JP6392780B2 - 展開可能なアンカー翼部を有する棘突起間インプラント - Google Patents

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０１３年１月７日出願の米国特許仮出願第６１／７４９，５９５号および２０１３年７月１２日出願の米国特許出願第１３／９４０，８６８号の優先権を主張し、これらの出願は参照により、その全体が本明細書に援用される。

本発明は外科用インプラントに関し、より具体的には、経皮的棘突起間インプラントおよび融合装置に関する。

脊椎は、頭蓋から臀部まで延びる２４本の椎骨列からなる。近接する椎骨の間には軟組織である椎間板が配置されている。脊椎はさらに、脊髄の周りに脊柱管と呼ばれる骨管を画定して、脊髄を囲み保護する。通常、脊髄と脊柱管の境界との間には空間があり、脊髄や脊髄に結合する神経が挟まれない仕組みになっている。

加齢に伴い、脊柱管を取囲む靭帯および骨が肥厚し硬化することにより、脊柱管が狭窄し脊髄や神経根を圧迫することがある。この状態は脊柱管狭窄症と呼ばれ、背中および下肢の痛みや麻痺、脱力および／または平衡感覚障害をもたらす。これらの症状は、一定期間の歩行や立位後に増加することが多い。

脊柱管狭窄症には、いくつかの非外科的治療がある。こうした治療には、腫れおよび痛みを緩和する非ステロイド抗炎症薬、および腫れを緩和し激痛を治療するコルチコステロイド注射が含まれる。患者によっては、こうした治療により脊柱管狭窄症の症状が緩和されることもあるが、患者の多くは緩和されず、そのため外科的治療を受けることになる。脊柱管狭窄症の治療における最も一般的な外科的処置は、椎骨の一部を除去する減圧椎弓切除術である。この手術の目的は、脊柱管の面積を増大させることにより、脊髄および神経の圧迫を軽減することである。

棘突起間減圧（interspinous process decompression）（ＩＰＤ）は、脊柱管狭窄症を治療する低侵襲性の外科的処置である。ＩＰＤ手術では、骨や軟組織の除去は行われない。その代りに、インプラントまたはスペーサ装置が、腰背部の椎骨から突出する棘突起間の脊髄や神経の後方に配置される。ＩＰＤ手術を行うために用いられる周知のインプラントが米国特許第６，４１９，６７６号明細書に記載されており、参照により、その全体が本明細書に援用される。しかしながら、本従来技術装置のインプラントおよび設置では、依然として脊柱に接近するために切開が必要となる。

低侵襲外科手術で配置される棘突起間インプラントは、米国特許出願公報第２００８／０２４３２５０号明細書に記載され、参照により、その全体が本明細書に援用される。このインプラントは２つの近接する棘突起間のスペーサとして機能するが、棘突起を固定する設計ではなく経時的に移動する可能性がある。

腰部脊椎管狭窄症を効果的に治療するために、棘突起間スペースに経皮的に挿入でき、近接する棘突起（すなわち近接する椎骨）を伸延または伸延を維持し、かつ十分に固定できるＩＰＤ手術用インプラントを提供することは有益となるであろう。本発明の棘突起間インプラントはこれらの目的の達成が可能である。

本発明は、経皮的な棘突起間インプラント術用に形成および構成された細長い本体部を含む、新規で有用な棘突起間インプラントに関する。本体部は、長手方向軸、内部空洞および対向する近位端部と遠位端部を有する。一対のアンカー翼部が、本体部の遠位端部に作動的に関連付けられ、本体部の内部空洞内に格納された第１の位置と本体部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間を本体部の長手方向軸に対して枢動可能に取り付けられる。

アンカー環部が、本体部の近位端部に作動的に関連付けられ、アンカー翼部から離間した第１の位置とアンカー翼部に近接した第２の位置との間を本体部の長手方向軸に対して軸移動可能に取り付けられる。一対のアンカーブレード部が、アンカー環部に作動的に関連付けられ、本体部の内部空洞内に少なくとも部分的に格納される第１の位置とアンカー環部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間を移動可能に取り付けられる。

細長い作動軸は、本体部の内部空洞内で軸移動可能に取り付けられ、アンカー翼部をそれらの第１の位置から第２の位置に移動するための遠位作動部とアンカーブレード部をそれらの第１の位置から第２の位置に移動するための近位作動部とを有する。さらに、本体部の内部空洞内で作動軸を移動するための手段が提供される。

本発明の一実施形態では、アンカーブレード部が、それらの第１および第２の位置の間をアンカー環部上で枢動可能に取り付けられる。本発明の別の実施形態では、アンカーブレード部が、それらの第１および第２の位置の間をアンカー環部上で摺動可能に取り付けられる。

好ましくは、各アンカー翼部が、棘突起に係合するための複数のスパイクを表面に有する近位対向係合面を備える。さらに、好ましくは各アンカーブレード部が、棘突起に係合するための複数のスパイクを表面に有する遠位対向係合面を備える。

アンカー翼部は、本体部の長手方向軸に対して互いに直径方向に対向し、アンカーブレード部は、本体部の長手方向軸に対して互いに直径方向に対向する。好ましくは、直径方向に対向するアンカー翼部が、直径方向に対向するアンカーブレード部と軸方向に整列する。

インプラントはさらに、細長い本体部に対するアンカー環部の軸位置を固定するための係止リングを備える。係止リングは、直径方向に対向する一対の弓形片持ち爪部を有し、片持ち爪部のそれぞれが、アンカー環部の近位対向面上の対応する歯群に係合するための遠位対向歯を備える。係止リングは、外科用手工具と相互作用するための六角ナット部を最近位面上に有する。

本発明のこれらの特徴やその他の特徴、およびその製造方法ならびに使用方法が、後述する本発明の好ましい実施形態の実用的な説明および以下の図面の説明から、当業者にさらに明らかにされる。

本発明が関連する当業者が、過度の実験をすることなく本発明を製造し使用する方法を容易に理解するように、いくつかの図を参照しながら本発明の好ましい実施形態を以下に詳細に説明する。

本発明の好ましい実施形態に従って構成された、遠位のアンカー翼部および摺動自在にカム動作する近位のアンカーブレード部がそれらの格納位置にある、棘突起間インプラントの斜視図である。 図１の棘突起間インプラントの側面図であり、遠位のアンカー翼部が半径方向に展開された位置で示され、摺動自在にカム動作する近位のアンカーブレード部は、遠位のアンカー翼部に接近し半径方向に展開された位置で示される。 説明を容易にするために各部分を分離した図１に示す棘突起間インプラントの分解斜視図である。 図１に示す棘突起間インプラントのアンカー環部の一部の斜視図であり、説明を容易にするために近位のアンカーブレード部をアンカー環部から分離し、アンカー環部に関連付けられる偏向可能な係止タブを示している。 アンカー環部、近位のアンカーブレード部および作動軸の横断面の斜視図であり、作動軸は、近位のアンカーブレード部および遠位のアンカー翼部をそれらの格納位置から展開位置に移動するように適合および構成される。 本発明の好ましい実施形態に従って構成された別の棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と回転自在な梃作動型の近位のアンカーブレード部がそれぞれの格納位置にある。 図６に示す棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と回転自在な梃作動型の近位のアンカーブレード部がそれぞれ半径方向の展開位置にある。 図６の８−８線に沿った断面図である。 図７の９−９線に沿った断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って構成された別の棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と回転自在にカム動作する近位のアンカーブレード部がそれぞれの格納位置にある。 図１０に示す棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と回転自在にカム動作する近位のアンカーブレード部がそれぞれ半径方向の展開位置にある。 図１０の１２−１２線に沿った断面図である。 図１１の１３−１３線に沿った断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って構成された別の棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と摺動自在にカム動作する近位のアンカーブレード部がそれぞれの格納位置にある。 図１４に示す棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と摺動自在にカム動作する近位のアンカーブレード部がそれぞれ半径方向の展開位置にある。 図１４の１６−１６線に沿った断面図である。 図１５の１７−１７線に沿った断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って構成された別の棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と軌道誘導型の近位のアンカーブレード部がそれぞれの格納位置にある。 図１８に示す棘突起間インプラントの斜視図であり、遠位のアンカー翼部と軌道誘導型の近位のアンカーブレード部がそれぞれ半径方向の展開位置にある。 図１８の２０−２０線に沿った断面図である。 図１９の２１−２１線に沿った断面図である。 図１８に示す棘突起間インプラントの軌道誘導型の近位のアンカーブレード部の斜視図である。 アンカー環部に対して展開位置にある本発明の摺動型アンカーブレード部を固定するための係止タブ構造の別の実施形態を示す。 アンカー環部に対して展開位置にある本発明の摺動型アンカーブレード部を固定するための係止タブ構造の別の実施形態を示す。 アンカー環部に対して展開位置にある本発明の摺動型アンカーブレード部を固定するための係止タブ構造の別の実施形態を示す。 アンカー環部に対して展開位置にある本発明の摺動型アンカーブレード部を固定するための係止タブ構造の別の実施形態を示す。

図面を参照して説明していくが、類似の参照番号は、本明細書で開示した外科的インプラントの同様の構造的特徴を表わしており、図１に示すのは、本発明の好ましい実施形態に従って構成された棘突起間インプラントの好ましい一実施形態であり、参照番号１０で示される。

図１〜図３を参照すると、インプラント１０は、医師による経皮的棘突起間インプラント用に形成され、かつ構成された細長いねじ状本体１２を含む。ねじ状本体１２は、長手方向軸、内部空洞１４および対向する近位および遠位端部を有する。ここでおよび本明細書全体を通じて、遠位はデバイスの前端を指し、近位はデバイスの後端を指す。

一対のアンカー翼部１６および１８は、本体部１２の遠位端部と作動的に関連付けられ、本体部１２の長手方向軸に垂直に延びるピン２０の周りを、図１に示す本体部１２の内部空洞内に格納される第１の位置と図２に示す本体部１２から半径方向外向きに延びる第２の位置との間で、枢動可能に取り付けられる。アンカー翼部１６、１８のそれぞれは、棘突起に確実に係合するための複数のスパイク１５を備える近位対向係合面を有する。

アンカー環部２２は、本体部１２の近位端部と作動的に関連付けられ、図１に示すアンカー翼部１６、１８から離間した第１の位置と図２に示すアンカー翼部１６、１８に近接した第２の位置との間で、本体部１２の長手方向軸に対して軸移動可能に取り付けられる。一対のアンカーブレード部２４および２６は、アンカー環部２２と作動的に関連付けられ、図１に示す本体部１２の内部空洞１４内に少なくとも部分的に格納された第１の位置と図２に示すアンカー環部２２から半径方向外向きに延びる第２の位置との間を移動可能に取り付けられる。図３に分かり易く示されるように、アンカーブレード部２４、２６は、アンカー環部２２に形成された直径方向に対向する溝部２８および３０内に位置する。

長尺の作動軸３２は、本体部１２の内部空洞１４内に軸移動可能に取り付けられ、アンカー翼部１６、１８を第１の位置から第２の位置に移動するための遠位の作動部またはプランジャ３４を有する。より具体的には、プランジャ型遠位作動部３４は、アンカー翼部１６、１８の内側当接面に抗して付勢し、強制的に展開位置に枢動させる。この相互作用は、米国特許出願公開番号第２０１０／０２３４８８９号明細書により具体的に記載されており、参照により、その全体が本明細書中に援用される。

作動軸３２は、さらに、本体部１２内の作動軸３２の軸位置を維持するための環状グロメットを備える中央ハブ部３５と、アンカーブレード部２４、２６を第１の位置から第２の位置に移動させるための近位の作動部３６とを含む。さらに、本体部１２の内部空洞１４内の作動軸３２を移動するための構成、例えば、米国特許出願公開番号第２０１０／０２３４８８９号明細書に記載の展開手段や挿入装置、またはそれと同等の構成が提供される。

図４に示すように、アンカーブレード部２４、２６は、作動軸３２の近位作動部３６の傾斜面３６ａ、３６ｂとのカム相互作用を介して、第１の位置と第２の位置の間を半径方向に摺動自在に取り付けられる。アンカーブレード部２４、２６のそれぞれは、展開中に棘突起と確実に係合するための一揃いの遠位対向スパイク４０を含む。さらに、アンカーブレード部２４、２６のそれぞれは、一対の横偏向係止タブ４２を備え、これら一対の横偏向係止タブ４２は、アンカーブレード部２４、２６が展開位置に向かい半径方向外向きに進行中はブレード用溝部２８、３０内をそのまま進むが、ブレード部２４、２６がブレード用溝部２８、３０の外に完全に展開した後は、横方向外向きに拡張してアンカー環部２２の外側縁部に係合し、ブレード部２４、２６が再度半径方向内向きに移動するのを防止する。

図３を参照すると、インプラント１０は、細長い本体部１２に対するアンカー環部２２の軸位置を固定するための係止リング４４をさらに含む。係止リング４４は、直径方向に対向する一対の弓形片持ち爪部４６および４８を有し、弓形片持ち爪部４６、４８はそれぞれ、アンカー環部２２の近位対向面の環状歯竿５０上に形成された対応する歯群に係合するためのそれぞれの遠位対向歯群４６ａおよび４８ａを備える。係止リング４４は、工具（図示せず）を使用して操作する六角ナット部５２をその最近位面に有する。

図６〜図９は、本発明の好ましい実施形態に従って構成された、参照番号１００で表される別の棘突起間インプラントを示す。インプラント１００は、上記のインプラント１０と同様の構成であり、枢動する遠位アンカー翼部１１６および１１８を備えるが、本実施形態の装置は、図６に示す第１の位置と図７に示す第２の位置の間を、近位方向への角運動で枢動可能にアンカー環部１２２に取り付けられる、アンカーブレード部１２４および１２６を備える。

さらに、アンカーブレード部１２４、１２６は、それぞれ、作動軸１３２の近位作動部を形成する環状縁部１３６と相互作用するように適合および構成される、それぞれの内側梃部１２４ａおよび１２６ａを備える。作動時、作動軸１３２の環状縁部１３６は、本体部１１２の内部空洞１１４内を遠位方向に移動するとき、アンカーブレード部１２４、１２６の梃部１２４ａ、１２６ａと相互作用し、それにより、アンカーブレード部１２４、１２６が、それぞれの枢動ピン１２４ｂおよび１２６ｂを軸としてアンカー環部１２２上で、図８に示す本体部１１２の内部空洞１１４内に部分的に格納された格納位置から、図９に示すアンカー環部１２２から半径方向外向きに延びる展開位置へと枢動する。

図１０〜図１３は、本発明の好ましい実施形態に従って構成された、参照番号２００で表される別の棘突起間インプラントを示す。インプラント２００は、上述したインプラントと同様の構成で、枢動する遠位アンカー翼部２１６、２１８を含むが、本実施形態の装置は、図１０に示す第１の位置と図１１に示す第２の位置との間を遠位方向の角運動で枢動可能にアンカー環部２２２上に取り付けられたアンカーブレード部２２４および２２６を備える。

さらに、アンカーブレード部２２４、２２６は、それぞれ、本体部２１２と螺合可能に関連付けられる環状ナット２６０の湾曲下面２６２と相互作用するように適合および構成された、それぞれの湾曲外側カム面２２４ａおよび２２６ａを備える。作動時、環状ナット２６０は本体部２１２に沿って遠位方向に移動するとき、アンカーブレード部２２４、２２６のカム面２２４ａ、２２６ａと相互作用し、それにより、アンカーブレード部２２４、２２６がそれぞれの枢動ピン２２４ｂ、２２６ｂを軸としてアンカー環部２２２上で、図１２に示す本体部２１２の内部空洞２１４内に部分的に格納された格納位置から、図１３に示すアンカー環部２２２から半径方向外向きに延びる展開位置に枢動する。展開後、蝶着式アンカーブレード部２２４、２２６は、さらなる強度と係止機能を提供するために環状ナット２６０上に留まる。

図１４〜図１７は、本発明の好ましい実施形態に従って構成された、参照番号３００で表される別の棘突起間インプラントを示す。インプラント３００は、上述のインプラントと同様の構成であり、枢動する遠位アンカー翼部３１６および３１８を含む。さらに、本実施形態では、アンカーブレード部３２４および３２６が、インプラント１０のアンカーブレード部２４、２６と同様に、図１４に示す第１の位置と図１５に示す第２の位置との間を半径方向外向きに摺動自在にアンカー環部３２２上に取り付けられる。しかしながら、インプラント１０とは対照的に、アンカーブレード部３２４、３２６は、インプラント３００の本体部３１２の内部空洞３１４に形成された傾斜面３６０と相互作用するように適合および構成される。

作動時、アンカー環部３２２が本体部３１２に沿って遠位方向に移動するとき、アンカーブレード部３２４、３２６の内表面は傾斜面３６０上に乗り、その結果、アンカーブレード部３２４、３２６は、アンカー環部３２２上を半径方向外向きに、図１６に示す本体部３１２の内部空洞３１４内に部分的に格納された格納位置から図１７に示すアンカー環部３２２から半径方向外向きに延びる展開位置に摺動する。展開後、たとえば図４に示すような側面の係止タブがアンカーブレード部３２４、３２６の本体部３１２内への落下を防止する。

図１８〜図２２は、本発明の好ましい実施形態に従って構成された、参照番号４００で表される別の棘突起間インプラントを示す。インプラント４００は、上述のインプラントと同様の構成であり、枢動する遠位アンカー翼部４１６および４１８を含むが、本実施形態の装置は、図１８に示す第１の位置と図１９に示す第２の位置との間でアンカー環部４２２上を、本体部４１２の内部空洞４１４に形成された誘導路または溝部４７５に対して摺動可能に取り付けられるアンカーブレード部４２４および４２６を含む。

より具体的には、図２２に分かり易く示されているように、アンカーブレード部４２４、４２６は、本体部４１２の内表面に削成された傾斜した溝部４７５に掛合する延長タブ４７０を有する。作動時、アンカー環部４２２が遠位方向に移動するとき、アンカーブレード部４２４、４２６は溝部４７５に掛合して移動し、それにより、アンカーブレード部４２４、４２６が、図２０に示す本体部４１２の内側空洞４１４内に部分的に格納された格納位置から図２１に示すアンカー環部４２２から半径方向外向きに延びる展開位置へ、アンカー環部４２２上を半径方向外向きに摺動する。アンカーブレード部４２４、４２６は、ブレード部が図２０の格納位置にあるとき、早すぎる伸展を防止するために互いに係合する重なり合う突起４７４、４７６を有する。また、図１９に分かり易く示されているように、インプラントの展開の際、作動軸４３２の軸方向移動に適応するための曲線状の凹部４７８が各ブレード部に形成される。

図２３〜図２６は、アンカー環部５２２の外表面に対して展開位置にある、本発明の摺動自在に展開するアンカーブレード部５２４を固定するための偏向可能な係止タブ５４２の別の実施形態を示す。係止タブ５４２は図４に示す係止タブ４２と類似である。しかしながら、係止タブ４２とは異なり、係止タブ５４２は、アンカーブレード部５２４の側辺に別体として取り付けられるのではなく、アンカーブレード部５２４の側辺と一体的に形成される。

図に示すように、偏向可能な係止タブ５４２は、アンカー環部５２２の溝状壁５２８および５３０に形成されたスロット部５８６に掛合する半球状の戻止部５８４を含む。スロット部５８６は、図２６に示すように、アンカーブレード部が第１の位置にいるときに戻止部５８４を収容するための第１の凹部５８６ａと、アンカーブレード部が第２の位置にいるときに戻止部５８４を収容するための第２の凹部５８６ｂとを備える。

好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、当業者は、添付の請求項によって定義された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に対する変更および／または改良を行うことができることを容易に理解されるであろう。

Claims (17)

1. 棘突起間インプラントであって、
   ａ）経皮的な棘突起間インプラント術用に形成および構成され、長手方向軸、内部空洞および対向する近位端部と遠位端部とを画定する、細長い本体部と、
   ｂ）前記本体部の前記遠位端部に配置され、前記本体部の前記内部空洞内に格納される第１の位置と前記本体部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間で前記本体部の前記長手方向軸に対して枢動可能に取り付けられた、一対のアンカー翼部と、
   ｃ）前記本体部の前記近位端部に配置され、前記アンカー翼部から離間した第１の位置と前記アンカー翼部に近接した第２の位置との間を前記本体部の前記長手方向軸に対して軸方向移動可能に取り付けられた、アンカー環部と、
   ｄ）前記アンカー環部に配置され、前記本体部の前記内部空洞内に少なくとも部分的に格納された第１の位置と前記アンカー環部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間を移動可能に取り付けられた、一対のアンカーブレード部と、
   ｅ）前記細長い本体部に対する前記アンカー環部の軸方向位置を固定するための係止リングと、
   を具備し、
   前記係止リングは、直径方向に対向する一対の弓形の片持ち爪部を有し、
   前記片持ち爪部のそれぞれは、前記アンカー環部の近位対向面上の対応する歯群に係合するための遠位対向歯を備える
   ことを特徴とする、棘突起間インプラント。
2. 前記係止リングは、その最近位面に操作用の六角ナット部をさらに備える
   ことを特徴とする、請求項１に記載の棘突起間インプラント。
3. 前記アンカーブレード部は、枢動することにより、前記第１の位置と前記第２の位置との間を移動する
   ことを特徴とする、請求項１又は２に記載の棘突起間インプラント。
4. 前記本体部の前記内部空洞内で軸方向移動可能に取り付けられ、遠位作動部と近位作動部とを有する、長尺の作動軸をさらに具備し、
   前記作動軸が軸方向移動すると、前記遠位作動部が前記アンカー翼部を第１の位置から第２の位置に枢動させ、前記近位作動部が前記アンカーブレード部を第１の位置から第２の位置に枢動させる
   ことを特徴とする、請求項３に記載の棘突起間インプラント。
5. 前記近位作動部は、縁部を有し、
   前記アンカーブレード部は、それぞれ、内側梃部を有し、
   前記作動軸が軸方向移動すると、前記縁部が前記内側梃部に当接し、前記アンカーブレード部を前記第１の位置から前記第２の位置に枢動させる
   ことを特徴とする、請求項４に記載の棘突起間インプラント。
6. 前記アンカーブレード部は、摺動することにより、前記第１の位置と前記第２の位置との間を移動する
   ことを特徴とする、請求項１又は２に記載の棘突起間インプラント。
7. 棘突起間インプラントであって、
   ａ）経皮的な棘突起間インプラント術用に形成および構成され、長手方向軸、内部空洞および対向する近位端部と遠位端部とを画定する、細長い本体部と、
   ｂ）前記本体部の前記遠位端部に配置され、前記本体部の前記内部空洞内に格納される第１の位置と前記本体部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間で前記本体部の前記長手方向軸に対して枢動可能に取り付けられた、一対のアンカー翼部と、
   ｃ）前記本体部の前記近位端部に配置され、前記アンカー翼部から離間した第１の位置と前記アンカー翼部に近接した第２の位置との間を前記本体部の前記長手方向軸に対して軸方向移動可能に取り付けられた、アンカー環部と、
   ｄ）前記アンカー環部に配置され、前記本体部の前記内部空洞内に少なくとも部分的に格納された第１の位置と前記アンカー環部から半径方向外向きに延びる第２の位置との間を摺動可能に取り付けられた、一対のアンカーブレード部と、
   を具備する
   ことを特徴とする、棘突起間インプラント。
8. 前記本体部の前記内部空洞内で軸方向移動可能に取り付けられ、遠位作動部と近位作動部とを有する、長尺の作動軸をさらに具備し、
   前記作動軸が軸方向移動すると、前記遠位作動部が前記アンカー翼部を第１の位置から第２の位置に枢動させ、前記近位作動部が前記アンカーブレード部を第１の位置から第２の位置に摺動させる
   ことを特徴とする、請求項６又は７に記載の棘突起間インプラント。
9. 前記近位作動部は、カムを有し、
   前記アンカーブレード部は、それぞれ、カム面を有し、
   前記作動軸が軸方向移動すると、前記カムが前記カム面に当接し、前記アンカーブレード部を前記第１の位置から前記第２の位置に摺動させる
   ことを特徴とする、請求項８に記載の棘突起間インプラント。
10. 前記本体部の前記内部空洞内で前記作動軸を移動させるための手段をさらに具備する
    ことを特徴とする、請求項４又は５又は８又は９に記載の棘突起間インプラント。
11. 前記本体部の内部に形成された誘導路をさらに具備し、
    前記アンカーブレード部は、それぞれ、延長タブを有し、
    前記アンカー環部が軸方向移動すると、前記延長タブが前記誘導路に掛合して誘導され、前記アンカーブレード部が前記第１の位置から前記第２の位置に摺動する
    ことを特徴とする、請求項６又は７に記載の棘突起間インプラント。
12. 前記本体部の内部に形成されたカムをさらに具備し、
    前記アンカーブレード部は、それぞれ、カム面を有し、
    前記アンカー環部が軸方向移動すると、前記カムが前記カム面に当接し、前記アンカーブレード部を前記第１の位置から前記第２の位置に摺動させる
    ことを特徴とする、請求項６又は７に記載の棘突起間インプラント。
13. 前記アンカーブレード部は、それぞれ、前記アンカー環部に対して前記第２の位置にある前記アンカーブレード部を固定するための係止タブを備える
    ことを特徴とする、請求項６乃至１２いずれかに記載の棘突起間インプラント。
14. 前記アンカー翼部は、それぞれ、棘突起に係合するための複数のスパイクをその表面に有する近位対向係合面を備える
    ことを特徴とする、請求項１乃至１３いずれかに記載の棘突起間インプラント。
15. 前記アンカーブレード部は、それぞれ、棘突起に係合するための複数のスパイクをその表面に有する遠位対向係合面を備える
    ことを特徴とする、請求項１乃至１４いずれかに記載の棘突起間インプラント。
16. 前記アンカー翼部は、前記本体部の前記長手方向軸に対して互いに直径方向に対向し、
    前記アンカーブレード部は、前記本体部の前記長手方向軸に対して互いに直径方向に対向する
    ことを特徴とする、請求項１乃至１５いずれかに記載の棘突起間インプラント。
17. 前記直径方向に対向するアンカー翼部は、前記直径方向に対向するアンカーブレード部と軸方向に整列する
    ことを特徴とする、請求項１６に記載の棘突起間インプラント。

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