以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、変動表示を行なう遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。
なお、第1経路と第2経路とは、完全に別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、0〜9の数字等および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示領域で同じ図柄が停止し、中の図柄表示領域で図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示領域で停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。また、リーチの中には、特別なスーパーリーチ以外のリーチとして、基本的なリーチであるノーマルリーチが含まれている。ノーマルリーチは、スーパーリーチよりも大当りが発生しにくいように設定されたものである。
この実施の形態において、スーパーリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、所定の動画(たとえば、所定のキャラクタ動画等の動画)を表示した後、表示結果導出表示前の最終的な演出表示において、変動中の中演出図柄をスクロールさせる演出等の遊技者の期待感を向上させるような複雑な演出表示が実行される。また、ノーマルリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、前述の動画を表示せずに背景画像(図柄の背景を構成する画像)の種類をリーチ状態となる前に表示されていた画像とは異ならせるような比較的簡素な演出表示が実行される。このようなノーマルリーチでは、たとえば、中図柄の最終停止図柄の停止表示前のスクロール状態において、たとえば、3図柄前等の任意の図柄数(図柄配列数)前の図柄から変動表示速度を減速する演出が行なわれることにより、表示結果導出表示前の最終的な演出表示が行なわれる。なお、ノーマルリーチでは、その他の演出表示が行なわれる場合もある。
リーチ状態となった後に、リーチ図柄が形成された態様で大当り表示結果以外のはずれ表示結果となったときが、リーチはずれと呼ばれる。また、リーチ状態とならずにリーチ図柄が形成されない態様ではずれ表示結果となったときが、非リーチはずれと呼ばれる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、第2始動入賞口14上部に電動により開閉動作が可能な左右一対の可動翼片(所謂電動チューリップ)が設けられ、可動翼片が閉鎖状態のときに、遊技球の進入が不可能な遊技者にとって不利な状態となり、可動翼片が開放状態のときに、遊技球の進入が可能な遊技者にとって有利な状態に制御される。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉鎖状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
演出表示装置9の左側方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
演出表示装置9の右側方には、遊技球が通過したことに基づいて普通図柄表示器10での普通図柄を変動表示の実行が可能となるゲート32が設けられている。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
普通図柄表示器10の変動表示の変動表示結果に基づいて、可変入賞球装置15が開放状態となると、遊技球が第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞可能な状態となる。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報(保留記憶情報または保留情報と呼ぶ)を示す(特定する)場合にも用いられる。このように、保留表示は、未だ開始されていない変動表示について、保留表示として表示するものである。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1特別図柄の変動表示が開始可能となる第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
この実施形態において、第1始動入賞口13は、遊技領域7に設けられた遊技釘の配設態様により、演出表示装置9の左側にある第1経路からの遊技球が入賞可能とされているが、演出表示装置9の右側にある第2経路からの遊技球の入賞が不可能とされている。したがって、遊技者が左打ちをしたときにのみ、第1始動入賞口13への遊技球の入賞が可能である。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2特別図柄の変動表示が開始可能となる第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施形態において、第2始動入賞口14は、遊技領域7に設けられた遊技釘の配設態様により、演出表示装置9の左側にある第1経路と、その右側にある第2経路との両方からの遊技球の入賞が可能である。しかし、第2始動入賞口14が開放する条件となる普通図柄の変動表示を実行させる条件として用いられるゲート32が、演出表示装置9の右側にある第2経路に設けられているため、第2始動入賞口14への入賞を狙うときには、遊技球を右打ちしてゲート32への通過を狙う必要がある。したがって、第2始動入賞口14への遊技球の進入は、主に右打ち時における第2経路からなされることとなる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示をする。第1特別図柄の変動表示と、演出図柄の変動表示とは同期している。第2特別図柄の変動表示と、演出図柄の変動表示とは同期している。第1特別図柄表示器8a、または、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当り表示結果として大当りを想起させる演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略、図15の保留表示エリア18c)。保留表示エリアでは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを区別した形式で保留記憶情報が表示される。たとえば、演出表示装置9において、第1保留記憶数は左側の保留表示エリアに表示され、第2保留記憶数は右側の保留表示エリアに表示される。第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別して表示することにより、第1保留記憶情報と第2保留記憶情報とを容易に区別可能となる。
保留表示エリアから消去された(移動された、シフトされた)保留表示に対応する変動表示の実行中に当該変動表示に対応する変動対応表示を示す画像(以下、アクティブ画像またはアクティブ表示と呼ぶ)を表示するアクティブ表示エリアが保留表示エリアの中央部に形成される(図示省略、図15等のアクティブ表示エリアAHA)。アクティブ表示エリアにおいては、保留表示エリアにおいて表示されていた保留画像が、たとえば、アクティブ表示エリアに移動(シフト)される等、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な態様でアクティブ画像が表示される。なお、アクティブ表示エリアは、演出表示装置9における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。
なお、保留表示エリアは、第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別せずに合算した表示態様で保留記憶情報が表示されるようにしてもよい。このような合算保留記憶表示により、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、遊技者にとって有利な開放状態(遊技球が入賞可能なことにより有利)と、遊技者にとって不利な閉鎖状態(遊技球が入賞不可能なことにより有利)とに開閉可能な装置である。第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
なお、特別可変入賞球装置20が閉鎖状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態は、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
確変大当りとしては、次のような第1確変大当りと第2確変大当りとが選択可能となるようにしてもよい。第1確変大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が比較的多い回数(たとえば、15回)まで許容され、かつ、大入賞口の開放時間が比較的長い(たとえば、29秒間)ものである。第2確変大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が比較的少ない回数(たとえば、2回)まで許容され、かつ、大入賞口の開放時間が極めて短い(たとえば、0.1秒間)ものである。第1確変大当りは、遊技者が視認容易な開放態様で大入賞口が開放する大当り遊技状態を経て確変状態に移行する。これに対し、第2確変大当りは、遊技者が視認しにくい開放態様で大入賞口が開放する大当り遊技状態を経て確変状態に移行する。このような第2確変大当りは、大入賞口の開放状態を遊技者にとって視認しにくくすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せる確変大当りであり、「突然確変大当り」と呼ばれ、略称として「突確」とも呼ばれる。
時短状態への移行により特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技に制御される可能性が高まる。大当りのうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語としては、「低確低ベース状態」および「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
高確率状態に制御されたときに、時短状態および高ベース状態に制御されるが、時短状態および高ベース状態は、制御の開始条件および終了条件が同じであるので、時短状態および高ベースに制御されている状態を、時短状態という用語で代表して示す場合があり、高ベース状態という用語で代表して示す場合がある。
この実施の形態によるパチンコ遊技機1は、演出表示装置9の左側にある第1経路からしか第1始動入賞口13に遊技球が進入できない構成であるため、高ベース状態よりも第2始動入賞口14に遊技球を進入させにくい低ベース状態において、遊技者は、左打ちをして第1始動入賞口13への遊技球の進入を狙うことにより特別図柄の変動表示を実行させるのが一般的である。この実施の形態によるパチンコ遊技機1は、演出表示装置9の右側にある第2経路にゲート32が設けられているため、低ベース状態よりも第2始動入賞口14に遊技球を進入させやすい高ベース状態において遊技者は、右打ちをしてゲート32および第2始動入賞口14への遊技球の進入を狙うことにより特別図柄の変動表示を実行させるのが一般的である。
したがって、高ベース状態よりも第2始動入賞口14に遊技球を進入させにくい低ベース状態においては、遊技者が左打ちをして第1始動入賞口13への遊技球の進入を狙うのが一般的であることにより、第1保留記憶のみが発生しやすく、保留表示としては、主に第1保留記憶に対応する保留画像のみが表示される。一方、低ベース状態よりも第2始動入賞口14に遊技球を進入させやすい高ベース状態においては、遊技者が右打ちをして第2始動入賞口14への遊技球の進入を狙うのが一般的であることにより、第2保留記憶のみが発生しやすく、保留表示としては、主に、第2保留記憶に対応する保留画像のみが表示される。
なお、第1始動入賞口13には、第1経路と第2経路との両方から遊技球が進入可能としてもよい。また、第2始動入賞口14には、第2経路のみから遊技球が進入可能としてもよい。また、ゲート32は、演出表示装置9の左側にある第1経路に設けられてよく、演出表示装置9の左側にある第1経路と、演出表示装置9の右側にある第2経路との両方に設けられてもよい。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)で作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合もある。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図5(B)、および、図5(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」と「確変大当り」とのうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
大当り種別大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別として、大当り遊技状態での最大ラウンド数が異なる複数種類の大当りのうちから大当り種別を選択するときには、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数が多い大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図6を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図6は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図6には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図6(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図6に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図6の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図6の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ30秒〜60秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
パチンコ遊技機1では、識別情報としての演出図柄、および、第1,第2特別図柄のそれぞれの変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまで、演出表示装置9において、所定の演出態様としての擬似連と呼ばれる演出(以下、擬似連演出と称する)が実行される場合がある。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものを、複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する(繰り返す)特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなることで、大当り遊技状態となるか否かを擬似連演出により示唆する。擬似連の変動パターンでは、演出表示装置9において通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄に含まれない擬似連図柄(たとえば、所定の文字またはキャラクタ等が付された図柄(数字が付されていない図柄、擬似連専用図柄とも称する))が仮停止する。なお、擬似連においては、通常的に変動表示(基本的に変動表示)する演出図柄(本実施形態では数字図柄)が仮停止してもよい。演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連出目(擬似連チャンス目)という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定されるようにすればよい。
また、パチンコ遊技機1では、演出図柄が滑る演出が行なわれる場合がある。ここで、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。第2スーパーリーチにおいては、その後、左右の図柄表示エリアにおいてはずれ出目(はずれ図柄の組合せ)で仮停止していた2つの演出図柄のうち一方が滑った後停止することによりリーチ出目(リーチ図柄の組合せ)を形成し、リーチ演出が実行されるような演出である。
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図6(a)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (60秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が60秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図6のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図6(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図6のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図6(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(15秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図6(a),図6(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図6(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図6(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態ときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図6(a)および図6(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図6(c)および図6(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図6(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図6(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図7に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図7のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
なお、第1保留記憶数を示すための第1保留記憶数指定コマンドと、第2保留記憶数を示すための第2保留記憶数指定コマンドとを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において保留記憶数を特定可能とするが、これに限らず、変動表示が実行されるごとに、第1保留記憶数または第2保留記憶数を減算するための保留記憶数減算指定コマンドを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において、保留記憶数が特定可能となるようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、入賞時演出処理(図10のS1215参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づき、変動パターン種別を認識できる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記憶バッファは、RAM55に設けられる。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読出されて先読み予告演出のために用いられるとともに、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、第1(第2)保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理(たとえば、S1215,S1225の入賞時演出処理)の判定結果を示すコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、第1(第2)保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図8は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図8に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図9は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第1保留記憶データ)が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データ(第2保留記憶データ)が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。
以下の保留記憶に関する説明に関しては、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。また、第1保留記憶バッファに記憶される数値データを第1保留記憶情報と呼び、第2保留記憶バッファに記憶される数値データを第2保留記憶情報と呼ぶ場合がある。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定(変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数を用いた変動パターンの決定)、および、決定された変動パターンに応じて変動時間を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図10は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1215)。
この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留記憶情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S300)で、当該保留記憶情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、および、大当り種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、および、大当り種別判定値に基づいて行なう。そして、変動パターン設定処理(S301)において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて行なう。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターンの決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。そのようにすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1216)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1217)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1219)。
S1216,S1217の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
また、この実施の形態では、S1216〜S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1222)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、S1215で説明したような入賞時演出処理を実行する(S1225)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1226)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1227)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1229)。
S1226,S1227の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1226〜S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図11は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S57)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S60)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに格納され、特定図柄通常処理において乱数バッファに読出されて格納された大当り判定用乱数について、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(100回)の変動表示が行なわれたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S60のN)、後述するS75に進む。
S60において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに格納され、特定図柄通常処理において乱数バッファに読出されて格納された大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
図5(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「通常大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図12は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合は、大当りとすることが決定されているときであり、CPU56は、S74で記憶された大当り種別情報と、非時短状態と時短状態とのうちどの状態にあるかを示す時短情報とに応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述した判定テーブルの選択条件に基づいて、図6に示す、通常状態はずれ時判定テーブル、時短状態はずれ時判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する。
ここで、時短情報は、時短状態であるか否かを示す情報である。時短情報は、大当り遊技状態の終了時においてセットされ、時短状態において、はずれ表示結果となる変動表示が所定回数(この実施の形態では100回)実行されたときに、リセットされる(次回の大当り遊技状態が発生するにも一旦リセットされる。)。時短情報は、時短フラグがセットされているときには、時短状態であることを示し、時短フラグがセットされていないときには、非時短状態であることが示される。
S91で大当りフラグがセットされているときは、S74で記憶された大当り種別データに基づいて、大当りが確変大当りであるか否かを確認する(S92)。確変大当りであるときは、図6(d)の確変大当り時判定テーブルを選択し(S93)、S114に進む。一方、通常大当りであるときは、図6(c)の通常大当り時判定テーブルを選択し(S94)、S114に進む。
また、S91で大当りフラグがセットされていないとき、すなわち、はずれのときは、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。時短フラグがセットされていないときは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択し(S96)、S114に進む。一方、時短フラグがセットされているときは、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択し(S97)、S114に進む。
これにより、遊技状態に応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述したような判定テーブルの選択条件に基づいて、図6に示される通常状態はずれ時判定テーブル、時短状態はずれ時判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかが選択される。
次いで、S114において、CPU56は、乱数バッファからランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読出し、S93,S94,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブル部のデータを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S114)。
次いで、CPU56は、乱数バッファからランダム3(変動パターン判定用乱数)を読出し、S93,S94,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおいて、変動パターン判定テーブル部におけるS114で決定した変動パターン種別に関するデータを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S115)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S116)。そして、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動を開始することを指定するコマンドとして、第1図柄変動指定コマンドまたは第2図柄変動指定コマンドを送信する処理を行なう(S117)。
また、特別図柄の変動を開始する(S118)。たとえば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、前述のように変動表示を開始させる。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を開始させる。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S119)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S120)。
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図7参照)を送信する制御を行なう。
また、前述した特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU56は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新し、特別図柄停止処理に進む。
変動表示の結果、大当りとなるときには、大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、および、大当り終了処理(S307)が実行されることにより、大当り遊技状態に制御される。大当り終了処理(S307)において、確変大当りの終了時には、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、通常大当りの終了時には、時短フラグがセットされる。これにより、確変大当りの終了後には、確変状態および時短状態に制御され、通常大当りの終了後には、時短状態に制御される。
確変大当りおよび通常大当り後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、大当り終了処理(S307)において、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを100回にセットし、その後に変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理で減算更新することにより管理され、時短回数カウンタがカウントアップしたことに基づいて、時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図13は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、保留等変化演出種類判定用のSR2、保留変化演出決定用のSR3、保留変化演出態様決定用のSR4、アクティブ変化演出実行有無判定用のSR5、アクティブ画像最終態様決定用のSR6、現変動アクティブ変化演出態様選択用の乱数SR7、先読みアクティブ変化演出態様選択用の乱数SR8、および、出現保留表示態様決定用のSR9を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR7のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内で巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。S707の保留記憶表示制御処理では、アクティブ表示エリアに表示するアクティブ表示(アクティブ表示)の表示制御も実行される。具体的には、以下のような処理において表示制御される。たとえば、S704の処理において、第1特別図柄の変動開始時に送信される第1図柄変動指定コマンドを受信したときに所定の第1更新フラグをセットし、一方、第2特別図柄の変動開始時に送信される第2図柄変動指定コマンドを受信したときに所定の第2更新フラグをセットする。そして、第1更新フラグがセットされていれば、S707の処理において、保留表示エリアの第1保留表示を1つ消去し、残りの第1保留表示を1つずつアクティブ表示エリアの方向に向かってシフトして保留表示エリアの表示を更新するとともに、消去した保留表示に対応するアクティブ表示がアクティブ表示エリアに現れるような態様でアクティブ表示をし(シフトさせ)、アクティブ表示エリアの表示を更新する。第2更新フラグがセットされていれば、S707の処理において、保留表示エリアの第2保留表示を1つ消去し、残りの第2保留表示を1つずつアクティブ表示エリアの方向に向かってシフトして保留表示エリアの表示を更新するとともに、消去した保留表示に対応するアクティブ表示がアクティブ表示エリアに現れるような態様でアクティブ表示をし(シフトさせ)、アクティブ表示エリアの表示を更新する。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27L,27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図14は、図13に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読み演出処理(S700)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。
演出制御プロセス処理では、以下の処理が実行される。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み演出処理(S700)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報による変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様またはアクティブ表示の表示態様に基づいて、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出(図17等参照)が先読み演出として行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報を「ターゲットの保留情報」と称する。また、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ターゲットの変動表示」と称する。また、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた保留表示を「ターゲットの保留表示」と称し、先読み演出の対象とした保留情報に基づいたアクティブ表示を「ターゲットのアクティブ表示」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
パチンコ遊技機1においては、保留表示される保留記憶情報の変動表示に関する情報を、当該保留記憶情報に基づく変動表示が実行される前に先読みし、所定条件が成立したときに、その先読み結果に基づいて、先読みした保留記憶情報に対応する保留表示またはアクティブ表示をターゲットとして、所定のタイミング(たとえば、当該保留記憶情報よりも先に保留記憶された保留記憶情報に基づく変動表示の開始時に当該保留記憶情報に対応する保留表示の表示位置がシフトするタイミング等の所定のタイミング)で、保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる保留等変化演出が実行される。以下の説明で、保留等変化演出が実行される変動表示を保留等変化演出実行変動と呼ぶ場合がある。
保留等変化演出のうち、保留表示の表示態様を変化させる変化演出は、保留変化演出と呼ばれる。保留等変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様を変化させる変化演出は、アクティブ変化演出と呼ばれる。保留等変化演出は、保留等変化演出およびアクティブ変化演出の総称である。
この実施の形態では、保留表示をする保留画像、および、アクティブ表示をするアクティブ画像のそれぞれは、変動表示結果が大当り表示結果となる期待度、すなわち、大当り表示結果となるときの表示しやすさにより異なる表示態様で表示可能である。たとえば、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、たとえば円形等のような所定形状で表示され、変動表示結果が大当り表示結果となる期待度により異なる画像色で表示可能である。たとえば、保留画像およびアクティブ画像のそれぞれは、通常色(黄色)<白色<青色<緑色<赤色というような期待度の大小関係で、画像色の種類により期待度が異なる態様(色態様)で大当りとなる期待度が示唆可能である。
アクティブ画像については、前述した円形状の表示態様が通常表示態様であり、その他の表示態様として、たとえば文字アイコン形状のような特殊表示態様で表示されることが可能である。文字アイコン形状のアクティブ画像は、「注意」という文字が描かれた小型の文字アイコン(以下、「注意」画像と呼ぶ場合がある)と、「好機」という文字が描かれた中型の文字アイコン(以下、「好機」画像と呼ぶ場合がある)と、「激熱」という文字が描かれた大型の文字アイコン(以下、「激熱」画像と呼ぶ場合がある)とのいずれかで表示される。
このように、文字アイコン形状のアクティブ画像は、第1態様としての「注意」画像と、第2態様としての「好機」画像と、第3態様としての「激熱」画像とのいずれかで表示される。
文字アイコンは、文字アイコンについての文字の大きさが、「注意」の文字<「好機」の文字<「激熱」の文字という関係となるように設定されている。文字アイコンについてのアイコンの表示領域(四角形の表示枠)の大きさは、「注意」の表示領域<「好機」の表示領域<「激熱」の表示領域という関係となるように設定されている。これにより、文字アイコンは、文字のサイズとアイコンの表示領域のサイズとが伴って変化可能である。
文字アイコン形状の特殊表示態様については、「注意」(小型)<「好機」(中型)<「激熱」(大型)というような期待度の大小関係で、画像の種類(文字の大きさの種類および表示領域の大きさの種類)により期待度が異なる態様で、大当りとなる期待度が示唆可能である。
新たな保留記憶情報の発生に基づいて、演出表示装置9において新たな保留記憶情報に対応する保留画像が出現する表示がされるときに、新たな保留画像は、通常色(黄色)、白色、青色、緑色、または、赤色のような表示態様で表示される。
新たな保留記憶情報の発生時に出現表示された保留画像は、保留表示として当該保留画像が表示されている段階と、当該保留記憶情報に対応する変動表示時にアクティブ表示としてアクティブ画像により表示されている段階とのどちらかで、表示態様を変化させる保留等変化演出が実行可能である。
保留画像についての保留変化演出としては、円形状の保留画像の色を変化させる演出が実行可能である。アクティブ画像についてのアクティブ変化演出は、円形状の保留画像に対応するアクティブ画像を、文字アイコン形状のアクティブ画像に変化させる演出と、さらに、文字アイコン形状のアクティブ画像の文字の種類と、文字および表示領域の大きさとを変化させる演出とが実行可能である。
保留変化演出においては、次のような保留画像の表示態様変化が可能である。通常色(黄色)で出現表示された画像は、白色、青色、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。白色で出現表示された画像は、青色、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。青色で出現表示された画像は、緑色、または、赤色の画像に変化可能である。緑色で出現表示された画像は、赤色の画像に変化可能である。
このように、保留変化演出においては、大当りとなる期待度が高くなる変化態様で、表示態様の変化演出が実行される。なお、保留変化演出においては、大当りとなる期待度が低くなる変化態様で表示態様の変化演出が実行される場合もあるようにしてもよい。
アクティブ変化演出においては、次のようなアクティブ画像の表示態様変化が可能である。通常形状(円形状)で出現表示された画像は、「注意」の文字アイコン形状の画像に変化可能である。「注意」という小型文字アイコン形状の画像は、「好機」という中型文字アイコン形状の画像に変化可能である。「好機」という中型文字アイコン形状の画像は、「激熱」という大型文字アイコン形状の画像に変化可能である。
このように、保留変化演出およびアクティブ変化演出を含む保留等変化演出においては、大当りとなる期待度が高くなる変化態様で、表示態様の変化演出が実行される。なお、保留等変化演出においては、大当りとなる期待度が低くなる変化態様で表示態様の変化演出が実行される場合もあるようにしてもよい。
このパチンコ遊技機1では、低ベース状態においてのみ保留等変化演出が実行され、高ベース状態において保留等変化演出が実行されない。なお、高ベース状態においても保留等変化演出が実行されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1においては、低ベース状態においてのみ保留等変化演出が実行されるので、第1保留記憶の保留表示またはアクティブ表示をターゲットとして、保留等変化演出が実行される。なお、高ベース状態において保留等変化演出が実行される場合には、第2保留記憶の保留表示またはアクティブ表示をターゲットとして、保留等変化演出が実行されることとなる。
次に、パチンコ遊技機1において保留表示を対象として実行される関連変化演出について説明する。関連変化演出とは、複数の保留表示のうち一部の保留表示が特定表示態様に変化したときに、当該特定表示態様以外の表示態様の保留表示を、当該特定表示態様に関連する態様に変化させる演出をいう。
図15〜図17は、アクティブ変化演出を説明するための演出表示装置9の表示画面図である。図15〜図17のそれぞれにおいては、演出表示装置9での表示画像として、左,中,右の演出図柄91,92,93と、保留表示エリア18cと、アクティブ画像AHとが示されており、表示状態が時間経過に従って示されている。図15〜図17において、左,中,右の演出図柄91,92,93は、変動表示中の状態が下向き矢印で示され、変動停止中の状態が数値の図柄で示されている。
図15は、アクティブ変化演出が実行されないときの演出表示装置9の表示画面図である。図16は、1回の現変動表示のみにおいてアクティブ変化演出が実行されるときの演出表示装置9の表示画面図である。図17は、先読み判定により複数回の変動表示に亘って段階的にアクティブ変化演出が実行されるときの演出表示装置9の表示画面図である。
図15〜図17では、保留表示エリア18cにおいて、当初に、3つの第1保留記憶情報に基づく3つの第1保留表示の保留画像Hが表示され、第1保留表示に対応するアクティブ画像AHが表示されている例が示されている。図15〜図17を参照して、演出表示装置9の表示領域内における下部には、第1保留記憶数を保留画像Hにより表示する第1保留表示エリアと、第2保留記憶数を保留画像Hにより表示する第2保留表示エリアとを含む保留表示エリア18cが設けられている。演出表示装置9の表示領域内における下部の中央領域には、アクティブ画像AHを表示するアクティブ表示エリアAHAが設けられている。
保留表示エリア18cのうち、アクティブ表示エリアAHAの左側の領域が第1保留表示エリアであり、アクティブ表示エリアAHAの右側の領域が第2保留表示エリアである。第1保留表示エリアにおいては、第1保留記憶情報が増加発生するごとに、右から左の方向へ順番に保留画像Hが表示されていき、第1保留記憶情報が消化されるごとに左から右の方向へ順番に保留画像Hがシフトする表示がされる。第2保留表示エリアにおいては、第2保留記憶情報が増加発生するごとに、左から右の方向へ順番に保留画像Hが表示されていき、第2保留記憶情報が消化されるごとに右から左の方向へ順番に保留画像Hがシフトする表示がされる。
アクティブ表示エリアAHAにおいては、アクティブ画像AHが円形状で表示される場合と、文字アイコン形状で表示される場合とがある。アクティブ表示エリアAHAでは、円形状のアクティブ画像AHが、文字アイコン形状に変化するアクティブ変化演出が実行される場合がある。アクティブ画像AHについて、円形状の画像は、保留表示と同様の画像として表示される通常態様の画像であり、文字アイコン形状の画像は、保留表示とは異なる特殊態様の画像である。
アクティブ表示エリアAHAでは、図15に示すように、円形状のアクティブ画像AHが変化しない場合と、図16および図17に示すように、アクティブ画像AHが円形状から文字アイコン形状に変化する場合とがある。アクティブ表示エリアAHAにおいては、文字アイコン形状のアクティブ画像AHは、図16に示すように、1回の変動表示中において文字の種類および文字の大きさが複数回変化可能な現変動アクティブ変化演出が実行される場合と、図17に示すように、複数回の変動表示に亘り文字の種類および文字の大きさが複数回変化可能な先読みアクティブ変化演出が実行される場合とがある。
現変動アクティブ変化演出は、1回の変動表示においてアクティブ画像を文字アイコン形状で表示することによりに変化させることにより、実行中の1回の変動表示としての現変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な演出である。また、現変動アクティブ変化演出は、1回の変動表示においてアクティブ画像を文字アイコン形状に変化させることにより、現変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な演出である。さらに、現変動アクティブ変化演出は、1回の変動表示における文字アイコン形状のアクティブ画像の変化態様により、現変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な演出である。
先読みアクティブ変化演出は、先読み判定のターゲットの保留記憶情報に対応して実行されるターゲット変動表示の実行以前における複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状のアクティブ画像を継続して表示することにより、ターゲット変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な先読み予告の演出である。また、先読みアクティブ変化演出は、ターゲット変動表示以前の複数回の変動表示においてアクティブ画像を段階的に変化させることにより、ターゲット変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な演出である。さらに、先読みアクティブ変化演出は、複数回の変動表示における文字アイコン形状のアクティブ画像の変化態様により、ターゲット変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となる期待度を示唆可能な演出である。
図15においては、(a),(b)に、ある1回目の変動表示の開始時および終了時の演出表示装置9の表示状態が示され、(c),(d)に、その次となる2回目の変動表示の開始時および終了時の演出表示装置9の表示状態が示されている。
現変動アクティブ変化演出が実行されないときには、図15(a),(b)または図15(c),(d)のように、演出図柄91,92,93の1回の変動表示中において、アクティブ画像AHが変化せずに、そのままの表示態様を維持したまま変動表示が進行した後、表示結果が導出表示されて変動表示が終了する。先読みアクティブ変化演出が実行されないときには、図15(a),(b)および図15(c),(d)のように、演出図柄91,92,93の複数回の変動表示に亘り円形状のアクティブ画像AHが変化しない。
図16においては、(a)〜(d)に、現変動アクティブ変化演出が実行されるときの1回目の変動表示中における演出表示装置9の表示状態が示されている。(a)のような変動表示の開始前の状態から、(b)のように変動表示が開始されると、その変動表示の開始時にアクティブ画像が、通常態様の円形状の画像から、文字アイコン形状の第1態様の「注意」画像に変化する。そして、たとえば、1回目の変動表示中において、文字アイコン形状のアクティブ画像が、(c)のように第1態様から第2態様の「好機」画像に変化し、さらに、(d)のように第2態様から第3態様の「激熱」画像に変化する演出がされる場合がある。
図16(d)では、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが最も大きい第3態様の「激熱」画像が表示されたときに、「激熱」画像と演出図柄91〜93とが重複した状態で、演出図柄91〜93が「激熱」画像よりも手前側で表示されるように見せる表示態様で表示する演出例が示されている。具体的に、図16(d)では、「激熱」画像を演出図柄91〜93よりも色が薄い画像で表示することにより、演出図柄91〜93が「激熱」画像よりも手前側で表示されるように見せる表示態様とされている。
文字アイコン形状のアクティブ画像は、(b)〜(d)のように、第1態様→第2態様→第3態様と変化するごとに、文字の種類が変化するともに、アクティブ表示エリアAHAの大きさ、および、文字の大きさが大きくなる変化をする。
このように、現変動アクティブ変化演出により、アクティブ画像が文字アイコン形状に変化し、文字アイコン形状のアクティブ画像の表示態様が変化することにより、遊技者の大当りに対する期待感を盛上げることができる。
図17においては、(a)〜(f−1),(f−2)、先読みアクティブ変化演出が実行されるときの1回目〜3回目の複数回の変動表示における演出表示装置9の表示状態が示されている。図17では、先読み判定により先読みアクティブ変化演出を実行することが決定された後の1回目の変動表示時の表示状態が(a),(b)に示され、次の2回目の変動表示時の表示状態が(c),(d)に示され、次の3回目の変動表示時の表示状態が(e),(f−1),(f−2)に示されている。図17(f−1)には、演出図柄の表示結果が視認可能に「激熱」画像が表示される第1表示例が示されている。図17(f−2)には、演出図柄の表示結果が視認可能に「激熱」画像が表示される第2表示例が示されている。
図17では、新たな保留記憶情報の発生時に、その保留記憶情報を含めて3個の保留記憶情報があり、その3個の保留記憶情報に基づく3回の変動表示において、アクティブ画像が、円形状の画像から文字アイコン形状の画像に変化し、文字アイコン形状の画像が3回の変動表示に亘り継続して表示する演出パターンの表示を実行することが決定されたときの演出表示が示されている。その演出表示の具体的な演出パターンは、アクティブ画像が、1回目の変動表示で円形状の画像から第1態様の「注意」画像に変化し、2回目の変動表示で「注意」画像から第2態様の「好機」画像に変化し、3回目の変動表示で「好機」画像から第3態様の「激熱」画像に変化する演出パターンである。
(a)のように1回目の変動表示が開始されると、その変動表示の開始時にアクティブ画像が、通常態様の円形状の画像から、文字アイコン形状の第1態様の「注意」画像に変化し、そのアクティブ画像が(b)のように変動表示の終了時まで表示される。次に、(c)のように2回目の変動表示が開始されると、その変動表示の開始時にアクティブ画像が、「注意」画像から第2態様の「好機」画像に変化し、そのアクティブ画像が(d)のように変動表示の終了時まで表示される。
先読みアクティブ変化演出が実行されるときには、図17(a)のように変動表示中に文字アイコン形状表示態様でアクティブ画像AHを表示したときには、図17(a)〜(c)の間の期間である当該変動表示の終了時から次の変動表示の開始時までの期間においてもアクティブ画像AHが文字アイコン形状表示態様で継続して表示される。そのような文字アイコン形状表示態様でのアクティブ画像AHは、図17(a)〜(f−1)または(f−2)のような複数回の変動表示が実行される期間において、継続して表示可能である。
次に、(e)のように3回目の変動表示が開始されると、その変動表示の開始時にアクティブ画像が、「好機」画像から第3態様の「激熱」画像に変化し、そのアクティブ画像が(f−1)または(f−2)のように変動表示の終了時まで表示される。
文字アイコン形状のアクティブ画像は、(a)〜(e)のように、複数回の変動表示で第1態様→第2態様→第3態様と変化するごとに、文字の種類が変化するともに、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが大きくなる変化をする。
図17(e)では、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが最も大きい第3態様の「激熱」画像が表示されたときに、演出図柄91〜93が演出表示装置9の表示領域内の右上隅部に移動して縮小された表示態様で表示される例が示されている。なお、第3態様の「激熱」画像が表示されたときには、演出図柄91〜93を、縮小表示せずに、「激熱」画像よりも手前側で表示されるように見せる表示態様で表示するようにしてもよい。
図17(f−1)では、変動表示の終了時に、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが最も大きい第3態様の「激熱」画像が表示されたときに、「激熱」画像と演出図柄91〜93とが重複した状態となる場合において、「激熱」画像を演出図柄91〜93よりも色が薄い画像で表示することにより、演出図柄91〜93が「激熱」画像よりも手前側で表示されるように見せて、演出図柄91〜93の種類が視認可能となるように表示する表示例がされている。
図17(f−2)では、変動表示の終了時に、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが最も大きい第3態様の「激熱」画像が表示されたときに、「激熱」画像と演出図柄91〜93とが重複した状態となる場合において、「激熱」画像と演出図柄91〜93とが重複する領域を縮小することにより、演出図柄91〜93の種類が視認可能となるように表示する表示例がされている。
演出図柄91〜93の変動表示の終了時においては、演出図柄91〜93の停止表示結果を遊技者に視認可能とする必要があるので、演出図柄91〜93と文字アイコン形状のアクティブ画像とが重複するときには、演出図柄91〜93の種類が視認可能となるように表示する表示制御が行なわれる。なお、このような表示制御は、演出図柄91〜93の種類が視認可能となるような表示制御であれば、どのような表示制御を実行してもよい。
このように、変動表示結果として導出表示された演出図柄91〜93と、アクティブ表示エリアAHAとが重なって表示されるときでも、演出図柄91〜93が視認可能に表示されるため、先読みアクティブ変化演出が実行されるときにおいて、変動対応表示の表示領域の大きさの変化による演出効果を高めつつ、演出図柄91〜93の誤認を抑制することができる。
図17(a)〜(f−1)または(f−2)に示したような先読みアクティブ変化演出が実行されるときには、図17(a)のように変動表示中に文字アイコン形状表示態様でアクティブ画像AHを表示したときに、図17(a)〜(c)の間の期間である当該変動表示の終了時から次の変動表示の開始時までの期間を含む図17(a)〜(f−1)または(f−2)のような複数回の変動表示が実行される期間において、継続してアクティブ画像AHを文字アイコン形状表示態様で表示可能であるので、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状表示態様のアクティブ画像AHの表示が継続することにより、複数回の変動表示に亘り遊技者の期待感を維持させることができる。より具体的には、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状表示態様のアクティブ画像AHの表示が継続することにより、ある変動表示において変動表示結果として遊技者にとって有利な表示結果が導出表示されない場合でも、次の変動表示での変動表示結果に期待感を持たせることができることにより、遊技者の期待感を複数の変動表示回に亘り継続させることができる。
図17に示すような先読みアクティブ変化演出が実行されるときには、アクティブ画像AHが、第1態様〜第3態様まで段階的に変化可能であり、遊技者にとっての期待度が段階的に高くなるように段階的に表示態様を変化させる演出がされるので、アクティブ画像AHの表示態様がどの段階まで変化するかに遊技者を注目させることができる。
図17(b),(c)に示すように、先読みアクティブ変化演出が実行されるときには、先読み判定態様のターゲット変動表示が実行される直前の変動表示中にアクティブ表示エリアAHAおよびアクティブ画像AHが第2態様から第3態様に変化する等、少なくとも、ターゲット変動表示が実行される直前の変動表示中に文字アイコン形状のアクティブ画像の態様が変化する演出がされることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、保留変化演出は、次回(出現表示後1回目)の変動表示の実行開始に伴なう保留表示位置のシフト時(保留表示位置からアクティブ表示位置へのシフト時を含む)ではなく、何回目かの変動表示の実行開始に伴なう保留表示位置のシフト時に実行するようにしてもよい。何回目のシフト時に実行するかは、予め定められていてもよく、抽選により選択決定されてもよい。
また、保留表示位置のシフト時に保留変化演出を実行させる例としては、次のようなものがある。保留表示位置がシフトした後に変動表示が開始されるときには、変動表示の開始前に保留等変化演出が実行される。保留表示位置がシフトするときと同時に変動表示が開始されるときには、変動表示の開始時と同時に保留等変化演出が実行される。変動表示が開始された直後に保留表示位置がシフトするときには、変動表示の開始後に保留等変化演出が実行される。つまり、保留表示位置のシフト時に保留等変化演出を実行させる例としては、保留表示位置のシフトと対応関係を持って保留等変化演出が実行される演出表示のすべてが含まれる。
また、たとえば、保留画像Hの変化演出時は保留表示位置のシフト時であるが、アクティブ画像AHの変化演出時は変動表示開始から所定時間経過時である等、保留画像Hの変化演出の実行タイミングと、アクティブ画像AHの変化演出の実行タイミングとが異なるタイミングとなるようにしてもよい。このようにすれば、保留画像Hの変化演出の実行タイミングの経過後においても、保留等変化演出に対する期待感を維持させることができる。
また、保留等変化演出は、変動表示の開始当初の所定期間ではなく、変動表示の開始前の特定期間中に実行されてもよく、変動表示開始後の中途時期(たとえば、1つ目の図柄の停止時、2つ目の図柄の停止時(リーチ時等)に実行されてもよく、変動表示の終了時の所定期間に実行されてもよい。また、保留等変化演出は、新たに発生した保留記憶に基づく保留画像が表示された直後に実行されてもよい。
また、保留等変化演出が実行されるタイミングは、常に固定的に定められたタイミングで実行されるようにしてもよく、変化可能なタイミング(たとえば、保留等変化演出が実行される毎に抽選により複数種類のタイミングから選択決定されるタイミング等)で実行されるようにしてもよい。
この実施の形態では、保留等変化演出を実行する前に、保留等変化演出を実行するか否かをランダムに判定するのであるが、その判定をする前に、判定対象とする保留等変化演出の種類を、保留変化演出、先読みアクティブ変化演出、および、現変動アクティブ変化演出という複数種類の演出から選択し、選択した演出について、実行するか否かを判定する。なお、逆に、先に保留等変化演出を実行するか否かを判定し、実行することが決定されたときに、実行する保留等変化演出の種類を選択決定するようにしてもよい。
図18は、保留等変化演出種類判定テーブルを示す説明図である。保留等演出種類判定テーブルは、実行判定対象とする保留等変化演出種類を選択するための判定に用いるデータテーブルである。保留等演出種類判定テーブルは、ROM102に記憶されている。
保留等変化演出の種類としては、保留変化演出と、現変動アクティブ変化演出と、先読みアクティブ変化演出との3種類が設けられている。各保留記憶情報に対応して保留画像およびアクティブ画像の何れかを変化させる演出を実行するか否かを判定するときには、まず、保留等演出種類判定テーブルを用いて、判定対象の変化演出の種類を、このような3種類の変化演出のうち何れを判定対称とするかを選択する判定がされる。そして、その判定結果に基づいて選択された変化演出を判定対象として、変化演出を実行するか否かが判定される。なお、先に、保留等変化演出を実行するか否かを判定し、実行することが決定されたときに、前述の3種類の変化演出のうちから、実行する変化演出の種類を選択するようにしてもよい。
図18の保留等変化演出種類判定テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つである保留等変化演出種類判定用の乱数SR2(0〜29の数値範囲)の合計30個の数値が、保留変化演出と、現変動アクティブ変化演出と、先読みアクティブ変化演出との3種類の保留等変化演出のそれぞれに割振られている。SR2については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR2の値の個数が示される。
図18の保留等変化演出種類判定テーブルでは、3種類の保留等変化演出の選択割合が同じとなるようにデータが設定された例が示される。なお、保留等変化演出種類判定テーブルでは3種類の保留等変化演出の選択割合が異なるようにデータが設定されてもよい。
図19は、保留変化演出有無判定テーブル、および、保留変化演出態様選択テーブルを示す説明図である。保留変化演出有無判定テーブルは、図18の保留等変化演出種類判定テーブルを用いて判定対象の変化演出の種類が保留変化演出に決定されたときに、保留変化演出を実行するか否か(有無)を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。保留変化演出態様選択テーブルは、保留変化演出を実行するときの演出態様を選択決定するための抽選に用いるデータテーブルである。
保留変化演出有無判定テーブルには、図19(A)の大当り時保留変化演出有無判定テーブルと、図19(B)のスーパーリーチはずれ時保留変化演出有無判定テーブルと、図19(C)のスーパーリーチ以外はずれ時保留変化演出有無判定テーブルとが含まれている。これら保留変化演出有無判定テーブルとは別に、図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルが設けられている。これら保留変化演出有無判定テーブルおよび保留変化演出態様選択テーブルは、演出制御基板80に設けられたROM102に記憶されている。
図19(A)の大当り時保留変化演出有無判定テーブルは、保留表示が対応する保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となると予測される大当り予測時に用いられる。図19(B)のスーパーリーチはずれ時保留変化演出有無判定テーブルは、保留表示が対応する保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果がスーパーリーチの変動パターンではずれ表示結果となると予測されるスーパーリーチはずれ予測時に用いられる。図19(C)のスーパーリーチ以外はずれ時保留変化演出有無判定テーブルは、保留表示が対応する保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果がスーパーリーチ以外の変動パターンでのはずれ表示結果となると予測されるスーパーリーチ以外はずれ予測時に用いられる。
図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしての保留変化演出実行有無決定用の乱数SR3(0〜49の数値範囲)の合計50個の数値が、保留変化演出を実行する決定と、保留変化演出を実行しない決定とに割振られている。SR2については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR2値の個数が示されている。
図19(A)の大当り時保留変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、「保留変化演出を実行する>保留変化演出を実行しない」という大小関係となるように、保留変化演出を実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図19(B)のスーパーリーチはずれ時保留変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、「保留変化演出を実行する=保留変化演出を実行しない」という大小関係となるように、保留変化演出を実行する決定が選択される割合と、実行しない決定が選択される割合とが等しくなるようにデータが設定されている。図19(C)のスーパーリーチ以外はずれ時保留変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、「保留変化演出を実行する<保留変化演出を実行しない」という大小関係となるように、保留変化演出を実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
このような図19(A)〜(C)でのデータの設定により、保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べて、保留変化演出を実行すると決定する割合が高くなる。これにより、保留変化演出が実行されるときには、実行されないときと比べて、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。また、図19(B),(C)でのデータの設定により、保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果がはずれ表示結果となるが、大当りとなる期待度が高いスーパーリーチではずれ表示結果となるときには、大当りとなる期待度がスーパーリーチとなるときよりも低い、スーパーリーチ以外の変動表示(たとえば、ノーマルリーチ変動表示、通常変動表示等)ではずれ表示結果となるときと比べて、保留変化演出を実行すると決定する割合が高くなる。これにより、保留変化演出が実行されるときには、実行されないときと比べて、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
この実施の形態では、新たに生じた保留記憶情報のすべてを判定対象として、図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルを用いて、保留変化演出を実行するか否かを判定する。なお、新たに生じた保留記憶情報のうち、ノーマルリーチおよびスーパーリーチを含むリーチの変動パターン種別での変動表示が実行される保留記憶情報のみを判定対象として、保留変化演出を実行するか否かを判定してもよい。
図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルは、保留変化演出を実行するときの演出態様を複数種類の演出態様のうちから選択するために用いられる。図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしての保留変化演出態様選択用の乱数SR4(0〜59の数値範囲)の合計60個の数値が、先読みの大当り判定結果が大当りとされたとき(図中大当り時)と、先読みの大当り判定結果がはずれとされたとき(図中はずれ時)とに分けて、演出パターンA〜演出パターンCという複数種類の演出パターン(演出態様)に割振られている。SR4については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR4値の個数が示される。
パチンコ遊技機1においては、保留変化演出の演出態様として演出パターンA〜演出パターンCの複数の演出態様のうちから1つの演出態様がランダムに選択される。
演出パターンAは、新たに出現表示させる保留画像を次回の保留シフト時(保留画像を出現表示させてから1回目に実行される変動表示に対応する保留シフト時であり、以下同様。)に青色の表示態様に変化させる演出態様である。演出パターンBは、新たに出現表示させる保留画像を次回の保留シフト時に緑色の表示態様に変化させる演出態様である。演出パターンCは、新たに出現表示させる保留画像を次回の保留シフト時に赤色の表示態様に変化させる演出態様である。
このように、新たに出現表示された保留画像は、保留表示の段階において、保留変化演出が実行可能であるので、遊技の興趣を向上させることができる。なお、新たに出現表示させる保留画像の表示態様を変化させる演出は、次回の保留シフト時以外の回の保留シフト時等のその他のタイミングで実行するような演出制御を行なってもよい。
図19(D)の保留等変化演出態様選択テーブルにおいて、保留表示の段階で保留等変化演出が実行される演出パターンA〜Cは、大当り時の選択割合が、「青に変化<緑に変化<赤に変化」という大小関係で設定され、はずれ時の選択割合が、「青に変化>緑に変化>赤に変化」という大小関係で設定されている。
このような設定により、保留変化演出が実行されるときには、保留画像の最終的な色という観点から、保留画像の最終的な色に関する大当り遊技状態に制御される期待度は、「青<緑<赤」という大小関係となる。したがって、保留画像の色のような表示態様に応じて、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感が異なるようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、保留変化演出が実行されるときに、保留画像の色変化という観点から、保留画像の色変化に関する大当り遊技状態に制御される期待度は、「青に変化<緑に変化<赤に変化」という大小関係となる。したがって、保留変化演出の変化演出態様に応じて、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感が異なるようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態における保留変化演出としては、保留画像の色が変化する演出が実行されるが、これに限らず、保留変化演出として、保留画像の形状が変化する演出を実行してもよい。保留変化演出としては、保留画像の大きさが変化する演出を実行してもよい。保留変化演出としては、保留画像の種類が変化する演出を実行してもよい。保留変化演出としては、保留画像に付加する画像が変化する演出を実行してもよい。また、色変化、形状変化、大きさ変化、種類変化、および、付加画像変化のうちのいずれか複数の組合せによる変化演出を実行してもよい。このように、保留変化演出としては、表示態様が変化する演出であればどのような演出を実行してもよい。
図20は、先読みアクティブ変化演出有無判定テーブル、および、現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルを示す説明図である。先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルは、図18の保留等変化演出種類判定テーブルを用いて判定対象の変化演出の種類が先読みアクティブ変化演出に決定されたときに、先読みアクティブ変化演出を実行するか否か(有無)を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルは、図18の保留等変化演出種類判定テーブルを用いて判定対象の変化演出の種類が現変動アクティブ変化演出に決定されたときに、現変動アクティブ変化演出を実行するか否か(有無)を決定するための抽選に用いるデータテーブルである。
先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルには、図20(A)の大当り時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルと、図20(B)のスーパーリーチはずれ時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルとが含まれている。現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルには、図20(C)の大当り時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルと、図20(D)のスーパーリーチはずれ時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルとが含まれている。これら先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルおよび現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルは、ROM102に記憶されている。
図20(A)の大当り時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルは、判定対象の保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となると予測される大当り予測時に用いられる。図20(B)のスーパーリーチはずれ時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルは、判定対象の保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果がスーパーリーチはずれのはずれ表示結果となると予測されるスーパーリーチはずれ予測時に用いられる。
図20(A),(B)の先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしてのアクティブ変化演出実行有無決定用の乱数SR5(0〜149の数値範囲)の合計150個の数値が、アクティブ変化演出を実行する決定と、アクティブ変化演出を実行しない決定とに割振られている。SR5については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR5値の個数が示されている。
図20(A)の大当り時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「先読みアクティブ変化演出を実行する>先読みアクティブ変化演出を実行しない」という大小関係となるように、先読みアクティブ変化演出を実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図20(B)のスーパーリーチはずれ時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「先読みアクティブ変化演出を実行する<先読みアクティブ変化演出を実行しない」という大小関係となるように、先読みアクティブ変化演出を実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
このような図20(A),(B)でのデータの設定により、保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となるときには、スーパーリーチのはずれ表示結果となるときと比べて、先読みアクティブ変化演出を実行すると決定する割合が高くなる。これにより、先読みアクティブ変化演出が実行されるときには、実行されないときと比べて、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
なお、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、スーパーリーチ以外のはずれ表示結果時も先読みアクティブ変化演出有無の判定対象とし、大当りとなる期待度が高いスーパーリーチの変動パターンではずれ表示結果となるときと、スーパーリーチ以外の変動パターンではずれ表示結果となるときとで、先読みアクティブ変化演出を実行すると決定する割合が異なる(たとえば、スーパーリーチ>スーパーリーチ以外という割合の関係)ようにしてもよい。
図20(C)の大当り時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルは、判定対象の保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となると予測される大当り予測時に用いられる。図20(D)のスーパーリーチはずれ時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルは、判定対象の保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果がスーパーリーチはずれのはずれ表示結果となると予測されるはずれ予測時に用いられる。
図20(C),(D)の現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしてのアクティブ変化演出実行有無決定用の乱数SR5(0〜149の数値範囲)の合計150個の数値が、現変動アクティブ変化演出を実行する決定と、現変動アクティブ変化演出を実行しない決定とに割振られている。SR5については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR5値の個数が示されている。
図20(C)の大当り時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「現変動アクティブ変化演出を実行する>現変動アクティブ変化演出を実行しない」という大小関係となるように、現変動アクティブ変化演出を実行する決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。図20(D)のスーパーリーチはずれ時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルでは、所定のタイミングで抽出したSR5の値によって、「現変動アクティブ変化演出を実行する<現変動アクティブ変化演出を実行しない」という大小関係となるように、現変動アクティブ変化演出を実行しない決定が選択される割合の方が高くなるようにデータが設定されている。
このような図20(C),(D)でのデータの設定により、保留記憶情報に基づく変動表示の変動表示結果が大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときと比べて、現変動アクティブ変化演出を実行すると決定する割合が高くなる。これにより、現変動アクティブ変化演出が実行されるときには、実行されないときと比べて、遊技者の大当りに対する期待度を高めることができる。
なお、現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルについては、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、スーパーリーチ以外のはずれ表示結果時も現変動アクティブ変化演出有無の判定対象とし、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、大当りとなる期待度が高いスーパーリーチの変動パターンではずれ表示結果となるときと、スーパーリーチ以外の変動パターンではずれ表示結果となるときとで、現変動アクティブ変化演出を実行すると決定する割合が異なる(たとえば、スーパーリーチ>スーパーリーチ以外という割合の関係)ようにしてもよい。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、新たに生じた保留記憶情報のすべてを判定対象として、図20(A),(B)または図20(C),(D)のアクティブ変化演出有無判定テーブルを用いて、アクティブ変化演出を実行するか否かを判定する。なお、新たに生じた保留記憶情報のうち、ノーマルリーチおよびスーパーリーチを含むリーチの変動パターン種別での変動表示が実行される保留記憶情報のみを判定対象として、アクティブ変化演出を実行するか否かを判定してもよい。
アクティブ変化演出を実行することが決定されたときは、演出制御用マイクロコンピュータ100が、アクティブ変化演出におけるアクティブ画像の最終態様を選択決定した後に、アクティブ変化演出全体の演出態様を選択決定する。
次に、先読みアクティブ変化演出および現変動アクティブ変化演出を含むアクティブ変化演出におけるアクティブ画像の表示態様、および、アクティブ画像の最終態様を選択決定するために用いるデータテーブルを説明する。アクティブ変化演出におけるアクティブ画像の表示態様がアクティブ画像態様テーブルに記憶されている。アクティブ変化演出におけるアクティブ画像の最終態様の選択は、アクティブ画像最終態様決定テーブルを用いて行なわれる。
図21は、アクティブ画像態様テーブル、および、アクティブ画像最終態様決定テーブルを示す説明図である。アクティブ画像態様テーブル、および、アクティブ画像最終態様決定テーブルは、ROM102に記憶されている。
図21(A)は、アクティブ画像態様テーブルを示す図である。アクティブ変化演出におけるアクティブ表示画像の表示態様は、図21(A)に示すように、「注意」という文字が描かれた小型の文字アイコンよりなる第1態様と、「好機」という文字が描かれた中型の文字アイコンよりなる第2態様と、「激熱」という文字が描かれた中型の文字アイコンよりなる第3態様とが設けられ、これらのうちから選択可能である。
図21(B)は、アクティブ画像最終態様決定テーブルを示す図である。アクティブ画像最終態様決定テーブルでは、アクティブ変化演出が実行されるときのアクティブ画像の表示の最終態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしてのアクティブ画像最終態様決定用の乱数SR6(0〜89の数値範囲)の合計90個の数値が、先読みの大当り判定結果が大当りとされたとき(図中大当り時)と、先読みの大当り判定結果がはずれとされたとき(図中はずれ時)とに分けて、第1態様〜第3態様という複数種類の最終態様に割振られている。SR6については、説明を明確化するために、割振られた乱数SR6値の個数が示されている。
図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルでは、第1態様〜第3態様が、大当り時の選択割合が「第1態様<第2態様<第3態様」という関係で設定され、はずれ時の選択割合が「第1態様>第2態様緑>第3態様」という関係で設定されている。
このような設定により、先読みアクティブ変化演出および現変動アクティブ変化演出を含むアクティブ変化演出が実行されるときには、アクティブ画像の最終態様に関する大当り遊技状態に制御される期待度は、「第1態様<第2態様<第3態様」という大小関係となる。したがって、アクティブ画像が文字アイコン形状で表示されたときには、アクティブ画像における文字の種類、文字の大きさ、および、アクティブ画像の表示領域の大きさのような表示態様に応じて、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感が異なるようにすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、アクティブ変化演出におけるアクティブ画像の表示態様としては、図21(A)に示す第1〜第3態様の表示態様に加えて、または、その表示態様に代えて、「突確」という文字アイコン、「NEXT」という文字アイコン、および、「SP」という文字アイコン等の変動表示の発展先等を示す表示態様を用いてもよい。「突確」は、前述の「突然確変大当り」となることを示唆し、「NEXT」は、前述の「擬似連」となることを示唆し、「SP」は、前述の「スーパーリーチ」等の特別のリーチとなることを示唆する。このような表示態様は、図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルに設定されて選択可能とすることにより、アクティブ変化演出における最終態様を含むアクティブ画像の表示態様として選択可能とすればよい。
現変動アクティブ変化演出は、前述のように、先読み予告としてではなく当該変動予告として、ターゲットの保留記憶情報に基づく1回の変動表示中に実行されるものであり、選択されたアクティブ画像の最終態様に基づき、図22(A)〜(C)の現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、演出態様が選択決定される。
先読みアクティブ変化演出については、前述のように、先読み予告として、ターゲットの保留記憶情報以前の保留記憶情報に基づく複数回の変動表示に亘って継続して変化演出が実行されるものであり、選択されたアクティブ画像の最終態様に基づき、図23(A)〜(I)の先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、複数回の変動表示に亘る演出態様が選択決定される。
次に、現変動アクティブ変化演出および先読みアクティブ変化演出を含むアクティブ変化演出を実行するときの演出態様の決定に関する説明をする。現変動アクティブ変化演出の演出態様は、図22に示す現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて選択決定される。先読みアクティブ変化演出の演出態様は、図23に示す先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて選択決定される。
図22は、現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを示す説明図である。現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルは、ROM102に記憶されている。図22には、現変動アクティブ変化演出の演出態様決定として、(A)〜(C)に第1現変動アクティブ変化演出態様選択テーブル〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルが示されている。
図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第1態様に決定されたときに、図22(A)の第1現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第1態様となる現変動アクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第2態様に決定されたときに、図22(B)の第2現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第2態様となる現変動アクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第3態様に決定されたときに、図22(C)の第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第3態様となる現変動アクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。図22(A)〜(C)の第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれでは、現変動アクティブ変化演出態様選択用の乱数SR7(0〜399の数値範囲)の合計400個の数値が、選択対象として設定された複数種類の演出パターン(演出態様)に割振られている。
第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルにおいては、アクティブ画像が、通常態様である円形(以下、通常形状と呼ぶ)の画像で表示された後、1段階または複数段階で第1〜第3態様のような特殊態様の画像に変化する演出パターンと、第1〜第3態様のような特殊態様の画像で表示された後、画像が変化しない演出パターンとを含む複数種類の演出パターンM〜Zのうちから、実行する現変動アクティブ変化演出の演出パターンがランダムに選択可能となるようにデータが設定されている。
図22における現変動アクティブ変化演出態様の欄においては、アクティブ画像の表示態様が変化するときの変化態様が矢印を介して左から順番に示されている。最も左側に記された表示態様がアクティブ画像として表示された当初の表示態様であり、最も右側に記された表示態様が最終態様である。たとえば、図22(C)の第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルの演出パターンPに対応する「通常形状→第1態様→第2態様→第3態様」という記載がされた現変動アクティブ変化演出態様は、1回の変動表示中に、アクティブ画像が通常形状で当初表示された後に、第1態様に変化し、その後第2態様に変化し、その後最終態様である第3態様に変化する演出パターンを示している。現変動アクティブ変化演出態様の欄において矢印が示されていないものは、変化しない演出態様である。
第1現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図22(A)に示す2種類の演出パターンM,Nのうちから実行する演出パターンが選択決定可能である。第2現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図22(B)に示す4種類の演出パターンO〜Rのうちから実行する演出パターンが選択決定可能である。第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図22(C)に示す8種類の演出パターンS〜Zのうちから実行する演出パターンが選択決定可能である。
第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて現変動アクティブ変化演出の演出パターンをランダムに選択決定することにより、実行される現変動アクティブ変化演出の演出パターンがバラエティに富んだものとなる。
第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれにおいては、複数種類の演出パターンのそれぞれの選択割合が同じとなるように設定されている。しかし、これに限らず、第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれにおいては、複数種類の演出パターンのそれぞれの選択割合が異なるように設定されてもよい。
図23は、先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを示す説明図である。先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルは、ROM102に記憶されている。図23には、先読みアクティブ変化演出の演出態様選択テーブルとして、(A)〜(I)に第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルが示されている。
ターゲットの保留情報の発生時の第1保留記憶個数が2個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第1態様に決定されたときに、図23(A)の第1先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第1態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が2個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第2態様に決定されたときに、図23(B)の第2先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第2態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が2個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第3態様に決定されたときに、図23(C)の第3先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第3態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が3個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第1態様に決定されたときに、図23(D)の第4先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第1態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が3個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第2態様に決定されたときに、図23(E)の第5先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第2態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が3個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第3態様に決定されたときに、図23(F)の第6先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第3態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が4個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第1態様に決定されたときに、図23(G)の第7先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第1態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報発生時の第1保留記憶個数が4個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第2態様に決定されたときに、図23(H)の第8先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第2態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
ターゲットの保留情報の発生時の第1保留記憶個数が4個であり、図21のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用いてアクティブ画像の最終態様が第3態様に決定されたときに、図23(I)の第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて、最終態様が第3態様となる先読みアクティブ変化演出の演出態様が選択決定される。
図23(A)〜(I)の第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれでは、先読みアクティブ変化演出態様選択用の乱数SR8(0〜199の数値範囲)の合計200個の数値が、選択対象として設定された複数種類の演出パターン(演出態様)に割振られている。
図23における先読みアクティブ変化演出態様の欄においては、アクティブ画像の表示態様が変化するときの変化態様が矢印を介して左から順番に示されている。最も左側に記された表示態様がアクティブ画像として表示された当初の表示態様であり、最も右側に記された表示態様が最終態様である。たとえば、「通常形状→第1態様→第2態様→第3態様」という記載がされた先読みアクティブ変化演出態様は、先読みアクティブ変化演出を実行する複数回の変動表示のうち1回目の変動表示中に、アクティブ画像が通常形状で当初表示され、2回目の変動表示中に第1態様に変化し、3回目の変動表示中に第2態様に変化し、4回目の変動表示中に最終態様の第3態様に変化する演出パターンを示す。
第1先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(A)に示す2種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第2先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(B)に示す3種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第3先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(C)に示す4種類の演出パターンのうちから実行する現変動アクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。
第4先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(D)に示す3種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第5先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(E)に示す6種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第6先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(F)に示す10種類の演出パターンのうちから実行する現変動アクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。
第7先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(G)に示す4種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第8先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(H)に示す9種類の演出パターンのうちから実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルでは、図23(I)に示す20種類の演出パターンのうちから実行する現変動アクティブ変化演出の演出パターンが選択決定可能である。
第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルを用いて先読みアクティブ変化演出の演出パターンをランダムに選択決定することにより、実行される先読みアクティブ変化演出の演出パターンがバラエティに富んだものとなる。
図23に示すように、先読みアクティブ変化演出により、アクティブ画像AHは、第1態様〜第3態様まで段階的に変化可能であり、遊技者にとっての期待度が段階的に高くなるように段階的に表示態様を変化させる演出がされるので、アクティブ画像AHの表示態様がどの段階まで変化するかに遊技者を注目させることができる。
第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれにおいては、複数種類の演出パターンそれぞれの選択割合が同じとなるように設定されている。しかし、これに限らず、第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれにおいては、複数種類の演出パターンそれぞれの選択割合が異なるように設定されてもよい。
現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルおよび先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれにおいては、たとえば、通常形状から第1〜第3態様に変化する演出パターン、および、第1態様から第2又は第3態様に変化する演出パターンのように、大当りの期待度が高くなるような表示態様の変化をする演出パターンが選択される。しかし、これに限らず、たとえば、第1〜第3態様から通常形状に変化する演出パターン、および、第2又は第3態様からに第1態様変化する演出パターンのように、大当りの期待度が低くなるような表示態様の変化をする演出パターンが選択可能となるようにしてもよい。
また、現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルおよび先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのそれぞれに示された変化演出態様について、アクティブ画像の当初(第1段階)の表示態様が第1態様のものについては、最初に通常態様で表示された後直ちに第1態様に変化することにより実質的に第1態様で当初表示されたものでもよく、最初から第1態様で表示されるものであってもよい。
図24は、保留態様選択テーブルを示す図である。保留態様選択テーブルは、保留表示の出現表示時の表示態様(表示色)を選択するためのデータテーブルであり、ROM102に記憶されている。図24には、保留態様選択テーブルとして、(A)〜(E)に第1保留態様選択テーブル〜第5保留態様選択テーブルが示されている。
図24(A)〜(E)に示す第1〜第5保留態様選択テーブルは、図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルにより選択決定された演出パターンと対応関係にあるものが選択される。これら第1保留態様選択テーブル〜第5保留態様選択テーブルでは、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される乱数の1つとしての保留態様(色)選択用の乱数SR9(0〜299の数値範囲)の合計300個の数値が、保留表示の出現表示時の表示色(出現保留色と呼ぶ)、すなわち、通常保留(黄保留)、白保留、青保留、緑保留、赤保留のいずれかに割振られている。SR9については、説明を明確化するために、割振られた乱数値SR9の個数が示されている。
図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルを用いて保留変化演出を実行することが決定されたときは、図24(A)〜(C)に示す第1〜第3保留態様選択テーブルのうちいずれかが選択される。一方、図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルを用いて保留変化演出を実行しないことが決定されたとき、図20(A),(B)に示す先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルを用いて先読みアクティブ変化演出を実行しないことが決定されたとき、および、図20(C),(D)に示す現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルを用いて現変動アクティブ変化演出を実行しないことが決定されたときは、図24(D),(E)に示す第4保留態様選択テーブルまたは第5保留態様選択テーブルのうちいずれかが選択される。
演出パターンAが選択されたときは、図24(A)の第1保留態様選択テーブルが選択される。演出パターンBが選択されたときは、図24(B)の第2保留態様選択テーブルが選択される。演出パターンCが選択されたときは、図24(C)の第3保留態様選択テーブルが選択される。
先読みの大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、前述のように保留変化演出およびアクティブ変化演出(先読みアクティブ変化演出、および、現変動アクティブ変化演出)を実行しないことが決定されたときには、図24(D)の第4保留態様選択テーブルが選択される。先読みの大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、前述のように保留変化演出およびアクティブ変化演出(先読みアクティブ変化演出、および、現変動アクティブ変化演出)を実行しないことが決定されたときには、図24(E)の第5保留態様選択テーブルが選択される。
保留変化演出が実行されるときには、図19(D)に示すように、保留画像またはアクティブ画像の変化後の表示態様が先に決定されることに応じて、図24(A)〜(C)の第1〜第3保留態様選択テーブルでは、変化後の表示態様よりも前述の大当り期待度が低い表示態様が、保留表示の出現時表示態様として選択可能に設定されている。
このような第1〜第3保留態様選択テーブルでのデータの設定により、保留表示の出現保留色が「通常(黄)保留」、「白保留」、「青保留」、「緑保留」のいずれかであるときには、保留表示段階において、保留変化演出が実行可能とされている。
次に、図19および図24を用いて、「通常保留」、「白保留」、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像について遊技者が感じる大当りへの期待感について説明する。
図19(D)を用いて説明したような、保留変化演出が実行されるときにおける、保留画像の保留変化演出における最終的な表示態様という観点から、保留画像の最終的な表示態様に関する大当り遊技状態に制御される期待度は、「通常保留<白保留<青保留<緑保留<赤保留」という大小関係となることに加えて、次に説明するような図24の保留態様選択テーブルでのデータの設定により、保留画像またはアクティブ画像の表示態様に関し、大当りとなる期待度は、「青保留<緑保留<赤保留」という大小関係となるように設定されている。これにより、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像は、「青保留<緑保留<赤保留」という関係で大当りとなる期待度が高いと遊技者が感じることができる。
保留変化演出が実行されないときに選択される図24(D),(E)の第4,第5保留態様選択テーブルにおいては、保留表示の出現保留色として、大当り時には、はずれ時と比べて、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像が選択される割合が高くなり、「通常(黄)保留」および「白保留」の保留画像が選択される割合が低くなるようにデータが設定されている。また、保留変化演出が実行されるときに選択される図24(A)〜(E)の第1〜第5保留態様選択テーブルにおいては、対応する演出パターンの大当り時における選択割合が高くなる程、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像が選択される割合が高くなり、「通常(黄)保留」および「白保留」の保留画像が選択される割合が低くなるようにデータが設定されている。これにより、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像は、「通常(黄)保留」および「白保留」の保留画像よりも大当りとなる期待度が高いと遊技者が感じることができる。
また、保留変化演出が実行されないときに選択される図24(D),(E)の第4,第5保留態様選択テーブルにおいては、保留表示の出現時表示態様として、大当り時には、はずれ時と比べて選択される割合が高い「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像のうち、はずれ時に選択される割合に対する大当り時に選択される割合の比率が、「青保留<緑保留<赤保留」という大小関係となるようにデータが設定されている。これにより、保留変化演出が実行されないときに選択される保留画像の色について、大当りとなる期待度は「青保留<緑保留<赤保留」という大小関係となるように設定されている。このため、「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像は、「青保留<緑保留<赤保留」という関係で大当りとなる期待度が高いと遊技者が感じることができる。
このような図24(D),(E)に示した保留変化演出が実行されないときにおける「青保留」、「緑保留」、および、「赤保留」の保留画像についての大当りとなる期待度、および、図19(D)に示した保留変化演出が実行されるときにおける「青」、「緑」、および、「赤」の保留画像についての大当りとなる期待度により、保留画像およびアクティブ画像の色について、大当りとなる期待度は、全般的に「青保留<緑保留<赤保留」という大小関係となるように設定されている。
図25は、演出制御基板80側のデータ保持エリアおよび始動入賞時受信コマンドバッファを示す説明図である。図3に示す演出制御基板80に搭載されたRAM103には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、たとえば図25(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図25(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191は、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示状態等というような演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。たとえば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグのそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示動作等というような各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。たとえば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、たとえば前述したSR1−1〜SR9のような、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。たとえば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファのそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図25(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。図25(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファは、第1特別図柄用と第2特別図柄用との2種類設けられている。図25(B)では、保留等変化演出を実行する第1特別図柄に対応する始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファが一例として示されている。第1特別図柄用の始動入賞時受信コマンドバッファは、図25(B)に示されたバッファのうちの図柄指定、変動種別、始動入賞指定、および、保留記憶数指定という欄に相当し、各保留記憶の発生時に受信した受信コマンドをする記憶バッファである。始動入賞時受信コマンドバッファにおいては、第1保留記憶数の最大値(たとえば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。このような始動入賞時受信コマンドバッファには、図25(B)に示された保留等変化演出判定有無、保留等変化演出実行変動指定、および、保留等変化演出態様指定という欄に相当する記憶領域を含む演出用バッファが、各保留記憶に対応付けられた態様で付加されている。なお、始動入賞時受信コマンドバッファと、演出用バッファとは、RAM103において、別領域に個別に設けられてもよい。
始動入賞時受信コマンドバッファについては、始動入賞時に受信したコマンドを格納する領域として、図柄指定コマンドを格納する領域(図中「図柄指定」)、変動種別コマンドを格納する領域(図中「変動種別」)、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド)を格納する領域(図中「始動入賞指定」)、および、保留記憶数指定コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)を格納する領域(図中「保留記憶数指定」)が設けられる。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド(第1または第2始動入賞指定コマンド)、および、保留記憶数指定コマンド(第1または第2保留記憶数指定コマンド)というコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用CPU101は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを特定するデータを始動入賞時受信コマンドバッファの空き領域における先頭から格納していく。これにより、始動入賞があったときには、図中の「図柄指定」、「変動種別」、「始動入賞指定」、および、「保留記憶数指定」のそれぞれの領域に、受信したコマンドが格納される。
図25(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファおよび対応する演出用バッファに格納されている各種データは、演出図柄の変動表示を開始する毎に、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものが、変動表示の演出に用いるために読出された後、削除され、以降の記憶内容がシフトされる。たとえば図19(B)に示す格納状態において次に演出図柄の変動表示が開始される場合には、バッファ番号「1」に格納されている各データが読出された後削除され、バッファ番号「2」に対応した領域において格納されている各データがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされる。
図25(B)に示す演出用バッファは、始動入賞時受信コマンドバッファと連結(従属)したようなアドレスの対応関係で記憶領域を設けてもよく、始動入賞時受信コマンドバッファとは独立したアドレスの記憶領域に、各始動入賞記憶に対応して記憶領域を設けてもよい。
図25(C)に示すように、「図柄指定」コマンドの領域において、「C200(H)」は、はずれ表示結果指定を示し、「C201(H)」は大当り表示結果指定を示す。「変動種別」コマンドの領域において、「C300(H)」は通常変動の種別を示し、「C301(H)」はノーマルリーチ変動の種別を示し、「C302(H)」はスーパーリーチ変動の種別を示す。「始動入賞指定」コマンドの領域において、「A401(H)」は第1始動入賞指定を示し、「A402(H)」は第2始動入賞指定を示す。「保留記憶数指定」の領域においては、「C001(H)」〜「C004(H)」により第1保留記憶数「0」〜「4」を示し、「C101(H)」〜「C104(H)」により第2保留記憶数「0」〜「4」を示す。
始動入賞時受信コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」である。始動入賞時には、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド(第1,第2)、および、保留記憶数指定コマンド(第1,第2)の順にコマンド送信が行なわれる。したがって、コマンド受信が正常に行なわれれば、図19(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド、および、保留記憶数指定コマンドが格納される。図19(B)では、バッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域においてコマンドが格納されている例が示されている。
演出制御バッファ設定部194においては、第1特別図柄用の始動入賞時受信コマンドバッファにおけるバッファ番号「1」〜「4」のデータに対応して、次に示すような演出用の情報を格納するための記憶領域としての演出用バッファが設けられている。第2特別図柄については、この実施の形態では、保留等変化演出を実行しないため、保留等変化演出の実行用の演出用バッファは設けられていない。なお、第2特別図柄についても、保留等変化演出の実行用の演出用バッファを設け、第1特別図柄と同様に保留等変化演出を実行させてもよい。
第1特別図柄に関しては、始動入賞時受信コマンドバッファに格納された図柄指定情報等の所定のデータに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100により、後述する先読み演出処理で、「保留等変化演出判定有無」のデータ、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ、および、「保留等変化演出態様指定」のデータが、始動入賞時受信コマンドバッファにおける保留記憶情報に対応するバッファ番号「1」〜「4」のそれぞれのデータに対応して、演出用バッファに設けられた「保留等変化演出判定有無」のデータ格納領域、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域、および、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に格納される。
「保留等変化演出判定有無」のデータは、保留等変化演出の判定がされたか否か(有無)を示すデータである。「保留等変化演出実行変動指定」のデータは、保留等変化演出を実行するときの変動表示として指定(決定)されているか否かを示すデータである。「保留等変化演出態様指定」のデータは、保留等変化演出の実行の有無および演出態様を示すデータである。
新たな始動入賞に対応する保留記憶情報について、図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルに基づく保留変化演出の実行判定、図20(A),(B)の先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルに基づく先読みアクティブ変化演出の実行判定、または、図20(C),(D)の現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルに基づく先読みアクティブ変化演出の実行判定が未だされていないときには、「保留等変化演出判定有無」のデータ格納領域に、「判定無」を特定可能な「1000(H)」のデータが記憶され、これら変化演出を実行するか否かの判定がされたときには、「保留等変化演出判定有無」の格納領域に、「判定有」を特定可能な「1001(H)」のデータが記憶される。
新たな始動入賞に対応する保留記憶情報について、保留変化演出の実行判定、先読みアクティブ変化演出の実行判定、または、現変動アクティブ変化演出の実行判定において、これらの変化演出を実行しない判定がされたときには、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に、「指定無」を特定可能な「2000(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータの格納領域に、「演出無」を特定可能な「3000(H)」のデータが記憶される。
新たな始動入賞に対応する保留記憶情報について、図19(A)〜(C)の保留変化演出有無判定テーブルに基づいて保留変化演出を実行する判定がされ、かつ、図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルに基づいて、演出パターンA〜Cのいずれかの演出態様が決定されたときには、決定された演出パターンの種類に応じて、次のようにデータの記憶がされる。
新たな保留記憶情報に基づく保留画像について、演出パターンA〜Cのような次回保留シフト時に保留画像の色が変化する演出パターンが選択されたときは、次回の変動表示をするバッファ番号「1」のデータにおいて「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「指定有」を特定可能な「2001(H)」のデータが記憶され、新たな保留記憶情報に対応するバッファ番号のデータにおいて、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「指定無」を特定可能な「2000(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に選択された演出パターンに対応して「3001(H)」〜「3003(H)」のうちのいずれかのデータが記憶される。
このように、新たな保留記憶情報に基づく保留画像について、演出パターンA〜Cのような次回保留シフト時に保留画像の表示態様(色)が変化する演出パターンが選択されたときは、次回の変動表示をするバッファ番号「1」の保留記憶情報に対応して記憶された「2001(H)」のデータに基づいて、次回の変動表示が実行されるときに保留等変化演出を実行することが認識可能となる。
新たに変動表示が実行されるバッファ番号「1」の「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「2001(H)」のデータが記憶されているときには、次のように保留変化演出が実行される。
まず、バッファ番号「2」〜「4」のいずれかの「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に、保留シフト時に保留画像を変化させる演出パターンを特定可能な「3001(H)」〜「3003(H)」のうちのいずれかのデータが記憶されているときには、当該データが記憶されているバッファ番号の保留記憶情報に対応して表示されている保留画像を、当該演出パターンに従い変化させる保留等変化演出をする。
新たな始動入賞に対応する保留記憶情報について、図20(A),(B)の先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルに基づいて先読みアクティブ変化演出を実行する判定がされ、図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルに基づいてアクティブ画像の最終態様が決定され、かつ、図23(A)〜(I)の先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルに基づいて、先読みアクティブ変化演出の演出パターンが決定されたときは、決定された演出パターンの種類に応じて、次のようにデータの記憶がされる。
先読みアクティブ変化演出における1回目の変動表示を実行する保留記憶情報について、第1態様〜第3態様のいずれかでアクティブ画像を表示するときには、その保留記憶情報に対応するバッファ番号のデータにおいて、「先読みアクティブ変化演出実行変動 指定有」を特定可能な「2002(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に演出パターンDである「アクティブ表示を第1態様で当初表示」〜演出パターンFである「アクティブ表示を第3態様で当初表示」を特定可能な「3004(H)」〜「3006(H)」のいずれかのデータが記憶される。先読みアクティブ変化演出における1回目の変動表示を実行する保留記憶情報について、通常態様でアクティブ画像を表示するときには、このようなデータは記憶されない。
先読みアクティブ変化演出における2回目以降の回の変動表示を実行する保留記憶情報について、第1態様〜第3態様のいずれかにアクティブ画像を変化させるときには、その保留記憶情報に対応するバッファ番号のデータにおいて、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「先読みアクティブ変化演出実行変動 指定有」を特定可能な「2002(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に演出パターンGである「アクティブ表示を第1態様に変化」〜演出パターンIである「アクティブ表示を第3態様に変化」を特定可能な「3007(H)」〜「3009(H)」のいずれかのデータが記憶される。先読みアクティブ変化演出における2回目以降の回の変動表示を実行する保留記憶情報について、前回の変動表示において第1態様〜第3態様のいずれかで表示されたアクティブ画像を、前回の変動表示と同じ態様で維持表示させるときには、その保留記憶情報に対応するバッファ番号のデータにおいて、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「先読みアクティブ変化演出実行変動 指定有」を特定可能な「2002(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に演出パターンJである「アクティブ表示を第1態様で維持表示」〜演出パターンLである「アクティブ表示を第3態様で維持表示」を特定可能な「300A(H)」〜「3009(C)」のいずれかのデータが記憶される。
このように、新たな保留記憶情報をターゲットとして、先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときには、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域における「2002(H)」のデータ、および、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域における「3004(H)」〜「300C(H)」のデータに基づき、選択決定された演出パターンに対応する先読みアクティブ変化演出を実行することが認識可能となる。
新たな始動入賞に対応する保留記憶情報について、図20(C),(D)の現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルに基づいて現変動アクティブ変化演出を実行する判定がされ、図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルに基づいてアクティブ画像の最終態様が決定され、かつ、図22(A)〜(C)の現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルに基づいて、現変動アクティブ変化演出の演出パターンが決定されたときは、決定された演出パターンの種類に応じて、次のようにデータの記憶がされる。
新たな保留記憶情報に基づく保留画像について、演出パターンM〜Zのような現変動アクティブ変化演出の演出パターンが選択されたときは、新たな保留記憶情報に対応するバッファ番号のデータにおいて「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「現変動アクティブ変化演出実行変動 指定有」を特定可能な「2003(H)」のデータが記憶され、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に、選択された演出パターンに対応して「3000(H)」、演出パターンMである「300D(H)」〜演出パターンWである「302A(H)」のうちのいずれかのデータが記憶される。
このように、新たな保留記憶情報をターゲットとして、現変動アクティブ変化演出を実行することが決定されたときには、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域における「2001(H)」のデータ、および、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域における「300D(H)」〜「302A」(H)」のデータに基づき、選択決定された演出パターンに対応する現変動アクティブ変化演出を実行することが認識可能となる。
図25(B)においては、始動入賞時コマンドバッファおよび演出用バッファにおけるデータの記憶例として、たとえば、バッファ番号「4」に対応する保留記憶について、大当り表示結果の図柄指定であり、かつ変動種別がスーパーリーチの変動パターン種別である場合(図柄指定のデータが「C201(H)」かつ変動種別のデータが「C302(H)」である場合)に、その保留記憶について、保留等変化演出を実行するか否かの判定がされたことに応じて、バッファ番号「4」に対応する「保留等変化演出判定有無」のデータに「1001(H)」が記憶され、その判定結果が先読みアクティブ変化演出を実行する判定結果となり、かつ、演出態様が「通常形状→第1態様→第2態様→第3態様」という演出パターンに決定されたことに応じて、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する「保留等変化演出態様指定」のデータに「2002(H)」が記憶され、バッファ番号「1」,「2」,「3」,「4」に対応する「保留等変化演出態様指定」のデータに「3000(H)」,「3007(H)」,「3008(H)」,「3009(H)」が記憶された例が示されている。
以上に説明したような態様で、各保留記憶情報について、先読み演出処理に基づいて、演出用バッファの格納領域にデータが記憶されると、変動表示を実行するときに、変動表示を実行する保留記憶に対応する演出用バッファのデータを確認することにより、保留等変化演出を実行するか否かと、実行する保留等変化演出の種類と、保留等変化演出を実行する対象(保留画像またはアクティブ画像)と、保留等変化演出の演出態様とを演出制御用マイクロコンピュータ100が、認識することができる。演出制御用マイクロコンピュータ100は、このように認識した保留等変化演出に関するデータに基づいて、保留等変化演出を実行することが可能である。
図26および図27は、前述の先読み演出処理(S700)を示すフローチャートである。先読み演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、以下のような処理をする。
まず、図24に示す第1保留記憶についての始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファにおける記憶内容をチェックし、その中に、保留等変化演出を実行するか否かの判定が未判定の第1保留記憶があるか否かを判定する(S711)。たとえば、保留等変化演出判定有無の格納領域において「1000(H)」のデータが記憶されている保留記憶のデータがあるか否かを判定する。
S711で、保留等変化演出を実行するか否かの判定が未判定の第1保留記憶がないときは、処理を終了する。一方、S711で、保留等変化演出を実行するか否かの判定が未判定の第1保留記憶があるときは、現在の第1保留記憶個数が2以上であるか否かを、第1保留記憶数指定コマンドにより特定される第1保留記憶数に基づいて確認する(S712)。S712では、第1保留記憶数が2未満であるときに、新たな第1保留記憶情報に基づく変動表示を実行する前に変動表示を実行する第1保留記憶情報がなく、新たな第1保留記憶情報に基づく保留等変化演出のうち、保留変化演出および先読みアクティブ変化演出を実行する対象となる先の変動表示が存在しないので、これらの演出を含む保留等変化演出を実行する変動表示が実行可能であるかどうかを確認するのである。
S712で現在の第1保留記憶個数が2以上でないときは、保留等変化演出を実行しないことを決定し、後述するS728に進む。一方、S712で現在の第1保留記憶個数が2以上であるときは、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「先読みアクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶された第1保留記憶があるか否かを判定する(S713)。
S713でそのような第1保留記憶があるときは、重複した保留等変化演出の実行を避けるために、保留等変化演出を実行しないことを決定し、後述するS728に進む。一方、S713でそのような第1保留記憶がないときは、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域に「現変動アクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶された第1保留記憶があるか否かを判定する(S714)。
S714でそのような第1保留記憶があるときは、重複した保留等変化演出の実行を避けるために、保留等変化演出を実行しないことを決定し、後述するS728に進む。一方、S714でそのような第1保留記憶がないときは、先読み判定対象の保留記憶について、始動入賞時受信コマンドバッファにおける「図柄種別」および「変動種別」の記憶内容をチェックすることにより、大当り、または、スーパーリーチはずれを指定したものであるか否かを判定する(S715)。
S715で、大当り、または、スーパーリーチはずれを指定したものでないと判定されたとき、すなわち、スーパーリーチ以外はずれであるときは、後述するS741cに進む。一方、S715で、大当り、または、スーパーリーチはずれを指定したものであると判定されたときは、保留等変化演出種類判定用の乱数SR2を抽出し、図18の保留等変化演出種類判定テーブルを用い、SR2の抽出値に基づいて、保留等変化演出を実行するか否かを判定する判定対象とする変化演出の種類を選択決定する(S716)。
次に、S716で先読みアクティブ変化演出が判定対象として選択決定されたか否かを判定する(S717)。S717において、先読みアクティブ変化演出が判定対象として選択決定されたと判定されたときは、始動入賞時受信コマンドバッファにおいて、先読み判定対象の新たな第1保留記憶の記憶内容を確認し、当該保留記憶に基づく変動表示結果が大当り表示結果となるか否かを判定する(S718)。
S718で大当り表示結果とならないと判定されたときは、アクティブ変化演出実行有無判定用の乱数SR5を抽出し、図20(B)のスーパーリーチはずれ時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルを用い、SR5の抽出値に基づいて、先読みアクティブ変化演出を実行するか否かを判定し(S719a)、S720に進む。一方、S718で大当り表示結果となると判定されたときは、アクティブ変化演出実行有無決定用の乱数SR5を抽出し、図20(A)の大当り時先読みアクティブ変化演出有無判定テーブルを用い、SR5の抽出値に基づいて、先読みアクティブ変化演出を実行するか否かを判定し(S719b)、S720に進む。
S720では、S719aまたはS719bにより先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたか否かを判定する(S720)。S720で先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたと判定されたときは、先読み判定対象の保留記憶以前の第1保留記憶情報に対応する「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域に、「先読みアクティブ変化演出実行変動 指定有」のデータ(「2002(H)」)を記憶させる(S721)。そして、アクティブ画像最終態様決定用のSR6を抽出し、図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用い、SR6の抽出値に基づいて、アクティブ画像の最終態様を選択決定する(S722)。
次に、新たに発生した保留記憶を含む現在の第1保留記憶数を確認する(S723)。そして、先読みアクティブ変化演出態様選択用の乱数SR8を抽出するとともに、S722で決定したアクティブ画像の最終態様と、S723で確認した第1保留記憶数とに基づいて、図23に示す第1〜第9先読みアクティブ変化演出態様選択テーブルのうちから最終態様および第1保留記憶数に対応するテーブルを選択し、選択したテーブルを用い、SR8の抽出値に基づいて、先読みアクティブ変化演出態様を選択決定する(S724)。
そして、先読み判定対象の保留記憶以前の第1保留記憶に対応する「保留等変化演出態様指定」の格納領域に、S724で決定した先読みアクティブ変化演出態様に対する演出パターンのデータを記憶させる(S725)。S725では、図23に示されたような複数回の変動表示に亘りアクティブ画像が文字アイコン形状で表示される演出態様を実行するように、複数回の変動表示にそれぞれの「保留等変化演出対応指定」のデータが、S724で決定された演出パターンに対応するように設定される。このように演出パターンが設定されるS725では、S724で決定された演出パターンにより、図23に示されたように、文字アイコン形状のアクティブ画像が、複数回の変動表示に亘り段階的に変化する演出態様を実行するように、複数回の変動表示に対応する「保留等変化演出対応指定」のデータが設定され得る。次に、出現保留色を通常色に決定し(S726)、S727に進む。S726により、先読みアクティブ変化演出を実行する保留記憶情報に対応する保留表示は、通常色で出現する。
また、前述のS712で現在の第1保留記憶個数が2以上でないとき、S713で「先読みアクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶された第1保留記憶があるとき、および、「現変動アクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶された第1保留記憶があるときのうち、いずれかに該当するときは、先読み判定対象の保留記憶に対応して、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に「保留等変化演出実行変動の指定無」のデータを記憶させ、「保留等変化演出態様指定」の格納領域に、「保留等変化演出の演出無」のデータを記憶させ(S728)、S726に進む。
これにより、第1保留記憶個数が2以上でないとき、既に先読みアクティブ変化演出の実行有が決定されているとき、および、既に現変動アクティブ変化演出の実行有が決定されているときのいずれかの条件が成立しているときには、保留等変化演出の実行が制限される。既に先読みアクティブ変化演出の実行有が決定されているとき、および、既に現変動アクティブ変化演出の実行有が決定されているときのいずれかの条件が成立しているときに保留等変化演出の実行が制限されることにより、文字アイコン形状表示態様へのアクティブ画像AHの変化による演出の面白みが保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。また、先読みアクティブ変化演出によりアクティブ画像AHの表示領域の大きさが大きくなったときに、保留変化演出の実行が制限されるので、アクティブ画像AHの表示領域の大きさの変化による演出の面白みが保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述のS720で先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されていないと判定されたときは、先読みアクティブ変化演出に関する処理を実行せずに、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「図柄指定」の領域のデータに基づいて大当りとなるかはずれとなるかの先読判定結果を確認することに基づいて、図24(D),(E)の第4,第5保留態様選択テーブルのいずれかを選択し、出現保留表示態様決定用のSR9を抽出して、選択した保留態様選択テーブルを用いて、先読判定対象の第1保留記憶情報についての出現保留色を選択決定し(S736)、S727に進む。
また、前述のS717で先読みアクティブ変化演出が判定対象として決定されていないと判定されたときは、S729で現変動アクティブ変化演出が判定対象として選択決定されたか否かを判定する(S729)。S729で現変動アクティブ変化演出が判定対象として選択決定されたと判定されたときは、始動入賞時受信コマンドバッファにおいて、先読み判定対象の新たな第1保留記憶の記憶内容を確認し、当該保留記憶に基づく変動表示結果が大当り表示結果となるか否かを判定する(S730)。
S730で大当り表示結果とならないと判定されたときは、アクティブ変化演出実行有無判定用の乱数SR5を抽出し、図20(D)のスーパーリーチはずれ時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルを用い、SR5の抽出値に基づいて、現変動アクティブ変化演出を実行するか否かを判定し(S731a)、S732に進む。一方、S730で大当り表示結果となると判定されたときは、アクティブ変化演出実行有無判定用の乱数SR5を抽出し、図20(C)の大当り時現変動アクティブ変化演出有無判定テーブルを用い、SR5の抽出値に基づいて、現変動アクティブ変化演出を実行するか否かを判定し(S731b)、S732に進む。
S732では、S731aまたはS731bにより現変動アクティブ変化演出を実行することが決定されたか否かを判定する(S732)。S732で現変動アクティブ変化演出を実行することが決定されたと判定されたときは、アクティブ画像最終態様決定用のSR6を抽出し、図21(B)のアクティブ画像最終態様決定テーブルを用い、SR6の抽出値に基づいて、アクティブ画像の最終態様を選択決定する(S733)。
次に、現変動アクティブ変化演出態様選択用の乱数SR7を抽出するとともに、S733で決定したアクティブ画像の最終態様に基づいて、図22に示す第1〜第3現変動アクティブ変化演出態様選択テーブルのうちから最終態様に対応するテーブルを選択し、選択したテーブルを用い、SR7の抽出値に基づいて、現変動アクティブ変化演出態様を選択決定する(S734)。
そして、先読み判定対象の保留記憶について、「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域に、「現変動アクティブ変化演出実行変動 指定有」のデータ(「2003(H)」)を記憶させ、さらに、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に、S734で決定した現変動アクティブ変化演出態様のデータを記憶させる(S735)。そして、出現保留色を通常色に決定し(S726)、S727に進む。
また、前述のS732で現変動アクティブ変化演出を実行することが決定されていないと判定されたときは、現変動アクティブ変化演出に関する処理を実行せずに、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「図柄指定」の領域のデータに基づいて大当りとなるかはずれとなるかの先読判定結果を確認することに基づいて、図24(D),(E)の第4,第5保留態様選択テーブルのいずれかを選択し、出現保留表示態様決定用のSR9を抽出して、選択した保留態様選択テーブルを用いて、先読判定対象の第1保留記憶情報についての出現保留色を選択決定し(S736)、S727に進む。
また、前述のS729で現変動アクティブ変化演出が判定対象として決定されていないと判定されたときは、消去法的に、S716で保留変化演出が判定対象として選択決定された場合であり、先読み判定対象の保留記憶につき、始動入賞時受信コマンドバッファにおける「図柄指定」の記憶内容をチェックし、先読み判定対象の第1保留記憶情報が大当り表示結果を指定したものであるか否かを判定する(S740)。
S740で大当り表示結果を指定したものであると判定されたときは、保留変化演出決定用のSR3を抽出し、図19(A)の大当り時保留変化演出有無判定テーブルを用いて、保留変化演出を実行するか否かを判定し(S741a)、S742に進む。一方、S740で大当り表示結果を指定したものではないと判定されたときは、消去法的に、スーパーリーチはずれのはずれ表示結果となるときであるので、保留変化演出決定用のSR3を抽出し、図19(B)のスーパーリーチはずれ時保留変化演出有無判定テーブルを用いて、保留変化演出を実行するか否かを判定し(S741b)、S742に進む。
また、前述のS715で、大当り、または、スーパーリーチはずれを指定したものではないと判定されたとき、すなわち、スーパーリーチ以外のはずれ表示結果となるときは、保留変化演出決定用のSR3を抽出し、図19(C)のスーパーリーチ以外はずれ時保留変化演出有無判定テーブルを用いて、保留変化演出を実行するか否かを判定し(S741c)、S742に進む。
次に、S741a、S741b、または、S741cにより、先読判定対象の第1保留記憶情報について、保留変化演出を実行する決定(実行有)がされたか否かを判定する(S742)。S742で、保留変化演出を実行する決定がされていない(実行無)と判定されたときは、後述するS746に進む。一方、S742で、保留変化演出を実行する決定がされた(実行有)と判定されたときは、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「図柄指定」の領域のデータに基づいて大当りとなるかはずれとなるかの先読み結果を確認するとともに、保留変化演出態様決定用のSR4を抽出し、図19(D)の保留変化演出態様選択テーブルを用いて、保留変化演出態様を選択決定する(S743)。これにより、先読判定対象の第1保留記憶情報について、演出パターンA〜Cのような次回の保留シフト時に保留画像をいずれかの色に変化させる演出態様のいずれかに決定される。
次に、S743で決定された保留変化演出の演出態様に応じて、図25(B)の演出バッファにおいて、前述したような記憶態様で、「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域において、保留変化演出を実行させるためのデータを記憶させ、「保留等変化演出態様指定」の格納領域に、S743で決定された演出態様(演出パターン)を特定可能なデータを記憶させる(S744)。
S744では、具体的に、次回保留シフト時に変化する演出をするために、「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域において、バッファ番号1の第1保留表示記憶に対応するデータとして、「保留変化演出実行変動指定有」のデータ(「2001(H)」)を記憶させ、先読み判定対象のバッファ番号の第1保留表示記憶に対応するデータとして、「保留等変化演出実行変動指定無」のデータ(「2000(H)」)を記憶させる。
S744では、さらに、「保留等変化演出態様指定」の格納領域において、先読判定対象のバッファ番号の第1保留記憶情報に対応するデータとして、演出パターンA〜C(「3001(H)〜3003(H)」)のうち、S743により決定された演出パターンを特定可能なデータを記憶させる。
次に、S743で決定された演出パターンにより特定される保留シフト時の変化後の保留画像の色(図中、変化色)に応じて、図24(A)〜図24(C)の第1〜第3保留態様選択テーブルのいずれかを選択し、出現保留表示態様決定用のSR9を抽出して、選択した保留態様選択テーブルを用いて、先読判定対象の第1保留記憶情報についての出現保留色を選択決定し(S745)、S727に進む。S745により、出現保留色は、「通常(黄)保留」、「白保留」、「青保留」、「緑保留」のうち、いずれかの表示態様に決定される。
一方、S742により保留変化演出を実行する決定がされていないときは、保留変化演出を実行しないときであり、図25(B)の演出バッファにおいて、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域に、「保留等変化演出実行変動指定無」のデータ(「2000(H)」)を記憶させ、「保留等変化演出態様指定」の格納領域に、演出無を特定可能なデータ(「3000(H)」)を記憶させる(S746)。
次に、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「図柄指定」の領域のデータに基づいて大当りとなるかはずれとなるかの先読判定結果を確認することに基づいて、図24(D),(E)の第4,第5保留態様選択テーブルのいずれかを選択し、出現保留表示態様決定用のSR9を抽出して、選択した保留態様選択テーブルを用いて、先読判定対象の第1保留記憶情報についての出現保留色を選択決定し(S747)、S727に進む。S747により、出現保留色は、「通常(黄)保留」、「白保留」、「青保留」、「緑保留」、「赤保留」のうち、いずれかの表示態様に決定される。
S727では、先読判定対象の第1保留記憶情報について、「保留等変化演出判定有無」の格納領域のデータとして「判定有」のデータを記憶し、S726,S736,745またはS747で決定した出現保留色の保留画像を新たな保留画像として出現させる表示をし(S727)、処理を終了する。
このように、先読み演出処理においては、新たな始動入賞に応じて新たに保留記憶情報が生じたときに、出現保留表示態様として、出現保留色を選択決定し、決定した出現保留表示態様で新たに保留画像を出現させる表示を実行する。このように表示された保留画像は、変動表示が実行されるごとに、図13のS707の保留記憶表示制御処理により保留シフト動作が実行され、表示位置がシフト(移動)させられることとなる。
なお、前述したような、新たな始動入賞に応じて新たに保留記憶情報が生じたときに、出現保留表示態様(出現保留色)を選択決定する処理については、図13のS707の保留記憶表示制御処理に含め、当該保留記憶表示制御処理を実行するときに、出現保留表示態様を選択決定するようにしてもよい。
図28は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なう。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S601)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S602)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ROM102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(S604)、S616へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。
S604の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S602の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S605)、S616へ進む。S605の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、S601の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に(S601のN)、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S603)、S616へ進む。
S603では、次のように大当りの種別に応じて当り図柄の組合せを決定する。表示結果2指定コマンドと表示結果3指定コマンドとのうちのどの表示結果指定コマンドが表示結果特定コマンド格納領域に格納されているかに基づいて、確変大当りと、通常大当りとのうちから、大当りの種別を判定し、確変大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」等の奇数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(確変大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの確変大当り図柄の組合せを選択決定する。また、通常大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「4,4,4」等の偶数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(通常大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの通常大当り図柄の組合せを選択決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、演出図柄の変動表示の演出(擬似連等の変動表示態様を含む)、保留等変化の演出、および、特定予告演出等の各種演出を設定する処理)を行なう演出設定処理(S616)を実行した後、S617に進む。演出設定処理の処理内容については、図28を用いて後述する。
S617では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。S617においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、S616の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM102に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次いで、S617で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S618)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S619)。
S619の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S620)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種LED等の発光体を点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S621)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし、演出図柄変動開始処理を実行する(S622)。そして、演出図柄変動開始処理が終了する。
図29は、前述の演出設定処理(S616)を示すフローチャートである。演出設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、以下に説明するような処理を行なう。
まず、今回の変動表示が、先読みアクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であるか否かを判定する(S631)。具体的に、S631では、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、今回の変動表示を実行する保留記憶情報に対応する「保留等変化演出実行変動指定」のデータとして「先読みアクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶されているときに、先読みアクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定する。S631において、先読みアクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示ではないと判定されたときは、後述するS636に進む。
S631により先読みアクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定されたときは、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、今回の変動表示を実行する保留記憶情報に対応する「保留等変化演出態様指定」のデータを確認することに基づいて、今回実行する先読みアクティブ変化演出の演出態様(図23に示すいずれかの演出態様に基づいて設定された図25(C)の演出パターンD〜I)を確認する(S632)。
次に、S632による今回の変動表示において実行する先読みアクティブ変化演出の演出態様の確認結果に基づいて、実行する先読みアクティブ変化演出の演出パターンを設定し(S633)、S634に進む。具体的に、S633においては、確認した「保留等変化演出態様指定」のデータに対応して、たとえば、今回の変動表示において、アクティブ画像を、どのタイミングでどのように変化させるか(変化させない場合もある)というような先読みアクティブ変化演出の演出パターンを設定する。演出パターンD〜Fのようなアクティブ画像を第1〜第3態様のいずれかの文字アイコン形状で当初表示する演出パターンについては、たとえば、変動表示の開始と同時に、S707によるアクティブ表示の出現処理(シフト表示処理)により、保留画像として表示されていた円形状と同様の円形状で一時的(たとえば瞬間的)にアクティブ画像が表示され、その直後に演出パターンD〜Fに対応する第1〜第3態様のいずれかの文字アイコン形状によるアクティブ画像の当初表示態様に直ちに変更する演出パターンが設定される。演出パターンG〜Iのようなアクティブ画像を変動表示中に第1〜第3態様のいずれかの文字アイコン形状に変化させる演出パターンについては、たとえば、変動開始時から所定時間(たとえば、数秒)経過後に演出パターンG〜Iに対応して第1〜第3態様のいずかにアクティブ画像が変化する演出パターンが設定される。演出パターンJ〜Lのようなアクティブ画像を第1〜第3態様のいずれかの文字アイコン形状で維持表示させる演出パターンについては、たとえば、変動開始前から変動表示終了後も継続して、演出パターンJ〜Lに対応する第1〜第3態様で文字アイコン形状のアクティブ画像が維持表示される演出パターンが設定される。なお、演出パターンD〜Fについては、アクティブ画像を、保留画像と同じ円形状で一時的に表示することなく、新たなアクティブ画像の表示開始時から第1〜第3態様のいずれかの文字アイコン形状で表示する制御を行なうようにしてもよい。
また、S631により先読みアクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示ではないと判定されたときは、今回の変動表示が、現変動アクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であるか否かを判定する(S636)。具体的に、S636では、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、今回の変動表示を実行する保留記憶情報に対応する「保留等変化演出実行変動指定」のデータとして「現変動アクティブ変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶されているときに、現変動アクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定する。S636において、現変動アクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示ではないと判定されたときは、後述するS639に進む。
S636により現変動アクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定されたときは、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、今回の変動表示を実行する保留記憶情報に対応する「保留等変化演出態様指定」のデータを確認することに基づいて、今回実行する現変動アクティブ変化演出の演出態様(図22に示す演出パターンM〜Zのいずれかの演出パターン)を確認する(S637)。
次に、S637による今回の変動表示において実行する現変動アクティブ変化演出の演出態様の確認結果に基づいて、実行する現変動アクティブ変化演出の演出パターンを設定し(S638)、S634に進む。具体的に、S638においては、確認した「保留等変化演出態様指定」のデータに対応して、アクティブ画像を、どのタイミングでどのように変化させるかという演出パターンを設定する。アクティブ画像を変化させるタイミングは、たとえば、演出パターンM〜Zにおけるアクティブ画像の変化回数および変化態様に応じて、演出パターンM〜Zのそれぞれについて個別に、予め定められた演出期間内において、1回または複数回のタイミングに設定される。
また、S636により現変動アクティブ変化演出を実行する指定がされた変動表示ではないと判定されたときは、今回の変動表示が、保留変化演出を実行する指定がされた変動表示であるか否かを判定する(S639)。具体的に、S639では、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、今回の変動表示を実行する保留記憶情報に対応する「保留等変化演出実行変動指定」のデータとして「保留変化演出実行変動の指定有」のデータが記憶されているときに、保留変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定する。
S639において、保留変化演出を実行する指定がされた変動表示ではないと判定されたときは、S634に進む。その場合には、アクティブ変化演出、現変動アクティブ変化演出、および、保留変化演出を含む保留等変化演出が実行されない。
S639により保留変化演出を実行する指定がされた変動表示であると判定されたときは、図25(B)に示す第1保留記憶についての演出用バッファにおいて、当該保留変化演出の先読み判定対象となった保留記憶に対応する「保留等変化演出態様指定」のデータを確認することに基づいて、今回実行する保留変化演出の演出態様(図19(C)に示す演出パターンA〜Cのいずれかの演出態様)を確認する(S640)。
次に、S640による今回の変動表示において実行する保留変化演出の演出態様の確認結果に基づいて、実行する保留変化演出の演出パターンを設定する(S641)。具体的に、S641においては、確認した「保留等変化演出態様指定」のデータに対応して、どの保留画像を、どのタイミングでどのように変化させるかという演出パターンを設定する。保留画像を変化させるタイミングは、たとえば、変動開始時における予め定められた演出期間に設定される。
次に、図25(B)に示す演出用バッファにおいて、「保留等変化演出実行変動指定」の格納領域のデータを「保留等変化演出指定無」に変更するとともに、「保留等変化演出態様指定」の格納領域のデータを「演出無」に変更し(S642)、S634に進む。
次に、S634においては、前述した先読みアクティブ変化演出、現変動アクティブ変化演出、および、保留変化演出以外のその他の各種演出を設定する処理を実行する(S634)。その後、演出設定処理を終了する。
このような演出設定処理におけるS631〜S633の処理が実行されることに基づく演出制御の設定に基づき、図14に示す演出図柄変動中処理(S802)により、S633で設定された演出期間において、S633で設定された演出パターンに基づいて、アクティブ画像の表示態様が変化し得る先読みアクティブ変化演出の演出態様に従ったアクティブ画像の演出表示が実行される。先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときには、図26のS725における先読みアクティブ変化演出の演出態様データ記憶の際に、図23に示されたような複数回の変動表示に亘りアクティブ画像が文字アイコン形状で表示される演出態様を実行するように、複数回の変動表示に対応する「保留等変化演出対応指定」のデータが設定される。これにより、先読みアクティブ変化演出が、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状のアクティブ画像が継続して表示される演出パターンで実行されることとなる。また、先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときには、図26のS725における先読みアクティブ変化演出の演出態様データ記憶の際に、図23に示されたように、文字アイコン形状のアクティブ画像が、複数回の変動表示に亘り段階的に変化する演出態様を実行するように、複数回の変動表示に対応する「保留等変化演出対応指定」のデータが設定され得る。これにより、先読みアクティブ変化演出において、文字アイコン形状のアクティブ画像が、複数回の変動表示に亘り段階的に変化する演出表示が実行されることとなる。
このような演出設定処理におけるS636〜S638の処理が実行されることに基づく演出制御の設定に基づいて、図14に示す演出図柄変動中処理(S802)により、S638で設定された演出期間において、S638で設定された演出パターンに基づいて、現変動アクティブ変化演出が、1回の変動表示中に実行される。
このような演出設定処理におけるS639〜S642の処理が実行されることに基づく演出制御の設定に基づいて、図14に示す演出図柄変動中処理(S802)により、S641で設定された演出期間において、S641で設定された演出対象、および、演出パターンに基づいて、保留変化演出が実行されることとなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、アクティブ画像が、円形状の第1表示態様から文字アイコン形状の第2表示態様に変化したときにおける第2表示態様の表示種類によって、文字アイコン形状のアクティブ画像を複数回の変動表示に亘り継続表示を行なう割合が異なるようにする演出を実行する制御例を説明する。このような演出制御は、演出制御用マイクロコンピュータ100により実行される。
具体的に、漢字が記載された第1文字アイコン、ひらがな文字が記載された第2文字アイコン、および、英文字が記載された第3文字アイコンというような複数種類の文字アイコン形状のアクティブ画像を設けておき、先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときに、これらのうち、いずれかの種類の文字アイコンを用いて先読みアクティブ変化演出を実行可能とする。そして、各種類の文字アイコン形状のアクティブ画像について、前述したような最終態様としての第1態様、第2態様、第3態様を設定しておく。また、先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときには、先読みアクティブ変化演出の最終態様を最終態様決定テーブルを用いて第1〜第3態様のうちのいずれかに決定する。そして、先読みアクティブ変化演出の演出態様として、決定された最終態様が第1態様、第2態様、第3態様のそれぞれとなるときについて、第1文字アイコン、第2文字アイコン、および、第3文字アイコンのそれぞれの選択割合を予め定めておき、抽選により、第1〜第3文字アイコンのうちいずれかを選択する処理を実行することにより、アクティブ変化演出実行に表示する文字アイコンの種類を選択決定する。
たとえば、最終態様が第1態様に決定されたときの文字アイコン種類の選択割合の関係を「第1文字アイコン>第2文字アイコン>第3文字アイコン」とし、最終態様が第2態様に決定されたときの文字アイコン種類の選択割合の関係を「第2文字アイコン>第3文字アイコン>第1文字アイコン」とし、最終態様が第3態様に決定されたときの文字アイコン種類の選択割合の関係を「第3文字アイコン>第2文字アイコン>第1文字アイコン」と設定すればよい。
このような割合で文字アイコン種類の選択をすれば、アクティブ画像が、円形状の第1表示態様から文字アイコン形状の第2表示態様に変化したときにおける第2表示態様の表示種類によって、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状のアクティブ画像を複数回の変動表示に亘り継続して表示を行なう割合が異なるようにする演出を実行する制御をすることが可能となる。このような制御を行なえば、文字アイコン形状のアクティブ画像AHの変化後の表示種類によって文字アイコン形状のアクティブ画像の継続表示を行なう割合が異なることにより、文字アイコン形状のアクティブ画像AHの表示種類に遊技者を注目させることができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100により、保留記憶情報に基づいて保留表示とアクティブ表示とを実行し、対象となる保留記憶情報に対応する保留表示期間および変動表示期間の期間中における複数のタイミング(たとえば、保留表示中とアクティブ表示中との複数のタイミング)のうちのいずれかのタイミングで保留等変化演出を実行させる場合において、変化対象の表示の種別が、通常表示態様とは異なる第1特定表示態様と第2特定表示態様とのいずれであるかに応じて、表示態様変化を実行するタイミングの選択割合が異なる例を説明する。
第3実施形態においては、新たに保留記憶情報が発生したときに、保留表示およびアクティブ表示の画像として、所定表示態様と、第1特定表示態様と、第2特定表示態様との3つのうちいずれかの表示態様の画像が選択され、選択された画像が表示される。たとえば、所定表示態様としては一般的な「円形」の形状の表示態様、第1特定表示態様としては「文字」を用いたアイコン形状の表示態様(文字アイコンとも呼ぶ)、第2特定表示態様としては、「動物キャラクタ」よりなる「キャラクタ」を用いたアイコン形状の表示態様(キャラクタアイコンとも呼ぶ)である。
第3実施形態では、新たに保留記憶情報が発生したときに、所定の保留表示選択テーブルを用いて、出現させる保留表示として、通常表示態様の画像と、第1特定表示態様の画像と、第2特定表示態様の画像とのいずかが選択される。たとえば、第1特定表示態様、および、第2特定表示態様は、はずれとなるときよりも大当りとなるときに選択される割合が高く設定されている。
図30は、文字アイコン選択テーブルおよびキャラクタアイコン選択テーブルを示す図である。図30(A)に文字アイコン選択テーブルが示され、図30(B)にキャラクタ選択テーブルが示されている。
第3実施形態では、通常表示態様の画像は、第1実施形態のように画像の色が選択可能であり、かつ、保留等変化演出により画像の色が変化可能である。そして、図30(A)のように、第1特定表示態様の画像は、複数種類の文字のうちから文字の種類が選択可能であり、かつ、保留等変化演出により文字の種類が変化可能である。また、図30(B)のように、第2特定表示態様の画像は、複数種類のキャラクタ数のうちからキャラクタ数の種類が選択可能であり、かつ、保留等変化演出によりキャラクタ数の種類が変化可能である。
出現させる保留表示として第1特定表示態様が選択されたときには、図30(A)に示すように、出現時表示に「小」という文字が示された文字アイコン(小表示)が表示された後、文字アイコンが、第1変化表示として「中」という文字が示された文字アイコン(中表示)、または、第2変化表示として「大」という文字が示された文字アイコン(大表示)に変化可能である。対応する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大当り表示結果となる期待度は、小表示<中表示<大表示という関係が設定されている。
第3実施形態については、所定表示態様としての円形状の保留表示およびアクティブ表示と、第1特定表示態様としての文字アイコン形状の保留表示およびアクティブ表示と、第2特定表示態様としてのキャラクタアイコン形状の保留表示およびアクティブ表示とを用いる例を示す。第1特定表示態様と第2特定表示態様とのいずれであるかに応じて、その特定表示態様の表示態様変化を実行させるタイミングの選択割合が異なる例を説明する。
第3実施形態において、第1実施形態に示したようなアクティブ表示にのみ用いる文字アイコンは、所定表示態様の保留表示(円形状の保留表示)、第1特定表示態様の保留表示(文字アイコン形状の保留表示)、および、第2特定表示態様の保留表示(キャラクタアイコン形状の保留表示)のうちのいずれから変化可能なものとしてもよい。また、第1実施形態に示したようなアクティブ表示にのみ用いる文字アイコンは、所定表示態様の保留表示(円形状の保留表示)、第1特定表示態様の保留表示(文字アイコン形状の保留表示)、および、第2特定表示態様の保留表示(キャラクタアイコン形状の保留表示)のうちのいずれか1つからのみ変化可能なものとしてもよい。また、第1実施形態に示したようなアクティブ表示にのみ用いる文字アイコンは、所定表示態様の保留表示(円形状の保留表示)、第1特定表示態様の保留表示(文字アイコン形状の保留表示)、および、第2特定表示態様の保留表示(キャラクタアイコン形状の保留表示)のうちのいずれか2つ(たとえば、第1特定表示、第2特定表示態様)から変化可能なものとしてもよい。
出現させる保留表示として第2特定表示態様が選択されたときには、図30(B)に示すように、出現時表示に「1匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(1匹表示)が表示された後、キャラクタアイコンが、第1変化表示として「2匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(2匹表示)、または、第2変化表示として「3匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(3匹表示)に変化可能である。対応する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大当り表示結果となる期待度は、1匹表示<2匹表示<3匹表示という関係が設定されている。
図31は、保留表示が文字アイコンまたはキャラクタアイコンのようなアイコン形状の表示態様に決定されたときにおいて、表示態様変化演出実行タイミング選択処理、表示態様変化演出種類選択処理、および、変化態様選択処理を実行するアイコン演出設定処理に用いられる各種データテーブルである。
図31(A)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保留表示時変化演出タイミング選択テーブルである。図31(B)は、保留表示がキャラクタアイコンの表示態様に決定されたときに用いるキャラクタ保留表示時変化演出タイミング選択テーブルである。図31(A),(B)では、保留表示中とアクティブ表示中という2種類の表示態様変化演出タイミングに、表示態様変化演出タイミング決定用の乱数値MR10が割振られている。
図31(A),(B)では、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときは、動物キャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高い。一方、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときと比べて、アクティブ表示中の方が保留表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高い。これにより、表示態様変化演出の変化対象の表示種別(例えば、文字アイコン、動物キャラクタアイコンという表示種別)および表示態様変化のタイミング(例えば、保留表示中、アクティブ表示中というタイミング)に遊技者を注目させることができ、保留表示の態様を変化させる演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、文字アイコンの表示、および、動物キャラクタアイコンの表示については、後述する図31(E)〜(L)のように、表示態様変化演出実行後に、実際に表示態様が変化する割合が、保留表示中とアクティブ表示中とで等しい。したがって、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときは、動物キャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高く、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときと比べて、アクティブ表示中の方が保留表示よりも表示態様変化演出が実行される割合が高いことに基づけば、保留表示が文字アイコン表示と、動物キャラクタアイコンの表示とのいずれで表示されるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中とで、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なるので、保留表示中とアクティブ表示中とのいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なる。これにより、アイコン形状で表示された保留表示の表示態様の変化とアクティブ表示の表示態様変化とについて、変化対象の表示の種別および表示態様変化のタイミングに遊技者を注目させることができ、表示態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
図31(C)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保留変化演出種類選択テーブルである。文字アイコンによる保留表示が実行されるときの変化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第1変化演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第2変化演出とが、表示態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割振りにより選択可能に設けられている。
図31(D)は、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様に決定されたときに用いる動物キャラクタ保留変化演出種類選択テーブルである。動物キャラクタアイコンによる保留表示が実行されるときの表示態様変化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第3変化演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第4変化演出とが、表示態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割振りにより選択可能に設けられている。
図31(E)〜(H)は、文字アイコンによる保留表示の変化演出について、図31(A)および図31(B)のデータテーブルにより選択決定された表示態様変化演出タイミングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態様を選択決定するときに用いる変化選択テーブルである。
保留表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、図31(E)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、図31(F)のテーブルが用いられる。保留表示中に第2変化演出が実行される決定がされたときには、図31(G)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第2変化演出が実行される決定がされたときには、図31(H)のテーブルが用いられる。保留表示中に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図31(I)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図31(J)のテーブルが用いられる。保留表示中に第4変化演出が実行される決定がされたときには、図31(K)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第4変化演出が実行される決定がされたときには、図31(L)のテーブルが用いられる。
図31(E)〜(H)の変化選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて「変化なし」と「中」表示と「大」表示とに、変化態様選択用の乱数値MR12(0〜99)の100個が、異なる選択割合で割振られている。また、図31(I)〜(L)の変化選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて「変化なし」と「2匹」表示と「3匹」表示とに、変化態様選択用の乱数値MR12(0〜99)の100個が、異なる選択割合で割振られている。
図31(E)〜(H)において、「変化なし」は、文字アイコンが変化しない態様を示し、「中」表示は、文字アイコンが「中」という文字のアイコンに変化する態様を示し、「大」表示は、文字アイコンが「大」という文字のアイコンに変化することを示す。
図31(E)〜(H)では、変化選択用の乱数値MR12が、大当り表示結果となるときに「変化なし<中+大(変化あり)」、ハズレ表示結果となるときに「変化なし>中+大(変化あり)」という関係の選択割合で割振られている。また、図31(E)〜(H)では、大当り表示結果となるときに「中<大」、ハズレ表示結果となるときに「中>大」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られている。これにより、文字アイコンが変化したときは、文字アイコンが変化しないときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。また、文字アイコンが「大」に変化したときは、文字アイコンが「中」に変化したときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
文字アイコン表示については、図31(A),(B)のように、アクティブ表示中に保留表示中と比べて文字アイコンの表示態様変化が選択される割合が低いが、大当り表示結果となるときに、アクティブ表示中に保留表示中と比べて、「中」表示よりも大当りとなる期待度のレベルが高い「大」表示となる表示態様変化が選択される割合が高い。これにより、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができる。
図31(I)〜(L)は、動物キャラクタアイコンによる保留表示の表示態様変化演出について、図31(A)および図31(B)のデータテーブルにより選択決定された表示態様変化演出タイミングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態様を選択決定するときに用いる変化選択テーブルである。これら演出選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて、「変化なし」と「2匹」表示と「3匹」表示とに、変化選択用の乱数値MR12が、異なる選択割合で割振られている。
図31(I)〜(L)において、「変化なし」は、動物キャラクタアイコンが変化しない態様を示し、「2匹」表示は、動物キャラクタアイコンが「2匹」のアイコンに変化する態様を示し、「3匹」表示は、動物キャラクタが「3匹」のアイコンに変化することを示す。
図31(I)〜(L)では、大当り表示結果となるときに「2匹<3匹」、ハズレ表示結果となるときに「2匹>3匹」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られている。これにより、動物キャラクタアイコンが変化したときは、動物キャラクタアイコンが変化しないときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。また、動物キャラクタアイコンが「3匹」に変化したときは、動物キャラクタアイコンが「2匹」に変化したときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
動物キャラクタアイコン表示については、図31(B),(C)のように、保留表示中にアクティブ表示中と比べて動物キャラクタアイコンの表示態様変化が選択される割合が低いが、大当り表示結果となるときに、保留表示中にアクティブ表示中と比べて、「2匹」表示よりも大当りとなる期待度のレベルが高い「3匹」表示となる表示態様変化が選択される割合が高い。これにより、保留表示とアクティブ表示とついて、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態においては、演出図柄の変動表示が行なわれる表示手段としての演出表示装置9と、その表示手段の外部に設けられた特定表示手段としての特定表示装置とのそれぞれでアクティブ表示が可能であり、外部表示装置で、第1実施形態に示したように、文字アイコンによるアクティブ表示が複数回の変動表示が実行される期間で継続して表示されるときに、保留変化演出の実行を制限する演出制御例を説明する。
第4実施形態のパチンコ遊技機においては、図1に示す演出表示装置9に加えて、メイン(主)表示装置としての演出表示装置9の外部に、たとえば、サブ(副)表示装置としての特定表示装置が設けられる。特定表示装置は、演出表示装置9と同様に、液晶表示(LCD)等の画像表示装置である。特定表示装置は、演出表示装置9と同様に、演出制御用マイクロコンピュータ100により制御される。特定表示装置は、演出表示装置9と同様の大きさで構成されてもよく、演出表示装置9よりも小型(大型でもよい)の大きさで構成されてもよい。特定表示装置は、1つだけ設けられてもよく、複数設けられてもよい。特定表示装置は、固定されたものであってもよく、ソレノイド等の駆動手段により駆動される可動式のものであってもよい。
特定表示装置は、演出表示装置9と同様に各種の演出画像を表示可能であるが、1つの特徴として、第1実施形態〜第3実施形態に示したようなアクティブ表示を実行可能である。特定表示装置によるアクティブ表示は、演出表示装置9と並行して実行されてもよく、演出表示装置9で実行する代わりに、特定表示装置でのみ実行されてもよい。また、特定表示装置では、演出表示装置9と並行して保留表示が実行されてもよく、演出表示装置9で実行する代わりに、特定表示装置でのみ保留表示が実行されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9と特定表示装置とのそれぞれでアクティブ表示を実行可能である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前述の実施形態で説明したような先読みアクティブ変化演出を実行するときにおいて、特定表示装置で第1態様〜第3態様のアクティブ画像が複数回の変動表示が実行される期間で継続して表示されるときに、前述したような保留表示を変化させる保留変化演出の実行を制限(実行を禁止)する制御を行なうようにしてもよい。そのように特定表示装置で先読みアクティブ変化演出が実行されるときの保留変化演出の制限は、演出表示装置9で保留画像が表示されているときには、その保留画像を対象として実行し、特定表示装置で保留画像が表示されているときには、その保留画像を対象として実行すればよい。
このような第4実施形態による保留変化演出の制限が行なわれれば、特定表示装置で実行される先読みアクティブ変化演出によるアクティブ画像の変化による演出の面白みが、保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図17(a)〜(f−1)または(f−2)、図23、図26のS721〜S725、および、図29のS631〜S633等に示すように、変動表示中に文字アイコン形状表示態様でアクティブ画像AHを表示したときに、当該変動表示の終了時から次の変動表示の開始時までの期間を含む複数回の変動表示が実行される期間において、継続してアクティブ画像AHを文字アイコン形状表示態様で表示可能であるので、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状表示態様のアクティブ画像AHの表示が継続することにより、複数回の変動表示に亘り遊技者の期待感を維持させることができる。具体的には、複数回の変動表示に亘り文字アイコン形状表示態様のアクティブ画像AHの表示が継続することにより、ある変動表示において変動表示結果として遊技者にとって有利な表示結果が導出表示されない場合でも、次の変動表示での変動表示結果に期待感を持たせることができることにより、遊技者の期待感を複数の変動表示回に亘り継続させることができる。また、図17(b)〜(e)に示すように、アクティブ画像AHの表示領域が複数の変動表示で段階的に大きくなるように変化可能とすることにより、アクティブ画像AHの表示領域を変化させる演出について興趣を向上することができる。
(2) 図26のS713において、先読みアクティブ変化演出有の第1保留記憶がある場合には、S728により新たな保留表示の保留変化演出の実行が制限され、先読みアクティブ変化演出を実行することが決定された場合には、図26のS725において、先読み判定対象以前の保留記憶情報について先読みアクティブ変化演出態様を記憶することにより保留変化演出の実行が制限される等、先読みアクティブ変化演出が実行されるときに、保留表示の変化が制限される。これにより、文字アイコン形状表示態様へのアクティブ画像AHの変化による演出の面白みが保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。また、先読みアクティブ変化演出によりアクティブ画像AHの表示領域の大きさが大きくなったときに、保留変化演出の実行が制限されるので、アクティブ画像AHの表示領域の大きさの変化による演出の面白みが保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図23に示すように、アクティブ画像AHは、第1態様〜第3態様まで段階的に変化可能であり、図23、図26のS722〜S725、および、図29のS631〜S633等に示すように、先読みアクティブ変化演出により、遊技者にとっての期待度が段階的に高くなるように段階的に表示態様を変化させる演出がされるので、アクティブ画像AHの表示態様がどの段階まで変化するかに遊技者を注目させることができる。
(4) 図16(d)、図17(f−1)または図17(f−2)に示すように、変動表示結果として導出表示された演出図柄91〜93と、アクティブ表示エリアAHAとが重なって表示されるときでも、演出図柄91〜93が視認可能に表示されるため、変動対応表示の表示領域の大きさの変化による演出効果を高めつつ、演出図柄91〜93の誤認を抑制することができる。
(5) 先読みアクティブ変化演出を実行することが決定されたときに、図17(b),(c)に示すように、先読み判定態様のターゲット変動表示が実行される直前の変動表示中にアクティブ表示エリアAHAおよびアクティブ画像AHが第2態様から第3態様に変化する等、少なくとも、ターゲット変動表示が実行される直前の変動表示中に文字アイコン形状のアクティブ画像の態様が変化する演出がされることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 第2実施形態に示したように、文字アイコン形状のアクティブ画像AHの変化後の表示種類によって文字アイコン形状のアクティブ画像の継続表示を行なう割合が異なることにより、文字アイコン形状のアクティブ画像AHの表示種類に遊技者を注目させることができる。
(7) 第3実施形態に示したように、文字アイコン形状表示態様と、動物キャラクタアイコン形状表示態様とのいずれであるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中とで、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なり、保留表示中とアクティブ表示中とのいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なる。これにより、保留表示態様変化とアクティブ表示態様変化とについて、変化対象の表示の種別および表示態様変化のタイミングに遊技者を注目させることができ、保留表示の態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 第4実施形態に示したように、演出表示装置9と、特定表示装置とのそれぞれでアクティブ画像を表示可能である構成において、文字アイコン形状の表示態様に変化したアクティブ画像が、先読みアクティブ変化演出により複数回の変動表示が実行される期間で継続表示されるときにおいて、保留表示の変化が制限されることにより、文字アイコン形状の表示態様へのアクティブ画像の変化による演出の面白みが保留表示の変化により阻害されることが抑制され、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 特殊態様のアクティブ画像としては、文字アイコン形状のアクティブ画像以外に、キャラクタ形状のアクティブ画像等のその他の画像を用いてもよく、通常態様の円形状の画像と区別できる画像であれば、どのような画像を用いてもよい。また、逆に、文字アイコン形状のアクティブ画像を通常態様とし、円形状のアクティブ画像を特殊態様として用いてもよい。
(2) 特殊態様のアクティブ画像としては、文字アイコン形状のアクティブ画像のみというような1種類のみ設けられてもよく、たとえば、文字アイコン形状のアクティブ画像と、キャラクタ形状のアクティブ画像とのように複数種類の特殊態様のアクティブ画像を設けてもよい。その場合には、大当り表示結果となるときに、どちらかのアクティブ画像の選択割合を高く設定して、表示されたときに大当りとなる期待度が異なるようにしてもよい。また、その場合には、大当りとなる期待度が高い方の特殊態様のアクティブ画像の方が先読みアクティブ変化演出において、態様が変化する割合が高くなるように設定してもよい。また、大当りとなる期待度が高い方の特殊態様のアクティブ画像の方が先読みアクティブ変化演出において、態様が変化する回数が多くなる割合が高くなるように設定してもよい。
(3) 先読みアクティブ変化演出は、ターゲットの変動表示(保留情報)を含めた複数回の変動表示において継続して文字アイコン形状の画像が表示されるものであってもよく、ターゲットの保留表示(保留情報)を含めない(1回前まで)複数回の変動表示において継続して文字アイコン形状の画像が表示されるものであってもよい。つまり、先読みアクティブ変化演出は、ターゲットの変動表示の変動回を含めて実行されてもよく、ターゲットの変動表示の手前の変動回まで実行されるものでもよい。
(4) 現変動アクティブ変化演出、および、先読みアクティブ変化演出において段階的に大きく変化するアクティブ表示エリアおよび表示画像は、少なくとも、3段階変化する演出態様が選択可能に含まれていればよく、3段階変化しない演出態様が選択可能に含まれていてもよい。また、現変動アクティブ変化演出、および、先読みアクティブ変化演出においてアクティブ表示エリアおよび表示画像が段階的に大きく変化する段階数としては、4段階以上変化する演出態様が選択可能に含まれていてもよい。また、現変動アクティブ変化演出、および、先読みアクティブ変化演出においては、3段階以上変化する演出態様のみが選択可能であってもよい。このように、現変動アクティブ変化演出、および、先読みアクティブ変化演出において段階的に大きく変化するアクティブ表示エリアおよび表示画像は、少なくとも、3段階変化する演出態様が実行可能であればよい。
(5) 先読みアクティブ変化演出において、複数回の変動表示において継続して複数段階でアクティブ画像が変化する演出は、毎回の変動表示回で変化するものでもよく、最終的にアクティブ画像が複数段階で変化するが、アクティブ画像が変化しない変動表示回を含むような演出態様が含まれてもよい。
(6) 先読みアクティブ変化演出においては、複数回のそれぞれの変動表示回において1段階ずつアクティブ画像が変化する演出を実行してもよく、1回の変動表示回において複数段階分アクティブ画像が変化する演出を実行してもよい。
(7) 図23では、先読みアクティブ変化演出態様テーブルとして、文字アイコン形状の画像が複数回の変動表示に亘り変化しない演出態様が選択可能な例を示したが、先読みアクティブ変化演出としては、このような演出態様が実行されないようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、先読みアクティブ変化演出が実行されるときに、保留変化演出の実行がまったく実行されないようにする制限制御を示したが、これに限らず、このような制限制御としては、先読みアクティブ変化演出が実行されるときに、所定割合で保留変化演出の実行が実行されないようにするようにしてもよい。また、先読みアクティブ変化演出が実行されるときに、保留変化演出の実行を制限する制御は、実行しないようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態において、複数回の変動表示が実行される期間において、継続してアクティブ画像AHを文字アイコン形状表示態様で表示可能とするアクティブ変化演出を実行するときには、図17に示したような、アクティブ表示エリアAHAのサイズ、および、文字のサイズが大きくなる変化をする演出を実行せずに、アクティブ画像AHの色が変化する演出、または、アクティブ画像の文字の種類が変化する演出等のその他のアクティブ画像演出を、複数回の変動表示が実行される期間において、継続して実行してもよい。
(10) 前述した実施の形態において、複数回の変動表示が実行される期間において、アクティブ画像AHの表示領域が複数の変動表示で段階的に大きくなるように変化可能とするアクティブ変化演出を実行するときには、図17に示したような、段階的に変化するアクティブ画像AHを複数回の変動表示に跨って継続表示する演出を実行せずに、アクティブ画像AHを特定のタイミング(特定の変動回等)で一時的に消去または隠蔽する等、複数回の変動表示に跨らないアクティブ変化演出を実行するようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態で示したアクティブ表示については、演出表示装置9での画像表示に限らず、ランプ等の発光体による発光表示を用いてもよい。その場合には、演出表示装置9での液晶表示による第1のアクティブ表示と、ランプでの発光表示による第2のアクティブ表示とが並列的に実行されるようにしてもよい。その場合における第1のアクティブ表示と第2のアクティブ表示とは、相互に色が一致してもよく、色が異なってもよい。また、ランプでの発光表示による第2のアクティブ表示は、保留表示の段階で表示態様が変化せずに(保留変化演出なし)アクティブ表示に移行し、アクティブ表示において、次の変動表示が開始されるまでの間は所定態様(たとえば、青色)で発光し、次の変動表示において、発光態様が特別態様(たとえば、緑色)に変化する制御をしてもよい。また、ランプでの発光表示による第2のアクティブ表示は、保留表示の段階で表示態様が変化せずに(保留変化演出なし)アクティブ表示に移行し、アクティブ表示において、最初の変動表示の実行中は所定態様(たとえば、青色)で発光した後に消灯し、次の変動表示において、所定態様(たとえば、青色)で一瞬発光した後に、発光態様が特別態様(たとえば、緑色)に変化する制御をしてもよい。
(12) 前述した実施の形態で図17等に示したような複数回の変動表示において実行される先読みアクティブ変化演出については、1つの保留記憶に基づく1回の変動表示中において疑似的な複数回の変動表示が生じる擬似連演出中の複数回の変動表示において、同様の演出を実行してもよい。
(13) 前述した実施の形態では、保留記憶数が2以上ないときに保留等変化演出を実行しない例を示した。しかし、これに限らず、保留記憶数が2以上ないときであっても、保留等変化演出を実行するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、保留等変化演出が実行されることの選択決定を演出制御用マイクロコンピュータ100が行なう例を示した。しかし、これに限らず、このような選択決定は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で行ない、決定結果を特定可能なデータを演出制御コマンドにより演出制御用マイクロコンピュータ100へ送り、演出制御用マイクロコンピュータ100がその演出制御コマンドに従って行なうようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機等の装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(18) 本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
(19) 前述した実施の形態では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(20) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(21) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(22) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。