JP6395742B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ遊技機等の遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
遊技機の一例として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞したことに基づいて、所定の遊技価値を付与可能としたパチンコ遊技機がある。また、遊技機の他の一例として、メダルやコイン、あるいは、パチンコ遊技機と同様の遊技球といった、遊技媒体を用いて1ゲームに対する所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による表示図柄の可変表示を開始し、導出された表示結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能としたスロットマシンがある。
このような遊技機として、液晶画面の前方側で重なるように可動部材を移動可能としたものがある(例えば特許文献1)。
特開2012−24303号公報
特許文献1に記載された技術では、可動部材の動作に応じて演出画像が表示された後、可動部材が画面の前方側から退避する場合に、遊技興趣を向上させることが困難になるおそれがあった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、画像を表示可能な画像表示手段(例えば画像表示装置5など)と、少なくとも第1位置(例えば退避位置など)と前記画像表示手段の所定領域に重畳する第2位置(例えば進出位置など)とに移動可能な可動部材(例えば可動演出装置173など)を制御する可動制御手段(例えば演出制御用CPU120など)とを備え、前記画像表示手段の表示として、前記第2位置に移動した状態の前記可動部材とは重畳しない位置にて第1表示(例えば進出対応表示など)を行い、前記可動部材が前記第2位置から前記第1位置へと移動する期間と重複する期間において、少なくとも前記所定領域を含む領域に、新たに第2表示(例えば復帰連動表示など)を表示開始し、前記第2表示が表示開始されることに関連して、前記第1表示の表示態様を変化させて表示可能であり、複数種類ある前記第1表示の表示態様と、複数種類ある前記第2表示の表示態様との組合せに応じて、遊技者にとって有利な有利状態に制御される割合が異なる。
このような構成によれば、可動部材の動作と画像表示手段の表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる
(2)上記(1)の遊技機において、前記第1表示と前記第2表示との組合せにより所定演出(例えば発展演出など)を実行し、前記所定演出により、所定状態(例えばスーパーリーチのリーチ演出が実行される状態など)に制御されることを報知してもよい。
このような構成においては、可動部材の動作と画像表示手段の表示とを用いて、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(2)の遊技機では、前記所定状態として、前記有利状態に制御されるか否かを報知するための演出状態に制御されてもよい。
このような構成においては、可動部材の動作と画像表示手段の表示とを用いて、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記第1表示の表示態様と前記第2表示の表示態様には、それぞれ複数種類の表示態様があってもよい(例えば図17(A)を参照)。
このような構成においては、第1表示や第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(4)の遊技機において、前記第1表示の表示態様と前記第2表示の表示態様との組合せに応じて、前記有利状態に制御される割合が異なってもよい(例えば図17(B)を参照)。
このような構成においては、第1表示や第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記第1表示の表示態様には単一種類の表示態様があり、前記第2表示の表示態様には複数種類の表示態様があってもよい。
このような構成においては、第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、前記第2表示は、少なくとも前記第2位置に移動した状態の前記可動部材と重複した位置にて行うようにしてもよい。
このような構成においては、可動部材の動作と画像表示手段の表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、前記第2表示は、前記可動部材が前記第2位置から前記第1位置へと移動を始めたときに開始してもよい。
このような構成においては、可動部材の動作と画像表示手段の表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、前記第1位置は、前記可動部材の原点位置であってもよい(例えば図20(A)を参照)。
このような構成においては、可動部材の動作と画像表示手段の表示とを用いて、遊技興趣を向上させることができる。
(10)上記(1)から(9)のいずれかの遊技機において、前記可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作(例えば図27(B)にて点線矢印(1)で示される原点復帰動作、図27(C)にて点線矢印(1)で示される原点復帰動作、図27(D)にて点線矢印(1)および矢印(2)で示される原点復帰動作など)を行い、前記復帰動作の態様に応じた態様で前記可動部材の初期動作(例えば図27(A)〜(D)にて実線矢印または破線矢印で示される初期動作など)を行うようにしてもよい。
このような構成においては、好適な初期動作を実行できる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 ハズレ時変動パターンの判定例を示す図である。 各種コマンドの設定例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動口入賞時演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時演出の決定例を示す説明図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 リーチ演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 発展演出表示内容の決定例と大当り期待度を示す説明図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 演出実行タイミングを示す説明図である。 演出実行例を示す図である。 変形例における可動演出装置を用いた演出実行例を示す図である。 変形例における可動演出装置などを示す構成図である。 変形例における可動演出装置などを示す構成図である。 変形例における可動演出装置などを示す構成図である。 変形例における初期動作の設定例を示す説明図である。 変形例におけるロングイニシャル動作を示す説明図である。 変形例における初期動作の実行例を示す図である。 変形例における初期動作の実行例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれを識別するための図柄番号が付されていればよい。一例として、「−」の記号を示す特別図柄には図柄番号として「0」が付されている他、複数種類の点灯パターンに対する図柄番号として「1」〜「9」が付されていればよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応して未だ開始されていない可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。このように、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLでは、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示画面における所定縁部の近傍には、演出用可動部材として、図2に示す可動演出装置173が設けられている。一例として、画像表示装置5の表示画面における下縁部となる下辺の近傍にて表示画面を装飾する装飾部材の内部に、可動演出装置173が収容されていればよい。可動演出装置173は、所定のリンク機構を介して、図2に示す可動装置駆動部16に含まれるアクチュエータ(動作用モータ)に連結されていればよい。アクチュエータは可動演出装置173に動力を伝達することにより、可動演出装置173を退避位置(第1位置)と進出位置(第2位置)との間で移動可能にする。なお、可動演出装置173は、退避位置と進出位置との間だけを移動可能なものに限定されず、第3位置となる他の位置に移動可能であってもよい。可動演出装置173は、退避位置から上方に移動して、画像表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。
可動演出装置173が装飾部材の内部に収容されているときに、可動演出装置173は原点位置としての退避位置(第1位置)にある。可動演出装置173の進出位置は、画像表示装置5の表示画面よりも前方側に重複する位置として、予め定められている。可動演出装置173が退避位置にあるときには、画像表示装置5における表示画面よりも前方側の重複する位置に可動演出装置173がないので、画像表示装置5による表示の視認が妨げられない。一方、可動演出装置173が進出位置にあるときには、画像表示装置5における表示画面よりも前方側の重複する位置に可動演出装置173があるので、画像表示装置5における表示画面の少なくとも一部について視認が妨げられる。したがって、可動演出装置173が進出位置にあるときに、遊技者は、画像表示装置5における表示画面の少なくとも一部を視認することが困難または不可能になる。なお、可動演出装置173が退避位置にあるときでも、画像表示装置5における表示画面の一部について視認が妨げられてもよいが、その視認が妨げられる範囲は、可動演出装置173が進出位置にあるときよりも狭くなるように設定されていればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。トリガセンサは、スティックコントローラ31Aのトリガボタンに対する押引操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第1動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態)を変化させることができる。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第2動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態、傾動方向に応じた出力値など)を変化させることができる。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第3動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態)を変化させることができる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、可動演出装置173を駆動する可動装置駆動部16に演出制御基板12から出力された制御信号を中継するための駆動中継基板17なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号の受信に基づいて、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED、可動演出装置173といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から演出制御用のプログラムを読み出して、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、駆動中継基板17を経由して可動装置駆動部16に対し駆動信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウントされ、更新可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5の表示について制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面上に表示させる演出画像の切換タイミング、演出画像の表示に用いる画像データ、演出画像の表示位置などを決定する。これらの決定に基づいて、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、駆動中継基板17を介して可動装置駆動部16へと伝送される指令(駆動信号)などが出力される。
可動装置駆動部16は、演出制御基板12から駆動中継基板17を介して伝送される指令(駆動信号)などに基づいて、可動演出装置173を駆動することで、可動演出装置173の配置を第1位置となる退避位置(原点位置)や第2位置となる進出位置の間で移動させることができる。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。特定遊技状態としての大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態に含まれる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態ににおけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「有利開放制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5の表示だけでなく、スピーカ8L、8Rによる音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯態様(点滅)などを、リーチ態様となる以前の演出態様とは異なる演出態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる割合が異なることを示唆できる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)すなわち大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、スーパーリーチのリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。このように、スーパーリーチのリーチ演出が実行される状態は、有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かを報知するための演出状態に含めることができる。より一般的に、スーパーリーチのリーチ演出が実行される状態は、その他の可変表示中における状態や可変表示が行われていない状態とは異なる状態として、特定することができればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」、「滑り」、「発展チャンス目」などの可変表示演出が実行可能であればよい。これらの可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出その他の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、所定割合で飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるか否かや、所定割合でスーパーリーチによるリーチ演出が実行されるか否か、所定割合で可変表示結果が「大当り」となるか否かなどを、遊技者が認識可能に示唆する予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となるか否かなどが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に実行が開始され、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なる。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となるか否かなどを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となるか否かなどを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出を実行できる。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様となることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化予告あるいは保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態として、互いに演出態様が異なる複数の演出モードが予め用意されている。一例として、演出モードAおよび演出モードBという2つの演出モードが設けられている。演出モードAでは、保留表示変化演出を実行することができるのに対し、演出モードBでは、保留表示変化演出を実行しない。なお、複数の演出モードは、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像(背景画像やキャラクタ画像、飾り図柄の表示色、形状、大きさ、変動方向、飾り図柄そのものの表示有無など)の表示態様や、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯態様、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせた各種の演出態様が、互いに異なるものであればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。
