JP6372699B2 - 球殻海中構造物 - Google Patents
球殻海中構造物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6372699B2 JP6372699B2 JP2014228462A JP2014228462A JP6372699B2 JP 6372699 B2 JP6372699 B2 JP 6372699B2 JP 2014228462 A JP2014228462 A JP 2014228462A JP 2014228462 A JP2014228462 A JP 2014228462A JP 6372699 B2 JP6372699 B2 JP 6372699B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer shell
- shell portion
- spherical
- frame
- central tower
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Revetment (AREA)
Description
すなわち、例えば数100mとなる大スパンで大型の球殻型海中構造物を構築する場合には、完成体として上述したような陸上の製作ヤードで一度に製作することが困難であり、かつ海上輸送も難しいことから、海上でコンクリート打設等の作業を行うことによる施工となる。しかし、このような大型で球面を有する外殻部のコンクリート打設や仕上げ材を接合することを海上で施工すること自体が困難な作業であり、外殻部における水密性を確保するのが難しくなる等、外殻部として安定性が低下するという問題があった。
さらに、耐水圧板は透明性を有するので採光機能をもたせることができ、球殻海中構造物が海中に配置されていても、外殻部の全周にわたって海中からの自然光(太陽光)を外殻部の内部空間に取り入れることができ、外殻部の内部空間の有効利用を図ることができる。
球殻海中構造物10は、外殻部11の上部の一部分のみを海上に浮上させた状態、全体が海中に潜水させた状態、或いは外殻部11の下部の一部分のみを海中に潜らせた状態などバラスト13の重量バランスを調整することで海中における任意の高さとなるように上下移動可能に設けられている。
球殻海中構造物10の内部空間Rは、上述した中央タワー部12と、その外側の大空間部14と、からなる。球殻海中構造物10の上部には、内部空間Rへの出入口となるエントランス部15が設けられている。
躯体フレーム16は、高強度で錆が発生しにくい材料、カーボン繊維、アラミド繊維等に樹脂を含浸させ任意形状に成型した補強筋等の樹脂筋16Bを混合した連続繊維補強樹脂16Aからなる複合構造によって形成されている。樹脂コンクリート16Aとしては、紫外線硬化樹脂が採用されている。躯体フレーム16は、外殻部11の下側から上側に向けて所定高さのスパン毎に順次コンクリートを打設することによって製造され、全体として一体的に形成されている。
コア部21は、鉄筋コンクリート造であり、上下方向に沿って一定の円形断面により形成され、例えば周知のスリップフォームを用いることで連続的に施工され、施工中において外殻部11の高さよりも高くなるように構築される。コア部21は、上下両端が外殻部11に対して一体的に接合され、外殻部11の底部分から支持されるとともに、天端部分から吊り下げられた半吊り構造となっている。コア部21を外殻部11の中心軸O上に設けることで、外殻部11が水圧などの外力を受けた場合に生じる変形を拘束できるようになっている。
なお、バラスト13の形状、大きさ、数量は、球殻海中構造物10の大きさ、重量、必要浮力などの条件に合せて任意に設定することができる。
図3、図6、及び図7に示すように、海上施工システム1は、外殻部11と中央タワー部12とをほぼ同時に上昇させることで球殻海中構造物10を構築していくものである。
海上施工システム1は、コア部21に沿って上下移動可能に設けられた案内ガイド3と、案内ガイド3に設けられ外殻部11の躯体フレーム16を施工するための一対の躯体製造ユニット4と、案内ガイド3に設けられ外殻部11の耐水圧板17を施工するための一対の仕上げユニット5と、外殻部11の断面形状を記憶するとともに、案内ガイド3、躯体製造ユニット4、及び仕上げユニット5を制御する制御部(図示省略)と、を備えている。
第1張出アーム31、31は、それぞれの先端に躯体製造ユニット4が設けられている。また、第2張出アーム32、32は、それぞれの先端に前記仕上げユニット5が設けられている。
つまり、躯体製造ユニット4及び仕上げユニット5は、コア部21に保持される保持部33から張出アーム31、32で支持されており、コア部21を中心にして水平面内で回転移動できる構成となっている。
張出アーム31、32の軸方向(長さ方向X、Y)における躯体製造ユニット4および仕上げユニット5の位置は、詳しくは後述するが、外殻部11の施工位置に対応して移動することになる。
第1揚重設備35は、球殻海中構造物10の施工中において、突出端31a、32aの下方における外殻部11の外方の海上に資材を搬送する資材台船8を配置しておき、この資材台船8上から資材を吊り上げ、案内ガイド3の資材搬送路34内に送り込むために設けられている。
第3揚重設備37は、各張出アーム31、32の下面にその長さ方向X、Yに沿って走行レール(図示省略)が設けられ、その走行レールに案内されて移動可能となっている。
移動式型枠41は、上面視で外殻部11の接線を中心にして矢印E方向(図7参照)に回転自在に設けられている。また、移動式型枠41は、構築に伴って変化する外殻部11の周方向の曲率に対応できる構成となっている。
