JP6377564B2 - センサデータ処理システム、センサデータ処理装置、及びセンサデータ処理方法 - Google Patents

センサデータ処理システム、センサデータ処理装置、及びセンサデータ処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサデータ処理システム、センサデータ処理装置、及びセンサデータ処理方法に関する。
ビル、マンション、及び家等の室内に電気的なシステムを構築するにあたって、ケーブルの配線やシステムの設置に必要となるスペースの観点から、構築の自由度に制約が課されている。また、室内の電気的なシステムを制御するためのスイッチを設けるにあたって、スイッチを動作させるためバッテリを管理する負荷を低減し、電気エネルギーをできる限り節約することが要求されている。
このような構築の自由度に制約を受けないために、また管理負荷の低減や電気エネルギーの節約に係る要求に応えるために、バッテリを持たない自己発電技術を利用したイベント駆動型のセンサが開発されている。
例えば、非特許文献1には、スイッチを押す力を用いて圧電素子により発電された電力を利用するワイヤレススイッチであって、そのワイヤレススイッチを一意に識別するセンサIDを、無線通信ネットワークを介して送信するイベント駆動型のワイヤレススイッチが開示されている。また、非特許文献1には、磁気スイッチを用いてドアの開閉等の動作を検知する技術が開示されている。また、非特許文献2には、人がスイッチを押す圧力を電磁誘導で電力に変換しこの電力を利用して照明器具の点灯及び消灯を制御する技術が開示されている。また、非特許文献3には、バッテリやケーブルを用いずにワイヤレス無線通信を実現するためのスイッチモジュール等が開示されている。
一方、特許文献1には、アクティブ無線タグ(センサ端末)を付けた人物等の観測対象物の位置を把握するために、アクティブ無線タグから観測対象物を表す識別コード(センサID)を表す無線信号を送出する技術が記載されている。この技術では、第三者が無線信号を盗聴して観測対象物の位置や移動履歴を把握することを防ぐために、アクティブ無線タグから疑似的な識別コードを送出し、疑似的な識別コードを盗聴させることによって第三者を撹乱している。
特開2006−067062号公報
「エネルギーハーベスティングを用いたワイヤレスセンサネットワーク」、[online]、村田製作所、[平成27年3月30日検索]、インターネット<URL:http://www.murata.com/ja-jp/about/newsroom/tech/ta12d2> 「国内初!!エネルギー・ハーベスティングによる無線スイッチシステムを戸田建設社屋で実験開始!」、[online]、村田製作所、[平成27年3月30日検索]、インターネット<URL:http://www.murata.com/ja-jp/about/newsroom/news/application/energy/2011/1205> 「エネルギーハーベストを使用したバッテリーレス・ワイヤレス無線通信を実現する「EnOcean(エンオーシャン)」製品の販売開始」、[online]、ローム、[平成27年3月30日検索]、インターネット<URL:http://www.rohm.co.jp/web/japan/news-detail?news-title=2013-04-18_news&defaultGroupId=false>
しかしながら、特許文献1に記載のように、センサ端末から疑似的なセンサIDを送出することによって信号を盗聴する第三者を撹乱する場合、観測対象物の活動、すなわちイベントが発生していなくても、センサ端末はセンサIDを送信しなければならない。すなわち、センサ端末には、センサIDを送信するための電力が必要となり、バッテリを搭載しなければならない。このため、センサ端末として、非特許文献1〜3に記載のような、バッテリを用いずに動作可能なイベント駆動型のセンサ端末を利用することはできない。したがって、センサ端末に搭載されたバッテリの交換に伴う手間が発生する。
また、非特許文献1に記載のような、例えばドアの開閉等をトリガとしてセンサIDを送信するイベント駆動型のセンサ端末を、特許文献1に記載の技術に利用した場合、ドアの開閉等によるトリガ発生に一定の時間的な特性があれば第三者により正規なセンサIDを推定される恐れがある。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、バッテリの交換に伴う手間を削減しつつ、観測対象物に係るイベント発生を第三者に推測され難くすることを可能とするセンサデータ処理システム、センサデータ処理用疑似端末、及びセンサデータ処理方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係るセンサデータ処理システムは、通信ネットワークを介して情報を互いに送受信する正規センサ端末、疑似センサ端末、及びセンサデータ処理装置を備えるセンサデータ処理システムであって、前記正規センサ端末は、観測対象物の活動を表すイベントの発生を検知する検知部と、前記イベントの発生を検知すると、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを、無線通信ネットワークを介して前記センサデータ処理装置に送信する送信部と、を備え、前記センサデータ処理装置は、前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された前記センサIDを受信する受信部と、前記受信部によって前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測する時間計測部と、前記イベント非発生時間が第1の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信する送信部と、を備え、前記疑似センサ端末は、前記センサID及び前記疑似ID送信要求を受信する受信部と、前記受信部によって受信した前記疑似ID送信要求に基づき、前記センサIDを前記センサデータ処理装置に、前記無線通信ネットワークを介して送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るセンサデータ処理装置は、通信ネットワークを介して正規センサ端末及び疑似センサ端末と互いに情報を送受信するセンサデータ処理装置であって、前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを受信する受信部と、前記受信部によって前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測する時間計測部と、前記イベント非発生時間が所定の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るセンサデータ処理方法は、通信ネットワークを介して情報を互いに送受信する正規センサ端末、疑似センサ端末、及びセンサデータ処理装置を備えるセンサデータ処理システムのセンサデータ処理方法であって、前記正規センサ端末により、観測対象物の活動を表すイベントの発生を検知するステップと、前記イベントの発生を検知すると、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを、無線通信ネットワークを介して前記センサデータ処理装置に送信するステップと、前記センサデータ処理装置により、前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された前記センサIDを受信するステップと、前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測するステップと、前記イベント非発生時間が所定の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信するステップと、前記疑似センサ端末により、前記センサID及び前記疑似ID送信要求を受信するステップと、前記疑似ID送信要求に基づき、前記センサIDを前記センサデータ処理装置に、前記無線通信ネットワークを介して送信するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、バッテリの交換に伴う手間を削減しつつ、観測対象物に係るイベントの発生を第三者に推測され難くすることが可能となる。
本発明の実施形態に係るセンサデータ処理システムの機能構成図である。 図1に示す疑似センサ端末の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1に示す記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。 図1に示すセンサデータ処理システムの処理を示すシーケンス図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<<センサデータ処理システムの機能構成>>
まず、図1を参照して本発明の実施形態に係るセンサデータ処理システム1の機能構成について説明する。
図1に示すように、センサデータ処理システム1は、1つ以上の正規センサ端末2、疑似センサ端末3、及びセンサデータ処理装置4を備える。また、センサデータ処理システム1は、人物、動物、その他可動な物体等の観測対象物の活動を監視する、いわゆる見守りシステムである。
センサデータ処理システム1において、正規センサ端末2及び疑似センサ端末3は、無線通信ネットワーク6を介して、互いに情報を送受信する。また疑似センサ端末3は、無線通信ネットワーク6とは異なる通信ネットワーク7である、例えば有線通信ネットワークを介して互いに情報を送受信する。また、データ集約サーバ5が、通信ネットワーク8を介してセンサデータ処理装置4に接続される。
正規センサ端末2は、検知部21及び送信部22を備える。正規センサ端末2は、観測対象物の活動、すなわちイベントが発生したことを検知し、その正規センサ端末2を一意に識別するためのセンサIDをセンサデータ処理装置4に送信する。正規センサ端末2は、バッテリを搭載せずに動作可能なイベント駆動型のセンサ端末であり、例えば、ドアの開閉等に基づいて発生した電力を用いてセンサIDをセンサデータ処理装置4に送信する。
検知部21は、観測対象物にイベントが発生したことを検知する。
送信部22は、検知部21によって観測対象物にイベントの発生が検知されると、センサIDを、無線通信ネットワーク6を介してセンサデータ処理装置4に送信する。具体的には、センサID「ID1」で一意に識別される正規センサ端末2の検知部21がイベントの発生を検知すると、その正規センサ端末2の送信部22はセンサID「ID1」を送信する。また、センサID「ID2」で一意に識別される正規センサ端末2の検知部21がイベントの発生を検知すると、その正規センサ端末2の送信部22はセンサID「ID2」を送信する。同様にして、センサID「IDn」で一意に識別される正規センサ端末2の検知部21がイベントの発生を検知すると、その正規センサ端末2の送信部22はセンサID「IDn」を送信する。
疑似センサ端末3は、センサID、及び該センサIDを送信することを要求する疑似ID送信要求をセンサデータ処理装置4から通信ネットワーク7を介して受信する。疑似センサ端末3は、センサID及び疑似ID送信要求を受信すると、受信したセンサIDを、無線通信ネットワーク6を介してセンサデータ処理装置4に送信する。
センサデータ処理装置4は、受信部41、時間計測部42、送信部43、判定部44、及び記憶部45を備える。また、センサデータ処理装置4は、例えば、ゲートウェイ装置によって実現される。
受信部41は、正規センサ端末2及び疑似センサ端末3から、無線通信ネットワーク6を介して送信されたセンサIDを受信する。
時間計測部42は、受信部41によってそれぞれの正規センサ端末2に係るセンサIDを受信してから経過した時間であるイベント非発生時間T1をそれぞれ計測する。具体的には、時間計測部42は、受信部41によってセンサID「ID1」が受信されると、「ID1」についてのイベント非発生時間T11を測定する。また、時間計測部42は、受信部41によってセンサID「ID2」が受信されると、「ID2」についてのイベント非発生時間T12をイベント非発生時間T11とは別に測定する。また、時間計測部42は、送信部43によって疑似ID送信要求が送信されてから次の疑似ID送信要求を送信する前に、受信部41によってセンサIDが受信されるまでの応答時間T2を計測する。
送信部43は、時間計測部42によってそれぞれ計測されたイベント非発生時間T1が所定の第1の時間Tsを超えると、そのイベント非発生時間T1に係る正規センサ端末2のセンサID、及び疑似ID送信要求を疑似センサ端末3に送信する。なお、第1の時間Tsとは、イベント非発生時間T1がそれ以上長いと、センサIDの送受信を盗聴している第三者によって観測対象物の不在を推測されてしまう恐れのある時間であって、例えば、15分、30分、又は1時間等の、利用者によって任意に設定される時間である。また、第1の時間TsはセンサID毎に異なる値であってもよいし、全てのセンサIDについて同一の値であってもよい。
また、送信部43は、センサデータ処理装置4が受信したセンサID、該センサIDを受信した時刻、及びセンサIDに係る真偽フラグを含むセンサID関連情報を、通信ネットワーク8を介してデータ集約サーバ5に送信する。なお、真偽フラグとは、センサIDが正規センサ端末2から送信されたか、疑似センサ端末3から送信されたかを表すフラグである。
判定部44は、センサIDが受信されると、応答時間T2が、第2の時間Tp以内であるか否かを判定する。具体的には、判定部44は、応答時間T2が第2の時間Tpを超えている場合、センサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定して、疑似フラグ「T」を記憶部45に記憶させる。また、判定部44は、応答時間T2が第2の時間Tp以内である場合、送信部43が疑似ID送信要求を送信してから第2の時間Tp以内に2以上のセンサIDが受信されたか否かを判定する。
判定部44は、疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間Tp以内に2以上のセンサIDが受信された場合、2以上のセンサのうち最初に受信したセンサIDを疑似センサ端末3から送信されたと判定し、センサIDに関連付けて疑似フラグ「F」を記憶させ、以降に受信したセンサIDを正規センサ端末2から送信されたと判定し、センサIDに関連付けて疑似フラグを「T」を記憶させる。また、判定部44は、疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間Tp以内に1のセンサIDが受信された場合、センサIDを疑似センサ端末3から送信されたと判定し、受信したセンサIDに関連付けて疑似フラグ「F」を記憶させる。
図2を参照して、判定部44の判定に基づいて送信部43が疑似ID送信要求を送信するタイミングについて詳細に説明する。図2のa〜cに示すように、センサIDがセンサデータ処理装置4に送信される。aで示されるセンサIDが受信された後、第1の時間Ts以内にbで示されるセンサIDを受信すると、判定部44は、bで示されるセンサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定する。さらに、bで示されるセンサIDが受信された後、第1の時間Ts以内にcで示されるセンサIDが受信されると、判定部44はcで示されるセンサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定する。このように、正規センサ端末2からセンサIDが送信された後、第1の時間Ts以内に受信されたセンサIDを正規センサ端末2から送信されたか否かを判定する動作を「通常モード」での動作という。
cで示されるイベント発生の後、イベント非発生時間T1が第1の時間Tsを超えると、送信部43はセンサIDとともに疑似ID送信要求を疑似センサ端末3にランダムな時間間隔で送信する。そして、疑似センサ端末3は、疑似ID送信要求に基づいて、図2のd〜gに示すようにセンサIDをセンサデータ処理装置4に送信する。このようにd〜gで示されたセンサIDに係る応答時間T2が第2の時間Tp以内である場合、判定部44は、センサIDが疑似センサ端末3から送信されたと判定する。このように、送信部43が疑似ID送信要求を疑似センサ端末3に送信し、疑似ID送信要求に基づいて疑似センサ端末3がセンサIDを送信する動作を「疑似モード」での動作という。
そして、図2のhで示されるセンサIDに係る応答時間T2が第2の時間Tpを超えている場合、判定部44は、センサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定し、センサデータ処理装置4は通常モードに戻って動作する。なお、第2の時間Tpとは、送信部43が疑似センサ端末3に疑似ID情報送信要求を送信してから、センサIDを受信するまでに要する、例えば数ミリ秒の短い時間である。
さらに、センサデータ処理装置4が通常モードに戻ると、送信部43は疑似ID送信要求を疑似センサ端末3に送信することを停止し、以降において、判定部44は、図2のiで示されるセンサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定する。
また、疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間Tpの間に2以上のセンサIDを受信した場合、判定部44は、2以上のセンサIDのうち最初に受信したセンサIDが疑似センサ端末3から送信され、以降に受信したセンサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定する。
記憶部45は、受信部41によって受信したセンサID、該センサIDを受信した時刻、及び真偽フラグを関連付けてセンサID関連情報として記憶する。図3は、記憶部45が記憶する情報の一例を示す図である。例えば、図3に示される記憶部45の例には、センサID「ID1」が時刻「2015/1/10 10:00」に受信され、その真偽フラグは「T」であることが示されている。
データ集約サーバ5は、センサID関連情報をセンサデータ処理装置4から、通信ネットワーク8を介して受信する。また、データ集約サーバ5は、受信したセンサID関連情報を記憶したり、加工及び演算によって活用したりしてもよい。
<<センサデータ処理システムの動作>>
図4を参照して、本実施形態に係るセンサデータ処理システム1の動作を説明する。
図4に示すように、正規センサ端末2は観測対象物のイベント発生を検知する(ステップS11)。イベントの発生が検知されると、その正規センサ端末2のセンサIDを、無線通信ネットワーク6を介してセンサデータ処理装置4に送信する(ステップS12)。なお、センサデータ処理システム1は、正規センサ端末2が観測対象物のイベント発生を検知するたびにステップS12以降の処理を繰り返して行う。
ステップS12で正規センサ端末2によって送信されたセンサIDを、センサデータ処理装置4の受信部41が受信すると、時間計測部42が、イベント非発生時間T1の計測を開始する(ステップS13)。また、ステップS12で、受信部41によってセンサIDが受信されると、記憶部45は、センサIDに関連付けて真偽フラグ「T」を記憶する(ステップS14)。
一方、ステップS13で、イベント非発生時間T1の計測が開始されると、判定部44はイベント非発生時間T1が第1の時間Tsを超えているか否かを随時、判定する(ステップS15)。
ステップS15において、判定部44によってイベント非発生時間T1が第1の時間Ts以内であると判定された場合には、ステップS13に戻って時間計測部42は引き続き累積してイベント非発生時間T1を計測する。判定部44によってイベント非発生時間T1が第1の時間Tsを超えていると判定された場合には、送信部43が、そのイベント非発生時間T1に係るセンサIDと疑似ID送信要求をランダムな時間間隔で疑似センサ端末3に送信する(ステップS16)。
ステップS16で送信部43からセンサID及び疑似ID送信要求が送信されると、時間計測部42は、応答時間T2の計測を開始し、疑似センサ端末3は、センサIDをセンサデータ処理装置4に送信する(ステップS17)。一方、このように疑似モードでの動作中も、正規センサ端末2が観測対象物のイベント発生を検知すると、センサIDをセンサデータ処理装置4に送信する(ステップS18)。
ステップS17で疑似センサ端末3からセンサIDが送信されると、又は、ステップS18で正規センサ端末2からセンサIDが送信されると、センサデータ処理装置4の受信部41がセンサIDを受信する。そして、受信部41によってセンサIDが受信されると、判定部44は、応答時間T2が第2の時間Tp以内であるか否かを判定する(ステップS19)。
ステップS19の判定において、応答時間T2が第2の時間Tpを超えている場合、判定部44は、センサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定して、通常モードに戻ってイベント非発生時間T1の計測を開始する(ステップS13)とともに、疑似フラグ「T」を記憶部45に記憶させる(ステップS14)。続いて、ステップS14以降の処理を上述したように繰り返す。
ステップS19の判定において、応答時間T2が第2の時間Tp以内である場合、判定部44は、送信部43が疑似ID送信要求を送信してから第2の時間Tp以内に2以上のセンサIDが受信されたか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間Tp以内に2以上のセンサIDが受信された場合、判定部44は、センサIDが正規センサ端末2から送信されたと判定して、通常モードに戻ってイベント非発生時間T1の計測を開始する(ステップS13)。そして、判定部44は、2以上のセンサIDのうち最初に受信したセンサIDに関連付けて疑似フラグ「F」を記憶させ、以降に受信したセンサIDに関連付けて疑似フラグを「T」を記憶させる(ステップS14)。続いて、ステップS14以降の処理を上述したように繰り返す。
また、ステップS20で、疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間Tp以内に1のセンサIDが受信された場合、判定部44は、受信したセンサIDに関連付けて疑似フラグ「F」を記憶させる(ステップS21)。さらに、センサデータ処理装置4は、引き続き疑似モードによる動作、すなわち、ステップS16に戻って以降の処理を繰り返す。
以上、説明したように、本実施形態によれば、イベント非発生時間T1が第1の時間Tsを超えると、疑似センサ端末3が、センサIDをセンサデータ処理装置4に無線通信ネットワーク6を介して送信するため、正規センサ端末2及び疑似センサ端末3から送信されたセンサIDが第三者に盗聴されても、第三者は盗聴したセンサIDが正規センサ端末2から送信されたか、疑似センサ端末3によって疑似的に送信されたかを区別することができない。すなわち、盗聴したセンサIDに基づく観測対象物のイベント発生が第三者によって推測される恐れを低減させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、疑似センサ端末3がセンサIDを送信するため、正規センサ端末2は疑似的なセンサIDを送信する必要がなく、そのため、正規センサ端末2として、バッテリを搭載せずに動作可能なイベント駆動型のセンサ端末を利用することができる。このため、バッテリ交換に伴う手間の発生を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、疑似センサ端末3は、イベント非発生時間T1が第1の時間Tsを超えると、ランダムな間隔でセンサIDを送信する。そのため、疑似センサ端末3がランダムでない何らかの特性を有する間隔、例えば、ドアの開閉等のイベント発生に基づいてセンサIDを送信する場合に比べて、第三者によって疑似センサ端末3によって送信されたセンサIDを推測される恐れを低減させることが可能となる。
本実施形態において、疑似センサ端末3は、センサIDをランダムな間隔でセンサデータ処理装置4に送信するとしているが、疑似センサ端末3は、過去に正規センサ端末2が観測対象物のイベント発生を検知した時刻に関する統計的な情報に基づく時間間隔でセンサIDを送信してもよい。このようにすることによって、第三者が一定期間、センサIDを蓄積して、それらを分析することによって観測対象物の活動を推定しようとした場合、観測対象物が実際に活動している場合のセンサIDを模したセンサIDを盗聴するため、実際には観測対象物が活動していないにもかかわらず、その第三者に観測対象物が活動していると思い込ませることができる。すなわち、観測対象物の活動を第三者に推測される恐れを低減させることが可能となる。
また、本実施形態において、送信部43は、正規センサ端末2とセンサデータ処理装置4とがセンサIDを送受信する無線通信ネットワーク6とは異なる通信ネットワーク7を介して疑似ID送信要求を疑似センサ端末3に送信するため、第三者はセンサIDを盗聴しても、通信ネットワーク7を介して送信された疑似ID送信要求を盗聴することはできない。そのため、第三者が疑似ID送信要求に基づいて、観測対象物の活動を推測することを防ぐことが可能となる。
また、本実施形態の疑似モードにおいて、応答時間T2が第2の時間Tp以内であるときに受信部41によって最初にセンサIDが受信されると、時間計測部42は応答時間T2の計測を停止してもよい。この場合、判定部44は、最初に受信したセンサIDを疑似センサ端末3から送信されたと判定する。また、判定部44は、最初にセンサIDを受信した後であって、送信部43が次に疑似ID送信要求を送信する前に受信したセンサIDを正規センサ端末2から送信されたと判定する。また、判定部44が、受信したセンサIDを正規センサ端末2から送信されたと判定すると、センサデータ処理装置4は通常モードに戻って動作する。このように、疑似モードでの動作中に時間計測部42が応答時間T2の計測を停止することによって、時間計測部42を実現するCPUの負荷を低減することができ、センサデータ処理装置4のリソースを節減することが可能となる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
1 センサデータ処理システム
2 正規センサ端末
3 疑似センサ端末
4 センサデータ処理装置
5 データ集約サーバ
6 無線通信ネットワーク
7,8 通信ネットワーク
21 検知部
22 送信部
41 受信部
42 時間計測部
43 送信部
44 判定部
45 記憶部

Claims (7)

  1. 通信ネットワークを介して情報を互いに送受信する正規センサ端末、疑似センサ端末、及びセンサデータ処理装置を備えるセンサデータ処理システムであって、
    前記正規センサ端末は、
    観測対象物の活動を表すイベントの発生を検知する検知部と、
    前記イベントの発生が検知されると、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを、無線通信ネットワークを介して前記センサデータ処理装置に送信する送信部と、を備え、
    前記センサデータ処理装置は、
    前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された前記センサIDを受信する受信部と、
    前記受信部によって前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測する時間計測部と、
    前記イベント非発生時間が第1の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信する送信部と、を備え、
    前記疑似センサ端末は、
    前記センサID及び前記疑似ID送信要求を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信した前記疑似ID送信要求に基づき、前記センサIDを前記センサデータ処理装置に、前記無線通信ネットワークを介して送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするセンサデータ処理システム。
  2. 請求項1に記載のセンサデータ処理システムにおいて、
    前記時間計測部は、前記送信部によって前記疑似ID送信要求が送信されてから前記受信部によって前記センサIDが受信されるまでの応答時間を計測し、
    前記応答時間が第2の時間以内であり、前記疑似ID送信要求が送信されてから前記第2の時間以内に1の前記センサIDを受信した場合、前記センサIDが前記疑似センサ端末から送信されたと判定し、前記応答時間が第2の時間以内であり、前記疑似ID送信要求が送信されてから第2の時間以内に2以上の前記センサIDを受信した場合、前記センサIDが前記疑似センサ端末及び前記正規センサ端末から送信されたと判定し、前記応答時間が前記第2の時間を超えている場合、前記センサIDが前記正規センサ端末から送信されたと判定する判定部を備えることを特徴とするセンサデータ処理システム。
  3. 請求項1に記載のセンサデータ処理システムにおいて、
    前記時間計測部は、前記送信部によって前記疑似ID送信要求が送信されてから前記受信部によって前記センサIDが受信されるまでの応答時間を計測し、前記応答時間が第2の時間以内であるときに最初に前記センサIDを受信すると前記応答時間の計測を停止し、
    前記最初に受信した前記センサIDを前記疑似センサ端末から送信されたと判定し、前記最初にセンサIDを受信した後であって、前記送信部が次に疑似ID送信要求を送信する前に受信したセンサIDを前記正規センサ端末から送信されたと判定する判定部を備えることを特徴とするセンサデータ処理システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセンサデータ処理システムにおいて、
    前記判定部によって、前記センサIDが前記疑似センサ端末から送信されたと判定されると、前記センサデータ処理装置の送信部は、引き続き疑似ID送信要求をランダムな時間間隔で前記疑似センサ端末に送信し、
    前記判定部によって、前記センサIDが前記正規センサ端末から送信されたと判定されると、前記センサデータ処理装置の送信部は、疑似ID送信要求の前記疑似センサ端末への送信を停止することを特徴とするセンサデータ処理システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセンサデータ処理システムにおいて、
    前記センサデータ処理装置の送信部は、前記無線通信ネットワークとは異なる通信ネットワークを介して前記疑似ID送信要求を前記疑似センサ端末に送信することを特徴とするセンサデータ処理システム。
  6. 通信ネットワークを介して正規センサ端末及び疑似センサ端末と互いに情報を送受信するセンサデータ処理装置であって、
    前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを受信する受信部と、
    前記受信部によって前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測する時間計測部と、
    前記イベント非発生時間が所定の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするセンサデータ処理装置。
  7. 通信ネットワークを介して情報を互いに送受信する正規センサ端末、疑似センサ端末、及びセンサデータ処理装置を備えるセンサデータ処理システムのセンサデータ処理方法であって、
    前記正規センサ端末により、
    観測対象物の活動を表すイベントの発生を検知するステップと、
    前記イベントの発生を検知すると、前記センサ端末を一意に識別するためのセンサIDを、無線通信ネットワークを介して前記センサデータ処理装置に送信するステップと、
    前記センサデータ処理装置により、
    前記正規センサ端末及び前記疑似センサ端末によって送信された前記センサIDを受信するステップと、
    前記センサIDが受信されてからの時間を表すイベント非発生時間を計測するステップと、
    前記イベント非発生時間が所定の時間を超えると、前記イベント非発生時間に係る前記センサID、及び該センサIDを送信することを要求するための疑似ID送信要求を、前記疑似センサ端末に送信するステップと、
    前記疑似センサ端末により、
    前記センサID及び前記疑似ID送信要求を受信するステップと、
    前記疑似ID送信要求に基づき、前記センサIDを前記センサデータ処理装置に、前記無線通信ネットワークを介して送信するステップと、
    を含むことを特徴とするセンサデータ処理方法。
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