JP6383395B2 - 発破による切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発破による対象物の切断方法に関し、特に、外部装薬にノイマン効果を発揮させることで、施工の柔軟性の向上、施工効率の向上、および施工コストの削減を達成できる、発破による切断方法に関する。
鉄骨構造物の解体工事において主要な梁や柱を切断する場合や、鋼管杭を切断する場合、切断面の厚みが一定以上であると、ガス溶断による切断は難しい。
このような場合には、V型成形爆破線(Liner Shaped Charge;LSC)が用いられていた(図4)。
LSCは、高性能爆薬を、銅、鉛などの断面逆V字形状の金属ケース内に充填してなる棒状の成形爆薬であり、爆薬によるノイマン効果によって対象物を爆切するために使用される。
LSCは、爆薬の充填方法によって圧填タイプと注填タイプに分けられる。圧填タイプは、円筒状のケース内に粉状の爆薬を圧填し、これをローラで繰り返し圧延して断面逆V字形状に加工してなる。一方、注填タイプは、爆薬を蒸気で溶融し、これをケースに注ぎ込んだ後、冷却・固化させてなる。
いずれも爆薬として、TNT、RDX、コンポジションBなど、主に砲弾や地雷等に充填される炸薬(Bursting Explosive)を使用する。
LSCは、逆V字部分を切断対象面に向け、切断対象面との間に一定の間隔(スタンドオフ)を空けた状態で設置する。
起爆によって、金属ケースのV字部分(ライナー)が爆発力で圧壊し、高温、高圧、高速度のジェットを形成し、このジェットを衝突させることによって切断対象面を切断する(ノイマン効果)。
例えば、鋼管を切断する場合には、複数のLSCを、鋼管の外周を包囲するように連続して設置する(図5)。これらを同時に起爆することで、ガス溶断では切断が困難な厚み40mm以上の鋼管を切断することができる。
特表2013−517456号公報
しかし、従来技術には次のような課題がある。
<1>LSCは工場生産の規格品であるため、切断能力や切断長が規格によって予め設定されており、対象物や施工状況に応じて調整できない。
<2>LSCは製造上の制約から長さに限界があるため、対象物を長く切断するには複数のLSCを連続して配置する必要がある。
<3>LSCを連続配置する場合、それぞれのLSCに個別に雷管を付設する必要があるため、各LSCを長手方向に直列して配置することができない。このため、あらかじめ予定切断線の間をガス溶断などで切断し、切断面を連続させる工程が必要になる(図5)。
<4>LSCは爆薬にTNT、RDXなどの炸薬を使用するが、これらは主に軍事用の爆薬であるため入手が困難である。
<5>LSCの圧填タイプは、圧延工程を繰り返して製造するため製造工程が長い。また、注填タイプは、爆薬の注入や余盛りの切除を手作業で行う必要がある。
<6>船舶により危険物を海上輸送する場合、危険物に国連番号を表示する必要がある(危険物船舶運送及び貯蔵規則)。しかし、ロケット分離用の特殊な物を除き、LSCには国連番号が決定されていない。このため、海上輸送ができず、例えば離島における工事や海上工事で使用することができない。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決する発破による切断方法を提供することにある。
上記のような課題を解決するための本発明の発破による切断方法は、長尺状の金属製ケースであって、2枚の側壁と、2枚の側壁の底辺を連結する断面逆V字形状のライナー部と、を有する断面W字形状のケースを、ライナー部が対象物の切断面に向き、かつ側壁の底辺と切断面とが一定間隔離間した状態で、固定具を介して対象物の切断面に固定する、ケース設置工程と、ケースの内部にケースの長手方向に沿って連続して爆薬を充填する、爆薬充填工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の発破による切断方法は、爆薬が、含水爆薬、ダイナマイト、硝安爆薬、硝安油剤爆薬、またはカーリットのいずれか1つであってもよい。
本発明の発破による切断方法は、ケースが鉛からなってもよい。
本発明の発破による切断方法は、以上の構成を有するため、次の効果の少なくともひとつを備える。
<1>ケースに詰める爆薬の種類、ケースの長さや形状を調整することで、切断深さや切断長を適宜設定することができる。よって、対象物や現場の状況に応じて柔軟に施工できる。
<2>工場製作による制約を受けないため、ケースを長尺状に形成することができる。よって、対象物を一度に長く切断することができ、施工効率が良い。
<3>直列配置した複数のケース内に爆薬を連続して充填することで長さを延長することができる。このため、予定切断線の間を切断する工程が必要ないので、施工効率が良い。
<4>炸薬でなく入手が容易で安価な爆破薬を使用するため、材料コストが安い。
<5>現場でケースに爆薬を詰めるだけで施工できるため、施工コストが安い。
<6>爆薬には国連番号が設定されており、ケースは危険物ではない。これらを別々に輸送するため、適法に海上輸送が可能である。このため、離島における施工や海上での施工が可能である。
本発明に係る発破による切断方法の説明図。 本発明に係る発破による切断方法の説明図。 本発明に係る発破による切断方法の説明図。 従来技術の説明図。 従来技術の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る発破による切断方法について詳細に説明する。
[発破による切断方法]
<1>全体の構成(図1)。
本発明の発破による切断方法は、外部装薬によるノイマン効果によって、切断対象物Aの切断面を切断する方法であって、ケース設置工程S1と、爆薬充填工程S2と、を少なくとも含む。
本例では鉄塔や鋼管杭などの鋼構造物を切断する例について説明するが、切断対象物Aはこれに限られず、コンクリート構造物などであってもよい。
以下では、切断方法に先立ってこれに用いる各部材について説明する。
<2.1>ケース(図2)。
ケース10は、対向する2枚の側壁12と、側壁12の底辺を相互に連結するライナー部11とからなる、断面W形状の長尺状の金属部材である。2枚の側壁12は、実質的に平行する。
ここで、ケース10の断面形状は、ケース10を切断対象物Aに設置した場合における切断面側を下、開放側を上として表現している。
ケース10は、銅板や鉛板などをプレス加工して成形することができる。
特に鉛板を使用したケース10は湾曲させることができるため、例えば鋼管杭の外周に周設してこれを輪切りにしたり(図3)、鋼板に円形の開口を形成することなどができる。ケース10の素材はこれに限られず、アルミニウムやステンレスなどで製造しても良い。
<2.1.1>ライナー部(図2)。
ライナー部11は、ケース10の底部であって、爆薬20の爆破によるノイマン効果を発揮するための部分である。
ライナー部11は、連続する2つのライナー面11aからなる断面逆V形状を呈し、V字の先端部に対応する峰11bを備える。
2つのライナー面11a間の角度や峰11bまでの高さは、ケース10の幅や長さ、切断能力などに応じて適宜設定できる。この点は公知技術なのでここでは詳述しない。
<2.2>爆薬。
本例では、爆薬20にエマルション系の含水爆薬を採用する。その他、ダイナマイト、硝安爆薬、硝安油剤爆薬、またはカーリットなどの、爆破薬として使用される各種の爆薬を採用してもよい。
これらの爆破薬は、成形が容易なので、粘土状に手盛りしてケース10内に充填することができる。その他、取扱時の安全性が高い、充填後のケース10との密着性がよい、充填後の爆薬組成の不均一が生じにくい、などの長所を備える。
<3.1>ケース設置工程。
ケース設置工程S1は、ケース10を切断対象物Aの切断面に配置する工程である。
切断対象物Aの切断長に対応するケース10を準備する。ケース10は、現場で必要な長さに切断して準備することができる。
続いて、取付手段Bを介して、ケース10を切断対象物Aの切断面に固定する。
この際、ケース10のライナー部11が切断対象物Aの切断面に向き、かつ側壁12の底辺と切断面との間に所定のスタンドオフを確保した状態で固定する(図1:S1)。
取付手段Bは、公知の取付金具などを採用することができる。
<3.2>爆薬充填工程。
爆薬充填工程S2は、ケース10の内部に爆薬20を充填する工程である。
切断対象物Aに設置したケース10の内部に、ケース10の長手方向に沿って連続して爆薬20を充填する(図1:S2)。この際、爆薬20とケース10の内面との間に隙間が生じないように留意する。
爆薬20の充填完了後(図1:F)、爆薬20の端部に雷管Dを付設する。
<3.3>発破による切断。
雷管Dを点火して爆薬20を起爆させる。
爆薬20の爆発力でケース10のライナー部11が圧壊し、高温、高圧、高速度のジェットとして切断対象物Aの切断面に衝突することで、切断面が線状に切断される。
<4>本発明の特徴。
本発明の発破による切断方法は、爆破薬による貼り付け発破(外部装薬)にノイマン効果を発揮させた点に特徴を有する。このため、切断対象物Aや現場の状況に応じて、柔軟に施工することができる。
例えば、切断対象物Aの切断長に応じてケース10を現場で必要な長さに切断することができる。
また、切断対象物Aの厚さに応じてケース10の形状(側壁間の幅、ライナー部の角度など)を成形することで、切断能力を適宜に設定することができる。
さらに、ケース10の長さに制限がないため、長い切断長を一度で切断することができる。
例えば、従来技術のLSC1で鋼管杭を輪切りにする場合、長さの制限から複数のLSC1を連続配置して、それぞれを雷管Dで発破して切断していた。
また、予め各LSC1による切断線を接続するための連接孔Cを鋼管杭に設けるなどの時間のかかる作業が必要であった(図5)。
これに対し、本発明の発破による切断方法は、ケース10の長さに制限がないため、ケース10を鋼管杭に周設して、これを一度の発破で輪切りにすることができる(図3)。
<5>コストの比較。
本発明の発破による切断方法と従来技術との施工コストの比較を以下の対比表に示す。
表1は、切断能力20mmの切断に係るコストを対比した表である。切断能力は鋼板(材質SS400)を直線状に切断した場合を示す。また、施工コストには材料コスト(ライナー/ケース、爆薬)と製造コストを含む。
Figure 0006383395
以上より明らかなように、本願発明は、従来技術に比べて爆薬量が増加するものの、高価なRDXなどの炸薬でなく廉価な爆破薬を使用できるため材料コストが大幅に安い。
また、従来技術のLSCが圧延工程を繰り返して工場製造されるのに対し、本願発明は現場でケースを成形して爆薬を貼り付けるだけでよいため、製造コストも大幅に安い。
結果として、従来技術の1/3程度のコストで施工が可能である。
10 ケース
11 ライナー部
11a ライナー面
11b 峰
12 側壁
20 爆薬
1 LSC(V型成形爆破線)
A 切断対象物
B 取付手段
C 連接孔
D 雷管

Claims (3)

  1. ノイマン効果を用いて対象物を切断する、発破による切断方法であって、
    長尺状の金属製ケースであって、2枚の側壁と、前記2枚の側壁の底辺を連結する断面逆V字形状のライナー部と、を有する断面W字形状のケースを、前記ライナー部が対象物の切断面に向き、かつ前記側壁の底辺と切断面とが一定間隔離間した状態で、固定具を介して対象物の切断面に固定する、ケース設置工程と、
    前記ケースの内部に前記ケースの長手方向に沿って連続して爆薬を充填する、爆薬充填工程と、を含むことを特徴とする、
    発破による切断方法。
  2. 前記爆薬は、含水爆薬、ダイナマイト、硝安爆薬、硝安油剤爆薬、またはカーリットのいずれか1つであることを特徴とする、請求項1に記載の発破による切断方法。
  3. 前記ケースは、鉛からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の発破による切断方法。
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