JP6382933B2 - 低表面エネルギー構造体用水性送達システム - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本件は、Freeseの2005年5月25日出願の低表面エネルギー構造体用水性送達システムと題された米国特許出願第11/138876号の一部継続出願である。
本発明は、概して低表面エネルギーの表面のコーティングに関する水性システム、及びそこから形成されるコーティング表面、並びにより具体的には、無機粒子を含む微多孔質の低表面エネルギー材料を充填すること、及びそこから形成される製造物に関する。
従来の水性ミセル送達システムは、薬物の送達を制御しかつ医薬品の放出を制御するために、主に製薬産業において使用されてきた。ミセル溶液とは、少なくとも1種の界面活性剤を、臨界ミセル濃度(CMC)を超える濃度で含有するものである。水性ミセル溶液の場合、油等の疎水性又は水溶性の低い物質がミセル溶液中乳化されたときに、エマルションが生じる。多くのエマルションに使用される界面活性剤濃度は高いことが多いため、得られる界面活性剤安定化エマルションの液滴は、しばしば非常に安定である。また、凝集に対する良好な安定性のため、エマルションの液滴は他の材料の理想的な担体となる。この技術は、抗生物質、抗菌剤、抗ウイルス剤、心臓血管及び腎臓の薬剤等の医薬品を制御して送達するために、医薬産業において典型的に使用される。これらの薬剤は、一般的に担体エマルションの疎水性成分に組み入れられる。しばしば、そのようなエマルションは、長鎖カルボン酸、長鎖カルボン酸エステル、長鎖カルボン酸アルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される疎水性物質から構成される。
これらの水性ミセルの送達システムの置換物は、典型的には高濃度の乳化剤の存在下で、容易に、更には自発的に形成するマイクロエマルションである。加水分解されやすい物質等の水に敏感な様々な物質を内部に包含可能であるため、マイクロエマルションは送達ビヒクルとして特に有用である。典型的な医薬のマイクロエマルション用途において、疎水性物質は、界面活性剤により乳化されて連続の水相に不連続相を形成する水に不溶性の有機物質である(例えば、Rudnicらの米国特許第5952004号明細書を参照のこと)。そのようなマイクロエマルションは、極めて安定であることができ、及び有用な送達手段を提供することができる。例えば、医薬品を疎水性物質に分散させてもよく、及び水性エマルションの一部として送達してよい。
エマルション技術は、ポリマー分散物の作製にも使用され、モノマーを、第一に水性界面活性剤溶液中で乳化し、そして次いで重合する。一般的にラテックスと呼ばれる得られるエマルションポリマーには、塗料及びコーティングを含む多くの用途が見出されている。ラテックスを基材表面全体に塗り広げ、及び均一なコーティングを形成するためには、適用される基材をそれが“濡らす”ことが必要である。“濡れ”は、水性ラテックスと固体基材との接触角Θが約90°未満の場合に生じる。自発的な濡れは、固体と液体との間の表面エネルギーγSLが、固体と空気との間の表面エネルギーγSAより小さい場合に起こる。これらのパラメーターと、液体‐気体表面エネルギーγLAとの関係は、以下の関係式:γSL=γSA−γLA*cos(Θ)により与えられる。例えば、約40dynes/cm未満の表面エネルギーを有する材料等の低表面エネルギー(低γSA)基材をコーティングしようとする場合に、非常に低いγSLが要求されるため、この関係は極めて重要である。
特に興味深い低表面エネルギー基材の1つは、ポリテトラフルオロエチレン(“PTFE”)及び微多孔質ポリテトラフルオロエチレンである。PTFEの固有の疎水性のために、これらの材料のメンブレンは、レインウェア等の撥水製品の形態の場合に特に興味深い。W.L. Gore and Associates, Inc.から入手可能な、GORE‐TEX(登録商標)の商標で販売される延伸微多孔質、防水性ポリテトラフルオロエチレン材料や、他のサプライヤーから入手可能な延伸PTFE製品等は、この目的に特によく適合する。延伸PTFE材料は、防水性であるが、汗の形態の水蒸気は通過させる。ポリウレタン及び他のポリマーも、この目的のために使用されている。テキスタイル分野で使用する材料における良好な柔軟性及び軽量を与えるために、微多孔質層を可能な限り薄く作製するのがよい。しかし、メンブレンをより薄くすることは、概して性能の低下を意味するであろう。また、薄いコーティングには撥水性低下のリスクがある。
低表面エネルギー基材は、歴史的に低γLA及び低接触角の溶液によりコーティングされてきた。低表面エネルギー微多孔質材料に好適なコーティングプロセスが先行技術に記載されているが、その多くは所望の基材を濡らす溶媒に頼っている。例えば、欧州特許第0581168号明細書(Mitsubishi)は、多孔質のポリエチレン及びプロピレンのメンブレンに関するパーフルオロアルキルメタクリレート及びパーフルオロアルキルエチルアクリレートの使用を記載する。これらの物質は、ポリオレフィン多孔質メンブレンの表面と物理的に接触した状態にある。フッ素化モノマー又はフッ素化モノマーと架橋モノマーを、重合開始剤と共に、好適な溶媒に溶解させて溶液を調製する。例えば、この溶液は典型的に15質量%のモノマーと85質量%のアセトンとを含むことができる。コーティングの後、溶媒を蒸発させる。この状況は、低濃度(例えば1.0質量%未満)のアモルファスフッ素ポリマーを含む本質的に純粋な溶媒溶液によるポリマーの表面の処理方法と類似する(国際公開第92/10532号)。同様に、フッ素含有ポリマーの溶液もまた、テトラフルオロエチレンのアモルファスコポリマーによるePTFEのコーティングに関する特許(欧州特許第0561875号明細書)に含まれる。これらの場合のいずれにおいても、コーティングの凝集(coalescence)プロセスの間に溶媒のかなりの量が放出される。これらの溶媒の放出は、コスト面及び環境面の両方にとって望ましくない。更に、溶媒ベースの湿潤システムは、水性フッ素ポリマーの広い範囲と相溶しないといった固有の制約を有し、また基材を濡らすために必要な溶媒の濃度は、該基材上にコーティング可能な添加剤の量及びタイプを制限する。
