JP6373303B2 - 連続鋳造鋳型の補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面から部分的に深く進入したクラックを除去することにより残存厚みが限界使用厚みに近接する又は限界使用厚み未満となる連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法に関する。
連続鋳造鋳型の内表面側には、凝固シェルとの接触による磨耗と、急熱急冷(例えば、溶鋼の湯面高さ変動、溶鋼の撹拌等に伴って生じる)によるクラックが発生する。このため、摩耗やクラックの発生状況に応じて連続鋳造鋳型を鋳造設備から取り外し、例えば、特許文献1に記載のように、連続鋳造鋳型の内表面側を一定厚み改削してクラックを完全除去すると共に連続鋳造鋳型基材の表面形状を再生し、硬質皮膜層を再び設ける補修作業を行うことで、連続鋳造鋳型を繰り返し使用している。
なお、補修作業を繰り返すと連続鋳造鋳型基材の厚みが徐々に薄くなって連続鋳造鋳型基材の熱抵抗が低下する。このため、連続鋳造条件に応じて連続鋳造鋳型基材の厚みに限界使用厚みを設定しておき、改削後の連続鋳造鋳型基材の厚みが限界使用厚み以上となる範囲(即ち、初期厚みからの改削厚みが、初期厚みと限界使用厚みの差である補修代(改削代ともいう)を超えない範囲)では、例えば、連続鋳造鋳型基材の改削時の改削厚みに応じて熱抵抗層(連続鋳造鋳型基材より熱伝導率が小さい金属で構成される)を連続鋳造鋳型基材の表面上に設けて熱抵抗の低下を抑制し、改削後の連続鋳造鋳型基材の厚みが限界使用厚み未満となる場合(即ち、初期厚みからの改削厚みが、補修代を超える場合)は、連続鋳造鋳型基材を廃棄している。
特開2011−218401号公報
近年、連続鋳造では、鋳造品の高品質化のため連続鋳造鋳型内の溶鋼を電磁撹拌する際の撹拌速度を大きくすること、鋳片の生産性向上のため鋳造速度を大きくすることが行なわれている。その結果、連続鋳造鋳型の内表面側、特にメニスカス部における急熱急冷の温度変動幅(温度差)が大きくなって、連続鋳造鋳型を繰り返し使用していると、メニスカス部に熱疲労に伴うクラックが発生し、発生したクラックは連続鋳造鋳型の繰り返し使用回数(使用チャージ数)の増加に伴って徐々に進展する(即ち、クラックの先端位置が徐々に深くなる)。
例えば、連続鋳造鋳型基材に設ける補修代の厚みが5mm程度と設定された連続鋳造鋳型において発生しているクラックの中に、クラックの先端位置(クラック深さ)が連続鋳造鋳型の内面から4mm程度となるものが存在していると、クラックを全て除去するために連続鋳造鋳型の内表面側を4mm程度改削することになって、連続鋳造鋳型基材の残存厚みが一気に限界使用厚みに近接することになる。このため、補修した連続鋳造鋳型を使用して連続鋳造を行っている場合に、表層から1mmを超える深さに達するようなクラックが再び発生すると、クラックを完全除去するためには連続鋳造鋳型の内表面側を1mmを超えて研削する必要がある。しかしながら、連続鋳造鋳型の内表面側を1mmを超えて研削すると、連続鋳造鋳型基材の厚みが限界使用厚み未満となるため、連続鋳造鋳型基材は廃棄の対象となり、連続鋳造鋳型基材の寿命低下に基づく鋳片の製造コスト増加という問題が生じる。
また、連続鋳造鋳型基材に設ける補修代の厚みが5mm程度と設定された連続鋳造鋳型において、発生したクラックの中の一部にクラックの先端位置(クラック深さ)が連続鋳造鋳型の内面から5mmを超えるものが存在していると、発生しているクラックを全て除去するためには連続鋳造鋳型基材の改削厚みが補修代を超えることになり、連続鋳造鋳型基材の厚みが一気に限界使用厚み未満となる。このため、連続鋳造鋳型基材が短期間で廃棄対象になるという事態が生じ、連続鋳造鋳型基材の大幅な寿命低下が生じて鋳片の製造コストが増加するという問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、クラックを除去することにより残存厚みが限界使用厚みに近接する又は限界使用厚み未満となる連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、クラックを完全除去すると残存厚みが限界使用厚みに近接(例えば、研削許容深さの0〜30%の範囲)する、銅を96質量%以上含む連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法であって、
