以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜図3を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
パチンコ遊技機1は、上皿28と、上皿28の下方に設けられた下皿29とを備えている。上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。下皿29は、パチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。この下皿29には取り出しボタン23が近接配置されており、取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、電動チューリップ17、及び2つの普通入賞口14が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、ゲート16、上記電動チューリップ17、2つの普通入賞口14、第1大入賞口13、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入球して入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。また、第1始動口11と第2始動口12とを総称して「始動口」と呼ぶ場合もある。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。普通図柄判定において第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(例えば10個)の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
第1大入賞口13及び第2大入賞口19は、通常は閉塞されており、特別図柄判定の結果に応じて遊技球の入賞が可能な開放状態に制御され、遊技球の入賞によって所定個数(例えば14個)の賞球が払い出される入賞口である。第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。また、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する1つの羽根部材191が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの羽根部材191によって閉塞されている。大当たり遊技中には、上記プレート(又は羽根部材191)を作動させて第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を長開放させるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技の回数および開放される大入賞口の種類は、大当たりの種類(後述する)に応じて予め定められている。1回のラウンド遊技では、例えば、比較的長い第1上限時間(例えば29.5秒)が経過するまでの期間、又は開放された第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまでの期間、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が開放状態とされた後に閉塞される。このため、遊技者は、ラウンド遊技中に右打ちを行って第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に遊技球を入賞させることで、大当たり遊技が行われていないときに比べて多くの賞球を得ることができる。
なお、他の実施形態では、大当たり遊技中に、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を第1上限時間より短い時間開放する短開放ラウンド遊技が行われてもよい。例えば、1回の短開放ラウンド遊技では、比較的短い第2上限時間(例えば0.1秒)が経過するまでの期間、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が開放状態とされた後に閉塞される。短開放ラウンド遊技は、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)の開放時間が相対的に非常に短いため、基本的には第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に遊技球が入賞しない。しかしながら、大当たり遊技終了直後には後述する確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されることになるため、大当たり遊技は遊技者にとって有利なものである。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25等が設けられている。また、図1には示されていないが、遊技盤2には、演出役物71が設けられており、枠部材3には、枠ランプ37が内蔵されている(図4参照)。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置である。図1に示すように、液晶表示装置5の表示画面(以下「液晶画面5」ともいう。)は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。液晶画面5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄や予告演出に関する演出画像が表示される。また、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留アイコン等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶画面5で行われる演出表示と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2に対して可動に構成された演出役物71(不図示、例えば、キャラクタの顔を模した形状)を備え、演出役物自体の動きと光との両方或いは一方によって各種演出を行う(図4参照)。
[入力手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26および演出キー27は、パチンコ遊技機1の各種の設定操作に使用される他、各種の演出に用いられる。
演出ボタン26は、ボタンモータ261(図4参照)からの駆動力によって、通常状態と突出状態との間でその高さを変更可能に構成されている。ここで、通常状態は、演出ボタン26の上面が枠部材3の上面と略同じか或いは若干突出した高さにある状態である。突出状態は、演出ボタン26の上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した状態である。なお、演出ボタン26は、通常状態と突出状態との間におけるどの高さにあっても操作が可能である。
また、演出ボタン26には発光素子(例えばLED)により構成されるボタンランプ262(図4参照)が内蔵されており、例えば、遊技者による演出ボタン26の操作が有効になる有効期間中にボタンランプ262を発光させることによって、遊技者に演出ボタン26の操作を促すことができる。ボタンランプ262は、青色や赤色といった色を含む複数の発光色の何れかで所定時間(例えば3秒間)発光し続けたり高速点滅したりする場合がある。
演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーであり、上を指示するための上キーと、下を指示するための下キーと、左を指示するための左キーと、右を指示するための右キーとから構成されている。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図4に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。本実施形態では、パチンコ遊技機1には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、及び特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が予め定められている。例えば、特別図柄判定の判定結果として大当たり図柄が停止表示されると、遊技者にとって有利な大当たり遊技が実行される。
以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「第2特別図柄」と呼ぶ。また、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」と呼ぶ。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。特別図柄が変動表示されている場合や、大当たり遊技中である場合には、第1始動口11に新たに遊技球が入賞しても、この入賞を契機とする第1特別図柄判定、及び第1特別図柄の変動表示を即座に実行することはできない。このような場合に、所定数(例えば4個)を超えない範囲で第1特別図柄判定が保留されて、その保留数が第1特別図柄保留表示器43に表示される。これらのことは、第2特別図柄判定についても同様である。なお、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定との両方が保留されている場合、第1特別図柄判定よりも第2特別図柄判定の方が優先消化される。
なお、他の実施形態では、特別図柄判定の保留は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した順に消化してもよい。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源供給開始時における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターンを表示する。以下の説明では、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶ。
[変動演出]
液晶画面5には、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄が3列(左列、中列、および右列)表示される。第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示が開始されたことに応じて、左列の装飾図柄である左図柄、中列の装飾図柄である中図柄、および右列の装飾図柄である右図柄が、例えば上から下へとスクロールするように変動表示される。その後、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄が停止表示されたことに応じて、有効ライン上(例えば横一本)に左図柄、中図柄、及び右図柄が停止表示されて、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか「ハズレ」であるかが報知される。本実施形態では、装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示されるまでに実行される各種演出を総称して「変動演出」と呼ぶ。
なお、装飾図柄は数字に限らず、例えば、文字(例えば、英文字や漢字)、所定のキャラクタを模したキャラクタ画像、記号、又はこれらと数字の組み合わせでもよい。
[装飾図柄の変動表示態様]
本実施形態では、装飾図柄の変動表示が開始されてから装飾図柄が停止表示されるまでに、装飾図柄の変動表示態様がリーチとなる場合がある。ここで、リーチとは、特別図柄の停止表示に応じて全ての装飾図柄が停止するのに先立ち、例えば、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄が有効ライン上に「疑似停止」し、中図柄が変動する状態である(例えば図8(A)参照)。疑似停止は、例えば、装飾図柄を、有効ライン上で上下方向に揺れるように微動させた状態である。リーチが成立すると、これに応じて「リーチ演出」が実行される。ここで、リーチ演出は、変動表示中の中図柄が、左図柄および右図柄と同一の図柄で停止するのではないかという期待感を遊技者に与える演出である。
なお、以下の説明では、リーチ成立により疑似停止された左図柄および右図柄を総称して「リーチ図柄」と呼ぶ場合がある。
例えば、大当たり時には、リーチ演出終盤で大当たりの態様(例えばゾロ目)の装飾図柄が最終的に疑似停止される。大当たりの態様は、例えば、左図柄、中図柄、及び右図柄としてゾロ目(例えば444)となる3つの装飾図柄が有効ライン上に表示される態様である。大当たりの態様で疑似停止された装飾図柄は、大当たり図柄(すなわち大当たりを示す特別図柄)が停止表示されたことに応じて、大当たりの態様で停止表示される。
例えば、ハズレであってリーチが成立した場合には、リーチ演出終盤でハズレの態様の装飾図柄が最終的に疑似停止される。ハズレの態様は、例えば、左図柄、中図柄、及び右図柄としてゾロ目(例えば444)とはならない3つの装飾図柄(例えば454(図14(F)参照))が有効ライン上に表示される態様である。ハズレの態様で疑似停止された装飾図柄は、ハズレ図柄(すなわちハズレを示す特別図柄)が停止表示されたことに応じて、ハズレの態様で停止表示される。このように、リーチ演出終盤でハズレが報知される装飾図柄の変動表示態様を、特別図柄判定の判定結果がハズレとなる「リーチハズレ」の変動表示態様と呼ぶ。
また、例えば、特別図柄判定の判定結果がハズレであってリーチが成立しない場合には、リーチ演出は実行されない。この場合、ハズレ図柄が停止表示されたことに応じて、左図柄、中図柄、及び右図柄としてゾロ目とはならない3つの装飾図柄(例えばバラケ目)が停止表示される(例えば238(図14(A)参照))。このように、リーチ演出が実行されずにハズレが報知される装飾図柄の変動表示態様を、特別図柄判定の判定結果がハズレとなる「非リーチ」の変動表示態様と呼ぶ。
(リーチ演出)
本実施形態では、第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出が予め用意されている。これらのリーチ演出は、その後に大当たりが報知される可能性である「信頼度」が異なる。信頼度は、大当たりになるときとハズレになるときとを含む全ての選択割合に対して、大当たりとなるときに選択される割合の度合い、すなわち大当たりとなる割合の程度である。本実施形態では、大当たりである場合に対応して、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の順に出現する割合が大きくなるように予め設定されている。また、ハズレである場合に対応して、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の順に出現する割合が小さくなるように予め設定されている。このため、信頼度は、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の順に高い。
ノーマルリーチ演出は、例えば、中図柄のスクロール速度を徐々に低下させていく演出であって、リーチ状態の左図柄および右図柄と、変動表示中の中図柄とが液晶画面5に大きく表示される演出である。本実施形態では、後述するSPリーチ演出やSPSPリーチ演出とは異なり、ノーマルリーチ演出としてはアニメ等のキャラクタが活躍する演出画像は表示されない。ノーマルリーチ演出は、装飾図柄の変動表示態様が非リーチである場合よりも信頼度は高いものの、大当たりとなる可能性は比較的低い演出である。
ノーマルリーチ演出が行われる場合、第1特別図柄が停止表示されることに応じて、ノーマルリーチ演出の終盤で当落(大当たり又はハズレ)が報知される場合がある。
SPリーチ演出(図14(C)参照)は、例えば、アニメのキャラクタが活躍する演出であり、ノーマルリーチ演出よりも長い時間で実行される演出である。例えば、SPリーチ演出は、実行開始時に「SP」という演出画像が表示されたり、SPリーチ演出中に装飾図柄が液晶画面5に小さく表示される場合があったりする演出である。
SPリーチ演出は、リーチ成立直後、又はノーマルリーチ演出から発展して行われるリーチ演出である。例えば、ノーマルリーチ演出の終盤おいてリーチハズレの態様で装飾図柄が疑似停止された後、これらの装飾図柄のうちの少なくとも1つの装飾図柄を再始動させて(スクロールを再開させて)、SPリーチ演出に発展する。SPリーチ演出が行われる場合、第1特別図柄が停止表示されることに応じて、SPリーチ演出の終盤で当落が報知される場合がある。
SPSPリーチ演出は、例えば、実写やCGのキャラクタが活躍する演出であり、SPリーチ演出よりも長い時間で実行される演出である。SPSPリーチ演出は、実行開始時に「SPSP」という演出画像が表示されたり、遊技者の期待感を増すための演出画像(例えば、信頼度を示唆するための演出画像)が表示されたりする演出である。また、SPSPリーチ演出中には、SPリーチ演出中と同様に、装飾図柄が液晶画面5に小さく表示される場合がある(図15(D)参照)。
SPSPリーチ演出は、リーチ成立直後から行われたり、ノーマルリーチ演出またはSPリーチ演出から発展して行われたりするリーチ演出である。SPSPリーチ演出が行われる場合、第1特別図柄が停止表示されることに応じて、SPSPリーチ演出の終盤で装飾図柄が有効ライン上に停止表示されて当落が報知される。
本実施形態では、装飾図柄の変動表示が開始されてから装飾図柄が停止表示されるまでに実行されるリーチ演出のうち、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で装飾図柄が疑似停止されるリーチ演出を最終リーチ演出と呼ぶ。例えば、ノーマルリーチ演出の終盤で当落が報知されて変動演出が終了する場合、この変動演出における最終リーチ演出はノーマルリーチ演出である。また、SPリーチ演出の終盤で当落が報知されて変動演出が終了する場合、この変動演出における最終リーチ演出はSPリーチ演出である。また、SPSPリーチ演出の終盤で当落が報知されて変動演出が終了する場合、この変動演出における最終リーチ演出はSPSPリーチ演出である。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成例]
図4は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。図4に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや演出役物71による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、メインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
[各種スイッチ]
図4に例示されるように、遊技制御基板100には第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、第1大入賞口制御部117、第2大入賞口制御部118、普通入賞口スイッチ119、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部118は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。普通入賞口スイッチ119は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。なお、本実施形態では普通入賞口14を4つ備えているため(図1参照)、普通入賞口スイッチ119を4つ備えるが、図4においては普通入賞口スイッチ119を1つだけ表記している。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ119からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての特別図柄判定用の各種乱数(後述する)を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての特別図柄判定用の各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部117(又は第2大入賞口制御部118)を介して第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を開閉して大当たり遊技を実行する。
本実施形態では、特別図柄判定用の乱数として、例えば、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が用いられる。大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たり図柄の種類(大当たりの種類)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、特別図柄の変動パターン(変動時間)を、後述するリーチ演出を実行可能な変動演出パターン(後述する)を決定できる変動パターンのうちの何れかにするか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。例えば、メインCPU101は、遊技制御基板100に備えられた乱数回路やメインRAM103に設けられたランダムカウンタを用いて生成された各種乱数を、特別図柄判定用の乱数として取得する。なお、演出効果を高めるために、上記以外の乱数が用いられてもよい。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
(メインRAM103の構成例)
メインRAM103の構成例(不図示)、及びメインRAM103に格納される各種情報について説明する。メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。
例えば、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞しても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このような状況下では、メインCPU101は、特別図柄判定に係る各種情報を、特別図柄判定の保留を示す情報として保留記憶領域1031〜1038に格納する。一方、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を、遊技球が入賞した始動口に対応した第1保留記憶領域(1031又は1035)に記憶した直後、判定用記憶領域1030にシフトさせる。
例えば、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1始動口11に遊技球が入賞した場合、この入賞により取得された第1特別図柄判定に係る各種情報は、空きエントリの最上位である第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば、第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032に情報が記憶された状態で第1始動口11に遊技球が入賞した場合、この入賞により取得された第1特別図柄判定に係る各種情報は、空きエントリの最上位である第3保留記憶領域1033に格納される。
また、例えば、保留記憶領域1031〜1038には事前判定情報も記憶される。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図20のステップS2109、図21のステップS2209)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。特別図柄判定の権利の保留中に実行される先読み演出(例えば、保留アイコンの表示態様を変化させる演出や、変動演出中の装飾図柄の背景を変化させる演出)を実行可能な変動パターンを示す情報が含まれている場合には、事前判定情報、保留数、及び現在行われている演出の態様等に基づいて先読み演出が実行される場合がある。
