JP6388456B2 - 神経変性疾患の治療に使用可能なカルボリン化合物 - Google Patents

神経変性疾患の治療に使用可能なカルボリン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の機能障害に関連する疾患、及び/又はタウタンパク質の変性に関連する疾患の治療のための、新規な化合物及びその使用に関する。このような疾患の例は、アルツハイマー病(AD)である。
ADは、記憶、学習及び論理に含まれる脳の領域において、徐々にニューロンが損傷する、進行性神経変性疾患である。
現在、ADの診断は事後であり、脳実質にアミロイドの沈着物を形成する、アミロイドβ(Aβ)ペプチドの細胞外蓄積の存在を確認することからなる。ADは現在、治療不可能である。ADは多因性の疾患である。ほとんどのアルツハイマーの場合の原因は、本質的には分からないままである(遺伝子変異が特定された、1%から5%の場合を除く)。
ADの原因を説明しようとする、いくつかの競合する仮説が存在する。
一方では、アミロイドベータ(Aβ)の沈着が、疾患の根本的な原因であると提案されてきた。この仮定の裏付けは、21番染色体上のAPPについて、APP遺伝子の位置するアルツハイマー遺伝子変異の位置、及びAPP遺伝子の余分な複写物を有する21トリソミーを有する人々(ダウン症)が、ほとんど一般に40歳までにADを示す事実に由来する。ADの主要な遺伝的リスク要因であるAPOE4もまた、ADの症状を生じる前に、脳内に過剰なアミロイドの集積を導く。したがって、アミロイドカスケード仮説は、アミロイドの産生、オリゴマー化、凝集、及びシナプト毒性を、アルツハイマー原因病理論の中心に置く。さらなる証拠は、ヒトAPP遺伝子の変異形態を発現するトランスジェニックマウスが、繊維状のアミロイド沈着物、及び空間学習欠損とともに、アルツハイマー様の脳病理を発するという発見に由来する。
他方では、ADは、タウオパシーとしても知られている。タウオパシーにおいて、異常な過リン酸化タウタンパク質のアイソフォームが、ニューロン内で繊維状の構造に凝集して、いわゆる神経原線維のもつれ(NFT)を形成する。もつれ形成の正確なメカニズムは完全に理解されていないが、微小管結合タウタンパク質に対するMAPTとも呼ばれるタウ遺伝子の変異が、17番染色体に結合されるパーキンソン病を伴う前頭側頭認知症と名付けられたタウオパシーの発症に関連する。
神経変性は、それらの死へと導くニューロンの構造又は機能の進行的な損失をもたらす。パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病、ハンチントン病(HD)、認知症を伴う筋萎縮性側索硬化症(ALS)、骨パジェット病及び認知症を伴う封入体筋疾炎(IBMPFD)を含む多くの神経変性疾患が、神経変性の過程の結果として生じる。研究が進むにつれて、細胞内のレベルから患者に見られる臨床症状まで共通する、生理病理学の特徴の点でお互いにこれらの疾患に関連する多くの類似性が明らかになっている。注目すべきは、これらの神経変性疾患の全体の範囲が、シヌクレイン、アミロイドペプチド、微小管結合タウタンパク質、ハンチントン、TDP−43、FUS/TLSなどの折り畳まれていない又は誤って畳まれたタンパク質の蓄積又は凝集に関連することである。
変更された又は病理上誤って折り畳まれたタンパク質の分解は複雑な現象であり、多くの細胞経路を通り、多くの病理において無秩序になりやすい。エンドソーム/リソソーム、小胞体に関連する分解、自食作用及びユビキチン−プロテアソームシステムなどのタンパク質の分解の細胞内システムの岐路において、p97又はCDC48とも表されるVCP(バロシン含有タンパク質)は、神経変性疾患及び癌の治療のための新たな治療標的である。VCPは、AAA+/ATPアーゼ酵素ファミリーの一員であり(ATPアーゼは様々な細胞内活性に関連する)、多くの細胞メカニズム:細胞分裂、オルガネラ構築、核膜形成、DNA修復、輸送及び小胞融合、タンパク質の分解、並びにタンパク質凝集の抑制に含まれる。HSP90、Ufd1又はNpl4などの補因子にも関連する。その重要性は、様々な疾患において実証されてきた。特に、VCP/p97遺伝子における変異は、IBMPFD及びいくつかの家族性ALSに関連することが示されてきた。さらに、いくつかの神経変性疾患は、タンパク質分解障害に関連する(Nixon RA, Yang DS, Lee JY. Autophagy, 2008, 4, 590-99)。VCPのADに関連するタウタンパク質に対する結びつきの可能性が、最近提案された(Dolan PJ, Jin YN, Hwang W, Johnson GV. FEBS Lett, 2011, 585, 3424-9; Abisambra JF1, Jinwal UK, Blair LJ, O'Leary JC 3rd, Li Q, Brady S, Wang L, Guidi CE, Zhang B, Nordhues BA, Cockman M, Suntharalingham A, Li P, Jin Y, Atkins CA, Dickey CA.J Neurosci. Tau accumulation activates the unfolded protein response by impairing endoplasmic reticulum-associated degradation. 2013 May 29;33(22):9498-507. doi: 10.1523/JNEUROSCI.5397-12.2013)。ユビキチン含有オートファゴソームの変異に必要不可欠なVCP/p97は、神経変性疾患の治療のための選択肢の、可能性のある治療標的である。
国際公開第2006/051489号は、神経変性疾患の治療、特にADの治療における、1,4−ビス(3−アミノアルキル)ピペラジン誘導体の使用を記載している。上述の文献に開示された化合物は、a)APPの最後の50アミノ酸を全て共通に有するAPPのカルボキシ末端フラグメント(APP−CTF)、特にα−スタブ(APP−CTFアルファ)及びε−スタブ(APP−CTFガンマ又はAPP細胞内ドメインのAICD)などの生理活性を有する可能性のあるものを増加し、b)相溶性フラグメントsAPPαを増加し、c)APPの神経毒の副生成物、すなわちβ−アミロイド(Aβ)ペプチド、特にその形態x−42の産生を減少させ、かつ、d)APPの発現を変更することなく、神経毒の不存在下であることができる。
国際公開第2006/051489号
Nixon RA, Yang DS, Lee JY. Autophagy, 2008, 4, 590-99 Dolan PJ, Jin YN, Hwang W, Johnson GV. FEBS Lett, 2011, 585, 3424-9 Abisambra JF1, Jinwal UK, Blair LJ, O’Leary JC 3rd, Li Q, Brady S, Wang L, Guidi CE, Zhang B, Nordhues BA, Cockman M, Suntharalingham A, Li P, Jin Y, Atkins CA, Dickey CA.J Neurosci. Tau accumulation activates the unfolded protein response by impairing endoplasmic reticulum-associated degradation. 2013 May 29;33(22):9498-507. doi: 10.1523/JNEUROSCI.5397-12.2013
本発明の目的は、特にAPP障害に関連する疾患の治療のため、タウオパシーの治療のため、より具体的にはAD、レビー小体病、ダウン症、アミロイド血管症、PD、ALS、前頭側頭葉変性症、及びIBMPFDの治療のための薬物として有用であり得る新規な化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、タウ病理に効果を有する化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、β−アミロイド(Aβ)ペプチドに関する上述のメカニズムa)からd)、及びタウ病理に関する上述のメカニズムの少なくとも1つにおいて生物学的活性を有する化合物を提供することである。
別の目的は、特に上述の疾患の治療のための薬物として有用な化合物を提供することであり、前記化合物は、改善された有効性及び/又は改善された相溶性及び/又は改善された毒性及び/又は改善されたインビボの安定性及び/又は改善された生物学的利用能を有し、かつ/或いは工業スケールで合成しやすい。
本発明の別の目的は、経口投与した場合に活性であり得る化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、VCP/p97と相互作用及び/又は反応し得るる化合物を提供することである。
本発明の別の目的は、本発明の化合物を含む医薬組成物を提供することである。有利には、この組成物は経口投与することができる。
したがって、本発明は、式(A):
Figure 0006388456
式中、
X及びYは、互いに異なっており、CH及び
Figure 0006388456
から選択され、ここで、
−nは、2以上の整数であり;
−mは、2以上の整数であり;
−R2及びR3は、互いに独立に、
・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
・ヘテロアロイルアミノ;
・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はアミノ基で場合によって置換されているベンジル;
からなる群から選択され;或いは
R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、飽和又は不飽和(C〜C)複素環を形成し;
R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
R5は、H、CH、及びフェニル基から選択され;
ただし、XがCHではない場合、R5はHである;
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、包接化合物、水和物、若しくは多形体を提供する。
本発明による化合物は、前述のとおり、APP−CTFアルファ及びAICDを増加させることができる。これらは、細胞毒性を有さず、治療的に有効である。
本発明の化合物は、容易に合成することができ、低コストである。
本発明による化合物はまた、VCP/p97に活性であり、したがって複数を標的とする薬物である。
上記のとおり、本発明は、式(A)の化合物、並びにその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、包接化合物、水和物、及び多形体に関する。
本発明によると、m及びnは互いに同一又は異なっていてもよく、m及びnは、2であるか、2を超える任意の整数であることができる。有利には、m及びnは、独立に、2及び3から選択される。有利には、m及びnは同一であり、例えば2又は3に等しい。
一実施形態によると、R2及びR3は同一であり、(C〜C12)アルキルから選択される。
したがって、R2及びR3は同一であってもよく、イソブチル基又はメチル基のいずれかであってもよい。これらの化合物は、特にインビトロで活性である。
有利には、R4は、F、Cl、H、及びO−CHから選択され、有利には、R4はFである。
R4は、位置bで炭素原子と結合してもよい。
本発明によると、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、以下の複素環式基のうちの1つを形成してもよい。
Figure 0006388456
したがって、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、ピロリジニル基を形成してもよい。
本発明の特に好ましい化合物は、
Figure 0006388456
Figure 0006388456
からなる群から選択されるものである。
第1の実施形態において、本発明の化合物は、式(I):
Figure 0006388456
式中、
−nは、2以上の整数であり;
−R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
−mは、2以上の整数であり;
−R2及びR3は、互いに独立に、
・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
・ヘテロアロイルアミノ;
・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はアミノ基で場合によって置換されているベンジル;
からなる群から選択され;或いは
R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、飽和又は不飽和(C〜C)複素環を形成する;
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、包接化合物、水和物、若しくは多形体である。
この第2の実施形態において、m及びnは、互いに同一又は異なっていてもよく、m及びnは、2であるか、2を超える任意の整数であることができる。有利には、m及びnは、独立に、2及び3から選択される。有利には、m及びnは同一であり、例えば両方2又は3に等しい。
この第1の実施形態の一態様によると、R2及びR3は同一であり、(C〜C12)アルキルから選択される。
R2及びR3は、同一であってもよく、イソブチル基又はメチル基のいずれかであってもよい。これらの化合物は、特にインビトロで活性である。
R4は、位置bで炭素原子と結合してもよい。この場合、R4は、F、Cl、H、及びO−CHから選択される。好ましくは、R4は、H及びFから選択される。より好ましくは、R4はFである。このような化合物は、AICDにより活性である。
この第1の実施形態の別の態様によると、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、以下の複素環式基のうちの1つを形成してもよい。
