本開示の原理の理解を促す目的で、ここで、図面に示される実施形態が参照され、これを説明するために特定の言語が用いられる。しかし、本開示の範囲を制限することを意図していないことは理解されたい。記載されるデバイス、システム及び方法に対する任意の変更並びに更なる修正、並びに本開示の原理の任意の更なる応用は、本開示に関係する当業者が通常想起するものとして完全に考えられるとともに、本開示内に含まれる。特に、一実施形態に関して記載される特徴、構成要素及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記載される特徴、構成要素及び/又はステップと組み合わされてもよいと完全に考えられる。簡略化のため、しかしながら、これら組み合わせの数多くの繰り返しについては別個に記載されることはない。
本明細書で使用される、「可撓性長尺状部材(flexible elongate member)」又は「長尺状可撓性部材(elongate flexible member)」は、患者の血管系に挿入され得る少なくとも任意の細く長い可撓性構造体を含む。本開示の「可撓性長尺状部材」の図示実施形態は、可撓性長尺状部材の外径を画定する円形断面形状を持つ円筒状形状を有するが、他の例では、可撓性長尺状部材の全て又は一部が他の幾何学的断面形状(例えば、卵形、矩形、正方形、楕円形等)又は非幾何学的断面形状を有してもよい。可撓性長尺状部材は、例えば、血管内カテーテル及び血管内ガイドワイヤを含む。この点に関して、血管内カテーテルは、その長手方向に延在する、他の器具を受け入れる及び/又は案内するための内腔を含んでも含まなくてもよい。血管内カテーテルが内腔を含む場合、内腔は、デバイスの断面形状に対して、中央に配置されても、中心からずれていてもよい。
殆どの実施形態では、本開示の可撓性長尺状部材は、1つ以上の電子的、光学的又は電子光学的構成要素を含む。例えば、可撓性長尺状部材は、以下の種類の構成要素、つまり、圧力センサ、温度センサ、撮像素子、光ファイバー、超音波トランスデューサ、反射器、ミラー、プリズム、アブレーション要素、フロー(fro)電極、導体及び/又はこれらの組み合わせの1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されない。全般的に、これら構成要素は、可撓性長尺状部材が配置される血管又は解剖学的構造の他の部分に関するデータを得るように構成されている。また、多くの場合、構成要素は、処理及び/又は表示のため外部デバイスにデータを通信するように構成されている。幾つかの態様においては、本開示の実施形態は、医療及び非医療用途の両方を含む、導管内腔内を画像化するための撮像デバイスを含む。しかしながら、本開示の幾つかの実施形態は、ヒトの血管系という状況での使用に特に好適である。血管内空間、特に、ヒトの血管系の内壁の画像化は、超音波法(多くの場合、血管内超音波法(「IVUS:intravascular ultrasound」)及び心腔内心エコー法(「ICE:intracardiac echocardiography」)と呼ばれる)並びに光干渉断層法(「OCT:optical coherence tomography」)を含む、幾つかの異なる技術によって実施され得る。他の例においては、赤外線、熱又は他の画像化手法が用いられる。更に、幾つかの例では、可撓性長尺状部材は、複数の電子的、光学的及び/又は電子光学的構成要素(例えば、圧力センサ、温度センサ、撮像素子、光ファイバー、超音波トランスデューサ、反射器、ミラー、プリズム、アブレーション要素、フロー(fro)電極、導体等)を含む。
本開示の電子的、光学的及び/又は電子光学的構成要素は、多くの場合、可撓性長尺状部材の先端部分内に配置される。本明細書で使用する、可撓性長尺状部材の「先端部分(distal portion)」は、可撓性長尺状部材の、中間点から先端側先端までの任意の部分を含む。可撓性長尺状部材は中実とされ得るため、本開示の幾つかの実施形態は、先端部分に、電子的構成要素を受け入れるためのハウジング部を含む。このようなハウジング部は、長尺状部材の先端部分に取り付けられた管状構造とされ得る。幾つかの可撓性長尺状部材は管状であり、1つ以上の内腔を有する。1つ以上の内腔では、先端部分内に電子的構成要素が配置され得る。
電子的、光学的及び/又は電子光学的構成要素並びに関連する通信線は、可撓性長尺状部材の直径を非常に小さくすることができるようなサイズ及び形状である。例えば、本明細書中に記載される1つ以上の電子的、光学的及び/又は電子光学的構成要素を収容するガイドワイヤ又はカテーテルなどの長尺状部材の外径は、約0.0007”(0.0178mm)〜約0.118”(3.0mm)であり、幾つかの特定の実施形態では、約0.014”(0.3556mm)及び約0.018”(0.4572mm)の外径を有する。従って、本願の電子的、光学的及び/又は電子光学的構成要素を組み込んだ可撓性長尺状部材は、心臓の一部又は心臓を直に取り囲む内腔以外に、四肢の静脈及び動脈、腎動脈、脳内及び周囲の血管、並びに他の内腔を含む、ヒト患者内の多種多様な内腔での使用に好適である。
本明細書で使用する、「連結された(connected)」及びその変化形は、別の要素に対し、その上に、その内部等に直接接着される又は他の手法で留められるなどの直接連結、及び連結された要素間に1つ以上の要素が配置される間接連結を含む。
本明細書で使用する、「固定された(secured)」及びその変化形は、ある要素が、別の要素に対し、その上に、その内部等に直接接着される又は他の手法で留められるなどの、別の要素に直接固定される方法、並びに固定された要素間に1つ以上の要素が配置される、2つの要素をともに固定する間接手法を含む。
ここで図1を参照すると、本開示の一実施形態による血管内システム100が示される。この点に関して、血管内システムは、血管内デバイス102及びコネクタ104を含む。ここで図2を参照すると、本開示の一実施形態による血管内デバイス102の側面図が提供される。示されるように、血管内デバイス102は可撓性長尺状部材106を含み、可撓性長尺状部材106は、先端部108に隣接する先端部分107と、基端部110に隣接する基端部分109と、を有する。構成要素112は、先端側先端108の基端側の、可撓性長尺状部材106の先端部分107内に配置されている。一般に、構成要素112は、1つ以上の電子的、光学的又は電子光学的構成要素を表す。この点に関して、構成要素112は、圧力センサ、温度センサ、撮像素子、光ファイバー、超音波トランスデューサ、反射器、ミラー、プリズム、アブレーション要素、フロー(fro)電極、導体及び/又はこれらの組み合わせである。特定のタイプの構成要素又は構成要素の組み合わせは、血管内デバイスの用途に基づいて選択され得る。幾つかの例では、構成要素112は、先端側先端108から10cm未満、5cm未満又は3cm未満に配置される。幾つかの例では、構成要素112は、血管内デバイス102のハウジング内に配置される。この点に関して、幾つかの例では、ハウジングは可撓性長尺状部材106に固定された別個の構成要素である。他の例においては、ハウジングは、可撓性長尺状部材106の一部分として一体的に形成される。幾つかの実施形態では、可撓性長尺状部材106はステンレス鋼ハイポチューブを含む。更に、幾つかの実施形態では、可撓性長尺状部材106の全て又は一部は親水性又は疎水性コーティングで被覆されている。幾つかの特定の実施形態では、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コーティングが用いられる。
血管内デバイス102は、また、デバイスの基端部分109に隣接する連結部114を含む。この点に関して、連結部114は、可撓性長尺状部材106の基端部110から距離116だけ間隔をあけて配置されている。全般的に、距離116は可撓性長尺状部材106の全長の0%〜50%である。可撓性長尺状部材の全長は任意の長さとされ得るが、幾つかの実施形態では、全長は、約1300mm〜約4000mmであり、幾つかの特定の実施形態では、1400mm、1900mm及び3000mmの長さを有する。幾つかの例では、連結部114は基端部110から約0mm〜約1400mm間隔をあけて配置されている。幾つかの特定の実施形態では、連結部114は、基端部から0mm、300mm及び1400mmの距離だけ間隔をあけて配置されている。従って、幾つかの例では、連結部114は基端部110に配置されている。幾つかのそのような実施形態では、以下に記載される血管内デバイス102の係合及びアライメント機能の1つ以上の態様は、図2の実施形態に示されるような連結部114の基端側の代わりに、連結部114の先端側に配置される。
この点に関して、図2の図示される実施形態においては、血管内デバイス102はセクション118を含む。セクション118は、連結部114から、基端部110まで延在する別のセクション120へと基端側に延在する。図示される実施形態においては、セクション120は基端部110に向かって丸みが付けられている。他の実施形態においては、セクション120は、基端部110へと基端側に延在するにつれてテーパ状、円弧状及び/又は他の変化する形状を有する。この点に関して、幾つかの例では、基端部の形状及び/又は直径の減少により、血管内デバイス上への1つ以上の他の器具のより簡単な導入が促進されるように、セクション120の外部形状及び/又は直径は、セクション120が基端部110へと基端側に延在するにつれて減少する。他の実施形態においては、セクション120は基端部110へと基端側に延在するに伴い一定の形状を有する。
示されるように、連結部114は直径122(又は、非円形断面を持つ実施形態では、外部断面形状の他の類似の測定値)を有する一方で、セクション118は直径124(同じく、又は、非円形断面を持つ実施形態では、外部断面形状の他の類似の測定値)を有する。セクション118の直径124は連結部114の直径122とは異なる。この点に関して、直径122、124の異なるサイズにより、コネクタ104などのコネクタに対する血管内デバイス102のアライメント及び/又は連結を容易にするように構成された構造を作製する。図示される実施形態においては、セクション118の直径124は連結部114の直径122よりも小さい。幾つかの実施形態では、セクション118の直径124は、直径122の約40%〜約80%であり、幾つかの特定の実施形態では、直径122の約42%、64%及び/又は他の割合である。この点に関して、幾つかの実施形態では、連結部114の直径122は、約0.0178mm〜約3.0mmであり、幾つかの特定の実施形態では、0.3556mm(0.014”)及び0.4572mm(0.018”)である。従って、幾つかの実施形態では、セクション118の直径124は約0.007mm〜約2.4mmであり、幾つかの特定の実施形態では、0.15mm、0.19mm、0.23mm及び0.29mmである。図示される実施形態においては、セクション120は直径122にほぼ等しい、故に、直径124よりも大きな直径を有する。しかしながら、他の実施形態では、セクション120は、直径122よりも大きな、直径122よりも小さな、直径124よりも大きな、直径124に等しい及び/又は直径124よりも小さな直径を有する。幾つかの実施形態では、セクション118は、連結部114内に延在するコアワイヤの一セクションである。
図2に示されるように、セクション118は連結部114から距離126基端側に延在する一方で、セクション120はセクション118から基端部110まで距離128基端側に延在する。距離126と距離128とを合わせると、連結部114が血管内デバイス102の基端部110から離れている距離116に等しい。幾つかの例では、距離126は約0.508mm(0.020”)〜約2.54mm(0.10”)であり、幾つかの特定の実施形態では、0.762mm(0.030”)、1.016mm(0.040”)及び1.524mm(0.060”)である。更に、図示される実施形態においては、連結部114とセクション118との間の移行部及びセクション118とセクション120との間の移行部は階段状として示されるが、他の実施形態では、移行部はテーパ状である及び/又はそうでなければ血管内デバイスの長手方向に外径が緩やかに変化する。幾つかの実施形態では、テーパ状の及び/又は緩やかな移行部の使用により、血管内デバイス102の基端部分がいかなる鋭い縁端も有しないことになる。幾つかの実装形態においては、セクション118と、連結部114又はセクション120のいずれかとの間の移行部の1つ又は両方における、テーパ状及び/又は緩やかな移行部の使用により、デバイスの基端部分の(例えば、血管内デバイスの基端部分の表面の任意の液体又は他の不要な物質を除去するための)清掃がより簡単になる。幾つかの例では、セクション118とセクション120は、別個のアセンブリ又は構成要素として形成され、その後、はんだ、接着剤、機械的連結及び/又はこれらの組み合わせを用いるなど、適切な技術により、連結部114に接合される。
