JP6388266B2 - Wall construction method - Google Patents
Wall construction method Download PDFInfo
- Publication number
- JP6388266B2 JP6388266B2 JP2016078544A JP2016078544A JP6388266B2 JP 6388266 B2 JP6388266 B2 JP 6388266B2 JP 2016078544 A JP2016078544 A JP 2016078544A JP 2016078544 A JP2016078544 A JP 2016078544A JP 6388266 B2 JP6388266 B2 JP 6388266B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall surface
- reinforced cement
- fiber reinforced
- cement board
- construction method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
本発明は、各種コンクリート構造物における壁面を施工する際に用いて好適な壁面の施工方法に関する。 The present invention relates to a wall surface construction method suitable for use in constructing wall surfaces in various concrete structures.
従来、多数のパネル部材を縦方向及び横方向に並べることにより地面に対して起立した壁面部を施工し、この壁面部により所定の被施工面を覆うとともに、当該壁面部と当該被施工面間の隙間にコンクリートを充填することにより壁面を施工する施工方法としては、既に、本出願人が特許文献1により提案した擁壁の施工方法が知られている。 Conventionally, a wall surface portion standing up with respect to the ground is arranged by arranging a large number of panel members in the vertical direction and the horizontal direction, and a predetermined work surface is covered by the wall surface portion, and between the wall surface portion and the work surface. As a construction method for constructing a wall surface by filling concrete into the gap, a retaining wall construction method proposed by the present applicant in Patent Document 1 is already known.
同文献1で開示される擁壁の施工方法は、施工時のコストダウンを図るとともに、擁壁全体の面方向における連続性(一体性)を容易に確保し、しかも、擁壁全体の施工品質を容易に高めるとともに、安全かつ確実な施工を可能にすることを目的としたものであり、具体的な施工方法は、一又は二以上の壁面パネルを地面に対して所定角度で起立させることにより所定の被施工面を覆う擁壁を施工するに際し、所定角度で起立する主縦筋部及び水平に位置する主横筋部により略L形に形成した複数の主支持筋を地面側に設置するとともに、内部に埋設した鉄筋の一部が露出筋部として裏面に露出したプレキャストコンクリートを用いた壁面パネルを、主縦筋部に立て掛けて固定し、露出筋部及び/又は主縦筋部を複数の補助支持筋により支持した後、被施工面と壁面パネル間にコンクリートを充填することにより中込コンクリート部を設けるようにしたものである。 The retaining wall construction method disclosed in the same document 1 reduces the cost during construction, easily ensures the continuity (integration) in the surface direction of the entire retaining wall, and the construction quality of the entire retaining wall. The specific construction method is to stand one or more wall panels upright at a predetermined angle with respect to the ground. When constructing a retaining wall that covers a predetermined construction surface, a plurality of main support bars formed in a substantially L shape by the main vertical bars standing up at a predetermined angle and the main horizontal bars positioned horizontally are installed on the ground side. A wall panel using precast concrete in which a part of the reinforcing bar embedded inside is exposed on the back side as an exposed streak portion is fixed by leaning against the main longitudinal streak portion, and a plurality of exposed streak portions and / or main longitudinal streak portions are provided. Supported by auxiliary support muscle After, in which so as to provide a Nakagome concrete section by filling concrete between the construction surface and the wall panel.
しかし、上述した特許文献1による壁面(擁壁)の施工方法は、次のような解決すべき課題も残されていた。 However, the wall surface (retaining wall) construction method according to Patent Document 1 described above still has the following problems to be solved.
第一に、プレキャストコンクリートによる壁面パネルを用いるため、プレキャストコンクリートによる低コスト性や品質性を確保できるものの、反面、壁面パネル一枚当たりの重量は相当に重くなねたる、施工や搬送にはクレーン等の重機の使用が必須となる。即ち、プレキャストコンクリートによる壁面パネルの場合、一平米当たりの重さは、通常、120〔kg〕前後になり、作業者自身による施工や搬送はほとんど困難になり、施工性及び搬送性に劣るとともに、施工時の安全性を確保する観点からも難がある。 First, because the wall panels made of precast concrete are used, the cost and quality of precast concrete can be ensured, but on the other hand, the weight per wall panel is considerably heavy. The use of heavy machinery such as is essential. That is, in the case of a wall panel made of precast concrete, the weight per square meter is usually around 120 [kg], and the construction and transportation by the operator himself are almost difficult, and the workability and transportability are inferior, There is also a difficulty from the viewpoint of ensuring safety during construction.
第二に、この種のプレキャストコンクリートは、通常、鉄筋を埋め込むことにより一枚の壁面パネルとして一体化するため、容易に切断できないなど、切断性及び加工性にも難がある。結局、コンクリート構造物における壁面の形状及び寸法等に対応する壁面パネルを、加工により容易に得るとともに、壁面の品質性及び低コスト性を高める観点からも更なる改善の余地があった。 Secondly, this type of precast concrete is usually integrated as a single wall panel by embedding a reinforcing bar, so that it cannot be easily cut, and is difficult to cut. Eventually, a wall panel corresponding to the shape and dimensions of the wall surface in the concrete structure can be easily obtained by processing, and there is room for further improvement from the viewpoint of enhancing the quality and low cost of the wall surface.
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した壁面の施工方法の提供を目的とするものである。 The object of the present invention is to provide a wall surface construction method that solves such problems in the background art.
本発明に係る壁面の施工方法は、上述した課題を解決するため、一又は二以上のパネル部材P…を縦方向Fv及び/又は横方向Fhに並べることにより地面Gに対して所定角度で起立した壁面部2を施工し、この壁面部2により所定の被施工面Cを覆うとともに、当該壁面部2と当該被施工面C間の隙間Sにコンクリート3を充填することによりコンクリート構造物Mの壁面Mwを施工するに際し、繊維強化セメント板4の裏面4rに、剛性を有する一又は二以上の筋部材5…を宛がい、この繊維強化セメント板4に設けた挿通孔4h…に挿通するボルト6s…及びこのボルト6s…に螺着するナット6n…を用いることにより、筋部材5…を繊維強化セメント板4に固定してパネル部材Pを得るとともに、得られた一又は二以上のパネル部材P…を縦方向Fv及び/又は横方向Fhに並べることにより壁面部2を施工するようにしたことを特徴とする。
In order to solve the above-described problems, the wall surface construction method according to the present invention stands up at a predetermined angle with respect to the ground G by arranging one or more panel members P ... in the vertical direction Fv and / or the horizontal direction Fh. The
この場合、発明の好適な態様により、繊維強化セメント板4は、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを重ね合わせ、かつ一方の繊維強化セメント板メンバ4aを他方の繊維強化セメント板メンバ4bに対して、縦方向Fv及び横方向Fhにそれぞれ所定幅Lo…だけオフセットさせて構成することが望ましい。また、筋部材5を繊維強化セメント板4に固定するに際しては、筋部材5を押え部材7…により押さえ、この押え部材7…をボルト6s及びナット6nを用いて繊維強化セメント板4に固定することができる。なお、筋部材5には、トラス筋5tを用いることが望ましい。さらに、ボルト6sは、繊維強化セメント板4の挿通孔4h…に対して裏面4r側から挿通させるとともに、繊維強化セメント板4の表面4f側からナット6nを螺着することが望ましい。一方、壁面部2は、筋部材5に結合し、かつ複数の支持筋8f…,8r…,8s…,8c…を組合わせた支持筋構造8により支持することができる。なお、壁面部2は、擁壁Mpにおける壁面Mwに用いて好適である。
In this case, according to a preferred aspect of the invention, the fiber reinforced
このような手法による本発明に係る壁面の施工方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。 According to the construction method of the wall surface according to the present invention by such a technique, the following remarkable effects can be obtained.
(1) 基本的に、パネル部材Pとして繊維強化セメント板4を利用するとともに、繊維強化セメント板4の裏面4rに筋部材5…を固定することにより、パネル部材Pとしての剛性を確保するようにしたため、パネル部材Pの一枚当たりの重さを27〔kg〕程度に軽量化することができる。したがって、作業者一人でも持つことが可能になり、施工や搬送におけるクレーン等の重機の使用を不要又は削減できるなど、施工性及び搬送性を飛躍的に高めることができるとともに、施工時の安全性向上にも寄与できる。
(1) Basically, the fiber reinforced
(2) 繊維強化セメント板4は、プレキャストコンクリートに比べて薄いパネル材として構成され、しかも、フレキシブル性を有するため、容易に切断できるなど、切断性及び加工性を高めることができる。したがって、コンクリート構造物Mにおける壁面Mwの形状及び寸法等にマッチングするパネル部材P…、更には壁面部2を容易に得ることができるなど、壁面部2の品質性及び低コスト性を高めることができる。
(2) The fiber reinforced
(3) 好適な態様により、繊維強化セメント板4を構成するに際し、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを重ね合わせ、かつ一方の繊維強化セメント板メンバ4aを他方の繊維強化セメント板メンバ4bに対して、縦方向Fv及び横方向Fhにそれぞれ所定幅Lo…だけオフセットさせて構成すれば、隣り同士のパネル部材P…を所定幅Lo…だけオーバーラップさせることができるため、隣り同士のパネル部材P…間の隙間を無くすことができるとともに、壁面部2における表面の平坦性を容易に確保できる。
(3) According to a preferred embodiment, when the fiber reinforced
(4) 好適な態様により、筋部材5…を繊維強化セメント板4に固定するに際し、筋部材5を押え部材7…により押さえ、この押え部材7…をボルト6s及びナット6nを用いて繊維強化セメント板4に固定するようにすれば、ボルト6s及びナット6nにより直接固定できない形態を有する筋部材5であっても、押え部材7…を介して固定可能になるため、様々な形態の筋部材5を選定して使用できるなど、選択自由度の向上、更には、使用する筋部材5の形態の最適化を図ることができる。
(4) According to a preferred embodiment, when the reinforcing
(5) 好適な態様により、筋部材5に、トラス筋5tを用いれば、トラス筋5tの形態により容易に軽量化及び高剛性化を図れるとともに、立体性を有するトラス筋5tの形態により、少なくともその一部を、繊維強化セメント板4の裏面4r側に充填するコンクリート3の中に埋め込むことが可能になるため、パネル部材Pとコンクリート3の固定強度及び一体性をより高めることができる。
(5) According to a preferred embodiment, if the
(6) 好適な態様により、ボルト6sを、繊維強化セメント板4の挿通孔4h…に対して裏面4r側から挿通させるとともに、繊維強化セメント板4の表面4f側からナット6nを螺着するようにすれば、例えば、パネル部材P(繊維強化セメント板4)が汚れたり破損した場合であっても、表面4f側のナット6nを外すことにより、繊維強化セメント板4を、コンクリート3に対して着脱できるため、繊維強化セメント板4の交換や補修等を容易に行うことができるとともに、迅速かつ低コストに行うことができる。
(6) According to a preferred embodiment, the bolt 6 s is inserted from the back surface 4 r side into the
(7) 好適な態様により、壁面部2を支持するに際し、複数の支持筋8f…,8r…,8s…,8c…を組合わせた支持筋構造8を、筋部材5に結合して支持するようにすれば、パネル部材P…(壁面部2)を除く他の施工部分は、従来からの施工方法をそのまま利用できるため、壁面Mw全体の施工を容易に行うことができるとともに、信頼性及び低コスト性も容易に確保できる。
(7) According to a preferred embodiment, when supporting the
(8) 好適な態様により、壁面部2を、擁壁Mpにおける壁面Mwに適用すれば、特に、従来より擁壁Csの壁面部2に使用したプレキャストコンクリートの代わりに本発明に係るパネル部材P…を使用できるため、本発明に係る効果を享受する観点から最適な形態として実施できる。
(8) If the
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。 Next, preferred embodiments according to the present invention will be given and described in detail with reference to the drawings.
まず、本実施形態に係る壁面の施工方法に用いるパネル部材Pについて、図1〜図8を参照して説明する。 First, the panel member P used for the construction method of the wall surface which concerns on this embodiment is demonstrated with reference to FIGS.