Figure 0006388456
したがって、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、ピロリジニル基を形成してもよい。これらの化合物は、特にインビボで安定である。
この第1の実施形態の好ましい化合物は、
N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン(化合物3.1a)、
N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.1b)、
N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(8−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン(化合物3.1c)、
N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.1d)、
8−フルオロ−2−{3−[4−(3−(ピロリジン−1−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物3.1f)、
N,N−ジイソブチル−2−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)エチルアミン(化合物3.1g)、
N,N−ジベンジル−3−[4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン(化合物3.1h)、
3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルピペジン(化合物3.1i)
からなる群から選択されるものである。
第2の実施形態において、本発明の化合物は、式(II):
Figure 0006388456
式中、
−nは、2以上の整数であり;
−R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
−R5は、H、CH、及びフェニル基から選択され;
−mは、2以上の整数であり;
−R2及びR3は、互いに独立に、
・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
・ヘテロアロイルアミノ;
・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はアミノ基で場合によって置換されているベンジル;
からなる群から選択され;或いは
R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、飽和又は不飽和(C〜C)複素環を形成する;
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、包接化合物、水和物、若しくは多形体である。
この第2の実施形態において、m及びnは、互いに同一又は異なっていてもよく、m及びnは、2であるか、2を超える任意の整数であることができる。有利には、m及びnは、独立に、2及び3から選択される。有利には、m及びnは同一であり、2又は3に等しい。有利には、m=n=3である。
有利には、R5は、H又はフェニル基である。R5がフェニル基である場合、本発明の化合物は、AICDにより有効である。
この第2の実施形態の一態様によると、R2及びR3は同一であり、(C〜C12)アルキルから選択される。
したがって、R2及びR3は、同一であってもよく、イソブチル基又はメチル基のいずれかであってもよい。これらの化合物は、特にインビトロで活性である。有利には、R2及びR3は、メチル基である。
有利には、R4は、F、Cl、H、及びO−CHから選択され、有利には、R4はFである。
R4は、位置bで炭素原子と結合してもよい。
この第2の実施形態の別の態様によると、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、以下の複素環式基のうちの1つを形成してもよい。
Figure 0006388456
したがって、R2、R3、及びそれらが有する窒素原子は、ピロリジニル基を形成してもよい。
この第2の実施形態の好ましい化合物は、
N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン(化合物3.2a)、
N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(6−クロロ−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン(化合物3.2b)、
N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2d)、
N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2e)、
N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}エチルアミン(化合物3.2h)、
1−[3−(ピペリジン−1−イル)プロピル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン(化合物3.2i)、
1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン(化合物3.2j)、
N,N−ジメチル−3−(4−(2−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2k)
からなる群から選択されるものである。
本発明はまた、医薬として使用するため、特にタウオパシー、アミロイドパシー、及びシヌクレオパシー、より具体的には神経変性疾患、関連神経変性疾患、発達障害、又は癌、例えば、アルツハイマー病、骨パジェット病、前頭側頭葉変性症、家族性筋萎縮性側索硬化症、レビー小体病、ダウン症、アミロイド血管症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、及び前頭側頭型認知症からなる群から選択される疾患の治療における医薬として使用するための、式(A)の化合物及びそのサブ化合物(subformula)に関する。
骨パジェット病、前頭側頭葉変性症、家族性筋萎縮性側索硬化症、及びアルツハイマー病は、VCP/p97変性と関連する疾患として既に知られている。特に、これらの疾患は、VCP/p97の局在化又は活性の変更に関連する(Bartolome F1, Wu HC, Burchell VS, Preza E, Wray S, Mahoney CJ, Fox NC, Calvo A, Canosa A, Moglia C, Mandrioli J, Chio A, Orrell RW, Houlden H, Hardy J, Abramov AY, Plun-Favreau H. Pathogenic VCP mutations induce mitochondrial uncoupling and reduced ATP levels. Neuron. 2013 Apr 10;78(1):57-64. doi: 10.1016/j.neuron.2013.02.028)。
本発明はまた、活性成分としての本発明による化合物、並びに薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤及び/又はアジュバントを含む医薬組成物に関する。本発明による医薬組成物はまた、上述の疾患のうちの1つを治療するための、少なくとも1つの他の薬学的活性成分を含んでもよい。
本発明による医薬組成物は、経口投与(舌下投与を含む)、非経口投与(静脈内、筋肉内若しくは皮下の注射、又は静脈内注入など)、皮膚パッチ、吸入器、インプラント若しくは座薬による、局所投与のための嚢内若しくは腹腔内投与(眼内投与、経皮投与、及び鼻腔内投与などの粘膜投与を含む)に好適な剤形であってもよい。本発明による組成物は、例えばシロップなどの液体であってもよい。本発明の組成物はまた、例えば使用前に水で希釈することができる粉末であってもよい。それはまた、本発明による組成物の調製に使用される担体、希釈剤、アジュバント、及び/又は希釈剤によって、固体又は半固体であってもよい。当業者は、最も好適な投与方法によって、担体、希釈剤、アジュバント、及び/又は希釈剤を選択することができる。例えば、当業者は、Remington's Pharmaceutical Sciencesの最新版を参照してもよい。
本発明によって使用することができる剤形の例には、これらに限定されないが、錠剤、丸薬、粉末、ロゼンジ、サシェ、カシェ、エリクサー、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、エアロゾル、軟膏、クリーム、ローション、ソフト及びハードゼラチンカプセル、座薬、ドロップ、ボーラス投与及び/又は連続投与のための無菌注射溶液、及び使用前にもどしてもよい無菌包装粉末が含まれる。担体、賦形剤、希釈剤、及び/又はアジュバントは、投与方法によって選択される。それらは、ラクトース、デキシトロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギネート、ゼラチン、微結晶セルロースゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、セルロース、(無菌)水、メチルセルロース、メチル及びプロピルヒドロキシベンゾエート、滑石、ステアリン酸マグネシウム、食用油、植物油、及び鉱油、又はこれらの好適な混合物から選択されてもよい。医薬組成物は、潤滑剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、分散剤、崩壊剤、安定化剤、等張剤、膨張剤、充填剤、保存剤、甘味剤、香味剤、芳香剤、着色剤、パラベンなどの抗細菌剤及び/又は抗真菌剤、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、分配剤、流量調整剤、放出剤などの、薬学的処方において一般に使用されている他の物質を場合によって含有することができる。組成物は、その中に含有されている活性化合物を、急速な、持続的な、又は遅発性の放出をもたらすように処方してもよい。例えば、本発明による組成物は、少なくとも1つの本発明の化合物を担持するナノ粒子を含んでもよい。本発明による化合物は、ナノ粒子の内部又は外部に存在してもよく、例えばその表面に結合していてもよい。
本発明の医薬組成物は、単位剤形であってもよく、例えば、箱、ブリスター、バイアル、ボトル、サシェ、アンプル、又は任意の他の好適な単独用量又は複数用量ホルダー若しくは容器(適切にラベルされていてもよい)の中に好適に包装されてもよく、場合によって、製品情報及び/又は使用説明書を含む、1つ以上の説明書を有していてもよい。一般的に、このような単位剤形は、1mgから600mgの少なくとも1つの本発明の化合物を含有する。例えば、単位剤形は、2mg、50mg、100mg、又は200mgの少なくとも1つの本発明の化合物を含有してもよい。例えば、1つ、2つ、又は3つの単位剤形を、1日あたり、2回の投与の間を約6時間とって投与してもよい。
予防又は治療のための組成物の使用によって、及び投与経路によって、本発明の活性化合物は、通常、患者の体重1kgあたり、0.1mg/kg以上、50mg/kg以下の量で、例えば約0.5、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は50mgの量で、1日あたり投与され、これは1回の1日の用量として投与されてもよい。
(定義)
本発明によると、用語「アルキル基」は、直線(直鎖)又は分枝していてもよく、有利には鎖内に1から12個の炭素原子を有する、脂肪族飽和炭化水素基を意味する。好ましくは、特定されない場合、本発明によるアルキル基は、1から12個、好ましくは1から10個、より好ましくは1から6個の炭素原子、さらにより好ましくは1、2、3、又は4個の炭素原子を有していてもよい。
用語「アルケニル基」は、2つの炭素間に少なくとも1つの二重結合を含む、直線(直鎖)又は分枝してもよい、脂肪族炭化水素基を表す。アルケニル基は、有利には、鎖内に2から12個の炭素原子を有していてもよい。好ましくは、特定されない場合、本発明によるアルケニル基は、2から12個、好ましくは2から10個、より好ましくは2から6個の炭素原子、さらにより好ましくは2、3、又は4個の炭素原子を有していてもよい。アルケニル基は、1つのみ二重結合を有していてもよい。
用語「アルキニル基」は、2つの炭素間に少なくとも1つの三重結合を含む、直線(直鎖)又は分枝してもよい、脂肪族炭化水素基を表す。アルキニル基は、有利には、鎖内に2から12個の炭素原子を有していてもよい。好ましくは、特定されない場合、本発明によるアルキニル基は、2から12個、好ましくは2から10個、より好ましくは2から6個の炭素原子、さらにより好ましくは2、3、又は4個の炭素原子を有していてもよい。アルキニル基は、1つのみ三重結合を有していてもよい。
用語「分枝」は、メチル、エチル、エテニル、エチニル、プロピル、プロペニル、プロピニル及びブチル、ブテニル及びブチニルから選択される、1つ以上の低級アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基が、直鎖のアルキル、アルケニル、又はアルキニル鎖の1つの炭素に結合されることを意味する。少なくとも2つの低級アルキル基が、前述の直鎖の1つの炭素原子に結合される場合、それらは同じ炭素原子上に結合してもしなくてもよい。有利には、2つ(以上)の低級アルキル基、アルキレニル基、又はアルキニル基が直鎖のアルキル鎖の同じ炭素原子に結合される場合、それらは直鎖の自由端の炭素原子、すなわち本発明の分子の末端の炭素原子に結合してもよい。本発明によると、「分枝したアルキル基」は、例えば、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデカニル基、又はイソドデカニル基であってもよい。
アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基は、同一でも異なっていてもよく、例えばハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基が含まれる、1つ以上の「アルキル基の置換基」で置換されていてもよい。
用語「ハロゲン」は、ハロゲン原子を表し、有利には、F、Cl、及びBr原子を表す。
用語「シクロアルキル」は、好ましくはそれぞれの環基に対して3から12個の炭素原子を有する、飽和及び不飽和の、単環式、二環式、三環式、及び多環式の炭化水素基を表す。好ましくは、本発明によると、シクロアルキルは、飽和した環である。
用語「アルコキシ」はR−Oを表し、ここで、Rは、前に定義したアルキル基、本明細書において定義したアルキル基の置換基で置換されたアルキル基、本明細書において定義したアルケニル基、又は本明細書において定義したアルキル基の置換基で置換されたアルケニル基である。
用語「アミノ」は、以下の式RR’N−を有する任意の基を表し、ここで、R及びR’は、互いに独立に、水素原子、前に定義したアルキル基、本明細書において定義した「アルキル基の置換基」で置換されたアルキル基、前に定義したアルケニル基、「アルキル基の置換基」で置換されたアルケニル基、アルキニル基、又は「アルキル基の置換基」で置換されたアルキニル基である。
用語「アシルアミノ」は、式RCON−を有する任意の基を表し、ここで、Rは、前に定義したアルキル基、本明細書において定義した「アルキル基の置換基」で置換されたアルキル基、前に定義したアルケニル基、「アルキル基の置換基」で置換されたアルケニル基、アルキニル基、又は「アルキル基の置換基」で置換されたアルキニル基である。
用語「アロイルアミノ」は、φCONを意味し、ここで、φは、例えばフェニル基などの芳香族基であり;φはまた、多環式であってもよい。
用語「ヘテロアロイルアミノ」は、任意の基φ’CON−を表し、ここで、φ’は、少なくとも1つのその環内に、ヘテロ原子として酸素原子又は窒素原子又は硫黄原子を含む、場合によって多環式の芳香族基である。
用語「カルボキシ基」は、任意のRCOO−基を表し、ここで、Rは、前に定義したアルキル基、本明細書において定義した「アルキル基の置換基」で置換されたアルキル基、前に定義したアルケニル基、「アルキル基の置換基」で置換されたアルケニル基、アルキニル基、又は「アルキル基の置換基」で置換されたアルキニル基である。
用語「エーテル基」は、本発明によると、ROR’基であり、ここで、R及びR’は、同一または異なっており、前に定義したアルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基、本明細書において定義した「アルキル基の置換基」で置換されたアルキル基、前に定義したアルケニル基、並びに「アルキル基の置換基」で置換されたアルケニル基から選択される。R及びR’は環を形成し、これにより環式エーテルを形成してもよい。本発明によると、R又はR’は、ベンジル基の1つの炭素に結合する。
用語「薬学的に許容可能」は、過度な毒性、刺激、免疫反応などがなく、生体、特に哺乳類、より詳しくはヒトの細胞と接触しての使用に好適であり、合理的な利益/リスクのバランスをもたらすことを意味する。
用語「薬学的に許容可能な塩」は、本発明の化合物から得られる任意の塩を表し、前記塩は、本発明の化合物の生物学的活性と比較して、やや類似する生物学的活性を有する。本発明による塩は、有機及び無機の酸又は塩から得られてもよい。薬学的に許容可能な塩は、例えば、「Berge, et al ((1997) J. pharm. Sd, vol 66, 1)」でレビューされている。
好適な薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、及び/又はリン酸塩から選択されてもよい。
用語「治療」及び由来する用語は、疾病及び/又は前記疾病に関連する少なくとも1つの症状を、克服、軽減、停止、又は予防することを意味する。用語「治療」はまた、上述の疾患の開始を遅らせることができる、予防処置を表す。
本発明の化合物は、任意の生体、より詳しくは哺乳類、より具体的にはヒト、より具体的には65歳を超えたヒトの治療のために使用することができる。
化学部分
さらに述べられる一般的スキームにおいて、n、m、R2、R3、R4、及びR5は、上で定義した値及び基をそれぞれ表す。
スキーム1:中間体クロロアルキル−ピペラジン誘導体の調製
Figure 0006388456
試薬:(a):1−ブロモ−3−クロロプロパン又は1−ブロモ−2−クロロエタン、KCO、NaI、アセトニトリル、rt(rt=室温);(b):HNR2R3,ジイソプロピルエチルアミン、NaI、CHCN、還流;(c):TFA、CHCl、rt;(d):(i):3−ブロモ−1−プロパノール又は2−ブロモエタノール、EtOH、還流;(ii):SOCl、CHCl、0℃→還流
スキーム2:中間体三環式誘導体の調製
スキーム2a ガンマカルボリン及びクロロアルキルベータカルボリン
Figure 0006388456
試薬:(a):EtOH、HCl有り又は無し、還流 (b):KOH、EtOH/水、rt
Figure 0006388456
試薬:(a):HCHO 37%、CHCOH、CHOH、rt;(b):PhCHO、TFA、CHCl、rt;(c):1−ブロモ−3−クロロプロパン、KCO、アセトニトリル、還流;(d):(i)2−ブロモエタノール、KCO、アセトニトリル、還流;(ii)SOCl、CHCl、rt
スキーム2b アルキルピペラジンガンマ及びベータ−カルボリン
Figure 0006388456
試薬:(a):KCO、CHCN、還流; (b):HCl 8%、MeOH
スキーム3:本発明の化合物の調製
スキーム3a:三環式化合物のC環上のアミノ側鎖
Figure 0006388456
試薬:(a):KCO、NaI、アセトニトリル又はメタノール、還流(手順E1);(b)トリエチルアミン、HNR、NaI、アセトニトリル、還流(手順E2)
1.一般
H−、及び13Cスペクトルを、300MHzのBrukerスペクトロメータで記録した。化学シフト(δ)を、内部標準溶媒に対するppmで与える。LC/MSクロマトグラムを、Waters Alliance 2695システム(X−Terraカラム、イオン化質量分析計)で記録した。いくつかの化合物に対して、質量分析を、MALDI−TOF Voyager−DE−STR(Applied Biosystems)装置で記録した。
2.一般的手順A:中間体クロロアルキルピペラジン誘導体(化合物1.5)の調製:スキーム1
ステップ1:tert−ブチル4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物1.2)の調製
アセトニトリル(125mL)中のtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(1.1)(10g、53.7mmol)の撹拌溶液に、1−ブロモ−3−クロロプロパン(21.13g、134.2mmol、2.5当量)、炭酸カリウム(7.4g、53.7mmol、1当量)、及びヨウ化ナトリウム(8.05g、53.7mmol、1当量)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、溶媒を蒸発させた。残留物をCHCl中に再び溶解し、1MのNaOH溶液で塩基性化した。2層が分離され、水性層をCHClで3回抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で蒸発させて、優れた純度を有する化合物1.2を得た。これを精製なしに次のステップで直接使用した。MALDI−TOF m/z 263.10〜265.14 [M+H]
ステップ2:化合物1.3の調製
CHCl(400mL)中のtert−ブチル4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.2)(11.35g、43.3mmol、1当量)の撹拌溶液に、アミン(5当量)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.6g、43.3mmol、1当量)、及びヨウ化ナトリウム(6.5g、43.3mmol、1当量)を加えた。混合物を還流まで温め、24時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させた。残留物をCHCl中に再び溶解し、1MのNaOH溶液でアルカリ化した。2層が分離され、水性層をCHClで3回抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(CHCl/MeO:95/5)により精製して、対応する化合物1.3を得た。
実施例1:tert−ブチル4−(3−(N,N−ジイソブチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物1.3a)の調製
化合物1.3aを、N,N−ジイソブチルアミン(27.96g、5当量)を使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:73%。MALDI−TOF m/z 356.30 [M+H]
実施例2:tert−ブチル4−(3−(N,N−ジベンジルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物1.3b)の調製
化合物1.3bを、N,N−ジベンジルアミン(42.7g、5当量)を使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:49%。LCMS m/z 424.30 [M+H]
実施例3:tert−ブチル4−(3−(ピロリジン−1−イル)プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物1.3c)の調製
化合物1.3cを、ピロリジン(15.4g、5当量)を使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:80%。LCMS m/z 298.3 [M+H]
ステップ3:化合物1.4の調製
室温で、CHCl(80mL)中の1.3(15mmol)の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(22.2mL、290mmol、20当量)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、溶媒を蒸発により除去した。残留物を、飽和NaHCO溶液と6MのNaOH溶液との混合物(100/10 v/v)を使用することにより塩基性化し、CHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させて、アミン1.4を得た。
実施例1:N,N−ジイソブチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物1.4a)の調製
化合物1.4aを、記載された手順に従って、化合物1.3aから合成した。収率:96%。MALDI−TOF m/z 256.32 [M+H]
実施例2:N,N−ジベンジル−3−(ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物1.4b)の調製
化合物1.4bを、記載された手順に従って、化合物1.3bから合成した。収率:96%。MALDI−TOF m/z 324.08 [M+H]
実施例3:3−(ピペラジン−1−イル)プロピルピロリジン(化合物1.4c)の調製
化合物1.4cを、記載された手順に従って、化合物1.3cから合成した。収率:90%。LCMS m/z 198.3 [M+H]
ステップ4:クロロアルキルピペラジン誘導体1.5の調製
室温で、エタノール中の1.4(1当量)の撹拌溶液に、1−ブロモアルキル−1−オール(1.7当量)、炭酸カリウム(3当量)、及びヨウ化ナトリウム(1当量)を加えた。反応混合物を還流まで温め、24時間撹拌した。無機塩を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をCHCl中に溶解し、再び濾過して、残留無機塩を除去し、蒸発させた。粗アルコール誘導体をCHCl中に溶解し、0℃まで冷却した。その後、塩化チオニル(6当量)を滴下で加えた。還流で2時間及び室温で終夜撹拌した後、溶媒を蒸発させた。得られた粗生成物を、CHClと水との混合物中に溶解した。水性層をアルカリ化し、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、蒸発させて、シリカゲル上のクロマトグラフィー(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、クロロアルキルピペラジン誘導体1.5a〜dを得た。
実施例1:N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物1.5a)の調製
化合物1.5aを、N,N−ジイソブチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(1.4a)及び3−ブロモプロパノールを使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:60%。MALDI−TOF m/z 332.3〜334.3 [M+H]
実施例2:N,N−ジベンジル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物1.5b)の調製
化合物1.5bを、N,N−ジベンジル−3−(ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(1.4b)及び3−ブロモプロパノールを使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:63%。LCMS m/z 400.24〜402.23 [M+H]
実施例3:3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルピロリジン(化合物1.5c)の調製
化合物1.5cを、3−(ピペラジン−1−イル)プロピルピロリジン(1.4c)及び3−ブロモプロパノールを使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:30%。LCMS m/z 274.4〜275.2 [M+H]
実施例4:N,N−ジイソブチル−3−(4−(2−クロロエチル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物1.5d)の調製
化合物1.5dを、N,N−ジイソブチル−3−(ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(1.4a)及び2−ブロモエタノールを使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:40%。MALDI−TOF m/z 318.1〜320.1 [M+H]
3−クロロ−N,N−ジイソブチルプロピルアミン(化合物1.7)の調製
アセトニトリル(150mL)中のN,N−ジイソブチルアミン(1.6)(3g、23.2mmol)の撹拌溶液に、1−ブロモ−3−クロロプロパン(10.90g、69.6mmol、3当量)、炭酸カリウム(6.4g、46.4mmol、2当量)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌した。無機物を濾過し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、化合物1.7を得た。収率:18%。LCMS m/z 206.1 [M+H]
2−クロロ−N,N−ジイソブチルエチルアミン(化合物1.8)の調製
室温で、アセトニトリル(50mL)中のN,N−ジイソブチルアミン(1.6)(3g、23.2mmol)に、2−ブロモエタノール(4.35g、34.8mmol、1.5当量)、炭酸カリウム(6.4g、46.4mmol、2当量)を加えた。反応混合物を還流まで温め、24時間撹拌した。無機塩を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をCHCl中に溶解し、再び濾過して、残留無機塩を除去し、蒸発させた。
粗アルコール誘導体をCHCl中に溶解し、0℃まで冷却した。その後、塩化チオニル(13.8g、116mmol、5当量)を滴下で加えた。室温で終夜撹拌した後、溶媒を蒸発させた。生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィー(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、化合物1.8を得た。収率:37%。LCMS m/z 192.6 [M+H]
3.一般的手順B:中間体三環式ガンマ−カルボリン誘導体(化合物2.3及び2.4)の調製:スキーム2a
ステップ1:化合物2.3の調製
N−カルベトキシ−4−ピペリドン2.2(1当量)及び適切なフェニルヒドロキシアミン又はフェニルヒドラジン2.1(1当量)を、室温でアブソルートエタノール中に溶解し、12NのHCl溶液を加えた。反応混合物を還流で2時間又は終夜撹拌し、その後室温まで冷却した。好適な手順に従って得られた混合物を処理することにより、対応する生成物を得た。
実施例1:エチル1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(化合物2.3a)の調製
化合物2.3aを、N−カルベトキシ−4−ピペリドン及びフェニルヒドラジンを使用することによって、記載された手順に従って合成した。得られた混合物を室温まで冷却し、濾過した。収率:90%。LCMS m/z 245.12 [M+H]
実施例2:エチル8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(化合物2.3b)の調製
化合物2.3bを、N−カルベトキシ−4−ピペリドン及び4−メトキシフェニルヒドラジンを使用することによって、還流で2時間、記載された手順に従って合成した。溶媒の蒸発後、残留物を水で加水分解し、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、蒸発させ、分取TLC(CHCl/MeOH:98/2)により精製した。収率:93%。LCMS m/z 275.37 [M+H]
実施例3:エチル8−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(化合物2.3c)の調製
化合物2.3cを、N−カルベトキシ−4−ピペリドン及び4−メチルフェニルヒドラジンを使用することによって、還流で終夜、記載された手順に従って合成した。得られた混合物を室温まで冷却し、濾過した。収率:98%。LCMS m/z 259.15 [M+H]
実施例4:エチル8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(化合物2.3d)の調製
化合物2.3dを、N−カルベトキシ−4−ピペリドン及び4−フルオロフェニルヒドラジンを使用することによって、還流で2時間、記載された手順に従って合成した。溶媒の蒸発後、残留物を水で加水分解し、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、蒸発させ、分取TLC(CHCl/MeOH:98/2)により精製した。収率:75%。LCMS m/z 263.23 [M+H]
ステップ2:化合物2.4の調製
2.3の溶液(13mmol、30mLのエタノール中)に、KOHの溶液(15当量、60mLのエタノール/HO 6/1 v/v中)を加えた。反応混合物を還流で15又は24時間撹拌し、その後室温まで冷却した。溶媒を減圧下で除去した。残留物を1MのNaOHで洗浄し、CHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、溶媒を蒸発させて、化合物2.4を得た。
実施例1:2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物2.4a)の調製
化合物2.4aを、エチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(2.3a)を使用することによって、還流で15時間、記載された手順に従って合成した。収率:35%。LCMS m/z 172.95 [M+H]
実施例2:8−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物2.4b)の調製
化合物2.4bを、エチル8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(2.3b)を使用することによって、還流で15時間、記載された手順に従って合成した。収率:78%。LCMS m/z 203.21 [M+H]
実施例3:8−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物2.4c)の調製
化合物2.4cを、エチル−8−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(2.3c)を使用することによって、還流で15時間、記載された手順に従って合成した。収率:75%。LCMS m/z 187.12 [M+H]
実施例4:8−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物2.4d)の調製
化合物2.4dを、エチル−8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(2.3d)を使用することによって、還流で15時間、記載された手順に従って合成した。収率:46%。LCMS m/z 191.12 [M+H]
4.一般的手順C:中間体三環式ベータ−カルボリン誘導体(化合物2.6及び2.7)の調製:スキーム2a
実施例1:1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(2.6b)の調製
ジクロロメタン(70mL)中のトリプタミン(5g、31.2mmol)の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(3.6mL、46.8mmol、1.5当量)、及びベンズアルデヒド(4mL、46.8mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で48時間撹拌し、溶媒を蒸発させた。残留物をジエチルエーテル、酢酸エチルで洗浄し、濾過して、優れた純度を有する化合物2.6bを得た。これを精製なしに次のステップで直接使用した。収率:71%。LCMS m/z 249.13 [M+H]
化合物2.7を調製するための一般的手順
アセトニトリル(50mL)中の化合物2.6(1当量)の撹拌溶液に、1−ブロモ−3−クロロプロパン(2当量)、炭酸カリウム(3当量)を加えた。混合物を室温で3日間撹拌し、無機物を濾過し、溶媒を蒸発させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:9.5/0.5)により精製した。
実施例1:2−(3−クロロプロピル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(化合物2.7a)の調製
化合物2.7aを、2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(2.6a)(3g、17.4mmol)及び1−ブロモ−3−クロロプロパン(3.4mL、2当量)を使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:77%。LCMS m/z 249.4〜251.3 [M+H]
実施例2:2−(3−クロロプロピル)−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(化合物2.7b)の調製
化合物2.7bを、1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(2.6b)(3g、8.6mmol)及び1−ブロモ−3−クロロプロパン(1.7mL、2当量)を使用することによって、記載された手順に従って合成した。収率:53%。LCMS m/z 325.6〜327.2 [M+H]
実施例3:2−(2−クロロエチル)−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン塩酸塩(化合物2.7c)の調製
ステップ1:2−(1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)エタノール
アセトニトリル(50mL)の溶液に、1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン(2.6b)(3.0g、8.6mmol)、炭酸カリウム(3.5g、3当量)、及び2−ブロモエタノール(1.6mL、2当量)を加えた。混合物を24時間還流し、濾過し、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(CHCl/メタノール:99.8/0.2)で精製した。収率:74%。LCMS m/z 293.2 [M+H]
ステップ2:2−(2−クロロエチル)−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン塩酸塩
ジクロロメタン(150mL)の溶液に、2−(1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−ベータ−カルボリン−2−イル)エタノール(3.0g、10mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、塩化チオニル(2.2mL、30mmol)を滴下で加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。残留物を炭酸カリウムの5%水溶液(100mL)で洗浄し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を組み合わせ、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:99/1)により精製して、対応する化合物2.7cを得た。油性生成物を酢酸エチル中に溶解し、その後ガス状塩酸で飽和したジエチルエーテル(20mL)を加えた。沈殿物を濾過し、酢酸エチルで洗浄して、化合物2.7cを得た。収率:84%。LCMS m/z 311.1〜313.2 [M+H]
5.一般的手順D:中間体三環式ベータ−及びガンマ−カルボリン誘導体(化合物2.9、2.10、2.11、2.12)の調製:スキーム2b
tert−ブチル4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物2.9)の調製
アセトニトリル(20mL)中の8−メトキシ−1H,2H,3H,4H,5H−ピリド[4,3−b]インドール2.4(1.3g、6.43mmol)の溶液に、tert−ブチル4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート1.2(1.69g、6.43mmol)及びKCO(1.33g、9.64mmol)を加えた。還流で24時間撹拌した後、無機物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH:90:10)により精製して、化合物2.9を得た。収率:49%。H NMR(300MHz,CDCl)δ=1.47(s,12H)、1.82(m,2H)、2.32〜2.48(m,6H)、2.63(m,4H)、2.79(t,2H,J=5.4Hz)、3.42(m,4H)、3.67(s,2H)、3.82(s,3H)、6.70(dd,1H,J=2.4Hz,J=8.8Hz)、6.83(d,1H,J=2.4Hz)、7.00(d,1H,J=8.8Hz)、8.75(s,1H)。LCMS m/z 429.1 [M+H]
1−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン(化合物2.10)の調製
室温で、MeOH(50mL)中の2.9(900mg、2.1mmol)の撹拌溶液に、HCl8%(10mL)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、溶媒を蒸発により除去した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH(ガス状NHで飽和):90/10)により精製して、化合物2.10を得た。収率94%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=2.12(m,2H)、2.52(t,2H,J=6.4Hz)、2.78(m,4H)、3.18〜3.28(m,6H)、3.45(t,2H,J=8.0Hz)、3.72(t,2H,J=6.0Hz)、3.83(s,3H)、4.53(s,2H)、6.77(dd,1H,J=2.4Hz,J=8.8Hz)、6.98(d,1H,J=2.4Hz)、7.24(d,1H,J=8.8Hz)。LCMS m/z 329.1 [M+H]
tert−ブチル4−(3−{1H,2H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート(化合物2.11)の調製
アセトニトリル(20mL)中の1,2,3,4−テトラヒドロ−9H−ピリド[3,4−b]インドール2.6(1.57g、9.13mmol)の溶液に、tert−ブチル4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート1.2(2.00g、7.61mmol)及びKCO(1.57g、11.4mmol)を加えた。還流で24時間撹拌した後、無機物を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、化合物2.11を得た。収率:82%。H NMR(300MHz,CDCl)δ=1.48(s,12H)、1.82(m,2H)、2.32〜2.49(m,6H)、2.62(t,2H,J=7.4Hz)、2.85(m,4H)、3.45(m,4H)、3.62(s,2H)、7.01〜7.20(m,2H)、7.25(d,1H,J=8.3Hz)、7.48(d,1H,J=8.3 Hz)、8.00(s,1H)。LCMS m/z 400.1 [M+H]
1−(3−{1H,2H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン三塩酸塩(化合物2.12)の調製
室温で、MeOH(50mL)中のtert−ブチル4−(3−{1H,2H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン−1−カルボキシレート2.11(900mg、2.1mmol)の撹拌溶液に、HCl8%(10mL)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、溶媒を蒸発により除去した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH(ガス状NHで飽和):90/10)により精製して、化合物2.12を得た。収率:98%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=2.12(m,2H)、2.61(t,2H,J=6.6Hz)、2.77(m,4H)、3.12(t,2H,J=5.9Hz)、3.23(m,4H)、3.40(m,2H)、3.63(t,2H,J=6.0Hz)、4.48(s,2H)、7.05(t,1H,J=7.1Hz)、7.13(t,1H,J=7.0Hz)、7.36(d,1H,J=8.1Hz)、7.47(d,1H,J=7.8Hz)。LCMS m/z 299.0 [M+H]
6.一般的手順E:本発明の化合物の合成:スキーム3
一般的手順E1:アセトニトリル(20mL)中の三環式化合物(2.4、2.6、2.10、又は2.12)(1当量)の溶液に、所望の誘導体(1.5、1.7、1.8)(2当量)、KCO(5当量)、及びNaI(1当量)を加えた。還流で24時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残留物をジクロロメタンと1MのNaOH溶液との混合物中に溶解した。水性層をジクロロメタンで抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、化合物(3.1、3.2)を得た。
一般的手順E2:アセトニトリル(20mL)中の三環式化合物(2.6、2.7)(1当量)の溶液に、所望のアルキルアミン誘導体1.5(1当量)、トリエチルアミン(5当量)、及びNaI(1当量)を加えた。70℃又は50℃で撹拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残留物をジクロロメタンと1MのNaOH溶液との混合物中に溶解した。水性層をジクロロメタンで抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより、又は分取TLC(CHCl/MeOH:90/10)により精製して、化合物3.2を得た。
実施例1:N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン(化合物3.1a)の合成
化合物3.1aを、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4a(155mg、0.90mmol、1当量)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(300mg、0.90mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:76%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.89(d,12H,J=6.6Hz)、1.79〜1.52(m,4H)、2.00〜1.79(m,2H)、2.07(d,4H,J=7.2Hz)、2.81〜2.19(m,16H)、2.93(t,4H,J=3.0Hz)、3.75(s,2H)、7.16〜6.83(m,2H)、7.50〜7.16(m,2H)。MALDI−TOF m/z 468.36 [M+H]
実施例2:N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.1b)の合成
化合物3.1bを、8−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4b(50mg、0.25mmol)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(82mg、0.25mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:52%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.92(s,12H)、1.58〜1.70(m,4H)、1.85(quint、2H,J=7Hz)、2.05(s,4H)、2.32〜2.52(m,16H)、2.88(s,3H)、3.66(s,2H)、6.76(td,1H,J=9Hz,J=2Hz)、6.99(dd,1H,J=9Hz,J=2Hz)、7.19(dd,1H,J=9Hz,J=4Hz)。LCMS m/z 498.54 [M+H]
実施例3:N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(8−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン(化合物3.1c)の合成
化合物3.1cを、8−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4c(56mg、0.30mmol、1当量)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(100mg、0.30mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:17%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.89(d,12H,J=6Hz)、1.58〜1.77(m,4H)、1.90(m,2H)、2.07(d,4H,J=6Hz)、2.26〜2.71(m,19H)、2.91(t,4H,J=3Hz)、3.71(s,2H)、6.86(m,2H)、7.13(d,1H,J=8Hz)。MALDI−TOF m/z 482.4 [M+H]
実施例4:N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.1d)の合成
化合物3.1dを、8−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4d(57mg、0.30mmol)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(100mg、0.30mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:27%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.88(s,12H)、1.58〜1.70(m,4H)、1.85(quint,2H,J=7Hz)、2.05(s,4H)、2.32〜2.52(m,16H)、2.88(s,3H)、3.66(s,2H)、6.76(td,1H,J=9Hz,J=2Hz)、6.99(dd,1H,J=9Hz,J=2Hz)、7.19(dd,1H,J=9Hz,J=4Hz)。LCMS m/z 486.41 [M+H]
実施例5:8−フルオロ−2−{3−[4−(3−(ピロリジン−1−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(化合物3.1f)の合成
化合物3.1fを、8−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4d(79.5mg、0.418mmol)及び3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルピロリジン(1.5c)(114.5mg、0.418mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:85%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=1.85(quint,2H,J=7Hz)、2.0〜2.1(m,8H)、2.3〜2.4(m,2H)、2.4〜2.7(m,10H)、3.0〜3.3(m,10H)、4.12(s,2H)、6.86(td,1H,J=9Hz,J=2Hz)、7.11(dd,1H,J=9Hz,J=2Hz)、7.28(dd,1H,J=9Hz,J=4Hz)。LCMS m/z 428.5 [M+H]
実施例6:N,N−ジイソブチル−2−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)エチルアミン(化合物3.1g)の合成
化合物3.1gを、1−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン2.10(200mg、0.609mmol)及び2−クロロエチル−N,N−ジイソブチルアミン塩酸塩(278mg、1.218mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:28%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.94(d,12H,J=6.6Hz)、1.70(m,2H)、1.84(m,2H)、2.13(d,4H,J=7.2Hz)、2.40〜2.61(m,14H)、2.70(t,4H,J=7.6Hz)、2.90(m,4H)、3.72(s,2H)、3.80(s,3H)、6.71(dd,1H,J=8.7Hz,J=2.4Hz)、6.87(d,1H,J=2.3Hz)、7.16(d,1H,J=8.7Hz)。13C NMR(80MHz,MeOD)δ=20.3、23.3、23.7、26.9、49.9、51.0、52.4、52.8、53.2、55.3、56.1、56.5、56.6、64.6、99.3、106.2、110.1、111.0、126.1、131.8、132.5、153.7。LCMS m/z 484.2 [M+H]
実施例7:N,N−ジベンジル−3−(4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.1h)の合成
化合物3.1hを、8−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール2.4d(80mg、0.418mmol)及びN,N−ジベンジル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5b(228mg、0.418mmol)を使用することによって、手順E2に従って合成した。収率:70%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=1.70(m,2H)、1.90(m,2H)、2.20〜2.60(m,22H)、2.80(s,4H)、6.80(m,1H)、7.04(m,1H)、7.20〜7.40(m,11H)。LCMS m/z 554.50 [M+H]
実施例8:3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルピペリジン(化合物3.1i)の合成
