図1には、本発明の実施形態に係る画像形成システムの一例が示されている。画像形成システムは、複数の画像形成装置(一例として、画像形成装置10A〜10P)を含む。なお、画像形成装置10A,10B,・・・,10Pを区別する必要がない場合には、これらを「画像形成装置10」と称することとする。複数の画像形成装置10は、ネットワーク等の通信経路Nに接続されている。図1に示す例では、16台の画像形成装置10が画像形成システムに含まれている。これは一例に過ぎず、16台以外の複数の画像形成装置10が画像形成システムに含まれていてもよい。また、端末装置40が通信経路Nに接続されている。複数の端末装置40が通信経路Nに接続されていてもよい。
画像形成装置10は、例えば電子写真方式のプリンタである。端末装置40は、画像データを画像形成装置10に送信する機能を備えている。画像形成装置10は、端末装置40から送信された画像データを格納する機能を備えている。
図2には、画像形成装置10の構成が示されている。画像形成部12は、画像データに応じた画像を用紙等の記録媒体上に形成する。通信部14は、通信経路Nに接続される通信インターフェースである。通信部14は、他の装置からデータを受信する機能、及び、他の装置にデータを送信する機能を備えている。通信部14が同時に接続する装置の数(通信セッション数)には限りがある。画像形成装置10A〜10Pのそれぞれの通信セッション数は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
記憶部16は、ハードディスク等の記憶装置である。記憶部16には、端末装置40から送信された画像データ、及び、ユーザを認証するための認証情報が記憶される。画像データには、関連情報が付帯されている。関連情報は、例えば画像データのメタ情報であり、一例として、画像データを識別するための画像識別情報(例えば画像データID)、画像データの作成日時を示す情報、画像データを格納したユーザを識別するためのユーザ識別情報(例えばユーザID)等を含む。その他、印刷条件を示す情報、画像データの容量を示す情報及びデータ形式を示す情報等が、関連情報に含まれてもよい。認証情報には、例えば、ユーザ識別情報と暗証情報とが含まれる。暗証情報は、ユーザが本人であることを確認するための情報であり、例えばパスワードである。
また、記憶部16には、デバイスリスト18及び履歴情報20が記憶されている。デバイスリスト18は、画像形成システムに含まれるすべての画像形成装置10を示す情報である。デバイスリスト18には、各画像形成装置10を識別するためのデバイス識別情報、各画像形成装置10の通信セッション数(同時に接続(通信)する装置の数)を示す情報、各画像形成装置10の通信性能(通信速度等)を示す情報、及び、各画像形成装置10の内部処理性能を示す情報(CPU、メモリ及び内部バスに関する情報)が、含まれている。なお、デバイスリスト18は、サーバ等の装置に記憶されてもよい。この場合、画像形成装置10にデバイスリスト18が記憶されていなくてもよい。デバイスリスト18については、後で詳述する。
履歴情報20は、各画像形成装置10の使用履歴をユーザ毎に示す情報である。例えば、各ユーザによる各画像形成装置10の使用率、及び、各ユーザによって一度に取り扱われた画像データのデータ量が、使用履歴として管理される。具体的には、各ユーザによって各画像形成装置10に画像データが格納された回数に基づいて、各ユーザによる各画像形成装置10の使用率が演算される。また、各ユーザによって格納された画像データのデータ量が、履歴として管理される。このように、履歴情報20は、各画像形成装置10に対する画像データの格納の履歴をユーザ毎に示す情報(格納履歴情報)である。
なお、履歴情報20として、画像データが取得された各画像形成装置10の履歴をユーザ毎に示す情報(取得履歴情報)であってもよい。この場合、各ユーザによって各画像形成装置10から画像データが取得された回数に基づいて、各ユーザによる各画像形成装置10の使用率が演算される。また、各ユーザによって取得された画像データのデータ量が、履歴として管理される。なお、履歴情報20は、認証サーバ等のサーバに記憶されていてもよい。この場合、画像形成装置10に履歴情報20が記憶されていなくてもよい。履歴情報20については、後で詳述する。
ユーザインターフェース部(UI部)22は、操作部と表示部とを含む。操作部は、操作パネル等の入力デバイスである。表示部は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。カード読取部24は、認証カード(例えばIC(Integrated Circuit)カード)に記憶されている情報を読み取る機能を備えている。認証カードには、例えば、認証情報に含まれるユーザ識別情報と暗証情報とが記憶されている。認証カードは、ユーザの認証を行うために予めユーザに渡される。なお、操作部を用いて、ユーザ識別情報及び暗証情報が入力されてもよい。
制御部26は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。例えば、画像データ及び関連情報が端末装置40から送信されると、制御部26は、画像データ及び関連情報を記憶部16に記憶させる。
また、制御部26は、取得部28、デバイス選定部30及び履歴管理部32を含む。取得部28は、デバイスリスト18を参照し、デバイスリスト18に含まれる画像形成装置10にアクセスする。そして、取得部28は、画像データに関する関連情報を、アクセス先の画像形成装置10から取得する。例えば、UI部22の操作部又はカード読取部24からユーザ識別情報が入力されると、取得部28は、そのユーザ識別情報に対応付けられている画像データの関連情報を、アクセス先の画像形成装置10から取得する。制御部26は、その関連情報をUI部22の表示部に表示させる。例えば、制御部26は、関連情報を一覧にして表示部に表示させる。その一覧から関連情報がユーザによって選択されると、取得部28は、ユーザによって選択された関連情報に対応する画像データを、その画像データが格納されている画像形成装置10から取得する。そして、画像形成部12は、取得された画像データに応じた画像を用紙に形成する。アクセス先が自身の画像形成装置10の場合、取得部28は、自身の画像形成装置10の記憶部16にアクセスして関連情報や画像データを取得する。
制御部26は、他の画像形成装置10へのアクセスの手法を切り替える機能を備えている。例えば、他の画像形成装置10の台数が、自身の画像形成装置10の通信セッション数よりも多い場合、制御部26は、中継装置を利用したアクセスを実行する。一方、他の画像形成装置10の台数が、自身の画像形成装置10の通信セッション数以下の場合、制御部26は、中継装置を利用しない直接アクセスを実行する。中継装置は、複数の他の画像形成装置10の中から選定される装置であり、自身の画像形成装置10の代わりに、他の画像形成装置10にアクセスする。
デバイス選定部30は、複数の他の画像形成装置10の中から1又は複数の中継装置を選定する。以下では、実際に印刷を行う画像形成装置10のことを「子機」と称し、複数の他の画像形成装置10の中で中継装置以外の装置のことを「親機」と称することとする。中継装置は、子機の代理として機能する。すなわち、中継装置は、子機の代わりに親機にアクセスし、親機に格納されている画像データの関連情報を取得する。中継装置は、親機に格納されている関連情報と中継装置自身に格納されている関連情報とを子機に送信する。このように、中継装置が選定された場合、子機の取得部28は、中継装置から、親機及び中継装置にそれぞれ格納されている関連情報を取得することになる。
デバイス選定部30は、複数の他の画像形成装置10のそれぞれの通信セッション数と、複数の他の画像形成装置10の台数と、に基づいて、複数の他の画像形成装置10の中から中継装置を選定する。例えば、デバイス選定部30は、選定された中継装置群の通信セッション数の総数が、複数の他の画像形成装置10(全親機)のうち中継装置以外の装置の台数以上となるように、中継装置を選定する。つまり、選定された中継装置群の通信セッション数の総数≧(全親機の総数−中継装置の総数)となるように、中継装置が選定される。
また、デバイス選定部30は、中継装置によってアクセスされる親機(中継装置に割り当てられる親機)を選定する。例えば、デバイス選定部30は、履歴情報20を利用することにより、各中継装置に割り当てられる親機を選定する。デバイス選定部30による具体的な処理については、後で詳述する。
なお、デバイス選定部30は、複数の他の画像形成装置10のうち中継装置以外の装置から、1又は複数の再中継装置を選定してもよい。この場合、再中継装置が親機から関連情報を取得し、親機及び再中継装置自身のそれぞれに格納されている関連情報を、中継装置に送信する。中継装置は、親機、再中継装置及び中継装置自身に格納されている関連情報を子機に送信する。もちろん、再中継装置と親機との間を中継する別の中継装置が更に選定されてもよい。
履歴管理部32は、各ユーザによる画像形成装置10の使用履歴を管理する。例えば、履歴管理部32は、各ユーザによる自身の画像形成装置の使用回数、及び、各ユーザによって自身の画像形成装置10にて一度に取り扱われた画像データのデータ量を、使用履歴として管理する。自身の画像形成装置10の使用回数、及び、取り扱われた画像データのデータ量を示す個別履歴情報は、画像形成装置10A〜10Pによって共有される。そして、各画像形成装置10の履歴管理部32は、画像形成装置10A〜10Pのそれぞれの個別履歴情報を統合することにより、履歴情報20を作成する。この履歴情報20は、上述したように、各ユーザによる各画像形成装置10の使用率、及び、各ユーザによって一度に取り扱われた画像データのデータ量が、示されることになる。
履歴情報20として格納履歴情報が採用された場合、履歴管理部32は、自身の画像形成装置10に対する画像データの格納の履歴をユーザ毎に管理する。具体的には、履歴管理部32は、各ユーザによって自身の画像形成装置10に画像データが格納された回数(使用回数の一例に相当)をカウントする。また、履歴管理部32は、各ユーザによって自身の画像形成装置10に対して一度に格納された画像データのデータ量を、毎回記録し、1回の格納処理あたりで格納される画像データのデータ量の平均値を演算する。そして、自身の画像形成装置10に対する格納回数、及び、画像データのデータ量の平均値を示す個別格納履歴情報は、画像形成装置10A〜10Pによって共有される。例えば、各画像形成装置10の通信部14は、自身の画像形成装置10に対するユーザ毎の個別格納履歴情報を、他の画像形成装置10に送信する。具体的には、画像形成装置10Aの通信部14は、画像形成装置10Aに対するユーザ毎の個別格納履歴情報を、画像形成装置10B〜10Pに送信する。画像形成装置10B〜10Pについても同様である。そして、各画像形成装置10の履歴管理部32は、各画像形成装置10に対する各ユーザの格納回数に基づいて、各画像形成装置10の使用率をユーザ毎に演算する。例えば、各画像形成装置10の履歴管理部32は、全画像形成装置10に対する格納回数の合計をユーザ毎に演算し、各画像形成装置10に対するユーザ毎の格納回数を、ユーザ毎の合計によって除算する。これにより、各画像形成装置10に対する各ユーザの使用率が演算される。具体的には、ユーザIDが「user001」であるユーザの画像データが、画像形成装置10A〜10Pに対して合計100回格納され、そのうち、画像形成装置10Aへの格納回数が90回である場合を想定する。この場合、当該ユーザによる画像形成装置10Aの使用率は、(90/100)×100=90%となる。他の画像形成装置10及び他のユーザについても、同様の方法によって使用率が演算される。
履歴情報20として取得履歴情報が採用された場合、履歴管理部32は、画像データが取得された画像形成装置10の履歴をユーザ毎に管理する。具体的には、履歴管理部32は、各画像形成装置10について画像データが取得された回数をユーザ毎にカウントする。また、履歴管理部32は、各ユーザによって一度に取得された画像データのデータ量を、毎回記録し、1回の取得処理あたりで取得される画像データのデータ量の平均値を演算する。そして、各画像形成装置10からの取得回数、及び、画像データのデータ量の平均値を示す個別取得履歴情報は、画像形成装置10A〜10Pによって共有される。例えば、各画像形成装置10の通信部14は、自身の画像形成装置10に対するユーザ毎の個別取得履歴情報を、他の画像形成装置10に送信する。具体的には、画像形成装置10Aの通信部14は、画像形成装置10Aに対するユーザ毎の個別取得履歴情報を、画像形成装置10B〜10Pに送信する。画像形成装置10B〜10Pについても同様である。そして、各画像形成装置10の履歴管理部32は、全画像形成装置10からの取得回数の合計をユーザ毎に演算し、各画像形成装置10からのユーザ毎の取得回数を、ユーザ毎の合計によって除算する。これにより、各画像形成装置10に対する各ユーザの使用率が演算される。具体的には、ユーザIDが「user001」であるユーザの画像データが、画像形成装置10A〜10Pから合計100回取得され、そのうち、画像形成装置10Aからの取得回数が90回である場合を想定する。この場合、当該ユーザによる画像形成装置10Aの使用率は、(90/100)×10=90%となる。他の画像形成装置10及び他のユーザについても、同様の方法によって使用率が演算される。
なお、画像形成装置10は、電子写真方式以外の方式で画像を形成するプリンタであってもよい。画像形成装置10は、コピー機能、スキャン機能及びファクシミリ機能のうちの少なくとも1つの機能を備えていてもよい。
図3には、端末装置40の構成が示されている。記憶部42は、ハードディスク等の記憶装置である。この記憶部42には、格納場所情報44が記憶されている。また、記憶部42には、プリンタドライバが記憶されている。プリンタドライバは、画像形成装置10を制御する機能を有するプログラムである。格納場所情報44は、端末装置40から送信された画像データを格納する画像形成装置10を示す情報である。図1に示す画像形成システムの例では、格納場所情報44は、画像形成装置10A〜10Pのいずれかを示す情報である。格納場所情報44は、例えば、画像形成装置10のデバイス識別情報である。別の例として、格納場所情報44は、画像形成装置10に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスであってもよい。一例として、格納場所情報44は、画像形成装置10Cのデバイス識別情報である。なお、格納場所情報44は、ユーザによって変更されてもよい。
通信部46は、通信経路Nに接続される通信インターフェースである。通信部46は、他の装置からデータを受信する機能、及び、他の装置にデータを送信する機能を備えている。例えば、通信部46は、ユーザによって指定された画像データと関連情報とを、格納場所情報44が示す画像形成装置10に送信する機能を備えている。
操作部48は、例えばキーボードやマウス等の入力デバイスである。表示部50は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。制御部52は、端末装置40の各部の動作を制御する。
