所定時間の経過に応じて終了させる一方で、図柄表示装置17による過剰入球エラー報知は所定時間の経過後も継続する。すなわち、所定時間が経過するまでの間に過剰入球エラーが発生したことを明確に報知し得ると共に、所定時間の経過に伴って当該パチンコ機10での報知態様を容易に変化させることができる。
次に、実施例3について図9および図16を参照して説明する。なお、以下の説明において、実施例1および実施例2で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。実施例3に係るパチンコ機10は、遊技盤20(遊技領域20a)の構成等は前述した実施例2のパチンコ機10と同じ構成であり、過剰入球エラーの判定に係る制御内容(図16参照)が実施例2のパチンコ機10と相違している(第3判定処理)。具体的に、実施例3に係るパチンコ機10では、主制御CPU60aが行う制御処理として、所定時間内における複数の入球口98a,99aへの入球回数を合算して主制御RAM60cの複数の記憶領域に記憶可能に構成され、各記憶領域に記憶した入球回数(複数の入球検出センサSE28,SE29による同種合算検出回数)に基づいて、「過剰入球エラー」が発生したかの判定を行う(図16参照)ようになっている。なお、実施例3に係るパチンコ機10が備える複数の記憶領域(バッファ)は、前述した実施例1の第1バッファと同じであるため、以下、実施例3において「過剰入球エラー」の判定に用いる複数の記憶領域を夫々「第1記憶領域PA1」と称すると共に、複数の第1記憶領域PA1からなるバッファを「第1バッファ」と称して説明することとする。
ここで、実施例3において主制御CPU60aは、普通入賞検出センサSE28,SE29(状態検出手段、入球検出手段)による検出を契機として、過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサの検出を契機として、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生したかを判定する第2の異常判定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、磁気検出センサエラーが発生したと判定した場合において、遊技に関する所定の制御処理の実行を停止する(遊技停止させる)停止手段として機能している。また、過剰入球エラーが発生したかの判定に関して、実施例3の主制御CPU60aは、複数の記憶領域の内から更新領域を指定する領域指定手段として機能している。また、主制御CPU60aは、入球検出センサSE28,SE29による検出を契機として、当該主制御CPU60aにより指定された更新領域(記憶領域)が記憶する検出回数を更新する検出回数更新手段として機能している。
(過剰入球エラーの判定(第3判定処理)について)
実施例3のパチンコ機10は、複数の入球口98a,99aの少なくとも一方への入賞頻度が過剰に発生する状態を「過剰入球エラー」と判定し得るように構成されている。ここで、主制御CPU60aは、判定対象期間において、連続する2以上の単位時間(実施例3では1分)に相当する基準時間(実施例3では20分)のうちに第1普通入賞口98aおよび第2普通入賞口99aへの入賞が合計で所定の許容上限数(実施例3では39個)を超える回数発生した状態を「第2の普通入賞エラー(過剰入球エラー)」として判定し得るよう構成されている。また、主制御CPU60aは、判定対象期間において、単位時間(実施例3では1分)のうちに第1普通入賞口98aおよび第2普通入賞口99aへの入賞が合計で所定の許容上限数(実施例3では39個)を超える回数発生した状態も「第2の普通入賞エラー(過剰入球エラー)」として判定し得るよう構成されている。
実施例3では、過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファに、同種の入球口に夫々対応する複数の同種の入球検出センサとしての第1および第2普通入賞検出センサSE28,SE29による各検出回数を区別なく合計して第2の普通入賞エラーの判定用に記憶するようになっている。この第1バッファには、複数の第1記憶領域(格納エリア)PA1が設けられており、各第1記憶領域PA1に対して第1および第2普通入賞検出センサSE28,SE29による合計の検出回数(以下の説明では便宜上、「同種合算検出回数」と称する)を夫々記憶可能に構成されている。具体的に、第1バッファには、領域番号「0000H」〜「0013H」が割り当てられた合計20個の第1記憶領域PA1が備えられている。これに対し、主制御CPU60aは、第1および第2普通入賞検出センサSE28,SE29による同種合算検出回数の更新対象となる第1記憶領域PA1を条件に応じて1個ずつ指定し、第1普通入賞検出センサSE28による検出および第2普通入賞検出センサSE29による検出のうち何れかが発生する毎に、当該検出の発生時点で指定されている第1記憶領域PA1に記憶される同種合算検出回数を更新するようになっている。そして、主制御CPU60aは、第1普通入賞検出センサSE28による検出および第2普通入賞検出センサSE29による検出のうち何れかが発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶された同種合算検出回数に基づいて、第2の普通入賞エラーが発生したかを判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位時間の経過毎に、更新順序が連続する2以上(実施例3では20個全て)の第1記憶領域PA1に記憶された同種合算検出回数の合計回数に基づいて、第2の普通入賞エラーが発生したかを判定するよう構成されている。
次に、主制御CPU60aによる第2の普通入賞エラー(過剰入球エラー)の判定に関する各処理について、図16(第3判定処理)を参照して具体的に説明する。
先ず、ステップS701において、主制御CPU60aは、計時カウンタが未設定となっているか否かを判定する。ここで、計時カウンタが設定されている状態(判定対象期間)とは、計時カウンタを用いた単位時間計時処理(ステップS702)が定期的に(4ms毎に)実行されている状態である。そして、主制御CPU60aは、計時カウンタが設定されていると判定した場合(否定判定の場合)には、ステップS702の単位時間計時処理へと移行して、計時カウンタの値を1減算する。なお、計時カウンタは、後述するステップS713において計時カウンタが設定される際に、初期値としての「14999」が値として設定された後、単位時間計時処理(ステップS702)が実行される毎に(4ms毎に)値が1ずつ減算され、最終値「0」に達した場合のみ初期値「14999」へと更新される。一方で、主制御CPU60aは、ステップS701において計時カウンタが未設定であると判定した場合(肯定判定の場合)には、後述する判定対象期間開始処理(ステップS711〜ステップS713)へと移行する。
主制御CPU60aは、単位時間計測処理(ステップS702)において単位時間の計測(計時カウンタの値の更新)を行った後、ステップS703へと移行する。主制御CPU60aは、ステップS703からステップS705までにおいて、第1普通入賞検出センサSE28による検出および第2普通入賞検出センサSE29による検出のうち何れかの発生に応じて更新領域(第1記憶領域PA1)に記憶された同種合算検出回数を更新する検出回数更新処理を実行する。具体的に、ステップS703では、検出判定処理(図7におけるステップS303の処理)での判定結果に基づいて、第1普通入賞検出センサSE28からの検出信号や第2普通入賞検出センサSE29からの検出信号が入力されたと判定した場合(肯定判定の場合)に、ステップS704およびステップS705の各処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS704において、ポインタ記憶領域PApに記憶されているポインタの値に対応する第1記憶領域PA1が複数のうち何れの第1記憶領域PA1であるかを特定する。また、主制御CPU60aは、ステップS705において、ステップS704で特定した第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶される同種合算検出回数を1加算する(更新する)。そして、ステップS703からステップS705までの検出回数更新処理が終了すると、主制御CPU60aは、第2の普通入賞エラーが発生したか否かの入賞時判定処理(ステップS706)へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS703の処理において第1および第2普通入賞検出センサSE28,SE29からの検出信号が何れも入力されなかったと判定した場合(否定判定の場合)には、後述するステップS707の処理へと移行する。
ステップS706において、主制御CPU60aは、計測中の単位時間(1分)内での同種合算検出回数が予め定めた許容上限数(39回)を超えているか否かを判定する入賞時判定処理を実行する。ここで、主制御CPU60aは、このステップS706において、更新領域(所定の第1記憶領域PA1)に記憶されている同種合算検出回数を確認し、確認した同種合算検出回数(計測中の単位時間内での同種合算検出回数)が39回以下であれば、該同種合算検出回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS707の処理へと移行する一方、確認した同種合算検出回数(計測中の単位時間内での同種合算検出回数)が40回以上であれば、該同種合算検出回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS710へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS706において肯定判定することで、第2の普通入賞エラーが発生したことを判定するよう構成される。そして、主制御CPU60aは、第2の普通入賞エラーの発生をステップS706で判定した場合には、当該第2の普通入賞エラーの発生を示す第2の普通入賞エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)をステップS710において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた第2の普通入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
主制御CPU60aは、前述したステップS703の処理(検出回数判定処理の一部)または前述したステップS706の処理(入賞時判定処理の一部)において否定判定した場合に、ステップS707の処理に移行する。そして、このステップS707において、主制御CPU60aは、計時カウンタの値が最終値(「0」)に達したかを判定する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS707において計時カウンタの値が最終値であると判定する場合(すなわち、単位時間の計測が1分に達したと判定する場合)に、ステップS708に移行する。
ステップS708において、主制御CPU60aは、単位時間の経過に応じてポインタ値を更新する。なお、ポインタ値は、前述したように、同種合算検出回数を更新する対象となる更新領域として何れかの第1記憶領域PA1を指定するための値であり、最小値「0」から最大値「19」までの整数の中で、予め定めた順序に従って値が更新される。具体的に、ポインタ値は、後述するステップS711において最小値としての「0」が設定された後、当該ステップS708の処理が行われる毎に、基本的には1ずつ加算され、最大値である「19」に達した場合のみ最小値「0」へと更新される。
そして、ステップS708の処理が終了すると、主制御CPU60aは、第2の普通入賞エラーが発生したか否かの定期判定処理(ステップS709)を実行する。ここで、主制御CPU60aは、ステップS709において、20個の第1記憶領域PA1に記憶されている同種合算検出回数の合計回数を計算し、該合計回数が予め定めた許容上限数(39回)を超えているか否かを判定する。そして、合計回数(計測が終了した基準時間内での検出回数)が39回以下であれば、合計回数が許容上限数を超えていないと判定し(否定判定し)、後述するステップS714の処理へと移行する。一方で、主制御CPU60aは、ステップS709において、同種合算検出回数の合計回数が40回以上であれば、合計回数が許容上限数を超えていると判定して(肯定判定して)、ステップS710へと移行する。すなわち、主制御CPU60aは、このステップS709において、基準時間(20分)における同種合算検出回数が許容上限数である39回を超えているか否かにより、第2の普通入賞エラーが発生したか否かを判定するよう構成されている。そして、主制御CPU60aは、第2の普通入賞エラーの発生をステップS709で判定した場合には、当該第2の普通入賞エラーの発生を示す第2の普通入賞エラー判定フラグ(過剰入球エラー判定フラグの1種)をステップS710において「1」に設定するように構成されている。これにより、払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けた第2の普通入賞エラー指定コマンドが、エラー情報設定・遊技停止処理(図6)のステップS203において設定され、コマンド入出力処理(図5のステップS109)の実行に伴って払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力される。
ここで、主制御CPU60aは、入賞時判定処理(ステップS706)または定期判定処理(ステップS709)の何れかにおいて第2の普通入賞エラーが発生したと判定し、第2の普通入賞エラー判定フラグを「1」に設定すると、現在の判定対象期間を終了して新たな判定対象期間を開始させる判定対象期間開始処理(ステップS711、ステップS712およびステップS713)を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、ステップS711において、ポインタ値として最小値「0」を設定することで、ポインタ値に対応して更新領域に指定される第1記憶領域PA1が領域番号「0000H」の第1記憶領域PA1となるように設定する。次に、主制御CPU60aは、ステップS712において、20個の第1記憶領域PA1の全てに記憶される同種合算検出回数が0回となるよう各第1記憶領域PA1を初期化する。次に、主制御CPU60aは、ステップS713において、計時カウンタの値として初期値である「14999」を設定して、当該計時カウンタによる計測を開始させる。なお、前述したステップS701において肯定判定した場合(計時カウンタが未設定の場合)には、当該判定対象期間開始処理(ステップS711、ステップS712およびステップS713)に移行して、判定対象期間を開始させる。
なお、主制御CPU60aは、ステップS709の処理において第2の普通入賞エラーが発生していないと判定する場合(否定判定する場合)に、新たに更新領域として指定された第1記憶領域PA1の初期化を実行する。すなわち、主制御CPU60aは、ステップS714において、前述したステップS708でのポインタ値の更新による新たなポインタ値に対応する第1記憶領域PA1(新たな更新領域)を特定すると共に、特定した第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶されている同種合算検出回数(すなわち、前回更新領域に指定された際に記憶された同種合算検出回数)をクリアする。なおこの場合に、主制御CPU60aは、現在の計時カウンタの値をクリアせず、単位時間の計測を引き続き行うようにする。
(第2の普通入賞エラーの発生に伴う報知について)
ここで、演出制御CPU65aは、主制御CPU60aから出力される第2の普通入賞エラー指定コマンド(過剰入球エラー指定コマンド)に基づいて、エラーの発生を周知させるためのエラー報知を統括的に制御するよう構成されている。演出制御CPU65aは、図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19を統括的に制御することで、発生したエラーに応じた第2の普通入賞エラー報知を実行させる。すなわち、演出手段として用いられる図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19は、第2の普通入賞エラーエラー報知を実行する報知手段として機能している。ここで、報知手段としての図柄表示装置17は、第2の普通入賞エラーに対応する場合には、表示部17aにおいて飾図を視認し得る形態で、表示部17aの一部領域のみを用いて、第2の普通入賞エラー報知としての表示(小エラー表示)を実行するようになっている。なお、第2の普通入賞エラー報知として図柄表示装置17に表示される情報や報知期間については、実施例1で説明した「普通入賞エラー」と基本的に同じであるため、実施例2では説明を省略する。
(実施例3の作用)
次に、前述した実施例3に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
(過剰入球エラー(第2の普通入賞エラー)発生時について)
