JP6399396B2 - 気体通路の通気量変更具 - Google Patents
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Description
これ等は、作動に、人力や動力、加圧力、等、外力の助けが必要である。
自然発散のものは、単に、液体を外部に滴下して液成分を発散・拡散するものや、内部の液体と外気の間に毛細管現象を利用した吸上げ筒軸体や、平板面な海綿様の蒸発皿を介して、液成分を外部に発散していた。
これ等、自然力利用のものは、人力や別の動力は不要だが、安定した性能を発揮するのが難しかった。
まず、請求項1の発明は、内周部に部分的な突起から成る雌ネジ(3)を設けたスリーブ筒体(8)の該雌ネジ(3)部分に噛み合って、上下移動可能に連続する螺旋状の羽根から成る雄ネジ(4)を外周部に設けた伸縮移動の内部軸(12)であって、この内部軸(12)の軸外径(12a)と雄ネジ(4)上下面間とスリーブ筒体(8)の内径面(8a)との間に、入口側の内気(15a)を出口側大気中に案内する螺旋連続状の空間部である案内通路(6)と、この案内通路(6)終端近傍に上下一対の斜面から成り案内通路を開・閉鎖する通気閉鎖部(7)を設けると共に、雌ネジ(3)と雄ネジ(4)の関係を、通気閉鎖部(7)を開方向に動かすに伴い出口側への案内通路(6)の有効通路長又は有効容積量を変化させることを特徴とした気体通路の通気量変更具(H)であって、この構成としたことにより、大小適当な液体容器に設けた開口取付穴に、この気体通路の通気量変更具(H)の脚筒(23)部やスリーブ筒体(8)部を差し込むと、即座に液体容器の一部に、容器内成分の発散装置を取付け得ることができる。
「(イ)両者の間隙間隔(T)の変更による寸法変更。」
「(ロ)雄ネジ(4)である螺旋羽根(13)のピッチ(P)の寸法変更。」
「(ハ)内部軸(12)をテーパー状として等外径螺旋羽根(13b)として、軸方向の少量移動で、液成分発散を大容量変化させる。」
と、雄ネジ(4)側の部材のみを変更することで、案内通路(6)の長さや断面容積を変え、さらに、螺旋羽根(13)の外径面(13a)と、雌ネジ(3)を設けたスリーブ筒体(8)の内径面(8a)との両者間隙を、微細間隙(17)として気体が自由に通過できなくしているので、収納ケース(1)内からケース外部に発散する液成分の発散気体は、必ず、通気量変更具(H)である案内通路(6)を通過するので、案内通路(6)の雄ネジ(4)側の部材を各種に取替えるだけで、大幅な通気量の変更と、変更後の精密な制御、または速い可変操作が、この部分で簡単・容易に調整できる。
他に、収納ケースとして、図示はしていないが、トイレ用の芳香剤・消臭剤として1L(リットル、以下同じ。)程度の小収納ケースから、ビル室内清掃用業者の、芳香剤・消臭剤として4Lから18L程度の中収納ケースや、第4実施例で示す、屋外の田畑・山林等で使用の消毒や害獣忌避剤容器としての、100Lから200L程度の大容量収納ケースが考えられる。形状は、丸型・角型・楕円型等、何でも良い。
従来、容器内に収納する芳香剤・消臭剤・害獣忌避剤、等は、所定の容器で使用するものが多く、小収納ケースから中・大容量までのケースに亘って共に使用できる、液剤成分発散装置は見かけなかった。
この収納ケース(1)は、前述したように、100ccから200cc程度の小容量の容器とした、自動車の車内に積載の香気ケースとしている。
自動車の車室内のように、気候により室温が零度以下から摂氏70度以上にと変化が激しいものは、液体の収納ケース(1)の内気とケース外の外気をつなぐ連通路が所定の太さのままであると、温度が低い場合は内外の香気連通が少なく、温度が高くなると内外の香気連通量が増えてしまう。
本願発明は、内外気の連通路である案内通路(6)の香気通過量を変更する通気量変更具(H)に関し、小収納ケースから中・大容量までのケースに亘って共に使用できる、液剤成分発散装置を提供しようとする物である。
通気量変更具(H)は、その主要部を熱可塑性や熱硬化性樹脂であるプラスチック系の合成樹脂材を使用しており、収納ケース(1)の上面に突設した取付座(18)の取付穴(2)に収納されている。
スリーブ筒体(8)は、図4の分解図や図3で示すように、円筒状の内径面(8a)に部分的に(円周を3等配した位置に設けた、1点または2点の突起から成る。)設けた雌ネジ(3)(3)と上端縁で鍔状に筒体外方に広がる鍔部(9)を有する等内径の筒主部と、両者の交点に設けた後述する通気閉鎖部(7)の為の下斜面(7b)、および、中央に開口孔(21)を設けた底板(22)や、その下方に延出の細径の脚筒(23)から成る。
図示しないが、雌ネジ(3)は連続ネジ溝及び1条ネジ・多条ネジにしていても、同効である。
また、内部軸(12)上方部は外径の大きな径大部(20)としており、軸上下方向に設けた中央空間部(19)の上端部を天板(5)付きの握り(11)で閉鎖している。
天板(5)の取り付け前は、内部軸(12)の軸上下方向に設けた中央空間部(19)は、スリーブ筒体(8)の脚筒(23)内まで開放連通している。
径大部(20)の下縁コーナー部には、通気閉鎖部(7)の為の上斜面(7a)を設けている。
この通気量変更具(H)を、大・小、各種の収納ケース(1)・(1)の取付座(18)に取り付けて使用するのである。
図1・図2で示す収納ケース(1)は、前述のように、自動車の車内に積載の小容量香気ケースとしている。
取付座(18)の外周囲には太ネジ山(25)が設けられ、スリーブ筒体(8)の鍔部(9)を共締め状態に、外周囲蓋体(10)内壁に設けた太雌ネジで収納ケース(1)の取付座(18)部に取り付けている。
外周囲蓋体(10)の中央部には太大穴(26)が開口し、この太大穴(26)に雄ネジ(4)側の螺旋羽根(13)を有する内部軸(12)を挿入し、組み付け一体化している。(27)はシール用弾性材の平弾性座金である。
他の図例として、第5実施例の図15で示すように、内部軸(12)の外径を下端側を小径のテーパー軸としたテーパー内部軸(12b)としながら、雄ネジ(4)の外径は、等外径螺旋羽根(13b)のテーパー雄ネジ(4a)とし、スリーブ筒体(8)の内径面(8a)の雌ネジ(3)に所定間隙を介して取付けることで、案内通路の容量を通気入口側の大容量案内通路(6a)から、通気出口側の小容量案内通路(6b)へと変化させている。作用については、後述する。
案内通路(6)の断面積変更は、内部軸(12)側の螺旋羽根(13)や等外径螺旋羽根(13b)への交換で済むので、収納ケース(1)のスリーブ筒体(8)側は変更せずにすみ、基本部材の取り付けが簡単であり、また、変更部材も少量ですみ、変更部材が多いものに比し、取り扱いや操作が楽になる。
図7は、内部軸(12)の外周囲に雄ネジ(4)である螺旋羽根(13)を設けているが、この螺旋羽根(13)上下間の軸壁片側に小穴(29)を開口している。
この小穴(29)は、図例では案内通路(6)の出口側上半部に開口しているが、入口側下半部でも良く、数も1個でも複数個でも良い。
図8は、内部軸(12)の外周囲に雄ネジ(4)である螺旋羽根(13)を設け、この螺旋羽根(13)上下間の軸壁両側に対向状に小穴(29)を、上下全壁に開口している。この小穴(29)は、案内通路(6)の断面積を拡大する増加変更である。
図示しないが雄ネジ(4)は、1条ネジや2条・3条ネジと条数が増えるにつれ、ネジ1回転での突出高さ量が大きくなる。その場合、対応雌ネジ(3)も替えておく。
通気量変更具(H)として、雌ネジ(3)側のスリーブ筒体(8)と、雄ネジ(4)側の螺旋羽根(13)を有する内部軸(12)とする主要部は同じであり、異なっている点を主体に説明する。
図例は、丸型の収納ケース(1)の上面に突設した取付座(18)の縦長の取付穴(2)に、略等外径の脚筒(23)とスリーブ筒体(8)が収納され、スリーブ筒体(8)の鍔部(9)を外周囲蓋体(10)で取付座(18)に締め付け固定している。
脚筒(23)とスリーブ筒体(8)を略等径として、下方の気体通路入口である脚筒(23)の吸入効率を上げた以外は、他の図例と同効である。
これは、通気閉鎖部(7)を開けて少し緩め方向に握り(11)を廻すと、上部の小容量案内通路(6b)が多条ネジの場合と同様に、通路容積の大きな大容量案内通路(6a)へと、同ピッチでネジ移動しても、急激な気体通気量の変更が行なえる。
その開度変化を、図12の全閉状態から、図13の通気量「小」状態、図14の通気量「大」状態へと、図で示す。図15は、2部材取り外し状態を示す。
図16で、通気閉鎖部(7)の閉鎖時状態を、斜視図として示す。
波立防止具(16)は、不織布や海綿体等の液体吸着部材であって、この部材を備えることで、通気入口(14)に直接液体が進入するのを防止している。
図10で示すものは、波立防止具(16)の設置場所を、螺旋羽根(13)内方の中央空間部(19)に配したもので、スリーブ筒体(8)の底板(22)中央の開口孔(21)廻りに上方突設した保持筒(28)内に、不織布や海綿体等の液体吸着部材である液飛散防止体(16a)を挿入保持している。
図1状態の、使用前に通気閉鎖部(7)で閉鎖された香液収納ケースでは、ケース内の香気は外部に発散せず、自動車の車室内では香気発生が生じない。
次に、握り(11)を回転して通気閉鎖部(7)を開操作する図2状態では、脚筒(23)内にある液体(15)や内気(15a)である、香液または香気が揮発し、案内通路(6)最下端の通気入口(14)から香気が進入して案内通路(6)を通り抜け、通気閉鎖部(7)の上下斜面(7a)(7b)間から室内へと矢印(A)の如く拡散する。
また、ネジ条数の組合せを多条に、或いは内部軸をテーパー内部軸(12b)にしておくと、握り(11)の少回転で案内通路(6)の通気量変化が大きくなる。
この操作で、望みの香気発散に達すれば、後は通気閉鎖部(7)の少ない開度調整で香気調和が保たれる。
また、ケース移動時の大きな振動や短時間の転倒時等に、液体(15)が案内通路(6)に流れ込むのを防止している。
これにより、案内通路(6)内壁に、液乾燥残渣物の付着が無く、通気性能が悪化しない。
大・中型容器(1A)の図例では、天井板(1B)または側壁上部など適所に設けた取付座(18)の取付穴(2)に、通気量変更具(H)のスリーブ筒体(8)を挿入し、外周囲蓋体(10)内壁の太雌ネジ部を介し、スリーブ筒体(8)の鍔部(9)を大・中型容器(1A)上部または側方上部に設けた取付座(18)の太ネジ山(25)に固着する。
通気量変更具(H)は、車室内で使用時と同様に最初、環境や雰囲気状態に合わせ、適宜操作しておく。
これにより、近年問題になっている猿・鹿・猪等の迷惑生物に作物を荒らされる恐れが少なくなる。
同様に、芳香利用や害獣忌避だけでなく、放置建物の防カビ剤、家屋消臭剤、家庭用害虫駆除剤の散布や、田畑農作業での防虫、消毒など、長い間隔での少ない調整での使用も可能となり、定置作業に安定使用できる。
収納液体によって、どうしても案内通路(6)に残渣物が付着して汚染する場合、握り(11)部を廻してやると雄ネジ(4)側の内部軸(12)が外れ、また樹脂材であるから、その掃除は水洗いで簡単に行え、安定作業に復帰できる。
1B 天井板 2 取付穴
3 雌ネジ 4 雄ネジ
4a テーパー雄ネジ 5 天板
6 案内通路 6a 大容量案内通路
6b 小容量案内通路 7 通気閉鎖部
7a 上斜面 7b 下斜面
8 スリーブ筒体 8a 内径面
9 鍔部 10 外周囲蓋体
11 握り 12 内部軸
12a 軸外径 12b テーパー内部軸
12c テーパー軸外径 13 螺旋羽根
13a 外径面 13b 等外径螺旋羽根
14 通気入口 15 液体
15a 内気 16 波立防止具
16a 液飛散防止体 17 微細間隙
18 取付座 19 中央空間部
20 径大部 21 開口孔
22 底板 23 脚筒
24 係止環 25 太ネジ山
26 太大穴 27 平弾性座金
28 保持筒 29 小穴
H 通気量変更具 T 間隙間隔
T1 短螺旋 P ピッチ
P1 細螺旋
Claims (2)
- 内周部に部分的な突起から成る雌ネジ(3)を設けたスリーブ筒体(8)の該雌ネジ(3)部分に噛み合って、上下移動可能に連続する螺旋状の羽根から成る雄ネジ(4)を外周部に設けた伸縮移動の内部軸(12)であって、この内部軸(12)の軸外径(12a)と雄ネジ(4)上下面間とスリーブ筒体(8)の内径面(8a)との間に、入口側の内気(15a)を出口側大気中に案内する螺旋連続状の空間部である案内通路(6)と、この案内通路(6)終端近傍に上下一対の斜面から成り案内通路を開・閉鎖する通気閉鎖部(7)を設けると共に、雌ネジ(3)と雄ネジ(4)の関係を、通気閉鎖部(7)を開方向に動かすに伴い出口側への案内通路(6)の有効通路長又は有効容積量を変化させることを特徴とした気体通路の通気量変更具。
- 雌ネジ(3)を設けたスリーブ筒体(8)の内径面(8a)に対し、その内方で雄ネジ(4)である螺旋状の螺旋羽根(13)を外周部に設けた内部軸(12)の軸外径(12a)との間隙間隔(T)の増減変更や、螺旋状に設ける雄ネジ(4)のピッチ(P)の変更や、内部軸(12)の外形をテーパー内部軸(12b)等に変更することで、案内通路(6)の断面積量を変えるものにおいて、前記スリーブ筒体(8)の内径面(8a)に対する、螺旋状の螺旋羽根(13)の外径方向の外径面(13a)又は等外径螺旋羽根(13b)の外径方向の外径面(13a)との間を、気体が自由に通過しない程度の微細間隙(17)とすることを特徴とした気体通路の通気量変更具。
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