(画像形成システムにおける処理の概略)
ここで、画像形成システムによる処理の概略について説明する。まず、ユーザは、端末装置40の操作部48を利用して、格納対象の画像データを指定し、画像データの格納を指示する。通信部46は、制御部52の制御の下、ユーザによって指定された画像データと関連情報とを、格納場所情報44が示す画像形成装置10に送信する。一例として、格納場所情報44は画像形成装置10Cを示しているため、画像データ及び関連情報は、画像形成装置10Cに送信される。
画像形成装置10Cの通信部14は、端末装置40から送信された画像データと関連情報とを受信する。そして、制御部26は、受信された画像データと関連情報とを記憶部16に記憶させる。
ユーザは、格納指示を与えた後、画像形成装置10A〜10Pのいずれかに移動する。例えば、ユーザは、自分が普段使っている画像形成装置10に移動してもよいし、その画像形成装置10が使用中であれば、別の画像形成装置10に移動してもよい。または、利用者は、自分の場所から最も近い画像形成装置10に移動してもよい。ここでは、ユーザが、図1に示されている画像形成装置10Aに移動したものとする。
ユーザがユーザ識別情報及び暗証情報を画像形成装置10Aに入力すると、画像形成装置10Aの取得部28は、デバイスリスト18に含まれる画像形成装置10(親機)にアクセスする。そして、取得部28は、そのユーザ識別情報が対応付けられている画像データの関連情報を、アクセス先の画像形成装置10(親機)から取得する。デバイス選定部30によって中継装置が選定されている場合、画像形成装置10Aの取得部28は、中継装置に対して画像識別情報の取得を要求する。中継装置の取得部28は、画像形成装置10Aの代わりに親機から関連情報を取得し、その関連情報を画像形成装置10Aに送信する。画像形成装置10Aの制御部26は、取得された関連情報の一覧をUI部22の表示部に表示させる。その一覧からユーザによって画像データが選択されると、取得部28は、選択された画像データが格納されている画像形成装置10から、選択された画像データを取得する。例えば、画像形成装置10Cに格納されている画像データが選択された場合、取得部28は、選択された画像データを画像形成装置10Cから取得する。画像形成部12は、その画像データに応じた画像を用紙に形成する。
以上のように、画像形成装置10は、他の画像形成装置10に格納されている画像データを取得して画像を形成する機能を備えている。これにより、ユーザは、印刷を実際に実行する画像形成装置10に画像データを格納しておく必要がない。画像形成システムに含まれる複数の画像形成装置10のうちのいずれかに画像データを格納しておけば、いずれかの画像形成装置10にて印刷が実現されることになる。
(デバイスリスト18の具体例)
次に、図4を参照して、デバイスリスト18の具体例について説明する。デバイスリスト18は、各画像形成装置10の記憶部16に記憶されている。
デバイスリスト18には、画像形成システムに含まれるすべての画像形成装置10(画像形成装置10A〜10P)のデバイス識別情報(例えばデバイスID)が含まれている。例えば、「デバイスA」は画像形成装置10AのデバイスIDである。「デバイスB」は画像形成装置10BのデバイスIDである。「デバイスC」は画像形成装置10CのデバイスIDである。「デバイスD」は画像形成装置10DのデバイスIDである。「デバイスE」は画像形成装置10EのデバイスIDである。「デバイスP」は画像形成装置10PのデバイスIDである。
また、デバイスリスト18には、画像形成装置10A〜10Pのそれぞれの通信セッション数S、通信性能を示す情報、及び、内部処理性能を示す情報が含まれている。通信セッション数Sは、同時に接続(通信)する装置の数の上限値である。例えば、画像形成装置10Bの通信セッション数Sは「5」であり、画像形成装置10Bは、最大で5台の画像形成装置10に同時に通信する機能を備えている。通信性能は、例えば各画像形成装置10の通信速度である。一例として、NIC(Network Interface Card)の通信速度である。通信性能を示す情報として、通信速度を示す情報が、デバイスリスト18に含まれている。内部処理性能は、例えば、各画像形成装置10に設置されているCPUの処理性能(CPUの種類)、メモリの容量、及び、内部バスの転送速度(例えばハードディスク間の転送速度)である。CPUの処理性能が高いほど内部処理性能は高くなり、メモリの容量が大きいほど内部処理性能は高くなり、バス転送速度が速いほど内部処理性能は高くなる。内部処理性能を示す情報として、CPUの処理性能、メモリの容量及びバス転送速度を示す情報が、デバイスリスト18に含まれている。デバイスリスト18には、各画像形成装置10の電源の状態(オン又はオフ)を示す情報や、各画像形成装置10の通信状況(ビジーか否か)を示す情報が、含まれていてもよい。
デバイスリスト18は、例えば管理者によって作成される。なお、新たな画像形成装置10が通信経路Nに接続された場合、各画像形成装置10の制御部26は、新たに接続された画像形成装置10を検知してもよい。この場合、制御部26は、新たに接続された画像形成装置10のデバイスID、通信セッション数S、通信性能を示す情報、及び、内部処理性能を示す情報を、デバイスリスト18に追加する。
(中継装置の具体例)
次に、デバイス選定部30による具体的な処理について説明する。一例として、画像形成装置10Aが子機として使用され、画像形成装置10Aによって印刷が行われる場合を想定する。この場合、画像形成装置10Aのデバイス選定部30が、画像形成装置10B〜10Pの中から中継装置を選定する。
画像形成装置10のデバイス選定部30は、画像形成装置10B〜10Pの中から通信セッション数が多い順に、通信セッション数を加算していく。加算対象となった画像形成装置10は、中継装置として利用される。加算の和≧(全親機の総数−中継装置の総数)となった段階で加算対象となっている画像形成装置10が、中継装置として利用される。それ以外の装置は親機として扱われる。
選定手順の詳細について説明する。まず、画像形成装置10Aのデバイス選定部30は、デバイスリスト18上の画像形成装置10B〜10Pの並び順を、通信セッション数に従って並び替える。例えば、デバイス選定部30は、通信セッション数が多い順に、画像形成装置10B〜10Pを並び替える。
そして、デバイス選定部30は、以下の式(1)に従って、画像形成装置10B〜10Pの中から中継装置を選定する。
ここで、Diは、並び替え後における画像形成装置10B〜10Pのデバイス番号である。通信セッション数が最大の画像形成装置10のデバイス番号が1番であり、通信セッション数が2番目の画像形成装置10のデバイス番号が2番である。それ以降も同様である。なお、通信セッション数が同じ複数の画像形成装置10についても、順位が付けられる。それらのうちのいずれかの装置が上位の順位となり、他の装置が下位の順位となる。
pは、親機の総数である。
bは、中継装置の総数(求める解)である。
SDiは、中継装置Diの通信セッション数である。
中継装置の台数は、上記の式(1)を満たす複数のb値のうちの最小値である。そして、中継装置として選定される画像形成装置10は、b値(最小値)に従ったD1〜Dbまでの画像形成装置10である。このようにして決定された台数が、目的台数の一例に相当する。
なお、中継装置として選定される画像形成装置10の通信セッション数は1つであってもよい。通信セッション数が1つの場合、その中継装置が担当する親機の数は1つとなる。この場合であっても、その中継装置は、1台の親機から関連情報を取得した上で、その親機からの関連情報と中継装置自身に格納されている関連情報とを、子機に送信する。このように、2台分の関連情報が子機に送信される。結果として、子機が親機から関連情報を直接取得する場合よりも、より多くの装置から関連情報が取得され得る。よって、中継装置の通信セッション数は1つ以上あればよい。
ここで、図4及び図5を参照して、具体例を挙げて選定手順について説明する。図5には、画像形成装置10A〜10Pが示されている。画像形成装置10B〜10Pが親機であり、親機の総数は15台である。画像形成装置10B〜10Pは、通信セッション数に基づいて順番に並べられている。なお、図4及び図5に示す例では、説明の都合上、デバイスリスト18上の元々の並び順と、通信セッション数に基づいて並び順を変えた後の順番とが一致している。これは一例に過ぎず、通信セッション数に基づいて、デバイスリスト18上の並び順が変更される。
画像形成装置10Aのデバイス選定部30は、画像形成装置10B〜10Pの中から通信セッション数Sが多い順に、通信セッション数Sを加算していく。図5に示す例では、デバイス選定部30は、画像形成装置10Bの通信セッション数S「5」と、画像形成装置10Cの通信セッション数S「4」と、を加算する。これにより和「9」が演算される。この段階で、画像形成装置10B,10Cが中継装置の候補となり、中継装置の総数は「2」となる。また、(親機の総数「15」−中継装置の総数「2」)=13となる。通信セッション数の和「9」は「13」未満であるため、デバイス選定部30は、加算を継続する。続いて、デバイス選定部30は、和「9」と、画像形成装置10Dの通信セッション数S「3」と、を加算する。これにより和は「12」となる。この段階で、画像形成装置10Dが中継装置の候補となり、中継装置の総数は「3」となる。この段階では、(親機の総数「15」−中継装置の総数「3」)=12となる。通信セッション数の和「12」が差「12」と等しくなり、中継装置の総数「3」が、上記の式(1)の条件を満たす最小値となる。従って、デバイス選定部30は、画像形成装置10B,10C,10Dを中継装置として選定し、その他の画像形成装置10E〜10Pを親機として扱う。なお、図5に示す例では、画像形成装置10Dと画像形成装置10Eとで、通信セッション数Sが同じである。この場合、デバイス選定部30は、画像形成装置10D,10Eのいずれか一方を中継装置の候補として扱えばよい。
図6には、子機、中継装置及び親機の接続関係の一例が示されている。子機である画像形成装置10Aの通信セッション数は「2」であるため、画像形成装置10Aは、同時に最大で2台の装置(中継装置)と通信する機能を有する。中継装置である画像形成装置10Bの通信セッション数は「5」であるため、画像形成装置10Bは、同時に最大で5台の装置(親機)と通信する機能を有する。中継装置である画像形成装置10Cの通信セッション数は「4」であるため、画像形成装置10Cは、同時に最大で4台の装置(親機)と通信する機能を有する。中継装置である画像形成装置10Dの通信セッション数は「3」であるため、画像形成装置10Dは、同時に最大で3台の親機(中継装置)と通信する機能を有する。
図7には、より詳細な接続関係の一例が示されている。図7(a)に示すように、まず、子機である画像形成装置10Aの通信部14は、中継装置である画像形成装置10B,10Cにアクセスし、画像形成装置10B,10Cとの間で通信を確立する。画像形成装置10Aの通信セッション数は「2」であるため、画像形成装置10Aと画像形成装置10B,10Cとの間で同時に通信が確立される。そして、画像形成装置10Aの制御部26は、画像形成装置10B,10Cに対して、関連情報の取得の代理を要求する。このとき、画像形成装置10Aの制御部26は、画像形成装置10Bに割り当てられている親機のデバイス識別情報を画像形成装置10Bに送信する。画像形成装置10Bの通信セッション数は「5」であるため、画像形成装置10Aの制御部26は、5台分の親機のデバイス識別情報を画像形成装置10Bに送信する。同様に、画像形成装置10Aの制御部26は、画像形成装置10Cに割り当てられている親機のデバイス識別情報を、画像形成装置10Cに送信する。画像形成装置10Cの通信セッション数は「4」であるため、画像形成装置10Aの制御部26は、4台分の親機のデバイス識別情報を画像形成装置10Cに送信する。
画像形成装置10Aから画像形成装置10B,10Cに対する代理要求が完了すると、画像形成装置10Aと画像形成装置10B,10Cとの間の通信は、一旦終了し、その通信は切断される。
次に、図7(b)に示すように、画像形成装置10Bの通信部14は、自身に割り当てられた5台の親機(例えば画像形成装置10E,・・・)にアクセスし、5台の親機との間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Bの取得部28は、5台の親機に格納されている画像データの関連情報を取得する。また、画像形成装置10Bの取得部28は、自身の画像形成装置10Bの記憶部16に記憶されている画像データの関連情報を取得する。同様に、画像形成装置10Cの通信部14は、自身に割り当てられている4台の親機(例えば画像形成装置10J,・・・)にアクセスし、4台の親機との間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Cの取得部28は、4台の親機に格納されている画像データの関連情報を取得する。また、画像形成装置10Cの取得部28は、自身の画像形成装置10Cの記憶部16に記憶されている画像データの関連情報を取得する。
一方、画像形成装置10Aは、中継装置である画像形成装置10Dにアクセスし、画像形成装置10Dとの間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Aの制御部26は、画像形成装置10Dに対して、関連情報の取得の代理を要求する。このとき、画像形成装置10Aの制御部26は、画像形成装置10Dに割り当てられている親機のデバイス識別情報を画像形成装置10Dに送信する。画像形成装置10Dの通信セッション数は「3」であるため、画像形成装置10Aの制御部26は、3台分の親機のデバイス識別情報を画像形成装置10Dに送信する。
なお、中継装置である画像形成装置10B,10C,10Dに割り当てられる親機は、画像形成装置10Aのデバイス選定部30によって選定される。デバイス選定部30は、任意の親機を各中継装置に割り当ててよい。または、デバイス選定部30は、後述する親機選定処理によって、各中継装置に割り当てられる親機を選定してもよい。
画像形成装置10Aから画像形成装置10Dに対する代理要求が完了すると、画像形成装置10Aと画像形成装置10Dとの間の通信は、一旦終了し、その通信は切断される。
次に、図7(c)に示すように、画像形成装置10B,10Cの通信部14は、画像形成装置10Aにアクセスし、画像形成装置10Aとの間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Bの通信部14は、親機及び自機から取得された関連情報を画像形成装置10Aに送信する。画像形成装置10Bから画像形成装置10Aへの関連情報の送信が完了すると、画像形成装置10A,10B間の通信は切断される。同様に、画像形成装置10Cの通信部14は、親機及び自機から取得された関連情報を画像形成装置10Aに送信する。画像形成装置10Cから画像形成装置10Aへの関連情報の送信が完了すると、画像形成装置10A,10C間の通信は切断される。
一方、画像形成装置10Dの通信部14は、自身に割り当てられた3台の親機(例えば画像形成装置10N,・・・)にアクセスし、3台の親機との間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Dの取得部28は、3台の親機に格納されている画像データの関連情報を取得する。また、画像形成装置10Dの取得部28は、自身の画像形成装置10Dの記憶部16に記憶されている画像データの関連情報を取得する。
次に、図7(d)に示されているように、画像形成装置10Dの通信部14は、画像形成装置10Aにアクセスし、画像形成装置10Aとの間で通信を確立する。そして、画像形成装置10Dの通信部14は、親機及び自機から取得された関連情報を画像形成装置10Aに送信する。画像形成装置10Dから画像形成装置10Aへの関連情報の送信が完了すると、画像形成装置10A,10D間の通信は切断される。
以上のように、子機である画像形成装置10Aは、中継装置である画像形成装置10B,10C,10Dを利用して、画像形成装置10B〜10Pに記憶されている画像データの関連情報を取得する。これにより、子機である画像形成装置10Aが、画像形成装置10B〜10Pの全部に直接アクセスして関連情報を取得する場合と比べて、関連情報の取得の完了に要する時間が短縮される。また、上記の式(1)に従って中継装置を選定することにより、各中継装置は、1回の通信で、自身に割り当てられている親機から関連情報を取得することになる。すなわち、各中継装置は、親機との間で、複数回、通信を行わずに済む。これにより、各中継装置が、親機との間で複数回通信を確立して関連情報を取得する場合と比べて、関連情報の取得の完了に要する時間が短縮される。
(親機の選定処理)
次に、中継装置に割り当てられる親機の選定処理の詳細について説明する。子機のデバイス選定部30は、履歴情報20を利用することにより、各中継装置に割り当てられる親機を選定する。
各中継装置の通信セッション数や通信性能は、中継装置毎にばらつく場合がある。通信性能の劣っている中継装置に、相対的に大量の画像データが格納されている親機を割り当てた場合、関連情報の取得に要する時間が増大することがある。それとは逆に、通信セッション数が相対的に多く通信性能が高い中継装置に、相対的に大量の画像データが格納されている親機を割り当てることにより、関連情報の取得に要する時間が短縮され得る。また、各親機に格納されている画像データのデータ量にばらつきがあると、取得時間の短い取得処理(通信セッション)と取得時間の長い取得処理(通信セッション)とが、同一の中継装置内で混在することになる。この場合、取得時間の長い取得処理が完了するまで、他の通信セッションが利用されないこととなり、結果として、関連情報を子機へ送信するまでに要する時間が増大することがある。
上記の状況に対処するために、本実施形態では、デバイス選定部30は、履歴情報20を利用し、通信セッション数が相対的に多く通信性能が相対的に高い中継装置に、相対的に大量の画像データが格納されていると予測される親機を割り当てる。これにより、通信セッション数が相対的に少なく通信性能が相対的に低い中継装置に、相対的に大量の画像データが格納されていると予測される親機を割り当てる場合と比べて、関連情報の取得に要する時間が短縮される。
親機の割り当て手順の詳細について説明する。ここでは、画像形成装置10Aが子機であり、画像形成装置10B,10C,10Dが中継装置として選定されているものとする。
まず、画像形成装置10Aのデバイス選定部30は、子機を利用するユーザαの履歴情報20を参照し、デバイスリスト18上の画像形成装置10E〜10Pの並び順を、ユーザαによる使用率の高い順、かつ、ユーザαによって過去に取り扱われた画像データのデータ量の平均値の多い順に、並び替える。例えば、履歴情報20として格納履歴情報が利用される場合、デバイス選定部30は、ユーザαの格納回数が多い順、かつ、1回の格納処理あたりのデータ量の平均値が多い順に、並び順を並び替える。また、履歴情報20として取得履歴情報が利用される場合、デバイス選定部30は、ユーザαの取得回数が多い順、かつ、1回の取得処理あたりのデータ量の平均値が多い順に、並び順を並び替える。そして、デバイス選定部30は、通信セッション数が相対的に多く通信性能が相対的に高い中継装置に、使用率が相対的に高くデータ量の平均値が相対的に多い親機を割り当てる。
より具体的には、デバイス選定部30は、使用率とデータ量の平均値とに基づいて、各親機から関連情報の取得に要する負荷の程度を予測し、その負荷の程度に従って、親機を中継装置に割り当てる。以下の式(2)に示されている負荷予測値が、その負荷の程度を示している。
ここで、DiUaは、親機Diに対するユーザαを示すIDである。
RDiUaは、親機Diに対するユーザαの負荷予測値である。
UDiUaは、親機Diに対するユーザαの使用率(%)である。
wuは、使用率に対する重み係数であり、任意の値が用いられる。
JDiUaは、親機Diに対するユーザαのデータ量平均値([KByte])である。
履歴情報20として格納履歴情報が使用される場合、データ量平均値として、1回の格納処理あたりのデータ量の平均値が用いられる。履歴情報20として取得履歴情報が使用される場合、データ量平均値として、1回の取得処理あたりデータ量の平均値が用いられる。
wjは、データ量平均値に対する重み係数であり、任意の値が用いられる。
そして、デバイス選定部30は、通信セッション数が相対的に多く通信性能が相対的に高い中継装置に、負荷予測値が相対的に大きい親機を割り当てる。
負荷予測値が高い親機ほど、過去に使用された回数が多く、また、過去に取り扱われた画像データのデータ量が多い。従って、負荷予測値が高い親機ほど、実際に格納されている画像データのデータ量が相対的に多いと予測される。
なお、上記の例では、使用率及びデータ量平均値を用いて負荷予測値が演算されているが、他の値を用いて負荷の程度が予測されてもよい。
図8には、各親機の使用率及びデータ量平均値の一例が示されている。例えば、親機である画像形成装置10Eに対するユーザαの使用率は「1%」であり、ユーザαのデータ量平均値は「100[kB]」である。
図9には、上記の式(2)に従って演算された負荷予測値の一例が示されている。また、負荷予測値の大きい順に、親機の並び順が並び替えられている。例えば、親機である画像形成装置10Gの負荷予測値は「350」であり、画像形成装置10Gの負荷予測値が1番大きい。
図10には、子機、中継装置及び親機の接続関係の一例が示されている。例えば、中継装置である画像形成装置10Bの通信セッション数は「5」であり、通信性能としてのNIC性能は「10GB−TX」である。画像形成装置10Bの通信セッション数は、他の中継装置である画像形成装置10C,10Dの通信セッション数よりも多い。また、画像形成装置10Bの通信性能は、画像形成装置10C,10Dの通信性能よりも高いものとする。
この場合、デバイス選定部30は、画像形成装置10Bに、負荷予測値が最も高い親機から順番に5台の親機を割り当てる。図10に示す例では、画像形成装置10Bに、負荷予測値が最も高い親機から順番に、画像形成装置10G,10H,10I,10K,10Eが割り当てられている。これにより、格納されている画像データのデータ量が相対的に多いと予測される親機が、画像形成装置10B(高性能中継装置)に割り当てられる。
また、画像形成装置10Cの通信セッション数は、画像形成装置10Dの通信セッション数よりも多い。画像形成装置10Cの通信性能は、画像形成装置10Dの通信性能よりも高いものとする。この場合、デバイス選定部30は、画像形成装置10Cに、次に負荷予測値が高い親機から順番に、4台の親機を割り当てる。そして、デバイス選定部30は、残りの親機を画像形成装置10Dに割り当てる。
これにより、格納されている画像データのデータ量が相対的に少ないと予測される親機が、画像形成装置10C,10D(低性能中継装置)に割り当てられる。
以上の処理により、関連情報の取得処理に要する負荷の程度が相対的に高い親機が、通信セッション数が相対的に多く通信性能が相対的に高い中継装置(高性能中継装置)に割り当てられる。これにより、通信セッション数が相対的に少なく通信性能が相対的に低い中継装置(低性能中継装置)に、負荷の程度が相対的に高い親機を割り当てる場合と比べて、関連情報の取得の完了に要する時間が短縮される。例えば、大容量の画像データが格納されている複数の親機が存在する場合であっても、高性能中継装置に当該複数の親機を割り当てることにより、大量の関連情報の取得が並列的に実行される。従って、低性能中継装置に当該複数の親機を割り当てる場合と比べて、関連情報の取得の完了に要する時間が短縮される。
また、関連情報の取得処理に要する負荷の程度が相対的に低い親機が、低性能中継装置に割り当てられる。これにより、高性能中継装置である画像形成装置10Bが取得処理を実施している間に、低性能中継装置である画像形成装置10C,10Dによる取得処理が完了し得ることになる。例えば、負荷予測値が「0」である親機が、画像形成装置10C,10Dに割り当てられた場合、画像形成装置10C,10Dの性能が相対的に低い場合であっても、画像形成装置10Bの取得処理中に、画像形成装置10C,10Dの取得処理が完了し得る。
上記のように親機を中継装置に割り当てることにより、各中継装置が子機に対して通信を確立する場合において、子機と各中継装置との間に同時期に通信が確立される状況が防止され得る。これにより、子機の限られた通信セッション数が効率的に利用される。例えば、画像形成装置10Dによる取得処理が1番目に終了した場合、画像形成装置10Dと画像形成装置10Aとの間に通信が確立されて、画像形成装置10Dから画像形成装置10Aに関連情報が送信される。その送信処理が完了すると、画像形成装置10A,10D間の通信は切断される。その後、画像形成装置10Cによる取得処理が2番目に終了した場合、画像形成装置10Cと画像形成装置10Aとの間に通信が確立され、画像形成装置10Cから画像形成装置10Aに関連情報が送信される。その送信処理が完了すると、画像形成装置10A,10C間の通信は切断される。その後、画像形成装置10Bによる取得処理が3番目に終了した場合、画像形成装置10Bと画像形成装置10Aとの間に通信が確立され、画像形成装置10Bから画像形成装置10Aに関連情報が送信される。その送信処理が完了すると、画像形成装置10A,10C間の通信は切断される。このように、子機の限られた通信セッション数が効率的に利用され、各中継装置から子機へ関連情報が順次、送信され得る。
次に、図11に示されているフローチャートを参照して、画像形成装置10による処理の一例について説明する。ここでは、画像形成装置10Aが子機であり、ユーザαが、画像形成装置10Aを利用して画像データを印刷するものとする。
まず、ユーザ認証が実行される。そのために、ユーザαは、UI部22の操作部又はカード読取部24を利用して、ユーザ識別情報及び暗証情報を画像形成装置10Aに入力する。これらの情報が入力されると、画像形成装置10Aでは、制御部26が、入力されたユーザ識別情報及び暗証情報と、記憶部16に記憶されている認証情報に含まれるユーザ識別情報及び暗証情報と、を照合する。それらの情報が一致すれば、認証が成功し、一致しなければ、認証は失敗である。認証が失敗すると、処理は終了する。なお、認証処理は、認証サーバによって実行されてもよい。この場合、認証情報は認証サーバに記憶される。画像形成装置10Aにおいてユーザ識別情報及び暗証情報が入力されると、それらの情報は認証サーバに送信される。認証サーバは、認証処理を行って認証結果を画像形成装置10Aに送信する。認証が成功すると、画像形成装置10A〜10Pに格納されている画像データを印刷するためのアプリケーションが起動される。
そして、画像形成システムの状況が代理条件を満たす場合(S01,Yes)、ステップS02〜S08で示されている処理(中継装置を利用した取得処理)が実行される。一方、画像形成システムの状況が代理条件を満たさない場合(S01,No)、ステップS09に示されている処理(直接アクセスによる取得処理)が実行される。
画像形成装置10Aの制御部26は、デバイスリスト18に記載されている画像形成装置10の台数、通信セッション数、通信性能及び内部処理性能に基づいて、中継装置を利用した取得処理、又は、直接アクセスによる取得処理のいずれかを実行する。なお、デバイスリスト18がサーバに格納されている場合、制御部26は、サーバに格納されているデバイスリスト18を参照すればよい。
例えば、親機の台数が、子機(画像形成装置10A)の通信セッション数よりも多い場合に、中継装置を利用した取得処理が実行される。親機の台数が子機の通信セッション数よりも多い場合に、子機が親機に直接アクセスすると、そのアクセス回数が増大し、関連情報の取得処理の完了に要する時間が増大する。それ故、中継装置を利用した取得処理が実行される。一方、親機の台数が子機(画像形成装置10A)の通信セッション数以下の場合に、直接アクセスによる取得処理が実行される。これは、子機による1回の通信で、全親機から関連情報が取得されるからである。
また、通信性能が通信性能条件を満たす親機の台数が、規定台数以上の場合に、中継装置を利用した取得処理が実行され、その台数が規定台数未満の場合に、直接アクセスによる取得処理が実行されてもよい。例えば、通信速度が規定速度以上となる親機の台数が、規定台数以上の場合に、中継装置を利用した取得処理が実行され、その台数が規定台数未満の場合に、直接アクセスによる取得処理が実行される。通信速度が規定速度以上となる親機の台数が規定台数未満の場合、通信速度が規定速度未満となる中継装置が選定され得る。この場合、子機が親機に直接アクセスした方が、取得処理の完了に要する時間が短くなることがある。一方、通信速度が規定速度以上となる親機の台数が規定台数以上となる場合、通信速度が規定速度以上となる中継装置が選定され得る。この場合、子機が親機に直接アクセスする場合と比べて、取得処理の完了に要する時間が短縮され得る。それ故、通信性能に応じて、中継装置を利用した取得処理、又は、直接アクセスによる取得処理のいずれかを選択してもよい。なお、規定台数及び規定速度の値は、予め設定された値であってもよいし、管理者等によって任意の値に変更されてもよい。
また、内部処理性能が内部処理性能条件を満たす親機の台数が、規定台数以上の場合に、中継装置を利用した取得処理が実行され、その台数が規定台数未満の場合に、直接アクセスによる取得処理が実行されてもよい。内部処理性能は、例えば、CPUの処理速度、メモリの容量及びバス転送速度である。例えば、内部処理性能が規定性能以上となる親機の台数が、規定台数以上の場合に、中継装置を利用した取得処理が実行され、その台数が規定台数未満の場合に、直接アクセスによる取得処理が実行される。内部処理性能が規定性能以上となる親機の台数が規定台数未満の場合、内部処理性能が規定性能未満となる中継装置が選定され得る。この場合、子機が親機に直接アクセスした方が、取得処理の完了に要する時間が短くなることがある。一方、内部処理性能が規定性能以上となる親機の台数が規定台数以上となる場合、内部処理性能が規定性能以上となる中継装置が選定され得る。この場合、子機が親機に直接アクセスする場合と比べて、取得処理の完了に要する時間が短縮される。それ故、内部処理性能に応じて、中継装置を利用した取得処理、又は、直接アクセスによる取得処理のいずれかを選択してもよい。なお、規定台数及び規定性能は、予め設定されていてもよいし、管理者等によって任意に変更されてもよい。
代理条件を満たす場合(S01,Yes)、画像形成装置10Aのデバイス選定部30は、画像形成装置10B〜10Pの中から中継装置を選定する(S02)。例えば、上記の式(1)に従って中継装置が選定される。また、デバイス選定部30は、各中継装置に割り当てられる親機を選定する。デバイス選定部30は、任意の親機を各中継装置に割り当ててもよいし、負荷予測値に基づいて選択された親機を各中継装置に割り当ててもよい。
そして、画像形成装置10Aの制御部26は、中継装置に対して、関連情報の取得の代理を要求する(S03)。このとき、画像形成装置10の制御部26は、中継装置に割り当てられている親機のデバイス識別情報を中継装置に送信する。中継装置の制御部26は、画像形成装置10Aから要求を受けると、その要求に対する応答を画像形成装置10Aに返す(S04)。予め設定された時間内に中継装置から応答が返ってきた場合(S05,Yes)、処理はステップS06に移行する。そして、全中継装置に対する要求が完了し、全中継装置から応答が返ってきた場合(S06,Yes)、処理はステップS07に移行する。一方、予め設定された時間内に中継装置から応答が返ってこなかった場合(S05,No)、画像形成装置10Aのデバイス選定部30は、その中継装置の代わりの中継装置を選定する(S02)。中継装置から応答が返ってこない場合、その中継装置の電源がオフになっている、その中継装置が通信経路Nから一時的に外されている等の状況が想定される。それ故、中継装置から応答が返ってこない場合には、別の中継装置が選定される。そして、応答を返す中継装置が見つかるまで、ステップS02〜S05の処理が繰り返し実行される。また、全中継装置に対する要求が完了していない場合(S06、No)、その要求が完了するまで、ステップS03〜S06の処理が繰り返し実行される。
ステップS07では、中継装置の取得部28は、自身に割り当てられた親機にアクセスする。その親機にユーザαの画像データが格納されている場合、中継装置の取得部28は、その画像データの関連情報を親機から取得する。また、中継装置自身の記憶部16に、ユーザαの画像データが格納されている場合、その中継装置の取得部28は、その画像データの関連情報を記憶部16から取得する。
そして、中継装置の通信部14は、親機及び自機から取得された関連情報を画像形成装置10Aに送信する(S08)。これにより、子機である画像形成装置10Aは、ユーザαの画像データの関連情報を取得することになる。
一方、代理条件を満たさない場合(S01,No)、子機である画像形成装置10Aは、親機に直接アクセスする。ユーザαの画像データが親機に格納されている場合、画像形成装置10Aの取得部28は、その画像データの関連情報を親機から取得する(S09)。
以上のように、画像形成装置10Aによって関連情報が取得されると、画像形成装置10Aの制御部26は、関連情報をUI部22の表示部に表示させる。図12には、表示例が示されている。表示部の画面60には、画像データD1〜D4の関連情報が一覧(リスト)になって表示されている。具体的には、ユーザαのユーザID(「user001」)、画像データID(画像データD1等)及び作成日時が表示されている。
そして、ユーザが、UI部22の操作部を利用して、表示部に表示されている関連情報の一覧の中から印刷対象の画像データを選択すると、画像形成装置10Aの取得部28は、選択された画像データを取得する。例えば、画像データD1が選択された場合、取得部28は、画像データD1が格納されている画像形成装置10にアクセスし、その画像形成装置10から画像データD1を取得する。そして、ユーザが印刷を指示すると、画像形成装置10Aの画像形成部12は、画像データD1に応じた画像を用紙に形成する。例えば、画面60にはプリントボタン62が設けられており、そのプリントボタン62がユーザによって押下されることにより、印刷指示がなされる。なお、プリントボタン62が押下された段階で、取得部28が画像データD1を取得し、続けて、画像形成部12が画像データD1に応じた画像を用紙に形成してもよい。
本実施形態によれば、画像形成システムの状況が代理条件を満たす場合に中継装置を利用することにより、子機である画像形成装置10Aが、画像形成装置10B〜10Pの全部に直接アクセスして関連情報を取得する場合と比べて、関連情報の取得の完了に要する時間が短縮される。
(別の実施形態)
上述した実施形態では、式(1)に従って中継装置が選定されている。この場合、各中継装置による取得処理が1回で済むように、中継装置の台数が決定される。本実施形態は、この例に限定されるものではなく、中継装置による取得処理が複数回実行されてもよい。例えば、通信セッション数が子機よりも多い画像形成装置10を中継装置として選定することにより、子機が親機に直接アクセスする場合と比べて、取得処理の完了に要する時間が短縮される。図13には、この処理の具体例が示されている。
ここでは、子機である画像形成装置10Aの通信セッション数が「2」であり、1台の中継装置が選定された場合を想定する。例えば、通信セッション数が「5」である画像形成装置10Bが、中継装置として選定されたものとする。
図13(a)に示すように、画像形成装置10Aは、画像形成装置10Bとの間で通信を確立し、画像形成装置10Bに対して、関連情報の取得の代理を要求する。この場合、画像形成装置10Bに割り当てられている親機は、画像形成装置10C〜10Pの14台である。
図13(b)に示すように、画像形成装置10Bは、画像形成装置10C〜10Pのうち5台の画像形成装置10(親機)にアクセスし、それら5台の画像形成装置10(親機)から関連情報を取得する。それ以降も同様に、図13(c)に示すように、画像形成装置10Bは、別の5台の画像形成装置10(親機)にアクセスし、それら5台の画像形成装置10(親機)から関連情報を取得する。また、画像形成装置10Bは、自身(画像形成装置10B)の記憶部16に格納されている関連情報を取得する。
そして、図13(d)に示すように、画像形成装置10Bは、画像形成装置10B〜10Pから取得された関連情報を、画像形成装置10Aに送信する。
以上のように、通信セッション数が子機よりも多い中継装置を利用することにより、子機が親機に直接アクセスして関連情報を取得する場合と比べて、より少ないアクセス回数によって関連情報が取得される。その結果、取得処理の完了に要する時間が短縮される。
(更に別の実施形態)
更に別の実施形態として、再中継装置が利用される場合について説明する。図14には、子機、中継装置、再中継装置及び親機の接続関係の一例が示されている。例えば、画像形成装置10Aが子機であり、画像形成装置10B,10Cが中継装置として選定されている。また、画像形成装置10D,10Fが再中継装置として選定されている。再中継装置である画像形成装置10Dは、親機である画像形成装置10H等から関連情報を取得し、また、自機の記憶部16に格納されている関連情報を取得する。そして、画像形成装置10Dは、取得された関連情報を中継装置である画像形成装置10Bに送信する。中継装置である画像形成装置10Bは、親機である画像形成装置10Eから関連情報を取得し、また、自機の記憶部16に格納されている関連情報を取得する。そして、画像形成装置10Bは、取得された関連情報を子機である画像形成装置10Aに送信する。また、再中継装置である画像形成装置10Fは、親機である画像形成装置10L等から関連情報を取得し、また、自機の記憶部16に格納されている関連情報を取得する。そして、画像形成装置10Fは、取得された関連情報を中継装置である画像形成装置10Cに送信する。中継装置である画像形成装置10Cは、親機である画像形成装置10Gから関連情報を取得し、また、自機の記憶部16に格納されている関連情報を取得する。そして、画像形成装置10Cは、取得された関連情報を子機である画像形成装置10Aに送信する。
以上のように、再中継装置を利用する場合であっても、子機が全親機にアクセスして関連情報を取得する場合と比べて、取得処理の完了に要する時間が短縮される。
なお、図14に示されている例では、中継装置が、再中継装置及び親機に接続されているが、これは一例に過ぎない。中継装置には、再中継装置のみが接続されてもよい。また、更なる再中継装置が選定されてもよい。
ここで、比較例を挙げつつ、本実施形態による効果について説明する。比較例では、親機の台数や子機の通信セッション数に関わらず、子機が全親機にアクセスする。例えば、子機の通信セッション数が「2」であり、親機の台数が3台の場合を想定する。この場合、子機は、2台の親機との間で同時に通信を行うことになる。しかし、2台の親機のいずれかとの間の通信が終了するまで、3台目の親機と子機との間で通信が行われず、その結果、関連情報の取得処理の完了に要する時間が増大する。親機の台数が増えるほど、その時間は増大する。例えば、親機の台数が500台の場合では、親機の台数が10台の場合と比べて、理論上、50倍の取得時間を要する。
これに対して、本実施形態では、例えば、親機の台数と子機の通信セッション数とに基づいて中継装置を選定し、その中継装置を利用することにより、比較例と比べて、より短時間で関連情報の取得処理が完了する。
図15には、本実施形態における処理時間の具体例が示されている。図15において、横軸は時間を示し、縦軸は各画像形成装置10を示している。ここでは、101台の画像形成装置10が画像形成システムに含まれている場合を想定している。また、4台の中継装置(中継装置1〜4)が選定されている。従って、親機の台数は96台である。子機及び各中継装置の通信セッション数は「2」である。この例では、中継装置が親機に複数回アクセスし、関連情報の取得処理を複数回実行する。
図15に示すように、子機は中継装置1,2との間で通信を確立し、中継装置1,2に対して代理取得を要求する(符号70)。その要求が終了すると、子機は中継装置3,4との間で通信を確立し、中継装置3,4に対して代理取得を要求する(符号72)。符号70,72で示されている矢印の長さは、子機が中継装置と通信を行う時間の長さを示している。また、矢印の数は、通信セッション数を示している。中継装置1,2は、子機から要求を受けると、割り当てられた親機との間で通信を確立し、親機に関連情報の取得を要求し、親機から関連情報を取得する(符号74,76)。中継装置3,4も同様である(符号78,80)。符号82〜94は、中継装置が親機との間で通信を確立し、親機から関連情報を取得している状況を示している。符号74〜92で示されている矢印の長さは、中継装置が要求を解釈する時間の長さ(破線部分)と、親機と通信を行って関連情報を取得する時間の長さ(実線部分)と、の合計を示している。また、符号94,96で示されている矢印の長さは、親機が自機から関連情報を取得する時間の長さ(破線部分)と、中継装置に関連情報を送信する時間の長さ(実線部分)と、の合計を示している。符号98,100で示されている矢印の長さは、子機が、中継装置及び親機に格納されている関連情報を中継装置から取得する時間の長さを示している。図15に示す例では、符号98,100で示されている通信の段階で、子機は、中継装置及び親機に格納されている関連情報を中継装置からまとめて取得している。
図16には、比較例における処理時間の具体例が示されている。比較例では、子機が、100台の親機に直接アクセスする場合を想定している。子機は親機1,2との間で通信を確立し、親機に対して関連情報の取得を要求する(符号200)。その要求が終了すると、子機は親機3,4との間で通信を確立し、親機3,4に対して関連情報の取得を要求する(符号202)。親機1,2は、子機から要求を受けると、自機に格納されている関連情報を取得し、子機に関連情報を送信する(符号212,214)。親機3,4についても同様である(符号216,218)。そして、子機は、親機1,2から関連情報を取得する(符号204)。以降についても同様である、符号200〜210矢印の長さは、子機が親機と通信を行う時間の長さを示している。符号212〜222で示されている矢印の長さは、親機が自機から関連情報を取得する時間の長さ(破線部分)と、子機に関連情報を送信する時間の長さ(実線部分)と、の合計を示している。
図16に示されている比較例では、子機が100台の親機に順次アクセスしている。子機の通信セッション数は「2」であるため、子機は、合計で50回(=100/2)、取得処理を実行する必要がある。一方、図15に示されている本実施形態の例では、4台の中継装置が親機に順次アクセスして関連情報を取得し、子機は、4台の中継装置から関連情報をまとめて取得している。各中継装置の通信セッション数は「2」であるため、合計で8個の通信が同時に確立されることになる。従って、4台の中継装置による取得処理の回数は、合計で16回(=96/4)となる。このように、中継装置を利用することにより、比較例と比べて、より少ないアクセス回数で取得処理が完了する。なお、中継装置が親機にアクセスしている間に、子機が親機にアクセスして親機から関連情報を取得してもよい。
なお、上記の実施形態では、取得部28は、関連情報を先行して取得し、その後、ユーザによって選択された画像データを取得している。これとは別の例として、取得部28は、関連情報の先行取得を行わずに画像データを取得してもよい。この場合、制御部26は、取得された画像データの関連情報をUI部22の表示部に表示させる。ユーザが画像データを選択すると、画像形成部12は、選択された画像データに応じた画像を用紙に形成する。なお、画像データ自体のデータ量は、関連情報のデータ量よりも大きいのが一般的である。従って、ユーザ選択の有無に関わらず画像データ自体を取得するよりも、関連情報を一旦取得した上で、ユーザの選択に従って画像データを取得した方が、データ転送に要する総時間が短くて済む。
上述した画像形成装置10は、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、画像形成装置10は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、画像形成装置10の各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記憶媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。または、画像形成装置10の各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。
また、上述した端末装置40は、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、端末装置40は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、端末装置40の各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。または、端末装置40の各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。