JP6366282B2 - スロットマシン - Google Patents

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本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の識別情報が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、すべてのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた識別情報の組合せ(たとえば、7−7−7、以下識別情報の組合せを役とも称する)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
役の種類としては、小役、ボーナス役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止された場合には、小役の種類ごとに定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。ボーナス役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止された場合には、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止された場合には、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
各役を構成する図柄の組合せを入賞ライン上に停止させるためには、一般的には、事前(通常はスタートレバー操作時)に行われる内部抽選で当選することが条件となる。そして、内部抽選に当選している役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えるようにするとともに、内部抽選に当選していない役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えないようにするリール制御が行われる。
この種のスロットマシンとして、ゲームの開始後、リールを停止させるためのストップスイッチの操作を有効に受付ける状態となるタイミングを遅延させる遅延制御の実行期間において、3つのリール同士の相対的な位置関係が特定の図柄が一直線に並ぶ位置関係となるようにリール制御を行った後、3つのリール同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更することで、スロットマシンが備える遊技性が損なわれることを防止するスロットマシンが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2013−116290号公報
しかしながら、上記のようなスロットマシンにおいては、遅延制御の実行後に、3つのリール同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更する際、リールの回転開始順序に特に取り決めが無かったため、リールの回転開始順序と、当該リールを停止させるために遊技者によって本来行われるべき導出操作とが一致しない場合があった。ここで、遊技者は、リールの回転開始順序通りにリールを停止させる傾向にあるが、リールの回転開始順序が、当該リールを停止させるために行われるべき導出操作と一致しない場合、遊技者が誤った導出操作を行ってしまうといった問題があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者が誤った導出操作を行うことを防止するスロットマシンを提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
表示結果組合せを導出させるために操作される複数の導出操作手段と、
導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、
表示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、
遊技の進行を遅延させる遅延制御を実行する遅延制御手段と、
前記遅延制御の終了後に可変表示部同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるように複数の可変表示部を変動表示させるランダム制御を実行可能なランダム制御手段と、
前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となったときに前記複数の導出操作手段の操作順序を特定可能な報知情報を報知する報知手段とを備え、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果となったゲームにおいて、前記複数の導出操作手段が当該特定決定結果に対応する特定順序で操作されたときには特定表示結果を導出させる制御を行い、前記複数の導出操作手段が前記特定順序以外の順序で操作されたときには前記特定表示結果以外の表示結果を導出させる制御を行い、
前記ランダム制御手段は、前記ランダム制御を実行する実行条件が成立したゲームにおいては、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに前記特定順序で複数の可変表示部を変動表示させる前記ランダム制御を実行し、前記実行条件が成立していないゲームにおいては、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるか否かに関わらず前記ランダム制御を実行せず、
前記報知手段による前記報知情報の報知態様には、通常態様と、当該通常態様よりも遊技者が有利な状況であることを示唆する特別態様とが含まれ、
前記報知手段は、前記ランダム制御が実行されるゲームにおいて、前記通常態様で前記報知情報を報知する。
上述したスロットマシンは、以下のように構成されてもよい。
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L、2C、2R)を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
表示結果を導出させるために各可変表示部の移動を停止させる導出操作を受け付ける導出操作受付手段(たとえば、メイン制御部41による最終的な表示結果導出のためのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を受け付ける処理)と、
表示結果が導出される前に、入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を実行する処理)と、
前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作受付手段により受け付けられた導出操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御によって表示結果を導出させる処理)と、
遅延条件が成立したとき(たとえば、フリーズ確定時)に、遊技の進行を遅延させる遅延制御(たとえば、フリーズ制御)を実行する遅延制御手段(たとえば、メイン制御部41によるフリーズ制御する処理)と、
前記遅延制御の終了後に可変表示部同士の相対的な位置関係がランダムとなる位置関係となるように各可変表示部を移動させるランダム制御(たとえば、図25(l)のWに示すランダム遅延回転)を実行するランダム制御手段(たとえば、メイン制御部41による図21のS56、S57の処理)とを備え、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段による決定結果が特定決定結果(たとえば、右ベル1などのナビ対象役に当選)となったゲームにおいて、前記導出操作受付手段により、当該特定決定結果に対応する順序(たとえば、右ベル1に当選したときには右左中または右中左)で各可変表示部の移動を停止させる特定導出操作が受け付けられたとき(たとえば、右ベル1に当選したときに右第1停止されたとき)には特定表示結果(たとえば、中段ベルの図柄組合せ)を導出させる制御を行い、前記特定導出操作以外の導出操作が受け付けられたとき(たとえば、右ベル1に当選したときに右第1停止以外の操作がされたとき)には前記特定表示結果以外の表示結果(たとえば、移行出目など中段ベル以外の図柄組合せ)を導出させる制御を行い、
前記ランダム制御手段は、前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果(たとえば、右ベル1に当選)となったゲームにおいて、前記特定決定結果に対応する順序(たとえば、右左中または右中左)に合わせて各可変表示部を移動開始させる(たとえば、図22のS82、S83の処理)。
このような構成によれば、遅延制御の終了後に可変表示部同士の相対的な位置関係がランダムとなる位置関係となるように各可変表示部を移動させるランダム制御を実行する際、事前決定手段による決定結果が特定決定結果となったゲームにおいては、特定決定結果に対応する順序で各可変表示部の移動を停止させる特定導出操作がされると特定表示結果が導出され、このゲームにおいて各可変表示部は、特定決定結果に対応する順序に合わせて移動開始することになる。これにより、特定決定結果となったゲームにおいてランダム制御が実行された場合であっても、遊技者に誤ることなく特定導出操作を行わせることができ、遊技者が誤った導出操作を行うことを防止することができる。
「特定決定結果に対応する順序」とは、事前決定手段による決定結果が特定決定結果となったゲームにおいて、特定表示結果を導出させるために行うべき導出操作の順序であり、当該順序での導出操作が「特定導出操作」となる。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
前記遅延制御の実行期間中における所定の受付期間において、前記導出操作受付手段により所定の導出操作が受け付けられたことを条件に、前記可変表示部に対応する所定領域に特別の識別情報(たとえば、白7揃いの組合せ)を仮導出させるか否かを決定する仮導出決定手段(たとえば、メイン制御部41による図21のS47の成功失敗抽選を実行する処理)と、
前記仮導出決定手段により前記特別の識別情報を仮導出させると決定されたことを条件に、特典を付与する特典付与手段(たとえば、成功出目が停止されるごとに、サブ制御部91がナビストックを付与する処理)と、
前記仮導出決定手段により前記特別の識別情報を仮導出させると決定されてから(たとえば、図21のS50でYと判定されたとき)前記仮導出決定手段により前記特別の識別情報を仮導出させないと決定されるまで(たとえば、図21のS50でNと判定されたとき)の間、前記所定の受付期間を設定する設定制御を繰り返し実行する設定制御手段(たとえば、メイン制御部41による成功パターンに決定される限り図21のS44〜S50の処理を繰り返す処理)とを備える。