また、躯体製造ユニット4には、移動式型枠41内に打設した混合コンクリート16Cに向けて照射する紫外線照射部45が設けられている。つまり、打設されたコンクリートが紫外線硬化型樹脂であることから、打設後に紫外線照射部45によって紫外線を照射することで、硬化速度を上げることができ、施工の効率化を図ることができる。
図3及び図8(a)〜(c)に示すように、本実施の形態による球殻海中構造物10の海上構築方法は、躯体製造ユニット4における移動式型枠41を外殻部11の所定位置に位置決めする第1工程と、移動式型枠41内に混合コンクリート16Cを打設して躯体フレーム16を製造する第2工程と、製造された躯体フレーム16によって囲まれる被嵌合部分に仕上げユニット5を配置し、当該被嵌合部分に耐水圧板17を水密に嵌合する第3工程と、を有している。
そして、躯体製造ユニット4及び仕上げユニット5を外殻部11の形状に沿って案内ガイド3によって所定位置に移動させつつ、上記の第1工程、第2工程、及び第3工程を行うように制御部で制御する構成となっている。
なお、このとき各ユニット4、5で使用する樹脂コンクリートや樹脂筋、耐水圧板17等の資材は、各ユニット4、5の突出端31a、32aに設けられる第1揚重設備35によって海上の資材台船8より吊り上げられ各ユニット4、5で使用できるように外殻部11内に搬入される。
ここで、外殻部11が球状であり上面視で外殻部11の外径が異なるため、案内ガイド3の上昇と共に、張出ガイド31、32を適宜な長さに伸縮させ、躯体製造ユニット4および仕上げユニット5が外殻部11の所定位置に配置されるように制御される。例えば図7(c)に示す外殻部11は図7(a)、(b)に示す外殻部11に対して大径となるので、張出アーム31、32が伸張される。
しかも、躯体製造ユニット4と仕上げユニット5とが案内ガイド3によって同時に移動することができるので、躯体フレーム16の構築と同一の高さ(レベル)で同じタイミングで耐水圧板17の施工を完了することができる。
本実施の形態では、図1及び図2に示すように、コンクリート製の躯体フレーム16を外殻部11の球面に沿ってメッシュ状に配置し、さらに躯体フレーム16に囲まれる部分に耐水圧性を有する耐水圧板17が水密な状態で嵌合しているので、座屈に強い安定した楕円球状の外殻部11を設けることができる。
さらに、耐水圧板17は透明性を有するので採光機能をもたせることができ、球殻海中構造物10が海中に配置されていても、外殻部11の全周にわたって海中からの自然光(太陽光)を外殻部11の内部空間Rに取り入れることができ、外殻部11の内部空間Rの有効利用を図ることができる。
また、本実施の形態では、躯体フレーム16が三角格子状に形成されているが、メッシュ状に配置されていれば良いのであって、三角格子状であることに制限されることはない。
3 案内ガイド
4 躯体製造ユニット
5 仕上げユニット
7 制御部
10 球殻海中構造物
11 外殻部
12 中央タワー部
13 バラスト
14 大空間部
16 躯体フレーム
17 耐水圧板
18 補強リブ
19 通路部(水平支持板)
21 コア部
22 中央タワー外殻部
31 第1張出アーム
32 第2張出アーム
33 保持部
34 資材搬送路
35 第1揚重設備
36 第2揚重設備
37 第3揚重設備
41 移動式型枠
42 コンクリート打設口
Claims (4)
- 海中に設けられ、内部空間を有する外殻部を備えた球殻海中構造物であって、
メッシュ状に配置されたコンクリート製の躯体フレームと、
該躯体フレームによって囲まれる部分に水密な状態で嵌合され、耐水圧性及び透明性を有する耐水圧板と、
を備え、
前記躯体フレームおよび前記耐水圧板によって楕円球状の前記外殻部が形成され、
前記外殻部の内部には、上下方向に延びる前記外殻部の中心軸に沿う中央タワー部が設けられ、
前記中央タワー部の上端および下端が前記外殻部に連結され、
前記中央タワー部は、前記外殻部の中心軸に設けられるコア部と、該コア部の径方向外側に設けられる中央タワー外殻部と、を備え、
前記中央タワー外殻部は、上下方向の多層構造をなしていることを特徴とする球殻海中構造物。 - 前記外殻部の中心を通る水平面に沿う水平支持板が設けられ、
該水平支持板は、前記中央タワー部と前記外殻部との間で接続されていることを特徴とする請求項1に記載の球殻海中構造物。 - 前記躯体フレームは、三角格子状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の球殻海中構造物。
- 前記外殻部には、浮力を調整することが可能なバラストが設けられ、
バラスト量を変更することで前記外殻部が上下移動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の球殻海中構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228462A JP6372699B2 (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 球殻海中構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228462A JP6372699B2 (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 球殻海中構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016088444A JP2016088444A (ja) | 2016-05-23 |
