JP6367136B2 - 粉体操作機器中での作用エネルギーの定量化法 - Google Patents
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Description
従来、液体中に浮遊する凝集粒子を超音波で分散する操作を対象として、凝集粒子に作用する力を、耐圧強度分布を求めた中空ガラスビーズで定量化した例がある(非特許文献1参照)。
しかし、乾燥した粉体中の粒子に対して、撹拌・混合、解砕・分散操作で作用する衝撃力など機械的外力を実験的に定量化した例は無い。そのため、離散要素法など計算機シミュレーションにより粒子の挙動を計算し、推定されている。しかし、計算機シミュレーションは、あくまでモデル式に基づく推定であるので、実測することが望まれる。
また、本発明は、粒子の操作機器中での粒子に作用するエネルギーの定量化方法であって、モデル粒子の集合体を用いて、複数の異なる衝突速度ujで衝突実験を行いモデル粒子の破壊割合を求める工程と、求めた前記破壊割合と衝突時に前記モデル粒子に作用する作用荷重、すなわち(5/4)3/5(16/9π2)1/5(2(1−ν2)/πY)-2/5(Dp/2)1/5m3/5uj 6/5、ただしmはモデル粒子の質量、νはモデル粒子材質のポアソン比、Yはモデル粒子材質のヤング率、Dpはモデル粒子径を表す、との関係を表す強度分布曲線を求める工程と、前記操作機器に前記モデル粒子の集合体を投入して操作機器を作動させ、操作機器によるモデル粒子の破壊割合を測定し、当該測定した破壊割合と前記強度分布曲線から求めた作用荷重の値が、前記操作機器により粒子に作用する作用荷重であると推定することを特徴とする。
また、本発明は、上記定量化方法において、前記モデル粒子は中空ガラスビーズであることを特徴とする。
また、本発明は、上記定量化方法において、前記破壊割合を求める工程において、破壊した中空ガラスビーズの破壊片と未破壊の中空ガラスビーズとを液体を用いて密度分離により分離することを特徴とする。
すなわち、モデル粒子を用いて種々の衝突速度で衝突実験を行いモデル粒子の破壊割合と衝突時にモデル粒子に作用するエネルギー(または作用荷重)との関係を表す強度分布曲線を求めておけば、実際の粉体操作機器でモデル粒子を用いて機器操作して破壊割合を測定することにより予め得ていた強度分布曲線から当該機器の操作により粉体の粒子に作用するエネルギー(または作用荷重)が求まり定量化することができる。
なお、モデル粒子としては破壊の有無が顕著に現れかつ破壊割合が測定可能なものであれば、中空ガラスビーズ以外のものであっても採用することができる。
さらに、中空ガラスビーズの真密度は、内包された気体を含んだ密度であり、水よりも低い値を持つ。このビーズが破壊されるとガラス片となるため、破壊片と未破壊のガラスビーズとは、水を用いた密度差分離で簡単に分離することができ、図1に破壊割合測定操作概念図を示すように、破壊割合も特別な装置を用いることなく、密度差分離後の未破壊粒子の質量より求めることができる。
図1のごとく、破壊片と未破壊の中空ガラスビーズを混濁して静置すると、未破壊の中空ガラスビーズは浮力が大きいので水面に浮き、破壊片は底に沈んで分離される。次に、底部から底部に沈んだ破壊片を排出して回収し、水面に浮いた未破壊の中空ガラスビーズのみを残す。次に、水面に浮いた未破壊の中空ガラスビーズを濾紙などで濾過して回収する。最後に、回収した中空ガラスビーズを乾燥して分離作業は終了する。そして、分離後の未破壊中空ガラスビーズの質量より分離割合が求められる。
粒子に作用するエネルギーの定量化を実現するために、まず定量化に必要となる中空ガラスビーズ自身の強度の定量化では、特に、垂直衝突により生じる引張破断に着目し、図2に示す衝突実験装置により、ビーズ強度の定量化を行った。粒子に作用したエネルギーの指標には、ビーズの衝突速度ujがノズル部での気流流速と等しいと仮定して求めた、衝突時の粒子運動エネルギーE(=(1/2)muj 2、ただしmは中空ガラスビーズの質量)を用いる。
図2のごとく、気流中に試料として中空ガラスビーズ投入しノズルから所定の気流流速で衝突板に対して噴出させる。衝突板に衝突して破壊した中空ガラスビーズの破壊片と未破壊の中空ガラスビーズはサイクロン等によって吸引回収される。
回収した破壊片及び未破壊の中空ガラスビーズを分離して破壊割合を求め、気流流速を変えて複数回行い、その結果を縦軸に破壊割合、横軸に衝突エネルギー[J]のグラフにしたのが、中空ガラスビーズの強度分布を衝突エネルギーで表示した図3の強度分布曲線である。ここで、◆のプロットが上記表1の中空ガラスビーズ「K20」を用いて作成した強度分布曲線であり、●のプロットが上記表1の中空ガラスビーズ「K30」を用いて作成した強度分布曲線である。いずれの粒子も破壊割合20%以下ではばらつきが大きくなるが、それぞれのプロット点はほぼ1本の曲線として強度分布曲線を描くことができる。
振動撹拌装置の振動数を54.9Hz、および、41.3Hzとして、中空ガラスビーズを撹拌し、撹拌により破壊した中空ガラスビーズの破壊片と未破壊の中空ガラスビーズを回収して上記衝突実験後の処理と同様の方法で破壊割合を求めた。求めた破壊割合を図3中に、54.9Hzの結果を実線で示し、41.3Hzの結果を点線で示した。この図から、振動数54.9Hzの時には7〜8×10-8[J]のエネルギーが、41.3Hzでは5〜6×10-8[J]のエネルギーが粒子に作用していたことがわかる。また、2種類の中空ガラスビーズよりそれぞれ求めた作用エネルギーはほぼ同じ値を示していることから、本発明の中空ガラスビーズを用いた強度分布曲線よる定量化は妥当であったと考えられる。
なお、上記図3では衝突時の運動エネルギーにより評価したが、弾性衝突理論を用いると、図5に示すように、作用荷重として評価することも可能であり、縦軸に破壊割合、横軸に衝突荷重[N]のグラフに示した強度分布曲線が得られる。図3と同様に、◆のプロットが中空ガラスビーズ「K20」を用いて作成した強度分布曲線であり、●のプロットが中空ガラスビーズ「K30」を用いて作成した強度分布曲線であり、振動撹拌装置の振動数54.9Hzの結果を実線で、41.3Hzの結果を点線で表す。この図から、振動数54.9Hzの時には1.47〜1.55×10-11[N]のエネルギーが、41.3Hzでは1.23〜1.39×10-11[N]の荷重が粒子に作用していたことがわかる。このように図5の場合も、図3の場合と同様に、2種類の中空ガラスビーズよりそれぞれ求めた作用衝突荷重はほぼ同じ値を示していることから、本発明の中空ガラスビーズを用いた強度分布曲線よる定量化は妥当であったと考えられる。(弾性衝突理論による質量m・衝突速度ujのときの作用荷重は(5/4)3/5(16/9π2)1/5(2(1−ν2)/πY)-2/5(Dp/2)1/5m3/5uj 6/5、ただしνは粒子材質のポアソン比、Yは粒子材質のヤング率、Dpは粒子径を表す、であることが知られている)
Claims (4)
- 粒子の操作機器中での粒子に作用するエネルギーの定量化方法であって、
モデル粒子の集合体を用いて、複数の異なる衝突速度ujで衝突実験を行いモデル粒子の破壊割合を求める工程と、
求めた前記破壊割合と衝突時に前記モデル粒子に作用するエネルギー、すなわち1/2・muj 2、ただしmはモデル粒子の質量を表す、との関係を表す強度分布曲線を求める工程と、
前記操作機器に前記モデル粒子の集合体を投入して操作機器を作動させ、操作機器によるモデル粒子の破壊割合を測定し、当該測定した破壊割合と前記強度分布曲線から求めたエネルギーの値が、前記操作機器により粒子に作用するエネルギーであると推定することを特徴とする定量化方法。 - 粒子の操作機器中での粒子に作用するエネルギーの定量化方法であって、
モデル粒子の集合体を用いて、複数の異なる衝突速度ujで衝突実験を行いモデル粒子の破壊割合を求める工程と、
求めた前記破壊割合と衝突時に前記モデル粒子に作用する作用荷重、すなわち(5/4)3/5(16/9π2)1/5(2(1−ν2)/πY)-2/5(Dp/2)1/5m3/5uj 6/5、ただしmはモデル粒子の質量、νはモデル粒子材質のポアソン比、Yはモデル粒子材質のヤング率、Dpはモデル粒子径を表す、との関係を表す強度分布曲線を求める工程と、
前記操作機器に前記モデル粒子の集合体を投入して操作機器を作動させ、操作機器によるモデル粒子の破壊割合を測定し、当該測定した破壊割合と前記強度分布曲線から求めた作用荷重の値が、前記操作機器により粒子に作用する作用荷重であると推定することを特徴とする定量化方法。 - 前記モデル粒子は中空ガラスビーズであることを特徴とする請求項1または2に記載の定量化方法。
- 前記破壊割合を求める工程において、破壊した中空ガラスビーズの破壊片と未破壊の中空ガラスビーズとを液体を用いて密度分離により分離することによりを特徴とする請求項3に記載の定量化方法。
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