これらの溶媒ベースのコーティングシステムから水性コーティングシステムへ変更するための努力がされている。しかし、湿潤パッケージの安定性の達成及び速い濡れ速度の達成という課題を満足することは困難である。1つの比較的一般的なアプローチは、水溶性有機溶剤を水性コーティング溶液又はラテックスに添加することである。米国特許第6228477号明細書は、イソプロパノール(“IPA”)の十分な割合の使用を通じて、他の非濡れの水性フッ素ポリマー分散液で低表面エネルギー微多孔質PTFE基材をコーティングする方法を教示する。係る例の1つにおいて、非濡れの水性フッ素ポリマー分散液を、分散液25%及びIPA75%に希釈し、微多孔質PTFE基材に適用し、そして溶媒を蒸発させることにより、所望のフッ素ポリマーの均一なコーティングを形成していた。このプロセスは、残念なことに大量のIPAの使用を必要とし、及び重大な環境問題を生み出す。本件の他の例において、多くのフッ素ポリマー処理は、高濃度の水溶性アルコールを用いると不安定であることが示されており、更に、このIPA湿潤システムは制限される。
低表面エネルギー基材を濡らすための高レベルのVOCに対する必要を回避するための水性マイクロエマルションシステムが開発されている。IPA又は他の任意のVOCの使用を必要としない、このようなシステムの1つは、Wuらの米国特許第5460872号明細書に教示されている。この特許は、均一にコーティングされた微多孔質PTFE基材を製造する手段として、表面エネルギー及び微多孔質PTFEとの接触角を低下させるためのフッ素化界面活性剤の使用を教示する。この水性分散液の適用の後、フッ素化界面活性剤及び残留水は、次いで加熱により除去された。
これらの従来技術の材料に関する高い製造コスト及び潜在的な環境問題が、高レベルのVOC又は望ましくないフッ素系界面活性剤を用いることなく、効率的に低表面エネルギー基材をコーティングする解決方法に対する継続する必要性を強調している。
本発明は、ロバストで安定な水性送達システムに関する。本発明は低表面エネルギー基材を濡らすことができ、及び従って広範な有機及び無機材料を送達することにより、これらにコーティングを形成することができる。更に、安定な水性送達システムを用いることにより、微多孔質の低表面エネルギー基材の孔を無機粒子で充填することができる。本発明は、少なくともある部分において、界面活性剤の水性送達システム及び水に不溶性のアルコール湿潤剤を対象とする。任意選択的に、相分離(すなわち安定化)を起こさないより大量の湿潤剤を許容する1種以上の材料を添加することができる。水性送達システム中に1種以上の添加剤を含ませることにより、追加の機能性を組み入れることができる。任意選択的に、水性送達システム中に無機粒子及び/又は分散剤を含ませることができる。本発明の水性送達システムを用いることにより、例えば、官能化又は表面活性のポリマー及び無機粒子等の広範な機能性材料を低表面エネルギー材料に送達してよい。水性送達システムによりコーティングした微多孔質フッ素ポリマー等の低表面エネルギー材料も記載する。更に、本発明は、微多孔質材料の細孔壁の少なくとも一部にコーティングを有する低表面エネルギー微多孔質材料を含むコーティングした物品を包含し、コーティングは、測定可能な量の界面活性剤及びコーティングした微多孔質材料の全質量に対して、25質量%以下の水に不溶性のアルコールを有する。更に、本発明は低表面エネルギー微多孔質材料を包含し、その細孔は、周期表の1A、IIA、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIA、IVA、VA;及びVIA族においてみられる元素(elements)、金属酸化物又は水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、及びこれらの混合物で実質的にまたは完全に充填される。
図1は、例11において作製される物品の断面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。 図2は、例13において作製される物品の断面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。 図3は、例17において作製される物品の断面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
本発明において、少なくとも1種の界面活性剤を用いることにより少なくとも1種の水に不溶性の湿潤剤を乳化させる際、水溶液が製造される。更なる実施態様において、本発明は未コーティングの微多孔質基材の表面特性と比較して、少なくとも1種の表面特性に変化を与えるように、係る水溶液でコーティングした微多孔質ポリテトラフルオロエチレン等の低表面エネルギー基材を対象とする。
低表面エネルギー基材への適用は、良好な濡れに依存する。良好な濡れを達成するために、水性送達システムの表面張力は、微多孔質基材に浸透するために十分に低くあるのがよい。例えば、約30dyne/cm以下の表面張力が、延伸微多孔質PTFEに浸透させるために典型的に必要とされる。より高い表面張力の湿潤システムは、微多孔質ポリエチレン又は微多孔質ポリプロピレン等のより高いエネルギーの基材に対して適切に好適である場合がある。上述のように、ある種の水性コーティングシステムが低表面エネルギーのPTFE微多孔質基材を濡らすことを可能にするために、イソプロパノール等の水溶性湿潤剤の高いレベルを使用することにより、γSLを下げることができることを先行技術は教示する(米国特許第6676993B2号明細書を参照のこと)。
本発明の好適な湿潤剤としては、最も長い連続鎖中に5つ以上の炭素原子を有するアルコール(例えば、C5‐C10直鎖を有するアルコール等)等の低い水溶性を呈するアルコール及びアルコールの混合物が挙げられる。例えば、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール等が、本発明の好適な湿潤剤の範囲内である。更に、水性送達システムは、アルカン等の水に不溶性の他の有機物を水に不溶性のアルコールに組み入れることを可能にする。任意選択的に、湿潤剤は、対象とする低表面エネルギー基材に対して低いγSLを呈してもよい。
本発明の界面活性剤は、単一の界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせであることができる。好適な界面活性剤を、所望の湿潤剤を乳化することのできるものとして定義する。上述のアルコールに関して、R(EO)nOSO3 -又はROSO3 -(式中、Rは任意の有機鎖であることができ、“O”は酸素であり、“S”は硫黄であり、“EO”はエチレンオキシド及びn≧1である)の構造を有するものが挙げられるが、限定されない幾つかの種類のアニオン性界面活性剤を用いることができる。他の実施態様において、構造R(EO)nOH(式中、n≧1)を有する非イオン性界面活性剤もまた、本発明に好適である。少なくとも1つの例となる実施態様において、親水―親油バランス(“HLB”)値が10以上である非イオン性界面活性剤が、上述の湿潤剤を乳化させることに最も効果的であることを見出した。所望の湿潤剤の良好な乳化を達成するために、界面活性剤の濃度を調節することができる。例えば、4質量%のヘキサノール湿潤剤(全水溶液質量に対して)を使用する場合、ナトリウムドデシルエーテルサルフェート濃度は約2%が好適であることが見出された。他の組成において、6質量%のエトキシ化アルコールは、4質量%のヘキサノール湿潤剤を乳化させることができた。
界面活性剤及び湿潤剤により与えられる水性送達システムに加えて、安定化剤を任意選択的に加えることができる。安定化剤は、典型的にアルコールと水の両方に可溶であり、またそれは、安定剤がない場合と比べて水性システム中でより多い量のアルコールを安定化することができる。1つの実施態様において、ジプロピレングリコール(“DPG”)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコール等の、しかし限定されないグリコールが、効果的な安定剤であることを見出した。追加の所望の安定性の程度に応じて広範な安定剤濃度を使用することができる。例えば、安定性の少しの増大が望まれる場合、少量の任意選択的な安定剤を用いるのがよい。反対に、より高い安定剤濃度は、概して更にエマルションの安定性を増大させる。しかし、これらの一般的なガイドラインの例外が存在する。例えば、ヘキサノールベースのシステムに関して水性エマルションの全質量に対して約1質量%未満から最大で約10質量%の範囲の濃度において使用する際、DPGが効果的な安定剤となり得る。
本発明の別の側面において、追加の機能性添加剤を任意選択的に水性送達システムに添加することができる。本開示で用いられる用語“機能性添加剤”は、機能性添加剤がない場合に存在する機能性以外の更なる機能性を低表面エネルギー基材に付与する任意の追加の材料を指すことを意図している。好適な機能性添加剤としては、送達されるのに好適な安定性を有し、及び水性送達システム(水若しくは湿潤剤のいずれか)中に可溶であるか、又は水性送達システムに分散可能のいずれかである材料が挙げられる。本発明の1つの例となる実施態様において、基材が本来撥油性ではないポリマー層である場合、水性送達システム内に撥油性材料である機能性添加剤を組み入れることにより、それは撥油性を付与することができる。本発明のこのユニークな特徴は、例えば撥油性材料に適用する従来の溶媒コーティング手段を上回る大きな利点を与える。本発明のこのユニークな送達システムは、基材の自発的な濡れ、及び以下に記載する等の、しばしば複雑な多孔性を有する微多孔質基材の場合においてさえ、本発明を調整することにより、基材の細孔壁の少なくとも一部をコーティングすることを容易に促進することができる。
本発明の1つの実施態様において、好適な低表面エネルギーの材料としては、先の段落に記載のように、微多孔質基材を挙げることができる。好適な微多孔質ポリマーとしては、フッ素ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、又はポリフッ化ビニリデン)ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、又はポリプロピレン);ポリアミド;ポリエステル;ポリスルホン、ポリ(エーテルスルホン)及びこれらの組み合わせ、ポリカーボネート、及びポリウレタンを挙げることができる。本発明を介して係る微多孔質基材に適用されたコーティングを、細孔を開いた状態のままで微細構造の基材をコーティングするために設計してよく、又はそれらが細孔のかなりの部分を効率的に充填するために設計することができる。透気度又は高い通気性の保有が望まれる例において、微小孔の充填が、微多孔質基材の水蒸気透過特性を破壊し又は大幅に減少させる場合があるため、本発明は開いた微多孔質構造体を保つように設計するのがよい。従って、微多孔質ポリマーのボイドを規定する壁は、望ましくは係る実施態様において撥油性ポリマーの極めて薄いコーティングのみを有する。更に、基材の柔軟性を維持するために、コーティングした際に、機能性材料のコーティングは、基材の柔軟性に影響を与えないように十分に薄くあるのがよい。
本発明に関して好適な一般的な撥油性機能性添加剤組成物としては、撥油性フッ化炭素化合物が挙げられる。例えば、フッ化炭素は、パーフルオロアルコキシ基CF3‐‐(CF2n‐‐(式中、n≧0である)を含むものであることができる。撥油性材料の以下の化合物又は種類を用いることができるが、これらは網羅的ではない
・AusimontのFomblin(登録商標)Y、DuPontのKrytox(登録商標)等のCF3側鎖を有する無極性パーフルオロポリエーテル、
・無極性パーフルオロエーテルと、極性モノ官能性パーフルオロポリエーテルPFPEとの混合物(Ausimontから入手可能なFomblin(登録商標)及びGalden(登録商標)MFグレード)、
・例えば、ホスフェート、シラン、又はアミド末端基を有するGalden(登録商標)MF等の水に不溶性の極性PFPE、
無極性PFPEと、モノマー又はポリマー形態としてのフッ素化アルキルメタクリレート及びフッ素化アルキルアクリレートとの混合物。
例えば、水性型溶液又はエマルションにおいての紫外線照射により、上述の化合物を任意選択的に架橋させることもできる。
以下の重合粒子溶液も用いることができるが、これらも網羅的ではない
・PFPEベースのマイクロエマルション(Fomblin(登録商標)Fe20マイクロエマルション、欧州特許第0615779号明細書参照)、
・シロキサンとパーフルオロアルキル置換(メタ)アクリレートとのコポリマーベースのエマルション(Hoechst)、
・ある成分が少なくともヘキサフルオロプロペン又はパーフルオロアルキルビニルエーテルを含む、過フッ素化又は部分的なフッ素化コポリマー又はターポリマーベースのエマルション、
・パーフルオロアルキル置換ポリ(メタ)アクリレート及びコポリマーベースのエマルション(旭硝子、Hoechst、DuPont及びその他の製品)、
・パーフルオロアルキル置換ポリ(メタ)アクリレート及びコポリマーベースのマイクロエマルション(米国特許第5539072号明細書及び米国特許第5460872号明細書)。
本発明により与えられる機能性材料の濃度は、所望の結果に応じて大きく変化させることができる。撥油性フッ素ポリマーを、‐‐(CF2n‐‐CF3ペンダント基を有するポリマー等の、しかし限定されない機能性添加材料等として用いる際、このタイプの機能性材料は、ポリマーに対して極めて低い表面エネルギー値を付与することができ、及び従って良好な耐油及び耐水特性を付与する。代表的な撥油性ポリマーは、ペンダントパーフルオロアルキル基を有する有機モノマーから作製することができる。これらとしては、構造体式
Figure 0006382933
(式中、nは1〜21の基数であり、mは1〜10の基数であり、及びRはH又はCH3である)の末端パーフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルアクリレート及びフルオロアルキルメタクリレート;フルオロアルキルアリールウレタン、フルオロアルキルアリルウレタン、フルオロアルキルウレタンアクリレート;フルオロアルキルアクリルアミド;フルオロアルキルスルホンアミドアクリレート等が挙げられる。低表面エネルギーコーティングが望まれる場合、エマルションの全固形分に対して約1質量%〜約20質量%の濃度が効果的であろう。微多孔質基材をコーティングする場合、撥油性機能性材料の濃度は、エマルションの全質量に対して望ましくは約3質量%〜約12質量%である。
本発明の他の実施態様は、他の任意選択の機能性添加材料を含む。粒状物がエマルション湿潤システム中に分散することができるという条件で、本発明は粒状の機能性材料を表面に送達するために使用することができる。幾つかの例において、それは、エマルション湿潤システム中にその後分散することができる分散剤に粒状物を分散させることが有利である場合がある。従って、基材を水溶液でコーティングする際、基材において、例えば、顔料の場合に色の変化、又は他の望ましい機能の変化をもたらすために、その中に含まれる機能性添加粒子は、基材及びその表面の上及び/又は中に堆積するであろう。カーボン粒子は、基材の電磁気スペクトル応答性又は電気伝導率若しくは熱伝導率の変化が望まれる用途において特に興味深い。粒状物を含むアプリケーションにおいて、エマルションの全質量に対して、約0.1質量%〜で約5質量%の範囲の濃度がしばしば適切である。微多孔質基材の細孔を部分的に、実質的に、又は完全に充填することが意図である実施態様においては、より高い粒状物濃度が望ましい。例えば、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、又はより高濃度の粒状物を使用することにより、微多孔質基材の細孔を充填し、又は実質的に充填してよい。
本発明の任意選択の機能性材料は、本発明の水性送達システム中に可溶又は本発明の水性送達システム中に分散可能のいずれかである材料であってもよい。本発明と併せて用いることのできる可溶性材料のリストとしては、単純塩(例えばAgNO3、CuSO4)、単純化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、メラミン、ポリビニルアルコール、塩、及び色素が挙げられるが、限定されない。本発明と併せて用いることのできる分散性材料のリストとしては、ポリフルオロアクリレート、ポリスチレン、顔料、カーボンブラック、及び酸化アルミニウム、及び他の不溶性化合物又は無機粒子が挙げられるが、限定されない。無機粒子としては、金属、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物等の水に不溶性の化合物又は元素を挙げてよいが、限定されない。これらの実施態様において、水性送達システムは、製品の安定性、液体中の固体の分散液に関して当分野で周知である種々の分散剤、安定剤及び脱泡剤が挙げられるが、限定されない他の成分を任意選択的に含むことができる。これらの実施態様において特に好ましい分散剤としては、スルホネートコポリマー、無水マレイン酸コポリマー、及び水ベースの塗料(自動車及び産業用)並びに水ベースのインク様に設計された水中の活性のポリマー分散剤が挙げられる。
分散性材料に関する1つの要求は、材料が、適用される微多孔質構造体の細孔に物理的に入ることができるほど、粒子サイズが十分に小さいことである。微多孔質基材が本質的に疎水性である場合、このようなコーティングは表面特性を疎水性から親水性に変えることができる。更に、分散性材料が、本発明の水性送達システム中に無機粒子を含み、及び当分野で周知の分散剤、安定剤、又は脱泡剤の使用により溶液を最適化する場合、驚くべきことに、分散液溶液は、延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンの厚み方向に貫通する細孔の少なくとも一部を均一に充填するのに十分に延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンを濡らすことが見出された。
無機粒子をによる細孔の充填を向上させるために、本発明の水性送達システム内の粒子サイズを減少させ、及び/又は粒子の凝集体を壊すために当分野で周知の種々のプロセスを用いてよい。概して、これらの方法は、音波又は他の機械的な手段を用いて、機械的なエネルギーの幾つかの形態を溶液に適用する。係る方法としては、ウェットジェットミル(例えば、マサチューセッツ州、NewtonのMicrofluidicsによるMicrofluidizer)、又は少なくとも1つのステージを含むローター‐ステーターミキサー等の当分野で周知の高せん断ミキサーが挙げられるが、限定されない。高せん断ミキサーがMicrofluidizerであるとき、それは約1000〜約25000psiの圧力にて作動することができる。分散液中の凝集体を減少させるための、超音波浴又はホーンが挙げられるが、限定されない他の方法を用いてもよい。係るプロセスの使用もまた分散液を流体にする能力を向上させる。本開示では、流体は、溶液が微多孔質基材に亘って容易に流れ、及び容易に濡れ広がるために十分低い粘度を有することを意味する。
本発明の1つの驚くべき結果は、例えば、延伸ポリテトラフルオロエチレン基材等の微多孔質基材の細孔の少なくとも一部を実質的に均一に充填する又は均一に充填する能力である。さらに驚くべきことには、最終物品中の粒子の濃度が非常に高く、最終物品中において無機粒子の濃度は最大で98質量%に到達することができる。水性送達システム中の粒子濃度を制御することにより、微多孔質基材の細孔を部分的に充填することも可能である。従って、1つには0〜98質量%、例えば最終物品の約5、約10、約20、約30、約50、又は約75質量%以下、又はそれ以上の任意濃度で無機粒子で細孔を充填することができる。本発明のこれらの実施態様において、濃度は物品の厚みに亘って均一である。本開示で用いられる、微多孔質基材を均一に充填することは、顕微鏡写真、例えば充填された微多孔質基材の断面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)が、微多孔質基材の上部と下部表面の間の充填された細孔及び未充填の細孔の層の間に明確な境界がないことを示し、微多孔質基材の上部と下部表面の間の顕微鏡写真のおいての粒子濃度における幾らかの明確な勾配も視覚的に示さないことを意味する。
本発明の他の有用な置換もまた、本水性送達システムにおいて安定であることができ、従って種々の微多孔質及び非微多孔質基材に後で適用することができる機能性材料の範囲内においても包含される。
定義
本件の目的に関して、以下の用語は、別段の示唆がない限り以下に記載の意味を有すると認識するものとする。
“空気透過性”は、以下に記載のガーレー試験により評価されるように、エアフローが観察されることを意味する。空気透過性材料が水蒸気透過性であろうことも当業者により理解されるであろう。
“空気不透過性”は、以下に記載のガーレー試験により評価されるように、少なくとも2分間エアフローが観察されないことを意味する。
“親水性”材料は、圧力の適用なしに液体水にさらした際に、その細孔が液体水で充填される多孔質材料を指す。
“微多孔質”の用語の使用は、層の一方の表面から層の反対側の表面に延びる通路を作り出す相互連結する細孔からなる材料の連続層を指す。
“撥油性”は、以下の撥油性試験により測定されるように、耐油性が1以上である材料を意味する。
試験手順
空気透過性/不透過性‐ガーレー数試験
ガーレー数を以下のように得た:
サンプルのエアフローに対する抵抗を、W.&L.E.Gurley&Sonsにより製造されるガーレデンソメーター(ASTM D726‐58)により測定した。水の1.215kN/m2の圧力損失において、6.54cm2の試験サンプルを100cm3の空気が通過する秒数であるガーレー数で結果を報告する。120秒間に亘って空気の通過が観察されない場合、材料は空気不透過性である。
撥油性試験
これらの試験において、フィルム複合体を試験する際に、AATCC試験法118‐1983を用いてオイルレーティングを測定した。フィルム複合体のオイルレーティングは、複合体の2つの面を試験する際に得られる2つのレーティングのより低いほうである。数が大きいほど、撥油性はより良好である。1より大きい、好ましくは2以上、より好ましくは4以上の値が好ましい。
テキスタイルを有するフィルム複合体のラミネートを試験する際に、試験を以下のように修正する。3滴の試験オイルをテキスタイル表面上に配する。ガラスプレートを、オイル液滴の上に直接的に置く。3分後、試験オイルによる浸透又は汚れを示す外観変化に関してラミネートの反対側を調べる。ラミネートのオイルレーティングは、ラミネートを通して濡らさない又はオイルの接触した反対側の面から視認できる汚れを引き起こさない、最も大きい番号のオイル(number oil)に対応する。数が大きいほど、撥油性はより良好である。1より大きい、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、及び最も好ましくは6以上の値が好ましい。

例1
非イオン性界面活性剤でePTFEを濡らすために必要とされる1‐ヘキサノールの量を評価するために、非イオン性界面活性剤、Iconol DA‐6(エトキシ化アルコール、HLB13、BASF)を脱イオン水に添加して4質量%溶液を調製した。1‐ヘキサノールをIconol DA‐6溶液に徐々に添加した。1‐ヘキサノールの各々の添加の後に、混合物の安定性を相分離に関して調べた。
この混合物の、50g/m2ePTFEメンブレン(0.2ミクロン細孔経、100ミクロン厚み、約25秒のガーレー数、エルクトン,MDのW.L.Gore and Associates,Inc.)を濡らし、及び浸透する性能を、液滴が明確に完全にメンブレンを完全に清澄化する(clarify)ために必要な時間の測定により評価した。このデータを表1に示す。純粋な1‐ヘキサノールは、1〜2秒でePTFEを濡らす。驚くべきことに、希薄したヘキサノール(1.7%)と界面活性剤とのブレンドは、純粋なヘキサノールと同程度の速さでePTFEを濡らす。
Figure 0006382933
例2
1‐ヘキサノールとの組み合わせにおいて、界面活性剤の固形分が約11%と同じ高さのレベルを用いることによってePTFE(50g/m2)を濡らすことができることを、Witcolate ES‐2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)を用いることにより評価した。3.9gのWitcolate ES‐2と6.1gの脱イオン水との混合物を調製した。1‐ヘキサノールをこの混合物に徐々に添加し、そして例1のようにePTFEに関して安定性及び濡れ時間を測定した。データを表2に示す。
Figure 0006382933
例3
ePTFEを濡らすのに用いることのできる1‐ヘキサノール(約30質量%)の上限を評価するために、1.3gのWitcolate ES−2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)を8.7gの脱イオン水に添加した。1‐ヘキサノールをこの混合物に徐々に添加し、そして例1のようにePTFEに関して安定性及び濡れ時間を測定した。データを表3に示す。
Figure 0006382933
例4
非イオン性及びアニオン性界面活性剤に加えて、カチオン性界面活性剤が、以下のように1‐ヘキサノールとの組み合わせにおいて迅速にePTFEを濡らすために有用であるかを評価した。ドデシルジメチルエチル第四級アンモニウムブロミド(DAB)(0.3g)を9.7gの脱イオン水に添加した。1‐ヘキサノールをこの混合物に徐々に添加し、そして例1のようにePTFEに関して安定性及び濡れ時間を測定した。データを表4に示す。
Figure 0006382933
例5
ジプロピレングリコール(DPG)等の、水に不溶性のアルコールと水の両方に可溶な化合物を用いることにより、湿潤混合物の安定性が増大することを評価するため、非イオン性エトキシ化アルコール界面活性剤(BASFからのlconol TDA‐9)の混合物(4質量%)を調製した。DPGがない場合、1‐ヘキサノールは2.5%の1‐ヘキサノールにて相分離を引き起こすであろう。4質量%のDPGの添加は、安定性及びePTFE(50g/m2)を濡らす能力を増大させた。データを表5に示す。
Figure 0006382933
例6
水に不溶性の他のアルコールもまた試験した。純粋な1‐オクタノールは、5秒でePTFE(50g/m2)を清澄化する。Witcolate ES−2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)を含む1‐オクタノールの希薄混合物は、純粋なオクタノールと同程度の速さでePTFEを濡らすことができる。13質量%(固形分4質量%)のWitcolate ES−2溶液を調製した。1‐オクタノールをこの混合物に徐々に添加した。ePTFEに関して例1のように安定性及び濡れ時間を測定した。データを表6に示す。
Figure 0006382933
例7
撥油性材料を含むePTFEを濡らし、及びコーティングするための界面活性剤及びヘキサノールの混合物の性能を試験した。13質量%(固形分4質量%)のWitcolate ES−2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)と、約6質量%の1‐ヘキサノールとの混合物を、種々のフルオロアクリレートポリマー(固形分9質量%)を用いて調製した。以下のフッ素ポリマーを用いた:AG415及びAG4210(旭硝子社)、Zonyl 7040(DuPont)、及びTG‐532(Daikan)。これらの混合物を延伸PTFEメンブレン(約20g/m2、約40ミクロンの厚み、及び約15秒のガーレー数)の片面に、メンブレンが清澄化されるまで塗り広げた。コーティングしたePTFEを、溶媒オーブン中に190°Cにて2.5分間置いた。これらのコーティング混合物の液滴が、ePTFE(50g/m2)を清澄化する時間を測定した。混合物の安定性を調べた。ePTFE(20g/m2)のコーティング面及び未コーティング面のオイルレーティングを測定した。更に、空気透過性を100cm3の空気がコーティングしたメンブレンを通してフローする時間(ガーレー)を測定することにより評価した。データは、様々なフルオロポリマーがePTFEをコーティングするのに使用可能であることを示す(表7)。未コーティングのePTFEのガーレーは15.7秒である。ePTFE(未コーティングの)のオイルレーティングは1であった。
Figure 0006382933
例8
複数の機能性添加剤を用いることにより、延伸PTFEメンブレン(20g/m2、W.L.Gore and Associates,Inc.)をコーティングした。1.3gのWitcolate ES‐2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)と、0.6gの1‐ヘキサノール、6.4gの脱イオン水、1.5gのAG8025(旭硝子社)、0.2gのメラミン樹脂(CytecからのAerotex3730)、及び0.02gの触媒(硝酸亜鉛)の混合物を調製した。この混合物は、延伸PTFEを直ちに濡らした。コーティングしたePTFEを、溶媒オーブン中に190°Cにて3分間置いた。硬化されたサンプルの空気透過性を測定した(100cm3に関する48.7秒のガーレー)。サンプルが撥油性であることも評価した(コーティング面において8及び未コーティング面において6のオイルレーティング)。
例9
本例において、本発明に従って、界面活性剤とヘキサノールとのフッ素ポリマーを含むブレンドを用いて、5ミル厚み、高分子量微多孔質ポリエチレン(Dewal Corporation)に撥油性及び空気透過性を付与した。具体的には、1.3gのWitcolate ES−2(固形分30%、ドデシルエーテル硫酸塩、Witco Chemicals/Crompton Corporation, Middlebury, CTから入手)と、0.6gの1‐ヘキサノール、5.1gの脱イオン水、及び3.0gのAG8025(旭硝子社)の混合物を調製した。この混合物が微多孔質ポリエチレンメンブレンを濡らすことを観察した。コーティングしたメンブレンを190°Cにて2分間加熱した。コーティング面及び未コーティング面の撥油性を測定し、並びに各々の面に関するオイルレーティングは7であると評価した。コーティングしていないプリカーサーポリエチレンメンブレンのサンプルのオイルレーティングは1未満であった。空気透過性もまた、コーティングサンプル及びコーティングしていないプリカーサーに関して測定した。コーティングしたサンプルのガーレー測定(100cm3)は1.5秒であった。コーティングしていないプリカーサーポリエチレン微多孔質メンブレンのガーレー(100cm3)は0.3秒であった。
以下の例、例10〜17において、3つのタイプのePTFEを使用した。第一の2つのタイプのePTFEを、Brancaらの米国特許第5814405号明細書の技術に準拠して作製した。設計されたタイプ1のePTFEにおいて、メンブレンの平均質量は4.4g/m2、ガーレーは3.2秒、及び平均フロー細孔径は0.21ミクロンであった。設計されたタイプ2のメンブレンにおいて、メンブレンの平均質量は4.7g/m2、ガーレーは0.1秒、及び平均フロー細孔径は4.5ミクロンであった。設計されたタイプ3の最終のメンブレンを、Goreの米国特許第5395566号明細書の技術に準拠して作製し、またその平均質量は4.5g/m2、ガーレーは0.6秒、及び平均フロー細孔径は0.75ミクロンであった。本発明が粒状物で充填することのできる広範な平均フロー細孔径メンブレンを明示するためにこれらのePTFEメンブレンを用いた。
例10〜12
4.81gのZnO(St.Louis,MOのAldrich Chemical)と6.29gの水との混合物を調製した。この混合物は、流体ではなかった(それはドライペーストであった)。混合物が流体ではないため、それはePTFE上に液滴を配すること及びピペットバルブで広げること(浸漬又はキスロール等の典型的な適用方法を模倣するために)によりコーティングすることができなかった。少量のAquatreat AR‐540(0.17g)(イリノイ州、シカゴのAkzoNobel)を添加してペースト様混合物は非常に流動性(水様)になった。混合物を超音波処理した(エクステンダーチップを備えるMisonix 3000超音波処理器で1セットにて1分)。Rhodapex ES‐2(イリノイ州、シカゴのAkzoNobel)(1.03g)及び1‐ヘキサノール(0.46g)を添加し、及び混合することによりヘキサノールを乳化させた。混合物は流体のままであった。混合物は安定な懸濁液であった。次いで混合物を、表面の余剰分がないように本質的に圧力のない状態で各ePTFEの片面上に混合物の液滴を配し、及び混合物を塗り広げることにより、タイプ1(例10)、タイプ2(例11)及びタイプ3(例12)のePTFEメンブレン上に別個にコートした。ePTFEsの全てが混合物により濡れ、十分な浸透が観察された。例11に関して、ePTFEの未コーティング面への接触が、高レベルのホワイトスラリー(white slurry)が存在していたことを示した。サンプルを3分間150°Cにて乾燥させた。走査型電子顕微鏡写真(SEM)は、例11に関して図1に示すように、ZnO粒子が完全にePTFEを充填したことを示した。驚くべきことに、表面の余剰分はなく、及び分布は均一であった。同様に驚くべきことに、空中の質量測定は、極めて高いZaOの充填を示した。例11の空中の質量は、3.0g/m2から60.7g/m2へ増大した。これは、ZnO95%及びePTFE5%の質量の充填を表す。
例13〜15
39.99gの水、2.35gのBarlox10s(スイスのLonza)、1.31gの1‐ヘキサノール、及び5.95gの親水性シリカ(Aerosil R9200、ドイツのハーナウのEvonix Industries AG)の混合物を調製した。この混合物を撹拌し、及び2.5分間超音波処理した(エクステンダーチップを備える3セットのMisonix 3000 Sonicator)。混合物を大いに泡を有し、そしてそれは若干粘性であった。次いで、Tamol731A(フィラデルフィア,PAのDow)(0.12g)を4.95gの上記の混合物に添加した。Tamol731Aの添加は、混合物を非常に流動性(水様)にし、そして泡の全てを消滅させた。この混合物をまた、前述のようにタイプ1、タイプ2、及びタイプ3のePTFE上にコーティングすることにより、例13、14、及び15各々を作製した。基材は、それが濡れ広がることができるのと同等の速さで濡れることを見出した。更に、例13のSEM(図2)は、ePTFEの厚みに亘って均一に分散した高充填を示した。空中の質量測定は、高いSiO2充填を示した。例13に関して、空中の質量は原料のePTFEに関する5.1g/m2からSiO2充填のePTFEに関する8.1g/m2に増加した。これは、SiO237%及びePTFE63%の充填を表す。
例16
以下の混合物を調製した(材料をその添加の順に列記する):Raven2500ウルトラカーボンブラック(マリエッタ,GAのColumbian Chemicals Co.)(4.85g)、Barlox12界面活性剤(スイスのLonza)(1.09g)、脱イオン水(12.66g)、Solsperse46000分散剤(シェフィールドビレッジ,OHのLubrizol)(1.83g)、及び1‐ヘキサノール(0.63g)。水及び分散剤の添加の後に混合物を振ることにより材料を混合し、及び最終の混合物を超音波ホーンで超音波処理した。超音波処理の後、混合物は均一及び水様の粘度で流動性であった。刺繍枠中に固定して張力を維持したタイプ1のePTFEメンブレンの片面上に少量の混合物をピペッティングした。本質的に表面上の余剰分がないままであるように、混合物をPTFEローラーを用いて広げた。ePTFEの反対側の面に接触すること、及び黒色の固体の高い濃度を有する混合物がePTFEの端から端まで浸透していることに留意することにより、メンブレンの良好な充填を確認した。サンプルをヘアドライヤーで乾燥させ、そして次いで熱風循環オーブン中において280°Cにて3分間熱処理した。熱処理した及び熱処理していないサンプル両方のSEMは、カーボンがePTFEの厚みに亘って高度に充填し、及び均一に分散したことを示した。
例17
以下の混合物を調製した(材料をその添加の順に列記する):Ludox TM‐50コロイド状シリカ(セントルイス,MOのAldrich Chemical)(14.05gの固形分50%の懸濁液)、脱イオン水(3.93g)、Rhodapex ES‐2(1.9g)、及び1‐ヘキサノール(0.82g)。Rhodapex ES‐2及び1ヘキサノールの添加の後に、それが若干粘性になり、かつ低い泡で白濁した時点で混合物を手で穏やかに振ることによりブレンドした。タイプ1のePTFE上に溶液の液滴を配した後、1〜2秒で表面の完全な濡れが観察された。約2gの混合物をタイプ1のePTFEの片面上に移動させた。タイプ1のePTFEを、枠中に固定することにより張力を維持した。混合物を本質的に圧力がない状態でePTFE表面上に塗り広げ、またePTFEの全体の濡れた領域は透明になった。過剰の混合物を除去し、及び枠を次いで熱風循環オーブン中に150°Cにて3分間置いて乾燥させた。オーブンから取り出した際、サンプルは乾燥し、及び実質的に透明であった。空中の質量は原料のePTFEに関する6.6g/m2からSiO2を吸収したePTFEに関する27.8g/m2への増加しつつ、空中の質量測定は、高いSiO2の充填を示した。これは、SiO276%及びePTFE24%の充填を表す。SEM(図3)は、ePTFEの厚みに亘って均一に分散したシリカを示す。

Claims (13)

  1. 5 ‐C 10 直鎖骨格を含む、水に不溶性のアルコールと、
    R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択され、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、界面活性剤と、
    水に不溶性の無機粒子と、
    散剤と
    を含んで前記無機粒子を含む分散液を形成する水性混合物であって、
    前記水に不溶性の無機粒子は、前記水性混合物の合計質量に基づき20質量%以上の濃度であり、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択され、
    疎水性微多孔質メンブレン又は延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンの厚み方向に貫通する細孔の一又は全部を均一に充填するのに十分に、それぞれ、前記疎水性微多孔質メンブレン又は延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンを濡らす、水性混合物。
  2. 記水に不溶性のアルコールが、水性混合物の30質量%以下存在する、請求項1に記載の水性混合物。
  3. 記水に不溶性のアルコールが、水性混合物の8質量%以下存在する存在する請求項1に記載の水性混合物。
  4. 記界面活性剤が、水性混合物の15質量%以下存在する、請求項1に記載の水性混合物。
  5. 細孔を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンと、
    前記延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレン前記細孔を充填する、水に不溶性の無機粒子であって、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択される、水に不溶性の無機粒子と
    を含む基材であって、
    前記細孔を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンメンブレンが更に、R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択される界面活性剤であって、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、界面活性剤と、C 5‐C10直鎖骨格を有する水に不溶性のアルコールとを含み、
    前記水に不溶性の無機粒子は前記基材の合計質量に基づき20質量%以上である、基材
  6. 5 ‐C 10 直鎖骨格を含む、水に不溶性のアルコールと、R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択され、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、界面活性剤と、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択される、水に不溶性の無機粒子と、分散剤とを含む水性混合物を提供することであって、前記水に不溶性の無機粒子は、前記水性混合物の合計質量に基づき20質量%以上の濃度である、ことと
    低表面エネルギー微多孔質基材の表面に水性混合物を適用することと
    を含む低表面エネルギー微多孔質基材を充填する方法。
  7. 5 ‐C 10 直鎖骨格を含む、水に不溶性のアルコールと、R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択され、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、界面活性剤と、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択される、水に不溶性の無機粒子と、分散剤とを含む水性混合物を提供することであって、前記水に不溶性の無機粒子は、前記水性混合物の合計質量に基づき20質量%以上の濃度である、ことと
    前記水性混合物に機械的なエネルギーを適用すること、
    低表面エネルギー微多孔質基材の表面に水性混合物を適用することと
    を含む低表面エネルギー微多孔質基材を充填する方法。
  8. 5 ‐C 10 直鎖骨格を含む、水に不溶性のアルコールと、R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択され、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、界面活性剤と、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択される、水に不溶性の無機粒子と、分散剤とを含む水性混合物を提供することであって、前記水に不溶性の無機粒子は、前記水性混合物の合計質量に基づき20質量%以上の濃度である、ことと
    前記水性混合物に機械的なエネルギーを適用すること、
    低表面エネルギー微多孔質基材の表面に水性混合物を適用すること、
    ある期間の間35〜320°Cの温度に材料を加熱することと
    を含む低表面エネルギー微多孔質基材を充填する方法。
  9. 低表面エネルギー微多孔質材料と、
    前記微多孔質材料の細孔の少なくとも一部を均一に充填する、水に不溶性の無機粒子と
    界面活性剤と
    を含む物品であって、前記水に不溶性の無機粒子は、カーボン、金属酸化物若しくは水酸化物、金属窒化物、シリケート、炭酸塩、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、又はこれらの混合物から選択され、前記水に不溶性の無機粒子は前記物品の合計質量に基づき20質量%以上であり、
    前記界面活性剤は、前記物品の全質量に対して10質量%以下であり、R(EO) n OSO 3 - 又はROSO 3 - の構造を有するアニオン性界面活性剤から選択され、式中、Rは有機鎖であり、Oは酸素であり、Sは硫黄であり、EOはエチレンオキシドであり、n≧1である、物品。
  10. 前記無機粒子が、物品の96質量%以下を構成する、請求項に記載の物品。
  11. 前記無機粒子が、物品の75質量%以下を構成する、請求項に記載の物品。
  12. 前記無機粒子が、物品の50質量%以下を構成する、請求項に記載の物品。
  13. 前記無機粒子が、物品の30質量%以下を構成する、請求項に記載の物品。
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