凝固シェルが形成される鋳型空間部を取り囲む連続鋳造鋳型部材の前記連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を該連続鋳造鋳型基材に設定された研削許容深さより浅い初期クラック除去深さまで研削し、補修後の前記連続鋳造鋳型基材においても要求される熱抵抗を確保して、前記連続鋳造鋳型基材の研削面に現れる残存クラックを検出する工程と、
前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面に現れる前記残存クラック及びその周囲を、該残存クラックに沿って部分研削することにより窪み部を形成して該残存クラックを除去する工程と、
前記窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填する工程と、
前記窪み部に形成した前記溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングする工程と、
ピーニングされた前記肉盛り溶接部の高さ位置が、前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面の高さ位置と一致するまで該肉盛り溶接部の表層側を研削する工程とを有する。
前記目的に沿う第2の発明に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、クラックを完全除去すると残存厚みが限界使用厚み未満となる、銅を96質量%以上含む連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法であって、
凝固シェルが形成される鋳型空間部を取り囲む連続鋳造鋳型部材の前記連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を該連続鋳造鋳型基材に設定された研削許容深さまで研削し、補修後の前記連続鋳造鋳型基材においても要求される熱抵抗を確保して、前記連続鋳造鋳型基材の研削面に現れる残存クラックを検出する工程と、
前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面に現れる前記残存クラック及びその周囲を、該残存クラックに沿って部分研削することにより窪み部を形成して該残存クラックを除去する工程と、
前記窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填する工程と、
前記窪み部に形成した前記溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングする工程と、
ピーニングされた前記肉盛り溶接部の高さ位置が、前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面の高さ位置と一致するまで該肉盛り溶接部の表層側を研削する工程とを有する。
第1、第2の発明に係る連続鋳造鋳型の補修方法においては、連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を研削する際の研削厚さは研削許容深さまでと規定しているので、補修後の連続鋳造鋳型(連続鋳造鋳型基材)においても要求される熱抵抗(補修前の連続鋳造鋳型基材と同等の熱抵抗)を確保することが可能になる。
そして、連続鋳造鋳型基材の研削面側の残存クラックの除去により生じた窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填するので、窪み部に形成した肉盛り溶接部と連続鋳造鋳型基材との間で銅の含有量に差が発生せず、連続鋳造鋳型基材の局所的な熱的及び電気的な特性変化(例えば、熱抵抗及び電気抵抗の低下)を防止することができる。このため、補修後の連続鋳造鋳型基材において、補修前の連続鋳造鋳型基材と同等の熱的特性及び電気的特性を確保することが可能になる。
更に、窪み部に形成した溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングするので、肉盛り溶接部を加工硬化させて硬度の向上を図ると共に、肉盛り溶接部に残留圧縮応力を付与して肉盛り溶接部の機械的特性の改善(例えば、0.2%耐力の向上、引張強度の向上、伸びの低減)を図ることができ、補修後の連続鋳造鋳型基材においても、補修前の連続鋳造鋳型基材と同等の機械的特性を確保することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法が適用される連続鋳造鋳型の説明図である。 各種溶接金属の肉盛り溶接部と銅合金の硬度の比較を示すグラフである。 各種溶接金属の肉盛り溶接部と銅合金の常温と300℃における0.2%耐力、引張強度、及び伸びの比較を示すグラフである。 実施例2における銅合金と肉盛り溶接部のヒートサイクル試験前後の硬度の比較を示すグラフである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法が適用される連続鋳造鋳型10について説明する。図1に示すように、連続鋳造鋳型10は、対向配置される長辺11(連続鋳造鋳型部材の一例)と、長辺11の間に対向配置される短辺12(連続鋳造鋳型部材の一例)とを有している。そして、凝固シェル(図示せず)が形成される鋳型空間部13は、対向配置される長辺11の各内側表面14と、対向配置される短辺12の各内側表面15で囲まれることにより形成されている。
対向配置される長辺11はそれぞれ、長辺側バックプレート(図示せず)により外表面側が冷却される長辺側基材16(連続鋳造鋳型基材の一例)と、長辺側基材16内表面側に形成された耐磨耗性の硬質皮膜層17とを備え、対向配置される短辺12はそれぞれ、短辺側バックプレート(図示せず)により外表面側が冷却される短辺側基材18(連続鋳造鋳型基材の一例)と、短辺側基材18の内表面側に形成された耐磨耗性の硬質皮膜層19とを備えている。従って、鋳型空間部13を取り囲む長辺11の内側表面14は硬質皮膜層17の表面であり、鋳型空間部13を取り囲む短辺12の内側表面15は硬質皮膜層19の表面である。
ここで、長辺側基材16と短辺側基材18は、銅を96質量%以上含む銅合金、例えば、クロム(0.5〜1.5質量%)、ジルコニウム(0.08〜0.3質量%)、及びアルミニウム(0.7〜1.1質量%)を含み、残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金を用いて形成されている。
なお、長辺側基材16及び短辺側基材18を形成する銅合金としては、長辺側基材16及び短辺側基材18として要求される熱的特性及び電気的特性を満足するために、銅を少なくとも96質量%含む必要があるが、銅合金を構成する他の金属成分の種類とその含有量は、長辺側基材16及び短辺側基材18として要求される機械的特性に応じて選択することができる。
また、硬質皮膜層17、19は、例えば、Ni−Cr系の合金の溶射皮膜層、CoをベースとしたCr−Si−B系の合金の溶射皮膜層、及びCo−Ni系の合金めっき皮膜層のいずれか1又は2以上を組み合わせて形成されている。
連続鋳造鋳型10を用いた連続鋳造を開始すると、連続鋳造鋳型10の内表面側、即ち、硬質皮膜層17、19の表面側には、凝固シェル(図示せず)との接触による磨耗と、急熱急冷(例えば、溶鋼の湯面高さ変動、溶鋼の撹拌等に伴って生じる)によるクラックが発生する。そして、連続鋳造鋳型10を連続使用していると、硬質皮膜層17の表面側に発生したクラックは、硬質皮膜層17を貫通して硬質皮膜層17の下地である長辺側基材16内に侵入し、硬質皮膜層19の内表面側に発生したクラックは、硬質皮膜層19を貫通して硬質皮膜層19の下地である短辺側基材18内に侵入する。
ここで、鋳型空間部13を取り囲む内側表面14、15(硬質皮膜層17、19)のメニスカス部は急熱急冷の温度変動幅が大きい。このため、硬質皮膜層17、19の表面側に発生したクラックの中で、特にメニスカス部に対応する領域に発生したクラックは、硬質皮膜層17を貫通して長辺側基材16の内表面側に、硬質皮膜層19を貫通して短辺側基材18の内表面側にそれぞれ深く侵入することになる。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法について説明する。
本実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、クラックを完全除去することにより残存厚みが部分的に限界使用厚み未満となる長辺側基材16(図1参照)を有する連続鋳造鋳型10の補修方法であって、連続鋳造鋳型10から、凝固シェルが形成される鋳型空間部13を取り囲む長辺11を取り外し、クラックが発生している長辺11の内表面側の硬質皮膜層17を研削除去した後、硬質皮膜層17の下地となる長辺側基材16の内表面側全体を長辺側基材16に設定された研削許容深さまで研削して、長辺側基材16の研削面に現れる残存クラックを検出する第1工程を有している。
長辺側基材16の内表面側全体を研削許容深さまで研削するので、長辺側基材16の内表面側に侵入したクラックの中で、メニスカス部に対応する領域で発生し、長辺側基材16内に深く進入したクラック以外のクラックは除去することができる。また、長辺側基材16の内表面側全体は研削許容深さまでしか研削しないので、補修後の長辺側基材16においても要求される熱抵抗を確保することが可能になる。
ここで、研削許容深さは、例えば、3〜10mmの範囲に設定される。
更に、本発明に係る第1の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、長辺側基材16の研削面に現れる残存クラック及びその周囲を、残存クラックに沿って部分研削することにより窪み部を形成して残存クラックを除去する第2工程と、窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填する第3工程と、窪み部に形成した溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングする第4工程と、ピーニングされた肉盛り溶接部の高さ位置が、長辺側基材16の研削面の高さ位置と一致するまで肉盛り溶接部の表層側を研削する第5工程とを有している。
ここで、長辺側基材16が、クロム(0.5〜1.5質量%)、ジルコニウム(0.08〜0.3質量%)、及びアルミニウム(0.7〜1.1質量%)を含み、残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金で形成されている場合、銅を96質量%以上含む溶接金属として、例えば、クロムが0.5〜1.5質量%、残部が銅及び不可避的不純物からなるクロム銅溶接金属を使用することができる。窪み部を、クロム銅溶接金属の肉盛り溶接で充填するので、窪み部の形成による長辺側基材16の局所的な熱的及び電気的な特性変化(例えば、熱抵抗の低下及び電気抵抗の低下)を防止することができ、補修後の長辺側基材16においても、補修前の長辺側基材16と同等の熱的特性及び電気的特性を確保することが可能になる。
また、クロム、ジルコニウム、及びアルミニウムを含み、残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金で形成された長辺側基材16に形成した窪み部を、クロム銅溶接金属の肉盛り溶接で充填すると、肉盛り溶接中に長辺側基材16側からジルコニウム及びアルミニウムが肉盛り溶接部に溶け込む。そして、肉盛り溶接が終了すると肉盛り溶接部への熱の供給が停止するため、肉盛り溶接部の熱は周囲の長辺側基材16側に拡散して、肉盛り溶接部は急冷されて固化する(従って、ジルコニウム及びアルミニウムは肉盛り溶接部に固溶する)。
肉盛り溶接部のピーニングは、窪み部をクロム銅溶接金属の肉盛り溶接で充填した後に速やかにスラグを取り除き肉盛り溶接部が加熱状態の間に、例えば、500〜900グラムの片手ハンマーを用いて、肉盛り溶接部のビードの波形が消える程度まで行う。ピーニングを行うことにより、肉盛り溶接部に塑性変形を起こさせて加工硬化による硬度の向上を図ることができる。また、ピーニングを行うことにより、肉盛り溶接部に発生した溶接残留応力を緩和させると共に、肉盛り溶接部に圧縮の残留応力を付与することができる。
更に、ピーニングにより肉盛り溶接部に塑性変形を生じさせることにより、導入される転位の歪場によって、ジルコニウム及びアルミニウムの拡散が促進されることが考えられる。これにより、長辺側基材16から肉盛り溶接部に溶け込んだジルコニウム及びアルミニウムの肉盛り溶接部内での析出が促進される。
以上のように、長辺側基材16側から肉盛り溶接部へのジルコニウム及びアルミニウムの溶け込み効果と、ピーニングによる肉盛り溶接部の塑性変形の効果が複合化することにより、肉盛り溶接部の機械的特性の改善、例えば、0.2%耐力の向上、引張強度の向上、伸びの低減を図ることができる。その結果、補修後の長辺側基材16においても、補修前の長辺側基材16と同等の機械的特性を確保することが可能になる。
なお、ジルコニウム及びアルミニウムの析出を促進するため、肉盛り溶接部を熱処理してもよい。
なお、長辺側基材16と同系統の組成を有する溶接金属として上記の組成を有するクロム銅溶接金属を使用したが、溶接金属はこれに限定されるものではない。
溶接金属は、長辺側基材16と同等の熱的特性及び電気的特性を満足する必要があるため、銅を少なくとも96質量%含む必要があるが、肉盛り溶接中に長辺側基材16側から肉盛り溶接部に溶け込む金属の効果とピーニングの効果の複合化を利用して肉盛り溶接部の機械的特性を長辺側基材16の機械的特性と同等とすることが可能であれば、溶接金属に含まれる他の金属成分の種類とその含有量は任意に選択することができる。
本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、第1の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法が、連続鋳造鋳型基材に現れる残存クラックを検出するために連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を研削許容深さまで研削するのに対して、連続鋳造鋳型基材に現れる残存クラックを検出するために連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を初期クラック除去深さ(<研削許容深さ)までしか研削しないことが特徴となっており、連続鋳造鋳型基材内の残存クラックを除去するために形成した窪み部を溶接金属の肉盛り溶接で充填し、溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングした後に、肉盛り溶接部の表層側を研削する各工程の処理方法は、第1、第2の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法において全て同一である。このため、本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法の作用について説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、クラックを完全除去すると残存厚みが限界使用厚みに近接する連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法であって、残存クラックを検出するために連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を研削する際の深さが、研削許容深さ(例えば、3〜10mm)より浅い初期クラック除去深さ、例えば、0.2〜1mmである。このため、本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造鋳型の補修方法は、連続鋳造鋳型基材に発生しているクラックの先端位置(クラック深さ)が浅い場合、例えば、メニスカス部における急熱急冷の温度変動幅(温度差)が比較的小さくなる鋳造条件で使用される連続鋳造鋳型に発生したクラックや、繰り返し使用回数が少ない連続鋳造鋳型に発生したクラックに対して効果的に適用される補修方法となる。
そして、連続鋳造鋳型の繰り返し使用の途中段階における補修では、残存クラックを検出するために行う連続鋳造鋳型基材に対する研削深さが、いつも初期クラック除去深さまでなので、補修後の連続鋳造鋳型基材の厚さが限界使用厚みとなるまでに可能な補修回数が多くなる。その結果、連続鋳造鋳型基材の寿命が大幅に長くなり、鋳片の製造コストを低減することが可能になる。
続いて、本発明の作用及び効果を確認するために行った実施例について説明する。
(実施例1)
長辺側基材の作製に使用するのと同一の銅合金(クロムを1質量%、ジルコニウムを0.2質量%、アルミニウムを0.9質量%含み、残部が銅及び不可避的不純物)を用いて形成した銅板材の表面側に、深さ5mm、幅5mm、長さ40mmの窪み部を形成し、窪み部をクロム銅溶接金属(クロムを1質量%含み、残部が銅及び不可避的不純物)の肉盛り溶接で充填した。次いで、肉盛り溶接部からスラグを取り除き、肉盛り溶接部が加熱状態の間に肉盛り溶接部のビードの波形が消えるまでピーニングを行った。
そして、ピーニング後の肉盛り溶接部(以下、CrCu溶接Pと記載する)を冷却後、銅板材から肉盛り溶接部を切り出し、硬度測定用試料、引張強度測定用試料を作製した。
CrCu溶接Pの硬度測定用試料(補修した長辺側基材の肉盛り溶接部の状態を反映している)と、200℃、400℃、及び600℃の温度でそれぞれ1時間加熱する熱処理を行ったCrCu溶接Pの硬度測定用試料(連続鋳造後の肉盛り溶接部を反映している)を用いて、ビッカース硬度を測定した。測定結果を図2に示す。
なお、図2には、比較例として、窪み部をクロム銅溶接金属の肉盛り溶接で充填し、ピーニングを行わないで冷却した後、銅板材から肉盛り溶接部(以下、CrCu溶接と記載する)を切り出して作製した硬度測定用試料、窪み部を銅溶接金属の肉盛り溶接で充填し、ピーニングして冷却後、銅板材から肉盛り溶接部(以下、Cu溶接Pと記載する)を切り出して作製した硬度測定用試料、窪み部を銅溶接金属の肉盛り溶接で充填し、ピーニングを行わないで冷却した後、銅板材から肉盛り溶接部(以下、Cu溶接と記載する)を切り出して作製した硬度測定用試料をそれぞれ用いて同様の測定を行った結果を示している。
図2から、CrCu溶接Pの硬度値は、長辺側基材である銅合金の硬度値と比較して同等以上であることが確認できた。
CrCu溶接Pの引張強度測定用試料を用いて、常温(補修した長辺側基材の肉盛り溶接部の状態を反映している)及び300℃(連続鋳造時の肉盛り溶接部を反映している)における機械的特性として0.2%耐力、引張強度、及び伸びを測定した。測定結果を図3に示す。
なお、図3には、比較例として、CrCu溶接の引張強度測定用試料、Cu溶接Pの引張強度測定用試料、Cu溶接の引張強度測定用試料をそれぞれ用いて同様の測定を行った結果を示している。
図3から、CrCu溶接Pの機械的特性は、長辺側基材である銅合金の機械的特性と比較して同等以上であることが確認できた。
(実施例2)
実施例1で使用した銅合金からなる銅板材(縦100mm、横50mm、厚さ30mm)の一面側に、深さが5mm、幅が5mm、長さが40mmの窪み部を形成し、窪み部を実施例1で使用したクロム銅溶接金属の肉盛り溶接で充填した。次いで、肉盛り溶接部からスラグを取り除き、肉盛り溶接部が加熱状態の間に肉盛り溶接部のビードの波形が消えるまでピーニングを行った後、ピーニングされた肉盛り溶接部(CrCu溶接P)の高さ位置が、銅板材の表面の高さ位置と一致するように表面側全体を研削し、研削面上に厚さ0.1mmのCo−Ni系の合金めっき層を形成して、ヒートサイクル試験試料とした。
ヒートサイクル試験試料を、温度が500℃に設定された電気炉内に挿入し2時間保持した後に水中に投入するヒートサイクル試験を100回行って、めっき層表面の状態を調べた。
また、めっき層の表面状態を調査後、切断線が肉盛り溶接部の幅方向の中央部を肉盛り溶接部の長手方向に沿って通過するようにヒートサイクル試験試料を切断して、切断面上に現れる銅板材とCrCu溶接Pの境界の状態、CrCu溶接Pとめっき層の境界の状態を観察した。更に、境界を挟んで銅板材とCrCu溶接Pのビッカース硬度をそれぞれ測定し、ヒートサイクル試験前後における硬度変化の有無を調べた。
ヒートサイクル試験終了後のヒートサイクル試験試料のめっき層表面には、めっき剥離、き裂等の欠陥は認められなかった。また、銅板材とCrCu溶接Pの境界、CrCu溶接Pとめっき層の境界にもき裂等の欠陥は認められなかった。これにより、銅板材とCrCu溶接Pの間において、例えば、線膨張係数や熱伝導率は略同程度であることが考えられる。
ヒートサイクル試験前後における銅板材とCrCu溶接Pの硬度の測定結果を図4に示す。図4に示すように、ヒートサイクル試験前の銅板材とCrCu溶接Pのビッカース硬度は略同程度の関係(実施例1)であるが、この関係はヒートサイクル試験後においても維持されることが確認できた。このことから、補修後の長辺側基材が、連続鋳造時に急熱急冷の温度変動を繰り返し受けても、CrCu溶接Pの劣化は進行しないと考えられる。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。
また、本発明は具体的数字を用いて説明したが、要旨を変更しない範囲で数値限定を外すことができる。
例えば、クロム(0.5〜1.5質量%)及びジルコニウム(0.08〜0.3質量%)を含み、残部が銅及び不可避的不純物からなる銅合金で形成された長辺側基材を補修する場合にも、銅を96質量%以上含む溶接金属として、クロム銅溶接金属を使用することができる。この場合、肉盛り溶接の終了と共に肉盛り溶接部は急冷されるため、肉盛り溶接中に長辺側基材から肉盛り溶接部に溶け込んだジルコニウムを肉盛り溶接部に固溶させることができる。そして、その後に実施するピーニングにより肉盛り溶接部を塑性変形させることにより固溶しているジルコニウムの拡散を促進させて、肉盛り溶接部内へのジルコニウムの析出を図ることができる。その結果、肉盛り溶接部の機械的特性を改善することが可能になる。
また、本実施の形態では、クラックを除去することにより残存厚みが限界使用厚みに近接する、あるいは、残存厚みが限界使用厚み未満となる連続鋳造鋳型基材が長辺側基材である場合について説明したが、クラックを除去することにより残存厚みが限界使用厚みに近接する、あるいは、限界使用厚み未満となる連続鋳造鋳型基材が短辺側基材である場合、クラックを除去することにより残存厚みが限界使用厚みに近接する、あるいは、限界使用厚み未満となる連続鋳造鋳型基材が長辺側基材及び短辺側基材である場合についても本発明の連続鋳造鋳型の補修方法は適用できる。
10:連続鋳造鋳型、11:長辺、12:短辺、13:鋳型空間部、14、15:内側表面、16:長辺側基材、17:硬質皮膜層、18:短辺側基材、19:硬質皮膜層

Claims (4)

  1. クラックを完全除去すると残存厚みが限界使用厚みに近接する、銅を96質量%以上含む連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法であって、
    凝固シェルが形成される鋳型空間部を取り囲む連続鋳造鋳型部材の前記連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を該連続鋳造鋳型基材に設定された研削許容深さより浅い初期クラック除去深さまで研削し、補修後の前記連続鋳造鋳型基材においても要求される熱抵抗を確保して、前記連続鋳造鋳型基材の研削面に現れる残存クラックを検出する工程と、
    前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面に現れる前記残存クラック及びその周囲を、該残存クラックに沿って部分研削することにより窪み部を形成して該残存クラックを除去する工程と、
    前記窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填する工程と、
    前記窪み部に形成した前記溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングする工程と、
    ピーニングされた前記肉盛り溶接部の高さ位置が、前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面の高さ位置と一致するまで該肉盛り溶接部の表層側を研削する工程とを有することを特徴とする連続鋳造鋳型の補修方法。
  2. クラックを完全除去すると残存厚みが限界使用厚み未満となる、銅を96質量%以上含む連続鋳造鋳型基材を有する連続鋳造鋳型の補修方法であって、
    凝固シェルが形成される鋳型空間部を取り囲む連続鋳造鋳型部材の前記連続鋳造鋳型基材の内表面側全体を該連続鋳造鋳型基材に設定された研削許容深さまで研削し、補修後の前記連続鋳造鋳型基材においても要求される熱抵抗を確保して、前記連続鋳造鋳型基材の研削面に現れる残存クラックを検出する工程と、
    前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面に現れる前記残存クラック及びその周囲を、該残存クラックに沿って部分研削することにより窪み部を形成して該残存クラックを除去する工程と、
    前記窪み部を、銅を96質量%以上含む溶接金属の肉盛り溶接で充填する工程と、
    前記窪み部に形成した前記溶接金属の肉盛り溶接部をピーニングする工程と、
    ピーニングされた前記肉盛り溶接部の高さ位置が、前記連続鋳造鋳型基材の前記研削面の高さ位置と一致するまで該肉盛り溶接部の表層側を研削する工程とを有することを特徴とする連続鋳造鋳型の補修方法。
  3. 請求項1又は2記載の連続鋳造鋳型の補修方法において、前記連続鋳造鋳型基材をクロム及びジルコニウムを含む銅合金で形成し、前記溶接金属にクロム銅溶接金属を使用し、前記肉盛り溶接部に前記連続鋳造鋳型基材からジルコニウムを溶け込ませたことを特徴とする連続鋳造鋳型の補修方法。
  4. 請求項1又は2記載の連続鋳造鋳型の補修方法において、前記連続鋳造鋳型基材をクロム、ジルコニウム、及びアルミニウムを含む銅合金で形成し、前記溶接金属にクロム銅溶接金属を使用し、前記肉盛り溶接部に前記連続鋳造鋳型基材からジルコニウム及びアルミニウムを溶け込ませたことを特徴とする連続鋳造鋳型の補修方法。
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