JP6372699B2 true JP6372699B2 (ja) | 2018-08-15 |
Family
ID=56018441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014228462A Active JP6372699B2 (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 球殻海中構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6372699B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110001871B (zh) * | 2019-03-13 | 2020-05-15 | 上海雄程海洋工程股份有限公司 | 船体姿态自动调整打桩船的控制方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4565149A (en) * | 1982-03-11 | 1986-01-21 | Richard Clasky | Semi-submergible spherical residential structure |
JP2589233B2 (ja) * | 1991-06-18 | 1997-03-12 | 鹿島建設株式会社 | 海中ドームおよびその施工法 |
JP4044684B2 (ja) * | 1998-11-13 | 2008-02-06 | 株式会社竹中工務店 | プレストレストコンクリート製単層ラチスドームの組立構法 |
-
2014
- 2014-11-10 JP JP2014228462A patent/JP6372699B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016088444A (ja) | 2016-05-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102523801B1 (ko) | 수상 풍력 터빈 플랫폼을 위한 선체 | |
KR102438810B1 (ko) | 부유식 풍력 터빈 플랫폼을 건설, 조립 및 진수하는 방법 | |
CN106061834B (zh) | 系泊漂浮式风力涡轮机平台的方法 | |
KR102022339B1 (ko) | 수중 콘크리트 블록 구조물 시공방법 | |
KR101211491B1 (ko) | 사장식 초장대 해중터널 및 그 시공방법 | |
JP4844915B2 (ja) | 浮体構造 | |
US20130019792A1 (en) | Floating Foundation for Mass Production | |
CN102535843A (zh) | 一种圆形钢筋混凝土烟囱筒壁施工方法及液压滑模装置 | |
JP6297500B2 (ja) | タイヤアセンブリ及びタイヤを用いて海洋環境に支持構造体を設ける方法 | |
KR102212943B1 (ko) | 파이프의 적층 가공 | |
CN103492644A (zh) | 用于风轮机的基座及其制造方法 | |
JP6372698B2 (ja) | 海中構造物の海上施工システム及び海上構築方法 | |
US20210214913A1 (en) | Additive Manufacturing of Support Structures | |
JP6653839B1 (ja) | 仮締切構造体の施工方法及びそれに使用するフロートプラットフォーム | |
JP6372699B2 (ja) | 球殻海中構造物 | |
CN107642252A (zh) | 老旧建筑免拆除双增改造施工工艺 | |
JP2006249915A (ja) | 浸水浮上建築物およびその施工方法。 | |
JP4807771B2 (ja) | 浮体構造 | |
CN111132837B (zh) | 增材制造的物体的分段装配船 | |
JP5105192B2 (ja) | 水上構造物の構築工法 | |
KR20160099943A (ko) | 부유식 생산용 부이 및 그 이동식 설치방법 | |
CN103863529A (zh) | A型海洋浮动岛及其制造方法 | |
JP5458441B2 (ja) | 環境配慮型海上構造物およびその施工方法 | |
CN202266055U (zh) | 一种水上游泳池 | |
KR102645338B1 (ko) | 해저공간 플랫폼 승강시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170517 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180323 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180403 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180528 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180612 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180704 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6372699 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |