JP6400806B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気記録媒体に関する。
近年、情報を高速に伝達するための手段が著しく発達し、莫大な情報をもつ画像およびデータ転送が可能となった。このデータ転送技術の向上とともに、情報を記録、再生および保存するための磁気記録媒体には、更なる高密度記録化が要求されている。
高密度記録された情報の再生時に良好な電磁変換特性を得るためには、磁気記録媒体の表面平滑性を高めスペーシングロスを低減することが有効である。そのために従来より、磁性層における強磁性粉末の分散性や磁性層の下層に位置する非磁性層における非磁性粉末の分散性を高めるべく、磁性層や非磁性層に分散剤を添加することが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2007−200547号公報
一方、高密度記録化のためには、記録トラック幅を狭小化し、幅方向の記録密度を高めることも有効である。そのためには、磁気記録媒体の走行安定性、具体的には直進安定性を高めること(大きく蛇行することなく長手方向に走行可能であること)が求められる。この点について更に説明すると、以下の通りである。直進安定性に優れる磁気記録媒体であれば、狭トラック幅で記録された信号を、高出力で再生することができる。しかし、直進安定性に劣り走行時(再生時)に磁気記録媒体が大きく蛇行してしまうと、オフトラックによる再生出力低下が発生し、良好なSNR(Signal-to-Noise Ratio)を得ることは困難となる。そのため、オフトラックの発生を防ぐために記録トラック幅を広く設定せざるを得なくなってしまう。このことが、幅方向の記録密度向上の妨げとなる。したがって、高密度記録化のためには、磁気記録媒体の直進安定性を高め、安定走行させることが求められる。
そこで本発明の目的は、安定走行可能な磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下の磁気記録媒体:
非磁性支持体上に非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層を有し、非磁性層上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体であって、
磁性層は、カーボンブラックを更に含み、かつ、
走査型電子顕微鏡により得られる磁性層表面の反射電子像において観察されるカーボンブラックの存在状態が、下記条件1および条件2を満たす磁気記録媒体;
条件1:粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり30個以上、
条件2:粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり10個以下、
により、上記目的の達成が可能になることを新たに見出し、本発明を完成させた。
本発明者らは、条件1および条件2を満たす状態でカーボンブラックが磁性層表面に存在することが、磁気記録媒体の走行安定性、より詳しくは直進安定性向上に寄与すると考えている。その理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは次のように推察している。
磁性層や非磁性層に分散剤として使用される化合物の多くは酸性化合物である。磁気記録再生装置(ドライブ)内で磁気記録媒体の表面とドライブを構成する部材、例えばガイドロールとが接触すると、ガイドロールを構成する成分(例えば金属成分)と酸性化合物が電気化学的な反応を起こし、部材表面が物理的に変化(例えば面荒れが発生)すると考えられる。このように部材表面が部分的に物理的に変化することが、磁気記録媒体の走行安定性(直進安定性)を低下させると、本発明者らは推察している。
これに対し、上記磁気記録媒体では、磁性層に含まれるカーボンブラックが上記の酸性化合物を吸着することで、上述の電気化学的な反応を抑制できると考えられる。このことが、磁気記録媒体の直進安定性向上に寄与していると、本発明者らは推察している。ここで条件1を満たすべき理由は、磁性層に含まれるカーボンブラック粒子の総比表面積が、上記のドライブを構成する部材の物理的変化を抑制すべく酸性化合物を吸着することに適しているからと推定される。また、条件2は、走行安定性の低下をもたらすと考えられる粗大な粒子の状態でカーボンブラックが磁性層表面に存在しないことの指標と、本発明者らは考えている。
以上により上記磁気記録媒体によれば、走行安定性、より詳しくは直進安定性の向上を達成することができると、本発明者らは推察している。磁性層表面を走査型電子顕微鏡により観察して得られる反射電子像において粒子として観察されるカーボンブラックは、通常、二次粒子以上の高次粒子である。つまり一次粒子の凝集体である。これに対し、一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。実際に磁性層に存在する状態のカーボンブラックの粒子サイズに基づき、条件1および条件2は規定される。一般的に、カーボンブラックの吸着能は、カーボンブラックの一次粒子サイズ(一次粒子の比表面積)に依存すると考えられている。これは、吸着させるべき化合物は、一次粒子の表面に吸着するという考えに基づくものである。これに対し、磁気記録媒体の磁性層では、カーボンブラックは、上記の通り、通常、二次粒子以上の高次粒子として存在する。本発明者らは、磁性層におけるカーボンブラックの存在状態を、条件1および条件2により規定することにより上記目的が達成できる理由は、実際に磁性層に存在する状態のカーボンブラック(通常、一次粒子ではなく二次粒子等の高次粒子のカーボンブラック)表面に酸性化合物が吸着するためであると考えている。
ただし、上記は本発明者らによる推察であって、本発明を何ら限定するものではない。
条件1および条件2は、以下の方法により測定されるものとする。
(1)走査型電子顕微鏡(倍率:5000倍)により磁気記録媒体の磁性層表面の任意の位置で反射電子像を得る。走査型電子顕微鏡(SEM)としては、例えば日立製作所製FE−SEM S4800を用いることができる。
(2)得られた反射電子像の実サイズ(実寸)として10μm×10μmの領域において画像の濃淡により粒子と確認される部分の組成分析を行い、カーボンブラック粒子を判定する。カーボンブラック粒子の判定は、エネルギー分散型X線分光法(EDS:Energy Dispersive X-ray Spectrometry)、オージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectroscopy)、走査型電子顕微鏡による磁性層表面における成分のマッピング等の組成分析可能な公知の方法により行うことができる。例えば一例として、炭素原子が他の領域よりも高濃度(例えば他の領域の2倍以上)で検出される領域を、カーボンブラック粒子と判定することができる。領域間の濃度差は、例えばスペクトル強度等で対比することができる。
(3)上記反射電子像の画像の2値化処理を行い、2値化画像を得る。2値化処理は、公知の画像解析ソフトにより行うことができる。得られた2値化画像において、カーボンブラック粒子と判定された各粒子の面積を求める。こうして求めた各粒子の面積を円近似し、近似により得られた円の直径を粒子サイズとする。粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数および粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数を、それぞれ求める。
(4)以上の工程を、磁性層表面の任意の異なる10箇所で行う。10箇所(解析領域:実サイズ(実寸)10μm×10μm)において求められた粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数の合計により条件1を満たすか否かを判定し、粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数の合計により条件2を満たすか否かを判定する。なおカーボンブラック粒子数は累積粒子数としてカウントされるため、粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子には、粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子も含まれている。画像解析ソフトとしては、例えば三谷商事社製WinROOFを用いることができる。
一態様では、磁性層および非磁性層の少なくとも一方に、酸性化合物が含まれる。本発明において、酸性化合物とは、酸解離定数pKaが7.00以下の化合物をいう。
一態様では、酸性化合物は、酸解離定数pKaが、好ましくは6.00以下、より好ましくは5.00以下、更に好ましくは4.00以下の酸性化合物である。また、酸性化合物のpKaは、例えば1.00以上である。
化合物の酸解離定数pKaは、例えば、液温25℃として以下の方法により測定することができる。
化合物60mgを、化合物を溶解可能な溶媒(一例として、テトラヒドロフラン(THF)と水との混合溶媒、例えば体積比でTHF:水=6:4)に溶解し試料溶液を調製する。調製した試料溶液について、ファクター校正した0.1規定(0.1mol/l)の水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定を行う。滴定曲線から、中和点における水酸化ナトリウム水溶液の滴下量(単位:ml)を読み取る。水酸化ナトリウム水溶液滴下量の半分の滴下量におけるpHを、化合物のpKaとする。
また、磁気記録媒体からpKa、または後述するpKbを測定する化合物を抽出する方法としては、例えば以下の方法を用いることができる。
磁気記録媒体の、例えば磁性層を溶解可能な溶媒(例えば上述の混合溶媒)により、磁性層を溶解する。溶解物を含む試料溶液に含まれる溶媒を、エバポレーターにより留去する。留去後の残渣をクロマトグラフィーにより各々の成分に単離する。単離された成分について、pKa、または後述するpKbを測定する。
一態様では、酸性化合物は、リン系化合物である。本発明において、「系」とは、「含む」の意味で用いるものとする。したがって、リン系化合物とは、リン(P)を含む化合物である。
一態様では、酸性化合物は、ホスホン酸系化合物である。ホスホン酸系化合物とは、化合物の構造中に、以下に示すホスホン酸構造を有するものをいう。ホスホン酸構造は、アルカリ金属塩の形態であってもよい。
(上記において、*は、化合物を構成する他の構造との結合位置を示す。)
一態様では、磁性層および非磁性層の少なくとも一方に、塩基性化合物が含まれる。本発明において、塩基性化合物とは、アレニウスの定義、ブレンステッドの定義、およびルイスの定義のいずれか1つ以上により塩基と定義される(アレニウス塩基、ブレンステッド塩基、ルイス塩基)化合物をいう。塩基性化合物は、好ましくは塩基解離定数pKbが4.00以上、より好ましくは6.00以上の化合物である。また、上記pKbは、例えば12.00以下である。
化合物の塩基解離定数pKbは、例えば、液温25℃として以下の方法により測定することができる。
化合物60mgを、化合物を溶解可能な溶媒(一例として、テトラヒドロフラン(THF)と水との混合溶媒、例えば体積比でTHF:水=6:4)に溶解し試料溶液を調製する。調製した試料溶液について、ファクター校正した0.1規定(0.1mol/l)の塩酸を用いて中和滴定を行う。滴定曲線から、中和点における塩酸の滴下量(単位:ml)を読み取る。塩酸滴下量の半分の滴下量におけるpHを、化合物のpKbとする。
一態様では、塩基性化合物は、少なくとも磁性層に含まれる。
一態様では、塩基性化合物はアミンである。
一態様では、アミンは、有機三級アミンおよび有機二級アミンからなる群から選択される少なくとも一種である。
一態様では、アミンは、トリアルキルアミンである。
一態様では、カーボンブラックの平均一次粒子サイズは、20〜150nmの範囲である。
一態様では、磁性層は、強磁性粉末100.00質量部あたり0.10〜5.00質量部のカーボンブラックを含む。
本発明によれば、磁気記録再生装置内で安定走行可能な磁気記録媒体を提供することができる。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層を有し、非磁性層上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体であって、磁性層は、カーボンブラックを更に含み、かつ、走査型電子顕微鏡により得られる磁性層表面の反射電子像において観察されるカーボンブラックの存在状態は、下記条件1および条件2を満たす。
条件1:粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり30個以上
条件2:粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり10個以下
以下、本発明の磁気記録媒体について、更に詳細に説明する。
<磁性層>
(カーボンブラック)
磁性層におけるカーボンブラックの存在状態は、条件1および条件2を満たす。条件1で規定される粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数は、磁性層表面の面積1000μmあたり30個以上である。30個以上とすべき理由に関する本発明者らによる推察は、先に記載した通りである。好ましくは、32個以上である。一方、電磁変換特性の観点からは、磁性層において強磁性粉末の占める割合(充填率)が高いことが好ましく、相対的に非磁性成分であるカーボンブラックの占める割合が低いことが好ましい。また、粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子の中には、条件2で規定される粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子も含まれるため、条件2で規定される粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数を低減することにより、条件1で規定される粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子も低くすることが好ましい。以上の観点から、条件1で規定される粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数は90個以下であることが好ましく、70個以下であることがより好ましい。
