JP6377619B2 - オーバーデンチャバー - Google Patents

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Description

関連出願
本願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2012年10月12日に出願した米国特許仮出願第61/713412号(参照として本明細書中にそれらの全体が援用される)の優先権の利益を主張する。
発明の分野
本願は、歯科用バーおよび歯科用バーを設計する方法に関し、さらに詳しくは、オーバーデンチャバーの設計およびオーバーデンチャバーを設計するコンピュータ支援プロセスに関する。
オーバーデンチャバーまたは歯科用バーは、部分的有歯、無歯、または完全無歯の患者のインプラントベースの歯科修復物の重要な部分となり得る。歯科インプラントは患者がより堅固な咬合を達成することを可能にすることができるので、インプラントをベースとする歯科修復物は、標準的な着脱自在の歯科修復物と比べて、多くの利点を有することができる。歯科修復プロセスにおける重要なステップは、オーバーデンチャまたは歯科バーの作製である。オーバーデンチャバーは患者内の設置済み歯科インプラント上に支持され、かつ義歯を支持する。義歯は着脱式とするか、あるいはオーバーデンチャバーに永久的に取り付ける(例えば重合する)ことができる。このようにして、オーバーデンチャバーは、設置済み歯科インプラント上に義歯を構造的に支持する。
過去には、オーバーデンチャバーは歯科技工士によって手動で設計されていた。このプロセスは長い時間を要する労働集約的プロセスであった。今日では、患者固有のまたは注文製のオーバーデンチャバーを生成するための技術が存在する。例えば、NobelProcera(商標)インプラント・バー・オーバーデンチャ・システムは、個別化されたオーバーデンチャバーを、患者に事前に設置されたインプラントに適合するように注文に合わせて作製する、コンピュータ支援設計(「CAD」)および/またはコンピュータ支援製造(「CAM」)プロセスを含む。そのようなシステムでは、歯科医は、従来の手順を用いて患者の口の印象を採得することができる。このようにして、患者の口内の既存の歯科インプラントの位置および向きを記録することができる。歯科技工所は次いで印象から患者の口の模型を作製し、かつ上下顎関係を記録する装置を作製することができる。歯科医は、従来の手順を使用して上下顎関係を検証かつ記録することができる。歯科技工所は次いでワックスセットアップを作製し、正しい機能性、審美性、および発音性を確実にするために患者に試着するようにそれを歯科医に送付する。模型およびワックスセットアップは次いで、スキャナ(例えばNobelProceraスキャナ)を用いて走査することができる。CAD/CAMシステム(例えばNobelProceraソフトウェア)を使用して、歯科技工所は、多くの異なるインプラントシステムで多種多様なインプラントバーを設計することができる。オーバーデンチャバーのCADデータは製造センターに送信することができ、そこでコンピュータ支援製造を介して(例えば精密フライス加工により)オーバーデンチャバーが作製される。オーバーデンチャバーは次いで、臨床用ねじおよび希望するならば追加のアタッチメントと共に、歯科技工所に出荷することができる。技工所は修復物を仕上げ、修復物をオーバーデンチャバーに配置し、かつ修復物およびオーバーデンチャバーを設置のために歯科医に送付することができる。
そのような技術は有利かつ有用であることが立証されているが、そのようなオーバーデンチャバーの設計を改善し続けることが一般的に要望されている。
したがって、本書に開示するのはオーバーデンチャバー、およびCAD/CAM処理を用いてオーバーデンチャバーを作製する方法である。
1つの実施形態では、オーバーデンチャバーは、複数の歯科インプラントに結合されかつ概して粘膜の上に延在するように構成された、U字形支持ビームを含む。U字形支持ビームは前側領域および1対の後側部分を含むことができる。U字形支持ビームの少なくとも1つの部分は、U字形支持ビームの外面に対し複数の方向に略垂直に延びる複数の維持要素を含む。
1つの実施形態では、オーバーデンチャバーは、複数の歯科インプラントに取り付けられかつ概して粘膜の上に延びるように構成された、U字形支持ビームを備える。U字形支持ビームは前側領域および1対の後側延長部を含むことができる。U字形支持ビームは、後側延長部の幅が前側領域より大きい横断面輪郭形状を有することができる。
1つの実施形態では、オーバーデンチャバーは、複数の歯科インプラントに取り付けられかつ概して粘膜の上に延びるように構成された、U字形支持ビームを備える。U字形支持ビームは前側領域および1対の後側延長部を含む。U字形支持ビームは、U字形バーの上面から延びる1つ以上の突起を含む。1つの構成では、バーは複数の代替歯を備えた義歯を含み、1つ以上の突起は複数の歯の少なくとも幾つかと整列する。
さらなる構成では、上述したオーバーデンチャバーは、オーバーデンチャバーの少なくとも一部分を覆う義歯材料を有する義歯を含むことができる。
1つの実施形態では、患者の上または下の歯肉表面に取り付けられる歯科用バーの模型を作製する方法を提供する。方法は、バーの長手方向の部分を選択するステップと、バーの横断面輪郭形状を修正するステップとを含む。1つのさらなる構成では、バーの横断面輪郭形状を修正するステップは、バーの前側領域を修正することを含む。別の構成では、バーの前側領域を修正するステップは、前側領域の横断面をバーの後側延長部の部分より薄肉にすることを含む。
1つの実施形態では、患者の上または下の歯肉表面に取り付けられる歯科用バーの模型を作製する方法を提供する。方法は、以下のステップ、すなわちバーの長手方向の部分を選択するステップおよびバーの上方部分に突起を付け加えるステップが実行される、設計段階を含む。1つのさらなる構成では、バーの設計段階は、1つ以上のフィニッシュラインを配置するステップを含む。1つのさらなる構成では、バーの設計段階は、好ましくは2つの境界線の間に、頬側フィニッシュラインおよび舌側フィニッシュラインを設けるためのメニューオプションを含み、ここで前記境界線とはフィニッシュラインの最も高い位置および最も低い位置を表す。
1つの実施形態では、患者の上または下の歯肉表面に取り付けられる歯科用バーの模型を作製する方法を提供する。方法は、以下のステップ、すなわちバーの表面の領域を選択するステップおよびバーの表面に維持要素を付け加えるステップが実行される、設計段階を含む。1つのさらなる構成では、バーの設計段階は、バーの表面に複数の維持要素を付け加えるステップを含む。1つのさらなる構成では、バーの設計段階は、維持要素の寸法を指定するためのメニューオプションを含む。
さらなる構成では、上述した方法は、バーにラップアラウンド型義歯を付け加えるステップを含むこともできる。
図1は、先行技術のオーバーデンチャバーの実施形態を示す。
図2は、オーバーデンチャバーを設計するために使用される先行技術のCADソフトウェアプログラムを示す。
図3Aは、1つの実施形態に係る特定の特徴を有するオーバーデンチャバーの平面図を示す。
図3Bは、1つの実施形態に係る特定の特徴を有するオーバーデンチャバーの平面図を示す。
図3Cは、1つの実施形態に係る特定の特徴を有するオーバーデンチャバーの平面図を示す。
図3Dは、1つの実施形態に係る特定の特徴を有するオーバーデンチャバーの側面斜視図を示す。
図4Aは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの支持ポストの断面図を示す。
図4Bは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの設計特徴を示す。
図5Aは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図5Bは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図6は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの後端の側面図を示す。
図7は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの支持ポストの側面斜視図を示す。
図8は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの後端の側面斜視図を示す。
図9は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバーの上部斜視図を示す。
図10は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図11は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図12は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図13は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図14は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの断面図を示す。
図15は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの平面図を示す。
図16は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバーの平面図を示す。
図17は、1つの実施形態に係る歯科データ計画のための例示的システムを示す。
次に、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。図面全体を通して、同様の符号は同様の要素を表している。幾つかの実施形態、実施例、および例証を以下に開示するが、本書に記載する発明は、具体的に開示する実施形態、実施例、および例証を超えて広がるものであり、本発明の他の用途、および自明の修正およびそれらの均等物を含むことができることを、当業者は理解されるであろう。本書に提示する説明で使用する専門用語は、本発明の特定の具体的な実施形態の詳細な説明に関連して使用されているだけであるので、決して限定的または制限的に解釈されることを意図していない。加えて、発明の実施形態は幾つかの新規の特徴を含むことができ、単一の特徴が単独でその望ましい属性を担うことはなく、あるいは本書に記載する発明を実施するのに不可欠ということはない。
これから説明するように、本願は、オーバーデンチャバーまたは歯科用バー、およびオーバーデンチャバーまたは歯科用バーを設計する方法に関し、さらに詳しくは、オーバーデンチャバー設計のための改善された構造、およびそのようなオーバーデンチャバーまたは歯科バーの設計のコンピュータ支援プロセスに関する。本書の図および記載はしばしば、特に完全無歯の患者の治療に有用なオーバーデンチャバーに言及しているが、変形実施形態では、オーバーデンチャバーまたは歯科用バーは、完全な無歯ではない(例えば部分無歯である)患者を治療するように構成することができることを理解されたい。
図1は、先行技術のオーバーデンチャバーの幾つかの実施形態を示す。背景技術部に記載した通り、オーバーデンチャバーまたは歯科用バーは、部分的にまたは完全に無歯の患者のためのインプラントをベースとする歯科修復物の重要な部分であることができる。オーバーデンチャバーは、患者の設置済み歯科インプラント上に支持することができる。オーバーデンチャバーはまた義歯を支持することもでき、義歯は着脱式とするか、あるいはオーバーデンチャバーに永久的に取り付けることができる。このようにして、オーバーデンチャバーは、設置済み歯科インプラント上に義歯を構造的に支持する。図1に示すように、オーバーデンチャバーは往々にして「U字形」であり、「U」の形の湾曲部に対応する正面または前側領域、および「U」の形の直線部に対応する2つの後部または後側延長部を持つ。オーバーデンチャバーはさらに、成形しかつオーバーデンチャバーから歯科インプラントおよび義歯に接続することのできる、様々なシリンダ、ポスト、および/またはペグを往々にして含むことができる。
図2は、歯科技工士がオーバーデンチャバーを注文に合わせて設計することを可能にするように構成された、先行技術のCADソフトウェアプログラム(NobelProcera(商標)ソフトウェア)を示す。背景技術部に記載した通り、技工士が患者に設置された歯科インプラントの位置を見ることができるように、模型およびワックスセットアップを走査してCADシステム内に取り込むことができる。図2に示すシステムでは、ユーザは次いで、ソフトウェアを使用してシリンダを切削し、アタッチメントを配置し、インプラントバーを形成することができる。ソフトウェアは、ユーザが画面を変更し、インプラントバーのタイプおよび遠位延長部を選択することを可能にする。ソフトウェアはまた、ユーザが補綴セットアップを視覚化し、垂直高さ、軟組織との距離、およびアタッチメント位置のような最適なバー設計を確実にすることを可能にする。ソフトウェアはまた、ユーザが模型、補綴セットアップ、オーバーデンチャバー、またはコネクタのような所望の要素だけを表示することを可能にする。ソフトウェアはさらに、ユーザが最終バー設計を直接製造施設に送信することを可能にする。
図3A〜図3Dは、特定の特徴を有する歯科用バー100の実施形態の略図である。以下で説明するように、図示した義歯バーは、図2に関連して上述したNobelProcera(商標)ソフトウェアのようなソフトウェアシステムを用いて、注文作製するかあるいは自由成形することができる。加えて、1つの実施形態では、歯科用バーは、「ラップアラウンド」バーとして使用されるように構成することができる。「ラップアラウンド」バーでは、義歯材料がバーの上面および下面の周りを覆う(すなわち、バーは少なくとも部分的に義歯材料内に埋め込むことができる)。義歯材料は、VitaVM、Lucitone、Palapress、Brenent等のブランド名で販売されているようなアクリル樹脂とすることができる。加えて、または代替的に、義歯材料は、セラミックおよび/またはポリマー組成物のような材料から作製することができる。歯科用バーはチタン、または機械的支持をもたらすことのできるいずれかの他の生体適合性材料から作製することができる。
図3A〜図3Dの歯科用バー100は、個々にまたは互いに組み合わせて使用することのできる幾つかの特徴を有することができる。1つの実施形態では、例えば歯科用バーは2つ以上の異なる設計セグメントを有することができる。図3A〜図3Dに示す構成では、前側領域110(図3Aの四角で囲まれた部分を参照)は、後側延長部120(図3Bの四角で囲まれた部分を参照)と比較して、より高く、丈がより長く、かつ/またはより細い輪郭形状を有することができる。このようにして、前側領域110は支持フランジ130を形成することができる。この構成は、最終補綴物の後側延長部と比較して解剖学的空間が往々にして少ない最終補綴物の前側部分に、義歯材料のための追加的空間をもたらすことができ、有利である。加えて、前側領域110のより高く、丈がより長く、かつ/またはより細いバー構造は、最終補綴物のこの部分に使用される歯科材料に追加的な支持をもたらすことができる。さらに、オーバーデンチャバー100は、バー100を歯科インプラントおよび/または義歯に接続しかつ/または支持する支持ポスト140を含むことができる。図3A〜図3Dに示す実施形態では、支持ポスト140は略垂直に延びる。しかし、他の実施形態では、支持ポスト140は傾斜しかつ/または異なる方向に延びることができる。
図3Aおよび/または図3Bの特徴に加えて、または代替的に、バー100の前側110および/または後側120の延長部は、1つ以上の突起150(図3Cに最もよく示す)を含むことができる。図3Cに示す実施形態では、突起150は指状であり、支持フランジ130またはバー100の前側領域110の上部から延びる。そのような突起150は、歯構造に対応する最終修復物の領域と略整列するように構成することができる。図3Cに示す構成では、突起150は頂点が丸みを帯びた略三角形を有する。変形実施形態では、突起150は異なる形状(例えば半円形および/または縁部が丸みを帯びた矩形)を有することができる。1つの実施形態では、突起150はバー100から1つ以上の異なる方向に延びることができる。1つの実施形態では、突起150は略水平方向、略垂直方向、またはそれらの間のいずれかの方向に延びることができる。1つの実施形態では、突起150は接線方向、直交方向、および/または斜め方向に延びることができる。突起150の一部または全部が互いに異なる方向に延びることができることを理解されたい。そのような突起150の利点は、それらがバー100に対し、最終歯科修復物の歯構造のための追加的な側方支持を提供することができることである。図3Dは、図3Aおよび図3Bに描かれた特徴を示す、バー100の実施形態の側面斜視図を示す。Rnn‐Johanコメント追加。図3A〜図3Dに示す略図では、突起150を図示した実施形態のいずれかに(例えば図3A、図3B、および図3Dの実施形態)含めることができる。加えて、図3A〜図3Dの略図では、突起150に加えて、または突起150無しで、維持要素180(以下で説明する)を図3A〜図3Dに図示した実施形態のいずれかに含めることができる。
1つの実施形態では、CADソフトウェアは、支持フランジ130の山部またはその付近に配置されたハンドルラインを提供することができる。CADユーザは次いでハンドルラインを操作して、突起150を形成するように支持フランジ130の上縁を成形することができる。1つの構成では、ユーザが突起150を歯構造と整列させることができるように、義歯のワックスビルドアップの画像をバー100の画像の上に重ね合わせることができる。
続けて図3A〜図3Dに関連して、上述の通り、バー100はバー100内に様々な設計形状を備えることができる。1つの構成では、CADソフトウェアプログラムは、バーの前側領域110を後側延長部120から分離するためにバー100に位置マーカを配置することによって、ユーザが様々な設計形状を選択することができるように構成される。例えば、図3Aおよび図3Bに示す構成では、選択された部分を取り囲む四角を描くことができる。好ましくは、そのような分割は支持ポスト140に基づく必要がなく、支持ポスト140の間に延びることができる。CADソフトウェアはまた、ユーザが前側110および/または後側120の延長部の両方のバー100の上部に突起150を適合させかつ作成するための能力を設けることも好ましい。例えば、1つの実施形態では、CAD環境でバーの一部分を(例えばキーボード、マウス、スタイラスのような入力装置で)クリックして、上方にドラッグして突起を作成することができる。
図4A、図4B、図5A、および図5Bに関連して、本書に記載する他の実施形態と組み合わせて、またはそれに代わって使用することのできる1つの実施形態では、CADプログラムは、オーバーデンチャバーの以下の特徴の1つ以上をカスタマイズする能力をユーザにもたらす。図4Aは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の支持ポスト140の断面図を示す。図4Aに関連して、ユーザは、支持ポスト140のサイズおよび壁厚をカスタマイズ寸法に合わせて調整することができる。1つの実施形態では、支持ポスト140は壁厚が2mmであることが好ましい。図4Bは、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の設計特徴を示す。図4Bはオーバーデンチャバー100の支持ポスト140と支持ビーム145との間の接続部を示す。図4Bに示すように、接続部は、オーバーデンチャバー100に強度を追加するために、隅肉または面取り部のようなバルク部分155を含むことができる。1つの実施形態では、接続部は4mm×6mmとすることができる。
図5Aおよび図5Bは、特定の実施形態に係るオーバーデンチャバー100の断面図を示す。図5Aおよび図5Bに関連して、ユーザは、例えばより強固な設計を達成するために、バー100の後側延長部120の断面を、バー100の前側領域110とは異なる断面を有するように調整することができる。1つの実施形態では、バーの断面は4mm×4mmとすることができる。さらにユーザは、バー100の前側110および/または後側120の延長部の両方の頬側縁部(バーの頬の内側に隣接する側)および舌側縁部(バーの舌に隣接する側)の半径を個別に調整することができる。さらに図5Aおよび図5Bに関連して、ユーザは、バー100の断面の底部(すなわち組織に対面する部分)の形状を、バー100の頬側および/または舌側に個別に制御された半径を有するように調整することができる。図5Aおよび図5Bに示す実施形態では、バー100の頬側および舌側の両方に円弧状のまたは湾曲した縁部を持つ断面の底部が示される。断面形状のタイプならびに/または半径の有無およびサイズは変更することができることを理解されたい。1つの実施形態では、バーの頬側および/または舌側の半径は、CADプログラムのパラメータを通して制御可能とすることができる。加えて、CADソフトウェアはまた、基部および/または上部の高さ、幅、および/または外形が完全に調整可能であるように、バーの任意のセグメントの注文に合わせた設計のためのツールを含むことが好ましい。
図6は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の後端の側面図を示す。図6に関連して、ソフトウェアCADプログラムは、追加的にまたは代替的に、ユーザがバー100および支持ポスト140の歯茎または組織160に対する適合性および/または歯茎160との距離を画定することを可能にする機能を含むことができる。例えば図示した実施形態では、ユーザは、歯茎ライン160の上に位置するオーバーデンチャバー100の距離を設定することができる。1つの実施形態では、バー100と歯茎160との間の距離は約1mmとすることができる。
図7は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の支持ポスト140の側面斜視図を示す。図7に関連して、ソフトウェアCADプログラムは、追加的にまたは代替的に、アクリル樹脂のフィニッシュラインの設計ができるように、ユーザが支持ポストカラー170の高さおよび/または直径を注文に合わせて制御することを可能にする機能を含むことができる。例えば、1つの実施形態では、内側カラー170および/または外側カラー170の両方の高さおよび/または直径を選択することができる。1つの実施形態では、機能はまた、カラー170に斜面を設ける機能を提供することもできる。図7に示す実施形態では、カラーは略垂直に示される。しかし、カラーは好適な軸線上にまたは向きに傾斜するように設計することもできる。
図8は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の後端の側面斜視図を示す。図8に関連して、ソフトウェアCADプログラムは、追加的にまたは代替的に、ユーザがバー100に維持要素180を追加することを可能にする機能を含むことができる。1つの実施形態では、維持要素180は、バー100の周りに埋め込まれる義歯を形成するために使用される材料(例えば、アクリル樹脂)のための維持力を形成するために、バー設計に直接加えることができる。維持要素180は、ピン、バンプ、切欠き、フック、および/または突起の形、あるいは維持体を形成することが知られているいずれかの他の形を取ることができる。1つの実施形態では、維持要素180はユーザが手動でソフトウェアCADプログラムに配置することができる。
図9は、1つの実施形態に係るオーバーデンチャバー100の上部斜視図を示す。図9に関連して、1つの実施形態では、維持要素180を含めて、オーバーデンチャバー100は、製造プロセス中に形成することができる。例えば、1つの構成では、オーバーデンチャバー100、支持ポスト140、および維持要素180は、オーバーデンチャバー100が[脱文]するように、1片のチタンから機械加工することができる。様々な実施形態に開示した特徴の一部または全体は、製造プロセスで単一部品のバーに形成することができることを理解されたい。代替的に、様々な実施形態は、ねじ、リベット、エポキシ樹脂等によって一体に結合される複数部品構造から形成することができる。1つの構成では、好ましくは表面から90度の角度で維持要素180をバーの表面に追加、除去、かつ/または移動することができる。図8および図9に示す通り、維持要素180はバー100の頂面および/または側面に配置することができ、バー100の外面から複数の方向に法線方向に延びる長手方向中心線を有することができる。他の実施形態では、維持要素180は略法線方向に延びる長手方向中心線を有し、ここで略とは、法線方向からプラスまたはマイナス10度または5度以内を含む。図9の実施形態に示す通り、維持要素180は、バー100の外面の湾曲に適応するように、幾つかの異なる方向に延びることができる。例えば1つの実施形態では、バー100は、中心線が略垂直方向、水平方向、および/またはそれらの間で斜めに延びる維持要素180を有することができる。
図10は、1つの実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示されたオーバーデンチャバー100の断面図を示す。1つの構成では、CADソフトウェアは、維持要素180を配置するために、ユーザがバーの表面の画像上でクリックすることによって、維持要素180を形成することができるように構成することができる。図10に示した構成では、各維持要素180は、その位置でバー100の法線面に従って自動的に方向付けることができる。そのような構成では、ユーザは所与の維持要素180をその上でクリックすることによって選択することができる。維持要素180を選択すると、2つの軸線190、200を表示することができ、ユーザが維持要素のサイズおよび/または形状を操作することを可能にする。維持要素180の高さは、維持要素180を貫通して(例えば維持要素180の位置でバー100の表面に対して垂直に)延びる軸線190によって操作することができる。図10に示す実施形態では、高さ調整軸線190は垂直に表される。維持要素180の幅は、高さ調整軸線190に直交する(すなわち維持要素180の位置でバー100の表面に正接する)軸線200によって操作することができる。図10に示す実施形態では、幅調整軸線200は水平に表される。軸線190、200の方向は単なる例として描かれているにすぎないことを理解されたい。軸線190、200は、所望の位置でバー100に対し直交正接の表面によって、バー100上のいずれかの方向に向けることができる。さらに、高さ調整軸線190が維持要素180に対し正接し、かつ幅調整軸線200が維持要素180を貫通するように、軸線を逆転させることができる。さらに、軸線は任意の所望の方向に向けることができる。
さらに図10に関連して、これまで説明した実施形態に加えて、または代替的に使用することのできる別の構成では、ユーザは、全ての維持要素180または1つ以上の選択された維持要素180だけの高さおよび/または幅の寸法を変更するために、(例えばポップアップメニューを介してアクセスされる)数値入力を選択することができる。別の実施形態では、ユーザは、単一の軸線を使用することにより(例えば高さを操作する場合は軸線上で左クリックし、幅を操作する場合には軸線上で右クリックすることによって、あるいは高さを操作する場合には軸線をドラッグし、幅を操作する場合には軸線を回転させることによって)、維持要素180の高さおよび/または幅の寸法を変更することができる。別の実施形態では、ユーザは、軸線を使用することなく(例えば高さを操作する場合は選択された維持要素180上で左クリックし、幅を操作する場合は選択された維持要素180上で右クリックすることによって、あるいは高さを操作する場合には選択された維持要素180をドラッグし、幅を操作する場合には選択された維持要素180を回転させることによって)、維持要素180の高さおよび/または幅の寸法を変更することができる。特定の構成では、ユーザは維持要素180の可視性を起動または停止させることができる。好ましくは、維持要素180は、オーバーデンチャバー100の2D断面図内のみならず、ルーラーツールの2Dセクション内にも表示することができる。1つの構成では、維持要素180は、単に要素をバーの画像の外にドラッグするだけで除去することができる。1つの構成では、維持要素180がなんらかの設計制約を超えた場合に、維持要素180の外見(例えば色またはテクスチャ)を動的に変化させることができる。例えば1つの実施形態では、維持要素180が義歯材料にとって長すぎるため、義歯材料と抵触するような場合、維持要素180の色が変化することができる。
図8〜図10の維持要素180は略円筒状突起として示されており、側壁および長手方向中心軸はバーの外面に対し垂直に延び、かつ突起の頂面は丸みを帯びたドーム形状を有する。変形実施形態では、維持要素180は異形の断面および形状を有することができ、かつバーの外面から異なる角度に延びることができる。1つの実施形態では、バー180は5個以上の維持要素を含むことができ、かつ別の実施形態では、10個以上の維持要素を含むことができる。