遊技制御メイン処理では、予め定められた状態復旧条件が成立したか否かの判定が行われてもよい。状態復旧条件は、パチンコ遊技機1の遊技状態などを電力供給停止時の状態に戻すための条件である。状態復旧条件の一例として、クリア信号がオフ状態であること、電力供給停止時処理が行われたこと、バックアップデータのパリティチェック結果が正常であること、これらの要件がすべて満たされた場合に、状態復旧条件が成立したものと判定されるようにすればよい。クリア信号は、I/O105の入力ポートを介して入力されるクリアスイッチの出力信号である。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。電力供給停止時処理は、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときに、パチンコ遊技機の遊技状態や遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを復旧させるために、状態データなどを一時的にバックアップするデータ保護処理である。バックアップの対象となるデータは、例えばRAM102のバックアップRAM領域といった、所定の記憶領域に記憶される。バックアップRAM領域は、バックアップ電源から電力が供給されることにより、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても所定時間は記憶内容を保持することができる。バックアップデータのパリティチェックは、RAM102における電力供給停止時の記憶データから算出したチェックサムと、電力供給停止時処理でバックアップしたデータから算出されて保存されているチェックサムとを比較して、両者が一致した場合にチェック結果が正常であると判定される。
遊技制御メイン処理にて状態復旧条件が成立したと判定された場合には、遊技状態復旧処理を行う。遊技状態復旧処理では、例えばROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの内容を、RAM102の作業領域に順次設定すればよい。遊技状態復旧処理が実行されたときには、停電復旧指定コマンドなどを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
遊技制御メイン処理にて状態復旧条件が成立していないと判定された場合には、初期化処理を行う。初期化処理では、RAM102をクリアした後に、初期化時設定テーブルの内容を、RAM102の作業領域に順次設定すればよい。初期化処理が実行されたときには、初期化指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
このような遊技制御メイン処理による初期設定では、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。すなわち、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図5は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図8)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。すなわち、入賞時乱数値判定処理では、有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かと、特定の変動パターンによる可変表示が実行されるか否かとを、それぞれの決定前に判定することができる。
図5に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS41)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS42)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS43)。ステップS42にて大当り中であると判定されたときや(ステップS42;Yes)、ステップS43にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS43;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS44)。
ステップS43にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS43;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS44;Yes)、図4に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図10(B1)や図10(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図10(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図10(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図5に示すステップS44にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS44;No)、ステップS45の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS46)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS45の処理による判定結果やステップS46の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS47)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS48)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図7は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS48の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS48の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図7(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図7(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。特図表示結果を「大当り」とする場合には、遊技状態を大当り遊技状態に制御することが決定される。すなわち、ステップS239の処理では、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かを決定する。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262において、大当り時の変動パターンは、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。ステップS263において、ハズレ時の変動パターンは、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図9(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。スーパーリーチのリーチ演出として、SPリーチA、SPリーチB、SPリーチCが、予め用意されている。それぞれのリーチ演出は、互いに演出態様が異なる演出を含むものであればよい。
図10は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9(A)に示すステップS262では、大当り時の変動パターンが、例えば図10(A)に示すような割合で決定される。図10(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜PA3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステップS263では、時短制御が行われていない通常時であるときに、ハズレ時の変動パターンが、例えば図10(B1)に示すような割合で決定される。図9に示すステップS263では、時短制御が行われている時短中であるときに、ハズレ時の変動パターンが、例えば図10(B2)に示すような割合で決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図10(A)に示す例では、変動パターンPA3−2〜PA3−4といった、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンの決定割合が、ノーマルリーチのリーチ演出を伴いスーパーリーチにおけるリーチ演出は伴わない変動パターンPA3−1の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対し、図10(B1)や図10(B2)に示す例では、ノーマルリーチのリーチ演出を伴いスーパーリーチのリーチ演出を伴わない変動パターンPA2−1に対して割り当てられた決定値が、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンPA2−2〜PA2−4に対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチのリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、スーパーリーチのリーチ演出が実行されずに可変表示結果が導出されるときに比べて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高くなる。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンPA3−2〜PA3−4のうちで、変動パターンPA3−2よりも変動パターンPA3−3の方が決定割合は高くなり、変動パターンPA3−3よりも変動パターンPA3−4の方が決定割合は高くなるように設定されている。可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンPA2−2〜PA2−4のうちで、変動パターンPA2−2よりも変動パターンPA2−3の方が決定割合は低くなり、変動パターンPA2−3よりも変動パターンPA2−4の方が決定割合は低くなるように設定されていればよい。この設定では、図9(B)に示すSPリーチA、SPリーチB、SPリーチCといった、スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりもSPリーチBのリーチ演出が実行された場合の方が大当り期待度は高くなり、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合よりもSPリーチCのリーチ演出が実行された場合の方が大当り期待度は高くなる。なお、上記の設定に限定されず、SPリーチAのリーチ演出に比べてSPリーチBのリーチ演出は大当り期待度が高くなり、SPリーチBのリーチ演出に比べてSPリーチCのリーチ演出は大当り期待度が高くなる任意の設定であればよい。
図10(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図10(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図10(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図10(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図10(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図10(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図9(A)に示すステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図9(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、演出制御メイン処理を実行する。
図11は、演出制御CPU120によって実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、初期設定処理を実行して(ステップS51)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。続いて、可動部材初期動作処理を実行する(ステップS52)。可動部材初期動作処理では、ROM121などにおける記憶データのうちで、初期動作データとなる演出データを読み出して、RAM122などへと転送するための設定が行われる。ROM132には、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始された初期段階で用いられる初期データとして、初期動作データが予め記憶(格納)されていればよい。初期動作データは、可動演出装置173による初期動作の実行に用いられる。可動部材初期動作処理では、初期動作データに基づいて可動演出装置173の駆動制御が開始され、初期動作時間として予め定めあられた時間が経過するまで、初期動作の実行制御が行われる。初期動作時間が経過した場合には、初期動作を終了させる制御が行われる。
その後、演出制御メイン処理において演出用乱数更新処理(ステップS61)が実行され、演出用乱数となる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。演出用乱数は、演出制御に用いる各種の乱数値としてカウントされる。なお、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵(または外付)された乱数回路を用いて、ハードウェアにより更新される演出用乱数については、演出用乱数更新処理では更新されなくてもよい。あるいは、ハードウェアにより更新される乱数値を示す数値データを用いて、ソフトウェアにより演出用乱数が更新されてもよい。演出用乱数更新処理に続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS62)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
ステップS62にてタイマ割込みフラグがオンであると判定された場合には(ステップS62;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS63)、コマンド解析処理(ステップS64)と、演出制御プロセス処理(ステップS65)とを順次に実行してから、ステップS61の演出用乱数更新処理に戻る。ステップS64のコマンド解析処理やステップS65の演出制御プロセス処理は、演出制御用のタイマ割込み処理に含まれる。タイマ割込みフラグがオフであると判定された場合には(ステップS62;No)、ステップS63〜S65の処理を実行せずに、ステップS61の演出用乱数更新処理に戻る。
ステップS64のコマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定すればよい。これにより、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
ステップS65の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯、可動装置駆動部16の駆動による可動演出装置173の動作といった、各種の演出装置を用いた演出の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
図12は、図11のステップS65にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動口入賞時演出決定処理を実行する(ステップS161)。その後、演出プロセスフラグの値に応じた処理が実行される。演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域などに記憶された演出プロセスフラグの値を判定し、演出制御用のプログラムに予め記述された複数の処理から、判定値に応じた処理を選択して実行する。演出プロセスフラグの判定値に応じて実行される処理には、ステップS170〜S176の処理が含まれている。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の表示画面で飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態であるときに実行される大当り中演出における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、音声出力基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ出力基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯または消灯あるいは点滅させること、その他の演出制御を実行して、大当り遊技状態に対応した大当り中演出を実行可能にする。大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態が終了するときに実行される大当り終了演出(エンディング演出)における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像の表示や果音の出力、各種発光部材の点灯または消灯あるいは点滅、その他の演出動作を制御して、大当り遊技状態の終了に対応した大当り終了演出を実行可能にする。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図13は、始動口入賞時演出決定処理として、図12のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す始動口入賞時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動口入賞時に主基板11から伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。始動入賞時におけるコマンド受信の有無は、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドの各コマンドが、新たに格納されているか否かを確認することにより判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、始動口入賞時演出決定処理を終了する。一方、コマンド受信があった場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドなどに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。続いて、入賞時判定制限中が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。入賞時判定制限中ではないと判定された場合には(ステップS303;No)、現在の演出モードに応じた先読み予告演出を決定するための決定用データを選択する(ステップS304)。ROM121には、例えば演出モードAと、演出モードBとに対応して、先読み予告演出を決定するための決定用データが予め記憶されていればよい。
ステップS304の処理を実行した後には、先読み予告演出となる入賞時演出を実行するか否かという演出の有無と、実行する場合における演出種別を決定する(ステップS305)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される入賞時演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ステップS304にて選択した決定用データを参照することなどにより、入賞時演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS305の処理では、演出モードAである場合と演出モードBである場合とに応じて、決定可能な入賞時演出の少なくとも一部が異なっている。例えば、入賞時演出を実行しない「演出なし」、通常の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄を導出させる「特殊図柄」、背景画像の表示を変化させる「背景変化」については、演出モードAおよび演出モードBのいずれにおいても決定可能となる。これに対し、保留表示の表示態様を変化させる「保留表示変化」は、演出モードAである場合に決定可能となる一方、演出モードBである場合には決定不可となる。したがって、演出モードBであるときには、保留表示変化演出が実行されないように制限が設けられる。続いて、この処理による決定結果が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップS306)。
ステップS306にて「演出なし」以外の決定結果であると判定された場合には(ステップS306;No)、ステップS305による決定結果が「保留表示変化」であるか否かを判定する(ステップS307)。「保留表示変化」であると判定された場合には(ステップS307;Yes)、保留表示変化パターンを決定する(ステップS308)。保留表示変化パターンは、保留表示の表示態様を変化させる場合における変化後の表示態様などに応じて、予め複数パターンが用意されていればよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されている保留表示変化パターン決定テーブルを参照して、保留表示変化パターンを決定すればよい。その後、保留表示変化演出情報を記憶させる(ステップS309)。保留表示変化演出情報は、保留表示変化パターンの決定結果などを示し、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、新たな始動入賞に応じた保留表示番号と関連付けて記憶されるようにすればよい。
ステップS307にて「保留表示変化」ではないと判定された場合には(ステップS307;No)、ステップS305による決定結果が「特殊図柄」であるか否かを判定する(ステップS310)。「特殊図柄」であると判定された場合には(ステップS310;Yes)、特殊図柄演出情報を記憶させる(ステップS311)。特殊図柄演出情報は、特殊な飾り図柄を導出させる入賞時演出が実行されることを特定可能に示し、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、新たな始動入賞に応じた保留表示番号と関連付けて記憶されるようにすればよい。
ステップS310にて「特殊図柄」ではないと判定された場合には(ステップS310;No)、ステップS305による決定結果が「背景変化」であることに対応して、背景変化演出情報を記憶させる(ステップS312)。背景変化演出情報は、背景画像の表示を変化させる入賞時演出が実行されることを特定可能に示し、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、新たな始動入賞に応じた保留表示番号と関連付けて記憶されるようにすればよい。
ステップS303にて入賞時判定制限中であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS306にて「演出なし」であると判定された場合(ステップS306;Yes)、あるいは、ステップS309、S311、S312の処理のいずれかを実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS313)、始動口入賞時演出決定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示であればよい。ステップS308により保留表示変化パターンが決定された場合には、保留表示の表示態様を通常の表示態様とは異なる表示態様に変化させればよい。例えば、丸型無地の青色表示、緑色表示、赤色表示のいずれかに変化させてもよい。あるいは、特定の文字やキャラクタなどを示す表示に変化させてもよい。一旦は通常の表示態様で保留表示を開始させた後、予め定められた実行タイミングにて保留表示変化演出を実行して、通常の表示態様とは異なる表示態様に変化させてもよい。
図14は、先読み予告演出となる入賞時演出の決定例を示している。図13に示すステップS305では、例えば図14に示すような演出モードや入賞時判定結果に応じた決定割合で入賞時演出を決定する。入賞時判定結果は、図13のステップS302により、主基板11から中継基板15を介して受信した入賞時判定結果コマンドなどに応じて特定される。つまり、入賞時演出は、大当り遊技状態に制御するか否かの決定前に、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて、決定することができる。この決定例において、演出モードAである場合には、「演出なし」、「保留表示変化」、「特殊図柄」、「背景変化」、「ミッション設定」のいずれかに決定する。演出モードBである場合には、「演出なし」、「特殊図柄」、「背景変化」、「ミッション設定」のいずれかに決定し、「保留表示変化」には決定しない。演出モードBである場合には、保留表示の表示態様を変化させる入賞時演出が実行されないように制限が設けられる。
図14に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、入賞時演出の有無や種別の決定割合が異なっている。例えば演出モードAの場合における「演出なし」の決定割合は、入賞時判定結果が「大当り」である場合に25/100となって最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に50/100となり、「ハズレ時リーチ確定」である場合に75/100となり、「ハズレ時一般」である場合に95/100となる。このように、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に、「演出なし」の決定割合が高くなる。演出モードBである場合も、こうした決定割合の大小関係は変化しない。したがって、先読み予告演出となる入賞時演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
図15は、可変表示開始設定処理として、図12のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。最終停止図柄は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定される。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。さらに、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。
ステップS321における最終停止図柄などの決定に続いて、リーチ演出設定処理が実行される(ステップS322)。リーチ演出設定処理では、例えばスーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、発展演出における表示内容が決定される。発展演出は、ノーマルリーチのリーチ演出が実行された後に、スーパーリーチのリーチ演出が実行されること(リーチの発展)を報知する演出である。発展演出が実行される期間では、可動演出装置173の移動による可動演出や、画像表示装置5の表示画面に各種の演出画像を表示することによる表示演出などが行われる。この実施の形態では、リーチ演出設定処理を実行することにより、発展演出が実行される期間に画像表示装置5の表示画面で表示される内容を、予め用意した複数種類のいずれかに決定することができる。スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチのリーチ演出だけが実行されてスーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合などに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)が高くなる。スーパーリーチのリーチ演出が実行されて大当り組合せの確定飾り図柄が導出されるか否かに応じて、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知できる。このように、スーパーリーチのリーチ演出が実行される状態は、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知するための演出状態となることができる。発展演出は、所定状態として、スーパーリーチのリーチ演出が実行されることによる演出状態に制御されることを報知する演出となる。
次に、ステップS322にてリーチ演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。ステップS323にて決定される演出制御パターンには、少なくとも特図変動時演出制御パターンが含まれていればよい。特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおける特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出態様を示すデータなどから構成されている。ステップS323にて決定される演出制御パターンには、予告演出制御パターンが含まれていてもよい。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出の演出態様を示すデータなどから構成されている。
ステップS323による演出制御パターンの決定に続いて、演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。演出制御プロセスタイマは、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられていればよい。演出制御プロセスタイマの初期値は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して決定されるものであればよい。その後、画像表示装置5の表示画面において、飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS325)。飾り図柄の変動は、例えばステップS323にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を演出制御用CPU120から表示制御部123のVDPなどに対して伝送することにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて開始させることができればよい。
ステップS325に続き、可変表示の開始時における保留表示の更新設定が行われる(ステップS326)。例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの開始に対応して、第1特図保留記憶数が1減少するときには、第1保留表示部5HRにおいて、保留表示番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留表示番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの開始に対応して、第2特図保留記憶数が1減少するときには、第2保留表示部5HLにおいて、保留表示番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留表示番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。第1保留表示部5HRまたは第2保留表示部5HLにて保留表示番号が「1」に対応した表示部位を消去(消化)したことに対応して、アクティブ表示部AHAでは、消去した表示部位と同一の保留表示画像を用いたアクティブ表示が開始されてもよい。なお、アクティブ表示部AHAでは、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLよりも保留表示画像の表示倍率を増加させて、表示サイズが大きな保留表示画像が表示されてもよい。さらに、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図16は、リーチ演出設定処理として、図15のステップS322にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示すリーチ演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに基づいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」であるか否かを判定する(ステップS521)。「非リーチ」である場合には(ステップS521;Yes)、そのままリーチ演出設定処理を終了する。これに対し、「非リーチ」以外である場合には(ステップS521;No)、変動パターンに応じてスーパーリーチ(SPリーチ)のリーチ演出が実行される場合であるか否かを判定する(ステップS522)。スーパーリーチのリーチ演出が実行されると判定した場合には(ステップS522;Yes)、発展演出の表示内容を決定する(ステップS523)。発展演出の表示内容は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される発展演出表示決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶して用意された発展演出表示決定テーブルのテーブルデータを参照することにより、決定できるようにすればよい。
ステップS522にてスーパーリーチのリーチ演出が実行されないと判定した場合や(ステップS522;No)、ステップS523による決定の後には、変動パターンに応じたリーチ演出の設定を行う(ステップS524)。例えば、カットイン表示の有無、メッセージとなる文字の表示色、演出画像における模様といった、リーチ演出における詳細な設定が、ステップS524にて行われてもよい。リーチ演出の設定は、図15に示すステップS323で演出制御パターンを決定することにより行われてもよい。
図17(A)は、発展演出における表示内容の決定例を示している。発展演出が行われる期間では、可動演出装置173が進出位置と退避位置との間で動作する一方、画像表示装置5の表示画面にて、進出対応表示と復帰連動表示とが行われる。第1表示となる進出対応表示は、可動演出装置173が進出位置に移動したときでも重複しない表示位置にて行われる。第2表示となる復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動することに関連して行われる。進出対応表示では、「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」のうち、いずれかのメッセージを報知する演出画像が画像表示装置5の表示画面に表示される。復帰連動表示では、「好機」、「勝機」、「激熱」のうち、いずれかのメッセージを報知する演出画像が画像表示装置5の表示画面に表示される。このように、進出対応表示の表示態様と復帰連動表示の表示態様には、それぞれ複数種類の表示態様がある。図16のステップS523では、進出対応表示と復帰連動表示について、表示内容(表示態様)の組合せが決定される。
図17(A)に示す決定例において、進出対応表示の表示内容は、可変表示結果と変動パターンに対応して決定される。復帰連動表示の表示内容は、可変表示結果に応じて決定割合が異なっている。可変表示結果が「ハズレ」である場合に、復帰連動表示の表示内容は、進出対応表示の表示内容がいずれの場合にも、「好機」の決定割合が最も高くなり、「勝機」、「激熱」の順に決定割合が低くなる。可変表示結果が「大当り」である場合に、復帰連動表示の表示内容は、進出対応表示の表示内容がいずれの場合にも、「激熱」の決定割合が最も高くなり、「勝機」、「好機」の順に決定割合が低くなる。