一方、条件2により規定される粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数は、磁性層表面の面積1000μmあたり10個以下である。10個以下とすべき理由に関する本発明者らによる推察も、先に記載した通りである。走行安定性の更なる向上の観点から、条件2で規定される粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数は、好ましくは9個以下であり、より好ましくは8個以下であり、更に好ましくは7個以下であり、いっそう好ましくは6個以下であり、よりいっそう好ましくは5個以下であり、もちろん0個であってもよい。
カーボンブラックとしては、条件1および条件2を満たす状態、特に条件1を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させる観点からは、平均一次粒子サイズが20nm以上のものが好ましく、30nm以上のものがより好ましい。また、条件1および条件2を満たす状態、特に条件2を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させる観点からは、カーボンブラックの平均一次粒子サイズは150nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。なおカーボンブラックの平均一次粒子サイズとは、後述する方法により求められる平均粒子サイズである。ただし、例えば後述する手段の1つ以上を採用することにより、上記範囲外の平均一次粒子サイズを有するカーボンブラックを用いて条件1および条件2を実現することも可能である。したがって、磁性層に含まれるカーボンブラックの平均一次粒子サイズは、上記範囲に限定されるものではない。
磁性層におけるカーボンブラック含有量は、条件1および条件2を満たす状態、特に条件1を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させる観点からは、強磁性粉末100.00質量部あたり0.10質量部以上であることが好ましく、0.15質量部以上であることがより好ましい。一方、条件1および条件2を満たす状態、特に条件2を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させる観点からは、磁性におけるカーボンブラック含有量は、強磁性粉末100.00質量部あたり5.00質量部以下であることが好ましく、2.00質量部以下であることがより好ましい。
また、条件1および条件2を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させるための手段としては、磁性層形成用組成物(塗布液)の分散条件の調整、カレンダ処理を行う際の条件(カレンダロールの温度、処理速度、圧力等のカレンダ条件)の調整、磁性層表面の表面処理の実施をはじめとする特開2010−231843号公報段落0022〜0030に記載の各種手段の1つまたは2つ以上の組み合わせも挙げることができる。磁性層表面の表面処理としては、特開2007−287310号公報に記載の方法(走行する磁気記録媒体の表面同士を擦り合わせることにより表面処理を行う方法)を用いることもできる。上記表面処理については、特開2007−287310号公報段落0018〜0062および全図面を参照できる。また、非磁性層や磁性層を厚くするほど、上記の粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数および粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数は少なくなる傾向がある。これは、非磁性層や磁性層が厚いほど、磁気記録媒体の製造工程で通常行われるカレンダ処理により、磁性層表面から磁性層内部(非磁性層側)へ向かってカーボンブラックが押し込まれ易くなることが理由と考えられる。したがって、非磁性層や磁性層の厚さを調整することによって、磁性層におけるカーボンブラックの存在状態を、条件1および条件2を満たす状態に制御することもできる。
(塩基性化合物)
磁性層は、カーボンブラック、強磁性粉末および結合剤を含み、他の1つ以上の成分を任意に含むことができる。磁性層に含まれ得る成分の1つとしては、塩基性化合物を挙げることができる。塩基性化合物は、一種または二種以上が含まれ得る。先に記載したように、走行安定性低下の原因物質は酸性化合物と推察される。したがって、酸性化合物を中和し得る成分である塩基性化合物を含むことは、走行安定性の更なる向上の点から好ましいと、本発明者らは推察している。塩基性化合物としては、先に記載したpKbを有するものであれば特に限定されるものではない。好ましい塩基性化合物の一例としては、アミンを挙げることができる。アミンとしては、モノアミン、ジアミン、トリアミン、一級アミン、二級アミン、三級アミン、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミンのいずれであってもよい。例えば、トリオクチルアミン、トリエチルアミン、DBEDA(N,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン)、TBDETA(テトラブチルジエチレントリアミン)、PMDETA(ペンタメチルジエチレントリアミン)、TMEEA(トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン)、1,8−ジアビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン、3−ジメチルアミノプロパノール、N−エチルジイソプロピルアミン、トリドデシルアミン、トリヘプチルアミン、トリイソプロパノール、トリヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、トリプロピルアミン、ステアリルジエタノールアミン、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、N,N,N”,N”−テトライソプロピルジエチレントリアミン、トリアミルアミン等の各種有機アミンが挙げられる。有機アミンとしては、二級ジアミン、三級モノアミン、脂肪族アミン、脂環式アミンが好ましく、脂肪族二級ジアミン、脂肪族三級モノアミン、脂環式三級アミンがより好ましい。また、磁性層形成用組成物(塗布液)におけるカーボンブラックの分散性を高めることにより条件1および条件2、特に条件2を実現する観点からは、アミンとして有機三級アミンを使用することが好ましい。好ましい有機三級アミンとしては、脂肪族三級モノアミンおよび脂環式三級アミンを挙げることができる。それらの詳細については、特開2013−49832号公報段落0013〜0018および同公報の実施例を参照できる。なお特開2013−49832号公報は、カーボンブラックの分散性向上のための成分として同公報記載の有機三級アミンを開示するものであり、本発明者らが見出したように走行安定性向上の観点からアミンの使用が好ましいことを示唆するものではない。
上記アミンとしては、より好ましくはトリアルキルアミンである。トリアルキルアミンが有するアルキル基は、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基である。トリアルキルアミンが有する3つのアルキル基は、同一であっても異なっていてもよい。アルキル基の詳細については、特開2013−49832号公報段落0015〜0016を参照できる。トリアルキルアミンとしては、トリオクチルアミンが特に好ましい。トリオクチルアミンは、揮発性が低いアミンであるため、磁性層において酸性化合物の中和やカーボンブラックの分散性向上に有効に寄与し得ると考えられる。