上述した維持要素180は、歯科用バー100の枠組に対するラップアラウンド義歯材料(例えばアクリル樹脂)の保持力を向上し、有利である。この追加支持は、義歯材料(例えばアクリル樹脂)の剥離、微小移動、および/または破損の危険性を低減することができる。維持要素180の別の利点は、設置済み歯科インプラントに対するバー100のグランド構造(ground structure)または接触点を拡大することなく、オーバーデンチャバー100の表面および/または維持面積をかなり拡大することができることである。これは義歯材料(例えばアクリル樹脂)が均質な、一定の、かつ/または略一定の厚さを持つことを可能にし、それは審美性および長寿命化に役立つ。
上述した計画特性では、CADユーザは、義歯材料(例えばアクリル樹脂)を支持するため、かつ修復物の長寿命化のために最適な維持要素80を組み込みながら、枠組の最適な仮想(CAD)設計を行う能力を有することができる。維持要素180はまた、義歯材料(例えばアクリル樹脂および/または複合材料)のより容易な取扱いおよび/またはより容易かつ/またはより少ない手動塗布ならびに個々の層形成を促進することによって、製作所における作業を簡素化することもできる。維持要素180を使用することのさらなる利点は、維持要素180が歯科修復物全体の容積を充填することができ、その結果義歯材料の使用量を低減することができ、したがって義歯のコストを低減することができることである。維持要素180をCAD/CAM設計プロセスに組み込むことの1つの利点は、装置の製造が改善されることである。維持要素180は、(例えば、「Dファイル」フォーマットで)事前に定義することができてCAMプロセスを効率的に実行することを可能にする、製造および/またはフライス加工戦略に基づくことができる。
図11〜図16は、追加の変形実施形態に係るソフトウェアCADプログラムで表示される、オーバーデンチャバー100の図を示す。図11〜図15に関連して、別個の特徴として、または追加の特徴として、CADソフトウェアプログラムは、舌側210および/または頬側220のアクリル樹脂フィニッシュラインのための調整ツールを含むことができる。例えば1つの構成では、モントリオールバー設計と同様の舌側210および/または頬側220のアクリル樹脂フィニッシュラインを追加する能力が存在する。そのような構成では、バーは、充分な衛生性を確実にするために磨くことのできる、露出したチタン組織表面を有する。1つの実施形態では、CADユーザは、パラメータドロワ(parameters drawer)に含まれるチェックボックスによって、この機能を有効または無効にすることができる。機能を有効にすると、バー100の舌側210および頬側220の表面が、図11に示すようにモントリオールバータイプに変更される。機能を無効にすると、バー表面は、アクリル樹脂フィニッシュラインを持たない標準ラップアラウンド自由形状バータイプに戻る。
1つの構成では、CADソフトウェアは、ハンドルによるフィニッシュラインの手動配置を含む。1つの実施形態では、舌側フィニッシュライン210および頬側フィニッシュライン220のためのメニューオプションが提供される。このメニューオプションが選択されるとハンドルを有効または無効にすることができる。両方のフィニッシュラインの高さは、図11および図12に示す2つの水平線230、240の間に適合する大きさにすることができる。これらの水平線は、フィニッシュラインの最も高い位置および最も低い位置を示す。
概略的な図13〜図16に関連して、ソフトウェアCADプログラムは、追加的にまたは代替的に、ユーザがバー100の様々な部分でオーバーデンチャバー100の横断面を変更することを可能にする機能を含むことができる。例えば、図15および図16に最もよく示されたオーバーデンチャバー100の前側領域110は被包することができる一方、後側延長部120は組織に直接載置される。CADソフトウェアは、モントリオールバー設計と同様の舌側210および頬側220のアクリル樹脂フィニッシュラインを追加する能力を提供することができ、かつフィニッシュラインをバーの後側延長部120のみに配置させることができる。バー100の前側領域110はラップアラウンド設計とすることができ、後側延長部120はモントリオールバー設計と同様にすることができる。
上述した特徴と共にまたは別個の特徴として使用することのできる1つの実施形態では、ユーザは、チェックボックスを介して後側延長部120をモントリオールバータイプとして設定することができる。部分の形状は、舌側210および頬側220のアクリル樹脂フィニッシュラインを持つラップアラウンド自由形状バータイプの形状から構成される「舌側/頬側アクリル樹脂フィニッシュライン調整ツール」に記載することができる。バー100の残部はラップアラウンド自由形状を有することができる。モントリオールバーの底面のどこでも最小の距離に鑑みて、2種類のバータイプの遷移領域できれいなアクリル樹脂フィニッシュを形成するために、デフォルトのモントリオール断面形状はラップアラウンド自由形状より大きくすることができる。図15および図16に示す通り、ラップアラウンド自由形状からモントリオールバー形状への遷移は、最も遠位の支持ポスト140’より奥の位置から始まる。ラップアラウンド自由形状は角度aでモントリオール形状と結合することができる。接続は、明瞭またはより円滑な遷移を達成するために、1つ以上のハンドルにより制御することができる。モントリオール形状とラップアラウンド自由形状との間の結合部を強化するために、これらのバータイプの両方で現在入手可能な舌側および/または頬側ハンドルを使用することができる。図15および図16の略図の実施形態では、既述の突起150(例えば図3A〜図3Dに関連して上述した通り)は、図示したこれらの実施形態に含めることができる。加えて、図3A〜図3Dの略図の実施形態では、維持要素180(上述)は、突起150付きまたは無しで、図15および図16の実施形態のいずれにも含めることができる。
バーの設計が完了すると、1つの実施形態では、CAD/CAMファイルは製造施設へ送信される。1つの実施形態では、バーは単一のチタン片からフライス加工または他の方法で成形することができる。成形されたバーは、研磨済み形状または未研磨形状のいずれかで出荷することができる。1つの実施形態では、成形されたバーは非研磨形状を取ることができ、支持ポストは研磨済み形状を取ることができる。別個の注文を必要とせずに、臨床用ねじは完成したバーにパッケージとして含めることができる。
図17は、上述したオーバーデンチャバーを計画するための例示的CADシステム300を示す。システム300は、1つ以上のディスプレイ320、1つ以上の入力装置330、および任意選択的に特定の実施形態では、1つ以上のスキャナ350に接続された、1つ以上のコンピュータ310を含むことができる。1つ以上のスキャナ350は、模型および/または義歯を走査するための3Dスキャナとすることができる。歯科医、歯科技工士、または他の人間とすることのできるオペレータ340は、キーボードおよび/またはマウスを含むことのできる1つ以上の入力装置330を操作することによって、システム300を用いて上述した設計ステップを計画し、かつ実行することができる。一部の実施形態では、オペレータ340は、オーバーデンチャに取り組みながら、オーバーデンチャをディスプレイ320に視覚化することができる。ディスプレイ320は、各々が歯科プランおよび/またはオーバーデンチャの異なる態様を表示する、2つ以上の表示画面領域または部分を含むことができる。ディスプレイ320はまた、オペレータがキーボードおよびマウスのような入力装置330を用いて入力することのできる患者データを、オペレータ340に入力させる画面領域を有することもできる。
様々な実施形態で、コンピュータ310は1つ以上のプロセッサ、1つ以上のメモリ、および/または1つ以上の通信機構を含むことができる。一部の実施形態では、本書で論じたモジュール、方法、およびプロセスを実行するために、2つ以上のコンピュータ310を使用することができる。さらに、本書におけるモジュールおよびプロセスは各々、1つまたは複数のプロセッサ上で、1つ以上のコンピュータ上で実行することができ、あるいは本書におけるモジュールは専用ハードウェア上で実行することができる。入力装置330は1つ以上(100または200)のキーボード、マウス、タッチスクリーン、音声コマンドおよび関連ハードウェア、ジェスチャ認識、またはオペレータ340とコンピュータ310との間の通信を提供するいずれかの他の手段を含むことができる。
ディスプレイ320は2Dまたは3Dディスプレイとすることができ、LCD、CRT、プラズマ、投影等のようないずれかの技術に基づくことができる。スキャナ350は2Dまたは3Dスキャナとすることができる。一部の実施形態では、スキャナ350は、飛行時間計算、三角測量、コノスコピックホログラフィ、構造化光、変調光、コンピュータ断層撮影、微小断層撮影、磁気共鳴撮影、またはいずれかの適切な技術または技法を用いることによって、3D走査を達成することができる。一部の実施形態では、スキャナ350は、X線、可視光、レーザ光、超音波照射、またはいずれかの他の適切な放射線または技術を用いて、3D走査を達成することができる。一部の実施形態では、スキャナ350は立体視、測光法、シルエット法、タッチプローブ、またはいずれかの他の適切な技術を用いて、3D走査を達成することができる。
システム300の様々な構成要素の間の通信は、USB、VGAケーブル、同軸ケーブル、ファイヤワイヤ、シリアルケーブル、パラレルケーブル、SCSIケーブル、IDEケーブル、SATAケーブル、802.11もしくはブルートゥースに基づく無線、またはいずれかの他の有線もしくは無線接続を含め、いずれかの適切な結合を介して達成することができる。システム300の構成要素の1つ以上を単一のユニットに結合することもできる。一部の実施形態では、システム300の電子構成要素の全てが単一の物理的ユニットに含まれる。
理解される通り、本書に開示した特定の実施形態の特徴および属性を様々に組み合わせて、追加の実施形態を形成することができ、それらは全て本開示の範囲内である。
とりわけ、「できる(can)」、「できよう(could)」、「してよいであろう(might)」、「してよい(may)」、「例えば」等のような本書で使用する条件付き言語は、別途断らない限り、あるいは使用される文脈で理解されない場合以外は、一般的に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、および/または状態を含む一方、他の実施形態がそれらを含まないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付き言語は一般的に、特徴、要素、および/または状態が1つ以上の実施形態に絶対に必要であることを暗示することを意図するものではなく、また1つ以上の実施形態が、オーサ入力またはプロンプトの有無に関係なく、これらの特徴、要素、および/または状態が特定の実施形態に含まれているかどうか、あるいは特定の実施形態で実行されるかどうかを決定するためのロジックを必然的に含むことを暗示することを意図するものでもない。
本書に記載し、かつ/または添付の図に示す流れ図におけるいずれかのプロセスの記述、要素、またはブロックは、プロセスにおける特定のロジック機能またはステップを実現するための1つ以上の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、または部分を潜在的に表していると理解すべきである。当業者には理解されるように、要素または機能が除去されるか、あるいは図示されまたは記載された順序から外れて、関係する機能によっては実質的に同時または逆順を含めて実行される、代替的実現は、本書に記載する実施形態の範囲内に含まれる。
本書に記載した方法およびプロセスは全て、本書に記載したコンピュータシステムのような1つ以上の汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行されるソフトウェアコードモジュールに具現し、かつそれを介して完全に自動化することができる。コードモジュールは、いずれかのタイプのコンピュータ可読媒体または他のコンピュータ記憶装置に格納することができる。代替的に、方法の幾つかまたは全部を専用コンピュータハードウェアに具現することができる。
本発明を特定の好適な実施形態および実施例の文脈で開示したが、本発明は、具体的に開示した実施形態を超えて、本発明の他の代替の実施形態および/または用途ならびにその自明の変形および均等物に拡張されることを、当業者は理解されるであろう。加えて、上述した方法のいずれも、いずれかの適切な装置を用いて実行することができることを、当業者は認識されるであろう。さらに、ある実施形態に関連するいずれかの特定の特徴、態様、方法、特性、特徴、品質、属性、要素等についての本書の開示は、本書に記載した他の全ての実施形態に使用することができる。本書に記載した実施形態の全ての場合に、方法のステップを順次実行する必要はない。したがって、本書に開示した本発明の範囲は、上述した特定の開示実施形態によって限定されない。

Claims (12)

  1. 患者の顎骨中に移植された歯科インプラントに使用時に取付けられて義歯を支持するオーバーデンチャバー(100)であって、前記オーバーデンチャバー(100)は、複数の歯科インプラントに取付けられかつ概して粘膜の上に延在するように構成されたU字形支持ビームを含み、前記U字形支持ビームは前側領域(110)および1対の後側延長部(120)を含み、前記U字形支持ビームは、前記U字形支持ビームの上面から延びる1つ以上の突起(150)を含み、前記突起(150)は、歯構造に対応する義歯の領域と略整列するように構成されており、前記U字形支持ビームは、前記U字形支持ビームの外面から実質的に垂直方向に延びる維持要素(180)を含み、前記維持要素(180)は、オーバーデンチャバー上に義歯を維持するように構成されており、前記U字形支持ビームの断面は、オーバーデンチャバー(100)の頬側および舌側の両方に円弧状のまたは湾曲した底縁部を含む、オーバーデンチャバー(100)。
  2. 前記前側領域(110)の断面は、前記後側延長部(120)の断面より薄い、請求項1に記載のオーバーデンチャバー(100)。
  3. 前記前側領域(110)のみが、前記U字形支持ビームの上面から延びる前記突起(150)を含む、請求項1または2に記載のオーバーデンチャバー(100)。
  4. 頬側フィニッシュライン(220)および舌側フィニッシュライン(210)を含む、請求項1または2に記載のオーバーデンチャバー(100)。
  5. 前記後側延長部(120)のみが、頬側フィニッシュライン(220)及び舌側フィニッシュライン(210)を含む、請求項4に記載のオーバーデンチャバー(100)。
  6. オーバーデンチャバー(100)に取付けられた義歯をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載のオーバーデンチャバー(100)。
  7. オーバーデンチャバー(100)の少なくとも一部分を覆う義歯材料を有する、請求項に記載のオーバーデンチャバー(100)。
  8. 前記義歯は、複数の代替歯を含前記突起(150)は複数の歯の少なくとも幾つかと整列する、請求項6または7に記載のオーバーデンチャバー(100)
  9. 患者の上または下の歯肉表面に取り付けられる歯科用オーバーデンチャバー(100)を作製する方法であって、前記方法は、請求項1〜8のいずれかに記載のオーバーデンチャバーを設計するためのコンピュータ支援設計(CAD)プロセスを含む設計段階を含み、前記CADプロセスは、以下のステップを含む、方法:
    オーバーデンチャバーの模型をコンピュータディスプレイ上に表示するステップと、ただし、前記オーバーデンチャバーの模型は、前側領域(110)および1対の後側延長部(120)を含むU字形支持ビームの模型を含み、
    前記U字形支持ビームの模型の上面から延びる波形突起(150)を含むように、U字形支持ビームの模型の外面を修正するステップと、
    前記U字形支持ビームの模型の外面に延長要素を付け加えるステップと、ただし、前記延長要素は、オーバーデンチャバー上に義歯を維持するように構成された、オーバーデンチャバー上の維持要素(180)に対応する、
    前記U字形支持ビームの模型の断面の円弧状のまたは湾曲した舌側および/または頬側の底縁部の半径を画定するステップ。
  10. 前記U字形支持ビームの模型の外面は、前記オーバーデンチャバーの模型の表面の領域を選択して、選択された領域に突起(150)を付け加えることによって前記波形突起を含めるように修正される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記CADプロセスは、頬側フィニッシュライン(220)と舌側フィニッシュライン(210)を配置するステップをさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記頬側フィニッシュライン(220)と舌側フィニッシュライン(210)を配置するステップは、2つの境界線の間に、頬側フィニッシュラインおよび舌側フィニッシュラインを設けるためのメニューオプションを含み、前記境界線はフィニッシュラインの最も高い位置および最も低い位置を表す、請求項11に記載の方法。
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