パネル部材Pは、繊維強化セメント板4の裏面4rに、剛性を有する一又は二以上(例示は二本)の筋部材5…を宛がい、この繊維強化セメント板4に設けた挿通孔4h…に挿通するボルト6s…及びこのボルト6s…に螺着するナット6n…を用いることにより、筋部材5…を繊維強化セメント板4に固定する基本構造を備えている。なお、筋部材5を繊維強化セメント板4に固定するに際しては、筋部材5を二本の押え部材7,7により押さえ、この押え部材7,7をボルト6s及びナット6nを用いて繊維強化セメント板4に固定するようにした。
The panel member P is attached to one or two or more (two in the illustrated example) of
また、繊維強化セメント板4は、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを重ね合わせて構成する。一枚の繊維強化セメント板メンバ4a(4bも同じ)は、一例として、セメントに対して繊維と水を配合し、十分に混合させたものを、ウェットマシンを用いてスキ取りを行い、型板を用いてプレス成型した後、養生させたものである。図4に、使用する繊維強化セメント板メンバ4aの形状を示す。例示の繊維強化セメント板メンバ4aは、厚さが5〔mm〕,縦の長さが500〔mm〕,横の長さが2000〔mm〕,重さが概ね10〔kg〕である。また、繊維強化セメント板メンバ4aには、計十個所の挿通孔4h…を形成する。この挿通孔4h…は、後述するボルト6s…を通すための孔であり、予め設定した位置に形成する。なお、各繊維強化セメント板メンバ4a,4bにおける挿通孔4h…は、それぞれ設定する位置が異なる。
Further, the fiber reinforced
また、筋部材5には、図3に示すトラス筋5tを使用する。例示のトラス筋5tは、長さが1800〔mm〕,高さが80〔mm〕である。そして、一枚のパネル部材Pの製作に際しては、二本のトラス筋5t,5tを使用する。筋部材5に、このようなトラス筋5tを使用すれば、トラス筋5tの形態により、容易に軽量化及び高剛性化を図れるとともに、立体性を有するトラス筋5tの形態により、少なくともその一部を、繊維強化セメント板4の裏面4r側に充填するコンクリート3(後述)の中に埋め込むことが可能になるため、パネル部材Pとコンクリート3の固定強度及び一体性をより高めることができる利点がある。
Moreover, the
さらに、押え部材7には、直径が10〔mm〕,長さが450〔mm〕の鉄筋(直線棒材)を使用する。例示の実施形態では、パネル部材Pの一枚当たり、計十本の押え部材7を使用する。
Further, a reinforcing bar (straight bar) having a diameter of 10 [mm] and a length of 450 [mm] is used for the
以上の主要部品に加え、例示の実施形態では、パネル部材Pの一枚当たり、「M10×40」のボルト6s…を計十本、「M10」のナット6n…を計十個、「M10」のワッシャ11…を計十枚、「M10」の亀座金12…を計十枚使用する。図5に、これらの部品を示す。なお、亀座金12は、図5における一部を断面にした拡大図に示すように、平坦なワッシャ部材を軸方向へ稍湾曲させた形状を有している。
In addition to the above main parts, in the illustrated embodiment, a total of ten “M10 × 40” bolts 6s, ten “M10”
これにより、パネル部材Pは、次のように製作することができる。まず、図1及び図2に示すように、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを用意し、各メンバ4a,4bを重ね合わせるとともに、一方の繊維強化セメント板メンバ4aは、他方の繊維強化セメント板メンバ4bに対して、縦方向Fv及び横方向Fhにそれぞれ所定幅Lo…だけオフセットさせる。そして、この形態を一枚の繊維強化セメント板4として使用する。このような形態に構成すれば、図1及び図6に示すように、隣り同士のパネル部材P…は所定幅Lo…だけオーバーラップさせることができるため、隣り同士のパネル部材P…間の隙間を無くすことができるとともに、壁面部2における表面の平坦性を容易に確保できる利点がある。
Thereby, the panel member P can be manufactured as follows. First, as shown in FIGS. 1 and 2, two fiber reinforced
また、図1に示すように、繊維強化セメント板4の裏面4rに、剛性を有する二本の筋部材5,5、即ち、二本のトラス筋5t,5tを宛がう。この場合、各トラス筋5t,5tは、平行に離間して配するとともに、繊維強化セメント板4の長手方向に沿わせて配する。そして、図1及び図2に示すように、この状態のトラス筋5t,5tにおける所定の三角枠部5tf内に、二本の押え部材7,7を挿入し、二本のトラス筋5tと5t間に架け渡すことにより、各押え部材7,7をトラス筋5t,5tの長手方向に対して直角に位置させる。
Further, as shown in FIG. 1, the two reinforcing
次いで、図2及び図5に示すように、ボルト6sに亀座金12を装着するとともに、ボルト6sを二本の押え部材7と7間に介在させ、さらに、ボルト6sを、繊維強化セメント板4に設けた挿通孔4hに挿通させる。これにより、ボルト6sの先端は、繊維強化セメント板4の表面4f側に突出するため、ワッシャ11を装着した後、ナット6nを螺着する。したがって、ボルト6sは、繊維強化セメント板4の裏面4r側から挿通孔4hに挿入し、繊維強化セメント板4の表面4f側でナット6nを螺着する。
Next, as shown in FIGS. 2 and 5, the
そして、ナット6nに対する締め付けを行えば、図2に示す一部抽出拡大断面図ように、トラス筋5tを繊維強化セメント板4に固定することができる。なお、ボルト6s及びナット6nにより固定する位置は、図1に示すように、二本の押え部材7,7を配した部位において、各トラス筋5t,5tの近傍における二位置となる。また、二本の押え部材7,7を架け渡すトラス筋5tにおける三角枠部5tf…の位置は、任意の位置を選定可能であるが、望ましくは、複数の位置であって、かつトラス筋5tの長手方向において均等に分散する位置を選定する。例示の場合、図1に示すように、五位置を選定し、トラス筋5tの長手方向に沿って等間隔になる位置を選定した。
When the
このように、トラス筋5t(筋部材5)を繊維強化セメント板4に固定するに際し、筋部材5を押え部材7…により押さえ、この押え部材7…をボルト6s及びナット6nを用いて繊維強化セメント板4に固定するようにすれば、ボルト6s及びナット6nにより直接固定できない形態を有する筋部材5であっても、押え部材7…を介して固定可能になるため、様々な形態の筋部材5を選定できるなど、選択自由度の向上、更には、使用する筋部材5の形態の最適化を図れる利点がある。
In this way, when the
以上により、図1,図2及び図5に示す一枚のパネル部材Pを得ることができる。なお、繊維強化セメント板4に設ける挿通孔4h…の位置は、事前に判るため、各挿通孔4h…は、図4に示すように、繊維強化セメント板メンバ4aに対して予め形成しておく。さらに、繊維強化セメント板メンバ4bに対しても同様に形成するが、前述したように、オフセットさせる幅Lo…分だけ位置を異ならせる。
As described above, one panel member P shown in FIGS. 1, 2, and 5 can be obtained. Since the positions of the
また、繊維強化セメント板4の表面4fに露出するボルト6sの先端及びナット6nは、そのままの状態でもよいが、必要により、例えば、図8に示すような合成樹脂製のキャップ51を装着し、外観性を高めてもよい。この場合、使用するワッシャ11eは、ボルト6sの頭部よりも小径に形成することができる。
Further, the tip of the bolt 6s exposed on the surface 4f of the fiber reinforced
次に、このようにして得られるパネル部材P…を用いた本実施形態に係る壁面の施工方法について、図1〜図7を参照して説明する。 Next, a wall surface construction method according to this embodiment using the panel members P... Obtained in this way will be described with reference to FIGS.
施工方法の一例として示すコンクリート構造物Mは図6に示す擁壁Csである。したがって、施工する壁面部2は、擁壁Csにおける壁面Mwとなる。このように、壁面部2を、擁壁Csにおける壁面Mwに適用すれば、特に、従来より擁壁Csの壁面部2に使用していたプレキャストコンクリートの代わりに本発明に係るパネル部材P…を使用できるため、本発明に係る効果を享受できる観点から最適な形態として実施できる利点がある。
A concrete structure M shown as an example of a construction method is a retaining wall Cs shown in FIG. Therefore, the
壁面Mwの施工に際しては、まず、図6に示すように、施工場所となる地面G及び崖面(傾斜面)となる被施工面Cに対して必要な掘削や床掘を行うとともに、地面G上に基礎部Nを施工する。基礎部Nの施工に際しては、最初に、基礎砕石31を敷設する。また、基礎砕石31の上には基礎パネル21を敷設する。なお、基礎パネル21を敷設する代わりにコンクリートを打設し、均しコンクリート部(21e)を設けてもよい。
When constructing the wall surface Mw, first, as shown in FIG. 6, necessary excavation and floor excavation are performed on the ground G serving as a construction site and the construction surface C serving as a cliff surface (inclined surface). The foundation N is constructed on top. When constructing the foundation N, first, the foundation crushed
一方、前述したパネル部材P…を必要枚数用意するとともに、必要な支持筋8f…,8s…,8r…,8c…を必要数量用意する。そして、副補助筋8c…を設置する。例示の場合、被施工面Cは岩盤Crとなるため、副補助筋8c…は、この岩盤Crに対して差筋として直接固定する。次いで、L形をなす副支持筋8r…を基礎パネル21の上面に設置するとともに、この副支持筋8r…の支柱部と副補助筋8c…の先端部を、所定の結合具(例示はワイヤを用いた結束具)により結合する。また、L形をなす主支持筋8f…を用意し、この主支持筋8f…の支柱部に主補助筋8s…の一端部を所定の結合具(例示は取付金具)により結合するとともに、主支持筋8f…を基礎パネル21の上面に設置し、主補助筋8s…の他端部と副支持筋8r…の支柱部を、所定の結合具(例示はワイヤを用いた結束具)により結合する。これにより、主支持筋8f…,副支持筋8r…,主補助筋8s…及び副補助筋8c…を組合わせた支持筋構造8を施工できる。
On the other hand, a necessary number of the panel members P... Described above are prepared, and a necessary quantity of necessary supporting bars 8 f..., 8 s. Then, auxiliary
そして、基礎パネル21上に、用意したパネル部材P…を横方向Fhに順次並べて載置する。また、各パネル部材P…の裏面におけるトラス筋5t…を主支持筋8f…の支柱部に当接させ、所定の結合具(例示はワイヤを用いた結束具)により結合する。これにより、一段目におけるパネル部材P…の設置施工が終了する。
And the prepared panel member P ... is placed side by side in the horizontal direction Fh on the
次いで、この一段目のパネル部材P…の上に、二段目を構成するパネル部材P…を横方向Fhに順次並べて載置するとともに、一段目と同様、各パネル部材P…の裏面におけるトラス筋5t…を主支持筋8f…の支柱部に当接させ、所定の結合具により結合する。以下、三段目以降も同様に施工することができる。
Next, on the first-stage panel members P ..., the panel members P ... constituting the second stage are placed side by side in the horizontal direction Fh, and the truss on the back surface of each panel member P ... is placed in the same manner as the first stage. The
これにより、地面Gに対して所定角度で起立する壁面部2を施工することができ、この壁面部2は、トラス筋5t…(筋部材5…)に結合した主支持筋8f…、即ち、複数の支持筋8f…,8r…,8s…,8c…を組合わせた支持筋構造8により支持される。このような支持筋構造8により壁面部2を支持するようにすれば、パネル部材P…(壁面部2)を除く他の施工部分は、従来からの施工方法をそのまま利用できるため、壁面Mw全体の施工を容易に行うことができるとともに、信頼性及び低コスト性も容易に確保できる利点がある。
Thereby, the
また、前述したように、各パネル部材P…における繊維強化セメント板4は、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを重ね合わせ、かつ一方の繊維強化セメント板メンバ4aを他方の繊維強化セメント板メンバ4bに対して、縦方向Fv及び横方向Fhにそれぞれ所定幅Lo…だけオフセットさせて構成するため、各パネル部材P…を、縦方向Fv及び横方向Fhに並べた際には、隣り同士のパネル部材P…が所定幅Lo…だけオーバーラップする。この結果、図1及び図6に示すように、隣り同士のパネル部材P…間の隙間が無くなるとともに、壁面部2における表面の平坦性も容易に確保される。
Further, as described above, the fiber reinforced
これにより、施工した壁面部2は、擁壁Csにおける壁面Mwとなり、被施工面Cを覆うとともに、この壁面部2と被施工面C間には隙間Sが存在するため、この隙間Sにコンクリート3を充填すれば、目的のコンクリート構造物Mとなる擁壁Csを建造することができる。
Thereby, the constructed
よって、このような本実施形態に係る壁面の施工方法によれば、基本的に、パネル部材Pとして繊維強化セメント板4を利用するとともに、繊維強化セメント板4の裏面4rに筋部材5…を固定することにより、パネル部材Pとしての剛性を確保するようにしたため、パネル部材Pの一枚当たりの重さを27〔kg〕程度に軽量化することができる。したがって、作業者一人でも持つことが可能になり、施工や搬送におけるクレーン等の重機の使用を不要又は削減できるなど、施工性及び搬送性を飛躍的に高めることができるとともに、施工時の安全性向上にも寄与できる。また、繊維強化セメント板4は、プレキャストコンクリートに比べて薄いパネル材として構成され、しかも、フレキシブル性を有するため、容易に切断できるなど、切断性及び加工性を高めることができる。したがって、コンクリート構造物Mにおける壁面Mwの形状及び寸法等にマッチングするパネル部材P…、更には壁面部2を容易に得ることができるなど、壁面部2の品質性及び低コスト性を高めることができる。
Therefore, according to the construction method of the wall surface according to this embodiment, the fiber reinforced
ところで、本実施形態に係る壁面の施工方法では、ボルト6sを、繊維強化セメント板4の挿通孔4h…に対して裏面4r側から挿通させるとともに、繊維強化セメント板4の表面4f側からナット6nを螺着している。したがって、例えば、パネル部材P(繊維強化セメント板4)が汚れたり破損した場合には、図7に示すように、表面4f側のナット6n及びワッシャ11を外すことにより、既設の繊維強化セメント板4を取外し、新しい繊維強化セメント板4を取付けたり、或いは補修後に再取付けできるなど、繊維強化セメント板4の交換や補修等を容易に行うことができるとともに、迅速かつ低コストに行うことができる利点がある。
By the way, in the wall surface construction method according to the present embodiment, the bolt 6s is inserted from the back surface 4r side into the
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値,手法,手順等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。 Although the preferred embodiment has been described in detail above, the present invention is not limited to such an embodiment, and the detailed configuration, shape, material, quantity, numerical value, method, procedure, etc. Changes, additions and deletions can be made arbitrarily without departing from the scope.
例えば、パネル部材Pは、一枚で壁面部2を施工する場合を排除するものではない。また、二以上のパネル部材P…を、縦方向Fvのみに並べて壁面部2を施工する場合や横方向Fhのみに並べて壁面部2を施工する場合を排除するものではない。一方、二枚の繊維強化セメント板メンバ4a,4bを重ね合わせて繊維強化セメント板4を構成する場合を例示したが、単一の繊維強化セメント板4を用いてもよいし、三枚以上の繊維強化セメント板メンバ4a…を重ね合わせて繊維強化セメント板4を構成してもよい。また、筋部材5を押え部材7…により押さえて固定した場合を示したが、押え部材7…を用いることなく、繊維強化セメント板4に対して直接固定してもよい。さらに、筋部材5として、トラス筋5tを用いた場合を示したが、各種形態の筋部材5を利用することができる。他方、壁面部2は、支持筋構造8により支持する場合を例示したが、他の支持構造により支持する場合を排除するものではない。特に、支持筋構造8における副補助筋8c…は、積層した土嚢8…に挟み込むなどにより固定してもよい。