磁性層、または磁性層形成用組成物における塩基性化合物含有量は、カーボンブラック100.00質量部に対して、好ましくは1.00〜50.00質量部の範囲であり、より好ましくは1.00〜20.00質量部の範囲である。
(酸性化合物)
先に記載したように、本発明者らによる推察であるが、走行安定性の低下を引き起こす成分は酸性化合物と考えられる。酸性化合物は、一態様では磁性層に含まれ、他の一態様では非磁性層に含まれ、更に他の一態様では、磁性層および非磁性層に含まれる。例えば、非磁性層を酸性化合物を含む非磁性層形成用組成物を用いて形成し、磁性層を酸性化合物を含まない磁性層形成用組成物を用いて形成した後、非磁性層から磁性層への移行により酸性化合物が磁性層に含まれる態様も、本発明に包含される。酸性化合物は、一種または二種以上が、磁性層、非磁性層、または磁性層および非磁性層に含まれ得る。
酸性化合物の酸解離定数pKaについては、先に記載した通りである。酸性化合物としては、強磁性粉末や非磁性粉末の分散剤として用いられる各種化合物を挙げることができる。酸性化合物は、一種または二種以上が含まれ得る。そのような酸性化合物としては、例えばリン系化合物を挙げることができ、より具体的にはホスホン酸系化合物を挙げることができる。ホスホン酸系化合物において、先に示したホスホン酸構造と結合する構造としては、芳香族基、アルキル基等を挙げることができる。ホスホン酸系化合物の具体例としては、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、フェネチルホスホン酸、α−メチルベンジルホスホン酸、1−メチル−1−フェネチルホスホン酸、ジフェニルメチルホスホン酸、ビフェニルホスホン酸、ベンジルフェニルホスホン酸、α−クミルホスホン酸、トルイルホスホン酸、キシリルホスホン酸、エチルフェニルホスホン酸、クメニルホスホン酸、プロピルフェニルホスホン酸、ブチルフェニルホスホン酸、ヘプチルフェニルホスホン酸、オクチルフェニルホスホン酸、ノニルフェニルホスホン酸等の芳香族環含有有機ホスホン酸およびそれらのアルカリ金属塩、オクチルホスホン酸、2−エチルヘキシルホスホン酸、イソオクチルホスホン酸、イソノニルホスホン酸、イソデシルホスホン酸、イソウンデシルホスホン酸、イソドデシルホスホン酸、イソヘキサデシルホスホン酸、イソオクタデシルホスホン酸、イソエイコシルホスホン酸等のアルキルホスホン酸およびそれらのアルカリ金属塩、等を挙げることができる。磁性層、または磁性層形成用組成物における酸性化合物の含有量は、非磁性粉末100.00質量部に対して、例えば0.10〜50.00質量部の範囲であり、好ましくは0.50〜10.00質量部の範囲である。
(強磁性粉末)
磁性層に含まれる強磁性粉末としては、記録密度向上の観点からは、平均粒子サイズが50nm以下のものが好ましい。より好ましくは40nm以下、更に好ましくは30nm以下である。一方、磁化の安定性の観点からは、平均粒子サイズは10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましい。先に記載した条件1を満たす状態で磁性層にカーボンブラックを存在させる観点からは、磁性層形成用組成物の調製時、強磁性粉末はカーボンブラックと別分散した後に混合することが好ましい。また、後述するように磁性層が研磨剤を含む態様では、強磁性粉末、カーボンブラックおよび研磨剤を別分散した後に混合することが好ましい。
本発明における強磁性粉末等の各種粉末の平均粒子サイズは、透過型電子顕微鏡を用いて、以下の方法により測定する値とする。先に記載したカーボンブラックの平均一次粒子サイズも、以下の方法により測定する値とする。
平均粒子サイズを求める粉末を、透過型電子顕微鏡を用いて撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントして粉末を構成する粒子の写真を得る。粒子写真から目的の粒子を選びデジタイザーで粒子の輪郭をトレースし粒子(一次粒子)のサイズを測定する。先に記載した通り、一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。
以上の測定を、無作為に抽出した500個の粒子について行う。こうして得られた500個の粒子の粒子サイズの算術平均を、粉末の平均粒子サイズとする。上記透過型電子顕微鏡としては、例えば日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を用いることができる。また、粒子サイズの測定は、公知の画像解析ソフト、例えばカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を用いて行うことができる。
本発明において粉末についての平均粒子サイズとは、上記方法により求められる平均粒子サイズをいうものとする。後述の実施例に示す平均粒子サイズは、透過型電子顕微鏡として日立製透過型電子顕微鏡H−9000型、画像解析ソフトとしてカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を用いて行った。
なお、平均粒子サイズ測定のために磁性層、非磁性層等の各層から試料粉末を採取する方法としては、例えば特開2011−048878号公報の段落0015に記載の方法を採用することができる。
なお、本発明において、粉末を構成する粒子のサイズ(以下、「粒子サイズ」と言う)は、上記の粒子写真において観察される粒子の形状が、
(1)針状、紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大きい)等の場合は、粒子を構成する長軸の長さ、即ち長軸長で表され、
(2)板状または柱状(ただし、厚さまたは高さが板面または底面の最大長径より小さい)場合は、その板面または底面の最大長径で表され、
(3)球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状から粒子を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径で表される。円相当径とは、円投影法で求められるものを言う。
したがって、粒子の形状が、上記粒子サイズの定義(1)の場合、平均粒子サイズは平均長軸長であり、同定義(2)の場合、平均粒子サイズは平均板径である。同定義(3)の場合、平均粒子サイズは、平均直径(平均粒径、平均粒子径ともいう)である。
上記強磁性粉末の好ましい具体例としては、六方晶フェライト粉末を挙げることができる。六方晶フェライト粉末の詳細については、例えば特開2011−216149号公報の段落0134〜0136を参照できる。
上記強磁性粉末の好ましい具体例としては、強磁性金属粉末を挙げることもできる。強磁性金属粉末の詳細については、例えば特開2011−216149号公報の段落0137〜0141を参照できる。
磁性層における強磁性粉末の含有量(充填率)は、好ましくは50〜90質量%の範囲であり、より好ましくは60〜90質量%の範囲である。上記充填率が高いことは、記録密度向上の観点から好ましい。
(結合剤)
磁性層は、強磁性粉末とともに結合剤を含む。結合剤としては、塗布型磁気記録媒体の結合剤として通常用いられている各種の樹脂を、何ら制限なく用いることができる。例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどを共重合したアクリル樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルキラール樹脂などから単独または複数の樹脂を混合して用いることができる。これらの中で好ましいものはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、塩化ビニル樹脂、より好ましいものは、ポリウレタン樹脂および塩化ビニル樹脂である。これらの樹脂は、後述する非磁性層においても結合剤として使用することができる。
以上の結合剤については、特開2010−24113号公報段落0028〜0031を参照できる。結合剤含有量は、強磁性粉末100.00質量部に対して、例えば5.00〜50.00質量部の範囲、好ましくは10.00〜30.00質量部の範囲とすることができる。
(磁性層に添加可能な成分)
磁性層には、以上記載した成分に加えて、公知の添加剤の一種または二種以上を組み合わせて任意の量で含有させてもよい。また、磁性層形成のために、公知の硬化剤(架橋剤)を用いてもよい。硬化剤の使用は、磁性層の強度を高めるために好ましい。架橋反応性等の観点から、硬化剤としてはポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートの詳細については、特開2011−216149号公報段落0124〜0125を参照できる。非性層における硬化剤含有量は、結合剤100.00質量部に対して例えば0〜80.00質量部、磁性層の強度向上の観点からは、好ましくは50.00〜80.00質量部である。
また、磁性層に研磨剤を添加することは、走行時にヘッド付着物を除去することにより走行耐久性を維持するために好ましい。研磨剤としては、アルミナ(Al)、炭化珪素、ボロンカーバイド(BC)、SiO、TiC、酸化クロム(Cr)、酸化セリウム、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化鉄、ダイヤモンド粉末を挙げることができ、中でもアルミナおよび炭化珪素が好ましく、アルミナがより好ましく、α−アルミナが更に好ましい。これら研磨剤は、針状、球状、サイコロ状等のいずれの形状でもよいが、形状の一部に角を有するものが研磨性が高く好ましい。研磨剤の平均粒子サイズについては、BET法によって測定される比表面積(SBET)として、好ましくはS14m/g以上、より好ましくは16m/g以上、さらに好ましくは18m/g以上である。また、研磨剤のSBETは、ヘッド摩耗抑制の観点からは、好ましくは40m/g以下である。磁性層における研磨剤含有量は、強磁性粉末100.00質量部あたり1.00〜20.00質量部とすることが好ましく、2.00〜15.00質量部とすることが更に好ましい。先に記載した条件1を満たす状態でカーボンブラックを磁性層に存在させる観点からは、磁性層形成用組成物の調製時、研磨剤はカーボンブラックと別分散した後に混合することが好ましく、研磨剤、カーボンブラックおよび強磁性粉末をそれぞれ別分散した後に混合することがより好ましい。
磁性層には、必要に応じて、分散効果、潤滑効果、帯電防止効果、可塑効果などをもつ添加剤を一種または二種以上組み合わせて任意の量で使用することができる。そのような添加剤については、例えば、特開2009−054270号公報段落0049〜0050を参照できる。
<非磁性層>
(非磁性粉末)
非磁性層に含まれる非磁性粉末は、無機物質でも有機物質でもよい。また、カーボンブラックも使用できる。無機物質としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物などが挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。その詳細については、特開2010−24113号公報段落0035〜0041を参照できる。非磁性層における非磁性粉末の含有量は、好ましくは50〜90質量%の範囲であり、より好ましくは60〜90質量%の範囲である。
非磁性層の結合剤、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶媒、分散方法その他は、磁性層のそれが適用できる。特に、結合剤量、種類、添加剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用できる。
(結合剤)
非磁性層に含まれる結合剤については、先に磁性層に含まれる結合剤について記載した通りである。非磁性層における結合剤含有量は、非磁性粉末100.00質量部に対して、例えば5.00〜50.00質量部の範囲、好ましくは10.00〜30.00質量部の範囲とすることができる。
(非磁性層に添加可能な成分)
非磁性層には、以上記載した成分に加えて、公知の添加剤の一種または二種以上を組み合わせて任意の量で含有させてもよい。先に記載した酸性化合物は、好ましい一態様では、非磁性粉末の分散性向上の観点から、非磁性層に含まれる。非磁性層、または非磁性層形成用組成物における酸性化合物の含有量は、非磁性粉末100.00質量部に対して、例えば0.10〜50.00質量部の範囲であり、好ましくは0.10〜10.00質量部の範囲である。
また、非磁性層形成のために、公知の硬化剤(架橋剤)を用いてもよい。硬化剤の詳細は、先に磁性層について記載した通りである。非磁性層における硬化剤含有量は、結合剤100.00質量部に対して例えば0〜80.00質量部、非磁性層の強度向上の観点からは、好ましくは50.00〜80.00質量部である。
なお、本発明における磁気記録媒体の非磁性層には、非磁性粉末とともに、例えば不純物として、または意図的に、少量の強磁性粉末を含む実質的に非磁性な層も包含されるものとする。ここで実質的に非磁性な層とは、この層の残留磁束密度が10mT以下であるか、保磁力が7.96kA/m(100Oe)以下であるか、または、残留磁束密度が10mT以下であり、かつ保磁力が7.96kA/m(100Oe)以下である層をいうものとする。非磁性層は、残留磁束密度および保磁力を持たないことが好ましい。
(非磁性支持体)
非磁性支持体としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のフィルムが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。
これらの支持体はあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理などを行ってもよい。
<層構成>
磁気記録媒体の厚さ構成は、非磁性支持体の厚さが、好ましくは3.00〜80.00μm、より好ましくは3.00〜50.00μm、特に好ましくは3.00〜10.00μmである。
磁性層の厚さは、用いる磁気ヘッドの飽和磁化量やヘッドギャップ長、記録信号の帯域により最適化されるものであるが、高密度記録化のためには0.01〜0.10μmであることが好ましく、0.02〜0.09μmであることがより好ましい。磁性層は少なくとも一層あればよく、磁性層を異なる磁気特性を有する2層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁性層に関する構成が適用できる。
非磁性層の厚さは、例えば0.05〜2.00μmであり、0.07〜1.00μmであることが好ましく、0.10〜0.50μmであることが更に好ましい。
<バックコート層>