遊技領域20aに設けられる第1普通入賞口98aおよび第2普通入賞口99aは、常に上方へ向けて開放し、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能となっている。そして、例えば、不正行為者が遊技領域20aに侵入させた不正具を利用して第1普通入賞口98aや第2普通入賞口99aへ向けた誘導経路を不正に形成し、または不正具によって遊技釘の曲げる等して第1普通入賞口98aや第2普通入賞口99aへの入賞が容易となるように遊技領域20aに改変を施した場合には、不正行為者が遊技領域20aに打ち出したパチンコ球を高確率で第1普通入賞口31aや第2普通入賞口99aへ入賞させることが可能な状態となることから、不正行為に応じて賞球の払い出しが発生し得る。ここで、主制御CPU60aは、エラー判定処理(ステップS301)において、所定の期間(1分の単位時間、および20分の基準時間)に、第1普通入賞検出センサSE28および第2普通入賞検出センサSE29からの検出信号の入力が合計で40回以上発生すると、第2の普通入賞エラーの発生を判定する。具体的に、主制御CPU60aは、過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファを構成する複数の第1記憶領域PA1のうち1個の第1記憶領域PA1を、ポインタの値に応じて更新領域として指定する。そして、計時カウンタによって1分の単位時間を連続的に計測し、各単位時間の経過毎にポインタの値を変更して、更新領域として指定する第1記憶領域PA1を予め定めた更新順序に従って単位時間毎に変更していく。これにより、単位時間毎に異なる第1記憶領域PA1を対象として第1普通入賞検出センサSE28および第2普通入賞検出センサSE29による同種合算検出回数(各検出回数の合算)が更新される。そして、主制御CPU60aは、1個の第1記憶領域PA1に記憶される同種合算検出回数に基づいて、第2の普通入賞エラーが発生したか否かを判定すると共に、更新順序が連続する2以上(実施例2では20個全て)の第1記憶領域PA1に記憶される各同種合算検出回数の合計回数に基づいて、第2の普通入賞エラーが発生したか否かを判定する。
例えば、遊技領域20aに改変を施した不正行為者が、連続的に打ち出す全てのパチンコ球を第2普通入賞口99a(または第1普通入賞口98a)へ入賞させて短時間のうちに多くの賞球を不正に獲得しようとする場合には、複数の第1記憶領域PA1のうちで主制御CPU60aがポインタ値に対応して指定する更新領域に記憶される同種合算検出回数が1分以内に許容上限数としての39回を超え、40回に達する。主制御CPU60aは、普通入賞検出センサSE28,SE29による検出が発生する毎に入賞時判定処理(図16のステップS706)を実行し、更新領域に記憶される検出回数として許容上限数を超える40回以上の同種合算検出回数が記憶された場合に、第2の普通入賞エラーが発生したと判定する。
また例えば、遊技領域20aに改変を施した不正行為者が、1分毎に10個のパチンコ球を第2普通入賞口99a(または第1普通入賞口98a)へ入賞させる変則的な打ち出し方法で比較的長い時間をかけて不正に賞球を獲得しようとする場合には、更新領域として指定される1個の第1記憶領域PA1に記憶される同種合算検出回数は許容上限数に達しないものの、更新順序が連続する2以上の第1記憶領域PA1に記憶される同種合算検出回数は、許容上限に達する。これに対し、主制御CPU60aは、計時カウンタにより計測される単位時間の経過毎に定期判定処理(図16のステップS709)を実行し、第1バッファを構成する複数(20個)の第1記憶領域PA1の内で、直前まで更新領域として指定されていた第1記憶領域PA1を含みかつ更新順序が連続する2以上(実施例2では20個全て)の第1記憶領域PA1に記憶された同種合算検出回数の合計回数が許容上限数を超える40回以上であった場合に、第2の普通入賞エラーが発生したと判定する。
そして、主制御CPU60aは、第2の普通入賞エラーの発生を判定した場合に、コマンド入出力処理(ステップS109)において、第2の普通入賞エラー指定コマンドを払出制御CPU61aおよび演出制御CPU65aへ向けて出力する。これに対し、払出制御CPU61aは、第2の普通入賞エラー指定コマンドの入力に応じて、第2の普通入賞エラーの発生を示す第9情報信号を外部情報出力端子盤63の出力端子9から約56msの期間に亘って外部出力する。これにより、第2の普通入賞エラーが発生したというエラー情報が機外部のホールコンピュータに伝達される。なお、払出制御CPU61aは、第2の普通入賞エラー指定コマンドを入力しても、球払出装置12Bの駆動制御については停止しない。また、演出制御CPU65aは、第2の普通入賞エラー指定コマンドを入力した場合に、報知手段17,18,19での第2の普通入賞エラー報知を実行開始させる。ここで、図柄表示装置17での具体的なエラー報知の内容としては、表示部17aの全面の大きさと比べて小さな表示領域に、進行中の図柄変動演出において停止表示された飾図と重ならないように、エラーの種類を示す種別表示(「過剰入球エラー(普通入賞口)α回」の文字または「過剰入球エラー(普通入賞口)α回」の文字)を表示させる。そして、演出制御CPU65aは、過剰入球エラー報知の開始から30000msが経過した時点でスピーカ18および枠ランプ19によるエラー報知のみを終了させる一方、図柄表示装置17によるエラー報知は電源断まで終了させないようにする。
すなわち、実施例3に係るパチンコ機10は、普通入賞口98a,99aに入賞したパチンコ球(所定の状態)を検出する普通入賞検出センサSE28,SE29と、普通入賞検出センサSE28,SE29による検出回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する主制御CPU60aとを備えている。また、普通入賞検出センサSE28,SE29による検出回数を記憶可能な複数の第1記憶領域PA1により構成される第1バッファが過剰入球エラー判定用記憶部に設けられている。そして、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1の内から更新領域を指定し、普通入賞検出センサSE28,SE29による検出を契機として更新領域が記憶する検出回数を更新する。ここで、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1において予め定めた更新順序に従って所定の単位時間の経過毎に更新領域を変更すると共に、最後尾順位の第1記憶領域PA1を更新領域として指定した後には、先頭順位の第1記憶領域PA1を更新領域として指定することで、複数の第1記憶領域PA1において更新領域を循環させる。これに対し、主制御CPU60aは、複数の第1記憶領域PA1の内で更新順序が連続する2以上の第1記憶領域PA1に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラーとしての第2の普通入賞エラーが発生したかを判定する。すなわち、過剰入球エラーが発生したかの判定対象期間を一部ずつ定期的に更新することで、過剰入球エラーの発生を厳密に判定することが可能となる。
また、実施例3に係るパチンコ機10は、主制御CPU60aが過剰入球エラーが発生したことを判定した場合に、当該主制御CPU60aが複数の第1記憶領域PA1の記憶内容を初期化する。すなわち、過剰入球エラーが1回発生するのに対して主制御CPU60aが当該過剰入球エラーの発生を連続的に複数回判定するのを防ぐことができるから、異常の発生回数を正確に把握し得る。
また、実施例3に係るパチンコ機10は、当該パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として、主制御CPU60aによる検出回数の更新が可能な判定対象期間に移行する。すなわち、電源投入を契機として判定対象期間に移行することで、所定の異常が発生するタイミングに関わらず当該所定の異常の発生を把握できる。
また、実施例3に係るパチンコ機10は、磁気検出センサエラーが発生したことを主制御CPU60aが判定した場合において、主制御CPU60aによるタイマ割込処理の実行を当該主制御CPU60aが停止する。すなわち、磁気検出センサエラーの発生後において遊技店側または遊技者側に生じ得る不利益を確実に防ぐことができる。
また、実施例3に係るパチンコ機10は、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19が過剰入球エラー報知を実行するように構成されており、スピーカ18および枠ランプ19による過剰入球エラー報知を所定時間の経過に応じて終了させる一方で、図柄表示装置17による過剰入球エラー報知は所定時間の経過後も継続する。すなわち、所定時間が経過するまでの間に過剰入球エラーが発生したことを明確に報知し得ると共に、所定時間の経過に伴って当該パチンコ機10での報知態様を容易に変化させることができる。
次に、実施例4について図9、図10および図15を参照して説明する。なお、以下の説明において、実施例1〜3で説明したパチンコ機10と同一の構成に関しては、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。実施例4に係るパチンコ機10において、遊技盤20(遊技領域20a)の構成等は前述した実施例2および3のパチンコ機10と同じ構成であり、また、過剰入球エラーの判定対象とする入球口の種類(入球検出センサの種類)が、実施例2のパチンコ機10と同じとなっている(図15参照)。また、過剰入球エラーの判定に係る制御内容(図10参照)が、実施例1のパチンコ機10と共通している(第1判定処理)。
すなわち、実施例4に係るパチンコ機10では、主制御CPU60aが行う制御処理として、所定時間内における振分固定作動口96aへの入賞回数(第2の普図4用センサSE241による検出回数)を、実施例1で説明した過剰入球エラー判定用記憶部の第1バッファ(図9参照)に記憶し、記憶した入賞回数(検出回数)に基づいて、「第3の作動入球エラー(過剰入球エラー)」が発生したかの判定を行うようになっている(図10参照)。ここで、主制御CPU60aは、第2の普図4用センサSE21による検出が発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第1記憶領域PA1(更新領域)に記憶された検出回数に基づいて、第3の作動入球エラーが発生したかを判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位時間の経過毎に、更新順序が連続する2以上(実施例4では20個全て)の第1記憶領域PA1に記憶された検出回数の合計回数に基づいて、第3の作動入球エラーが発生したかを判定するよう構成されている。
また、実施例4に係るパチンコ機10では、主制御CPU60aが行う制御処理として、所定時間内における左固定作動口91aへの入賞回数(普図1用センサSE21による検出回数)を、実施例1で説明した過剰入球エラー判定用記憶部の第2バッファ(図9参照)に記憶し、記憶した入賞回数(検出回数)に基づいて、「第4の作動入球エラー(過剰入球エラー)」が発生したかの判定を行う(図10参照)。ここで、主制御CPU60aは、普図1用センサSE21による検出が発生した時点で、検出回数の更新対象とされている1個の第2記憶領域PA2(更新領域)に記憶された検出回数に基づいて、第4の作動入球エラーが発生したかを判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、所定の単位時間の経過毎に、更新順序が連続する2以上(実施例4では20個全て)の第2記憶領域PA2に記憶された検出回数の合計回数に基づいて、第4の作動入球エラーが発生したかを判定するよう構成されている。
(実施例4の作用)
すなわち、実施例4に係るパチンコ機10は、左固定作動口91a(または振分固定作動口96a)に入球したパチンコ球(所定の状態)を検出する普図1用センサSE21(または第2の普図4用センサSE242)と、普図1用センサSE21(または第2の普図4用センサSE242)による検出回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定する主制御CPU60aとを備えている。また、普図1用センサSE21(または第2の普図4用センサSE242)による検出回数を記憶可能な複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)により構成される第2バッファ(または第1バッファ)が過剰入球エラー判定用記憶部に設けられている。そして、主制御CPU60aは、複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)の内から更新領域を指定し、普図1用センサSE21(または第2の普図4用センサSE242)による検出を契機として更新領域が記憶する検出回数を更新する。ここで、主制御CPU60aは、複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)において予め定めた更新順序に従って所定の単位時間の経過毎に更新領域を変更すると共に、最後尾順位の第2記憶領域PA2(または第1記憶領域PA1)を更新領域として指定した後には、先頭順位の第2記憶領域PA2(または第1記憶領域PA1)を更新領域として指定することで、複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)において更新領域を循環させる。これに対し、主制御CPU60aは、複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)の内で更新順序が連続する2以上の第2記憶領域PA2(または第1記憶領域PA1)に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラーとしての第4の作動入球エラー(または第3の作動入球エラー)が発生したかを判定する。すなわち、過剰入球エラーが発生したかの判定対象期間を一部ずつ定期的に更新することで、過剰入球エラーの発生を厳密に判定することが可能となる。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、主制御CPU60aが過剰入球エラーが発生したことを判定した場合に、当該主制御CPU60aが複数の第2記憶領域PA2(または複数の第1記憶領域PA1)の記憶内容を初期化する。すなわち、過剰入球エラーが1回発生するのに対して主制御CPU60aが当該過剰入球エラーの発生を連続的に複数回判定するのを防ぐことができるから、異常の発生回数を正確に把握し得る。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、当該パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として、主制御CPU60aによる検出回数の更新が可能な判定対象期間に移行する。すなわち、電源投入を契機として判定対象期間に移行することで、所定の異常が発生するタイミングに関わらず当該所定の異常の発生を把握できる。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、普図1用センサSE21(または第2の普図4用センサSE242)による検出を契機として主制御CPU60aが遊技者に有利な普図当り遊技を生起する。すなわち、左固定作動口91a(または振分固定作動口96a)に対してパチンコ球を強制的に入球させて普図当り遊技を不正に生起させようとする行為が行われた状態を、過剰入球エラーが発生した状態として判定することができる。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、左固定作動口91aや右固定作動口92aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの内側へ案内される一方、振分固定作動口96aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの外側へ案内される。すなわち、同一の図柄表示装置17に図柄を表示させる契機となる複数の固定作動口91a,92a,96aのうち何れかの固定作動口91a,92aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの内側へ案内され、他の固定作動口96aを通過したパチンコ球が遊技領域20aの外側へ案内される構成により、遊技の興趣を高め得る。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、磁気検出センサエラーが発生したことを主制御CPU60aが判定した場合において、主制御CPU60aによるタイマ割込処理の実行を当該主制御CPU60aが停止する。すなわち、磁気検出センサエラーの発生後において遊技店側または遊技者側に生じ得る不利益を確実に防ぐことができる。
また、実施例4に係るパチンコ機10は、報知手段としての図柄表示装置17、スピーカ18および枠ランプ19が過剰入球エラー報知を実行するように構成されており、スピーカ18および枠ランプ19による過剰入球エラー報知を所定時間の経過に応じて終了させる一方で、図柄表示装置17による過剰入球エラー報知は所定時間の経過後も継続する。すなわち、所定時間が経過するまでの間に過剰入球エラーが発生したことを明確に報知し得ると共に、所定時間の経過に伴って当該パチンコ機10での報知態様を容易に変化させることができる。
(変更例)
本発明は、前述の実施例1〜4に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例1〜4では、過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを、記憶手段としての主制御RAM(過剰入球エラー判定用記憶部)に設けた複数の記憶領域の内で更新順序が連続する全ての記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて主制御CPU(異常判定手段)が判定するよう構成したが、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上かつ総数未満の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて主制御CPU(異常判定手段)が判定するよう構成してもよい。
(2) 実施例1〜4では、主制御CPU(領域指定手段)が検出回数を更新する対象の記憶領域(更新領域)を複数の記憶手段の内から指定するよう構成したが、複数の記憶領域を主制御RAM以外の記憶手段に設けて、過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを主制御CPU以外の異常判定手段(例えば、演出制御CPUや払出制御CPU等)が判定すると共に、主制御CPU以外の領域指定手段(例えば、演出制御CPUや払出制御CPU等)が更新領域を指定するよう構成してもよい。
(3) 実施例1〜4では、エラー検出センサとして入球口に入球した遊技球(所定の状態)を検出可能な入球検出センサ(状態検出手段)を備えると共に、該入球検出センサによる検出回数を各記憶領域に記憶可能とし、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成したが、入球検出センサ以外のエラー検出センサ(状態検出手段)による検出回数を各記憶領域に記憶可能とし、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成してもよい。
この場合には例えば、エラー検出センサの1種としての電波検出センサによる検出回数を各記憶領域に記憶可能とし、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて電波検出センサエラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成してもよい。
(4) 実施例1〜4では、入賞時判定処理において1個の記憶領域に記憶された検出回数(同種合算検出回数を含む)を判定対象とする場合の許容上限数と、定期判定処理において2以上の記憶領域に記憶された検出回数(同種合算検出回数を含む)の合計回数を判定対象とする場合の許容上限数とを同一としたが、各許容上限数を異ならせてもよい。
この場合には例えば、入賞判定処理における許容上限数を定期判定処理における許容上限数より小さく設定する。なお、入賞判定処理における許容上限数を定期判定処理における許容上限数より大きく設定してもよい。
(5) 実施例1〜4では、常に開口して開口寸法が変化しない入球口(具体的には、第1始動入賞口、普通入賞口、固定作動口)に入球した遊技球を検出する入球検出センサ(状態検出手段)による検出回数に基づいて、過剰入球エラーが発生したか否かを主制御CPU(異常判定手段)が判定する構成としたが、開口寸法が変化する入球口(例えば、特別入賞口、第2始動入賞口、可変作動口、可変入賞口)に入球した遊技球を検出する入球検出センサ(状態検出手段)による検出回数に基づいて、過剰入球エラーが発生したか否かを主制御CPU(異常判定手段)が判定する構成としてもよい。
この場合には、入球口が開状態(遊技球が入球可能な状態)とされる期間を判定対象期間として設定し、この判定対象期間において、予め定めた更新順序に従って、所定の単位時間(例えば5秒等)の経過毎に、主制御CPU(領域指定手段)が更新領域を更新すると共に、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成することができる。
なお、実施例2〜4では、当り判定の契機となる複数の入球口(作動口)の内で、開口寸法が変化しない固定作動口への入球回数を対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成したが、開口寸法が変化する可変作動口への入球回数を対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよい。この場合には、1個または複数個の可変作動口への入球回数だけを対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよいし、1個または複数個の固定作動口(例えば全ての固定作動口)への入球回数と、1個または複数個の可変作動口(例えば全ての可変作動口)への入球回数との両方を夫々対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよい。
(6) 実施例1では、第1始動入賞検出センサによる検出回数を記憶する複数の記憶領域としての第1バッファと、普通入賞検出センサによる検出回数を記憶する複数の記憶領域としての第2バッファとについて、予め定めた更新順序に従って、所定の単位時間(具体的には1分)の経過毎に、主制御CPU(領域指定手段)が更新領域を更新すると共に、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成したが、他の入球検出センサ(例えば、特別入賞検出センサやゲートセンサ)による検出回数を過剰入球エラーの判定対象として複数の記憶領域に記憶するよう構成してもよい。
また、発射球通路や振分ユニットの導入口を通過する遊技球を検出する遊技球検出センサ(遊技媒体検出手段)を設け、該遊技球検出センサにより検出される遊技球の数が所定数増加する毎に、主制御CPU(領域指定手段)が更新領域を更新するよう構成してもよい。
(7) 実施例2では、第2の普図4用センサによる検出回数を記憶する複数の記憶領域として第3バッファと、普図1用センサによる検出回数を記憶する複数の記憶領域としての第4バッファとについて、予め定めた更新順序に従って、所定の単位時間(具体的には1分)の経過毎に、主制御CPU(領域指定手段)が更新領域を更新すると共に、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したか否かを判定するよう構成したが、他の入球検出センサ(例えば、第2普通入賞検出センサ)による検出回数を過剰入球エラーの判定対象として複数の記憶領域に記憶するよう構成してもよい。
また、発射球通路を通過する遊技球を検出する遊技球検出センサ(遊技媒体検出手段)を設け、該遊技球検出センサにより検出される遊技球の数が所定数増加する毎に、主制御CPU(領域指定手段)が更新領域を更新するよう構成すると共に、第1の普図4用センサによる検出回数を過剰入球エラーの判定対象として複数の記憶領域に記憶するよう構成してもよい。
(8) 実施例1〜4では、主制御CPU(異常判定手段)が過剰入球エラーの発生を判定した場合に、複数の記憶領域の記憶内容(検出回数)や、ポインタの値や、計数カウンタ(または導入数カウンタ)の値を初期化するようにしたが、初期化することなく引き続き判定対象期間を継続するようにしてもよい。
(9) 実施例1〜4では、遊技機への電源投入を契機として判定対象期間を開始するよう構成したが、電源投入後に所定の開始条件が成立することを契機として判定対象期間を開始するよう構成してもよい。
この場合には例えば、電源投入後における入球検出センサ(状態検出手段)による最初の検出を開始条件の成立として、判定対象期間を開始するよう構成することができる。
(10) 実施例1、実施例3および実施例4では、複数の入球検出センサ(複数の状態検出手段)による各検出回数を対象として過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかの判定を行うよう構成したが、1個の入球検出センサ(状態検出手段)による検出回数のみを対象として過剰入球エラーが発生したかを判定するよう構成してもよい。
(11) 実施例3では、同種の複数の入球検出センサ(同種の複数の状態検出手段)による合算検出回数(同種合算検出回数)を複数の記憶領域の夫々に記憶すると共に、更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された同種合算検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定するよう構成したが、相互に種類が異なる複数の入球検出センサ(相互に種類が異なる状態検出手段)による合算検出回数(異種合算検出回数)を複数の記憶領域の夫々に記憶すると共に、更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された異種合算検出回数の合計回数に基づいて過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを判定するよう構成してもよい。
(12) 実施例2〜4では、当り判定の契機となる複数の入球口(作動口)の内で、開口寸法が変化しない固定作動口への入球回数を対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成したが、開口寸法が変化する可変作動口への入球回数を対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよい。この場合には、1個または複数個の可変作動口への入球回数だけを対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよいし、1個または複数個の固定作動口(例えば全ての固定作動口)への入球回数と、1個または複数個の可変作動口(例えば全ての可変作動口)への入球回数との両方を夫々対象として過剰入球エラーが発生したかの判定を行うよう構成してもよい。
(13) 実施例1〜4では、遊技球(遊技媒体)が流下可能な遊技領域を備え、遊技者が遊技領域に遊技球を打ち出して遊技を行うパチンコ機を例として説明したが、遊技者が規定数のメダル(遊技媒体)を投入し、操作レバーを押下操作することで、複数種類の絵柄が表示された複数のリール(回胴)を回転させた後に、ストップボタンを操作して各リールを停止させ、各リールの絵柄が所定の組み合わせとなる場合に規定数のメダル(遊技媒体)の払出を行う回胴式遊技機(スロットマシーン)に本願発明を適用してもよい。
この場合には例えば、遊技者が投入したメダル(遊技媒体)を検出可能な投入メダル検出センサ(遊技媒体検出手段)と、絵柄が所定の組み合わせ(入賞)となる回転位置で各リールが停止した状態を検出する入賞検出センサ(状態検出手段)とを備えると共に、入賞検出センサによる検出回数に基づいて、所定の絵柄の組み合わせ(入賞)が過剰に発生する過剰入球エラー(所定の異常)が発生したかを主制御CPU(異常判定手段)が判定するよう構成する。そして、主制御RAMに、入賞検出センサによる検出回数を記憶可能な複数の記憶領域を備えるようにし、主制御CPU(領域指定手段)が記複数の記憶領域の内から更新領域を指定すると共に、状態検出手段による検出を契機として、主制御CPU(検出回数更新手段)が更新領域の検出回数を更新するよう構成する。更に、主制御CPU(領域指定手段)を、複数の記憶領域において予め定めた更新順序に従って、投入メダル検出センサにより検出されるメダルの数が所定数増加する毎に更新領域を変更すると共に、最後尾順位の記憶領域を更新領域として指定した後には、先頭順位の記憶領域を更新領域として指定することで、複数の記憶領域において更新領域を循環させるよう構成する。そして、主制御CPU(異常判定手段)を、複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された検出回数の合計回数に基づいて過剰入賞エラーが発生したかを判定するよう構成する。
(14) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生したことを主制御CPU(第2の異常判定手段)が判定した場合に、過剰入球エラー等のエラーに関する制御処理や、遊技に関する制御処理の実行を停止させる構成としたが、主基板エラーや、電波検出センサエラーや、振動検出センサエラー等のエラーが発生したことを主制御CPUが判定した場合に、遊技に関する制御処理を停止させるよう構成してもよい。
また、主制御基板(主制御CPU)と配線接続される電気部品(例えば、実施例1で示した各種の検出センサや、振分用モータや、遊技情報表示器等)の接続状態が正常でない状態(配線の接続状態が正常でない状態、断線エラー)が発生したかを主制御CPU(異常判定手段)が判定し、断線エラー(別の異常)が発生したことを契機として遊技に関する制御処理の実行を停止させることにより、遊技者による当該エラー中の遊技が無駄になったりするといった遊技者側の不利益の発生または拡大を防止することができる。
また、主制御基板(主制御CPU)と他の制御基板(他の制御CPU)との間のコマンド(制御信号)の入出力が正常でない状態(通信エラー)が発生したかを主制御CPU(異常判定手段)が判定し、通信エラー(別の異常)が発生したことを契機として遊技に関する制御処理の実行を停止させることにより、遊技者による当該エラー中の遊技が無駄になったりするといった遊技者側の不利益の発生または拡大を防止することができる。
(15) 実施例1では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技に関する制御処理としての計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、遊技状態切替処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理、第1〜第3駆動処理の各処理の実行を停止させるようにしたが、これらの処理の少なくとも何れかを停止させないようにしてもよい。
例えば、実施例1では、遊技状態に関係なく一定動作を行う振分回転体を駆動制御するための第3駆動処理を主制御CPU(制御処理実行手段)が実行するよう構成すると共に、磁気検出センサエラーが発生した場合に第3駆動処理の実行を停止するよう構成したが、磁気検出センサエラーが発生した場合に第3駆動処理の実行を停止しないよう構成してもよい。
また、磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技に関する制御処理としてのコマンド入出力処理を停止したり、払出制御CPUによる球払出装置(球払出手段)の駆動制御処理を停止したり、払出制御CPUによる賞球残数表示器の表示制御処理を停止したり、発射制御CPUによる球発射装置(球発射手段)の駆動制御処理を停止したりすることも可能である。
また、特図当り判定用乱数や普図当り判定用乱数をソフトウエア乱数で構成することで、ソフトウエア乱数更新処理の実行停止に伴って特図当り判定用乱数や普図当り判定用乱数の値の更新を停止させるようにしてもよい。
(16) 実施例1では、遊技に関する制御処理としての計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、遊技状態切替処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理、第1〜第3駆動処理を、主制御CPUによるメイン処理に対して定期的に割込み発生するタイマ割込処理において実行するようにし、磁気検出センサエラーが発生した場合にタイマ割込処理の発生を禁止することで、遊技に関する各制御処理の実行を一斉に停止させるよう構成したが、計時処理、検出判定処理、ソフトウエア乱数更新処理、遊技状態切替処理、特図入力処理、特図開始処理、表示制御処理、第1〜第3駆動処理のうち少なくとも何れかをメイン処理で行うと共に、該メイン処理で行う制御処理の実行を磁気検出センサエラーが発生したことを契機に停止させるようにしてもよい。
(17) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に計時処理の実行を停止して遊技時間の計測を停止させると共に、停止時点での遊技時間を主制御RAM(記憶手段)に記憶して、電源断後において電源供給が再開された場合に、主制御RAM(記憶手段)に記憶された遊技時間に基づいて遊技の進行が再開するよう構成したが、磁気検出センサエラーが発生した場合に計測が停止された遊技時間を主制御RAM(記憶手段)に記憶しない(遊技の進行を電源断後に再開し得ない)ようにしてもよい。
(18) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、エラーの判定に関する制御処理として、主基板エラー、磁気検出センサエラー、電波検出センサエラー、振動検出センサエラー、特電入賞エラー、普電入賞エラー、始動入賞エラー、普通入賞エラー(作動入球エラー、第2の普通入賞エラー)の各エラーが発生したかの判定の実行を停止させる構成としたが、これらのエラー判定のうち少なくとも何れかを停止しないようにしてもよい。
また、前述した断線エラーまたは通信エラーの判定を行う場合には、断線エラーまたは通信エラーの判定の実行を磁気検出センサエラーが発生した場合に停止させるよう構成してもよいし、停止しないよう構成してもよい。
(19) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、払出制御CPUによる満杯エラーが発生したかの判定および前枠開放エラーが発生したかの判定については実行を停止しないよう構成したが、満杯エラーおよび前枠開放エラーのうち少なくとも何れかについての判定を磁気検出センサエラーが発生した場合に停止するようにしてもよい。なお、満杯エラーおよび前枠開放エラーは、主制御CPUが実行する制御処理(例えば、エラー判定処理)の中でエラー判定を行うようにしてもよい。この場合には、満杯検出センサや前枠開放検出センサを主制御基板(主制御CPU)と電気的に接続するよう構成してもよい。
(20) 実施例1〜4では、報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプの少なくとも何れかを利用してエラー報知を実行するよう構成したが、遊技盤ランプや可動体を報知手段としてエラー報知を実行するようにしてもよい。なお、エラーの種類と報知手段の種類との関係は、実施例1の構成に限られるものではない。
(21) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラー報知、主基板エラー報知、電波検出センサエラー報知および振動検出センサエラー報知の各エラー報知を電源断まで夫々継続するよう構成した。これに対し、磁気検出センサエラー報知、主基板エラー報知、電波検出センサエラー報知および振動検出センサエラー報知のうち少なくとも何れかのエラー報知について、所定の報知終了条件の成立(例えば、所定時間が経過したことや、報知終了ボタンの押下等の所定の操作が行われたことを条件の成立とする)に伴って報知を終了するようにしてもよい。
例えば、磁気検出センサエラーが発生した場合に、主制御CPUによる遊技に関する制御処理の実行を電源断まで停止する一方で、磁気検出センサエラー報知を報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプが実行するようにする。そして、予め定めた時間が経過した場合(報知終了条件が成立した場合)に、パチンコ機に設定される初期画像を図柄表示装置に表示して該図柄表示装置でのエラー報知を終了し、スピーカを無音状態として該スピーカでのエラー報知を終了し、枠ランプを全消灯状態として該枠ランプでのエラー報知を終了するようにする。
(22) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生したことを主制御CPU(第2の異常判定手段)が判定した場合に、遊技に関する制御処理の実行を電源断まで停止させる構成としたが、所定の遊技停止終了条件の成立(例えば、所定時間が経過したことや、遊技停止解除ボタンの押下等の所定の操作が行われたことを条件の成立とする)に伴って、遊技に関する制御処理の実行を再開するようにしてもよい。なおこの場合には、制御処理の実行の再開に伴ってエラー報知を終了するようにすることが好ましい。
(23) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラー報知、主基板エラー報知、電波検出センサエラー報知および振動検出センサエラー報知の各エラー報知を、複数の報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプが電源断まで夫々継続するよう構成した。これに対し、磁気検出センサエラー報知、主基板エラー報知、電波検出センサエラー報知および振動検出センサエラー報知のうち少なくとも何れかのエラー報知について、少なくとも1つの演出手段による報知を電源断まで継続させる一方、他の演出手段による報知を所定の報知終了条件の成立(例えば、所定時間が経過したことや、報知終了ボタンの押下等の所定の操作が行われたことを条件の成立とする)に伴って終了するようにしてもよい。
例えば、磁気検出センサエラー(別の異常)が発生した場合に、主制御CPUによる遊技に関する制御処理の実行を電源断まで停止する一方で、磁気検出センサエラー報知を報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプが実行するようにする。そして、予め定めた時間が経過した場合(報知終了条件が成立した場合)に、スピーカを無音状態として該スピーカでのエラー報知を終了し、枠ランプを全消灯状態として該枠ランプでのエラー報知を終了するようにする一方で、図柄表示装置でのエラー報知については電源断まで継続するようにする。
(24) 実施例1では、閉時入賞エラー報知(特電入賞エラー報知、普電入賞エラー報知)が開始されてから所定時間が経過するまでの期間に主制御CPUから演出制御CPUへ向けて閉時入賞エラー指定コマンドが入力されない場合に、報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプによる閉時入賞エラー報知を当該所定時間の経過時点で終了させる一方で、報知開始から所定時間が経過するまでの期間中に閉時入賞エラー指定コマンドが入力された場合には、スピーカおよび枠ランプによる閉時入賞エラー報知のみを終了させ、図柄表示装置による閉時入賞エラー報知は電源断まで終了させないようにした。これに対し、報知開始から所定時間が経過するまでの期間中に閉時入賞エラー指定コマンドが入力された場合に、図柄表示装置による閉時入賞エラー報知のみを終了させ、スピーカおよび枠ランプのうち少なくとも何れかによる閉時入賞エラー報知を電源断まで終了させないようにしてもよい。また、報知手段としての図柄表示装置、スピーカおよび枠ランプによる閉時入賞エラー報知を必ず電源断まで継続するよう構成してもよい。
(25) 実施例1では、閉時入賞エラー(特電入賞エラー、普電入賞エラー)が発生したことを判定することに応じて主制御CPUが閉時入賞エラー指定コマンドを出力する毎に、払出制御CPU(外部出力手段)が外部情報出力端子盤の出力端子からセキュリティーに関する第9情報信号を出力するよう構成する一方、演出制御CPUは、閉時入賞エラー報知(特電入賞エラー報知、普電入賞エラー報知)を1回目の閉時入賞エラー指定コマンドの入力時に開始させないよう構成した。すなわち、実施例1では、閉時入賞エラー(特電入賞エラー、普電入賞エラー)が発生した場合に、外部情報出力端子盤の出力端子から情報信号が出力されるタイミングよりも遅れて閉時入賞エラー報知が開始される(または、外部情報出力端子盤の出力端子から情報信号が出力されたとしても閉時入賞エラー報知が開始されない)よう構成した。これに対し、閉時入賞エラー(特電入賞エラー、普電入賞エラー)が発生した場合において外部情報出力端子盤の出力端子から情報信号が出力される条件と、閉時入賞エラー報知が実行開始される条件とを同一にしてもよい。
(26) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技情報表示器の表示制御を行うための表示制御処理の実行を停止すると共に、遊技情報表示器を非表示化するよう構成したが、磁気検出センサエラーが発生した時点での遊技情報表示器の表示態様を維持するようにしてもよい。
(27) 実施例1では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、始動入賞ソレノイドを駆動制御するための第1駆動処理の実行や、特別入賞ソレノイドを駆動制御するための第2駆動処理の実行を停止すると共に、始動入賞ソレノイドや特別入賞ソレノイドを消磁状態とするよう構成したが、第2始動入賞検出センサや特別入賞検出センサによる検出状態を判定する検出判定処理の実行を停止するのであれば、これらのソレノイドについては磁気検出センサエラーが発生した時点の状態(励磁状態または消磁状態)を維持するようにしてもよい。
(28) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、当該エラー発生前に生じた入球口への入球を契機とする賞球の払い出しが当該エラー発生後においても実行される(未払出球が払い出される)よう構成したが、当該エラー発生時点で存在する未払出球の払い出しを無効にするよう構成してもよい。
(29) 実施例1〜4では、外部情報出力端子盤を払出制御CPUと電気的に接続し、払出制御CPUが外部情報出力端子盤の端子(出力端子)を介して情報信号を機外部へ向けて出力するよう構成したが、外部情報出力端子盤を主制御CPUと電気的に接続し、主制御CPUが外部情報出力端子盤の端子(出力端子)を介して情報信号を機外部へ向けて出力するよう構成してもよい。
