JP6387302B2 - アプタマーを同定する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アプタマーを同定する方法、アプタマーのアレイ及びアプタマーを同定するデバイスに関する。
アプタマーは、所望の標的構造(標的とも称される)に対する結合特性についてオリゴヌクレオチドライブラリーから選択された合成オリゴヌクレオチドである。DNAアプタマーの開発はこれまで、標的に対して最良の結合特性を有する分子をおよそ1015個の異なる分子の複雑なライブラリーから選択するin vitro選択手順に従って行われてきた。この方法はSELEX(指数関数的増加によるリガンドの系統的展開;Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment)として知られており、該方法の原理は1990年に記載されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。SELEXプロセスはアプタマー選択の多くの変法で用いられている(非特許文献4)。
DNAアプタマーを作製するSELEXプロセスは反復プロセスである。SELEXプロセスは、およそ1015個の異なる配列の化学的に合成されたDNAライブラリーから始められる。ライブラリーの個々のDNA分子は、例えば3’末端及び5’末端に長さ18ヌクレオチド〜21ヌクレオチドのライブラリーの各要素内の同じ特異的プライマー配列が隣接した、20ヌクレオチド長〜80ヌクレオチド長の配列領域を有する無作為化配列を有する。(選択)ラウンドとも称されるプロセスサイクルは、
標的に結合する工程と、
非結合DNAを除去する工程と、
結合DNAを標的から溶出する工程と、
PCRを用いて先に結合したDNAを増幅する工程と、
関連ssDNAをPCR産物から抽出する工程と、
からなる。
先のラウンドの結果は、いずれの場合にも次のラウンドの出発物質となる。およそ6回〜20回のラウンドの後、標的に対して高い親和性及び特異性を有する配列パターンを増加させるものとする。この展開プロセスの原動力は標的の特性、例えばその濃度、溶液の緩衝条件、温度、インキュベーション時間、非結合DNAの分離効率、陰性選択工程の導入等によって決まる選択条件である。アプタマーの親和性及び特異性は、選択ラウンドの過程で適合させることができる条件のストリンジェンシーによって異なる。アプタマーの機能性、すなわち標的に結合する能力は、その一次配列、好ましくは100ヌクレオチド未満の核酸分子の長さ及び周囲条件によって異なる三次元構造によって確立される。アプタマーはステム、内部ループ、テトラループ、三連構造(triplicates)、シュードノット、ヘアピン構造、キッシング複合体又はG四重鎖(G-quadruplex)構造等の典型的な構造パターンを形成する。アプタマーは標的の存在下で適応立体配座変化を開始し、その三次元フォールディングにより標的に特異的な結合部位が形成される(誘導適合)。アプタマーと標的との結合は構造適合性、アプタマーの核酸ベースでの芳香環のスタッキング、荷電基と水素架橋結合との静電相互作用等の様々な分子間相互作用に基づく。
アプタマーは、広範な標的:無機小分子、ペプチド、タンパク質、炭水化物、抗生物質に対して開発されている。細胞及び生物全体、並びに標的混合物等の複雑な標的がアプタマー選択に使用されている。毒性の非免疫原性標的、例えば抗体産生に利用可能でない標的を使用してもよい。その選択及び配列分析の後、再現性が保証され、量が原則として制限されない化学的合成を用いてアプタマーを作製する。アプタマーの修飾は、例えばセンサー表面若しくはチップ表面への固定化、定量化又は安定性の改善のために簡単に行われる。アプタマーの結合は可逆的であり、変性したアプタマーは再生することができる。どちらもアプタマーの分析的使用にとって大きな利点である。アプタマーは結合挙動に関して抗体と非常に類似している。その特性の多くがアプタマーを重要な又は更には優れた抗体の代替物としている。これは主として可逆的な変性、はるかに良好な貯蔵安定性及びより高い化学的安定性によるものである。
SELEXプロセスに加えて、他の2つのプロセスがアプタマー選択について知られている。Aptares社によるMonolexプロセスもオリゴヌクレオチドライブラリーから開始される。オリゴヌクレオチドライブラリーの親和性吸着の後、オリゴヌクレオチドの親和性選別を吸着床上で行い、親和性の異なるオリゴヌクレオチドを異なるプールへと分離する。これらのプールを各々増幅して、各々が或る特定の親和性を有するポリクローナルアプタマーのプールを得る。個々の(モノクローナル)アプタマーを得るために、ポリクローナルアプタマーのそれぞれのプールをクローニングし、シークエンシングする(http://www.aptares.net/html/technologie.html)。
Spiegelmerを作製する一プロセスが、NOXXON社によって医薬品としてのRNAアプタマーの開発に用いられている。このプロセスを用いることで、L−リボースをD−リボースの代わりに糖成分として含有するRNAリガンド、いわゆるSpiegelmerが開発された。核酸の糖−リン酸骨格へのL−リボースの組込みにより、L−RNAの三次元構造が対応するD−RNAの構造の鏡像のように振る舞う。L−RNA分子はヌクレアーゼによる酵素的切断から保護されるため、対応するD−RNAよりもはるかに安定している。実際の標的構造の鏡像異性体に対するリガンドを、初めにin vitro展開を使用して選択する。これらのリガンドを見出し、クローニングし、シークエンシングし、特性化した後、対応するL−リボ核酸であるSpiegelmerを化学的に合成する。次いで、その実際の標的分子、更にはその鏡像異性体に対するリガンドの結合特性を試験することにより、Spiegelmerの親和性及び特異性に関する結論を導き出すことができる。
上述のように、標的に対して高い親和性及び特異性を有する配列パターンを、およそ6回〜20回のラウンドによってSELEXプロセスにおいて増加させるものとする。次に、結合オリゴヌクレオチドを単離のために増加させたオリゴヌクレオチドプールからクローニングし、例えば大腸菌(E. coli)に形質転換する。その後、プラスミドDNA(pDNA)及び組み込まれた挿入断片(PCR産物)の正確さに関する陽性形質転換体の検証、並びにpDNAの調製等の付加的な工程を行う。
この処理の欠点としては、SELEXプロセスによる多大な労力に加えて、最大で20回のSELEXラウンドを通して行うのに比較的時間がかかるということが挙げられる。最大20回のSELEXラウンドの1回で選択条件が有利に選択されない場合、良好な結合物が失われ得る。先のプロセスにおけるクローニングの後、更にマーキングすべきアプタマーの選択を無作為に行うが、個々の良好な結合物が無作為に選択されず、更にマーキングされず、したがってアプタマーとして検出されないために同様に失われる可能性がある。
Ellington, A. D., Szostak, J. W., Nature346 (1990), 818-822 Tuerk, C., Gold,L., Science 249 (1990), 505-510 Robertson, D. L., Joyce, G. F., Nature 344 (1990), 467-468 Stoltenburg, R., Reinemann, C., Strehlitz, B., Biomol. Eng. 24(2007), 381-403
本発明の一目的は、これらの欠点を有しない方法を提供することであった。
この目的は、
オリゴヌクレオチドの混合物をアプタマー標的構造物(以下、アプタマー標的構造という)と接触させるとともに、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を標的構造に結合させることと、
アプタマー標的構造に結合したオリゴヌクレオチドを、アプタマー標的構造及びアプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離することと、
アプタマー標的構造に結合した個々のオリゴヌクレオチドを空間的に分離して増幅するとともに、各々が主に同一の配列を有するオリゴヌクレオチド型を含有する幾つかの空間的に分離されたアンプリコンを生成することと、
空間的に分離されたアンプリコンの複数に対して、好ましくは空間的に分離されたアンプリコンの全てに対して特異的な識別を、マーキングされた各々のアンプリコンがその特異的なマーカーに基づいて明確に識別可能であるように行うことと、
複数のマーキングされたアンプリコン、好ましくは全てのマーキングされたアンプリコンのオリゴヌクレオチドをシークエンシングするとともに、アンプリコン、好ましくはシークエンシングによって調査された各アンプリコンに特異的なマーカーを、アンプリコンのオリゴヌクレオチド型の配列に割り当てることと、
アプタマー標的構造に対するオリゴヌクレオチド型の結合特性を分析するとともに、分析された結合特性を、アンプリコンの特異的なマーカー及びオリゴヌクレオチド型の配列に割り当てることと、
を含む、アプタマーを同定及び/又は作製する方法によって達成される。
このアプタマーの同定/作製プロセスはSELEXプロセスよりもはるかに迅速に行われる。プロセスの複数回のラウンドを行う必要はなくなっており、簡単な選択を行うのに十分である。
これにより、結合オリゴヌクレオチドを、増加させたプールから単離するクローニングのSELEXプロセスによる多大な労力が排除される。クローニングの後、更に特性化すべきアプタマーを従来のプロセスでは無作為に選択するため、個々の良好な結合物が無作為に選択されず、更に特性化されず、したがってアプタマーとして検出されないために「失われる」可能性がある。しかしながら、本明細書に記載の新たなプロセスでは、結合オリゴヌクレオチドが全て高度に並行した手順で単離され、シークエンシングされ、分析される。アプタマーは、測定される親和性に基づきプロセスの終了時に最も高い親和性を有する結合物として選択される。この新規の方法ではしたがって、その設計に基づき収率の増大が達成され、それにより得られるアプタマーのより良好な評価が可能となる。
このプロセスを用いると、アプタマーをより短時間のうちに同定すると同時に、その配列及び標的に対する結合定数をプロセスにおいて決定することが可能である。このプロセスはSELEXプロセスの全ての利点をもたらすが、この場合、最初の選択工程(結合、非結合物の除去、標的からの結合物の溶出)後にプロセスを終了させ、結合アプタマーを同定することが可能性であり、既知のSELEXプロセスの工程に従って行うことができる。シークエンシングの準備の間であっても評価を行う付加的な結合及び選択工程の任意の使用のために、SELEXプロセスよりもはるかに高い特異性が達成される可能性もある。
本発明及び/又は下記の特別な実施の形態を用いて達成することができる付加的な利点としては以下のものが挙げられる:
非常に多数の潜在的アプタマーの並行したシークエンシング及び結合特性の分析の可能性。下記の変形例を用いたシークエンシングは、最大で10個のオリゴヌクレオチドの並行した配列分析を可能にする。このため、最大で10個のオリゴヌクレオチドを一度に選択し、分析し、検証し、標的とのインキュベーションにおける親和性を比較することによってアプタマー群を最後に見出すことができる。
本明細書で用いられるような空間的に分離された増幅では、各々のオリゴヌクレオチドが個別に増幅される。先の増幅では、オリゴヌクレオチドが増幅において互いに対しても競合し、増幅効率の劣ったオリゴヌクレオチドが、その結合品質にかかわらず失われ得る。
概して、本明細書に挙げるプロセス工程は必ずしも上記の順序で行う必要はない。順序は合理的かつ技術的に実行可能である場合に変更され得る。特に、オリゴヌクレオチドの混合物を所定のアプタマー標的構造と接触させる工程a)、及びオリゴヌクレオチドの少なくとも一部を標的構造に結合するとともに、アプタマー標的構造に結合するオリゴヌクレオチドを分離する工程b)の後に行う工程の順序を変更することが可能である。例えば以下の論考及び例示的な実施の形態から明らかなように、空間的に分離された増幅、特異的なマーカーの発生、シークエンシング、及びアプタマー標的構造の結合特性の分析を異なる時系列で行ってもよく、又はこれらの工程の幾つかを同時に行ってもよい。
ここで、上に列挙した工程を詳細に説明する。
「アプタマー」という用語は、標的構造又は標的分子(標的としても知られる)、例えばタンパク質、低分子量化合物、例えば有機物質、アミノ酸及び抗生物質、核酸、ウイルス粒子又は(微)生物、並びに導入部で言及したような付加的な標的に特異的に結合する短い一本鎖核酸オリゴマーを指す。アプタマー−標的結合は導入部で言及したように生じる。
本プロセスに使用される出発物質はオリゴヌクレオチドの混合物である。「混合物」という用語は、配列の異なる多数のオリゴヌクレオチドを指す。
オリゴヌクレオチドは1つ又は複数の可変領域、好ましくは内部可変領域を有するのが好ましい。さらに、プライマー領域も、好ましくはオリゴヌクレオチドの5’末端及び3’末端に存在し得る。1つ又は複数存在し得る内部可変領域は無作為化配列領域、例えば特に結合性ランダム配列であるか又はそれを有する領域である。内部可変領域の長さは例えば10ヌクレオチド〜80ヌクレオチド、好ましくは20ヌクレオチド〜80ヌクレオチド、より好ましくは40ヌクレオチド〜80ヌクレオチドであるが、これらの長さは例示として与えられるにすぎず、何ら限定するものではない。一定の配列を有する領域が2つの可変領域間に位置し得る。その非限定的な例は捕捉配列であり、下記により詳細に説明する。