非磁性支持体の磁性層を有する面とは反対の面にバックコート層を設けることもできる。バックコート層には、カーボンブラックと無機粉末が含有されていることが好ましい。バックコート層形成のための結合剤、各種添加剤は、磁性層や非磁性層の処方を適用することができる。バックコート層の厚さは、0.90μm以下であることが好ましく、0.10〜0.70μmであることが更に好ましい。
<磁気記録媒体の製造工程>
以下、磁気記録媒体の製造工程について、更に詳細に説明する。
(磁性層形成用組成物)
磁性層形成用組成物(塗布液)は、先に説明した各種成分とともに、通常、溶媒を含む。溶媒としては、一般に塗布型磁気記録媒体製造のために使用される有機溶媒を挙げることができる。具体的には、任意の比率でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサノールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、酢酸グリコール等のエステル類、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなどのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等を使用することができる。また、カーボンブラックを含む非磁性層において、なお先に記載した好ましい有機三級アミンを、カーボンブラックの分散性を向上し条件1を満たす状態でカーボンブラックを磁性層に存在させることも目的として用いる場合には、磁性層形成用組成物の溶媒としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンおよびエタノールからなる群から選ばれる少なくとも一種の有機溶媒を用いることが好ましい。磁性層形成用組成物における溶媒含有量は、強磁性粉末100.00質量部に対して、例えば100.00〜800.00質量部に範囲であり、好ましくは200.00〜600.00質量部の範囲である。
磁性層形成用組成物、および非磁性層等の各層を形成するための組成物を調製する工程は、通常、混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていてもかまわない。強磁性粉末、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラック、各種添加剤、溶媒などすべての原料はどの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。磁性層形成用組成物については、強磁性粉末を含有する分散液(磁性液)、カーボンブラックを含有する分散液(カーボンブラック液)、研磨剤を含有する分散液(研磨剤液)をそれぞれ別分散して調製した後、同時または順次混合し磁性層形成用組成物を調製することが好ましい。潤滑剤、硬化剤、溶媒の一部または全部を、磁性液、カーボンブラック液および研磨剤液を混合した混合液に添加してもよい。先に記載した塩基性化合物を磁性層形成用組成物の成分として用いる場合、塩基性化合物はいずれの段階で添加してもよい。一態様では、カーボンブラック液の成分として添加することができる。ただし、磁性液、カーボンブラック液および研磨剤液を混合した後に添加することも、好ましい。その他、各層形成用組成物の調製については、特開2010−231843号公報段落0065を参照できる。
(非磁性層形成用組成物)
非磁性層は、非磁性層形成用組成物(塗布液)を、非磁性支持体表面に、例えば直接塗布することにより、形成することができる。非磁性層形成用組成物は、先に説明した各種成分とともに、通常、溶媒を含む。溶媒については、上述の通りである。その他、非磁性層形成用組成物の調製の詳細については、磁性層形成用組成物に関する上述の記載を参照できる。なおバックコート層形成用組成物(塗布液)の調製の詳細についても、磁性層形成用組成物に関する上述の記載を参照できる。
(塗布工程)
磁性層は、磁性層形成用組成物を、非磁性層形成用組成物と逐次または同時に重層塗布することにより形成することができる。各層形成のための塗布の詳細については、特開2010−231843号公報段落0066を参照できる。
(その他工程)
磁気記録媒体製造のためのその他の各種工程については、特開2010−231843号公報段落0067〜0070を参照できる。また、磁性層表面の表面処理については、先に記載した通り、特開2007−287310号公報も参照できる。
以上記載した本発明の磁気記録媒体は、優れた走行安定性、より詳しくは優れた直進安定性を示すことができる。本発明の磁気記録媒体は、好ましくは磁気テープである。磁気記録再生装置(ドライブ)において磁気記録媒体が安定走行可能であることは、幅方向(テープ長手方向と直交する方向)の記録密度向上の観点から好ましい。例えば、本発明の磁気記録媒体は、記録トラック幅が1.00〜10.00μmに狭小化された磁気記録再生装置において、好適に使用され得るものである。また、再生トラック幅(再生ヘッドのトラック幅)は、狭トラック幅で記録された情報の再生時のドロップアウト低減の観点からは、0.25〜4.00μmの範囲であることが好ましい。また、磁性層表面において、再生トラック幅の半分程度以上の粒子サイズのカーボンブラック粒子が多数存在することは、エラーレート上昇の原因となり得ると、本発明者らは考えている。したがって、例えば再生トラック幅が0.50μm程度(例えば0.40〜0.60μm程度)のトラック幅の再生ヘッドを用いる磁気記録再生装置において、磁気記録媒体が条件2を満たすことは、エラーレート低減に寄与すると、本発明者らは推察している。なお、本発明の磁気記録媒体の適用が好適な記録再生システムについては、特開2010−231843号公報段落0072〜0073も参照できる。
以下に、本発明を実施例に基づき説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。なお、以下に記載の「部」の表示は、「質量部」を示す。
<化合物のpKa、pKbの測定>
下記表1に示す化合物のpKaまたはpKbを、先に記載した方法により測定した。測定溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)と水との混合溶媒(体積比THF:水=6:4)を用いた。測定試料としては、下記磁性層形成用組成物または非磁性層形成用組成物に添加するために準備した化合物の一部を採取して用いた。
[実施例1]
1.各層形成用組成物の処方
各層形成用組成物の処方を、下記表2〜4に示す。
2.各層形成用組成物の調製
(1)磁性層形成用組成物の調製
上記磁性液をオープン型ニーダーにより混練・希釈処理後、横型ビーズミル分散機により、粒径0.1mmのジルコニア(ZrO)ビーズ(以下、「Zrビーズ」と記載する)を用い、ビーズ充填率80体積%、ローター先端周速10m/秒で、1パス滞留時間を2分とし、30パスの分散処理を行った。
研磨剤液は、アルミナ:スルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン樹脂(東洋紡製UR−4800):シロクヘキサノン=60:6:230(質量比)の混合物として調製した後、粒径0.3mmのZrビーズとともに横型ビーズミル分散機に入れ、ビーズ体積/(研磨剤液体積+ビーズ体積)が80%になるように調整し、120分間ビーズミル分散処理を行い、処理後の液を取り出し、フロー式の超音波分散濾過装置を用いて、超音波分散濾過処理を施した。
カーボンブラック液は、以下の処理方法により調製した。攪拌機付きバッチ型超音波分散装置にて、攪拌回転数1500rpmで、6時間超音波処理して液化処理した。液化したカーボンブラック液を横型ビーズミル分散機により、粒径0.5mmのZrビーズを用い、ビーズ充填率80体積%、ローター先端周速10m/秒で、1パス滞留時間を2分とし、6パスの分散処理を行った。その液をディゾルバー攪拌機で周速10m/秒で30分攪拌後、フロー式超音波分散機にて流量3kg/分で、3パス処理した。
磁性液、カーボンブラック液および研磨剤液と、その他の成分としての潤滑剤、硬化剤および仕上げ添加溶媒をディゾルバー攪拌機に導入し、周速10m/秒で30分間攪拌した後、フロー式超音波分散機により流量7.5kg/分で3パス処理した後に、孔径1μmのフィルタで濾過して磁性層形成用組成物を調製した。
(2)非磁性層形成用組成物の調製
潤滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸ブチル)およびポリイソシアネートを除く、表3に示す成分をオープン型ニーダーにより混練・希釈処理した後、横型ビーズミル分散機により分散処理を実施した。その後、潤滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸ブチル)およびポリイソシアネートを添加して、ディゾルバー攪拌機にて攪拌・混合処理を施して非磁性層形成用組成物を調製した。
(3)バックコート層形成用組成物の調製
ポリイソシアネートを除く、表4に示す成分をディゾルバー攪拌機に導入し、周速10m/秒で30分間攪拌した後、横型ビーズミル分散機により分散処理を実施した。その後、ポリイソシアネートを添加して、ディゾルバー攪拌機にて攪拌・混合処理を施し、バックコート層形成用組成物を調製した。
3.磁気テープの作製
厚さ6.00μmのポリエチレンナフタレート支持体上に、乾燥後の厚さが0.10μmになるように非磁性層形成用組成物を塗布し乾燥させた後、バックコート層形成用組成物を、支持体の反対面に乾燥後の厚さが0.50μmになるように塗布し乾燥させた。一度巻取りロールに巻き取った支持体を、温度70℃の環境下で36時間熱処理を行った。熱処理後の非磁性層上に、乾燥後の厚さが0.07μmになるように磁性層形成用組成物を塗布し乾燥させた。その後、金属ロールのみから構成されるカレンダで速度40m/min、線圧300kg/cm(294kN/m)、カレンダロールの温度100℃で表面平滑化処理を行った。その後、温度70℃の環境下で36時間熱処理を行った。熱処理後、1/2インチ幅にスリットを行った。
続いて、特開2007−287310号公報に開示されている磁性層同士を擦り合わせる表面処理(同公報の図1および図2に示されている態様)を行った。ラインスピード400m/分、移動ローラーの径10mm、処理環境の温度23℃、相対湿度50%で表面処理を行って磁気記録媒体(磁気テープ)を得た。こうして得られた磁気記録媒体は、下記の評価方法によりその特性を評価した。
4.磁性層表面のカーボンブラック存在状態の評価(条件1、2の評価)
走査型電子顕微鏡(SEM;日立製作所FE−SEM S4800)を用いて、先に記載の方法により磁性層表面のカーボンブラック粒子数を測定した。カーボンブラック粒子数は、条件1、2に規定される粒子サイズのものに加えて、粒子サイズ100nm以上、300nm以上のカーボンブラック粒子数も測定した。
反射電子像の測定モードは、BSE(BackScattered Electron)モード LA50とした。カーボンブラック粒子の判定および2値化処理は、以下の方法により行った。
A.カーボンブラック粒子の判定
エネルギー分散型X線分光分析装置(堀場製作所製EMAX)を用いて以下の手順により実施した。
(1)SEMにより取得した反射電子像の画像データにおいて、黒色粒子として確認される粒子を目視で判別する。
(2)上記(1)と同じ画像データが表示されているSEM画面において、上記(1)で黒色粒子として確認された粒子にポイントを合わせる(倍率:20000倍)。
(3)SEMのポイント&IDモードで構成元素を検出する。その際、黒色粒子外の領域も同時に検出しておき、炭素元素の検出比率が外領域よりも2倍以上大きければカーボンブラック粒子と判断する。
(4)上記(1)〜(3)の手順を、取得した反射電子像10画像において、それぞれ実施する。
B.2値化処理
画像解析ソフトとして三谷商事株式会社製WinROOFを用いて、以下の手順により実施した。
(1)上記A.で取得した反射電子像の画像データを、画像解析ソフトWinROOFにドラッグおよびドロップする。
(2)画像上、倍率およびスケールが表示されている部分を除き、実サイズ(実寸)として縦10μm×横10μmの領域を、解析領域として選択する。
(3)解析領域を2値化処理し2値化画像を得る。具体的には、全256階調のうち下限値として0諧調、上限値として50諧調を選択し、これら2つの閾値による2値化を実行する。
(4)2値化画像から、上記A.においてカーボンブラック粒子と判定されなかった粒子を除去した修正2値化画像を得る。
(5)修正2値化画像について画像解析ソフトWinROOFにおいて、計測→濃度特徴→画素数、を実行する。これによりカーボンブラック粒子と判定された各粒子の面積が求められる。求められた各粒子の面積を円近似し、近似により得られた円の直径を粒子サイズとする。
(6)解析領域(10μm×10μm)に含まれる粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数、粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数、粒子サイズ100nm以上のカーボンブラック粒子数、300nm以上のカーボンブラック粒子数を求める。
(7)上記(1)〜(6)の手順を、磁性層表面において位置を変えてSEMにより取得した反射電子像10画像について実施する。
5.走行安定性(直進安定性)の評価
磁気テープをリールテスターで走行させデジタルストレージオシロスコープにて磁気テープからのサーボ信号を取得して解析することにより、磁気テープの上下動に対してヒューレット・パッカード製のLTO(登録商標)G6(Linear Tape−Open Generation 6)ドライブにおいて磁気記録再生ヘッドが追従できなかった量を求めた。上記方法で測定されるPES(Position Error Signal;位置誤差信号)は走行安定性(直進安定性)に影響を受ける値であり、値が小さいほど走行安定性(直進安定性)が良好であることを意味する。PESの値が100nm以下であれば、記録トラック幅が狭小化された磁気記録再生装置、例えば記録トラック幅が1.00〜10.00μmに狭小化された磁気記録再生装置において、良好なSNRを得ることができると判定することができる。
[実施例2]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液について、超音波分散処理時間を12時間とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[実施例3]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液について、超音波分散処理時間を3時間とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[実施例4]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ80nm):0.50部、N,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン:0.05部、シクロヘキサノン:4.50部とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[実施例5]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ40nm):0.50部、シクロヘキサノン:4.50部とし、処理方法を、以下のように変更した点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
(カーボンブラック液の処理方法)
攪拌機付きバッチ型超音波分散装置にて、攪拌回転数1500rpmで、6時間超音波処理して液化処理した。液化したカーボンブラック液を横型ビーズミル分散機により、粒径0.1mmのZrビーズを用い、ビーズ充填率80%、ローター先端周速10m/秒で、1パス滞留時間を2分とし、12パスの分散処理を行った。その液をディゾルバー攪拌機で周速10m/秒で30分攪拌後、フロー式超音波分散機にて流量3kg/分で、6パス処理した。
[実施例6]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ40nm):0.50部、シクロヘキサノン:4.50部とし、さらに、磁性層形成用組成物の潤滑剤・硬化剤液の組成を、ステアリン酸:2.00部、ステアリン酸アミド:0.30部、ステアリン酸ブチル:6.00部、メチルエチルケトン:110.00部、シクロヘキサノン:110.00部、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製コロネートL):3.00部、トリオクチルアミン(花王製ファーミンT08):0.05部とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[実施例7]
非磁性層形成用組成物を、前述のポリエチレンナフタレート支持体上に、乾燥後の厚さが0.40μmになるように塗布し乾燥させた点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[実施例8]
非磁性層形成用組成物を、前述のポリエチレンナフタレート支持体上に、乾燥後の厚さが0.70μmになるように塗布し乾燥させた点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[比較例1]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ80nm):0.50部、シクロヘキサノン:4.50部とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[比較例2]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ80nm):0.50部、フェニルホスホン酸:0.05部、シクロヘキサノン:4.50部とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
[比較例3]
実施例1における磁性層形成用組成物のカーボンブラック液の組成を、カーボンブラック(平均一次粒子サイズ300nm):0.50部、シクロヘキサノン:4.50部とした点以外は、実施例1と同様の方法で磁気記録媒体を作製した。
実施例2〜8、比較例1〜3についても、実施例1の項目4、5と同様に評価を行った。
以上の結果を、下記表5に示す。
評価結果
表5に示す結果から、実施例1〜8は、条件1および条件2をともに満たすこと、ならびにPESの値が比較例よりも小さく、比較例と比べて走行安定性(直進安定性)に優れることが確認できる。
なお表5中の項目(3)に示す結果では、磁性層表面におけるカーボンブラック粒子として、粒子サイズ140nm以上(条件1)、220nm以上(条件2)のものの個数とPESの評価結果には良好な相関が確認できる。
以上の結果により、本発明によれば、走行安定性(直進安定性)に優れる磁気記録媒体の提供が可能であることが示された。
本発明は、データバックアップテープ等の高密度記録用磁気記録媒体の製造分野において有用である。

Claims (13)

  1. 非磁性支持体上に非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層を有し、該非磁性層上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体であって、
    前記非磁性支持体の前記非磁性層および前記磁性層を有する面とは反対の面にバックコート層を有し、
    前記磁性層は、カーボンブラックを更に含み、かつ、
    走査型電子顕微鏡により得られる前記磁性層表面の反射電子像において観察されるカーボンブラックの存在状態が、下記条件1および条件2を満たす磁気記録媒体;
    条件1:粒子サイズ140nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり30個以上90個以下、
    条件2:粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり10個以下。
  2. 条件2で規定される粒子サイズ220nm以上のカーボンブラック粒子数が、面積1000μmあたり1個以上10個以下である請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 磁性層および非磁性層の少なくとも一方に、酸性化合物を更に含む請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記酸性化合物は、酸解離定数pKaが6.00以下の酸性化合物である請求項3に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記酸性化合物は、リン系化合物である請求項3または4に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記酸性化合物は、ホスホン酸系化合物である請求項3〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 磁性層および非磁性層の少なくとも一方に、塩基性化合物を更に含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  8. 前記塩基性化合物を、少なくとも磁性層に含む請求項7に記載の磁気記録媒体。
  9. 前記塩基性化合物はアミンである請求項7または8に記載の磁気記録媒体。
  10. 前記アミンは、有機三級アミンおよび有機二級アミンからなる群から選択される請求項9に記載の磁気記録媒体。
  11. 前記アミンは、トリアルキルアミンである請求項9または10に記載の磁気記録媒体。
  12. 前記カーボンブラックの平均一次粒子サイズは20〜150nmの範囲である請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  13. 前記磁性層は、強磁性粉末100.00質量部あたり0.10〜5.00質量部のカーボンブラックを含む請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
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