化合物3.1iを、1−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン2.10(200mg、0.609mmol)及び商業的な3−クロロプロピルピペリジン塩酸塩(241mg、1.22mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:27%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=1.70(m,2H)、1.90(m,4H)、2.10(m,2H)、2.25(m,2H)、2.82(m,2H)、2.91〜3.30(m,18H)、3.45(t,2H,J=7.9Hz)、3.74(t,2H,J=6.0Hz)、3.83(s,3H)、4.55(s,2H)、6.79(dd,1H,J=8.7Hz,J=2.5Hz)、7.01(d,1H,J=2.3Hz)、7.26(d,1H,J=8.73Hz)。LCMS m/z 454.1 [M+H]
実施例9:N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン(化合物3.2a)の合成
化合物3.2aを、1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン2.6d(250mg、0.77mmol)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(500mg、1.5mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:33%。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=1.00(t,12H,CH,J=6,6Hz)、2.00(2,6H,CH)、3.30(m,24H,CH)、6.00(s,1H,CH)、7.30(m,9H,H,H,H,H,HAr)、9.60(s,1H,NH)、10,90(br s,2H,NH)。LCMS m/z 544.41 [M+H]
実施例10:N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(6−クロロ−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン(化合物3.2b)の合成
化合物3.2bを、6−クロロ−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン2.6c(300mg、0.83mmol)及びN,N−ジイソブチル−3−(4−(3−クロロプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン1.5a(530mg、1.6mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。化合物を塩酸塩として塩化した。収率:15%。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=1.00(m,12H,CH);2.20(M,6H,CH,CH);2.90〜3.75(M,24H,CH,NCH);4.50(s,2H,H);6.80(d,1H,H,J=8.1Hz);7.00(d,1H,H,J=8.1Hz);7.20(s,1H,H);9.80(s,1H,NH);10,80(s,1H,NH);11.20(s,1H,NH);12.20(s,1H,NH)。LCMS m/z 502.3〜504.4 [M+H]
実施例11:N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2d)の合成
化合物3.2dを、2−(3−クロロプロピル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン2.7a(375mg、1.5mmol)及びN,N−ジメチル−3−ピペラジン−1−イルプロピルアミン(0.30mL、1.5mmol)を使用することによって、手順E2に従って合成した。収率:45%。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=2.10(m,2H,CH)、2.30(m,2H,CH)、2.75(s,6H,CH)、3.05(m,2H,CH)、3.15(m,8H,CH)、3.40〜3.70(m,8H,CH)、4.50(m,2H,CH)、7.05〜7.15(m,2H,H,H)、7.35(d,1H,H,J=7.2Hz)、7.50(d,1H,H,J=8.3Hz)、10.60(br s,1H,NH)、11.20(br s,1H,NH)。LCMS m/z 384.4 [M+H]
実施例12:N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2e)の合成
化合物3.2eを、2−(3−クロロプロピル)−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン2.7b(500mg、1.5mmol)及びN,N−ジメチル−3−ピペラジン−1−イルプロピルアミン(0.30mL、1.5mmol)を使用することによって、手順E2に従って合成した。収率:37%。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=2.10(m,2H,CH)、2.25(m,2H,CH)、2.75(s,6H,CH)、3.10〜3.35(m,10H,CH)、3.70(m,6H,CH)、4.00(m,4H,CH)、6.00(m,1H,CH)、7.10(m,2H,H,H)、7.29(d,1H,H,J=7.7Hz)、7.52(m,5H,HAr)、7.57(d,1H,H,J=7.7Hz)、10.55(br s,1H,NH)、10.90(br s,1H,NH)。LCMS m/z 460.5 [M+H]
実施例13:N,N−ジイソブチル−2−{4−[3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}エチルアミン(化合物3.2h)の合成
化合物3.2hを、1−(3−{1H,2H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン二塩酸塩2.12(200mg、0.49mmol)及び2−クロロエチル−N,N−ジイソブチルアミン塩酸塩1.8(224mg、0.98mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:15%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=0.88(d,12H,CH,J=6.6Hz)、1.71(m,2H,CH)、1.85(m,2H,CH)、2.15(d,4H,CH,J=7.2Hz)、2.40〜2.65(m,14H,CH)、2.72(t,2H,CH,J=7.5Hz)、2.85(t,2H,CH,J=5.3Hz)、2.94(t,2H,CH,J=6.1Hz)、3.75(s,2H,CH)、6.97(td,1H,HAr,J=7.8Hz,J=1.2Hz)、7.28(td,1H,HAr,J=7.0 Hz,J=1.2Hz)、7.28(d,1H,H,J=7.8Hz)、7.39(d,1H,H,J=7.5Hz)。LCMS m/z 454.1 [M+H]
実施例14:1−[3−(ピペリジン−1−イル)プロピル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン(化合物3.2i)の合成
化合物3.2iを、1−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン二塩酸塩2.12(200mg、0.49mmol)及び商業的な3−クロロプロピルピペリジン(159mg、0.98mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:47%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=1.50(m,2H,CH)、1.64(m,4H,CH)、1.73(m,2H,CH)、1.83(m,2H,CH)、2.33〜2.67(m,20H,CH)、2.85(m,4H,CH)、3.69(s,2H,CH)、6.98(td,1H,HAr,J=7.8Hz,J=1.0Hz)、7.05(td,1H,HAr,J=7.9Hz,J=1.2Hz)、7.28(d,1H,H,J=7.8Hz)、7.39(d,1H,H,J=7.5Hz)。LCMS m/z 424.1 [M+H]
実施例15:1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン(化合物3.2j)の合成
化合物3.2jを、1−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン二塩酸塩2.12(200mg、0.49mmol)及び商業的な2−クロロエチルピペリジン(145mg、0.98mmol)を使用することによって、手順E1に従って合成した。収率:26%。H NMR(300MHz,MeOD)δ=1.53(m,2H)、1.70(m,4H)、1.85(m,2H)、2.45〜2.67(m,12H)、2.69〜2.81(m,8H)、2.85(t,2H,J=5.5Hz)、2.97(t,2H,J=5.2Hz)、3.78(s,2H)、6.98(td,1H,HAr,J=7.1Hz,J=1.1Hz)、7.06(td,1H,HAr,J=7.1Hz,J=1.2Hz)、7.29(d,1H,H,J=7.8Hz)、7.40(d,1H,H,J=7.65Hz)。LCMS m/z 410.1 [M+H]
実施例16:N,N−ジメチル−3−(4−(2−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物3.2k)の合成
化合物3.2kを、2−(2−クロロエチル)−1−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン2.7c(500mg、1.60mmol)及び商業的なN,N−ジメチル−3−ピペラジン−1−イルプロピルアミン(0.30mL、1.60mmol)を使用することによって、手順E2に従って合成した。収率:32%。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=2.20(m,2H,CH)、2.75(s,6H,CH)、3.00〜3.50(m,18H,CH)、4.10(m,1H,CH)、4.50(m,1H,CH)、6.10(s,1H,CH)、7.10(m,2H,H,H)、7.30(d,1H,H,J=8.2Hz)、7.50(m,6H,H,HAr)、10.80(br s,1H,NH)、11.00(br s,1H,NH)、11.50(br s,1H,NH)、11.70(br s,1H,NH)、12.20(br s,1H,NH)。LCMS m/z 406.7 [M+H]
生物学的結果
Aβ1−40及びAβ1−42分泌への活性を試験するための細胞培養及びトランスフェクション
ヒト神経芽腫細胞株SKNSH−SYSY(ATCC(登録商標)カタログNo.CRL−2266TM)、HEK(ATCC(登録商標)CRL−1573TM)、及びCOS−1(ATCC(登録商標)CRL−1650TM)細胞を、37℃で5%COの加湿されたインキュベータ中で、10%のウシ胎仔血清、2mMのL−グルタミン、1mMの非必須アミノ酸、50単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen、フランス)が補充されたDulbecco変法イーグル培地(DMEM、GIBCO BRL)中に維持した。APP695 cDNAを真核細胞発現ベクターpcDNA3(Invitrogen)にサブクローニングして、クローンをG418(Invitrogen)選択させた。695アミノ酸長のアイソフォームのためのこのAPP cDNAコーディングを、製造者の指示書に従って、エチレンイミンポリマーExGen 500(Euromedex)を使用して、SKNSH−SYSY細胞にトランスフェクトさせた。細胞発現APP(SKNSH−SYSY APPWT)を、細胞培地中に200μg/mlのG418を加えることによって選択した。細胞培地中で放出されたAβを定量化するために、集めた培地を200×gで回転して、細胞残屑を除去した。分泌されたAa1−40及びAβ1−42の濃度を、製造者の指示書に従って、ヒトAβ(1−40)アッセイキット(IBL)又はINNOTESTTMのベータ−アミロイド(1−42)ELISAキット(Innogenetics)を使用して測定した。結果をIC50、すなわち分泌されたAβペプチド1−40及び1−42の基礎量の50%に減少し得る濃度として表した。
APP−CTF及びAICDの定量化
処理後、SY5Y−APPWT細胞をスクラップし、1×Lysisバッファ(250mMのNaCl、50mMのTris、pH8.8、5mMのEDTA、2.5%のTriton X−100、1%のデオキシコレート、0.1%のSDS)中に溶解させた。ウェスタンブロッティングのために、等量の全タンパク質(20μg/レーン)を、16.5%のトリス−トリシン又は8〜16%のトリス−グリシンポリアクリルアミドゲルに含めた。SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)を、CriterionTMのトリス−トリシン−プレキャスト又はビス−トリス−プレキャスト標準ゲル(Bio−Rad Bioresearch division)を使用して行った。タンパク質を、製造者の指示書に従って、CriterionTMのBlotterシステム(Amersham Biosciences)を使用して、ゲルあたり2.5mA/cmで、0.2cmニトロセルロースメンブレン(Hybond、Amersham Biosciences)に移動した。タンパク質の移動の質を確認するために、タンパク質を、Ponceau Redで可逆的に染色した。メンブレンを、30分間、25mMのトリス−HCl pH8.0、150mMのNaCl、0.1%のTween−20(v/v)、及び5%(w/v)のスキムミルクでブロックした。メンブレンを、適切に希釈した一次抗体とともに4℃で終夜培養し、二次抗体とともに室温で1時間培養した。ECLTMのウェスタンブロッティングキット及びLAS−3000 Chemiluminescence Camera収集システム(FujiFilm)を使用して、免疫反応性複合体を明らかにした。定量化をImage J software(NIH)で計算し、データをExcel Software(Microsoft)を使用して収集した。ウェスタンブロットレーン間の含有変動を、チューブリン信号によって標準化した。CTFα及びAICDの定量化を対照条件(任意の単位で100として考える)と比較し、2つの薬物濃度:1及び10μMで表した。