連結部114は、血管内デバイス102と別のデバイスとの間の通信を容易にするように構成されている。より具体的には、幾つかの実施形態では、連結部114は、構成要素112により得られたデータの、コンピューティングデバイス又はプロセッサなどの別のデバイスへの通信を容易にするように構成されている。従って、幾つかの実施形態では、連結部114は電気コネクタである。そのような例では、連結部114は、1つ以上の導電体に電気接続を提供するように構成されている。1つ以上の導電体は、可撓性長尺状部材102の長手方向に延在し、構成要素112に電気的に接続されている。幾つかの例では、「血管内デバイス、システム及び方法(INTRAVASCULAR DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS)」と題される、2012年6月28日に出願の、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第61/665,697号に記載されるように、連結部114は1つ以上の電気コネクタを含む。他の実施形態においては、連結部114は光コネクタを含む。そのような例では、連結部114は、可撓性長尺状部材106の長手方向に延在し、構成要素112に光学的に結合されている1つ以上の光通信経路(例えば、光ファイバケーブル)への光接続を提供する。更に、幾つかの実施形態では、連結部114は、構成要素112に結合されている導電体並びに光通信経路の両方に対し、電気接続及び光接続の両方を提供する。この点に関して、再び、幾つかの例では、構成要素112は複数の要素を含むことに留意すべきである。幾つかの例では、連結部114は、別のデバイスへの物理的接続を、直接的又は間接的のいずれかで提供するように構成されている。他の例においては、連結部114は、血管内デバイス102と別のデバイスとの間の無線通信を容易にするように構成されている。全般的に、任意の現時点の又は将来的に開発される無線プロトコルが用いられてもよい。更に他の例では、連結部114は、別のデバイスへの物理的接続及び無線接続の両方を容易にする。
上に記載したように、幾つかの例では、連結部114は、血管内デバイス102、120の構成要素112と、外部デバイスとの間の連結を提供する。従って、幾つかの実施形態では、1つ以上の導電体、1つ以上の光路及び/又はこれらの組み合わせは、可撓性長尺状部材106の長手方向の、連結部114と構成要素112との間に延在し、連結部114と構成要素112との間の通信を容易にする。全般的に、任意の数の導電体、光路及び/又はこれらの組み合わせは、可撓性長尺状部材106の長手方向の、連結部114と構成要素112との間に延在し得る。幾つかの例では、1〜10の導電体及び/又は光路が、可撓性長尺状部材106の長手方向の、連結部114と構成要素112との間に延在する。明瞭且つ簡略にするため、以下に記載される本開示の実施形態は、3つの導電体を含み、故に、連結部114は、3つの導電体に対応する3つの別個の電気接続を有するものとして記載されている。
例えば、図3に示されるように、幾つかの例では、連結部114は導電部132、134及び136を含み、導電部132、134及び136は、絶縁部138、140、142及び144によって、互いに且つ可撓性長尺状部材106の主要本体から分離されている。この点に関して、導電部132、134及び136は、導電性材料で形成されており、幾つかの例では、ハイポチューブ、コイル及び/又はこれらの組み合わせの一部である。通信経路の総数並びに/又は導電体及び/若しくは光路の数は、他の実施形態では異なり、故に、連結部に含まれる導電部(又は光コネクタ)の数も異なることは理解される。より具体的には、可撓性長尺状部材106の長手方向に延在する通信経路の数並びに導電体及び光路の数は、所望の構成要素112の機能並びにそのような機能を提供するための構成要素112を画定する対応する要素によって決定される。その結果、連結部114によって提供される連結の数及びタイプも同様に、所望の構成要素112の機能、そのような機能を提供するための構成要素112を画定する対応する要素、並びにそのような要素に必要な通信によって決定される。更に加えて、幾つかの例では、絶縁部138、140、142及び144の1つ以上は省略される。例えば、図4の例示的実施形態に示されるように、絶縁部144は省略される。
上に記載したように、幾つかの例では、連結部114は基端部110から間隔をあけて配置されない。例えば、図5は、連結部が血管内デバイスの基端部110に配置されている血管内デバイス120を示す。そのような実施形態においては、血管内デバイス120の基端部110は、(図6の絶縁部144によって示されるように)絶縁素子又は(図7の導電部136によって示されるように)導電性素子によって画定されてもよい。図3、図4、図5及び図6の配置は、絶縁部138を、可撓性長尺状部材106と導電部132との間に配置されるものとして示すが、幾つかの例では、導電部132は絶縁部138なしに長尺状部材に直に隣接して配置されることにも留意されたい。従って、以下に記載されるような、血管内デバイスの連結部の種々の実施形態及び関連する血管内デバイスの連結部を形成する方法は、図1〜図7に関して上述した特徴の配置の任意の組み合わせを用いて実施されてもよい。
ここで図8及び図9を参照すると、本開示の一実施形態による血管内デバイスのコネクタ部150の態様が示される。図8に示されるように、コネクタ部150は、導電部152、154及び絶縁部156、158を含む。この点に関して、絶縁部156は導電部154から導電部152を分離する。幾つかの例では、絶縁部158は、コネクタ部150の1つ以上の他の導電部(不図示)から導電部152を分離する。セクション160は、コネクタ部150から別のセクション162へと基端側に延在する。別のセクション162は基端部164へと延在する。幾つかの例では、セクション160、162は、セクション118、120に関して上述した構造及び配置を有する。
ここで図9を参照すると、基端側コネクタ部150の一部の部分断面側面図が示される。示されるように、絶縁部156は外部表面166を含む。複数の突起168が外部表面166から延出する。全般的に、コネクタ部150は、任意の数の突起168を含み得る(又は突起を完全に省略することができる)が、幾つかの実施形態では、コネクタ部150は、0個〜20個の突起を含み、幾つかの特定の実施形態では、0個、1個、5個及び8個の突起を有する。幾つかの例では、外部表面166は円形断面を持つ略円筒状の形状を有し、突起168もまた、円形断面を持つ略円筒状の形状を有するが、外部表面166に対して増加した外径を有する。この点に関して、突起の外径は、幾つかの例では、外部表面166の直径よりも約0.0127mm(.0005”)〜約0.0762mm(0.003”)大きく、幾つかの特定の実施形態では、0.0127mm(.0005”)、0.019mm(0.00075”)及び.0254mm(0.001”)大きい。従って、幾つかの例では、外部表面166は、突起168に対し、約0.0127mm(.0005”)〜約0.0762mm(0.003”)の距離だけ凹設されており、幾つかの特定の実施形態では、0.0127mm(.0005”)、0.019mm(0.00075”)及び.0254mm(0.001”)の距離凹設されている。表面部170は、絶縁部156を外部表面166と突起168との間で移行させる。図示される実施形態においては、表面部170はテーパ状の表面であり、コネクタ部150の、外部表面166と突起168との間の長手方向の軸線に対して斜めの角度で延在する。他の実施形態においては、外部表面166と突起168との間の移行部に階段が形成されるように、表面部170は省略される。この点に関して、幾つかの例では、外部表面166と突起168との間に延在する表面は、コネクタ部150の長手方向の軸線に対して垂直に延在する。
図示される実施形態においては、突起168は、コネクタ部150の長手方向の軸線に沿った長さ172を有する。長さ172は、幾つかの例では、約0.0508mm(0.002”)〜約1.27mm(0.050”)であり、幾つかの特定の実施形態では、0.127mm(0.005”)、0.254mm(0.010”)及び0.508mm(0.020”)の長さを有する。更に、突起168は、別の突起168から、コネクタ部150の長手方向の軸線に沿った距離174だけ間隔をあけて配置されている。距離174は、任意の適切な距離とすることができ、幾つかの例では、用いられる突起の数、用いられる突起の長さ及び/又は他の要因に基づき異なる。この点に関して、突起168は、コネクタ部150の長手方向に均等な間隔、コネクタ部150の長手方向に不均等な間隔並びに/又はコネクタ部の長手方向に均等及び不均等な間隔の組み合わせを有してもよいことは理解される。
幾つかの例では、絶縁部156の突起168は、導電部152と導電部154との間の橋絡を防止するようなサイズ及び形状にされている。特に、突起168は、導電性液体(例えば、血液又は生理食塩水)が、絶縁部156をまたいで導電部152と導電部154とを橋絡する影響を最小にするようなサイズ及び形状である。従って、幾つかの特定の実施形態では、突起168は幅0.010”であるため、外部表面の、突起に対して凹設されている部分(例えば、外部表面166によって画定される部分)内の任意の液体の表面張力が、突起168から液体を引き出して除去し、任意の橋絡を最小にする又は除去する。
絶縁部156は管状部材176の周囲に配置されている。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部156の内部内腔の直径は、絶縁部156を管状部材176上で摺動的に進めることができるようなサイズ及び形状にされている。従って、幾つかの例では、絶縁部156の内部内腔の直径は、管状部材176の外径にほぼ等しいが、この外径よりもわずかに大きい(例えば、約0.0005”〜約0.001”大きい)。更に、管状部材176は、コアワイヤ及び1つ以上の導体の周囲に配置されるように構成されている。より具体的には、管状部材176は、コアワイヤ及び導体を受け入れるようなサイズ及び形状の内部内腔を含む。図9の図示される実施形態においては、明瞭にするため、コアワイヤは省略されている。しかしながら、示されるように、導体178が管状部材176の内腔内に延在する。導体178の部分180は、管状部材176の側壁内の開口部内に延在する。この点に関して、開口部は管状部材176の内腔と連通する。図10〜図12に関して以下に記載されるように、幾つかの例では、開口部は、管状部材の長さに沿って延在する長尺状のスロット又はスリットである。
導体178の部分180は導電部154に電気的に結合される。本明細書中に記載されるように、導体178は、管状部材176の開口部内に延在してもよく、且つ管状部材176と導電部154との間に、ある距離の間長手方向に延在してもよい。その距離の後、部分180は、導電部154に隣接して配置されてもよい。例えば、部分180は導電部154の基端側に配置され、導電部154に電気的に結合される。導体178が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去されてもよい。導体178を導電部154に電気的に結合するために、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む、任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、はんだ付け又は他の電気結合が管状部材176の開口部から離れて実施され得るように、導体178の部分180は、少なくとも部分的に管状部材176の周囲に巻き付けられる。幾つかの例では、部分180は、管状部材176の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。一例として、幾つかの実装形態においては、導体178の部分180は、導体178が、管状部材の開口部に対向する導電部154にはんだ付けされる又はそうでなければ電気的に結合されるように、管状部材の周囲に巻き付けられる(即ち、管状部材の周縁において、開口部から約180度)。導体178の部分180が管状部材176の周囲に巻き付けられた状態で、導電部154と絶縁部156との間に間隙又は間隔182が形成されるように、導体178は導電部154と絶縁部156との間に配置される。幾つかの例では、間隔182は導体178の外径にほぼ等しい。従って、幾つかの実装形態においては、間隔182は、約0.0254mm(0.001”)〜約0.0762mm(0.003”)である。しかしながら、他の実装形態においては、間隔182はそれよりも大きい。単一の導体178が示されるが、他の例では、管状部材176の開口部に複数の導体を通過させてもよく、且つ導電部154に電気的に結合させてもよいことに留意すべきである。
コネクタ部150の任意の数の導電部に関して、図9に示される配置に類似する配置は反復され得ることは理解される。この点に関して、単一の管状部材176がコネクタ部150の長手方向に延在しても、コネクタ部150の長手方向に複数の管状部材が用いられてもよい。この点に関して、ここで図10〜図12を参照すると、本開示による管状部材の種々の実施形態が示される。幾つかの例では、コネクタ部150内で用いられる1つ以上の管状部材は図10〜図12の実施形態に類似する構造を有する。
より具体的に図10を参照すると、管状部材190が示される。管状部材190は本体192を有する。本体192は略円筒状の形状を有し、その長手方向に延在する中心内腔を有する。本体192は長さ194及び直径196を有する。長さ194は、実装形態間において大幅に異なり、コネクタに用いられる管状部材の数、用いられる導電部材の数、用いられる導電部材のサイズ、用いられる絶縁部材のサイズなどの種々の要因及び/又は他の要因に依存する。幾つかの例では、長さ194は、約12.7mm(0.5”)〜約76.2mm(3.0”)であり、幾つかの特定の実施形態では、41.9mm(1.65”)及び33.0mm(1.3”)の長さを有する。幾つかの実装形態においては、直径196は0.0178mm(0.0007”)〜約0.4572mm(0.018”)である。幾つかの例では、管状部材190の内部内腔の直径は約0.0127mm(0.0005”)〜約0.4318mm(0.017”)である。従って、幾つかの例では、管状部材190は、本体192の外部表面と内腔を画定する内部表面との間に約0.0127mm(0.0005”)〜約0.254mm(0.01”)の壁厚を有し、幾つかの特定の実施形態では、0.0254mm(0.001”)、0.04064mm(0.0016”)及び0.0508mm(0.002”)の厚さを有する。
管状部材190は、本体192の長手方向に延在する長尺状の開口部198も含む。図10の図示される実施形態においては、開口部198は本体192の長さ194全体に沿って延在する。しかしながら、他の例では、開口部は、本体192の長さの一部のみに沿って延在する。開口部198は管状部材190の中心内腔200に連通する。この点に関して、開口部198は本体192の側壁内に延在し、管状部材190の中心内腔200へのアクセスを提供する。図示される実施形態においては、開口部198はその長手方向にほぼ一定の形状を有する。特に、開口部198は、開口部198の長手方向に一定の幅202を有する。幾つかの例では、開口部198の幅202は、約.0254mm(0.001”)〜約0.127mm(0.005”)であり、幾つかの特定の実施形態では、約0.0762mm(0.003”)の幅を有する。他の例においては、開口部198はその長手方向において可変形状を有する。この点に関して、開口部198のサイズ、形、向き、管状部材190の周縁における位置、及び/又は形状の他の点は開口部の長手方向に変化する。
ここで図11を参照すると、本開示の別の実施形態による管状部材210が示される。管状部材210は本体212を有する。本体212は略円筒状の形状を有し、その長手方向に延在する中心内腔を有する。本体212は長さ214及び直径216を有する。長さ214は、実装形態間において大幅に異なり、コネクタに用いられる管状部材の数、用いられる導電部材の数、用いられる導電部材のサイズ、用いられる絶縁部材のサイズなどの種々の要因及び/又は他の要因に依存する。幾つかの例では、長さ214は、約12.7mm(0.5”)〜約76.2mm(3.0”)であり、幾つかの特定の実施形態では、41.9mm(1.65”)及び33.0mm(1.3”)の長さを有する。幾つかの例では、直径216は0.0178mm(0.0007”)〜約0.4572mm(0.018”)である。幾つかの例では、管状部材210の内部内腔の直径は約0.0127mm(0.0005”)〜約0.4318mm(0.017”)である。従って、幾つかの例では、管状部材210は、本体212の外部表面と内腔を画定する内部表面との間に約0.0127mm(0.0005”)〜約0.254mm(0.01”)の壁厚を有し、幾つかの特定の実施形態では、0.0254mm(0.001”)、0.04064mm(0.0016”)及び0.0508mm(0.002”)の厚さを有する。
管状部材210は、本体212の長手方向に延在する長尺状の開口部218も含む。開口部218は管状部材210の中心内腔220と連通する。この点に関して、開口部218は、本体212の側壁内に延在し、管状部材210の中心内腔220へのアクセスを提供する。図11の図示される実施形態においては、開口部218は本体212の長さ214の大部分に沿って延在するが、本体212の長さ214全体よりも短い。特に、開口部218は本体212に沿って、長さ214よりも短い長さ222延在する。幾つかの例では、本体212のわずかなセクションのみが開口部218を含まないように、開口部218は本体212の長さ214の大部分に沿って延在する。例えば、幾つかの例では、本体の、開口部218を含まないセクションは、本体の長手方向に、約1.27mm(0.050”)〜約12.7mm(0.50”)の距離延在し、幾つかの特定の実施形態では、4.57mm(0.18”)の長さを有する。図示される実施形態においては、開口部218はその長手方向にほぼ一定の形状を有する。特に、開口部218は開口部218の長手方向に一定の幅224を有する。幾つかの例では、開口部218の幅224は、約.0254mm(0.001”)〜約0.127mm(0.005”)であり、幾つかの特定の実施形態では、約0.0762mm(0.003”)の幅を有する。他の例においては、開口部218はその長手方向において可変形状を有する。この点に関して、開口部218の形状のサイズ、形、向き、管状部材210の周縁における位置及び/又は他の点は開口部の長手方向に変化する。
ここで図12を参照すると、本開示の別の実施形態による管状部材230が示される。管状部材230は、本体232を有する。本体232は略円筒状の形状を有し、その長手方向に延在する中心内腔を有する。本体232は長さ234及び直径236を有する。長さ234は、実装形態間において大幅に異なり、コネクタに用いられる管状部材の数、用いられる導電部材の数、用いられる導電部材のサイズ、用いられる絶縁部材のサイズなどの種々の要因及び/又は他の要因に依存する。幾つかの例では、長さ234は、約12.7mm(0.5”)〜約76.2mm(3.0”)であり、幾つかの特定の実施形態では、41.9mm(1.65”)及び33.0mm(1.3”)の長さを有する。幾つかの例では、直径236は0.0178mm(0.0007”)〜約0.4572mm(0.018”)である。幾つかの例では、管状部材230の内部内腔の直径は約0.0127mm(0.0005”)〜約0.4318mm(0.017”)である。従って、幾つかの例では、管状部材230は、本体232の外部表面と内腔を画定する内部表面との間に約0.0127mm(0.0005”)〜約0.254mm(0.01”)の壁厚を有し、幾つかの特定の実施形態では、0.0254mm(0.001”)、0.04064mm(0.0016”)及び0.0508mm(0.002”)の厚さを有する。
管状部材230は、本体232の長手方向に延在する長尺状の開口部238も含む。開口部238は管状部材230の中心内腔240と連通する。この点に関して、開口部238は、本体232の側壁内に延在し、管状部材230の中心内腔240へのアクセスを提供する。図12の図示される実施形態においては、開口部238は本体232の長さ234全体の一部のみに沿って延在する。特に、開口部238は、本体232に沿って、長さ214よりも短い長さ242延在する。幾つかの例では、開口部238の長さ242は、本体の全長の約30%〜約99%であり、幾つかの特定の実施形態では、本体の全長の約40%、50%、75%及び90%の長さを有する。図示される実施形態においては、開口部238はその長手方向にほぼ一定の形状を有する。特に、開口部238は、開口部238の長手方向に一定の幅244を有する。幾つかの例では、開口部238の幅244は、約.0254mm(0.001”)〜約0.127mm(0.005”)であり、幾つかの特定の実施形態では、約0.0762mm(0.003”)の幅を有する。他の例においては、開口部238はその長手方向において可変形状を有する。この点に関して、開口部238の形状のサイズ、形、向き、管状部材230の周縁における位置及び/又は他の点は、開口部の長手方向に変化する。
図10〜図12の管状部材190、210及び230は、任意の適切な材料で形成されてもよい。幾つかの実施形態では、管状部材は絶縁材料で形成される。幾つかの特定の実施形態では、管状部材はポリイミドで形成される。
ここで図13〜図19を参照すると、本開示の例示的実施形態による、図8及び図9に示されるコネクタ部150などの基端側コネクタ部の組み立ての種々の態様が示される。まず図13を参照すると、管状部材252が、コア254並びに複数の導体256、258及び260の周囲に配置されている。示されるように、コア254並びに複数の導体256、258及び260は管状部材252の端部を越えて基端側に延在する(図13で見て右側に)。組み立てステップのより簡単な説明を促すため、コア254は二点鎖線で示される。この点に関して、幾つかの例では、導体256、258及び260が、コア254の周りに配置されており、且つコア254に沿って長手方向に配置されていることは理解される。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260はコア254の周りに(例えば、螺旋状、渦巻き状、織物状又はその他の手法で)巻き付けられる。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260は、コア254に平行し、且つ互いに平行して延在する。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260の一部がコア254の周りに(例えば、螺旋状、渦巻き状、織物状又はその他の手法で)巻き付けられる一方で、導体256、258及び260の他の部分はコア254に平行して延在する。管状部材252はコア254の周囲に同軸に配置されている。他の実施形態においては、コア254は管状部材252の中心長手方向の軸線に対してずれている。幾つかの実施形態では、管状部材252は、図10〜図12に関して上述した実施形態の1つ以上と同一であるか、類似する。
ここで図14を参照すると、コネクタ部250は、管状部材252の周囲に配置された絶縁部材260を含む。示されるように、絶縁部材260は管状部材252の周囲に同軸に配置されている。絶縁部材260は、絶縁部材260と管状部材252との間にスペース251を有して配置されてもよい。スペース251は、導体(導体256、258、260などの)の一部が、管状部材252と絶縁部材260との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース251には、絶縁部材260が初めに配置されるときに及び/又はコネクタ部250の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに、接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。幾つかの実施形態では、絶縁部材260は、絶縁部材260が管状部材252の先端部に隣接して配置されるまで管状部材252に沿って先端側に進められる。この点に関して、幾つかの例では、管状部材252の先端部は、(可撓性長尺状部材106などの)可撓性長尺状部材の基端部、導電部材の基端部、絶縁部材の基端部及び/又は血管内デバイスの配置された他の構成要素に隣接して配置される。一実施形態においては、絶縁部材260は、絶縁部材260の先端部が血管内デバイスの可撓性長尺状部材106の基端部に接触するまで管状部材に沿って進められる。幾つかの実施形態では、絶縁部材260は省略されてもよい。