第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1031より下位のエントリに記憶されている情報が1エントリずつ上位にシフトされる。例えば、第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。よって、判定用記憶領域1030には、第2特別図柄判定が保留されている場合、第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされる。また、第2特別図柄判定が保留されていない場合、すなわち第1特別図柄判定のみが保留されている場合には、第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
[演出制御基板130]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、RTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(現在日及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信された情報と演出制御用の乱数とに基づいて、変動演出の演出内容を設定する場合がある。例えば、サブCPU131は、演出制御基板130に備えられた乱数回路やサブRAM133に設けられたランダムカウンタを用いて生成された各種乱数を、演出制御用の乱数として用いる。
また、サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたことを示す操作コマンドをランプ制御基板150から受信すると、操作に応じた演出内容を設定し、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する場合がある。
[ランプ制御基板150]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26を動作させるボタンモータ261(例えばステッピングモータ)の駆動制御を行う際の演算処理を行う。また、ランプCPU151は、演出役物71を動作させる際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、盤ランプ25、枠ランプ37等に内蔵された発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、例えば演出役物71の動作パターンを示すデータである。
例えば、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する演出用の発光パターンデータや動作パターンデータを読み出してランプRAM153に一時記憶させる。その後、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から演出の開始を指示するコマンドを受信すると、ランプCPU151は、ランプRAM153に記憶されているパターンで演出役物71等を制御する。
[画像音響制御基板140]
図5は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶画面5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行う。この画像音響制御基板140は、図5に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データを表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラムが記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、液晶画面用フレームバッファ1493などを有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。液晶画面用フレームバッファ1493は、液晶画面5に表示される画像データの描画及び表示のために用いられる。液晶画面用フレームバッファ1493は、2つのバッファを備えるダブルバッファ方式のメモリであり、一方のバッファに記憶された画像データが表示のために出力されている間に他方のバッファに次の画像データが描画されることによって、画像データの描画と表示とが行われる。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、液晶画面用フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶画面5に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。詳細な説明は省略するが、音響DSP143は、統括CPU141からの指示に従って、例えば、スピーカ24が設置された位置以外の仮想的に形成される音源の位置から演出音が聞こえるように制御する立体音響制御などの処理を行う場合がある。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[遊技制御基板100で行われる各種判定について]
次に、図6を参照しつつ、遊技制御基板100で行われる各種判定について説明する。図6は、遊技制御基板100での各種判定に用いられるテーブルにおける特別図柄判定用の乱数の値と比較される判定値の振分率(決定割合)、及び特別図柄の変動パターンの一例について説明するための説明図である。本実施形態では、遊技制御基板100におけるメインCPU101は、例えば、始動口に遊技球が入賞した際に、特別図柄判定用の乱数を取得する。例えば、遊技制御基板100におけるメインROM102には、各乱数の値と比較するための判定値が振り分けられたテーブルが予め記憶されている。
例えば、メインCPU101は、始動口に遊技球が入賞した際に取得した大当たり乱数と、大当たり判定テーブル(不図示、後述する)とを用いて、大当たり判定の判定結果を「大当たり」または「ハズレ」の何れとするかを、特別図柄判定の判定結果が報知される以前に決定する。そして、例えば、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」の場合、始動口に遊技球が入賞した際に取得した図柄乱数と、図柄決定テーブル(不図示)とを用いて、特別図柄判定の判定結果が報知される以前に大当たり図柄の種類を決定する。これにより、大当たり種別が決定されることになる。図柄決定テーブルは、例えば、図柄乱数と比較される判定値が各大当たり図柄に予め割り当てられたテーブルである。
(大当たりの種類および遊技状態について)
図6(A)は、大当たり図柄の種類(大当たり種別)の決定割合の一例である。図6(A)に示す決定割合の例では、特別図柄判定に係る特別図柄が第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかによって、大当たり種別の決定割合が異なる。
特別図柄判定に係る特別図柄が第1特別図柄である場合、本実施形態では、35%の割合で4ラウンド(以下、「4R」と記載する。)非確変当たりに決定され、25%の割合で16R確変当たりに決定され、40%の割合で2R確変当たりに決定されるように、図柄決定テーブルにおいて図柄乱数と比較される判定値が予め割り振られている(図6(A)参照)。具体的には、例えば、「0〜99」が判定値として設定される場合、4R非確変当たりと判定される判定値として「0〜34」が定められており、16R確変当たりと判定される判定値として「35〜59」が定められており、2R確変当たりと判定される判定値として「60〜99」が定められている。
本実施形態では、大当たり種別が4R非確変当たりの場合、大当たり遊技終了直後に「時短遊技状態」に制御される。時短遊技状態に移行してから例えば100回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、100回目の特別図柄判定の判定結果(ハズレ)を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が「通常遊技状態」に設定される。
ここで、「時短遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/318)に設定される(図6(B)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「通常遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/318)に設定される(図6(B)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
また、本実施形態では、大当たり種別が16R確変当たり又は2R確変当たりの場合、大当たり遊技終了直後に「確変遊技状態」に制御される。確変遊技状態に移行してから例えば1万回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、1万回目の特別図柄判定の判定結果(ハズレ)を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が通常遊技状態に設定される。なお、大当たり遊技中に行われるラウンド遊技の合計回数が多い等により、16R確変当たりの方が2R確変当たりよりも遊技者にとって有利な大当たりに予め設定されている。
ここで、「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば10/318)に設定される(図6(B)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過して普通図柄判定が行われると、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は第2始動口12に容易に入賞可能となる(電チューサポート機能)。確変遊技状態においては、始動口に遊技球が入賞すると高確率状態で特別図柄判定が行われることになるため、通常遊技状態のときに比べて大当たりを容易に引き当て易い。このような確変遊技状態に制御されることとなるため、16R確変当たり及び2R確変当たりは、4R非確変当たりよりも遊技者にとって有利な大当たりである。
本実施形態では、確変遊技状態中または時短遊技状態中には、通常遊技状態中に比べて第2始動口12に遊技球が入賞し易く、第2始動口12の方が第1始動口11よりも遊技球が入賞し易い。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行う。
また、図6(A)に例示するように、特別図柄判定に係る特別図柄が第2特別図柄である場合、35%の割合で4R非確変当たりに決定され、65%の割合で16R確変当たりに決定されるように、図柄決定テーブルにおいて図柄乱数と比較される判定値が予め割り振られている(図6(A)参照)。具体的には、例えば、「0〜99」が判定値として設定される場合、4R非確変当たりと判定される判定値として「0〜34」が定められており、16R確変当たりと判定される判定値として「35〜99」が定められている。このように、大当たり種別が16R確変当たりに決定される割合は、特別図柄判定に係る特別図柄が第1特別図柄のときよりも、第2特別図柄のときに高くなる。なお、特別図柄判定に係る特別図柄が第2特別図柄である場合、2R確変当たりに対応して図柄乱数と比較される判定値が割り振られていない。予めこのように設定することで、特別図柄判定に係る特別図柄が第2特別図柄である場合には2R確変当たりに決定されないようにできる。
なお、第1特別図柄判定の判定結果としての大当たり図柄やハズレ図柄といった各図柄と、第2特別図柄判定の判定結果としての各図柄とは異なってもよいし、共通でもよい。
以下の説明では、16R確変当たり及び2R確変当たりを総称して「確変当たり」と呼び、4R非確変当たりを単に「非確変当たり」と呼ぶ。
次に、図6(B)を参照しつつ、遊技制御基板100で行われる大当たり判定(図23参照)での決定割合の一例について説明する。例えば、メインCPU101は、始動口に遊技球が入賞した際に取得した大当たり乱数と、大当たり判定テーブル(不図示)とを用いて、大当たり判定の判定結果を「大当たり」または「ハズレ」の何れとするかを、特別図柄判定の判定結果が報知される以前に決定する。大当たり判定テーブルは、例えば、大当たり乱数と比較される判定値が「大当たり」または「ハズレ」の何れかに予め割り当てられたテーブルである。
図6(B)に示す決定割合の例では、確変制御が行われているか否かに応じて、大当たりとするかハズレとするかの決定割合が異なっている。例えば、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された確変遊技フラグ(図24参照)がONである場合に確変制御が行われていると判定する。本実施形態では、確変遊技状態に制御されている場合には確変制御が行われていると判定され、通常遊技状態または時短遊技状態に制御されている場合には確変制御が行われていないと判定される。
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、確変制御が行われていない場合には1/318の確率で大当たりと判定され、317/318の確率でハズレと判定されるように、低確率時用大当たり判定テーブルにおいて大当たり乱数と比較される判定値が予め振り分けられている。具体的には、例えば、「0〜65535」が判定値として設定される場合、大当たりと判定される判定値として「0〜205」が定められており、ハズレと判定される判定値として「206〜65535」が定められている。
一方、例えば、確変制御が行われている場合には10/318の確率で大当たりと判定され、308/318の確率でハズレと判定されるように、高確率時用大当たり判定テーブルにおいて大当たり乱数と比較される判定値が予め振り分けられている。具体的には、例えば、「0〜65535」が判定値として設定される場合、大当たりと判定される判定値として「0〜2060」が定められており、ハズレと判定される判定値として「2061〜65535」が定められている。
本実施形態では、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、何れの遊技状態に制御されているかに関わらず、特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンが選択される。
一方、大当たり判定の判定結果がハズレの場合、例えば、始動口に遊技球が入賞した際に取得されたリーチ乱数の値と、リーチ判定テーブルと、現在の保留数とに基づいて、リーチ演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンを選択するか否かが決定される(以下、「リーチ判定」と呼ぶ。)。例えば、メインROM102には遊技状態毎に異なる割合で、リーチ演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンを選択すると決定されるように、リーチ乱数の値と比較するための判定値が予め設定されている。リーチ演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンを選択することに決定されると(以下、このような場合を「リーチ判定の結果がリーチ」と呼ぶ。)、変動パターン決定処理(図23参照)において、リーチハズレとなる変動演出パターンを決定可能な特別図柄の変動パターンが選択されることになる。これに対して、リーチ演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンを選択しないことに決定されると(以下、このような場合を「リーチ判定の結果が非リーチ」と呼ぶ。)、変動パターン決定処理において、非リーチとなる変動演出パターンを決定可能な変動パターンが選択されることになる。
本実施形態では、大当たり判定の判定結果がハズレの場合、図6(C)に例示されるように、特別図柄判定が行われた際の保留数が多いときより少ないときの方が、リーチ判定の結果がリーチに決定され易いように予め設定されている。
なお、他の実施形態では、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合にもリーチ判定を行ってもよいし、大当たりか否かに関わらずリーチ判定を行わずに特別図柄の変動パターンが決定されてもよい。
また、例えば、通常遊技状態以外の遊技状態(例えば確変遊技状態)に制御されている場合には、通常遊技状態に制御されている場合よりも多い割合でリーチ判定の結果が非リーチであってもよい。例えば、確変遊技状態に制御されている場合、大当たりのときには100%の割合でリーチ演出が行われ、ハズレのときには100%の割合でリーチ演出が行われなくてもよい(すなわちリーチハズレは0%)。このような場合、装飾図柄の変動表示態様がリーチになった時点で大当たり確定であることを報知できるので、装飾図柄の変動表示態様がリーチになった時から、遊技者にとって有利な大当たりに当選したか否かに遊技者の意識を向けさせることが可能である。
図6(D)は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンの一例を説明するための説明図である。図6(D)に例示するように、大当たり用変動パターンとして、変動パターンA1〜13が予め用意されており、ハズレ用変動パターンとして、変動パターンH1〜10が予め用意されている。本実施形態では、遊技制御基板100のメインCPU101によって特別図柄の変動パターンが決定されると、演出制御基板130のサブCPU131によって、変動パターンに対応した変動演出パターンが決定される。このようにして決定された変動演出パターンによって、変動演出が制御される。
例えば、大当たり用変動パターンA1〜14に対応した変動演出では、最終リーチ演出の終盤で大当たりが報知される。一方、ハズレ用変動パターンH1〜7に対応した変動演出では、最終リーチ演出の終盤でハズレが報知される(リーチハズレ)。また、ハズレ用変動パターンH8〜10に対応した変動演出では、リーチ演出が行われずにハズレが報知される(非リーチ)。
なお、ハズレ用変動パターンH1〜7に対応した変動演出と同様に最終リーチ演出の終盤でハズレが報知された後に大当たりが報知される場合もある。具体的には、例えば、大当たり用変動パターンA8〜13に対応した変動演出では、最終リーチ演出の終盤で、一旦ハズレと見せ掛ける「疑似ハズレ報知演出」が行われた直後に大当たりが復活したように見せかける「復活演出(特定図柄変動の一例)」が行われて大当たりが報知される。大当たり用変動パターンA1〜7に対応した変動演出では、最終リーチ演出の終盤で、疑似ハズレ報知演出および復活演出が行われることはない。
以下の説明では、最終リーチ演出の終盤で疑似ハズレ報知演出および復活演出が行われる変動演出を「復活当たり」と呼ぶ。また、最終リーチ演出の終盤で、疑似ハズレ報知演出および復活演出が行われずに大当たりが報知される変動演出を「直当たり」と呼ぶ。
図7は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンの決定割合について説明するための説明図である。例えば、メインCPU101は、始動口に遊技球が入賞した際に取得した変動パターン乱数と、変動パターンテーブルとを用いて、特別図柄判定の判定結果が報知される以前に変動パターンを決定する。変動パターンテーブルは、例えば、変動パターン乱数の値と比較するための判定値が予め割り振られたテーブルである。例えば、メインROM102には、始動口及び遊技状態毎に異なる変動パターンテーブルが予め記憶されている。なお、図7は、各変動パターンに割り振られた判定値の数の割合を示している。
まず、図7(A)を参照しつつ、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合に参照される大当たり用変動パターンテーブルについて説明する。大当たりの場合、図7(A)に例示されるように、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンほど判定値が多く割り振られている。例えば、大当たり種別が非確変当たりの場合、1%の割合で変動パターンA1に、4%の割合で変動パターンA2に、26%の割合で変動パターンA7に決定されるように、判定値が予め割り振られている。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0」が変動パターンA1に設定されており、「1〜4」の範囲が変動パターンA2に設定されており、「74〜99」の範囲が変動パターンA7に設定されている。
そして、例えば、大当たり種別が非確変当たりの場合、80%の割合で大当たりの報知態様が直当たりとなる変動演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンに決定される。また、20%の割合で大当たりの報知態様が復活当たりとなる変動演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンに決定される。具体的には、例えば、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜79」の範囲が変動パターンA1〜7に設定されており、「80〜99」の範囲が変動パターンA8〜13に設定されている。
本実施形態では、非確変当たり、2R確変当たり、16R確変当たりの順に、直当たりとなる変動演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンに決定される割合が小さくなるように、大当たり用変動パターンテーブルにおいて判定値が予め割り振られている。これに対して、復活当たりとなる変動演出を実行できる変動演出パターンを決定可能な変動パターンに決定される割合は、非確変当たり、2R確変当たり、16R確変当たりの順に大きくなるように、大当たり用変動パターンテーブルにおいて判定値が予め割り振られている。このような設定により、復活当たりの場合に遊技者にとって有利な大当たりの可能性が高くなるため、復活当たりに対して遊技者に興味を抱かせることが可能である。
また、例えば、復活当たりでは直当たりと比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターン(例えばA8)でも、遊技者にとって有利な大当たりになる可能性が高く設定されている。このような設定により、変動演出の内容があまり大当たりを期待できないものであっても、変動演出が終了するまで大当たりに対する期待感を保つことが可能になる。なお、他の実施形態では、復活当たりでは直当たりと比較して、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターン(例えばA13)である場合に、遊技者にとって有利な大当たりになる可能性が高く設定されてもよい。
次に、図7(B)を参照しつつ、大当たり判定の判定結果がハズレである場合に参照される変動パターンテーブルについて説明する。ハズレの場合、リーチ判定の結果がリーチのときにはリーチ用変動パターンテーブルが参照される一方、リーチ判定の結果が非リーチのときには非リーチ用変動パターンテーブルが参照される。図7(B)に例示されるように、ハズレの場合、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンほど判定値が少なく割り振られている。また、例えば、第1特別図柄判定が行われたときの第1特別図柄判定の保留数が相対的に多いときの方が少ないときよりも、変動時間が相対的に長い変動パターンに対して判定値が少なく割り振られている。具体的には、特別図柄判定が行われたときの保留数が0であってリーチ判定の結果がリーチの場合、51%の割合で変動パターンH1に決定される。これは、「0〜99」が判定値として設定されるリーチ用変動パターンテーブルにおいて、「0〜50」の範囲が変動パターンH1に設定されていることを示す。また、例えば、特別図柄判定が行われたときの保留数が0であってリーチ判定の結果が非リーチの場合、60%の割合で変動パターンH9に決定される。これは、「0〜99」が判定値として設定される非リーチ用変動パターンテーブルにおいて、「0〜59」の範囲が変動パターンH9に設定されていることを示す。
本実施形態では、例えば、奇数図柄(例えば、1図柄、3図柄、5図柄、及び7図柄)で構成されるリーチ図柄によって確変当たりを報知できるように予め設定されている。また、偶数図柄(例えば、2図柄、4図柄、6図柄、及び8図柄)で構成されるリーチ図柄によって確変当たりである可能性を示唆(又は報知)できるように予め設定されている。そして、例えば、ハズレ時には確変当たり時よりも偶数図柄に決定され易く奇数図柄に決定され難く設定されている。また、例えば、直当たり時には復活当たり時よりも、リーチ図柄が奇数図柄で構成され易く偶数図柄で構成され難く予め設定されている。このような構成により、復活当たりとなったときに確変当たりか否かを遊技者が認識できない可能性が高くなる。