プライマー領域は増幅、好ましくはPCR増幅のプライマー結合部位として働く。代替的又は付加的には、下に更に記載されるように、プライマーはオリゴヌクレオチドを固相、例えばプレート、ビーズ、チップ又は他の基質に結合する働きをし得る。さらに、蛍光分子、ビオチン標識、酵素等の付加的な修飾をプロセスの前、その間又はその後にプライマーを介して導入してもよい。
出発物質、すなわち出発オリゴヌクレオチドの混合物は、ライブラリー、出発ライブラリー、オリゴヌクレオチドライブラリー又は結合性ランダムライブラリーとも称される。上記の構造を有するオリゴヌクレオチドは商業供給者に発注することができる。ライブラリーの変動は例えばおよそ1015個の異なる分子である。
オリゴヌクレオチドは、一本鎖DNA(ssDNA)、RNA、修飾ssDNA若しくは修飾RNA又は合成核酸様分子(例えばPNA)であり得る。プロセスにおいては、オリゴヌクレオチドに相補的な鎖が個々のプロセス工程、特に増幅工程で存在する。増幅の終了後に、オリゴヌクレオチド及びその相補鎖がアンプリコンに存在し、これを使用して標的結合の更なる調査に所望されるssDNAを得ることができる。標的結合の調査については、オリゴヌクレオチド一本鎖、特にssDNAを調査する。
本方法は、特に天然核酸及び人工核酸、特にSpiegelmer、合成DNA様分子(PNA)等での使用にも好適である。Spiegelmerの原理は上で説明した。
オリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造と接触させることで、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を標的構造に結合し、アプタマー標的構造に結合するオリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造及びアプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離することを、特に従来技術で既知のSELEXプロセスから既に知られているような任意の様々な方法で達成することができる。幾つかの変形例を下記に例として提示するが、これはプロセスを何ら限定するものではない。
例えば、標的を固相に結合し、溶解オリゴヌクレオチドと接触させることができ、潜在的アプタマーであるオリゴヌクレオチドの一部が標的に結合する。固相は、標的に結合していないオリゴヌクレオチドを液相から容易に分離させない特性を有し得る。例えば、固相は磁気的、例えば磁性粒子(磁性ビーズ)の形態であり得る。SELEXプロセスから既に知られているように、標的結合オリゴヌクレオチドを溶出工程において固相及び標的から溶出することができる。
別の変形例では、いわゆる捕捉配列を、好ましくは磁性粒子の形態の固相に結合する。出発ライブラリーからの一本鎖オリゴヌクレオチドの固相への結合は、捕捉配列によって達成される。捕捉配列は、出発ライブラリーの一本鎖オリゴヌクレオチド内の領域に相補的である。捕捉配列によって、捕捉配列とオリゴヌクレオチドとの間の可逆的結合が生じる。次いで、標的を溶液中に遊離形態で存在させ、潜在的アプタマーであるオリゴヌクレオチドへの結合に利用可能とする。標的特異的オリゴヌクレオチドは捕捉配列の規定の二次元構造又は三次元構造を形成することによって連結し、標的とともに溶液中に見ることができる。次いで、非標的特異的オリゴヌクレオチドが結合したままの固相を、これらのオリゴヌクレオチドとともに分離することができる。
付加的な変形例としては、SELEXプロセスの様々な改良に用いられる結合方法、例えば全細胞とオリゴヌクレオチドライブラリーとを結合し、続いて遠心分離を用いて非結合物を分離し、熱を用いて結合物を溶出させることが挙げられる。SELEXプロセスの概要は、Stoltenburg, R., Reinemann, C., Strehlitz, B.(2007), SELEX – a(r)evolutionary method to generate high affinity nucleic acid ligands, Biomolecular Engineering 24, 381-403に示される。
標的が固相に結合する場合、固相に対する陰性選択、すなわち上記のプロセス工程前に標的が結合していない固相に対する選択が生じ得る。
他の非特異的分子を用いた選択を上記のプロセス工程前に行ってもよい。同様に、関連するが不要な標的分子を用いて対抗選択を行い、選択前に対応する結合物をオリゴヌクレオチドライブラリーから枯渇させることができる。
空間的に分離された増幅
「個々のオリゴヌクレオチドの空間的に分離された増幅」という用語は以下の意味を有する:単一オリゴヌクレオチドが或る特定の配列を有するオリゴヌクレオチドである。全てのオリゴヌクレオチドを、個々のオリゴヌクレオチドが各々互いに空間的に分離されて増幅され、得られるアンプリコンも他の全てのアンプリコンから空間的に分離されたままであるように増幅する。したがって、個々のアンプリコンの混合は起こらない。
ここでのアンプリコンは、或る特定の配列を有する単一オリゴヌクレオチドの増幅によって得られる複数のオリゴヌクレオチドを含む。各々のアンプリコンは主に大半が増幅因子及び条件に応じて、又は排他的に若しくはほぼ排他的に出発分子(マトリックス)として使用される単一オリゴヌクレオチドと適合する配列を有するオリゴヌクレオチド型を含有する。このため、「型」という用語はオリゴヌクレオチドの配列を指す。型は或る特定の配列によってマーキングされる。増幅工程の後、アンプリコンはオリゴヌクレオチドに相補的な鎖を含有する。温度、pH、塩含量等の外部条件に応じて二本鎖も存在する。同一の配列を有する或る特定のオリゴヌクレオチド型に加えて、増幅の複製エラー又は人工モノマーの付加及び組込みによって形成される異なる配列を有するオリゴヌクレオチド及び対応する相補鎖が存在し得る。しかしながら、本明細書における「アンプリコン」という用語は、例えばシークエンシング目的で又はオリゴヌクレオチドの標的結合の調査のためにオリゴヌクレオチドの相補鎖が除去された産物についても使用される。この意味で、「アンプリコン」という用語は、主に、排他的に又はほぼ排他的に同一の配列を有するオリゴヌクレオチド型を含むか又はそれからなる複数の一本鎖オリゴヌクレオチドを指す場合もある。
任意の既知の増幅プロセスを空間的に分離された増幅に用いることができるが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が好ましい。
空間的に分離された増幅は特に、完全に遮断されていても又は遮断されていなくてもよい空間的に制限された領域で行われる。かかる制限された領域は、特に相境界、例えば固体状態構造及び流体又は流体−流体相境界又は流体−気相によって生じ得る。例としては、例えば空間的に制限されたキャビティ、或る特定の方向への拡散を促進し、他の方向への拡散を妨げる空間画定、例えば或る特定の方向への拡散を促進及び/又は制限するカラム若しくは溝の配置、多孔構造又は分子構造、例えばヒドロゲル、エーロゲル又はポリマー表面が挙げられる。秩序的又は無秩序なナノ構造又は分子構造、例えばポリマー分岐、デンドリマー、粒子アレイ、フィルター膜及び脂質膜(球形又は平面)も空間的に制限された領域を実現するのに可能である。同様に、対応する空間的に分離された領域は、拡散を或る特定の領域に制限するか又は表面に結合したDNAを維持する力及び場又は相境界と場/力との組合せ、例えば電場によって生じ得る。
好ましい実施の形態では、空間的に分離された増幅はエマルション中での増幅、デジタル増幅、キャビティ内での増幅又は固相上での増幅、特にエマルションPCR、デジタルPCR又は固相上でのPCRである。
無作為に分配されたアンプリコンが固相表面、例えば平面の表面上に得られる固相上での増幅プロセス(固相増幅)は従来技術から既知である。オリゴヌクレオチドが相補的な配列に結合し、それが好適な結合配列を用いて塩基対合により固相表面に結合する。相補的な配列は特にPCRのプライマー配列である。オリゴヌクレオチドの増幅用のフォワードプライマー及びリバースプライマーを固相表面に共有結合するのが好ましい。PCRに必要とされる増幅因子を添加する。プライマーと鋳型との比率及びPCRの期間により、固相表面上の得られるアンプリコンの密度が決まる。かかるプロセスにより、空間的に分離されたアンプリコンが結果として固相表面上に得られる。ガラスプレートが固相として使用されることが多い。固相増幅は、例えばL. Metzker et al., Nature Reviews,Genetics, Vol. 11, 2010, 31-46及びそれに引用される固相増幅に関する文献、例えばM.Fedurco et al., Nucleic Acids Res. 34, e22 (2006)に記載されている。
固相増幅の既知の変形例は、例えばSOLEXAシークエンサーでIlluminaにより利用可能ないわゆる「ブリッジ増幅」である。増幅対象のオリゴヌクレオチドに好適なフォワードプライマー及びリバースプライマーを固相表面に共有結合する。表面に結合した後、オリゴヌクレオチドの増幅を行う。新たに生成した相補鎖は表面に共有結合し、その非結合末端上に別の結合部位を有する。次いで、これが表面上の適合プライマーに更に結合し、別の増幅を開始することができ、これにより一方の末端に結合し、他方の遊離末端にオリジナルの結合配列を有する新たなオリゴヌクレオチド鎖が生成する。一方の末端に固定されて結合し、他方の末端で表面に一時的に結合する指数関数的に増加した新たな鎖が生成する。増幅において、鎖が一方の末端に強固に(共有)結合し、他方の末端に緩く(非共有)結合することにより、ブリッジとしても知られる分子「アーク(arc)」が生成する。この点で、米国特許第6,300,070号は概してブリッジ増幅を記載し、Abrams et al., Diagnostic and Gene Detection Ch. (1997), 171-189はシークエンシングへのブリッジ増幅の使用を記載している。このプロセスは増幅反応後に相補鎖を除去し、シークエンシングを行った後、シークエンシング後の標的への結合の測定を行うことによって拡大することができる。
或る特定のプライマー配列が結合する市販の系を固相上での増幅に使用する場合、これらのプライマー配列に適合し、及び/又はこれらのプライマーに適合する結合部位を有するオリゴヌクレオチドを本発明によるプロセスに使用するのが好ましい。これが当てはまらない場合、固相上のプライマーに適合するいわゆるアダプターを用いたライゲーション工程を行う。任意に、オリゴヌクレオチドをそれに応じて末端位置での増幅により伸長してもよいが、これが結合特性に影響を与える場合もある。したがって、オリゴヌクレオチドのフランキング配列が市販のシークエンシングプロセスのプライマー配列に適合しているのが好ましい。
エマルション中での増幅は、好ましくは油中水型エマルションをベースとして使用するエマルションPCRであるのが好ましい。水相の液滴はマイクロリアクターとして働く。これらの油中水型エマルションの濃度は、理想的な場合では、正確に1つのオリゴヌクレオチドが水相の各々の液滴に封入されるように選択する。加えて、プライマー及びポリメラーゼ等のPCRに必要とされる増幅因子が水相中に含まれる。PCRを行った後、水相の液滴が油相中に存在し、それらが互いに分離するために空間的に分離されたアンプリコンが得られる。水相の各々の液滴は1つのオリゴヌクレオチド型及び相補鎖を含有するのが好ましい。かかるエマルションPCRの変形例は、例えばM. Nakano et al., Journal of Biotechnology 102 (2003), 117-124及びWilliams et al.,Nature Methods, Vol. 3, No. 7 (2006), 545-550によって記載されている。
本発明の一実施の形態では、オリゴヌクレオチドが空間的に分離された増幅の前、その間又はその後に固相粒子に結合し、1つのオリゴヌクレオチド型が各々に結合した1つのアンプリコンのみを有する固相粒子が得られる。増幅されたオリゴヌクレオチド若しくは相補鎖又はその両方が粒子に任意に共有結合することができる。
この実施の形態は、例えば固相粒子を油中水型等の二相系に加えて使用することができるエマルションPCRの変形例と組み合わせてもよい。このエマルションPCRの変形例では、オリゴヌクレオチドが相補的な配列に結合し、これが好適な結合配列を介して固相粒子の表面に結合する。オリゴヌクレオチドはPCR増幅因子及び固相粒子(ビーズとしても知られる)とともに水相中に混合し、その後油に乳化することにより、油中の水及び粒子のエマルションが形成される。この油中水型エマルションについては、理想的な場合では、正確に1つのDNA鎖及び正確に1つの粒子が各々の水滴に封入されるように濃度を選択する。プライマー又はプライマー対(フォワード及びリバース)が粒子の表面に共有結合する。1つのプライマー(フォワード又はリバース)のみが結合する場合、他のプライマーは水相中に溶解している。プライマー対が存在する場合、増幅は上記のブリッジ増幅によって進行する。ビーズ上でのブリッジ増幅の場合、プライマー及びプライマーによって共有結合する鎖(オリゴヌクレオチド、相補鎖)の一方が反応後に再度任意に放出される。結果として、いずれの場合にも粒子全体が増幅によってオリジナルのオリゴヌクレオチドのコピーでカバーされ得る。増幅後、オリゴヌクレオチド若しくは相補鎖又はその両方が任意に表面に共有結合し得る。非共有結合したオリゴヌクレオチド又は非共有結合した相補鎖は、好適な周囲条件(塩含量、温度等)によって液相へと移行し、共有結合したオリゴヌクレオチド又は共有結合した相補鎖は一本鎖として粒子上に留まる。好ましい実施の形態では、複数のオリゴヌクレオチドが増幅及び相補鎖の除去後に粒子に共有結合する。この特別なPCRでは、正確に1つのオリゴヌクレオチドを増幅することが可能であり、それが小ポリマービーズ上へ何度も「コピーされる」。このため、エマルションPCRの終了時に、各々が別のオリゴヌクレオチドの無数の同一のコピーを担持する無数のビーズが存在する。固相粒子(ビーズ)を含むエマルション重合及び増幅は、L. Metzker et al., Nature Reviews,Genetics, Vol. 11, 2010, 31-46及びそれに引用される文献、例えばD. Dressman et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2003), 100,8817-8822、並びにF. Diehl et al., Nature Methods (2006),Vol. 3, No. 7, 551-559によって記載されている。
エマルション中での増幅用の市販の系を或る特定のプライマー配列が結合する粒子とともに使用する場合、これらのプライマー配列に適合し、及び/又はこれらのプライマーに適合する結合部位を有するオリゴヌクレオチドを本発明による方法に使用するのが好ましい。これが当てはまらない場合、市販の系のプライマーに適合するいわゆるアダプターを用いたライゲーション工程を行うか、又はヌクレオチドをPCR中のプライマーの好適な選択によって直接適合させてもよい。この場合、これらのプライマーは市販の系及びオリゴヌクレオチドライブラリーに相補的な又は同一の配列を含有する。
デジタルPCR(dPCR)においては、オリゴヌクレオチドを多数の空間的に分離された増幅領域上で分配し、PCRを各々の領域で別個に行う。理想的な場合では、領域は単一のオリゴヌクレオチドのみを含有するか(1に対応する)、又はオリゴヌクレオチドを含有しない(0に対応する)。PCRを行った後、領域はしたがって或る特定のオリゴヌクレオチドのアンプリコンを含有するか、又はアンプリコンを含有しない。例えば個々のオリゴヌクレオチドを別個の領域で単離する場合、ピコウェルプレート、マイクロウェルプレート、小型キャビティのキャピラリー若しくはアレイ、又は核酸結合表面を使用することができる。上記のようなエマルション中でのPCRはデジタルPCRとみなされる場合もある。デジタルPCRを行う手順は、例えば米国特許第6,143,496号、H. Nagal et al., Anal. Chem. 73,2001, pp. 1043-1047、F. Shen et al., Lab Chip, 2010, Vol. 10(20), pp. 2666-2672、B. G. Zimmermann et al., Prenat. Diagn., 2008, Vol. 28(12), pp. 1087-1093、Y. Gong et al., Lab Chip, 2010, Vol. 10(18), pp. 2334-2337、S. Lindstrom et al., Lab Chip, 2009, Vol. 9(24), pp. 3465-3471、J. S. Marcus et al., Anal. Chem., 2006, Vol. 78(3), pp. 956-958に記載されている。デジタルPCRを行う方法及び手段は例えばFluidigm社から市販されている。
特異的なマーカーの発生
各々の空間的に分離されたアンプリコンに基づいて明確に識別可能な特異的なマーカーが生じる。同定は原則として考え得る任意の方法で行うことができ、特に光学的に検出することができるアンプリコンの空間的位置又は配列に基づく、特に光学的、分光学的、放射能による又は電子的な方法(例えばバーコード又はRFIDチップを用いる)である。一変形例では、アンプリコンは特異的なマーカー、例えば付加的なDNA配列、質量分析タグ又は同位体標識を備える。アンプリコンが支持体、例えば上記のような固相粒子に結合する場合、マーカー又は標識が支持体又はその位置に存在するのが好ましい。アンプリコンを担持する支持体がマーキング及び/又は標識されていることから、結合したアンプリコンもしたがって同様にマーキングされている。決定的ではないが可能なマーカーとしては、バーコード、カラーコード、サイズ、形状、空間的位置又は配置、質量分析タグ、同位体標識、DNA標識が挙げられる。
別の変形例では、アンプリコンは様々な位置に配置され、その位置が明確なマーカー、例えばナンバリング又は位置座標を担持する。一実施の形態では、この方法は、アンプリコンを1つ又は複数の第1の支持体内又は支持体上の局所的に分離された領域に配置し、特異的な位置マーカーが特異的なマーカーとして各々のアンプリコンに割り当てられたアンプリコンのアレイを得ることを含む。この実施の形態では、オリゴヌクレオチドのシークエンシングはアレイの複数のアンプリコンにおいて行われる。アンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチド型の配列を、アレイ内のアンプリコンの特異的な位置マーカーに割り当てる。アプタマー標的構造の結合特性の分析において、アンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチド型の配列及びアンプリコンの特異的な位置マーカーを、陽性結合事象又は陰性結合事象に割り当てる。支持体の例としては、プレート、チップ、ピコウェルプレート、ゲル、マイクロアレイ、いわゆるポロニー(polonies)(文献:http://en.wikipedia.org/wiki/Polony)、ブリッジ増幅、油中の水滴の空間的配置、例えばチューブ(真珠の数珠のように液滴が並ぶ)、又はマイクロ流体チップ若しくは表面(構造を有する及び有しない)のマイクロ/ピコキャビティ群のピコウェルプレートが挙げられる。
支持体内又は支持体上の様々な位置のアンプリコンの配置を増幅方法と組み合わせることができる。固相上での増幅では、固相は既に支持体であってもよく、アンプリコンは支持体上の様々な位置に規則的又は不規則なパターンで配置される。デジタルPCRの場合、アンプリコンはそれぞれのキャビティノ内壁又はキャビティ内に存在する核酸結合表面に既に結合していてもよく、空間的標識としてのキャビティの配置によって配列への割当てが可能となる。
エマルションPCRの場合、アンプリコンは例えば水相の液滴中に溶解形態で存在するか、又は上記のように水滴中に存在する固相粒子に結合し得る。アンプリコンが溶解した液滴は平坦な支持体上に分配され、固定化され得る。液滴は、例えば所与の空間的配置で支持体上に配置されるように、それぞれの位置で親水性コーティングによって支持体の表面に付加することができる。例えば、支持体は親水性スポットの規則的なパターンを有し得る。液滴は支持体上の油相によって互いに分離し得る。
液滴は支持体のキャビティ、特にマイクロウェルプレート、ナノウェルプレート若しくはピコウェルプレート又はシークエンサーチップにも導入することができる。増幅したDNAがチップ上に結合したエマルション系は、Q. Ge et al., Molecules 2008, 13, 3057-3068に記載されている。
特に有利な実施の形態では、アンプリコンは例えば上記のエマルションPCRにより固相粒子の表面上に存在し、アンプリコンを有する固相粒子(ビーズ)は1つ又は複数の固体支持体内又は支持体上の局所的に分離された領域に配置され、アンプリコンのアレイが得られる。ビーズはゲル、プレート又は他の一部の平坦な支持体の中又は上に配置され、好ましくは例えば化学的架橋によって化学的官能基を有する表面上に固定化される。特に好ましい実施の形態では、ビーズは例えば遠心分離によってマイクロウェルプレート若しくはピコウェルプレート又はシークエンサーチップのキャビティ内に配置される。ビーズ及びキャビティの寸法は、正確に1つのビーズがキャビティに収まるように調整されるのが好ましい。
シークエンシング
上述のように、各々のアンプリコンは主に若しくは大半が増幅因子及び増幅条件に応じて、又はほぼ排他的に出発分子(マトリックス)として使用される単一オリゴヌクレオチドの配列に対応する同一の配列を有する1つのオリゴヌクレオチド型を含有する。いわゆるシークエンシング法が、アンプリコン内のオリゴヌクレオチドの配列の解読に用いられる。シークエンシング機器には、初めにオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド、特にそれにより得られるDNAを捕捉し、それらを複製した後、それらを出力して、ビルディングブロックのブロックを構成する様々な反応工程及び技法が用いられる。選択されたシークエンシング法の反応化学を用いて、続いて個々のキャビティの各々についてそれが含有するオリゴヌクレオチドのDNA配列を算出することが可能である。
本発明による方法では、オリゴヌクレオチドを空間的に分離され、特異的にマーキングされたアンプリコン内でシークエンシングする。アンプリコン内のオリゴヌクレオチド型の配列は、アンプリコンの特異的なマーカーに割り当てられる。
アンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチドに相補的な鎖をシークエンシング前に除去し、これらの相補鎖を除去した産物(本発明の目的上、これもアンプリコンと称される)を得るのが好ましい。
相補鎖は当業者に既知の様々な方法によって除去することができる。上記のようなビーズを用いたエマルションPCR又は固相PCRの場合、ビーズ及び/又は表面は例えば1つのプライマーしか有さず、他のプライマーは溶液中に添加される。このため、アプタマー−標的への陽性結合によって先に得られたオリゴヌクレオチド鎖又は相補鎖は、任意にPCRによって直接表面に固定される。結合系、例えばストレプトアビジン担持ビーズ及びビオチンを有するプライマーによって他の可能性が利用可能である。次いで、変性条件下で洗浄し、不要な相補鎖を単に溶解させることによって一本鎖を生成することができる。オリゴヌクレオチド鎖はビーズ又は表面に共有結合したままであり、失われることはない。好適な方法としては、高濃度塩緩衝液、SSC緩衝液、希釈水酸化ナトリウム溶液での洗浄及び/又は加熱が挙げられる。
本発明によるプロセスでは、アンプリコンが1つ又は複数の固体支持体(「鋳型」とも称される)の中又は上の局所的に分離された領域に配置されるシークエンシング技法が用いられる。この点で、この態様に関する上記の開示を参照されたい。支持体上の各々のアンプリコン配置は別個にシークエンシングされる。
かかるシークエンシング技法は、本明細書中及び関連文献において「次世代のシークエンシング技法」又はNGS(次世代シークエンシング)とも称される。NGSシークエンシング技法は様々なプラットホームに基づき得るが、その一部が例えばRoche社(Roche/454)及びIllumina/Solexa社からSolid及びIon Torrentとして市販されている。NGS技法の概要はL. Metzker et al., Nature Reviews,Genetics, Vol. 11, 2010, 31-46に見ることができる。
RocheによってGS FLX 454系に用いられているようなNGS技術は、とりわけWheeler,D. A. et al., Nature 452 (2008), 872、Shendure, J., Ji,H., Nature Biotechnology 26(2008), 1135-1145、米国特許第7,244,559号、米国特許第7,323,305号、米国特許第7,335,762号、米国特許第7,638,276号に記載されている技法に基づく。Ion Torrentの技術は、同じアンプリコンの増幅及びポジションニング系に基づくが、生化学的反応の選択に電界効果トランジスタを使用するものである(J. M. Rothberg, Methods and apparatus for measuring analytes using large scale FET arrays;公開日:2009年5月21日;公開番号:米国特許出願公開第2009/0127589号)。しかしながら、これら2つの技術のアンプリコンの配置形状は同一の原理に基づくため、各々が長さおよそ500塩基対の最大で10個のDNA配列の高度に並行したシークエンシングが可能となり、より短い配列の長さも可能である。この技法では、或る特定のオリゴヌクレオチドのマーキングされたアンプリコンが表面に結合するビーズがシークエンサーチップに導入される。チップは、各々が正確に1つのビーズが各キャビティに収まるのに十分な大きさの無数の小さなキャビティを含有する。次いで、チップをシークエンシング反応の全ての酵素を含有するより小さなビーズで満たす。しかしながら、これは不可欠ではなく、シークエンシング技法自体の好ましい実施の形態である。その後行われるシークエンシングでは、454 FLX系を用いて光シグナルを生成し、DNA塩基を組み込むIon Torrentの場合には電荷をHイオンによって生成する。シグナルを各々のキャビティ、ひいては各々のビーズについて並行して記録し、その後DNA配列へと変換することができる。このため、単一のNGSチップによって最大で10億又はそれ以上の塩基対を検出することが可能である。シークエンシングの原理及びシークエンシングで行われるプロセスは、M. Ronaghi, Genome Res. (2001), 11, 3-11及びM.Margulies et al., Nature (2005), Vol. 437, 376-380によって説明されている。
ビーズベースのNGS系の代替手段としては、ブリッジ増幅を用いる系も挙げられる(例えばSolexa)。これらのプロセスでは、オリゴヌクレオチドはランダム分布で表面に結合し、10コピーのオリジナルのオリゴヌクレオチドが数回各々の結合部位の周囲に形成されるように増幅される。これらの個々の増幅領域は、通常はオリジナルのオリゴヌクレオチドの周囲に円形パターンで配置される。Illuminaによるシークエンシングの実施の形態では、この空間的配置は種々の蛍光ヌクレオチドを組み込むことによって分析される(米国特許出願公開第12878687号、Nucleic Acid Sequencing System and Method)。しかしながら、この特別な配置の分析も454 FLX系又はIon Torrent系の検出原理を用いて行い、それから配列を導き出すことができる。米国特許第6,300,070号、並びにL. Metzker et al., Nature Reviews,Genetics, Vol. 11, 2010, 32-46及びAbrams et al.,Diagnostic and Gene Detection Ch. (1997), 171-189の論考を参照されたい。加えて、このシークエンサー設計では、DNA配列を種々の蛍光標識オリゴヌクレオチドのライゲーションによって決定することが多い。ここでオリゴヌクレオチドライブラリーを、このシークエンシングに利用することができ、後続のオリゴヌクレオチド/アプタマーの結合測定に利用可能となるように選択してもよい。
結合特性の分析
最後に、マーキングされたアンプリコンのオリゴヌクレオチド型のアプタマー標的構造への結合特性の分析を行う。したがって、アンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチド型の配列を有するオリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造と接触させる。プロセスの一変形例では、空間的に分離されたアンプリコンをアプタマー標的構造と接触させてもよい。必ずしもアンプリコン自体及びそれに含まれるオリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造と接触させる必要はない。「オリゴヌクレオチド型の結合特性の分析」という表現は、或る特定のオリゴヌクレオチド型と同じ配列を有し、したがってその型に帰属するが、マーキングされたアンプリコン中に既に存在しないオリゴヌクレオチドの分析も含む。例えば、下記の特別な実施の形態に記載されているようにオリゴヌクレオチドのコピーを生成し、分析することができる。このため、「オリゴヌクレオチド型の結合特性の分析」という表現は、特にアンプリコン内のオリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造と接触させ、及び/又はオリゴヌクレオチドのコピーをアプタマー標的構造と接触させることも含む。
「分析された結合特性をアンプリコンの特異的なマーカーに割り当てる」という表現は、アンプリコンに対する分析したオリゴヌクレオチド型の関係性を確立し、その型をそのマーカーを用いて見出すことを意味する。そのオリゴヌクレオチド型の配列はシークエンシングから分かり、結果として1つのオリゴヌクレオチド型、その配列及び対応するアンプリコンのマーカーへの結合特性の割当てが行われる。
結合特性は、選択された規定の尺度の測定値に基づいて分類することができる。分類は定性的及び/又は定量的であり得る。例えば、分析したオリゴヌクレオチドを最高のシグナルから最低までランク付けすることができる。定性的分類は例えば非親和性から非常に高い親和性まで様々であり得る。さらに、品質レベルの差別化も1つ又は複数の規定の限界値に基づいて可能である。結合特性は、とりわけ下記のような蛍光測定及びRIfS測定における相対単位の強度として表すことができる。
この方法は、アプタマー又は潜在的アプタマーの特性化、同定、作製及び/又は選択を目的としてオリゴヌクレオチドを分析する方法とも称され得る。
結合特性の分析中又は分析後に、オリゴヌクレオチドをアプタマーとして同定する。同定は、一例として上に記載のように分類に基づいて行うことができる。同定されるオリゴヌクレオチドは、標的構造に対して結合特性を有するもの又は結合事象が確認可能であるものであるのが好ましい。
この方法は、アプタマーとして同定されるオリゴヌクレオチドを分析対象の全てのオリゴヌクレオチドから選択する選択工程を含み得る。
アプタマーとして同定されるオリゴヌクレオチドは、任意に単離するか又は新たに合成することができる。
一変形例では、結合特性の分析は特に、
i)陽性結合事象又は陰性結合事象を、アンプリコン及びアンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチド型の配列の特異的なマーカーに割り当てることと、
ii)陽性結合事象が検出されるオリゴヌクレオチドを、標的構造のアプタマーとして同定することと、
を含み得る。
陽性結合事象は、結合が存在しないベースシグナル及び/又は陰性対照と比較した或る特定の検出可能なシグナルの差異として定義することができる。加えて、シグナルレベルを超えた差別化も可能である。
結合特性の分析の前に、好ましくはアンプリコン中に存在し、オリゴヌクレオチドに相補的な相補鎖を除去するのが好ましい。この工程は、上記のようにシークエンシング前に相補鎖が既に除去されている場合には不要である。
結合特性の分析は、アプタマーに対する従来技術から既知の任意の方法を用いて、特に標的に対するアプタマーの親和性を決定する方法を用いて行うことができる。
アプタマーの標的への結合事象は従来技術、特にリガンド間の親和性測定から既知の様々な従来の方法を用いて検出することができる。アプタマーを標的と接触させると、アプタマーの標的への結合によりアプタマー−標的複合体が生じる。結合及び/又は結合事象は視覚的に、光学的に、光子的に、電子的に、音響的に、光音響的に、重量により、電気化学的に、電気光学的に、分光光度的に、酵素的に又はそうでなければ化学的に、生化学的に若しくは物理的に検出することができる。
複合体は、例えば複合体パートナーと標識物質との直接的又は間接的なカップリング後に、指示薬反応における標識によって可視化することができる。使用されるアプタマー又は標的は標識を備え得る。好ましい標識は視覚的に、光学的に、光子的に、電子的に、音響的に、光音響的に、電気化学的に、電気光学的に、分光光度的に、酵素的に、若しくはそうでなければ物理的に、化学的に若しくは生化学的に検出可能であるか、又は重量によるものである。この方法の一実施の形態では、標識は発光、UV/VIS分光法、又は酵素的に、電気化学的に若しくは放射能により検出される。
発光は光の放出に関する。本発明による方法では、例えばフォトルミネセンス、化学発光及び生物発光を標識の検出に用いる。蛍光のフォトルミネセンスでは、光子の吸収により励起が生じる。フルオロフォアの例としては、アプタマーと共有結合し得る、ビスベンズイミダゾール、フルオレセイン、アクリジンオレンジ、Cy5、Cy3又はヨウ化プロピジウム、テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)、Texas Red(TR)、ローダミン、Alexa Fluor色素(様々な企業による様々な波長の蛍光色素を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。分析は視覚的に、又は対応する測定装置を用いて、例えばマルチラベルカウンター、蛍光顕微鏡で、又はフロースルーサイトメトリーによって、例えば細胞蛍光光度計(cytofluorimeter)で行われる。化学発光は化学反応の結果としての可視光の放出を表す。生物発光は酵素反応、例えばルシフェラーゼ酵素によって触媒される酸化還元反応の結果としての可視光の放出を指す。
他の標識物質は触媒、コロイド金属粒子、例えば金ナノ粒子、コロイド非金属粒子、量子ドット、有機ポリマー、ラテックス粒子、又はシグナル発生物質を含むリポソームである。コロイド粒子は比色分析によって検出することができる。
酵素反応が、検出可能な基質又は産物の消費又は形成を特徴とする酵素を標識として使用することもでき、限定されるものではないが光学的検出又は電気化学的検出を用いてもよい。例えば基質を着色産物へと変換する酵素、好ましくはペルオキシダーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ又はアルカリホスファターゼを標識物質として用いて検出を行うことができる。例えば、無色の基質X−Galがβ−ガラクトシダーゼの活性によって変換されて青色の産物が形成され、その着色を視覚的に検出する。
この検出はアプタマーを標識する放射性同位体、好ましくはH、14C、32P、33P、35S又は125I、とりわけ好ましくは32P、33P又は125Iによっても達成することができる。シンチレーション計数では、放射活性物質で標識したアプタマー−標的複合体によって放出される放射線を間接的に測定する。シンチレーター物質は放射線によって励起する。基底状態への遷移において、励起エネルギーが再度閃光として放出され、これが光電子増倍管によって増幅され、計数される。
アプタマーは例えば標識、例えば酵素複合体を有し得る抗体又はストレプトアビジンが結合するジゴキシゲニン又はビオチンによっても標識することができる。先の抗体と酵素との共有結合(共役)は様々な既知の方法によって達成され得る。抗体結合の検出は放射性同位体、好ましくは125Iを使用するRIA(放射免疫測定法)において放射能によって、又はフルオロフォア、好ましくはフルオレセイン若しくはFITCを使用するFIA(蛍光免疫測定法)において蛍光によって行うこともできる。
とりわけ有利な実施の形態では、いわゆる画像化反射型干渉分光法(imaging reflectometric interferencespectroscopy)(以下、iRIfSと称する)に基づく無標識検出方法を結合事象の検出に用いる。この方法は、表面への分子の付加を薄層での干渉に基づく干渉パターンの変化によって検出することができるということに基づく。この方法は結合動態の測定にも用いることができる。この方法の原理は、C. Hanel et al., Analytical and Bioanalytical Chemistry 372 (2002), 91-100、J. Piehleret al., Analytical Biochemistry 249(1997), 94-102及び米国特許出願公開第2010297671号に記載されている。iRIfS法を用いると、マイクロアレイ上でリアルタイムに標識を用いずに結合反応の選択を行うことが可能である。本発明では、高度に並行した結合事象の分析及び結合定数の決定を行うことができる。iRIfSを用いると、相互作用が標的分子と個々の各アンプリコンとの間で起こるか否か、また起こる場合は、その強さ及びその動態パラメーターをリアルタイムで確認することが可能である。アレイ上の全てのアプタマーの結合動態及び親和性定数を並行して決定することができる。さらに、標的親和性の並行調査を様々な条件(温度、pH、塩含量等)下で行うことができ、特異性の調査を行うことができ、アレイ上の最大で10個のアンプリコンを同時に分析することができる。
付加的な特別な実施の形態及び変形例、並びに上記の方法への追加を下記に詳述する。
アンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチド型の配列を有するオリゴヌクレオチドとアプタマー標的構造との接触は、下記の様々な方法で行うことができる。
この方法の一実施の形態では、アンプリコンのアレイを上記のアプタマー標的構造と接触させる。例えばDNAチップ、マイクロタイタープレート又はマイクロウェルプレートの別個のキャビティに配置されるアンプリコンを、アプタマー標的構造を含有する液体とインキュベートすることができる。
アレイのコピー及び誘導体の作製
別の実施の形態では、この方法は、
第2の支持体内又は支持体上にアンプリコンのアレイのコピー又は誘導体を生成することであって、それにより特異的な位置マーカーを特異的なマーカーとしてコピー又は誘導体の各々のアンプリコンに割り当てることと、
アレイのコピー又は誘導体をアプタマー標的構造と接触させることと、
を含む。
この実施の形態では、オリゴヌクレオチド若しくはアンプリコン、又はオリゴヌクレオチド若しくはアンプリコンの誘導体が、第1の支持体、例えばシークエンサーチップの中又は上のアンプリコンアレイ(以下、「アレイ」とも称される)から第2の支持体上に直接コピーされ、アレイ構造、ひいてはアレイのアンプリコンの特異的な位置マーカーが保存される。このため、コピー又は誘導体上のアンプリコンに割り当てられる特異的な位置マーカーは、モデルとなるアレイ内のアンプリコンの特異的な位置マーカーに基づく。コピー上の位置情報はオリジナル上の各々の位置配置に明確に割り当てることができ、逆もまた同様である。
この実施の形態は、特にシークエンシングによりオリゴヌクレオチド配列の配置からのマイクロアレイのコピーを作製することを可能にする(例えば、ABIによるシークエンサーの粒子アレイ、又はRocheの454、又はIlluminaによるSolexaのような平坦な表面)。
本発明によるコピーはオリジナルのオリゴヌクレオチドの1:1コピーであると考えることができ、誘導体はオリジナルのオリゴヌクレオチドの変化、例えばオリジナルのオリゴヌクレオチドの誘導体又はサブセットと考えることができる。
原則として、コピープロセスを何度も繰り返して、複数の同一のオリゴヌクレオチドマイクロアレイコピーを例えばシークエンサーチップから作製することができる。ここでオリジナルは保存される。この実施の形態については、広範な種々の試験を様々なコピーに対して行うことができ、必要に応じて新たなコピーを作製することができるため、アプタマーの同定及び多くの並行サンプルの分析が同様に容易になる。例えば、全てのアプタマーの結合動態及び親和性定数をアレイのコピーに対して並行して決定することができる。さらに、標的親和性の並行試験及び特異性の試験を様々な条件(温度、pH、塩含量等)下で行うことができる。特に、1つのコピーを、とりわけ作製されたアレイコピー上での全てのオリゴヌクレオチドの親和性分析を可能にする上で説明した無標識iRIfS技法で分析する。
アレイのコピー又は誘導体をアプタマー標的構造と接触させる前に、コピー又は誘導体のアンプリコン中に存在し得るオリゴヌクレオチドに相補的な鎖を除去するのが好ましい。これは既知の方法によって行うことができ、その一部を「シークエンシング」セクションに挙げる。
この実施の形態では、第2の支持体は、特にオリゴヌクレオチドに対する結合アダプター又はオリゴヌクレオチドに対する結合特性を有し、結合アダプター又は結合特性によってアンプリコンのオリゴヌクレオチドを支持体に結合することによってコピー又は誘導体を生成する。結合アダプターは好ましくはオリゴヌクレオチド、最も好ましくはPCRのプライマーの長さ及び機能を有するオリゴヌクレオチドである。結合アダプターは、オリゴヌクレオチド相補鎖の配列の一部に相補的であるか、及び/又はオリゴヌクレオチドと同一の配列を含有する配列を有するのが好ましい。第2の支持体に対して行われる増幅では、結合アダプターを伸長して、第2の支持体の表面に共有結合するオリゴヌクレオチド鎖を形成することができる。それにより生成するオリゴヌクレオチドは、オリジナルのオリゴヌクレオチドに同一又は相補的であり得る。結合アダプターは、オリゴヌクレオチド鎖の配列の一部に相補的な配列も有し得る。第2の支持体に対して行われる増幅では、結合アダプターを、第2の支持体の表面に共有結合するオリゴヌクレオチド相補鎖へと伸長させることができる。
この実施の形態では、生化学的情報又は配列の知識がなくともアンプリコンアレイをコピーすることが可能である。このため、シークエンシングプロセスの前、その間又はその後にオリゴヌクレオチドの配置のコピーをここで作製し、それにより配列の知識を有することなくアレイコピーを生成することが可能となる。コピーへの位置情報の割当てのみによりシークエンサー系の配列情報への割当てが可能となる必要がある。
このため、この実施の形態では、個々のオリゴヌクレオチドの配列の知識がなくとも上記のシークエンシングの前、その間又はその後に即座にアレイコピーを作製することが可能である。これにより、この実施の形態において作製されたコピーをシークエンシングして、コピーされたアンプリコン内のアプタマーの同一性を決定することが可能である。このため、原則としてアレイオリジナルと同じ工程を行うことができる。シークエンシングは、コピーの調製前、調製中又は調製後にオリジナル又はコピーを用いて行うことができる。
この実施の形態によると、コピー若しくは誘導体をシークエンシング若しくは増幅の前、その間若しくはその後に作製するか、又はコピーをシークエンシングについてオリジナルとすることができる。コピー又は誘導体の第2の支持体への結合は、同時に又は増幅後に起こるのが好ましい。コピー又は誘導体は、例えばIllumina社によるSolexa系を使用することによって増幅前に作製することができる。オリジナルのオリゴヌクレオチドの更なるアンプリコンは増幅の前、その間又はその後にここで生成された後、第2の支持体へと移行する。オリジナルのオリゴヌクレオチドに基づいて、相補的な及び同一のアンプリコンの両方が移行し得る。この第2の支持体は、例えばRocheによる454のシークエンサーチップであり得る。シークエンシング後にRocheによる454系を用いてコピーを作製し、続いてそれをSolexaシークエンサーに送り、再度シークエンシングすることも考え得る。
この実施の形態の特別な変形例は、
結合アダプター又は結合特性を備える第2の支持体の表面が増幅因子領域に隣接するように、各々のオリゴヌクレオチドについて、他のオリゴヌクレオチドの増幅因子領域から分離された少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域を設ける工程と、
オリゴヌクレオチドのアンプリコンを生成するのに、オリゴヌクレオチドを増幅因子領域内の増幅因子によって増幅する工程と、
第2の支持体上の一本鎖の空間的配置が、一本鎖が由来するアレイにおけるアンプリコンの空間的配置に対応するように、アンプリコンの一本鎖又はアンプリコンの誘導体を結合アダプター又は結合特性によって第2の支持体に結合する工程と、
一本鎖が結合した第2の支持体をアレイから除去する工程と、
を含む。
空間的に制限された増幅因子領域が、アレイを担持する第1の支持体内、又はコピー若しくは誘導体を担持する第2の支持体内のマイクロ構造又はナノ構造によって少なくとも部分的に規定され得る。
上記の実施の形態による増幅は、一般的なプロセスに基づく上記の空間的に分離された増幅と同一であり得る。この場合、空間的に分離された増幅は増幅因子領域において起こる。
上記の実施の形態による増幅は、一般的なプロセスに基づく上記の空間的に分離された増幅後に行われる付加的な(例えば第2の)増幅工程であってもよい。例えば、初期の空間的に分離された増幅及びオリゴヌクレオチド相補鎖の除去の後に複数の共有結合したオリゴヌクレオチドを担持するビーズを、増幅因子領域内の増幅因子と接触させ、増幅においてオリゴヌクレオチド相補鎖の合成をもたらすことが可能である。このため、上記の実施の形態による増幅は相補鎖の合成と同等であり得る。この場合、「オリゴヌクレオチドのアンプリコン」という表現は相補鎖を含む。プライマーの種々の選択によって、オリジナルのオリゴヌクレオチドと同一のオリゴヌクレオチドをアンプリコンとして生成することも可能である。
第2の支持体に結合するアンプリコンの一本鎖は、オリゴヌクレオチドの一本鎖及び/又はその相補鎖、好ましくは相補鎖であり得る。結合は、オリゴヌクレオチド一本鎖及び/又はその相補鎖の或る配列を有する結合アダプターへのハイブリダイゼーションによって起こるのが好ましい。
第2の支持体の表面の結合アダプターは、オリゴヌクレオチド相補鎖の配列の一部に相補的な配列を有するのが好ましい。相補鎖はハイブリダイゼーションによって結合アダプターに結合する。次いで、更なる増幅を結合アダプターがオリゴヌクレオチド鎖へと伸長する第2の支持体に対して行うのが好ましい。それにより、第2の支持体の表面に共有結合したオリゴヌクレオチドが得られる。この付加的な増幅工程は、第2の支持体の除去前又は除去後に行うことができる。必要でなくなった相補鎖は、既に言及した通常の方法(緩衝液での洗浄、加熱)によって除去することができる。
一変形例では、各々のオリゴヌクレオチドについての少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域の生成は、アレイを担持する支持体内の別個に割り当てられた凹部にオリゴヌクレオチドを供給することと、増幅因子を凹部に導入することと、凹部を第2の支持体で密封することとを含む。例えば、第2の支持体は、マイクロウェルプレート又はピコウェルプレート等のキャビティを有する第1の支持体上に位置し、増幅対象のオリゴヌクレオチドがキャビティ内に見られる(例えば、上記のデジタルPCRの場合)、平坦な支持体であり得る。第2の支持体はキャビティを閉鎖し、閉鎖された増幅因子領域を形成する。必要とされる増幅因子はキャビティ内に存在し、アンプリコンのコピーが増幅中に同時に第2の支持体上に形成されるのが好ましい。第2の支持体は平坦な支持体であってもよく、平面のアレイの形態のコピーをここで作製することができる。かかる手順は例えば国際公開第2010100265号に記載されている。この一変形例では、或る特定の配列のオリゴヌクレオチドが表面に結合したビーズが、第1の支持体のキャビティ内及びキャビティを有する第1の支持体上に位置する平坦な支持体である第2の支持体に存在する。次に、増幅を行うと同時に、第2の支持体上でコピーを生成する。一実施の形態は、国際公開第2010100265号の図1a〜図1dを参照して説明される。
別の変形例では、少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域の生成は、結合アダプターを配置する各々のオリゴヌクレオチドに割り当てられた少なくとも1つの凹部を第2の支持体に設けることと、増幅因子を凹部に導入することと、オリゴヌクレオチドが増幅因子領域に曝露されるように第1の支持体を用いて凹部を密封することとを含む。一実施の形態は、国際公開第2010100265号の図4a〜図4cを参照して説明される。
この実施の形態の別の変形例では、空間的に制限された増幅因子領域は2つの液体の間の相境界、液体及び気体、又は物理的境界によって少なくとも部分的に分離される。エマルションPCRを参照して上で説明されるように、エマルション液滴を、各々の液滴が或る特定の配列のオリゴヌクレオチド及び増幅因子を含有するように第1の支持体上に設けることも考え得る。液滴は、例えば所与の空間的配置で支持体上に配置されるように、親水性コーティングによって第1の支持体の表面上のそれぞれの位置に付加することができる。例えば、支持体は規則的なパターンの親水性スポットを有し得る。第2の支持体を、好ましくは結合アダプターを有する表面の液滴と接触するように第1の支持体に押し付ける。液滴での増幅において、コピーが同時に第2の支持体上に作製される。一実施の形態は、国際公開第2010100265号の図5a〜図5dを参照して説明される。
様々なコピー工程において、例えば着色コピーと同等の或る特定の標識又は配列を含有する化学的形態のアレイを修飾することが可能であり、黄色の成分のみがコピーされる。
この実施の形態の付加的な態様は、国際公開第002010100265号(その開示は引用することにより完全に本明細書の一部をなす)に説明される。
アレイコピーを用いた付加的なプロセス工程、回収及び選択
先の実施の形態の補足として、このプロセスは、オリゴヌクレオチドを第1の支持体、第2の支持体又はこれらの支持体のコピーから取り出すことによって、1つ又は複数のオリゴヌクレオチド型をコピーから回収することを含む。支持体のコピーとしては、上で既に論考したコピー方法を使用して第1の支持体内若しくは支持体上のアレイから得られる付加的なコピー、又は第2の支持体上のコピーから得られるコピーが挙げられる。しかしながら、好ましい実施の形態は第2の支持体、特に配列のDNAコピーの使用を提供する。この実施の形態では、オリゴヌクレオチド又はそのアンプリコンを、空間分解能によって放出することができるように固定化する。第2の支持体上のコピーされたDNAアレイでは、これはフォトリンカーを使用することによって実行することができ、そのオリゴヌクレオチドは部分的に結合するが、短波長レーザーを用いて放出することができる。このため、例えばiRIfSを用いた結合分析の後、アプタマーを標的化されるようにレーザーを用いて放出させ、溶出することができる。溶出物はその後PCR等の付加的な工程に即座に利用可能である。このため、アプタマーは直接増幅することができ、再度デノボ合成する必要はない。下により詳細に記載されるように、「エピトープビニング」がもたらされる場合、回収されたアプタマーは二次アプタマーとして試験することができ、それによりそのサンドイッチ構造の結合パートナーを直接同定することができる。
複数のアプタマーが各々同時に放出される場合、このアプタマープールは、特にプールの変異と併せた付加的な選択工程(アプタマープールの標的への結合、非結合物の除去、標的からの結合物の溶出)の使用も可能にする。しかしながら、各々の配列をプールに添加しても、又は標的化されるように加えてもよい。このため、次の選択工程のアプタマープールに対して先のSELEXプロセスで可能であったよりも顕著に大きな影響が与えられる。
先の実施の形態の更なる補足として、このプロセスは、第2の支持体に結合するコピーのオリゴヌクレオチドの増幅によって付加的なオリゴヌクレオチドを作製することも含む。コピーされたアレイは表面上に全てのアプタマーを担持する。コピー作製プロセスのために、ここでPCRをアレイの表面上で行い、それにより次のラウンドのアプタマープールを得た後、更にこれを変異させることが可能である。PCRに好適なプライマーの選択によって、オリゴヌクレオチドのサブプールを得ることも可能である。
先の実施の形態の別の補足として、コピープロセス中に形成されるアプタマーに関して可溶性の相補的DNAを回収し、それを増幅することが可能である。この場合も、シークエンシング中に導入される全てのアプタマーのプールが生成する。プライマーの好適な選択によって、アプタマーを標的化されるようにssDNAとして回収することが可能である。このプールはその後付加的なSELEXラウンドに利用可能であり、この場合も変異させることにより新たなライブラリーを生成することができる。
先の実施の形態の更に別の補足として、アプタマーのサブプールをコピー又はコピープロセスの上清から得る。配列がシークエンシングにより既知であるため、好適なプライマーを標的化されるように用いて個々の配列パターンを増幅することが可能である。これはコピープロセスの上清及び生成されたDNAアレイを使用することによって可能である。このため、初めにシークエンシングされたアプタマーの個々のサブプールを生成することができる。
付加的な選択工程
