JP6391372B2 - 生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 - Google Patents
生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6391372B2 JP6391372B2 JP2014177246A JP2014177246A JP6391372B2 JP 6391372 B2 JP6391372 B2 JP 6391372B2 JP 2014177246 A JP2014177246 A JP 2014177246A JP 2014177246 A JP2014177246 A JP 2014177246A JP 6391372 B2 JP6391372 B2 JP 6391372B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light source
- imaging device
- light
- living tissue
- tissue
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Endoscopes (AREA)
Description
なお、観察対象の領域全体を均一に照明するためには多数の光源とイメージセンサとを複雑に配置する必要があり、これによりイメージングデバイスのサイズが増大し、今度は上述した侵襲性の問題を抱えることとなる。
a) 生体組織内に埋植されるセンサ部と、
b) 前記生体組織を囲繞する骨の外周面を照明するよう、該外周面上に設置される光源と、
を備えることを特徴とする。
これにより、照明光が骨の外周面に到達するまでの光量の減衰を最小限に抑えることができる。
これにより、他方の端面に接続された外部光源を交換することで照明光の波長を変更することができるため、骨の外周面上で交換作業を行う場合よりも実験者の負担が抑えられる。
c) 前記外周面上における前記光源の位置を固定するための光源固定具
を備えることが好ましい。
これにより、被験体の運動等による光源の位置ずれを防止することができる。
前記光源は頭蓋骨の外表面に設置され、該頭蓋骨を外部から照明する構成とすることができる。
頭蓋骨は脳のほぼ全体を包囲する骨であり、生体脳を均一に照明するための光導波路として好適な構造を有している。
a) 生体組織内にセンサ部を埋植する工程と、
b) 前記生体組織を囲繞する骨の外周面を照明するよう、該外周面上に光源を設置する工程と、
を含むことを特徴とする。
図1は本発明の第1の実施形態に係るイメージングデバイス1の説明図である。イメージングデバイス1はセンサユニット10と光源21とを少なくとも含む。なお、これらに加え後述の光源セット部22(本発明の光源固定具に相当)、さらに光源ケーブル23を含めてイメージングデバイス1と看做すこともできる。
基板11は、生体組織を害しない材料で構成されることが好ましい。一例として、基板11をポリイミドで構成する場合、その厚さは5〜50μm程度となる。また、基板11の先端部(図1(a)における下部)は生体脳への刺入をスムーズに行えるよう、尖った形状を有することが好ましい。
センサユニット10の厚さは、CMOSイメージセンサ12の厚さと基板11の厚さとを加算したものとほぼ等しくなる。実際には、CMOSイメージセンサ12の直接接触による生体組織への影響を防止するため(またCMOSイメージセンサ12自体を保護するため)、生体組織に無害な材料から成る透明な保護膜でCMOSイメージセンサ12を被覆する必要がある。従って、一例として上記保護膜に2μm厚のパリレン膜を使用した場合、センサユニット10の厚さは最小で27μm程度となる。なお、センサユニット10の幅はCMOSイメージセンサ12の幅と同一にすることができるため、生体組織構造の撮像を目的とする場合、センサユニット10の幅寸法は最小で100μm程度となる。
図3は本発明の第2の実施形態に係るイメージングデバイス1aの説明図である。本実施形態では頭蓋骨101上に照明光を導く手段として光ファイバ33が用いられている。光ファイバ33は図示しない外部光源(LEDやLD)と接続されており、頭蓋骨101と接触する端面31から照明光が出射される。すなわち、本実施形態ではこの端面31が本発明の光源に相当する。
なお、照射光の波長によっては上記外部光源だけでなく光ファイバ33の交換も必要となる場合がある。このような状況が想定される場合には合着は行わずに、光ファイバ33の外周面とファイバ固定具32の内周面との間に作用する摩擦力によって端面31を固定することが好ましい。
照明ムラに対する本発明の効果を確認するため、従来型のイメージングデバイスとの比較実験を行った。従来型と本発明それぞれの実験条件及び結果は以下のとおりである。
まず、従来型のイメージングデバイスを用いた対照実験について説明する。
(1−1.被験体)
被験体には、緑色蛍光タンパク質を発現したマウス(GAD67-GFPノックインマウス)を使用した。
(1−2.イメージングデバイス)
撮像用のCMOSイメージセンサ及び脳組織を励起照明するためのLED(波長465〜475nmの青色LED)(Epistar社製ES-CEBHM12A)が搭載されたイメージングデバイスを用いた。デバイスのサイズは、幅0.68 mm、厚さ0.25 mm及び長さ7.3 mmであった。光源であるLEDはCMOSイメージセンサの長さ方向の上端部近傍に配置した(図5(b)に示す例における上側の1個のみ)。
(1−3.計測手順)
被験体マウスに麻酔を施し、皮質表面からの深度1.7 mmにイメージセンサが位置するよう、該イメージセンサを搭載したイメージングデバイスを生体脳に刺入・固定した。そして、上記のLEDに0.015 mAの電流を供給して点灯させ、脳組織を励起照明した。埋植したイメージングデバイスに搭載されたイメージセンサにより、脳組織中の蛍光画像を撮像した。
(1−4.結果)
図4(a)に、イメージセンサの撮像領域における励起照明光の強度分布を示した。光源(LED)に近い領域(同図の上部領域)では照明光強度が強すぎ、光源から離れた領域(同図の下部領域)では照明光強度が弱すぎるといった不均一性(照明ムラ)が確認された。
図4(b)に、脳組織の撮像結果を示した。照明光強度が強すぎる領域(同図の上部領域)及び照明光強度が弱すぎる領域(同図の下部領域)では撮像不良となり、良好な画像が得られたのは中央部の僅かな領域のみであった。
次に、本発明によるイメージングデバイスを用いた実験について説明する。
(2−1.被験体)
上記対照実験と同種のGAD67-GFPノックインマウスを使用した。
(2−2.イメージングデバイス)
生体に埋植する部材としては、撮像用のイメージセンサのみが備えられたデバイス(図1(a)に類似する)を用いた。この埋植用デバイスのサイズは上記対照実験と同一とした。頭蓋骨上から脳組織を励起照明するための光源には、波長465〜475 nmの青色LED(Epistar社製ES-CEBHV08C)を用いた。
(2−3.計測手順)
被験体マウスに麻酔を施し、皮質表面からの深度1.8 mmにイメージセンサが位置するよう、該イメージセンサのみを搭載したデバイスを生体脳に刺入・固定した。そして、頭蓋骨上に設置した上記のLEDに約2 mAの電流を供給して点灯させ、頭蓋骨を介して脳組織を励起照明した。埋植したイメージングデバイスに搭載されたイメージセンサにより、脳組織中の蛍光画像を撮像した。なお、このデータは本発明者らが行った複数の実験のうち、対照実験と最も深度が近いものを採用しており、照明方法以外の条件は対照実験と同等と看做すことができる。
(2−4.結果)
図4(c)に、イメージセンサの撮像領域における励起照明光の強度分布を示した。同図に示すとおり、撮像領域全体がほぼ均一に照明されていることが確認された。
図4(d)に脳組織の撮像結果を示した。撮像領域全体にわたり明瞭な脳組織の画像が得られた。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。
上述の実施形態では本発明のセンサ部として2次元状に画素が配置されたCMOSイメージセンサ12を挙げ、その最小幅を約100μmとしたが、計測の目的に応じてこれを変更することもできる。例えば、長さ方向にライン状に搭載された受光素子をセンサ部としてもよいし、単一の受光素子をセンサ部としてもよい。後者のような構成とする場合、例えば該単一の受光素子を搭載した基板を生体脳への刺入方向に段階的に移動させつつ撮像した複数の画像を繋ぎ合わせることで連続的な画像を得ることができる。また、本変更例によればセンサ部を非常に細くすることができるため、例えば刺入用の基板ではなくカテーテル又はカニューレを用いて単一の受光素子を血管内に導入・留置し、該受光素子を段階的に移動させることで血管内の情報を取得することも可能になると考えられる。
また、本発明の生体組織は脳に限定されず、例えば脊髄であってもよい。脊髄は複数の脊椎骨によって囲繞されているため、このうち任意の脊椎骨に穿孔して、イメージセンサを搭載した基板を脊髄内に埋植し、当該の脊椎骨上から照明光を出射することで脊髄の構造や血流動態を観察することも可能である。
本発明の応用の一例として、多波長計測による神経活動の観察については上述した実施形態にて既に触れた。
上述の実施形態ではさらに、光源としてLDを用いてもよい旨について言及した。レーザー光はコヒーレントな光であるため、LEDと比較して空間分解能が向上する。また、生体組織に対するレーザースペックル法の適用も可能となり、撮像対象領域の血流動態を詳細に観察して病変部の検出等に役立てることができる。
10、10a…センサユニット
100…生体脳
101…頭蓋骨
102…貫通孔
11…基板
12…CMOSイメージセンサ
13…センサケーブル
200…マウス
201…頭蓋骨露出領域
202…中継基板
203…制御装置ケーブル
21…光源
22…光源セット部
23…光源ケーブル
31…端面
32…ファイバ固定具
33…光ファイバ
Claims (6)
- a) 複数の受光素子から成るイメージセンサであって生体組織内に埋植されるセンサ部と、
b) 前記生体組織を囲繞する骨の外周面を照明するよう、該外周面上に設置される光源と、
を備え、
前記イメージセンサが、前記光源により前記骨を介して照明された前記生体組織の画像を取得することを特徴とする生体組織用イメージングデバイス。 - 前記光源は、照明光の出射面が前記外周面に接触するよう設置されることを特徴とする請求項1に記載の生体組織用イメージングデバイス。
- 前記光源は、光ファイバの一方の端面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体組織用イメージングデバイス。
- c) 前記外周面上における前記光源の位置を固定するための光源固定具
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体組織用イメージングデバイス。 - 前記センサ部は生体脳に埋植されるものであり、
前記光源は頭蓋骨の外表面に設置され、該頭蓋骨を外部から照明することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生体組織用イメージングデバイス。 - 複数の受光素子から成るイメージセンサであって生体組織内に埋植されるセンサ部と、
光源と、
を備える生体組織用イメージングデバイスの作動方法であって、
a) 前記光源が、前記生体組織を囲繞する骨の外周面に照明光を出射し、
b) 前記イメージセンサが、前記光源により前記骨を介して照明された前記生体組織の画像を取得する
ことを特徴とする生体組織用イメージングデバイスの作動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014177246A JP6391372B2 (ja) | 2014-09-01 | 2014-09-01 | 生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014177246A JP6391372B2 (ja) | 2014-09-01 | 2014-09-01 | 生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016049342A JP2016049342A (ja) | 2016-04-11 |
JP2016049342A5 JP2016049342A5 (ja) | 2017-09-21 |
JP6391372B2 true JP6391372B2 (ja) | 2018-09-19 |
Family
ID=55657328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014177246A Active JP6391372B2 (ja) | 2014-09-01 | 2014-09-01 | 生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6391372B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018143400A (ja) | 2017-03-03 | 2018-09-20 | ソニー株式会社 | 画像処理装置および方法、並びに内視鏡システム |
JP7352251B2 (ja) * | 2019-02-22 | 2023-09-28 | 学校法人北里研究所 | 内視鏡先端装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4991431B2 (ja) * | 2007-07-31 | 2012-08-01 | 株式会社日立製作所 | 脳機能計測による外部環境制御装置 |
WO2010038393A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学 | 脳内情報計測装置 |
JP2012095803A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Nara Institute Of Science & Technology | 生体光双方向情報交換システム及び該システムの制御方法 |
-
2014
- 2014-09-01 JP JP2014177246A patent/JP6391372B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016049342A (ja) | 2016-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Yang et al. | Wireless multilateral devices for optogenetic studies of individual and social behaviors | |
Rynes et al. | Miniaturized head-mounted microscope for whole-cortex mesoscale imaging in freely behaving mice | |
US9918622B2 (en) | Device and method for determining the presence of middle ear fluid | |
Ohta et al. | Implantable microimaging device for observing brain activities of rodents | |
Kisler et al. | In vivo imaging and analysis of cerebrovascular hemodynamic responses and tissue oxygenation in the mouse brain | |
Pashaie et al. | Closed-loop optogenetic brain interface | |
JP2012095803A (ja) | 生体光双方向情報交換システム及び該システムの制御方法 | |
JP6076847B2 (ja) | レーザー治療器 | |
JP6391372B2 (ja) | 生体組織用イメージングデバイス及び生体組織用イメージングデバイスの作動方法 | |
JP5255932B2 (ja) | 小動物用瞳孔撮像装置 | |
JP6089568B2 (ja) | 脳機能計測装置及び計測方法 | |
JP2006247253A (ja) | 近赤外脳機能イメージング装置 | |
Ohta et al. | Micro-LED array-based photo-stimulation devices for optogenetics in rat and macaque monkey brains | |
Eriksson et al. | Multichannel optogenetics combined with laminar recordings for ultra-controlled neuronal interrogation | |
KR102276076B1 (ko) | 레이저 치료기 | |
Chen et al. | Pulse-width modulation of optogenetic photo-stimulation intensity for application to full-implantable light sources | |
JPWO2019176253A1 (ja) | 医療用観察システム | |
Tamai et al. | Auditory cortical activity elicited by infrared laser irradiation from the outer ear in Mongolian gerbils | |
JP6667927B2 (ja) | 光検出装置、及び、生体情報取得装置 | |
BR112022013533B1 (pt) | Dispositivo de estimulação implantável | |
Yu et al. | Functional monitoring and imaging in deep brain structures | |
Rynes et al. | Miniaturized head-mounted device for whole cortex mesoscale imaging in freely behaving mice | |
JP2016049342A5 (ja) | ||
CN110537993A (zh) | 生物体刺激装置及系统 | |
KR101698574B1 (ko) | 내시경용 카테터 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170808 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170808 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180522 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180709 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180814 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6391372 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |