JP6401756B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の表示装置を備える遊技機に関する。
近年、変動表示ゲームを実行するためのメイン表示装置(メイン液晶)の他に、演出を
実行したり、遊技に関する情報などを表示したりすることが可能なサブ表示装置(サブ液
晶)を備えた遊技機が登場している(特許文献1参照)。
特開2013−128604号公報
しかしながら演出への関心の低下を招くおそれがあった。その結果、遊技の興趣が低下していた。
本願は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣が高まる遊技機を提
供することを目的とする。
本発明は、複数の表示装置を備える遊技機において、前記複数の表示装置は、複数のサブ表示装置が含まれ、前記複数の表示装置に対して遊技に関連する情報の表示及び前記複数の表示装置の移動を制御する演出制御手段と、前記複数のサブ表示装置の移動演出に関する操作を受け付ける演出操作手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による前記演出操作手段への操作として、1の操作で前記複数のサブ表示装置の移動を示唆する操作を受け付け、当該1の操作の操作態様に対応させて、当該複数のサブ表示装置を移動し、当該複数のサブ表示装置を近づけることで、一の表示部とみなして演出表示を行うことを特徴とする。
複数の表示装置には、例えば、メイン表示装置と、メイン表示装置よりも表示領域の狭
いサブ表示装置であり、複数の表示装置が合体して一の表示装置を形成してもよい。操作
手段は、表示装置を直接選択可能な態様であってもよいし、特定の操作を実行することに
よって表示装置を選択可能とするものであってもよい。
遊技に関連する情報は、遊技の演出であってもよいし、大当りの履歴や遊技に登場する
キャラクタの紹介などであってもよい。
本発明によれば、演出への関心の低下を防止することができ、遊技の興趣を高めることができる。
本発明の実施形態による遊技機の正面図である。 右斜め上方から見た時の遊技機の斜視図である。 正面上方から見た時の遊技機の斜視図である。 遊技機に備えられる遊技盤の正面図である。 遊技機が備える遊技制御装置の構成を示すブロック図である。 遊技機が備える演出制御装置の構成を示すブロック図である。 遊技制御装置によって実行されるメイン処理の前半部のフローチャートである。 遊技制御装置によって実行されるメイン処理の後半部のフローチャートである。 遊技制御装置によって実行されるタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行されるコマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される演出制御コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される演出制御コマンド出力処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行されるコマンドデータ出力処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される小当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 遊技制御装置によって実行される小当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される1stメイン処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるコマンド受信割込み処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される2ndメイン処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される変動中処理の手順を示すフローチャートである。 上皿ユニットに配設される演出操作装置の平面図である。 演出操作装置の斜視図である。 パネル操作時における演出操作装置の斜視図である。 演出操作装置の分解斜視図である。 演出操作装置の上側部分の分解斜視図である。 演出操作装置の下側部分の分解斜視図である。 図27のC−C位置における演出操作装置の縦断面図である。 演出操作装置の下面図である。 アース線設置前における装飾板の一部拡大図である。 アース線設置状態における装飾板の一部拡大図である。 演出操作装置のタッチパネルの平面図である。 演出操作装置及び上皿ユニットの分解斜視図である。 演出操作装置を取り外した状態の上皿ユニットの平面図である。 演出操作装置を設置した状態の上皿ユニットの下面図である。 演出操作装置及び上皿ユニットの前面図である。 図1のA−A位置における上皿ユニットの縦断面図である。 図1のB−B位置における上皿ユニットの縦断面図である。 上皿ユニットの下方に配設される下皿の縦断面図である。 上皿ユニットの下方に配設される下皿の縦断面図である。 演出制御装置によって実行されるボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 (A)は図45におけるボタン操作報知処理のタイミングチャートであり、(B)は従来のボタン操作報知処理のタイミングチャートである。 (A)〜(C)は、演出操作装置を用いた遊技演出1の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行される変形例1のボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 変形例1のボタン操作報知処理のタイミングチャートである。 (A)〜(D)は、演出操作装置を用いた変形例1の遊技演出1の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行される変形例2の変動中処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される変形例2のボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 変形例2のボタン操作報知処理のタイミングチャートである。 (A)〜(D)は、演出操作装置を用いた変形例2の遊技演出1の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行される変形例3のボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 (A)は所定時間内にボタン操作が検出された場合のタイミングチャートであり、(B)は所定時間内にボタン操作が検出されなかった場合のタイミングチャートである。 (A)〜(D)は、演出操作装置を用いた変形例3の遊技演出1の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行される連打ボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される連打ボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 連打ボタン操作報知処理のタイミングチャートである。 演出制御装置によって実行される長押しボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される長押しボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 図60Bにおけるボタン操作検出処理の手順を示すフローチャートである。 長押しボタン操作報知処理のタイミングチャートである。 演出制御装置によって実行されるタッチ操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 (A)〜(C)は演出操作装置を用いた遊技演出2の一例を示す図である。 (A)及び(B)は演出操作装置を用いた遊技演出2の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行されるタッチ操作報知処理の変形例を示すフローチャートである。 (A)〜(D)は演出操作装置を用いた遊技演出2の一例を示す図である。 (A)及び(B)は演出操作装置を用いた遊技演出3によって表示装置に表示される情報表示レイヤ及び表示される遊技情報の一例を示す図である。 演出制御装置によって実行される操作演出報知処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される有効操作報知処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される情報表示レイヤ制限処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される情報表示レイヤ表示処理の手順を示すフローチャートである。 情報表示レイヤ表示処理で用いられる表示実行抽選テーブルを示す図である。 (A)及び(B)は操作演出報知の一例を示す図である。 (A)及び(B)は操作態様報知の一例を示す図である。 演出操作装置を用いた遊技演出3の一例を示す図である。 演出操作装置を用いた遊技演出3の一例を示す図である。 (A)及び(B)は演出操作装置を用いた遊技演出3によって表示装置に表示される情報表示レイヤ及び表示される遊技情報の変形例を示す図である。 演出制御装置によって実行される操作演出報知処理の変形例の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される情報表示レイヤ制限処理の変形例の手順を示すフローチャートである。 演出操作装置を用いた遊技演出3の一例を示す図である。 (A)〜(C)は演出操作装置の変形例の一態様を説明する図である。 演出操作装置の変形例の一態様を示す図である。 (A)〜(C)は図82の演出操作装置を用いた遊技演出の一例を示す図である。 (A)及び(B)は演出操作装置の変形例の一態様を示す図である。 演出操作装置の変形例の一態様を示す縦断面図である。 図85の変形例による演出操作装置を備える遊技機の斜視図である。 (A)及び(B)は図85の変形例による演出操作装置の配置を説明するための遊技機の正面図及び平面図である。 装飾装置を含む上皿ユニットの分解斜視図である。 装飾装置を構成するリブレンズを斜め下方から見た時の斜視図である。 (A)は装飾装置を構成する中継基板の平面図であり、(B)はリブレンズを設置した状態の中継基板の平面図である。 装飾装置を含む上皿ユニットの縦断面図である。 (A)〜(D)は遊技機における発光演出を説明するための遊技機の正面図である。 (A)〜(C)は演出操作装置及び装飾装置の発光演出を説明するための演出操作装置及び装飾装置の模式図である。 (A)及び(B)は装飾装置の変形例の一態様を示す図である。 (A)〜(C)は装飾装置の変形例の一態様を示す図である。 (A)は遊技情報表示装置を構成する導光板と発光部の斜視図であり、(B)は導光板と発光部の正面図である。 球貸操作装置を備える上皿ユニットの正面図である。 球貸操作装置設置前の上皿ユニットの斜視図である。 球貸操作装置設置前の上皿ユニットの裏面図である。 球貸操作装置設置後の上皿ユニットの裏面図である。 球貸操作装置の分解斜視図である。 図97のD−D位置における球貸操作装置の縦断面図である。 球貸操作装置の正面図である。 図103のE−E位置における球貸操作装置の縦断面図である。 図103のF−F位置における球貸操作装置の縦断面図である。 (A)は球貸操作装置の変形例の一態様を示す図であり、(B)は球貸操作装置の変形例の別態様を示す図である。 操作ハンドルの正面図である。 操作ハンドルの分解斜視図である。 操作ハンドルの一部分解斜視図である。 図107のG−G位置における操作ハンドルの縦断面図である。 操作ハンドルの裏面図である。 (A)〜(C)は操作ハンドルの回動操作部材の回動軸に対するCリングの取り付けを説明する図である。 サブ表示装置を含む遊技盤の一例を示す図である。 各サブ表示装置の配置及び動作について説明する図である。 演出制御装置に含まれる画像制御部5の構成を説明するブロック図である。 サブ表示装置に表示される遊技情報及びサブ表示装置で実行される演出の一例を示す図であり、(A)は実行される演出に対応するサブ表示装置の位置、(B)は遊技状態ごとに実行される演出を示す。 大当り履歴情報を表示する場合の所定のパネル入力操作の一例を示す図である。 合体演出を説明する図であり、(A)は上部演出装置のみが反時計回りに90度回動することによって、右部演出装置と合体する例、(B)は上部演出装置が反時計回りに45度、右部演出装置が時計回りに45度回動することによって合体する例である。 右サブ表示装置における演出の一例を示す図であり、(A)は所定のパネル入力操作の一例を示し、(B)は演出態様の一例を示す。 左サブ表示装置における演出の一例を示す図であり、(A)は所定のパネル入力操作の一例を示し、(B)は演出態様の一例を示す。 左サブ表示装置における演出の別の例を示す図であり、(A)は所定のパネル入力操作の一例を示し、(B)は演出態様の一例を示す。 下サブ表示装置で実行される先読み予告演出を説明する図である。 4個のサブ表示装置を用いたルーレット演出の一例を説明する図である。 リーチ演出を選択するためのルーレット演出の一例を示す図である。 特別遊技状態における演出モードを選択するためのルーレット演出の一例を示す図である。 階層化されたメニューを示す図である。 サブ表示装置関連のカスタマイズを行うための画面の一例を示す図であり、(A)は右サブ表示装置(右部演出装置)の動作をカスタマイズする画面、(B)は下サブ表示装置(下部演出装置)の動作をカスタマイズする画面である。 演出操作装置の変形例における正面上方から見た時の遊技機の斜視図であり、操作ボタンとタッチパネルとが独立した構成の演出操作装置の配置を説明する図である。 発光領域の配置例を示す図である。 発光領域による演出の一例を説明する図である。 スワイプ操作によるサブ表示装置の移動方法を説明する図であり、(A)は左部演出装置を右方向に移動させる手順、(B)は下部演出装置を上方向に移動させる手順、(C)は右部演出装置を時計回りに回動させる手順である。 タッチパネル上を2本の指でなぞることによって複数のサブ表示装置の移動方法を説明する図である。 4個のサブ表示装置が合体することによって一の表示領域を構成する例を説明する図であり、(A)は合体前の状態、(B)は合体後の状態を示す。 キャラクタを操作して迷路から脱出するミニゲームの一例を示す図である。 タッチパネルにカスタマイズ画面が表示される例を示す図である。
以下、本発明の実施形態による遊技機について、図面を参照しながら説明する。なお、
遊技機の説明における前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤に向かって見た方向
を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1〜図3を参照して、本発明の実施形態による遊技機1について説明する。図1は、
前面枠4及びガラス枠5を閉じた状態の遊技機1の正面図である。図2は、右斜め上方か
ら見た時の遊技機1の斜視図である。図3は、正面上方から見た時の遊技機1の斜視図で
ある。
図1〜図3に示すように、遊技機1は島設備に固定される本体枠2に、ヒンジを介して
開閉回動自在に取り付けられる開閉枠3を備える。開閉枠3は、前面枠4及びガラス枠5
によって構成されている。
前面枠4には、遊技盤30(図4参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆
うカバーガラス5aを有するガラス枠5が取り付けられる。カバーガラス5aは、遊技盤
30に形成される遊技領域31(図4参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能す
る。
前面枠4及びガラス枠5は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば
、ガラス枠5のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域31にアクセスすることがで
きる。また、前面枠4をガラス枠5が開放されていない状態で開放することで、遊技盤3
0の裏面側に配設された遊技制御装置600(図5参照)等にアクセスすることができる
ガラス枠5のカバーガラス5a周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている
ガラス枠5の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置6,
8が配設されている。装飾装置6,8は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊
技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置6,8の内部に配設される照明部材は、
枠装飾装置21(図6参照)の一部を構成している。
ガラス枠5の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ7aがそれぞれ配設される。
これら上スピーカ7aとは別に遊技機1の下部には、2つの下スピーカ7bが設けられて
いる。下スピーカ7bは、ガラス枠5の下左角部分及び前面枠4の下右角部分に配設され
ている。これら上スピーカ7a及び下スピーカ7bは、効果音や警報音、報知音等を発す
るものである。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施等が含まれる。不正
行為には、例えば、発射された遊技球の軌道を磁石によって不正に操作する行為や遊技機
1を振動させる行為等が含まれる。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ23(図5
参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ24(図5参照)によって振動を
検出したりすることで検知される。
また、不正に前面枠4やガラス枠5を開放する行為も不正行為に含まれる。前面枠4の
開閉状態は前面枠開放検出スイッチ4b(図5参照)によって検出され、ガラス枠5の開
閉状態はガラス枠開放検出スイッチ5b(図5参照)によって検出される。
ガラス枠5の右側部には、遊技機1の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側
)に向かって突出する突出演出ユニット500が配設されている。突出演出ユニット50
0は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット50
0の内部に配設される照明部材も枠装飾装置21(図6参照)の一部を構成している。
ガラス枠5の下部には、遊技球を貯留可能な上皿11を有する上皿ユニット10が取り
付けられている。上皿11は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿11に貯留さ
れている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニット10は、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置100と、遊技
者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置200と、遊技状態に応じて発光演出等を行
う装飾装置300と、をさらに備える。
演出操作装置100は、操作ボタン110にタッチパネル150(図30参照)を組み
込んだ操作装置であり、詳細については図27〜図36を参照して後述する。演出操作装
置100は、遊技者が操作しやすいように上皿ユニット10の上部中央に設けられている
遊技者が演出操作装置100を操作することによって、表示装置36(図4参照)に表
示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができ
る。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲー
ムの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲー
ムには特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場
合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置100を
操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊
技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別
な遊技状態とは、例えば特定遊技状態(普電サポート状態又は時短状態)や変動表示ゲー
ムにおいて特別結果(大当り)の発生確率が高い状態(確変状態)、大当り状態(特別遊
技状態)である。
ここで、確変状態は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定
回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ)、及び所定の確
率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが
発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装
置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい
球貸操作装置200は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上
皿ユニット10の上部右側に設けられている。球貸操作装置200は、球貸ボタン201
と、返却ボタン202と、残高表示部203と、を備えている。球貸ボタン201は遊技
球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン202はカードユニット(
図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。
残高表示部203は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。球貸操作
装置200の詳細については、図97〜図106を参照して後述する。
装飾装置300は、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニット1
0の前側部分に設けられている。装飾装置300の詳細については、図88〜図95を参
照して後述する。
上記した上皿ユニット10等を備えるガラス枠5の下方であって、前面枠4の下部には
、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル400と、遊技球を貯留
可能な下皿9とが設けられている。
操作ハンドル400は、前面枠4の右下部であって、右側の下スピーカ7bの下方に配
置されている。遊技者が操作ハンドル400を回動操作することによって、球発射装置は
上皿11から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域31に発射する。球発射装置から
発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル400の回動操作量が大きくなるほど速く
なるように設定されている。操作ハンドル400の詳細については、図107〜図112
を参照して後述する。
下皿9は、上皿ユニット10に対して所定の間隔をあけて、上皿ユニット10の下方に
配置されている。下皿9は、当該下皿9の底面を上下方向に貫通する球抜き穴9aと、球
抜き穴9aを開閉するための開閉操作部9bと、を有している。遊技者が開閉操作部9b
を操作して、球抜き穴9aを開くことによって、下皿9に貯留されていた遊技球を球抜き
穴9aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
図4を参照して、遊技機1の遊技盤30について説明する。図4は、遊技機1に備えら
れる遊技盤30の正面図である。
図4に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体3
0aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30a
の前面にはガイドレール32で囲まれた遊技領域31が設けられている。遊技機1は、ガ
イドレール32で囲まれた遊技領域31内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行う
ように構成されている。遊技領域31には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や
障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら
遊技領域31を流下する。
遊技領域31の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンター
ケース35が取り付けられている。センターケース35に形成された窓部の後方には、複
数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装
置36が配置されている。表示装置36は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センター
ケース35の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置
される。なお、表示装置36は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT
等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置36の表示画面には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域
に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、
表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング
表示等)が表示される。
また、センターケース35には、遊技領域31を流下する遊技球をセンターケース35
の内側に導くためのワープ通路35aと、ワープ通路35aを通過した遊技球が転動可能
なステージ部35bとが設けられている。センターケース35のステージ部35bは、第
1始動入賞口37及び第2始動入賞口38の上方に配置されているため、ステージ部35
b上で転動した遊技球は第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に入賞しやすくなっ
ている。
センターケース35の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット35c及び側部
演出ユニット35dが設けられる。上部演出ユニット35c及び側部演出ユニット35d
は、盤装飾装置25(図6参照)及び盤演出装置(図6参照)の一部を構成している。
センターケース35の左側方の遊技領域31には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲー
ト)39が設けられている。普図始動ゲート39の内部には、当該普図始動ゲート39を
通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)39a(図5参照)が設けられ
ている。遊技領域31内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート39を通過すると、普図
変動表示ゲームが実行される。
センターケース35の左下方の遊技領域31には3つの一般入賞口40が配置されてお
り、センターケース35の右下方の遊技領域31には一つの一般入賞口40が配置されて
いる。これら一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口40に備えられた入賞口ス
イッチ(SW)40a〜40n(図5参照)によって検出される。
センターケース35の下方の遊技領域31には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与
する第1始動入賞口(第1始動入賞領域)37が設けられ、その直下には第2始動入賞口
(第2始動入賞領域)38が設けられる。第2始動入賞口38は、上側が逆「ハ」の字状
に開いて、遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材38aを備える。遊技球が
第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に入賞した場合には、補助遊技として特図変
動表示ゲームが実行される。
第2始動入賞口38の一対の可動部材38aは、通常時は遊技球の直径程度の間隔をあ
けた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。但し、第2始動入賞口38の
上方には、第1始動入賞口37が設けられているので、可動部材38aが閉状態である場
合には遊技球が第2始動入賞口38に入賞できないようになっている。
可動部材38aは、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、
普電ソレノイド38c(図5参照)を介して逆「ハ」の字状に開いて、遊技球が第2始動
入賞口38に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材38aは、後述する遊技制御装置600によって制御される。遊技制御
装置600は、入賞容易状態の発生頻度を高めたり、入賞容易状態の発生時間を長くした
りすることで、前述の特定遊技状態(普電サポート状態、時短状態)を発生させる。
第2始動入賞口38の下方の遊技領域31には、大入賞口1ソレノイド41b(図5参
照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで第1大入賞口を開放するアタ
ッカ形式の開閉扉41aを有する第1特別変動入賞装置41が設けられている。第1特別
変動入賞装置41は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者
にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し
、第1大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞
球)を付与するようになっている。なお、第1大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊
技球を検出する検出手段としてカウント1スイッチ41c(図5参照)が配設されている
また、センターケース35の左上方の遊技領域31には、大入賞口2ソレノイド42b
(図5参照)によって逆「ハ」の字状に開くことで第2大入賞口を開放する一対の開閉部
材42aを有する第2特別変動入賞装置42が設けられている。第2特別変動入賞装置4
2は、第1特別変動入賞装置41と同様に、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口
を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特
別遊技状態)に変換し、第2大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者
に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、第2大入賞口内には、当
該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウント2スイッチ42c(図5参
照)が配設されている。
一般入賞口40、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装置4
1の第1大入賞口、及び第2特別変動入賞装置42の第2大入賞口に遊技球が入賞すると
、払出制御装置650(図5参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装
置から上皿11に排出する。また、第1特別変動入賞装置41の下方の遊技領域31には
、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口43が設けられている。
また、遊技領域31の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲ
ーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行す
る一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を
表示する表示部51〜60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表
示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2
表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、各変動表示
ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表
示器55、普図保留表示器56)と、を有している。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当りの発生を報知する第
1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状
態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器58、大当り時のラウンド数
(第1特別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42の開閉回数)を表示するラウ
ンド表示部59、及び時短状態が発生すると点灯して時短状態の発生を報知する第2遊技
状態表示部(第2遊技状態表示器)60が設けられている。
次に、遊技機1における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳
細について説明する。
遊技機1では、図示しない球発射装置から遊技領域31に向けて遊技球が打ち出される
ことによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域31内の各所に配置され
た障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域31を流下し、普図始動ゲート
39、一般入賞口40、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装
置41又は第2特別変動入賞装置42に入賞するか、遊技領域31の最下部に設けられた
アウト口43へ流入し遊技領域31から排出される。そして、一般入賞口40、第1始動
入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装置41又は第2特別変動入賞装置
42に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して
上皿11に排出される。
普図始動ゲート39には、当該普図始動ゲート39を通過した遊技球を検出するゲート
スイッチ39a(図5参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート39を通過する
と、ゲートスイッチ39aによって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われて
おり当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当り
となって第2始動入賞口38が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲー
ト39を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)され
る。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値
が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示
ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるよ
うになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当り
を示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示する
ことで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は
消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート39通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示
器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。この時、普電ソレノ
イド38c(図5参照)が駆動されることにより、可動部材38aが所定の時間(例えば
0.3秒間)だけ開状態に変換され、第2始動入賞口38への遊技球の入賞が許容される
遊技球の第1始動入賞口37への入賞及び第2始動入賞口38への入賞は、始動口1ス
イッチ37b(図5参照)と始動口2スイッチ38b(図5参照)によって検出される。
第1始動入賞口37に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出さ
れ、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口38に入賞した遊技球は
特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各
変動パターン乱数値が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置600の特図保留記憶
領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)
を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知
用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置36
の表示画面にも表示される。
遊技制御装置600は、第1始動入賞口37への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて
、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置600は、
第2始動入賞口38への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図
2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、特図1表示器51及び特図2表示
器52において識別情報を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われ
る。また、表示装置36では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例
えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実
行される。
表示装置36における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特
別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の
順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止
させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置36では
、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。
第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への遊技球の入賞が所定のタイミングでな
された場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲー
ムの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態
(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置36の表示態様は特別結果態様(例
えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、第1特別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42は、大入賞口1ソ
レノイド41b及び大入賞口2ソレノイド42b(図5参照)への通電によって、大入賞
口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、第1特
別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42に備えられた大入賞口が所定の時間又
は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得するこ
とができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよい
し同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないよ
うに設定される。
表示装置36における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし
、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲ
ーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されない
ようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行
されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があ
り、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行
される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しな
い場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
〔遊技制御装置〕
図5は、遊技機1が備える遊技制御装置600の構成を示すブロック図である。
遊技制御装置600は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技
用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)611を有するCPU部610と、入力ポー
ト等を有する入力部620と、出力ポートやドライバ等を有する出力部630と、CPU
部610と入力部620と出力部630との間を接続するデータバス640と、を備える
CPU部610は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン611
と、入力部620内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)621から
の信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン611に入力させるインバー
タ等からなる反転回路612と、水晶振動子のような発振子を有し、CPUの動作クロッ
クやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器
)613と、を備える。なお、遊技制御装置600及び当該遊技制御装置600によって
駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品には、電源装置800で生成されたDC32
V,DC12V,DC5V等の直流電圧が供給される。
電源装置800は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DC
コンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5V等のより低いレベルの直流電圧
を生成するDC−DCコンバータを有する通常電源部810と、遊技用マイコン611の
内部のRAM611cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部820と
、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置600に停電の発生、回復を知ら
せる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号等の制御信号を生成して出力する
制御信号生成部830と、を備える。
バックアップ電源部820は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM611cに記憶された
データが保持されるようになっている。
制御信号生成部830は、例えば通常電源部810で生成された32Vの電圧を監視し
、それが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとと
もに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にも、その
時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。遊技制御装置600は、停電復旧後
、RAM611cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。
なお、バックアップ電源部820によれば、遊技データを2〜3日以上保持させることが
可能となっている。
初期化スイッチ信号は、初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、
遊技用マイコン611内のRAM611c及び払出制御装置650内のRAMに記憶され
ている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号
は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン611が実行するメインプロ
グラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は、強制割込み信号の
一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン611は、CPU(マイクロプロセッサ)611a、データを書き換え
不能に記憶する読出し専用のROM(不揮発性記憶手段)611b、及びデータを書き換
え可能に記憶する随時読出し書込み可能なRAM(揮発性記憶手段)611cを備える。
ROM611bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を書き換え不能に記憶する。RAM611cは、遊技制御時にCPU611
aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM611b又はRA
M611cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いて
もよい。
また、ROM611bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターン振り分け情
報を記憶している。
変動パターン振り分け情報とは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜
3をCPU611aが参照して変動パターンを決定するための振り分け情報である。また
、変動パターン振り分け情報には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パタ
ーン振り分け情報、結果が15R大当りや2R大当りとなる場合に選択される大当り変動
パターン振り分け情報等が含まれる。さらに、これらの変動パターン振り分け情報には、
後半変動パターン振り分け情報、前半変動パターン振り分け情報が含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に
導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態(例えば
、最後に停止する識別情報を除く複数の識別情報が特別遊技状態となる特別結果を発生可
能な識別情報で停止し、最後に停止する識別情報が変動表示している状態)をいう。
別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導
出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件から、はずれて
いない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数
の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含ま
れる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される
前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定さ
れている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満
たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置36に表示される飾り特図変
動表示ゲームが、表示装置36における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数
の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示する
ものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例
えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。
この他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち
何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識
別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態か
ら残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる
(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマル(N)リーチ、スペシャル(SP)1リ
ーチ、スペシャル(SP)2リーチ、スペシャル(SP)3リーチ、プレミアムリーチ等
が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<Nリーチ<SP1リーチ<SP2リー
チ<SP3リーチ<プレミアムリーチの順に高くなるようになっている。リーチ状態は、
少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)に
おける変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別
結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様が
含まれることもある。
ここで、信頼度の高低は、特別結果態様が導出される時の演出選択及び特別結果態様が
導出されない時の演出選択の割合によって算出することができる。
例えば、特別結果態様が導出される変動表示ゲームでは、SP1リーチは10%の割合
で選択され、SP3リーチは40%の割合で選択されるとする。一方、特別結果態様が導
出されない変動表示ゲームでは、SP1リーチは5%の割合で選択され、SP3リーチは
1%の割合で選択されるとする。このような選択割合が設定されていることで、SP1リ
ーチの期待度はSP3リーチの期待度よりも低いということが言える。
遊技機1では、リーチ演出もしくは特定の演出に対して選択割合を異ならせているため
、上記のような信頼度の高い演出、信頼度の低い演出の比較が可能となっている。
図5に示すように、CPU611aは、ROM611b内の遊技制御用プログラムを実
行して、払出制御装置650や演出制御装置700に対する制御信号(コマンド)を生成
したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力したりして遊技機1全体の制御
を行う。
遊技用マイコン611は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決
定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するため
の乱数生成回路を備えている。また、遊技用マイコン611は、水晶発振器613からの
発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU611aに対する所定周期(例えば4ミリ
秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するク
ロックジェネレータを備えている。
CPU611aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(図13
のS1301)や特図普段処理(S1310)にて、ROM611bに記憶されている複
数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一つの変動パターン振り分け情報を取得
する。具体的には、CPU611aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははず
れ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確
率状態)、現在の遊技状態としての第2始動入賞口38の動作状態(通常動作状態又は時
短動作状態)、始動記憶数等に基づいて、複数の変動パターン振り分け情報の中から何れ
か一つの変動パターン振り分け情報を選択して取得する。
払出制御装置650は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、及び出力イン
タフェースを備え、遊技制御装置600からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従
って払出装置の払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払
出制御装置650は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出装置の払出モー
タを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技制御装置600の入力部620は、第1始動入賞口37の始動口1スイッチ37b
、第2始動入賞口38の始動口2スイッチ38b、普図始動ゲート39のゲートスイッチ
39a、入賞口スイッチ40a〜40n、カウント1スイッチ41c、カウント2スイッ
チ42c等と接続されている。入力部620には、これらスイッチから供給されるハイレ
ベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力される。また、入力部62
0には、入力信号を0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I
/F)621が設けられている。近接I/F621は、入力の範囲が7V−11Vとされ
ることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから
外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出する
ことができ、異常が検知された場合には異常検知信号を出力するように構成されている。
このとき、異常検知信号は入力ポート623に出力される。
近接I/F621に入力された信号は、すべて入力ポート622に供給され、データバ
ス640を介して遊技用マイコン611に読み込まれるとともに、遊技制御装置600か
ら中継基板660を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また
、近接I/F621の出力のうち始動口1スイッチ37bと始動口2スイッチ38bの検
出信号は、入力ポート622の他、反転回路612を介して遊技用マイコン611へ入力
されるように構成されている。
入力部620には、磁気センサスイッチ23や振動センサスイッチ24、始動口1スイ
ッチ37b、始動口2スイッチ38b、ゲートスイッチ39a、入賞口スイッチ40a〜
40n、カウント1スイッチ41c、カウント2スイッチ42cからの信号を取り込んで
、データバス640を介して、遊技用マイコン611に供給する入力ポート622が設け
られている。
また、入力部620には、遊技機1の前面枠4に設けられた前面枠開放検出スイッチ4
b及びガラス枠5に設けられたガラス枠開放検出スイッチ5bからの信号、及び払出制御
装置650からの払出異常を示すステータス信号や、払い出し前の遊技球の不足を示すシ
ュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込
んで、データバス640を介して遊技用マイコン611に供給する入力ポート623が設
けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿9に遊技球が所定量以上貯留されて
いること(満杯になったこと)を検出した時に出力される信号である。
さらに、入力部620には、電源装置800からの停電監視信号や初期化スイッチ信号
、リセット信号を遊技用マイコン611等に入力するためのシュミットトリガ回路624
が設けられている。シュミットトリガ回路624は、これらの入力信号からノイズを除去
する機能を有する。電源装置800からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号
は、一旦、入力ポート623に入力され、データバス640を介して遊技用マイコン61
1に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる
。遊技用マイコン611に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があ
るためである。
一方、シュミットトリガ回路624によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊
技用マイコン611に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部6
30の各出力ポートに供給される。リセット信号RSTは、出力部630を介さずに中継
基板660に直接出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板660のポー
ト(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。リセット信
号RSTを中継基板660を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい
なお、リセット信号RSTは入力部620の各入力ポート622,623には供給され
ない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン611によって出力部630の各
出力ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があ
るが、リセット信号RSTが入る直前に入力部620の各入力ポート622,623から
遊技用マイコン611が読み込んだデータは、遊技用マイコン611のリセットによって
廃棄されるためである。
遊技制御装置600の出力部630は、データバス640に接続され払出制御装置65
0へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストロ
ーブ信号)及び演出制御装置700へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する
第1出力ポート631aと、演出制御装置700へ出力する8ビットのデータ信号を生成
する第2出力ポート631bと、を備える。遊技制御装置600から払出制御装置650
及び演出制御装置700へは、パラレル通信でデータが送信される。
また、出力部630には、演出制御装置700から遊技制御装置600へ信号を入力で
きないようにするため、すなわち片方向通信を担保するため、第1出力ポート631aか
らのデータストローブ信号SSTB及び第2出力ポート631bからの8ビットのデータ
信号を出力する単方向のバッファ632aが設けられている。なお、第1出力ポート63
1aから払出制御装置650へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよ
い。
さらに、出力部630には、データバス640に接続され、変動表示ゲームの図柄情報
を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板660を介して認定機関の
試射試験装置へ出力するバッファ632bが実装されている。バッファ632bは、遊技
店に設置される実機(量産販売品)の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品であ
る。なお、近接I/F621から出力される始動口スイッチ等からの加工の必要のないス
イッチ検出信号は、バッファ632bを通さずに中継基板660を介して試射試験装置へ
供給される。
一方、磁気センサスイッチ23や振動センサスイッチ24のようにそのままでは試射試
験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン611に取り込まれて他の信号
若しくは情報に加工される。例えば、遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエ
ラー信号としてデータバス640からバッファ632b、中継基板660を介して試射試
験装置へ供給される。なお、中継基板660には、バッファ632bから出力された信号
を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号
の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板660上のポート
には、遊技用マイコン611から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信
号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている
出力部630には、大入賞口1ソレノイド41b、大入賞口2ソレノイド42b、及び
普電ソレノイド38cの駆動データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子に接続
されるデジット線のオン/オフデータとを出力する第3出力ポート631c、一括表示装
置50のLEDのアノード端子に接続されるセグメント線のオン/オフデータを出力する
第4出力ポート631d、大当り情報等の遊技機1に関する情報を外部情報端子670へ
出力する第5出力ポート631eが設けられている。外部情報端子670から出力された
遊技機1に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置
(図示省略)に供給される。
また、出力部630には、第1ドライバ(駆動回路)633a、第2ドライバ633b
、第3ドライバ633c、及び第4ドライバ633dが設けられている。第1ドライバ6
33aは、第3出力ポート631cから出力される大入賞口1ソレノイド41bや大入賞
口2ソレノイド42bの駆動データ信号を受けてソレノイド駆動信号を出力したり、普電
ソレノイド38cの駆動データ信号を受けてソレノイド駆動信号を出力したりする。第2
ドライバ633bは、第3出力ポート631cから出力される一括表示装置50の電流引
き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する。第3ドライバ633cは、第4
出力ポート631dから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン
/オフ駆動信号を出力する。第4ドライバ633dは、第5出力ポート631eから管理
装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子670へ出力する。
さらに、出力部630には、外部の検査装置680へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ634が設けられている。フォトカプラ634
は、遊技用マイコン611が検査装置680との間でシリアル通信によってデータの送受
信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常
の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン611が有するシリアル通信端子を利
用して行われるため、入力ポート622のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図6を用いて、演出制御装置700の構成について説明する。図6は、遊技機1
が備える演出制御装置700の構成を示すブロック図である。
演出制御装置700は、遊技用マイコン611と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(1stCPU)710と、主制御用マイコン710の制御
下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)720と、映像制御用
マイコン720からのコマンドやデータに従って表示装置36への映像表示のための画像
処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)730
と、各種のメロディや効果音等を上スピーカ7a及び下スピーカ7bから再生させるため
音の出力を制御する音源LSI740と、を備えている。
主制御用マイコン(1stCPU)710と映像制御用マイコン(2ndCPU)72
0には、各CPUが実行するプログラムを格納したプログラマブルリードオンリメモリか
らなるPROM711,721がそれぞれ接続され、VDP730にはキャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM731が接続され、音源LSI740には音声データ
が記憶された音声ROM741が接続されている。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、遊技用マイコン611からのコマンドを
解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン720へ出力映像の内容を指示したり、
音源LSI740への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の
管理等の処理を実行したりする。主制御用マイコン(1stCPU)710と映像制御用
マイコン(2ndCPU)720の作業領域を提供するRAM710a,720aは、そ
れぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAM710a,72
0aはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)710と映像制御
用マイコン(2ndCPU)720との間、主制御用マイコン(1stCPU)710と
音源LSI740との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構
成されている。また、主制御用マイコン(1stCPU)710とVDP730との間は
、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間にコマンドやデータを送信する
ことができる。VDP730には、画像ROM731から読み出されたキャラクタ等の画
像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)
730aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ730b、LVDS(小振幅信号
伝送)方式で表示装置36へ送信する映像信号を生成する信号変換回路730c等が設け
られている。
VDP730から主制御用マイコン710へは、表示装置36の映像と前面枠4や遊技
盤30に設けられている装飾用照明の点灯を同期させるために、垂直同期信号VSYNC
が入力される。さらに、VDP730から映像制御用マイコン720へは、VRAM73
0aへの描画終了等の処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マ
イコン720からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェ
イト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン720から主制御用マイコン
710へは、映像制御用マイコン720が正常に動作していることを知らせるとともにコ
マンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン71
0と音源LSI740との間では、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行
うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)720には、主制御用マイコン(1stC
PU)710よりも高速で高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stC
PU)710とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)720を設けて処理を分担さ
せることによって、主制御用マイコン(1stCPU)710のみでは実現困難な大画面
で動きの速い映像を表示装置36に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マ
イコン(2ndCPU)720と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比
べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2
つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって
新機種の開発期間を短縮することができる。
演出制御装置700には、遊技制御装置600から送信されてくるコマンドを受信する
インタフェースチップ(コマンドI/F)750が設けられている。演出制御装置700
は、遊技制御装置600から送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファン
ファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、コマンドI/F7
50を介して演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置600の遊技用マイコン6
11はDC5Vで動作し、演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)71
0はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F750には信号のレベル変換の機能が
設けられている。
また、演出制御装置700には、遊技盤30やセンターケース35等に設けられている
LEDを有する盤装飾装置25を制御する盤装飾LED制御回路761、前面枠4やガラ
ス枠5等に設けられているLEDを有する枠装飾装置21を制御する枠装飾LED制御回
路762、遊技盤30やセンターケース35等に設けられている盤演出装置26(例えば
表示装置36における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)を駆動制御する
盤演出モータ/SOL制御回路763、前面枠4やガラス枠5等に設けられている枠演出
装置22を駆動制御する枠演出モータ制御回路764が設けられている。なお、これら制
御回路761〜764は、アドレス/データバス760を介して主制御用マイコン(1s
tCPU)710と接続されている。
さらに、演出制御装置700には、演出操作装置100等に含まれる各種スイッチや盤
演出装置26内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチ27のオン/オフ状態
を検出して主制御用マイコン(1stCPU)710へ検出信号を入力するスイッチ入力
回路770、上スピーカ7aを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路7
42a、下スピーカ7bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路742
bが設けられている。
電源装置800の通常電源部810は、演出制御装置700やそれによって制御される
電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、複数種類の電圧を生成可能に
構成されている。具体的には、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パ
ネル等からなる表示装置36を駆動するためのDC12V、コマンドI/F750の電源
電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vや、これらの
直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させたりするのに使用するNDC24V
の電圧を生成することが可能となっている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)
710や映像制御用マイコン(2ndCPU)720として、3.3Vあるいは1.2V
のような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置700に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部810に設けるようにしてもよい。
電源装置800の制御信号生成部830により生成されたリセット信号RSTは、主制
御用マイコン710、映像制御用マイコン720、VDP730、音源LSI740、ラ
ンプやモータ等を駆動制御する制御回路761〜764、スピーカを駆動するアンプ回路
742a,742bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例におい
ては、映像制御用マイコン720の有する汎用のポートを利用して、VDP730に対す
るリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映
像制御用マイコン720とVDP730の動作の連携性を向上させることができる。
〔遊技制御〕
次に、遊技機1における遊技制御について説明する。
遊技制御装置600のCPU611aは、普図始動ゲート39に備えられたゲートスイ
ッチ39aを通過した遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出
してROM611bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを
判定する。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示す
る普図変動表示ゲームを表示する。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図
表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド38cを動作させ、第
2始動入賞口38の可動部材38aを所定時間開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、CPU611aは、普図表示器
53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置600のCPU611aは、第1始動入賞口37に備えられた始動
口1スイッチ37bからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶する。この始
動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM611b
に記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、遊技制御装置600のCPU611aは、第2始動入賞口38に備えられた始動
口2スイッチ38bからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶する。この始
動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM611b
に記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行
う。
遊技制御装置600のCPU611aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲー
ムの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置700に出力する。
そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、
停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
演出制御装置700は、遊技制御装置600からの制御信号に基づき、表示装置36で
特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演
出制御装置700は、遊技制御装置600からの制御信号に基づき、上スピーカ7a及び
下スピーカ7bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置600のCPU611aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
の場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特
別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制
御装置600のCPU611aは、例えば、大入賞口1ソレノイド41b又は大入賞口2
ソレノイド42bにより第1特別変動入賞装置41の開閉扉41a又は第2特別変動入賞
装置42の開閉部材42aを開放させ、第1大入賞口又は第2大入賞口への遊技球の流入
を可能とする制御を行う。
大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時
間(例えば25秒又は1.6秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口
を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回又は2回)繰
り返す制御(ラウンド遊技)を行う。
特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合、遊技制御装置600のCPU611aは、
特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
次に、図7A〜図21のフローチャートを参照して、遊技機1の遊技制御装置600に
よる制御処理を説明する。
〔メイン処理〕
図7A及び図7Bを参照して、遊技制御装置600が実行するメイン処理について説明
する。図7Aは、遊技制御装置600によって実行されるメイン処理の前半部の手順を示
すフローチャートである。図7Bは、遊技制御装置600によって実行されるメイン処理
の後半部の手順を示すフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行される。例えば、遊技場で営業を開始する
ために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
メイン処理の実行が開始されると、遊技制御装置600はまず割込み禁止する(S70
1)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを設
定する割込みベクタ設定処理を実行する(S702)。さらに、割込みが発生したときに
レジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定し(S70
3)、割込み処理のモードを設定する(S704)。
S704の処理後、遊技制御装置600は、払出制御装置(払出基板)650のプログ
ラムが正常に起動するまで例えば4ミリ秒間待機する(S705)。このように制御する
ことによって、電源投入の際に、遊技制御装置600が先に起動してしまい、払出制御装
置650の起動が完了する前にコマンドを当該払出制御装置650に送信してしまい、払
出制御装置650が送信されたコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
その後、遊技制御装置600は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM
(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(S706)。そして、遊技制御装
置600は、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定し(S707)、遊技用マイ
コン611に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(S708
)。本実施形態では、遊技制御装置600は払出制御装置650や演出制御装置700と
パラレル通信を行っており、シリアルポートを使用しないためである。
続いて、遊技制御装置600は、電源装置800内の初期化スイッチ信号がオンに設定
されているか否かを判定する(S709)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投
入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である
。例えば、閉店時等に正常に電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入された場合には
、初期化された状態で遊技が開始されるように初期化スイッチ信号はオンに設定される。
一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電前の遊技状態
に近い状態で再開するため、遊技機が初期化されないように初期化スイッチ信号はオフに
設定される。
遊技制御装置600は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(S70
9の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェックす
る(S710)。停電検査領域には、停電検査領域1及び停電検査領域2が含まれている
。停電検査領域1には停電検査領域チェックデータ1が記憶され、停電検査領域2には停
電検査領域チェックデータ2が記憶される。S710の処理では、遊技制御装置600は
、停電検査領域1に記憶された停電検査領域チェックデータ1及び停電検査領域2に記憶
された停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かをチェックする。
S710の処理後、遊技制御装置600は、停電復旧が可能であるか否かを判定する(
S711)。遊技制御装置600は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデ
ータが正常である場合に、停電復旧可能と判定する。停電復旧が可能な場合には(S71
1の結果が「Y」)、遊技制御装置600はチェックサムと呼ばれる検証用データを算出
するチェックサム算出処理を実行する(S712)。
そして、遊技制御装置600は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値
と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し、これらの値が一致するか否か
、すなわちチェックサムが正常か否かを判定する(S713)。
初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(S709の結果が「Y」)、停電復
旧しない(停電検査領域の値が正常でない)場合(S711の結果が「N」)、チェック
サムが正常でない(電源切断時のチェックサムの値とS712の処理で算出されたチェッ
クサムの値とが一致しない)場合には(S713の結果が「N」)、遊技制御装置600
は図7BのS741〜S743の初期化処理を実行する。初期化処理の詳細については後
述する。
S713においてチェックサムが正常である(算出されたチェックサムの値と電源切断
時のチェックサムの値とが一致する)場合には(S713の結果が「Y」)、遊技制御装
置600は、停電処理が正常に実行されたと判定し、停電前の状態に復旧させるための処
理を実行する(図7BのS714〜S719)。まず、遊技制御装置600は、停電時の
情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されていた、RWM(リ
ードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域に停電復旧時の初期値をセーブする(S
714)。遊技制御装置600は、すべての停電検査領域をクリアし、チェックサムが記
憶されていた領域をクリアする。
S714の処理後、遊技制御装置600は、エラー関連の情報、及び不正行為を監視す
るための情報を記憶する領域をリセットする(S715)。
次に、遊技制御装置600は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊
技状態が高確率状態であったか否かを判定する(S716)。高確率でないと判定された
場合には(S716の結果が「N」)、遊技制御装置600はS719以降の処理を実行
する。
停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定された場合には(S716の結果が
「Y」)、遊技制御装置600は、高確率報知フラグをオンに設定し、高確率報知フラグ
領域にセーブ(保存)する(S717)。続いて、一括表示装置50に設けられる高確率
報知LED(エラー表示器58)をオン(点灯)に設定する(S718)。
S718の処理後、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時
のコマンドを演出制御装置700に送信する(S719)。特図ゲーム処理番号は、特図
ゲームの状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。こ
のように特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置700に送
信することによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができる。
ここで、初期化処理(S741〜S743)を実行する場合について説明する。初期化
処理は、正常に電源が切断された遊技機1を起動する場合や停電発生前の状態に復帰でき
ない場合に実行される。
初期化処理では、遊技制御装置600は、使用する作業領域をリセット(クリア)する
(S741)。その後、遊技制御装置600は、初期化すべき領域に電源投入時用の初期
値をセーブ(保存)する(S742)。例えば、RWMクリアに関する外部情報(セキュ
リティ信号)を出力する出力タイマ初期値をセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブす
る。
S742の処置後、遊技制御装置600は、初期化処理の最後に電源投入時のコマンド
を演出制御装置700に送信し(S743)、S720以降の処理を実行する。
S719又はS743の処理が終了すると、遊技制御装置600は、遊技用マイコン6
11(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)
を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(S720)。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン611内のクロックジェネレータに設けられてい
る。クロックジェネレータは、水晶発振器613からの発振信号(原クロック信号)を分
周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周され
た信号に基づいてCPU611aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生
させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて
乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
遊技制御装置600は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(S
721)。具体的には、CPU611aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新
許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定する等の処理
を実行する。その後、遊技制御装置600は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジ
スタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート
値)としてRWMの所定領域にセーブする(S722)。その後、遊技制御装置600は
割込みを許可する(S723)。
なお、本実施形態のCPU611a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レ
ジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づ
いて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生
成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難に
することができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図
柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)
が含まれる。
S723の処理後、遊技制御装置600は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則
性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(S724)。本実施形態では、大当り乱
数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。す
なわち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当
り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱
数の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であ
ってもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であっ
てもよい。
S724において初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置600は、電源装
置800から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号がオン
であるか否かを判定する(S725)。停電監視信号がオンでない場合、すなわち停電し
ていない場合には(S725の結果が「N」)、S724の初期値乱数更新処理を再び実
行し、S724及びS725の処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
初期値乱数更新処理(S724)の前に割り込みを許可(S723)することによって
、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先して実行す
ることが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまでタイマ割込
み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間が不足して
しまうことを回避できる。
一方、停電監視信号がオンに設定されている場合には(S725の結果が「Y」)、遊
技制御装置600は、停電が発生したものと見なして停電発生時の処理を実行する(S7
26〜S731)。
遊技制御装置600は、割込みを禁止し(S726)、全出力ポートにオフデータを出
力して全出力ポートをオフに設定する(S727)。その後、遊技制御装置600は、停
電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし、さらに停電復旧検査
領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(S728)。
S728の処理後、遊技制御装置600は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出
するチェックサム算出処理を実行し(S729)、算出されたチェックサムの値をRWM
のチェックサム領域にセーブ(保存)する(S730)。その後、遊技制御装置600は
、RWMの内容が変更されないようにRWMへのアクセスを禁止し(S731)、遊技機
1の電源が遮断されるまで待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデー
タをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源
の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源
再投入時に判定することが可能となる。
〔タイマ割込み処理〕
図8を参照して、遊技制御装置600が実行するタイマ割込み処理について説明する。
図8は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的
(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込み信号がCPU611aに入力されることによっ
て開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず所定のレジスタに保持
されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(S801)。なお、本
実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系のマイ
コンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている値を
裏レジスタに退避させることでS801の処理を実装することが可能である。
次に、遊技制御装置600は、入力部620を介して入力される各種センサやスイッチ
等からの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(S8
02)。各種センサには、始動口1スイッチ37b、始動口2スイッチ38b、ゲートス
イッチ39a、カウント1スイッチ41c、カウント2スイッチ42c等が含まれる。ま
た、入力処理では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
S802の処理後、遊技制御装置600は、各種処理でセットされた遊技制御に関する
出力データを、演出制御装置700及び払出制御装置650に送信するための出力処理を
実行する(S803)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御等を行
うための情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口1ソレノイド4
1b、大入賞口2ソレノイド42b、普電ソレノイド38cが含まれる。また、出力処理
では、遊技機における遊技データを収集する情報収集端末装置(図示せず)に遊技データ
を出力する処理も含まれる。
次に、遊技制御装置600は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出
制御装置700や払出制御装置650等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する
(S804)。なお、コマンド送信処理の詳細については、図9〜図12を参照して後述
する。
S804の処理後、遊技制御装置600は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を
更新する乱数更新処理1を実行し(S805)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動
パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(S8
06)。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するため
に、各種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用
乱数カウンタなど)の値を1ずつ加算する。
その後、遊技制御装置600は、各種入賞口スイッチ等を監視したり、枠の不正な開放
等のエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理を実行する(S807)。
各種入賞口スイッチには、例えば、始動口1スイッチ37b、始動口2スイッチ38b、
ゲートスイッチ39a、入賞口スイッチ40a〜40n、カウント1スイッチ41c、カ
ウント2スイッチ42cが含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのス
イッチから正常な信号が入力されているか否かを監視する。エラーの監視としては、前面
枠4やガラス枠5が不正に開放されていないか等を対象としている。
S807の処理後、遊技制御装置600は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特
図ゲーム処理を実行する(S808)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図13
を参照して後述する。
S808の処理後、遊技制御装置600は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普
図ゲーム処理を実行する(S809)。
次に、遊技制御装置600は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示す
るセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(S81
0)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントLE
D(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
S810の処理後、遊技制御装置600は、磁気センサスイッチ23や振動センサスイ
ッチ24からの検出信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁石/振動不正監視
処理を実行する(S811)。異常の発生を検出した場合には、上スピーカ7a及び下ス
ピーカ7bから報知音を出力したりする等して外部に報知する。
そして、遊技制御装置600は、外部情報端子670から出力する各種信号を編集する
外部情報編集処理を実行する(S812)。
続いて、遊技制御装置600は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(S
813)。その後、遊技制御装置600は、S801の処理で一時退避されていたレジス
タを復帰させ(S814)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込み
を許可し(S815)、タイマ割込み処理を終了する。
〔コマンド送信処理〕
図9を参照して、遊技制御装置600が実行するタイマ割込み処理におけるコマンド送
信処理(S804)について説明する。図9は、コマンド送信処理の手順を示すフローチ
ャートである。
遊技制御装置600は、まず各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制
御装置700に送信する演出制御コマンド処理を実行する(S901)。遊技制御装置6
00は、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指定する変動パターン指
定コマンドや、停電から復旧した場合に演出制御装置700に停電復旧処理を実行させる
停電復旧コマンド等を、演出制御装置700に送信する。なお、演出制御コマンド送信処
理の詳細については、図10を参照して後述する。
次に、遊技制御装置600は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出
制御装置650に送信する払出コマンド送信処理を実行する(S902)。遊技制御装置
600は、払出装置から払い出す賞球数を指定する賞球コマンド等を払出制御装置650
に送信する。
〔演出制御コマンド送信処理〕
図10を参照して、遊技制御装置600が実行するコマンド送信処理における演出制御
コマンド送信処理(S901)について説明する。図10は、演出制御コマンド送信処理
の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置600は、まずRWM内のコマンド送信領域にコマンドが設定された時に
1加算更新されるライトカウンタの値と、コマンド送信領域からコマンドが読み出される
時に1加算更新されるリードカウンタの値とを比較し、コマンドが設定されているか判定
する(S1001及びS1002)。遊技制御装置600は、ライトカウンタの値とリー
ドカウンタの値とが同一であれば設定コマンドなしと判定し、ライトカウンタの値とリー
ドカウンタの値とが一致しない場合には未送信のコマンドが設定されていると判定する。
コマンドが設定されていない場合には(S1002の結果が「N」)、遊技制御装置6
00は、演出制御コマンド送信処理を終了する。
コマンドが設定されている場合には(S1002の結果が「Y」)、遊技制御装置60
0は、リードカウンタを1加算更新する(S1003)。そして、リードカウンタに対応
するコマンド送信領域(MODE)からMODEコマンドをロードし(S1004)、取
得したMODEコマンドが設定されていたコマンド送信領域をリセットする(S1005
)。
S1005の処理後、遊技制御装置600は、リードカウンタに対応するコマンド送信
領域(ACTION)からACTIONコマンドをロードし(S1006)、取得したA
CTIONコマンドが設定されていたコマンド送信領域をリセットする(S1007)。
その後、遊技制御装置600は、コマンドを演出制御装置700へ出力する演出制御コ
マンド出力処理を実行し(S1008)、演出制御コマンド送信処理を終了する。
〔演出制御コマンド出力処理〕
図11を参照して、遊技制御装置600が実行する演出制御コマンド送信処理における
演出制御コマンド出力処理(S1008)について説明する。図11は、演出制御コマン
ド出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置600は、まず遊技用マイコン611のRAM611cから出力部630
の第2出力ポート631bへMODEコマンドを出力する(S1101)。そして、遊技
制御装置600は、MODEコマンド出力中を示すデータストローブ信号SSTBのOF
F時間を準備し(S1102)、データストローブ信号SSTB及び演出制御コマンドの
前半の8ビット(MODE)を出力部630へ出力するコマンドデータ出力処理を実行す
る(S1103)。なお、コマンドデータ出力処理の詳細については、図12を参照して
後述する。
S1103の処理後、遊技制御装置600は、遊技用マイコン611のRAM611c
から出力部630の第2出力ポート631bへACTIONコマンドを出力する(S11
04)。そして、遊技制御装置600は、ACTIONコマンド出力中を示すデータスト
ローブ信号SSTBのOFF時間を準備する(S1105)。
その後、遊技制御装置600は、データストローブ信号SSTB及び演出制御コマンド
の後半の8ビット(ACTION)を出力部630へ出力するコマンドデータ出力処理を
実行し(S1106)、演出制御コマンド出力処理を終了する。
〔コマンドデータ出力処理〕
図12を参照して、遊技制御装置600が実行する演出制御コマンド出力処理における
コマンドデータ出力処理(S1103及びS1106)の詳細について説明する。図12
は、コマンドデータ出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置600は、まず第2出力ポート631bの直前の状態が失われないように
するため、第1出力ポート631aのデータストローブ信号SSTBを含むポート状態保
持データをロードする(S1201)。
そして、遊技制御装置600は、制御情報として演出制御コマンドを第2出力ポート6
31bへ出力し(S1202)、OFF状態(データの読取り無効を示す例えばロウレベ
ル)のデータストローブ信号SSTBを第1出力ポート631aへ出力する(S1203
)。この時、データストローブ信号SSTB以外の信号は、直前の状態を保持したままデ
ータストローブ信号SSTBと一緒に出力される。
S1203の処理後、遊技制御装置600は、データストローブ信号SSTBをOFF
状態にすべきOFF時間が終了したか否か判定する(S1204)。
OFF時間が終了していない場合には(S1204の結果が「N」)、遊技制御装置6
00は前述のS1202〜S1204の処理を繰り返す。
一方、OFF時間が終了した場合には(S1204の結果が「Y」)、遊技制御装置6
00は、データストローブ信号SSTBのON状態(データの読取り有効を示す例えばハ
イレベル)の時間を設定し(S1205)、ON状態のデータストローブ信号SSTBを
設定する(S1206)。
S1206の処理後、遊技制御装置600は、制御情報として演出制御コマンドを第2
出力ポート631bへ出力し(S1207)、ON状態(ハイレベル)のデータストロー
ブ信号SSTBを第1出力ポート631aへ出力する(S1208)。この時、データス
トローブ信号SSTB以外の信号は、直前の状態を保持したままデータストローブ信号S
STBと一緒に出力される。
S1208の処理後、遊技制御装置600は、データストローブ信号SSTBをON状
態にすべきON時間が終了したか否か判定する(S1209)。
ON時間が終了していない場合には(S1209の結果が「N」)、遊技制御装置60
0は前述のS1207〜S1209の処理を繰り返す。
一方、ON時間が終了した場合には(S1209の結果が「Y」)、遊技制御装置60
0は、ON状態のデータストローブ信号SSTBを設定し(S1210)、第1出力ポー
ト631aに出力して(S1211)、コマンドデータ出力処理を終了する。
このように演出制御コマンド出力処理(図11)及びコマンドデータ出力処理(図12
)では、始めにデータストローブ信号SSTBによって読取り無効期間(OFF状態)を
設け、その間に演出制御コマンドを出力部630の第2出力ポート631bへ出力するこ
とで、読取り有効(ON状態)となったら演出制御コマンドがバッファ632aを介して
演出制御装置700に取り込まれるよう処理している。出力された演出制御コマンドは、
後述する演出制御装置700によるコマンド受信割込み処理(図23)で演出制御装置7
00側に読み取られる。
なお、S1207に示すようにON状態でも演出制御コマンドを出力しているのは、S
1207〜S1209のループ処理中に停電が発生した場合に、出力中の演出制御コマン
ドが停電復帰後に出力されなくなるのを回避するためである。また、ノイズによってコマ
ンドコードが変更してしまうのを回避することもできる。なお、S1204及びS120
9の処理は、各々の処理のみをループさせることも可能である。
〔特図ゲーム処理〕
図13を参照して、遊技制御装置600が実行するタイマ割込み処理における特図ゲー
ム処理(S808)について説明する。図13は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチ
ャートである。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ37b及び始動口2スイッチ38bによる入力
信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別情報)の表示の設
定を行う。
特図ゲーム処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず始動口1スイッチ37b
及び始動口2スイッチ38bの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(S1
301)。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38に遊技球の入
賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示
ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う
。なお、始動スイッチ監視処理の詳細については、図14を参照して後述する。
S1301の処理後、遊技制御装置600は、カウントスイッチ監視処理1を実行する
(S1302)。カウントスイッチ監視処理1では、第1特別変動入賞装置41内に設け
られたカウント1スイッチ41cによって当該第1特別変動入賞装置41に入賞した遊技
球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する。
S1302の処理後、遊技制御装置600は、カウントスイッチ監視処理2を実行する
(S1303)。カウントスイッチ監視処理2では、第2特別変動入賞装置42内に設け
られたカウント2スイッチ42cによって当該第2特別変動入賞装置42に入賞した遊技
球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する。
S1303の処理後、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアッ
プしているか、又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処
理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S1304及びS1305)。なお、特
図ゲーム処理タイマは、後述する特図ゲーム処理番号に応じて分岐させる各処理(S13
10〜S1316)を実行する時に初期値がセットされ、S1304の処理で当該特図ゲ
ーム処理タイマの値を1減じる。初期値としてセットされる値は、当該特図ゲーム処理番
号に応じた処理を終了させるまでの時間値である。例えば、特図普段処理(S1310;
特図ゲーム処理番号「0」)においてセットされる値は、特図変動表示ゲームにおいて特
別図柄が変動表示されている時間値である。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0にな
ると、S1305においてタイムアップしたと判断される。
特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(S1305の結果が「N」
)、遊技制御装置600はS1317以降の処理を実行する。
一方、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(S1305の結果が「Y」
)、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照
する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(S1306)。そして、
遊技制御装置600は、当該テーブルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分
岐先アドレスを取得する(S1307)。その後、遊技制御装置600は、分岐処理終了
後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(S1308)、ゲーム処理番号に応じ
て処理を分岐させる(S1309)。
ゲーム処理番号が「0」の場合には(S1309の結果が「0」)、遊技制御装置60
0は特図普段処理を実行する(S1310)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの変
動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を
実行するために必要な情報の設定等を行う。なお、特図普段処理の詳細について、図17
を参照して後述する。
ゲーム処理番号が「1」の場合には(S1309の結果が「1」)、遊技制御装置60
0は特図変動中処理を実行する(S1311)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲーム
における識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設
定等を行う。
ゲーム処理番号が「2」の場合には(S1309の結果が「2」)、遊技制御装置60
0は特図表示中処理を実行する(S1312)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲーム
の結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大
当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファーレ
/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
ゲーム処理番号が「3」の場合には(S1309の結果が「3」)、遊技制御装置60
0はファンファーレ/インターバル中処理を実行する(S1313)。ファンファーレ/
インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処
理を行うために必要な情報の設定等を行う。
ゲーム処理番号が「4」の場合には(S1309の結果が「4」)、遊技制御装置60
0は第1特別変動入賞装置41の第1大入賞口又は第2特別変動入賞装置42の第2大入
賞口に係る大入賞口開放中処理を実行する(S1314)。大入賞口開放中処理は、大当
りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウン
ドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必
要な情報を設定したりする。
また、大入賞口開放中処理は、特図変動表示ゲームの結果が特別結果になった場合に大
入賞口の開放時間に基づいて第1特別変動入賞装置41の開閉扉41a又は第2特別変動
入賞装置42の開閉部材42aを開放して遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発
生させる。このように遊技制御装置600は特別遊技状態制御手段を構成している。
ゲーム処理番号が「5」の場合には(S1309の結果が「5」)、遊技制御装置60
0は大入賞口残存球処理を実行する(S1315)。大入賞口残存球処理は、大当りラウ
ンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定した
り、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
ゲーム処理番号が「6」の場合には(S1309の結果が「6」)、遊技制御装置60
0は大当り終了処理を実行する(S1316)。大当り終了処理は、S1310の特図普
段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
その後、遊技制御装置600は、特図1表示器51における図柄の変動を制御するため
のテーブルを準備し(S1317)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行す
る(S1318)。
S1318の処理後、遊技制御装置600は、特図2表示器52における図柄の変動を
制御するためのテーブルを準備し(S1319)、特図2表示器52に係る図柄変動制御
処理を実行して(S1320)、特図ゲーム処理を終了する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
図14を参照して、遊技制御装置600が実行する特図ゲーム処理における始動口スイ
ッチ監視処理(S1301)について説明する。図14は、始動口スイッチ監視処理の手
順を示すフローチャートである。
始動口スイッチ監視処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず第1始動入賞口
37に遊技球が入賞したことによる保留の情報を設定するテーブルを準備する(S140
1)。
続いて、遊技制御装置600は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に遊技球
が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S140
2)。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、図15を参照して後述する
S1402の処理後、遊技制御装置600は、普通電動役物が作動中であるか否か、す
なわち第2始動入賞口38の可動部材38aが遊技球の入賞が可能な開状態となっている
か否かを判定する(S1403)。
普通電動役物が作動中である場合には(S1403の結果が「Y」)、遊技制御装置6
00はS1406以降の処理を実行する。
一方、普通電動役物が作動中でない場合には(S1403の結果が「N」)、遊技制御
装置600は、第2始動入賞口38への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否か
を判定する(S1404及びS1405)。
不正入賞について具体的に説明すると、第2始動入賞口38は、可動部材38aが閉状
態の場合には遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって
、閉状態で遊技球が入賞した場合には何らかの異常や不正が発生した可能性が高く、閉状
態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数している。そして、S
1404及びS1405の処理において、このように計数された不正入賞数が所定の不正
発生判定個数(上限値)以上であるかを判定する。
不正入賞数が不正判定個数以上の場合には(S1405の結果が「Y」)、遊技制御装
置600は、第2始動入賞口38への遊技球の入賞を無効として特図変動表示ゲームに関
する処理を実行せずに、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、不正入賞数が不正判定個数未満の場合には(S1405の結果が「N」)、遊技
制御装置600は、第2始動入賞口38による保留の情報を設定するテーブルを準備し(
S1406)、特図始動口スイッチ共通処理を実行して(S1407)、始動口スイッチ
監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図15を参照して、遊技制御装置600が実行する始動口スイッチ監視処理における特
図始動口スイッチ共通処理(S1402及びS1407)について説明する。図15は、
特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
特図始動口スイッチ共通処理は、第1始動入賞口37や第2始動入賞口38に遊技球が
入賞したことによって始動口1スイッチ37bや始動口2スイッチ38bから信号入力が
あった場合に共通して実行される処理である。
遊技制御装置600は、まず始動口1スイッチ37b及び始動口2スイッチ38bのう
ち、監視対象の始動口スイッチ(例えば始動口1スイッチ37b)から信号が入力された
か否かを判定する(S1501及びS1502)。
対象の始動口スイッチから信号が入力されていない場合には(S1502の結果が「N
」)、遊技制御装置600は特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、対象の始動口スイッチから信号が入力された場合には(S1502の結果が「Y
」)、遊技制御装置600は、当該対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグを
RWMの所定の領域にセーブする(S1503)。そして、遊技制御装置600は、対象
の始動口スイッチに対応するハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロード
し、以降の処理で使用するための準備を行う(S1504)。
S1504の処理後、遊技制御装置600は、対象の始動口スイッチに対応する始動入
賞口への入賞の回数に関する情報、すなわち遊技機1の外部の管理装置に対して出力され
た回数(始動口信号出力回数)をロードし、ロードした値に1加算して更新して、始動口
信号出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(S1505及びS1506)。
始動口信号出力回数がオーバーフローしない場合には(S1506の結果が「N」)、
遊技制御装置600は、更新後の始動口信号出力回数の値をRWMの始動口信号出力回数
領域にセーブする(S1507)。
S1507の処理が終了した後、又は始動口信号出力回数がオーバーフローする場合に
は(S1506の結果が「Y」)、遊技制御装置600は、対象の始動口スイッチに対応
する更新対象の始動記憶数(特図保留数)が上限値未満か否かを判定する(S1508及
びS1509)。
特図保留数が上限値未満でない場合には(S1509の結果が「N」)、遊技制御装置
600は、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報は記憶されないので、
その後の処理を行わず特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、特図保留数が上限値未満の場合には(S1509の結果が「Y」)、遊技制御装
置600は、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報を設定する。具体的
には、S1510の処理において、遊技制御装置600は更新対象の特図保留数(例えば
特図1保留数)を1加算して更新する。
S1510の処理後、遊技制御装置600は、MODE部とACTION部によって構
成されている飾り特図保留数コマンドを準備する。遊技制御装置600は、対象の始動口
スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(S1511)、特図保留数に
対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備する(S1512)。そして、
遊技制御装置600は、準備された飾り特図保留数コマンドを設定するためのコマンド設
定処理を実行し(S1513)、更新された特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアド
レスを算出する(S1514)。
S1514の処理後、遊技制御装置600は、大当り乱数をRWMの対象の乱数セーブ
領域にセーブし(S1515)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数を抽出
して、RWMの乱数セーブ領域にセーブする(S1516)。続いて、遊技制御装置60
0は、対応する変動パターン乱数1を抽出し、抽出した値をRWMの乱数セーブ領域にセ
ーブして(S1517)、対応する変動パターン乱数2を抽出し、抽出した値をRWMの
乱数セーブ領域にセーブする(S1518)。さらに、遊技制御装置600は、対応する
変動パターン乱数3を抽出し、抽出した値をRWMの乱数セーブ領域にセーブする(S1
519)。変動パターン乱数1〜3は、例えば、前半と後半の変動パターンを個別に設定
したり、特定の演出を実行したりするために用いられる。
本実施形態では、大当り乱数は、始動口1スイッチ37b及び始動口2スイッチ38b
のどちらの始動口スイッチが遊技球の入賞を検出しても同じ手順で抽出される。すなわち
、第1始動入賞口37から入賞した場合であっても、第2始動入賞口38から入賞した場
合であっても、入賞した遊技球が大当りとなる乱数は同じである。なお、始動入賞口毎に
大当り乱数を設定してもよい。
ここで、特図変動表示ゲーム(特図1又は特図2)における変動パターン(各種リーチ
やリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための
変動パターン乱数(変動パターン乱数1〜3)は、大当り図柄乱数のように乱数生成回路
のソフトウェアによって更新されるものとは異なり、遊技制御用プログラムによって更新
されるものである。なお、変動パターン乱数の更新は遊技制御用プログラムによって更新
することに限らず、乱数生成回路のハードウェア又はソフトウェアで更新するようにして
もよい。
S1519の処理後、遊技制御装置600は、S1516の処理でRWMにセーブされ
た対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値をS152
1の特図保留情報判定処理にて使用するために準備する(S1520)。その後、遊技制
御装置600は、特図保留情報判定処理を実行して(S1521)、特図始動口スイッチ
共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
図16を参照して、遊技制御装置600が実行する特図始動口スイッチ共通処理におけ
る特図保留情報判定処理(S1521)について説明する。図16は、特図保留情報判定
処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングよ
り前に当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定するための先読み処
理である。
遊技制御装置600は、まず特図始動口スイッチ共通処理における監視対象の始動口ス
イッチが始動口2スイッチ38bであるか否かを判定する(S1601及びS1602)
。監視対象が始動口2スイッチ38bでない場合には(S1602の結果が「N」)、遊
技制御装置600は、普通電動役物(第2始動入賞口38に備えられた可動部材38a)
の開放延長機能が作動中、すなわち普電サポート中であるか否かを判定する(S1603
)。
普電サポート中でない場合には(S1603の結果が「N」)、遊技制御装置600は
、遊技機1が大当り中(特別遊技状態)であるか否かを判定する(S1604)。
大当り中でない場合には(S1604の結果が「N」)、遊技制御装置600は、保留
中の始動記憶が大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(S1605)
。遊技制御装置600は、保留中の始動記憶に含まれる大当り乱数値が大当り判定値と一
致するか否かを比較することによって、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果が
大当りであるか否かを判定する。
一方、普電サポート中の場合(S1603の結果が「Y」)、又は、大当り中の場合に
は(S1604の結果が「Y」)、遊技制御装置600は特図保留情報判定処理を終了す
る。すなわち、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37bであって、かつ普電
サポート中又は大当り中の場合には、当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情
報)を判定する先読み処理が実行されない。
また、監視対象が始動口2スイッチ38bの場合には(S1602の結果が「Y」)、
遊技制御装置600は大当り判定処理を実行する(S1605)。すなわち、監視対象の
始動口スイッチが始動口2スイッチ38bの場合には、普電サポート中又は大当り中であ
るか否かにかかわらず、当該始動記憶に対応した先読み処理を実行する。
S1605の処理後、遊技制御装置600は、S1605の大当り判定処理の判定結果
が大当りであるか否かを判定する(S1606)。
大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(S1606の結果が「N」)、遊
技制御装置600は、演出内容を選択するためのテーブルとしてはずれ情報テーブルを設
定し(S1614)、S1615以降の処理を実行する。
一方、大当り判定処理の判定結果が大当りの場合には(S1606の結果が「Y」)、
遊技制御装置600は、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37bであるか否
かを判定する(S1607及びS1608)。
監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37bでない場合には(S1608の結
果が「N」)、遊技制御装置600は、大当り図柄乱数チェックテーブル2を大当り時の
識別図柄を特定するためのテーブルとして準備する(S1609)。
一方、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37bである場合には(S160
8の結果が「Y」)、大当り図柄乱数チェックテーブル1を大当り時の識別図柄を特定す
るためのテーブルとして準備する(S1610)。
S1609又はS1610の処理後、遊技制御装置600は、大当り図柄乱数をチェッ
クして、大当り図柄乱数に対応する入賞情報ポインタを取得し(S1611)、大当り情
報テーブルのアドレステーブルを設定する(S1612)。そして、遊技制御装置600
は、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得して設定する(S1613)
S1613又はS1614の処理後、遊技制御装置600は、設定した情報テーブルか
ら図柄情報を取得し(S1615)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセ
ーブする(S1616)。そして、遊技制御装置600は、設定した情報テーブルから始
動口入賞演出図柄コマンドを取得し(S1617)、当該始動口入賞演出図柄コマンドを
RWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(S1618)。
S1618の処理後、遊技制御装置600は、監視対象の始動口スイッチに対応する始
動口入賞フラグを準備し(S1619)、始動口入賞演出コマンドを設定する対象のテー
ブルを準備する(S1620)。
その後、遊技制御装置600は、監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定
するための特図情報設定処理を実行する(S1621)。続いて、遊技制御装置600は
、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち後半変動パターンを設定する後半変動パタ
ーン設定処理を実行した後(S1622)、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを設
定する変動パターン設定処理を実行する(S1623)。
後半変動パターン設定処理(S1622)及び変動パターン設定処理(S1623)は
、識別情報の変動態様を示す複数の変動パターンから一つの変動パターンを選択する処理
であり、特図変動表示ゲームはこれらの処理によって選択された変動パターンに基づいて
実行される。
S1623の処理後、遊技制御装置600は、前半変動番号に対応する変動(始動口入
賞演出)コマンド(MODE)を算出して準備し(S1624)、後半変動番号の値を変
動コマンド(ACTION)として準備し(S1625)、コマンド設定処理を実行する
(S1626)。その後、遊技制御装置600は、入賞演出図柄コマンド領域から始動口
入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(S1627)、コマンド設定処理を実行して
(S1628)、特図保留情報判定処理を終了する。
このように、遊技制御装置600は、S1624及びS1625の処理で始動口入賞演
出コマンドを準備し、さらにS1627の処理で始動口入賞演出図柄コマンドを準備して
、始動記憶に対応する判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表
示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置700に対して通知することが可能にな
っている。演出制御装置700は、表示装置36に表示されている保留表示の表示態様を
変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に特図変動
表示ゲームの結果を報知する。
〔特図普段処理〕
図17を参照して、遊技制御装置600が実行する特図ゲーム処理における特図普段処
理(S1310)について説明する。図17は、特図普段処理の手順を示すフローチャー
トである。
遊技制御装置600は、まず特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定
する(S1701及びS1702)。
特図2保留数が0の場合には(S1702の結果が「Y」)、遊技制御装置600は、
特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(S1703及びS170
4)。このように遊技機1では、特図2保留数のチェック(S1701)を特図1保留数
のチェック(S1703)よりも先に行うことによって、特図1変動表示ゲームよりも遊
技者にとって有利な特図2変動表示ゲームを優先して実行するようにしている。
特図1保留数が0の場合には(S1704の結果が「Y」)、遊技制御装置600は、
既に客待ちデモが開始されているか否かを判定する(S1705及びS1706)。
客待ちデモを開始していない場合には(S1706の結果が「N」)、遊技制御装置6
00は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグを設定する(S1707)。そして
、遊技制御装置600は、客待ちデモコマンドを準備し(S1708)、コマンド設定処
理を実行する(S1709)。
一方、既に客待ちデモが開始されている場合には(S1706の結果が「Y」)、既に
客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグが設定済みであり、客待ちデモコマンドが演
出制御装置700に送信済みであるため、遊技制御装置600はS1710以降の処理を
実行する。
客待ちデモを開始している場合(S1706の結果が「Y」)、又はS1709の処理
後、遊技制御装置600は、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する特図普段
処理移行設定処理1を実行し(S1710)、特図普段処理を終了する。特図普段処理移
行設定処理1では、遊技制御装置600は、特図普段処理に移行するためのテーブルに、
特図普段処理に係る処理番号「0」や大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口
不正監視情報)等を設定する。
ところで、S1702の処理において特図2保留数が0でないと判定された場合、すな
わち第2始動入賞口38に遊技球が入賞したことによる特図変動表示ゲームが実行される
場合には、遊技制御装置600は特図2変動開始処理を実行する(S1711)。なお、
S1711における特図2変動開始処理の詳細については、図19を参照して後述する。
S1711の処理後、遊技制御装置600は、特図変動中処理に移行するためのテーブ
ル(第2特図用)を準備する特図変動中処理移行設定処理(特図2)を実行する(S17
12)。具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る特図ゲーム処理番号「1」
、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52に
おける特図2変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係る
フラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値)等を設定する処理を実行する
また、特図1保留数が0でない場合(S1704の結果が「N」)、すなわち第1始動
入賞口37に遊技球が入賞したことによる特図変動表示ゲームが実行される場合には、遊
技制御装置600は特図1変動開始処理を実行する(S1713)。なお、S1713に
おける特図1変動開始処理の詳細については、図18を参照して後述する。
S1713の処理後、遊技制御装置600は、特図変動中処理に移行するためのテーブ
ル(第1特図用)を準備する特図変動中処理移行設定処理(特図1)を実行する(S17
14)。具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る特図ゲーム処理番号「1」
、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51に
おける特図1変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係る
フラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値)等を設定する。
〔特図1変動開始処理〕
図18を参照して、遊技制御装置600が実行する特図普段処理における特図1変動開
始処理(S1713)について説明する。図18は、特図1変動開始処理の手順を示すフ
ローチャートである。
特図1変動開始処理1は、特図1変動表示ゲームの開始時に実行される。遊技制御装置
600は、まず特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラ
グ1に、はずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(S1
801)。
その後、遊技制御装置600は、特図1変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定す
るための小当りフラグ1に、はずれ情報又は小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処
理を実行する(S1802)。なお、小当りフラグ1設定処理の詳細については、図20
を参照して後述する。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わな
い特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停
止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生
して特別電動役物としての特別変動入賞装置を連続して作動させるための特定のフラグが
セットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選した
場合のように上述のフラグがセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は、上
記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても
良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。ま
た、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パ
チンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても
同様の意味を有する用語として使用している。
より具体的には、大当りの場合、大当りフラグが設定されることにより第1特別変動入
賞装置41又は第2特別変動入賞装置42が開放されるのに対して、小当りの場合、小当
りフラグが設定されることにより第1特別変動入賞装置41又は第2特別変動入賞装置4
2が開放される。
S1802の処理後、遊技制御装置600は、特図1変動表示ゲームにおける停止図柄
(特図1停止図柄)を設定する特図1停止図柄設定処理を実行する(S1803)。
S1803の処理後、遊技制御装置600は、特図1停止図柄番号に対応する試験信号
をセーブする(S1804)。続いて、遊技制御装置600は、図柄情報領域から設定さ
れた図柄情報をロードした後(S1805)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報
領域にセーブする(S1806)。
次に、遊技制御装置600は、特図1変動フラグ(変動中フラグ)をロードして準備し
(S1807)、特図1変動フラグをRWMの特図変動フラグ領域にセーブする(S18
08)。
S1808の処理後、遊技制御装置600は、特図変動パターンに関する情報を設定す
るためのテーブルを準備し(S1809)、特図情報を設定する特図情報設定処理を実行
する(S1810)。そして、遊技制御装置600は、特図1変動表示ゲームにおける変
動態様のうち後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を実行し(S181
1)、続いて前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(S1812
)。
S1812の処理後、遊技制御装置600は、特図1変動表示ゲームを開始するための
情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(S1813)、特図1変動開始処理を終
了する。
〔特図2変動開始処理〕
図19を参照して、遊技制御装置600が実行する特図普段処理における特図2変動開
始処理(S1711)について説明する。図19は、特図2変動開始処理の手順を示すフ
ローチャートである。
特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に実行される。遊技制御装置6
00は、特図2変動開始処理についても前述した特図1変動開始処理と同様の手順で実行
する。
図19のS1901〜S1913の処理は、図18のS1801〜S1813の各処理
に対応している。S1901及びS1902の処理では大当りフラグ2及び小当りフラグ
2が処理対象となり、S1903及びS1904の処理では特図2停止図柄が処理対象と
なり、S1907及びS1908の処理では特図2変動フラグが処理対象となる。
〔小当りフラグ1設定処理〕
図20を参照して、遊技制御装置600が実行する特図1変動開始処理における小当り
フラグ1設定処理(S1802)について説明する。図20は、小当りフラグ1設定処理
の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置600は、まずRWMの小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(
S2001)。その後、遊技制御装置600は、小当り1フラグ設定処理の前に実行され
るS1801の処理で設定された大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定する(S2
002及びS2003)。
大当りフラグ1が大当りである場合には(S2003の結果が「Y」)、遊技制御装置
600は、小当りフラグ1にはずれ情報を保持した状態で、RWMの特図1用大当り乱数
セーブ領域を0クリアして(S2009)、小当りフラグ1設定処理を終了する。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合には(S2003の結果が「N」)、遊技制
御装置600は、RWMの特図1用大当り乱数セーブ領域から大当り乱数をロードして準
備する(S2004)。
本実施形態では、小当り判定に用いる小当り乱数は、大当り判定に用いる大当り乱数を
併用する。なお、大当り乱数とは別に小当り乱数を設定してもよい。また、小当りとなる
確率は、大当りとなる確率よりも大きく設定され、例えば大当り確率が1/399に対し
て、小当り確率は1/100とする。
S2004の処理後、遊技制御装置600は、特図1判定データを準備して(S200
5)、小当り乱数値、すなわち大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かを判定する
小当り判定処理を実行する(S2006及びS2007)。
判定結果が小当りにならない場合には(S2007の結果が「N」)、遊技制御装置6
00は、RWMの特図1用大当り乱数セーブ領域を0クリアして(S2009)、小当り
フラグ1設定処理を終了する。
一方、判定結果が小当りになる場合には(S2007の結果が「Y」)、遊技制御装置
600は、小当りフラグ1領域のはずれ情報を小当り情報に置き換えてセーブする(S2
008)。その後、遊技制御装置600は、RWMの特図1用大当り乱数セーブ領域を0
クリアして(S2009)、小当りフラグ1設定処理を終了する。
〔小当りフラグ2設定処理〕
図21を参照して、遊技制御装置600が実行する特図2変動開始処理における小当り
フラグ2設定処理(S1902)について説明する。図21は、小当りフラグ2設定処理
の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置600は、小当りフラグ2設定処理についても前述した小当りフラグ1設
定処理と同様の手順で実行する。
図21のS2101〜S2109の処理は、図20のS2001〜S2009の各処理
に対応している。S2101及びS2108の処理では小当りフラグ2が処理対象となり
、S2102の処理では大当りフラグ2が処理対象となる。また、S2104及びS21
09の処理では特図2用の大当り乱数セーブ領域が用いられ、S2105の処理で特図2
判定データが用いられる。
また、小当りフラグ1に対応するS2006の小当り判定処理と、小当りフラグ2に対
応するS2106の小当り判定処理とでは、小当りとなる確率を変えてもよいし、同じに
してもよい。例えば、特図1変動表示ゲームにおいて小当りとなる確率を1/100と設
定して、特図2変動表示ゲームにおいて小当りとなる確率を1/200と設定してもよい
次に、図22〜図26のフローチャートを参照して、遊技機1の演出制御装置700に
よる制御処理を説明する。
〔1stメイン処理〕
図22を参照して、演出制御装置700が実行する1stメイン処理の詳細を説明する
。図22は、演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710によって実
行される1stメイン処理の手順を示すフローチャートである。
1stメイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。メイン処理の実行が
開始されると、演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710は、まず
割込みを禁止する(S2201)。
S2201の処理後、演出制御装置700(主制御用マイコン710)は、作業領域で
あるRAM710aを0クリアし(S2202)、CPU初期化処理を実行する(S22
03)。そして、演出制御装置700は、各種処理の実行に必要な初期値をRAM710
aに設定し(S2204)、乱数初期化処理を実行する(S2205)。
その後、演出制御装置700は、所定のタイミング(例えば、1ミリ秒)で割込みを発
生させるための各種割込みタイマを起動させ(S2206)、割込みを許可する(S22
07)。割込みの発生タイミングでは、後述するコマンド受信割込み処理(図23)が実
行される。
S2207の処理後、演出制御装置700は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリ
アする(S2208)。WDTは、上述したCPU初期化処理(S2203)で起動され
、CPUが正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリ
アされない場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
S2208の処理後、演出制御装置700は、遊技者による演出操作装置100の操作
信号を検出したり、検出した信号に応じた演出処理を行ったりする演出ボタン入力処理を
実行する(S2209)。続いて、演出制御装置700は、遊技制御装置600から受信
した遊技制御コマンドを解析する遊技制御コマンド解析処理を実行する(S2210)。
S2210の処理後、演出制御装置700は、テストモード処理を実行する(S221
1)。テストモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信してLED
の点灯等を検査する。したがって、テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査する
時に実行される。
S2211の処理後、演出制御装置700は、遊技制御コマンド解析処理(S2210
)において解析された制御コマンドに基づき、表示装置36に表示させるシーン(表示内
容)を制御するシーン制御処理を実行する(S2212)。そして、演出制御装置700
は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エラー監視処理を実行する(S221
3)。遊技機エラー監視処理では、演出制御装置700に関わる異常の他に、遊技制御装
置600からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合等に、警報音を報知する等の
所定の処理が実行される。
S2213の処理後、演出制御装置700は、映像制御用マイコン(2ndCPU)7
20に送信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行し(S2214)、上ス
ピーカ7a及び下スピーカ7bから出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する
(S2215)。その後、演出制御装置700は、LED等の装飾装置(盤装飾装置25
、枠装飾装置21)を制御する装飾制御処理を実行し(S2216)、モータ及びソレノ
イドで駆動される電動役物の演出装置(盤演出装置26、枠演出装置22)を制御するモ
ータ/SOL制御処理を実行する(S2217)。
S2217の処理後、演出制御装置700は、乱数を更新するための乱数更新処理を実
行して(S2218)、S2208の処理に戻る。以降、演出制御装置700は、S22
08からS2218までの処理を繰り返す。
〔コマンド受信割込み処理〕
図23を参照して、演出制御装置700が実行するコマンド受信割込み処理について説
明する。図23は、演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710によ
って実行されるコマンド受信割込み処理の手順を示すフローチャートである。
コマンド受信割込み処理は、遊技制御装置600からコマンドを受信するごとに実行さ
れる処理である。コマンド受信割込み処理は、図22の1stメイン処理のS2207に
おいて割込みが許可された後に実行される処理である。
演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710は、遊技制御装置60
0から受信したコマンドポートの値を取り込む(S2301)。そして、演出制御装置7
00(主制御用マイコン710)は、CPUの状態がMODEコマンド(コマンドのMO
DE部)の受信を待っている状態であるか否かを判定する(S2302)。
MODEコマンド待ち状態である場合には(S2302の結果が「Y」)、演出制御装
置700は、遊技制御装置600から演出制御装置700へ出力するデータストローブ信
号SSTBがオンであるか否かを判定する(S2303)。そして、SSTBがオンであ
る場合には(S2303の結果が「Y」)、受信したコマンドがMODEコマンドである
か否かを判定する(S2304)。
受信したコマンドがMODEコマンドである場合には(S2304の結果が「Y」)、
演出制御装置700はS2305〜S2308の処理を実行する。一方、SSTBがオン
でない場合(S2303の結果が「N」)、又は受信したコマンドがMODEコマンドで
ない場合(S2304の結果が「N」)には、演出制御装置700はS2317及びS2
318の処理を実行する。
また、コマンドが、MODEコマンド待ち状態、かつSSTBがオンのときに受信され
、該コマンドがMODEコマンドである場合には(S2302,S2303,S2304
の結果が全て「Y」)、演出制御装置700は、受信ポインタに対応するコマンドバッフ
ァのアドレスを算出する(S2305)。そして、算出後のアドレスに受信したコマンド
をMODEコマンドとしてセーブする(S2306)。
S2306の処理後、演出制御装置700は、タイムアウト監視タイマに初期値を設定
してスタートさせる(S2307)。タイムアウト監視タイマは、MODEコマンドを受
信してからの経過時間を計測し、設定時間以内にACTIONコマンドを受信しない場合
にタイムアウトを発生させる。遊技制御装置600から演出制御装置700に送信される
コマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマン
ド)によって構成されており、通常、連続して送信される。したがって、MODEコマン
ドを受信してから設定された時間を経過してもACTIONコマンドを受信できなかった
場合には、ACTIONコマンドを取りこぼした可能性が高いと判断することができる。
S2307の処理後、演出制御装置700は、CPUの状態をACTIONコマンド(
コマンドのACTION部)待ち状態に設定し(S2308)、コマンド受信割込み処理
を終了する。
コマンドが、MODEコマンド待ち状態の時に受信され、この時SSTBがONではな
い、又は該コマンドがMODEコマンドでない場合には(S2302の結果が「Y」、か
つS2303の結果が「N」又はS2304の結果が「N」)、演出制御装置700はタ
イムアウト監視タイマを停止する(S2317)。その後、演出制御装置700は、CP
Uの状態をMODEコマンド待ち状態に設定し(S2318)、コマンド受信割込み処理
を終了する。
一方、MODEコマンド待ち状態でない場合には(S2302の結果が「N」)、AC
TIONコマンド待ち状態であり、演出制御装置700は、タイムアウト監視タイマがタ
イムアウトしているか否かを判定する(S2309)。すなわち、MODEコマンドを受
信してからACTIONコマンドを受信するまでの時間が、タイムアウト監視タイマで設
定した時間を超えていないかを判定する。
タイムアウトしていない場合には(S2309の結果が「N」)、演出制御装置700
は、遊技制御装置600から演出制御装置700へ出力するデータストローブ信号SST
Bがオンであるか否かを判定する(S2310)。そして、SSTBがオンである場合に
は(S2310の結果が「Y」)、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを
判定する(S2311)。受信したコマンドがMODEコマンドである場合には(S23
11の結果が「Y」)、演出制御装置700は、前述したS2305以降の処理を実行す
る。CPUの状態がACTIONコマンド待ち状態であってもMODEコマンドを受信し
た場合は、ACTIONコマンドの受信を待たずに、新しく受信した該MODEコマンド
を優先に処理する。受信したコマンドがMODEコマンドでない場合は(S2311の結
果が「N」)、演出制御装置700は、S2312以降の処理を実行する。
タイムアウトしている場合(S2309の結果が「Y」)、又はSSTBがオンでない
場合(S2310の結果が「N」)、演出制御装置700はS2315の処理に移行する
コマンドがMODEコマンドでない場合には(S2311の結果が「N])、ACTI
ONコマンドを受信したことになるので、演出制御装置700は、受信ポインタに対応す
るコマンドバッファのアドレスを算出する(S2312)。その後、演出制御装置700
は、算出後のアドレスに受信したコマンドをACTIONコマンドとしてセーブする(S
2313)。
これによりMODEコマンド及びACTIONコマンドが1セット揃うので、演出制御
装置700は受信済みコマンド数を1加算して更新する(S2314)。S2314の処
理後、演出制御装置700は、タイムアウト監視タイマを停止し(S2317)、CPU
の状態をMODEコマンド待ち状態に設定して(S2318)、コマンド受信割込み処理
を終了する。
ところで、MODEコマンドを受信してからACTIONコマンドを受信する前にタイ
ムアウト監視タイマによってタイムアウトが発生した場合(S2309の結果が「Y」)
、又はSSTBがオンでない場合(S2310の結果が「N」)、演出制御装置700は
、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する(S2315)。
S2315の処理後、演出制御装置700は、算出後のアドレスに基づいてコマンドバ
ッファにセーブされているMODEコマンドを破棄する(S2316)。その後、演出制
御装置700は、タイムアウト監視タイマを停止し(S2317)、CPUの状態をMO
DEコマンド待ち状態に設定して(S2318)、コマンド受信割込み処理を終了する。
〔2ndメイン処理〕
図24を参照して、演出制御装置700が実行するもう一方のメイン処理の詳細を説明
する。図24は、演出制御装置700の映像制御用マイコン(2ndCPU)720によ
って実行される2ndメイン処理の手順を示すフローチャートである。
2ndメイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。演出制御装置700
の映像制御用マイコン(2ndCPU)720は、2ndメイン処理の実行が開始される
と、まずCPU初期化処理を実行する(S2401)。
S2401の処理後、演出制御装置700(映像制御用マイコン720)は、作業領域
であるRAM720aを0クリアし(S2402)、各種処理の実行に必要な初期値をR
AM720aに設定する(S2403)。そして、画像処理を行うグラフィックプロセッ
サを初期化するVDP初期化処理を実行する(S2404)。
S2404の処理後、演出制御装置700は、所定周期でVDP730に描画開始を指
示するVブランク割込み処理等の各種割込みを許可する(S2405)。
そして、演出制御装置700は、各種制御処理の初期化処理を実行する(S2406)
。各種制御処理の初期化処理では、後述する通常ゲーム処理(S2411)で実行される
各制御処理で使用される変数の初期化等が行われる。例えば、表示装置36に表示される
映像の背景を初期化したり、図柄の配列を初期化したりする。
S2406の処理後、演出制御装置700は、表示装置36の画面描画を許可する(S
2407)。その後、演出制御装置700は、システム周期待ちフラグをクリア(初期化
)して(S2408)、システム周期待ちフラグが1になるまで待機する(S2409)
。システム周期待ちフラグは、Vブランク割込み処理で所定の処理が完了すると1に設定
される。
システム周期待ちフラグが1になると(S2409の結果が「Y」)、演出制御装置7
00は、映像制御用マイコン(2ndCPU)720が正常に動作しているかを判定する
ためのWDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S2410)。WDTがクリアさ
れずに所定の時間経過すると、映像制御用マイコン(2ndCPU)720がリセットさ
れる。
S2410の処理後、演出制御装置700は、表示装置36で飾り特図変動表示ゲーム
を実行したり、様々な画像を表示したりする通常ゲーム処理を実行し(S2411)、S
2408の処理に戻る。以降、演出制御装置700は、S2408からS2411までの
処理を繰り返す。
〔シーン制御処理〕
図25を参照して、図22の1stメイン処理のS2212で実行されるシーン制御処
理について説明する。図25は、演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU
)710によって実行されるシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710は、まず、テストモー
ド中であるか否かを判定する(ステップS2501)。テストモードは、工場出荷時など
CPUを検査するときに実行されるモードである。テストモード中である場合には(ステ
ップS2501の結果が「Y」)、シーン制御処理を終了する。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)710は、テストモード中でない場合には
(ステップS2501の結果が「N」)、表示装置36に表示させるシーン(表示内容全
て)を変更するシーン変更コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS2502)、
シーン変更コマンドを受信していない場合には(ステップS2502の結果が「N」)、
ステップS2503〜ステップS2506の処理を実行せずにステップS2507の処理
に移行する。シーン変更コマンドとは、後述するステップS2508〜ステップS251
6の処理実行に対応するコマンドのことであり、例えば、電源投入コマンド、停電復旧コ
マンド等を示す。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)710は、シーン変更コマンドを受信した場
合には(ステップS2502の結果が「Y」)、更新する遊技状態、すなわち、現在の遊
技状態を取得する(ステップS2503)。そして、受信したシーン変更コマンドが、遊
技制御装置600から送信され、前述した1stメイン処理(図22)の遊技制御コマン
ド解析処理(ステップS2210)において解析された現在の遊技状態に対応した有効な
コマンドであるか否かを判定する(ステップS2504)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)710は、受信したシーン変更コマンドが
有効である場合には(ステップS2504の結果が「Y」)、作業領域であるRAM71
0aに受信したシーン変更コマンドをセーブする(ステップS2505)。そして、シー
ン(表示内容)を変更するタイミングであることを示す演出リクエストフラグをセットす
る(ステップS2506)。
なお、主制御用マイコン(1stCPU)710は、受信したシーン変更コマンドが有
効でない場合には(ステップS2504の結果が「N」)、ステップS2505及びステ
ップS2506の処理を実行せずにステップS2507の処理に移行する。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)710は、前述した1stメイン処理(図2
2)の遊技制御コマンド解析処理(ステップS2210)において解析されたコマンド識
別子に対応する処理に分岐する(ステップS2507)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「電源投入コマンド」
に設定されている場合には、電源投入処理を実行する(ステップS2508)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「停電復旧コマンド」
に設定されている場合には、後述する客待ち処理以外の停電復旧処理を実行する(ステッ
プS2509)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「客待ちデモコマンド
」に設定されている場合には、客待ち処理を実行する(ステップS2510)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「変動パターンコマン
ド」に設定されている場合には、変動中処理を実行する(ステップS2511)。変動中
処理では、設定された変動パターンに応じたシーンを表示するために必要な情報を取得し
、設定された変動パターンに対応した演出制御を行う。なお、変動中処理の詳細について
は、図26にて後述する。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「図柄停止コマンド」
に設定されている場合には、図柄停止処理を実行する(ステップS2512)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「ファンファーレコマ
ンド」に設定されている場合には、小当りもしくは大当りのファンファーレ処理を実行す
る(ステップS2513)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「大入開放n回目コマ
ンド」に設定されている場合には、大当りラウンド中処理を実行する(ステップS251
4)。ラウンド中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマン
ドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定するために必要な
情報を設定したりする。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「インターバルコマン
ド」に設定されている場合には、大当りインターバル処理を実行する(ステップS251
5)。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、コマンド識別子が「エンディングコマン
ド」に設定されている場合には、小当りもしくは大当りのエンディング処理を実行する(
ステップS2516)。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)710は、始動入賞時及び変動開始時に遊技
制御装置600から送信される保留数コマンドを受信して、当該保留数コマンドにより始
動記憶の保留数の更新を行う保留数コマンド受信処理を実行する(ステップS2517)
。また、変動開始時に変動パターンコマンドより先に遊技制御装置600から送信される
飾り特図コマンドを受信する飾り特図コマンド受信処理を実行する(ステップS2518
)。
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)710は、確率情報コマンドに応じた値を
内部設定するとともに、背景コマンドを映像制御用マイコン(2ndCPU)720に送
信する確率情報コマンド受信処理を実行する(ステップS2519)。
また、主制御用マイコン(1stCPU)710は、変動表示ゲームが大当りとなるか
否かの図柄情報コマンドや実行される変動パターンを特定可能な変動パターン乱数コマン
ドを含む先読みコマンドにより保留表示の演出等を設定する先読みコマンド受信処理を実
行する(ステップS2520)。先読みコマンド受信処理の前に確率情報コマンド受信処
理(ステップS2519)を実行して確率情報の変化を監視しておくことで、信憑性の高
い先読み判定を行うことができる。その後、シーン制御処理を終了する。
〔変動中処理〕
次に、図26を参照して、前述したシーン制御処理における変動中処理(ステップS2
511)の詳細について説明する。図26は、主制御用マイコン(1stCPU)が実行
する変動中処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、まず、演出リクエストフラグがあるか否
かを判定する(ステップS2601)。演出リクエストフラグは、前述したように、シー
ン制御処理のステップS2506で、主制御用マイコン(1stCPU)710が受信し
たシーン変更コマンドが有効なコマンドである場合にセットされる。したがって、演出リ
クエストフラグがある場合には(ステップS2601の結果が「Y」)、表示装置36に
表示される表示内容全体を切り替えるタイミングなので、主制御用マイコン(1stCP
U)710は、受信したシーン変更コマンドに応じて各種処理を実行する。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、まず、変動表示の終了間際などに遊技者
によって押された演出操作装置100の操作情報(履歴)をクリアする(ステップS26
02)。そして、可動体(役物)の作動リクエストをセットして初期化する(ステップS
2603)。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)710は、遊技制御装置600から送信され
る変動パターン情報、遊技状態、及び、演出制御装置700の演出情報に基づいてシーン
変更コマンドに対応する変動パターンを決定し、当該変動パターンの情報を設定する変動
パターン情報設定処理を実行する(ステップS2604)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)710は、演出のかたよりが生じないよう
に演出情報を決定する乱数の種値を初期化する乱数シード初期化処理を実行する(ステッ
プS2605)。
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)710は、ステップS2604で設定され
た変動パターンに対応して、表示装置36で実行される飾り特図変動表示ゲームにおける
変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや表示時
間を管理するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップS2606)。飾り特図変
動表示ゲームは、設定されたシーンシーケンステーブルに従って実行される。
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)710は、時短変動回数などを管理するた
めに変動回数管理処理を実行し(S2607)、シーンの更新タイマの更新タイミングを
判断するために変動時間を設定する変動時間設定処理を実行し(ステップS2608)、
最初のシーン及びシーンの更新タイマをセットする(ステップS2609)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)710は、シーン変更コマンドに対応した
設定が終了したので演出リクエストフラグをクリアし(ステップS2610)、変動中処
理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)710は、演出リクエストフラグがない場合
には(ステップS2601の結果が「N」)、表示装置36に表示される表示内容は一連
の表示演出の一部であるので、更新タイマが0か否かに応じて表示内容を変更するか判定
する(ステップS2611)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)710は、更新タイマが0の場合には(ス
テップS2611の結果が「Y」)、次のシーンに移行するためにシーケンステーブルに
設定された次のシーンのデータを設定し(ステップS2612)、変動中処理を終了する
一方、主制御用マイコン(1stCPU)710は、更新タイマが0でない場合には(
ステップS2611の結果が「N」)、現在の表示を継続するので、処理を実行すること
なく変動中処理を終了する。
〔演出操作装置〕
次に、図27〜図36を参照して、上皿ユニット10(図1参照)に配設される演出操
作装置100の構成について説明する。
図27は、演出操作装置100の平面図である。図28は演出操作装置100の斜視図
であり、図29はパネル操作時における演出操作装置100の斜視図である。図30は、
演出操作装置100の分解斜視図である。図31は演出操作装置100の上側部分の分解
斜視図であり、図32は演出操作装置100の下側部分の分解斜視図である。図33は、
図27のC−C位置における演出操作装置100の縦断面図である。図34は、演出操作
装置100の下面図である。図35A及び図35Bは、演出操作装置100の装飾板19
0の一部拡大図である。図36は、演出操作装置100のタッチパネル150の平面図で
ある。
図27〜図29に示す演出操作装置100は、操作ボタン110にタッチパネル150
(図30参照)を内蔵した演出操作用の操作装置である。演出操作装置100は、遊技者
が操作ボタン110を押してボタン操作をしたり、操作ボタン110の表面をなぞってタ
ッチパネル150によるパネル操作をしたりするように構成されている。このように演出
操作装置100は、ボタン機能とタッチパネル機能の2つの機能を有している。
図30〜図32に示すように、演出操作装置100は、遊技機1のガラス枠5に設けら
れた上皿ユニット10(図1及び図2参照)に固定される固定ベース180と、当該固定
ベース180に対して上下方向にスライド移動可能に配設される操作ボタン110と、固
定ベース180の前端に取り付けられ、操作ボタン110の周囲を装飾する装飾板190
と、を備える。
操作ボタン110は、遊技者からの入力操作を受け付けるボタンである。操作ボタン1
10は、操作部120と、当該操作部120が取り付けられる取付部材170と、を有し
ている。
取付部材170は、有底円筒状の樹脂製ベース部材である。取付部材170の上側部分
は小径部171として形成されており、取付部材170の下側部分は小径部171よりも
大径の大径部172として形成されている。取付部材170の底面173には、開口部1
74が形成されている。底面173は、小径部171と大径部172との境界位置に設け
られている(図33参照)。
操作部120は、上端が閉塞端として形成され下端が開口端として形成された有底円筒
状の樹脂製カバー部材である。操作部120は、透光性を有するように構成されている。
操作部120は、取付部材170の小径部171に外嵌めされる。操作部120の側壁に
は径方向に貫通する係合孔121(図33参照)が形成されており、当該係合孔121に
、小径部171の側壁から径方向外側に突出する係合爪171a(図33参照)が係合す
ることで、操作部120と取付部材170とが互いに締結される。
操作部120が取付部材170に設置された状態では操作部120と取付部材170と
の間に収容空間S1(図33参照)が形成され、操作ボタン110は当該収容空間S1内
に、円形薄膜状のシート130と、光を散乱させる円板状のレンズ140と、円板状のタ
ッチパネル150と、複数のLED161を有する円板状の基板160と、を備えている
図30〜図32に示すように、基板160は、ねじを介して取付部材170に固定され
る。基板160の上面(表面)には複数のLED161(図30参照)が設けられており
、基板160の下面(裏面)には操作ボタン110のボタン操作の有無(操作状態)を検
出するためのフォトセンサ162(図32参照)が設けられている。このように一枚の基
板160にLED161及びフォトセンサ162を配設することで、コストダウンを図る
ことができる。
これらLED161は、発光源(発光手段)であって、基板160の中心に1個、基板
160の中心周りに環状に8個並設されている。なお、LED161の設置個数は、これ
に限られず、必要に応じて任意に設定される。
タッチパネル150は、基板160の上方に位置するように、ねじを介して取付部材1
70に固定される。
図30、図31、及び図36に示すように、タッチパネル150は、遊技者からの入力
操作を受け付ける静電容量型のタッチセンサである。タッチパネル150の下面(裏面)
には、遊技者によるパネル操作等の情報を電気信号として処理するための電子部品151
が設置されている。
また、タッチパネル150は、LED161から発せられた光を通過させるための開口
部152を有している。開口部152は、基板160のLED161と対応する位置に形
成されており、タッチパネル150の中心に1個、タッチパネル150の中心周りに環状
に8個設けられている。開口部152は円形孔であって、開口部152の直径は、人間の
平均的な指の幅よりも小さく設定されており、例えば1cm未満に設定されている。この
ように開口部152の直径を設定することで、LED光の通過を許容しつつ、開口部15
2を形成したことに起因するタッチパネル150の操作性の悪化をできる限り抑制するこ
とができる。
なお、タッチパネル150を透光性を有する透明なタッチパネルで構成した場合には、
タッチパネル150に開口部152を形成する必要はない。しかしながら、透明なタッチ
パネルは高価であり、製造コストの増加を招く要因となる。
図30、図31、及び図33に示すように、レンズ140は、タッチパネル150の上
側に配置される。レンズ140は、透光性を有する円板状樹脂部材である。レンズ140
は、LED161から発せられた光を拡散する拡散部141を有している。
拡散部141は、基板160のLED161と対応する位置に形成されており、レンズ
140の中心に1個、レンズ140の中心周りに環状に8個設けられている。拡散部14
1は、タッチパネル150側に向かってすり鉢状に窪むように形成されている。このよう
に拡散部141は、LED161に近接するように構成されている。
そして、レンズ140と操作部120の上端面(閉塞端面)との間には、透光性を有す
る樹脂製のシート130が配設されている。
上記の通り、操作ボタン110にはタッチパネル150が組み込まれており、遊技者は
、操作部120を介して操作ボタン110及びタッチパネル150を操作することができ
るようになっている。このように操作部120は、操作ボタン110の操作部及びタッチ
パネル150の操作部として共用される。操作部120を共用部材とすることで、演出操
作装置100の操作が複雑になることを防止できる。
遊技者による演出操作装置100の操作は、操作部120の上端面(表面)を介して行
われる。特に、タッチパネル150のパネル操作は操作部120の上端面を指でなぞるよ
うにして行う必要があるため(図29参照)、パネル操作の操作性は、操作部120の上
端面を叩くようなボタン操作と比較して若干劣る。パネル操作の操作性を改善するため、
操作部120の上端面には操作ガイド凸部122及び操作ガイド凹部123が形成されて
いる。
図28、図29、及び図33に示すように、操作ガイド凸部122は、操作部120の
上端面に突出形成されるとともに、タッチパネル150の入力受付領域を取り囲むように
パネル外縁に沿ってリング状に形成されている。この操作ガイド凸部122に沿って指を
移動させることで、円弧状に指を動かす必要のあるパネル操作を容易に行うことができる
ようになる。そして、遊技者は、操作ガイド凸部122を視認することで、タッチパネル
150の入力受付領域を認識することができる。なお、操作ガイド凸部122は、リング
状ではなく、タッチパネル150の形状に応じて三角形状や四角形状に形成してもよい。
また、操作ガイド凹部123は、タッチパネル150の入力受付領域内において、操作
部120の上端面に凹設されている。図27に示すように、操作ガイド凹部123は、操
作部120の径方向に沿って延設されるガイド溝として形成されており、周方向に等しい
間隔をあけて4つ配設されている。これら操作ガイド凹部123に沿って指を移動させる
ことで、径方向に指を動かす必要のあるパネル操作を容易に行うことができるようになる
なお、操作部120は、その上端面がタッチパネル150の上端面(表面)を覆うよう
に形成されているため、タッチパネル150を保護するカバー部材としても機能する。こ
れにより、タッチパネル150の操作性を悪化させることなく、タッチパネル150の損
傷を防止することが可能となる。なお、本実施形態では、操作部120の上端面の板厚は
、タッチパネル150の板厚よりも厚く設定されている。
図30及び図33に示すように、操作ボタン110は、固定ベース180内に配設され
ている。操作ボタン110は、当該操作ボタン110の取付部材170の底面173と固
定ベース180の底面181との間に圧縮状態で配設されたスプリング101によって、
上方に付勢されている。
図30及び図32に示すように、操作ボタン110を構成する取付部材170の大径部
172の外周面には、径方向外側に突出する係合突起175が形成されており、固定ベー
ス180の内周面には、大径部172の係合突起175と係合可能な係合凹部182が形
成されている。係合突起175は大径部172の外周方向に等しい間隔をあけて4個設け
られ、係合凹部182も係合突起175に対応して4個設けられる。係合凹部182は、
上下方向に延設されたガイド溝として形成されている。
取付部材170の大径部172の係合突起175が固定ベース180の係合凹部182
に沿って上下方向にガイドされることで、操作ボタン110は固定ベース180に対して
上下方向にスライド移動可能となる。
また、大径部172の係合突起175が固定ベース180の係合凹部182に係合する
ことで、操作ボタン110が固定ベース180の内周面に沿って回転してしまうことを防
止できる。これにより、操作ボタン110のタッチパネル150等からでる電気配線10
6(図37参照)がねじれてしまうことを防止でき、断線等の発生を回避することができ
る。
図30、図31、図33に示すように、固定ベース180の上端に設置された装飾板1
90には、操作ボタン110の操作部120が通過可能な円形開口191が形成されてい
る。操作部120の上端面は、円形開口191を介して露出しており、遊技者による操作
を受け付け可能となっている。
なお、装飾板190は、装飾性を高めるためにメッキ加工されている。また、図34、
図35A、及び図35Bに示すように、装飾板190の下面(裏面)には、操作ボタン1
10のタッチパネル150や基板160等に接続される電気配線106(図37参照)の
一つであるアース線105(図35B参照)を接地するための円筒状の接地部192と、
当該接地部192に隣接する一対の突出軸193とが形成されている。操作ボタン110
からの電気配線106は、固定ベース180の底面181に形成された開口部184を通
じて固定ベース180の下方に引き出され、底面181から下方に突出する係止部185
によってまとめられる。アース線105(図35B参照)は一対の突出軸193の間を通
過するように配設され、アース線105の先端の環状端子105aはねじを介して接地部
192の下端面に接続される。これにより、装飾板190がアース線105を介して接地
される。一対の突出軸193は、アース線105を接地部192に向けてガイドする機能
を果たしている。
図32及び図33に示すように、操作ボタン110の基板160の下面にはボタン操作
状態を検出するためのフォトセンサ162(状態検出センサ)が設けられており、基板1
60が取付部材170に設置された状態ではフォトセンサ162は取付部材170の開口
部174内に位置している。
フォトセンサ162は、発光部162aと、当該発光部162aからの発射光を検知す
る受光部162bと、を備える。また、固定ベース180の底面181には、発光部16
2aと受光部162bとの間に進入可能な突出片183が一体形成されている。突出片1
83が発光部162aと受光部162bとの間に進入している場合にはフォトセンサ16
2は遮光状態となり、突出片183が発光部162aと受光部162bとの間から退出し
ている場合にはフォトセンサ162は通光状態となる。なお、突出片183を別部材とし
て固定ベース180に取り付けると位置ずれ等が生じるが、突出片183を固定ベース1
80に一体形成すればそのような位置ずれの発生を防止することができ、フォトセンサ1
62における操作状態検出精度の悪化を回避することが可能となる。
上記したフォトセンサ162及び突出片183は、操作ボタン110のボタン操作の有
無(操作状態)を検出する状態検出部を構成している。
図33に示すように、操作ボタン110がボタン操作されていない状態(非ボタン操作
状態)では、スプリング101の付勢力によって、操作ボタン110の取付部材170の
小径部171と大径部172の境界に形成された段差部176が装飾板190の下端面に
当接しており、操作部120は上限位置で停止している。この時、固定ベース180の突
出片183は発光部162aと受光部162bとの間に位置しておらず、フォトセンサ1
62は通光状態となっている。フォトセンサ162が通光状態となっている場合には、操
作ボタン110は非操作状態であると判断される。
遊技者によって操作部120が押されると、操作ボタン110は、取付部材170の段
差部176が装飾板190の下端面から離間するようにスプリング101の付勢力に抗し
て下方に移動する。操作ボタン110がある程度下方に移動すると、固定ベース180の
突出片183が発光部162aと受光部162bとの間に進入し、フォトセンサ162は
遮光状態となる。フォトセンサ162が遮光状態となった場合、操作ボタン110のボタ
ン操作ありと判断される。このように操作ボタン110とフォトセンサ162が一緒に上
下動するので、操作ボタン110の操作状態を確実に検出することが可能となる。また、
フォトセンサ162は基板160の下面に下向きに設けられているため、フォトセンサ1
62の発光部162aと受光部162bの間に埃等が溜まることを防止できる。
遊技者によっては操作ボタン110を強打したり連打したりすることがあるため、操作
ボタン110と固定ベース180との間には、図32及び図33に示すように、衝撃吸収
用の緩衝部材102が3個配設される。緩衝部材102は、ゴムや樹脂によって形成され
た弾性部材であって、固定ベース180の底面181に固定されている。操作ボタン11
0が下限位置まで押されると、操作ボタン110の取付部材170の下端は固定ベース1
80の底面181ではなく緩衝部材102に当接するので、ボタン操作時に操作ボタン1
10に作用する衝撃力を和らげることができ、操作ボタン110の損傷を防止することが
可能となる。
また、図30〜図32に示すように、操作ボタン110においては、タッチパネル15
0の下面と基板160の上面との間に3個のパネル用緩衝部材103が配設されており、
基板160の下面と取付部材170の底面173との間に3個の基板用緩衝部材が配設さ
れている。タッチパネル150と基板160に挟まれたパネル用緩衝部材103及び基板
160と取付部材170に挟まれた基板用緩衝部材104は、ゴムや樹脂によって形成さ
れた弾性部材であり、ボタン操作時の衝撃力がタッチパネル150や基板160に伝達す
ることを抑制する。これにより、タッチパネル150や基板160の損傷を防止すること
が可能となる。
次に、図37〜図42を参照して、演出操作装置100の上皿ユニット10への取り付
けについて説明する。
図37は、演出操作装置100及び上皿ユニット10の分解斜視図である。図38は、
演出操作装置100を取り外した状態の上皿ユニット10の平面図である。図39は、演
出操作装置100を設置した状態の上皿ユニット10の下面図である。図40は、演出操
作装置100及び上皿ユニット10の前面図である。図41は、図1のA−A位置におけ
る上皿ユニット10の縦断面図である。図42は、図1のB−B位置における上皿ユニッ
ト10の縦断面図である。
図1、図2、及び図37に示すように、上皿ユニット10は、ガラス枠5の下部に設置
されている。上皿ユニット10は、遊技機1の前方に突出する突出ユニットとして構成さ
れている。
図37及び図38に示すように、上皿ユニット10の上面中央位置には開口部12が形
成されており、上皿ユニット10の前側に設置される装飾装置300のカバーレンズ31
0の上面中央位置にも開口部311が形成されている。これら開口部12,311は演出
操作装置100を上皿ユニット10内に挿入可能とするためのものであり、装飾板190
よりも下側の演出操作装置100が開口部12,311を介して上皿ユニット10内に配
設される。
演出操作装置100は、当該演出操作装置100の固定ベース180の底面181から
下方に突出形成された4個の軸部186(図32及び図34参照)、及び上皿ユニット1
0の底面(下面)に形成された4個の支持部材13(図37参照)を介して、上皿ユニッ
ト10に着脱自在に設けられる。
図34に示すように、演出操作装置100の固定ベース180の軸部186には、軸方
向に沿ってねじ穴186aが形成されている。
図37及び図38に示すように、上皿ユニット10の支持部材13は、軸部186と対
応する位置に形成されており、軸部186を挿通させる挿通孔13aを有している。
図42に示すように、演出操作装置100は、固定ベース180の各軸部186が上皿
ユニット10の支持部材13の各挿通孔13aに挿入されることで、当該支持部材13に
より支持される。支持部材13の底部には上下方向に貫通する貫通孔(図示省略)が形成
されており、図39、図40、及び図42に示すように、上皿ユニット10の支持部材1
3の下側から当該貫通孔を介してねじ14が挿入され、ねじ14のねじ部が軸部186の
ねじ穴186a(図34参照)に螺合する。このように、演出操作装置100の軸部18
6と上皿ユニット10の支持部材13とは、ねじ14によって互いに締結される。演出操
作装置100はねじ14を介して上皿ユニット10に着脱自在に設けられるので、演出操
作装置100の取り付け作業や取り外し作業が容易となる。
なお、図42に示すように、ねじ14によって演出操作装置100が上皿ユニット10
に取り付けられた状態では、ねじ14の頭部は、上皿ユニット10の底面に形成された収
容凹部15内に収容される。このように上皿ユニット10の底面の収容凹部15内にねじ
14の頭部を収容することで、演出操作装置100がねじ14によって固定されているこ
とが分かりにくくなり、ねじ14が不正に取り外されることを防止することができる。
また、図41及び図42に示すように、上皿ユニット10の支持部材13は遊技機1の
前方側に傾斜するように構成されている。そのため、支持部材13に支持される演出操作
装置100も遊技機1の前方側に傾いた状態となる。これにより、演出操作装置100の
操作ボタン110の操作部120を遊技者に向かって配設することができ、操作部120
の操作性を高めることが可能となる。
図38に示すように、上皿ユニット10の底面前部には、中継基板16が取り付けられ
ている。中継基板16は、開口部12,311に臨む位置に、演出操作装置100からの
電気配線106(図37参照)を中継可能な接続コネクタ16aが設けられている。この
ように接続コネクタ16aを開口部12,311に臨む位置に設けることで、演出操作装
置100の電気配線106の抜き差しが容易になり、演出操作装置100の取り付け作業
や取り外し作業をより簡易なものとすることができる。
次に、図1、図41、図43、及び図44を参照して、演出操作装置100が設置され
る上皿ユニット10の下方に配置される下皿9について説明する。図43及び図44は、
下皿9の縦断面図である。
図1、図41、図43に示すように、下皿9は、上皿ユニット10の支持部材13の下
方に位置している。
図43に示すように、下皿9は、底面を上下方向に貫通する球抜き穴9a(貫通孔)を
有している。球抜き穴9aが開閉操作部9bによって閉じられた状態では、球抜き穴9a
は、遊技球流入位置(上端位置)から遊技球排出位置(下端位置)までの深さD1が演出
操作装置100を固定するために使用されるねじ14の長さL1よりも短くなるように設
定されている。
このように球抜き穴9aの深さを設定することで、演出操作装置100の取り外し時等
に、ねじ14が下皿9の球抜き穴9aに落下した場合であっても、ねじ14を球抜き穴9
aから取り出しやすくなり、ねじ14を容易に回収することが可能となる。
また、図44に示すように、下皿9の球抜き穴9aは、遊技球流入位置から遊技球排出
位置にわたって湾曲して縮径するように形成されている。そして、球抜き穴9aの湾曲部
分の曲率半径R1は、遊技球の半径R2よりも大きく設定されている。
このように球抜き穴9aの湾曲部分の曲率半径を設定することで、少数の遊技球が球抜
き穴9aに溜まっている場合に、遊技球を球抜き穴9aから掻き出しやすくなり、遊技球
の取り出しが容易となる。これにより、球抜き穴9aに溜まっている遊技球を取り出して
上皿11に移動させやすくなる。
〔演出操作装置を用いた遊技演出1〕
まず、図45〜図61を参照して、演出操作装置100を用いた遊技演出1について説
明する。遊技演出1は、演出操作装置100の操作ボタン110に対するボタン操作が操
作態様として遊技者に報知される場合の遊技演出である。
図45は、演出制御装置700によって実行されるボタン操作報知処理の手順を示すフ
ローチャートである。図46(A)は、図45におけるボタン操作報知処理のタイミング
チャートである。図46(B)は、従来のボタン操作報知処理のタイミングチャートであ
る。図47(A)〜図47(C)は、演出操作装置100を用いた遊技演出1の一例を示
す図である。
図45に示すボタン操作報知処理は、演出制御装置700が実行する1stメイン処理
における演出ボタン入力処理(図22のS2209)で実行される処理である。
S4501では、演出制御装置700は、演出操作装置100のボタン操作態様を報知
する操作態様報知処理を実行する。
この処理において、演出制御装置700は、演出操作装置100の操作ボタン110に
対する入力操作を促す報知画像を表示装置36に表示させる。また、表示装置36には操
作ボタン110の入力が有効となる操作有効時間(すなわち、所定の予告演出を実行可能
な時間)も表示させている。なお、演出制御装置700は、操作ボタン110の位置を報
知するように操作ボタン110に内蔵される基板160のLED161を9個全て発光さ
せてもよい。
S4502では、演出制御装置700は、操作有効時間内に演出操作装置100のタッ
チパネル150に対するタッチ操作が検出されたか否かを判定する。タッチパネル150
に対するタッチ操作は、操作ボタン110の操作部120の表面に遊技者の手(指)が触
れることで検出される。
タッチ操作が検出されなかった場合には(S4502の結果「N」)、演出制御装置7
00は、S4503の処理を実行せずにボタン操作報知処理を終了する。一方、タッチ操
作が検出された場合には(S4502の結果「Y」)、演出制御装置700は、S450
3の処理を実行する。
S4503では、演出制御装置700は、所定の予告演出を実行し、ボタン操作報知処
理を終了する。
この予告演出では、特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性に応じた予
告画像や、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる可能性に応じた予告画像が表示装置
36に表示される。可動役物が備えられている場合には、可動役物の動作演出が実行され
てもよい。
次に、前述のボタン操作報知処理について、図46(A)に示すタイミングチャートを
参照して、遊技者の動作手順とともに説明する。
図46(A)に示すように、時刻t1で、遊技者による演出操作装置100の入力操作
が有効(ON状態)になると、表示装置36には、遊技者に操作ボタン110を押してボ
タン操作するように促す報知画像と、操作有効時間とが表示される(S4501)。
そして、時刻t2で、遊技者が演出操作装置100の操作部120に手を置いて押し始
めると、まず、演出制御装置700は演出操作装置100のタッチパネル150に対する
タッチ操作を検出する(S4502の結果「Y」)。タッチ操作は、タッチパネル150
の下面に設けられる電子部品151(図31)を介して電気信号(ON信号)が演出制御
装置700のSW入力回路770に送信されることで検出される。
そして、演出制御装置700は、タッチパネル150に対するタッチ操作を検出したの
で、所定の予告演出を開始する(S4503)。
その後、遊技者が操作部120を押し続けると、時刻t3で、演出制御装置700は演
出操作装置100の操作ボタン110に対するボタン操作を検出する。ボタン操作は、基
板160の下面に設けられるフォトセンサ162(図33)が固定ベース180の突出片
183(図33)を被覆して遮光状態である場合に、操作状態(ON状態)であるとの情
報が演出制御装置700のSW入力回路770に送信されることで検出される。
時刻t4で、遊技者が操作部120を押すのを止めると、操作部120はスプリング1
01の付勢力によって元の位置に戻ろうとする。遊技者が操作部120を押すのを止める
と略同時にフォトセンサ162は通光状態になるので、ボタン操作は非操作状態(OFF
状態)であると判断される。
そして、時刻t5で、遊技者が操作部120から手を離すと、タッチパネル150に対
するタッチ操作は非検出状態(OFF状態)となる。その後、時刻t6で、演出操作装置
100の入力操作が無効(OFF状態)となる。
なお、従来のボタン操作報知処理では、図46(B)に示すように、演出操作装置10
0の操作ボタン110に対するボタン操作を検出したタイミングで演出制御装置700は
所定の予告演出を実行する。したがって、図46(A)と図46(B)とを比較すると、
本実施形態では、従来よりも時刻t3から時刻t2を差し引いた時間分、すなわち操作部
120が初期位置からフォトセンサ162の遮光状態位置まで押下される時間分だけ早く
所定の予告演出を実行することが可能である。
続いて、図47(A)〜図47(C)を参照して、表示装置36における遊技演出1の
一例を説明する。ここでは、特図変動表示ゲーム実行中における遊技演出の一例を示す。
図47(A)に示すように、ボタン操作報知処理が実行されると、表示装置36には、
操作ボタン110に対するボタン操作を促す報知画像として、「PUSH」の文字と、入
力操作の有効時間「残り:○○秒」とが表示される。
このとき、演出操作装置100の基板160のLED161は9個全て発光する。そし
て、遊技者に操作部120全体を押せばよいことが報知される。
そして、図47(B)に示すように、遊技者は、操作ボタン110に対するボタン操作
を実行するために操作部120の表面に手を載せる。この時点でタッチパネル150に対
するタッチ操作が検出される。このタッチ操作の検出により、図47(C)に示すように
、実行中の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性が高いことを予告する
予告画像が表示装置36に表示される。
このように、本実施形態では、遊技者に操作ボタン110に対するボタン操作を求める
場合に、演出制御装置700は、操作ボタン110に対するボタン操作ではなくタッチパ
ネル150に対するタッチ操作を検出したら所定の予告演出を実行する。これにより、遊
技者はボタン操作に対する演出の反応速度を体感的に速く感じることができる。よって、
遊技者の操作ボタン110の操作意欲の減退や操作に対する演出への関心の低下を防止す
ることができる。
また、操作ボタン110に対するボタン操作が不十分な遊技者、すなわち操作部120
の押下が足りない遊技者等の本来はボタン操作として検出されない操作であっても、取り
こぼしがない。従来では、遊技者自身は操作ボタン110に対するボタン操作を行ったつ
もりでも、演出制御装置700はボタン操作を検出しないので所定の予告演出が実行され
ずに終わってしまう。これに対し、本実施形態では、演出制御装置700は、操作部12
0に手が触れた時点で所定の予告演出を実行する。このため、ボタン操作したにも関わら
ず所定の予告演出が実行されないと遊技者に心証付けてしまうことなく、遊技者の操作意
思を尊重した演出を提供することができる。
さらに、有効操作時間内の操作ボタン110のボタン操作が困難な遊技者(不慣れな遊
技者等)にとっても、有効操作時間内にタッチ操作が検出されればよいので、操作部12
0を十分に押し切れなくとも所定の予告演出が実行可能となり、遊技者の操作意思を尊重
した演出を提供することができる。
なお、全ての遊技状態において、前述のボタン操作報知処理を適用する必要はない。例
えば、デモ中において、操作ボタン110に対するボタン操作によって遊技者が複数の選
択肢から選択を行う場面等では、むしろ、確実性の向上のためにも、遊技者が自身の選択
を確認しながら操作ボタン110を押下したほうがよい。遊技者によるボタン操作に対す
る反応を速める必要性が低い(反応スピードを要しない)状況では、タッチ操作ではなく
ボタン操作の操作状態(ON状態)の検出により対応する演出や情報を遊技者に提供して
もよい。
ところで、前述したようなボタン操作報知処理では、演出操作装置100の入力操作が
有効になる前から操作ボタン110に対するボタン操作(押下操作)に備えて操作部12
0に遊技者の手が触れている場合は、操作有効時間の開始と同時にタッチ操作が検出され
る。このため、操作有効時間が始まったらボタン操作を行おうと思っていた遊技者は、自
身の操作に関係なく自動的に所定の予告演出が実行されたように感じてしまう虞がある。
また、間違って操作部120に触れてしまったような場合に、遊技者にボタン操作するつ
もりがなかったにも関わらず、所定の予告演出が実行されてしまうという課題がある。
そこで、変形例1〜3では、遊技者の意に反して所定の予告演出が実行されることがな
いボタン操作報知処理について説明する。
変形例1では、前者の課題に対応すべく、操作有効時間となって所定時間が経過するま
では、演出制御装置700は、タッチパネル150に対するタッチ操作を検出しても所定
の予告演出を実行しない。変形例1についての詳細は、図48〜図50を参照して説明す
る。
変形例2では、変形例1と同様に前者の課題に対応すべく、操作有効時間の開始時にタ
ッチパネル150に対するタッチ操作が検出される場合は、タッチ操作が不検出になるま
での間、演出制御装置700は、タッチパネル150に対するタッチ操作を検出しても所
定の予告演出を実行しない。すなわち、遊技者が操作ボタン110に対するボタン操作に
備えて操作部120に手を触れて押下準備している場合は、遊技者が操作部120から一
度手を離さない限り、タッチパネル150に対するタッチ操作の検出を所定の予告演出実
行の契機としない。変形例2についての詳細は、図51〜図54を参照して説明する。
変形例3では、後者の課題に対応すべく、演出制御装置700は、所定の予告演出の実
行はタッチパネル150に対するタッチ操作の検出を契機とするが、その後、所定時間内
に操作ボタン110に対するボタン操作を検出した場合にのみ所定の予告演出を継続して
実行する。変形例3についての詳細は、図55〜図57を参照して説明する。
(変形例1)
まず、図45〜図47で示した本実施形態の遊技演出1の変形例1について、図48〜
図50を参照して説明する。
図48は、演出制御装置700によって実行される変形例1のボタン操作報知処理の手
順を示すフローチャートである。前述のボタン操作報知処理(図45)と同じ処理につい
ては、同じ処理番号S4501〜S4503を付して説明を省略する。
演出制御装置700は、S4502の処理で、操作有効時間内に演出操作装置100の
タッチパネル150に対するタッチ操作が検出された場合に(S4502の結果「Y」)
、S4801の処理を実行する。
S4801では、演出制御装置700は、操作ボタン110に対するボタン操作が検出
されたか否かを判定する。そして、ボタン操作が検出された場合には(S4801の結果
「Y」)、演出制御装置700は、S4503の処理を実行し、所定の予告演出を開始し
たのちボタン操作報知処理を終了する。一方、ボタン操作が検出されない場合には(S4
801の結果「N」)、演出制御装置700は、S4802の処理を実行する。
S4802では、演出制御装置700は、操作有効時間の開始から所定時間が経過した
か否かを判定する。そして、所定時間が経過した場合には(S4802の結果「Y」)、
演出制御装置700は、S4503の処理を実行し、所定の予告演出を開始したのちボタ
ン操作報知処理を終了する。一方、所定時間が経過していない場合には(S4802の結
果「N」)、演出制御装置700は、所定の予告演出を実行することなく、ボタン操作報
知処理を終了する。
ここで、所定時間は、遊技者がボタン操作前(押下前)に一呼吸おく間として例えば1
秒が設定される。一般的に、演出操作装置100への入力操作が有効になる前からボタン
操作に備えて操作部120に手を触れている遊技者であっても、入力操作が有効になった
ことを確認して一呼吸おいてから押下操作を始める傾向がある。そこで、変形例1では、
所定時間経過前のタッチパネル150に対するタッチ操作は遊技者の操作意思がないもの
と判定し、所定時間経過後のタッチパネル150に対するタッチ操作は遊技者の操作意思
があるものと判定して所定の予告演出の実行契機とする。
次に、図48のボタン操作報知処理について、図49に示すタイミングチャートを参照
して、遊技者の動作手順とともに説明する。図49は、操作有効時間の開始時に遊技者が
演出操作装置100の操作部120に手を触れている状態であることを前提としている。
図49(A)は、操作有効時間の開始から所定時間内に操作ボタン110に対するボタン
操作がなかった場合のタイミングチャートであり、図49(B)は、操作有効時間の開始
から所定時間内に操作ボタン110に対するボタン操作があった場合のタイミングチャー
トである。
図49(A)に示すように、時刻t1で、遊技者による演出操作装置100の入力操作
が有効(ON状態)になると、表示装置36には、遊技者に操作ボタン110を押してボ
タン操作するように促す報知画像と、操作有効時間とが表示される(S4501)。すな
わち、操作有効時間が開始となる。
ここで、遊技者は、演出操作装置100の入力操作が有効になる時刻t1以前から操作
ボタン110に対するボタン操作に備えて操作部120に手を置いている。したがって、
演出操作装置100のタッチパネル150に対するタッチ操作は、検出状態(ON状態)
となる(S4502の結果「Y」)。そして、遊技者は、操作部120に手を置いている
だけで押下する意思はないので、操作ボタンに対するボタン操作は非操作状態(OFF状
態)である(S4801の結果「N」)。時刻t1から所定時間後の時刻taまでは(S
4802の結果「N」)、タッチパネル150に対するタッチ操作による演出実行は行わ
ないので、所定の予告演出は実行されない。この間、タッチ操作は検出状態(ON状態)
であり、ボタン操作は非操作状態(OFF状態)を維持する。
そして、時刻taで、タッチパネル150に対するタッチ操作による演出実行が許可さ
れるので、表示装置36において所定の予告演出が実行される(S4802の結果「Y」
→S4503)。
その後、時刻t2で、遊技者が時刻t1では触れる程度であった操作部120を押し込
むと、操作ボタン110に対するボタン操作が操作状態(ON状態)となる。このとき、
すでに所定の予告演出は実行されており、今回のボタン操作に対する演出は、時刻taか
ら時刻t2までの時間分だけ従来よりも早く実行される。
そして、時刻t3で、遊技者が操作部120を押すのを止めると、操作ボタン110に
対するボタン操作は非操作状態(OFF状態)となる。さらに、時刻t4で、遊技者が操
作部120から手を離すと、タッチパネル150に対するタッチ操作が非検出状態(OF
F状態)となる。その後、時刻t5で、演出操作装置100への入力操作が無効(OFF
状態)となる。
また、図49(B)に示すように、遊技者が時刻t1では触れる程度であった操作部1
20の押下を完了する時刻t2が時刻taよりも前になる場合は、操作ボタン110に対
するボタン操作の検出によって所定の予告演出が実行される(S4801の結果「Y」→
S4503)。その後の時刻t3〜時刻t5における態様は、図49(A)と同様である
なお、実施形態(図45)のボタン操作報知処理では、図49(A)及び図49(B)
の図中点線に示すように、演出操作装置100の入力操作が有効となる時刻t1で、所定
の予告演出が実行される。これでは、遊技者が演出操作装置100の操作部120に手を
触れた状態から押下し始める間を待たずに、所定の予告演出が操作有効時間の開始と同時
に実行されることになり、遊技者は自身のボタン操作に対応した演出と思えない。
変形例1では、遊技者が演出操作装置100の操作部120に手を触れた状態から押下
し始める間を考慮し、操作有効時間の開始から所定時間が経過するまでは、タッチパネル
150に対するタッチ操作の検出によって所定の予告演出が実行されないようにする。こ
れにより、遊技者の操作意思が働いていない状態で遊技者の意に反して演出が実行される
ことを防止することができる。
そして、タッチパネル150に対するタッチ操作の検出による演出実行が禁止されてい
る期間であっても、操作ボタン110に対するボタン操作が検出された場合は、従来通り
所定の予告演出が実行される。これにより、遊技者の操作意思に沿った演出が実行可能に
なる。
続いて、図50(A)〜図50(D)を参照して、表示装置36における遊技演出1の
一例を説明する。ここでは、特図変動表示ゲーム実行中における遊技演出の一例を示す。
図50(A)に示すように、ボタン操作報知処理が実行されると、表示装置36には、
操作ボタン110に対するボタン操作を促す報知画像として、「PUSH」の文字と、入
力操作の有効時間「残り:○○秒」とが表示される。
このとき、演出操作装置100の基板160のLED161は9個全て発光する。LE
D161は、操作部120の中央に1個、円環状に8個が均等に配設されており、タッチ
パネル150に対するタッチ操作は各LED161の位置で検出可能である。ここでは、
全てのLED161を発光させることで、遊技者に操作部120全体を押せばよいことを
報知するとともに、どのLED位置であってもタッチ操作検出可能であることを報知して
いる。
そして、図50(B)に示すように、このとき遊技者は、操作ボタン110に対するボ
タン操作に備えて、操作部120の表面に手が触れた状態で待機している。このため、入
力操作が有効になった時点でタッチパネル150に対するタッチ操作が検出される。
しかし、図50(C)に示すように、所定時間が経過するまでは、タッチパネル150
に対するタッチ操作が検出されても、表示装置36における表示に変化はない。そして、
図50(C1)に示すように、所定時間経過前であっても、操作ボタン110に対するボ
タン操作が検出された場合には、図50(D)に示すように、実行中の特図変動表示ゲー
ムにおいてリーチが形成される可能性が高いことを予告する予告画像が表示装置36に表
示される。
また、入力操作が有効になって所定時間が経過すれば、タッチパネル150に対するタ
ッチ操作による演出実行が可能となるので、図50(D)に示すように、表示装置36で
は、図50(A)に示す画像から実行中の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成され
る可能性が高いことを予告する予告画像が表示される。
このように、変形例1では、遊技者に操作ボタン110に対するボタン操作を求める場
合に、操作ボタン110に対するボタン操作ではなくタッチパネル150に対するタッチ
操作が検出されたら所定の予告演出が実行される本実施形態において、入力操作が有効に
なってから所定時間はタッチ操作検出による演出の実行を禁止し、この間はボタン操作検
出によって演出が実行されるようにする。これにより、遊技者にボタン操作に対応する演
出の反応速度を体感的に速く感じさせることができるとともに、ボタン操作を前提としな
い(ボタン操作意思のない)タッチ操作による演出の実行を排除することができる。この
ため、これからボタン操作しようと構えていたにも関わらず押下操作する前に意に反して
所定の予告演出が実行されてしまい、演出実行が自身の操作と関係ないと遊技者に心証付
けてしまうことなく、遊技者の操作意思を尊重した演出を提供することができる。よって
、遊技者の操作意欲の減退や操作に対応する演出への関心の低下を防止することができる
なお、変形例1では、タッチパネル150に対するタッチ操作は、操作部120の全体
(9個全てのLED161の位置)で検出している。遊技者が操作部120の中央に触れ
ていない場合でも、周りの円環状のLED位置でタッチ操作が検出されるが、これに限ら
ない。タッチ操作が検出される操作部120の位置を設定してもよい。例えば、演出実行
の契機となるタッチ操作は、操作部120の中央で検出されたタッチ操作に限定してもよ
い。操作部120の中央に遊技者が触れているのであれば、操作意思がある可能性が高い
。一方、操作部120の端部に遊技者が触れているのであれば、誤って操作した可能性が
高い。タッチパネル150に対するタッチ操作の検出位置に応じて、演出実行の契機とし
て有効又は無効を設定したり、無効時間を変えたりすることで、より遊技者の操作意思を
尊重した演出を提供することができる。
(変形例2)
次に、図45〜図47で示した本実施形態の遊技演出1の変形例2について、図51〜
図54を参照して説明する。
図51は、演出制御装置700によって実行される変形例2の変動中処理の手順を示す
フローチャートである。本実施形態の変動中処理(図26)と同じ処理については、同じ
処理番号S2601〜S2612を付して説明を省略する。
演出制御装置700は、S2601の処理で、演出リクエストフラグがあると判定され
た場合に(S2601の結果「Y」)、演出操作装置100に係るS2602の処理を実
行したのちに、S5101の処理として、タッチパネル150に対するタッチ操作によっ
て所定の予告演出を実行することを禁止するタッチ操作による早期演出無効フラグをON
に設定する。
図52は、演出制御装置700によって実行される変形例2のボタン操作報知処理の手
順を示すフローチャートである。前述のボタン操作報知処理(図45)と同じ処理につい
ては、同じ処理番号S4501〜S4503を付して説明を省略する。
演出制御装置700は、S4501の処理で表示装置36にボタン操作を促す表示が実
行される前に、S5201の処理として、演出操作装置100のタッチパネル150に対
するタッチ操作が検出されたか否かを判定する。そして、タッチ操作が検出された場合に
は(S5201の結果「Y」)、演出制御装置700は、S4501の処理を実行する。
一方、タッチ操作が検出されなかった場合には(S5201の結果「N」)、演出制御装
置700は、S5202の処理を実行する。
ここでは、前述の変動中処理(図51)において、特図変動表示ゲームの開始時に必ず
タッチ操作による早期演出無効フラグがONに設定されている。演出操作装置100への
入力操作が有効になったことを遊技者に報知する前に演出操作装置100の操作状態を検
出することで、操作有効時間が始まってから検出されるタッチパネル150に対するタッ
チ操作が遊技者の操作ボタン110に対するボタン操作を伴うものであるか否かを判断す
る。
S5202では、演出制御装置700は、変動中処理(図51)のS5101の処理で
ON設定されたタッチ操作による早期演出無効フラグをOFFに設定する。このフラグが
OFFに設定されると、以後、タッチパネル150に対するタッチ操作の検出による所定
の予告演出の実行が許可される。
また、変形例2では、S4502の処理で操作有効時間内にタッチパネル150に対す
るタッチ操作が検出された場合に(S4502の結果「Y」)、演出制御装置700は、
S5203の処理を実行する。
S5203では、演出制御装置700は、タッチ操作による早期演出無効フラグがON
であるか否かを判定する。タッチ操作による早期演出無効フラグは、前述のS5202の
処理もしくは後述のS5205の処理でOFFに設定されるまでON状態である。そして
、タッチ操作による早期演出無効フラグがONの場合は(S5203の結果「Y」)、演
出制御装置700は、S5204の処理を実行する。一方、タッチ操作による早期演出無
効フラグがONでない、すなわちOFFの場合は(S5203の結果「N」)、演出制御
装置700は、S4503の処理で所定の予告演出を実行してボタン操作報知処理を終了
する。
S5204では、演出制御装置700は、操作ボタン110に対するボタン操作が検出
されたか否かを判定する。そして、ボタン操作が検出されなかった場合は(S5204の
結果「N」)、演出制御装置700は、ボタン操作報知処理を終了する。一方、ボタン操
作が検出された場合は(S5204の結果「Y」)、演出制御装置700は、S5205
の処理を実行する。
S5205では、演出制御装置700は、タッチ操作による早期演出無効フラグをOF
Fに設定する。その後、演出制御装置700は、S4503の処理で所定の予告演出を実
行してボタン操作報知処理を終了する。
次に、図52のボタン操作報知処理について、図53に示すタイミングチャートを参照
して、遊技者の動作手順とともに説明する。図53は、操作有効時間の開始時に遊技者が
演出操作装置100の操作部120に手を触れている状態であることを前提としている。
図53(A)は、遊技者が一度操作部120から手を離したのち操作ボタン110に対す
るボタン操作を行った場合のタイミングチャートであり、図53(B)は、遊技者が一度
も操作部120から手を離すことなく操作ボタン110に対するボタン操作を行った場合
のタイミングチャートである。
図53(A)に示すように、時刻t1で、遊技者による演出操作装置100の入力操作
が有効(ON状態)になると、表示装置36には、遊技者に操作ボタン110を押してボ
タン操作するように促す報知画像と、操作有効時間とが表示される(S4501)。すな
わち、操作有効時間が開始となる。
ここで、遊技者は、演出操作装置100の入力操作が有効になる時刻t1以前から操作
ボタン110に対するボタン操作に備えて操作部120に手を置いている。すなわち、タ
ッチパネル150に対するタッチ操作が、表示装置36に報知画像及び操作有効時間が表
示される前に検出状態(ON状態)となっている。このため、特図変動表示ゲームの開始
時にON設定されるタッチ操作による早期演出無効フラグはON状態を維持する。
そして、時刻t2で、一度遊技者が操作部120から手を離すと、タッチパネル150
に対するタッチ操作が非検出状態(OFF状態)となり、タッチ操作による早期演出無効
フラグもOFFに切り替わる(S5201の結果「Y」→S5202)。タッチ操作によ
る早期演出無効フラグがONからOFFになることで、タッチパネル150に対するタッ
チ操作の検出により所定の予告演出の実行が可能となる。
時刻t3で、遊技者が操作ボタン110に対するボタン操作を行うために操作部120
に手を置いて押し始めると、タッチパネル150に対するタッチ操作が検出状態(ON状
態)になる(S4502の結果「Y」)。このときタッチ操作による早期演出無効フラグ
がOFFとなっているので(S5203の結果「N」)、演出制御装置700は、タッチ
パネル150に対するタッチ操作の検出により所定の予告演出を実行する(S4503)
その後、遊技者が操作部120を押し続けると、時刻t4で、演出制御装置700は、
演出操作装置100の操作ボタン110に対するボタン操作(ON状態)を検出する。こ
のとき、すでに所定の予告演出は実行されており、今回のボタン操作に対する演出は、時
刻t3から時刻t4までの時間分だけ従来よりも早く実行されることになる。
そして、時刻t5で、遊技者が操作部120を押すのを止めると、ボタン操作は非操作
状態(OFF状態)となる。次に、時刻t6で、遊技者が操作部120から手を離すと、
タッチパネル150に対するタッチ操作は非検出状態(OFF状態)となる。その後、時
刻t7で、演出操作装置100の入力操作が無効(OFF状態)となる。
また、図53(B)に示すように、時刻t1以降、遊技者が操作部120に触れた手を
一度も離すことなく押下操作する場合には、時刻t2で、演出制御装置700は、演出操
作装置100の操作ボタン110に対するボタン操作(ON状態)を検出する。そして、
演出制御装置700は、操作ボタン110に対するボタン操作の検出によって所定の予告
演出を実行する(S4502の結果「Y」→S5203の結果「Y」→S5204の結果
「Y」→S4503)。その後の時刻t3〜時刻t5における態様は、図53(A)の時
刻t5〜時刻t7と同様である。
なお、実施形態(図45)のボタン操作報知処理では、図53(A)及び図53(B)
の図中点線に示すように、演出操作装置100の入力操作が有効となる時刻t1で、所定
の予告演出が実行される。これでは、遊技者が演出操作装置100の操作部120に手を
触れた待機状態から実際に操作意思を持って行われる操作を待たずに、所定の予告演出が
操作有効時間の開始と同時に実行されることになり、遊技者は自身のボタン操作に対応し
た演出と思えない。
変形例2では、遊技者が演出操作装置100の操作部120に手を触れた状態で待機し
ていても、実際に操作部120を押下してボタン操作を行う際に、一度手を振り上げて振
り下ろす動作を行う(すなわち、手を操作部120から離す)場合もある点に着眼して、
操作有効時間の開始時から継続して検出されるタッチパネル150に対するタッチ操作に
ついては、遊技者のボタン操作意思が伴わないものとして、このタッチ操作の検出によっ
て所定の予告演出が実行されないようにする。そして、タッチ操作の非検出状態(OFF
状態)を経た後に検出されるタッチ操作については、遊技者のボタン操作意思が伴うもの
として、このタッチ操作の検出によって所定の予告演出が実行されるようにする。これに
より、遊技者の操作意思が働いていない状態で遊技者の意に反して演出が開始されること
を防止することができる。
そして、操作有効時間が開始されてから遊技者の手が継続して操作部120に触れてお
り、タッチパネル150に対するタッチ操作の検出による演出実行が禁止されている期間
であっても、遊技者が操作部120から手を離すことなく操作ボタン110に対するボタ
ン操作を行った場合には、従来通り所定の予告演出が実行される。これにより、遊技者の
操作意思に沿った演出が実行可能になる。
続いて、図54(A)〜図54(D)を参照して、表示装置36における遊技演出1の
一例を説明する。ここでは、特図変動表示ゲーム実行中における遊技演出の一例を示す。
図54(A)に示すように、ボタン操作報知処理が実行されると、表示装置36には、
操作ボタン110に対するボタン操作を促す報知画像として、「PUSH」の文字と、入
力操作の有効時間「残り:○○秒」とが表示される。
このとき、遊技者は、操作ボタン110に対するボタン操作に備えて、操作部120の
表面に手が触れた状態で待機している。このため、入力操作が有効になった時点でタッチ
パネル150に対するタッチ操作が検出される。したがって、このタッチ操作による所定
の予告演出の実行は禁止される。
ここで、図54(A)→図54(B1)→図54(C1)→図54(D)は、前述の図
53(A)のタイミングチャートに対応した演出例である。
図54(B1)に示すように、図50(A)の操作部120に手が触れた状態から一度
手を離したうえで、図54(C1)に示すように、遊技者が再び操作部120に触れた場
合には、図54(C1)において検出されたタッチパネル150に対するタッチ操作によ
って所定の予告演出が実行される。そして、図54(D)に示すように、実行中の特図変
動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性が高いことを予告する予告画像が表示装
置36に表示される。
また、図54(A)→図54(B2)→図54(C2)→図54(D)は、前述の図5
3(B)のタイミングチャートに対応した演出例である。
図54(B2)に示すように、図54(A)と同じく、操作部120に手が触れた状態
が操作有効時間の開始から継続されているときに、図54(C2)に示すように、遊技者
が操作部120の押下操作を行った場合には、図54(C2)において検出された操作ボ
タン110に対するボタン操作によって所定の予告演出が実行される。そして、図54(
D)に示すように、実行中の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性が高
いことを予告する予告画像が表示装置36に表示される。
このように、変形例2では、遊技者に操作ボタン110に対するボタン操作を求める場
合に、操作ボタン110に対するボタン操作ではなくタッチパネル150に対するタッチ
操作が検出されたら所定の予告演出が実行される本実施形態において、操作有効時間の開
始時にタッチパネル150に対するタッチ操作が検出される場合は、一旦、タッチ操作が
不検出になるまでの間、タッチ操作検出による演出実行を禁止し、この間はボタン操作検
出によって演出が実行されるようにする。これにより、遊技者にボタン操作に対応する演
出の反応速度を体感的に速く感じさせることができるとともに、ボタン操作を前提としな
い(ボタン操作意思のない)タッチ操作による演出の実行を排除することができる。この
ため、これからボタン操作しようと構えていたにも関わらず操作意思が動作に表れる前に
意に反して所定の予告演出が実行されてしまい、演出実行が自身の操作と関係ないと遊技
者に心証付けてしまうことなく、遊技者の操作意思を尊重した演出を提供することができ
る。よって、遊技者の操作意欲の減退や操作に対応する演出への関心の低下を防止するこ
とができる。
なお、変形例1と変形例2とを組み合わせてもよい。例えば、操作有効時間の開始から
所定時間はタッチパネル150に対するタッチ操作による演出の実行を禁止するが、一度
タッチパネル150に対するタッチ操作が非検出状態となれば、その後に検出されるタッ
チ操作が所定時間内であってもこのタッチ操作による演出の実行を許可するようにしても
よい。より正確に遊技者の操作意思を尊重した演出を提供することができる。
また、変形例1及び変形例2のタッチ操作による演出の実行を禁止する制御は、全ての
ボタン操作報知処理に適用する必要はない。例えば、遊技者に操作ボタン110のボタン
操作を要求する間隔が狭いと、前回のボタン操作に対するタッチ操作が残っている場合が
ある。また、前回要求されたボタン操作が後述する長押しの場合も同様である。このよう
な場合は、今回のボタン操作に対してこの制御を適用すればよい。また、長押しが要求さ
れる場合に、初回検出のタイミングに変形例1及び変形例2の制御を適用してもよい。後
述する連打が要求される場合には、変形例1及び変形例2の制御を適用しない。
本発明では、遊技者にボタン操作を要求するボタン操作報知処理において、操作ボタン
110に対するボタン操作が検出された場合に所定の予告演出を実行するボタン検出演出
実行手段と、タッチパネル150に対するタッチ操作が検出された場合に所定の予告演出
を実行するタッチ検出演出実行手段とを備えている。ボタン検出演出実行手段は常に有効
である。タッチ検出演出実行手段は、実施形態では常に有効であり、変形例1では所定時
間経過後に有効であり、変形例2ではタッチ操作の不検出状態が発生した後に有効である
。状況に応じてタッチ検出演出実行手段の有効もしくは無効を設定することで、遊技者に
ボタン操作に対応する所定の予告演出の反応速度を速く感じさせるとともに、遊技者の意
に反する演出実行を排除することができる。よって、操作装置の操作意欲の減退や操作に
対応する演出への関心の低下を防止することができる。
なお、後述する本実施形態の遊技演出2(図62〜図66)や遊技演出3(図67〜図
80)では、タッチパネル150に対する入力操作を遊技者に要求するが、このときタッ
チパネル150に対する入力操作の検出によって特定の演出が実行される制御は常に有効
であることを確認しておく。前述のタッチ検出演出実行手段の無効設定は、操作ボタン1
10に対するボタン操作が要求される場合に限定される。
(変形例3)
以下に、図45〜図47で示した本実施形態の遊技演出1の変形例3について、図55
〜図57を参照して説明する。
図55は、演出制御装置700によって実行される変形例3のボタン操作報知処理の手
順を示すフローチャートである。S5501〜S5503の処理は、前述のボタン操作報
知処理(図45)のS4501〜S4503の処理と同じなので説明を省略する。
演出制御装置700は、S5503の処理で所定の予告演出を開始した後のS5504
では、所定時間内に操作ボタン110に対するボタン操作が操作状態(ON状態)である
ことが検出されたか否かを判定する。所定時間とは、操作有効時間でもよいし、タッチ操
作を検出してからの一定の経過時間でもよい。
ボタン操作が検出された場合には(S5504の結果「Y」)、演出制御装置700は
、S5505の処理を実行する。一方、ボタン操作が検出されなかった場合には(S55
04の結果「N」)、演出制御装置700は、S5506の処理を実行する。
S5505では、演出制御装置700は、所定時間内のボタン操作が確認できたので、
実行中の予告演出を続行し、ボタン操作報知処理を終了する。
S5506では、演出制御装置700は、所定時間内のボタン操作が確認できなかった
ので、実行中の予告演出を変更し、ボタン操作報知処理を終了する。実行中の予告演出の
変更とは、予告演出を終了して元の演出状態に戻してもよいし、予告演出及び元の演出と
も異なる演出に変更してもよい。
次に、変形例3のボタン操作報知処理について、図56(A)及び図56(B)に示す
タイミングチャートを参照して、遊技者の動作手順とともに説明する。図56(A)は、
所定時間内に操作ボタン110に対するボタン操作が検出された場合のタイミングチャー
トである。図56(B)は、所定時間内に操作ボタン110のボタン操作が検出されなか
った場合のタイミングチャートである。
図56(A)は、前述の図46(A)と同じ図である。時刻t2で、遊技者が演出操作
装置100の操作部120に手を置いて押し始めると、演出制御装置700はタッチ操作
を検出するので(S5502の結果「Y」)、所定の予告演出を開始する(S5503)
。その後、時刻t3で、遊技者が操作部120の押し込みを完了すると、ボタン操作が操
作状態(ON状態)となり、時刻t4で、遊技者が操作部120への押下力を緩めると、
ボタン操作は非操作状態(OFF状態)に切り替わる。このとき、演出制御装置700は
、操作有効時間内である時刻t3〜時刻t4の間にボタン操作を検出するので(S550
4の結果「Y」)、実行中の予告演出を続行する(S5505)。
これに対し、図56(B)では、遊技者は、時刻t2で演出操作装置100の操作部1
20に手を置いたものの、時刻t5で操作部120を押し込むことなく手を離してしまう
。このとき、演出制御装置700は、タッチ操作を検出するので(S5502の結果「Y
」)、所定の予告演出を開始するが(S5503)、時刻t5までにボタン操作の操作状
態(ON状態)を検出できない。操作有効時間の終了時刻である時刻t6まで、遊技者が
再度操作部120に触れずに終わると、演出制御装置700は、操作有効時間内にボタン
操作を検出しないので(S5504の結果「N」)、実行中の予告演出を変更する(S5
506)。
続いて、図57(A)〜図57(D)を参照して、表示装置36における遊技演出1の
一例を説明する。ここでは、特図変動表示ゲーム実行中における遊技演出の一例を示す。
図57(A)〜図57(D)は、演出操作装置100を用いた変形例3の遊技演出の一例
を示す図である。
図57(A)に示すように、ボタン操作報知処理が実行されると、表示装置36には、
操作ボタン110に対するボタン操作を促す報知画像として、「PUSH」の文字と、入
力操作の有効時間「残り:○○秒」とが表示される。
そして、図57(B)に示すように、遊技者は、操作ボタン110に対するボタン操作
を実行するため操作部120の表面に手を載せる。この時点でタッチパネル150に対す
るタッチ操作が検出され、表示装置36には所定の予告演出の導入部分の画像が表示され
る。
その後、図57(C)に示すように、遊技者が操作部120を押し込むと、フォトセン
サ162が遮光状態となり、ボタン操作が検出される。このため、表示装置36では引き
続き予告演出が実行され、実行中の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能
性が高いことを予告する予告画像が表示装置36に表示される。
一方、図57(D)に示すように、遊技者が操作部120の押し込みを行わないと、ボ
タン操作が検出されない。このため、表示装置36で実行中であった予告演出が終了され
、画面中央には変動する識別情報が表示される。
このように、変形例3では、遊技者に操作ボタン110に対するボタン操作を求める場
合に、演出制御装置700は、操作ボタン110に対するボタン操作ではなくタッチパネ
ル150に対するタッチ操作を検出したら所定の予告演出を実行するが、所定時間内にボ
タン操作の操作状態(ON状態)が検出されなければ実行中の予告演出を変更する。これ
により、遊技者は報知された通りのボタン操作と引き換えに所定の予告演出を獲得するこ
とができ、獲得に際して遊技者はボタン操作に対する演出の反応速度を体感的に速く感じ
ることができる。
そして、間違って操作ボタン110を触ってしまった遊技者は、それ以上操作ボタン1
10を押してボタン操作しないことで実行中の予告演出を変更することができる。したが
って、遊技者の意に反した操作であった場合や希望しない予告演出である場合に予告演出
が続行されるのを防止することができる。
なお、変形例3に変形例1や変形例2を組み合わせてもよい。変形例1及び変形例2は
、所定の予告演出が実行されるまでの制御であり、変形例3は、所定の予告演出が実行さ
れた後の制御である。双方を組み合わせることで、より正確に遊技者の操作意思を尊重し
た演出を提供することができ、遊技者の操作意欲の減退や操作に対応する演出への関心の
低下を防止することができる。
(変形例4)
ここで、前述したようなボタン操作報知処理(図45、図48、図52、図55)は、
操作有効時間内に1回の単一ボタン操作が操作態様として要求される場合に適用される。
要求されるボタン操作が連打や長押しの場合に、操作態様に関係なく1回のタッチ操作や
ボタン操作で所定の予告演出が実行されては、操作態様の種類に意味がなくなり、遊技者
の操作意欲の減退につながる可能性もある。
そこで、変形例4では、演出制御装置700は、要求されるボタン操作の操作態様に応
じて、1〜複数回数のボタン操作に対応する連打ボタン操作報知処理(図58A、図58
B)及び長押しに対応する長押しボタン操作報知処理(図60A、図60B、図60C)
も実行可能に構成される。
まず、図58A、図58B及び図59を参照して、連打ボタン操作報知処理について説
明する。図58A及び図58Bは、演出制御装置700によって実行される連打ボタン操
作報知処理の手順を示すフローチャートである。
S5801では、演出制御装置700は、演出操作装置100の連打入力操作を受付可
能なことを示す連打ボタン操作フラグがONであるか否かを判定する。
連打ボタン操作フラグがONでない場合には(S5801の結果「N」)、演出制御装
置700は、S5802の処理を実行する。一方、連打ボタン操作フラグがONである場
合には(S5801の結果「Y」)、演出制御装置700は、S5805の処理を実行す
る。
S5802では、演出制御装置700は、連打操作有効時間が開始されたか否かを判定
する。
連打操作有効時間が開始された場合には(S5802の結果「Y」)、演出制御装置7
00は、S5803の処理を実行する。一方、連打操作有効時間でない場合には(S58
02の結果「N」)、演出制御装置700は、連打ボタン操作報知処理を終了する。
S5803では、演出制御装置700は、演出操作装置100のボタン操作態様として
連打するように報知する連打ボタン操作態様報知処理を実行する。ここでは、前述の図5
7(A)に示す報知画像以外にボタン操作の連続回数も表示装置36に表示される。
S5804では、演出制御装置700は、演出操作装置100のボタン操作を連打操作
として受け付ける連打ボタン操作フラグをONに設定する。その後、連打ボタン操作報知
処理を終了する。
S5805では、演出制御装置700は、ボタン操作の回数をカウントする連打ボタン
操作カウンタが0であるか否かを判定する。
連打ボタン操作カウンタが0である場合には(S5805の結果「Y」)、演出制御装
置700は、S5806の処理を実行する。一方、連打ボタン操作カウンタが0でない場
合には(S5805の結果「N」)、演出制御装置700は、S5810の処理を実行す
る。
S5806では、演出制御装置700は、演出操作装置100のタッチパネル150に
対するタッチ操作が検出されたか否かを判定する。
タッチ操作が検出されなかった場合には(S5806の結果「N」)、演出制御装置7
00は、連打ボタン操作報知処理を終了する。一方、タッチ操作が検出された場合には(
S5806の結果「Y」)、演出制御装置700は、S5807の処理を実行する。
S5807では、演出制御装置700は、連打ボタン操作カウンタを1加算してボタン
操作回数を1回に更新する。
S5808では、演出制御装置700は、初回操作フラグをONに設定する。初回操作
フラグは、1回目のボタン操作に対応する連打ボタン操作カウンタがタッチ操作により既
に加算されていることを示す。
S5809では、演出制御装置700は、所定の予告演出を開始して、連打ボタン操作
報知処理を終了する。
S5810では、演出制御装置700は、連打操作有効時間が終了したか否かを判定す
る。
連打操作有効時間が終了していない場合には(S5810の結果「N」)、演出制御装
置700は、S5811の処理を実行する。一方、連打操作有効時間が終了した場合には
(S5810の結果「Y」)、演出制御装置700は、S5816の処理を実行する。
S5811では、演出制御装置700は、演出操作装置100の操作ボタン110に対
するボタン操作が検出されたか否かを判定する。
ボタン操作が検出された場合には(S5811の結果「Y」)、演出制御装置700は
、S5812の処理を実行する。一方、ボタン操作が検出されなかった場合には(S58
11の結果「N」)、演出制御装置700は、連打ボタン操作報知処理を終了する。
S5812では、演出制御装置700は、S5811の処理におけるボタン操作の検出
がOFF状態からON状態に切り替わるタイミングの検出であったか否かを判定する。
OFFからONのタイミングのボタン操作の検出である場合には(S5812の結果「
Y」)、演出制御装置700は、S5813の処理を実行する。一方、OFFからONの
タイミングのボタン操作の検出でない、すなわちON状態の継続におけるボタン操作の検
出である場合には(S5812の結果「N」)、演出制御装置700は、連打ボタン操作
報知処理を終了する。
S5813では、演出制御装置700は、初回操作フラグがONに設定されているか否
かを判定する。
初回操作フラグがONである場合には(S5813の結果「Y」)、演出制御装置70
0は、S5814の処理を実行する。一方、初回操作フラグがONでない、すなわちOF
Fである場合には(S5813の結果が「N」)、演出制御装置700は、S5815の
処理を実行する。
S5814では、演出制御装置700は、初回操作フラグをOFFに設定する。今回の
ボタン操作は、1回目のボタン操作であり既にS5807の処理で連打ボタン操作カウン
タが加算されているので、ここでは次回のボタン操作から加算されるように初回操作フラ
グをOFFに設定して、連打ボタン操作報知処理を終了する。
S5815では、演出制御装置700は、今回のボタン操作が2回目以降のボタン操作
なので、連打ボタン操作カウンタを1加算更新する。その後、連打ボタン操作報知処理を
終了する。
S5816では、演出制御装置700は、連打ボタン操作カウンタが所定値以上か否か
を判定する。所定値とは、1回の連打操作有効時間内において遊技者に要求されるボタン
操作の回数であり、S5803の処理で遊技者に報知されるボタン操作の回数である。
連打ボタン操作カウンタが所定値以上である場合には(S5816の結果「Y」)、演
出制御装置700は、S5817の処理を実行する。一方、連打ボタン操作カウンタが所
定値以上でない場合には(S5816の結果「N」)、演出制御装置700は、S581
8の処理を実行する。
S5817では、演出制御装置700は、連打操作有効時間内に所定回数のボタン操作
が実行されたので、実行中の予告演出の続行を決定する。
S5818では、演出制御装置700は、所定回数のボタン操作が実行されないまま連
打操作有効時間が終了したので、実行中の予告演出を変更する。
S5819では、演出制御装置700は、初回操作フラグをOFFに設定する。前述の
S5816の処理の結果「N」には、連打ボタン操作カウンタが1であって、タッチ操作
の検出のみでボタン操作が一度も検出されなかった場合も含まれている。この場合にON
となっている初回操作フラグをOFFに戻すため、本処理が行われる。
S5820では、演出制御装置700は、連打ボタン操作態様報知処理を終了する。
S5821では、演出制御装置700は、連打ボタン操作カウンタを0にリセットする
S5822では、演出制御装置700は、連打ボタン操作フラグをOFFに設定して、
連打ボタン操作報知処理を終了する。
このように連打ボタン操作報知処理では、1回目のボタン操作をタッチ操作により検出
し、2回目以降のボタン操作をボタン操作により検出している。そして、1回目のボタン
操作が検出されたときに所定の予告演出を開始し、連打操作有効時間内に所定回数以上の
ボタン操作がされなかった場合には実行中の予告演出を変更する。
次に、連打ボタン操作報知処理について、図59に示すタイミングチャートを参照して
、遊技者の動作手順とともに説明する。図59は、連打操作有効時間内に操作ボタン11
0に対するボタン操作が所定回数検出された場合のタイミングチャートである。
時刻t1で、遊技者による演出操作装置100の連打入力操作を受付可能とする連打操
作有効時間が開始されると(S5802の結果「Y」)、表示装置36には、遊技者に操
作ボタン110を押して所定回数(ここでは5回)のボタン操作を行うように促す報知画
像と、操作有効時間とが表示される(S5803)。このときの連打ボタン操作報知処理
は、S5801の結果「N」→S5802の結果「Y」→S5803→S5804の処理
が実行される。
時刻t1〜時刻t2は、遊技者が操作ボタン110の操作態様を把握して実際に操作ボ
タン110の操作部120に触れるまでの時間である。このときの連打ボタン操作報知処
理は、S5801の結果「Y」→S5805の結果「Y」→S5806の結果「N」の処
理が繰り返し実行される。
時刻t2で、遊技者が操作ボタン110に対するボタン操作を行うために操作部120
に手を置くと、演出操作装置100のタッチパネル150に対するタッチ操作がON状態
になる(S5806の結果「Y」)。
このとき、連打ボタン操作カウンタが有効(ON)になる。連打ボタン操作カウンタは
1回の有効(ON)につき1が加算更新される。ここで、連打ボタン操作カウンタは初期
値の0に設定されていたので(S5805の結果「Y」)、連打ボタン操作カウンタは1
に設定される(S5807)。そして、初回のボタン操作を示す初回操作フラグがONに
設定され(S5808)、さらに、所定の予告演出が開始される(S5809)。したが
って、時刻t2における連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y」→S580
5の結果「Y」→S5806の結果「Y」→S5807→S5808→S5809の処理
が実行される。
時刻t2〜時刻t3は、遊技者が操作部120を押下し始めて基板160の下面に設け
られるフォトセンサ162が遮光状態(ON状態)になるまでの時間である。このときの
連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y」→S5805の結果「N」→S58
10の結果「N」→S5811の結果「N」の処理が繰り返される。
時刻t3で、遊技者による操作部120の押し込みが最大になると、時刻t2で検出さ
れたタッチ操作が継続された状態でボタン操作が検出される(S5811の結果「Y」)
。このときのボタン操作はOFF状態からON状態が検出されるタイミング(S5812
の結果「Y」)、かつ、1回目のボタン操作である(S5813の結果「Y」)。すでに
タッチ操作検出時に連打ボタン操作カウンタは1に加算済みなので、ここでは連打ボタン
操作カウンタが有効(ON)にならない。すなわち、連打ボタン操作カウンタは加算更新
されない。そして、次回のボタン操作からは加算更新されるように、初回操作フラグがO
FFに設定される(S5814)。したがって、時刻t3における連打ボタン操作報知処
理は、S5801の結果「Y」→S5805の結果「N」→S5810の結果「N」→S
5811の結果「Y」→S5812の結果「Y」→S5813の結果「Y」→S5814
の処理が実行される。
時刻t3〜時刻t4は、遊技者が操作部120を押し込み続けている時間、すなわちボ
タン操作が操作状態(ON)で維持される時間である。このときの連打ボタン操作報知処
理は、S5801の結果「Y」→S5805の結果「N」→S5810の結果「N」→S
5811の結果「Y」→S5812の結果「N」の処理が繰り返される。
時刻t4で、遊技者が操作部120の押し込みを緩めると、ボタン操作が検出されなく
なる。このときの連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y」→S5805の結
果「N」→S5810の結果「N」→S5811の結果「N」の処理が実行される。
時刻t4〜時刻t5は、遊技者が操作部120の押し込みを緩めて手を離すまでの時間
であり、タッチ操作は検出されるがボタン操作は検出されない状態である。このときの連
打ボタン操作報知処理は、時刻t4における処理と同じ処理が繰り返される。
時刻t5で、遊技者が操作部120から手を離すと、時刻t2から連続して検出されて
いたタッチ操作が検出されなくなる。したがってタッチ操作もボタン操作も検出されない
状態である。このときの連打ボタン操作報知処理は、時刻t4における処理と同じ処理が
繰り返される。
このように、遊技者が時刻t2で操作部120に手を置いて押下したのち時刻t5で手
を離すまでの間で、時刻t3〜時刻t4の連続した操作部120の押下期間が、1回のボ
タン操作とされる。そして、初回のボタン操作では、時刻t3におけるボタン操作検出時
ではなく、時刻t2におけるタッチ操作検出時に連打ボタン操作カウンタが1カウントさ
れる。
時刻t6〜時刻t9は、前述の時刻t2〜時刻t5と遊技者の動作は同じであるが、2
回目のボタン操作に対する連打ボタン操作カウンタのカウント更新は、タッチ操作検出時
ではなく、ボタン操作検出時となる。そして、連打ボタン操作報知処理では、1回タッチ
操作を検出した後は、タッチ操作の有無を判定しない。したがって、時刻t6〜時刻t7
の連打ボタン操作報知処理の処理が前述の対応する時刻t2〜時刻t3の処理とは異なる
時刻t6における連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y」→S5805の
結果「N」→S5810の結果「N」→S5811の結果「N」の処理が実行される。す
なわち、時刻t6では、連打ボタン操作カウンタのカウント加算は実行されない。
時刻t6〜時刻t7における連打ボタン操作報知処理は、時刻t6における処理と同じ
処理が繰り返される。
時刻t7で2回目のボタン操作が検出されると(S5811の結果「Y」及びS581
2の結果「Y」)、時刻t3における処理で初回フラグ操作がOFFに設定されているこ
とから(S5813の結果「N」)、連打ボタン操作カウンタを1加算更新する(S58
15)。したがって時刻t7における連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y
」→S5805の結果「N」→S5810の結果「N」→S5811の結果「Y」→S5
812の結果「Y」→S5813の結果「N」→S5815の処理が実行される。
このように、2回目のボタン操作が連打ボタン操作カウンタに回数加算されるタイミン
グは、実際にボタン操作が検出された時刻t7となる。したがって時刻t7で、連打ボタ
ン操作カウンタは2となる。
以後、時刻t6〜時刻t9における遊技者の動作及び連打ボタン操作報知処理の処理が
3回繰り返され、時刻t10、時刻t11及び時刻t12のタイミングで連打ボタン操作
カウンタが3、4、5と加算される。
時刻t13で、連打操作有効時間が終了する(S5810の結果「Y」)。遊技者によ
るボタン操作の回数が所定回数(ここでは5回)に到達しているので(S5816の結果
「Y」)、時刻t2から実行中の予告演出は続行(ON状態が継続)される(S5817
)。したがって時刻t13における連打ボタン操作報知処理は、S5801の結果「Y」
→S5805の結果「N」→S5810の結果「Y」→S5816の結果「Y」→S58
17→S5820→S5821→S5822の処理が実行される。
なお、図示は省略するが、時刻t13で、遊技者によるボタン操作の回数が所定回数に
到達していない場合には(S5816の結果「N」)、実行中の予告演出は変更されてO
FF状態に切り替わる(S5818)。
このように、遊技者に要求されるボタン操作の操作態様が連打の場合に、本来所定回数
(5回)到達しないと実行されない予告演出が、最初のタッチ操作検出時に実行されるの
で、時刻t2と時刻t12との時間差分、早く予告演出を遊技者に提供することができる
。遊技者の操作開始とともに予告演出が実行されるので、遊技者は報知された操作に対し
てどのような演出が得られるのかを確認することができる。そして、演出の続行もしくは
変更を遊技者自身が選択できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述の連打ボタン操作報知処理では、連打ボタン操作カウンタが2回以降となる
場合は、タッチ操作の検出ではなく、ボタン操作の検出を契機に加算更新が実行される。
これにより、常に操作ボタン110の操作部120に手を載せているような遊技者、つま
りはタッチ操作が断続的に検出されるのではなく連続して検出された状態でボタン操作の
操作状態(ON状態)と非操作状態(OFF状態)を繰り返す遊技者に対しても、正確に
ボタン操作回数をカウントすることが可能である。
なお、前述の連打ボタン操作報知処理では、1回目のボタン操作に連動するタッチ操作
検出時に所定の予告演出を開始するようにしたが、所定回数−1回(ここでは4回)のボ
タン操作後の新たなタッチ操作検出時に所定の予告演出を開始するようにしてもよい。ボ
タン操作が所定回数(5回)に到達すると予測されるときの遊技者の動作(タッチ操作)
に対して、所定の予告演出を反応させる(実行する)ので、遊技者に所定回数の連打と引
き換えに予告演出を獲得する達成感を与えることができる。
また、連打ボタン操作カウンタのカウントは、タッチパネル150に対するタッチ操作
の検出を用いることなく、操作ボタン110に対するボタン操作の検出のみを用いてもよ
い。
続いて、図60A、図60B、図60C及び図61を参照して、長押しボタン操作報知
処理について説明する。図60A、図60B及び図60Cは、演出制御装置700によっ
て実行される長押しボタン操作報知処理の手順を示すフローチャートである。
S6001では、演出制御装置700は、演出操作装置100の長押し入力操作を受付
可能なことを示す長押しボタン操作フラグがONであるか否かを判定する。
長押しボタン操作フラグがONでない場合には(S6001の結果「N」)、演出制御
装置700は、S6002の処理を実行する。一方、長押しボタン操作フラグがONであ
る場合には(S6001の結果「Y」)、演出制御装置700は、S6005の処理を実
行する。
S6002では、演出制御装置700は、長押し操作有効時間が開始されたか否かを判
定する。
長押し操作有効時間が開始された場合には(S6002の結果「Y」)、演出制御装置
700は、S6003の処理を実行する。一方、長押し操作有効時間でない場合には(S
6002の結果「N」)、演出制御装置700は、長押しボタン操作報知処理を終了する
S6003では、演出制御装置700は、演出操作装置100のボタン操作態様として
長押しするように報知する長押しボタン操作態様報知処理を実行する。ここでは、前述の
図57(A)に示す報知画像以外にボタン操作の操作状態(ON状態)を継続させる所定
時間も表示装置36に表示される。
S6004では、演出制御装置700は、演出操作装置100のボタン操作を長押し操
作として受け付ける長押しボタン操作フラグをONに設定する。その後、長押し操作報知
処理を終了する。
S6005では、演出制御装置700は、ボタン操作の長押し時間をカウントする長押
しカウンタが0であるか否かを判定する。
長押しカウンタが0である場合には(S6005の結果「Y」)、演出制御装置700
は、S6006の処理を実行する。一方、長押しカウンタが0でない場合には(S600
5の結果「N」)、演出制御装置700は、S6010の処理を実行する。
S6006では、演出制御装置700は、演出操作装置100のタッチパネル150に
対するタッチ操作が検出されたか否かを判定する。
タッチ操作が検出されなかった場合には(S6006の結果「N」)、演出制御装置7
00は、長押しボタン操作報知処理を終了する。一方、タッチ操作が検出された場合には
(S6006の結果「Y」)、演出制御装置700は、S6007の処理を実行する。
S6007では、演出制御装置700は、長押しカウンタのカウントを開始する。ここ
で、長押しカウンタには、演出制御装置700に備えられるRTC(Real Time Clock)
等の計時手段を用いて開始からの経過時間がカウントされる。
S6008では、演出制御装置700は、初回操作フラグをONに設定する。初回操作
フラグは、タッチ操作検出から最初のボタン操作検出までの間、長押しカウンタのカウン
トを継続させるために必要なフラグである。初回操作フラグがONに設定されることで、
操作ボタン110が押下状態、すなわち遊技者がボタンを押している最中であることを示
す。
S6009では、演出制御装置700は、所定の予告演出を開始して、長押しボタン操
作報知処理を終了する。
S6010では、演出制御装置700は、長押し操作有効時間が終了したか否かを判定
する。
長押し操作有効時間が終了していない場合には(S6010の結果「N」)、演出制御
装置700は、S6011の処理を実行する。一方、長押し操作有効時間が終了した場合
には(S6010の結果「Y」)、演出制御装置700は、S6012の処理を実行する
S6011では、演出制御装置700は、演出操作装置100の操作ボタン110に対
するボタン操作の操作状態に応じて長押しカウンタの動作を設定するボタン操作検出処理
を実行する。
ここで、図60Cを参照して、ボタン操作検出処理について説明する。
S6020では、演出制御装置700は、ボタン操作の操作状態に応じて処理を分岐さ
せる。ボタン操作の操作状態にはON状態とOFF状態との2パターンがあるが、ここで
のボタン操作の操作状態は、前回の操作状態からの状態変移を踏まえて、(1)OFF状
態からOFF状態の継続、(2)OFF状態からON状態の切り替わり、(3)ON状態
からON状態の継続、及び(4)ON状態からOFF状態の切り替わりの4パターンに判
別される。そして、演出制御装置700は、各操作状態に応じた処理を実行する。
まず、(1)ボタン操作の操作状態がOFF状態からの継続でOFF状態である場合に
は、S6021で、演出制御装置700は、初回操作フラグがONであるか否かを判定す
る。ここで、初回操作フラグがONである状態とは、S6006の処理でタッチ操作は検
出されているが、ボタン操作は検出されていない状態である。
初回操作フラグがONである場合には(S6021の結果「Y」)、演出制御装置70
0は、S6022の処理を実行する。一方、初回操作フラグがONでない場合には(S6
021の結果「N」)、演出制御装置700は、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長
押しボタン操作報知処理を終了する。
S6022では、演出制御装置700は、S6006の処理でタッチ操作が検出されて
から(初回操作フラグがONに設定されてから)所定時間が経過したか否かを判定する。
所定時間が経過した場合には(S6022の結果「Y」)、演出制御装置700は、S
6023の処理を実行する。一方、所定時間が経過していない場合には(S6022の結
果「N」)、演出制御装置700は、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長押しボタン
操作報知処理を終了する。
S6023では、演出制御装置700は、S6007の処理で開始された長押しカウン
タのカウントを0にリセットする。
S6024では、演出制御装置700は、S6009の処理で実行開始された所定の予
告演出を変更する。予告演出開始前の演出に戻してもよい。
S6025では、演出制御装置700は、S6008の処理でONに設定された初回操
作フラグをOFFに設定する。その後、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長押しボタ
ン操作報知処理を終了する。
このように、S6006の処理でタッチ操作が検出された後、ボタン操作が所定時間検
出されない場合には、タッチ操作の検出を契機に開始された所定の予告演出が終了され、
長押しカウンタのカウントがリセットされる。
次に、(2)ボタン操作の操作状態がOFF状態からON状態に切り替わった場合には
、S6026で、演出制御装置700は、初回操作フラグがONか否かを判定する。初回
操作フラグがONである場合には、S6006の処理でタッチ操作が検出されてから最初
のボタン操作が検出された状態である。また、初回操作フラグがOFFである場合には、
2回目以降のボタン操作が検出された状態である。
初回操作フラグがONである場合には(S6026の結果「Y」)、演出制御装置70
0は、S6027の処理を実行する。一方、初回操作フラグがONでない場合には(S6
026の結果「N」)、演出制御装置700は、S6028の処理を実行する。
S6027では、演出制御装置700は、初回操作フラグをOFFに設定する。そして
、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長押しボタン操作報知処理を終了する。
S6028では、演出制御装置700は、長押しカウンタのカウントを再開する。ここ
では、初回操作フラグがOFFで、ボタン操作の操作状態がOFF状態からON状態に切
り替わっているので、停止していた長押しカウンタのカウントを再開する。そして、ボタ
ン操作検出処理を終了し、さらに長押しボタン操作報知処理を終了する。
続いて、(3)ボタン操作の操作状態がON状態からの継続でON状態である場合には
、演出制御装置は、処理を実行することなく、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長押
しボタン操作報知処理を終了する。このとき、タッチ操作の検出を契機に開始された所定
の予告演出及び長押しカウンタのカウントは継続されている。
最後に、(4)ボタン操作の操作状態がON状態からOFF状態に切り替わった場合に
は、S6029の処理で、演出制御装置700は、S6007の処理で開始された長押し
カウンタのカウントを停止する。その後、ボタン操作検出処理を終了し、さらに長押しボ
タン操作報知処理を終了する。
このように、S6006の処理でタッチ操作が検出された後、所定時間以内に最初にボ
タン操作が検出されるまで初回操作フラグがONに設定されるので、ボタン操作が検出さ
れていない状態でも(S6020→S6021の結果「Y」→S6022の結果「N」)
、タッチ操作の検出を契機に開始された所定の予告演出及び長押しカウンタのカウントが
継続される。そして、所定時間以内にボタン操作が検出されると、初回操作フラグがOF
Fに設定されるので、以後、ボタン操作が検出されなくなった場合には、長押しカウンタ
のカウントが停止される。これにより、長押しカウンタは、遊技者が操作ボタン110の
タッチ操作を始めてからボタン操作を止める(押下の手を緩める)までの時間を計ること
ができる。
また、長押し操作有効時間内に再び遊技者が操作ボタン110のボタン操作を行う等し
て、2回目のボタン操作が検出された場合には、停止していた長押しカウンタのカウント
が再開される。すなわち、長押しカウンタに、1回目のボタン操作時間(タッチ操作検出
〜ボタン操作の検出終了までの時間)だけでなく、さらに2回目のボタン操作時間(ボタ
ン操作の検出時間)が加算される。ここでは、長押し操作有効時間内であれば、ボタン操
作が複数回に亘っても、ボタン操作が検出されている間は長押しカウンタがカウントされ
る。
図60Bに戻って、S6010の処理で長押し操作有効時間が終了したと判定された場
合について、説明する。
S6012の処理では、演出制御装置700は、長押しカウンタが所定値以上か否かを
判定する。所定値とは、1回の長押し操作有効時間内において遊技者に要求されるボタン
操作の連続操作時間であり、S6003の処理で遊技者に報知されるボタン操作の操作状
態(ON状態)を継続させる所定時間である。
長押しカウンタが所定値以上である場合には(S6012の結果「Y」)、演出制御装
置700は、S6013の処理を実行する。一方、長押しカウンタが所定値以上でない場
合には(S6012の結果「N」)、演出制御装置700は、S6014の処理を実行す
る。
S6013では、演出制御装置700は、長押し操作有効時間内に所定時間の長押しボ
タン操作が実行されたので、実行中の予告演出の続行を決定し、S6015の処理を実行
する。
S6014では、演出制御装置700は、所定時間の長押しボタン操作が実行されない
まま長押し操作有効時間が終了したので、実行中の予告演出を変更し、S6015の処理
を実行する。
S6015では、演出制御装置700は、長押しボタン操作態様報知処理を終了する。
S6016では、演出制御装置700は、長押しカウンタを0にリセットする。
S6017では、演出制御装置700は、長押しボタン操作フラグをOFFに設定して
、長押しボタン操作報知処理を終了する。
このように長押しボタン操作報知処理では、演出制御装置700は、ボタン操作をタッ
チ操作により検出した時点から長押しカウンタのカウントを開始し、ボタン操作が検出さ
れ続ける間、長押しカウンタのカウントを継続する。そして、タッチ操作が検出されたと
きに所定の予告演出を開始し、長押し操作有効時間内に所定時間以上のボタン操作の長押
しが実行されなかった場合には実行中の予告演出を変更する。
次に、長押しボタン操作報知処理について、図61に示すタイミングチャートを参照し
て、遊技者の動作手順とともに説明する。図61は、操作有効時間内に操作ボタン110
のボタン操作が所定時間連続して検出された場合のタイミングチャートである。
時刻t1で、遊技者による演出操作装置100の長押し入力操作を受付可能とする長押
し操作有効時間が開始されると(S6002の結果「Y」)、表示装置36には、遊技者
に操作ボタン110を押し続けて所定時間の長押しを行うように促す報知画像と、操作有
効時間とが表示される(S6003)。このときの長押しボタン操作報知処理は、S60
01の結果「N」→S6002の結果「Y」→S6003→S6004の処理が実行され
る。
時刻t1〜時刻t2は、遊技者が操作ボタン110の操作態様を把握して実際に操作ボ
タン110の操作部120に触れるまでの時間である。このときの長押しボタン操作報知
処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「Y」→S6006の結果「N」の
処理が繰り返し実行される。
時刻t2で、遊技者が操作ボタン110に対するボタン操作を行うために操作部120
に手を置くと、演出操作装置100のタッチパネル150に対するタッチ操作がON状態
になる(S6006の結果「Y」)。
ここで、長押しカウンタは初期値の0に設定されているので(S6005の結果「Y」
)、長押しカウンタのカウントが開始(ON)される(S6007)。また、操作部12
0の押下が始まるので、初回操作フラグがONに設定される(S6008)。さらに、所
定の予告演出が開始される(S6009)。したがって、時刻t2における長押しボタン
操作報知処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「Y」→S6006の結果
「Y」→S6007→S6008→S6009の処理が実行される。
時刻t2〜時刻t3は、遊技者が操作部120を押下し始めて基板160の下面に設け
られるフォトセンサ162が遮光状態(ON状態)になるまでの時間である。このときの
長押しボタン操作報知処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6
010の結果「N」→S6020の結果(1)に分岐→S6021の結果「Y」→S60
22の結果「N」の処理が繰り返される。
時刻t3で、遊技者が操作部120を押し込んで、フォトセンサ162が遮光状態にな
ると、時刻t2で検出されたタッチ操作が継続された状態でボタン操作が検出される(S
6020の結果(2)に分岐)。そして、ボタン操作が検出されたので、初回操作フラグ
がOFFに設定される(S6027)。したがって、時刻t3における長押しボタン操作
報知処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6010の結果「N
」→S6020の結果(2)に分岐→S6026の結果「Y」→S6027の処理が実行
される。
時刻t3〜時刻t4は、遊技者が操作部120を押し込み続けている時間、すなわちボ
タン操作が操作状態(ON)に維持される時間である。このときの長押しボタン操作報知
処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6010の結果「N」→
S6020の結果(3)に分岐の処理が繰り返される。
時刻t4で、遊技者が操作部120の押し込みを緩めると、ボタン操作が非操作状態(
OFF状態)となるので(S6020の結果(4)に分岐)、時刻t2のタッチ操作検出
時からカウントしてきた長押しカウンタのカウントが停止される(S6029)。したが
って時刻t4における長押しボタン操作報知処理は、S6001の結果「Y」→S600
5の結果「N」→S6010の結果「N」→S6020の結果(4)に分岐→S6029
の処理が実行される。
時刻t4〜時刻t5は、遊技者が操作部120の押し込みを緩めて手を離すまでの時間
であり、タッチ操作は検出されるがボタン操作は検出されない状態である。また、ボタン
操作が検出された後なので、初回操作フラグはOFFである。このときの長押しボタン操
作報知処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6010の結果「
N」→S6020の結果(1)に分岐→S6021の結果「N」の処理が繰り返される。
時刻t5で、遊技者が操作部120から手を離すと、時刻t2から連続して検出されて
いたタッチ操作が検出されなくなる。このときの長押しボタン操作報知処理は、時刻t4
〜時刻t5までの処理と同じ処理が実行され、次に遊技者が操作部120を操作してボタ
ン操作が検出されるまで同じ処理が繰り返される。
このように、時刻t2で遊技者が操作部120に手を置いて押下したのち時刻t5で手
を離すまでの間で、時刻t3〜時刻t4の連続した操作部120の押下期間が、1回のボ
タン操作となるが、ボタン操作の長押し時間としては時刻t2〜時刻t4の経過時間がカ
ウントされる。ここで、時刻t2〜時刻t4の時間は、S6003の処理で遊技者に報知
された所定時間(所定値)以上とする。
時刻t6で、長押し操作有効時間が終了する(S6010の結果「Y」)。ここで、長
押しカウンタは所定値以上であるので(S6012の結果「Y」)、時刻t2から実行中
の予告演出は続行(ON状態が継続)される(S6013)。このときの長押しボタン操
作報知処理は、S6001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6010の結果「
Y」→S6012の結果「Y」→S6013の処理が実行される。
なお、図示は省略するが、時刻t6で、長押しカウンタが所定値未満である場合(S6
012の結果「N」)は、実行中の予告演出は変更されてOFF状態に切り替わる(S6
014)。
また、図示は省略するが、時刻t6に到達する前に、遊技者が再び操作部120を押下
して2回目のボタン操作を行った場合には、タッチ操作の検出判定は行われず(S600
5の結果「N」)、2回目最初のボタン操作が検出されると長押しカウンタのカウントが
再開される(S6028)。したがって、このときの長押しボタン操作報知処理は、S6
001の結果「Y」→S6005の結果「N」→S6010の結果「N」→S6020の
結果(2)に分岐→S6026の結果「N」→S6028の処理が実行される。そして、
2回目のボタン操作の検出が終了すると(S6020の結果(4)に分岐)、再び長押し
カウンタのカウントが停止される(S6029)。その後、前述の時刻t4〜時刻t5に
おける処理と同じ処理が時刻t6まで繰り返される。
このように、遊技者に要求されるボタン操作の操作態様が長押しの場合に、ボタン操作
の長押し時間(長押しカウンタ)は、タッチ操作が検出された時点から計測される。ここ
で、遊技者は押す意思をもって操作ボタン110を操作するので、操作ボタン110の操
作部120に遊技者の触れた時点で遊技者にとってのボタン操作は始まっている。したが
って、タッチ操作が検出されたとき、すなわち遊技者が操作部120に触れた時点から長
押しカウンタを始動させることで、遊技者の操作意思と計測される長押し時間とを一致さ
せることができる。よって、遊技者の操作感覚に応じた制御を提供することができる。
また、遊技者が操作ボタン110を押下しているつもりでも、例えば途中で押下する手
を緩めてしまったりしてボタン操作の検出が途切れてしまう場合がある。このような場合
であっても、再度ボタン操作が検出されると長押しカウンタのカウントが再開され、これ
までの長押しカウンタに加算される。したがって、遊技者の操作意思に沿った長押し時間
を継続して計測することができるので、遊技者の操作感覚に応じた制御を提供することが
できる。
また、遊技者が誤って操作ボタン110に触れてしまった場合には、所定時間押下しな
ければ(タッチ操作が検出されてから所定時間内にボタン操作が検出されなければ)、長
押しカウンタはリセットされ、タッチ操作の検出を契機に開始された予告演出も変更され
てタッチ操作前の初期状態に戻る。したがって、遊技者の操作意思を尊重した制御を提供
することができる。
〔演出操作装置を用いた遊技演出2〕
まず、図62〜図64を参照して、演出操作装置100を用いた遊技演出2について説
明する。遊技演出2は、遊技者に演出操作装置100のタッチパネル150の操作を要求
する場合の演出である。
図62は、演出制御装置700によって実行されるタッチ操作報知処理の手順を示すフ
ローチャートである。図63(A)〜図63(C)は、演出操作装置100を用いた遊技
演出2の一例を示す図である。図64(A)及び図64(B)は、演出操作装置100を
用いた遊技演出2の別例を示す図である。
図62に示すタッチ操作報知処理は、特図変動表示ゲームの開始時に所定の確率で実行
される。タッチ操作報知処理は、演出制御装置700が実行する1stメイン処理におけ
る演出ボタン入力処理(図22のS2209)で実行される処理である。
S6201では、演出制御装置700は、演出操作装置100の操作態様を報知する操
作態様報知処理を実行する。
この処理において、演出制御装置700は、演出操作装置100のタッチパネル150
に対する入力操作を促す報知画像を表示装置36に表示させる。また、演出制御装置70
0は、タッチパネル150の操作方向を報知するように基板160のLED161の発光
態様を制御する。演出制御装置700は、タッチパネル150の操作態様に関する報知画
像を表示装置36に表示させる画像表示手段、及びタッチパネル150の操作方向を報知
するようにLED161の発光態様を制御する発光制御手段を構成している。このように
、タッチパネル150に対する入力操作を促す報知画像を表示装置36に表示するととも
に、タッチパネル150の操作方向を報知するようにLED161の発光態様を制御する
ことで、タッチパネル150の操作方法が分りやすくなる。
S6202では、演出制御装置700は、操作態様報知処理で報知したようにパネル操
作が実行されたか否かを判定する。
報知通りパネル操作が実行されなかった場合には(S6202の結果「N」)、演出制
御装置700は、S6203の処理を実行せずに、タッチ操作報知処理を終了する。一方
、報知通りパネル操作が実行された場合には(S6202の結果「Y」)、演出制御装置
700は、S6203の処理を実行する。
S6203では、演出制御装置700は、表示装置36において所定の予告表示演出を
実行し、タッチ操作報知処理を終了する。
この予告表示演出では、特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性に応じ
た予告画像や、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる可能性に応じた予告画像が表示
装置36に表示される。
図63(A)〜図63(C)を参照して、タッチ操作報知処理の一例を説明する。
図63(A)に示すように、特図変動表示ゲームの開始時に所定の確率で、タッチ操作
報知処理が実行される。表示装置36には、タッチパネル150に対する入力操作を促す
報知画像として、「なぞれ」の文字と、パネル操作の操作方向を示す矢印とが表示される
この時、演出操作装置100の基板160のLED161は、図63(B)に示すよう
にタッチパネル150の操作方向を報知するように発光する。例えば、遊技者が操作ボタ
ン110の操作部120を図中左下から右上に沿ってなぞるパネル操作を実行する必要が
ある場合には、左下に位置するLED161、中央に位置するLED161、右上に位置
するLED161が順番に点滅して、パネル操作方向が報知される。
そして、遊技者が報知通りにパネル操作を実行した場合には、図63(C)に示すよう
に、今回の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性が高いことを予告する
予告画像が表示装置36に表示される。
図64(A)及び図64(B)を参照して、タッチ操作報知処理の別例を説明する。
図64(A)に示すように、特図変動表示ゲームの開始時に所定の確率で、タッチ操作
報知処理が実行される。表示装置36には、タッチパネル150に対する入力操作を促す
報知画像として、操作ボタン110の操作部120を模した画像と、当該画像の中央位置
に「PUSH」の文字が表示される。そして、遊技者が操作ボタン110の操作部120
の中央位置をタッチするように、中央に位置するLED161が点灯する。
図64(B)に示すように、遊技者が、報知通りにパネル操作を実行して、操作部12
0を介してタッチパネル150の中央部分をタッチした場合には、今回の特図変動表示ゲ
ームの結果が大当りとなる可能性が高いことを予告する予告画像(「どーん!」の文字)
が表示装置36に表示される。
次に、図65及び図66を参照して、演出操作装置100を用いた遊技演出2の別例に
ついて説明する。
図65は、演出制御装置700によって実行されるタッチ操作報知処理の変形例の手順
を示すフローチャートである。図66(A)〜図66(D)は、演出操作装置100を用
いた遊技演出2の一例を示す図である。なお、図65のタッチ操作報知処理のS6201
〜S6203の処理は、図62のタッチ操作報知処理のS6201〜S6203の処理と
同じ処理である。
図65に示すように、演出制御装置700は、S6202においてパネル操作が報知通
りに実行されたか否かを判定する。そして、報知通りにパネル操作が実行された場合には
(S6202の結果「Y」)、演出制御装置700はS6204の処理を実行する。
S6204では、演出制御装置700は、パネル操作時に操作ボタン110を押し込む
ようなボタン操作があったか否かを判定する。つまり、演出制御装置700は、遊技者が
パネル操作とボタン操作とを同時に行ったか否かを判定する。
パネル操作時に操作ボタン110を押し込んでおらず、操作ボタン110のボタン操作
状態がオフ(OFF)である場合には(S6204の結果「N」)、演出制御装置700
はS6203において所定の予告表示演出を実行し、タッチ操作報知処理を終了する。予
告表示演出では、特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性に応じた予告画
像や、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる可能性に応じた予告画像が表示装置36
に表示される。
一方、報知通りにパネル操作が実行されなかった場合(S6202の結果「N」)、又
はパネル操作時に操作ボタン110を押し込んでボタン操作状態がオン(ON)となった
場合には(S6204の結果「Y」)、演出制御装置700はS6205の処理を実行し
、タッチ操作報知処理を終了する。S6205では、演出制御装置700は、特図変動表
示ゲームにおいて変動している3つの識別情報をはずれ図柄で仮停止させる。
図66(A)〜図66(D)を参照して、図65で示したタッチ操作報知処理の一例を
説明する。
図66(A)に示すように、特図変動表示ゲームの開始時に所定の確率で、タッチ操作
報知処理が実行される。表示装置36には、タッチパネル150のみの操作を促す「そー
っと」の文字と、パネル操作の操作方向を示す矢印とが表示される。この時、円環状に配
列されている8個のLED161が順番に点滅して、操作ボタン110の操作部120を
円弧状になぞるパネル操作を実行する必要があることを遊技者に報知する。
そして、遊技者がボタン操作することなく、報知通りにパネル操作を実行した場合には
、図66(B)に示すように、今回の特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可
能性が高いことを予告する予告画像が表示装置36に表示される。
これに対して、図66(C)に示すように、遊技者がパネル操作時に操作ボタン110
を押し込んでしまいボタン操作状態がオンになると、図66(B)に示すように変動中の
3つの識別情報がはずれ図柄態様で仮停止する。この後、はずれ図柄態様のまま本停止し
てはずれを確定してもよいし、3つの識別情報を再変動させて特図変動表示ゲームを再開
してもよい。
〔演出操作装置を用いた遊技演出3〕
次に、図67〜図80を参照して、演出操作装置100を用いた遊技演出3について説
明する。前述の図62〜図66では、特図変動表示ゲームが開始すると所定の確率で演出
操作装置100のタッチパネル150に対する入力操作が有効となり、報知通りのパネル
操作によって表示装置36において所定の予告表示演出が実行され、別例としてさらに操
作ボタン110のボタン操作があった場合には変動中の識別情報がはずれ図柄で仮停止す
る演出が実行される。図67〜図80では、演出操作装置100のタッチパネル150に
対する入力操作によって遊技の予告画像を含む複数の遊技情報の表示演出が実行され、そ
の入力操作の操作態様に応じて表示装置36に表示される遊技情報を選択可能とする。
まず、図67を参照して、遊技演出3の概要を説明する。図67(A)及び図67(B
)は演出操作装置100を用いた遊技演出3によって表示装置36に表示される情報表示
レイヤ及び表示される遊技情報の一例を示す図である。
図67(A)に示すように、表示装置36には、表示画面の周縁(ここでは上下左右)
に情報表示レイヤ36a〜36dが仮想配置されている。上情報表示レイヤ36aには大
当り履歴情報が表示され、左情報表示レイヤ36bには特図変動表示ゲームでリーチが形
成される可能性や大当りとなる可能性に応じた予告情報が表示され、下情報表示レイヤ3
6cには特図変動表示ゲームにおいて図柄が3個消灯するとチャンスである等のゲーム説
明が表示され、右情報表示レイヤ36dには特図変動表示ゲームにおける動画やキャラク
タ等の演出画像が表示される。
そして、演出操作装置100のタッチパネル150に対するパネル入力操作が有効な操
作態様であれば、その操作態様に応じて表示装置36に対応する情報表示レイヤが表示さ
れる。具体的には、例えば遊技者が有効な操作態様の一つとしてタッチパネル150を上
から下に素早くなぞる操作(フリック操作)をした場合、表示装置36には、表示画面の
上方から情報表示レイヤ36aが表示される。
このように遊技者がタッチパネル150をフリック操作する操作方向(操作態様)に応
じて表示装置36に表示される情報表示レイヤが変化する。そして、各情報表示レイヤ3
6a〜36dにはそれぞれ異なる遊技情報が表示されるので、遊技者は演出操作装置10
0を操作することで知りたい情報を選ぶことができる。
なお、情報表示レイヤに表示される情報の中には遊技状態によって表示不可能なものも
あるので、このような場合は情報表示レイヤを非表示にする。具体的には、図67(B)
に示すように、左情報表示レイヤ36b及び右情報表示レイヤ36dに表示される情報は
特図変動表示ゲームの演出に係る予告情報及び演出画像なので、遊技状態がデモ中の場合
には表示されない。また、遊技状態に応じて情報表示レイヤに表示される情報の表示態様
を変更することも可能で、遊技者に現在の遊技に集中して欲しい遊技状態(電サポ中や変
動中)では、情報表示レイヤに表示される情報に応じて表示装置36における表示態様を
変える。そして表示される情報が現在の遊技と関係ないものであれば、情報表示レイヤを
半透明にしたり表示の濃淡を切り替えたりする。ここでは、遊技状態が変動中の場合に上
情報表示レイヤ36a(大当り履歴情報)及び下情報表示レイヤ36c(ゲーム説明表示
)は一旦通常表示されたのち半透明で表示される。同様に、遊技状態が電サポ中の場合に
下情報表示レイヤ36cは一旦通常表示されたのち半透明で表示される。また、遊技状態
が電サポ中の場合には上情報表示レイヤ36aに表示される大当り履歴情報の表示種類を
変更する。詳細については、図70にて後述する。
図68は、演出制御装置700によって実行される操作演出報知処理の手順を示すフロ
ーチャートである。操作演出報知処理は、演出制御装置700の主制御用マイコン(1s
tCPU)710によって実行される処理である。
S6801では、演出制御装置700は、遊技者に演出操作装置100の操作方法と操
作によって取得できる情報とを報知する報知条件が成立したか否かを判定する。報知条件
は、遊技者が入れ替わって最初のデモ画面である場合やシーン変更により表示装置36の
表示画面が切り替わる場合などに成立する。そして、演出制御装置700は、報知条件が
成立したら(S6801の結果が「Y」)、S6802の処理を実行する。
S6802では、演出制御装置700は、表示装置36において演出操作装置100の
操作方法及び操作によって取得できる情報を報知する(S6802)。その後、操作演出
報知処理を終了する。具体的な報知画面については、図73にて後述する。
一方、演出制御装置700は、報知条件が成立しない場合には(S6801の結果が「
N」)、何もせず操作演出報知処理を終了する。
図69は、演出制御装置700によって実行される有効操作報知処理の手順を示すフロ
ーチャートである。有効操作報知処理は、演出制御装置700の主制御用マイコン(1s
tCPU)710が実行する1stメイン処理における演出ボタン入力処理(図22のS
2209)で実行される処理である。
S6901では、演出制御装置700は、遊技演出3における演出操作装置100の操
作入力が有効である操作有効時間中であるか否かを判定する。ここで、操作入力が有効と
なるタイミングは、遊技開始から所定間隔毎に訪れるよう設定される。さらに所定の確率
で有効となるタイミングが設定されてもよい。
演出制御装置700は、操作有効時間中である場合には(S6901の結果が「Y」)
、S6902の処理を実行する。S6902では、表示装置36において、遊技者に有効
となる演出操作装置100の操作態様を報知する。具体的な操作態様報知画面については
、図74にて後述する。
次に、S6903では、演出制御装置700は、報知通り有効な操作態様で演出操作装
置100が操作されたか否かを判定する。そして、報知通り有効な操作態様で操作された
場合には(S6903の結果が「Y」)、S6904及びS6905の処理を実行する。
一方、操作有効時間中でない場合(S6901の結果が「N」)や操作有効時間中であ
っても有効な操作がなかった場合(S6903の結果が「N」)には、演出制御装置70
0は、S6906の処理を実行する。
S6904では、演出制御装置700は、遊技者の操作に対応する情報表示レイヤの表
示態様を遊技状態に応じて設定する情報表示レイヤ制限処理を実行する。なお、情報表示
レイヤ制限処理の詳細については、図70にて後述する。
続いてS6905では、演出制御装置700は、遊技者の操作に対応する情報表示レイ
ヤを表示装置36に表示する情報表示レイヤ表示処理を実行する。なお、情報表示レイヤ
表示処理の詳細については、図71にて後述する。
S6906では、演出制御装置700は、遊技演出3における演出操作装置100の操
作入力が有効である操作有効時間が終了したか否かを判定する。操作有効時間は予め所定
時間が設定されている。そして、操作有効時間が終了した場合には(S6906の結果が
「Y」)、S6907の処理を実行する。S6907では、演出制御装置700は、表示
装置36における演出操作装置100の有効操作態様の報知を止める。その後、有効操作
報知処理を終了する。
一方、操作有効時間が終了していない場合には(S6906の結果が「N」)、演出制
御装置700は、何もせず有効操作報知処理を終了する。
図70は、演出制御装置700によって実行される有効操作報知処理(図69)の情報
表示レイヤ制限処理(S6904)の手順を示すフローチャートである。情報表示レイヤ
制限処理では、情報表示レイヤの表示態様が設定される。
S7001では、演出制御装置700は、まず、有効となった演出操作装置100の操
作態様に対応する情報表示レイヤの表示態様を通常表示に設定する。そして、次のS70
02では、現在の遊技状態が大当り中であるか否かを判定し、大当り中である場合には(
S7002の結果が「Y」)、どの情報表示レイヤも通常通りの表示なので表示態様の変
更をしないまま情報表示レイヤ制限処理を終了する。
一方、遊技状態が大当り中でない場合には(S7002の結果が「N」)、演出制御装
置700は、S7003の処理で遊技状態がデモ中であるか否かを判定する。そして、遊
技状態がデモ中である場合には(S7003の結果が「Y」)、S7004の処理を実行
する。S7004では、演出制御装置700は、前述の図67(B)に示すように左情報
表示レイヤ36b及び右情報表示レイヤ36dの表示態様を無効(非表示)に設定し、そ
の後情報表示レイヤ制限処理を終了する。
また、遊技状態がデモ中でない場合には(S7003の結果が「N」)、演出制御装置
700は、S7005の処理で遊技状態が電サポ(普電サポート)中であるか否かを判定
する。そして、遊技状態が電サポ中である場合には(S7005の結果が「Y」)、S7
006の処理を実行する。S7006では、演出制御装置700は、前述の図67(B)
に示すように下情報表示レイヤ36cの表示態様を半透明に設定し、その後情報表示レイ
ヤ制限処理を終了する。
また、遊技状態が電サポ中でない場合、すなわち通常の変動中である場合には(S70
05の結果が「N」)、演出制御装置700は、S7007の処理で前述の図67(B)
に示すように下情報表示レイヤ36cの表示態様を半透明に設定し、その後情報表示レイ
ヤ制限処理を終了する。
このように遊技状態に対して表示情報が重要か否かに応じて情報表示レイヤの表示態様
を規制制御することで、表示装置36の表示画面に本来表示されている内容を遊技者が見
逃してしまうのを防止することができる。また、遊技者に重要度を暗に報知することで、
遊技に集中させることができる。
図71は、演出制御装置700によって実行される有効操作報知処理(図69)の情報
表示レイヤ表示処理(S6905)の手順を示すフローチャートである。情報表示レイヤ
表示処理では、遊技状態に応じて大当り履歴情報に変更が加えられ、対応する情報表示レ
イヤの表示が実行される。
S7101では、演出制御装置700は、まず、遊技状態が電サポ中であるか否かを判
定する。そして、電サポ中である場合には(S7101の結果が「Y」)、S7102の
処理を実行する。S7102では、演出制御装置700は、上情報表示レイヤ36aに表
示される大当り履歴情報に連チャン回数情報を含めるよう設定し、S7103の処理を実
行する。一方、電サポ中でない場合には(S7101の結果が「N」)、そのままS71
03の処理を実行する。
S7103では、演出制御装置700は、前回の当りが「小当り」もしくは「突確」で
あったか否かを判定し、どちらかであった場合には(S7103の結果が「Y」)、S7
104の処理を実行する。S7104〜S7108の処理では、前回の当りの種類(「小
当り」もしくは「突確」)を大当り履歴情報に含めるか否か、すなわち遊技者に現在の遊
技状態が潜伏確変状態であるか否かを報知する抽選が行われる。
S7104では、演出制御装置700は、表示実行抽選テーブル(図72)を準備し、
抽選用乱数をロードする。次に、S7105及びS7106で抽選処理を実行し、ロード
した乱数が当選したが否かを判定する。
ここで、図72は、情報表示レイヤ表示処理で用いられる表示実行抽選テーブルを示す
図である。表示実行抽選乱数が0〜200まで用意されており、ロードされた乱数が0〜
100の場合は「当選」となる。また、ロードされた乱数が101〜200の場合は「非
当選」となる。ここでは、約50%の確率で「当選」となる。「当選」の場合は前回の当
り情報(「小当り」もしくは「突確」)を報知可能とし、「非当選」の場合は前回の当り
情報を報知不可能とする。
図71に戻って、抽選結果が「当選」である場合には(S7106の結果が「Y」)、
演出制御装置700は、S7107の処理を実行する。S7107では、演出制御装置7
00は、上情報表示レイヤ36aに表示される大当り履歴情報に前回の当り種類情報を含
めるよう設定する。
一方、抽選結果が「非当選」である場合には(S7106の結果が「N」)、演出制御
装置700は、S7108の処理を実行する。S7108では、上情報表示レイヤ36a
に表示される大当り履歴情報に前回の当り種類情報を含めないよう設定する。
前回の当りが「小当り」もしくは「突確」でない場合(S7103の結果が「N」)、
前述のS7107又はS7108の処理を実行した後は、演出制御装置700はS710
9の処理を実行する。S7109では、演出制御装置700は、演出操作装置100の操
作に対応する情報表示レイヤを表示装置36に表示する。そして、情報表示レイヤ表示処
理を終了する。
なお、表示装置36における情報表示レイヤの表示は、所定時間の経過をもって終了す
る。また、この所定時間の経過前に情報表示レイヤの表示を終了したい場合は、情報表示
レイヤを元に戻す(表示のための操作方向と逆)方向に演出操作装置100を操作すれば
よい。また、表示終了タイミングは第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞
を契機としてもよい。
このように、遊技状態に応じて上情報表示レイヤ36aに表示される大当り履歴情報の
種類が変更されるので、上情報表示レイヤ36aに表示される情報を確認するために演出
操作装置100を操作する遊技者の操作意欲を向上させることができる。特に、遊技状態
が潜伏確変状態である可能性がある場合は、遊技者は大当り履歴情報で前回の当り種類を
知りたい。前回の当りが「突確」であれば、現在の遊技状態が高確率状態であると知るこ
とができる。ここで、前回の当りが「小当り」又は「突確」である場合には、遊技者が演
出操作装置100を操作しても当選確率が約50%の抽選があるので、情報が得られない
ときもあり、遊技の興趣が向上し、さらに遊技者の操作意欲を掻き立てることができる。
図73(A)及び図73(B)は操作演出報知の一例を示す図である。図73(A)は
前述の操作演出報知処理(図68)のS6802の処理で表示装置36に表示される報知
画面の一例であり、図73(B)は操作演出報知時の演出操作装置100の操作ボタン1
10の態様の一例である。
図73(A)に示すように、表示装置36には、表示画面上方に演出操作装置100の
操作ボタン110の外形(円型)を模した画が描かれ、画中の矢印の操作方向が有効であ
ることが表示される。そして、表示画面下方では、表示装置36の上下左右に隠れている
情報表示レイヤがそれぞれ有している情報が報知される。ここでは、上情報表示レイヤは
大当り履歴情報、左情報表示レイヤは予告情報、下情報表示レイヤはゲーム説明情報、右
情報表示レイヤは演出情報であることが報知されている。
演出操作装置100の操作はタッチパネル150を所定の方向に素早くなぞるように操
作するフリック操作が求められており、操作演出報知画面で遊技者がフリック操作を試せ
るよう配慮している。図73(B)に示すように、このときの演出操作装置100は、タ
ッチパネル150の操作方向を報知するため9個のLED161のうち、中央の3個のL
ED161が発光されている。これにより、遊技者は発光ラインに沿ってタッチパネル1
50を操作すればよいことが容易に理解できる。表示画面では上から下へのフリック操作
が促され、遊技者が図73(B)に示す矢印方向にタッチパネル150を操作すると、上
情報表示レイヤが表示装置36に現われる一連の表示演出が試行表示される。
このように操作により得られる情報及び情報を得るための操作方法を事前に遊技者に報
知することで、遊技者が容易に操作演出に参加できるので、遊技の興趣を高めることがで
きる。また、遊技者は上皿ユニット10に配設される演出操作装置100を操作すれば遊
技演出に参加できる。遊技者は手元で操作可能なので、操作による身体的負担が小さい。
よって、操作が億劫になって遊技者の操作意欲を減退させることがない。
また、遊技者の操作態様が表示装置36における情報表示レイヤの動きに反映され、さ
らにその操作態様に応じて遊技者が取得できる情報が異なる。このように操作態様に応じ
て表示装置36に表示される情報表示レイヤの態様(表示画面への出現態様(方向)、表
示される表示情報)が変化するので、操作の興趣を高めることができる。遊技者が演出操
作装置100に触れる操作行為だけでなく、操作方向という行為詳細(方向)にも意味を
持たせることができるので、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
次に、図74(A)及び図74(B)は、操作態様報知の一例を示す図である。ここで
は、前述の有効操作報知処理(図69)のS6902の処理で表示装置36に表示される
演出操作装置100の有効操作態様の報知例をいくつか示す。ここでの有効操作態様は上
下方向の操作とする。
図74(A)の左図に示すように、表示装置36の表示画面には演出操作装置100の
操作ボタン110の外形(円型)を模した画に矢印で有効な操作方向が示される。また、
右図に示すように、演出操作装置100に配設される9個のLEDの発光態様を模して報
知してもよく、この場合は中央の3個のLEDに色が灯される。
また、情報表示レイヤに表示される情報に応じて操作態様の報知態様を変えてもよい。
図74(B)に示すように、上から下に向かって操作することで大当り履歴情報が得られ
る場合には操作矢印を赤色で表示したり、下から上に向かって操作することでゲーム説明
が得られる場合には操作矢印を青色で表示したりすればよい。また、より遊技者に有益と
なる情報が得られる操作方向の矢印を太くしたり、LEDの照度を上げたり点滅させて目
立たせてもよい。
このように演出操作装置100の操作入力が有効になる操作態様を報知するにあたって
、遊技者が得られる情報、すなわちその情報に対応する情報表示レイヤが表示装置36に
出現する出現態様(情報表示レイヤが変化可能な態様)に応じてその報知態様(有効操作
の表示態様)を変えることで、遊技者に取得を薦める情報とそうでない情報等、各表示情
報に重み付けすることができる。よって、遊技者の関心を高めることができ、操作意欲を
向上させることができる。
図75及び図76は、演出操作装置100を用いた遊技演出3の一例を示す図である。
図75は、情報表示レイヤ制限処理(図70)で何ら表示態様の規制を受けずに通常表示
される右情報表示レイヤ36dを有効操作選択した場合の表示装置36における画面遷移
である。一方、図76は、情報表示レイヤ制限処理(図70)で半透明表示に規制された
上情報表示レイヤ36a及び下情報表示レイヤ36cを同時に有効操作選択した場合の表
示装置36における画面遷移である。
図75及び図76に示すように、表示装置36では特図変動表示ゲームが実行されてお
り、情報表示レイヤ制限処理(図70)のS7005の結果が「N」となる遊技状態であ
る。このとき、4つの情報表示レイヤ36a〜36dは、S7007の処理として上情報
表示レイヤ36a及び下情報表示レイヤ36cが半透明表示に規制され、右情報表示レイ
ヤ36d及び左情報表示レイヤ36bは通常表示されるよう設定される。
ここで、図75に示すように遊技者が右から左に演出操作装置100を操作すると、表
示装置36には右側から右情報表示レイヤ36dが現れ、右情報表示レイヤ36dに表示
される魚群の演出画像が遊技者から視認可能となる。このとき、元々表示装置36の表示
画面に表示されていた識別情報は、一部が魚群の演出画像によって覆われて視認不可能と
なる。また、識別情報の背後に魚群が表示されても良い。
また、図76に示すように遊技者が上下から中央に摘み上げるように、すなわち上から
下への操作及び下から上への操作を同時に行うと、表示装置36には上側から上情報表示
レイヤ36aが現れ、下側から下情報表示レイヤ36cが現れ、表示画面の上下にそれぞ
れ大当り履歴情報及びゲーム説明が表示される。このとき上情報表示レイヤ36a及び下
情報表示レイヤ36cの背面に表示装置36で行われている特図変動表示ゲームの表示画
面を認識することはできず、2つの情報表示レイヤが特図変動表示ゲームの表示画面の前
面を覆っている。しかし、一旦通常表示されたのち、上情報表示レイヤ36a及び下情報
表示レイヤ36cは半透明表示に切り替わる。これにより、上情報表示レイヤ36a及び
下情報表示レイヤ36cの背面に特図変動表示ゲームの表示画面を認識することができる
ようになる。なお、半透明表示ではなく、別表示に切り替えられてもよく、特図変動表示
ゲームに支障がないように表示タイミングに応じて適宜表示態様を変化させればよい。
以上より、演出操作装置100を用いた遊技演出3では、遊技者が必要とする情報を操
作有効時間中であれば好きなタイミングで出現させることができる。これにより、例えば
ゲーム説明等の1回知ればその後報知不要な情報を複数回目にすることが無くなるので、
押し付け感なく情報を提供することができる。遊技者が演出操作装置100を操作する方
向に動作可能な情報表示レイヤが表示装置36に出現することからも、遊技に遊技者のカ
スタマイズ感を大きく反映することができる。
続いて、図77(A)及び図77(B)は、演出操作装置100を用いた遊技演出3に
よって表示装置36に表示される情報表示レイヤ及び表示される情報の変形例を示す図で
ある。変形例では、図77(A)に示すように、図67に示した4つの情報表示レイヤ3
6a〜36dに、さらに4つの情報表示レイヤ36e〜36hが追加される。このため、
図77(B)に示すように、情報表示レイヤに表示される情報もさらに初心者向けの遊技
方法、様々な設定を行うカスタマイズ、遊技機1の機種(版権)ストーリー及びキャラク
タ説明が追加される。そして、これら8つの情報は、各情報表示レイヤ36a〜36hに
表示される情報A〜Hに割り当てられる。なお、追加された情報についても遊技状態に応
じて情報表示レイヤに表示された場合の表示態様が設定され、遊技者を遊技に集中させた
い場面では必要以上に情報表示レイヤの通常表示を行わないように制限している。
図78は、演出制御装置700によって実行される操作演出報知処理の変形例の手順を
示すフローチャートである。前述の操作演出報知処理(図68)と同じ処理については、
同じ符号を付して説明を省略する。
演出制御装置700は、S6802の処理で遊技者に情報及び取得する操作方法を報知
する前にS7801とS7802の処理を実行する。S7801では、8つの情報表示レ
イヤ36a〜36hのうち操作対象とする情報表示レイヤを設定する情報表示レイヤ選択
設定処理を実行する。例えば具体的な設定方法として、操作対象とするレイヤ数と情報表
示レイヤ36a〜36hの組み合わせテーブルを予め用意しておき、所定の割合による抽
選を実行することが考えられる。また、遊技者が演出操作装置100を操作することで、
操作対象とするレイヤ数や情報表示レイヤを選択可能にしてもよい。
次に、S7802では、演出制御装置700は、S7801で設定された情報表示レイ
ヤにそれぞれ表示情報を組み合わせる表示情報選択設定処理を実行する。例えば具体的な
設定方法として、情報表示レイヤ36a〜36hの情報A〜Hに予め表示情報を割り当て
ることで、S7801で設定された情報表示レイヤに応じて表示される表示情報が決まる
ようにしてもよい。また、操作対象とするレイヤ数に応じて8つの表示情報から組み合わ
せる表示情報を所定の確率で抽選し、さらに当選した表示情報を表示可能な情報表示レイ
ヤに割り当てる抽選を行ってもよい。このとき遊技状態に応じて特定の表示情報が優先的
に選択されるように当選確率を高く設定してもよい。また、遊技者が演出操作装置100
を操作することで、操作対象とするレイヤ数に応じた表示情報を8つの表示情報から選ん
だり、情報表示レイヤとの組み合わせを設定可能にしたりしてもよい。
このように、表示装置36に表示される情報表示レイヤ及びそれら情報表示レイヤに対
応して表示される表示情報の組み合わせが多様化することで、遊技者の演出操作装置10
0の操作への関心を維持させるとともに、遊技の興趣を高めることができる。
そして、遊技者による演出操作装置100の操作方法及び操作によって取得できる情報
の組み合わせが多様化する。このとき、変形例における有効操作報知処理(図69)の有
効操作態様報知(S6902)では、遊技者が得られる情報や、その情報を表示すること
になった情報表示レイヤが表示装置36に出現する表示態様といった情報表示レイヤが変
化可能な態様に応じて報知態様(有効操作の表示態様)を変化させることが可能である。
このため、情報表示レイヤの出現態様と表示情報との組み合わせが一通りではなく多様化
しても、遊技者に示す操作方向や取得を薦める情報内容の違いによって報知態様を変えた
り、強調(重み付け)したりすることが可能である。よって、遊技者はどの操作態様が自
身にとって重要かを容易に理解できるので、態様の多様化による操作の混乱を招くことな
く遊技の興趣を高めることができる。
図79は、演出制御装置700によって実行される情報表示レイヤ制限処理の変形例の
手順を示すフローチャートである。前述の情報表示レイヤ制限処理(図70)と同じ処理
については、同じ符号を付して説明を省略する。
演出制御装置700は、前述の操作演出報知処理(図78)のS7801の処理で操作
対象に設定された情報表示レイヤに対して、S7901〜S7903の処理でその表示態
様を規制する。演出制御装置700は、遊技状態がデモ中である場合には(S7003の
結果が「Y」)、S7901の処理を実行する。S7901では、図77(B)に示すよ
うに予告・演出を表示する情報表示レイヤを非表示に設定する。また、遊技状態が電サポ
中である場合には(S7005の結果が「Y」)、S7902の処理を実行する。S79
02では、図77(B)に示すようにゲーム説明、カスタマイズ、ストーリー及びキャラ
クタ説明を表示する情報表示レイヤを半透明表示に設定し、遊技方法を表示する情報表示
レイヤを非表示に設定する。また、遊技状態が通常の変動中である場合には(S7005
の結果が「N」)、S7903の処理を実行する。S7903では、図77(B)に示す
ように大当り履歴、ゲーム説明、カスタマイズ、ストーリー及びキャラクタ説明を表示す
る情報表示レイヤを半透明表示に設定し、遊技方法を表示する情報表示レイヤを非表示に
設定する。
図80は、演出操作装置100を用いた遊技演出3の一例を示す図である。ここでは、
情報表示レイヤ選択設定処理(S7801)で全ての情報表示レイヤ36a〜36hを操
作対象とする。そして、全てを同時に有効操作選択したのち、一つの情報表示レイヤを拡
大表示する場合の表示装置36における画面遷移を示している。
図80に示すように、表示装置36では特図変動表示ゲームが実行されており、全情報
表示レイヤ36a〜36hに対応する情報A〜Hを取得可能である。ここで、遊技者が演
出操作装置100を環状になぞる操作をすると、中段に示すように表示装置36には全て
の情報表示レイヤ36a〜36hが現れ、遊技者は情報A〜Hを視認することができる。
その後、遊技者が演出操作装置100の左端を押す操作をすると、下段に示すように表示
装置36では左情報表示レイヤ36bが拡大表示され、遊技者は情報Bを拡大して確認す
ることができる。
このように演出操作装置100のタッチパネル150のフリック操作のみならずパネル
のプッシュ操作も操作識別可能にすることで、対応する演出も多様化する。よって、遊技
の興趣を高めることができるとともに、遊技者の操作への関心も高めることができる。
〔演出操作装置の変形例〕
以下では、本実施形態の遊技機1に備えられる演出操作装置100の変形例について説
明する。
図81(A)〜図81(C)は、演出操作装置100の変形例の一態様を説明する図で
ある。
図81(B)及び図81(C)に示すように、この変形例による演出操作装置100で
は、タッチパネル150、レンズ140、及び基板160等を含むパネル関連部材Pは、
操作ボタン110内において上下方向に移動可能に収容されている。つまり、パネル関連
部材Pは、操作ボタン110の操作部120を介してパネル操作を受け付け可能な上限位
置と、操作部120の上面位置から離間してパネル操作不能となる下限位置との間で移動
するように構成される。
図81(A)に示すように特図変動表示ゲーム中に操作ボタン110を連打する場合に
は、タッチパネル150等のパネル関連部材Pを図81(B)の上限位置から図81(C
)の下限位置に移動させる。このようにパネル関連部材Pを移動させることで、操作ボタ
ン110の連打時における衝撃がパネル関連部材Pに伝達することを抑制でき、タッチパ
ネル150や基板160等の損傷を防止することが可能となる。
次に、図82及び図83を参照して、演出操作装置100の変形例の一態様について説
明する。図82は、変形例による演出操作装置100の概略構成図である。図83(A)
〜図83(C)は、図82の演出操作装置100を用いた遊技演出の一例を示す図である
図82に示すように、この変形例による演出操作装置100では、タッチパネル150
の下方に液晶表示器155が配置される。液晶表示器155は、基板160に代えて配置
されてもよいし、タッチパネル150と基板160の間に配置されてもよい。
操作ボタン110の操作部120やタッチパネル150は、遊技者が液晶表示器155
の上面表示部に表示される表示画像を視認することができるように、透明部材として構成
されている。
図83(A)に示すように、特図変動表示ゲーム実行中に所定の確率で、液晶表示器1
55を用いて遊技演出が実行される。この遊技演出では、液晶表示器155の上面表示部
にAモード、Bモード、Cモードの3つのモードが選択可能に表示される。
遊技者が操作ボタン110の操作部120を介してパネル操作して、1つのモード(例
えばBモード)を選択すると、図83(B)に示すように、液晶表示器155には、タッ
チパネル150に対する入力操作を促す報知画像としてパネル操作方向を示す矢印画像が
表示される。なお、液晶表示器155によって報知されるパネル操作態様は、選択したモ
ードに応じて変化するように設定されている。
図83(B)に示すように、遊技者が報知通りにパネル操作を実行すると、図83(C
)に示すように、液晶表示器155には、今回の特図変動表示ゲームの結果が大当りとな
る可能性が高いことを予告する予告画像(魚群画像)が表示される。なお、液晶表示器1
55に、特図変動表示ゲームにおいてリーチが形成される可能性に応じた予告画像を表示
してもよい。
図82及び図83に示した演出操作装置100によれば、操作ボタン110に搭載した
タッチパネル150及び液晶表示器155を用いた遊技演出を実行することができ、遊技
の興趣を高めることが可能となる。
次に、図84を参照して、演出操作装置100の変形例の一態様について説明する。図
84(A)及び図84(B)は、変形例による演出操作装置100の概略構成図である。
図84(A)に示すように、演出操作装置100は、操作ボタン110を下限位置で停
止させるボタン位置固定機構(図示省略)を備えている。この変形例による演出操作装置
100は、通常時には操作ボタン110は下限位置に固定することで、パネル操作のみを
受け付け、ボタン操作を受け付けないように構成されている。
遊技機1における遊技が進行して所定条件が成立した場合には、ボタン位置固定機構の
ロックが解除され、図84(B)に示すように、操作ボタン110はスプリング101(
図32参照)によって上限位置まで上昇する。操作ボタン110は、ボタン位置固定機構
のロックが解除された場合にのみボタン操作が可能となる。
図84に示した演出操作装置100によれば、遊技状態に応じてボタン操作を制限する
ことで、無駄に操作ボタン110が操作されることを防止でき、演出操作装置100の故
障等を抑制することが可能となる。
次に、図85及び図86を参照して、演出操作装置100の変形例の一態様について説
明する。図85は、変形例による演出操作装置100の縦断面図である。図86は、変形
例による演出操作装置100を備える遊技機1の斜視図である。
図85に示すように、この変形例による演出操作装置100では、有底円筒状の取付部
材170の上部開口端を板状の操作部120が閉塞しており、操作部120と取付部材1
70との間の収容空間S1内に、レンズ140、タッチパネル150、及び基板160等
のパネル関連部材が収容されている。演出操作装置100は、スプリング101や固定ベ
ース180等を有しておらず、取付部材170を介して上皿ユニット10に固定されてい
る。つまり、演出操作装置100は、パネル操作のみ可能であって、ボタン操作不能に構
成されている。なお、図85に示した演出操作装置100では、操作部120とレンズ1
40の間に透光性のシート130を配置していないが、当該シート130を配置してもよ
い。
図86に示すように、図85の演出操作装置100は取付部材170が上皿ユニット1
0内に収容された状態で当該上皿ユニット10に固定されており、操作部120の上面は
上皿ユニット10の上面中央位置に露出している。タッチパネル150のパネル操作は、
操作部120を介して行われる。
図85及び図86に示した演出操作装置100は、パネル操作のみが可能な操作装置と
して構成されているので、演出操作を単純なものとすることができ、遊技者が演出操作に
戸惑うことを防止することできる。
図87(A)及び図87(B)は、図85に示した変形例による演出操作装置100の
配置を説明するための遊技機1の正面図及び平面図である。
図85に示した変形例による演出操作装置100は、操作部120が上皿ユニット10
の上面中央位置に位置するように設けたが、当該演出操作装置100の配置はこれに限ら
れるものではない。
例えば、図87(A)に示すように、演出操作装置100を上皿ユニット10の底面に
下向きに設け、上皿ユニット10の下側から当該演出操作装置100をパネル操作するよ
うにしてもよい。また、演出操作装置100をガラス枠5の右側部から前方に向かって突
出する突出演出ユニット500の内側面に設け、突出演出ユニット500の左側から当該
演出操作装置100をパネル操作するようにしてもよい。
さらに、図87(A)及び図87(B)に示すように、演出操作装置100を下皿9の
左側方に当該下皿9と隣接するように設け、上側から当該演出操作装置100をパネル操
作するようにしてもよい。
上記の通り、図85に示した変形例による演出操作装置100は、必要に応じて遊技機
1の任意の位置に配設される。
〔装飾装置〕
図88〜図91を参照して、上皿ユニット10(図1参照)に配設される装飾装置30
0の構成について説明する。
図88は、装飾装置300を含む上皿ユニット10の分解斜視図である。図89は、装
飾装置300を構成するリブレンズ320を斜め下方から見た時の斜視図である。図90
(A)は装飾装置300を構成する中継基板16の平面図であり、図90(B)はリブレ
ンズ320を設置した状態の中継基板16の平面図である。図91は、装飾装置300を
含む上皿ユニット10の縦断面図である。
図2及び図88に示すように、装飾装置300は、演出操作装置100の周囲を取り囲
むように上皿ユニット10に配設されており、遊技状態に応じて発光演出(装飾演出)を
行う演出装置である。装飾装置300は、上皿ユニット10の底面に固定される中継基板
16と、中継基板16の上方に配設されるリブレンズ320と、リブレンズ320の上方
に配設される内側レンズ330と、中継基板16やリブレンズ320、内側レンズ330
を取り囲むように設けられるカバーレンズ310と、を備える。
中継基板16は、演出操作装置100からの電気配線106(図37参照)を中継する
基板である。中継基板16と演出制御装置700とは別の電気配線(図示省略)を介して
接続されるが、中継基板16と演出制御装置700とを接続する電気配線は、上皿ユニッ
ト10の背面壁に形成された開口部10aを通じて遊技機1の裏面側に引き出され、演出
制御装置700まで導かれる。
図88及び図90(A)に示すように、中継基板16の上面には、演出操作装置100
からの電気配線106に対して接続可能に構成された接続コネクタ16aと、複数のLE
D16bとが設けられる。LED16bは、遊技状態に応じて発光する発光源である。L
ED16bから発せられた光は、リブレンズ320及び内側レンズ330を介して拡散さ
れ、カバーレンズ310を透過して遊技者に視認されるようになっている。
図88及び図89に示すように、リブレンズ320は、中継基板16の上面を覆うよう
に形成された透明樹脂部材である。リブレンズ320は、演出操作装置100の側部を挿
通させる略U字状の切欠として形成された挿通部321を有している。
また、リブレンズ320は、レンズ上面322から上下両方向に突出するリブ323を
複数備えている。リブ323は、上皿ユニット10に設置された演出操作装置100の外
周に対応して円弧状に延設された壁部である。これらリブ323は、上皿ユニット10に
設置された演出操作装置100を中心として、同心円状に並んで配置されている。
図90(B)及び図91に示すように、リブレンズ320を中継基板16の上方に設置
した状態では、中継基板16のLED16bは、リブレンズ320のリブ323の下端面
に対向するように位置する。つまり、LED16bは、リブレンズ320のリブ323の
円弧形状に対応して、中継基板16上に円弧状に並設されている(図90(B)参照)。
また、図89及び図91に示すように、LED16bと対向する位置におけるリブ32
3の下端面には、凹部324が形成されている。リブ323の凹部324は、LED16
bから発せられた光を当該リブ323に沿って拡散させるものである。
なお、リブ323が設けられる部分を除くリブレンズ320のレンズ上面322には、
複数の装飾溝が並設されている。LED16bから発せられた光は、これら装飾溝によっ
ても拡散される。
図88に示すように、内側レンズ330は、リブレンズ320の上面を覆うように形成
された透明樹脂部材である。内側レンズ330は、演出操作装置100の側部を挿通させ
る略U字状の切欠として形成された挿通部331を有している。
また、内側レンズ330は、リブレンズ320のリブ323に対応する位置が上に凸と
なるように形成された凸部332を備えている。凸部332は、リブレンズ320のリブ
323に対応して形成され、円弧状に延設されている。
図88及び図91に示すように、カバーレンズ310は、透光性を有するカバー部材で
あって、中継基板16、リブレンズ320及び内側レンズ330を取り囲むように上皿ユ
ニット10の前側部分に固定される。
上記のように構成される装飾装置300は、遊技状態に応じて中継基板16のLED1
6bを発光させることで、発光演出(装飾演出)を実行する。
次に、図92及び図93を参照して、装飾装置300を用いた発光演出(装飾演出)に
ついて説明する。
図92(A)〜図92(D)は、遊技機1における発光演出を説明するための遊技機1
の正面図である。図93(A)〜図93(C)は、演出操作装置100及び装飾装置30
0の発光演出を説明するための演出操作装置100及び装飾装置300の模式図である。
なお、図93(A)〜図93(C)に示す装飾装置300では、カバーレンズ310及び
内側レンズ330の記載を省略している。
遊技機1での遊技中に、演出操作装置100の操作ボタン110によるボタン操作又は
パネル操作を実行する条件が成立すると、図92(A)に示すようにガラス枠5の左側部
に位置する装飾装置8が発光し、次に図92(B)に示すようにガラス枠5の上部中央に
位置する装飾装置6が発光する。続いて、図92(C)に示すようにガラス枠5の右側部
に設けられた突出演出ユニット500が発光する。その後、演出操作装置100の全ての
LED161(図30参照)が点灯することで、図92(D)及び図93(A)に示すよ
うに操作ボタン110の操作部120全体が発光する。本実施形態の遊技機1は、ボタン
操作又はパネル操作実行条件成立時に、ガラス枠5等の外縁に沿って配置された各種装置
が、図92(A)〜図92(D)に示すように時計回りに順番に発光するように構成され
ている。
そして、図93(A)に示すように発光している操作ボタン110の操作部120を遊
技者が操作して、ボタン操作又はパネル操作を実行すると、操作ボタン110のLED1
61が消灯する。操作ボタン110のLED161の消灯と同時に、装飾装置300によ
る発光演出が開始される。
図93(B)に示すように、装飾装置300のリブ323のうち最も演出操作装置10
0寄りの位置にあるリブ323の下方に位置する一群のLED16bが所定時間点灯する
ことで、遊技機1の中央側のリブ323が発光し、円弧ライン状の光が浮かび上がる。
図93(B)に示した中央側のリブ323の発光が終了すると、図93(C)に示すよ
うに、当該中央側のリブ323の外側に位置するリブ323の下方に位置する一群のLE
D16bが所定時間点灯する。このように、遊技機1の中央側から外側の順番で各リブ3
23を発光させることで、遊技機1中央から外側に向かって光が波紋状に広がるような発
光演出が行われる。
上記した装飾装置300によれば、演出操作装置100の側部外周を取り囲むように上
皿ユニット10に配設されているので、遊技者から見えやすい位置で装飾演出を実行でき
、演出操作装置100周りの装飾性を高めることができる。
また、装飾装置300は、演出操作装置100が操作された場合に発光演出を実行する
ので、演出操作装置100の操作状態に応じた発光演出(装飾演出)を行うことができ、
装飾装置300による装飾性をより高めることが可能となる。
装飾装置300は、演出操作装置100が操作された場合に、中央側から外側の順番で
リブレンズ320の各リブ323を発光させるので、演出操作装置100を中心に光が波
紋状に広がる発光演出を行うことができ、装飾装置300による装飾性をさらに高めるこ
とが可能となる。
〔装飾装置の変形例〕
以下では、遊技機1に備えられる装飾装置300の変形例について説明する。
図94(A)及び図94(B)は、装飾装置300の変形例の一態様を説明するための
装飾装置300の模式図である。図94(A)及び図94(B)に示す装飾装置300で
は、カバーレンズ310の記載を省略している。
図94(A)に示すように、変形例による装飾装置300では、内側レンズ330の上
面左右両側に可動役物としての可動装飾340が設けられている。可動装飾340は、内
側レンズ330の上面に対して回動可能な4つの回動体341を備える。
図94(A)に示すように演出操作装置100が操作されていない状態では、可動装飾
340の回動体341は初期位置で停止している。その後、演出操作装置100が操作さ
れると、図94(B)に示すように回動体341が最大回動位置まで回動し、可動装飾3
40は花の形状を模した装飾を構成する。
なお、回動体341が最大回動位置で停止してから所定時間経過すると、回動体341
は図94(A)に示す初期位置まで戻る。
この変形例による装飾装置300は、演出操作装置100の操作状態に応じて可動する
可動装飾340を備えるので、LED16bによる発光演出だけでなく可動装飾340に
よる動作演出も実行でき、装飾装置300による装飾性をさらに高めることが可能となる
次に、図95を参照して、装飾装置300の変形例の一態様を説明する。
図95(A)〜図95(C)は、変形例による装飾装置300を示す模式図である。図
95(A)〜図95(C)に示す装飾装置300では、カバーレンズ310の記載を省略
している。
図95(A)に示すように、装飾装置300は、カバーレンズ310内において内側レ
ンズ330の上方に遊技情報表示装置360を備えている。遊技情報表示装置360は、
現在の遊技状態等を遊技者に報知する装置である。
遊技情報表示装置360は、遊技情報を表示するためのパターン溝(異方性反射パター
ン)が形成された導光板351と、導光板351の側面から左方向に光を照射する複数(
例えば3つ)の第1発光部352と、導光板351の側面から右方向に光を照射する複数
(例えば3つ)の第2発光部353と、を備える。
導光板351は、内側レンズ330の上方に配置される透明板部材である。導光板35
1の左側領域には「確変」という遊技情報を発光表示するためのパターン溝が形成されて
おり、導光板351の右側領域には「通常」という遊技情報を発光表示するためのパター
ン溝が形成されている。このように導光板351は、遊技情報表示装置360の表示部を
構成している。
導光板351は演出操作装置100の側部を挿通させる挿通部(図示省略)を有してお
り、この挿通部に第1発光部352及び第2発光部353が設置されている。
第1発光部352は、挿通部の側面から導光板351の左側領域に向かって光を照射す
るLEDである。第2発光部353は、挿通部の側面から導光板351の右側領域に向か
って光を照射するLEDである。
確変遊技状態中に所定条件が成立した場合、演出制御装置700は第1発光部352を
点灯させる。図95(B)に示すように、第1発光部352によって導光板351の左側
領域のパターン溝に光が照射されると、導光板351に「確変」の文字が浮き出る。これ
により、遊技者は現在の遊技状態が確変状態であることを認識することができる。
一方、通常遊技状態中に所定条件が成立した場合、演出制御装置700は第2発光部3
53を点灯させる。図95(C)に示すように、第2発光部353によって導光板351
の右側領域のパターン溝に光が照射されると、導光板351に「通常」の文字が浮き出る
。これにより、遊技者は現在の遊技状態が通常遊技状態であることを認識することができ
る。
次に、図96(A)及び図96(B)を参照して、遊技情報表示装置を構成する導光板
350aにおける発光表示の仕組みについて説明する。図96(A)は遊技情報表示装置
を構成する導光板350aと発光部350bの斜視図であり、図96(B)は導光板35
0aと発光部350bの正面図である。
図96(B)に示すように、導光板350aの内部には、導光板350aの一側面と平
行な垂直溝f1と、垂直溝f1を通過した光を導光板350aの上面側に反射させる傾斜
溝f2と、からなるパターン溝350cが形成されている。発光部350bによって導光
板350aの一側面から照射された光が、垂直溝f1にて拡散され、傾斜溝f2にて導光
板350aの上面側に導かれることで、図96(A)に示すように導光板350aにパタ
ーン溝350cが浮かび上がる。
変形例による装飾装置300は、図96(A)及び図96(B)で説明した原理を用い
て導光板351のパターン溝を表示させることで、遊技者に現在の遊技状態を報知するよ
うに構成されている。この変形例による装飾装置300によれば、現在の遊技状態を報知
することができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。なお、遊技情報を表示するため
のパターン溝をカバーレンズ310に形成し、カバーレンズ310自体を導光板351と
して構成してもよい。
〔球貸操作装置〕
以下では、上皿ユニット10(図1参照)に配設される球貸操作装置200について説
明する。
まず、図97〜図100を参照して、球貸操作装置200の上皿ユニット10への取り
付けについて説明する。
図97は、球貸操作装置200を備える上皿ユニット10の正面図である。図98は、
球貸操作装置200設置前の上皿ユニット10の斜視図である。図99は、球貸操作装置
200設置前の上皿ユニット10の裏面図である。図100は、球貸操作装置200設置
後の上皿ユニット10の裏面図である。
図97及び図98に示すように、球貸操作装置200は、遊技者が遊技球を借りる場合
に操作する操作装置であって、上皿ユニット10の上部右側に設けられる。球貸操作装置
200は、下部ベース部材210と、下部ベース部材210に固定される上部ベース部材
240と、を備えている。
図98に示すように、上皿ユニット10の上面には球貸操作装置200を挿通させる開
口部10bが形成されており、この開口部10bには球貸操作装置200の上部ベース部
材240の外縁部が載置される段部10cが突出形成されている。段部10cは、開口部
10bの内周面に沿って設けられる。球貸操作装置200が上皿ユニット10の開口部1
0bにセットされ、上部ベース部材240が段部10cに載置された状態では、境界位置
における上部ベース部材240の上面と上皿ユニット10の上面とが滑らかに連接される
ようになっている(図2参照)。
図99及び図100に示すように、球貸操作装置200の下部ベース部材210の下面
には、下方に突出する突出片211が一対設けられている。これら突出片211には、遊
技機1の前後方向に貫通する貫通孔211aが形成されている。貫通孔211aは、球貸
操作装置200を上皿ユニット10に固定するために使用する取付ねじのねじ部分を挿通
させる孔である。
上皿ユニット10内には、開口部10bにセットされた球貸操作装置200の突出片2
11と対向する位置に、ねじ穴を有するボス部10dが形成されている。球貸操作装置2
00の下部ベース部材210は、遊技機1の後方から突出片211の貫通孔211aを通
じてボス部10dに螺合する取付ねじを介して、上皿ユニット10に取り付けられる。取
付ねじによって球貸操作装置200の下部ベース部材210を上皿ユニット10のボス部
10dに締結することで、球貸操作装置200が図100に示すように上皿ユニット10
に固定される。
次に、図101〜図105を参照して、球貸操作装置200の構成について説明する。
図101は、球貸操作装置200の分解斜視図である。図102は、図97のD−D位
置における球貸操作装置200の縦断面図である。図103は、球貸操作装置200の正
面図である。図104は、図103のE−E位置における球貸操作装置200の縦断面図
である。図105は、図103のF−F位置における球貸操作装置200の縦断面図であ
る。
図101に示すように、球貸操作装置200は、板状の下部ベース部材210と、下部
ベース部材210の上面に固定される基板220と、基板220を覆うように設けられる
球貸カバー部材230と、球貸カバー部材230の上側に配設される上部ベース部材24
0と、球貸カバー部材230と上部ベース部材240との間に配設されるゴム製の球貸ボ
タン201及び返却ボタン202と、を備える。
下部ベース部材210に設置される基板220の上面には、球貸操作スイッチ221、
返却操作スイッチ222、残高表示器223、及びコネクタ224が設けられている。
球貸操作スイッチ221は球貸ボタン201の操作の有無を検出するためのスイッチで
あり、返却操作スイッチ222は返却ボタン202の操作の有無を検出するためのスイッ
チである。また、残高表示器223は、プリペイドカード等の残高を、上部ベース部材2
40の残高表示部203に表示するための表示装置である。コネクタ224は、中継基板
からの電気配線が接続される接続部である。
球貸カバー部材230は、基板220を覆うように形成された枠体である。球貸カバー
部材230の上面には、球貸ボタン201及び返却ボタン202を収容可能な収容壁23
1,232が突出形成されている。収容壁231は球貸ボタン201の外周に対応して延
設され、収容壁232は返却ボタン202の外周に対応して延設される。
収容壁231の内側の球貸カバー部材230の上面には、基板220の球貸操作スイッ
チ221と対応する位置に開口部233が形成されている。また、収容壁232の内側の
球貸カバー部材230の上面には、基板220の返却操作スイッチ222と対応する位置
に開口部234が形成されている。なお、収容壁231の上面には、残高表示器223と
対応する位置に開口部235が形成されている。
図101及び図104に示すように、球貸ボタン201は、遊技者によって操作される
椀形状のボタン部201aと、ボタン部201aの下面中心から下方に延設される軸部2
01bと、ボタン部201aの下端外周縁から外側に突出する鍔部201cと、から構成
されている。返却ボタン202も同様に、遊技者によって操作される椀形状のボタン部2
02aと、ボタン部202aの下面中心から下方に延設される軸部202bと、ボタン部
202aの下端外周縁から外側に突出する鍔部202cと、から構成されている。
球貸ボタン201が球貸カバー部材230の収容壁231内に設置された状態では、球
貸ボタン201の軸部201bが球貸カバー部材230の開口部233を通過し、軸部2
01bの下面と球貸操作スイッチ221の上面とが微小隙間あけて対向する。また、返却
ボタン202が球貸カバー部材230の収容壁232内に設置された状態では、返却ボタ
ン202の軸部202bが球貸カバー部材230の開口部234を通過し、軸部202b
の下面と返却操作スイッチ222の上面とが微小隙間あけて対向する。
図101及び図105に示すように、球貸カバー部材230の側部には、上下方向に延
設される支持軸236が形成されている。支持軸236は、軸方向に沿って貫通孔236
aを有している。上部ベース部材240の下面には下方に突出する軸部243が形成され
ており、この軸部243が球貸カバー部材230の貫通孔236aに挿入されることで、
上部ベース部材240が球貸カバー部材230に支持される。上部ベース部材240の軸
部243は、球貸カバー部材230の貫通孔236aに挿入された状態で、下部ベース部
材210の下側からねじ244によってねじ止めされる。したがって、上部ベース部材2
40の軸部243にはねじ穴243aが形成されており、下部ベース部材210及び基板
220にはねじ244のねじ部分を挿通させるための挿通孔210a,220aが形成さ
れている。
図101及び図103に示すように、上部ベース部材240は、球貸ボタン201のボ
タン部201aを露出させる円形開口241と、返却ボタン202のボタン部202aを
露出させる円形開口242と、を備える。これら円形開口241,242を介して球貸ボ
タン201及び返却ボタン202が操作可能となっている。
図101及び図104に示すように、球貸カバー部材230の収容壁231内に配設さ
れた球貸ボタン201は、鍔部201cが上部ベース部材240の下面と球貸カバー部材
230の上面との間に位置することで、上下方向の移動位置が規制されている。同様に、
球貸カバー部材230の収容壁232内に配設された返却ボタン202も、鍔部202c
が上部ベース部材240の下面と球貸カバー部材230の上面との間に位置することで、
上下方向の移動位置が規制されている。
図101、図102、及び図105に示すように、上部ベース部材240は、基板22
0の残高表示器223の発光表示を透過させる残高表示部203を備えている。残高表示
部203は、黒色の透光性部材であって、上側が凸となるように構成された湾曲レンズで
ある。残高表示器223に表示されたプリペイドカード等の残高は、残高表示部203を
介して遊技者に視認される。
上記のように構成される球貸操作装置200では、球貸ボタン201が押され、球貸ボ
タン201の軸部201bを介して球貸操作スイッチ221がオン状態になると、払出装
置(図示省略)から所定数の遊技球が遊技者に払い出される。また、返却ボタン202が
押され、返却ボタン202の軸部202bを介して返却操作スイッチ222がオン状態に
なると、台間装置に挿入されていたプリペイドカード等が遊技者に返却される。
また、球貸操作装置200では、残高表示器223は、球貸カバー部材230の開口部
235から上方に突出しないように奥まった位置に配設されており(図102及び図10
5参照)、遊技機1の前に着席している遊技者以外の者が残高表示器223に表示された
残高を視認しにくい構成となっている。これにより、遊技者以外の者にプリペイドカード
等の残高を知られてしまうことを防止できる。
〔球貸操作装置の変形例〕
図106を参照して、球貸操作装置200の変形例について説明する。図106(A)
は球貸操作装置200の変形例の一態様を説明する模式図であり、図106(B)は球貸
操作装置200の変形例の別態様を説明する模式図である。
図106(A)に示す変形例による球貸操作装置200は、球貸カバー部材230の下
面に設けられるとともに、開口部235に沿って延設される壁部237を備える。球貸カ
バー部材230自体や壁部237は、不透光性の部材によって形成されている。なお、基
板220の残高表示器223は壁部237の直下方に位置するように配設されている。
この変形例に係る球貸操作装置200によれば、壁部237が残高表示器223の表示
を遮るので、遊技機1の前に着席している遊技者のみが残高表示器223の表示を視認す
ることが可能となり、遊技者以外の者にプリペイドカード等の残高を知られてしまうこと
を防止できる。
図106(B)に示す変形例による球貸操作装置200は、上部ベース部材240の残
高表示部203の上側に配設される遮蔽板250を備える。遮蔽板250は、不透光性の
部材によって形成されている。遮蔽板250は、球貸カバー部材230の開口部235に
対応する位置に開口部251を有している。また、遮蔽板250は、当該遮蔽板250の
上面から上方に突出形成されるとともに、開口部251に沿って延設される起立壁252
を備えている。
この変形例に係る球貸操作装置200によれば、遮蔽板250の起立壁252が基板2
20の残高表示器223の表示を遮るので、遊技機1の前に着席している遊技者のみが残
高表示器223の表示を視認することが可能となり、遊技者以外の者にプリペイドカード
等の残高を知られてしまうことを防止できる。
〔操作ハンドル〕
以下では、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル400につい
て説明する。
図107〜図111を参照して、操作ハンドル400の構成について説明する。
図107は、操作ハンドル400の正面図である。図108は、操作ハンドル400の
分解斜視図である。図109は、操作ハンドル400の一部分解斜視図である。図110
は、図107のG−G位置における操作ハンドル400の縦断面図である。図111は、
操作ハンドル400の裏面図である。
図107〜図109に示すように、操作ハンドル400は、遊技者によって回動操作さ
れる回動操作部材410と、回動操作部材410を回動自在に支持する支持部材420と
、回動操作部材410とともに回動し、その回動力を球発射装置(図示省略)に伝達する
回動伝達部材430と、を備える。
図108及び図110に示すように、回動操作部材410は、遊技者によって握られる
略半球形状の把持部411を有している。把持部411には、遊技機1の前後方向に延在
する回動軸412が固定される。この回動軸412を介して、把持部411は支持部材4
20に回動自在に支持される。
支持部材420は、円筒状部材である。支持部材420の先端部分は遊技機1の前方に
向かって拡径するように形成されており、支持部材420の根元部分は前面枠4(図2及
び図3参照)の取付孔に挿入された状態で当該前面枠4に固定される(図110参照)。
支持部材420は、回動操作部材410の回動軸412を当該支持部材420の軸方向
に挿通させる挿通部421(図110参照)を有している。この挿通部421の先端には
、回動軸412を回動自在に支持する軸受422が取り付けられる。
図107及び図111に示すように、支持部材420の先端には、球発射装置(図示省
略)による遊技球の発射を停止させるための発射停止操作部423が設けられている。こ
の発射停止操作部423を操作することで、回動操作部材410を回動操作している最中
に球発射装置から遊技球が発射されることを停止することが可能となる。
図108及び図110に示すように、支持部材420の先端には、当該支持部材420
と回動操作部材410の把持部411との間に位置するように導通部424が固定されて
いる。導通部424は、円板状の導電性部材であって、支持部材420の先端外縁に外嵌
めされている。導通部424の中央には、回動操作部材410の回動軸412が通過可能
な開口424aが形成されている。
導通部424は、遊技者が回動操作部材410の把持部411を握った場合に、遊技者
の指の一部が接触するように構成されている。導通部424にはタッチセンサ(図示省略
)が設置されており、このタッチセンサを用いて導通部424に遊技者が触れているか否
か、つまり遊技者が把持部411を握っているか否かを検出する。なお、遊技機1の球発
射装置は、タッチセンサによって遊技者の接触を検知しなければ、回動操作部材410が
回動しても遊技球を発射しないように構成されている。
図109及び図110に示すように、回動伝達部材430は、支持部材420の挿通部
421から後方に突出する回動軸412の後端に取り付けられる。回動伝達部材430は
、円筒状部材として形成されている。
回動伝達部材430は、回動軸412を遊技機1の前後方向に挿通させる挿通孔431
を有している。回動軸412の後端外周面は一部が切り欠かれ、その縦断面形状がD字状
に形成されており、回動伝達部材430の挿通孔431の縦断面も回動軸412の後端形
状に対応してD字状となっている。これにより回動軸412と回動伝達部材430とが相
対回転不能となり、回動伝達部材430は回動軸412の回動に伴って回動する。
回動伝達部材430は、挿通孔431から後方に突出する回動軸412の外周に取り付
けられるCリング440によって、回動軸412後方への移動が規制される。また、回動
伝達部材430の先端には径方向に突出する鍔部432が形成されており、この鍔部43
2の前端面が支持部材420の挿通部421の後端面に当接することで、回動操作部材4
10が支持部材420から抜けてしまうことが防止される。
回動伝達部材430の後端には、後方に突出する三つの係合突起433が形成されてい
る。これら係合突起433は、円弧状壁部として形成され、回動伝達部材430の周方向
に等しい間隔をあけて配置されている。これら係合突起433は、球発射装置の発射勢調
整機構(図示省略)に係合する。発射勢調整機構は、回動伝達部材430の回動量が大き
くなるほど、つまり回動操作部材410の回動操作量が大きくなるほど、発射する遊技球
の勢いを強めるように構成されている。
次に、図111、図112(A)〜図112(C)を参照して、回動操作部材410の
回動軸412に対するCリング440の取り付けについて説明する。
図111に示すように、回動操作部材410の回動軸412の後端には、回動伝達部材
430の抜け止めリングとしてCリング440(C形止め輪)が取り付けられる。
回動伝達部材430の抜け止めとして、従来から知られているEリング(E形止め輪)
を回動軸412に取り付けることも考えられる。しかしながら、リング配設位置における
回動軸412の周囲には回動伝達部材430の係合突起433があるので、Eリングのよ
うに回動軸412の径方向外側から当該回動軸412に取り付けられる抜け止めリングで
は、係合突起433が邪魔となり、リング取り付け作業が困難となる。
そこで、遊技機1では、回動伝達部材430の抜け止めリングとして、Cリング440
を採用している。
図112(A)に示すように、Cリング440は、円環部材の一部に形成された切れ込
みによりC字状リングとして構成されるリング部441と、リング部441の両端部に形
成された貫通孔442と、を備える。貫通孔442は、リング部441の厚さ方向(前後
方向)に貫通する孔である。
Cリング440は、貫通孔442に挿入される棒部を有する取付治具を用いて、回動軸
412の軸方向後側から当該回動軸412に取り付けられる。
つまり、取付治具の2つの棒部をCリング440の2つの貫通孔442に挿入し、これ
ら棒部の間隔を広げることで、図112(B)に示すようにCリング440のリング部4
41の内径を拡大させる。そして、拡径したリング部441内に回動軸412が挿入され
るように、Cリング440を取付治具を介して回動軸412の軸方向に移動させる。その
後、回動軸412のリング取付位置において取付治具の2つの棒部の間隔を徐々に狭めて
、リング部441の内径を元に戻し、図112(C)に示すように回動軸412の後端外
周に形成された環状のリング溝412aにリング部441を取り付ける。
このように、本実施形態における操作ハンドル400では、Cリング440を軸方向後
側から回動軸412に取り付けるので、回動伝達部材430の後端に係合突起433が形
成されていても、回動軸412に対するCリング440の取り付けが容易となる。
〔サブ表示装置〕
続いて、情報表示レイヤの代わりにLCDによって構成されるサブ表示装置に遊技情報
を表示したり、演出表示を行ったりする態様について説明する。まず、サブ表示装置の配
置などを含む遊技盤30の構成について説明する。
本実施形態では、サブ表示装置を備える複数(4個)の演出装置を遊技盤30に備える
。図113は、サブ表示装置を含む遊技盤30の一例を示す図である。図4に示した遊技
盤30と共通の構成については、同じ符号を割り当てて説明を省略する。また、図114
は、各サブ表示装置の配置及び動作について説明する図である。
図113に示すように、遊技盤30には、図4に示した遊技盤30と同様に、遊技領域
に臨むようにセンターケース35が配置されており、センターケース35の周縁部(上部
、右側部、下部、左側部)には、遊技領域31から遊技球がセンターケース35の内側に
進入しないように鎧部(進入規制壁)35iが形成されている。
センターケース35の開口部(表示窓部)は表示装置36の表示部に対応して設けられ
ており、表示装置36の表示部はセンターケース35の開口部を介して視認可能となって
いる。
センターケース35には、上サブ表示装置(第1サブ表示装置)71を備えた上部演出
装置70が表示装置36の上方に配置される。以降、サブ表示装置と明確に区別するため
に、表示装置36をメイン表示装置36とする。
また、メイン表示装置36の右側には、右サブ表示装置(第2サブ表示装置)73を備
える右部演出装置72が配置される。また、メイン表示装置36の下方には、下サブ表示
装置(第3サブ表示装置)75を備える下部演出装置74が配置される。さらに、メイン
表示装置36の左側には、左サブ表示装置(第4サブ表示装置)77を備える左部演出装
置76が配置される。
上部演出装置70は、メイン表示装置36の表示部の上辺と上部演出装置70の下辺が
ほぼ一致する位置を基準位置(初期位置)としている。そして、上部演出装置70の裏面
側に可動アームが接続され、回動機構部80によってメイン表示装置36の右上部を中心
にメイン表示装置36の右辺側に回動可能となっている(図114参照)。なお、基準位
置において遊技者から見て上部演出装置70の一部がメイン表示装置36の表示部と重な
ってもよいし、重ならなくてもよい。
右部演出装置72は、メイン表示装置36の表示部の右辺と右部演出装置72の左辺が
ほぼ一致する位置を基準位置としている。そして、右部演出装置72の裏面側に可動アー
ムが接続され、回動機構部80によってメイン表示装置36の右上部を中心にメイン表示
装置36の上辺側に回動可能となっている(図114参照)。なお、基準位置において遊
技者から見て右部演出装置72の一部がメイン表示装置36の表示部と重なってもよいし
、重ならなくてもよい。
下部演出装置74は、下サブ表示装置75を昇降させる昇降機構部を備える。下サブ表
示装置75は、昇降機構部によって上昇可能に構成され、メイン表示装置36の前面側略
中央まで移動可能となっている(図114参照)。
左部演出装置75は、遊技領域31の裏面側に臨むように配置され、センターケース3
5の左側部に設けられるワープ通路35aの裏側となる位置に臨むメイン表示装置36の
表示部の左辺と左部演出装置75の右辺がほぼ一致する位置を基準位置としている。左部
演出装置75は、右方向にスライドして移動可能となっている(図114参照)。
〔画像制御部〕
続いて、メイン表示装置及びサブ表示装置に対する画像(映像)の出力を制御する画像
制御部725について説明する。図115は、演出制御装置700に含まれる画像制御部
725の構成を説明するブロック図である。
画像制御部725は、映像制御用マイコン(2ndCPU)720と、映像制御用マイ
コン720からのコマンドやデータに従って表示装置への映像表示のための画像処理を行
うVDP730と、映像制御用マイコン720による制御プログラム及びデータを記憶す
るPROM703と、表示装置に表示される画像データを格納する画像ROM704を備
える。
映像制御用マイコン720は、主制御用マイコン(1stCPU)710から映像表示
に関連するコマンドを受信する。主制御用マイコン710には、RTC(リアルタイムク
ロック)712が接続され、日付や時間情報を取得することが可能となっている。
本実施形態では、VDP730は、メイン表示装置36の表示制御を行うメインVDP
732と、サブ表示装置(上サブ表示装置71、右サブ表示装置73、下サブ表示装置7
5及び左サブ表示装置75)の表示制御を行うサブVDP733と、を含む。なお、メイ
ン表示装置36に表示される映像のほうがサブ表示装置に表示される映像よりも高詳細と
なっている。また、メインVDP732が一部のサブ表示装置の出力を制御するようにし
てもよい。
メインVDP732とサブVDP733とは、共通の画像ROM731にアクセスする
ように構成されているが、それぞれ専用の画像ROMを備えるようにしてもよい。また、
メインVDP732及びサブVDP733には、表示装置に出力する画像を一時的に記憶
するVRAMが備えられており、1フレーム分の画面をバッファするように構成されてい
る(フレームバッファ)。
〔サブ表示装置を用いた遊技演出〕
続いて、サブ表示装置に関連する遊技演出について説明する。まず、図116を参照し
て、遊技演出の概要を説明する。図116(A)及び図116(B)はサブ表示装置に表
示される遊技情報及びサブ表示装置で実行される演出の一例を示す図である。前述のよう
に、メイン表示装置36の周縁(上下左右)には、サブ表示装置(71、73、75、7
7)が配置されている。本実施形態では、所定のタイミングで演出操作装置100に入力
操作を行うことによって、サブ表示装置において、所定の遊技情報を表示したり、所定の
演出を実行する。サブ表示装置を用いて実行される演出は、実行中の特図変動表示ゲーム
の信頼度や変動時間などに基づいて決定される。例えば、実行中の特図変動表示ゲームの
変動パターンに応じて決定すればよい。
上サブ表示装置71では、所定のパネル入力操作を行うことによって、通常、大当り履
歴情報が表示される。所定のパネル入力操作は、例えば、図117に示すように、演出操
作装置100の操作部120(タッチパネル150)の上部のLED付近をタッチする。
また、操作部120の中心から上方にフリック操作をしてもよい。
また、上サブ表示装置71では、実行中の変動表示ゲームの結果が大当りの場合に、所
定のタイミングで所定のパネル入力操作を実行することによって、大当りであることを報
知する一発告知演出が所定の確率で実行される。一発告知演出を実行可能な場合には、メ
イン表示装置36や音声の出力などによって、にその旨を報知するようにしてもよい。ま
た、上サブ表示装置71で一発告知演出を実行するのではなく、役物を動作(例えば、遊
技機上部に備えられたパトランプを点灯及び回転)させたり、特別な報知音を出力したり
するようにしてもよい。
また、前述のように、上部演出装置70は反時計回りに最大90度回動可能であり、右
部演出装置72ともに合体演出を実行可能に構成されている。合体演出は、例えば、所定
の変動パターンで実行されている変動表示ゲームの前半変動の間に、所定のパネル入力操
作を行うことによって実行される。また、一発告知演出として遊技者の操作を介さずに実
行してもよい。以下、図118を参照しながら合体演出について説明する。
図118は、合体演出を説明する図である。(A)は、上部演出装置70のみが反時計
回りに90度回動することによって、右部演出装置72と合体する例である。(B)は、
上部演出装置70が反時計回りに45度、右部演出装置72が時計回りに45度回動する
ことによって合体する例である。
合体演出では、上サブ表示装置71の表示部と右サブ表示装置73の表示部とを合わせ
て一の表示部とみなして、演出表示を行うことが可能となっている。また、一方の表示部
に表示されたキャラクタが、合体時に他方の表示部に移動するなど、各表示部で連動した
演出を実行してもよい。
次に、右サブ表示装置73では、特図変動表示ゲームの実行中に所定のタイミングで所
定のパネル入力操作を行うことによって、動画やキャラクタ等の演出画像が表示される。
このとき、所定の条件を満たす(例えば、実行中の特図変動表示ゲームが特定の変動パタ
ーンの場合)と、右部演出装置72が回動する演出も実行される。
図119は、右サブ表示装置73における演出の一例を示す図である。(A)は、所定
のパネル入力操作の一例を示しており、演出操作装置100の操作部120(タッチパネ
ル150)の右側のLED付近をタッチしている。
(B)は、所定のパネル入力操作が行われた後、右サブ表示装置73に演出画像が表示
され、右部演出装置72の回動動作を伴う演出が実行されている状態である。右部演出装
置72の回動動作を伴う演出は、実行中の変動表示ゲームの変動パターンなどに基づいて
、所定の確率で実行される。このとき、上部演出装置70の回動動作を伴う合体演出を実
行するようにしてもよい。
左サブ表示装置77では、特図変動表示ゲームの実行中に所定のタイミングで所定のパ
ネル入力操作を行うことによって、リーチが発生する可能性や大当りとなる可能性に応じ
て、例えば、変動パターンに基づいて予告演出が実行される。
図120Aは、左サブ表示装置77における演出の一例を示す図である。(A)は、所
定のパネル入力操作の一例を示しており、演出操作装置100の操作部120(タッチパ
ネル150)の左側のLED付近をタッチしている。
左側演出装置76による予告演出が開始されると、演出画像が表示される。(B)に示
す例では、魚群の演出画像が左サブ表示装置77に表示される。このとき、左サブ表示装
置77は、遊技盤30の裏面側に配置されているが、遊技盤30を透明樹脂部材で構成す
ることによって遊技者が視認できるようになる。
さらに、左部演出装置76がセンターケース35の中央方向に移動を開始する。(B)
に示す例では、左サブ表示装置77に表示されていた魚群が、メイン表示装置36に移動
して拡散する演出が実行される。このように、サブ表示装置とメイン表示装置36とが連
携する演出を実行することによって遊技の興趣を高めることができる。なお、メイン表示
装置36に魚群が移動する演出については、例えば、期待度が高い場合に限り実行される
ようにしてもよい。また、演出画像だけを表示して、左部演出装置76を移動させないよ
うに演出を実行してもよい。
下サブ表示装置75では、特図変動表示ゲームが実行中、かつ、始動記憶がある状態に
おいて、所定のタイミングで所定のパネル入力操作を行うことによって、特図変動表示ゲ
ームが未実行の始動記憶に対する先読み予告演出が実行される。このとき、先読み予告演
出の実行条件を始動記憶数が所定数以上としてもよい。
図120Bは、左サブ表示装置77における演出の別の例を示す図である。本演出例で
は、予告演出が開始されると、まず、左側演出装置76が右方向に移動を開始する。この
とき、メイン表示装置36又はサブ表示装置に左側演出装置76を指定した位置に停止さ
せる指示が表示される。
その後、左側演出装置76は、所定時間、左右に移動を繰り返す。遊技者は、操作ボタ
ン110を操作することによって左側演出装置76の移動を停止させる。特図変動表示ゲ
ームの結果が大当りの場合には、左側演出装置76を指定した位置で停止させると、大当
りが確定する演出が実行される。なお、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合には、
操作ボタン110の操作タイミングにかかわらず、指定した位置に停止するように制御し
てもよく、はずれの場合には操作タイミングにかかわらず、指定した位置には停止しない
ように制御してもよい。
図121は、下サブ表示装置75で実行される先読み予告演出を説明する図である。(
A)は、始動記憶数が4個の状態で特図変動表示ゲームが実行されている状態を示してい
る。この状態(タイミング)において、(B)に示すように、演出操作装置100の操作
部120(タッチパネル150)の下側のLED付近をタッチすると、(C)に示すよう
に先読み予告演出が実行される。以下、(C)を参照しながら先読み演出の態様について
説明する。
本実施形態における先読み予告演出では、まず、メイン表示装置36に表示されている
始動記憶の表示を隠すように下部演出装置74が上昇する。そして、メイン表示装置36
に表示されている始動記憶表示が隠された時点で下サブ表示装置75に始動記憶が表示さ
れる。このとき、下サブ表示装置75に表示された始動記憶が実行される特図変動表示ゲ
ームの信頼度に応じて表示態様が変化する。
先読み予告演出が実行された後、下部演出装置74が所定時間停止し、下降して元の位
置に戻る。このとき、メイン表示装置36に表示されている始動記憶の表示態様を通常表
示としてもよいし、変化後の表示態様としてもよい。変化後の表示態様とする場合には、
下サブ表示装置75が初期位置に戻った時点又はメイン表示装置36の始動記憶表示が視
認可能となった時点で下サブ表示装置75における始動記憶表示を中止してもよい。また
、下サブ表示装置75における始動記憶表示を継続し、下サブ表示装置75で始動記憶表
示が継続している間はメイン表示装置36で始動記憶を表示しないようにしてもよい。
なお、サブ表示装置に表示される情報の中には遊技状態によって表示不可能なものもあ
るので、このような場合はサブ表示装置の出力を別の表示にする。例えば、図116(B
)に示すように、左サブ表示装置77及び右サブ表示装置73に表示される情報は特図変
動表示ゲームの演出に係る予告情報及び演出画像なので、遊技盤の裏面側に配置される左
サブ表示装置77では何も表示しなくてもよいし、常に遊技者が視認可能な右サブ表示装
置73では、変動表示ゲームとは直接関係のないデモ画像や情報を表示するようにしても
よい。また、図67にて説明した情報表示レイヤの場合と同様に、遊技状態に応じてサブ
表示装置に表示される情報の表示態様を変更することも可能である。
さらに、演出を実行しないサブ表示装置に、操作可能なサブ表示装置を報知したり、演
出操作装置100の操作態様を指示する表示をしたりしてもよい。このように構成するこ
とによって、遊技者は実行可能な演出を把握することが可能となり、遊技者自身で演出の
実行可否を決定することができる。その結果、同じ演出を繰り返し実行されることを防ぐ
ことができ、また、実行されていない演出を優先して実行することができるため、遊技者
を飽きさせずに興趣の低下を防ぐことができる。
〔ルーレット演出〕
続いて、4個のサブ表示装置を用いた演出例について説明する。ここで説明する演出例
では、4個のサブ表示装置に特図変動表示ゲームの結果の候補が表示され、各サブ表示装
置が時計回り(又は反時計回り)に順次選択される(ルーレット演出)。そして、最終的
に選択されたサブ表示装置に表示された結果が特図変動表示ゲームの結果となる。以下、
具体的に説明する。
図122は、4個のサブ表示装置を用いたルーレット演出の一例を説明する図である。
ルーレット演出は、リーチが発生する特定の変動パターンで特図変動表示ゲームが実行さ
れているタイミングに実行される。
まず、各サブ表示装置を備える演出装置の動作について説明する。本演出例では、上部
演出装置70(上サブ表示装置71)が下方向、下部演出装置74(下サブ表示装置75
)が上方向に移動可能となっている。また、右部演出装置72(右サブ表示装置73)は
反時計回りに90度、左部演出装置76(右サブ表示装置77)は時計回りに90度回動
可能に構成されている。
ルーレット演出が実行される場合、(A)に示すように、実行中の特図変動表示ゲーム
でリーチが発生すると、各サブ表示装置の動作が開始される。本演出例では、上部演出装
置70は下方、下部演出装置74は上方に移動可能である。また、右部演出装置72は反
時計回り、左部演出装置76は時計回りに回動可能となっている。そして、上部演出装置
70は上辺がメイン表示装置36の上辺と重なる位置、下部演出装置74は下辺がメイン
表示装置36の下辺と重なる位置、右部演出装置72及び左部演出装置76は90度回動
するまで動作する。
(B)に示すように、各サブ表示装置の動作が終了すると、ルーレット演出が開始され
る。ルーレット演出では、まず、各サブ表示装置に特図変動表示ゲームの結果の候補が表
示される。その後、各サブ表示装置が順次選択されるルーレット回転が開始される。(B
)では、下部サブ表示装置74が選択された状態となっている。本演出例では、上→右→
下→左の順で特図変動表示ゲームの結果が選択される。
また、ルーレット回転中に遊技者が操作ボタン110を操作することによって、ルーレ
ット回転が停止する。このとき、特図変動表示ゲームの結果は大当りコマンドなどによっ
て演出制御装置が把握しているため、ルーレットの停止位置は、特図変動表示ゲームの結
果に合わせて設定される。
また、メイン表示装置36の中央には、ルーレットの残り時間が表示される。遊技者が
ルーレット実行中に操作ボタン110を操作しなかった場合には、残り時間を消化した後
に、自動的に停止する。
(C)に示すように、ルーレットが停止すると、停止した識別図柄の情報がメイン表示
装置36に移動(反映)される。このとき、選択されたサブ表示装置以外のサブ表示装置
が初期位置に移動を開始する。選択されたサブ表示装置は、そのままの位置に停止してい
てもよいし、遅れて初期位置に戻るようにしてもよい。さらに、選択されたサブ表示装置
とメイン表示装置36とで連動した演出を実行するようにしてもよい。
〔ルーレット演出の変形例1〕
続いて、ルーレット演出の別の例について説明する。本変形例では、特図変動表示ゲー
ムの結果態様を選択するのではなく、リーチ演出を選択するためにルーレット演出が実行
される。図123は、リーチ演出を選択するためのルーレット演出の一例を示す図である
具体的に説明すると、まず、図122(A)にて説明した場合と同様に、特図変動表示
ゲームの開始後、所定のタイミングで各サブ表示装置の動作を開始する。リーチ発生後に
各サブ表示装置の動作を開始してもよいし、リーチが発生する前に各サブ表示装置の動作
を開始してもよい。
そして、各サブ表示装置の動作が終了し、所定の位置まで移動すると、図123に示す
ように、各サブ表示装置に候補となるリーチ演出を示す情報を表示する。このとき、リー
チ演出の名称を表示してもよいし、リーチ演出を遊技者が認識可能な表示であってもよい
。例えば、演出に対応するキャラクタを表示してもよい。なお、実行可能なリーチ演出が
4個に満たない場合には、事実上選択されないリーチ演出を候補として表示して選択され
ないように制御してもよいし、一部のサブ表示装置をルーレットから除外するように制御
してもよい。
また、遊技制御装置600から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出制御装
置700が後半変動パターンを選択する場合には、ルーレット演出を(後半)変動パター
ンに対応させるようにすればよい。例えば、後半変動パターンが4種類以上定義されてい
る変動パターンが選択された場合に限り、ルーレット演出を実行可能とするように設定す
ればよい。
ルーレット演出を実行し、遊技者が操作ボタン110を操作することによって、又は、
所定時間が経過することによって、選択されたリーチ演出を実行する。操作ボタン110
の操作タイミングのみに基づいてリーチ演出を選択してもよいし、特図変動表示ゲームの
結果を加味してリーチ演出を選択してもよい。
〔ルーレット演出の変形例2〕
さらに、ルーレット演出の別の例について説明する。本変形例では、特図変動表示ゲー
ムの結果が大当りとなった後の特別遊技状態における演出モードを設定するためにルーレ
ット演出が実行される。図124は、特別遊技状態における演出モードを選択するための
ルーレット演出の一例を示す図である。
(A)に示すように、特図変動表示ゲームにおいて大当りが発生すると、各サブ表示装
置が可動する。そして、(B)に示すように、演出モードを選択するためのルーレット演
出が実行される。その後、(C)に示すように、選択された演出モードで特別遊技状態が
開始される。
以上のように、3種類のルーレット演出について説明したが、それぞれ実行タイミング
が異なるので、すべてのルーレット演出を実行してもよいし、一部のルーレット演出のみ
を実行するようにしてもよい。
〔カスタマイズ画面〕
本実施形態では、サブ表示装置を用いた演出を遊技者の好みに合わせてカスタマイズす
ることが可能となっている。カスタマイズ画面は、例えば、遊技開始前のデモ中に演出操
作装置100を操作することによって表示可能である。また、本実施形態では、カスタマ
イズ画面はメイン表示装置36に表示されるように構成されているが、いずれか又は複数
のサブ表示装置で表示されるようにしてもよい。カスタマイズ画面について、図125及
び図126を参照しながら説明する。
図125は、階層化されたメニューを示す図である。本実施形態では、メニューごとに
階層化されている。上位のメニューには、ゲーム全般の説明をする「ガイダンス機能」、
飾り特図変動表示ゲームの図柄のカスタマイズを行う「図柄カスタマイズ」、演出のカス
タマイズを行う「演出カスタマイズ」、遊技者の情報を表示する「会員情報」が含まれる
。なお、本実施形態のカスタマイズ画面は一例であり、その他の項目が含まれていてもよ
い。
図125は、「演出カスタマイズ」を選択した後、「サブ表示装置」を選択した状態を
示している。さらに、カスタマイズするサブ表示装置を選択すると、設定項目が表示され
る。具体的なカスタマイズ画面を図126を参照しながら説明する。
図126は、サブ表示装置関連のカスタマイズを行うための画面の一例を示す図である
。(A)は右サブ表示装置73(右部演出装置72)の動作をカスタマイズする画面であ
り、(B)は下サブ表示装置75(下部演出装置74)の動作をカスタマイズする画面で
ある。
(A)に示すように、右サブ表示装置73(右部演出装置72)の設定画面には、演出
実行設定部1221、可動演出設定部1222、演出選択部1223、合体演出設定部1
224が含まれる。演出実行設定部1221は、右サブ表示装置73(右部演出装置72
)による演出の実行可否を設定する項目である。演出を実行しない場合には、遊技に関連
する情報などを表示する。
可動演出設定部1222では、右部演出装置72が回動する可動演出を実行するか否か
を設定する。「OFF」に設定されている場合には、右部演出装置72が回動する演出を
実行せずに、表示演出のみを実行する。なお、上部演出装置70との合体演出は、上部演
出装置70が90度回動する場合に限り実行が可能となる。
一方、可動演出設定部1222に「ON」に設定されている場合には、右部演出装置7
2が回動する可動範囲を設定することが可能となる。右部演出装置72は、初期位置から
時計回りで最大90度回動可能であり、この範囲で設定することができる。扇形状の黒塗
りの部分が可動範囲に対応している。可動範囲は、演出操作装置100のタッチパネル1
50上で外周を円弧を描くようになぞることによって画面上の矢印が連動し、所望の可動
範囲を設定することができる。
演出選択部1223では、右部演出装置72で実行可能な演出がリストとして表示され
、遊技者は指定した演出のみを実行させることが可能となっている。また、演出実行設定
部1221が「OFF」に設定されている場合にはいずれの要素も選択できないようにす
る。また、可動演出設定部1222が「OFF」に設定されている場合には、右部演出装
置72が回動しない演出のみが選択可能とする。
合体演出設定部1224では、右部演出装置72と上部演出装置70との合体演出を実
行するか否かを設定する。「ON」に設定されている場合には合体演出を実行し、「OF
F」に設定されている場合には合体演出を実行しない。なお、合体演出についても演出選
択部1223で設定できるようにしてもよい。
(B)を参照すると、下サブ表示装置75を設定する画面には、表示内容(デモ中)設
定部1225、移動演出設定部1226、先読み予告設定部1227が含まれる。表示内
容(デモ中)設定部1225は、デモ中の場合に下サブ表示装置75で表示する情報を設
定する項目である。ここでは、「遊技説明」と「履歴」を選択できるように構成されてい
るが、特定の演出を実行可能にしたり、他の情報を表示可能とするなど、別の項目を設定
できるようにしてもよい。なお、本実施形態では、上サブ表示装置71についても同様の
情報を表示可能としており、上サブ表示装置71と共通で表示可能な内容については、い
ずれか一方で表示されるように構成される。
移動演出設定部1226では、下部演出装置74が上下動する演出を実行するか否かを
設定する。「OFF」に設定されている場合には、下部演出装置74を上下動させる演出
を実行せずに表示演出のみを実行する。この場合、移動を伴う先読み予告を実行できない
ため、後述する先読み予告設定部1227で「移動」を選択できないようにする。なお、
本実施形態では、下サブ表示装置75は、初期位置では遊技盤30の裏面側に配置される
が、遊技盤30が透明な部材で構成されている場合には、そのまま視認することができる
。遊技盤30が透明な部材で構成されていない場合には、表示演出を実行しないようにし
てもよい。
一方、移動演出設定部1226に「ON」に設定されている場合には、下部演出装置7
4が上下動可能な範囲を設定することが可能となる。移動可能範囲は、演出操作装置10
0のタッチパネル150上で左右方向になぞることによって境界部分が連動し、所望の移
動範囲を設定することができる。
下部演出装置74は、メイン表示装置36の中央付近、具体的には、上部演出装置70
及び右部演出装置72が回動した場合に接触しない位置まで上昇可能となっている。棒状
の黒塗りの部分が移動可能範囲に対応している。網掛け部分は、下サブ表示装置75がセ
ンターケース35の開口部から視認不可能な位置であり、移動演出を実行する場合には、
下サブ表示装置75がセンターケース35の開口部から視認可能な位置までは少なくとも
上昇するように設定される。
先読み予告設定部1227は、先読み予告の態様を設定する項目である。「移動」が設
定されている場合には、図121にて説明した下部演出装置74の移動を伴う先読み予告
が実行される。「通常」が設定されている場合には、メイン表示装置36における始動記
憶の表示態様を変更する。このとき、下サブ表示装置75で常に始動記憶表示(及び先読
み予告)を行うようにしてもよい。
上サブ表示装置71(上部演出装置70)及び左サブ表示装置77(上部演出装置78
)についても表示内容や演出内容を遊技者の好みに合わせてカスタマイズすることができ
る。なお、設定されたカスタマイズ情報は、対応するQRコード(登録商標、以下同じ)
を出力して別の日に遊技を行うために設定を引き継げるようにしてもよい。また、QRコ
ードについては、カスタマイズ情報の他に、遊技情報を出力するために利用してもよい。
また、表示演出を実行しないサブ表示装置に、操作可能なサブ表示装置を報知したり、
演出操作装置100の操作態様の指示を表示したりしてもよい。このように構成すること
によって、遊技者は実行可能な演出を把握することが可能となり、遊技者自身で演出の実
行可否を選択することができる。その結果、同じ演出を繰り返し実行されることを防ぐこ
とができ、また、実行されていない演出を優先して実行することができるため、遊技者を
飽きさせずに興趣の低下を防ぐことができる。
〔演出操作装置の変形例〕
以上説明した演出操作装置100は、遊技者が押下可能な操作ボタン110の上面側(
操作部120)にタッチパネル150が一体となった構成であった。このような演出操作
装置100では、操作ボタン110を大型化することが可能となり、上皿ユニット10上
のスペースを有効に利用することができる。
しかしながら、タッチパネルとして操作する場合、タッチ可能な領域が狭いため、細か
な操作が困難な場合があった。そこで、変形例として、操作ボタン110と、タッチパネ
ル150とが独立させることによって、より詳細な操作を可能とした構成の演出操作装置
100について説明する。
図127は、演出操作装置100の変形例における正面上方から見た時の遊技機の斜視
図であり、操作ボタン110とタッチパネル150とが独立した構成の演出操作装置10
0の配置を説明する図である。なお、図3と共通する構成については、説明を省略する。
図127に示すように、上皿ユニット10には、左側に操作ボタン110が配置され、
右側に距形状のタッチパネル150が配置されている。タッチパネル150を独立して配
置するのでタッチパネル150の操作が容易になり、遊技者が参加可能な演出のバリエー
ションを広げることができる。
また、タッチパネル150及び操作ボタン110は、遊技者の左手で操作されるため、
タッチパネル150の操作頻度よりも操作ボタン110の操作頻度のほうが高い場合には
、タッチパネル150と操作ボタン110の位置を左右反対にしてもよい。
また、タッチパネル150の裏面側には、所定の領域に発光体が配置され、発光領域が
形成される。図128は、発光領域の配置例を示す図である。
本実施形態のタッチパネル150には、上下左右の4箇所に発光領域が配置される。各
発光領域は、独立して発光可能であり、複数の領域で同時に発光することも可能である。
また、本実施形態では、各発光領域が各サブ表示装置に対応する。具体的には、発光領域
150aが上サブ表示装置71、発光領域150bが右サブ表示装置73、発光領域15
0cが下サブ表示装置75、発光領域150dが左サブ表示装置77に対応する。そして
、所定のタイミングで対応する領域をタッチすると、各サブ表示装置に対応する演出を実
行する。そのため、演出又は情報表示の実行が可能なサブ表示装置に対応する発光領域を
発光させるようにしてもよい。例えば、図128を参照すると、発光領域150a及び1
50cが発光しており、上サブ表示装置71及び下サブ表示装置75に対応する演出が実
行可能な状態となっている。
遊技者はあらかじめ各サブ表示装置の演出内容を把握し、さらに、各発光領域に各サブ
表示装置が対応するため、遊技者が実行したい演出だけを実行し、不要な演出の実行を回
避することが可能となる。
続いて、このような発光領域を備えるタッチパネル150による演出例について説明す
る。図129は、発光領域による演出の一例を説明する図である。具体的には、現在時刻
に応じて発光する領域が変化するように構成されている。現在時刻は、RTC712によ
って計時される。
そして、あらかじめ設定された時刻になると、所定期間(例えば、1分間)、発光領域
が発光し、その間、発光領域をタッチすることで特別演出が実行される。特別演出は、例
えば、時刻に応じた演出を実行してもよいし、確率状態などの遊技状態に応じた演出を実
行してもよい。例えば、確率状態が高確率状態の可能性が高いことを報知する。図125
を参照すると、(A)9:00、(B)12:00、(C)15:00、(D)18:0
0に発光するようになっている。
なお、特別演出が実行される場合には、通常演出の実行を報知する発光態様と異ならせ
るようにするとよい。また、定時ではなく、RTC712によって遊技開始からの経過時
間を計測し、所定時間経過後に特別演出が実行可能となるように構成してもよい。
また、所定時刻になると、対応する発光領域が発光した後、タッチしなくても特別演出
を実行するようにしてもよい。また、タッチパネルの発光位置が、メイン表示装置とサブ
表示装置との位置関係に対応しているので、遊技者が、どの位置を操作すればよいかわか
りやすくなる。
〔サブ表示装置の移動操作〕
前述のように、本変形例の演出操作装置100では、タッチパネル150が独立して配
置されているため、より詳細な操作が可能となっている。そこで、タッチパネル150上
を指でなぞること(スワイプ操作、スライド操作)によって、サブ表示装置を含む演出装
置を移動させることができる。
図130は、スワイプ操作によるサブ表示装置の移動方法を説明する図である。(A)
は、タッチパネル150を右方向に指でなぞることによって、左部演出装置76を右方向
に移動させる手順を説明する図である。(B)は、タッチパネル150を上方向に指でな
ぞることによって、下部演出装置74を上方向に移動させる手順を説明する図である。(
C)は、タッチパネル150を左上方向に指でなぞることによって、右部演出装置72を
時計回りに回動させる手順を説明する図である。
(A)から(C)に示した操作では、所定の演出が開始された後、遊技者がタッチパネ
ル150を指で触れてからそのまま移動方向にスライドすると、移動可能範囲内で、連動
して演出装置が移動する。さらに、指をタッチパネル150から離さずに逆方向に移動さ
せると、演出装置も連動して移動するようになっている。このとき、サブ表示装置の位置
を決定するために、操作ボタン110を操作するようにしてもよい。また、演出が開始さ
れてから所定時間(移動可能期間)が経過すると、初期位置に復帰するように構成されて
いる。
サブ表示装置(演出装置)の移動可否は、実行される変動表示ゲームの変動パターンに
対応する。所定の変動パターンに対応する変動表示ゲームが開始されると、前変動が終了
するまで(リーチが発生するまで)の間、サブ表示装置の移動操作が許可される。そして
、リーチ発生後は、あらかじめ設定された演出動作を実行する。また、サブ表示装置が移
動した場所に応じた演出態様を実行するようにしてもよいし、所定の演出動作を実行する
ための初期位置まで自動的に移動させるようにしてもよい。
図131は、タッチパネル150上を2本の指でなぞることによって複数のサブ表示装
置の移動方法を説明する図である。具体的には、上部演出装置70と右部演出装置72と
を移動させて合体演出を実行する。
(A)は、各サブ表示装置が初期位置に配置されている状態で、(B)に示すように、
遊技者は左手の親指と人差し指でタッチパネル150をタッチし、互いの指を近づけるよ
うに移動させる(ピンチ操作)。このように操作することによって、(C)に示すように
、上部演出装置70と右部演出装置72とがそれぞれ回動し、合体演出が実行される。
以上のように構成することによって、遊技者が意識してサブ表示装置の移動演出や合体
演出を実行することが可能となる。また、タッチパネル150を操作しなければ演出を実
行しないため、遊技者が好む演出だけを実行することが可能となる。
なお、移動させるサブ表示装置を選択してから操作するようにしてもよいが、本実施形
態の各サブ表示装置は、それぞれ移動方向が異なるため、タッチパネル150上で指をな
ぞる方向のみで移動対象を特定している。また、移動方向が同じ演出装置が複数含まれる
場合には、操作方法が類似して移動対象を特定できない場合があるため、移動させるサブ
表示装置を選択する。さらに、一部のサブ表示装置のみが移動可能な場合など、移動可能
なサブ表示装置を報知するために、タッチパネル150において対応する発光領域を発光
させるようにしてもよい。
ここで、合体演出の別の例について説明する。図132は、4個のサブ表示装置が合体
することによって一の表示領域を構成する例を説明する図である。(A)は合体前の状態
、(B)は合体後の状態を示す。なお、図132のサブ表示装置は、前述した構成と異な
り、一部の演出装置が回動するのではなく、上部演出装置70が下方向、右部演出装置7
2が左方向、下部演出装置74が上方向、左部演出装置76が右方向に移動するように構
成される。
4個のサブ表示装置を合体させる場合には、例えば、4本の指でタッチパネル150に
触れ、各指を一点に近づけるように移動させる。そして、(B)に示すように、各サブ表
示装置が合体した状態では一画面として機能させてもよい。
なお、各サブ表示装置が合体した状態をメイン表示装置として機能させてもよい。この
場合、通常状態を合体した状態とし、特図変動表示ゲームを実行する。そして、特定の演
出実行時に各サブ表示装置が分離させる。例えば、特定の演出が開始された後、タッチパ
ネル150上で指を一点から広げるように操作(ストレッチ操作)することで各サブ表示
装置が分離し、遊技者の操作による演出を実行するようにしてもよい。また、各サブ表示
装置の背面側に役物を配置し、各サブ表示装置が分離した場合に遊技者が視認できるよう
にしてもよい。
〔画像表示機能付きタッチパネル〕
最後に、タブレット端末のようにタッチパネル150に情報や画像を出力可能な場合に
ついて説明する。このように構成することによって、例えば、タッチパネル150に表示
されたキャラクタを遊技者が指で動かすことが可能となり、メイン表示装置36の表示に
連動させることによって、より興趣の高い演出を実現することができる。また、遊技者に
対してタッチパネル上で操作指示を表示することができる。
続いて、画像表示機能を有するタッチパネル150を備えた場合の演出例について説明
する。ここで例として説明する演出は、特図変動表示ゲームの当選確率が高確率か低確率
か報知されていない状態で実行される。この演出は、迷路からキャラクタが脱出するため
のミニゲームを実行し、クリアすると確率状態が報知されるものである。
図133は、キャラクタを操作して迷路から脱出するミニゲームの一例を示す図である
。ミニゲームが開始されると、遊技者は、メイン表示装置36に表示されたキャラクタが
迷路から抜けられるように、タッチパネル150に表示されたキャラクタを操作(スワイ
プ操作)する。(A)及び(B1)に示すように、タッチパネル150に表示されたキャ
ラクタを操作すると、メイン表示装置36上でも連動してキャラクタが移動する。なお、
(B2)に示すように、タッチパネル150上にも迷路を表示するようにしてもよい。
そして、(C)に示すように、迷路から抜けると、下部演出装置74が上方向に移動し
、下サブ表示装置75に確率状態が報知される。
また、画像表示機能を有するタッチパネル150を備える場合、カスタマイズ画面にお
いて、メイン表示装置36やサブ表示装置の表示を確認することなく各項目を設定するこ
とが可能となる。図134は、タッチパネル150にカスタマイズ画面が表示される例を
示す図である。
この場合、(A)に示すように、操作ボタン110を操作せずに、タッチパネル150
を直接操作する。また、(A)で「可動範囲設定」ボタンを操作すると、(B)に示す可
動範囲設定画面に切り替わる。そして、可動範囲を示すゲージに沿って画面上を指でなぞ
ることによって直接操作する。また、右上の矢印ボタンを操作することによって(A)に
示した前画面に戻すことができる。
以上のように、遊技者がサブ表示装置の操作を可能とすることで、遊技への参加意識を
高めることができる。その結果、高い演出効果が発揮され、遊技の興趣を高めることがで
きる。
なお、サブ表示装置を移動させる手段は、タッチパネルの操作に限らない。例えば、複
数の赤外線センサを用いることによって、遊技者の動きを検出し、検出された動きに基づ
いて、サブ表示装置を移動させるようにしてもよい。例えば、遊技視認領域の周縁部(例
えば、突出演出ユニット500等)に赤外線センサを配置し、遊技領域の前に遊技者が手
をかざすなどの動作を検出すればよい。赤外線センサの数や配置などに応じて複数種類の
動作を検出することが可能となる。
また、メインリールと、所定位置(例えば、メインリール上部、下部、側部でもよい)
に表示装置と、を備えるスロットマシンにおいて、前記表示装置が実施例のメイン表示装
置に対応していてもよい。
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。
また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許
請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 遊技機
4 前面枠
5 ガラス枠
9 下皿
9a 球抜き穴
9b 開閉操作部
10 上皿ユニット
10a 開口部
11 上皿
12 開口部
13 支持部材
14 ねじ
15 収容凹部
16 中継基板
16a 接続コネクタ
30 遊技盤
31 遊技領域
36 表示装置(メイン表示装置)
36a〜36h 情報表示レイヤ
70 上部演出装置
71 上サブ表示装置(第1サブ表示装置)
72 右部演出装置
73 右サブ表示装置(第2サブ表示装置)
74 下部演出装置
75 下サブ表示装置(第3サブ表示装置)
76 左部演出装置
77 左サブ表示装置(第4サブ表示装置)
100 演出操作装置
102 緩衝部材
103 パネル用緩衝部材
104 基板用緩衝部材
110 操作ボタン
120 操作部
122 操作ガイド凸部
123 操作ガイド凹部
150 タッチパネル
150a〜150d 発光領域
152 開口部
160 基板
161 LED
162 フォトセンサ
162a 発光部
162b 受光部
170 取付部材
175 係合突起
180 固定ベース
182 係合凹部
183 突出片
186 軸部
190 装飾板
200 球貸操作装置
201 球貸ボタン
202 返却ボタン
203 残高表示部
300 装飾装置
310 カバーレンズ
311 開口部
320 リブレンズ
330 内側レンズ
340 可動装飾
341 回動体
350 遊技情報表示装置
400 操作ハンドル
410 回動操作部材
420 支持部材
430 回動伝達部材
440 Cリング
500 突出演出ユニット
600 遊技制御装置
700 演出制御装置
712 RTC(リアルタイムクロック)
800 電源装置

Claims (1)

  1. 複数の表示装置を備える遊技機において、
    前記複数の表示装置は、複数のサブ表示装置が含まれ、
    前記複数の表示装置に対して遊技に関連する情報の表示及び前記複数の表示装置の移動を制御する演出制御手段と、
    前記複数のサブ表示装置の移動演出に関する操作を受け付ける演出操作手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    遊技者による前記演出操作手段への操作として、1の操作で前記複数のサブ表示装置の移動を示唆する操作を受け付け、当該1の操作の操作態様に対応させて、当該複数のサブ表示装置を移動し、当該複数のサブ表示装置を近づけることで、一の表示部とみなして演出表示を行う
    ことを特徴とする遊技機。
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