図17(B)は、発展演出における表示内容の大当り期待度を示している。図17(B)に示す大当り期待度は、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて、異なるように設定されている。この実施の形態では、SPリーチA、SPリーチB、SPリーチCといった、スーパーリーチのリーチ演出のうちで、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合よりもSPリーチBのリーチ演出が実行された場合の方が大当り期待度は高くなり、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合よりもSPリーチCのリーチ演出が実行された場合の方が大当り期待度は高くなる。そのため、進出対応表示の表示内容だけに着目すれば、「SPリーチA」の大当り期待度が最も低く、「SPリーチB」、「SPリーチC」の順に大当り期待度が高くなる。しかしながら、復帰連動表示の表示内容は、図17(A)に示すような可変表示結果に応じた決定割合で決定される。これにより、進出対応表示の表示内容と組み合わせた場合における大当り期待度を、様々に変化させることができる。
例えば、進出対応表示の表示内容が「SPリーチA」であり、復帰連動表示の表示内容が「好機」である場合には、進出対応表示の表示内容が「SPリーチB」または「SPリーチC」であり、復帰連動表示の表示内容が「好機」である場合よりも、大当り期待度は低くなる。一方、進出対応表示の表示内容が「SPリーチA」であっても、復帰連動表示の表示内容が「勝機」である場合には、進出対応表示の内容が「SPリーチB」または「SPリーチC」であり、復帰連動表示の表示内容が「好機」である場合よりも、大当り信頼度は高くなる。進出対応表示の表示内容が「SPリーチA」であっても、復帰連動表示の表示内容が「激熱」である場合には、進出対応表示の内容が「SPリーチB」または「SPリーチC」であり、復帰連動表示の表示内容が「好機」または「勝機」である場合よりも、大当り期待度は高くなる。このように、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)は、進出対応表示の表示内容と復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて異なったものになる。
図18は、可変表示中演出処理として、図12のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。例えば、演出制御プロセス処理において可変表示中演出処理が実行されるごとに、演出制御プロセスタイマのタイマ値が更新(例えば1減算)される。ステップS341では、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS341;No)、演出モード変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS342)。演出モード変更条件は、演出モードAと演出モードBとを変更する条件として、予め定められていればよい。例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作が検出されたことに基づいて、演出モード変更条件が成立してもよい。あるいは、日付および時刻に基づいて、演出モード変更条件が成立してもよい。あるいは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で、もしくは、変動パターンに応じて異なる割合で、演出モード変更条件を成立させるか否かが決定されてもよい。
ステップS342にて演出モード変更条件が成立したと判定された場合には(ステップS342;Yes)、モード移行演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。例えば、予め用意されたモード移行演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、駆動中継基板17を経由した可動装置駆動部16などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の表示画面に演出画像を表示させること、スピーカ8L、8Rから効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体を点灯または点滅または消灯させること、可動演出装置173を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、各種の演出装置を用いてモード移行演出を実行できればよい。
ステップS342にて演出モード変更条件が成立していないと判定された場合や(ステップS342;No)、ステップS343による制御を行った後には、予告演出を実行するための予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。予告演出期間は、例えば予告パターンに対応して決定された予告演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。予告演出期間であると判定された場合には(ステップS344;Yes)、予告演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。例えば、予告演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、駆動中継基板17を経由した可動装置駆動部16などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の表示画面に演出画像を表示させること、スピーカ8L、8Rから効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体を点灯または点滅または消灯させること、可動演出装置173を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、各種の演出装置を用いて予告演出を実行できればよい。
ステップS344にて予告演出期間ではないと判定された場合や(ステップS344;No)、ステップS345による制御を行った後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに対応して決定された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定された場合には(ステップS346;Yes)、可動部材進出期間であるか否かを判定する(ステップS347)。可動部材進出期間は、可動演出装置173を退避位置から進出位置に移動させて各種演出を行う期間であり、例えば変動パターンに対応して決定された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。可動部材進出期間であると判定された場合には(ステップS347;Yes)、進出時演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。進出時演出は、発展演出の少なくとも一部(前半部分)を含み、予め定められた進出対応表示の開始タイミングにて、進出対応表示を開始させる。発展演出の前半部分には、可動演出装置173が退避位置から進出位置に向けて移動する動作演出が含まれていればよい。
ステップS347にて可動部材進出期間ではないと判定された場合には(ステップS347;No)、可動部材復帰期間であるか否かを判定する(ステップS349)。可動部材復帰期間は、可動演出装置173を進出位置から退避位置に移動(復帰)させ、その復帰に関連した演出を行う期間であり、例えば変動パターンに対応して決定された特図変動時演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。可動部材復帰期間であると判定された場合には(ステップS349;Yes)、復帰時演出を実行するための制御が行われる(ステップS350)。復帰時演出は、発展演出のうちで進出時演出に含まれない一部(後半部分)を含み、予め定められた復帰連動表示の開始タイミングにて、復帰連動表示を開始させる。発展演出の後半部分には、可動演出装置173が進出位置から退避位置に向けて移動(復帰)する動作演出が含まれていればよい。
ステップS349にて可動部材復帰期間ではないと判定された場合や(ステップS349;No)、ステップS348、S350による制御のいずれかを行った後には、リーチ演出を実行するために必要とされる他の制御が行われる(ステップS351)。ステップS351による制御には、例えば画像表示装置5の表示画面において飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合にあわせて飾り図柄の表示態様を変更(例えば縮小表示や拡大表示)する制御、表示画面における演出画像の表示をリーチ演出の進行にあわせて変更する制御、スピーカ8L、8Rによる音声出力をリーチ演出の進行にあわせて変更する制御、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体をリーチ演出の進行にあわせて点灯または点滅または消灯させる制御のうち、少なくとも一部が含まれていればよい。ステップS348、S350における制御のいずれかを行った後には、例えば背景画像の表示制御やBGMの出力制御といった、進出時演出や復帰時演出を除いたリーチ演出を実行するための制御が行われるようにすればよい。なお、ステップS348、S350における制御のいずれかを行った後には、ステップS351による制御を行うことなく、ステップS352による制御が行われるようにしてもよい。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定された場合や(ステップS346;No)、ステップS351による制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するために必要とされる他の制御を行ってから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、ステップS341にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS353)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS353;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS353にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS353;Yes)、例えば表示制御部123のVDPなどに対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS354)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS355)。さらに、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS356)、可変表示中演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203、S207により、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206、S207により、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図13に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS305により先読み予告演出となる入賞時演出の有無や種別が決定される。このとき、例えば図14に示すように、演出モードAとなっている場合に、入賞時演出の種別として「保留表示変化」が決定されると、ステップS308により保留表示変化パターンが決定される。こうして決定された保留表示変化パターンなどを示す保留表示変化演出情報は、ステップS309により、第1始動入賞時コマンドバッファまたは第2始動入賞時コマンドバッファにて保留表示番号と関連付けて記憶される。そして、ステップS313の設定により、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにて、予告対象となる可変表示に対応する保留表示が行われる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図3に示すステップS111にて図9(A)に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図15に示す可変表示開始設定処理では、ステップS321において、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づく最終停止図柄などが決定され、その後にステップS322では、リーチ演出設定処理として図16に示すような処理が実行される。リーチ演出設定処理では、ステップS522にてスーパーリーチ(SPリーチ)のリーチ演出が実行されると判定した場合に、ステップS523により発展演出における表示内容が決定される。発展演出は、図18に示す可変表示中演出処理でステップS348、S350の制御により実行され、ノーマルリーチのリーチ演出が実行された後に、スーパーリーチのリーチ演出が実行されること(リーチの発展)を報知する。
図19は、一例として、発展演出の実行タイミングや実行期間などを示している。スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示(全図柄変動)が開始された後、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。続いて、ノーマルリーチのリーチ演出が実行され、タイミングT01に達すると、発展演出の実行が開始される。発展演出の実行が開始されると、まずは可動部材進出期間となり、図18に示すステップS348の制御により、進出時演出が実行される。進出時演出には、可動演出装置173が退避位置から進出位置に向けて移動する動作演出が含まれている。可動部材進出期間において、進出対応表示の開始タイミングになると、進出対応表示が開始される。進出対応表示の開始タイミングは、例えば可動演出装置173が退避位置から進出位置に向けて移動を開始するタイミングに設定されてもよいし、可動演出装置173が退避位置から進出位置に向けて移動中のタイミングに設定されてもよいし、可動演出装置173が進出位置に達した以後のタイミングに設定されてもよい。このように、発展演出の実行が開始された場合には、始めに可動部材進出期間となり、可動演出装置173が移動することによる演出を実行する一方で、進出対応表示が開始される。
発展演出の実行中に可動部材進出期間が終了すると、続いて可動部材復帰期間となり、図18に示すステップS350の制御により、復帰時演出が実行される。復帰時演出には、可動演出装置173が進出位置から退避位置に向けて移動(復帰)する動作演出が含まれている。可動部材復帰期間において、復帰連動表示の開始タイミングになると、復帰連動表示が開始される。復帰連動表示の開始タイミングは、例えば可動演出装置173が進出位置から退避位置に向けて移動を開始するタイミングに設定されていればよい。これにより、復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動を始めたときに、開始することになる。なお、復帰連動表示の開始タイミングは、画像表示装置の表示画面における演出画像の表示と、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと復帰する動作との連動性を遊技者が認識可能な任意のタイミングで開始されてもよい。例えば、復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置から退避位置に向けて移動中のタイミングで開始されてもよいし、進出位置から移動した可動演出装置173が退避位置に復帰したタイミングで開始されてもよい。表示画面において復帰連動表示が行われる位置は、可動演出装置173が進出位置に移動した状態のときに、可動演出装置173と重複していた表示画面の位置を、少なくとも一部に含むように設定されていればよい。こうして、発展演出の実行が開始された後、可動部材進出期間が終了すると、次に可動部材復帰期間となり、可動演出装置173が退避位置に復帰する一方で、その復帰に関連した復帰連動表示が開始される。
進出対応表示は、可動部材進出期間が終了した後、可動部材復帰期間となった場合でも、表示が継続して行われるようにすればよい。そして、可動部材復帰期間では復帰連動表示が開始され、進出対応表示と復帰連動表示とを重複する期間にて行うことができる。これにより、進出対応表示と復帰連動表示とを組み合わせて、発展演出に含まれる表示演出を実行することができる。
図20は、発展演出の実行例を示している。この実行例では、まず、図20(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されている。このときには、可動演出装置173が原点位置としての退避位置(第1位置)にある。続いて、図19に示すタイミングT01に達したときには、発展演出の実行が開始されて可動部材進出期間となり、図20(B)に示すように、可動演出装置173が退避位置から進出位置に向けて移動する。これにより、例えば図20(C)に示すように、可動演出装置173は進出位置(第2位置)まで移動する。可動部材進出期間にて可動演出装置173が進出位置まで移動することに対応して、進出対応表示が行われる。図20(C)に示す場合には、進出対応表示の表示内容が「SPリーチA」となる。進出対応表示は、可動演出装置173が進出位置まで移動したときに、画像表示装置5の表示画面において可動演出装置173とは重複しない位置で行われる。
図20(C)に示す進出対応表示が行われた後には、図19に示すタイミングT02に達して可動部材復帰期間になると、図20(D)に示すように、可動演出装置173が進出位置から退避位置に向けて移動(復帰)を開始する。可動部材復帰期間にて可動演出装置173が進出位置から退避位置まで復帰することに関連して、復帰連動表示が行われる。例えば図20(E)に示すように、可動演出装置173が進出位置から退避位置まで復帰している途中でも、画像表示装置5における表示画面の左右両側から、「好機」のメッセージを示す演出画像が移動表示される。こうした復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動を始めたときに開始されるようにすればよい。図20(D)に示すような表示に続いて、可動演出装置173が退避位置に移動(復帰)したときには、図20(F)に示すように、復帰連動表示の表示内容が「好機」となる。復帰連動表示における演出画像は、少なくとも図20(C)に示すような進出位置に移動した状態の可動演出装置173と重複した位置が含まれるように、画像表示装置5の表示画面に表示される。図20(F)において「好機」のメッセージを示す演出画像は、進出位置に進出した状態の可動演出装置173と重複した位置の他に、可動演出装置173とは重複しなかった位置にも表示されている。なお、復帰連動表示は、進出位置に移動した状態の可動演出装置173と重複した位置のみで行われるようにしてもよい。
復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置で停留している期間には行われず、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動を始めたときに、はじめて開始されるようにすればよい。このように、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動することに関連して行われる復帰連動表示は、可動演出装置173が進出位置にあることで視認困難になっていた表示を、可動演出装置173が退避位置に移動することで視認可能にさせるものとは異なっている。これにより、可動演出装置173の動作と復帰連動表示とが連動して行われることを遊技者が明確に認識できるので、復帰連動表示の印象を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば図20(F)に示すように、復帰連動表示が行われる期間では、進出対応表示も継続して行われているので、進出対応表示と復帰連動表示との組合せにより、表示内容として「SPリーチA」および「好機」のメッセージを報知する発展演出を実行することができる。復帰連動表示は、進出対応表示が開始された後に、可動演出装置173が進出位置から退避位置へと移動することに関連して行われる。すなわち、復帰連動表示の開始タイミングは、進出対応表示の開始タイミングよりも遅くなるように設定されている。そして、大当り期待度は、進出対応表示の表示内容と復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて異なったものになる。これにより、進出対応表示の表示内容を認識した遊技者は、進出対応表示よりも遅れて開始される復帰連動表示の表示内容に注目するので、発展演出における表示内容に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
可動演出装置173が進出位置から退避位置に移動(復帰)した場合には、それまで可動演出装置173と重複していた表示画面の箇所で、背景画像などの単純な表示しか行われなくなることがある。そのため、遊技者に表示演出の欠落感や空虚感を与えてしまい、遊技興趣を向上させることが困難になるおそれがあった。そこで、復帰連動表示を行い、進出位置に移動した状態の可動演出装置173と重複していた位置を含めた表示画面上で演出画像を表示させることにより、表示演出の欠落感や空虚感を防止して、遊技興趣の向上を図ることができる。
図20に示した発展演出の実行例では、原点位置となる退避位置を第1位置とし、画像歩表示装置5における表示画面の前方側に重複する進出位置を第2位置として、可動演出装置173が第1位置と第2位置とに移動可能であるものとして説明した。これに対し、第1位置は、原点位置とは異なる退避位置として、画像表示装置5における表示画面とは重複しない位置に設定されてもよい。例えば、可動演出装置173は、原点位置となる退避位置の他に、画像表示装置5における表示画面の前方側と重複しない特定位置にも移動可能であり、この特定位置と進出位置とに移動可能なものとしてもよい。図20に示した構成において、可動演出装置173は、図20(A)〜(C)に示すように、表示画面の下方における原点位置から表示画面の前方側に重複する進出位置まで移動した後に、表示画面の左縁部となる左辺の外側に設けられた特定位置に向けて、あるいは、表示画面の右縁部となる右辺の外側に設けられた特定位置に向けて、移動するようにしてもよい。この場合、表示画面の前方側と重複しない特定位置を第1位置とし、進出位置を第2位置として、可動演出装置173が進出位置から特定位置へと移動することに関連して復帰連動表示と同様の表示が行われるようにしてもよい。
可動演出装置173は、画像表示装置5における表示画面の前方側に重複する第1進出位置と第2進出位置とに移動可能なものでもよく、第2進出位置に移動した状態の可動演出装置173とは重複しない表示画面の位置にて進出対応表示と同様の表示を行い、可動演出装置173が第2進出位置から第1進出位置へと移動することに関連して復帰連動表示と同様の表示が行われるようにしてもよい。この場合には、第1進出位置を第1位置とし、第2進出位置を第2位置として、第1位置および第2位置がいずれも表示画面の前方側に重複する進出位置に含まれるものとして設定されている。つまり、可動演出装置173が表示画面の前方側に重複する範囲を移動する場合に、少なくとも移動によって視認可能となる表示画面の位置では、可動演出装置173の移動に関連して特定演出画像が表示されるようにしてもよい。
図20(E)では、復帰連動表示として、「好機」のメッセージを示す演出画像が、表示画面の左端および右端から移動表示されて、進出位置に移動した状態の可動演出装置173と重複していた位置を含めた表示画面に表示される。これに対し、復帰連動表示では、演出画像の移動表示とは異なる表示処理により、演出画像が表示画面に表示されるようにしてもよい。例えば、図20(F)に示すような「好機」のメッセージを示す演出画像といった、復帰連動表示の表示対象となる演出画像が、可動演出装置173を進出位置から退避位置へと移動させる期間と重複する期間において、フェードイン表示されるような表示処理を行うようにしてもよい。あるいは、復帰連動表示の表示対象となる演出画像が、可動演出装置173を進出位置から退避位置へと移動させる期間と重複する期間において、視認困難な表示倍率(低倍率)から図20(F)に示すような「好機」のメッセージを示す演出画像と同程度の表示倍率(高倍率)まで次第に拡大表示されるような表示処理を行うようにしてもよい。つまり、復帰連動表示は、可動演出装置173が第2位置から第1位置へと移動する期間の少なくとも一部において、表示態様が変化することで、可動演出装置173の移動と関連した印象を与えられる任意の表示であればよい。
図20に示した発展演出の実行例では、図20(C)に示すような進出対応表示が開始された後、図20(F)に示すような復帰連動表示が行われるときまで、進出対応表示の表示態様は変化しないものとしている。これに対し、進出対応表示の表示態様は、表示時間の経過に応じて変化可能なものであってもよい。例えば、図19に示すタイミングT01からタイミングT02までの可動部材進出期間では、第1表示態様で進出対応表示が行われるのに対し、タイミングT02より後の可動部材復帰期間などでは、第1表示態様とは異なる第2表示態様で進出対応表示が行われるようにしてもよい。図20(C)および図20(D)に示す進出対応表示では「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の表示色を赤色とする一方、図20(E)および図20(F)に示す進出対応表示では演出画像の表示色を赤色から青色までのグラデーション表示とするようにしてもよい。あるいは、図20(E)および図20(F)に示す進出対応表示では、「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の周囲に、例えば火炎の装飾を付与する演出画像が表示されてもよい。このような場合に、進出対応表示は、複数種類の表示態様に応じて異なる大当り期待度を示唆するものであってもよい。一例として、進出対応表示として「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像が表示される場合に、表示色が白色であるときよりも表示色が赤色であるときに、大当り期待度が高いことを示唆してもよい。そして、進出対応表示として「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像が白色の表示色で開始された後に復帰連動表示が行われることに関連して、進出対応表示における「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の表示色を白色から赤色に変化させてもよい。この例では、進出対応表示における「SPリーチA」というメッセージが報知する意味内容は変化しない一方、表示色が白色から赤色に変化することにより、進出対応表示の表示態様により示唆される大当り期待度が変化している。他の一例として、進出対応表示として「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の表示が開始された後に復帰連動表示が行われることに関連して、進出対応表示における「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像が「SPリーチB」のメッセージを示す演出画像に変化してもよい。この例では、進出対応表示における「SPリーチA」というメッセージが報知する意味内容を「SPリーチB」というメッセージが報知する意味内容に変更することにより、進出対応表示の表示態様により示唆される大当り期待度が変化している。こうして、進出対応表示が開始された後に復帰連動表示が行われることに関連して、既に表示されている進出対応表示の表示態様を変更するようにしてもよい。
また、復帰連動表示が行われるときには、進出対応表示の表示内容が消去されるようにしてもよい。例えば、図19に示すタイミングT01からタイミングT02までの可動部材進出期間では、進出対応表示として、予め用意されたメッセージの前半部分が表示される。続いて、タイミングT02より後の可動部材復帰期間などでは、進出対応表示とされたメッセージの前半部分を消去してから、復帰連動表示として、メッセージの後半部分が表示されるようにしてもよい。このように、メッセージの前半部分と後半部分とを連続的に組み合わせて表示することで、進出対応表示と復帰連動表示との組合せによる演出が実行されてもよい。
発展演出における表示内容は、図16に示すリーチ演出設定処理のステップS523にて、図17(A)に示すような可変表示結果などに応じた決定割合で決定される。なお、決定割合は図17(A)に示したものに限定されず、進出対応表示の表示内容と復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて大当り期待度が異なる任意の割合で決定できればよい。例えば、復帰連動表示の表示内容に応じて、進出対応表示の表示内容に応じた大当り期待度の高低関係が変化するものであってもよい。より具体的に、復帰連動表示の表示内容が「好機」である場合には、進出対応表示の表示内容が「SPリーチA」のときに大当り期待度が最も低く、「SPリーチB」、「SPリーチC」の順に大当り期待度が高くなる。これに対し、復帰連動表示の表示内容が「勝機」である場合には、進出対応表示の表示内容が「SPリーチC」のときに大当り期待度が最も低く、「SPリーチB」、「SPリーチA」の順に大当り期待度が高くなるように、決定割合が設定されてもよい。
図17(A)に示すような発展演出における表示内容では、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容とが、それぞれに独立した意味を有するメッセージを報知可能なものとなっている。そして、発展演出では、進出対応表示の表示内容と復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて、大当り期待度が異なることを遊技者が認識できる。これに対し、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容とは、それぞれが組み合わせられることにより、はじめて特定の意味を有するメッセージを報知可能なものであってもよい。例えば、進出対応表示では、「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」のいずれかを示す演出画像のうちで上半分だけが表示され、復帰連動表示により残りの下半分が表示されるようにしてもよい。この場合には、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容とを組み合わせることにより、「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」のいずれであるかを遊技者が認識できるように、発展演出における表示内容が設定されていればよい。このような場合に、進出対応表示が開始された後に復帰連動表示が行われることに関連して、既に表示されている進出対応表示の表示態様を変更するようにしてもよい。一例として、進出対応表示で「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像が白色の表示色で上半分だけ表示された後に復帰連動表示が行われることに関連して、「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の全体が赤色の表示色で表示されるように、上半分の表示色を変化させ、下半分の演出画像が新たに表示されてもよい。この例では、進出対応表示で一部が報知される「SPリーチA」というメッセージの意味内容は変化しない一方、表示色が白色から赤色に変化することにより、進出対応表示の表示態様により示唆される大当り期待度が変化してもよい。他の一例として、進出対応表示で「SPリーチA」のメッセージを示す演出画像の上半分だけが表示された後に復帰連動表示が行われることに関連して、「SPリーチB」のメッセージを示す演出画像の全体が表示されるように、上半分の演出画像を変化させ、下半分の演出画像が新たに表示されてもよい。この例では、進出対応表示で一部が報知される「SPリーチA」というメッセージの意味内容を「SPリーチB」というメッセージの意味内容に変更することにより、進出対応表示の表示態様により示唆された大当り期待度が変化している。つまり、進出対応表示の表示態様を変更する場合に、変更後の進出対応表示と復帰連動表示とが組み合わせられることにより、特定の意味を有するメッセージを報知可能なものとしてもよい。
進出対応表示および復帰連動表示の表示内容は、文字によりメッセージを報知可能な演出画像となるものに限定されず、大当り期待度などが異なることを遊技者が認識可能な任意の演出画像を表示するものであればよい。例えば復帰連動表示の表示内容は、「好機」、「勝機」、「激熱」のメッセージを報知する演出画像に代えて、星印の表示個数を、星1個、星2個、星3個となるように異ならせた演出画像を表示するものであってもよい。3種類の演出画像を表示するものに限定されず、例えば星1個から星5個までのいずれかといった、より多くの種類の演出画像を表示可能なものとしてもよい。あるいは、進出対応表示では、予め定められたキャラクタの上半身を表示して、復帰連動表示では、そのキャラクタの下半身を表示するものであってもよい。
復帰連動表示は、進出対応表示とは別個の表示として行われるものに限定されず、進出対応表示に含まれる少なくとも一部の表示が変化することにより行われるようにしてもよい。例えば、進出対応表示の表示内容は、復帰連動表示の表示内容を縮小表示して、遊技者が視認困難または視認不可能な表示態様とした特定画像の表示を含んでいてもよい。この場合には、復帰連動表示の開始タイミングに達したときに、特定画像が次第に拡大表示されるような表示処理を行うことにより、復帰連動表示の表示内容を遊技者が認識できるようにすればよい。
図17(A)に示すような発展演出における表示内容では、進出対応表示の表示内容として、「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」といった、複数種類の表示内容が用意されている。これに対し、進出対応表示の表示内容は、例えば「SPリーチ」のみといった、単一種類の表示内容のみが用意されたものでもよい。この場合、進出対応表示は、大当り期待度を認識可能にするものではなく、復帰連動表示の表示内容に応じて、大当り期待度が異なることを遊技者が認識できる。
