JP6391481B2 - 冷却液組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の内燃機関を冷却するための冷却液組成物に関するものである。
自動車等の内燃機関のラジエータや、電池を使用する装置における電池等の発熱装置を冷却するために、これらから発生する熱を速やかに外部に放出させることを目的としてクーラント等の各種冷却液組成物を使用した放熱装置が使用されている。
これらの放熱装置にてこれまで使用されている冷却液組成物は、他の液体と同様に低温よりも高温において粘度は低くなるという物性を備えている。
このため、発熱装置から冷却液組成物が受熱して、該冷却液組成物の温度が上昇するにつれて低粘度となり、冷却液組成物が循環する回路をよりスムーズに流れることになる。この結果、これらの発熱装置をある程度は冷却することができた。
加えて、特許文献1に記載されているように、表面処理された微小粒子を冷却液組成物に配合することにより、冷却液組成物自体の熱伝導率を向上させて、熱輸送能力を向上させることが知られている。
確かに、この方法によれば、熱輸送能力が向上するものの、分散された微小粒子の沈殿防止等の冷却液組成物自体の系の安定化を考慮する必要があるし、冷却液組成物の温度に冷却液組成物自体の熱輸送能力が依存しないので、特に温度に応じた熱輸送を行うことが困難であった。
他方、装置の定常運転中には、オーバーヒート防止を目的に冷却液組成物を円滑に循環させて装置を冷却させることが必要であるが、そのためには冷却液組成物が加熱されることにより十分に低粘度化されることが必要である。
しかしながら、従来は、装置の運転開始直後の温度条件において冷却液組成物を高粘度化させると、装置をある程度の温度まで速やかに温度上昇させることができるが、定常運転時に装置が過熱されてオーバーヒートを発生する可能性が高くなり、逆に定常運転時に十分に放熱をさせようと、運転開始直後の冷却液組成物を低粘度化させると、運転開始後速やかに装置を定常状態として安定運転させることが困難であった。
このように、運転開始直後の冷却液組成物による放熱を抑制し、かつ定常運転時において冷却液組成物を十分に低粘度化させて、十分に放熱させることのバランスをとることが困難であった。
また特許文献2には、特定のアルキルエーテルを含有する冷却液が記載されており、この冷却液によれば、エンジンの運転直後における冷却液の動粘度を高くすることで、冷却損失を低減し速やかにエンジンを最適温度まで上昇させることができ、また、定常運転時の動粘度をより低くすることで、効率的にエンジンを冷却しオーバーヒートを防止することができる。
しかしながら、通常、冷却液はエンジン内部を循環させるため、ウォーターポンプ等のポンプにより強いせん断力を受けるが、このせん断力により動粘度を高く維持することが困難であった。
特開2008−088240号公報 特開2014−189737号公報
従来のエンジン冷却液と比較して、本発明はエンジンの運転直後における冷却液の動粘度をより高くすることで、冷却損失を低減し速やかにエンジンを最適温度まで上昇させることができるため、燃費を向上させることができ、また、定常運転時の動粘度をより低くすることで、効率的にエンジンを冷却しオーバーヒートを防止することができ、さらには、ウォーターポンプ等のポンプより受けるせん断力に対しても、運転直後の冷却液の動粘度を高く維持することができる冷却液を提供する。
上記課題の解決のために本発明者は以下の方法を発明した。
1.一般式(1)で表されるアルキルエーテル、及び一般式(2)で表されるトリブロック共重合体と、水及び/又は水溶性有機溶媒を含有する冷却液組成物。
−O−An−H (1)
式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状若しくは分岐構造の飽和脂肪族炭化水素基、又は直鎖状若しくは分岐構造の不飽和脂肪族炭化水素基を示し、Aはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示し、nはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数で3〜18を示す。
HO(CHCHO)a(CHCHCHO)b(CHCHO)cH (2)
式中、a及びcはエチレンオキシドの平均付加モル数で、aとcは共に5〜200の範囲であり、bはプロピレンオキシドの平均付加モル数で10〜80の範囲を示す。
2.さらに一般式(3)で表されるアルキルエーテルを含有する1に記載の冷却液組成物。
−O−Bm−H (3)