(30) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技に関する制御処理の実行が停止されたことを示す情報信号(遊技停止情報信号)を機外部へ向けて出力するよう構成した。ここで、実施例1では、磁気検出センサエラーが発生した場合の情報信号と、他のエラーが発生した場合の情報信号とを異なる態様で同一の出力端子から出力するようにしたが、同じ態様の情報信号として出力してもよい。また、異なる出力端子から出力するようにしてもよい。例えば、磁気検出センサエラーが発生した場合に、他のエラーが発生した場合と同様に情報信号を所定時間が経過するまでの期間(約56msが経過するまで)に限って出力するよう構成することができる。また、例えば、外部情報出力端子盤に出力端子1〜9とは別の出力端子を設けておき、磁気検出センサエラーが発生した場合には該別の出力端子を介して情報信号(遊技停止情報信号)を出力するよう構成することができる。
(31) 実施例1〜4では、磁気検出センサエラーが発生した場合に、遊技に関する制御処理の実行が停止されたことを示す情報信号(遊技停止情報信号)を、電源断(所定の出力終了条件の成立)まで継続的に機外部へ向けて出力するよう構成したが、所定時間の経過まで(所定の出力終了条件の成立まで、例えば、他のエラーが発生した場合の情報信号の出力期間である約56msより長い10000msの経過まで)に限って出力するようにしてもよい。
(32) 実施例1では、磁気検出センサを、振分ユニットのステージにおける振分部へ向けた出口付近を含む範囲で磁気を検出可能な姿勢および位置に設けるようにしたが、第1始動入賞口や第2始動入賞口や特別入賞口等の入球口を含む範囲で磁気を検出可能な姿勢および位置に設けてもよい。
(33) 実施例1では、第1始動入賞部(第1始動入賞口)を振分ユニットの内部に設けるよう構成したが、第1始動入賞部を振分ユニットとは別に遊技領域に設け、遊技領域を流下する遊技球が直接的に(振分ユニットへの入球を条件とせずに)第1始動入賞口に入球し得るよう構成してもよい。なお、振分ユニットを備えない構成としてもよい。
(34) 実施例1では、特別用開閉部材を閉状態とする期間としての、大当り遊技の最終回目のラウンド遊技を終了するタイミング以降であって次の大当り遊技が付与されるまでの期間において、特別入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、特電入賞エラーが発生したと主制御CPUが判定するよう構成したが、ラウンドインターバルを更に含む期間において特別入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、主制御CPUが特電入賞エラーの発生を判定するよう構成してもよい。
また、大当り遊技の最終回目のラウンド遊技を終了するタイミングから所定時間(例えば、500ms)が経過する時点以降であって次の大当り遊技が付与されるまでの期間において特別入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、特電入賞エラーが発生したと主制御CPUが判定するよう構成してもよい。
更に、大当り遊技の各ラウンド遊技を終了するタイミングから所定時間(例えば、500ms)が経過する時点以降であって次のラウンド遊技が開始されるまでの期間において特別入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、特電入賞エラーが発生したと主制御CPUが判定するよう構成してもよい。
(35) 実施例1では、始動用開閉部材を閉状態とする期間としての、普図当り遊技を終了するタイミング以降であって次の普図当り遊技が付与されるまでの期間において、第2始動入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、普電入賞エラーが発生したと主制御CPUが判定するよう構成したが、普図当り遊技を終了するタイミングから所定時間(例えば、500ms)が経過する時点以降であって次の普図当り遊技が付与されるまでの期間において第2始動入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、普電入賞エラーが発生したと主制御CPUが判定するよう構成してもよい。
(36) 実施例1では、特別用開閉部材を閉状態とする期間としてラウンドインターバルを含む期間において特別入賞口への遊技球の入賞が所定回数以上発生した場合に、主制御CPUが特電入賞エラーが発生したと判定し、特電入賞エラー報知を行うよう構成した。ここで更に、特別入賞ソレノイドが駆動制御されていない状態(消磁状態)のときに特別用開閉部材が閉状態から開状態へと変位するのを規制する開放規制機構を備えることで、特電入賞エラーの発生可能性を低減させるようにしてもよい。
17 図柄表示装置(表示部、報知手段)
20a 遊技領域
60a 主制御CPU(異常判定手段、領域指定手段、検出回数更新手段、生起手段)
91a 左固定作動口(入球口、第2の入球口、別の入球口)
92a 右固定作動口(入球口、別の入球口)
96a 振分固定作動口(入球口、第1の入球口、所定の入球口)
PA3 第3記憶領域(記憶領域)
PA4 第4記憶領域(記憶領域)
SE21 普図1用センサ(状態検出手段、第2の状態検出手段)
SE242 第2の普図4用センサ(状態検出手段、第1の状態検出手段)

Claims (2)

  1. 遊技媒体を検出可能な遊技媒体検出手段と、所定の状態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段による検出回数に基づいて所定の異常が発生したかを判定する異常判定手段とを備えた遊技機において、
    前記状態検出手段による検出回数を記憶可能な複数の記憶領域と、
    前記複数の記憶領域の内から更新領域を指定する領域指定手段と、
    前記状態検出手段による検出を契機として、前記領域指定手段により指定された更新領域が記憶する前記検出回数を更新する検出回数更新手段とを備え、
    前記領域指定手段は、前記複数の記憶領域において予め定めた更新順序に従って前記遊技媒体検出手段により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に前記更新領域を変更すると共に、最後尾順位の記憶領域を更新領域として指定した後には、先頭順位の記憶領域を更新領域として指定することで、前記複数の記憶領域において更新領域を循環させるよう構成され、
    前記異常判定手段は、前記遊技媒体検出手段により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に、前記複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定すると共に、前記状態検出手段による検出毎に、前記複数の記憶領域の内でその検出時点において前記更新領域に指定されている記憶領域に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技媒体を検出可能な遊技媒体検出手段と、所定の状態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段による検出回数に基づいて所定の異常が発生したかを判定する異常判定手段とを備えた遊技機において、
    前記状態検出手段による検出回数を記憶可能な複数の記憶領域と、
    前記複数の記憶領域の内から更新領域を指定する領域指定手段と、
    前記状態検出手段による検出を契機として、前記領域指定手段により指定された更新領域が記憶する前記検出回数を更新する検出回数更新手段とを備え、
    前記領域指定手段は、前記複数の記憶領域において予め定めた更新順序に従って前記遊技媒体検出手段により検出される遊技媒体の数が所定数増加する毎に前記更新領域を変更すると共に、最後尾順位の記憶領域を更新領域として指定した後には、先頭順位の記憶領域を更新領域として指定することで、前記複数の記憶領域において更新領域を循環させるよう構成され、
    前記異常判定手段は、前記複数の記憶領域の内で更新順序が連続する2以上の記憶領域に記憶された前記検出回数の合計回数に基づいて前記所定の異常が発生したかを判定するよう構成され
    前記所定の異常が発生したことを前記異常判定手段が判定した場合に、前記複数の記憶領域の記憶内容を初期化して、前記領域指定手段が前記先頭順位の記憶領域を前記更新領域として指定するよう構成されると共に、
    前記所定の異常が発生したことに対応する異常報知を実行可能な報知手段を備え、前記異常判定手段により前記所定の異常が発生したと判定された回数が増加することに応じて、前記報知手段が実行する異常報知の態様が変化するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
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