なお、他の実施形態では、直当たり時には復活当たり時よりも、リーチ図柄が偶数図柄で構成され易く奇数図柄で構成され難く予め設定されていてもよい。また、リーチ図柄によって大当たりの種類を示唆しなくてもよい。
本実施形態では、復活当たりにより、遊技者にとって有利な大当たり(例えば16R確変当たり)である可能性を示唆した。他の実施形態では、復活当たりにより、遊技者にとって有利な所定の大当たり確定(例えば16R確変当たり)であることを報知してもよい。一例として、所定の遊技状態中(例えば確変遊技状態中)に復活演出が行われた場合には、16R確変当たり確定であってもよい。この場合、16R確変当たり以外の大当たりである場合には、復活当たりとなる変動パターンが選択されないように予め設定する。
また、他の実施形態では、復活当たりにより、遊技者にとって有利ではない大当たりである可能性を示唆するように予め設定されていてもよい。一例として、所定の遊技状態中(例えば通常遊技状態中)に復活当たりになると、遊技者にとって有利ではない所定の大当たり確定(例えば非確変当たり確定)であることが報知されてもよい。
他の実施形態では、直当たりにより、遊技者にとって有利な大当たりである可能性を示唆してもよい。また、直当たりにより、遊技者にとって有利な所定の大当たり確定(例えば16R確変当たり)であることを報知してもよいし、遊技者にとって有利ではない所定の大当たり確定(例えば非確変当たり確定)であることを報知してもよい。
また、本実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常遊技状態である場合と、確変遊技状態または時短遊技状態である場合とでは、各変動パターンに対する決定割合が異なるように予め設定されている。これにより、何れの遊技状態であるかに応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。例えば、所定の遊技状態(例えば確変遊技状態)に制御されている場合には他の遊技状態(例えば通常遊技状態)に制御されている場合よりも復活当たりに係る変動パターンが選択され易いように予め設定されていてもよい。
また、他の実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態、時短遊技状態、及び通常遊技状態のうちの何れであるかに応じて、異なる変動パターンが決定されるようにしてもよい。これにより、何れの遊技状態であるかに応じて、異なる変動パターンに決定できる。例えば、確変遊技状態および時短遊技状態の場合には、通常遊技状態の場合よりも変動時間が短い変動パターンが予め用意されていてもよい。これにより、確変遊技状態および時短遊技状態の場合の特別図柄の変動時間を短縮できる。
[予告演出]
次に、図8〜図16を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機1で実行される予告演出について説明する。予告演出は、変動演出中に実行されるリーチ演出以外の演出である。予告演出が行われると、リーチ演出が行われる可能性が示唆されたり、大当たりとなる可能性が示唆されたりする。後に詳述するが、本実施形態では、予告演出として最終カットイン演出(可能性示唆演出の一例)および最終ボタン演出(期間示唆演出の一例)が変動演出中に実行され得る。最終カットイン演出は、最終リーチ演出の終盤で図8に例示される所定の演出画像の種類によって、大当たりとなる可能性の高低を遊技者に対して認識させることが可能な演出である。最終ボタン演出は、遊技者に演出ボタン26の操作を促す演出であり、最終カットイン演出の実行契機となり得る演出である。本実施形態では、最終ボタン演出中に演出ボタン26の操作が有効になり、最終ボタン演出中に表示されるゲージ画像52の種類によって有効期間の長短が示唆されたり、大当たりとなる可能性が示唆されたりする。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1で実行される予告演出は上記演出に限らない。例えば、予告演出としてセリフ演出およびステップアップ演出を実行してもよい。セリフ演出は、例えば、変動演出が開始してからリーチが成立するまでのタイミングでキャラクタの画像と共にキャラクタのセリフを表示する演出である。ステップアップ演出は、予め定められた所定段階数(例えば3)まで段階的に発展する演出であり、何段階目まで発展するかによって大当たりとなる可能性を遊技者に対して認識させることが可能な演出である。
後に詳述するが、例えば、演出制御基板130のサブCPU131は、変動パターンの設定情報等を含む変動開始コマンド(図21参照)を遊技制御基板100から受信した際に各種予告演出用の乱数を取得する。例えば、サブCPU131は、各種予告演出用の乱数を用いた抽選により変動演出の内容に応じて予告演出を実行するか否か、及び実行する場合にはその内容を決定する。
(最終カットイン演出)
図8は、最終カットイン演出の具体例について説明するための説明図である。また、図9は、最終カットイン演出の有無、及び最終カットイン演出が実行される場合における演出態様の決定割合について説明するための説明図である。本実施形態では、最終リーチ演出中に最終カットイン演出が実行される場合がある。最終カットイン演出が行われると、図8に例示される所定の演出画像である最終カットインがリーチ演出に係る演出画像に重畳して表示される。
最終カットイン演出は、可能性示唆演出を実現するものの一例であり、「弱カットイン」、「中カットイン」、及び「強カットイン」の3種類の演出を総称する演出である。これらの演出は、大当たりに対する信頼度が異なる。弱カットイン(第1態様の一例)は、キャラクタAに係る弱カットイン画像(第1所定画像の一例)を最終カットインとして表示(例えば4秒間表示)させる演出であり、信頼度が相対的に低いことを認識可能な演出である。中カットイン(第2態様の一例)は、キャラクタBに係る中カットイン画像(第2所定画像の一例)を最終カットインとして表示(例えば4秒間表示)させる演出であり、弱カットインと強カットインとの間位の信頼度であることを認識可能な演出である。また、強カットイン(第2態様の一例)は、キャラクタCに係る強カットイン画像(第2所定画像の一例)を最終カットインとして表示(例えば5秒間表示)させる演出であり、信頼度が相対的に高いことを認識可能な演出である。本実施形態では、キャラクタA〜Cは、他の演出中(例えば、リーチ演出または他の予告演出)に登場する場合があり、キャラクタ自体が大当たりに対する信頼度を有している。例えば、キャラクタAはキャラクタB及びCより信頼度が低いキャラクタであり、キャラクタCはキャラクタA及びCより信頼度が高いキャラクタである。遊技者は、例えば、キャラクタの種類に基づいて最終カットインの強弱(すなわち大当たりに対する信頼度)を判別することが可能である。
本実施形態では、演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したことに応じて、最終カットイン演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選で、最終カットイン演出の実行の有無を決定する。本実施形態では、最終カットイン演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数と比較される判定値が、「実行無し」及び「実行有り」の何れかに予め割り振られている。乱数の値が「実行有り」に割り振られている判定値と一致すると、最終カットイン演出が実行されることになる。なお、図9(A)は、判定値そのものではなく判定値の数の割合(すなわち決定割合)を示している。
最終カットイン演出の有無は、例えば、変動演出の内容および大当たりか否かに応じた決定割合で決定される。具体的には、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、例えば、最終リーチ演出の信頼度が高いほど最終カットイン演出が実行され易いように予め設定されている(図9(A)参照)。例えば、SPリーチ演出の終盤で大当たりが報知される変動演出に対応して、10%の割合で実行無しに決定され、90%の割合で実行有りに決定される。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜9」の範囲が実行無しに割り振られており、「10〜99」の範囲が実行有りに割り振られている。また、SPSPリーチ演出の終盤で大当たりが報知される変動演出に対応して、最終カットイン演出が実行される実行有りに常に決定される(すなわち実行無しは0%)。具体的には、「0〜99」の範囲の全てが実行有りに割り振られており、実行無しには判定値が割り振られていない。
大当たり判定の判定結果がハズレとなるリーチハズレの場合も、最終リーチ演出の信頼度が高いほど最終カットイン演出が実行され易い。例えば、SPリーチ演出の終盤でハズレが報知される変動演出に対応して、70%の割合で実行無しに決定され、30%の割合で実行有りに決定される。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜69」の範囲が実行無しに割り振られており、「70〜99」の範囲が実行有りに割り振られている。また、SPSPリーチ演出の終盤でハズレが報知される変動演出に対応して、65%の割合で実行無しに決定され、35%の割合で実行有りに決定される。具体的には、「0〜64」の範囲が実行無しに割り振られており、「65〜99」の範囲が実行有りに割り振られている。
このように、本実施形態では、ハズレの場合には大当たりの場合よりも低い割合で最終カットイン演出が実行される(図9(A)参照)。これにより、最終カットイン演出が実行されることで、大当たりに対する遊技者の期待感を高めることが可能である。
なお、本実施形態では大当たりか否かに関わらずノーマルリーチ演出中に最終カットイン演出が実行されることがない(すなわち実行有りは0%)。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜99」の範囲の全てが実行無しに割り振られており、実行有りには判定値が割り振られていない。他の実施形態では、ノーマルリーチ演出終盤で、最終カットイン演出が実行されてから当落が報知されてもよい。
また、本実施形態では、大当たり判定の判定結果がハズレとなる非リーチの場合、最終カットイン演出が実行されないように予め設定されている(すなわち実行有りは0%)。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜99」の範囲の全てが実行無しに割り振られており、実行有りには判定値が割り振られていない。
なお、図9(A)に例示した決定割合に限らず、例えば、大当たりか否かに関わらず特定のリーチ演出(例えばSPSPリーチ演出)が実行される場合には、常に最終カットイン演出が実行されるように予め設定されていてもよい。
また、ハズレであって最終リーチ演出が所定のリーチ演出(例えばSPリーチ演出)の場合には、最終カットイン演出が実行されないように予め設定されていてもよい。これにより、遊技者は、所定のリーチ演出中に最終カットイン演出が実行された時点で大当たり確定であることを認識することが可能である。
最終カットイン演出が実行される場合、例えば、サブCPU131は、最終カットイン演出の演出態様を決定するための乱数を用いた抽選により、最終カットイン演出の演出態様を決定する。本実施形態では、最終カットイン演出の演出態様を決定するための乱数と比較される判定値が、「弱カットイン」、「中カットイン」、及び「強カットイン」の何れかに予め割り振られている。乱数の値が、何れに割り振られた判定値と一致するかによって、最終カットイン演出の演出態様が決定される。なお、図9(B)は、判定値そのものではなく判定値の数の割合(すなわち決定割合)を示している。最終カットイン演出の演出態様は、図9(B)に例示されるように、変動演出の内容および大当たりか否かに応じた決定割合で決定される。
大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、直当たりか復活当たりかによって異なる決定割合で演出態様が決定される。例えば、直当たりの場合、25%の割合で弱カットインに、35%の割合で中カットインに、40%の割合で強カットインに決定される。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜24」の範囲が弱カットインに、「25〜59」の範囲が中カットインに、「60〜99」の範囲が強カットインに割り振られている。これに対して、復活当たりの場合、65%の割合で弱カットインに、20%の割合で中カットインに、15%の割合で強カットインに決定される。具体的には、「0〜64」の範囲が弱カットインに、「65〜84」の範囲が中カットインに、「85〜99」の範囲が強カットインに割り振られている。
これに対して、大当たり判定の判定結果がハズレとなるリーチハズレの場合、75%の割合で弱カットインに、15%の割合で中カットインに、10%の割合で強カットインに決定される。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、「0〜74」の範囲が弱カットインに、「75〜89」の範囲が中カットインに、「90〜99」の範囲が強カットインに割り振られている。
このように、直当たりの場合には信頼度が高い最終カットイン演出(例えば強カットイン)ほど実行され易いように予め設定されている一方、復活当たりの場合には信頼度が低い最終カットイン演出(例えば弱カットイン)ほど実行され易いように予め設定されている。具体的には、復活当たりの場合は直当たりの場合と比較すると強カットイン及び中カットインに決定される割合が低く、弱カットインに決定される割合が高い。このような設定により、遊技者は、信頼度の低い最終カットイン演出が実行されても、復活当たりを期待できるため、大当たりに対する期待感を失わずに遊技を楽しむことが可能である。また、遊技者は、信頼度の高い最終カットイン演出が実行されると直当たりを期待できるため大当たりに対する期待感を高めながら遊技を楽しむことが可能である。
また、ハズレの場合には大当たりの場合よりも高い割合で弱カットインに決定され(図9(B)参照)、中カットイン及び強カットインに決定される割合は、ハズレよりも大当たりの方が高い。これにより、中カットイン又は強カットインが実行されることで、大当たりに対する遊技者の期待感を高めることが可能である。
(最終ボタン演出)
図10は、最終ボタン演出の具体例について説明するための説明図である。また、図11は、最終ボタン演出の有無や最終ボタン演出が実行される場合における演出内容の決定割合について説明するための説明図である。なお、図11は、判定値そのものではなく判定値の数の割合(すなわち決定割合)を示している。
本実施形態では、最終リーチ演出中に最終ボタン演出が実行される場合がある。最終ボタン演出が行われると、図10(A)に例示されるように、遊技者に演出ボタン26の操作を促す「押せ!」といった文言、演出ボタン26を模したボタン画像51、及びゲージを示す「ゲージ画像52」が最終リーチ演出に係る演出画像に重畳して表示される。ゲージ画像52は、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間を示す演出画像である。ゲージ画像52のゲージが経時的に減ることで、遊技者は有効期間を認識することが可能である。ゲージ画像52は、期間示唆演出を実現するためのものの一例である。
本実施形態では、最終ボタン演出中に何れの種類のゲージ画像52が表示されたかを判別することによって、遊技者は、大当たりとなる可能性(遊技者に有利な状態の一例)を認識することが可能である。ゲージ画像52として、通常ゲージA、長ゲージB、短ゲージC、及び複数ゲージDの4種類が予め用意されている。例えば、通常ゲージAは、期間示唆演出における第1演出態様を例示するものであり、長ゲージBと短ゲージCと複数ゲージDとは、期間示唆演出における第2演出態様を例示するものである。また、例えば、通常ゲージAは、期間示唆演出における第1所定画像を例示するものであり、長ゲージBと短ゲージCと複数ゲージDとは、期間示唆演出における第2所定画像を例示するものである。例えば、通常ゲージAが表示されると大当たりに対する信頼度が相対的に低いことが示唆され、通常ゲージA以外のゲージ画像52のうちの何れかが表示されると信頼度が相対的に高いことが示唆される。
本実施形態では、最終ボタン演出において、通常ゲージA、長ゲージB、短ゲージC、及び複数ゲージDにより示される有効期間の初期値として「1秒」と、「3秒」と、「7秒」との3種類が予め用意されている。また、通常ゲージA、長ゲージB、短ゲージC、及び複数ゲージDのゲージが減るスピードとして「一定」と、「速い→遅い」と、「遅い→速い」と、「フリーズ」との4種類が予め用意されている。有効期間については図11(B)を、ゲージが減るスピードについては図11(D)及び(E)を参照しつつ後述する。
通常ゲージAは、最終ボタン演出とは異なる演出であって、大当たりに対する信頼度を示唆しない他の演出において演出ボタン26への操作を遊技者に促す際にも、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間を認識させるために表示されるデフォルトのゲージ画像である。すなわち、本実施形態では、通常ゲージA自体によって信頼度を示唆する場合(すなわち最終ボタン演出)と、信頼度を示唆しない場合とがある。
通常ゲージA自体によって信頼度が示唆されない演出の一例として、大当たり遊技終了後の変動演出中に活躍させるキャラクタを選択させるために演出ボタン26への操作を遊技者に促す選択演出がある。選択演出では、大当たり遊技中にボタン画像51と通常ゲージAとが表示されて、上記選択が可能な演出ボタン26の有効期間が通常ゲージAにより示される。選択演出では通常ゲージA以外のゲージ画像52は表示されない。
長ゲージBは、通常ゲージAと比較してゲージが長く(又は大きく)、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間が減っていく様子(すなわち、有効時間を示す部分の変化態様)が分かり易いゲージ画像である。短ゲージCは、通常ゲージAと比較して短く(又は小さく)、有効期間が減っていく様子が分かり難い(又は分からない)ゲージ画像である。
複数ゲージDは、例えば、通常ゲージA、長ゲージB、及び短ゲージCのうちの少なくとも1種類のゲージ画像が同時に複数表示された状態である。図10(B)は、複数ゲージDとして、通常ゲージAが2つ同時に表示された場合の一例を示している。例えば、通常ゲージAが複数表示された場合は、通常ゲージA以外のゲージ画像52が複数表示された場合よりも、大当たりに対する信頼度が低いことを示唆することが可能であるように予め設定されてもよい。
なお、本実施形態では、図10(B)に例示したように最終ボタン演出においてゲージ画像52と同数のボタン画像51が表示される。他の実施形態では、最終ボタン演出においてゲージ画像52とボタン画像51との数が一致しなくてもよく、例えば、複数のゲージ画像52と共に1つのボタン画像51が表示されてもよい。また、複数のボタン画像51と共に1つのゲージ画像52が表示されてもよい。複数のボタン画像51と共に1つのゲージ画像52が表示される場合、遊技者が演出ボタン26を操作したことに応じてボタン画像51の数を減少させると共に、例えば、演出ボタン26の操作が有効となる有効期間が新たに設定されたかのようにゲージ画像52のゲージを空ではない状態に更新してもよいし、ゲージを減少させ続けてもよい。
本実施形態では、長ゲージB、短ゲージC、及び複数ゲージDが最終ボタン演出中にのみ表示されるように予め構成される。このため、ゲージ画像B〜Dが表示されると、現在実行されているリーチ演出(例えばSPリーチ演出)が当落の報知される最終リーチ演出であることを報知できる。他の実施形態では、これらのゲージ画像B〜Dが、最終ボタン演出以外の演出ボタン26への操作を遊技者に促す演出で使用されてもよく、ゲージ画像B〜Dが表示されることによって、現在実行されているリーチ演出が最終リーチ演出である可能性を示唆できるように予め設定されてもよい。
通常ゲージA自体によって信頼度が示唆されない選択演出以外の例として、演出ボタン26への操作を遊技者に促すセリフボタン演出がある。セリフボタン演出は、例えば、特別図柄判定の判定結果に基づいて実行するか否かが決定される。セリフボタン演出では、大当たりか否かに関わらず、変動演出開始直後にボタン画像51と通常ゲージAとが表示されて演出ボタン26の有効期間が通常ゲージAにより示される。有効期間中に演出ボタン26が操作されると、操作に応じてセリフ演出が実行される。このように、セリフボタン演出では大当たりか否かに関わらず通常ゲージAが表示されるため、セリフボタン演出自体の信頼度は有するものの、通常ゲージA自体によって信頼度の高低が示唆されない。
次に、図11(A)を参照しつつ、最終ボタン演出の有無の決定例について説明する。最終ボタン演出の有無は、例えば、変動演出の内容、大当たりか否か、及び最終カットインの有無に基づいて決定される。
例えば、演出制御基板130のサブCPU131は、最終カットイン演出を実行するか否かの決定に続いて、最終ボタン演出を実行するか否かを、乱数を用いた抽選で決定する。本実施形態では、最終ボタン演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数と比較される判定値が、「実行無し」及び「実行有り」の何れかに予め割り振られている。乱数の値が「実行有り」に割り振られている判定値と一致すると、最終ボタン演出が実行されることになる。
例えば、最終ボタン演出と最終カットイン演出との両方が実行有りに決定されると、最終ボタン演出中に演出ボタン26が遊技者によって操作されたことに応じて最終カットイン演出が実行されることになる。これに対して、最終ボタン演出が実行有り、最終カットイン演出が実行無しの場合、最終ボタン演出中に演出ボタン26が操作されても最終カットイン演出が実行されない。この場合の最終ボタン演出は、いわゆるガセ演出である。また、最終ボタン演出が実行無し、最終カットイン演出が実行有りの場合、最終ボタン演出を介さずに予め定められたタイミングで最終カットイン演出が実行される。すなわち、最終ボタン演出が実行無し、最終カットイン演出が実行有りの場合には、遊技者が何ら操作せずとも最終カットインが表示される。また、最終ボタン演出と最終カットイン演出との両方が実行無しの場合、どちらの演出も実行されない。
最終ボタン演出の有無について、まず、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合について説明する。最終ボタン演出は、例えば、図11(A)に例示されるように、直当たりであって最終カットイン演出が実行される場合に対応して2%の割合で実行無しに決定され、98%の割合で実行有りに決定される。一方、直当たりであって最終カットイン演出が実行されない場合に対応して99%の割合で実行無しに決定され、1%の割合で実行有りに決定される。具体的には、「0〜99」が判定値として設定される場合、直当たりであって最終カットイン演出が実行される場合に対応して「0、1」が実行無しに割り振られており、「2〜99」の範囲が実行有りに割り振られている。そして、直当たりであって最終カットイン演出が実行されない場合に対応して「0〜98」の範囲が実行無しに割り振られており、「99」が実行有りに割り振られている。
また、復活当たりであって最終カットイン演出が実行される場合に対応して3%の割合で実行無しに決定され、97%の割合で実行有りに決定される。そして、復活当たりであって最終カットイン演出が実行されない場合は、95%の割合で実行無しに決定され、5%の割合で実行有りに決定されるように、判定値が割り振られている。
本実施形態では、最終カットイン演出が実行されない場合にも最終ボタン演出が実行されるように予め設定されている。また、直当たり時よりも復活当たり時の方が最終カットイン演出が実行されない場合に最終ボタン演出が実行され易い。これにより、遊技者は、最終ボタン演出がガセ演出であっても大当たりを期待できるため、変動演出が終了するまで大当たりに対する期待感を抱きながら遊技を楽しむことが可能である。
次に、最終ボタン演出の有無について、大当たり判定の判定結果がハズレとなるリーチハズレの場合について説明する。例えば、リーチハズレであって最終カットイン演出が実行されるときは、20%の割合で実行無しに決定され、80%の割合で実行有りに決定されるように、判定値が割り振られている(図11(A)参照)。また、リーチハズレであって最終カットイン演出が実行されないときは、90%の割合で実行無しに決定され、10%の割合で実行有りに決定されるように、判定値が割り振られている。
また、図11(A)に例示されるように、例えば、大当たり判定の判定結果がハズレとなる非リーチの場合と、最終リーチ演出がノーマルリーチ演出である場合とに対応して、100%の割合で最終ボタン演出が実行無しに決定される(すなわち実行有りは0%)。
このように、本実施形態では、大当たり時よりハズレ時の方が、最終カットイン演出が実行されないにもかかわらず最終ボタン演出が実行される、いわゆるガセ演出として最終ボタン演出が実行される可能性が高くなるように予め設定されている。予めこのように設定することで、最終カットイン演出が実行されたことによって大当たりに対する期待感を抱くことが可能である。
本実施形態では、演出制御基板130のサブCPU131は、最終ボタン演出を実行すると決定したときは最終ボタン演出の演出内容を決定する。具体的には、例えば、最終ボタン演出で使用する有効期間、液晶画面5に表示させるゲージ画像52の種類(図10(B)参照)、有効期間の残り時間を示すゲージが減るスピードの種類を決定する。
図11(B)を参照しつつ、最終ボタン演出で使用される有効期間の決定例について説明する。本実施形態では、例えば、予め定められた有効期間開始時から予め定められた有効期間終了時まで最終ボタン演出が実行されて、ボタン画像51及びゲージ画像52が液晶画面5に表示される。最終ボタン演出中に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、操作に応じて有効期間および最終ボタン演出が終了し、ボタン画像51及びゲージ画像52が消去される。なお、複数ゲージDが表示される最終ボタン演出では、有効期間および最終ボタン演出を終了させる終了条件(例えば、表示されたボタン画像51の数と同じ数以上演出ボタン26が操作されたこと)を予め設定しておき、終了条件が成立した場合に有効期間および最終ボタン演出を終了させてもよい。
本実施形態では、最終ボタン演出の有効期間として3種類(3秒、7秒、及び1秒)の有効期間が予め用意されている。例えば、サブCPU131は、有効期間を決定するために用いられる有効期間乱数が、3種類のうち何れの有効期間に割り振られた判定値と一致かによって有効期間を決定する。
本実施形態では、最終ボタン演出とは異なる演出であって、大当たりに対する信頼度を示唆しない他の演出において演出ボタン26への操作を遊技者に促す際にも、演出ボタン26の操作が有効となる期間として3秒が設定される。すなわち、演出ボタン26の操作が有効となる期間として3秒が設定される演出には、3秒という有効期間によって信頼度が示唆される場合と、3秒という有効期間によって信頼度が示唆されない場合とがある。
本実施形態では、図11(B)に例示されるように、大当たりの場合はハズレの場合よりも有効期間が3秒に決定され難く、3秒以外の有効期間に決定され易いように予め設定されている。具体的には、例えば、直当たりの場合は有効期間が7秒に決定され易い。復活当たりの場合は有効期間が3秒に決定され易いものの、1秒の有効期間にも決定され易く、また、ハズレの場合よりも有効期間が3秒に決定され難い。ハズレの場合は、3秒以外の有効期間に決定され難いように予め設定されており、最終リーチ演出の信頼度が高いほど有効期間が3秒に決定され難いように予め設定されている。
このように設定されることで、遊技者は、有効期間が長いと感じた時や、有効期間が短すぎると感じた時に、大当たりに対する期待感を高めることが可能である。演出ボタン26を操作せずとも体感的に信頼度がわかるため、遊技者に操作を促す演出に対する時間の重要性が増す。これにより、遊技者参加型の演出の幅が更に広がる。
また、相対的に長い有効期間によって直当たりを示唆し、相対的に短い有効期間によって復活当たりを示唆することが可能になる。具体的には、有効期間が3秒であっても、復活当たりを期待できる。すなわち、本実施形態では、有効期間が3秒であっても、16R確変当たりを期待できることになる(図7(A)参照)。
有効期間が通常(例えば3秒)よりも長いと、遊技者に対して操作を促す時間が長くなるため、遊技者が操作を促されてから演出ボタン26を操作するまでの時間を十分に確保することが可能になる。本実施形態では、直当たりの場合に有効期間が長く決定され易い。このため、遊技者は、有効期間が長いと感じた場合、最終ボタン演出中の操作に応じて強カットインが表示されるのではないかという期待感や、大当たりなのではないかという期待感を高めながら演出ボタン26の操作を行うことが可能である。
有効期間が通常よりも短いと、遊技者に対して操作を促す時間が短くなるため、遊技者が操作を促されてから演出ボタン26を操作するまでの時間の確保が難しい可能性がある。ここで、本実施形態では、最終ボタン演出中に遊技者からの操作がないと最終カットインが表示されない構成を採用している。このため、遊技者は、有効期間が短いと操作が間に合わず、最終カットインを見られない可能性がある。しかしながら、本実施形態では、大当たりに対する信頼度が相対的に高い場合に有効期間が相対的に短く設定され易い。このような構成により、有効期間が短すぎたために有効な操作を行えなかったとしても、遊技者は、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを認識可能である。また、有効な操作を行えなかったために最終カットインを確認できなかったといった遊技者の落胆を緩和させることが可能である。さらに、仮に有効な操作ができた場合、遊技者は、短い時間で操作できたことに対する優越感を抱きながら、最終カットインを見ることが可能である。
次に、図11(C)を参照しつつ、最終ボタン演出で使用されるゲージ画像52の決定例について説明する。本実施形態では、大当たりの場合はハズレの場合よりも通常ゲージAに決定され難く、通常ゲージA以外に決定され易いように予め設定されている。具体的には、例えば、直当たりの場合は長ゲージBに決定され易い。復活当たりの場合は通常ゲージAに決定され易いものの、短ゲージCにも決定され易く、また、ハズレの場合よりも、通常ゲージAに決定され難い。
予めこのように設定されることで、遊技者は、通常ゲージAと異なる態様でゲージ画像52が表示されると、大当たりに対する期待感を高めることが可能である。また、長ゲージBで直当たりを示唆することが可能になる。また、通常ゲージAが表示されても、復活当たりを期待できる。
次に、図11(D)及び(E)を参照しつつ、最終ボタン演出中におけるゲージの減り方の決定例について説明する。本実施形態では、ゲージが減る減少スピードが一定である場合と、減少スピードが途中で変化する場合とがある。本実施形態では、ゲージの変化態様として、例えば、「一定」、「速い→遅い」、「遅い→速い」、及び「フリーズ」の4種類が予め用意されている(図11(E)参照)。ここで、「一定」は減少スピードが一定である変化態様である。「速い→遅い」は、最終ボタン演出開始直後(有効期間開始直後)は減少スピードが速いものの第1変化タイミングで減少スピードが遅くなる変化態様である。「遅い→速い」は、最終ボタン演出開始直後(有効期間開始直後)は減少スピードが遅いものの第2変化タイミングで減少スピードが速くなる変化態様である。また、「フリーズ」は、第3変化タイミング以後は減少ゲージが減らなくなる態様である。例えば、第1〜3変化タイミングは、例えば有効期間の1/3が経過したタイミングである。
なお、第1〜3変化タイミングは同じタイミングに限らない。他の実施形態では、例えば、第1変化タイミングは有効期間終了間際であり、第2変化タイミングは有効期間の2/3が経過したタイミングであり、第3変化タイミングは有効期間の1/2が経過したタイミングでもよい。また、変化タイミングを決定するための乱数を用いた抽選により、複数の変化タイミングのうちの何れかに決定してもよい。例えば、有効期間開始直後から変化タイミングまでの経過時間が短い(又は長い)ほど、大当たりに対する信頼度が高くてもよい。
以下の説明では、「速い→遅い」、「遅い→速い」、及び「フリーズ」を総称して「変化有り」と呼ぶ場合がある。
例えば、ゲージの変化態様は、大当たりか否か、ゲージ画像52の種類、有効期間の種類、直当たりか復活当たりか、及び最終カットイン演出の種類に基づいて決定される(図11(D)及び(E)参照)。例えば、ゲージの変化態様を決定するための乱数と比較される判定値が、「一定」、「速い→遅い」、「遅い→速い」、及び「フリーズ」の何れかに予め割り振られている。本実施形態では、これら4種類のうちの何れかの変化態様に一度の抽選で決定されるが、説明を簡単にするため、「一定」又は「変化有り」の決定例(図11(D)参照)と、「変化有り」の具体的な決定例(図11(E)参照)とを分けて説明する。
具体的には、例えば、大当たり時に、通常ゲージAが表示される有効期間3秒の最終ボタン演出の実行が決定されると、3%の割合で「一定」に決定され、97%の割合で「変化有り」に決定される(図11(D)参照)。ここで、3秒の有効期間は、最終ボタン演出とは異なる演出ボタン26への操作を遊技者に促す演出においても使用される有効期間である。そして、本実施形態では、最終ボタン演出以外では、ゲージが減る減少スピードは一定である。以降の説明では、最終ボタン演出において、有効期間が3秒に設定され、ゲージ画像52が通常ゲージAに設定され、ゲージの減少スピードが一定に設定されたときのゲージの減少スピードをデフォルト速度と呼ぶ場合がある。
なお、本実施形態では、最終ボタン演出とは異なる演出であって、大当たりに対する信頼度を示唆しない他の演出において演出ボタン26への操作を遊技者に促す演出においても、ゲージが減る減少スピードは一定である。すなわち、ゲージ画像52の変化態様によって信頼度を示唆する演出(本実施形態では最終ボタン演出)と、ゲージ画像52の変化態様によって信頼度を示唆しない演出とがある。
また、大当たり時に、通常ゲージAが表示される有効期間3秒以外の最終ボタン演出の実行が決定された場合、及び通常ゲージA以外のゲージ画像が表示される最終ボタン演出の実行が決定された場合は、40%の割合で「一定」に決定され、60%の割合で「変化有り」に決定される。例えば、通常ゲージAに設定され、有効期間が7秒に設定されたときのゲージの減少スピードは、デフォルト速度よりも遅い。また、例えば、通常ゲージAに設定され、有効期間が1秒に設定されたときのゲージの減少スピードは、デフォルト速度よりも速い。
また、ハズレ時は、ゲージ画像52の種類および有効期間の種類に関わらず、60%の割合で「一定」に決定され、40%の割合で「変化有り」に決定される。
このように、大当たり時には「一定」より「変化有り」に決定され易く、ハズレ時には「変化有り」より「一定」に決定され易いように予め設定されている。そして、大当たり時を比較すると、通常ゲージAが表示される有効期間3秒の最終ボタン演出の実行が決定された場合の方が、有効期間が3秒以外に決定された場合およびゲージ種別が通常ゲージA以外に決定された場合よりも、減少スピードが「一定」に決定され難いように予め設定されている。
そして、変化態様が「変化有り」の場合、大当たりか否か、変動演出内容が直当たりか復活当たりか、及び最終カットイン演出の種類に応じて、その変化態様が「速い→遅い」、「遅い→速い」、及び「フリーズ」のうちの何れかである可能性が異なる。例えば、図11(E)に例示される決定例では、直当たりであって弱カットインが表示される場合、または最終カットイン演出が実行されない場合、55%の割合で「速い→遅い」であり、45%の割合で「遅い→速い」であり、0%の割合(すなわち判定値数が0)で「フリーズ」である。本実施形態では、「速い→遅い」は直当たりである可能性を示唆する変化態様であり、「フリーズ」は直当たりを報知する変化態様であり、「遅い→速い」は復活当たりである可能性を示唆する変化態様であるように予め設定されている。また、「フリーズ」は、中カットイン又は強カットインが実行される可能性を示唆する変化態様である。
なお、本実施形態では「フリーズ」は大当たり確定であることを報知する演出である。図11(E)に例示されるように、本実施形態では、大当たり確定を報知する演出が実行された後に復活演出が実行されないように予め設定されている。他の実施形態では、大当たり確定を報知する演出が実行された後に復活演出が実行されてもよい。
ゲージの変化態様が「速い→遅い」の場合、最終ボタン演出開始直後にはゲージの変化具合が大きい。このため、遊技者は、例えば、最終ボタン演出が開始された際に急いで演出ボタン26を操作しようとしたり、演出ボタン26の操作を諦めたりする可能性が高い。また、ゲージの変化具体が小さくなると、遊技者は、例えば、安堵しながら演出ボタン26を操作する可能性が高い。
また、例えば、ゲージの変化態様が「遅い→速い」の場合、最終ボタン演出開始直後にはゲージの変化具合が小さい。このため、遊技者は、例えば、最終ボタン演出が開始された際には演出ボタン26の操作を焦らないものの、操作に応じて実行され得る次の演出(最終カットイン演出)を早く確認したくなり演出ボタン26を操作する可能性が高い。また、ゲージの変化具合が大きくなると、遊技者は、例えば、焦って演出ボタン26を操作しようとする可能性が高い。
また、例えば、ゲージの変化態様が「フリーズ」の場合、最終ボタン演出の途中でゲージが変化しなくなる。このため、遊技者は、操作に応じて実行され得る次の演出(最終カットイン演出)を早く確認したくなり演出ボタン26を操作する可能性が高い。
このように、ゲージの変化態様が途中で変化することで、意外性の有る演出を行うことができる。このため、最終ボタン演出の演出効果を抑制し、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
なお、他の実施形態では、最終ボタン演出を実行すると決定したときは、液晶画面5に表示させるボタン画像51の種類を決定してもよい。例えば、ボタン画像51として通常状態、突出状態、発光状態、及びこれらが組み合わされた状態にある演出ボタン26を模した複数のボタン画像51が予め用意されていてもよい。発光状態にある演出ボタン26は、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆する発光色(例えば赤色)や、信頼度が相対的に低いことを示唆する発光色(例えば青色)で発光している状態である。例えば、突出状態の演出ボタン26を模したボタン画像51を表示させる最終ボタン演出中は、演出ボタン26を突出状態にする。また、赤色で発光している演出ボタン26を模したボタン画像51を表示させる最終ボタン演出中は、演出ボタン26を赤色に発光させる。
また、他の実施形態では、通常の大きさのボタン画像51と、通常よりも大きいボタン画像51とが予め用意されていてもよい。通常より大きいボタン画像51は、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆する演出画像である。一例として、ゲージ画像52の長さ(又は大きさ)に比例して異なる大きさのボタン画像51が表示されてもよい。例えば、図14(D)で例示する通常ゲージAとボタン画像51との比率を保ったまま、通常ゲージAの長さを長ゲージBと同じにすると、ボタン画像51の大きさも通常より大きくなる。
なお、最終ボタン演出で使用される有効期間は一例に過ぎず、上述したものに限らない。すなわち有効期間はどのような長さの期間でもよい。
また、最終ボタン演出で使用されるゲージ画像52等の演出画像は一例に過ぎず、上述したものに限らない。すなわち、どのような演出画像が最終ボタン演出で使用されてもよい。一例として、本実施形態では、ボタン画像51とゲージ画像52とが別の演出画像であるものとして説明したが、他の実施形態では、ボタン画像とゲージ画像とが別の演出画像ではなく、一体となった演出画像であってもよい。
また、最終ボタン演出中に有効期間、又はその残り時間を報知する演出態様は一例に過ぎず、上述したものに限らない。他の実施形態では、例えば、経過時間に応じてゲージが溜まる態様でもよいし、ゲージ画像52を表示せずに(又は表示すると共に)スピーカ24から出力される演出音(例えばキャラクタの声)によって有効期間中であることを報知してもよい。例えば、通常時には立体音響なしの演出音が出力されるのに対して、通常時より有効期間が相対的に長く(又は短く)大当たりに対する信頼度が相対的に高いときは立体音響ありの演出音が出力されてもよい。また、通常時には女性のキャラクタの声が出力されるのに対して、通常時より有効期間が相対的に長く(又は短く)信頼度が相対的に高いときは男性のキャラクタの声が出力されてもよい。
また、他の実施形態では、最終カットイン演出の有無、及び最終カットイン演出を実行する場合のその演出内容をどのように決定してもよい。例えば、最終カットイン演出の有無およびその演出内容は、乱数を用いた一度の抽選で決定されてもよいし、変動演出パターン(又は変動パターン)にひも付いて一義的に決定されてもよい。このことは、最終ボタン演出の有無の決定、及び最終ボタン演出を実行する場合の演出内容の決定についても同様である。
本実施形態では、最終ボタン演出の演出内容として、有効期間、ゲージ画像52の種類、及びゲージの変化態様を決定するものとして説明した。他の実施形態では、これらの演出内容のうちの一部を決定する構成でもよい。具体的には、最終ボタン演出を実行する場合、有効期間の初期値は固定(例えば3秒のみ)であり、ゲージの形状(例えば、ゲージの長短または色)の違い、又はゲージが減るスピードの違いによって大当たりに対する信頼度を示唆してもよい。また、最終ボタン演出を実行する場合、ゲージの形状は固定であり、有効期間の長短によって大当たりに対する信頼度を示唆してもよい。
また、図6、図7、図9、及び図11に示した決定割合は一例に過ぎず、弱カットインが復活当たりを示唆する演出であり、強カットインが直当たりを示唆する演出であれば、どのように設定されていてもよい。例えば、図11を参照して説明した決定割合の他の例として、直当たりであって最終カットイン演出が実行されない場合に対応して100%の割合で最終ボタン演出が実行無しに決定されてもよい(すなわち実行有りは0%)。
[最終カットイン演出が実行される場合の演出の流れ]
次に、図12及び図13を参照しつつ、最終カットイン演出が実行される場合の演出の流れについて説明する。図12は、最終カットイン演出が実行される場合のリーチハズレの流れについて説明するための説明図である。また、図13は、最終カットイン演出が実行される場合の直当たり及び復活当たりの流れについて説明するための説明図である。
(最終カットイン演出が実行されるリーチハズレの流れ)
図12を参照しつつ、演出制御基板130のサブCPU131によって、変動パターンH2〜7に対応した変動演出パターンが選択され、最終カットイン演出の実行が決定された場合の演出の流れの概要を説明する。図12に示すように、変動パターンH2〜7に対応した変動演出では、変動演出開始時から所定時間が経過すると、リーチ演出が行われる。そして、大当たりか否かが報知される直前、すなわち最終リーチ演出(ノーマルリーチ演出を除く。図12(a))の終盤に、80%の確率で遊技者に演出ボタン26の操作を促す最終ボタン演出が行われる(図12(b))。最終ボタン演出が実行されるか否かは、上述した図11(A)に例示した決定割合で乱数抽選によって、変動演出開始時に決定されている。なお、本実施形態では、最終ボタン演出中や最終ボタン演出終了後にも、最終ボタン演出開始前から実行されていた最終リーチ演出の実行が継続される。
最終リーチ演出の終盤で最終ボタン演出が行われ、最終リーチ演出に係る有効期間内に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、最終ボタン演出が終了する。最終ボタン演出が終了すると、有効期間も終了する。そして、図8に例示した最終カットインが、最終リーチ演出に係る演出画像に代えて全画面で液晶画面5に表示される(図12(c)〜(e))。弱カットイン、中カットイン、又は強カットインに係る演出画像の何れが表示されるかは、上述した図9(B)に示す決定割合で乱数抽選によって、変動演出開始時に決定されている。所定時間最終カットインが表示された後、ハズレの態様で装飾図柄が仮停止した後に停止表示してハズレが報知される(図12(f)、(g))。その後、次の変動演出が開始されることになる。
なお、最終カットイン演出の開始タイミングは、遊技者の演出ボタン26に対する操作タイミングによって異なる。演出ボタン26が操作されるタイミングのずれは、例えば、操作に応じて実行される演出(本実施形態では最終カットイン演出)の実行時間によって吸収してもよいし、装飾図柄が停止表示される直前の疑似停止期間(図12(f)、図13(Af)及び(Bh))によって吸収してもよい。
一方、遊技者によって演出ボタン26が一度も操作されずに有効期間が経過すると、最終ボタン演出が終了する。遊技者による操作がされなかった場合には最終カットイン演出が実行されないため、最終リーチ演出がそのまま継続して実行される。その後、ハズレが報知される(図12(b)から(f)に進むパターン)。
これに対して、最終リーチ演出の終盤で最終ボタン演出が行われない場合(確率20%)、最終リーチ演出の終盤において、最終カットインが、最終リーチ演出に係る演出画像に代えて全画面で液晶画面5に表示される(図12(a)から(c)〜(e)に進むパターン)。そして、最終カットインが表示された後、ハズレが報知される(図12(f)、(g))。最終ボタン演出が行われずに最終カットイン演出が実行される場合、最終カットインが表示されるタイミングは、例えば、リーチ演出の内容に応じて変動演出開始時に決定される。
(最終カットイン演出が実行される直当たりの流れ)
図13(A)を参照しつつ、サブCPU131によって、変動パターンA2〜7に対応した変動演出パターンが選択され、最終カットイン演出の実行が決定された場合の演出の流れの概要を説明する。図13(A)に示すように、変動パターンA2〜7に対応した変動演出でも、図12と同様の流れで最終ボタン演出が行われ(図13(Aa)、(Ab))、操作に応じて最終カットインが表示される(図13(Ac)〜(Ae))。変動パターンA2〜7に対応した変動演出でも、図12を参照して説明したように、乱数抽選によって弱カットイン、中カットイン、又は強カットインに係る演出画像の何れが表示されるかが変動演出開始時に決定されている。最終カットインが表示された後、大当たりが報知されて(図13(Af)、(Ag))、大当たり遊技が開始される。
(最終カットイン演出が実行される復活当たりの流れ)
図13(B)を参照しつつ、サブCPU131によって、変動パターンA8〜13に対応した変動演出パターンが選択され、最終カットイン演出の実行が決定された場合の演出の流れの概要を説明する。図13(B)に示すように、変動パターンA8〜13に対応した変動演出では最終的に大当たりが報知されるが、図12と同様の流れで、最終リーチ演出の終盤で装飾図柄が一旦ハズレの態様で仮停止する。すなわち、大当たりが報知される直前にハズレと見せ掛ける疑似ハズレ報知演出が行われた後(図13(Bf))、復活演出が実行される(図13(Bg))。復活演出後、例えば、図13(A)と同様の流れで演出が進行して大当たりが報知される(図13(Bh)、(Bi))。
[最終ボタン演出および最終カットイン演出の具体例]
次に、図14〜図16を参照しつつ、図12及び図13で示した最終ボタン演出および最終カットイン演出の具体的な例について説明する。
(リーチハズレ、演出ボタン26の操作あり)
以下、図14を参照しつつ、図12に示す演出の流れの一例について説明する。図14は、最終ボタン演出中に遊技者が演出ボタン26を操作したことに応じて最終カットイン演出が実行された後にハズレが報知される場合の具体例について説明するための説明図である。図14は、ハズレ時変動パターンH2に対応したSPリーチ演出が最終リーチ演出である変動演出の具体的な演出の一例を示している。この具体例では、SPリーチ演出中に最終ボタン演出及び最終カットイン演出が実行されることが後述する予告演出パターン決定処理(図29参照)で決定されている。なお、図14には、後の説明のために、大当たり時変動パターンA2及びA8に対応した流れも示している。
図14(A)に例示されるように、ハズレを報知する装飾図柄が停止表示されると、当該領域53に表示されていた当該アイコンが消去される。当該領域53は、第1特別図柄が変動表示されていることを示す当該アイコンを表示する領域である。そして、第1特別図柄の変動表示が開始されたことに応じて、図14(B)に例示されるように、図柄領域50において装飾図柄の変動表示が開始される。これと共に、保留領域54に表示されていた最先の入賞に係る保留アイコンが当該領域53に移動して当該アイコンとして表示される。保留領域54は、第1特別図柄保留表示器43が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される領域である。図13(A)及び(B)は、第1特別図柄判定の保留数が1から0に変化したことが示された状態を例示している。その後、右図柄および左図柄として4図柄が疑似停止してリーチが成立すると、変動パターンH2に対応した変動演出ではSPリーチ演出が開始される(図14(C)参照)。
その後、SPリーチ演出の終盤で最終ボタン演出が行われる(図14(D)参照)。具体的には、ボタン画像51及びゲージ画像52(通常ゲージA)が、SPリーチ演出に係る演出画像に重畳して表示される。このため、ボタン画像51及びゲージ画像52と重畳したリーチ演出に係る演出画像の一部又は全部を、遊技者は視認することができない。なお、他の実施形態では、ボタン画像51及びゲージ画像52は半透明な状態でSPリーチ演出に係る演出画像に重畳して表示されてもよく、遊技者は、最終ボタン演出中にもリーチ演出に係る演出画像を視認可能でもよい。
図14(D)に例示する最終ボタン演出では、例えば、有効期間は3秒に設定され、ゲージの変化態様は途中で変化しない「一定」に設定されている。
ここで、液晶画面5に表示された通常ゲージAは、最終ボタン演出とは異なる他の演出において演出ボタン26への操作を遊技者に促す際にも表示され得るゲージ画像である。このことから、図14(D)に例示される最終ボタン演出が開始された際には、遊技者は、その演出が最終ボタン演出なのか、他の演出なのか判別できない。このため、図14(D)に例示した状態では、遊技者は、演出ボタン26への操作に応じてSPSPリーチ演出に発展することを期待すると共に、最終カットインが表示されるとすればどのような最終カットインが表示されるのかを楽しみにしながら演出ボタン26を操作する可能性がある。
ここで、本実施形態では、最終ボタン演出が実行されない場合よりも最終ボタン演出が実行された場合の方が大当たりに対する信頼度が高くなるように予め設定されている。そして、最終ボタン演出では、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間が他の演出と異なる所定の有効期間(例えば、7秒および1秒)に設定され得る。また、最終ボタン演出では、ゲージの変化態様が他の演出と異なる所定の態様(例えば図11(D)及び(E)参照)に設定され得る。このような構成により、通常ゲージAを表示させる演出が実行されると、遊技者に対して、有効期間がどれ位か興味を持たせたり、ゲージがどのような態様で変化するか興味を持たせたりすることが可能になる。これにより、演出ボタン26への操作を遊技者に促す演出の興趣性を向上させることが可能である。
なお、他の実施形態では、例えば、最終ボタン演出中に、最終ボタン演出が実行されている可能性を示唆する演出を実行してもよい。例えば、最終ボタン演出が実行されている可能性を示唆する演出として、最終ボタン演出中に、「決めろ!」といった文字を示す演出画像を表示してもよい。また、他の実施形態では、通常ゲージAが、最終ボタン演出でのみ使用されてもよいし、最終ボタン演出中に通常ゲージAが表示されることによって最終ボタン演出の可能性が高いことを示唆してもよい。
有効期間が経過する前に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、操作に応じて最終カットイン演出が実行される。図14(E)は、最終カットイン演出として信頼度の低い弱カットインが実行されて、弱カットイン画像が表示された状態を例示している。本実施形態では、信頼度が更に高いリーチ演出がある場合に図14(D)に例示した態様で最終ボタン演出が実行されて、有効期間が3秒に設定された場合、その演出が最終ボタン演出であったことは、最終カットイン演出が行われることによって認識することが可能である。
最終カットイン演出が行われている間は、最終カットイン演出に係る演出画像が全画面に表示されるため、図14(E)に示すように、SPリーチ演出に係る演出画像は視認できなくなる。例えば、最終カットイン演出中は、内部的にSPリーチ演出が継続して行われてもよいし、最終カットイン演出の開始と共にSPリーチ演出を終了させてもよい。なお、本実施形態では最終カットインが表示されると最終リーチ演出に係る演出画像が視認できなくなるが、他の実施形態では、最終カットインの表示中も最終リーチ演出に係る演出画像が視認可能でもよい。
なお、有効期間が経過する前に遊技者によって演出ボタン26が操作されないと、操作に応じて最終カットイン演出が実行されない。この場合であっても、例えば、ゲージ画像52の種類、ゲージの変化態様、又は遊技者に体感させた有効期間の長さによって、大当たりに対する信頼度を示唆(又は報知)することが可能である。
所定時間(例えば4秒間)弱カットイン画像が表示された後、例えば、変動パターンH2に対応した変動演出では、リーチ図柄とは異なる中図柄が有効ライン上に疑似停止される(図14(F)参照)。すなわち、変動パターンH2に対応した変動演出では、SPリーチ演出の終盤で装飾図柄がハズレ態様で疑似停止される。
ここで、通常ゲージAが表示される有効期間3秒の最終ボタン演出は、大当たりとなる可能性が比較的低い最終ボタン演出である。また、弱カットインは、大当たりとなる可能性が比較的低い最終カットイン演出である。このため、図14(F)に例示した状態の際には、遊技者は、ハズレを予測しつつ、復活演出が行われて大当たりになるかもしれないと希望を抱きながら演出の進行を見守ること可能性がある。
その後、ハズレの態様で疑似停止していた装飾図柄が、特別図柄が停止表示されたことに応じて所定の図柄確定時間(例えば1秒)停止表示されてハズレが報知された後に変動演出が終了する(図14(G)参照)。
なお、大当たり時変動パターンA2又はA8に対応した変動演出では、例えば、図14に例示される流れと同様に演出が進行されつつ、大当たりが報知される。例えば、変動パターンA2に対応した変動演出では、弱カットインが行われた後、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上に疑似停止する。これにより、有効ライン上にいわゆるゾロ目(例えば4図柄揃い)が表示されて、大当たりが報知される(図14(E)から(H)へ進む直当たり)。
また、例えば、変動パターンA8に対応した変動演出では、ハズレの態様で装飾図柄が疑似停止された後(すなわち疑似ハズレ報知演出が行われた後)、復活演出が行われる。そして、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上に疑似停止して大当たりが報知される(図14(F)から(H)へ進む復活当たり)。
(直当たり、演出ボタン26の操作あり)
以下、図15を参照しつつ、図13(A)に示す直当たりの流れの一例について説明する。図15は、最終ボタン演出中に遊技者が演出ボタン26を操作したことに応じて最終カットイン演出が実行された後に直当たりとなる場合の具体例について説明するための説明図である。図15は、大当たり時変動パターンA7に対応したSPSPリーチ演出が最終リーチ演出である変動演出の具体的な演出の一例を示している。この具体例では、SPSPリーチ演出中に最終ボタン演出及び最終カットイン演出が実行されることが予め決定されている。なお、図15には、後の説明のために、ハズレ時変動パターンH7に対応した流れも示している。
第1特別図柄の変動表示が開始されると、これに応じて、図15(A)に例示されるように装飾図柄の変動表示が開始される。なお、図15(A)は、図14(B)に例示する当該アイコンよりも大当たりに対する信頼度が高い態様の当該アイコンが表示されている状態を例示している。例えば、右図柄および左図柄として7図柄が疑似停止してリーチが成立すると、変動パターンA7に対応した変動演出ではノーマルリーチ演出が開始される(図15(B)参照)。その後、ノーマルリーチ演出からSPリーチ演出に発展する(図15(C)参照)。また、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展する。
ここで、本実施形態では、SPリーチ演出中およびSPSPリーチ演出中に実行され得る予告演出の1つとして、例えばキャラクタのセリフを字幕で表示する字幕演出が予め用意されている。例えば、演出制御基板130のサブCPU131は、SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出それぞれに対して、特別図柄の変動開始時(図29のステップS1338)に、字幕演出の有無および字幕演出が実行される場合にはその文字色を字幕演出用の演出制御用乱数を用いた抽選で決定する。字幕の文字色には、大当たりに対する信頼度が相対的に低いことを示唆する白文字と、信頼度が相対的に高いことを示唆する赤文字とがある。例えば、白文字の字幕が表示される字幕演出は、字幕演出が行われない場合(例えば図14(C)参照)よりは信頼度が高いものの、大当たりとなる可能性は比較的低い演出である。なお、字幕演出の途中で文字色が変化してもよく、白文字の字幕が赤文字の字幕に途中で変化することにより、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆してもよい。
また、本実施形態では、直当たり時よりも復活当たりの方が字幕演出において赤文字が表示され難く白文字が表示され易いように予め設定されている。これにより、文字色が白色の場合、遊技者は、復活当たりを期待できるので大当たりに対する期待感を損なわずに遊技を楽しむことが可能である。
図15(C)及び(D)は、SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出中に字幕演出が行われて赤文字の字幕が表示されている状態を例示している。このような場合、遊技者は、大当たりに対する期待感を高めながら遊技を楽しむことが可能である。
その後、SPSPリーチ演出の終盤で最終ボタン演出が行われる(図15(E)参照)。図15(E)に例示する最終ボタン演出では、例えば、ゲージ画像52として長ゲージBが表示されている。また、例えば、有効期間は7秒に設定され、ゲージの変化態様は途中で変化する「速い→遅い」に設定されている(図11(B)〜(E)参照)。
ここで、液晶画面5に表示された長ゲージBは、最終ボタン演出でのみ使用されるゲージ画像である。また、長ゲージBは、大当たりに対する信頼度が高く、直当たりとなる可能性を示唆するゲージ画像である。このことから、遊技者は、図15(E)に例示される最終ボタン演出が開始された際に、大当たりに対する期待感を高めることが可能である。このような構成により、遊技者に対して最終ボタン演出への興味を抱かせることが可能である。例えば、遊技者に対して、有効期間がどれ位か興味を持たせたり、ゲージがどのような態様で変化するか興味を持たせたりすることが可能になる。これにより、最終ボタン演出の演出効果を向上させ、遊技の興趣性をより向上させることが可能である。
例えば、有効期間の1/3が経過した第1変化タイミングで、ゲージの変化態様が変化する。具体的には、第1変化タイミングでゲージが減る減少スピードが遅くなる。本実施形態では、「速い→遅い」は直当たりである可能性を示唆する変化態様である。遊技者は、今回の有効期間が体感的に長いことや、ゲージの変化態様が変化したことから、図15(E)に例示した状態では、遊技者の大当たりに対する期待感は非常に高く、強カットインを経由して大当たりになるかもしれないとの希望を抱きながら演出ボタン26を操作する可能性がある。
有効期間が経過する前に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、操作に応じて最終カットイン演出が実行される。図15(F)は、最終カットイン演出として信頼度の高い強カットインが実行されて、強カットイン画像が表示された状態を例示している。本実施形態では、強カットインは、直当たりを示唆する演出である。このため、図15(F)に例示した状態の際には、遊技者は、直当たりかもしれないと期待感を抱きながら演出を見守ることが可能である。
所定時間(例えば5秒間)強カットイン画像が表示された後、例えば、変動パターンA7に対応した変動演出では、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上に疑似停止された後に停止表示されて大当たりが報知される(図15(G)参照、直当たり)。
直当たり後、例えば、確変当たりである可能性を示唆する大当たり遊技に係る演出(例えばオープニング演出)が実行される。なお、例えば直当たり後、確変当たりか非確変当たりか判別し難い大当たり遊技に係る演出が開始されてもよい。
なお、ハズレ時変動パターンH7に対応した変動演出では、例えば、図15に例示される流れと同様に演出が進行されつつ、ハズレが報知される。例えば、強カットインが行われた後、リーチ図柄と異なる中図柄が有効ライン上に疑似停止した後に停止表示されてハズレが報知される(図15(F)から(H)へ進むリーチハズレ)。
なお、他の変動パターンに対応した変動演出では、図15に例示された演出の流れとは異なる流れで演出が進行される。例えば、大当たり時変動パターンA3及びA9、並びにハズレ時変動パターンH3に対応した変動演出では、図15(C)に例示されるSPリーチ演出の終盤で最終ボタン演出および最終カットイン演出が実行された後に当落が報知される。なお、例えば、大当たり時変動パターンA1、及びハズレ時変動パターンH1に対応した変動演出では、図15(B)に例示されるノーマルリーチ演出の終盤で当落が報知される。この場合、最終ボタン演出および最終カットイン演出は実行されない。
(復活当たり、演出ボタン26の操作あり)
以下、図16を参照しつつ、図13(B)に示す復活当たりの流れの一例について説明する。図16は、最終ボタン演出中に遊技者が演出ボタン26を操作したことに応じて最終カットイン演出が実行された後に復活当たりとなる場合の具体例について説明するための説明図である。図16は、大当たり時変動パターンA13に対応したSPSPリーチ演出が最終リーチ演出である変動演出の具体的な演出の一例を示している。この具体例では、図15に例示される流れと同様に、SPSPリーチ演出中に最終ボタン演出及び最終カットイン演出が実行されることが予め決定されている。なお、図16には、後の説明のために、ハズレ時変動パターンH7に対応した流れも示している。
図16(A)〜(D)では、例えば、図15(A)〜(D)に例示された流れと同様の流れでSPSPリーチ演出が実行される。なお、図16に示す例では、リーチ図柄が4図柄で構成されており、SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出中に白文字の字幕が表示される字幕演出が行われる。このような流れで演出が進行した場合、遊技者は、大当たりに対する信頼度が低くはないものの、あまり高くもないのではないかと予測しながら遊技を楽しむことが可能である。
図16は、図15に例示する当該アイコンよりも大当たりに対する信頼度が低い態様の当該アイコンが表示されている状態を例示している。本実施形態では、直当たり時よりも復活当たり時の方が大当たりに対する信頼度が相対的に低い当該アイコンが表示され易いように予め設定されている。同様に、直当たり時よりも復活当たり時の方が、事前判定情報に基づいて信頼度が相対的に低い保留アイコンが表示され易いように予め設定されている。
その後、SPSPリーチ演出の終盤で最終ボタン演出が行われる(図16(E)参照)。図16(E)に例示する最終ボタン演出では、例えば、ゲージ画像52として通常ゲージAが表示されている。また、例えば、有効期間は3秒に設定され、ゲージの変化態様は途中で変化する「遅い→速い」に設定されている(図11(B)〜(E)参照)。
ここで、図16(E)に例示する最終ボタン演出では、図14(D)に例示した場合と同様に通常ゲージAが表示された。しかしながら、信頼度が最も高いリーチ演出種別であるSPSPリーチ演出の終盤で通常ゲージAが表示されたため、遊技者は、最終ボタン演出が開始されたことを認識することが可能である。ゲージ画像52が通常ゲージAであるため、例えば、最終ボタン演出が開始された際、遊技者は、最終ボタン演出が実行されたものの大当たりに対する信頼度があまり高くないのではないかと予測することが可能である。
有効期間の経過に伴い、遊技者は、ゲージの変化態様が通常と異なることを認識することが可能である。なお、遊技者は、ゲージの変化態様が通常と異なることを踏まえても、今回の有効期間は体感的に長くも短くもないと感じることが可能である。このような場合、遊技者は、やはり信頼度はあまり高くないのではないかと予測することが可能である。
有効期間が経過する前に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、図16(F)に例示するように、操作に応じて弱カットインが実行される。弱カットインが実行されると、これまでに実行された演出の態様から、遊技者は、例えば、信頼度が高いSPSPリーチ演出まで発展したものの、やはり大当たりである可能性は低いかもしれないと予想しながら演出を見守ることが可能である。また、大当たりが復活したように見せかける復活演出が行われるのではないかと期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
弱カットイン画像が表示された後、例えば、変動パターンA13に対応した変動演出では、図16(G)に例示されるように、疑似ハズレ報知演出が実行されて、リーチハズレの態様の装飾図柄が完全には停止しないように液晶画面5に表示される。そして、復活演出が実行される(図16(H)参照)。復活演出では、例えば、大当たりであること遊技者が判別可能なプレミアキャラクタを示す復活キャラクタ画像55が液晶画面5に表示される。プレミアキャラクタは、大当たりのときは表示される可能性がある一方、ハズレが報知されるときには表示されないキャラクタである。
なお、復活演出は、大当たりが復活したように遊技者に感じさせることができるものであればどのような演出でもよく、例えば、演出役物71を動作させて液晶画面5の前面に出現させる演出でもよい。
復活演出後、図16(I)に例示されるように大当たりの態様で疑似停止された装飾図柄が、大当たりの態様で停止表示される。なお、装飾図柄が大当たりの態様で疑似停止されるタイミングは、ハズレと見せ掛けた後であればどのタイミングでもよい。例えば、復活演出開始時や復活演出中に大当たりの態様で疑似停止されてもよい。
このように、相対的にあまり高くない演出が続いた後に復活当たりとなることで、遊技者は、大当たりに対する期待が相対的に小さかった分、想定外の喜びを得ることが可能になる。
復活当たり後、大当たり遊技が開始されて、例えば、確変当たりか非確変当たりか判別し難い大当たり遊技に係る演出(例えばオープニング演出)が開始されてもよい。本実施形態では、復活当たりは、遊技者にとって有利な大当たり(例えば16R確変当たり)である可能性が相対的に高いことを示唆する大当たりの報知方法である。このため、遊技者は、復活当たりの場合、有利な大当たりかもしれないといった期待感を抱きながら大当たり遊技に係る演出を楽しむことが可能である。
なお、復活当たり後、例えば、所定の大当たり(例えば16R確変当たり)である可能性を示唆する演出が実行されてもよい。例えば、大当たりの態様で装飾図柄が疑似停止される際、大当たりを構成する装飾図柄を変更する再抽選演出が行われてもよい。再抽選演出は、一例として、確変当たりのときにリーチ図柄を構成する装飾図柄が偶数図柄の場合、乱数抽選によって所定の確率(例えば50%)で大当たりを構成する装飾図柄を奇数図柄に変更する演出である。このような演出が実行されることにより、復活当たりとなったときに遊技者に対してより大きな喜びを与えられる可能性が生じる。なお、このような再抽選演出は、直当たり時にも行われてもよい。
なお、ハズレ時変動パターンH7に対応した変動演出では、例えば、図16に例示される流れと同様に演出が進行されつつ、ハズレが報知される。例えば、弱カットインが行われた後、リーチ図柄と異なる中図柄が有効ライン上に疑似停止した後に停止表示されてハズレが報知される(図16(F)から(J)へ進むリーチハズレ)。
なお、図16に例示された演出の流れとは異なる流れで演出が進行される他の変動パターンに対応した変動演出については、図15を参照しつつ上述したためここでの説明は省略する。
本実施形態では、復活演出によって大当たり確定であることを報知した。他の実施形態では、復活演出によって大当たりとなる可能性を示唆してもよく、例えば、復活演出は、ハズレを示唆する演出と、大当たりを示唆する演出とを含んでもよい。
なお、ここでは図8〜図16を参照しつつ、最終ボタン演出中および最終カットイン演出中に液晶画面5に表示される演出画像について説明したが、これらの演出画像は一例であって、他のものでもよいことは言うまでもない。また、他の実施形態では、最終ボタン演出および最終カットイン演出を構成する演出の種類やその数、及びその決定割合も、本実施形態で例示した以外のものでもよい。
以下、上述した演出を実現するためにパチンコ遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図17を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図17は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、一定時間(例えば4ミリ秒)毎に定期的にタイマ割込みがかかるように設定されている。タイマ割込みが発生すると、遊技制御基板100は、図17に例示されている一連の処理を実行する。なお、図17以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、遊技制御基板100のメインCPU101は、特別図柄判定用の乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数)の一部(又は全部)をソフトウェアにより更新するための乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
例えば、特別図柄判定用の乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。なお、各乱数は、遊技制御基板100に備えられた乱数回路によって更新されるよう予め設定されていてもよい。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ111、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ112等の各スイッチから入力される検知信号の状態を判定するスイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。特別図柄処理では、大当たりであるか否か、大当たり種別、特別図柄の変動パターン等が決定される。この特別図柄処理については、図21に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部117及び第2大入賞口制御部118を制御して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。詳細な説明は省略するが、大入賞口開放制御処理は、大当たり遊技を制御する処理であり、大当たり遊技を実行すると判定されたことを示す特別図柄(大当たり図柄)が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された場合に行われる。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図18は、図17のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図18に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の特別図柄判定用の乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図19に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の特別図柄判定用の乱数を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図20に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の普通図柄乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図19は、図18のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS2101)。例えば、第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号が入力された場合に、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定される。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS2101:YES)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS2102〜2105)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS2106)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS2106:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS2107)。
ステップS2107の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された時短遊技フラグが「ON」であるか否かを判定する(ステップS2108)。この時短遊技フラグは、現在の遊技状態が、電チューサポート機能が付与される遊技状態(例えば、確変遊技状態、時短遊技状態)である場合に「ON」に設定され、逆に、電チューサポート機能が付与されない遊技状態(例えば、通常遊技状態)である場合に「OFF」に設定されるフラグである。
メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」ではない(すなわち「OFF」)と判定した場合(ステップS2108:NO)、事前判定処理を実行する(ステップS2109)。具体的には、メインCPU101は、後述する大当たり判定処理(図22参照)や変動パターン決定処理(図23参照)に先立って、ステップS2102〜2105の処理によって取得された取得情報に基づいて、大当たりと判定されるか否か及び変動パターンがどの種別に決定されることになるか等を事前判定する。また、メインCPU101は、ステップS2102〜S2105の処理によって取得された取得情報に基づいて、保留領域51に表示させる保留アイコンの表示色を決定したり、先読み演出の実行の有無や先読み演出を実行する場合の開始タイミングを決定したりする。
メインCPU101は、ステップS2109の事前判定処理を実行した場合、又は時短遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS2108:YES)、ステップS2102〜2105の処理で取得した各種乱数を、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034における空きエントリの最上位に格納する(ステップS2110)。なお、メインCPU101は、事前判定処理を実行した場合には、事前判定処理によって得られた事前判定情報を、各種乱数と同じ保留領域に格納する。
メインCPU101は、ステップS2110の処理に続いて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS2111)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS2109の処理で得られた事前判定情報を含むものである。保留コマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
ステップS2111の処理を実行した場合、第1始動口スイッチ111が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS2101:NO)、又は、保留数U1が最大保留数Umax1未満でないと判定した場合(ステップS2106:NO)、メインCPU101は図19に示す処理を終了する。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図20は、図18のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS2201)。例えば、第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号が入力された場合に、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定される。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS2201:YES)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS2202〜2205)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS2206)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS2206:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新する(ステップS2207)。
ステップS2207の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS2108の処理と同様に、メインRAM103に記憶された時短遊技フラグが「ON」であるか否かを判定する(ステップS2208)。メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS2208:YES)、事前判定処理を実行する(ステップS2209)。
メインCPU101は、ステップS2209の事前判定処理を実行した場合、又は時短遊技フラグが「ON」ではない(すなわち「OFF」)と判断した場合(ステップS2208:YES)、ステップS2202〜2205の処理で取得した各種乱数を、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038における空きエントリの最上位に格納する(ステップS2210)。なお、メインCPU101は、事前判定処理を実行した場合には、事前判定処理によって得られた事前判定情報を、各種乱数と同じ保留領域に格納する。
メインCPU101は、ステップS2210の処理に続いて、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS2211)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS2210の処理で得られた事前判定情報を含むものである。保留コマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
ステップS2211の処理を実行した場合、第2始動口スイッチ112が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS2201:NO)、又は、保留数U2が最大保留数Umax2未満でないと判定した場合(ステップS2206:NO)、メインCPU101は図20に示す処理を終了する。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図21を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図21は、図17のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図21に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上ではないと判定された場合(ステップS305:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を1エントリずつ上位にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、始動口入賞時に取得された大当たり乱数が、メインROM102に予め用意された大当たり判定テーブル(不図示、後述する)に規定されている判定値の何れと一致するか否かに基づいて、大当たりか否かが判定される。また、大当たりであると判定された場合には、始動口入賞時に取得された図柄乱数が、メインROM102に予め用意された図柄決定テーブル(不図示、後述する)に規定されている判定値のいずれかと一致するか否かに基づいて大当たり図柄が決定されることによって、大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
図21の表記からも明らかなように、メインCPU101は、大当たり遊技中ではなく、図柄変動中でもないといった始動条件が成立すると、このステップS309において、始動口入賞時に取得した大当たり乱数等に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン決定処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン決定処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で決定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で決定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で決定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、変動表示させていた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理では、メインCPU101は、例えば、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM103にセットする。オープニングコマンドは、大当たりの種別、大当たり遊技に用いられる大入賞口を示す情報、大当たり遊技のラウンド数、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示す情報等を含むものである。オープニングコマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信されることになる。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図22は、図21のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が、確変制御が行われていない低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率用大当たり判定テーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、メインCPU101は、現在の遊技状態が、確変制御が行われている高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率用大当たり判定テーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。例えば、低確率用大当たり判定テーブル及び高確率用大当たり判定テーブルには、図6(B)に例示される決定割合となるように、大当たり乱数と比較される判定値が大当たり又はハズレに予め割り当てられている。メインCPU101は、図19のステップS2102の処理(又は図20のステップS2202の処理)で取得した大当たり乱数の値が、メインRAM103にセットされた大当たり判定テーブルに定められた判定値の何れと一致するかに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判定された場合(ステップS3092:YES)、メインCPU101は、メインROM102に予め記憶されている図柄決定テーブルを参照して、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数に基づいて大当たり図柄の種類を決定し、その設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3093)。大当たり図柄の種類が決定されることによって、大当たりの種類が決定されることになる。具体的には、例えば、図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、メインCPU101は、その図柄乱数が、第1始動口用図柄決定テーブル(不図示)に規定されているどの判定値と一致するかに基づいて、大当たり図柄を決定する。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、メインCPU101は、その図柄乱数が、第2始動口用図柄決定テーブル(不図示)に規定されているどの判定値と一致するかに基づいて、大当たり図柄を決定する。例えば、図6(A)に例示される決定割合で大当たりの種類が決定されるように、第1始動口用図柄決定テーブル及び第2始動口用図柄決定テーブルには、図柄乱数と比較される判定値が各大当たり図柄に予め割り当てられている。具体的には、第1始動口用図柄決定テーブルでは、図柄乱数と比較される判定値が「16R確変当たり」、「2R確変当たり」、又は「4R非確変当たり」のうちの何れかに割り当てられており、第2始動口用図柄決定テーブルでは、図柄乱数と比較される判定値が「16R確変当たり」又は「4R非確変当たり」のうちの何れかに割り当てられている。そして、第1始動口用図柄決定テーブルよりも、第2始動口用図柄決定テーブルの方が、遊技者に有利な大当たり(例えば16R確変当たり)に決定され易いように予め設定されている。この処理で決定された大当たり図柄は、ステップS317の処理において、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。その後、停止表示された大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判定した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、ステップS317の処理において、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42にハズレ図柄が停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。以上でメインCPU101は図24に示す処理を終了する。
[遊技制御基板100による変動パターン決定処理]
図23は、図21のステップS310における変動パターン決定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図21のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判定した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。なお、変動パターンテーブルは、特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較するための判定値とが対応付けられたテーブルであり、遊技状態毎にメインROM102に予め記憶されているテーブルである。大当たり用変動パターンテーブルには、例えば図6(D)に例示されるような大当たり用の特別図柄の変動パターンが予め複数定められている。例えば、メインCPU101は、現在の遊技状態に対応した変動パターンテーブルをメインROM102から読み出し、メインRAM103にセットする。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判定した場合(ステップS3101:NO)、すなわちハズレである場合、演出制御基板130にリーチ演出を行わせる否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS3103)。具体的には、メインCPU101は、ステップS3091の処理で使用した大当たり乱数と共に判定用記憶領域1030に記憶されたリーチ乱数に基づいて、リーチ判定を行う。例えば、メインROM102には、リーチ判定に用いるリーチ判定テーブル(不図示)が、遊技状態毎に予め記憶されている。例えば、図6(C)に例示されるような決定割合でリーチ演出を行わせると判定されるように、リーチ乱数と比較される判定値が「リーチ」又は「非リーチ」の判定結果に予め割り当てられている。例えば、メインCPU101は、保留数に基づいて、リーチ乱数が、リーチ乱数と比較するための判定値の何れと一致するかを判定することにより、リーチ演出を行わせるか否かを決定する。
メインCPU101は、リーチ判定の結果がリーチである場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。一方、リーチ判定の結果が非リーチである場合(ステップS3103:NO)、非リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。リーチ用変動パターンテーブルには、例えば図6(D)に例示されるようなリーチハズレ用の特別図柄の変動パターンが予め複数定められている。また、非リーチ用変動パターンテーブルには、保留数に対応して、非リーチ用の特別図柄の変動パターンが予め複数定められている。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の変動パターンを決定し、その設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。具体的には、メインCPU101は、ステップS3091の処理で使用した大当たり乱数と共に判定用記憶領域1030に記憶された変動パターン乱数が、変動パターンテーブルに規定された判定値のうちのどの値と一致するかに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。例えば、図7に例示されるような決定割合で何れか1つの変動パターンに決定される。例えば、大当たり用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、メインCPU101は、変動パターン乱数が、大当たり用変動パターンテーブルに規定された判定値のうちのどの値と一致するかに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。また、例えば、非リーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、メインCPU101は、変動パターン乱数に基づいて、ステップS308のシフト処理後の保留数に対応した変動パターンを決定する。変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた特別図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含められて、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。以上でメインCPU101は図23に示す処理を終了する。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図24は、遊技制御基板100において実行される遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1では、ステップS6の大入賞口開放制御処理によって大当たり遊技が実行される。大当たり遊技の最終ラウンド遊技終了直後に設定される予め定められたエンディング時間が経過すると、大当たり遊技終了直後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
メインCPU101は、例えば、大当たり遊技におけるエンディング時間が経過すると、メインRAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが確変当たり(例えば、16R確変当たり又は2R確変当たり)か否かを判定する(ステップS6261)。ここで、確変当たりではないと判定された場合(ステップS6261:NO)、すなわち今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが非確変当たりである場合、後述するステップS6266に処理が進められる。
メインCPU101は、確変当たりであると判定した場合(ステップS6261:YES)、メインRAM103に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6262)、同じくメインRAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「10000」に設定する(ステップS6263)。このステップS6263の処理が行われることにより、大当たり遊技が終了してから10000回の特別図柄判定が行われるまで、高確率用大当たり判定テーブルを用いて大当たり判定が行われる高確率状態に制御されることになる。
ステップS6263の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6264)、同じくメインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「10000」に設定する(ステップS6265)。このようにしてステップS6262〜6265の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ10000回の特別図柄判定が行われるまで確変遊技状態で遊技が制御されることになる。このため、実質的には、次回大当たりとなるまで確変遊技状態が継続することになる。
メインCPU101は、確変当たりではないと判定した場合(ステップS6261:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6266)、時短遊技残余回数Jを「100」に設定する(ステップS6268)。
このようにしてステップS6266及びステップS6267の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ100回の特別図柄判定が行われるまで時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
以下、図25を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図25は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板130におけるサブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図25に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図25以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行した後(ステップS10)、送信処理を実行する(ステップS30)。コマンド受信処理では、遊技制御基板100及びランプ制御基板150から各種コマンドを受信したことに応じた処理が行われる。具体的には、サブCPU131は、例えば、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じた演出内容を設定する。例えば、サブCPU131は、特別図柄の変動パターンに対応した変動演出パターンを決定し、決定した変動演出パターンにおいて実行可能な予告演出の実行の有無および内容を決定する。そして、サブCPU131は、例えば、決定した演出の実行を指示するコマンドを生成し、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。これにより、演出制御基板130において決定された内容の演出が、画像音響制御基板140及び/又はランプ制御基板150で実行されることになる。コマンド受信処理については、図26に基づいて後に詳述する。
ステップS30の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を行う(ステップS50)。サブCPU131は、例えば、演出役物71等を制御(例えば動作)させるために、画像音響制御基板140から送信されたデータをランプ制御基板150に転送する。また、サブCPU131は、ランプ制御基板150から送信された演出役物71等の制御に関するデータを、画像音響制御基板140に転送する。このデータ転送処理が行われることによって、例えば、液晶画面5に表示された演出画像や、スピーカ24によって出力された演出音と連動して、演出役物71が動作したり、盤ランプ25等の発光制御が行われたりする。以上でサブCPU131は、図25に示す処理を終了する。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図26は、図25のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図26に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100又はランプ制御基板から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、コマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドがステップS311(図21参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS14に処理が進められる。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。変動開始コマンド受信処理では、サブCPU131は、例えば、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動パターンに対応した変動演出パターンを、変動演出パターン乱数を用いた抽選で決定する。この変動開始コマンド受信処理については、図27に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドがステップS316(図21参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS14)。サブCPU131は、図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS14:YES)、変動演出終了コマンドをセットする(ステップS15)。変動演出終了コマンドは、変動演出の終了を指示するコマンドである。この変動演出終了コマンドがステップS30の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されることで、変動演出を終了させる処理が実現される。例えば、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す態様で変動表示(疑似停止)していた装飾図柄が液晶画面5上に停止表示されることになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS14:NO)、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS16)。この操作コマンドは、ランプ制御基板150のランプCPU151が演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に、その情報を通知するためにランプ制御基板150から送信されるコマンドであり、操作されたのが演出ボタン26であるか演出キー27であるかを示す情報、演出キー27が操作された場合にはどのキーが操作されたかを示す情報等を含むものである。
サブCPU131は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS16:YES)、操作コマンドが示す入力手段(すなわち、演出ボタン26又は演出キー27)の有効期間中か否かを判定する(ステップS17)。有効期間中でないと判定された場合(ステップS17:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、有効期間中であると判定した場合(ステップS17:YES)、有効な操作がされたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS18)。このコマンドがステップS30の送信処理によって画像音響制御基板140に送信されることで、例えば、最終ボタン演出中に遊技者によって演出ボタン26が操作されたことに応じて、最終カットイン演出が実行される処理が実現される。
一方、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定された場合(ステップS16:NO)、サブCPU131は、その受信したコマンドに応じた処理を実行する(ステップS19)。例えば、サブCPU131は、ステップS2111(図19参照)又はステップS2211(図20参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドを受信した場合には、アイコン表示コマンドをセットする。アイコン表示コマンドには、例えば、保留アイコンの表示態様に関する設定情報、および第1始動口11又は第2始動口12のうちの何れの始動口に入賞したかを示す入賞始動口情報が含まれる。このアイコン表示コマンドがステップS30の送信処理によって画像音響制御基板140に送信されると、例えば、大当たり判定(ステップS3091)の権利が保留されていることを示す保留アイコンが液晶画面5の保留領域54(図14(A)参照)に表示される。なお、保留アイコンは、事前判定処理(ステップS2109及び2209)の結果に基づいて、大当たりに対する信頼度を示唆(報知)する表示態様で表示される場合もある。例えば、サブCPU131は、保留コマンドを受信したことに応じて、入賞始動口情報に基づいて第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数に1を加算する。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
以下、図27を参照しつつ、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドを受信した演出制御基板130において実行される変動開始コマンド受信処理について説明する。ここで、図27は、図26のステップS13における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。
図27に示すように、サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の演出制御用の各種乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS130)。取得された乱数は、図27及び図28に例示する各処理で用いられる。演出制御用の乱数には、例えば、変動演出種別を決定するために用いられる変動演出パターン乱数や、各種予告演出の実行の有無および予告演出を実行する場合におけるその内容等を決定するために用いられる各種乱数が含まれる。
なお、図27及び図28に例示する各処理で用いられる演出制御用の乱数を取得するタイミングは、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した際に限定されない。例えば、各処理が開始される際に取得してもよいし、後述するステップS132の処理で変動演出パターンを決定した際に取得してもよい。
ステップS130の処理に続いて、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS131)。変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定(図22参照)の判定結果を示す大当たりか否かの情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。
サブCPU131は、変動開始コマンドの解析結果(ステップS131)に基づいて、変動演出パターン乱数を用いた抽選により、特別図柄の変動パターンに対応した変動演出パターンを決定する(ステップS132)。例えば、変動演出パターンの決定には、変動演出パターン選択テーブルが用いられる。変動演出パターン選択テーブルは、例えば、特別図柄の変動パターンと、変動演出パターンと、変動演出パターン乱数と比較するための判定値とが予め対応付けられたテーブルである。例えば、本実施形態では、大当たり判定の判定結果、リーチ判定の結果、及び現在の遊技状態毎に変動演出パターン選択テーブルがサブROM132に予め記憶されている。例えば、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した際に取得された変動演出パターン乱数の値が、この乱数の値と比較するための判定値の何れと一致するかによって、変動演出パターンが決定される。例えば、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、サブCPU131は、現在の遊技状態に対応した大当たり用変動演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出し、サブRAM133にセットする。そして、セットした変動演出パターン選択テーブルを参照して、変動演出パターン乱数の値と一致する判定値が割り当てられた変動演出パターンを特定することにより変動演出パターンを決定する。なお、サブCPU131は、例えば変動演出パターンを決定する際に、サブRAM133に格納されている保留数の値を「1」減算する。これにより、ステップS131の処理で解析した変動開始コマンドに対応する保留アイコンが、液晶画面5の保留領域54(図14(A)参照)から当該領域53にシフトされることになる。
そして、サブCPU131は、決定した変動演出パターンに基づいて、変動演出中に最終ボタン演出や最終カットイン演出を実行するか否か、及び実行する場合にはその演出内容を決定する処理等を行う予告演出パターン決定処理を実行する(ステップS133)。この予告演出パターン決定処理については、図28に基づいて後に詳述する。
ステップS133の処理に続いて、サブCPU131は、変動演出および予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS134)。変動演出開始コマンドには、ステップS132及びステップS133の処理で決定した情報が含まれる。変動演出開始コマンドは、ステップS30の送信処理(図25参照)によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において決定された態様で変動演出及び各種予告演出が行われる。
[演出制御基板130による予告演出パターン決定処理]
図28は、図27のステップS133における予告演出パターン決定処理の詳細フローチャートである。図28に示すように、サブCPU131は、例えば、ステップS132の処理で、大当たり用変動パターンまたはリーチハズレ用変動パターンに対応した変動演出パターンのうち、最終リーチ演出がノーマルリーチ演出以外のリーチ演出に係る変動演出パターンが決定されたか否かを判定する(ステップS1330)。ステップS1330でNOと判定された場合、ステップS1338に処理が進められる。
これに対して、ステップS1330でYESと判定された場合、サブCPU131は、最終カットイン演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選によって、最終カットイン演出を実行するか否かを決定する(ステップS1331)。最終カットイン演出の有無の決定については、図9(A)を参照しつつ上述したためここでの説明は省略する。
続いて、サブCPU131は、ステップS1331の処理で最終カットイン演出が実行有りに決定されたか否かを判定する(ステップS1332)。最終カットイン演出が実行有りに決定された場合(ステップS1332:YES)、サブCPU131は、最終カットイン演出の種類を決定する(ステップS1333)。本実施形態では、図9(B)に例示した決定割合で弱カットイン、中カットイン、又は強カットインのうちの何れかに決定される。最終カットイン演出の種類の決定については、図9(B)を参照しつつ上述したためここでの説明は省略する。
ステップS1333の処理が実行された場合、又は、最終カットイン演出が実行無しに決定された場合(ステップS1332:NO)、サブCPU131は、最終ボタン演出を実行するか否かを決定する(ステップS1334)。最終ボタン演出の有無の決定については、図11(A)を参照しつつ上述したためここでの説明は省略する。
サブCPU131は、ステップS1334の処理で最終ボタン演出が実行有りに決定されたか否かを判定する(ステップS1335)。最終ボタン演出が実行有りに決定された場合(ステップS1335:YES)、サブCPU131は、最終ボタン演出の有効期間を決定する(ステップS1336)。そして、最終ボタン演出の演出態様、すなわち、ゲージ画像52の種類(図10(B)参照)、及びゲージの変化態様を決定する(ステップS1337)。最終ボタン演出の有効期間および演出態様の決定については、図11(B)〜(E)を参照しつつ上述したためここでの説明は省略する。
ステップS1337の処理が実行された場合、最終ボタン演出が実行無しに決定された場合(ステップS1335:NO)、又はステップS1330の処理でNOと判定された場合、サブCPU131は、その他の予告演出の実行の有無、及び実行すると決定したときはその内容を決定する(ステップS1338)。一例として、ステップS132の処理でSPリーチ演出やSPSPリーチ演出中の実行を指示する変動演出パターンが選択された場合には、字幕演出(例えば図15(C)参照)の実行の有無、及び実行すると決定したときはその内容を決定する。また、例えば、リーチ成立前またはリーチ演出中に、非リーチ又はリーチハズレの態様の装飾図柄を有効ライン上に疑似停止させた後に全ての装飾図柄を再変動(疑似変動)させる疑似連続演出を実行するか否か、及び実行する場合はその実行回数を決定する。疑似連続演出は、実行回数が多い程、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを報知(又は示唆)する演出である。以上でサブCPU131は、図28に示す処理を終了する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
図29は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源供給開始時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図29に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。図29に例示されるように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、まず、ステップS134(図27参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定された場合(ステップS501:YES)、統括CPU141は、受信した変動演出開始コマンドに含まれる変動演出に関する設定情報および制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号をVDP144及び音響DSP145に出力することによって、変動演出を開始する(ステップS502)。また、統括CPU141は、例えば、最終ボタン演出および最終カットイン演出の実行に関する設定情報が変動演出に関する設定情報に含まれる場合、これらの情報を制御用RAM145に記憶する。これにより、これらの演出が、統括CPU141によって演出制御基板130で決定された態様で実行される処理が実現する。
統括CPU141は、ステップS502の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS501:NO)、演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS503)。統括CPU141は、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS503:YES)、変動演出を終了する(ステップS504)。また、統括CPU141は、例えば、終了させた変動演出に関する設定情報を制御用RAM145から消去する。
統括CPU141は、ステップS504の処理を実行した場合、又は変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS503:NO)、演出制御基板130から送信された操作通知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS505)。ここで、操作通知コマンドが受信されていないと判定された場合(ステップS505:NO)、ステップS508に処理が進められる。
操作通知コマンドが受信されたと判定された場合(ステップS505:YES)、統括CPU141は、最終ボタン演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS506)。ここで、最終ボタン演出の実行中ではないと判定された場合(ステップS506:NO)、ステップS508に処理が進められる。
最終ボタン演出の実行中であると判定された場合(ステップS506:YES)、統括CPU141は、最終カットインを液晶画面5に表示する(ステップS507)。これにより、最終ボタン演出中に遊技者からの操作があったことに応じて最終カットインが表示される処理が実現される。
最終カットインを表示した場合(ステップS507)、又はステップS505又はステップS506の処理でNOと判定された場合、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS508)。具体的には、統括CPU141は、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。
これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150によって演出役物71などが制御されることになる。
[変形例]
なお、この発明は、上記実施形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。そして、上記実施形態および変形例は互いに適用可能であり、様々な組み合わせで本発明が実現されてもよい。
(演出内容の決定割合の変形例)
図30は、他の実施形態における最終カットイン演出の演出内容の決定割合について説明するための説明図である。上記実施形態では、図9(B)に例示するように、大当たりに対する信頼度が高い最終カットイン演出は直当たりの場合に実行され易く、信頼度が低い最終カットイン演出は復活当たりの場合に実行され易いものとして説明した。他の実施形態では、図30に例示されるように、信頼度が高い最終カットイン演出が復活当たりの場合に実行され易く、信頼度が低い最終カットイン演出が直当たりの場合に実行され易くてもよい。一例として、例えば、直当たりの場合、70%の割合で弱カットインに、15%の割合で中カットインに、15%の割合で強カットインに決定される。これに対して、復活当たりの場合、40%の割合で弱カットインに、30%の割合で中カットインに、25%の割合で強カットインに決定される。また、ハズレの場合、75%の割合で弱カットインに、15%の割合で中カットインに、10%の割合で強カットインに決定される。
このような決定割合の場合、信頼度の低い最終カットイン演出が実行されて大当たりに対する期待感が薄れた直後に直当たりとなる可能性が高いため、遊技者に対して想定外の喜びを与えることが可能である。また、信頼度の高い最終カットイン演出が実行されたにもかかわらずハズレが報知されると、遊技者は不穏な気持ちになりつつも復活当たりになることを強く願いながら演出の進行を見守る可能性が高い。その後、復活当たりになると、遊技者は、安堵と達成感とに満たされて大きな喜びを感じる可能性が高い。
上記実施形態では、直当たりと復活当たりとで信頼度の異なる演出内容(例えば、強カットインと弱カットイン)に決定される割合が異なるものとして説明した。他の実施形態では、例えば、直当たりと復活当たりとで予告演出の決定割合自体は同じでもよい。そして、復活当たりの場合、信頼度が高い所定の予告演出(例えば強カットイン)を実行することが決定されても、所定割合(例えば80%)でその予告演出が実行されずに演出が進行されてもよい。また、復活当たりの場合、信頼度が高い予告演出(例えば強カットイン)を実行することが決定されても、信頼度が相対的に低い所定の予告演出(例えば弱カットイン)に差し替えて実行されてもよい。
また、他の実施形態では、大当たりの種類に基づいて、最終カットインの種類が決定されてもよい。一例として、大当たりの種類が4R非確変当たりの場合は強カットインが選択されず、4R非確変当たりよりも遊技者に有利な大当たり(すなわち、2R確変当たり又は16R確変当たり)では強カットインが選択されるように予め設定されていてもよい。このような構成を採用すると、最終カットイン演出によって大当たりの種類を示唆することが可能になる。
(最終ボタン演出の変形例)
他の実施形態では、大当たりに対する信頼度が相対的に高い程、最終ボタン演出の有効期間として相対的に長い時間の有効期間が設定され易くてもよい。
本実施形態では、最終ボタン演出中に、「押せ!」といった遊技者に演出ボタン26の操作を促す1種類の文言が液晶画面5に表示される場合について説明した。他の実施形態では、最終ボタン演出によって大当たりに対する信頼度を示唆するために、演出ボタン26の操作を遊技者に促す文言画像を予め複数用意しておき、最終ボタン演出において何れか1つの文言画像を表示させる構成を採用してもよい。例えば、文言画像は、遊技者に対してどのような操作を促すかを示す操作指示情報だけで構成される場合と、操作指示情報と他の情報とから構成される場合があってもよい。具体的には、文言画像は、操作指示情報と、操作に間接的に関係する情報、又は操作に直接は関係しない情報(例えば、大当たりに対する信頼度を示唆するための信頼度情報)とで構成される場合があってもよい。一例として、文言画像は、「押せ!」といった操作に関する文言と、例えば「激しく!」といった操作に間接的に関係する文言とで構成されてもよい。なお、最終ボタン演出中に何れの文言画像を表示するかは、例えば、大当たり判定の判定結果、大当たり図柄の種類、変動パターンの種類、又はこれら全て又はこれらのうちの一部に基づいて決定されてもよい。
なお、操作指示情報以外の情報を含む文言画像が最終ボタン演出中に表示される場合と、操作指示情報のみから構成される文言画像が最終ボタン演出中に表示される場合とでは、大当たりとなる可能性を異ならせてもよい。一例として、通常ゲージAと共に操作指示情報のみから構成される文言画像が表示された場合は、長ゲージB又は短ゲージCと共に操作指示情報のみから構成される文言画像が表示された場合よりも、大当たりの可能性が相対的に低いことを前提とする場合について説明する。このような場合において、通常ゲージAと共に操作指示情報以外の情報を含む文言画像が表示された場合は、長ゲージB又は短ゲージCと共に操作指示情報のみから構成される文言画像が表示された場合よりも、大当たりの可能性が相対的に高くなるように予め構成されてもよい。
本実施形態では、演出ボタン26に対して1種類の操作(すなわち押下)が可能である場合について説明した。他の実施形態では、1つの入力手段に対して複数種類の操作が可能であるように入力手段が予め構成されてもよく、例えば、通常状態である演出ボタン26に対して可能な操作の種類と、突出状態である演出ボタン26に対して可能な操作の種類とを異ならせてもよい。具体的には、例えば、演出ボタン26は、通常状態である場合には押下が可能であり、演出ボタン26が突出状態に制御されると、押下が不可能に制御されると共に演出ボタン26の上面を遊技者が自分の方へ引っ張るような操作が可能であるように構成されてもよい。このような入力手段を備える場合、例えば、最終ボタン演出によって大当たりに対する信頼度を示唆するために、予め複数用意された複数種類の操作のうちから選択された何れか1つの操作が遊技者に対して促されてもよい。何れの種類の操作を促すかは、例えば、大当たり判定の判定結果、大当たり図柄の種類、変動パターンの種類、又はこれら全て又はこれらのうちの一部に基づいて決定されてもよい。
また、他の実施形態では、有効期間は、不連続な複数の有効期間から構成されてもよい。具体的には、特別図柄判定の判定結果に基づいて実行される変動演出中、又は変動演出中の特定の期間中(例えばSPSPリーチ演出中)に、断続的に複数の有効期間が設けられてもよい。例えば、これらの有効期間の合計時間が長い程(すなわち遊技者に演出ボタン26の操作を促す回数が多い程)、大当たりに対する信頼度が高くなるように予め設定されていてもよい。このような場合、遊技者に演出ボタン26の操作を促す回数、又は当該回数の一部の回数が遊技者に示唆されてもよい。
他の実施形態では、大当たりに対する信頼度が高い程、有効期間の経過に伴うゲージ画像52の変化態様が大きくてもよいし、小さくてもよい。一例として、ゲージの減少スピードが相対的に速い程、信頼度が高いことを報知してもよい。
他の実施形態では、大当たりに対する信頼度が高い程、液晶画面5に占める面積が大きいゲージ画像52が表示されてもよい。また、ゲージ画像52に施された模様によって、大当たりに対する信頼度を示唆してもよい。一例として、有効期間を示す部分に信頼度を示唆する信頼度示唆模様が施されており、時間の経過に応じて信頼度示唆模様が認識できなく(又は認識し難く)なってもよいし、認識し易くなってもよい。
また、ゲージ画像52に付されたエフェクト画像の色によって、大当たりに対する信頼度を示唆してもよく、有効期間の長短を示唆してもよい。例えば、ゲージ画像52に赤色のエフェクト画像が付されたときの方が、白色のエフェクト画像が付されたときよりも信頼度が高いことを示唆してもよい。
他の実施形態では、盤ランプ25、枠ランプ37等に内蔵された発光素子の発光態様によって、有効期間を示唆してもよい。また、演出ボタン26の発光態様、又は動作態様によって有効期間を示唆してもよい。
また、他の実施形態では、本実施形態の液晶画面5に相当するメイン液晶60と、サブ液晶表示装置61及びサブ液晶表示装置62(以下「サブ液晶61,62」と略称する。)とを備えてもよい。例えば、サブ液晶61,62は、メイン液晶60に比べて表示画面が小さい画像表示装置である。サブ液晶61,62は、例えば、保留領域51及び当該領域52が形成されたり、装飾図柄、メイン液晶60で行われる演出表示に関連する演出画像、及びメイン液晶60に表示されない情報が表示されたりする。サブ液晶61,62は、例えば、遊技盤2に対して各々独立して可動に構成されており、メイン液晶60の前面側を、パチンコ遊技機の幅方向(遊技者に対する左右方向)、高さ方向(遊技者に対する上下方向)、及び斜め方向に移動及び回転可能に構成される。サブ液晶61,62は、動作していないときには、メイン液晶60に表示される演出画像の視認性を極力低下させない初期位置(例えばメイン液晶60の側、図39(A)参照)に配置されており、その一部又は全部を遊技者が視認可能な位置に配置されている。サブ液晶61,62の表面および裏面には所定の装飾が施されており、所定の発光パターンで発光可能なLED等の発光素子(不図示)が内蔵されている。このような構成において、例えば、サブ液晶61,62の発光態様、又は動作態様によって有効期間を示唆してもよい。例えば、最終ボタン演出中にサブ液晶61,62を断続的に動作させ、初期位置からの距離によって有効期間を示唆してもよい。
(演出の実行タイミングの変形例)
上記実施形態では、最終ボタン演出および最終カットイン演出は最終リーチ演出の終盤で実行されるものとして説明した。他の実施形態では、最終ボタン演出および最終カットイン演出が実行されるタイミングは最終リーチ演出の終盤に限らない。例えば、最終ボタン演出および最終カットイン演出を実行可能なタイミングが予め複数用意されていてもよく、例えば、変動演出パターン毎に実行可能なタイミングの上限数が定められていてもよい。この場合、何れのタイミングで実行するかを決定するための乱数を用いた抽選により、実行タイミングが決定されてもよい。そして、最終ボタン演出および最終カットイン演出を実行可能なタイミングが複数ある場合、その実行されるタイミングによって大当たりに対する信頼度を示唆してもよい。例えば、変動演出開始時からの経過時間が相対的に短いタイミングで実行された方が、大当たりに対する信頼度が相対的に高くなるように予め設定されていてもよい。
また、最終ボタン演出の実行タイミングが最終リーチ演出の終盤に限らない場合、最終ボタン演出中の演出ボタン26の操作に応じて実行される演出の種類に基づいて有効期間の種類が定められるように予め設定されていてもよい。例えば、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展する際に実行される最終ボタン演出と、当落が報知される際に実行される最終ボタン演出とでは異なる種類の有効期間が設定されてもよい。また、信頼度が相対的に高い演出に発展する際と、信頼度が相対的に低い演出に発展する際とでは、最終ボタン演出において異なる種類の有効期間が設定されてもよい。
他の実施形態では、最終ボタン演出および最終カットイン演出によって、遊技者にとって有利な大当たり(遊技者に有利な状態の一例)である可能性を示唆してもよい。また、最終ボタン演出および最終カットイン演出によって、大当たり遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態(遊技者に有利な状態の一例)である可能性を示唆してもよい。一例として、大当たり遊技中に、確変当たりか非確変当たりか判別し難い演出が行われているときに、実行中の大当たり遊技の種類が確変当たりである可能性を示唆する演出として、最終ボタン演出および最終カットイン演出が行われてもよい。例えば、4R非確変当たりか16R確変当たりか判別し難い演出が行われる場合について説明する。例えば、大当たり遊技開始時から4R目のラウンド遊技開始時まで、4R非確変当たりか16R確変当たりか判別し難い演出が行われる。そして、4R目のラウンド遊技が開始されると、最終ボタン演出が行われる。最終ボタン演出中に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、操作に応じて最終カットイン演出が実行される。一例として、最終ボタン演出において、16R確変当たりの場合には、4R非確変当たりの場合よりも、有効期間に7秒が設定され易かったり、長ゲージBが設定され易かったりしてもよい。また、16R確変当たりの場合には、4R非確変当たりの場合よりも、最終カットイン演出において強カットインが実行され易くてもよい。
また、他の実施形態では、事前判定情報に基づいて先読み演出が実行されてもよく、大当たりに対する信頼度が相対的に高い先読み演出が直当たりとなる場合に実行され易く、信頼度が相対的に低い先読み演出が復活当たりの場合に実行され易くてもよい。例えば、事前判定情報に基づいた先読み演出として、最終ボタン演出(及び最終カットイン演出)が行われてもよい。例えば、図19のステップS2109の処理で、ステップS2102〜2105の処理によって取得された取得情報に基づいて変動パターンが事前判定(先読み)される。そして、先読み演出を実行可能な変動演出パターンを決定可能な変動パターンが決定されると事前判定され、現在保留中の特別図柄判定の中に大当たりと判定されるものがないこと等により先読み演出を実行可能な場合、先読み演出の実行が決定される。
また、他の実施形態では、所定の遊技状態(例えば確変遊技状態)に制御されているときの方が、他の遊技状態(例えば通常遊技状態)に制御されているときよりも、最終ボタン演出および最終カットイン演出が実行される可能性が高くなるように予め設定されていてもよい。このような設定により、最終ボタン演出および最終カットイン演出が行われることによって、現在の遊技状態を示唆できる。
最終ボタン演出および最終カットイン演出によって現在の遊技状態を示唆する構成の場合、遊技状態として「潜伏遊技状態」を有してもよい。「潜伏遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない遊技である。例えば、現在の遊技状態が報知されない(又は認識し難い)演出態様で潜伏遊技状態または通常遊技状態に制御されている際に、最終ボタン演出および最終カットイン演出によって現在の遊技状態を示唆してもよい。例えば、大当たり遊技終了直後に潜伏遊技状態に制御される潜伏大当たりを備えてもよい。また、例えば、確変遊技状態に移行してから例えば100回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合に、100回目の特別図柄判定の判定結果(ハズレ)を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態を確変遊技状態から潜伏遊技状態に移行させてもよい。
また、「特定演出モード」中の方が、「通常演出モード」中よりも最終ボタン演出および最終カットイン演出が実行される可能性が高くなるように予め設定されていてもよい。詳細な説明は省略するが、例えば、通常遊技状態で遊技が制御されているときは、通常演出モードであることを示す背景画像が液晶画面5に表示された通常演出モードにて演出が行われる。また、大当たり遊技中に遊技者が所定の選択操作(例えば演出ボタン26の操作)を行った直後に確変遊技状態で遊技が制御されるときは、特定演出モードであることを示す背景画像が表示された特定演出モードにて演出が行われる。
(その他の変形例)
上記実施形態では、第1演出態様の期間示唆演出を実現するためのものを通常ゲージAとし、第2演出態様の期間示唆演出を実現するためのものを長ゲージB、短ゲージC、及び複数ゲージDとして説明した。他の実施形態では、第1演出態様と第2演出態様との組み合わせは上記に限らず、どのようなものでもよい。例えば、第1演出態様の期間示唆演出を実現するためのものを通常ゲージA及び短ゲージCとし、第2演出態様の期間示唆演出を実現するためのものを長ゲージB及び複数ゲージDとしてもよい。
上記実施形態では、第1態様の可能性示唆演出を実現するためのものを弱カットインとし、第2態様の可能性示唆演出を実現するためのものを中カットイン及び強カットインとして説明した。他の実施形態では、第1態様と第2態様との組み合わせは上記に限らず、どのようなものでもよい。例えば、第1態様の可能性示唆演出を実現するためのものを弱カットイン及び中カットインとし、第2態様の可能性示唆演出を実現するためのものを強カットインとしてもよい。
また、上記実施形態では、最終カットイン演出が可能性示唆演出を実現するためのものとして説明した。他の実施形態では、最終ボタン演出、又は最終ボタン演出と最終カットイン演出との組み合わせが可能性示唆演出を実現するためのものとして機能してもよい。例えば、通常ゲージAと弱カットインとの組み合わせが第1態様の可能性示唆演出でもよいし、長ゲージBと強カットインとの組み合わせが第2態様の可能性示唆演出でもよい。
なお、最終ボタン演出の直前には、最終ボタン演出が実行される可能性を示唆する最終ボタン示唆演出が行われてもよい。最終ボタン示唆演出は、例えば、100%以下の不透明度(例えば不透明度30%)でボタン画像51及びゲージ画像52を表示する演出でもよい。これにより、遊技者は、最終ボタン演出が実行される可能性を事前に把握することができる。なお、最終ボタン示唆演出の実行後に必ず最終ボタン演出が実行されなくてもよく、最終ボタン示唆演出に続いて最終ボタン演出が実行される場合と、実行されない場合(いわゆるガセ)があってもよい。例えば、最終ボタン示唆演出において、ガセではない場合にはボタン画像51と共にゲージ画像52を表示し、ガセである可能性が相対的に高い場合はボタン画像51を表示すると共にゲージ画像52を表示しなくてもよい。このような構成により、最終ボタン演出が実行されることへの期待感を遊技者に抱かせることが可能であり、最終ボタン演出の演出効果を向上し、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
なお、他の実施形態では、大当たりか否か及び変動演出の内容に関わらず、最終ボタン演出として、所定の確率(例えば10%の確率)で通常ゲージAが表示される有効期間3秒の最終ボタン演出が実行されてもよい。このような構成の場合、通常ゲージAが表示される有効期間3秒の最終ボタン演出が実行されると、最終ボタン演出によって大当たりに対する信頼度が示唆されているのか判別できず、最終カットイン演出の内容も予測できないので、意外性のある演出を行うことが可能である。
また、他の実施形態では、大当たりに対する信頼度が異なる2つの入力手段を備え、入力手段によって異なる有効期間が予め設定されていてもよい。例えば、信頼度が相対的に高い場合には第1入力手段(例えば演出ボタン26)の入力が遊技者に促され、信頼度が相対的に低い場合には第2入力手段(演出キー27)の入力が遊技者に促されてもよい。そして、第2入力手段の入力を促す演出よりも、第1入力手段の入力を促す演出で使用される有効期間が長くなるように予め設定されてもよい。これにより、どちらの入力手段の入力が遊技者に促されたかということと、有効期間の種類とによって、信頼度を示唆することが可能になる。なお、第1入力手段の入力を促す演出中(例えば最終ボタン演出中)に第2入力手段が入力された場合、当該入力に応じて、第1入力手段が入力された場合と同じ演出(例えば最終カットイン演出)が実行されてもよいし、第1入力手段が入力された場合と異なる他の演出が実行されてもよいし、何ら演出が実行されなくてもよい。なお、第1入力手段は遊技者が入力し難い位置に設けられ、第2入力手段は遊技者が入力し易い位置に設けられていてもよい。
他の実施形態では、最終カットイン演出中に、最終カットインが信頼度の高い態様に変化してもよい。具体的には、弱カットインに係る弱カットイン画像の表示中に、弱カットイン画像が、中カットイン画像、強カットイン画像に順次変化してもよい。このような構成の場合、最終的に表示されたカットイン画像によって、大当たりに対する信頼度を示唆することができる。
他の実施形態では、復活当たりとなる場合に、所定の予告演出(例えば、最終カットイン演出)は大当たりに対する信頼度が相対的に低い態様で実行される一方、所定の予告演出以外の演出は、大当たりに対する信頼度が相対的に高い態様で実行されてもよい。例えば、赤文字を表示させる字幕演出が行われ、信頼度が相対的に高い最終ボタン演出が行われた後に、信頼度が相対的に低い最終カットイン演出が行われることで、復活当たりとなることを報知してもよい。
上記実施形態では、大当たり確定演出(例えば、ゲージの変化態様が「フリーズ」である最終ボタン演出)が行われた後に、信頼度が相対的に低い演出(例えば弱カットイン)が実行される可能性があるものとして説明した(図9、及び図11参照)。他の実施形態では、大当たり確定演出が行われた場合は、信頼度が相対的に高い演出(例えば強カットイン)が行われる可能性はあるが、信頼度が相対的に低い演出は行われないように予め設定されていてもよい。
上記実施形態では、復活当たりとなる変動パターンと、直当たりとなる変動パターンとを備えるものとして説明した。他の実施形態では、1つの変動パターンに対応して、復活当たりとなる変動演出パターンと、直当たりとなる変動演出パターンとを備えてもよい。
他の実施形態では、例えば、第2大入賞口19の内部に遊技球が進入したことを検知するV入賞スイッチを備えてもよい。そして、例えば、V入賞スイッチからの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態に設定されてもよい。また、V入賞スイッチからの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される制御が行われてもよい。具体的には、例えば、大当たり種別として、少なくとも第2大入賞口19を用いた短開放ラウンド遊技は含むが第2大入賞口19を長開放させるラウンド遊技は含まない「ショート当たり」と、少なくとも第2大入賞口19を長開放させるラウンド遊技を含む「ロング当たり」とを備えてもよい。ショート当たりの場合、第2大入賞口19に遊技球が進入し難いので、基本的に、大当たり遊技終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される。一方、ロング当たりの場合、第2大入賞口19に遊技球が進入し易いので、基本的に、大当たり遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態に設定される。確変遊技状態に移行してから150回(他の回数でもよい。)の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、150回目の特別図柄判定の判定結果(ハズレ)を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から他の遊技状態(例えば通常遊技状態)に設定される制御が行われてもよい。このような構成の場合、例えば、信頼度が相対的に高い態様の最終ボタン演出および最終カットイン演出が行われた場合にロング当たりに当選した可能性が高く、所定の大当たり態様以外(例えば2図柄揃い)で大当たりが報知された場合にはロング当たりに当選した可能性が低くなるように予め設定されていてもよい。また、所定の変動演出内容(例えば復活当たり)の場合にロング当たりに当選した可能性が高く、それ以外の変動演出内容(例えば直当たり)で大当たりが報知された場合にはロング当たりに当選した可能性が低くなるように予め設定されていてもよい。
上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
また、他の実施形態では、画像音響制御基板140(又はランプ制御基板150)において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させたり、或いは、演出制御基板130において実行される処理の一部を画像音響制御基板140(又はランプ制御基板150)に実行させたりしてもよい。また、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板140において実行される処理とランプ制御基板150において実行される処理とを1つの制御基板で実行するようにしてもよい。
[本発明に係る遊技機の構成とその作用効果]
本実施形態の遊技機は以下のような構成として捉えることができる。なお、括弧書きは単なる例示にすぎない。
一実施形態に係る遊技機は、遊技者によって入力可能な入力手段(例えば26)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(例えば100)と、前記判定手段の判定結果に基づいて、演出を実行する演出実行手段(例えば130)とを備え、前記演出実行手段は、前記入力手段に対する入力が有効な有効期間において、当該有効期間を示す期間示唆演出(例えば、最終ボタン演出)を第1演出態様(例えば、通常ゲージAを表示させる態様)、及び当該第1演出態様に比べて遊技者に有利な状態となる可能性が高い第2演出態様(例えば、長ゲージB、短ゲージC、又は複数ゲージDを表示させる態様)を含む複数の演出態様の何れかで実行可能であり、前記有効期間中の前記入力手段に対する入力に応じて所定の演出(例えば、最終カットイン演出)を実行可能である。
上記構成によれば、期間示唆演出を行うことによって入力手段に対する入力が有効な有効期間を示すと共に、遊技者に有利な状態となる可能性とを示すことが可能である。これにより、期間示唆演出に対する遊技者の関心を高めることが可能であり、演出の興趣性をより向上させることが可能である。
また、他の構成では、前記演出実行手段は、所定の画像表示手段(例えば5)において、前記第1演出態様の前記期間示唆演出として第1演出画像(例えば、通常ゲージA)を表示し、前記第2演出態様の前記期間示唆演出として第2演出画像(例えば、長ゲージB、短ゲージC、又は複数ゲージD)を表示してもよい。
上記構成によれば、第1演出画像が表示されたか、又は第2演出画像が表示されたかによって、第1演出態様と第2演出態様とのうちの何れの演出態様で期待示唆演出が行われたかを示すことが可能である。これにより、第1演出態様と第2演出態様とのうちの何れの演出態様で期間示唆演出が行われたかを遊技者が容易に認識し易い。このため、演出が分かり易く演出効果を効果的に高めることが可能である。
また、一実施形態に係る遊技機は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(例えば100)と、所定の図柄表示手段(例えば4)において、特別図柄を変動表示させてから前記特別遊技判定手段の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段(例えば100)と、所定の画像表示手段(例えば5)において、前記特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄を変動表示させてから前記特別図柄の停止表示に伴って前記特別遊技判定手段の判定結果を示す装飾図柄を停止表示させる装飾図柄表示制御手段(例えば140)と、前記特別遊技判定手段による判定結果に基づいて、前記特別遊技が実行される可能性を示す可能性示唆演出(例えば最終カットイン演出)を実行可能な可能性示唆演出実行手段(例えば140)とを備え、前記装飾図柄表示制御手段は、前記特別遊技を実行しないことを示す態様(例えば、454)で前記特別図柄の変動表示中に前記装飾図柄を疑似停止表示させ、前記特別遊技を実行することを示す態様(例えば、444)で前記特別図柄の停止表示に伴って前記装飾図柄を停止表示させる特定図柄変動(例えば復活演出)を実行可能であり、前記可能性示唆演出が所定の第1態様(例えば弱カットイン)で実行されたときと、当該第1態様よりも前記可能性が高い第2態様(例えば強カットイン)で実行されたときとでは、前記特定図柄変動が実行される割合が異なる。
上記構成によれば、可能性示唆演出の態様に応じて特定図柄変動が実行される割合を異ならせることが可能である。これにより、可能性示唆演出が何れの態様で実行されたかによって、特定図柄変動が実行されて特別遊技が行われることに対する遊技者の期待感を高めることが可能である。また、可能性示唆演出に対する遊技者の関心を高め、演出の興趣性をより向上させることが可能である。
また、他の構成では、前記可能性示唆演出実行手段は、前記画像表示手段において、前記第1態様の前記可能性示唆演出として第1所定画像(例えば弱カットイン画像)を表示し、前記第2態様の前記可能性示唆演出として第2所定画像(例えば強カットイン画像)を表示してもよい。
上記構成によれば、第1所定画像が表示されたか、又は第2所定画像が表示されたかによって、第1態様と第2態様とのうちの何れの演出態様で可能性示唆演出が行われたかを示すことが可能である。これにより、第1態様と第2態様とのうちの何れの演出態様で可能性示唆演出が行われたかを遊技者が容易に認識し易い。このため、演出が分かり易く演出効果を効果的に高めることが可能である。