進出対応表示および復帰連動表示といった、可動演出装置173の位置や移動に応じた表示演出は、ノーマルリーチのリーチ演出が実行された後にスーパーリーチのリーチ演出が実行されることを報知する発展演出において行われるものに限定されず、パチンコ遊技機1における遊技や演出の進行に応じて特定の遊技状態や演出状態に制御されることを報知する任意の演出において行われるものであればよい。例えば、図18に示す可変表示中演出処理におけるステップS343の制御により実行されるモード移行演出として、可動演出装置173を退避位置と進出位置との間で移動可能とし、可動演出装置173の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるようにしてもよい。図14に示す演出モードAと演出モードBでは、演出モードAの場合に保留表示の表示態様を変化させる「保留表示変化」の入賞時演出に決定可能であるのに対し、演出モードBの場合に保留表示の表示態様を変化させる「保留表示変化」の入賞時演出には決定しない。この場合、演出モードBから演出モードAに変更する場合のモード移行演出は、「保留表示変化」の入賞時演出により大当り遊技状態に制御されることを予告可能な演出モードAとなることを報知する演出となる。このようなモード移行演出として、進出対応表示と復帰連動表示との組合せにより、単純に演出モードBから演出モードAに移行することを報知してもよい。あるいは、進出対応表示の表示内容と復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて異なる割合で、演出モードBから演出モードAに移行する可能性があることを報知してもよい。図18に示す可変表示中演出処理では、演出モードBである場合に、ステップS342にて演出モード変更条件が成立したか否かに応じて異なる割合で、モード移行演出が実行されるようにしてもよい。演出モード変更条件が成立した場合には、成立しなかった場合よりも高い割合で、モード移行演出が実行されるようにしてもよい。演出モード変更条件が成立したか否かに応じて異なる割合で、進出対応表示の表示内容または復帰連動表示の表示内容が決定されてもよい。
図18に示す可変表示中演出処理におけるステップS345の制御により実行される予告演出として、可動演出装置173を退避位置と進出位置との間で移動可能とし、可動演出装置173の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるようにしてもよい。ステップS345の制御により実行される予告演出は、図13に示す始動口入賞時演出決定処理のステップS305により決定された入賞時演出を含んでいてもよい。すなわち、先読み予告演出となる入賞時演出として、可動演出装置173を退避位置と進出位置との間で移動可能とし、可動演出装置173の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるようにしてもよい。この場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、進出対応表示の表示内容または復帰連動表示の表示内容が決定されてもよい。つまり、進出対応表示の表示内容または復帰連動表示の表示内容は、大当り遊技状態に制御するか否かの決定前に、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて、決定することができる。そして、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて、先読み予告演出の予告対象となる可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
可動演出装置173のような演出用可動部材を移動可能なものに代えて、画像表示装置5の表示画面に表示可能な特定の演出画像を、進出対応表示や復帰連動表示などを示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよい。例えば、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルを用いて、各表示レイヤに描画される演出画像を表示するときの優先度を異ならせてもよい。そして、表示画面の一部に隠蔽画像を表示させたときに、隠蔽画像とは重複しない位置にて進出対応表示と同様の表示を行い、隠蔽画像を移動表示または消去(フェードアウト表示)することに関連して、復帰連動表示と同様の表示を行うようにしてもよい。例えば表示制御部123のVDPは、複数の画像データに対応して予め設定されたZ値の比較演算を行うことで、優先度の判定を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技者からみて前方側に配置することができる。隠蔽画像表示レイヤは、一般画像表示レイヤよりも遊技者からみて前方側に配置されるように、Z値が設定される。これにより、隠蔽画像は、その他の表示を行うための演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができればよい。
画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも前方側に光透過性を有する透明導光部材を設けるとともに、透明導光部材の近傍に発光部材を設け、発光部材から透明導光部材に導入された光が予め形成された反射部により反射されることで、所定の絵柄などを表示させる演出が実行されるものであってもよい。そして、可動演出装置173のような演出用可動部材を移動可能とすることに代えて、透明導光部材と発光部材と反射部による発光演出が実行されてもよい。このような発光演出を実行することで、画像表示装置5における表示画面の一部を視認不可能または視認困難にしたときに、発光演出の実行位置とは重複しない位置にて進出対応表示と同様の表示を行い、発光演出を終了することに関連して、復帰連動表示と同様の表示を行うようにしてもよい。
画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも前方側にブラインド機能を有する液晶フィルムを設け、ブラインド機能を有効化または無効化することによる演出が実行されるものであってもよい。ブラインド機能を有効化したときには、その液晶フィルムよりも後方側に設けられた画像表示装置5の表示画面における表示が視認不可能または視認困難になる。こうしたブラインド機能を有効化することによる演出が実行される場合には、画像表示装置5における表示画面の少なくとも一部が遮蔽される。そして、可動演出装置173のような演出用可動部材を移動可能とすることに代えて、ブラインド機能を有効化して表示画面の一部を遮蔽したときに、遮蔽部分とは重複しない位置にて進出対応表示と同様の表示を行い、ブラインド機能を無効化して遮蔽を除去することに関連して、復帰連動表示と同様の表示を行うようにしてもよい。
演出用可動部材としては、図20(A)などに示された可動演出装置173に代えて、図21(A)などに示された可動演出装置173および可動演出装置175が用いられてもよい。図21(A)などに示された可動演出装置173は、退避位置から右斜め上に上昇して、画像表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。図21(A)などに示された可動演出装置173が進出位置まで移動した後には、複数に分裂する動作演出を行う。可動演出装置175は、退避位置から下降して、画像表示装置5の表示画面の前方側に重複する進出位置で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行う。図21(A)などに示された可動演出装置173および可動演出装置175は、退避位置から進出位置まで移動せずに途中で停止した後に、再び退避位置に戻る動作演出を行ってもよい。図21(A)などに示された可動演出装置173および可動演出装置175は、激しく移動動作を繰り返す強動作演出と、強動作演出に比べて動作が緩やかな弱動作演出とが選択的に実行されるものであってもよい。
このような構成に対応して、図2に示す可動装置駆動部16には、可動演出装置173および可動演出置175の原点位置を検知する原点センサ171A〜171Dと、可動演出装置173および可動演出装置175を駆動するアクチュエータ172A〜172Dとが接続されている。原点センサには、マイクロスイッチなどの接触型のセンサやフォトセンサもしくは静電容量式センサなどの非接触型センサを用いることができる。原点センサ171A〜171Dは、可動演出装置173および可動演出装置175が原点位置にあることを検出して検出信号を出力する。可動装置駆動部16は、原点センサ171A〜171Dから入力される検出信号に基づいて、アクチュエータ172A〜172Dへの出力を制御することができる。可動装置駆動部16は、原点センサ171A〜171Dが可動演出装置173および可動演出装置175を検出する原点位置としての退避位置から、それぞれの進出位置まで可動演出装置173および可動演出装置175を移動するように制御することができる。アクチュエータ172A〜172Dは、モータ、電磁ソレノイドなどを用いたものであればよい。
図11に示す演出制御メイン処理のステップS52において実行される可動部材初期動作処理は、可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作を行うための処理を含んでいる。可動演出装置173などの初期動作(イニシャル動作)には、ロングイニシャル動作とショートイニシャル動作とがある。ロングイニシャル動作は、可動演出装置173などを通常の動作演出が実行される場合と同様に動作させる。ロングイニシャル動作を実行することにより、通常の動作演出において可動演出装置173などに不具合が発生するか否かを確認できる。ショートイニシャル動作は、可動演出装置173などを通常の動作演出における一部の動作を省略して動作させる。ショートイニシャル動作を実行することにより、ロングイニシャル動作を実行する場合に比べて短時間で可動演出装置173などの動作を確認できる。ステップS52の可動部材初期動作処理により、ショートイニシャル動作となる初期動作が行われるようにすればよい。なお、ステップS52の可動部材初期動作処理により、ロングイニシャル動作となる初期動作が行われてもよい。あるいは、ショートイニシャル動作とロングイニシャル動作を組み合わせた初期動作が行われてもよい。
図21は、可動演出装置173および可動演出装置175のうち、可動演出装置173を用いた動作演出の一例を示している。この場合、例えば図21(A)に示すように、画像表示装置5の表示画面では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示が行われている。可動演出装置173は、画像表示装置5における表示画面の左下方における退避位置に予め設定された原点位置で停止している。原点位置にある可動演出装置173は、一部を遊技者が視認できてもよいし、全体を遊技者が視認できないように収納されてもよい。可動演出装置173は、分裂片173B1、分裂片173B2、分裂片173B3を備え、各分裂片173B1〜173B3が合体することにより、閉状態で所定の形状を有している。可動演出装置175は、画像表示装置5における表示画面の上方における退避位置に予め設定された原点位置で停止している。
図21(A)に示すような可変表示が行われた後、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出が開始される。こうしたリーチ演出の一例として、可動演出装置173を用いた動作演出が行われる。例えば図21(B)に示すように、可動演出装置173は、分裂片173B1〜173B3が閉状態のまま画像表示装置5の表示画面中央部まで、アクチュエータ172Aの駆動力によって移動し、「中」の飾り図柄表示エリア5Cより前方側の重複する位置にて、飾り図柄を隠す。続いて、図21(C)に示すように、可動演出装置173は、表示画面中央部にて分裂片173B1〜173B3がアクチュエータ172Bの駆動力によって開状態とされる。分裂片173B1〜173B3を開状態にするには周囲に所定の空間が必要であり、可動演出装置173が原点位置にあるときには、開状態とすることができないのに対し、可動演出装置173が図21(C)に示す進出位置にあるときには、開状態とすることができる。分裂片173B1〜173B3が開状態となることにより、「中」の飾り図柄表示エリア5Cが遊技者に視認可能となる。図21(C)では、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに所定の演出図柄が表示されている。
次に、可動演出装置173は、図21(D)に示すように、表示画面中央部にて分裂片173B1〜173B3がアクチュエータ172Bの駆動力によって閉状態とされる。これにより、「中」の飾り図柄表示エリア5Cは、再び隠されて遊技者が視認できなくなる。その後、可動演出装置173は、図21(E)に示すように、分裂片173B1〜173B3が閉状態のままで、アクチュエータ172Aの駆動力によって移動して原点位置に復帰する。このとき、画像表示装置5の表示画面に最終停止図柄が表示される。図21(E)は、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り組合せの確定飾り図柄が導出された場合を示している。なお、可変表示結果が「ハズレ」に対応してハズレ組合せ(リーチ組合せ)の確定飾り図柄が導出されてもよい。
図22は、可動演出装置173を動作させるための構成例を示している。図22に示す可動演出装置173は、回動機構173Aと、スライド機構173Cとを有している。回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力によって回転方向に移動(回動)する。図22(a)の位置は、回動機構173Aの原点位置となる。回動機構173Aが原点位置にあることは、原点センサ171Aによって検出できる。原点センサ171Aは、例えば回動機構173Aの一部を検出することにより、回動機構173Aが原点位置に復帰したことを検出できる。図22(a)の位置にある可動演出装置173は、アクチュエータ172Aの駆動力を受けて動作する回動機構173Aによって、図22(b)に破線で示される位置まで時計回り方向に移動できる。図22(b)の位置まで回転方向に移動した回動機構173Aは、例えば図示しない機械的な係止部材などによって、それ以上は回転方向に移動しないように保持される。
図22(a)の原点位置は、図21(A)に示す可動演出装置173の退避位置となり、画像表示装置5における表示画面の左下方に設けられている。図22(b)の進出位置は、図21(B)に示す可動演出装置173の進出位置となり、画像表示装置5における表示画面中央部より前方側の重複する位置となる。アクチュエータ172Aは、図22(a)の原点位置と図22(b)の進出位置との間で回動機構173Aを移動可能にする駆動力を提供する。回動機構173Aは、図22(a)の原点位置と図22(b)の進出位置との間を単純往復する移動が可能であり、複数回往復する移動も可能である。回動機構173Aが移動する回数や速度を異ならせることにより、複数種類の動作演出を実行可能にしてもよい。複数種類の動作演出は、回動機構173Aが高速で複数回移動する強動作と、回動機構173Aが低速で1回移動する弱動作とを含み、いずれかの動作を選択的に実行できるようにしてもよい。
回動機構173Aを原点位置に復帰させるときには、アクチュエータ172Aと原点センサ171Aとが用いられる。回動機構173Aの原点位置は、例えば図22(a)に示すように、回動機構173Aが反時計回り方向に移動して原点センサ171Aが最初にオン状態になった位置であればよい。原点復帰前に原点センサ171Aがオン状態である場合には、原点センサ171Aがオフ状態になるまでアクチュエータ172Aの駆動力により回動機構173Aを時計回り方向に移動させ、続いてアクチュエータ172Aの駆動力により回動機構173Aを反時計回り方向に移動させて、原点センサ171Aがオン状態になったときに、アクチュエータ172Aを停止させる。これにより、回動機構173Aを原点位置に復帰させることができる。原点復帰前に原点センサ171Aがオフ状態である場合には、アクチュエータ172Aの駆動力により回動機構173Aを反時計回り方向に移動させて、原点センサ171Aがオン状態になったときに、アクチュエータ172Aを停止させる。これにより、回動機構173Aを原点位置に復帰させることができる。
スライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力によって横方向に移動(スライド)する。図22(b)の位置は、スライド機構173Cの原点位置となる。スライド機構173Cが原点位置にあることは、原点センサ171Cによって検出できる。原点センサ171Cは、例えばスライド機構173Cに設けられた検出板を検出することにより、スライド機構173Cが原点位置に復帰したことを検出できる。図22(b)の位置にある可動演出装置173は、アクチュエータ172Cの駆動力を受けて動作するスライド機構173Cによって、図22(c1)に破線で示される位置や、図22(c2)に破線で示される位置まで、横方向に移動できる。図22(c1)または図22(c2)の位置まで横方向に移動したスライド機構173Cは、例えば図示しない機械的な係止部材などによって、それ以上は横方向に移動しないように保持される。
アクチュエータ172Cは、図22(b)の位置と、図22(c1)または図22(c2)の位置との間で、スライド機構173Cを移動可能にする駆動力を提供する。スライド機構173Cは、図22(b)の原点位置と、図22(c1)または図22(c2)の位置との間を、単純往復する移動が可能であり、複数回往復する移動も可能である。スライド機構173Cが移動する回数や速度を異ならせることにより、複数種類の動作演出を実行可能にしてもよい。複数種類の動作演出は、スライド機構173Cが高速で複数回移動する強動作と、スライド機構173Cが低速で1回移動する弱動作とを含み、いずれかの動作を選択的に実行できるようにしてもよい。
スライド機構173Cを原点位置に復帰させるときには、アクチュエータ172Cと原点センサ171Cとが用いられる。スライド機構173Cの原点位置は、図22に示すように、スライド機構173Cが横方向に移動して原点センサ171Cが最初にオン状態になった位置であればよい。原点復帰前に原点センサ171Cがオン状態である場合には、原点センサ171Cがオフ状態になるまでアクチュエータ172Cの駆動力によりスライド機構173Cを第1横方向(例えば左方向)に移動させ、続いてアクチュエータ172Cの駆動力によりスライド機構173Cを第1横方向とは反対の第2横方向(例えば右方向)に移動させて、原点センサ171Cがオン状態になったときに、アクチュエータ172Cを停止させる。これにより、スライド機構173Cを原点位置に復帰させることができる。原点復帰前に原点センサ171Cがオフ状態である場合には、アクチュエータ172Cの駆動力によりスライド機構173Cを第1横方向(例えば左方向)に移動させ、原点センサ171Cがオン状態になったときには、アクチュエータ172Cを停止させる。ただし、スライド機構173Cを第1横方向に移動させても所定時間内に原点センサ171Cがオン状態にならない場合には、アクチュエータ172Cの駆動力によりスライド機構173Cを第2横方向(例えば右方向)に移動させ、原点センサ171Cがオン状態になったときに、アクチュエータ172Cを停止させればよい。これにより、スライド機構173Cを原点位置に復帰させることができる。
図23は、可動演出装置173が備える分裂片173B1〜173B3を動作させるための構成例を示している。可動演出装置173は、分裂片173B1〜173B3により構成された開閉機構173Bを備えている。開閉機構173Bは、閉状態と開状態とに変化できる。図23(A)は、閉状態の開閉機構173Bを示している。図23(B)は、開状態の開閉機構173Bを示している。図23(A)の上側に示すように、分裂片173B1〜173B3は、閉状態において結合した所定の形状を有している。図23(A)の下側に示すように、アクチュエータ172Bは、ラック173B11、ラック173B12、ラック173B12と噛合して回転する円形歯車(ピニオン)を有している。ラック173B11〜173B13は、分裂片173B1〜173B3にそれぞれ接続されている歯切りがされた平板(ラック)である。図23(A)の位置は、開閉機構173Bの原点位置となる。開閉機構173Bが原点位置にあることは、原点センサ171Bによって検出できる。原点センサ171Bは、ラック173B11の一部を検出することにより、開閉機構173Bが原点位置に復帰したことを検出できる。
図23(A)に示す位置にある開閉機構173Bでは、アクチュエータ172Bの駆動力によりピニオンが反時計回り方向に回転すると、ラック173B11〜173B13が図23(A)の下側に示す矢印の方向に移動(スライド)する。ラック173B11〜173B13は、矢印の方向に直線的に移動することにより、開閉機構173Bが図23(B)に示す開状態となる。図23(B)に示す位置にある開閉機構173Bでは、分裂片173B1〜173B3が互いに離れて開状態となっている。これにより、例えば図20(C)に示すように、画像表示装置5における表示画面中央部を遊技者が視認可能になる。開閉機構173Bが開状態のときには、原点センサ171Bがオフ状態となる。
開閉機構173Bを原点位置に復帰させるときには、アクチュエータ172Bと原点センサ171Bとが用いられる。開閉機構173Bの原点位置は、図23(A)に示すように、開閉機構173Bのラック173B11が移動して原点センサ171Bが最初にオン状態になった位置であればよい。原点復帰前に原点センサ171Bがオン状態である場合には、原点センサ171Bがオフ状態になるまでアクチュエータ172Bの駆動力により開閉機構173Bが開状態となる方向にピニオンを回転させ、続いてアクチュエータ172Bの駆動力により開閉機構173Bが閉状態となる方向にピニオンを回転させて、原点センサ171Bがオン状態になったときに、アクチュエータ172Bを停止させる。これにより、開閉機構173Bを原点位置に復帰させることができる。原点復帰前に原点センサ171Bがオフ状態である場合には、アクチュエータ172Bの駆動力により開閉機構173Bが閉状態となる方向にピニオンを回転させ、原点センサ171Bがオン状態になったときに、アクチュエータ172Bを停止させる。これにより、開閉機構173Bを原点位置に復帰させることができる。
図24は、可動演出装置175を動作させるための構成例を示している。可動演出装置175は、昇降機構173Dを有している。昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によって昇降方向に移動する。図24(a)の位置は、昇降機構173Dの原点位置となる。昇降機構173Dが原点位置にあることは、原点センサ171Dによって検出できる。原点センサ171Dは、例えば昇降機構173Dに設けられた検出板1751を検出することにより、昇降機構173Dが原点位置に復帰したことを検出できる。図24(a)の位置にある可動演出装置175は、アクチュエータ172Dの駆動力を受けて動作する昇降機構173Dによって、図24(b)に破線で示される位置まで下降方向に移動できる。図24(b)の位置まで下降した昇降機構173Dは、例えば図示しない機械的な係止部材などによって、それ以上は下降方向に移動しないように保持される。
アクチュエータ172Dは、図24(a)の原点位置と図24(b)の進出位置との間で昇降機構を移動可能にする駆動力を提供する。昇降機構173Dは、図24(a)の原点位置と図24(b)の進出位置との間を単純往復する移動が可能であり、複数回往復する移動も可能である。昇降機構173Dが移動する回数や速度を異ならせることにより、複数種類の動作演出を実行可能にしてもよい。複数種類の動作演出は、昇降機構173Dが高速で複数回移動する強動作と、昇降機構173Dが低速で1回動作する弱動作とを含み、いずれかの動作を選択的に実行できるようにしてもよい。
昇降機構173Dを原点位置に復帰させるときには、アクチュエータ172Dと原点センサ171Dとが用いられる。昇降機構173Dの原点位置は、例えば図24(a)に示すように、昇降機構173Dが上昇方向に移動して原点センサ171Dが最初にオン状態になった位置であればよい。原点復帰前に原点センサ171Dがオン状態である場合には、原点センサ171Dがオフ状態になるまでアクチュエータ172Dの駆動力により昇降機構173Dを下降方向に移動させ、続いてアクチュエータ172Dの駆動力により昇降機構173Dを上昇方向に移動させて、原点センサ171Dがオン状態になったときに、アクチュエータ172Dを停止させる。これにより、昇降機構173Dを原点位置に復帰させることができる。原点復帰前に原点センサ171Dがオフ状態である場合には、アクチュエータ172Dの駆動力により昇降機構173Dを上昇方向に移動させて、原点センサ171Dがオン状態になったときに、アクチュエータ172Dを停止させる。これにより、昇降機構173Dを原点位置に復帰させることができる。
図11に示す演出制御メイン処理のステップS52で実行される可動部材初期動作処理では、原点センサ171Aと原点センサ171Bによる検出結果に応じて、複数種類の初期動作を選択的に実行するための設定が行われる。原点センサ171Aは、可動演出装置173が回転方向において原点位置にあることを検出する。原点センサ171Bは、可動演出装置173が開閉方向において原点位置にあることを検出する。演出制御用CPU120は、予め用意された複数種類の演出制御パターンからいずれかを選択することにより、複数種類の初期動作を選択的に実行するための設定を行うようにすればよい。
図25は、可動部材初期動作処理によって実行可能な初期動作の設定例を示している。図25に示す設定例では、原点センサ171Aおよび原点センサ171Bがいずれもオン状態である場合に、初期動作Aが実行される。つまり、初期動作Aは、原点センサ171Aおよび原点センサ171Bがいずれもオン状態であることを条件として、実行される初期動作である。原点センサ171Aがオン状態であり原点センサ171Bがオフ状態である場合には、初期動作Bが実行される。つまり、初期動作Bは、原点センサ171Aがオン状態であること、および、原点センサ171Bがオフ状態であることを条件として、実行される初期動作である。原点センサ171Aがオフ状態であり原点センサ171Bがオン状態である場合には、初期動作Cが実行される。つまり、初期動作Cは、原点センサ171Aがオフ状態であること、および、原点センサ171Bがオン状態であることを条件として、実行される初期動作である。原点センサ171Aおよび原点センサ171Bがいずれもオフ状態である場合には、初期動作Dが実行される。つまり、初期動作Dは、原点センサ171Aおよび原点センサ171Bがいずれもオフ状態であることを条件として、実行される初期動作である。初期動作A〜初期動作Dは、ショートイニシャル動作により初期動作を行うようにすればよい。なお、初期動作A〜初期動作Dは、ロングイニシャル動作により初期動作を行うようにしてもよい。あるいは、初期動作A〜初期動作Dは、ショートイニシャル動作とロングイニシャル動作の組合せにより初期動作を行うようにしてもよい。
図26は、可動演出装置173および可動演出装置175を用いたロングイニシャル動作の実行例を示している。ロングイニシャル動作では、可動演出装置173などを通常の動作演出が実行される場合と同様に動作させる。初期動作としてロングイニシャル動作を実行する場合には、アクチュエータを用いた原点復帰動作にかかわらず、常に一定の初期動作を行うものとしてもよい。図26では、可動演出装置173または可動演出装置175の動作を矢印で示している。それぞれの矢印は、アクチュエータの駆動力による動作範囲を示している。実線の矢印は、初期動作において原点位置(退避位置)から進出位置まで移動する場合を示している。例えば(1)といった括弧書きの数字は、初期動作の順番を示している。
図26(A1)は、アクチュエータ172Aおよびアクチュエータ172Bを用いた可動演出装置173のロングイニシャル動作L3Aを示している。ロングイニシャル動作L3Aでは、まず、図26(A1)の矢印(1)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である画像表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動する。続いて、図26(A1)の矢印(2)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力により閉状態から開状態に変化する。次に、図26(A1)の矢印(3)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、開状態から閉状態に復帰する。その後、図26(A1)の矢印(4)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。
図26(A2)は、アクチュエータ172Aおよびアクチュエータ172Cを用いた可動演出装置173のロングイニシャル動作L3Bを示している。ロングイニシャル動作L3Bでは、まず、図26(A2)の矢印(1)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置まで移動する。続いて、図26(A2)の矢印(2)で示すように、可動演出装置173のスライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力により原点位置から左方向に移動する。次に、図26(A2)の矢印(3)で示すように、可動演出装置173のスライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力により原点位置まで移動する。その後、図26(A2)の矢印(4)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。
図26(A2)は、アクチュエータ172Aおよびアクチュエータ172Cを用いた可動演出装置173のロングイニシャル動作L3Cを示している。ロングイニシャル動作L3Cでは、まず、図26(A3)の矢印(1)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置まで移動する。続いて、図26(A3)の矢印(2)に示すように、可動演出装置173のスライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力により原点位置から右方向に移動する。次に、図26(A3)の矢印(3)で示すように、可動演出装置173のスライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力により原点位置まで移動する。その後、図26(A3)の矢印(4)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。
図27は、初期動作A〜初期動作Dの実行例を示している。図27に示す例では、初期動作A〜初期動作Dが、可動演出装置173および可動演出装置175のショートイニシャル動作として実行される。図27において、実線の矢印は、可動演出装置173の回動機構173Aが原点位置(退避位置)と進出位置との間で移動する場合を示している。破線の矢印は、回動機構173A、開閉機構173B、昇降機構173Dが、原点センサの状態(オン状態またはオフ状態)を変化させるまで移動する場合を示している。点線の矢印は、回動機構173A、開閉機構173B、昇降機構173Dが、原点復帰の動作によって移動する場合を示している。
図27(A)は、アクチュエータ172A、アクチュエータ172B、アクチュエータ172Dを用いた可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作Aを示している。初期動作Aは、原点復帰動作の実行態様が、回動機構173Aおよび開閉機構173Bについて原点復帰動作を行わない態様となる場合に行われる。一般的には、初期動作を行う前に、回動機構173Aが原点位置にあることを検出する原点センサ171Aはオン状態であり、開閉機構173Bが原点位置にあることを検出する原点センサ171Bもオン状態である場合には、回動機構173Aおよび開閉機構173Bの原点復帰動作を実行する必要はない。しかし、原点センサ171Aと原点センサ171Bがいずれもオン状態であったとしても、回動機構173Aおよび開閉機構173Bが正確に原点位置にない場合がある。そこで、原点センサ171Aと原点センサ171Bがいずれもオン状態であっても、初期動作Aを行うことにより、回動機構173Aおよび開閉機構173Bを正確な原点位置に移動(復帰)できるようにする。
初期動作Aでは、まず、図27(A)の破線矢印(1)および破線矢印(2)で示すように、可動演出装置175の昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。続いて、図27(A)の実線矢印(3)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である画像表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動する。次に、図27(A)の破線矢印(4)および破線矢印(5)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。その後、図27(A)の実線矢印(6)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。
図27(B)は、アクチュエータ172A、アクチュエータ172B、アクチュエータ172Dを用いた可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作Bを示している。初期動作Bは、原点復帰動作の実行態様が、回動機構173Aについて原点復帰動作を行わず、開閉機構173Bについて原点復帰動作を行う態様となる場合に行われる。一般的には、初期動作を行う前に、回動機構173Aが原点位置にあることを検出する原点センサ171Aがオン状態である場合には、回動機構173Aの原点復帰動作を実行する必要はない。一方、開閉機構173Bが原点位置にあることを検出する原点センサ171Bがオフ状態である場合には、開閉機構173Bの原点復帰動作を実行する必要がある。しかし、原点センサ171Aがオン状態であったとしても、回動機構173Aが正確に原点位置にない場合がある。そこで、原点センサ171Aがオン状態であっても、初期動作Bを行うことにより、回動機構173Aを正確な原点位置に移動(復帰)できるようにする。
初期動作Bでは、まず、図27(B)の点線矢印(1)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力により原点復帰動作を行う。続いて、図27(B)の破線矢印(2)および破線矢印(3)で示すように、可動演出装置175の昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。その後、図27(B)の破線矢印(4)および破線矢印(5)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。初期動作Bでは、原点センサ171Bがオフ状態であったことに対応して、開閉機構173Bを開状態に向けて移動させる動作が不要になり、回動機構173Aを進出位置まで移動させる動作も不要になる。つまり、ショートイニシャル動作によって回動機構173Aの動作チェックに必要な時間を短縮できる。
図27(C)は、アクチュエータ172A、アクチュエータ172B、アクチュエータ172Dを用いた可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作Cを示している。初期動作Cは、原点復帰動作の実行態様が、回動機構173Aについて原点復帰動作を行い、開閉機構173Bについて原点復帰動作を行わない態様となる場合に行われる。初期動作を行う前に、回動機構173Aが原点位置にあることを検出する原点センサ171Aがオフ状態である場合には、回動機構173Aの原点復帰動作を実行する必要がある。一方、一般的には、開閉機構173Bが原点位置にあることを検出する原点センサ171Bがオン状態である場合には、開閉機構173Bの原点復帰動作を実行する必要はない。しかし、原点センサ171Bがオン状態であったとしても、開閉機構173Bが正確に原点位置にない場合がある。そこで、原点センサ171Bがオン状態であっても、初期動作Cを行うことにより、開閉機構173Bを正確な原点位置に移動(復帰)できるようにする。また、原点復帰動作を行う回動機構173Aは、その原点復帰動作によって正確な原点位置に移動(復帰)できるが、開閉機構173Bを開閉動作させるために、原点位置(退避位置)から進出位置まで移動させる。
初期動作Cでは、まず、図27(C)の点線矢印(1)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点復帰動作を行う。続いて、図27(C)の破線矢印(2)および破線矢印(3)で示すように、可動演出装置175の昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。次に、図27(C)の実線矢印(4)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である画像表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動する。さらに、図27(C)の破線矢印(5)および破線矢印(6)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。その後、図27(C)の実線矢印(7)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。
図27(D)は、アクチュエータ172A、アクチュエータ172B、アクチュエータ172Dを用いた可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作Dを示している。初期動作Dは、原点復帰動作の実行態様が、回動機構173Aおよび開閉機構173Bについて原点復帰動作を行う態様となる場合に行われる。初期動作を行う前に、回動機構173Aが原点位置にあることを検出する原点センサ171Aはオフ状態であり、開閉機構173Bが原点位置にあることを検出する原点センサ171Bもオフ状態である場合には、回動機構173Aおよび開閉機構173Bの原点復帰動作を実行する必要がある。そこで、原点センサ171Aおよび原点センサ171Bがいずれもオフ状態である場合には、初期動作Dにより回動機構173Aおよび開閉機構173Bを原点位置に移動(復帰)させるときに、ショートイニシャル動作やロングイニシャル動作を省略することができる。
初期動作Dでは、まず、図27(D)の点線矢印(1)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力により原点復帰動作を行う。続いて、図27(D)の点線矢印(2)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点復帰動作を行う。その後、図27(D)の破線矢印(3)および破線矢印(4)で示すように、可動演出装置175の昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。
図27に示す動作例では、アクチュエータ172A、アクチュエータ172B、アクチュエータ172Dを用いて、可動演出装置173の回動機構173A、開閉機構173Bと、可動演出装置175の昇降装置173Dについて、初期動作を行うものとしている。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばアクチュエータ172Cを用いて可動演出装置173のスライド機構173Cを移動させる動作を含む初期動作を行うものであってもよい。つまり、アクチュエータ172A〜172Dのうち、一部または全部を用いて可動演出装置173および可動演出装置175の可動機構の一部または全部について、初期動作を行うことができるものであればよい。
図28は、アクチュエータ172A〜172Dの全部を用いた可動演出装置173および可動演出装置175の初期動作を示している。この初期動作では、可動演出装置173の回動機構173A、開閉機構173Bと可動演出装置175の昇降機構173Dの動作に加え、可動演出装置173のスライド機構173Cの動作を結合(混合)する。これにより、複数の動作の確認に要する時間の短縮を図っている。
図28に示す初期動作では、まず、図28の実線矢印(1)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により原点位置(退避位置)から進出位置である画像表示装置5における表示画面中央部の前方側にて重複する位置まで移動する。続いて、図28の破線矢印(2)および破線矢印(3)で示すように、可動演出装置173の開閉機構173Bは、アクチュエータ172Bの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。次に、図28の実線矢印(4)〜(6)で示すように、可動演出装置173のスライド機構173Cは、アクチュエータ172Cの駆動力により原点位置から右方向の可動位置まで移動してから左方向の可動位置まで移動した後に原点位置に戻る。このようなスライド機構173Cの移動(スライド)を結合することにより、右方向への移動と左方向への移動を別個の初期動作において行う場合に比べて、所要時間の短縮を図ることができる。さらに、図28の実線矢印(7)で示すように、可動演出装置173の回動機構173Aは、アクチュエータ172Aの駆動力により進出位置から原点位置(退避位置)に復帰する。その後、図28の破線矢印(8)および破線矢印(9)で示すように、可動演出装置175の昇降機構173Dは、アクチュエータ172Dの駆動力によりショートイニシャル動作を行う。
可動部材初期動作処理は、図11に示す演出制御メイン処理のステップS52のように、演出制御基板12の初期設定に続いて実行されるものに限定されず、例えばステップS53にてタイマ割込みフラグがオンであると判定されるごとに実行可能な処理としてもよい。この場合には、主基板11からの初期化指定コマンドまたは停電復旧指定コマンドを受信したと判定された場合に、初期動作を実行するようにしてもよい。あるいは、図12に示すステップS170の可変表示開始待ち処理において、デモンストレーション演出(客待ちデモ表示)を実行中である場合に、可動部材初期動作処理と同様のデモ中初期動作処理を実行可能にしてもよい。この場合には、初期動作実行済みフラグがオフであると判定された場合に、初期動作を実行するようにしてもよい。初期動作実行済みフラグは、デモ中初期動作処理が実行されたときにオン状態にセットされる。その後、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、初期動作実行済みフラグをクリアしてオフ状態にすればよい。これにより、デモンストレーション演出が実行されるごとに、可動演出装置173などの初期動作を実行することができる。
その他にも、この発明は上記の実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。より具体的に、上記実施の形態では、進出対応表示や復帰連動表示として、表示内容の組合せに応じて大当り遊技状態となる割合(大当り期待度)が異なる表示を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばスーパーリーチのリーチ演出といった、特定演出の少なくとも一部として、可動演出装置173のような演出用可動部材の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるものであってもよい。
普通可変入賞球装置6Bが第2始動入賞口を遊技球が通過しにくい第1状態(閉鎖状態または通常開放状態)から遊技球が通過しやすい第2状態(開放状態または拡大開放状態)に変化することを報知する演出として、可動演出装置173のような演出用可動部材の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるものであってもよい。このように、パチンコ遊技機1における遊技の進行に基づく任意の状態に制御されることを報知する演出として、進出対応表示と復帰連動表示との組合せによる演出が行われてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における演出の進行に基づく任意の状態に制御されることを報知する演出として、進出対応表示と復帰連動表示との組合せによる演出が行われてもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
有利状態が確変状態である場合の一例として、大当り遊技状態であるときに実行される大当り中昇格演出では、可動演出装置173を退避位置と進出位置との間で移動可能とし、可動演出装置173の位置や移動に応じて、進出対応表示や復帰連動表示が行われるようにしてもよい。この場合には、確変状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で、進出対応表示の表示内容または復帰連動表示の表示内容が決定されてもよい。つまり、進出対応表示の表示内容または復帰連動表示の表示内容は、確変状態に制御するか否かの決定結果に基づいて、決定することができる。そして、進出対応表示の表示内容と、復帰連動表示の表示内容との組合せに応じて、確変状態に制御される割合(確変期待度)を異ならせることができる。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。すなわち、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。その他にも、本願発明は、任意の可変表示を行う遊技機にも適用することができる。
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。このような構成において、可動演出装置173と同様の可動部材を移動可能とし、進出対応表示と復帰連動表示との組合せにより各種演出が実行されてもよい。例えば、始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたこと、あるいは、その他の演出実行条件が成立したことに基づいて、可変入賞装置を第1状態に変化させるか否かの決定結果や、第1状態に変化させるときの変化態様を複数態様のいずれかとする決定結果、あるいは、可変入賞装置の内部における遊技球の通過状況に応じて大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果の少なくともいずれかに関連して実行される演出、あるいは、いずれの決定結果とも関連することなく実行される演出として、可動部材を移動可能とし、進出対応表示と復帰連動表示との組合せによる演出を実行可能にしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、例えば図4に示すステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理が実行される。これにより、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を用いて可変表示内容の判定を行い、その判定結果を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果コマンド)が演出制御基板12の側に送信されて、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより先読み予告演出を実行可能にするものとして説明した。これに対し、例えば主基板11の側では、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を示す演出制御コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行うようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、主基板11からの演出制御コマンドに示された乱数値を用いて大当り判定などを行い、その判定結果に基づいて先読み予告演出が実行できるようにすればよい。このように、始動入賞が発生した始動入賞時などのように、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に有利状態に制御されるか否かを判定する処理は、主基板11の側で実行されるものに限定されず、演出制御基板12の側で実行されるようにしてもよい。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、少なくとも第1位置と画像表示装置の表示画面よりも前方側の重複する第2位置とに移動可能な演出可動機構となる可動演出装置を備えた構成において、可動演出装置が第2位置に移動した状態で重複しない位置にて進出対応表示を行い、可動演出装置が第2位置から第1位置へと移動(復帰)することに関連して復帰連動表示を行うものであればよい。より一般的に、本発明は、遊技を行うことが可能な任意の遊技機に適用することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機1などの遊技機では、可動演出装置173などの演出用可動部材が、少なくとも退避位置などの第1位置と進出位置などの第2位置とに移動可能である。演出用可動部材は、第2位置で画像表示装置5の表示画面の前方側に重複する。画像表示装置5の表示画面では、第2位置に移動した状態の演出用可動部材とは重複しない位置にて、進出対応表示などの第1表示を行う。その後、演出用可動部材が第2位置から第1位置へと移動することに関連して、復帰連動表示などの第2表示を行う。このような第1表示と第2表示との組合せにより、発展演出などの所定演出を実行する。こうして、演出用可動部材と表示画面における表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機1などの遊技機における任意の状態に制御されることを報知する演出として、進出対応表示などの第1表示と復帰連動表示などの第2表示との組合せによる演出が行われてもよい。これにより、演出用可動部材の動作と表示画面における表示とを用いて、遊技興趣を向上させることができる。
スーパーリーチのリーチ演出が実行されることを報知する発展演出のように、大当り遊技状態などの有利状態に制御されるか否かを報知するための演出状態に制御されることを報知する演出として、進出対応表示などの第1表示と復帰連動表示などの第2表示との組合せによる演出が行われてもよい。これにより、演出用可動部材の動作と表示画面における表示とを用いて、遊技興趣を向上させることができる。
進出対応表示の表示内容として「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」を用意した場合のように、第1表示の表示態様には複数種類の表示態様があってもよい。復帰連動表示の表示内容として「好機」、「勝機」、「激熱」を用意した場合のように、第2表示の表示態様には複数種類の表示態様があってもよい。これにより、第1表示や第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図17(B)に示すように、進出対応表示の表示内容といった第1表示の表示態様と、復帰連動表示の表示内容といった第2表示の表示態様との組合せに応じて、大当り遊技状態などの有利状態に制御される割合が異なってもよい。これにより、第1表示や第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
進出対応表示の表示内容といった第1表示の表示態様には単一種類の表示態様があってもよい。この場合でも、復帰連動表示の表示内容といった第2表示の表示態様には複数種類の表示態様があればよい。これにより、第2表示に対する注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
復帰連動表示などの第2表示は、少なくとも進出位置などの第2位置に移動した状態の可動演出装置173といった演出用可動部材と重複した位置にて行うようにしてもよい。これにより、演出用可動部材の動作と表示画面における表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
復帰連動表示などの第2表示は、可動演出装置173などの演出用可動部材が進出位置などの第2位置から退避位置などの第1位置へと移動を始めたときに開始してもよい。これにより、演出用可動部材の動作と表示画面における表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
退避位置などの第1位置は、例えば図20(A)に示すような可動演出装置173などの原点位置であってもよい。これにより、演出用可動部材の動作と表示画面における表示との連動感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図27などに示すように、可動演出装置173などの演出用可動部材を原点位置に復帰させる復帰動作を行う場合には、復帰動作の態様に応じた態様で演出用可動部材の初期動作を行うようにしてもよい。これにより、好適な初期動作を実行できる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
16 … 可動装置駆動部
17 … 駆動中継基板
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
173、175 … 可動演出装置

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    画像を表示可能な画像表示手段と、
    少なくとも第1位置と前記画像表示手段の所定領域に重畳する第2位置とに移動可能な可動部材を制御する可動制御手段とを備え、
    前記画像表示手段の表示として、前記第2位置に移動した状態の前記可動部材とは重畳しない位置にて第1表示を行い、前記可動部材が前記第2位置から前記第1位置へと移動する期間と重複する期間において、少なくとも前記所定領域を含む領域に、新たに第2表示を表示開始し、
    前記第2表示が表示開始されることに関連して、前記第1表示の表示態様を変化させて表示可能であり、
    複数種類ある前記第1表示の表示態様と、複数種類ある前記第2表示の表示態様との組合せに応じて、遊技者にとって有利な有利状態に制御される割合が異なる、
    ことを特徴とする遊技機。
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