細胞毒性評価
ヒト神経芽腫細胞株SY5Y−APPWTを使用して、それぞれの化合物の細胞毒性を評価した。SY5Y−APPWT細胞を96ウェルプレートに20000細胞/ウェルで播種し、37℃で5%COの加湿されたインキュベータ中で、10%のウシ胎仔血清(PAA)、2mMのL−グルタミン(Invitrogen)、1mMの非必須アミノ酸(Invitrogen)、50単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen)、及び200μgのG418=ジェネティシン(Invitrogen)(APPを発現する細胞のために選択)が補充されたDulbecco変法イーグル培地(DMEM、Invitrogen)中で培養した。24時間後、細胞を洗浄し、37℃で5%COで、同じ培地で、0.1;0.3;1;3;10;30及び100μMの化合物で、又は希釈された対照としてのDMSOで培養した。24時間の処理後、細胞毒性を、製造者の手順に従って、比色分析MTSアッセイ(CellTiter 96(登録商標)Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay−MTS Promega)を使用することによって測定した。490nmでの吸収を読み、結果を100%として考えた対照条件からの%として表した。IC50は、50%の細胞が24時間の処理後に生存しなかった濃度である。
相溶性APPαの定量化
ヒト神経芽腫細胞株SKNSH−SYSY APPWTを、37℃で5%COの加湿されたインキュベータ中で、10%のウシ胎仔血清(PAA)、2mMのL−グルタミン(Invitrogen)、1mMの非必須アミノ酸(Invitrogen)、50単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen)、及び200μgのG418=ジェネティシン(Invitrogen)(APPを発現する細胞のために選択)が補充されたDulbecco変法イーグル培地(Invitrogen)中で培養した。細胞を計数し、12ウェルプレートに40000細胞/ウェルで24時間播種した。翌日、細胞を、0.3;1;3及び10μMの700μL/ウェルの薬物で処理し、37℃で5%COのインキュベータ中で、24時間培養した。処理後、培地サンプルを収集し、分析まで−80℃で保存した。1及び10μMの処理に対応するサンプルを、4℃で5分間、1500rpmで遠心分離した。ELISAによるsAPPαの定量化を、製造者の手順に従って、ヒトsAPPαアッセイキット−IBL(Cat# 27734)で行った。サンプルを、キットで提供された希釈バッファで、1:150で希釈した。それぞれのサンプルを96ウェルプレート上に2つ含ませた。結果をng/mlで表し、その後対照条件(任意の単位で100として考える)と比較し、2つの薬物濃度:1及び10μMで表した。
インビボ急性処置
月齢4ヶ月のメスのC57BI6マウスを、ビヒクル(対照)又は3;6;12.5及び25mg/kg(グループごとのn=6)の薬物のどちらかで、p.o.(強制飼養)処置した。生成物を、使い捨てのRodent Feeding Tube ECIMED Ref# V0104030(4mm×30mm)で投与した。24時間後、マウスを犠牲にし、その総血液を収集し、4℃で保存した。脳をすぐに除去して前頭皮質、海馬の周りの大脳皮質、及び海馬を解剖した。これらの領域を使用するまで−80℃で保存した。その後、血液を5分間2100×gで遠心分離した。得られた血漿を使用して、循環薬物を定量化し、脳組織を生化学的測定(PFC:前野前皮質及びHIP:海馬)に使用した。
インビボ慢性処置
月齢4ヶ月のメスのC57BI6マウスを、飲料水中のビヒクル(対照)又は1及び3mg/kg(グループごとのn=10)の薬物のどちらかで12週間処置した。最初に、全てのマウスの重量を測定し、ケージごとにおよそ同じ平均体重±SDを有するように、ケージごとに分けた。それぞれの濃度の生成物及びビヒクルは滅菌ボトル中で調製され、ボトルは光から保護され、室温に保たれた。飲料ボトルを毎週満たし、重量を測定した。消費された体積はそれぞれの週の後にそれぞれのボトルの重量を測定することにより計算し、残っている体積は廃棄した。12週間後、マウスを犠牲にし、その総血液を収集し、4℃で保存した。脳をすぐに除去して前頭皮質、海馬の周りの大脳皮質、及び海馬を解剖した。これらの領域を使用するまで−80℃で保存した。その後、血液を5分間2100×gで遠心分離した。得られた血漿を使用して、循環薬物を定量化し、脳組織を生化学的測定(PFC:前野前皮質及びHIP:海馬)に使用した。
VCP親和性評価
ビオチン化プローブの合成4.7
Figure 0006388456
試薬:(a):tert−ブチル3−(4−(3−アミノプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート、NaBH、MeOH (b):HCOH、HCHO、EtOH、還流;(c):TFA、CHCl、rt;(d):イソブチルアルデヒド、NaBH、MeOH、rt;(e):OHCCHNHBoc、NaBH(OAc)、CHCl、rt;(f):トリエチルアミン、ビオチン−OSu、DMF、rt
tert−ブチル3−(4−(3−(4−メトキシベンジルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート(化合物4.1)の調製
室温で、3Aモレキュラーシーブの存在下、不活性雰囲気下で、メタノール(10mL)中のtert−ブチル3−(4−(3−アミノプロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート(2.7g、10mmol)の撹拌溶液に、4−メトキシベンズアルデヒド4(3.0g、11mmol)を加えた。混合物を16時間撹拌し、氷浴を使用することにより0℃まで冷却し、その後NaBH(0.95g、25mmol)を小分けで加えた。さらに30分間撹拌した後、混合物をセライト上で濾過した。濾液を蒸発させ;濃縮物をCHCl中に溶解し、1MのNaOH溶液でアルカリ化した。2層を分離し、水性層をCHClで抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させた。粗化合物4.1を、さらなる精製なしに次のステップで使用した。H NMR(MeOD,300MHz)δ:1.45(s,9H)、1.82〜1.61(m,4H)、2.65〜2.30(m,12H)、2.70(t,2H,J=6.1Hz)、3.10(t,2H,J=5.9Hz)、3.49(s,2H)、3.80(s,3H)、6.91(m,2H)、7.28(m,2H))。LCMS m/z 421.45 [M+H]
tert−ブチル3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート(化合物4.2)の調製
室温で、エタノール(50mL)中のtert−ブチル3−(4−(3−(4−メトキシベンジルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート4.1(3.9g、10mmol)の撹拌溶液に、ギ酸(0.65mL、17mmol)及びホルムアルデヒド37%(0.35mL、5mmol)を加えた。溶液を4時間還流し、1MのNaOH溶液(10mL)で加水分解した。混合物をCHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させた。シリカゲル上のクロマトグラフィー(溶離液:CHCl/MeOH/NH 95/5 v/v)による精製により、化合物4.2を得た。収率:49%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:1.47(s,9H)、1.83〜1.61(m,4H)、2.23(s,3H)、2.65〜2.37(m,14H)、3.10(t,2H,J=6.6Hz)、3.49(s,2H)、3.80(s,3H)、6.90(d,2H,J=8.7Hz)、7.24(d,2H,J=8.7Hz)
3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン(化合物4.3)の調製
室温で、CHCl(50mL)中のtert−ブチル3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルカルバメート4.2(3.9g、10mmol)の撹拌溶液に、TFA(7.7mL、100mmol)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、溶媒を蒸発により除去した。残留物を飽和NaHCO溶液と6MのNaOH溶液(80/20 v/v、50mL)との混合物でアルカリ化し、CHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させて、対応する未保護の生成物4.3を得た。これを精製なしに次のステップで直接使用した。収率:98%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:1.82〜1.61(m,4H)、2.22(s,3H)、2.80〜2.33(m,16H)、3.48(s,2H)、3.80(s,3H)、6.90(d,2H,J=8.7Hz)、7.24(d,2H,J=8.7Hz)
3−(4−(3−イソブチルアミノプロピル)ピペラジン−1−イル)−N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルプロパン−1−アミン(化合物4.4)の調製
室温で、3Aモレキュラーシーブの存在下、不活性雰囲気下で、メタノール(100mL)中の3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン4.3(3.3g、10mmol)に、イソブチルアルデヒド(1.0mL、11mmol)を加えた。混合物を16時間撹拌し、0℃まで冷却し、その後NaBH(1.0g、25mmol)を小分けで加えた。さらに30分間撹拌した後、混合物をセライト上で濾過した。濾液を蒸発させ;濃縮物をCHCl中に溶解し、1MのNaOH溶液でアルカリ化した。2層を分離し、水性層をCHClで抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させた。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/NH 90/10 v/v)による精製により、対応する生成物4.4を得た。収率:58%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:0.92(d,6H,J=6.6Hz)、1.87〜1.63(m,4H)、2.18(s,3H)、2.68〜2.23(m,16H)、3.44(s,2H)、3.76(s,3H)、6.87(d,2H,J=8.7Hz)、7.22(d,2H,J=8.7Hz)。LCMS m/z 391.41 [M+H]
tert−ブチル2−(イソブチル(3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピル)アミノ)エチルカルバメート(化合物4.5)の調製
室温で、不活性雰囲気下で、CHCl(20mL)中の3−(4−(3−イソブチルアミノプロピル)ピペラジン−1−イル)−N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルプロパン−1−アミン4.4(360mg、0.92mmol)に、CHO−CH−NHBoc(220mg、1.38mmol)及びNaBH(OAc)(293mg、1.38mmol)を加えた。混合物を24時間撹拌し、1NのNaOH溶液(15mL)を加えた。さらに15分間撹拌した後、得られた混合物をCHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、蒸発させ、シリカゲル上のクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/NH 95/5 v/v)により精製して、対応する置換生成物4.5を得た。収率:71%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:0.92(d,6H,J=6.6Hz)、1.46(s,9H)、1.92〜1.72(m,4H)、2.18(d,2H,J=6.9Hz)、2.23(s,3H)、2.81〜2.50(m,14H)、3.13(m,2H)、3.50(s,2H)、3.81(s,3H)、6.90(d,2H,J=7.8Hz)、7.25(2H,J=7.8Hz)。LCMS m/z 534.58 [M+H]
N’−イソブチル−N’−(3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピル)エタン−1,2−ジアミン(化合物4.6)の調製
室温で、CHCl(30mL)中のtert−ブチル2−(イソブチル(3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピル)アミノ)エチルカルバメート4.5(0.5g、1mmol)に、TFA(0.8mL、10mmol)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、溶媒を蒸発により除去した。残留物を飽和NaHCO溶液と6MのNaOH溶液(80/20 v/v、10mL)との混合物でアルカリ化し、CHClで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥し、蒸発させて、対応する未保護の生成物4.6を得た。これを精製なしに次のステップで直接使用した。収率:98%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:0.92(d,J=6.9Hz)、2.19〜2.00(m,3H)、2.72(s,3H)、3.55〜3.07(m,12H)、3.76(s,3H)、4.32〜4.14(m,2H)、7.32(d,J=9Hz,2H)。LCMS m/z 434.50 [M+H]
N−(2−(イソブチル(3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピル)アミノ)エチル)−5−(2−オキソヘキサヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾール−4−イル)ペンタンアミド(化合物4.7)の調製
室温で、DMF(10mL)中のN’−イソブチル−N’−(3−(4−(3−(N−(4−メトキシベンジル)−N−メチルアミノ)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピル)エタン−1,2−ジアミン4.6(0.3g、0.64mmol)に、トリエチルアミン(1.4mL、9.6mmol)を加え、その後ビオチン−OSu(219mg、0.64mmol)を加えた。室温で24時間撹拌した後、溶媒を減圧下で除去した。分取TLC(溶離液:CHCl/MeOH/NH 90/10/2 v/v)による粗生成物の精製により、化合物4.7を得た。収率:63%。H NMR(MeOD,300MHz)δ:0.88(d,J=6.6Hz,6H)、1.81〜1.10(m,12Hz)、2.19〜2.15(dd,J=7.4Hz,J=2.1Hz,4H)、2.22(s,3H)、2.93〜2.30(m,20H)、3.28〜3.12(m,2H)、3.49(s,2H)、3.79(s,3H)、4.30〜4.36(m,1H)、4.51〜4.45(m,1H)、6.87(d,J=6.6Hz,2H)、7.22(d,J=6.6Hz,2H)。LCMS m/z 660.85 [M+H]
VCP相互作用アッセイ
HISで標識されたバロシン含有タンパク質/p97(VCP/p97)(TebuBio)とビオチン化プローブ4.7との間の物理的相互作用を、以下の製造者の推奨(Sigma Aldrich)を使用して、HIS−Select(登録商標)高感度のニッケルでコートされたプレートに基づいて、酵素結合アッセイ(ELA)によって調べた。他の化学化合物を、このシステムにおいて、ビオチン化プローブ4.7と比較して試験した。簡潔には、ニッケルビーズを、2%のカゼインブロッキング溶液とともに4℃で終夜培養した。洗浄バッファ(リン酸塩緩衝食塩水中の0.05%のTween20)で3回洗浄した後、HISで標識されたVCP/p97タンパク質(PBS中の5μg/ml)をニッケルビーズとともに25℃で90分間培養した。その後、プレートを3回洗浄した。化学化合物(60μM)を25℃で10分間培養した後、25℃で30分間ビオチン化プローブ4.7(20μM)を加えた。5回洗浄した後、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ(2μg/ml)を25℃で1時間加え、続けてペルオキシダーゼ基質を室温で30分間加えた。反応を0.5MのHSO溶液で停止し、光学密度をマイクロプレートリーダー(VICTOR X4 Wallac、2030−0040、PerkinElmer)を使用して、450nmで読んだ。競争効率を、対照条件と比較して、信号の損失により定量化した。
代表的な化合物の実験結果を、以下の表Iに示す。
Figure 0006388456
慢性処置において、毒性が少なく代謝的により安定な化合物3.1fは、3mg/kg用量で、前頭前皮質(PFC)において20%、海馬(HIP)において25%のCTFαの増加をもたらした。

Claims (15)

  1. 式(A):
    Figure 0006388456
    式中、
    X及びYは、互いに異なっており、CH及び
    Figure 0006388456
    から選択され、ここで、
    n及びmは、独立に、2及び3から選択され
    −R2及びR3は、互いに独立に、
    ・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、NH 基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
    ・ヘテロアロイルアミノ;
    ・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
    ・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はNH 基で場合によって置換されているベンジル;
    からなる群から選択され;或いは
    R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、以下の複素環式基のうちの1つを形成し;
    Figure 0006388456
    R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
    R5は、H、CH、及びフェニル基から選択され;
    ただし、XがCHではない場合、R5はHである;
    の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、若しくは多形体。
  2. 及びnは同一である、請求項1に記載の化合物。
  3. R2及びR3が同一であり、(C〜C12)アルキルから選択される、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. R2及びR3が同一であり、イソブチル基又はメチル基のいずれかである、請求項3に記載の化合物。
  5. R4が位置bで炭素原子に結合する、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. R4が、F、Cl、H、及びO−CH から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. R2、R3、及びそれらが有する窒素原子が、ピロリジニル基を形成する、請求項6に記載の化合物。
  8. 式(I):
    Figure 0006388456
    式中、
    n及びmは、独立に、2及び3から選択され
    −R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
    −R2及びR3は、互いに独立に、
    ・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、NH 基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
    ・ヘテロアロイルアミノ;
    ・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
    ・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はNH 基で場合によって置換されているベンジル;
    からなる群から選択され;或いは
    R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、以下の複素環式基のうちの1つを形成する;
    Figure 0006388456
    を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、若しくは多形体。
  9. 式(II):
    Figure 0006388456
    式中、
    n及びmは、独立に、2及び3から選択され
    −R4は、F、Cl、H、O−CH、及び−CHから選択され;
    −R5は、H、CH、及びフェニル基から選択され;
    −R2及びR3は、互いに独立に、
    ・直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルケニル;直鎖又は分枝した(C〜C12)アルキニル;前記アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基は、ハロゲン、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、NH 基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、ヘテロアロイルアミノ基、及びカルボキシ基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく;
    ・ヘテロアロイルアミノ;
    ・環内に酸素原子及び/又は窒素原子を含む、(C〜C)ヘテロシクロアルキル;
    ・アルキル基、ハロゲン、エーテル基、及び/又はNH 基で場合によって置換されているベンジル;
    からなる群から選択され;或いは
    R2及びR3は、それらが有する窒素原子と一緒に、以下の複素環式基のうちの1つを形成する;
    Figure 0006388456
    を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、若しくは多形体
  10. N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン、
    N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン、
    N,N−ジイソブチル−3−[4−(3−(8−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン、
    N,N−ジイソブチル−3−(4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン、
    8−フルオロ−2−{3−[4−(3−(ピロリジン−1−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール、
    N,N−ジイソブチル−2−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)エチルアミン、
    N,N−ジベンジル−3−[4−(3−(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル]プロピルアミン、
    3−(4−(3−(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルピペジン、
    N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン、
    N,N−ジイソブチル−3−{4−[3−(6−クロロ−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}プロピルアミン、
    N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン、
    N,N−ジメチル−3−(4−(3−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン、
    N,N−ジイソブチル−2−{4−[3−(1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)プロピル]ピペラジン−1−イル}エチルアミン、
    1−[3−(ピペリジン−1−イル)プロピル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン、
    1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−4−(3−{1H,3H,4H,9H−ピリド[3,4−b]インドール−2−イル}プロピル)ピペラジン、及び
    N,N−ジメチル−3−(4−(2−(1−フェニル−1,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ベータ−カルボリン−2−イル)エチル)ピペラジン−1−イル)プロピルアミン
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  11. 医薬としての使用のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. タウオパシー、アミロイドパシー、及びシヌクレオパシーからなる群から選択される疾患の治療における医薬としての使用のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 前記疾患が、神経変性疾患、又は発達障害である、請求項12記載の使用のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 前記疾患が、アルツハイマー病、骨パジェット病、前頭側頭葉変性症、家族性筋萎縮性側索硬化症、レビー小体病、ダウン症、アミロイド血管症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、及び前頭側頭認知症からなる群から選択される、請求項12又は13に記載の使用のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 活性成分としての請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、並びに薬学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、及び/又はアジュバントを含む、医薬組成物。
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