式中Rは炭素数8〜60の直鎖状若しくは分岐構造の飽和脂肪族炭化水素基、又は直鎖状若しくは分岐構造の不飽和脂肪族炭化水素基を示し、Bはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示し、mはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数で20以上の数を示す。
3.25℃における動粘度が8.5mm/s以上、かつ100℃における動粘度が2.0mm/s以下である1又は2に記載の冷却液組成物。
4.防錆剤として、無機酸、有機酸、トリアゾール、チアゾールの中から選ばれる少なくとも1種以上を含有する1〜3のいずれかに記載の冷却液組成物。
5.無機酸が、リン酸、硝酸、硼酸、珪酸、モリブデン酸又はその塩である4に記載の冷却液組成物。
6.有機酸が、脂肪族一塩基酸、脂肪族二塩基酸、芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸又はその塩である4に記載の冷却液組成物。
7.少なくとも1種以上の消泡剤を含有する1〜6のいずれかに記載の冷却液組成物。
本発明によれば、装置の運転開始直後においては冷却液組成物による放熱を抑制し、定常運転時においては、冷却液組成物を十分に循環させることにより放熱を確実に行うという効果を奏する。この結果、装置の運転開始後、定常運転に至る時間を短縮し、かつ定常運転時には安定的に装置から放熱させることによって、いわゆるオーバーヒートの発生を防止するものである。
そのため、温度変化に対してこれまでにない動粘度の挙動、つまり低温域においては特に高い動粘度を示し、高温域においては特に低い動粘度を示すという性質を備え、加えて、100℃加熱後又はせん断試験後の25℃での動粘度もやはり高いものを得ることができた。
従来の冷却液組成物は、温度上昇につれて動粘度を低下させる性質を有しており、そのような性質を利用して熱を輸送するために使用されてきた。
本発明は、特定のアルキルエーテルと特定のトリブロック共重合体を併用してなる冷却液組成物とすることにより、上記のような顕著な効果を得ることができた。
本発明における動粘度はJIS K 2283に基づき、ウベローデ粘度計を用いて求めたものである。
例えば25℃の低温下においては、冷却液組成物の動粘度は十分に高いので流動性が小さいものである。このため、25℃における冷却液組成物の動粘度を8.5mm2以上、さらに20.0mm2/s以上、好ましくは30.0mm2/s以上、より好ましくは40.0mm2/s以上、さらに好ましくは50.0mm2/s以上とすることができる。このような状態において装置の運転を開始すると、発生した熱が装置自身の温度上昇と冷却液組成物の温度上昇に費やされる。特に装置が一定温度にまで速やかに温度上昇することにより、装置の安定的な運転状態、より高効率の運転状態に速やかに到達できるという効果を発揮できる。
その後、運転を継続させることにより、装置自体は高温となり、さらに高温下において冷却液組成物はさらに流動性が向上するので、より多くの熱量を輸送することができ、例えば内燃機関であれば、運転により発生した熱量が、冷却液組成物によってさらに多く輸送されるので、内燃機関の冷却効率が向上し、そのための装置の小型化や、より過酷な運転状況への対応が可能になり、オーバーヒートの発生を防止することができる。
そのような効果を得るためには、冷却液組成物の100℃における動粘度を2.0mm2/s以下、好ましくは1.2mm2/s以下、さらに好ましくは0.9mm2/s以下とすることもできる。
本発明の冷却液組成物は、廃熱源から廃熱を熱交換器へ輸送する用途、及び加熱源から熱を輸送して加熱対象物を加熱する用途に利用することができる。冷却液組成物は、具体的には、例えば自動車用内燃機関及びモーターの冷却液として用いることができる。
以下、具体的に本発明について述べる。
本発明の冷却液組成物は、水溶性有機溶媒又は水溶性有機溶媒と水からなる基材に、一般式(1)で表されるアルキルエーテルと一般式(2)で表されるトリブロック共重合体を添加してなるものを基本とし、さらに、一般式(3)で表されるアルキルエーテルを含有することができ、熱の発生源である内燃機関用、加熱装置用等、積極的に熱を輸送させる装置内を循環させる用途に使用するものである。
(水溶性有機溶媒)
本発明にて使用できる水溶性有機溶媒としては、従来から冷却液組成物に使用されてきた水溶性有機溶媒を採用することができる。
このような水溶性有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びテトラエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類が例示され、これらより選択される1種以上を単独又は組み合わせて用いることができる。
これらの内のどの水溶性有機溶媒を選択して使用するかは、使用時の水溶性有機溶媒の濃度、各温度における冷却液組成物の動粘度、一般式(1)のアルキルエーテルの濃度等を考慮して決定することができる。
冷却液組成物中の水溶性有機溶媒の含有量は、水を含有しない場合には、一般式(1)〜(3)で示される物質を除く全ての量を水溶性有機溶媒とすることができ、このときの水溶性有機溶媒の濃度は90〜99重量%である。
また本発明の冷却液組成物が水を含有する場合には、水溶性有機溶媒の含有量としては10〜95重量%とすることができる。
(一般式(1)で表されるアルキルエーテル)
本発明にて用いることができる一般式(1)R1−O−An−Hで表されるアルキルエーテルは、一般式(1)において、R1が炭素数8〜30、好ましくは12〜26の飽和脂肪族炭化水素基又は不飽和脂肪族炭化水素基を示し、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、オレイル、アラキル、ベヘニル、リグノセリル等が挙げられる。そしてRは直鎖状であっても分岐構造であってもよい。
Aはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示しており、エチレンオキシドのみが付加してなる基、又はプロピレンオキシドのみが付加してなる基でも良く、1分子中にエチレンオキシド及びプロピレンオキシドが共に付加してなる基でもよい。
nはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数を示し、その範囲は3〜18、好ましくは4〜10である。
一般式(1)で表されるアルキルエーテルにおいて、これらのRやnの値を調整することにより、適切な動粘度特性のものを得る。
(一般式(2)で表されるトリブロック共重合体)
本発明にて使用される、一般式(2)HO(CHCHO)a(CHCHCHO)b(CHCHO)cHで示されるトリブロック共重合体において、平均付加モル数aとcは共に5〜200の範囲であり、好ましくは10〜150である。aとcの値は同じでも良く、互いに異なっていてもよい。
また平均付加モル数bは10〜80の範囲であり、好ましくは15〜70である。
トリブロック共重合体において、これらのa〜cの値を調整することにより、適切な動粘度特性のものを得る。
また、トリブロック共重合体は、a、b、cの数値が異なる2種類以上のトリブロック共重合体を併用することもできる。
(一般式(3)で表されるアルキルエーテル)
本発明にて用いることができる一般式(3)R−O−Bm−Hで表されるアルキルエーテルは、一般式(3)において、Rは炭素数8〜60、好ましくは12〜54の飽和脂肪族炭化水素基又は不飽和脂肪族炭化水素基を示し、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、オレイル、アラキル、ベヘニル、リグノセリル等が挙げられる。そしてRは直鎖状であっても分岐構造であってもよい。
Bはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示しており、エチレンオキシドのみが付加してなる基、又はプロピレンオキシドのみが付加してなる基でも良く、1分子中にエチレンオキシド及びプロピレンオキシドが共に付加してなる基でもよい。mはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数を示し、mは20以上、好ましくは30以上、さらに好ましくは40以上である。
(その他成分)
本発明の冷却液組成物には、上述の成分の他、冷却液組成物を使用する装置を構成する金属部分の発錆を防止することを目的として、防錆剤を含有させることが好ましい。防錆剤として、リン酸、硼酸、珪酸、亜硝酸、硝酸、モリブデン酸、脂肪族一塩基酸、脂肪族二塩基酸、芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸及びそれらの塩、トリアゾール、及びチアゾールが挙げられる。
リン酸塩としては、例えばリン酸、ピロリン酸及びポリリン酸のアルカリ金属塩が挙げられる。硼酸塩としては、例えばアルカリ金属塩が挙げられる。珪酸塩としては、例えばアルカリ金属塩が挙げられる。亜硝酸塩及び硝酸塩としては、例えばアルカリ金属塩が挙げられる。モリブデン酸塩としては、例えばアルカリ金属塩が挙げられる。
脂肪族一塩基酸は、脂肪族一塩基酸塩であってもよい。脂肪族一塩基酸としては、例えばペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸及びステアリン酸が挙げられる。脂肪族一塩基酸塩としては、例えばナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
脂肪族二塩基酸は、脂肪族二塩基酸塩であってもよい。脂肪族二塩基酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピペリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン2酸、ドデカン2酸、ブラシル酸、及びタプチン酸が挙げられる。脂肪族二塩基酸塩としては、例えばナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
芳香族一塩基酸は、芳香族一塩基酸塩であってもよい。芳香族一塩基酸としては、例えば安息香酸、ニトロ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸等の安息香酸類、p−トルイル酸、p−エチル安息香酸、p−プロピル安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、p−tertブチル安息香酸などのアルキル安息香酸、一般式RO−C−COOH(Rは炭素数1〜5のアルキル基)で表されるアルコキシ安息香酸、及び、一般式R−C−CH=COOH(Rは炭素数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基)で表されるケイ皮酸類(ケイ皮酸、アルキルケイ皮酸及びアルコキシケイ皮酸)が挙げられる。芳香族一塩基酸塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
芳香族二塩基酸は、芳香族二塩基酸塩であってもよい。芳香族二塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸が挙げられる。芳香族二塩基酸塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
トリアゾールは、トリアゾール塩であってもよい。トリアゾールとしては、例えばベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、4−フェニル−1,2,3−トリアゾール、2−ナフトトリアゾール、及び4−ニトロベンゾトリアゾールが挙げられる。トリアゾール塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
チアゾールは、チアゾール塩であってもよい。チアゾールとしては、ベンゾチアゾール、及びメルカプトベンゾチアゾールが挙げられる。チアゾール塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
防錆剤は、冷却液組成物中に単独で含有させてもよいし、複数種を組み合わせて含有させてもよい。防錆剤の使用量としては冷却液組成物の0.1〜10重量%となるように使用することが望ましい。
また本発明の冷却液組成物には、上述の成分の他に、例えば消泡剤、着色剤、酸化防止剤、pH調整剤、安定剤、湿潤剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤、流動点低下剤、耐摩耗剤、紫外線吸収剤、洗浄剤等を必要に応じて適宜加えることができる。
以下の表1に示す各成分を混合して冷却液(I)を得た。
Figure 0006391481
上記により得た冷却液(I)と、下記表2に示す水、アルキルエーテル(1)、トリブロック共重合体(2)、さらに場合によりアルキルエーテル(3)を配合して各実施例及び各比較例の冷却液組成物を得た。
そしてこれらの冷却液組成物について、25℃及び100℃での動粘度を測定し、さらに100℃に加熱後の冷却液組成物の25℃における動粘度を測定し、またせん断試験後の冷却液組成物の25℃における動粘度を測定した。
その結果を以下の表2に示す。
せん断試験は、プライミクス社製ホモディスパーを用いて、冷却液の温度を88℃に維持した状態で、回転数5,000rpmで10分間撹拌し、冷却液の温度が25℃になるまで、室温で放冷した後の動粘度を測定した。
Figure 0006391481
Figure 0006391481
Figure 0006391481
Figure 0006391481
本発明に基づいて、アルキルエーテル(1)とトリブロック共重合体(2)を配合してなる冷却液組成物に関する結果である実施例1〜3によれば、25℃における動粘度は27.8mm/sから46.3mm/sと高く、かつ100℃における動粘度は0.9mm/sから1.0mm/sと十分に低いものであった。それに加えて、100℃加熱後の25℃における動粘度も20.3mm/sから45.2mm/sと変わらずに高く、この傾向はせん断試験後の25℃における動粘度も同様であった。
またアルキルエーテル(1)とトリブロック共重合体(2)を配合し、さらにアルキルエーテル(3)を配合してなる冷却液組成物に関する結果である実施例4〜15によれば、25℃における動粘度は48.3mm/sから88.6mm/sと、場合によっては実施例1〜3の結果よりも高く、かつ100℃における動粘度は0.8mm/sから1.2mm/sと十分に低いものであった。それに加えて、100℃加熱後の25℃における動粘度も45mm/sから86.4mm/sと変わらずに高く、この傾向はせん断試験後の25℃における動粘度も同様であった。
これに対して本発明の冷却液組成物には包含されない冷却液組成物である比較例1によれば、アルキルエーテルとトリブロック共重合体のいずれも含有しないために、25℃の動粘度は極めて低い3.1mm/sに留まった。さらにアルキルエーテル(1)のみを添加しトリブロック共重合体を含有させない比較例2によれば、100℃加熱後及びせん断試験後において分離が発生した。またトリブロック共重合体のみを添加しアルキルエーテル(1)を添加しなかった比較例3によれば、比較例1と同様に25℃の動粘度は極めて低い4.1mm/sに留まった。さらにアルキルエーテル(1)及び(3)のみを添加しトリブロック共重合体を含有させない比較例4〜6によれば、25℃における動粘度は、比較例4により多少高くなるものの、それでも21.5mm/sに留まり、比較例5や6によればそれぞれ6.3mm/s、5.8mm/sと未だに十分に高い動粘度ではない。さらに比較例6によれば100℃加熱後において冷却液組成物は分離する。

Claims (7)

  1. 一般式(1)で表されるアルキルエーテル、及び一般式(2)で表されるトリブロック共重合体と、水及び/又は水溶性有機溶媒を含有する冷却液組成物。
    −O−An−H (1)
    式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状若しくは分岐構造の飽和脂肪族炭化水素基、又は直鎖状若しくは分岐構造の不飽和脂肪族炭化水素基を示し、Aはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示し、nはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数で3〜18を示す。
    HO(CHCHO)a(CHCHCHO)b(CHCHO)cH (2)
    式中、a及びcはエチレンオキシドの平均付加モル数で、aとcは共に5〜200の範囲であり、bはプロピレンオキシドの平均付加モル数で、10〜80の範囲を示す。
  2. さらに一般式(3)で表されるアルキルエーテルを含有する請求項1に記載の冷却液組成物。
    −O−Bm−H (3)
    式中Rは炭素数8〜60の直鎖状若しくは分岐構造の飽和脂肪族炭化水素基、又は直鎖状若しくは分岐構造の不飽和脂肪族炭化水素基を示し、Bはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを示し、mはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの平均付加モル数で20以上の数を示す。
  3. 25℃における動粘度が8.5mm/s以上、かつ100℃における動粘度が2.0mm/s以下である請求項1又は2に記載の冷却液組成物。
  4. 防錆剤として、無機酸、有機酸、トリアゾール、チアゾールの中から選ばれる少なくとも1種以上を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の冷却液組成物。
  5. 無機酸が、リン酸、硝酸、硼酸、珪酸、モリブデン酸又はその塩である請求項4に記載の冷却液組成物。
  6. 有機酸が、脂肪族一塩基酸、脂肪族二塩基酸、芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸又はその塩である請求項4に記載の冷却液組成物。
  7. 少なくとも1種以上の消泡剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の冷却液組成物。
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