本プロセスの別の実施の形態では、アンプリコンを固相粒子に結合し、プロセスは付加的に、
各々がそれに結合する1つのオリゴヌクレオチド型を含むアンプリコンを有する固相粒子を、アプタマー標的構造と接触させる工程と、
固相粒子に結合するアンプリコンのオリゴヌクレオチドに対するアプタマー標的構造の陽性結合事象又は陰性結合事象を確認する工程と、
陽性結合事象を確認することができる固相粒子を選択する工程と、
を含む。
陽性結合事象を確認することができる選択された固相粒子は、1つ又は複数の固体支持体内又は固体支持体上の局所的に分離された領域に配置され、アンプリコンのアレイが得られる。「選択」という用語は、特に陽性結合事象を確認することができる固相粒子の他の固相粒子からの分離を意味する。
しかしながら、固相粒子は上記のプロセス工程を行う前であっても固体支持体内又は固体支持体上に配置することができ、アレイを形成し得る。この場合、「選択」という用語は、特に下記のシークエンシングのような付加的なプロセス工程を、陽性結合事象を確認することができる固相粒子のみを用いて行うことを意味する。
基本的なプロセスに基づいて上に説明したように、オリゴヌクレオチドの混合物をアプタマー標的構造と接触させ、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を標的構造に結合させる。アプタマー標的構造に結合するオリゴヌクレオチドを、次にアプタマー標的構造及びアプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離する。これは、標的が好ましくは固定化され、オリゴヌクレオチドが溶液中に存在するSELEXプロセスに類似する選択プロセスである。この選択のために、選択されたオリゴヌクレオチドから生成するアンプリコンが結合する各々の固相粒子(ビーズ)のDNAが標的に対する親和性を有することが推定され得る。しかしながら、SELEX様選択におけるオリゴヌクレオチドを固定化された標的末端溶液に対して試験した場合、アプタマーのビーズへの結合によって親和性が変更されている。そうであるか否かを決定するには、ビーズを標的とともにインキュベートした後、陽性結合結果を検出することができるビーズが選択されることから、この実施の形態に含まれる付加的な選択工程(「実証選択」とも称される)が有利である。次に、シークエンシングの付加的なプロセス及び以下の工程では、この付加的な選択工程において標的にも結合するビーズのみが考慮される。
この実施の形態を用いて、結合物の品質が改善され、非結合物が再度選別される。この任意の工程を用いて、既に選択されたアプタマーの親和性を再度選択、ひいては改善し、すなわち所望の方向に最適化することができる。初めに結合標的に対する遊離アプタマー、続いて遊離標的に対する結合アプタマーという起こり得る二重選択のために、それにより溶液中の固定化形態及び非結合形態の両方でその標的に結合するアプタマーのより高いヒット率を達成することができる。さらに、アプタマーが、固定化された標的及び溶液中に遊離して存在する標的の両方に結合することがよりよく確認される。
実証選択の種々の実施の形態を想定することができ、その一部を下記に挙げる:
ビーズの蛍光に基づく親和性の簡単な推定を、蛍光標識標的を用いて行うことができる。これはFACS機器を用いて行うことができる(例えば蛍光活性化細胞選別)。次いで、ビーズを蛍光の異なるプールに分けることができ、これらのプールを続いて別個にシークエンシングし、結合能の異なるアプタマーを得ることができる。
標的を小磁性ビーズに固定化する場合、オリゴヌクレオチドを標的に結合させることができる。次いで、磁気分離を行うことができる。固定化された標的に結合するアンプリコンビーズのみが磁性ビーズと相互作用し、続いて分離される。異なる磁場強度での分離を用いてプールを親和性の異なる領域に形成してもよい。
加えて、例えば標的及び類似分子を使用し、続いて選択を同じ又は異なる親和性について行う競合的アプローチも考え得る。例えば、標的を緑色蛍光で標識し、類似分子を赤色蛍光で標識する場合、差別化は標的の結合のみ(緑色)、類似分子の結合のみ(赤色)及び両方の結合(黄色)のビーズ、ひいてはアプタマーとなり得る。
オン/オフ動態による選択も考え得る。これはビーズを短時間インキュベートした後、それらを即座に測定するか(速いオン動態が高い蛍光強度に不可欠である)、又は長時間高濃度でインキュベートし、非常に長時間激しく洗浄した後、測定する(遅いオフ動態が高い蛍光強度に不可欠である)ことによって行われる。
アプタマー結合対の同定
本発明のプロセスにアプタマー対を同定する働きがある付加的な工程を補足することができる。したがって、本発明は、アプタマー標的構造の様々な位置に結合するアプタマー結合対を同定する方法であって、上記のプロセスの工程を含み、付加的に、
a)アンプリコンのアレイ又はアンプリコンのアレイのコピーをアプタマー標的構造と接触させるとともに、アプタマー標的構造をアレイのアンプリコン/アレイのコピーに含まれるオリゴヌクレオチドに結合させることと、
b)工程a)で得られるアレイ又はアレイのコピーをオリゴヌクレオチドの混合物と接触させるとともに、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部をアレイに既に結合したアプタマー標的構造に結合させることと、
c)工程b)においてアプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドを溶出させることと、
d)工程b)において結合したオリゴヌクレオチドをアプタマー標的構造から除去することと、
e)工程d)で得られるオリゴヌクレオチドをシークエンシングするとともに、純粋な形態のオリゴヌクレオチド型を作製又は単離することと、
f)アンプリコンのアレイ又はアンプリコンのアレイのコピーをアプタマー標的構造と接触させるとともに、アプタマー標的構造をアレイ/アレイのコピーの増幅時に存在するオリゴヌクレオチドに結合させることと、
g)工程f)で得られるアレイ又は(or)アレイのコピーを工程e)の純粋なオリゴヌクレオチド型と接触させるとともに、オリゴヌクレオチドをアレイに既に結合した1つ又は複数のアプタマー標的構造に結合させることと、
h)アレイ上のどのアプタマー標的構造(複数の場合もあり)に純粋なオリゴヌクレオチド型が結合しているかを分析するとともに、標的構造をそれが結合したアレイのオリゴヌクレオチド及びアレイ内のその特異的な位置マーカーに割り当てることと、
i)任意に工程g)及び工程h)を1回又は複数回繰り返すことと、
を含む、方法にも関する。
この方法は「エピトープビニング」とも称される。アプタマーを用いたサンドイッチアッセイをこの方法で行う。標的の異なる官能基(「エピトープ」)に結合する2つのアプタマーを同定する。
表面に潜在的に結合するアプタマーの全てを表すことによって、標的を異なる官能基に標的化されるように結合させるアプタマー対を発見することが可能である。これらのアプタマーを続いてサンドイッチアッセイに使用することができる。以前の方法ではこのように高度に並行した結合対の分析は可能ではなかった。
工程b)に使用されるオリゴヌクレオチドの混合物は、上記のアプタマーコピーから回収することによって得ることができる。
上記のiRIfS技法を用いた結合のモニタリングは有利であるが、不可欠という訳ではない。したがって、アレイ(アプタマーを固定化した)又はそのコピーを初めに標的とともにインキュベートして、アプタマー−標的複合体を形成する。次いで、iRIfSを用いて全ての結合物を同定することができる。次に、アレイを好ましくは回収物からのアプタマープールでコーティングする。好適なプールのアプタマーは、遊離官能基が依然として存在するアプタマー−標的複合体の位置に二次アプタマーとして結合することができる。二次アプタマーの結合はiRIfSによって決定することができる。次いで、表面を洗浄して非結合物を除去する。溶出工程では、二次アプタマーを続いて溶解し、再度シークエンシングに供する。これにより、一次アプタマーの配列及び二次アプタマーの配列が全て得られる。二次アプタマーのそれぞれの配列を個別に作製する。次いで、コピーされたアレイを再度標的とともにインキュベートし、二次アプタマーとともにインキュベートする。このため、各々の二次アプタマーに好適な適合する一次アプタマーを見出し、標的の結合パートナーをそれから導き出すことが可能である。iRIfSを用いると、動態又は挙動を様々な条件下で調査し、それにより所望の特性を有するアプタマー対を再度選択することも可能である。
アレイ及びその使用、デバイス
別の態様では、本発明は、各々が1つのオリゴヌクレオチド型を含有する上記のアンプリコンのアレイ、又は上記の方法によって得ることができる、各々が1つのオリゴヌクレオチド型を含有するアンプリコンのアレイのコピー(ここでオリゴヌクレオチドはアプタマーである)に関する。特に、オリゴヌクレオチドは、本発明によるプロセスを参照して上に既に説明したように1つ又は複数の可変領域及び一次領域を有する。
本発明の付加的な態様は、アプタマー標的構造に対するアプタマーの結合特性の分析、所定の標的構造に対するアプタマーの同定、又は所定のアプタマー標的構造の異なる位置に結合するアプタマー結合対の同定へのかかるアレイ又はかかるアレイのコピーの使用に関する。アプタマー及びアプタマー結合対を同定する方法は、本明細書において先に論考した。
最後に、本発明は、アプタマーを作製するデバイスであって、
オリゴヌクレオチドの混合物をアプタマー標的構造と接触させるとともに、オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を標的構造に結合させるユニット、
アプタマー標的構造に結合したオリゴヌクレオチドを、アプタマー標的構造及びアプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離するユニット、
アプタマー標的構造に結合した個々のオリゴヌクレオチドを空間的に分離して増幅するとともに、各々が好ましくは1つのオリゴヌクレオチド型を含有する複数の空間的に分離されたアンプリコンを得るユニット、
空間的に分離されたアンプリコンの複数に対して特異的なマーカーを、マーキングされた各々のアンプリコンがその特異的なマーカーに基づいて明確に識別可能であるように生じさせるユニット、
複数のマーキングされたアンプリコンのオリゴヌクレオチドをシークエンシングするユニット、及びアンプリコンに特異的なマーカーを、アンプリコンのオリゴヌクレオチド型の配列に割り当てるデバイス、
アプタマー標的構造に対するオリゴヌクレオチド型の結合特性を分析するとともに、分析された結合特性を、アンプリコンの特異的なマーカー及びオリゴヌクレオチド型の配列に割り当てるユニット、
を含む、デバイスにも関する。
上記の全ての実施の形態及びプロセスの全ての補足工程を行うのに好適であるようにデバイスを設計することもでき、デバイスはかかる装置を有し得る。本発明によるプロセスの例示的な実施の形態は上に記載されている。本発明によるプロセス工程を実行する対応する装置及び/又はデバイスの例示的な実施の形態は、本明細書から導き出すことができ、又は当業者に明らかである。したがって、本発明によるデバイスが物理的実体、例えば様々なアレイ、支持体又は基質を必要に応じて位置決めするのに好適な取扱装置を有し得ることを更に説明する必要はない。さらに、それぞれの液体及び/又は作用物質を必要とされる位置に供給する好適な流体装置を設けてもよいことを更に説明する必要はない。さらに、対応する制御装置を本発明による方法を実行するデバイスを制御するために設けてもよいことが当業者に明らかである。本方法を行うのに必要とされる環境を生成する装置、例えば温度センサーを設けてもよい。
本発明を例示的な実施形態に基づいて下記に説明する。
1.方法の説明
好ましい方法の一例を図1を参照して下記に説明する。
準備:オリゴヌクレオチドライブラリーの設計
次世代シークエンシング(NGS)に適合するオリゴヌクレオチドライブラリーを、好ましくは設計する。ライブラリーのプライマー領域をシークエンシング(NGS)に適合するように選択し、標的結合ssDNAオリゴヌクレオチドを直接NGSによるシークエンシングプロセスに供する。このオリゴヌクレオチドライブラリーは、様々なプロセスに(例えば、様々な標的に対して)使用することができる。
固定化された標的に対するアプタマーの選択
結合工程4においては、およそ1015個の異なるssDNA分子からなるオリゴヌクレオチドライブラリー1を、標的ビーズ3に固定化した標的2と接触させる。個々のオリゴヌクレオチドをこのようにして標的分子、ひいては標的ビーズ3に結合することができる。次いで、標的分子に僅かしか又は全く結合していないオリゴヌクレオチド1’を洗浄工程5によって除去する。RNAオリゴヌクレオチドライブラリーを、ssDNAのオリゴヌクレオチドライブラリーの代替物として使用してもよい。
結合したオリゴヌクレオチドの標的からの溶出
残存する結合オリゴヌクレオチドをその標的結合、ひいては標的ビーズ3から好適な溶出工程6によって放出させる。
エマルションPCRを用いたオリゴヌクレオチドビーズの生成
溶出したオリゴヌクレオチド7をエマルションPCR9に供する。初めに、各々のオリゴヌクレオチドを正確に1つのビーズ10へとコピーした後、再生する。或るビーズ10はオリゴヌクレオチド7aを担持し、別のビーズ10はオリゴヌクレオチド7bを担持し、また別のビーズ10はオリゴヌクレオチド7cを担持し、更に別のビーズ10はオリゴヌクレオチド7dを担持する。ビーズは、全てのビーズについて同一であり、オリゴヌクレオチドが塩基対合によって結合する共有結合したアダプター配列(図示せず)を担持する。選択図では、2つのビーズ10が、プールに数倍存在していたオリゴヌクレオチド7dを担持する。決定的要因は、各々のビーズ10が或る特定のオリゴヌクレオチドのみを担持することである。油エマルションを使用して、いずれの場合にも1つのオリゴヌクレオチド鎖及び1つのビーズが封入される結果を達成する。PCRの後、各々のビーズが正確に1つのオリゴヌクレオチドの1000万個のコピーを有し、本明細書に示す概要図では、各々のビーズ10についてオリゴヌクレオチドの4個〜6個のコピーが存在する。オリゴヌクレオチドビーズ10のプールが得られる。DNAはビーズ上に何度も複製することができる。RNAオリゴヌクレオチドライブラリーを使用した場合、逆転写酵素エマルションPCRを行う。
使用するビーズに応じて、任意にフォワードプライマー又はリバースプライマーをビーズ上に配置することができる。Rocheによる454の場合、これはシークエンサーアダプターA又はBである。
本明細書に示す実施形態では、任意の付加的な結合工程11及び選択工程8(実証選択)を行う。結合工程11においては、オリゴヌクレオチド7とともに溶解し、蛍光標識12を担持する標的2をビーズ10に添加する。標識された標的はオリゴヌクレオチドの一部のみ、すなわち本明細書で選択された概要図ではオリゴヌクレオチド7b、7c及び7dに結合するが、7aには結合しない。選択工程8においては、オリゴヌクレオチド7b、7c及び7d並びに結合標的2を有するビーズ10を選択する。
オリゴヌクレオチドビーズのシークエンシング
オリゴヌクレオチド7b、7c及び7dを有する選択されたオリゴヌクレオチドビーズを、次世代シークエンシングプロセスに送る。シークエンシングのために、充填工程13において、ビーズを付加的なより小さいビーズ(図示せず)とともにピコウェルプレート14(本明細書でチップと称する)のキャビティ15に添加する。小さなビーズは、以下のシークエンシング工程16においてDNAビルディングブロックの組込みの際に光を発生する酵素系を担持する。光シグナルは組み込まれるDNAビルディングブロックの数について定量的である。チップ14はハニカムのように拡大して示される。各々のハニカムセルは、光ファイバー(図示せず、直径およそ45μm)に連結し、オリゴヌクレオチドを有するビーズを含有するキャビティ15を表す。結果として、これにより選択工程8において選択されたプールの全てのオリゴヌクレオチドの配列が得られる。
この場合のハイスループットシークエンシング技法は、454シークエンサー(Roche)を用いる次世代シークエンシング技法である。代替的には、Illumina、Solexa、Solid、Ion Torrent、ABI等による他のシークエンサーを使用することができる。
シークエンサーチップのオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチドアレイへのコピー
DNAからDNAへのコピー技法を用いて、選択されたプールのオリゴヌクレオチドを、コピー工程17においてアレイ20の形態でシークエンサーチップから平坦な支持体18へとコピーする。支持体18上のアレイ20は、シークエンシングした全てのオリゴヌクレオチド、すなわち本明細書では例えば7b、7c、7dを含有する。このため、最大で10個のスポット(19として示す)を初めは二本鎖DNAで生成することが可能である。対応する後処理(workup)工程において、ssDNAを作製することにより、標的結合に対して機能的なDNAを作製し、各々のスポット19が、選択されたオリゴヌクレオチドの均一な配列を担持する。図2〜図5を参照してコピー工程を下記により詳細に説明する。
得られるアレイの測定及び分析
次に、対応する標的に対するアレイ20の全てのオリゴヌクレオチドの結合の分析を工程21において行う。初めの概要については、例えば蛍光標的を用いて測定を行うことができる。次いで、結合アプタマーをその蛍光の増大によって同定することができる。
好ましい実施形態では、概要に説明したiRIfS技法を用いて結合を検出する。この技法の性能は、C. Hanel et al., Analytical and Bioanalytical Chemistry 372 (2002), 91-100、J. Piehleret al., Analytical Biochemistry 249(1997), 94-102及び米国特許出願公開第2010297671号に記載されている。このため、標的分子と個々の各DNAスポットとの間の相互作用が存在するか否か及びその強さ及びその動態パラメーターを、リアルタイムで標識なしに確認することが可能である。アレイ上の全てのアプタマーの結合動態及び親和性定数を並行して決定する。さらに、標的親和性の並行試験を様々な条件(温度、pH、塩含量等)下で行い、アレイ上の最大で10個のDNAスポットを同時に分析する特異性の試験を行うことができる。
アプタマー配列の割当て
個々のオリゴヌクレオチドの親和性定数を比較して評価する。アプタマーは、標的に対する親和性が最も高いオリゴヌクレオチドである。DNAからDNAへのコピー技法により、工程17において、アプタマーアレイ20のアプタマースポット19がシークエンサーチップ14と同じ位置に位置することが確実であるため、その配列はシークエンシング工程16の結果から直接導き出すことができる。これにより結合と配列との間で明確な割当てをもたらすことができる。
2.コピー工程
上記の例に用いられるコピー工程17を、図2A〜図2D、図3、図4及び図5を参照して付加的な例示的な実施形態a)及びb)に基づいてより詳細に説明する。
例示的な実施形態a)(図2A〜図2D、図3、図4)
同一の対象に対する参照番号は図1に使用するものと同じである。
シークエンサーチップ14は複数のマイクロキャビティ15を有する。図3は、マイクロキャビティ15を有するシークエンサーチップ14(第1の支持体)の詳細の概略上面図を示す。マイクロキャビティは、例えば図3に示すように44μmの寸法を有し得る。このシークエンサーチップは、例えばRoche社による454シークエンサーのシークエンサーチップ(GS titanium 2005及びGS FLX titanium 2008)であり得る。
粒子10は各々のキャビティ15内に位置し、これらの粒子は各々1つのオリゴヌクレオチド7b、7c、7d(図1参照)及び7e(図1には図示せず)の各々の無数のコピーを有する。複数のコピーは、先の例に基づいて説明される空間的に分離された増幅であるエマルションPCRによって得られる。図4は、オリゴヌクレオチド7b、7c、7d、7eを有する粒子10を導入するキャビティ15を有するシークエンサーチップ14の概略断面図を示す。
図2〜図4に示す例示的な実施形態において、このチップをコピーの作製用の一次アレイとして使用する。キャビティ15のオリゴヌクレオチドがそれらからコピーされる。この目的でキャビティは初めに増幅因子、例えばPCRミックスで充填される。次いで、図2に示されるように、キャビティ15を閉鎖し、増幅因子に適合する結合アダプターを担持する支持体18(第2の支持体)が適用され、図2bにおいてスポット22として概略的に示される。キャビティ15がカバー18で閉鎖された後、それにより空間的に制限された増幅領域24が各々のサンプル、すなわちDNA鎖7b、7c、7d、7eが結合した各々の粒子10について生成し、この増幅領域が他のサンプルの増幅領域24から分離される。結合アダプター22はこれらの増幅領域24に隣接する。この例では、結合アダプター22は、相補鎖とハイブリダイズして、オリゴヌクレオチド7b、7c、7d、7eを形成するプライマーである。これらのプライマー22はDNAポリメラーゼの結合部位でもある。図2bには、オリゴヌクレオチド7b、7c、7d、7eの相補鎖7b’、7c’、7d’、7e’を作製する増幅工程(既に行われ、複数のオリゴヌクレオチドを有するビーズが得られる本明細書のエマルションPCR後の第2の増幅工程、上記を参照されたい)後の状態を既に示している。これらの相補鎖は図2bにおいて点線7として表される。相補鎖7b’、7c’、7d’、7e’はオリゴヌクレオチドのネガコピーを表す。
次いで、オリゴヌクレオチドのネガコピー7b’、7c’、7d’、7e’を粒子10から放出させるが、これは例えばシークエンサーチップ、ひいてはこれらが位置するキャビティを加熱することによって達成することができる。次に、放出されたコピー7b’、7c’、7d’、7e’を結合アダプター22とハイブリダイズするが、これは例えばシークエンサーチップを冷却することによって支持することができる。結合アダプター22、ひいては支持体18へのコピー7b’、7c’、7d’、7e’の堆積の結果を図2cに示す。ネガコピーを支持体18へと移動させるこの工程では、空間的に制限された増幅領域24が各々のサンプルについて設けられ、増幅領域24が互いに分離されるため、位置情報及び/又は記録が保存される。
次に、ネガコピー7b’、7c’、7d’、7e’が結合する支持体18をシークエンサーチップ14から除去するが、これはシークエンサーチップ14のキャビティ15内のヌクレオチド7b、7c、7d、7eのアレイのネガコピーを含有する。ネガコピー7b’、7c’、7d’、7e’を有する支持体18を別の増幅工程に供して、プライマー22を伸長することによって得られるポジコピー7b、7c、7d、7eを再度得ることができる。かかる手順は以下の実施例b)に記載されている。
オリゴヌクレオチド7b、7c、7d、7eを有する粒子10はキャビティ15内に残存するため、各々の粒子を再度新たな支持体を用いた新たなコピー操作の一次アレイとすることができる。このため、実質的に任意数のコピーを作製することが可能である。
コピー操作後に付加的なコピーサイクルの一次アレイ(シークエンサーチップ14)を再度調製するために、キャビティ内の増幅因子、例えばPCRミックスを交換又は除去することができる。
例示的な実施形態b)(図5)
ビーズ10は各々異なるが、同じ末端配列を有するオリゴヌクレオチドを担持する。このプロセスはオリゴヌクレオチド7bに基づいて示される。可溶性プライマー30を含有するPCRミックスでキャビティを充填し(b)、アダプター分子22(固定プライマー)を担持するカバー18(第2の支持体)で閉鎖する(c)。工程(d)において、PCRミックス中の酵素により初めにビーズ上にオリゴヌクレオチド7bのネガコピー7b’を生成し、このネガコピーを続いて加熱によって溶解する(e)。ネガコピー7b’はカバーの結合アダプター22に冷却プロセスによって結合し(f)、工程(g)において酵素により固定されて結合したネガコピーのネガコピー7b、すなわちオリジナルのオリゴヌクレオチド7bのポジコピー7bが生成する。プロセスの終了時に、カバー18を除去すると、アレイ(i)のコピー(h)がカバー上に位置する。非共有結合ネガコピー7b’、7c’、7d’、7e’を洗浄工程(図示せず)において除去することができる。次に、支持体18上のアレイのコピーを標的結合実験に使用する。
オリジナル(i)はプロセス中に消費されない。例えばプロセスを繰り返し、付加的なコピーを作製するために、これを洗浄し、再度PCRミックスで充填し、再利用することができる。
好ましい方法の一例を示す。 例示的な実施形態a)(図2A〜図2D) 例示的な実施形態a) 例示的な実施形態a) 例示的な実施形態b)
2:標的
7:オリゴヌクレオチド
7a:オリゴヌクレオチド
7b:オリゴヌクレオチド
7c:オリゴヌクレオチド
7d:オリゴヌクレオチド
8:選択工程
9:エマルションPCR
10:ビーズ
11:任意の付加的な結合工程
12:蛍光標識
13:充填工程
14:ピコウェルプレート
14:チップ
15:キャビティ
16:シークエンシング工程
17:コピー工程
18:支持体
20:アレイ
21:分析工程
22:スポット

22:結合アダプター
22:プライマー
22:アダプター分子
24:増幅領域
30:可溶性プライマー

Claims (23)

  1. アプタマーを同定する方法であって、
    (1)複数のオリゴヌクレオチドの混合物を固相担体に結合されたアプタマー標的構造物(以下、アプタマー標的構造という)と接触させるとともに、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を該標的構造に結合させる工程と、
    (2)前記アプタマー標的構造に結合した該オリゴヌクレオチドを、該アプタマー標的構造から及び該アプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離する工程であって、該アプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドを除去するために洗浄する工程と該アプタマー標的構造に結合したオリゴヌクレオチドを溶出する工程からなる連続的な2工程を含む工程と、
    (3)前記アプタマー標的構造に結合した複数の個々のオリゴヌクレオチドを空間的に分離して増幅するとともに、複数の幾つかの空間的に分離されたアンプリコンを生成する工程であって、ここで該アンプリコンの各々は同一の塩基配列を持つオリゴヌクレオチドを含有し、個々のアンプリコンは前記空間的分離に基づき混合がない(以下空間的分離とは複数当該物の混合がない状態をいう、以下同様)、工程と、
    (4)前記空間的に分離された複数のアンプリコンの各々に対して1つの特異的なマーカーを導入し、該特異的なマーカーによってマーキングされた各々のアンプリコンがその特異的なマーカーの性質に基づいて明確に識別可能であるように調製する工程と、
