JP6391494B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、演出装置(例えば、演出役物装置A〜D)を備え、演出装置に不具合が発生すること(例えば、演出役物装置同士の衝突)を防ぐために、演出装置の動作が異常と判定した場合に、演出装置の動作を停止させるように構成されたものがある(特許文献1)。
特開2014−230575号公報
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、演出装置の動作に関する決定を行い、決定結果にしたがって演出装置を動作させる処理(例えば、演出選択処理や各種コマンドをランプ制御基板に送信するコマンド送信処理)や、演出装置の動作を監視し、動作が異常であるか否かの判定を行う処理、動作が異常であると判定した場合に、演出装置の動作を停止させる処理(例えば、衝突回避処理)を一つの制御手段(例えば、演出制御基板のCPUにより実現される)が行うように構成されている。そのため、制御手段の処理負担が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、演出装置に不具合が発生することを防ぐとともに、処理負担を分散させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、演出装置(例えば、スピーカ27や装飾LED25、枠LED28、第1可動物78a、第2可動物78b、演出表示装置9など)と、第1制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよびVDP109によって実現される)と、第1制御手段から送信される動作指示コマンド(例えば、動作指示コマンド(図40参照))にもとづいて、演出装置を動作させる第2制御手段(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bによって実現される)とを備え、演出装置として、所定の動作を行う複数の可動部材があり、第2制御手段は、第1制御手段から動作指示コマンドを受信したときに、演出装置を動作させられない場合(例えば、対象の演出装置が既に動作中である場合や、初期状態にない(初期位置にある)場合、他の演出装置と干渉する可能性がある場合、干渉しないことが確認できない場合など)には、受信した動作指示コマンドを無効化し(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bがステップS927,S928,S930,S931,S932,S934を実行する部分)、複数の可動部材のうちの一の可動部材を初期位置から動作させる動作指示コマンドを受信したときに、他の可動部材が初期位置にあるか否かを確認し、他の可動部材が初期位置にない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化し、同一の動作指示コマンドを所定期間内に連続して受信したときには、後に受信した動作指示コマンドを無効化することを特徴とする。
そのような構成によれば、演出装置に不具合が発生することを防ぐとともに、処理負担を分散させることができる
(手段2)手段1において、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって実現される)を備え、第2制御手段は、遊技制御手段から送信されるコマンド(例えば、演出制御コマンド(図9参照))にもとづいて、第1制御手段にコマンド(例えば、図柄制御コマンド(図26参照))を送信し、第1制御手段は、第2制御手段から送信されるコマンドにもとづいて、演出装置の動作に関する決定を行い(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS8001〜S8004bを実行する部分)、決定結果にもとづいて、第2制御手段に動作指示コマンドを送信する(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS8007b,S8106b,S8107b,S8108b,S8109b,S8309bを実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、処理負担を分散させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、第2制御手段は、同一の動作指示コマンドを連続して受信した場合には、後に受信した動作指示コマンドを無効化する(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bがステップS921〜S922を実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、不正である可能性が高い動作指示コマンドを無効化することにより、無駄な処理が行われないようにすることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、演出装置として、画像を表示する画像表示装置(例えば、演出表示装置9)、所定の動作を行う可動部材(例えば、第1可動物78aおよび第2可動物78b)および音を出力する音出力装置(例えば、スピーカ27)を備え、第1制御手段は、画像表示装置の制御を行い(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS8007a,S8105,S8309aを実行する部分)、第2制御手段は、可動部材および音出力装置の制御を行う(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS907,S909を実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、処理負担を分散させることができる。
(手段5)手段4において、画像データと音データとを対応付けて記憶する記憶手段(例えば、図柄制御基板80aに搭載されたROM。図39に示すプロセステーブルを記憶する)を備え、第1制御手段は、画像データにもとづいて画像表示装置に画像を表示させる制御を行い(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS8105を実行する部分)、該画像データに対応付けられた音データが切り替わるときに第1制御手段に動作指示コマンドを送信する(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aがステップS8107a〜S8107bを実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、画像の表示と音の出力とを同期させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 電気部品制御基板および図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 電気部品制御用CPUが実行する電気部品制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 演出制御コマンド転送処理を示すフローチャートである。 図柄制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 動作指示コマンド解析処理を示すフローチャートである。 音出力制御処理を示すフローチャートである。 ランプ制御処理を示すフローチャートである。 可動物制御処理を示すフローチャートである。 可動物制御処理を示すフローチャートである。 図柄制御用CPUが実行する図柄制御メイン処理を示すフローチャートである。 図柄制御用コマンド解析処理を示すフローチャートである。 図柄制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 予告演出設定テーブルおよび予告演出の実行タイミングの一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 動作指示コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第1予告演出および第2予告演出の具体例を示す説明図である。 第1予告演出および第2予告演出の具体例を示す説明図である。 第1予告演出および第2予告演出の実行タイミングの具体例を示すタイミングチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、図柄制御基板に搭載されている図柄制御用マイクロコンピュータによって制御される。図柄制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、図柄制御用マイクロコンピュータ100a側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。なお、「可変表示が同期する」とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを個別に表示する場合を示しているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数である合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成した場合に、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、変動パターンコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに転送する(厳密には、受信した変動パターンコマンドに対応する図柄制御用変動パターンコマンドを送信する。)。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aによって、受信した図柄制御用変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンド(および変動パターンコマンドに対応する図柄制御用変動パターンコマンド)にもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンド(または変動パターンコマンドに対応する図柄制御用変動パターンコマンド)のデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、図柄制御用マイクロコンピュータ100a側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86aの回転軸に取り付けられ、モータ86aが回転すると移動する第1可動物78aが設けられている。また、右側には、モータ86bの回転軸に取り付けられ、モータ86bが回転すると移動する第2可動物78bが設けられている。この実施の形態では、第1可動物78aおよび第2可動物78bは、予告演出(後述する第1予告演出や第2予告演出)やスーパーリーチ演出が実行されるときに動作する。なお、可動物予告演出やスーパーリーチ演出にかぎらず、例えば、擬似連の演出において可動物78aや第2可動物78bが動作するようにしてもよい。第1可動物78aは、モータ86aが回転することにより、図1に示す演出表示装置9の上部左側の初期位置から中央付近の演出位置(図43(B)参照)に移動するように制御されることによって、初期状態から演出状態になる。また、第2可動物78bは、モータ86bが回転することにより、図1に示す演出表示装置9の上部右側の初期位置から中央付近の演出位置(図43(D)参照)に移動するように制御されることによって、初期状態から演出状態になる。以下、第1可動物78aと第2可動物78bと総称して可動物ということがある。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。高確率状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、この実施の形態では、高ベース状態に移行される場合には、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)にも移行される。そのように時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37、図柄制御基板80aおよび電気部品制御基板80b等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、電気部品制御基板80bに搭載されている電気部品制御手段(電気部品制御用マイクロコンピュータ100bで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、図柄制御基板80aに転送する。厳密には、電気部品制御手段は、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを図柄制御基板80aに送信する。そして、図柄制御基板80aに搭載されている図柄制御手段(図柄制御用マイクロコンピュータ100aで構成される。)が、受信した図柄制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、図柄制御手段は、決定した演出内容にもとづいて、音出力制御、ランプ制御および可動物制御を指示する動作指示コマンドを電気部品制御手段に送信する。電気部品制御手段は、受信した動作指示コマンドに従って、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御や、スピーカ27からの音出力の制御、第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行う。
図3は、電気部品制御基板および図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、電気部品制御基板80bは、スピーカ27の音出力制御、装飾LED25および枠LED28の表示制御、並びに第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行う。また、図柄制御基板80aは、演出内容の決定を行うとともに、演出表示装置9の表示制御を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、演出表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、装飾LED25および枠LED28の表示制御、第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、演出制御手段は、演出表示装置9の表示制御を行う図柄制御用マイクロコンピュータ100aと、スピーカ27の音出力制御、装飾LED25および枠LED28の表示制御、並びに第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行う電気部品制御用マイクロコンピュータ100bとによって実現される。なお、この実施の形態では、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bと図柄制御用マイクロコンピュータ100aとの両方またはいずれか一方を指して、演出制御手段ということがある。また、電気部品制御基板80bおよび図柄制御基板80aをそれぞれ設けずに、演出制御に関して演出制御基板のみを設けてもよい。
電気部品制御基板80bは、電気部品制御用CPU101bおよびRAMを含む電気部品制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bにおけるRAMは電源バックアップされていない。電気部品制御基板80bにおいて、電気部品制御用CPU101bは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、電気部品制御用CPU101bは、演出制御コマンドを、入出力ポート104を介して図柄制御基板80aに転送する。厳密には、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを図柄制御基板80aに送信する。なお、この実施の形態で示す構成例に限らず、シリアル通信により主基板31から電気部品制御基板80bにコマンドが送信されるように構成されていてもよい。この場合には、演出制御INT信号ではなく、先頭ビットにより判断可能な取込要求を用いるようにしてもよい。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、電気部品制御基板80bにおいて、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を電気部品制御基板80bの内部に向かう方向にしか通過させない(電気部品制御基板80bの内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を電気部品制御基板80bに向かう方向にしか通過させない(電気部品制御基板80bから中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bと図柄制御用マイクロコンピュータ100aとには、互いにシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路がそれぞれ内蔵されている。この実施の形態では、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bと図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは、シリアル通信回路を介して、コマンドをやり取り(送受信)している。なお、この実施の形態で示す構成例に限らず、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bと図柄制御用マイクロコンピュータ100aとの間で、パラレル通信回路を介してコマンドをやり取り(送受信)するように構成してもよい。
電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから送信される動作指示コマンドに従って、ランプドライバ352に対してランプやLEDを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプやLEDを駆動する信号を増幅して枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、枠側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
また、電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから送信される動作指示コマンドに従って、音声合成用IC703に対して音番号データを出力する。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、ランプやLEDを駆動する信号および音番号データは、電気部品制御用CPU101bとランプドライバ352および音声合成IC703との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。なお、この実施の形態で示す例に限らず、電気部品制御用CPU101bからランプドライバ352および音声合成IC703への片方向通信により、ランプやLEDを駆動する信号および音番号データが伝達されるように構成してもよい。
また、電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから送信される動作指示コマンドに従って、出力ポート105を介して、第1可動物78aを動作させるためにモータ86aを駆動する。また、電気部品制御用CPU101bは、出力ポート105を介して、第2可動物78bを動作させるためにモータ86bを駆動する。
図柄制御基板80aは、図柄制御用CPU101a、および図柄制御プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む図柄制御用マイクロコンピュータ100aを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおけるRAMは電源バックアップされていない。図柄制御基板80aにおいて、図柄制御用CPU101aは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、電気部品制御基板80bから入出力ポート702を介して図柄制御コマンドを受信する。また、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。また、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、スピーカ27の音出力制御、装飾LED25および枠LED28の表示制御、第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行わせるための動作指示コマンドを、電気部品制御基板80bに送信する。
この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aと共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が図柄制御基板80aに搭載されている。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを、フレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、図柄制御用CPU101aの指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と電気部品制御手段や図柄制御手段等の演出制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを電気部品制御基板80bに対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図9参照)も送信するようにしてもよい。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信し、対応する図柄制御コマンド(図柄制御用第1図柄変動指定コマンドや図柄制御用第2図柄変動指定コマンド)を送信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、初期化指定コマンドを受信すると、初期化指定コマンドに対応する図柄制御コマンド(図柄制御用初期化指定コマンド)を図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、初期化指定コマンドに対応する図柄制御コマンド(図柄制御用初期化指定コマンド)を受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aである。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。なお、ステップS27の普通図柄プロセス処理では、ゲート32への遊技球の通過を検出したことにもとづいて普通図柄の変動表示を実行して変動表示結果を導出表示したり、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに可変入賞球装置15を開放状態に制御したり閉鎖状態に制御したりする処理を実行する。
また、CPU56は、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように遊技機を構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路53のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当り(2ラウンドの大当り)と、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての通常大当りおよび確変大当り(15ラウンドの大当り)とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態(高ベース状態)に移行させる大当りである(後述するステップS167,168参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を100回終了すると時短状態が終了する(後述するステップS168,S137〜140参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、100回の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9および図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9および図10に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御手段は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。厳密には、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、コマンド80XX(H)を受信し、対応する図柄制御コマンドを送信すると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御手段(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aにより実現される)は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御手段(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aにより実現される)は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「通常大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A003(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、大当り終了2指定コマンド(A302(H))は、「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
演出制御手段(電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aによって実現される)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図9および図10に示された内容に応じて演出表示装置9の表示制御や、ランプの表示制御、スピーカの音出力制御、可動物の動作制御を行う。厳密には、電気部品制御基板80bに搭載されている電気部品制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、電気部品制御用CPU101b)が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを図柄制御基板80aに搭載されている図柄制御用マイクロコンピュータ100a(具体的には、図柄制御用CPU101a)に送信する。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、受信した図柄制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、決定した演出内容にもとづいて、ランプの表示制御、音出力制御、可動物の動作制御を指示する動作指示コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。すると、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、受信した動作指示コマンドに従って、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御や、スピーカ27からの音出力の制御、第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御を行う。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して電気部品制御基板80bに演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。電気部品制御基板80bに搭載されている電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図9および図10に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図11および図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御手段(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aによって実現される)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図22参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する制御を電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aに行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する制御を電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aに行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図13(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図13(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図13(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図14(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数などの乱数値を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶する場合を示しているが、保留記憶として記憶する所定の情報は乱数値にかぎられない。例えば、大当り判定用乱数などにもとづいて大当りや小当りとするか否かをあらかじめ決定しておき、その決定結果を保留記憶として第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶してもよい。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS1220A)。
次に、図14(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路53やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図14(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS1220B)。
図15および図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、この実施の形態で示す構成例に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターンの入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンドを送信し、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよび電気部品制御用マイクロコンピュータ100b側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行するように構成してもよい。そのような構成において、この実施の形態で示したように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、入賞時判定として、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変状態(高確率状態)における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「通常大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS169,S170参照)、ステップS95でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、時短時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、時短時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として短縮変動用の変動パターン種別が決定される場合があり、短縮変動用の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図6参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルと、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、通常時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、いずれかの当り変動パターン判定テーブル、またははずれ変動パターン判定テーブルを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S100の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図18は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図9参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」であった場合には大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「確変大当り」であった場合には大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当り遊技が通常大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップS166のY)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(本例では100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合でなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
なお、この実施の形態では、以上の処理が実行されることによって、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御されることから、遊技状態として、通常状態(低確率/低ベース状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)、および確変状態(高確率/高ベース状態)の3つの状態があることになる。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100a側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、電気部品制御手段の動作を説明する。図23は、電気部品制御基板80bに搭載されている電気部品制御手段としての電気部品制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、電気部品制御用CPU101b)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。電気部品制御用CPU101bは、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また電気部品制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS901)。その後、電気部品制御用CPU101bは、タイマ割込フラグの監視(ステップS902)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、電気部品制御用CPU101bは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、電気部品制御用CPU101bは、そのフラグをクリアし(ステップS903)、以下の電気部品制御処理を実行する。
電気部品制御処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する処理を行う(演出制御コマンド転送処理:ステップS905)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドを解析し、受信した動作指示コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(動作指示コマンド解析処理:ステップS906)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、音出力制御処理を行う(ステップS907)。この場合、電気部品制御用CPU101bは、音声合成用IC703に対して音番号データ(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドにより指定される音番号データ)を出力する。そして、音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、ランプ制御処理を行う(ステップS908)。この場合、電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドにより指定される制御内容にもとづいて、ランプの表示制御を行う。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、可動物制御処理を行う(ステップS909)。この場合、電気部品制御用CPU101bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドにより指定される制御内容にもとづいて、第1可動物78aまたは第2可動物78bの動作制御を行う。なお、可動物の動作タイミングは、この実施の形態で示す例に限らず、例えば、変動開始時や変動中、リーチ演出中、大当り遊技中、高確率状態中、高ベース状態中、客待ちデモンストレーション中等のどのようなタイミングであってもよい。
次いで、乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する電気部品制御用乱数更新処理を実行する(ステップS910)。その後、ステップS902に移行する。
図24は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の演出制御コマンド受信バッファが用いられる。従って、演出制御コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示す演出制御コマンド受信個数カウンタ(図24に示す例では、単にコマンド受信個数カウンタと表記されている)が用いられる。すなわち、演出制御コマンド受信個数カウンタは、格納ポインタの役割を果たす。例えば、主基板31からの演出制御INT信号がオン状態になると、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bにおいて割り込みがかかる。そして、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、割り込み処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、受信した演出制御コマンドデータを、演出制御コマンド受信バッファのうちの演出制御コマンド受信個数カウンタが示す領域に格納する。また、格納すると演出制御コマンド受信個数カウンタの値を+2しておく。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ格納するからである。演出制御コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、この実施の形態では、演出制御コマンド受信バッファに加えて、図柄制御基板80aの図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドを格納するための動作指示コマンド受信バッファを備えている。動作指示コマンド受信バッファの構成は、図24に示す演出制御コマンド受信バッファと同様の構成である。
図25は、演出制御コマンド転送処理(ステップS905)の具体例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御コマンド受信バッファに格納されるが、演出制御コマンド転送処理では、電気部品制御用CPU101bは、演出制御コマンド受信バッファに格納されている演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを、図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する。
演出制御コマンド転送処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、演出制御コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS911)。具体的には、演出制御コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する。格納されているか否かは、演出制御コマンド受信個数カウンタの値と演出制御用読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。
演出制御コマンドを受信している場合、すなわち、演出制御コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、図柄制御用CPU101aは、演出制御コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS912)。なお、読み出したら演出制御用読出ポインタの値を+2しておく。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応した図柄制御コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する(ステップS913)。
図26は、図柄制御コマンドの内容を示す説明図である。図26に示すように、この実施の形態では、図柄制御コマンドと演出制御コマンドとが一対一で対応付けられている。演出制御コマンド転送処理では、例えば、演出制御コマンドの表示結果1指定コマンドを受信していた場合には、表示結果1指定コマンドに対応付けられた図柄制御用表示結果1指定コマンドが図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信される。図柄制御用表示結果1指定コマンドが指定する内容は、表示結果1指定コマンドが指定する内容と同じである。そのため、図柄制御用マイクロコンピュータ100aには、実質的に演出制御コマンドの内容が転送されることになる。
図27は、動作指示コマンド解析処理(ステップS906)の具体例を示すフローチャートである。図柄制御基板80aから送信された動作指示コマンドは動作指示コマンド受信バッファに格納されるが、動作指示コマンド解析処理では、電気部品制御用CPU101bは、動作指示コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認し、対応するフラグをセットする処理等を実行する。
動作指示コマンド解析処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、動作指示コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS920)。具体的には、動作指示コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する。
動作指示コマンドを受信している場合には、電気部品制御用CPU101bは、動作指示コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出し、前回受信した動作指示コマンドと同じであるか否かを確認する(ステップS921)。例えば、動作指示コマンドの受信を確認すると、次回動作指示コマンドを受信したときに比較できるように、受信した動作指示コマンドを記憶させておくことで、ステップS921の処理を実現することができる。
前回受信した動作指示コマンドと同じである場合には(ステップS921のY)、電気部品制御用CPU101bは、読み出した動作指示コマンドを無効化する(ステップS922)。例えば、読み出した動作指示コマンドを所定の格納領域に格納することなく、破棄することで無効化する。
この実施の形態では、原則的に、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから同じ動作指示コマンドが連続して送信されることはないため、同じ動作指示コマンドを連続して受信したときには、ノイズの発生等により正常に動作指示コマンドを受信できなかった可能性がある。そこで、この実施の形態では、ステップS921〜S922の処理を実行することにより、受信した動作指示コマンドが前回受信した動作指示コマンドと同じであるときには、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されている。このように構成することによって、不正である可能性が高い動作指示コマンドを無効化することにより、無駄な処理が行われないようにすることができる。
受信した動作指示コマンドが音出力制御に関する動作指示コマンドであれば(ステップS923)、電気部品制御用CPU101bは、音出力制御コマンド受信フラグをセットするとともに(ステップS923a)、受信した動作指示コマンドを、RAMに形成されている音出力制御コマンド格納領域に格納する(ステップS924)。なお、音出力制御に関する動作指示コマンドとは、具体的には、後述する図40に示す動作指示コマンドの一例のうちの音出力制御1指定コマンドや音出力制御2指定コマンド、音出力制御3指定コマンドである。したがって、例えば、音出力制御に関する動作指示コマンドとして音出力制御1指定コマンドを受信した場合には、ステップS924では、音出力制御1指定コマンドが音出力制御コマンド格納領域に格納される。また、例えば、音出力制御に関する動作指示コマンドとして音出力制御2指定コマンドを受信した場合には、ステップS924では、音出力制御2指定コマンドが音出力制御コマンド格納領域に格納される。なお、ステップS924では、受信した動作指示コマンドが指定する内容を示すデータ(例えば、音出力制御1指定コマンドであれば「01」、音出力制御2指定コマンドであれば「02」など)を音出力制御コマンド格納領域に格納するようにしてもよい。
受信した動作指示コマンドがランプに関する動作指示コマンドであれば(ステップS925)、電気部品制御用CPU101bは、ランプ制御コマンド受信フラグをセットするとともに(ステップS925a)、受信した動作指示コマンドを、RAMに形成されているランプ制御コマンド格納領域に格納する(ステップS926)。なお、ランプ制御に関する動作指示コマンドとは、具体的には、後述する図40に示す動作指示コマンドの一例のうちのランプ制御1指定コマンドやランプ制御2指定コマンド、ランプ制御3指定コマンド、ランプ制御4指定コマンドである。したがって、例えば、ランプに関する動作指示コマンドとしてランプ制御1指定コマンドを受信した場合には、ステップS926では、ランプ制御1指定コマンドがランプ制御コマンド格納領域に格納される。また、例えば、ランプに関する動作指示コマンドとしてランプ制御2指定コマンドを受信した場合には、ステップS926では、ランプ制御2指定コマンドがランプ制御コマンド格納領域に格納される。なお、ステップS926では、受信した動作指示コマンドが指定する内容を示すデータ(例えば、ランプ制御1指定コマンドであれば「01」、ランプ制御2指定コマンドであれば「02」など)をランプ制御コマンド格納領域に格納するようにしてもよい。
受信した動作指示コマンドが第1可動物78aに関する動作指示コマンドであれば(ステップS927)、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物78bが初期位置に存在するか否かを確認する(ステップS928)。そして、第2可動物78bが初期位置に存在する場合には、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物制御コマンド受信フラグをセットするとともに(ステップS928a)、受信した動作指示コマンド(具体的には、可動物制御1指定コマンドまたは可動物制御2指定コマンド(図40参照))を、RAMに形成されている可動物制御コマンド格納領域に格納する(ステップS929)。なお、ステップS929では、受信した動作指示コマンドが指定する内容を示すデータ(例えば、可動物制御1指定コマンドであれば「01」、可動物制御2指定コマンドであれば「02」など)を可動物制御コマンド格納領域に格納するようにしてもよい。一方、第2可動物78bが初期位置に存在しない場合には、電気部品制御用CPU101bは、受信した動作指示コマンドを無効化する(ステップS930)。なお、第1可動物に関する動作指示コマンドとは、具体的には、後述する図40に示す動作指示コマンドの一例のうちの可動物制御1指定コマンドまたは可動物制御2指定コマンドである。したがって、例えば、第1可動物78aに関する動作指示コマンドとして可動物制御1指定コマンドを受信した場合には、ステップS929では、可動物制御1指定コマンドが可動物制御コマンド格納領域に格納される。また、例えば、第1可動物78aに関する動作指示コマンドとして可動物制御2指定コマンドを受信した場合には、ステップS929では、可動物制御2指定コマンドが可動物制御コマンド格納領域に格納される。また、ステップS928の処理は、第2可動物78bが初期位置にあることを検出可能なセンサを設けておき、センサの検出状況を確認することによって、実現することができる。
受信した動作指示コマンドが第2可動物78bに関する動作指示コマンドであれば(ステップS931)、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物78aが初期位置に存在するか否かを確認する(ステップS932)。そして、第1可動物78aが初期位置に存在する場合には、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物制御コマンド受信フラグをセットするとともに(ステップS932a)、受信した動作指示コマンド(具体的には、可動物制御3指定コマンドまたは可動物制御4指定コマンド(図40参照))を、RAMに形成されている可動物制御コマンド格納領域に格納する(ステップS933)。なお、ステップS933では、受信した動作指示コマンドが指定する内容を示すデータ(例えば、可動物制御3指定コマンドであれば「03」、可動物制御4指定コマンドであれば「04」など)を可動物制御コマンド格納領域に格納するようにしてもよい。一方、第1可動物78aが初期位置に存在しない場合には、電気部品制御用CPU101bは、受信した動作指示コマンドを無効化する(ステップS934)。なお、第2可動物に関する動作指示コマンドとは、具体的には、後述する図40に示す動作指示コマンドの一例のうちの可動物制御3指定コマンドまたは可動物制御4指定コマンドである。したがって、例えば、第2可動物78bに関する動作指示コマンドとして可動物制御3指定コマンドを受信した場合には、ステップS933では、可動物制御3指定コマンドが可動物制御コマンド格納領域に格納される。また、例えば、第2可動物78bに関する動作指示コマンドとして可動物制御4指定コマンドを受信した場合には、ステップS933では、可動物制御4指定コマンドが可動物制御コマンド格納領域に格納される。また、ステップS932の処理は、第1可動物78aが初期位置にあることを検出可能なセンサを設けておき、センサの検出状況を確認することによって、実現することができる。
この実施の形態では、第1可動物78aおよび第2可動物78bは、いずれも演出表示装置9の中央付近の演出位置に移動可能に構成されている(図43(B),(D)参照)。そのため、両方とも演出位置に移動している場合には、可動物同士が衝突してしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、いずれか一方の可動物を移動させる(例えば、演出位置に移動させる)ための動作指示コマンドを受信した際には、他方の可動物が初期位置に存在するか否かを確認し、初期位置に存在しない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化して演出位置に移動させる制御を行わないように構成されている。このように構成されることによって、可動物同士が衝突してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、可動物を移動させるための動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物の状態(初期位置に存在するか否か。すなわち、動作中であるか否か)を確認し、確認結果に応じて受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、第1可動物78aを動作させる動作指示コマンドを受信したときに、第1可動物78aの状態(例えば、既に動作中であるか否か)を確認し、確認結果に応じて受信した動作指示コマンドを無効化する(例えば、既に動作中であれば受信した動作指示コマンドを無効化する)ように構成されていてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS921,S922の処理により同じ動作指示コマンドを連続して受信したときには、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されているが、このような構成に限らず、例えば、特定の動作指示コマンドを連続して受信した場合にのみ、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成してもよい。具体的には、ランプ制御に関する同じ動作指示コマンドを連続して受信したときには無効化し、音出力制御に関する同じ動作指示コマンドを連続して受信したときには無効化しないように構成されていてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS930,S934の処理により可動物を移動させるための動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置に存在しない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されているが、このような構成に限らず、例えば、可動物制御に関する特定の動作指示コマンドを受信した場合にのみ、他方の可動物の状態を確認し、確認結果に応じて受信した動作指示コマンドを無効化するように構成してもよい。具体的には、可動物を演出位置に移動させるための動作指示コマンドを受信したときには、他方の可動物が初期位置に存在するか否かを確認し、初期位置に存在しない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化し、可動物を初期位置に移動させるための動作指示コマンドを受信したときには、他方の可動物が初期位置に存在するか否かを確認せず、動作させるようにしてもよい(すなわち初期位置に移動させるための動作指示コマンドは無効化しない)。
また、この実施の形態では、可動物制御に関する動作指示コマンドを受信したときに、可動物の状態を確認し、確認結果に応じて受信した動作指示コマンドを無効化する構成について説明したが、このような構成は、音出力制御やランプ制御に関する動作指示コマンドを受信した場合にも適用可能である。つまり、可動物に限らず、他の演出装置に対する動作指示コマンドを受信した場合にも適用可能である。例えば、音出力制御に関する動作指示コマンドを受信したときに、既に出力中の音があり、受信した動作指示コマンドに従って音を出力すれば互いに干渉してしまう(例えば、打ち消し合ってしまう)と判断すると、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成してもよい。また、例えば、音出力制御に関する動作指示コマンドを受信したときに、既に音を出力中であり、チャネルが占有されている(すなわち、受信した動作指示コマンドに従って音を出力できない)と判断すると、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成してもよい。
図28は、音出力制御処理(ステップS907)の具体例を示すフローチャートである。音出力制御処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、音出力制御コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9071)。そして、音出力制御コマンド受信フラグがセットされていれば、電気部品制御用CPU101bは、音出力制御コマンド格納領域からデータを読み出す(ステップS9072)。なお、音出力制御コマンド格納領域には、音番号データを指定する動作指示コマンド(具体的には、音出力制御1指定コマンドや音出力制御2指定コマンド、音出力制御3指定コマンドなど)が格納されている(ステップS924参照)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、読み出したデータによって指定される音番号データを音声合成用IC703に出力する(ステップS9073)。そして、電気部品制御用CPU101bは、音出力制御コマンド受信フラグをリセットする(ステップS9074)。
なお、ステップS9073の処理により音番号データを出力された音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。そして、増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。このような処理が実行されることにより、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから送信された動作指示コマンド(音出力制御)にもとづいて、音出力制御が行われる。なお、この実施の形態では、指定された音番号データに対応したチャネルごとに音を出力するように構成されており、複数の音を並行して出力することができる。
図29は、ランプ制御処理(ステップS908)の具体例を示すフローチャートである。ランプ制御処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、ランプ制御コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9081)。そして、ランプ制御コマンド受信フラグがセットされていれば、電気部品制御用CPU101bは、ランプ制御コマンド格納領域からデータを読み出す(ステップS9082)。なお、ランプ制御コマンド格納領域には、ランプ制御に関する動作指示コマンド(具体的には、ランプ制御1指定コマンドやランプ制御2指定コマンド、ランプ制御3指定コマンド、ランプ制御4指定コマンド)が格納されている(ステップS926参照)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、読み出したデータによって指定される制御内容に従って、ランプドライバ352に対してランプやLEDを駆動する信号を出力する(ステップS9083)。そして、電気部品制御用CPU101bは、ランプ制御コマンド受信フラグをリセットする(ステップS9084)。
なお、ステップS9083の処理により信号を出力されたランプドライバ352は、ランプやLEDを駆動する信号を増幅して枠LED28や装飾LED25に電流の供給を開始したり、停止したりする。このような処理が実行されることにより、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから送信された動作指示コマンド(ランプ制御)にもとづいて、ランプの表示制御が行われる。
図30〜図31は、可動物制御処理(ステップS909)の具体例を示すフローチャートである。可動物制御処理において、電気部品制御用CPU101bは、まず、第1可動物制御コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9091)。そして、第1可動物制御コマンド受信フラグがセットされていれば、電気部品制御用CPU101bは、可動物制御コマンド格納領域からデータを読み出す(ステップS9092)。なお、可動物制御コマンド格納領域には、第1可動物制御に関する動作指示コマンド(具体的には、可動物制御1指定コマンドまたは可動物制御2指定コマンド)が格納されている(ステップS928a,929参照)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、読み出したデータが動作指示コマンドの可動物制御1指定コマンド(図40参照)であるか否かを確認する(ステップS9093)。すなわち、読み出したデータによって指定される制御内容が、第1可動物を演出位置に移動させるものであるか否かを確認する。そして、読み出したデータが可動物制御1指定コマンドである場合には(ステップS9093のY)、電気部品制御用CPU101bは、モータ86aの駆動を開始して、第1可動物78aを演出位置に移動させる制御を行う(ステップS9094)とともに、第1可動物が演出位置に移動中であることを示す第1可動物演出動作中フラグをセットする(ステップS9095)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物制御コマンド受信フラグをリセットし(ステップS9098)、可動物制御処理を終了する。
また、読み出したデータが可動物制御1指定コマンドではない場合(ステップS9093のN)、つまり読み出したデータが可動物制御2指定コマンドであって、指定される制御内容が第1可動物を初期位置に移動させるものである場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86aの駆動を開始して、第1可動物78aを初期位置に移動させる制御を行う(ステップS9096)とともに、第1可動物が初期位置に移動中であることを示す第1可動物初期動作中フラグをセットする(ステップS9097)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物制御コマンド受信フラグをリセットし(ステップS9098)、可動物制御処理を終了する。
また、第1可動物制御コマンド受信フラグがセットされていない場合(ステップS9091のN)には、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物制御コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9099)。そして、第2可動物制御コマンド受信フラグがセットされていれば、電気部品制御用CPU101bは、可動物制御コマンド格納領域からデータを読み出す(ステップS9100)。なお、可動物制御コマンド格納領域には、第2可動物制御に関する動作指示コマンド(具体的には、可動物制御3指定コマンドまたは可動物制御4指定コマンド)が格納されている(ステップS932a,S933参照)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、読み出したデータが動作指示コマンドの可動物制御3指定コマンド(図40参照)であるか否かを確認する(ステップS9101)。すなわち、読み出したデータによって指定される制御内容が、第2可動物を演出位置に移動させるものであるか否かを確認する。そして、読み出したデータが可動物制御3指定コマンドである場合には(ステップS9101のY)、電気部品制御用CPU101bは、モータ86bの駆動を開始して、第2可動物78bを演出位置に移動させる制御を行う(ステップS9102)とともに、第2可動物が演出位置に移動中であることを示す第2可動物演出動作中フラグをセットする(ステップS9103)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物制御コマンド受信フラグをリセットし(ステップS9104c)、可動物制御処理を終了する。
また、読み出したデータが可動物制御3指定コマンドではない場合(ステップS9101のN)、つまり読み出したデータが可動物制御4指定コマンドであって、指定される制御内容が第2可動物を初期位置に移動させるものである場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86bの駆動を開始して、第2可動物78bを初期位置に移動させる制御を行う(ステップS9104a)とともに、第2可動物が初期位置に移動中であることを示す第2可動物初期動作中フラグをセットする(ステップS9104b)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物制御コマンド受信フラグをリセットし(ステップS9104c)、可動物制御処理を終了する。
また、第2可動物制御コマンド受信フラグがセットされていない場合(ステップS9099のN)、すなわち、可動物の制御に関する新たな動作指示コマンドを受信していない場合には、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物演出動作中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9105)。第1可動物演出動作中フラグがセットされている場合、すなわち第1可動物78aを演出位置に移動している場合には、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物78aを演出位置で検出できているか否かを確認する(ステップS9106)。そして、検出できている場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86aの駆動を停止して、第1可動物78aを演出位置で停止させる制御を行う(ステップS9107)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物演出動作中フラグをリセットする(ステップS9108)。なお、また、ステップS9108の処理は、第1可動物78aが演出位置にあることを検出可能なセンサを設けておき、センサの検出状況を確認することによって、実現することができる。なお、図30,図31に示す例では、ステップS9098,S9104cの処理が終了すると、可動物制御処理を終了するように構成されているが、ステップS9098,S9104cの処理が終了すると、ステップS9105の処理に移行するように構成されていてもよい。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物初期動作中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9109)。第1可動物初期動作中フラグがセットされている場合、すなわち第1可動物78aを初期位置に移動している場合には、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物78aを初期位置で検出できているか否かを確認する(ステップS9110)。そして、検出できている場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86aの駆動を停止して、第1可動物78aを初期位置で停止させる制御を行う(ステップS9111)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第1可動物初期動作中フラグをリセットする(ステップS9112)。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物演出動作中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9113)。第2可動物演出動作中フラグがセットされている場合、すなわち第2可動物78bを演出位置に移動している場合には、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物78bを演出位置で検出できているか否かを確認する(ステップS9114)。そして、検出できている場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86bの駆動を停止して、第2可動物78bを演出位置で停止させる制御を行う(ステップS9115)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物演出動作中フラグをリセットする(ステップS9116)。なお、また、ステップS9114の処理は、第2可動物78bが演出位置にあることを検出可能なセンサを設けておき、センサの検出状況を確認することによって、実現することができる。
次いで、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物初期動作中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9117)。第2可動物初期動作中フラグがセットされている場合、すなわち第2可動物78bを初期位置に移動している場合には、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物78bを初期位置で検出できているか否かを確認する(ステップS9118)。そして、検出できている場合には、電気部品制御用CPU101bは、モータ86bの駆動を停止して、第2可動物78bを初期位置で停止させる制御を行う(ステップS9119)。その後、電気部品制御用CPU101bは、第2可動物初期動作中フラグをリセットする(ステップS9120)。
なお、この実施の形態では、ステップS9106〜S9197,S9110〜S9111,S9114〜S9115,S9118〜S9119の処理を実行することで、センサにより可動物を初期位置または演出位置で検出すると、可動物の動作を停止するように構成されているが、センサによる検出位置を初期位置または演出位置より前に設けるようにしてもよい。このように構成することによって、検出位置で検出してから可動物の動作を停止させるまでに、可動物が初期位置または演出位置を通過してしまうことを防止することができる。また、例えば、検出位置を初期位置または演出位置より前に設ける構成において、可動物を初期位置または演出位置で物理的に停止させるためのストッパ部材を設けている場合には、検出位置で検出した後に可動物の動作を停止させる制御を行うことで、可動物を確実に初期位置または演出位置まで移動させることができる。
次に、図柄制御手段の動作を説明する。図32は、図柄制御基板80aに搭載されている図柄制御手段としての図柄制御用マイクロコンピュータ100a(具体的には、図柄制御用CPU101a)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。図柄制御用CPU101aは、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また図柄制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、図柄制御用CPU101aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、図柄制御用CPU101aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、図柄制御用CPU101aは、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の図柄制御処理を実行する。
図柄制御処理において、図柄制御用CPU101aは、まず、受信した図柄制御コマンドを解析し、受信した図柄制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(図柄制御用コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、図柄制御用CPU101aは、図柄制御プロセス処理を行う(ステップS705)。図柄制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(図柄制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに対して、動作指示コマンドを送信する。
次いで、図柄制御用CPU101aは、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する図柄制御用乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図33は、図柄制御用コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。電気部品制御基板80bから送信された図柄制御コマンドは図柄制御受信コマンドバッファに格納されるが、図柄制御用コマンド解析処理では、図柄制御用CPU101aは、図柄制御コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。なお、図柄制御コマンド受信バッファの構成は、動作指示コマンド受信バッファの構成は、図24に示す演出制御コマンド受信バッファと同様の構成である。なお、図柄制御処理においても、電気部品制御処理と同様に、例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、割り込み処理において図柄制御コマンドの受信処理を実行する。図柄制御コマンドの受信処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、受信した図柄制御コマンドデータを、図柄制御コマンド受信バッファのうちの図柄制御コマンド受信個数カウンタが示す領域に格納する。また、格納すると図柄制御コマンド受信個数カウンタの値を+2しておく。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ格納するからである。
図柄制御用コマンド解析処理において、図柄制御用CPU101aは、まず、図柄制御コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、図柄制御用コマンド受信個数カウンタの値と図柄制御用読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。図柄制御コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、図柄制御用CPU101aは、図柄制御コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した図柄制御コマンドが図柄制御用変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御用変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した図柄制御コマンドが図柄制御用表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御用表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した図柄制御コマンドが図柄制御用図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、図柄制御用CPU101aは、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した図柄制御コマンドが図柄制御用大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(H))であれば(ステップS621)、図柄制御用CPU101aは、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。この場合、例えば、図柄制御用大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、図柄制御用大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した図柄制御コマンドが図柄制御用大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(H))であれば(ステップS623)、図柄制御用CPU101aは、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。この場合、例えば、図柄制御用大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、図柄制御用大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した図柄制御コマンドがその他のコマンドであれば、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS625)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図32に示されたメイン処理における図柄制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。図柄制御プロセス処理では、図柄制御用CPU101aは、図柄制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、図柄制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの図柄制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の図柄制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの図柄制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):電気部品制御用マイクロコンピュータ100bから図柄制御用変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、図柄制御用コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。図柄制御用変動パターンコマンドを受信していれば、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、図柄制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、図柄制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、図柄制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、図柄制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、図柄制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、図柄制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、図34に示された図柄制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、図柄制御用CPU101aは、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンド(および図柄制御用表示結果指定コマンド)の送信が行われる(ステップS44,S914参照)のであるが、図35に示すように、この実施の形態では、通常時には、図柄制御用変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、図柄制御用変動パターンコマンドを受信することなく図柄制御用表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。なお、図35に示す例に限らず、例えば、変動開始時に送信される全てのコマンドを受信したことを条件に、演出図柄の変動を開始するように構成してもよいし、変動開始時に送信されるコマンドの少なくとも一部を受信したことを条件に、演出図柄の変動を開始するように構成してもよい。
図36は、図34に示された図柄制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、図柄制御用CPU101aは、まず、変動パターンコマンド格納領域から図柄制御用変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、図柄制御用CPU101aは、ステップS8001で読み出した図柄制御用変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した図柄制御用表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、図柄制御用CPU101aによってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、図柄制御変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、図柄制御用CPU101aは、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、図柄制御用CPU101aは、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、図柄制御用CPU101aは、受信した図柄制御用変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、図柄制御用変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図37は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図37に示す例では、受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが図柄制御用表示結果2指定コマンドである場合)、図柄制御用CPU101aは、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、図柄制御用CPU101aは、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが図柄制御用表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、図柄制御用CPU101aは、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した図柄制御用表示結果指定コマンドが図柄制御用表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
図柄制御用CPU101aは、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、この実施の形態では、確変大当りとなる場合には左中右が奇数図柄で揃った状態で停止表示されることから、奇数図柄は確変大当りとなることを想起させる。そのように確変大当りとなることを想起させる図柄を確変図柄という。一方、この実施の形態では、通常大当りとなる場合には左中右が偶数図柄で揃った状態で停止表示されることから、偶数図柄は確変大当りとならない(通常大当りとなる)ことを想起させる。そのように確変大当りとならないことを想起させる図柄を非確変図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、図柄制御用CPU101aは、第1可動物78aを動作させる第1予告演出を実行するか否かを決定する第1予告演出設定処理を実行する(ステップS8004a)。また、図柄制御用CPU101aは、第2可動物78bを動作させる第2予告演出を実行するか否かを決定する第2予告演出設定処理を実行する(ステップS8004b)。なお、この実施の形態で示す構成例に限らず、1回の設定処理により、第1予告演出および第2予告演出のいずれかまたは両方を実行するか否か、すなわち、いずれかまたは両方の可動物を動作させるか否かを決定するように構成してもよい。
ステップS8004aでは、図柄制御用CPU101aは、図38(A)に示す第1予告演出設定テーブルを用いて、読み出した変動パターンにもとづいて、第1予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、第1予告演出を実行するか否かを決定する。また、ステップS8004bでは、図柄制御用CPU101aは、図38(B)に示す第2予告演出設定テーブルを用いて、読み出した変動パターンにもとづいて、第2予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、第2予告演出を実行するか否かを決定する。
図38(C)は、予告演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図38(C)に示すように、第1予告演出では、第1可動物78aを演出位置に移動させ、所定期間後に演出位置から初期位置に移動させる制御が行われる。第1予告演出は、左図柄が停止表示される前に実行される。また、第2予告演出では、第2可動物78bを演出位置に移動させ、所定期間後に演出位置から初期位置に移動させる制御が行われる。第2予告演出は、左図柄が停止表示された後、右図柄が停止表示される前に実行される。このように、第1予告演出は、第2予告演出よりも早いタイミングで実行される。
なお、この実施の形態では、図38(A),(B)に示すように、第2予告演出よりも第1予告演出の方が、実行すると決定される割合が高くなるように構成されているが、これに限らず、同じ割合であってもよいし、逆に第2予告演出よりも第1予告演出の方が、実行すると決定される割合が低くなるように構成されていてもよい。また、変動パターンが非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、およびスーパーリーチ大当りの場合にのみ第1予告演出または第2予告演出が実行され得るように構成されているが、他の変動パターンの場合にも、第1予告演出または第2予告演出が実行され得るように構成してもよい。
また、この実施の形態では、変動中の演出として、可動物を動作させる第1予告演出および第2予告演出を実行するか否かを決定しているが、これに限らず、例えば、第1予告演出および第2予告演出に代えて、または加えて、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出、演出羽根役物予告演出などを実行するか否かを決定し、決定結果にもとづいて予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、図柄制御用CPU101aは、変動パターンおよび予告演出の有無に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8005)。そして、図柄制御用CPU101aは、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8006)。
図39は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、図柄制御用CPU101aが演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルであり、図柄制御基板80aに搭載されているROMに記憶されている。すなわち、図柄制御用CPU101aは、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音出力制御データおよび可動物制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。図柄制御用CPU101aは、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音出力制御データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動物制御データに設定されている態様で第1可動物78aおよび第2可動物78bを制御する。
なお、この実施の形態では、演出装置のうち演出表示装置9の制御については、図柄制御用CPU101aがプロセスデータに従ってVDP109に指令を出力することにより行われ、演出装置のうちスピーカ27の音出力制御、装飾LED25および枠LED28の表示制御、並びに第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作制御については、図柄制御用CPU101aがプロセスデータに従って動作指示コマンドを電気部品制御用CPU101bに送信し、電気部品制御用CPU101bが動作指示コマンドに従って処理を実行することにより行われる。
図40は、動作指示コマンドの一例を示す説明図である。図40に示すように、コマンドE000(H)は、枠LED28を点灯させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(ランプ制御1指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、枠LED28を消灯させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(ランプ制御2指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、装飾LED25を点灯させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(ランプ制御3指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、装飾LED25を消灯させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(ランプ制御4指定コマンド)である。この実施の形態では、ランプ制御1指定コマンド〜ランプ制御4指定コマンドをランプ制御に関する動作指示コマンドともいう。
コマンドE100(H)は、第1可動物78aを演出位置に移動させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(可動物制御1指定コマンド)である。コマンドE101(H)は、第1可動物78aを初期位置に移動させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(可動物制御2指定コマンド)である。コマンドE102(H)は、第2可動物78bを演出位置に移動させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(可動物制御3指定コマンド)である。コマンドE103(H)は、第2可動物78bを初期位置に移動させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(可動物制御4指定コマンド)である。この実施の形態では、可動物制御1指定コマンド〜可動物制御4指定コマンドを可動物制御に関する動作指示コマンドともいう。
コマンドE201(H)は、音番号データ1を出力させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(音出力制御1指定コマンド)である。コマンドE202(H)は、音番号データ2を出力させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(音出力制御2指定コマンド)である。コマンドE203(H)は、音番号データ3を出力させる制御を行うことを示す動作指示コマンド(音出力制御3指定コマンド)である。この実施の形態では、音出力制御1指定コマンドや音出力制御2指定コマンド、音出力制御3指定コマンドを音出力制御に関する動作指示コマンドともいう。
図柄制御用CPU101aは、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、制御を行う。すなわち、演出装置の制御状態を切り替えるタイミング(例えば、演出表示装置9において新たなキャラクタが表示させるタイミングや、ランプやLEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング、出力する音を切り替えるタイミング、可動物の動作を切り替えるタイミングなど)が到来すると、図柄制御用CPU101aは、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出装置の制御を行う。
具体的には、図柄制御用CPU101aは、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データのうちの表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、ランプ制御実行データに従って、各種ランプ、LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御実行データが示す制御内容に対応する動作指示コマンド(例えば、ランプ制御1指定コマンド〜ランプ制御4指定コマンド)を電気部品制御用CPU101bに送信する。また、音出力制御データに従って、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音出力制御データが示す制御内容に対応する動作指示コマンド(例えば、音出力制御1指定コマンド〜音出力制御3指定コマンド)を電気部品制御用CPU101bに送信する。また、可動物制御データに従って、第1可動物78aまたは第2可動物78bを動作させるために、可動物制御データが示す制御内容に対応する動作指示コマンド(例えば、可動物制御1指定コマンド〜可動物制御4指定コマンド)を電気部品制御用CPU101bに送信する。なお、演出制御実行データのうち制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動物制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
図39に示すプロセステーブルは、図柄制御基板80aにおけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、図柄制御用CPU101aは、第1予告演出や第2予告演出などの演出を実行することに決定されている場合には、ステップS8005において実行する演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
ステップS8006の処理によりプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせると、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従ってVDP109に指令を出力し、演出表示装置9の表示制御を実行させる(ステップS8007a)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。すると、VDP109は、図柄制御用CPU101aの指令に応じて、CGROMから画像データを読み出し、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータ1の内容(ランプ制御実行データ1、音出力制御データ1、可動物制御データ1)に従って、動作指示コマンドを電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8007b)。すると、電気部品制御用CPU101bは、受信した動作指示コマンドに従って、ランプ制御や音出力制御、可動物制御を行う。なお、ステップS8007bでは、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている場合には、動作指示コマンドを送信しなくてよい。
次いで、図柄制御用CPU101aは、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8008)。
そして、図柄制御用CPU101aは、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8009)。
なお、この実施の形態では、図柄制御用CPU101aは、変動パターンコマンド(図柄制御用変動パターンコマンド)に1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、図柄制御用CPU101aは、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
図41は、図柄制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、図柄制御用CPU101aは、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。
次いで、図柄制御用CPU101aは、次のプロセスデータの内容(表示制御実行データ)に従って、VDP109に指令を出力し、演出表示装置9の表示制御を実行させる(ステップS8105)。
また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータの内容(ランプ制御実行データ)がランプ制御の変更を指定する場合、例えば、ランプ制御実行データとして、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)ではなく、ランプ制御を指定するデータが設定されている場合には、プロセスデータの内容(ランプ制御実行データ)に従って、ランプ制御に関する動作指示コマンド(例えば、ランプ制御1指定コマンド〜ランプ制御4指定コマンドのいずれか)を電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8106a,S8106b)。
また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータの内容(音出力制御実行データ)が音出力制御の変更を指定する場合、例えば、音出力制御実行データとして、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)ではなく、音出力制御を指定するデータが設定されている場合には、プロセスデータの内容(音出力制御実行データ)に従って、音出力制御に関する動作指示コマンド(例えば、音出力制御1指定コマンド〜音出力制御3指定コマンドのいずれか)を電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8107a,S8107b)。
また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータの内容(可動物制御実行データ)が第1可動物制御の変更を指定する場合、例えば、可動物制御実行データとして、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)や第2可動物制御を指定するデータではなく、第1可動物制御を指定するデータが設定されている場合には、プロセスデータの内容(可動物制御実行データ)に従って、第1可動物制御に関する動作指示コマンド(例えば、可動物制御1指定コマンドまたは可動物制御2指定コマンド)を電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8108a,S8108b)。
また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータの内容(可動物制御実行データ)が第2可動物制御の変更を指定する場合、例えば、可動物制御実行データとして、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)や第1可動物制御を指定するデータではなく、第2可動物制御を指定するデータが設定されている場合には、プロセスデータの内容(可動物制御実行データ)に従って、第2可動物制御に関する動作指示コマンド(例えば、可動物制御3指定コマンドまたは可動物制御4指定コマンド)を電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8109a,S8109b)。
そして、図柄制御用CPU101aは、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8110)、図柄制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8111)。
この実施の形態では、図39に示すように、演出表示装置9に画像を表示させるための表示制御実行データと、ランプ制御実行データ、音出力制御データおよび可動物制御データとが対応付けて記憶され、ステップS8106a〜S8109bの処理が実行されることにより、ランプ制御や音出力制御、可動物制御が切り替わるタイミングで、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに動作指示コマンドを送信するように構成されている。このように構成することによって、画像の表示とランプ制御、音出力制御および可動物制御とを同期させることができる。
図42は、図柄制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、図柄制御用CPU101aは、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、図柄制御用CPU101aは、確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS8301a)、セットされていなければ、そのまま演出図柄変動停止処理を終了する。確定コマンド受信フラグがセットされていれば、図柄制御用CPU101aは、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させるために、VDP109に指令を出力する(ステップS8302)。また、図柄制御用CPU101aは、S8302の処理の前または後に確定コマンド受信フラグをリセットする。なお、停止図柄の停止表示にともなって、音出力制御やランプ制御、可動物制御を行う場合には、対応する動作指示コマンドを電気部品制御用CPU101bに送信する。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、図柄制御用CPU101aは、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、図柄制御用CPU101aは、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、図柄制御用CPU101aは、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、図柄制御用CPU101aは、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、図柄制御用CPU101aは、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従ってVDP109に指令を出力し、演出表示装置9の表示制御を実行させる(ステップS8309a)。また、図柄制御用CPU101aは、プロセスデータ1の内容(ランプ制御実行データ1、音出力制御データ1、可動物制御データ1)に従って、動作指示コマンドを電気部品制御用CPU101bに送信する(ステップS8309b)。
その後、図柄制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、図柄制御用CPU101aは、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、図柄制御用CPU101aは、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。また、ステップS8311では、例えば、図柄制御用コマンド解析処理においてセットされた変動に関するフラグや、格納された変動に関するデータ(例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されたデータなど)をクリアする。なお、このような処理は、次の変動開始時に行うようにしてもよい。また、例えば、図柄制御用CPU101aは、コマンド受信フラグを図柄制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図35のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、図柄制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、図柄制御用CPU101aは、図柄制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
次に、第1予告演出および第2予告演出の具体例について説明する。図43,図44は、第1予告演出および第2予告演出の具体例を示す説明図である。
図43に示す例では、第1予告演出および第2予告演出が実行される際の第1可動物78aおよび第2可動物78bの動作を示している。
具体的には、図43(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始された後に、第1予告演出として、第1可動物78aが演出位置に移動する制御がなされる(図43(B))。そして、所定期間経過すると、第1可動物78aが演出位置から初期位置に移動する制御がなされるとともに、左の演出図柄が停止表示される(図43(C))。
次いで、第2予告演出として、第2可動物78bが演出位置に移動する制御がなされる(図43(D))。そして、所定期間経過すると、第2可動物78bが演出位置から初期位置に移動する制御がなされるとともに、右の演出図柄が停止表示される(図43(E))。図43(E)に示すように演出図柄がリーチ状態となると、その後リーチ演出が開始される。
図44に示す例では、第1予告演出および第2予告演出を実行することに決定されていたが、第1予告演出の実行中に異常が発生し、第2予告演出の実行が中止される場合の動作を示している。
具体的には、図44(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始された後に、第1予告演出として、第1可動物78aが演出位置に移動する制御がなされる(図44(B))。ここで、所定期間経過し、第1可動物78aが演出位置から初期位置に移動する制御がなされるタイミングであるが、例えば、何らかの異常(例えば、モータの不具合による動作の遅れや、動作指示コマンドが正常に送受信されなかった場合など)により制御遅延が発生すると、第1可動物78aが演出位置から初期位置に移動する前に、左の演出図柄が停止表示される(図44(C))。
次いで、第2予告演出として、第2可動物78bが演出位置に移動する制御がなされるタイミングであるが、第1可動物78aが初期位置に存在しないため(すなわち、可動物同士の衝突が発生する可能性があるため)、第2可動物78bを演出位置に移動させることを指示する動作指示コマンドを無効化し、第2可動物78bを演出位置に移動させる制御を中止する(図44(D))。
そして、第2可動物78bが演出位置から初期位置に移動する制御がなされるはずであったタイミングの後に、右の演出図柄が停止表示される(図44(E))。なお、図44(E)では、第1可動物78aの制御に関する異常が解消され、第1可動物78aが初期位置に移動している。
図45は、第1予告演出および第2予告演出の実行タイミングの具体例を示すタイミングチャートである。特に、図45(A)は、第1予告演出および第2予告演出が正常に実行される場合のタイミングチャートである。図45(A)に示すように、正常時には、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第1可動物78aを演出位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bが第1可動部78aを初期位置から演出位置に移動させる制御を行う。第1可動部78aは、移動を開始し、演出位置に達すると停止する。次いで、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第1可動物78aを初期位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bが第1可動部78aを演出位置から初期位置に移動させる制御を行う。第1可動部78aは、移動を開始し、初期位置に達すると停止する。
次いで、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第2可動物78bを演出位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bが第2可動物78bを初期位置から演出位置に移動させる制御を行う。第2可動物78bは、移動を開始し、演出位置に達すると停止する。次いで、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第2可動物78bを初期位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bが第2可動物78bを演出位置から初期位置に移動させる制御を行う。第2可動物78bは、移動を開始し、初期位置に達すると停止する。
図45(A)に示すように、第1可動物78aまたは第2可動物78bが初期位置から演出位置に向かって移動を開始したときから、再び初期位置に戻るまでの期間が、初期位置に存在しない期間である。この実施の形態では、第1可動物78aまたは第2可動物78bを演出位置に移動させる制御を指定する動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置に存在しない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されているが、図45(A)に示す例では、他方の可動物が初期位置に存在しているため、動作指示コマンドに従って、第1可動物78aまたは第2可動物78bを演出位置に移動させる制御が行われる。
一方、図45(B)は、第1予告演出および第2予告演出が正常に実行されない場合のタイミングチャートである。図45(B)の例では、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、送信された動作指示コマンドの一部がノイズ等により正常に受信できなかった場合が示されている。なお、コマンドを正常に受信できなかった場合とは、ノイズ等によりコマンドに化けが生じた場合のみならず、例えば、コマンドを取りこぼした場合などを含む概念である。
具体的には、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第1可動物78aを演出位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bが第1可動部78aを初期位置から演出位置に移動させる制御を行う。第1可動部78aは、移動を開始し、演出位置に達すると停止する。次いで、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第1可動物78aを初期位置に移動させる動作指示コマンドが送信される。ここで、ノイズ等によりコマンドに化け等の異常が発生すると、電気部品制御基板80bは、第1可動部78aを演出位置から初期位置に移動させる制御を行わないため、第1可動部78aは、演出位置に停止し続ける。
その後、図柄制御基板80aから電気部品制御基板80bに対して、第2可動物78bを演出位置に移動させる動作指示コマンドが送信されると、電気部品制御基板80bは、第1可動物78aが初期位置に存在しないため、受信した動作指示コマンドを無効化し、第2可動物78bを初期位置から演出位置に移動させる制御を行わない。
図45(B)に示すように、コマンド異常の発生により、第1可動物78aが演出位置に停止し続けているとき(すなわち初期位置に存在しないとき)に、第2可動物78bを演出位置に移動させる制御を指定する動作指示コマンドを受信した場合には、受信した動作指示コマンドを無効化し、第2可動物78bを演出位置に移動させる制御が行われないようになる。
なお、この実施の形態では、電気部品制御用CPU101bは、可動物を演出位置に移動させる動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置に存在しない場合には、受信したコマンドを無効化するように構成されているが、これに加えて、他方の可動物を初期位置に移動させる制御を行うように構成してもよい。このように構成することによって、図45(B)に示すようなコマンド異常が発生していた場合には、正常に動作指示コマンドを受信できていればなされていた制御を行うことができる。
(1)以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出装置(本例では、スピーカ27や装飾LED25、枠LED28、第1可動物78a、第2可動物78b、演出表示装置9)と、第1制御手段(本例では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよびVDP109によって実現される)と、第1制御手段から送信される動作指示コマンド(本例では、動作指示コマンド(図40参照))にもとづいて、演出装置を動作させる第2制御手段(本例では、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bによって実現される)とを備えている。そして、第2制御手段は、第1制御手段から動作指示コマンドを受信したときに、演出装置を動作させられない場合(本例では、他の演出装置と干渉する可能性がある場合)には、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されている。そのように構成されることによって、演出装置に不具合が発生することを防ぐとともに、処理負担を分散させることができる。すなわち、特定の制御手段が上記の処理を全て実行するように構成されていると、処理負担が大きくなってしまうおそれがあるが、この実施の形態では、第1制御手段と第2制御手段とが協調して処理を行うように構成することにより、処理負担を分散させることができる。
なお、この実施の形態では、上記(1)の「演出装置」として、スピーカ27や、枠LED28装飾LED25、第1可動物78a、第2可動物78bなどを用いる例について説明したが、これらとは異なる種類の装置(例えば、操作レバーを備える場合には、操作レバーを振動させる装置など)を演出装置として用いるようにしてもよいし、演出装置の数を増減させてもよい。
また、この実施の形態では、上記(1)の「演出装置を動作させられない場合」として、一方の可動物を演出位置に移動させる動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置にない場合を例に説明したが、これに限らず、例えば、他方の可動物が移動中である場合も「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。また、例えば、他方の可動物が物理的に干渉する位置にある場合や干渉しない位置にないことが確認できない(センサの不具合により位置を確認できない場合を含む)場合にも「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。すなわち可動物同士が衝突する可能性がある場合に、「演出装置を動作させられない場合」と判断して、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。また、例えば、動作指示コマンドにより制御対象とされた可動物が既に動作中である場合にも、「演出装置を動作させられない場合」と判断し、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。また、例えば、動作指示コマンドの一部を取りこぼした場合(例えば、1バイト目は受信したが、2バイト目は受信できていない場合)や、化けが生じた動作指示コマンドを受信した場合など、動作指示コマンドの内容を正確に判断できない場合も、「演出装置を動作させられない場合」と判断し、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、上記(1)の「演出装置を動作させられない場合」として、第1可動物78aまたは第2可動物78bを動作させられない場合について説明したが、これに限らず、スピーカ27を動作させられない場合や、枠LED28や装飾LED25等の発光体を動作させられない場合も、「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。すなわち、音出力の実行中であるときに、音出力を指定する動作指示コマンドを受信した場合には、スピーカ27を動作させられないとして、「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。また、枠LED28や装飾LED25を点灯させているときに、枠LED28や装飾LED25の点灯を指定する動作指示コマンドを受信した場合には、枠LED28や装飾LED25を動作させられないとして、「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、同種の演出装置の関係(例えば、第1可動物78aと第2可動物78bとの関係)により、演出装置を動作させられない場合について説明したが、これに限らず、異なる種類の演出装置の関係により、演出装置を動作させられない場合と判断するようにしてもよい。例えば、第2可動物78bが演出位置に達したタイミング用の効果音を出力する動作指示コマンドを受信したときに、第2可動物78bが初期位置に存在することが確認された場合には、スピーカ27を動作させられないとして、「演出装置を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、動作指示コマンドを無効化する場合に、受信した動作指示コマンドを所定の格納領域に格納しないことにより無効化する例を説明したが、無効化する方法はこれに限られない。例えば、動作指示コマンド解析処理において、ステップS928,S932の処理を省略し、受信した動作指示コマンドを所定の格納領域に格納しておき、可動物制御処理において、受信した動作指示コマンドにもとづいて処理を実行する前に、ステップS928,S932と同様の処理を行い、他方の可動物が初期位置に存在しない場合(すなわち動作指示コマンドにもとづいて動作させられない場合)には、動作させる処理を実行しないようにする(動作させる処理を実行することなく、格納領域に格納されたデータをクリアする)ことで、動作指示コマンドを無効化する構成としてもよい。
(2)また、この実施の形態によれば、演出装置として、所定の動作を行う可動部材(本例では、第1可動物78aや第2可動物78b)を備え、第2制御手段は、第1制御手段から動作指示コマンドを受信したときに、可動部材を動作させられない場合(本例では、他の演出装置と干渉する可能性がある場合)には、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されている。そのように構成されることによって、可動部材に不具合(例えば、可動物同士の衝突など)が発生することを防ぐとともに、処理負担を分散させることができる。
なお、この実施の形態では、上記(2)の「可動部材を動作させられない場合」として、一方の可動物を演出位置に移動させる動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置にない場合を例に説明したが、これに限らず、例えば、他方の可動物が移動中である場合も「可動部材を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。また、例えば、他方の可動物が物理的に干渉する位置にある場合や干渉しない位置にないことが確認できない(センサの不具合により位置を確認できない場合を含む)場合も「可動部材を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。すなわち可動物同士が衝突する可能性がある場合に、「可動部材を動作させられない場合」と判断して、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。また、例えば、動作指示コマンドにより制御対象とされた可動物が既に動作中である場合にも、「可動部材を動作させられない場合」と判断するようにしてもよい。また、例えば、動作指示コマンドの一部を取りこぼした場合(例えば、1バイト目は受信したが、2バイト目は受信できていない場合)や、化けが生じた動作指示コマンドを受信した場合など、受信した動作指示コマンドの内容を正確に判断できない場合も、「可動部材を動作させられない場合」と判断し、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。
(3)また、この実施の形態によれば、演出装置として、所定の動作を行う複数の可動部材(本例では、第1可動物78aおよび第2可動物78b)を備え、第2制御手段は、複数の可動部材のうちの一の可動部材の動作を指示する動作指示コマンド(本例では、可動物制御1指定コマンドや可動物制御3指定コマンドなど)を受信したときに、他の可動部材が干渉しない位置にない場合(本例では、初期位置にない場合)には、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されている。そのように構成されることによって、可動部材に不具合が発生すること(例えば、可動物同士の衝突など)を防ぐとともに、処理負担を分散させることができる。
なお、この実施の形態では、上記(3)の「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」として、一方の可動物を演出位置に移動させる動作指示コマンドを受信したときに、他方の可動物が初期位置にない場合を例に説明したが、これに限らず、例えば、他方の可動物が移動中である場合も「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」と判断するようにしてもよい。また、例えば、他方の可動物が物理的に干渉する位置にある場合や干渉しない位置にあることが確認できない場合も「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」と判断するようにしてもよい。すなわち可動物同士が衝突する可能性がある場合に、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」と判断して、動作指示コマンドを無効化するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、上記(3)の「複数の可動部材」として、第1可動物78aおよび第2可動物78bを備え、それぞれ演出表示装置9の中央付近の演出位置に移動し、初期位置に戻るように構成されている。そのため、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」の例を、他方の可動物が初期位置にない場合としている。しかし、「複数の可動部材」の構成は、この実施の形態で示した可動物の構成例に限らず、連続して動作するように構成されていてもよい。例えば、第1の可動物が移動を開始し、第1の可動物が移動したことによって生じたスペースに第2の可動物が移動するように構成されていてもよい。このように構成されている場合には、第1の可動物が移動を開始していないとき(初期位置に存在するとき)に、第2の可動物を移動させると、可動物同士が衝突することになる。そのため、このような構成では、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」とは、他方の可動物(先に移動すべき可動物)が初期位置にある場合となる。したがって、「複数の可動部材」を備える構成において、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」とは、他方の可動物が初期位置にあることだけにかぎらず、他方の可動物が初期位置にないことによっても実現される。また、例えば、第1可動物78aおよび第2可動物78bは、それぞれ演出位置に位置するときには干渉しないが、一方が演出位置と初期位置との間に位置する場合には、干渉が生じてしまうような位置関係に配置されていてもよい。この場合には、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」とは、他方の可動物が初期位置または演出位置にない場合となる。また、可動物の位置を検出するセンサの不具合等により他の可動物の位置が把握できない場合も、「他の可動部材が干渉しない位置にない場合」に含まれる。
また、この実施の形態によれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって実現される)を備え、第2制御手段は、遊技制御手段から送信されるコマンド(本例では、演出制御コマンド(図9参照))にもとづいて、第1制御手段にコマンド(本例では、図柄制御コマンド(図26参照))を送信し、第1制御手段は、第2制御手段から送信されるコマンドにもとづいて、演出装置の動作に関する決定(本例では、第1予告演出および第2予告演出を実行するか否かの決定を含む演出内容の決定)を行い、決定結果にもとづいて、第2制御手段に動作指示コマンドを送信するように構成されている。そのように構成されることによって、処理負担を分散させることができる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドが送信されると、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、受信した演出制御コマンドが指定する内容に対応する図柄制御コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信するように構成されているが、受信した演出制御コマンドをそのまま図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信したり、一部変更したコマンドや全く異なるコマンド(例えば、バイト数や定義が異なる)を送信したりするようにしてもよい。また、例えば、受信した演出制御コマンドが指定する内容に情報を付加して送信するようにしてもよいし、受信した演出制御コマンドのうちの一部のみ、指定する内容に対応する図柄制御コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出装置の動作に関する決定として、第1予告演出および第2予告演出を実行するか否かの決定をしているが、これらの演出には、第1可動物78aおよび第2可動物78bに加えて、スピーカ27や枠LED28、装飾LED25の動作が含まれるため、第1可動物78aおよび第2可動物78bに加えて、スピーカ27や枠LED28、装飾LED25の動作を指示する動作指示コマンドを送信するように構成されている。なお、第1予告演出および第2予告演出に代えて、または加えて、演出装置(スピーカ27や枠LED28、装飾LED25)を動作させる演出を実行するか否かの決定を含む演出内容の決定を行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、ランプ制御や音出力制御、可動物制御を切り替えるタイミングで動作指示コマンドを送信することにより、各演出装置を動作させるタイミングを管理するように構成されているが、例えば、演出図柄変動開始処理において、演出装置の動作に関する決定を行った後に、ランプ制御や音出力制御、可動物制御に関する指示をまとめて送信するように構成してもよい。具体的には、演出図柄変動開始処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、演出装置毎(または全ての演出装置)の演出図柄変動中の動作パターンを指示するコマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信し、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bがコマンドに従って演出装置を動作させる。この場合には、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、各演出装置の動作を開始するタイミングを管理することになる。例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、あらかじめ図39に示すようなプロセステーブルを記憶しておき、動作パターンに対応するプロセステーブルを用いて各演出装置の動作を開始するタイミングを管理する。なお、この場合にも、同じコマンドを連続して受信した場合には、後から受信したコマンドを無効化する構成を適用することができる。
また、例えば、演出図柄変動開始処理において各演出装置の動作パターンを指示するコマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信しておき、各演出装置の動作を開始するタイミングの管理を図柄制御用マイクロコンピュータ100aが行うように構成してもよい。例えば、演出図柄変動開始処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、演出装置毎(または全ての演出装置)の演出図柄変動中の動作パターンを指示するコマンド(例えば、動作パターンコマンドという)を電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信し、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが受信した動作パターンコマンドを記憶する。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、演出装置を動作させるタイミングを管理し、演出装置の動作を切り替えるタイミングでコマンド(例えば、タイミング指定コマンドという)を送信する。すると、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bは、タイミング指定コマンドを受信したタイミングで、記憶している動作パターンコマンドに従って、演出装置を動作させる。このように構成する場合にも、同じコマンドを連続して受信すると、後から受信したコマンドを無効化する構成や、タイミング指定コマンドを受信したタイミングで、動作パターンコマンドが指示するように演出装置を動作させられるか否かを確認し、動作させられない場合には、受信したタイミング指定コマンドを無効化する(すなわち演出装置を動作させない)構成を適用することができる。
また、この実施の形態では、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、受信した演出制御コマンドに対応する図柄制御コマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信し、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが受信した図柄制御コマンドにもとづいて演出内容を決定するように構成されている。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、決定結果にもとづいて、演出表示装置9を制御する(VDP109に指令を出力する)とともに、演出表示装置9以外の演出装置を動作させるタイミングで動作指示コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信し、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが動作指示コマンドに従って、演出表示装置9以外の演出装置の制御を行うように構成されている。しかし、このような構成に限らず、例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、決定結果を示すコマンドを図柄制御用マイクロコンピュータ100aに送信する構成としてもよい。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、コマンドにより指定される決定結果にもとづいて、演出表示装置9を制御する(VDP109に指令を出力する)とともに、演出表示装置9以外の演出装置を動作させるタイミングで動作指示コマンドを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信し、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが動作指示コマンドに従って、演出表示装置9以外の演出装置の制御を行うようにしてもよい。また、例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出内容を決定し、音出力制御、ランプ制御および可動物制御のうちのいずれかまたは2つについては決定した演出内容に従って制御し、残りの制御については図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドに従って行うようにしてもよい。すなわち、動作指示コマンドによって制御される演出装置が、少なくともスピーカ27、枠LED28、装飾LED25、第1可動物78aおよび第2可動物78bのいずれか1つあれば処理負担を分散させることができる。具体的には、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bが、可動物制御については、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した動作指示コマンドに従って行い、音出力制御およびランプ制御については、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドにもとづいて、独自に制御内容を決定して行うようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、第2制御手段は、同一の動作指示コマンドを連続して受信した場合には、後に受信した動作指示コマンドを無効化するように構成されている。そのように構成されることによって、不正である可能性が高い動作指示コマンドを無効化することにより、無駄な処理が行われないようにすることができる。
なお、この実施の形態では、電気部品制御用CPU101bが、同一の動作指示コマンドを連続して受信したときに、受信した動作指示コマンドを無効化するように構成しているが、これに限らず、例えば、同一の動作指示コマンドを所定期間(例えば、5秒間)内に連続して受信したときにのみ受信した動作指示コマンドを無効化するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、演出装置として、画像を表示する画像表示装置(本例では、演出表示装置9)、所定の動作を行う可動部材(本例では、第1可動物78aおよび第2可動物78b)および音を出力する音出力装置(本例では、スピーカ27)を備え、第1制御手段は、画像表示装置の制御を行い、第2制御手段は、可動部材および音出力装置の制御を行うように構成されている。そのように構成されることによって、処理負担を分散させることができる。
また、この実施の形態によれば、画像データと音データとを対応付けて記憶する記憶手段(本例では、図柄制御基板80aに搭載されたROM。図39に示すプロセステーブルを記憶する)を備え、第1制御手段は、画像データにもとづいて画像表示装置に画像を表示させる制御を行い、該画像データに対応付けられた音データが切り替わるときに第1制御手段に動作指示コマンドを送信するように構成されている。そのように構成されることによって、画像の表示と音の出力とを同期させることができる。
なお、この実施の形態では、図3に示すように、図柄制御基板80aに図柄制御用マイクロコンピュータ100aとVDP109とが搭載されているが、図柄制御用マイクロコンピュータ100aの図柄制御用CPU101aとVDP109とが一体化された回路が搭載された構成であってもよい。この場合には、一体化された回路によって、演出内容に関する決定や、演出制御装置9の制御、演出制御装置9以外の演出装置を制御するための動作指示コマンドの送信が行われる。
また、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、電気部品制御基板80bおよび図柄制御基板80aが設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bと図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよびVDP109(または上述の図柄制御用CPU101aとVDP109とが一体化された回路)とを1つの基板に搭載してもよい。
また、この実施の形態では、電気部品制御基板80bに搭載された回路が、演出装置のうちスピーカ27や枠LED28、装飾LED25、第1可動物78a、第2可動物78bを制御し、図柄制御基板80aに搭載された回路が、演出装置のうち演出表示装置9を制御するように構成されているが、これに限らず、演出装置を制御する役割は任意の組み合わせであってよい。例えば、電気部品制御基板80bに搭載された回路が、演出装置のうちスピーカ27や枠LED28、装飾LED25を制御し、図柄制御基板80aに搭載された回路が、演出装置のうち演出表示装置9や、第1可動物78a、第2可動物78bを制御するように構成されていてもよい。
また、この実施の形態では、電気部品制御基板80bに搭載された回路が、演出装置のうちスピーカ27や枠LED28、装飾LED25、第1可動物78a、第2可動物78bを制御するように構成されているが、例えば、音声出力基板やランプドライバ基板、可動物制御基板を設け、電気部品制御基板80bからコマンドを送信することにより、それらの基板に搭載された回路がスピーカ27や枠LED28、装飾LED25、第1可動物78a、第2可動物78bを制御するように構成されていてもよい。また、例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、音声出力基板やランプドライバ基板、可動物制御基板に対して、演出装置を動作させるための動作指示コマンドを直接送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図柄制御基板80b。または、音声出力基板やランプドライバ基板、可動物制御基板を設ける場合には、それらの基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して電気部品制御基板80bにおける電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、図柄制御基板80aの他にも、音声出力基板や、ランプドライバ基板、可動物制御基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに送信するようにしてもよい。その場合でも、電気部品制御用マイクロコンピュータ100b(および図柄制御用マイクロコンピュータ100a)は、この実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接演出制御コマンドを受信する構成と同様に、制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
例えば、スロット機に適用する場合、そのスロット機が演出装置として、役物や、スピーカ、液晶表示装置を備えている場合には、遊技の進行(例えば、役の当落やフリーズ演出の有無、RT(リプレイタイム)抽選など)を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560に相当)と、役物やスピーカを制御する第1演出制御手段(例えば、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに相当)と、液晶表示装置を制御するとともに、予告抽選やAT(アシストタイム)抽選を行う第2演出制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよびVDP109に相当)とを備えるように構成すればよい。そして、上記の実施の形態と同様に、第1演出制御手段は、遊技制御手段から送信されたコマンドを第2演出制御手段に転送し、第2演出制御手段は、転送されたコマンドにもとづいて、予告抽選やAT(アシストタイム)抽選を行う。さらに、第2演出制御手段は、抽選結果にもとづいて、液晶表示装置を制御するとともに、役物やスピーカの動作を行うタイミングになると、コマンドを送信して第1演出制御手段に制御を行わせる。
また、上記の実施の形態で示した構成は、いわゆる携帯連動型システムと呼ばれる遊技用システムにも適用できる。携帯連動型システムと呼ばれる遊技用システムは、一般に、所定条件の成立にもとづいて所定情報を出力する遊技機と、遊技機によって出力された所定情報にもとづいて、遊技者に対して所定の特典を付与する処理を行う特典付与装置とを備える。
具体的には、上記のような遊技用システムでは、遊技機は、変動回数や、大当り回数、いわゆる連荘数(確変状態継続中の大当り回数)、ミッション達成回数などの所定条件の成立を遊技履歴として蓄積し、遊技終了時などに所定情報として2次元コードなどを表示する。また、遊技者は、カメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバ(特典付与装置)に送信する。そして、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行う。例えば、Webサーバは、所定の特典として、画像コンテンツや音楽コンテンツなどのデジタルコンテンツを遊技者の携帯端末に対して送信したり、所定のパスワードを遊技者の携帯端末に送信して遊技者が次回遊技を行うときに遊技機の表示画面を遊技者の嗜好にあわせてカスタマイズできるようにする処理を行う。
上記の実施の形態で示した構成を、上記のような遊技用システムに適用する場合、例えば、第1予告演出および第2予告演出が実行されて大当りとなったことを所定条件の成立とし、その回数をWebサーバで遊技履歴として管理するようにすればよい。そして、第1予告演出および第2予告演出が実行されて大当りとなった回数に応じて、所定の特典としてデジタルコンテンツを送信したり、遊技機の表示画面をカスタマイズできるようにしたりすればよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを電気部品制御用マイクロコンピュータ100bに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については電気部品制御用マイクロコンピュータ100bおよび図柄制御用マイクロコンピュータ100aの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可変表示し表示結果を導出表示したり、「○」および「×」の2種類の普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示したりする場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターンの入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよび電気部品制御用マイクロコンピュータ100b側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよび電気部品制御用マイクロコンピュータ100b側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、図柄制御用マイクロコンピュータ100aおよび電気部品制御用マイクロコンピュータ100b側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
本発明は、パチンコ機やスロット機等の遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
9a 第1保留記憶表示部
9b 第2保留記憶表示部
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
78a 第1可動物
78b 第2可動物
80a 図柄制御基板
80b 電気部品制御基板
100a 図柄制御用マイクロコンピュータ
100b 電気部品制御用マイクロコンピュータ
101a 図柄制御用CPU
101b 電気部品制御用CPU
109 VDP

Claims (2)

  1. 演出装置と、
    第1制御手段と、
    前記第1制御手段から送信される動作指示コマンドにもとづいて、前記演出装置を動作させる第2制御手段とを備え、
    前記演出装置として、所定の動作を行う複数の可動部材があり、
    前記第2制御手段は、
    前記第1制御手段から動作指示コマンドを受信したときに、前記演出装置を動作させられない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化し、
    複数の可動部材のうちの一の可動部材を初期位置から動作させる動作指示コマンドを受信したときに、他の可動部材が初期位置にあるか否かを確認し、他の可動部材が初期位置にない場合には、受信した動作指示コマンドを無効化し、
    同一の動作指示コマンドを所定期間内に連続して受信したときには、後に受信した動作指示コマンドを無効化する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技の進行を制御する遊技制御手段を備え、
    第2制御手段は、前記遊技制御手段から送信されるコマンドにもとづいて、第1制御手段にコマンドを送信し、
    前記第1制御手段は、前記第2制御手段から送信されるコマンドにもとづいて、演出装置の動作に関する決定を行い、決定結果にもとづいて、前記第2制御手段に動作指示コマンドを送信する
    請求項1記載の遊技機。
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