JP6374346B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を吸引口から吸引する吸引管路を具備する内視鏡に関する。
近年、被検体内に挿入される内視鏡は、医療分野、工業用分野において広く利用されている。
医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を被検体となる体腔内に挿入することによって、挿入部が具備する被写体像取得部の光学系により体腔内の生体組織を観察したり、必要に応じて内視鏡が具備する処置具のチャンネル内に挿通した処置具を用いて各種処置をしたりすることができる。
また、工業用分野において用いられる内視鏡は、内視鏡の細長い挿入部をジェットエンジン内や、工場の配管等の被検体内に挿入することによって、挿入部が具備する被写体像取得部の光学系により被検体内の被検部位の傷及び腐蝕等の観察や検査を行うことができる。
ここで、医療分野において用いられる内視鏡において、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の生体組織を観察する際、光学系の良好な観察視野を確保するため、内視鏡内に設けられた吸引管路を用いて、体腔内の流体、例えば体腔内の粘液及び光学系の洗浄に用いた洗浄水等の液体や、体腔内の残渣及び処置具を用いて切除した処置対象組織等の固体を除去する手法が周知である。
特許文献1には、内視鏡の挿入部における長手方向の先端(以下、単に先端と称す)の先端面に、吸引管路の吸引口が開口され、吸引管路の一部が分岐して内視鏡の操作部に処置具挿通口として開口され、さらに内視鏡の外部装置への接続コネクタ(以下、単にコネクタと称す)において吸引管路の長手方向の基端(以下、単に基端と称す)の開口が連通する口金に吸引装置が接続され、吸引装置の駆動後、吸引管路を介して、吸引口から体腔内の流体を吸引する構成が開示されている。
特開2007−105395号公報
ところで、医療分野において用いられる内視鏡において、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の生体組織における処置対象組織を観察した状態において、内視鏡の操作部に設けられた処置具挿通口を介して吸引管路内に挿通した処置具を挿入部の先端に設けられた吸引口から長手方向の前方(以下、単に前方と称す)に突出させ、該突出させた処置具から処置対象組織にエネルギを与えることにより、生体組織から処置対象組織を剥離、切除する手技が周知である。
一例を挙げると、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の癌組織を観察した状態において、処置具挿通口を介して吸引管路内に挿通した焼灼装置である高周波ナイフを挿入部の先端面の吸引口から前方に突出させ、その後、挿入部を長手方向の前後(以下、単に前後と称す)に移動させることにより、事前に専用の液体の注入によって浮かされた癌組織を、高周波ナイフを用いて焼灼して切開し除去する既知の内視鏡的粘膜下層剥離術(以下、ESD(Endoscopic Sub mucosal Dissection)と称す)が周知である。
ここで、ESD手技のような生体組織を切開するとともに出血を凝固させる手技の場合、高周波ナイフを用いた切開温度が通常の高周波ナイフを用いた切開手技に比べ低い。このことから、切開、凝固に伴い体腔内の粘液や脂肪が蒸発しやすく、粘膜や脂肪は、固体粒子成分を含む流体、具体的には、生体組織に由来する成分を含む気体としてミスト状になってしまう。その結果、特にESD手技のような長時間に亘る手技においては、狭い体腔内にミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体が充満しやすく、該充満した気体や、該気体が光学系に付着する等により光学系の観察視野が悪くなってしまう。
よって、ESD手技中においては、定期的に内視鏡の挿入部を体腔内から抜去し、光学系を洗浄する必要が有り、洗浄の都度、挿入部を体腔内から抜去するため洗浄作業が煩雑であった。
このような事情に鑑み、ESD手技中における観察視野を確保するため、ESD手技中に、特許文献1に開示された吸引管路を用いて吸引口から生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する手法が考えられる。ところが、特許文献1の吸引管路を用いた吸引だけでは体腔内に充満した生体組織に由来する成分を含む気体を十分吸引出来ず、良好な光学系の観察視野を十分確保することができないといった問題があった。
さらに、挿入部の小径化を図るため、生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する吸引管路の小径化を図ると、吸引管路内に汚れが付着した場合、吸引管路の径が小さくなる程、吸引管路内に洗浄ブラシが挿通し難くなるため、吸引管路が洗浄し難いといった問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を円滑に除去でき、固体粒子成分を含む流体を吸引する吸引管路の洗浄処理が簡単な内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の一態様における内視鏡は、被検体内に挿入される挿入部と、少なくとも前記挿入部に設けられるとともに、前記被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を吸引口から吸引する吸引管路と、前記吸引管路の少なくとも一部に設けられるとともに、気体を通過させるとともに液体及び固体の通過を遮断するフィルタと、を具備する。
本発明によれば、被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を円滑に除去でき、固体粒子成分を含む流体を吸引する吸引管路の洗浄処理が簡単な内視鏡を提供することができる。
第1実施の形態の内視鏡を具備する内視鏡システムを概略的に示す図 図1の内視鏡の挿入部の先端側を、吸引管路、他の吸引管路、被写体像取得部に着目して概略的に示す部分断面図 図2の挿入部の先端側が体腔内に挿入された状態を概略的に示す部分断面図 体腔内に図1の内視鏡の挿入部を挿入するとともに、内視鏡の他の吸引管路から突出させた切開具、高周波ナイフを用いたESD手技における病変粘膜部位の切開動作の一例を概略的に説明する斜視図 図1の内視鏡の他の吸引管路から突出させた剥離具を用いたESD手技における病変粘膜部位の剥離動作を概略的に説明する斜視図 第2実施の形態の内視鏡の挿入部の先端面を概略的に示す平面図 図6中のVII-VII線に沿う挿入部の先端側の部分断面図 第3実施の形態の内視鏡の挿入部の先端面におけるミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する吸引管路の吸引口の配置領域を概略的に示す平面図 第4実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を概略的に示す図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の内視鏡を具備する内視鏡システムを概略的に示す図、図2は、図1の内視鏡の挿入部の先端側を、吸引管路、他の吸引管路、被写体像取得部に着目して概略的に示す部分断面図、図3は、図2の挿入部の先端側が体腔内に挿入された状態を概略的に示す部分断面図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、内視鏡2と周辺装置100とにより構成されている。
周辺装置100は、架台30に載置された、キーボード31と、光源装置33と、ビデオプロセッサ34と、モニタ36と、吸引装置40、42とを具備している。
内視鏡2は、被検体内、例えば体腔B(図3参照)に挿入される挿入部4と、該挿入部4の基端に連設された操作部3と、該操作部3から延出されたユニバーサルコード5と、該ユニバーサルコード5の延出端に設けられるとともに光源装置33に対して着脱自在なコネクタ32とを具備して主要部が構成されている。尚、コネクタ32とビデオプロセッサ34とは、接続ケーブル35によって電気的に接続される。
挿入部4は、該挿入部4の長手方向Nの先端側(以下、単に先端側と称す)に位置する先端部6と、該先端部6の基端に連設されるとともに操作部3に設けられた湾曲操作ノブ9により、例えば上下左右の4方向に湾曲操作される湾曲部7と、該湾曲部7の基端に連設された可撓管部8とにより構成されている。
先端部6の先端面6sに、他の吸引管路(以下、単に吸引管路と称す)10(図2参照)の吸引口10aと、吸引管路11(図2参照)の吸引口11aと、被写体像取得部20(図2参照)を構成する光学系である対物レンズ21と、送気送水ノズル23と、照明窓25等が設けられている。
被写体像取得部20は、被写体内を撮像するものであり、先端面6sに露出される対物レンズ21または該対物レンズ21を含む複数のレンズから構成された図示しない光学系と、該光学系によって集光された被写体が結像される図示しない撮像素子とから主要部が構成されている。
送気送水ノズル23は、対物レンズ21に向けて流体を供給することにより、対物レンズ21に付着した汚れを除去したり、被検体内に流体を供給したりするものである。
照明窓25は、被検体内に照明光を供給するものである。尚、照明窓25の代わりに、先端面6sにLED等の発光素子が設けられていても構わない。
吸引口10aは、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5、コネクタ32内に設けられた吸引管路10の先端の開口を構成している。吸引管路10は、操作部3において分岐しており、一部が操作部3において処置具挿通口3sとして開口されている。
また、吸引管路10のコネクタ32の基端の開口には、図示しない吸引口金が設けられており、該吸引口金には、吸引装置40から延出された吸引用チューブ41が接続されている。
吸引管路10は、操作部3に設けられた吸引釦3aが押下操作されると、吸引装置40の駆動により、体腔B内の他の流体、例えば体腔B内の粘液及び対物レンズ21の洗浄に用いた洗浄水等の液体や、体腔B内の残渣及び高周波ナイフ113(図3参照)等の各種処置具を用いて切除した処置対象組織等の固体を、吸引口10aを介して連通する吸引用チューブ41とともに吸引する他、処置具挿通口3sを介して各種処置具が導入され、該導入された各種処置具を体腔B内に吸引口10aを介して突出させるものである。即ち、吸引管路10は、処置具挿通用管路を兼ねている。
尚、図2に示すように、吸引管路10の径R1は、吸引管路11の径R2以上の径になるように形成されている(R1≧R2)。これは、吸引管路10には、上述したように各種処置具が導入される他、吸引管路10は、体腔B内のある程度の大きさを有する固体を吸引する際に使用されるためである。
吸引口11aは、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5、コネクタ32内に設けられるとともに吸引管路10とは別途に設けられた吸引管路11の先端の開口を構成している。
また、吸引管路11のコネクタ32の基端の開口には、図示しない吸引口金が設けられており、該吸引口金には、吸引装置42から延出された吸引用チューブ43が接続されている。
吸引管路11は、操作部3に設けられた吸引釦3bが押下操作されると、吸引装置42の駆動により、図3に示すように体腔B内に充満する固体粒子成分を含む流体、具体的には、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、吸引口11aを介して連通する吸引用チューブ43とともに吸引するものである。
また、吸引管路11は吸引釦3bを介さず、直接吸引用チューブ43および吸引装置42につながっていてもよい。この場合、吸引口11aからは常に体腔B内の気体Dを吸引することができる。さらに、吸引チューブ43は図示しない他の吸引装置44に接続されていてもよい。
尚、体腔B内に充満する生体組織に由来する成分を含む気体Dは、例えば上述したESD手技の際、図3に示すように、処置具挿通口3s、吸引管路10、吸引口10aを介して体腔B内に突出された焼灼装置である高周波ナイフ113により、体腔B内の生体組織にエネルギを与えることによって焼灼される生体組織を構成する粘膜や脂肪等の成分を含む気体である。
ここで、以下、図4、図5を用いて、上述したESDの手技の一例を簡単に説明する。
図4は、体腔内に図1の内視鏡の挿入部を挿入するとともに、内視鏡の他の吸引管路から突出させた切開具、高周波ナイフを用いたESD手技における病変粘膜部位の切開動作の一例を概略的に説明する斜視図であり、図4(A)は、病変粘膜部分の周囲の粘膜に切開具を用いて穴を穿ける手技を示す斜視図、図4(B)は、内視鏡の他の吸引管路を介して体腔内に高周波ナイフを突出させた状態を示す斜視図、図4(C)は、図4(B)の高周波ナイフの先端を、切開具に穿けられた穴に差し込んだ状態を示す斜視図、図4(D)は、高周波ナイフによる病変粘膜部分の切開動作を示す斜視図である。
また、図5は、図1の内視鏡の他の吸引管路から突出させた剥離具を用いたESD手技における病変粘膜部位の剥離動作を概略的に説明する斜視図であり、図5(A)は、剥離具の先端を高周波ナイフによる切開の切り口に引っ掛けた状態を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)の剥離具の屈曲部の向き調整動作を示す斜視図である。
先ず、術者は、内視鏡2の挿入部4を、体腔内に導入した後、処置具挿通口3sから吸引管路10を介して吸引口10aから体腔内に突出させた図示しない注射針を用いて、図4(A)に示すように、処置対象組織である病変粘膜部分Sの粘膜下層に生理食塩水等の薬液を注入して、病変粘膜部分Sを隆起させる。
次いで、術者は、図4(A)に示すように、吸引口10aから被検体内に突出させた切開具112を用いて、病変粘膜部分Sの周囲の粘膜の一部に穴Hを穿ける。
その後、術者は、吸引管路10から切開具112を抜去し、図4(B)に示すように、処置具挿通口3sから吸引管路10を介して吸引口10aから体腔内に突出させた高周波ナイフ113のナイフ先端を、図4(C)に示すように、穴Hに差し込む。
この状態において、ナイフ先端に高周波電流を供給しながら、図4(D)に示すように、挿入部4の先端側を、湾曲部7の湾曲も用いながら20mm〜50mm程度前後に移動させることにより、高周波ナイフ113の先端側も20mm〜50mm程度前後に移動させ、病変粘膜部分Sの周囲を切開し、切り口Pを形成する。
次いで、術者は、病変粘膜部分Sを全周に亘って切開した後、吸引管路10から高周波ナイフ113を抜去し、図5(A)に示すように、処置具挿通口3sから吸引管路10を介して吸引口10aから体腔内に突出させた剥離具114を体腔内に導入し、切り口Pにナイフ部114nを当接させ、屈曲部114kを引っ掛けて、病変粘膜部分Sの下層を切開剥離していく。このとき、屈曲部114kは、固有筋層と平行または内腔側を向いているのが望ましい。
尚、屈曲部114kの向きが望ましくない場合は、屈曲部114kの向きを調整する。具体的には、図5(B)に示すように、操作部114aの操作用スライダ114bを後方に少しだけ移動させた状態において、シース114sを把持して操作部114aを回転させる。続いて屈曲部114kの向きを変えた後、操作用スライダ114bを前方に移動させることにより、既知の機構によりナイフ部114nの回動が規制される。これにより、屈曲部114kは、粘膜切除、剥離の間、向きを保った状態で固定される。
最後に、術者は、病変粘膜部分Sを全て切除、剥離した後、吸引管路10から剥離具114を抜去し、処置具挿通口3sから吸引管路10を介して吸引口10aから体腔体内に突出させた図示しない把持鉗子等を用いて、吸引管路10を介して病変粘膜部分Sを取り出す。
このような図4、図5に示したESD手技において、図4(D)に示すように、高周波ナイフ113を用いて病変粘膜部分Sの周囲を切開していく際、発生する体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、図3に示すように、吸引管路11は、吸引口11aを介して吸引する。
尚、気体Dの吸引は、吸引管路11の他、吸引管路10も用いられて行われることにより、体腔B内における対物レンズ21の観察視野が良好になるよう萬遍なく行われる。即ち、吸引管路10、11を用いた気体Dの吸引により、対物レンズ21に気体D中の生体組織に由来する成分が付着してしまうことを防げるとともに、気体Dを体腔B内から除去できる。
尚、図2に示すように、吸引管路11の径R2は、吸引管路10の径R1以下の径になるように、例えば1mm以下に形成されている(R1≧R2)。これは、上述したように、吸引管路11は、気体Dを吸引するためだけの管路であることから、挿入部4の小径化を図るため、吸引管路11を吸引管路10のように大径に形成する必要がないためである。
ここで、図2、図3に示すように、吸引管路11の少なくとも一部に、フィルタ50が設けられている。
フィルタ50は、気体のみを通過させるとともに、液体及び固定の通過を遮断するものである。具体的には、生体組織に由来する成分を含む気体Dの内、気体のみ、即ち空気のみを通過させ、生体組織に由来する成分や、他の体腔B内の粘液等の液体や残渣等の固体を取り除くものである。
尚、フィルタ50は、気体及び蒸気を通過させ、固体及び液体を通過させない、例えば100μm程度の隙間を有する既知の多孔性フィルタから構成されている。尚、フィルタ50は、メンブレンフィルタや、綿栓濾過、濾紙、ファイバ膜等から構成されていても構わない。
よって、気体Dを吸引管路11により吸引する際、フィルタ50によって気体D中の生体組織に由来する成分や体腔B内の液体や固体が除去されることから、吸引管路11に生体組織に由来する成分や固体、液体が進入してしまうことがない。
尚、フィルタ50によって気体D中の空気のみを通過させるのは、吸引管路11は、気体Dを吸引するためだけの管路であるため、上述したように非常に小径かつ挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5、コネクタ32に亘る長さに形成されている。よって、吸引管路11に洗浄ブラシ等の洗浄具を挿入し難く、吸引管路11は洗浄処理がし難いことから、吸引管路11に気体D中の生体組織に由来する成分や体腔B内の固体、液体が進入してしまうことを防ぎたいためである。
よって、このことを考慮すれば、図2、図3に示すように、フィルタ50は、吸引管路11の出来るだけ先端側に設けられていることが好ましい。尚、その他の内視鏡2の構成は、一般的な内視鏡の構成と同じである。
このように本実施の形態においては、内視鏡2の少なくとも挿入部4に、被検体内の流体を吸引するとともに処置具挿通用の管路を兼ねた吸引管路10の他、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを吸引する吸引管路11が設けられていると示した。また、例えばESD手技の際、図3に示すように発生するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dは、吸引管路11とともに吸引管路10を用いて吸引すると示した。
このことによれば、ESD手技等により体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dは、従来であれば、吸引管路10のみで吸引していたことから、気体Dを十分吸引出来ず、良好な観察視野を十分確保することができなかったが、本実施の形態の構成によれば、吸引管路10とともに吸引管路11を用いて気体Dを吸引する構成を有していることから、体腔B内に充満する気体Dを確実に除去することができるため、良好な観察視野を確保することができる。
また、本実施の形態においては、吸引管路11に、気体のみを通過させるフィルタ50が設けられていると示した。
このことによれば、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、吸引管路11を用いて吸引する際、生体組織に由来する成分や、体腔B内の液体や固体は、フィルタ50により取り除かれるため、吸引管路11内に生体組織に由来する成分や、体腔B内の液体や固体が進入してしまうことがない。よって、非常に小径に形成された吸引管路11に対して洗浄ブラシ等を用いた洗浄処理を行わなくて良いことから、吸引管路11の洗浄性が向上する。
以上から、被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を円滑に除去でき、固体粒子成分を含む流体を吸引する吸引管路11の洗浄処理が簡単な内視鏡2を提供することができる。
(第2実施の形態)
図6は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端面を概略的に示す平面図、図7は、図6中のVII-VII線に沿う挿入部の先端側の部分断面図である。
この第2実施の形態の内視鏡の構成は、図1〜図5に示した第1実施の形態の内視鏡の構成と比して、フィルタが挿入部の先端に取り付けられる先端アタッチメントの吸引管路に設けられている点が異なる。よって、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。尚、図6においては、図面を簡略化するため、先端面6sにおいて、送気送水ノズル23、照明窓25は省略して示している。
図6、図7に示すように、本実施の形態の内視鏡2においては、挿入部4の先端部6の先端側に、一部が吸引管路11の吸引口11aを覆うように先端アタッチメント70が取り付け自在となっている。
先端アタッチメント70は、上述した吸引管路11と同様にミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを吸引する吸引口75aを有する吸引管路75が、吸引口11aを覆う部位に長手方向Nに沿って形成されている。
先端アタッチメント70は、先端部6に取り付けられた際、吸引管路75が吸引管路11に連通するよう、既知の位置決め部材によって位置決めされて取り付けられる。よって、図7に示すように、本実施の形態においては、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを吸引する吸引管路80は、吸引管路11と吸引管路75とから構成されている。
また、図7に示すように、本実施の形態においては、吸引管路75に、上述したフィルタ50が設けられている。また、上述した第1実施の形態と同様に、吸引管路11にもフィルタ50がさらに設けられていても構わない。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
このような構成によれば、フィルタ50は先端アタッチメント70に設けられていることから、先端アタッチメント70をディスポーザブル式として用いると、使用の毎に先端アタッチメント70は、フィルタ50とともに破棄、交換されるため、フィルタ50を洗浄する必要が不要となる。尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
(第3実施の形態)
図8は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端面におけるミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する吸引管路の吸引口の配置領域を概略的に示す平面図である。
この第3実施の形態の内視鏡の構成は、図1〜図5に示した第1実施の形態の内視鏡の構成と比して、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する吸引管路の吸引口の先端面の位置が規定されている点が異なる。よって、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。尚、図8においては、図面を簡略化するため、先端面6sにおいて吸引口10a以外は省略して示している。
図8に示すように、先端面6sにおいて、吸引口11aは、挿入部4の中心4cと吸引管路10の中心10cとを結ぶ直線Lに対し、90°以上270°以下の範囲C1に配置されていることが好ましい。
または、吸引口11aは、先端面6sにおいて、被写体像取得部20によって撮像された被写体像の正立方向Yと重力方向Gとが一致した際、吸引口10aよりも正立方向Yの上側の領域C2に配置されていることが好ましい。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
このような構成によれば、上述したように、体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dは、吸引管路11とともに吸引管路10により吸引するが、通常、吸引口10aが正立方向Yの下側に設けられている場合が多いことから、吸引口11aが正立方向Yの上側に設けられていれば、即ち正立方向Yにおいて吸引口10aの反対側に設けられていれば、体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、吸引管路10、11を用いてより確実に体腔B内からまんべんなく吸引することができる。
また、正立方向Yの下側に設けられた吸引口10aから体腔B内の液体や固体等を吸引する際、吸引口11aが正立方向Yの上側に設けられていれば、吸引口10aから吸引される液体や固体が吸引口11a付近に設けられたフィルタ50に接触してしまう可能性が低くなることから、フィルタ50が不意に濡れたり汚れたりしてしまうことを防ぐことができる。
尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同様である。また、本実施の形態の構成は、図6、図7に示した第2実施の形態の先端アタッチメント70における吸引管路75の吸引口の配置位置においても同様に適用可能である。
(第4実施の形態)
図9は、本実施の形態の内視鏡の挿入部の先端側を概略的に示す図である。
この第4実施の形態の内視鏡の構成は、図1〜図5に示した第1実施の形態の内視鏡の構成と比して、ミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体を吸引する吸引管路の吸引口が、挿入部の外周側面に設けられている点が異なる。よって、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施の形態においては、吸引口11aは、挿入部4の外周側面において、湾曲部7よりも長手方向Nの基端側に位置している。具体的には、可撓管部8の外周側面8gに開口されている。尚、その他の構成は、上述した第1実施の形態と同じである。
このような構成によれば、先端部6及び湾曲部7内に吸引管路11を挿通する必要がなくなることから、先端部6及び湾曲部7を小径化することができる。このため、湾曲部7の湾曲半径をより小さくできることから、体腔B内における挿入部4の先端側の小回り性が向上する。尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同様である。
尚、以下、別の変形例を示す。上述した第1〜第4実施の形態においては、ESD手技の際に、高周波ナイフ113を用いて病変粘膜部分Sの周囲を切開していく際、発生する体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、図3に示すように、吸引管路11を用いて吸引する場合を例に挙げて示した。
これに限らず、吸引管路10を介して体腔B内に突出された焼灼装置により生体組織にエネルギを与えることによって焼灼処理を行う際、体腔B内に充満するミスト状の生体組織に由来する成分を含む気体Dを、吸引管路11を用いて吸引する全ての手技に上述した第1〜第4実施の形態の構成が適用可能であることは勿論である。
また、上述した第1〜第4実施の形態においては、吸引管路11、75、80のいずれかに、フィルタ50を1つだけ設ける場合を例に挙げて示したが、これに限らず、フィルタ50は複数設けられていても構わない。
例えば、吸引管路11に大量の気体Dが流入した際に、生体組織に由来する成分等により吸引管路11の吸引口11a近傍に設けられたフィルタ50が直ぐに詰まってしまうことがないよう、吸引管路11にフィルタ50を複数設け、該複数のフィルタ50の隙間を先端側から順に徐々に小さくしていく構成であっても良い。
また、上述した第1〜第4実施の形態においては、内視鏡は、体腔B内に挿入される医療用の内視鏡を例に挙げて示したが、これに限らず、工業用の内視鏡にも適用可能であることは勿論である。
2…内視鏡
4…挿入部
4c…挿入部の中心
6s…先端面
7…湾曲部
8g…可撓管部の外周側面
10…他の吸引管路
10c…他の吸引管路の中心
11…吸引管路
11a…吸引口
20…被写体像取得部
113…高周波ナイフ(焼灼装置)
50…フィルタ
70…先端アタッチメント
B…体腔
C1…範囲
D…生体組織に由来する成分を含む気体(固体粒子成分を含む流体)
G…重力方向
L…直線
N…長手方向
Y…正立方向

Claims (8)

  1. 被検体内に挿入される挿入部と、
    少なくとも前記挿入部に設けられるとともに、前記被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体を吸引口から吸引する吸引管路と、
    前記吸引管路の少なくとも一部に設けられるとともに、気体を通過させるとともに液体及び固体の通過を遮断するフィルタと、
    を具備することを特徴とする内視鏡。
  2. 前記吸引管路は、前記被検体内の他の流体を吸引する他の吸引管路とは別途に設けられているとともに、前記他の吸引管路の径以下となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記挿入部の長手方向の先端に取り付けられるとともに、前記吸引管路が設けられた先端アタッチメントをさらに具備し、
    前記先端アタッチメントの前記吸引管路は、前記先端アタッチメントが前記挿入部の前記先端に位置決めされて取り付けられた際、前記挿入部に設けられた前記吸引管路に連通し、
    前記フィルタは、前記先端アタッチメントの前記吸引管路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記吸引管路は、前記挿入部の長手方向の先端面において、前記挿入部の中心と前記他の吸引管路の中心とを結ぶ直線に対し、90度以上270度以下の範囲に前記吸引口が位置していることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  5. 一部が前記挿入部の前記先端面に露出されるとともに前記被検体内を撮像する被写体像取得部をさらに具備し、
    前記吸引口は、前記先端面において、前記被写体像取得部によって撮像された被写体像の正立方向と重力方向とが一致した際、前記他の吸引管路の吸引口よりも前記正立方向の上側に位置していることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 前記挿入部は、該挿入部の長手方向の先端側に湾曲部をさらに具備し、
    前記吸引口は、前記挿入部の外周側面において、前記湾曲部よりも前記長手方向の基端側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  7. 前記フィルタは、前記吸引管路において、該吸引管路の長手方向の先端側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  8. 前記被検体は、生体内の体腔であり、
    前記被検体内に充満する固体粒子成分を含む流体は、前記他の吸引管路を介して前記体腔内に突出された焼灼装置により前記体腔内の生体組織にエネルギを与えることによって焼灼される前記生体組織に由来する成分を含む気体であり、
    前記フィルタは、前記体腔内の前記液体及び前記固体の通過を遮断するとともに、前記生体組織に由来する成分を含む気体の内、前記生体組織に由来する成分を遮断することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
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