ここで図15を参照すると、導電性素子264が管状部材252の周囲に配置されている。幾つかの実施形態では、導電性素子264は、導電性素子264が絶縁部材260の基端部に隣接して配置されるまで管状部材252に沿って先端側に進められる。導電性素子264は、導電性素子264と管状部材252との間にスペース251を有して配置されてもよい。スペース251は、導体(導体256、258、260などの)の一部が管状部材252と導電性素子264との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース251には、導電性素子264が初めに配置されるときに及び/又はコネクタ部250の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。
幾つかの実施形態では、導体256の部分262aは、上述の管状部材190、210及び238の開口部198、218及び238のうち1つ以上に類似する開口部などの、管状部材252の開口部内に進められる。他の実施形態においては、管状部材252は側壁に開口部を含まない。その代わり、部分262aは管状部材の基端部から突出し、その後、別個の管状部材が部分262a及び管状部材252の基端部に当接する。管状部材の基端部又は先端部は開口部と表されてもよい。幾つかの例では、部分262aは、管状部材252から、導電性素子264の長さ261の半分の箇所又はその近傍まで進められる。他の例においては、部分262aは、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子264の長さ261の異なる箇所に進められる。この点に関して、開口部の配置及び/又は管状部材252のサイズは、部分262aを、所望の位置にて、導電性素子264に対し半径方向外側に進められ得るように構成されている。幾つかの実施形態では、導体256の部分262aは少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられている。導体256の部分262bは、導電性素子264と管状部材252との間のスペース251内において長手方向に進められる。幾つかの実施形態では、導体256の部分262bは、長手方向に延在するに伴い、少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられる。導体256の部分262cは、スペース251から導電性素子264に隣接する位置へと半径方向外側に進められる。幾つかの実施形態では、導体256の部分262cは少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられている。他の実施形態においては、部分262a、262b、262cの1つ以上は少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられていない。むしろ、例えば、部分262bは管状部材252及び/又はコア254に巻き付くことなく長手方向に進められ、管状部材252に平行してガイドワイヤの長手方向に延在する。部分262bをスペース251内においてガイドワイヤの長さに沿って長手方向に進めると、導体256が管状部材252から出る箇所から、導電性素子264に対する導体256の接続を分離し、それによって、不要流体がコアに到達するのをより困難にする。従って、部分262bをガイドワイヤの長手方向に延出させると、コネクタ部250(例えば、部分262cが導電性素子264にはんだ付けされた又はそうでなければ電気的に結合された場所に隣接する)に液体が侵入した場合に起こり得る短絡を有利に防止する。これは、液体は、コアに到達するために、部分262bがスペース251内において長手方向に延出する距離を移動する必要があるからである。
導体256の部分262cは、スペース251から、導電性素子264に隣接する位置へと進められる。例示的実施形態によれば、部分262b及び/又は部分262cは部分的に導電帯264の下に経路を定められる。導電帯264の幾つかの部分(例えば、下、側面等)にスロットが入れられてもよい。部分262cは導電帯のスロット内に受け入れられ、スロット内で導電帯にはんだ付けされてもよい。これにより、導体256と導電帯264とを電気的に結合する。従って、部分262cは導電帯264に隣接する位置へと半径方向外側に進められてもよい。他の実施形態においては、部分262cは、導電帯264のスロット内に受け入れられることなく、導電帯264に隣接する位置へと(例えば、図16の、導電帯264と絶縁部材266との間の位置に)半径方向外側に進められてもよい。管状部材252の開口部内に延在する、導体256の部分262cは導電性素子264に電気的に結合される。導体256の部分262cを導電性素子264に電気的に結合するために、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、導体256の部分262cの、管状部材252への巻き付け及び/又は絶縁層若しくはシースの一部の除去は、少なくとも部分的に、導電性素子264が管状部材252の周囲に配置された後に実施される。
導体256を管状部材252の少なくとも一部に巻き付けると、導電性素子264と導体256との間のはんだ付け又は他の電気結合が管状部材252の開口部から離れて実施され得る。幾つかの例では、部分262a、262b、262cの1つ以上は管状部材252の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。他の例においては、部分262a、262b及び262cは管状部材252に巻き付けられない。一例として、幾つかの実装形態においては、管状部材252の、管状部材の開口部とは反対側にある部分262cに隣接し且つその基端側に配置された導電性素子に導体256がはんだ付けされ得る又はそうでなければ電気的に結合され得るように、導体256の部分262cは管状部材に巻き付けられる。更に、導体256が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去される。この点に関して、幾つかの例では、管状部材252に巻き付けられた部分262cのセクションが絶縁層又はシースを含む一方で、部分262cの別のセクションの周囲の絶縁層又はシースは下の導電性材料を露出させるために除去されることは理解される。
ここで図16を参照すると、絶縁部材266が管状部材252の周囲に配置されている。示されるように、絶縁部材266は管状部材252の周囲に同軸に配置されている。絶縁部材266は、絶縁部材266と管状部材252との間にスペース251を有して配置されてもよい。スペース251は、(導体256、258、260などの)導体の一部が管状部材252と絶縁部材266との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース251には、絶縁部材266が初めに配置されるときに及び/又はコネクタ部250の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の充填材料が充填されてもよい。絶縁部材266は、絶縁部材266が導電性素子264の基端部に隣接して配置されるまで管状部材252に沿って先端側に進められる。幾つかの例では、絶縁部材266は、絶縁部材266の先端部が導電性素子264の基端部に接触するまで管状部材252に沿って先端側に進められる。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部材266が部分262cによって導電性素子264から間隔をあけて配置されるように、絶縁部材266はそれが導体256の部分262cに接触するまで進められる。
ここで図17を参照すると、導電性素子267が管状部材252の周囲に配置されている。幾つかの実施形態では、導電性素子267は、導電性素子267が絶縁部材266の基端部に隣接して配置されるまで管状部材252に沿って先端側に進められる。導電性素子267は、導電性素子267と管状部材252との間にスペース251を有して配置されてもよい。スペース251は、(導体256、258、260などの)導体の一部が管状部材252と導電性素子267との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース251には、導電性素子267が初めに配置されるときに及び/又はコネクタ部250の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。
ここで図18を参照すると、導体258の部分268aは管状部材252の開口部内において進められている。他の実施形態においては、管状部材252は側壁に開口部を含まない。その代わり、部分268aは管状部材252の基端部から突出し、その後、別個の管状部材が部分268a及び管状部材252の基端部に当接する。管状部材の基端部又は先端部は開口部と表されてもよい。幾つかの例では、部分268aは、管状部材252から、導電性素子267の長さ265の半分の箇所又はその近傍まで進められる。他の例においては、部分268aは長さ265の異なる箇所に進められる。この箇所には、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む。この点に関して、開口部の配置及び/又は管状部材252のサイズは、部分268aを、所望の位置にて導電性素子267に対し半径方向外側に進められ得るように構成されている。幾つかの実施形態では、導体258の部分268aは少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられている。導体256の部分268bは、導電性素子265と管状部材252との間のスペース251内において長手方向に進められる。幾つかの実施形態では、導体258の部分268bは少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられている。導体258の部分268cはスペース251から導電性素子267に隣接する位置へと進められる。幾つかの実施形態では、導体256の部分268cは少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられている。他の実施形態においては、部分268a、268b、268cの1つ以上は少なくとも部分的に管状部材252に巻き付けられていない。むしろ、例えば、部分268bは管状部材252及び/又はコア254に巻き付くことなく長手方向に進められ、管状部材252に平行してガイドワイヤの長手方向に延在する。部分268bをスペース251内においてガイドワイヤの長さに沿って長手方向に進めると、導体258が管状部材252から出る箇所から、導電性素子267に対する導体258の接続を分離し、それによって、不要流体がコアに到達するのをより困難にする。従って、部分268bをガイドワイヤの長手方向に延出させると、コネクタ部250(例えば、部分268cが導電性素子267にはんだ付けされた又はそうでなければ電気的に結合された場所に隣接する)に液体が侵入した場合に起こり得る短絡を有利に防止する。これは、液体は、コアに到達するために、部分268bがスペース251内において長手方向に延出する距離を移動する必要があるからである。
導体258の部分268cは、スペース251から導電性素子267に隣接する位置へと進められる。例示的実施形態によれば、部分268b及び/又は部分268cは部分的に導電帯267の下に経路を定められる。導電帯267の幾つかの部分(例えば、下、側面等)にスロットが入れられてもよい。部分268cは導電帯のスロット内に受け入れられ、スロット内で導電帯にはんだ付けされてもよい。これにより、導体258と導電帯267とを電気的に結合する。従って、部分268cは、導電帯267に隣接する位置へと半径方向外側に進められてもよい。他の実施形態においては、部分268cは、導電帯267のスロット内に受け入れられることなく導電帯267に隣接する位置へと(例えば、図19の、導電帯267と絶縁部材270との間の位置に)進められてもよい。管状部材252の開口部内に延在する、導体258の部分268cは導電性素子267に電気的に結合される。導体258の部分268cを導電性素子267に電気的に結合するため、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、導体258の部分268cの、管状部材252への巻き付け及び/又は絶縁層若しくはシースの一部の除去は、少なくとも部分的に、導電性素子267が管状部材252の周囲に配置された後に実施される。
導体258を管状部材252の少なくとも一部に巻き付けると、はんだ付け又は他の電気結合が管状部材252の開口部から離れて実施され得る。幾つかの例では、部分268a、268b、268cの1つ以上は管状部材252の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。他の例においては、部分268a、268b及び268cは管状部材370に巻き付けられない。一例として、幾つかの実装形態においては、管状部材252の、管状部材の開口部とは反対側にある部分268cに隣接し且つその基端側に配置された導電性素子に導体258がはんだ付けされ得る又はそうでなければ電気的に結合され得るように、導体258の部分268cは管状部材に巻き付けられる。更に、導体258が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去される。この点に関して、幾つかの例では、管状部材252に巻き付けられた部分268cのセクションが絶縁層又はシースを含む一方で、部分268cの別のセクションの周囲の絶縁層又はシースは下の導電性材料を露出させるために除去されることは理解される。
ここで図19を参照すると、絶縁部材270が管状部材252の周囲に配置されている。示されるように、絶縁部材270は管状部材252の周囲に同軸に配置されている。絶縁部材270は、絶縁部材270と管状部材252との間にスペース251を有して配置されてもよい。スペース251は、(導体256、258、260などの)導体の一部が管状部材252と絶縁部材270との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース251には、絶縁部材270が初めに配置されるときに及び/又はコネクタ部250の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。絶縁部材270は、絶縁部材270が導電性素子267の基端部に隣接して配置されるまで管状部材252に沿って先端側に進められる。幾つかの例では、絶縁部材270は、絶縁部材270の先端部が導電性素子267の基端部に接触するまで管状部材252に沿って先端側に進められる。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部材270が導電性素子267から部分268cによって間隔をあけて配置されるように、絶縁部材270はそれが導体258の部分268cに接触するまで進められる。
図14〜図19に記載したステップに類似するステップは、任意の数の導体及び/又は導電性素子に関して、コアワイヤに沿って延在する複数の導体に更なる導電性素子を電気的に結合するために反復され得る。更に、幾つかの実施形態では、複数の導体のうちの複数の導体が単一の導電性素子に結合されている。例えば、一実施形態においては、2つの導体が1つの導電性素子に結合されている。そのような一実施形態では、2つの導体が導電性素子に電気的に結合され且つ互いに隣接している。他の実施形態においては、2つの導体が導電性素子に電気的に結合され且つ互いに間隔をあけて配置されている。例えば、導体の1つが導電性素子の先端部に電気的に結合される一方で、もう一方の導体が導電性素子の基端部に電気的に結合される。1つの特定の実装形態においては、導体の1つは導電性素子の先端部に隣接して管状部材252に巻き付けられる一方で、もう一方の導体は導電性素子の基端部に隣接して管状部材に巻き付けられる。
幾つかの例では、構成要素の1つ以上を所定の位置に固定するために接着剤が用いられる。例えば、幾つかの例では、各構成要素の配置中、又は全構成要素が配置されてともにはんだ付けされた後のいずれかに、構成要素は接着剤若しくは他の適切な材料でともに固定される。この点に関して、構成要素をともに固定すると、得られるデバイスに伴う潜在的問題を大幅に低減する又は排除するよう機能する。例えば、幾つかの実装形態においては、構成要素をともに固定すると、導体の破損につながる可能性のある構成要素の相対回転を防止する。別の例として、接着剤は、また、内部橋絡(internal bridging)につながる任意の潜在的な流体路を充填することができる。従って、幾つかの例では、導電帯/絶縁スペーサと下の絶縁管状部材又は支持構造との間の全ての内部間隙に接着剤が充填される。このような手法は、橋絡効果を生じ得る任意の内部流体経路を排除するよう機能し、全構成要素が、他の構成要素に対して機械的にずれる、滑る及び/又は回転することのないように互いにしっかりと固定されることを確実とする。更に、幾つかの例では、接着剤は、隣接する導電帯と絶縁スペーサとの間にも配置される。幾つかの実施形態では、以下に記載される本開示の他の実施形態に対し、接着剤の類似の実装形態が用いられる。
一般に、接着剤は、構成要素の適切な固定及び/又は間隙充填性能を提供し、内部流体橋絡を排除する任意の接着剤とされ得る。幾つかの例では、接着剤は紫外線硬化型接着剤である。更に、幾つかの例では、接着剤は熱硬化及び/又は二次水分硬化も含み、紫外線硬化され得ない領域の硬化を促進する。幾つかの例では、軟質接着剤(flexible adhesive)が用いられる。接着剤の選択においては、以下の接着剤特性、つまり、接着力及び剪断強度(例えば、構成要素の回転又は滑りを不可能にするため。これは、電気接続の破壊を生じさせる可能性があり、また、流体橋絡を可能にし得る);耐水性(例えば、電気コンタクトの内部橋絡の可能性を排除するのに適した耐水性);粘度(例えば、流体の移動を可能にする比較的小さなスペースに接着剤を充填できるほど十分に低い粘度。しかしながら、わずかに粘性があり過ぎて間隙に吸い取られない接着剤は、当然、加圧式塗布法(pressurized application methods)を用いてアセンブリの間隙に押し込まれ得ることには留意すべきである);柔軟性(例えば、使用時における血管内デバイスの基端部分の一般的な操作を可能にするため。特に、曲げ若しくは他の操作により、絶縁部材下に配置された接着剤がひび割れるか、そうでなければ剥がれた場合、導電帯間の内部流体路が開通し得る);並びに/又は他の適切な接着剤特性、の1つ以上が考慮される。使用され得る接着剤のタイプの例には、二次熱硬化を伴う紫外線硬化型(例えば、Dymax接着剤);二次水分硬化を伴う紫外線硬化型、低粘度シリコーン(柔軟性及び耐水性から、このタイプは幾つかの用途において好ましい);シアノアクリレート;並びに/又は他のよく知られた若しくは将来的に開発される接着剤を含む。
ここで図20〜図22を参照すると、本開示の一実施形態による血管内デバイスのコネクタ部300の態様が示される。図20に示されるように、コネクタ部300は、導電部302、304及び絶縁部306、308を含む。この点に関して、絶縁部306は導電部304から導電部302を分離する。幾つかの例では、絶縁部308は、コネクタ部300の1つ以上の他の導電部(不図示)から導電部302を分離する。セクション310は、コネクタ部300から、基端部314まで延在する別のセクション312へと基端側に延在する。幾つかの例では、セクション310、312は、セクション118、120及び160、162に関して上述した構造及び配置を有する。以下に記載されるように、幾つかの例では、コネクタ部300は、管状部材252及び絶縁部材160、166の1つ以上の構造に類似する構造を、単一の、一体的に形成される部材にて画定する要素を含む。この点に関して、幾つかの実装形態においては、以下に図29〜図34の文脈で記載されるように、複数の導電性素子を複数の導体に電気的に結合するために複数のそのような要素が用いられる。
ここで図21及び図22を参照すると、基端側コネクタ部300の更なる詳細が示される。示されるように、絶縁部306は、上述の絶縁部156に類似する複数の突起を有する外部表面を含む。この点に関して、コネクタ部300は、任意の数の突起を含み得る(又は突起を完全に省略する)が、幾つかの実施形態では、コネクタ部300は、1個〜20個の突起を含み、幾つかの特定の実施形態では、0個、1個、5個及び8個の突起を有する。幾つかの例では、コネクタ部300は円形断面を持つ略円筒状の形状を有し、突起は、同様に、円形断面を持つ略円筒状の形状を有するが、外部表面に対して増加した外径を有する。この点に関して、突起の外径は約0.0127mm(.0005”)〜約0.0762mm(0.003”)であり、幾つかの例では、コネクタ部300の外部表面の直径よりも大きく、幾つかの特定の実施形態では、0.0127mm(.0005”)、0.019mm(0.00075”)及び.0254mm(0.001”)大きい。従って、幾つかの例では、コネクタ部300の外部表面は突起に対し、約0.0127mm(.0005”)〜約0.0762mm(0.003”)の距離だけ凹設されており、幾つかの特定の実施形態では、0.0127mm(.0005”)、0.019mm(0.00075”)及び.0254mm(0.001”)の距離凹設されている。突起は、幾つかの例では、約0.0508mm(0.002”)及び約1.27mm(0.050”)の、コネクタ部300の長手方向の軸線に沿う長さを有し、幾つかの特定の実施形態では、0.127mm(0.005”)、0.254mm(0.010”)及び0.508mm(0.020”)の長さを有する。更に、突起は、コネクタ部300の長手方向の軸線に沿って、別の突起からある距離だけ間隔をあけて配置される。間隔の距離は任意の適切な距離とすることができ、幾つかの例では、用いられる突起の数、用いられる突起の長さ及び/又は他の要因に基づき異なる。この点に関して、突起は、コネクタ部300の長手方向に均等な間隔、コネクタ部300の長手方向に不均等な間隔並びに/又はコネクタ部300の長手方向に均等及び不均等な間隔の組み合わせを有してもよいことは理解される。
幾つかの実施形態では、コネクタ部300は外部表面と突起との間に移行部を含む。図示される実施形態においては、移行部は、コネクタ部300の長手方向の軸線に対して斜めの角度で延在するテーパ状の表面である。他の実施形態においては、外部表面と突起の1つ以上との間の移行部に階段が形成されるように、移行部は省略される。この点に関して、幾つかの例では、外部表面と突起外部表面との間に延在する表面は、コネクタ部300の長手方向の軸線に対して垂直に延在する。
図21に最も良く示されるように、絶縁部306は管状部316及び管状部317と一体的に形成されている。この点に関して、幾つかの例では、管状部316及び管状部317は、管状部材176、190、210、230及び252に関して上述したものに類似する構造及び/又は特徴を含む。この点に関して、幾つかの例では、管状部316及び管状部317は、コアワイヤ及び1つ以上の導体の周囲に配置されるように構成されている。より具体的には、幾つかの実施形態では、管状部316及び管状部317は、コアワイヤ及び導体を受け入れるようなサイズ及び形状の内部内腔を含む。この点に関して、幾つかの実施形態では、内部内腔は、管状部316と管状部317との間に配置された絶縁部306内に連続的に延在する。示されるように、管状部316は導電部304の先端側セクション内に配置されるように構成されている一方で、管状部317は導電部302の基端側セクション内に配置されるように構成されている。図22に示されるように、導体318が、管状部317、絶縁部306及び管状部316の内腔内に延在し、且つ管状部316の側壁の開口部319内に延在する。この点に関して、開口部319は内腔と連通している。幾つかの例では、開口部319は、管状部316の長さに沿って延在する長尺状のスロット又はスリットである。
導体318は導電部304に電気的に結合されている。本明細書中に記載されるように、導体318は、管状部材316の開口部319内に延在してもよく、且つ管状部材316と導電部304との間に、ある距離長手方向に延在してもよい。その距離の後、導体318は、導電部304に隣接して配置されてもよい。例えば、導体318は導電部304の基端側に配置され、導電部304に電気的に結合される。導体318が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去されてもよい。導体318を導電部304に電気的に結合するため、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、はんだ付け又は他の電気結合が管状部316の開口部319から離れて実施され得るように、導体318は少なくとも部分的に管状部316に巻き付けられている。幾つかの例では、導体318は管状部316の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。一例として、幾つかの実装形態においては、導体318が、管状部316の開口部319に対向する導電部304にはんだ付けされる又はそうでなければ電気的に結合されるように、導体318は管状部316に巻き付けられる(即ち、管状部材の周縁において、開口部から約180度)。導体318が管状部316に巻き付けられた状態で、導電部304と絶縁部306との間に間隙又は間隔が形成されるように、導体318は導電部304と絶縁部306との間に配置される。幾つかの例では、間隔は導体318の外径にほぼ等しい。従って、幾つかの実装形態においては、間隔は約0.0254mm(0.001”)〜約0.0762mm(0.003”)である。しかしながら、他の実装形態においては、間隔はそれよりも大きい。単一の導体318が示されるが、他の例では、複数の導体は、管状部316の開口部319を通過させてもよく、且つ導電部304に電気的に結合させてもよいことに留意すべきである。
コネクタ部300の任意の数の導電部に関して、図21及び図22に示される配置に類似する配置は反復され得ることは理解される。この点に関して、幾つかの例では、複数の絶縁部及び複数の導電部を含むキットが提供される。使用者は、従って、一対の導電部の間に絶縁部を配置することによって、所望の数の電気的に絶縁された導電部を有するコネクタ部を組み立てることができる。幾つかの例では、提供されるキットの絶縁部は全て同じ構造を有する。他の例においては、キットは、異なる構造/特徴を備えた絶縁部を含む。特に、幾つかの例では、絶縁部は、(a)絶縁部と一体的に形成された一対の管状部(例えば、図21及び図22の絶縁部306並びに管状部316及び管状部317の配置に類似する)、(b)絶縁部と一体的に形成された単一の管状部(例えば、管状部316及び管状部317のうち1つのみを含む絶縁部306の配置、図28も参照のこと)、又は(c)絶縁部と一体的に形成される管状部はない(例えば、管状部316及び管状部317のいずれも含まない絶縁部306の配置)、を有する。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部と一体的に形成された単一の管状部を備えた絶縁部が、コネクタ部300の最先端側導電部の、血管内デバイス102の可撓性長尺状部材106からの絶縁に使用するのに特に好適である。
ここで図23〜図25を参照すると、本開示の一実施形態による絶縁部材の形成の種々の段階が示される。この点に関して、図23は、管状部材320を示す。幾つかの例では、管状部材320は、約0.0178mm(0.0007”)〜約3.0mm(0.118”)の外径を有し、幾つかの特定の実施形態では、0.3556mm(0.014”)、0.3683mm(0.0145”)及び0.4572(0.018”)の外径を有する円筒状外部形状を有する。更に、幾つかの実施形態では、管状部材320はその長手方向に延在する内部内腔を有する。幾つかの例では、内部内腔は、外径よりも小さな直径を有する円形断面形状を有する。この点に関して、内腔の直径は、幾つかの例では、管状部材320の外径よりも約0.0508mm(0.002”)〜約0.254mm(0.01”)小さく、幾つかの特定の実施形態では、約0.1016mm(0.004”)〜0.127mm(0.005”)小さい。全般的に、管状部材320は、本開示により形成される特定の絶縁部材の所望の長さに基づき、切断、切除及び/又はそうでなければ長さが低減されても、複数の部分に分離されてもよいため、管状部材320は任意の長さを有し得る。幾つかの実装形態においては、絶縁部材の望ましい長さは約12.7mm(0.5”)〜約76.2mm(3.0”)であり、幾つかの特定の実施形態では、41.9mm(1.65”)及び33.0mm(1.3”)の長さを有する。この点に関して、図23〜図25では、管状部材320は、所望の長さに既に加工されたものとして示される。幾つかの実施形態では、管状部材320は絶縁材料で形成される。例えば、幾つかの特定の実施形態では、管状部材320はポリイミドで形成される。
更に具体的に図24を参照すると、絶縁部材の所望の構造を作製するために除去される管状部材320の部分が示される。この点に関して、一点鎖線322及び一点鎖線324は、管状部材の、完全に除去される部分を示す。図示される実施形態においては、一点鎖線322及び一点鎖線324は、管状部材320の外径における、材料の周方向除去を示す。従って、示されるように、線322及び線324によって示される材料の除去は、材料が除去されない中心部に対し縮径を有する外側部を備えた管状部材を提供するよう機能する。この点に関して、幾つかの例では、得られた縮径を有する管状部が、管状部材320の外径よりも0.0254mm(0.001”)〜約0.1mm(0.01”)小さな、幾つかの特定の実施形態では、約0.0508mm(0.002”)〜0.127mm(0.005”)小さな外径を有するように、線322及び線324は管状部材320の外径の内側に配置される。一点鎖線326は、管状部材320の1つの側壁において材料が除去される管状部材320の部分を示す。換言すると、管状部材の内部内腔の、一点鎖線326によって示される領域にアクセスされるまで外部表面から材料が除去される。図示される実施形態においては、管状部材320の側壁の、線326と対向する部分は除去されない。しかしながら、他の例では、管状部材320の側壁の、線326と対向する部分(単数)、部分(複数)又は全てが除去される。この点に関して、幾つかの実施形態では、対向する開口部が、管状部材320の対向側壁内に、線326によって画定される経路に沿って作製される。線322、324及び326によって示される、除去される管状部材320の材料は、特定の材料のための任意の適切な技術を用いて除去され得る。従って、幾つかの例では、材料はレーザ切除される。
ここで図25を参照すると、上述のように線322、324及び326に沿って材料を除去することによって形成された絶縁部材330が示される。示されるように、絶縁部材330は、管状部332(線322に沿った材料の除去によって画定される)と、長手方向に延在する開口部336を含む管状部334(線324及び線326に沿った材料の除去によって画定される)と、管状部332と管状部334との間に配置される絶縁部338と、を含む。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部338は管状部材320と同じ外径を有する。他の例においては、絶縁部338も画定するために、管状部材320の外側部も除去される。
ここで図23、図26及び図27を参照すると、本開示の別の実施形態による絶縁部材の形成の種々の段階が示される。同様に、図23は、絶縁部材を形成するために用いられる管状部材320を示す。特に図26を参照すると、絶縁部材の所望の構造を作製するために除去される管状部材320の部分が示される。この点に関して、一点鎖線342、344及び346は、上述の線322、324及び326にそれぞれ実質的に類似する。従って、これら部分については再度詳述されない。しかしながら、複数の一点鎖線348は、管状部材の、除去されて絶縁部材の絶縁部の突起を画定する部分を示す。この点に関して、示される実施形態の一点鎖線348は、全般的に、図9に示される突起168の構造に類似する構造を有する複数の突起を画定するように構成された形状を有する。しかしながら、一点鎖線348は、任意の所望の突起形状及び/又は突起と絶縁部材の他の部分との間の移行部のタイプを画定するように構成され得ることは理解される。図示される実施形態においては、一点鎖線348は、管状部材320の外径における、材料の周方向除去を示す。
従って、図27に示されるように、線348によって示される材料の除去は、外側部351を備えた管状部材350を提供するよう機能する。外側部351は、材料が除去されない(又はより少ない程度で除去される)結果として得られる突起352に対して縮径を有する。この点に関して、幾つかの例では、線348は、縮径を有する、結果として得られる部分351が、突起352の外径よりも0.0127mm(.0005”)〜約0.0762mm(0.003”)小さい、幾つかの特定の実施形態では、0.0127mm(.0005”)、0.019mm(0.00075”)及び.0254mm(0.001”)小さい外径を有するような深さを有する。この点に関して、上述のように材料を線342、344、346及び348に沿って除去することによって形成される絶縁部材350は、管状部353(線342に沿った材料の除去によって画定される)と、長手方向に延在する開口部356を含む管状部354(線344及び線346に沿った材料の除去によって画定される)と、管状部353と管状部354との間に配置された絶縁部358(線348に沿った材料の除去によって画定される)と、を含む。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部358の突起352は管状部材320と同じ外径を有する。他の例においては、絶縁部358の突起352も画定するために管状部材320の外側部もまた除去される。
ここで図28を参照すると、本開示の別の実施形態による絶縁部材360が示される。示されるように、絶縁部材360は、絶縁部362及び管状部364を含む。管状部364は絶縁部362に対して縮小した形状を有し、その長手方向に延在する開口部366を含む。幾つかの例では、絶縁部362及び管状部364はそれぞれ本開示の他の実施形態の絶縁部及び管状部に類似する。しかしながら、示されるように、絶縁部362が絶縁部材360の一端を画定し、管状部364が絶縁部材の反対端を画定するように、絶縁部材360は1つの管状部のみを含む。幾つかの実装形態においては、血管内デバイスのコネクタ部の最先端側及び/又は最基端側絶縁部材に対し、絶縁部材360に類似する構造を有する絶縁部材が用いられる。
ここで図29〜図34を参照すると、本開示の例示的実施形態による、図20〜図22に示されるコネクタ部300などの基端側コネクタ部の組み立ての種々の態様が示される。まず図29を参照すると、絶縁部材370がコア254並びに複数の導体256、258及び260の周囲に配置されている。示されるように、コア254並びに複数の導体256、258及び260は、絶縁部材370の端部を越えて基端側に(図29〜図33で見て右側に)延在する。幾つかの実施形態では、絶縁部362と絶縁部材はそれらが連続的な要素となるように一体的に形成される。他の実施形態においては、絶縁部362と絶縁部材370とは別個の要素であり、絶縁部362は絶縁部材370の周囲に同軸に配置される。再度、組み立てステップのより簡単な説明を促すため、コア254は二点鎖線で示される。この点に関して、幾つかの例では、導体256、258及び260がコア254の周りに配置されており、且つコア254に沿って長手方向に配置されていることは理解される。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260は、コア254の周りに(例えば、螺旋状、渦巻き状、織物状又はその他の手法で)巻き付けられる。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260は、コアの周りに巻き付くことなく、且つガイドワイヤの長手方向に延在することなく、コア254に平行し、且つ互いに平行して延在する。幾つかの実施形態では、導体256、258及び260の一部はコア254の周りに(例えば、螺旋状、渦巻き状、織物状又はその他の手法で)巻き付けられる一方で、導体256、258及び260の他の部分は、コアの周りを回転することなく、コア254に平行して延在する。絶縁部材370はコア254の周囲に同軸に配置されている。他の実施形態においては、コア254は絶縁部材370の中心長手方向の軸線に対してずれている。幾つかの実施形態では、絶縁部材370は、図21、図22、図25、図27又は図28に関して上述した実施形態の1つ以上と同一であるか、類似する。図示される実施形態においては、絶縁部材370は図28の絶縁部材360に類似する。
ここで図30を参照すると、導電性素子374が管状部材370の周囲に配置されている。幾つかの実施形態では、導電性素子374は、導電性素子374が絶縁部362の基端部に隣接して配置されるまで管状部材370に沿って先端側に進められる。一実施形態において、管状部材370は、管状部材370の少なくとも1つの端部(例えば、図30では基端部)が導電性素子374の長さの半分の箇所又はその近傍にあるように、導電性素子374に対して配置される。他の実施形態においては、管状部材370の少なくとも1つの端部は、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子374の長さの異なる箇所にある。導電性素子374は、導電性素子374と管状部材370との間にスペース371を有して配置されてもよい。スペース371は、(導体256、258、260などの)導体の一部が管状部材370と導電性素子374との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース371には、導電性素子374が初めに配置されるときに及び/又は絶縁部材360の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。
導体256の部分372aは管状部材370の開口部内において進められる。開口部は、上述した開口部319、336、356及び366の1つ以上に類似してもよい。他の実施形態においては、管状部材370は側壁に開口部を含まない。その代わり、部分372aは管状部材370の基端部から突出し、その後、別個の管状部材が、部分372a及び管状部材370の基端部に当接する。管状部材の基端部又は先端部は開口部と表されてもよい。そのような実施形態においては、管状部材370はその壁に、部分372(a)を管状部材370内及び外に進めることを可能にするための開口部又はスロットを有しなくてもよい。その代わり、部分372(a)は、隣接する管状部材(例えば、図31の管状部材370、375)間のスペース378(図31)を通じて進められてもよい。幾つかの例では、部分372aは、管状部材370から、導電性素子374の長さ388の半分の箇所又はその近傍まで進められる。他の例においては、部分372aは、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子374の長さ388の異なる箇所に進められる。この点に関して、開口部の配置及び/又は管状部材370のサイズは、部分372aを、所望の位置にて、導電性素子374に対し半径方向外側に進められ得るように構成されている。幾つかの実施形態では、導体256の部分372aは管状部材370に少なくとも部分的に巻き付けられている。導体256の部分372bは、導電性素子374と管状部材370との間のスペース371内において長手方向に進められる。幾つかの実施形態では、導体256の部分372bは、管状部材370に少なくとも部分的に巻き付けられている。他の実施形態においては、部分372(b)は、管状部材370及び/又はコア254に巻き付くことなく、スペース371内においてコア254の長手方向に延在する。導体256の部分372cは、スペース371から、導電性素子374に隣接する位置へと進められる。幾つかの実施形態では、導体256の部分372cは管状部材370に少なくとも部分的に巻き付けられている。部分372bをスペース371内において長手方向に進めると、絶縁部材360に(例えば、部分372cが導電性素子374にはんだ付けされる又はそうでなければ電気的に結合される箇所に)導電性液体が侵入した場合に起こり得る短絡を有利に防止する。これは、導電性液体は、コアに到達するために、部分372bがスペース371内において長手方向に延在する距離を移動する必要があるからである。
導体256の部分372cは導電性素子374に電気的に結合される。例示的実施形態によれば、部分372b及び/又は部分372cは部分的に導電帯374の下に経路を定められる。導電帯374の幾つかの部分(例えば、下、側面等)にスロットが入れられてもよい。部分372cは導電帯のスロット内に受け入れられ、スロット内で導電帯にはんだ付けされてもよい。これにより、導体256と導電帯374とを電気的に結合する。従って、部分372cは、導電帯374に隣接する位置へと半径方向外側に進められてもよい。他の実施形態においては、部分372cは、導電帯374のスロット内に受け入れられることなく、導電帯374に隣接する位置へと(例えば、図31の導電帯374と絶縁部材376との間の位置に)進められてもよい。導体256の部分372cを導電性素子374に電気的に結合するために、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む、任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、導体256の部分372cの、管状部材370への巻き付け及び/又は絶縁層若しくはシースの一部の除去は、少なくとも部分的に、導電性素子374が管状部材370の周囲に配置された後に実施される。
導体256を管状部材370の少なくとも一部に巻き付けると、はんだ付け又は他の電気結合が管状部材370の開口部から離れて実施され得る。幾つかの例では、部分372a、372b、372cの1つ以上は管状部材370の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。他の例においては、部分372a、372b及び372cは管状部材370に巻き付けられない。一例として、幾つかの実装形態においては、管状部材370の、管状部材の開口部とは反対側にある部分372cに隣接し且つその基端側に配置された導電性素子に導体256がはんだ付けされ得る又はそうでなければ電気的に結合され得るように、導体256の部分372cは管状部材に巻き付けられる。更に、導体256が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去される。この点に関して、幾つかの例では、部分372cの、管状部材370に巻き付けられるセクションは絶縁層又はシースを含む一方で、部分372cの別のセクションの周囲の絶縁層又はシースは下の導電性材料を露出させるために除去されることは理解される。
ここで図31を参照すると、絶縁部材376及び管状部材375は、コア254並びに導体258及び導体260の周囲に配置されている。絶縁部材376及び管状部材375は、コア254の周囲に同軸に配置されている。幾つかの実施形態では、絶縁部材376と管状部材375とは別個の要素である。例えば、管状部材375が、まず、コア254並びに導体258及び導体260の周囲に配置されてもよく、その後、絶縁部材376が管状部材375の周りに配置されてもよい。絶縁部材376は、絶縁部材376と管状部材375との間にスペース373を有して配置されてもよい。スペース373は、(導体256、258、260などの)導体の一部が管状部材375と絶縁部材376との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース373には、絶縁部材376が初めに配置されるときに及び/又は絶縁部材360の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。他の実施形態においては、絶縁部材376と管状部材375は一体的に形成され、別個の要素ではない。そのような実施形態においては、絶縁部材376と管状部材375との間にスペースは配置されなくてもよい。しかしながら、依然として、管状部材375と、隣接する導電性素子374、382との間にスペースが配置されてもよい(例えば、それぞれスペース371及びスペース373)。
他の実施形態においては、コア254は、絶縁部材376の中心長手方向の軸線に対してずれている。幾つかの実施形態では、絶縁部材376は、図21、図22、図25、図27又は図28に関して上述した実施形態の1つ以上と同一であるか、類似する。図示される実施形態においては、絶縁部材376は図25の絶縁部材330に類似する。絶縁部材376は、絶縁部材376の絶縁部が導電性素子374の基端部に隣接して配置されるまでコア254上を先端側に進められる。幾つかの例では、絶縁部材376は、絶縁部材376の絶縁部の先端部が導電性素子374の基端部に接触するまでコア254に沿って先端側に進められる。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部材376が部分372cによって導電性素子374から間隔をあけて配置されるように、絶縁部材376はそれが導体256の部分372cに接触するまで進められる。
図示される実施形態においては、管状部材375の先端部分は導電性素子374内に延在する。示されるように、管状部材375の先端部分の先端部は、管状部材370の基端部分の基端部から、スペース378で表される間隔をあけて配置されている。全般的に、コア254の長手方向の軸線に沿ったスペース378の長さは、約0.127mm(0.005”)〜約5.08mm(0.20”)であり、幾つかの特定の実施形態では、1.27mm(0.050”)、2.54mm(0.10”)及び3.81mm(0.150”)の長さを有する。この点に関して、スペース378の長さは、管状部材375の先端部分の先端部と、管状部材370の基端部分の基端部との間の距離を表す。幾つかの例では、管状部材375の先端部分の先端部と管状部材370の基端部分の基端部との間にスペースがない。換言すると、管状部材370の基端部分の基端部が、管状部材375の先端部分の先端部から、導体256の部分372aによって間隔をあけて配置されるように、管状部材375は、管状部材375の先端部分の先端部が管状部材370の基端部分の基端部に接触するまで進められる。一実施形態においては、管状部材375は、管状部材375の少なくとも1つの端部(例えば、図31の先端部)が導電性素子374の長さの半分の箇所又はその近傍にあるように、導電性素子374に対して配置される。他の実施形態においては、管状部材375の少なくとも1つの端部は、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子374の長さの異なる箇所にある。
ここで図32を参照すると、導電性素子382が管状部材375の周囲に配置されている。幾つかの実施形態では、導電性素子382は、導電性素子382が絶縁部分376の基端部に隣接して配置されるまで管状部材375に沿って先端側に進められる。導電性素子382は、導電性素子382と管状部材375との間にスペース373を有して配置されてもよい。スペース373は、導体(導体256、258、260などの)の一部が管状部材375と導電性素子382との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース373には、導電性素子382が初めに配置されるときに及び/又は絶縁部材360の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。一実施形態においては、管状部材375は、管状部材375の少なくとも1つの端部(例えば、図32の基端部)が導電性素子382の長さの半分の箇所又はその近傍にあるように導電性素子374に対して配置される。他の実施形態においては、管状部材375の少なくとも1つの端部は、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子382の長さの異なる箇所にある。
導体258の部分380aは管状部材375の開口部内において進められる。開口部は、上述した開口部319、336、356及び366の1つ以上に類似してもよい。他の実施形態においては、管状部材375は側壁に開口部を含まない。その代わり、部分380aは管状部材375の基端部から突出し、その後、別個の管状部材が部分380a及び管状部材375の基端部に当接する。管状部材の基端部又は先端部は開口部と表されてもよい。そのような実施形態においては、管状部材375はその壁に、部分380(a)を管状部材375内及び外に進めることを可能にするための開口部又はスロットを有しなくてもよい。その代わり、部分380(a)は、隣接する管状部材(例えば、図33の管状部材375、385)間のスペース386(図33)を通じて進められてもよい。幾つかの例では、部分380aは、管状部材375から、導電性素子374の長さ381の半分の箇所又はその近傍まで進められる。他の例においては、部分380aは、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子374の長さ381の異なる箇所に進められる。この点に関して、開口部の配置及び/又は管状部材375のサイズは、部分380aを、所望の位置にて、導電性素子382に対し半径方向外側に進められ得るように構成されている。幾つかの実施形態では、導体258の部分380aは管状部材375に少なくとも部分的に巻き付けられている。導体258の部分380bは、導電性素子382と管状部材375との間のスペース373内において長手方向に進められる。幾つかの実施形態では、導体358の部分380bは管状部材375に少なくとも部分的に巻き付けられている。他の実施形態においては、部分380bは管状部材375及び/又はコアに巻き付くことなく長手方向に進められ、管状部材375に平行してガイドワイヤの長手方向に延在する。導体258の部分380cはスペース373から導電性素子382に隣接する位置へと進められる。例示的実施形態によれば、部分380b及び/又は部分380cは部分的に導電帯382の下に経路を定められる。導電帯382の幾つかの部分(例えば、下、側面等)にスロットが入れられてもよい。部分380cは導電帯のスロット内に受け入れられ、スロット内で導電帯にはんだ付けされてもよく、これにより、導体258と導電帯382とを電気的に結合する。従って、部分380cは、導電帯382に隣接する位置へと半径方向外側に進められてもよい。他の実施形態においては、部分380cは、導電帯382のスロット内に受け入れられることなく、導電帯382に隣接する位置へと(例えば、図33の導電帯382と絶縁部材384との間の位置に)進められてもよい。幾つかの実施形態では、導体258の部分380cは管状部材375に少なくとも部分的に巻き付けられている。部分380bをスペース373内において長手方向に進めると、絶縁部材376に(例えば、部分380cが導電性素子382にはんだ付けされる又はそうでなければ電気的に結合される箇所に)導電性液体が侵入した場合に起こり得る短絡を有利に防止する。これは、導電性液体が、コアに到達するために、部分380bがスペース373内において長手方向に延出する距離を移動する必要があるからである。
管状部材375の開口部内に延在している導体258の部分380cは、導電性素子382に電気的に結合される。導体258の部分380cを導電性素子382に電気的に結合するために、はんだ付け、レーザ溶接及び/又は他の適切な技術を含む、任意の適切な技術が用いられ得る。幾つかの例では、導体258の部分380cの、管状部材375への巻き付け及び/又は絶縁層若しくはシースの一部の除去は、少なくとも部分的に、導電性素子382が管状部材375の周囲に配置された後に実施される。
導体258を管状部材375の少なくとも一部に巻き付けると、はんだ付け又は他の電気結合が管状部材375の開口部から離れて実施され得る。幾つかの例では、部分380a、380b、380cの1つ以上は管状部材370の周囲の約90度〜約270度に巻き付けられる。他の例においては、部分380a、380b及び380cは管状部材370に巻き付けられない。一例として、幾つかの実装形態においては、導体258が、管状部材375の、管状部材の開口部とは反対側にある部分380cに隣接し且つその基端側に配置された導電性素子にはんだ付けされ得る又はそうでなければ電気的に結合され得るように、導体258の部分380cは管状部材に巻き付けられる。更に、導体258が導電性コアの周囲に絶縁層又はシースを含む実施形態では、導電性コアのセクションを露出させるために絶縁層のセクションが除去される。この点に関して、幾つかの例では、部分380cの、管状部材375に巻き付けられるセクションは絶縁層又はシースを含む一方で、部分380cの別のセクションの周囲の絶縁層又はシースは、下の導電性材料を露出させるために除去されることは理解される。
ここで図33を参照すると、絶縁部材384がコア254及び導体260の周囲に配置されている。絶縁部材384はコア254の周囲に同軸に配置されている。幾つかの実施形態では、絶縁部材384と管状部材385とは別個の要素である。例えば、管状部材385が、まず、コア254及び導体260の周囲に配置されてもよく、その後、絶縁部材384が管状部材385の周りに配置されてもよい。絶縁部材384は、絶縁部材384と管状部材385との間にスペース383を有して配置されてもよい。スペース383は、導体(導体256、258、260などの)の一部が管状部材385と絶縁部材384との間に長手方向に延在し得るようなサイズにされてもよい。本明細書中に記載されるように、スペース383には、絶縁部材384が初めに配置されるときに及び/又は絶縁部材360の1つ以上の更なる構成要素が配置されるときに、接着剤若しくは他の適切な充填材が充填されてもよい。他の実施形態においては、絶縁部材384と管状部材385は一体的に形成され、別個の要素ではない。そのような実施形態においては、絶縁部材384と管状部材385との間にスペースは配置されなくてもよい。しかしながら、依然として、管状部材385と、隣接する導電性素子382との間、及び任意のより基端側の導電性素子との間にスペース(例えば、スペース373)が配置されてもよい。
他の実施形態においては、コア254は、絶縁部材384の中心長手方向の軸線に対してずれている。幾つかの実施形態では、絶縁部材384は、図21、図22、図25、図27又は図28に関して上述した実施形態の1つ以上と同一であるか、類似する。図示される実施形態においては、絶縁部材384は図25の絶縁部材330に類似する。絶縁部材384は、絶縁部材384の絶縁部が導電性素子382の基端部に隣接して配置されるまでコア254上を先端側に進められる。幾つかの例では、絶縁部材384は、絶縁部材384の絶縁部の先端部が導電性素子382の基端部に接触するまでコア254に沿って先端側に進められる。この点に関して、幾つかの例では、絶縁部材384が部分380cによって導電性素子382から間隔をあけて配置されるように、絶縁部材384はそれが導体258の部分380cに接触するまで進められる。
図示される実施形態においては、管状部材385の先端部分は導電性素子382内に延在する。示されるように、管状部材385の先端部分の先端部は、管状部材375の基端部分の基端部から、スペース386で表される間隔をあけて配置されている。全般的に、コア254の長手方向の軸線に沿ったスペース386の長さは、約0.127mm(0.005”)〜約5.08mm(0.20”)であり、幾つかの特定の実施形態では、1.27mm(0.050”)、2.54mm(0.10”)及び3.81mm(0.150”)の長さを有する。この点に関して、スペース386の長さは、管状部材385の先端部分の先端部と管状部材375の基端部分の基端部との間の距離を表す。幾つかの例では、管状部材385の先端部分の先端部と管状部材375の基端部分の基端部との間にスペースがない。換言すると、管状部材375の基端部分の基端部が、管状部材385の先端部分の先端部から、導体258の部分380aによって離れるように、管状部材385は、管状部材385の先端部分の先端部が管状部材375の基端部分の基端部に接触するまで進められる。一実施形態においては、管状部材385は、管状部材385の少なくとも1つの端部(例えば、図33の先端部)が導電性素子382の長さの半分の箇所又はその近傍にあるように、導電性素子382に対して配置される。他の実施形態においては、管状部材385の少なくとも1つの端部は、半分の箇所と比べてより基端側及びより先端側の箇所を含む、導電性素子382の長さの異なる箇所にある。
図32〜図34に記載したものに類似するステップは、任意の数の導体及び/又は導電性素子に関して、コアワイヤに沿って延在する複数の導体に更なる導電性素子を電気的に結合するために反復され得る。幾つかの実施形態では、絶縁部と一体的に形成された単一の管状部を有する絶縁部材が最基端側導電性素子の近傍で用いられている。この点に関して、幾つかの例では、管状部が最基端側導電性素子内に延在し、絶縁部がコネクタ部の基端側境界として機能するように、管状部は、絶縁部の先端側に配置されている。更に、幾つかの実施形態では、複数の導体のうちの複数の導体が単一の導電性素子に結合されている。
図34を参照すると、本開示の一実施形態による、図1の血管内システムの血管内デバイスの概略側面図が示される。血管内デバイス390は、基端部分392(図34の左側)及び先端部分394(図34の右側)を含む。本明細書中に記載されるように、血管内デバイス390は、血管内デバイス390の先端部分394に配置された1つ以上の構成要素(例えば、電子的、光学的又は電子光学的)を含む、可撓性長尺状部材(その長さは図34内の切れ目(break)によって表される)を含んでもよい。
図35を参照すると、本開示の一実施形態による、血管内デバイスの基端側コネクタ部の概略断面側面図が示される。図35は、図34の基端部分392のより詳細な図とされ得る。図34及び図35の両方を参照すると、基端部分392は、ロッキングコア408を含む。ロッキングコア408は、血管内システムのコネクタ(例えば、コネクタ104)内に受け入れられてもよい。幾つかの実施形態では、ロッキングコア408はコアワイヤ406と一体的に形成される一方で、他の実施形態では、ロッキングコア408とコアワイヤ406は別個の要素である。コアワイヤ406は実質的に血管内デバイス390の長さ全体に沿って延在してもよい。導体396、398、400もまた、実質的に血管内デバイス390の長さ全体に沿って延在してもよい。スリーブ410は、コアワイヤ406及び導体396、398、400の周囲に同軸に配置されてもよい。スリーブ410はポリマー又はポリイミド(polymide)材料で形成されてもよい。スリーブ410は本明細書中に記載される1つ以上の管状部材に実質的に類似してもよい。幾つかの実施形態では、スリーブ410は、例えば、スペース414によって互いに間隔をあけて配置された複数の別個の構成要素を含む。他の実施形態においては、スペース414は、スリーブ410内の開口部又はスロットを表す。導体396、398、400の1つ以上は、スペース414内において進められてもよい(例えば、スリーブ410を形成する1つの構成要素の端部から出る、又はスリーブ410内のスロットから出る)。導体396、398、400の1つ以上は、スリーブと導電部材402との間に長手方向に延在してもよい。導体396、398、400の1つ以上は、導電帯402に隣接する位置へと(例えば、半径方向外側に)進められてもよい。この点に関して、基端部分392は、絶縁部材404によって互いに間隔をあけて配置された複数の導電帯402を含む。絶縁部材404は、ポリマー又はポリイミド(polymide)材料で形成されてもよい。導体396、398、400は、1つ以上の導電帯402に電気的に結合されてもよい。スペース412などの、基端部分392及び血管内デバイス390内の塞がれていないスペースに接着剤が充填されてもよい。
当業者であれば、上述の装置、システム及び方法が種々の手法で修正され得ることも理解するであろう。従って、当業者であれば、本開示により包含される実施形態が上述の特定の例示的実施形態に限定されないことを理解するであろう。この点に関しては、例示的な実施形態が示され且つ記載されたが、前述の開示では、広範な修正、変更及び置換が企図される。前述のものに対し、本開示の範囲から逸脱することなくそのような変更が施されてもよいことは理解される。従って、添付の特許請求の範囲が広く且つ本開示に合致する手法で解釈されることが適切である。