JP6377100B2 - 無機elワイヤー光音伝送システム - Google Patents

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本発明は、無機ELワイヤーの発光現象を利用しつつ無機ELワイヤーを通信に利用できるようにした無機ELワイヤー光音伝送システムに関し、特に海難救助や洞窟探検等において基地側と移動体側とを無機ELワイヤーでつなぎ、移動体の移動経路を発光する無機ELワイヤーで目視可能とするとともに基地側と移動体側との間で双方向通信を可能にした無機ELワイヤー光音伝送システムに関するものである。
従来、海難救助を行う場合には、船上等の基地側と移動体(ダイバー)との間を単なるケーブルやワイヤーでつなぎ、例えば沈没船等の内部に移動体(ダイバー)が進入したときに、これらケーブルやワイヤーによって移動体(ダイバー)の移動経路をたどれるようにすることにより移動体(ダイバー)が安全に戻れるようにして移動体(ダイバー)の安全を確保している。
同様に、学術的な洞窟探検や探査の場合においても、上述と同様に単なるケーブルやワイヤーで基地側と移動体(探査探検スタッフ)との間をつなぎ、これらケーブルやワイヤーによって移動体(探査探検スタッフ)の移動経路をたどれるようにし移動体(探査探検スタッフ)の安全を確保している。
一方、上述した移動経路を確保の他に、船上等の基地側と移動体(ダイバー)との間を通信ケーブルで結び、基地側と移動体(ダイバー)側との間で通話を行えるようにして、両者間で情報の交換を可能にすることにより安全の確保に資する装置も提供されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
実開平2−138944号公報 実開平3−056250号公報
しかしながら、上記基地側と移動体との間を単なるケーブルやワイヤーでつないだ従来装置の場合、暗い場所等ではケーブルやワイヤーを目視できないことがあって自分の位置や居場所がどのような経路で進んできたか判別できず、無駄な行動や二次被害の危険にさらされることがあった。
また、基地側と移動体との間を通信ケーブルで結び、基地側と移動体側とで通話を行えるようにした従来の装置の場合も、暗い場所等では通信ケーブルを目視できないことがあって自分の位置や居場所がどのような経路で進んできたか判別できず、上記従来技術と同様の不都合があった。
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、経路の確保を確実にし、かつ基地側と移動体側との間で音声による情報交換を確実に行えるようにした無機ELワイヤー光音伝送システムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、中心電極を絶縁層、無機発光層及び光通過可能な表面電極の順で囲んで形成され、所定の長さに渡って所定の機械的強度を有する無機ELワイヤーと、
前記無機ELワイヤーの一端側に設けられ、前記無機ELワイヤーに発光エネルギーを供給する発光パワー供給手段及び前記無機ELワイヤーを介して通信を可能にする送受信手段を備えた基地局装置と、
前記無機ELワイヤーの他端側に設けられ、前記無機ELワイヤーを介して通信を可能にする送受信手段を備えた移動局装置とを備えた無機ELワイヤー光音伝送システムであって、
前記発光パワー供給手段は、前記無機ELワイヤーの前記中心電極と前記表面電極との間に所定の周波数の発光用交流電圧を供給できるインバータ装置から構成され、 前記基地局装置の送受信手段は、 前記無機ELワイヤーに電磁的に結合する結合ユニットと、送出すべき音声電気信号を乗せた第1搬送波信号を前記結合ユニットへ供給する第1送信ユニットと、前記結合ユニットから得られる第2搬送波信号を受信して音声電気信号を形成する第1受信ユニットとを備え、
前記移動局装置の送受信手段は、前記無機ELワイヤーに電磁的に結合する結合ユニットと、前記結合ユニットから得られる第1搬送波信号を受信して音声電気信号を形成する第2受信ユニットと、送信すべき音声電気信号を乗せた第2搬送波信号を前記結合ユニットに与える第2送信ユニットとを備え、
前記送信ユニットにはマイクロフォンが接続可能にされていて前記マイクロフォンからの音声電気信号を前記送信ユニットに供給可能にされており、前記受信ユニットにはスピーカまたはイヤホーンが接続可能とされていて前記受信ユニットで形成された音声電気信号を前記スピーカまたは前記イヤホーンに供給可能とされていることを特徴とするものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の無機ELワイヤー光音伝送システムにおいて、前記受信ユニットはデジタルシグナル処理受信部を備え、前記デジタルシグナル処理受信部は前記結合ユニットより得られた搬送波信号に対してデジタル処理を施しその処理結果を基に音声電気信号を形成して出力することを特徴とするものである。
前記基地局装置は、船上の基地、洞探検の基地あるいはその他の利用形態の基地となり得る場所側に配置され、前記移動局装置は、水中、洞窟探検あるいはその他の利用形態における移動体側に配置され、前記基地局装置と前記移動局装置とが無機ELワイヤーで連結されてなるものである。
尚、上記解決手段において、「無機ELワイヤー」の形態としては、図2に示す同軸ケーブル状のものの他、テープ状、シート状等適宜の形態のものを採用することができる。
本発明によれば、基地局側の基地局装置と移動体側の移動局装置が無機ELワイヤーでつながっていて、基地局装置の発光パワー供給手段から無機ELワイヤーに所定の交流電圧を印加することにより、無機ELワイヤーを光らせることができ、かつ、無機ELワイヤーを介して基地局装置の送受信手段と移動局装置の送受信手段とが通話可能にされていることから、次のような優れた作用効果を奏することになる。
(1)水中や洞窟探検探査等で複雑な経路中に入り込んでも、無機ELワイヤーが光っていることにより、移動経路が一目でわかるので安全を図ることができるほか、暗い場所を所定光度で照明するため作業や移動が容易になる。
(2)また、先に進んだ移動体の経路が、光っている無機ELワイヤーにより直ちに分かることから、移動等が便利になって作業効率向上を期待できる。
(3)基地の監視者と移動体との間で通話ができるため、水中や洞窟探検等で必要な情報の交換ができ、安全の確保に資するほか作業効率の向上も期待できる。
(4)無機ELワイヤーを伝送路として搬送波を乗せることにより通話を可能にしているので、通話信号が減衰することなく、良好な通話品質を確保することができる。
(5)双方向の通話を可能としているので、移動体側では送話に必要な操作をする必要がなく、通話による作業効率の低下を防ぐことができる。
本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における無機ELワイヤーの構造例を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における基地局装置を示すブロック図である。 本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における移動局装置を示すブロック図である。 本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態が適用された例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態を示すブロック図である。この図1において、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システム1は、主に、無機ELワイヤー3と、基地局装置5と、移動局装置7とから構成されている。また、前記基地局装置5及び前記移動局装置7は、図1では示さないが、さらにマイクロフォン及びイヤホーンからなるヘッドセットを備えている。さらに、前記基地局装置5は例えば商用電源等から電力の供給を受けられるように構成されており、前記移動局装置7はバッテリによって電力の供給が受けられるように構成されている。
前記無機ELワイヤー3は、所定の周波数の発光用交流電圧が印加されると発光するようになっていて、所定の長さLに亘って所定の機械的強度を備えたものである。
前記基地局装置5は、前記無機ELワイヤー3の一端側に設けられ、前記無機ELワイヤー3に発光エネルギーを供給する発光パワー供給手段50と、前記無機ELワイヤー3を介して通信を可能にする送受信手段51とを備えた構成となっている。
前記移動局装置7は、前記無機ELワイヤー3の他端側に設けられ、前記無機ELワイヤー3を介して通信を可能にする送受信手段71を備えた構成となっている。
図2は、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における無機ELワイヤーの構造例を拡大して示す斜視図である。この図2において、前記無機ELワイヤー3は、中心電極31を絶縁層32、無機発光層33及び光通過可能な表面電極34の順で囲んで形成されていて、所定の長さに亘って所定の機械的強度を備えている。
図3は、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における基地局装置を示すブロック図である。この図3において、前記基地局装置5は、発光パワー供給手段50と、送受信手段51と、ヘッドセット53とを備えている。また、発光パワー供給手段50及び送受信手段51は、図示しない交流電源より電力の供給を受けられるように構成されている。前記ヘッドセット53は、音声を音声電気信号に変換するマイクロフォンと、音声電気信号を音声に変換するイヤホーンとから構成されている。
前記発光パワー供給手段50は、前記無機ELワイヤー3の中心電極31と表面電極34との間に所定の周波数の発光用交流電圧が印加できるように構成されている。前記発光パワー供給手段50は、具体的には、前記無機ELワイヤー3の前記中心電極31と前記表面電極34との間に所定の周波数の発光用交流電圧を供給できるインバータ装置により構成したものであって、前記無機ELワイヤー3に印加する交流電圧の周波数を適宜選択して供給することができる。
前記送受信手段51は、 前記無機ELワイヤー3に電磁的に結合する結合ユニット55と、 送出すべき音声電気信号を乗せた第1搬送波信号f1を前記結合ユニット55へ供給する第1送信ユニット57と、前記結合ユニット55から得られる第2搬送波信号f2を受信して音声電気信号を形成する第1受信ユニット59とを備えている。
前記ヘッドセット53のマイクロフォンは前記第1送信ユニット57に接続可能にされていて、送出すべき音声をマイクロフォンで音声電気信号に変換し、その音声電気信号を第1送信ユニット57に供給できる。前記ヘッドセット53のイヤホーンは第1受信ユニット59に接続可能にされていて、第1受信ユニット59から供給される音声電気信号を音声に変換できる。なお、使用の形態によっては、イヤホーンまたはスピーカ、あるいはイヤホーン及びスピーカを併用する使用方法をとってもよい。
さらに説明すると、前記第1送信ユニット57は、ヘッドセット53のマイクロフォンから与えられた音声電気信号をFM変調(周波数変調)して第1搬送波信号f1として送出する第1FM送信部571と、この第1FM送信部571の動作を制御するCPU制御部572と、このCPU制御部572の処理結果を表示する液晶表示部573とを備えている。第1FM送信部571は、入力された音声電気信号でFM変調した第1搬送波信号f1を結合ユニット55に供給できる構成とされている。
前記第1受信ユニット59は、デジタルシグナル処理(DSP)受信部591と、このDSP受信部591の動作を制御するCPU制御部592と、このCPU制御部592の処理結果を表示する液晶表示部593とを備えている。
前記第1受信ユニット59の前記DSP受信部591は、前記結合ユニット75より得られた搬送信号f2に対してデジタル処理を施しその処理結果を基に音声電気信号を形成して出力できる構成としてある。前記DSP受信部591からの音声電気信号はヘッドセット53のイヤホーンに与えられるように構成されている。
図4は、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態における移動局装置を示すブロック図である。この図4において、前記移動局装置7は、送受信手段71と、ヘッドセット73とを備えている。また、前記送受信手段71は、バッテリ72から電力の供給を受けられるようになっている。前記ヘッドセット73は、音声を音声電気信号に変換するマイクロフォンと、音声電気信号を音声に変換するイヤホーンとから構成されている。
前記送受信手段71は、前記無機ELワイヤー3に電磁的に結合する結合ユニット75と、送信すべき音声電気信号を乗せた第2搬送波信号f2を前記結合ユニット75に与える第2送信ユニット77と、前記結合ユニット75から得られる第1搬送波信号f1を受信して音声電気信号を形成する第2受信ユニット79とを備えている。
前記ヘッドセット73のマイクロフォンは前記第2送信ユニット77に接続可能にされていて、送出すべき音声を音声電気信号に変換して第2送信ユニット77に供給できる。前記ヘッドセット73のイヤホーンは第2受信ユニット79に接続可能にされていて、第2受信ユニット79から供給される音声電気信号を音声に変換できる。
さらに説明すると、前記第2送信ユニット77は、ヘッドセット73のマイクロフォンから与えられた音声電気信号でFM変調(周波数変調)した第2搬送波信号f2を結合ユニット75に送出する第2FM送信部771と、この第2FM送信部771の動作を制御するCPU制御部772と、このCPU制御部772の処理結果を表示する液晶表示部773とを備えている。第2FM送信部771には、ヘッドセット73のマイクロフォンが接続されており、前記ヘッドセット73のマイクロフォンから音声電気信号が第2FM送信部771に入力されるように接続されている。
前記第2受信ユニット79は、デジタルシグナル処理(DSP)受信部791と、このDSP受信部791の動作を制御するCPU制御部792と、このCPU制御部792の処理結果を表示する液晶表示部793とを備えている。
前記第2受信ユニット79における前記DSP受信部791は、前記結合ユニット75より得られた搬送波信号f1に対してデジタル処理を施しその処理結果を基に音声電気信号を形成して出力できる構成としてある。前記DSP受信部791からの音声電気信号はヘッドセット73のイヤホーンに与えられるように構成されている。
図5は、本発明に係る無機ELワイヤー光音伝送システムの実施形態が適用された実例を示す模式図である。この図5において、符号13は空気供給ホース、符号15は船舶、符号17は空気供給装置、符号19は海をそれぞれ示している。また、空気供給ホース13は、無機ELワイヤー3と一体的に形成されているものとする。
前記基地局装置5は、船舶15の上に設置した基地となり得る場所側に配置されている。また、船舶15には、空気供給装置17が配置されている。空気供給装置17から送出される空気は空気供給ホース13を介して海中19内の潜水服を着用したダイバー(移動体)21に供給されるようになっている。
前記移動局装置7は、ダイバー(移動体)21側に配置されている。潜水服内は空気供給ホース13から空気が供給されている。また、ダイバー(移動体)21はヘッドセット73を装着し、このヘッドセット73は移動局装置7の送受信手段71に接続されている。
ダイバー(移動体)21は、空気供給ホース13(無機ELワイヤー3)を介して船舶15上の基地とつながっている。
このような無機ELワイヤー光音伝送システムの動作を簡単に説明する。
海中19にいるダイバー(移動体)21には、船舶15上の空気供給装置17から空気供給ホース13を介して空気が供給されている。
また、船舶15上の基地にいる監視者は、前記基地局装置5、前記無機ELワイヤー3及び前記移動局装置7を介して海中19内のダイバー(移動体)21と通話できる。
基地局装置5の発光パワー供給手段50は、必要に応じて、前記無機ELワイヤー3の中心電極31と表面電極34との間に所定の周波数の発光用交流電圧を印加する。これにより、無機ELワイヤー3は所定の波長でもって発光することになる。ここで、発光パワー供給手段50から供給する交流の周波数は概ね数十[Hz]〜2000[Hz]までの周波数のうち必要に応じた周波数の使用を想定している。
ここで、船舶15の基地上の監視者がヘッドセット53のマイクロフォンに向って必要な音声情報を話すと、前記マイクロフォンで変換された音声電気信号は第1FM送信部571に入力される。入力された音声電気信号は、第1FM送信部571によってFM変調された第1搬送波信号f1が形成される。この第1搬送波信号f1は、第1FM送信部571から結合ユニット55に与えられる。
結合ユニット55を介して無機ELワイヤー3に乗せられた第1搬送波信号f1は、無機ELワイヤー3を伝搬して海中19のダイバー(移動体)21の移動局装置7に送られる。
移動局装置7では、無機ELワイヤー3を介して伝搬してきた第1搬送波信号f1が結合ユニット75で検出される。結合ユニット75で検出された第1搬送波信号f1は、第2受信ユニット79に供給される。第2受信ユニット79において、DSP受信部791が第1搬送波信号f1に対して所定のデジタル信号処理を施し、その処理結果を基に音声電気信号を形成する。この音声電気信号は、ダイバー(移動体)21が装着しているヘッドセット73のイヤホーンに与えられて、監督者からの音声情報としてダイバー(移動体)21に伝えられる。
一方、ダイバー(移動体)21は、必要な返信情報等をヘッドセット73のマイクロフォンに向ってしゃべる。その音声は前記マイクロフォンで音声電気信号に変換されて、第2送信ユニット77の第2FM送信部771に入力される。入力された音声電気信号は、第2FM送信部771によってFM変調されて第2搬送波信号f2に形成される。この第2搬送波信号f2は、第2FM送信部771から結合ユニット75に与えられる。
結合ユニット75を介して無機ELワイヤー3に乗せられた第2搬送波信号f2は、無機ELワイヤー3を伝搬して船舶15上の基地の基地局装置5に送られる。
基地局装置5では、無機ELワイヤー3を介して伝搬してきた第2搬送波信号f2が結合ユニット55で検出される。結合ユニット55で検出された第2搬送波信号f2は、第1受信ユニット59に供給される。第1受信ユニット59では、DSP受信部591が第2搬送波信号f2に対してデジタル処理を施し、その処理結果を基に音声電気信号を形成する。この音声電気信号は、船舶15上の基地にいる監視者が装着しているヘッドセット53のイヤホーンに与えられて、ダイバー(移動体)21からの返信情報として監視者に伝えられる。なお、監視者とダイバーとの間の通話で予定している周波数は、百[Hz]〜4000[Hz]程度が実用的である。
なお、上記通話では、基地局装置5から移動局装置7に向けて発する第1搬送波信号f1の周波数と、移動局装置7から基地局装置5に向けて発する第2搬送波信号f2の周波数とが異なるため、同時通話をすることができ、また混信等をすることがない。
また、前記送受信手段51のDSP受信部591は、それが受信する周波数等をデジタル処理して当該周波数に対するインピーダンス等を調整するため、第1FM送信部571から送出される搬送波信号f1をDSP受信部591に供給されることになっても、当該搬送波信号f1によってDSP受信部591の受信状態が悪影響を受けることがない。
同様に前記送受信手段71のDSP受信部791は、それが受信する周波数等をデジタル処理して当該周波数に対するインピーダンス等を調整するため、第2FM送信部771から送出される搬送波信号f2がDSP受信部791に供給されることになっても、当該搬送波信号f2によってDSP受信部791の受信状態が悪影響を受けることがない。
このように本実施の形態によれば、基地局側の基地局装置5と移動体側の移動局装置7が無機ELワイヤー3でつながっていて、基地局装置5の発光パワー供給手段50から無機ELワイヤー3に所定の交流電圧を印加することにより、無機ELワイヤー3を光らせることができ、かつ、無機ELワイヤー3を介して基地局装置5の送受信手段51と移動局装置7の送受信手段71とが通話可能にされていることから、次のような優れた作用効果を奏することになる。
(1)水中や洞窟探検探査等で複雑な経路中に入り込んでも、無機ELワイヤーが光っていることにより、移動経路が一目でわかるので安全を図ることができるほか、暗い場所を所定光度で照明するため作業や移動が容易になる。
(2)また、先に進んだ移動体の経路が、光っている無機ELワイヤーにより直ちに分かることから、移動等が便利になって作業効率向上を期待できる。
(3)基地の監視者と移動体との間で通話ができるため、水中や洞窟探検等で必要な情報の交換ができ、安全の確保に資するほか作業効率の向上も期待できる。
(4)無機ELワイヤーを伝送路として搬送波信号を乗せることにより通話を可能にしているので、通話信号が減衰することなく、良好な通話品質を確保することができる。
(5)双方向の通話を可能としているので、移動体側では送話に必要な操作をする必要がなく、通話による作業効率の低下を防ぐことができる。
上記実施の形態では、主に、水中で移動する実施例をもって説明したが、これに限定されることなく、例えば学術的な洞窟探検探査やその他目視が困難な環境の中においても利用することができる。
(6)双方向通信を可能にしてあるので、例えば海難救助の現場において、ダイバーに対して捜索範囲や目的物への的確な指示を行うことができる。
(7)双方向通信を可能にしてあるので、洞窟や地下坑道などを探索探査する場合において、外部(基地)側から指揮ナビゲーションができる利点がある。
(8)地下等の暗い場所や、複雑に入り組んだ迷路のような場所においても、あるいは濁った水等においても、無機ELワイヤー3による照明効果により探索物の早期発見や、当事者の居場所を確認できることから、迷うことがなくなり二次災害三次災害等を防ぐことができる。
(9)また、本装置の利用範囲が限定されるため、盗難等もなく管理的にも有利である。
なお、無機ELワイヤー3は、各種色合いを発光するものを利用することができる。
上記実施の形態では、FM搬送波を利用したもので説明したが、例えばAD変換器、DA変換器を用いてデジタル変調した搬送波信号を無機ELワイヤー3に乗せるように構成してもよい。
本発明の実施形態に係る無機ELワイヤー光音伝送システム1は次のような分野に利用することができる。
(1)艱難、救援、水難などの災害時の救助業務に利用できる。
(2)防災、災害、被災時の救急や救命の業務に利用できる。
(3)地下坑道あるいは洞窟などの探査や探索を目的とする分野に利用できる。
1 無機ELワイヤー光音伝送システム
3 無機ELワイヤー
5 基地局装置
7 移動局装置
13 空気供給ホース
15 船舶
17 空気供給装置
19 海
31 中心電極
32 絶縁層
33 無機発光層
51 送受信手段
53 ヘッドセット
55 結合ユニット
57 第1送信ユニット
59 第1受信ユニット
71 送受信手段
75 結合ユニット
77 第2送信ユニット
79 第2受信ユニット

Claims (2)

  1. 中心電極を絶縁層、無機発光層及び光通過可能な表面電極の順で囲んで形成され、所定の長さに渡って所定の機械的強度を有する無機ELワイヤーと、
    前記無機ELワイヤーの一端側に設けられ、前記無機ELワイヤーに発光エネルギーを供給する発光パワー供給手段及び前記無機ELワイヤーを介して通信を可能にする送受信手段を備えた基地局装置と、
    前記無機ELワイヤーの他端側に設けられ、前記無機ELワイヤーを介して通信を可能にする送受信手段を備えた移動局装置とを備えた無機ELワイヤー光音伝送システムであって、
    前記発光パワー供給手段は、前記無機ELワイヤーの前記中心電極と前記表面電極との間に所定の周波数の発光用交流電圧を供給できるインバータ装置から構成され、
    前記基地局装置の送受信手段は、前記無機ELワイヤーに電磁的に結合する結合ユニットと、送出すべき音声信号を乗せた第1搬送波信号を前記結合ユニットへ供給する第1送信ユニットと、前記結合ユニットから得られる第2搬送波信号を受信して音声信号を形成する第1受信ユニットとを備え、
    前記移動局装置の送受信手段は、前記無機ELワイヤーに電磁的に結合する結合ユニットと、前記結合ユニットから得られる第1搬送波信号を受信して音声信号を形成する第2受信ユニットと、送信すべき音声信号を乗せた第2搬送波信号を前記結合ユニットに与える第2送信ユニットとを備え、
    前記各送信ユニットにはマイクロフォンが接続可能にされていて前記マイクロフォンからの音声信号を前記送信ユニットに供給可能にされており、前記各受信ユニットにはスピーカまたはイヤホーンが接続可能とされていて前記受信ユニットで形成された音声信号を前記スピーカまたは前記イヤホーンに供給可能とされていることを特徴とする無機ELワイヤー光音伝送システム。
  2. 前記受信ユニットはデジタルシグナル処理受信部を備え、前記デジタルシグナル処理受信部は前記結合ユニットより得られた搬送信号に対してデジタル処理を施しその処理結果を基に音声信号を形成して出力することを特徴とする請求項1記載の無機ELワイヤー光音伝送システム。
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