    (5)マーキングされた複数のアンプリコンにおけるオリゴヌクレオチドをシークエンシングするとともに、そのアンプリコンに該特異的なマーカーを、各々の該アンプリコンに含まれる前記オリゴヌクレオチドの該シークエンシングにより得られた配列に、各々割り当てる工程と
    (6)1つ又は複数の第1の支持体内又は支持体上の局所的に分離された領域(場所を意味する)に、複数の前記アンプリコンを配置する工程であって、ここで複数の前記アンプリコンのアレイを得る、工程と、
    (7)前記アンプリコンの前記アレイに配置された同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドの全てのアプリコンについて、前記アプタマー標的構造に対する、当該同一配列のオリゴヌクレオチドの結合特性、ここで結合特性は相互作用の存在若しくは結合動態若しくは親和性定数から選択できる、を分析するとともに、該分析された結合特性を、前記アンプリコンの特異的なマーカー及び同一の塩基配列の各々のオリゴヌクレオチドの配列に割り当てる工程であって、ここで前記結合特性の分析のために、前記アプリコンの前記アレイが、前記アプタマー標的構造と接触させられる、工程、
    を含む、方法。
  2. 空間的に分離された増幅が、エマルション中での増幅、デジタル増幅又はブリッジ増幅である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記特異的なマーカーが、特異的な位置マーカー、光学的に検出可能なマーカー、分光学的に検出可能なマーカー若しくは放射能により検出可能なマーカーである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記特異的なマーカーが位置配置により検出可能である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 複数の前記オリゴヌクレオチドを複数の固相粒子に結合させる工程であって、同一の塩基配列を持つオリゴヌクレオチドを有する1つのアンプリコンのみが結合する固相粒子を得る、工程を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 同一の塩基配列を持つオリゴヌクレオチドを有するアンプリコンが結合する複数の前記固相粒子を、前記アプタマー標的構造と接触させる工程と、
    固相粒子に結合する前記アンプリコンのオリゴヌクレオチドに対する前記アプタマー標的構造の陽性結合事象を検出する工程と、
    陽性結合事象を検出することができる固相粒子を選択する工程と、
    を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 第2の支持体内又は支持体上に前記アンプリコンのアレイのコピーを生成する工程であって、特異的な位置マーカーを特異的なマーカーとして前記コピーの各々のアンプリコンに割り当てる、工程と、
    前記アレイのコピーを結合特性の分析のために前記アプタマー標的構造と接触させる工程と、
    を含む、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第2の支持体が、前記アンプリコンのオリゴヌクレオチドに対する結合アダプター、又は前記アンプリコンのオリゴヌクレオチドに対する結合特性を有し、前記コピーは、前記アンプリコンのヌクレオチドを、前記結合アダプター又は結合特性によって、前記支持体に結合させることによって生成される、請求項7に記載の方法。
  9. 各々のオリゴヌクレオチドについて、少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域を設ける工程であって、前記結合アダプター又は結合特性を備える前記第2の支持体の表面が、前記増幅因子領域に隣接する、工程と、
    前記オリゴヌクレオチドを前記増幅因子領域内の増幅因子によって増幅する工程であって、該オリゴヌクレオチドのアンプリコンを生成する、工程と、
    前記アンプリコンの一本鎖を前記結合アダプター又は結合特性によって前記第2の支持体に結合する工程であって、第2の支持体上の前記一本鎖の空間的配置が、該一本鎖が由来する前記アレイにおける前記アンプリコンの空間的配置に対応し、ここで該アンプリコンの一本鎖とは、該オリゴヌクレオチドの一本鎖及び/又はそれらの相補鎖である、工程と、
    前記一本鎖が結合した前記第2の支持体を前記アレイから除去する工程と、
    を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記コピーと前記第2の支持体との結合を増幅と同時に行う、請求項9に記載の方法。
  11. 前記空間的に制限された増幅因子領域が、前記アレイを担持する前記第1の支持体内のマイクロ又はナノ構造によって規定(設定ともいう、以下同様)される、又は前記コピーを担持する前記第2の支持体内のマイクロ又はナノ構造によって規定される、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 各々のオリゴヌクレオチドについての少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域の生成が、前記アレイを担持する前記第1の支持体内のそれぞれ割り当てられた複数の別個の凹部に前記オリゴヌクレオチドを供給する工程と、前記増幅因子を該凹部に導入する工程と、該凹部を前記第2の支持体を用いて密封する工程とを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 少なくとも1つの空間的に制限された増幅因子領域の生成が、前記結合アダプターを配置する各々のオリゴヌクレオチドに割り当てられた少なくとも1つの凹部を前記第2の支持体に設ける工程と、前記増幅因子を該凹部に導入する工程と、前記オリゴヌクレオチドが前記増幅因子領域に曝露されるように前記第1の支持体を用いて前記凹部を密封する工程とを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記空間的に制限された複数の増幅因子領域が2つの液体の相境界、又は物理的障壁によって分離される、請求項9又は10に記載の方法。
  15. 複数の前記オリゴヌクレオチドを前記第1の支持体、前記第2の支持体及び/又はこれらの支持体の追加的コピーから放出させることによって、同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドの1つ又は複数を回収する工程を含む、請求項4〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記第1の支持体、前記第2の支持体及び/又はこれらの支持体のコピーに結合する複数のオリゴヌクレオチドの増幅によって付加的なオリゴヌクレオチドを作製する工程を含む、請求項4〜14のいずれか一項に記載の方法。
  17. アプタマー標的構造の様々な位置に結合する、アプタマー結合対のいくつかを同定する方法であって、請求項4〜16のいずれか一項に記載の方法の工程を含み、付加的に、
    a)請求項4〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られる複数のアンプリコンのアレイ又は複数のアンプリコンのアレイのコピーを前記アプタマー標的構造と接触させるとともに、該アプタマー標的構造を該アレイのアンプリコン若しくは該アレイのコピーに含まれるオリゴヌクレオチドに結合させる工程と、
    b)a)で得られる前記アレイ又は該アレイのコピーを複数のオリゴヌクレオチドの混合物と接触させるとともに、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を前記アレイに既に結合した前記アプタマー標的構造に結合させる工程と、
    c)b)において前記アプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドを除去する工程と、
    d)b)において結合したオリゴヌクレオチドを前記アプタマー標的構造から溶出する工程と、
    e)d)で得られるオリゴヌクレオチドをシークエンシングするとともに、その配列が全て同一であることを意味する純粋な形態である同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドを調製又は単離する工程と、
    f)請求項4〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られる複数のアンプリコンのアレイ又は複数のアンプリコンのアレイのコピーを前記アプタマー標的構造と接触させるとともに、該アプタマー標的構造を、該アレイ若しくは該アレイのコピーに結合しているアンプリコンに含まれるオリゴヌクレオチドに結合させる工程と、
    g)f)で得られるアレイ又はアレイのコピーをe)の純粋な同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドと接触させるとともに、該オリゴヌクレオチドを前記アレイに既に結合した1つ又は複数のアプタマー標的構造に結合させる工程と、
    h)前記アレイ上のどのアプタマー標的構造(複数の場合もあり)に前記純粋な同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドが結合しているかを分析するとともに、該標的構造をそれが結合した該アレイのオリゴヌクレオチド及び該アレイ内のその特異的な位置マーカーに割り当てる工程と、
    を含む、方法。
  18. 前記工程g)及び工程h)が、1回又は複数回繰り返される、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項4〜18のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる、各々が同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドを含有するアンプリコンのアレイ、又は各々が同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドを含有するアンプリコンのアレイのコピーの製造方法であって、前記オリゴヌクレオチドがアプタマーである、複数のアンプリコンのアレイ又は複数のアンプリコンのアレイのコピーの製造方法。
  20. 前記アプタマーが1つ又は複数のランダム化した領域及びプライマー領域を含み、該プライマー領域はプライマーにハイブリダイズし及びプライマー結合サイトとして役立つ、請求項19に記載の製造法。
  21. アプタマー標的構造に対するアプタマーの結合特性の分析への請求項19又は20に記載の方法によって製造されたアレイの使用
  22. 所定のアプタマー標的構造上の様々な位置に結合するアプタマー結合対の同定のための請求項19又は20に記載のアレイの使用。
  23. 複数のアプタマーを同定するデバイスであって、
    (1)オリゴヌクレオチドの混合物を固相担体に結合したアプタマー標的構造と接触させるとともに、該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部を該標的構造に結合させるデバイス、
    (2)前記アプタマー標的構造に結合したオリゴヌクレオチドを、該アプタマー標的構造及び該アプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドから分離するデバイスであって、該アプタマー標的構造に結合していないオリゴヌクレオチドを除去するために洗浄することと該アプタマー標的構造に結合したオリゴヌクレオチドを溶出することからなる連続的な2工程をおこなうデバイス、
    (3)前記アプタマー標的構造に結合した個々のオリゴヌクレオチドを空間的に分離して増幅するとともに、各々のアンプリコンが同一の塩基配列をもつオリゴヌクレオチドを含有する空間的に分離された複数のアンプリコンを得るデバイス、
    (4)前記空間的に分離されたアンプリコンの各々に対して一つの特異的なマーカーを生じさせるデバイスであって、マーキングされたアンプリコンの各々がその特異的なマーカーの性質に基づいて明確に識別可能である、デバイス、
    (5)マーキングされた複数のアンプリコンにおけるオリゴヌクレオチドをシークエンシングするデバイス、及びそのアンプリコンに該特異的なマーカーを、各々の該アンプリコンに含まれる前記オリゴヌクレオチドの該シークエンシングにより得られた塩基配列に、各々割り当てるデバイス、
    (6)1つ又は複数の第一の支持体内の若しくは第一の支持体上の、局所的に分離された複数の領域(場所を意味する)に、前記アンプリコンを配置する装置であって、そこで前記アンプリコンのアレイが得られる、
    (7)前記アンプリコンの前記アレイに配置された同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドを持つ全てのアンプリコンについて、前記アプタマー標的構造に対する同一の塩基配列のオリゴヌクレオチドの結合特性、ここで結合特性は相互作用の存在若しくは結合動態若しくは親和性定数から選択できる、を分析するとともに、該分析された結合特性を、前記アンプリコンの特異的なマーカー及び同一の塩基配列の該各々のオリゴヌクレオチドの該配列に割り当てる、デバイスであって、ここで前記結合特性の分析のために、前記アプリコンの前記アレイが、前記アプタマー標的構造と接触させられる、
    を含む、デバイス。
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