JP6398154B2 - 加熱装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
本明細書では、交流電圧の異常によって消費電力が悪化してしまうことを抑制する技術を開示する。
上記加熱装置によると、所定時間内におけるゼロクロスポイントの数が基準数以上である場合は切替部を制御して発熱体への交流電圧の供給を抑制するので、交流電圧の異常によって消費電力が悪化してしまうことを抑制することができる。
トライアックがオンの状態で制御を受け付けなくなってしまうと、発熱体に交流電圧が供給され続けてしまい、発熱体への通電時間が長くなってしまう。それにより消費電力が悪化してしまう。
上記加熱装置によると、トライアックとは別にリレーを設け、交流電圧の絶対値が基準値以下である期間が下限時間未満である場合はリレーを制御して発熱体への交流電圧の供給を抑制するので、トライアックが制御を受け付けなくなってしまっても消費電力が悪化してしまうことを抑制することができる。
上記加熱装置によると、所定時間内におけるゼロクロスポイントの数が基準数以上である場合はリレー、又は、トライアックの少なくとも一方を制御して発熱体への交流電圧の供給を抑制するので、交流電圧の異常によって消費電力が悪化してしまうことを抑制することができる。
上記加熱装置によると、トライアックが制御を受け付けなくなる交流電圧の異常が発生しているか否かを先に判断するので、そのような異常に対してより早く対応することができる。
実施形態1を図1ないし図8によって説明する。
(1)プリンタの全体構成
先ず、図1を参照して、実施形態1に係るプリンタ1の構成について説明する。プリンタ1はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)、K(黒)の4色のトナーを用いて印刷用紙Mなどの被記録媒体にカラー画像を印刷する直接転写タンデム方式のカラーレーザプリンタである。プリンタ1は画像形成装置の一例である。また、トナーは着色剤の一例である。
筐体10は上方に向かって開口する開口13を有する略箱状に形成されており、開口13を開閉する開閉カバー11が連結されている。
用紙収容部20は、印刷用紙Mが積載される用紙トレイ21を有している。
ベルトユニット32は、駆動ローラ33、従動ローラ34、駆動ローラ33と従動ローラ34とに掛け回されている無端状の搬送ベルト35、駆動ローラ33を回転駆動する図示しない駆動モータなどを備えている。
露光部41は、複数のLEDが主走査方向に直線状に配列されたLEDヘッドを有している。露光部41は制御部100(図2参照)から出力された画像信号に従ってそれらのLEDを発光させることにより、感光体ドラム42cの外周面を露光する。
カートリッジフレーム42aはプリンタ1に着脱可能に装着されている。カートリッジフレーム42aには、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)、K(黒)の4色のトナーカートリッジ60(60C、60M、60Y、60K)が着脱可能に装着される。
帯電器42bによって感光体ドラム42cの外周面が帯電された後、露光部41から出射された光によって感光体ドラム42cの外周面が露光されることにより、感光体ドラム42cの外周面に静電潜像が形成される。感光体ドラム42cの外周面に形成された静電潜像はトナーカートリッジ60から供給されるトナーによって現像され、感光体ドラム42cの表面にトナー像が担持される。
定着部50によってトナー像が熱定着された印刷用紙Mは、開閉カバー11によって構成されている排紙トレイ上に排出される。
次に、図2を参照して、プリンタ1の電気的構成について説明する。プリンタ1は、制御部100、搬送部30、画像形成部40、定着部50、原稿センサ70などを備えて構成されている。搬送部30、画像形成部40、及び、原稿センサ70については前述したとおりであるので説明は省略する。
ハロゲンヒータ110は発熱体の一例である。トライアック112とフォトトライアックカプラ111との組み合わせ、及び、リレー113はそれぞれ切替部の一例である。また、ゼロクロス信号生成回路114はゼロクロス信号生成部の一例である。
サーミスタ115はハロゲンヒータ110の温度を検出するセンサである。
次に、図4を参照して、制御部100によるハロゲンヒータ110の温度制御について説明する。
波形A2はゼロクロス信号生成回路114によって生成されるゼロクロス信号の波形である。ゼロクロス信号生成回路114は交流電圧の絶対値が基準値より大きい値から基準値以下に変化するとゼロクロス信号をオンにし、交流電圧の絶対値が基準値以下である値から基準値より大きい値に変化するとゼロクロス信号をオフにする。以降の説明ではゼロクロス信号がオンである期間をゼロクロス信号生成回路114の動作期間という。
波形A4はハロゲンヒータ110がオンである期間、及び、オフである期間を示している。
次に、交流電圧の異常によるハロゲンヒータ110への交流電圧の供給の停止について、二つの例を用いて説明する。
先ず、図5を参照して、交流電圧にノイズが混入している場合について説明する。交流電源ACが商用交流電源である場合、工場などの電気的負荷の影響によって交流電圧にノイズが混入する場合がある。図5において突出している部分130はノイズを示している。
そこで、制御部100は、所定時間当たりに検出したゼロクロスポイントの数が予め設定されている基準数以上であるか否かを判断する。基準数は交流電圧に異常が発生していない場合に所定時間当たりに検出されるべきゼロクロスポイントの数より多い数である。そして、制御部100は、検出したゼロクロスポイントの数が基準数以上である場合にハロゲンヒータ110への交流電圧の供給を停止する。
次に、図6を参照して、交流電圧の波形が矩形波に近い場合について説明する。ここで交流電圧の波形が矩形波に近いとは、ゼロクロス信号生成回路114の動作期間の長さ、すなわちゼロクロス信号がオンである時間が下限時間未満であることをいう。下限時間は例えば0.1ms(ミリ秒)である。つまり、交流電圧の波形が矩形波に近いと電圧が急激に上昇する。このような波形は交流電源ACとして無停電電源装置を用いた場合に生じることがある。
前述したように交流電圧の波形が矩形波に近いと電圧が急激に上昇する。このため、交流電圧の波形が矩形波に近いとトライアック112が制御を受け付けなくなる虞がある。
次に、図7を参照して、制御部100によるハロゲンヒータ110の温度制御処理についてより具体的に説明する。本処理は外部の装置から通信ネットワークを介してプリンタ1が印刷ジョブを受信すると開始される。
S102では、制御部100は搬送部30を制御して印刷用紙の搬送を開始させる。
S104では、制御部100は搬送部30を制御して搬送を停止させる。
次に、図8を参照して、S103で実行される異常判断処理について説明する。
具体的には、制御部100は所定時間当たりに検出したゼロクロスポイントの数が、交流電圧にノイズが混入していなければその所定時間当たりに検出されるべきゼロクロスポイントの数より多いか否かを判断する。そして、制御部100は、所定時間当たりに検出されるべきゼロクロスポイントの数と同じである場合はノイズが混入していないと判断する。一方、所定時間当たりに検出されるべきゼロクロスポイントの数より多い場合は、制御部100はノイズが混入していると判断する。
制御部100は、ノイズが混入していないと判断した場合(S201:No)はS202に進み、ノイズが混入していると判断した場合(S201:Yes)はS203に進む。
制御部100は、最後の原稿の後端が定着部50を通過したと判断した場合(S202:Yes)は本処理を終了してヒータ制御処理に戻り、通過していないと判断した場合(S202:No)はS201に戻って処理を繰り返す。
制御部100は、矩形波に近いと判断した場合(S203:Yes)はS204に進み、矩形波に近くないと判断した場合(S203:No)はS206に進む。S203は第1の異常判断処理の一例である。
S205では、制御部100は印刷用紙の後端が定着部50を通過したか否かを判断し、通過した場合(S205:Yes)は本処理を終了してヒータ制御処理に戻り、通過していない場合(S205:No)は通過するまでS205を繰り返し実行する。
以上説明した実施形態1に係るプリンタ1によると、所定時間当たりに検出したゼロクロスポイントの数が基準数以上である場合は、リレー113、又は、トライアック112の少なくとも一方をオフにすることによってハロゲンヒータ110への交流電圧の供給を停止するので、交流電圧の異常によってハロゲンヒータ110への通電時間が長くなってしまうことを抑制できる。これにより、消費電力が悪化してしまうことを抑制することができる。
上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
Claims (2)
- 交流電源の供給に応じて発熱する発熱体と、
交流電源から前記発熱体への交流電圧の供給と停止とを切り替えるトライアックと、
前記交流電源から前記発熱体への交流電圧の供給と停止とを切り替えるリレーと、
前記交流電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ゼロクロス信号生成部によって生成されたゼロクロス信号に基づいて交流電圧の供給と停止とを前記トライアックに切り替えさせることにより、前記発熱体の温度を制御する温度制御処理と、
前記ゼロクロス信号から所定時間内におけるゼロクロスポイントの数を計数する計数処理と、
前記ゼロクロス信号に基づいて、前記交流電圧に異常が発生していない場合に比べて前記発熱体への通電時間が長くなる可能性がある異常が前記交流電圧に発生しているか否かを判断するために、前記計数処理によって計数されたゼロクロスポイントの数が基準数以上であるか否かを判断する異常判断処理と、
前記計数処理によって計数されたゼロクロスポイントの数が基準数以上である場合に、前記トライアック、及び、前記リレーの少なくとも一方を制御して前記発熱体への交流電圧の供給を抑制する抑制処理と、
を実行し、
前記異常判断処理において、
前記交流電圧の絶対値が基準値以下である期間の長さが下限時間未満である場合に前記異常が発生していると判断する第1の異常判断処理と、
前記第1の異常判断処理によって前記異常が発生していないと判断された場合に、前記計数処理によって計数されたゼロクロスポイントの数が基準数以上であるか否かを判断し、前記基準数以上である場合に前記異常が発生していると判断する第2の異常判断処理と、
を実行し、
前記第1の異常判断処理によって前記異常が発生していると判断された場合は、前記抑制処理において、前記リレーを制御して前記発熱体への交流電圧の供給を抑制し、前記第2の異常判断処理によって前記異常が発生していると判断された場合は、前記抑制処理において、前記リレー、及び、前記トライアックの少なくとも一方を制御して前記発熱体への交流電圧の供給を抑制する、加熱装置。 - 着色剤を用いて被記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像が形成された被記録媒体に前記着色剤を熱定着させる請求項1に記載の加熱装置と、
を備える画像形成装置。
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