For example, the panel member P does not exclude the case where the
本発明に係る壁面の施工方法は、擁壁等の各種コンクリート構造物における壁面を施工する際に利用することができる。 The wall surface construction method according to the present invention can be used when constructing wall surfaces in various concrete structures such as retaining walls.
2:壁面部,3:コンクリート,4:繊維強化セメント板,4f:繊維強化セメント板の表面,4r:繊維強化セメント板の裏面,4a:繊維強化セメント板メンバ,4b:繊維強化セメント板メンバ,4h…:挿通孔,5…:筋部材,5t:トラス筋,6s…:ボルト,6n…:ナット,7…:押え部材,8:支持筋構造,8…f:支持筋(主支持筋),8r…:支持筋(副支持筋),8s…:支持筋(主補助筋),8c…:支持筋(副補助筋),P…:パネル部材,Fv:縦方向,Fh:横方向,G:地面,C:被施工面,S:壁面部と被施工面間の隙間,M:コンクリート構造物,Mp:擁壁,Mw:壁面,Lo…:所定幅 2: wall surface part, 3: concrete, 4: fiber reinforced cement board, 4f: surface of fiber reinforced cement board, 4r: back surface of fiber reinforced cement board, 4a: fiber reinforced cement board member, 4b: fiber reinforced cement board member, 4h ...: insertion hole, 5 ...: muscle member, 5t: truss bar, 6s ...: bolt, 6n ...: nut, 7 ...: presser member, 8: support bar structure, 8 ... f: support bar (main support bar) , 8r ...: support muscle (sub-support muscle), 8s ...: support muscle (main auxiliary muscle), 8c ...: support muscle (sub-assistant muscle), P ...: panel member, Fv: longitudinal direction, Fh: lateral direction, G: Ground, C: Work surface, S: Gap between wall surface and work surface, M: Concrete structure, Mp: Retaining wall, Mw: Wall surface, Lo ...: Predetermined width
Claims (7)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016078544A JP6388266B2 (en) | 2016-04-11 | 2016-04-11 | Wall construction method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016078544A JP6388266B2 (en) | 2016-04-11 | 2016-04-11 | Wall construction method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017190557A JP2017190557A (en) | 2017-10-19 |
JP6388266B2 true JP6388266B2 (en) | 2018-09-12 |
Family
ID=60085884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016078544A Active JP6388266B2 (en) | 2016-04-11 | 2016-04-11 | Wall construction method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6388266B2 (en) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49127009U (en) * | 1973-02-23 | 1974-10-31 | ||
US4884921A (en) * | 1988-09-15 | 1989-12-05 | Fomico International, Inc. | Retaining wall module having face panel and T-stem with means for receiving transverse stabilizing web |
JPH0411143A (en) * | 1990-04-27 | 1992-01-16 | Inax Corp | Mold frame process by means of ceramic coating panel |
JPH0893101A (en) * | 1994-09-27 | 1996-04-09 | Nippon Electric Glass Co Ltd | Light weight placing form panel |
JPH08291528A (en) * | 1995-04-21 | 1996-11-05 | Touyoko Giken Kk | Retaining wall construction method |
JP3563934B2 (en) * | 1997-09-05 | 2004-09-08 | タカムラ総業株式会社 | Formwork assembling method of self-supporting remaining formwork for concrete retaining wall |
JP4827774B2 (en) * | 2007-03-13 | 2011-11-30 | 鹿島建設株式会社 | Tunnel reinforcement method using fiber reinforced cement board |
JP5954835B2 (en) * | 2013-08-06 | 2016-07-20 | 松六コンクリート工業株式会社 | Retaining wall structure and retaining wall construction method |
JP2015117515A (en) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 中日本高速道路株式会社 | Inner tunnel watchman passage structure, and construction method for the same |
-
2016
- 2016-04-11 JP JP2016078544A patent/JP6388266B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017190557A (en) | 2017-10-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4957894B2 (en) | Reinforcement method for power transmission towers | |
KR101641335B1 (en) | Wood gang form and method for constructing concrete building using this same | |
JP5007108B2 (en) | How to make a steel structure | |
CN104060761A (en) | U-shaped steel-concrete composite section beam and construction method of section beam | |
JP2010242390A (en) | Joining method and structure of column-beam joint part having steel brace | |
KR101750177B1 (en) | Punching shear stiffening member of cutting bridge type and method for constructing footing using of the same | |
JP6860167B2 (en) | How to build Box Culvert and Box Culvert | |
CN101311479A (en) | Rigid beam reinforced structure for bottom plate of steel column foot | |
JP3219644U (en) | Foundation structure and building | |
CN102425099A (en) | Large cantilever wave-purlin combined PC bridge and manufacture method thereof | |
KR20120029607A (en) | The bolt cap coupling structure of pretentioned spun high strength concrete piles and pipe pile using the same | |
JP6388266B2 (en) | Wall construction method | |
CN109854868A (en) | The assembled steel reinforced concrete foundation of construction hoisting machinery | |
JP2007519844A (en) | Foundation reinforcement | |
JP6151337B2 (en) | Construction method for block pile foundation and block pile foundation | |
CN204645318U (en) | A kind of overlaid plate type shear wall | |
KR100769154B1 (en) | Precast concrete pillar for prevention buckling in panel-zone and its manufacture method | |
JP2015504989A (en) | External construction module during construction and its usage | |
JP5954835B2 (en) | Retaining wall structure and retaining wall construction method | |
JP6871728B2 (en) | Prefabricated structure | |
CN201581551U (en) | Self-adjustable deformable secondary late-poured ring beam | |
JP3810007B2 (en) | Steel structure of construction and construction method | |
KR100626326B1 (en) | concrete structure | |
JP6261860B2 (en) | Reinforcing bar anchoring structure | |
KR20170060769A (en) | Multi-layer construction structure of the structure using double-wall PC and construction method thereof |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180725 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180806 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6388266 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |