JP6400914B2 - ベビーカー - Google Patents
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Description
また、ベビーカーの操作者が、乳幼児がシートに座った際の乳幼児の前方側に位置する前輪と、後方側に位置する後輪を使用して、ベビーカーを乳幼児の前方側に移動する場合、ハンドルは操作者が操作し易いように、シートに乗った乳幼児の後方に配置される。
このとき、ベビーカーの操作者は、乳幼児の後側を見ながら、ベビーカーを操作するいわゆる背面押しをすることになり、この場合におけるベビーカーの前輪は360°方向を自在に変更可能なキャスター構造となる一方、後輪は回動不可能で特定方向に固定される構造となり、ベビーカーの操作者が操作し易い構造となる。
この場合は、ベビーカーの操作者は、後輪を前方、前輪を後方として操作するいわゆる対面押しをすることとなり、ベビーカーの前方側の後輪は、固定で回動せず、後方側の前輪がキャスター構造で方向が自在に変更可能な構造となる。
これでは、操作者は、ベビーカーの方向を変更するとき等に操作し難いという問題があった。
このため、前輪と後輪は共に、キャスター構造等の方向を自在に変更可能な構造とし、さらに、背面押しと対面押しとの切替え操作を行うためのハンドルの移動により、選択的に前輪と後輪の一方側のみをキャスター構造とし、他方を固定構造とする提案がなされている(例えば、特許文献1)。
さらに、この別部材が複数、アームレストに配置される構成となっている。
このため、ベビーカーの使用中に、上記別部材に対して何らかの部材等の接触等が発生し易く、且つ接触等したときに変更装置が故障等し易い等する場合があり、問題となっていた。
また、このように変更装置は、アームレストの表面をスライドさせる構成のため乗車している乳幼児が誤って触り、怪我等をするおそれがあるという問題もあった。
さらに、変更装置と連結されたワイヤについては、スライド等する部材へ引き出す距離も長くなってしまっていた。
このため、前輪部又は後輪部の一方の固定部の移動方向を固定させるための変更部のスイッチ部の移動は、肘掛部の表面をスライド等する構成となっておらず、肘掛部の内部方向へ向かう動きとなっており、スイッチ部の露出部分は極めて限定されている。
したがって、ベビーカーの使用中に、スイッチ部に対して何らかの部材等の接触等が発生し難くので、変更部の故障等が発生し難い構成となっている。
また、スイッチ部の露出部分は極めて限定されているので、乗車部に乗車している乗車乳幼児が誤って触り、怪我等する可能性も極めて小さくすることができ、乳幼児等の乗車者にとって安全なベビーカーとなる。
また、前記構成によれば、スイッチ部が肘掛部に配置されないので、乗車部に乗車して居る乳幼児等の乗車者が誤ってスイッチ部に触れること等がなく、怪我等の発生を未然に防止することができる。
また、被係合部が、位置決め突部と係合状態となったときに、スイッチ部の一部がハンドル部から突出する構成となっているので、被係合部が、位置決め突部と係合状態でないときは、スイッチ部がハンドル部から突出しない。
このため、操作者がハンドル部を、前方側又は前記後方側に選択的に配置するために、ハンドル部を肘掛部に沿って移動させるときでも、ハンドル部に形成されているスイッチ部が、その移動の妨げとならず、円滑な操作を保証することができる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
また、以下の説明において、前、後、左、右、上、下等の方向は、特段の言及がない限り、ベビーカーを背面押しにして適正に着座した状態の乳幼児を基準にした方向である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るベビーカー1を示す概略斜視図である。図1に示すベビーカー1は、対象年齢が生後1カ月以上36カ月以内の乗車者である例えば、乳幼児等を乗せて、例えば買い物や外気浴等に使用するための一人乗りの乳母車であり、乳幼児を寝かせた姿勢や座らせた姿勢で使用することができる。
また、図1に示すベビーカー1は、乳幼児等を座らせたり、寝かせたり等の乗車をさせるための乗車部である例えば、座席部2を有し、座席部2は、座席部2の面積等を乗車させる乳幼児の大きさ等に応じて変更するための座席調整部材2aを有している。座席調整部2aは、座席部2からの前方へ進退可能に移動する構成となっており、使用者である例えば、保護者等が所望の大きさの座席部2になるように調整することができる構成となっている。
前輪部3は、図1に示すように、2つの円形の車輪3a及び車輪3bを有すると共に、これら車輪3a、3bを支持する車輪支持部3cを有している。
また、前輪部4も同様に、車輪4a、4b及び車輪支持部4cを有している。
図2に示すように、車輪支持部3cは、車輪支持部本体3eを有すると共に、この車輪支持部本体3eには、車輪3a、3bを支持する車輪軸配置部3dが形成されている。
また、この車輪支持部本体3eの上部には、回動体3fが配置され、その上部に前脚部5に車輪支持部3cを装着するための前輪装着部3gが配置されている。
そして、車輪支持部本体3eと回動体3fは、その上部の前輪装着部3gに対して、360°回動可能な構成となっている。
すなわち、この構造により、前輪部3は、移動方向を自在に変更可能なキャスター部に相当する構成を備えている。
ところで、図2に示すように、車輪支持部3cは、図2の矢印A方向に沿って揺動可能な固定部である例えば、ロック部3hが配置されている。
図2に示すように、ロック部3hは、その先端に鈎状の係合爪3iを有し、ロック部3hが回動体3fに向かって揺動し、回動体3fに達したときに、図3の回動体3fの係合穴3jと係合し、車輪支持部本体3eと回動体3fの回動を阻害し、一定の方向、図1のベビーカー1の直進方向に固定される構成となっている。
また、座席部2に乗車した乳幼児がその腕を配置することができる肘掛部である例えば、アームレスト12、13が、座席部2の左右方向である両側に、合わせて2つ形成されている。
このアームレスト12は、図1に示すように、前脚部5及び後脚部9と、それぞれ連結されている。アームレスト13も、同様に前脚部6及び後脚部10と、それぞれ連結されている。そして、これら前脚部5、6及び後脚部9、10は、折り畳み操作時に近接離間するように移動し、その際、これら前脚部5、6及び後脚部9、10が、それぞれアームレスト12、13に対して、その相対位置を変更することとなる。このため、かかる位置の変更が可能なように、これら前脚部5、6及び後脚部9、10が、それぞれアームレスト12、13に対して、回動自在に連結されている。
一方、2つのアームレスト12、13の前方には、乗車した乳幼児が落下等するのを防止するためのフロントガード20が着脱可能に配置されている。
アームレスト12,13の後端側は、それぞれ連結杆14,15と連結され、これらによって支持されている。
また、図1に示すように、連結杆14及び連結杆15の左右方向の外側には、ベビーカー1を移動させるときに、保護者等が操作する全体が略U字状を成しているハンドル部16が配置されている。
このハンドル部16は、図1に示すように、座席部2の後端側に揺動可能に連結されており、具体的には、座席部2の後端側に配置されている支持軸2bと揺動可能に連結されている。
そして、ハンドル部16は、このときアームレスト12、13の側方を僅かな隙間を介して移動する構成となっている。
具体的には、保護者が乳幼児を座席部2に乗車させ、乳幼児の後方からベビーカー1を操作するとき(背面押し)は、図5の実線で示すようにハンドル部16を後方側に配置する。
一方、保護者が座席部2の乳幼児の顔等を見ながらベビーカー1を操作するとき(対面押し)は図の破線で示すようにハンドル部16を前方側に配置することになる。
このとき保護者は、ハンドル部16を支持軸2bを基点として揺動させるだけでハンドル部16の位置を背面押しから対面押しに変えることができるので、極めて操作しやすい構成となっている。
図6(a)等に示すベビーカー1は、上述のように後方側(アームレスト12の後端側、背面押し)と前方側(アームレスト12の前端側、対面押し)に移動可能な構成となっている。このため、ベビーカー1のアームレスト12の外側の側方面には、ハンドル部16が、これら後方側と前方側に精度良く位置決めするための位置決め突部である例えば、ロックピン12a、12bが形成されている。なお、アームレスト13も同様の構成であるため、以下、アームレスト12で説明する。
一方、図6(b)に示すように、ハンドル部16の内側(アームレスト12、13側)には、図7のロックピン12a、12bと係合され、ハンドル部16の位置を固定する被係合部である例えば、ロックピン受け凹部16eが2カ所形成されている。
なお、この2つのロック用可動部16b、16cには、バネ等が配置され、ハンドル部16の下方向に向けて付勢されている。
このため、ハンドル部16を例えば、後方側に配置するとき(背面押し)は、ハンドル部16のロック用可動部16b、16cを、バネの付勢力に抗して、上方を持ち上げて移動させ、その状態でロックピン12aに対応する位置にハンドル部16を移動させる。
その後、ロック用可動部16b、16cを下方に下げ、ロックピン受け凹部16eをロックピン12aに係合させることで、ハンドル部16が後方側の適正な位置に固定配置される構成となっている。
このロック部3hには、図2に示すように接続部である例えば、インナーワイヤ17が接続されており、このインナーワイヤ17の動作によって,ロック部3hは揺動する構成となっている。具体的には、ロック部3hの係合爪3iが回動体3fと係合し、又は、非係合状態になる。
このインナーワイヤ17は、図1に示すように、前輪部3から前脚部5のパイプ内に配置され、さらに、後脚部9にも配置され、後輪部7のロック部3hに接続されている。
すなわち、インナーワイヤ17が後輪部7側に移動すると、前輪部3のロック部3hは、回動体3fから離間する方向に移動し、図3の回動体3fの係合穴3jから係合爪3iが離れ、前輪部3は、360°自在に回動可能な構成となり、キャスターとなる。
すると、後輪部8の回動は阻害され、ベビーカー1の移動方向は、前後方向に固定される。図1の前輪部4、前脚部6、後脚部10及び後輪部8も同様の構成となっている。
また、インナーワイヤ17の移動方向を変更することで、いずれかを容易に固定又はキャスター状態に簡単に変更することが可能な構成ともなっている。
逆に、ハンドル部16を前方側に移動させる(対面押し)と、インナーワイヤ17が前輪部3,4側へ移動し、前輪部3、4は固定に変わり、後輪部7、8がキャスターとなる。
本実施の形態では、図6及び図7に示すように、アームレスト12の外側の側面に突出するようにスイッチ部である例えば、突起部12cが形成され、アームレスト13にも同様に形成されている。
この突起部12cは、アームレスト12の内部方向に向かって移動可能な構成となっている。
図8に示すように、インナーワイヤ17に連結するように受容部18が配置されている。この受容部18には、突起部12cを収容可能な平面視で略長方形からなる開口部18aが備わっている。
また、受容部18は、図8に示す第1のバネ19aを有し、この第1のバネ19aによって、図1の後輪部7、8側へ付勢されているので、インナーワイヤ17は、初期の状態では、後輪部7、8を固定、前輪部3,4をキャスターとするように配置される。
図8の受容部18は、図6(a)に示すアームレスト12の内部に配置されている後脚部9内に配置され、アームレスト12の内部方向に移動する突起部12cに対応して開口部18aが形成されている。
したがって、突起部12cがアームレスト12の内部方向(図9の矢印E方向)に移動すると、図9に示すように突起部12cの先端部が受容部18の開口部18a内に挿入される構成となっている。
この突起部12cの先端部には,図9に示すように突起テーパ部12caが形成されている。
したがって、突起部12cが、図9の矢印E方向に移動すると、突起部12cの突起テーパ部12caが、受容部18の開口部18aの開口テーパ部18aaに当接し、さらに、突起部12cが矢印E方向に進むと、突起部12cが受容部18を、図9の矢印D方向に移動させることになる。
すなわち、このとき突起部12cは、図8の第1のバネ19aの付勢力に抗して、受容部18を矢印D方向に押し上げることになる。
したがって、突起部12cが、図9の矢印E方向に移動することで、当初、第1のバネ19aで後輪部7、8側に付勢され、後輪部7,8の回動体3fの係合穴3jに係合させていたロック部3hを非係合状態にさせると共に、前輪部3,4のロック部3hを係合穴3jに係合させる構成となっている。
先ず、図5で示すように、ハンドル部16を、後脚部9側の後方位置(背面押し)からロック可動部16b、16cを上方に引き上げて、ロックピン12bとロックピン受け凹部16eの係合を外した状態で、ハンドル部16を前方に向かって揺動させ、ロックピン12aの位置で、ロック用可動部16b、16cを下げると、ハンドル部16のロックピン受け凹部16eとアームレスト12等のロックピン12bが係合し、ハンドル部16は、適切な前方側位置(対面押し)に配置される。
すると、突起部12cは図9の矢印E方向に移動し、上述のように、受容部18が矢印D方向に移動する。これにより、インナーワイヤ17が前輪部3、4側に移動して、前輪部3等を固定する。このとき、後輪部7等は、固定が解除され、回動可能なキャスターとなる。
したがって、ロック用可動部16b、16cが突起部12cに当接し、突起部12cを図9の矢印E方向(アームレスト12等の内部方向)に押し込むときは、突起部12cを精度良く押し込むことができる。
このとき、図6(a)等に示す突起部12cには、ハンドル部16が当接していないため、突起部12cは、何ら動作しない状態となっている。
このように、ベビーカー1の操作者にとって、操作し易い構成となっている。
このとき、ロック用可動部16cの当接維持部16gがアームレスト12等の突起部12cを押し込み、この突起部12cの突起テーパ部12caが開口テーパ部18aaに当接し、受容部18を図9の矢印D方向に移動させる。
これにより、受容部18の第1のバネ19aの付勢力に抗して,受容部18が移動し、インナーワイヤ17を前輪部3,4側に移動させる。
したがって、ハンドル部16を前方側(対面押し)に倒し、後方に向けてベビーカー1を移動させるとき、移動方向における先頭側の後輪部7、8がキャスターとなり、移動方向における後側の前輪部3、4が固定されるので、ベビーカー1の操作者にとって、操作し易い構成となる。
したがって、これら変更機構は外部におけるスライド動作等ではなく、突起部12cの露出も極めて小さくなっている。このため、外部に露出することによる故障等を未然に防ぐことができると共に、座席部2に乗車している乳幼児が誤って触り、怪我等する可能性も極めて小さくすることができ、乳幼児等の乗車者のとって安全なベビーカーとなる。
また、本実施の形態では、インナーワイヤ17を前輪部3、4、前脚部5、6、後脚部9、10の順を通って後輪部7、8まで引き延ばされているだけなので、必要最小限の長さのワイヤだけで足りる構成となっている。したがって、従来例のように、部材がスライド等する分まで余分にワイヤを使用する必要がなく、ワイヤを短くすることができる。
このように構成することで、前脚、後脚などの設計が自由になり、また、受容部18の取り付けも、必ずしもパイプに穴を設ける必要がなくなり、ベビーカーの組み立てが容易になるという利点がある。
図10は、本発明の第2の実施の形態にかかるベビーカー100の要部を示す概略図である。
本実施の形態に係るベビーカー100の構成の多くは、上述の第1の実施の形態に係るベビーカー1と同様であるため、以下、相違点を中心に説明する。
図10に示すように、ベビーカー100は、ハンドル部160の長手方向(図10の矢印H方向)に移動可能なロック用可動部160b等を有すると共に、その下方にハンドル部160の表面から外側(アームレスト120等方向)に移動可能なスイッチ部である例えば、突起部160hを有している。
このアームレスト開口120に対応するアームレスト120内に配置されている後脚部90には、図8の受容部18の開口部18aが配置されている。
このため、ハンドル部160が前方側のロックピン120bと係合して位置決めされると、同時に、ハンドル部160の突起部160hが、図8の開口部18a内に挿入され、上述の第1の実施の形態と同様に受容部18が矢印D方向に移動し、前輪部3、4の回動が固定され、後輪部7、8が回動可能なキャスターとなる構成となっている。
また、本実施の形態では、アームレスト120等の表面に何らの突起物もないので、座席部2に乗車している乳幼児が誤って触る等の事態が生じず、安全な構成となっている。
また、突起部160の基端部には、基端側テーパ部160iが形成されている。
一方、突起部160hの上方に配置されているロック用可動部160b等には、その内部で、下方側(突起部160h側)に向かって可動突起部160jが突出するように形成されている。
したがって、突出した突起部160hは、図10のアームレスト開口120h内に挿入され、上述の前輪部3等と後輪部7等の固定状態等の切り替えが行われる。
Claims (3)
- 乗車者を配置する乗車部と、
前記乗車部の前記乗車者の側方側に配置される肘掛部と、
前記乗車者の前方側に配置される前輪部と、
前記乗車者の後方側に配置される後輪部と、
これら前輪部と後輪部を、それぞれ支持する前脚部と後脚部と、
前記前方側又は前記後方側に選択的に配置可能で、操作者が操作するためのハンドル部と、を有し、
前記前輪部と前記後輪部は、移動方向を自在に変更可能なキャスター部を有すると共に、移動方向を固定する固定部を備え、
前記前輪部及び前記後輪部の前記固定部を動作させ又は非動作とするため変更部を有し、
前記変更部は、前記肘掛部の表面から内部方向に向かって移動するスイッチ部を有し、
前記スイッチ部の前記移動に基づき、前記前輪部又は前記後輪部の一方の前記固定部の移動方向を固定させ、
前記スイッチ部は、前記ハンドル部の表面に、その一部が突出するように配置され、
前記ハンドル部の配置位置を定める位置決め部が突状の位置決め突部となり、前記ハンドル部には、この位置決め突部と係合される被係合部が形成され、
前記被係合部が、前記位置決め突部と係合状態となったときに、前記スイッチ部の前記一部が前記ハンドル部から突出し、前記肘掛部内に挿入させる移動する構成であることを特徴とするベビーカー。 - 前記位置決め部が、前記肘掛部に形成され、
前記ハンドル部が、前記位置決め部で位置決めされたときに、前記スイッチ部が前記肘掛部の内部方向に移動する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載のベビーカー。 - 前記スイッチ部は、前記肘掛部の表面に、その一部が突出するように配置され、前記ハンドル部と当接することで、移動する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベビーカー。
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