このような構成によれば、遅延制御の実行期間において、遊技者による遊技への介入度合いを向上させるとともに、遅延制御の実行期間における興趣を向上させることができる。
(3) 上記(1)または(2)のスロットマシンにおいて、
前記導出操作に応じて各可変表示部の移動が停止する順序を特定可能な報知情報(たとえば、押し順)を報知する報知手段(たとえば、サブ制御部91によるナビ演出を実行する処理)をさらに備え、
前記報知手段は、前記ランダム制御を実行することにより各可変表示部が移動開始するタイミングに合わせて前記報知情報を報知する(たとえば、ランダム遅延回転処理で設定されたリール回転開始の順序に合わせて、通常ナビ演出を実行する)。
このような構成によれば、ランダム制御を実行することにより各可変表示部が移動開始するタイミングに合わせて、導出操作に応じて各可変表示部の移動が停止する順序を特定可能な報知情報が報知されるため、遊技者に誤ることなく導出操作を行わせることができ、遊技者が誤った導出操作を行うことをより防止することができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記導出操作に応じて各可変表示部の移動が停止する順序を特定可能な報知情報(たとえば、押し順)を報知する報知手段(たとえば、サブ制御部91によるナビ演出を実行する処理)をさらに備え、
前記報知手段は、
通常態様(たとえば、図27(a)、(b)に示す円形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像の態様)で前記報知情報を報知すること(たとえば、通常ナビ演出の実行)と、前記通常態様よりも遊技者にとって有利な特別態様(たとえば、図27(c)に示す三角形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像の態様)で前記報知情報を報知すること(たとえば、特別ナビ演出の実行)とが可能であり、
前記ランダム制御を実行するゲームにおいては、前記通常態様で前記報知情報を報知する(たとえば、図26のS104でYのときには、S106で通常ナビ演出の実行フラグがセットされる)。
このような構成によれば、ランダム制御を実行するゲームにおいて、導出操作に応じて各可変表示部の移動が停止する順序を特定可能な報知情報が報知されるときには、通常態様で報知情報が報知される。これにより、特別態様で報知情報が報知されたときのように、遊技者に有利であることに対して注目させることがないため、ランダム制御が実行された場合であっても、遊技者に報知情報の報知に対して余計な意識をさせることなく導出操作を行わせることができ、遊技者が誤った導出操作を行うことをより防止することができる。
(5) 上記(4)のスロットマシンにおいて、
前記報知手段は、
特別態様で前記報知情報を報知するときには、当該報知と同時に特定演出(たとえば、図27(c)に示す背景でキャラクタによる演出画像が表示される演出)を実行し、
前記特別態様は、前記通常態様よりも、目立たない態様である(たとえば、図27に示すように、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも目立たないように表示される)。
このような構成によれば、特別態様は、通常態様よりも、目立たない態様であるため、特定演出が同時に実行される特別態様による報知情報の報知においては、特定演出に対して遊技者の注目を集めやすくなる。さらに、ランダム制御を実行するゲームにおいては、通常態様で報知情報が報知されるため、遊技者に特定演出に対して注目させることがないため、ランダム制御が実行された場合であっても、遊技者に特定演出に対して余計な意識をさせることなく導出操作を行わせることができ、遊技者が誤った導出操作を行うことをより防止することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記複数種類の可変表示部において識別情報の変動表示を開始させる際に操作される開始操作手段(たとえば、スタートスイッチ7)と、
前記遅延制御の終了条件が成立して前記可変表示部に対応する所定領域に識別情報が仮導出されているときに前記開始操作手段の操作を促す開始促進演出を実行する開始促進手段(たとえば、サブ制御部91による図25(e)に示す演出を実行する処理)とをさらに備え、
前記遅延制御手段は、前記遅延制御の終了条件が成立して前記所定領域に識別情報が仮導出されているときに前記開始操作手段が操作されたことを条件に前記遅延制御を終了し(たとえば、サブ制御部91による図25(h)、(k)に示す演出を実行する処理)、
前記導出制御手段は、前記遅延制御が終了されたときに前記識別情報の変動表示を開始させて表示結果を導出させる制御を行う(たとえば、メイン制御部41による図25(i)、(l)に示す処理)。
このような構成によれば、遅延制御の実行期間においては、可変表示部に対応する所定領域に識別情報が仮導出されているときに開始操作手段が操作されたことを条件に遅延制御が終了し、当該遅延制御の終了とともに識別情報の変動表示が開始されて表示結果が導出されるため、遅延制御が実行されない通常の遊技と同様の流れで遅延制御の終了後の識別情報の変動表示を開始させることが可能になり、遊技に対して遊技者が違和感を覚えて困惑することを防止できる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記遅延制御手段は、前記遅延制御として、可変表示部同士の相対的な位置関係が特定位置関係(たとえば、赤7または白7の図柄が一直線上に並ぶ位置関係)となるように各可変表示部を移動させる特定制御(たとえば、リール演出)を実行した後に前記可変表示部に対応する所定領域に識別情報を仮導出させる制御(たとえば、フリーズ制御)を実行することによって、前記導出操作受付手段により導出操作が有効に受け付けられる状態となるタイミングを遅延させ、
前記ランダム制御手段は、前記遅延制御によって前記所定領域に仮導出された識別情報(たとえば、図25(g)のL、図25(i)のRに示すリール演出後の出目)と、ゲーム開始前に前記所定領域に導出されていた識別情報(たとえば、図25(b)のCに示すフリーズ前の出目)とが一致しないことを条件に(たとえば、図21のS55でNと判定されたとき)、前記ランダム制御を実行する。
このような構成によれば、特定制御が実行されて可変表示部同士の相対的な位置関係に一定の規則性が生まれた場合でも、その後のランダム制御によって可変表示部同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるため、遊技者の技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。さらに、遅延制御によって可変表示部に対応する所定領域に仮導出された識別情報と、ゲーム開始前に所定領域に導出されていた識別情報とが一致しないことを条件にランダム制御が実行されるため、両者が一致していればランダム制御を省略することができ、遅延制御を実行する度に一律にランダム制御が実行されるものに比べてランダム制御が頻繁に行われることがなく、遅延制御の実行によって遊技者に違和感を与えてしまうことがない。
本実施の形態のスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組合せ、および移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 スタート前フリーズに制御されるまでの流れを示すフローチャートである。 スタート後フリーズに制御されるまでの流れを示すフローチャートである。 (a)RT1・非AT・通常+特別リプレイ7当選・ナビストック当選・確定報知時、(b)RT1・非AT・通常+テンパイリプレイ当選時の演出態様を示す図である。 (a)RT3・ART・通常+特別リプレイ7,8当選・上乗せ初当り時・種別0、(b)RT3・ART・通常+特別リプレイ7,8当選・上乗せ初当り時・種別1、(c)RT3・ART・通常+特別リプレイ9当選・上乗せ初当り時における演出態様を示す図である。 フリーズ関連処理のフローチャートを説明するための図である。 ランダム遅延回転処理のフローチャートを説明するための図である。 ランダム遅延決定抽選に関するテーブルを説明するための図である。 フリーズの制御状況を示すタイミングチャートである。 フリーズ制御される際の演出の一例を示す図である。 ナビ演出実行処理のフローチャートを説明するための図である。 ナビ演出の態様について説明するための図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
スロットマシンの実施の形態を図面を用いて説明すると、本実施の形態のスロットマシン1は、図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種類の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール2L、中リール2C、右リール2Rとも称する)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「7a」、「7b」、「7c」、「スイカa」、「スイカb」、「チェリー」、「ベルa」、「ベルb」、「リプレイa」、および「リプレイb」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序でそれぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1cの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下の三段に表示される。なお、「7a」は赤色の色彩が施されていることから「赤7」と称し、「7b」は青色の色彩が施されていることから「青7」と称し、「7c」は白色の色彩が施されていることから「白7」と称する場合がある。さらに、以下では、「7a」、「7b」、「7c」をまとめて単に「7」、「スイカa」、「スイカb」をまとめて単に「スイカ」、「ベルa」、「ベルb」をまとめて単に「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」をまとめて単に「リプレイ」と称する場合がある。
各リールは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リールの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リールの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リールに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長で長方形状の透視窓3が設けられており、透視窓3を介して遊技者側から各リールが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止や左押し、中リール2Cを第1停止することを中第1停止や中押し、右リール2Rを第1停止することを右第1停止や右押しと称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のRT3終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のRT3終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リールのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態にかかわらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リールの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
また、本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。なお、入賞ラインは、1ラインに限らず、複数ライン設けられているものであってもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リールが回転し、各リールの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリールの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そしてすべてのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも称する)が各リールの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リールの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2以上のリールを用いた構成においては、2以上のすべてのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リールが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラムなどを記憶するROM41b、ワークメモリとして使用されるRAM41c、プログラムに従って制御動作を行うCPU41aが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
また、メイン制御部41においてCPU41aがROM41bに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(またはCPU41a)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU41aがプログラムに従って制御を実行することである。このことは、後述するサブ制御部91についても同様である。
また、RAM41cは、その一部または全部がバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、スロットマシン1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM41cの一部または全部の内容は保存される。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、たとえば、後述する図5に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子を介してクロック回路502に供給される。
乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、たとえば、後述する図5に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子(RCK端子)を介して乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧(あるいは、電力)を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514とを備えている。
メイン制御部41が搭載する乱数回路には、8ビット乱数を発生させる乱数回路508aと、16ビット乱数を発生させる乱数回路508bとがある。なお、図5に示す例では、乱数回路508aと、乱数回路508bとが1つずつ図示されているが、メイン制御部41は、乱数回路508aと、乱数回路508bとを、それぞれ4回路(4チャネル)ずつ搭載している。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウオッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウオッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバスおよび各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、たとえば制御用外部クロック端子EXに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、たとえばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算および除算を行う回路である。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ506が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
リセット/割込コントローラ506が制御する割込みには、ノンマスカブル割込みNMIとマスカブル割込みINTが含まれている。ノンマスカブル割込みNMIは、CPU41aの割込み禁止状態でも無条件に受付けられる割込みであり、外部ノンマスカブル割込み端子XNMI(入力ポートPI6と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込みである。マスカブル割込みINTは、CPU41aの設定命令により、割込み要求の受付けを許可/禁止できる割込みであり、優先順位設定による多重割込みの実行が可能である。マスカブル割込みINTの要因としては、外部マスカブル割込み端子XINT(入力ポートPI5と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路512にてデータ受信またはデータ送信による割込み要因が発生したこと、乱数回路508a、508bにて乱数値となる数値データの取込による割込み要因が発生したことなど、複数種類の割込み要因があらかじめ定められていればよい。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データなどが記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。RAM41cには、後述するフリーズ制御に関する情報が記憶される。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容(フリーズ制御に関する情報を含む)が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施の形態では、乱数回路508a、508bのうち乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数、後述する判定ゲーム抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施の形態では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割り込み要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割り込み要求や、内蔵の周辺回路(たとえば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割り込み要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。なお、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路とを備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施の形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としてもよい。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施の形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)ごとに後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役物などを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路などが搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、スロットマシン1への電力供給が遮断(電断とも称する)されるときにおいてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、まず、スロットマシン1の電源をoff状態とした後、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。
設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
なお、設定変更時には、スロットマシン1の電源がoff状態とされることになるが、RAM41cに記憶されたフリーズ制御に関する情報は、電源がoff状態とされても消去されないようになっている。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
[電断処理]
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行するごとに、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかにかかわらず、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、RT3終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cのすべての領域が初期化される。初期化2は、RT3終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりしてもよい。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施の形態ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、すべてのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常にすべての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと称する)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも称する。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
また、本実施の形態では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選および入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選および入賞の対象となる構成としてもよい。
[内部抽選]
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、すべてのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
なお、本実施の形態では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。
また、本実施の形態では、抽選対象役ごとに当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役ごとに判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役ごとに当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としてもよい。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始したとき、およびリール2L、2C、2Rが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と称する)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リール2L、2C、2Rの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスとからなる。
リール2L、2C、2Rの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、すべてのリール2L、2C、2Rが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているかによって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。
なお、リール2L、2C、2Rの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データからすべてのリール2L、2C、2Rが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開してすべてのリール2L、2C、2Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリール2L、2C、2Rに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリール2L、2C、2Rに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リール2L、2C、2Rを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。
このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)のすべてが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
なお、本実施の形態では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすればよい。
これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすればよい。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させるごとにその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施の形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
[コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、停止順種別コマンド、初回コマンド、フリーズ中コマンド、位置変更報知コマンド、リール回転予定コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンド、を含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
停止順種別コマンドは、内部抽選において停止順種別を適用する対象役(たとえば、ハズレ、通常リプレイ、通常+特別リプレイ7、8)の当選時において行う停止順種別選択抽選にて選択された停止順種別を特定可能なコマンドであり、当該対象役の当選時において内部当選コマンドの送信後に送信される。
初回コマンドは、リール演出の発生契機となるコマンドであり、フリーズ開始時に送信される。フリーズ制御とは、1ゲーム内で所定の遅延制御の実行期間(以下、フリーズ期間とも称する)にわたってゲームの進行を遅延させるための制御である。本実施の形態においては、フリーズに制御されると、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効に受付ける有効受付状態となるタイミングを遅延させる遅延制御が所定期間(フリーズ期間)にわたり遅延されるようになっている。
リール演出とは、フリーズ中に行われる演出であり、本実施の形態においては、3つのリール同士の相対的な位置関係が、特定の図柄(たとえば、赤7、白7の図柄)が一直線上に並ぶ位置関係(特定位置関係とも称する)となったままリールが同期回転してフリーズするといった演出が行われる。このように、リール演出においては、赤7(「7a」)、白7(「7c」)の図柄が一直線上に並ぶようにしてリールが同期回転するため、RT3に移行するための後述する特別リプレイ1の図柄組合せ(7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c)が導出されるかのように、遊技者に期待させることができる。なお、本実施の形態においては、ゲームが終了した後、所定のフリーズ期間にわたり、スタート操作の有効化を遅延させるフリーズにも制御可能である。
フリーズ中コマンドは、フリーズ中であることを特定可能なコマンドである。
位置変更報知コマンドは、フリーズ中のリール演出が終了して、3つのリール同士の相対的な位置関係が、ランダムな位置関係となった旨を特定可能なコマンドである。
リール回転予定コマンドは、1ゲームの開始となるリールの回転が開始する準備ができたときに送信されるコマンドである。たとえば、フリーズに制御されないゲームにおいては、遊技者によってスタートスイッチ7が操作された後、リール2L、2C、2Rが通常回転する直前に送信される。また、フリーズに制御されるゲームにおいては、フリーズ後に遊技者によってスタートスイッチ7が操作された後、リール2L、2C、2Rが通常回転やランダム遅延回転する直前に送信される。
リール回転開始コマンドは、1ゲームの開始となるリールの回転の開始を通知するコマンドである。たとえば、フリーズに制御されないゲームにおいては、遊技者によってスタートスイッチ7が操作された後、リールが通常回転したときに送信される。また、フリーズに制御されるゲームにおいては、フリーズ後に遊技者によってスタートスイッチ7が操作された後、リール2L、2C、2Rが通常回転やランダム遅延回転したときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール2L、中リール2C、右リール2Rのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、電断復帰時またはゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT3終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
また、サブ制御部91は、リール回転予定コマンドを受信した際、コマンド受信割込処理に含まれる後述するナビ演出実行処理を実行することによって、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行する。
[入賞役]
図6〜図8は、本実施の形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、および役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態の概要を示す図である。本実施の形態におけるスロットマシンは、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
次に、図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、チェリー1〜3、上段スイカ、中段スイカ、右下がりスイカ、右上がりスイカ、1枚1〜3が含まれる。また、各々の小役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
たとえば、中段ベルは、入賞ラインLNに「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。その他の入賞役についても図6に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されることになる。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ1〜4、昇格リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイ1〜3が含まれる。また、各々の再遊技役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される(つまり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される)。なお、以下では、特に区別する必要がない場合には、通常リプレイ1〜4を単に通常リプレイと呼び、特別リプレイ1〜3を単に特別リプレイと称する。
たとえば、通常リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカb」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。その他の再遊技役についても図7に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−ベルa」、「リプレイa/リプレイb−ベルa−7a/7b/7c」、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組合せであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施の形態では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
[抽選対象役]
次に、図11〜図14を参照して、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役およびその当選確率のいずれか一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図13および図14は、抽選対象役ごとに読み出される役の組合せを示しており、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11、図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「256」が設定されている抽選対象役の当選確率は、256/65536となる。
また、図11は、遊技状態(RTの種類)ごとに抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図12は、遊技状態(RTの種類)ごとに抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
RT0であるときには、共通ベル、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、共通ベル、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1〜5、通常+特別リプレイ7〜9、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、共通ベル、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜9、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、共通ベル、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ7〜9、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、共通ベルとは右下がりベルの単独当選であり、共通ベルの当選時には、必ず右下がりベルの組合せが揃う。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8である。左ベル1〜4を単に左ベルとも称する。
中ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7である。中ベル1〜4を単に中ベルとも称する。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6である。右ベル1〜4を単に右ベルとも称する。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも称する。
中段チェリーは、チェリー1の単独当選である。弱チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚1+1枚3であり、強チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚2+1枚3である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「7c」または「スイカb」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リール2Lの上段または下段に「チェリー」が導出されるが、弱チェリー当選時は、中リール2Cおよび右リール2Rに「チェリー」を狙っても、無効ラインLM3、LM4のいずれにも「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せが揃わないように制御されるのに対して、強チェリー当選時は、中リール2Cおよび右リール2Rに「チェリー」を狙って停止操作を行うことにより、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せを揃えることが可能に制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「チェリー」を狙って停止操作を行い、左リールの上段または下段に「チェリー」が停止した場合において、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるか、を認識できる。
弱1枚とは、1枚1の単独当選であり、強1枚とは1枚2の単独当選である。弱1枚の当選時には、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−チェリー」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより弱1枚または強1枚の当選時にしか導出されない弱チャンス目を導出可能に制御される一方、強1枚の当選時には、1枚2を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−スイカb」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより強1枚の当選時にしか導出されない強チャンス目を導出可能に制御される。
このため、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、弱チャンス目が導出されることで、弱1枚の当選を認識でき、1枚1を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、強チャンス目が導出されることで強1枚の当選を認識できる。
弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカであり、強スイカとは、上段スイカ+中段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカである。弱スイカの当選時には、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合でも、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せが上段、右下がりまたは右上がりに揃うように制御される一方、強スイカの当選時には、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合に、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せが中段に揃うように制御される。
このため、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った結果、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組合せが上段、右下がりまたは右上がりに揃うか、中段に揃うか、によって弱スイカの当選であるか、強スイカの当選であるか、を認識できる。
図14に示すように、通常リプレイとは、通常リプレイ1の単独当選であり、通常リプレイの当選時には、必ず通常リプレイ1の組合せが揃う。転落+昇格リプレイ1とは、昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ2とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ3+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ5とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ+特別リプレイ1である。
通常+転落リプレイ1とは、通常リプレイ1+転落リプレイであり、通常+転落リプレイ2とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+転落リプレイ3とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ2である。
通常+特別リプレイ1とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ2とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ5とは、通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ6とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ7とは、通常リプレイ1+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ8とは、通常リプレイ1+特別リプレイ1+特別リプレイ2であり、通常+特別リプレイ9とは、通常リプレイ1+特別リプレイ1+特別リプレイ2+特別リプレイ3である。
通常+テンパイリプレイとは、通常リプレイ1+通常リプレイ3+通常リプレイ4である。
なお、これら転落+昇格リプレイ1〜5、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜9、通常+テンパイリプレイを単に押し順リプとも称する。
[小役当選時のリール制御]
本実施の形態では、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。左ベル1(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4)が当選し、左押し(左リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押し(中リールを最初に停止させる停止操作)または右押し(右リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル4または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル8または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、すべてのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施の形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできず、停止順が一致すれば、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。
[再遊技役当選時のリール制御]
本実施の形態では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図16に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
転落+昇格リプレイ1(昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ2(通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中左右の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順序で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ3(通常リプレイ1+通常リプレイ2+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中右左の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順序で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ4(通常リプレイ1+通常リプレイ3+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、右左中の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順序で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ5(通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、右中左の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順序で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイおよび転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rのすべてにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、昇格リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、転落+昇格リプレイ1〜5では、昇格リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、転落+昇格リプレイ1〜5が内部抽選の対象となるRT1において、転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、かつその種類に応じた操作態様と一致することで、昇格リプレイが入賞し、RT2へ移行することとなる。
通常+転落リプレイ1(通常リプレイ1+転落リプレイ)が当選し、左押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+転落リプレイ2(通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、中押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+転落リプレイ3(通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ2)が当選し、右押しの順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しの順序で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、通常リプレイ1および転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rのすべてにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、通常リプレイ1または転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+転落リプレイ1〜3では、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、通常+転落リプレイ1〜3が内部抽選の対象となるRT2およびRT3において、通常+転落リプレイ1〜3のいずれかが当選した場合には、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致すればRT1への移行を回避できるが、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致しなければ転落リプレイが入賞し、RT1へ移行することとなる。
通常+特別リプレイ1(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ1)が当選し、左中右の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ2(通常リプレイ1+通常リプレイ2+特別リプレイ1)が当選し、左右中の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1、2のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ3(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、中左右の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ4(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3)が当選し、中右左の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ5(通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3)が当選し、右左中の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ2、3のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ6(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ3)が当選し、右中左の順序で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順序で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特別リプレイ1〜3および通常リプレイ1〜3を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rのすべてにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、特別リプレイ1〜3または通常リプレイ1〜3が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+特別リプレイ1〜6では、特別リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象となるRT2において、通常+特別リプレイ1〜6のいずれかが当選している場合には、特別リプレイを入賞させる操作態様に一致すれば特別リプレイが入賞し、特にRT2であればRT3へ移行することとなるが、一致しなければ通常リプレイが入賞することとなる。
通常+特別リプレイ7(通常リプレイ1+特別リプレイ1)または通常+特別リプレイ8(通常リプレイ1+特別リプレイ1+特別リプレイ2)が当選し、右左中または右中左の順序で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行い、左中右、左右中、中左右または中右左の順序で停止操作がされた場合、すなわち左リールまたは中リールを第1停止とした場合には、通常リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。通常+特別リプレイ9(通常リプレイ1+特別リプレイ1+特別リプレイ2+特別リプレイ3)が当選した場合には、操作手順(押し順や操作タイミング)にかかわらず、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行う。
通常+テンパイリプレイ(通常リプレイ1+通常リプレイ3+通常リプレイ4)が当選し、右左中の順序で停止操作がされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ3(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行い、右中左の順序で停止操作がされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ4(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行う。
図3に示すように、特別リプレイ1、通常リプレイ1、3、4を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rのすべてにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、特別リプレイ1または通常リプレイ1〜4が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+特別リプレイ7または8では、特別リプレイ1(7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7cの組合せ)を入賞させるための操作態様が一律に右リールを第1停止とする操作態様に設定されており、通常リプレイ1(リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカbの組合せ)を入賞させる操作態様が一律に左リールまたは中リールを第1停止とする操作態様に設定されている。このため、通常+特別リプレイ7が内部抽選の対象となるRT1、RT3において、通常+特別リプレイ7が当選している場合には、右リールを第1停止とした場合には必ず特別リプレイ1(7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7cの組合せ)が入賞し、左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、必ず通常リプレイ1(リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカbの組合せ)が入賞することとなる。これに対し、通常+特別リプレイ9では、操作手順にかかわらず、特別リプレイ1が入賞することとなる。
また、通常+テンパイリプレイでは、通常リプレイ3(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)を入賞させるための操作態様が一律に右左中の停止順とする操作態様に設定されており、通常リプレイ4(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)を入賞させるための操作態様が一律に右中左の停止順とする操作態様に設定されており、通常リプレイ1(リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカbの組合せ)を入賞させる操作態様が一律に左リールまたは中リールを第1停止とする操作態様に設定されている。
このため、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象となるRT1、RT3において、通常+テンパイリプレイが当選している場合には、右左中の停止順とした場合には必ず通常リプレイ3(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)が入賞し、右中左の停止順とした場合には必ず通常リプレイ4(第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)が入賞し左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、必ず通常リプレイ1(リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカbの組合せ)が入賞することとなる。
本実施の形態では、図9および図10に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。RT0は、設定変更後に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数にかかわらず、移行出目の停止によりRT1に移行することで終了する。RT0における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみ入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT2、3において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行するか、特別リプレイが入賞することでRT3に移行することで終了する。RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1〜5、通常+特別リプレイ7〜9、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順序で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT2は、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別リプレイの入賞によりRT3に移行することで終了する。RT2における再遊技役の当選確率は、約1/3.06であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、RT1において特別リプレイが入賞したとき(通常+特別リプレイ7または8が当選して右リールを第1停止とする停止操作がされたとき、通常+特別リプレイ9が当選したとき)、またはRT2において特別リプレイが入賞したとき(通常+特別リプレイ1〜6が当選し、特別リプレイが入賞する順序で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT3は、転落リプレイが入賞するか移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。RT3における再遊技役の当選確率は、約1/1.27であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ7〜9、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT0〜3のうち、RT3が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜2のうちRT2は、再遊技役の当選確率がRT0、1よりも高確率であり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、1に比較して高い点において、RT0、1よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、本実施の形態では、遊技状態がRT1〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
[遊技状態の遷移]
ここで本実施の形態の遊技状態の遷移について説明すると、図9に示すように、設定変更後は、まずRT0に制御される。RT0では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行する。RT1では転落+昇格1〜5が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、転落+昇格1〜5が当選し、停止順に正解することでRT2へ移行することとなる。また、RT1では、通常+特別リプレイ7、通常+特別リプレイ8、および、通常+特別リプレイ9のいずれかが当選し、特別リプレイが入賞することでRT3に移行する。
RT2では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特別リプレイが入賞することでRT3へ移行する。RT2では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。一方、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解となることで特別リプレイが入賞する。このため、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解することでRT3へ移行することとなる。
RT3では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行する。RT3では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT3では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
[演出制御状態判定処理]
本実施の形態においてメイン制御部41は、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームが終了した後、所定時間にわたり、スタート操作の受付を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(以下では、スタート前フリーズともいう)に制御可能となっており、当該フリーズが終了するまでの期間にわたりスタート操作が無効化される。この場合、フリーズ中にスタート操作がされても当該スタート操作は有効に受付けられず、ゲーム(リール回転)が開始することもない。本実施の形態では、後述するように、スタート前フリーズに制御されることにより、ATに制御される旨が報知される。
また、メイン制御部41は、所定のフリーズ条件が成立しているときに、スタート操作されてからストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付けを有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(以下では、スタート後フリーズともいう)に制御可能となっており、当該フリーズが終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L、8C、8R操作が無効化される。この場合、フリーズ中にストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がされても当該操作は有効に受付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。本実施の形態では、後述するように、スタート後フリーズに制御されることにより、AT中においてナビストックが上乗せされた旨が報知される場合がある。
メイン制御部41は、内部抽選結果がハズレの場合(いずれの役も当選していない場合)、通常リプレイ1が当選した場合に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を特定可能な停止順種別として種別0または種別1をランダムに選択する停止順種別選択抽選を行い、選択した停止順種別をRAM41cに設定するとともに、選択した停止順種別を特定可能な停止順種別コマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された停止順種別コマンドから特定可能な停止順種別によって、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を特定し、特定した押し順に対応する判定用ナビ演出を実行する。
ここで、本実施の形態におけるナビ演出には、判定用ナビ演出と、非判定用ナビ演出とが含まれている。判定用ナビ演出とは、判定用役(ハズレ、通常リプレイ1)の当選時に、メイン制御部41が、現在の演出状態がAT中であるか否かを判定するために用いられるナビ演出であり、非判定用ナビ演出とは、判定用ナビ演出とは異なり、AT中であるか否かを判定することには用いられないナビ演出である。つまり、判定用ナビ演出においては、非判定用ナビ演出と同様に遊技者に対してストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を報知する演出がされるとともに、さらに、当該演出を利用して、演出制御状態判定処理によってメイン制御部41がAT中であるか否かを判定することができる。
具体的には、メイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの実際の押し順と停止順種別選択抽選において選択された種別に対応付けられた押し順とを比較し、両者が一致した回数をカウントする。そのカウント値が「3」になれば、メイン制御部41は、現在の演出状態がAT中であることを特定することができる。
[スタート前フリーズに制御されるまでの流れ]
メイン制御部41は、演出制御状態判定処理においてAT中であると判定されていない期間のうち通常+特別リプレイ7〜9に当選した場合に、図17に示すような処理を行う。
まず、メイン制御部41は、通常+特別リプレイ7または8に当選したか否かを判定する(S11)。メイン制御部41は、通常+特別リプレイ7または8に当選していると判定したときには(S11でY)、当該ゲームにおいて選択した停止順種別が0であれば(S12でY)、実際の停止順が右リールを第1停止とする停止順、すなわち特別リプレイを入賞させる停止順のうち右中左であるか否かを判定し(S13)、実際の停止順が右中左であれば(S13でY)、通常+特別リプレイ7または8当選時の遊技状態がRT1であることを条件として(S15でY)、次ゲームにおいてスタート前フリーズに制御する(S16)。
また、メイン制御部41は、通常+特別リプレイ7または8に当選していると判定したときには(S11でY)、当該ゲームにおいて選択した停止順種別が1であれば(S12でN)、実際の停止順が右リールを第1停止とする停止順、すなわち特別リプレイを入賞させる停止順のうち右左中であるか否かを判定し(S14)、実際の停止順が右左中であれば(S14でY)、通常+特別リプレイ当選時の遊技状態がRT1であることを条件として(S15でY)、次ゲームにおいてスタート操作の有効化を遅延させるスタート前フリーズに制御する(S16)。
前述のように通常+特別リプレイ7または8の当選時に右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には特別リプレイ1が入賞するので、RT1において通常+特別リプレイ7または8が当選し、スタート前フリーズに制御される場合には、フリーズの開始前に特別リプレイ1が入賞することとなる。
一方、メイン制御部41は、通常+特別リプレイ7または8に当選していると判定したときにおいて(S11でY)、当該ゲームにおいて選択した停止順種別が0であり(S12でY)、かつ実際の停止順が右中左以外の停止順である場合(S13でN)、当該ゲームにおいて選択した停止順種別が1であり(S12でN)、かつ実際の停止順が右左中以外の停止順である場合(S14でN)、および通常+特別リプレイ7または8当選時の遊技状態がRT1でなかった場合(S13でN)のいずれかであったときには、次ゲームにおいてスタート前フリーズに制御しない。
一方、メイン制御部41は、通常+特別リプレイ9に当選していると判定したときには(S11でN)、停止順にかかわらず、通常+特別リプレイ9当選時の遊技状態がRT1であることを条件として(S15でY)、次ゲームにおいてスタート前フリーズに制御する(S16)。
ここで、RT1中であるときには、比較的、高確率で当選する転落+昇格リプレイ1〜5に当選しても昇格リプレイを入賞させる手順で操作されないことから、サブ制御部91により制御されている演出状態が非ATであると判定される可能性が高い。一方、RT2やRT3中であるときには、ナビ演出により操作手順が報知された結果、制御された可能性が高く、サブ制御部91により制御されている演出状態がATであると判定される可能性が高い。これに鑑みて、図17で示したように、ATに制御される旨を報知するスタート前フリーズへの制御は、メイン制御部41によりAT中であることが特定されていない期間中の、通常+特別リプレイ7〜9のいずれかに当選したゲームにおいて、停止順種別選択抽選で決定された停止順で操作されたことや、さらに、RT1中であることを条件として実行されるように構成した。このため、スタート前フリーズへは、RT2やRT3など意図しないゲームの状況では制御されず、RT1中などの適切な期間において制御されるため、遊技の興趣が向上することになる。
[スタート後フリーズに制御されるまでの流れ]
メイン制御部41は、演出制御状態判定処理においてAT中であると判定されている期間のうち通常+特別リプレイ7〜9のいずれかに当選したゲームにおいては、図18に示すような処理を行う。
メイン制御部41は、演出制御状態判定処理においてAT中であると判定されている期間において通常+特別リプレイ7〜9のいずれかに当選したゲームにおいては、当選した役が通常+特別リプレイ7または8に当選していると判定したときには(S31でY)、選択した停止順種別が0であれば(S32でY)、実際の停止順が右リールを第1停止とする停止順のうち右中左であるか否かを判定し(S33)、実際の停止順が右中左であれば(S33でY)、現在の遊技状態がRT3であることを条件として(S35でY)、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御する(S36)。なお、このときのスタート後フリーズへの制御は、特別リプレイ1が入賞した後に行われるため、フリーズ前の出目は、特別リプレイ1の出目(7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7cの組合せ)のうちいずれかとなる。
また、メイン制御部41は、通常+特別リプレイ7または8に当選していると判定したときには(S31でY)、選択した停止順種別が1であれば(S32でN)、実際の停止順が中リールを第1停止とする停止順のうち中左右であるか否かを判定し(S34)、実際の停止順が中左右であれば(S34でY)、現在の遊技状態がRT3であることを条件として(S35でY)、スタート後フリーズに制御する(S36)。なお、このときのスタート後フリーズへの制御は、通常リプレイ1が入賞した後に行われるため、フリーズ前の出目は、通常リプレイ1の出目(リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカbの組合せ)のうちいずれかとなる。
一方、メイン制御部41は、選択した停止順種別が0であり(S32でY)、かつ実際の停止順が右中左以外の停止順である場合(S33でN)、選択した停止順種別が1であり(S32でN)、かつ実際の停止順が中左右以外の停止順である場合(S34でN)、および現在の遊技状態がRT3でなかった場合(S35でN)のいずれかであったときには、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御しない。
メイン制御部41は、通常+特別リプレイ9に当選していると判定したときには(S31でN)、現在の遊技状態がRT3であることを条件として(S35でY)、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御する(S36)。なお、このときのスタート後フリーズへの制御は、特別リプレイ1が入賞した後に行われるため、フリーズ前の出目は、特別リプレイ1の出目(7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7cの組合せ)のうちいずれかとなる。
このように、スタート後フリーズへの制御は、通常+特別リプレイ7〜9のいずれかに当選したゲームにおいて、停止順種別選択抽選で決定された停止順で操作されたときや、さらに、メイン制御部41によりAT中でありスタート後フリーズへの制御が可能な特定期間であることが特定されており、かつRT3中であることを条件として実行されるように構成した。このため、スタート後フリーズへは、少なくともRT1中やメイン制御部41によりAT中であることが特定されていない期間など意図しないゲームの状況では制御されず、RT3中やメイン制御部41によりAT中であることが特定されている適切な期間において制御されるため、遊技の興趣が向上することになる。
[ナビストック抽選]
本実施の形態において、サブ制御部91は、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常+特別リプレイ7、通常+特別リプレイ8、通常+特別リプレイ9の当選時にARTに制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常+特別リプレイ7、通常+特別リプレイ8、通常+特別リプレイ9の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か、および付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施の形態では50ゲーム)に亘りARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストックが当選した場合には、残っているナビストック数に今回当選したナビストック数を上乗せ加算させる。
本実施の形態では、抽選契機となった役の種類に応じてナビストック抽選におけるナビストックの平均当選個数が異なる。ナビストック抽選において当選する確率は、通常+特別リプレイ7〜9のうちでは、通常+特別リプレイ9が最も高く、次に通常+特別リプレイ8が高く、通常+特別リプレイ7が最も低くなるように設定されている。また、ナビストック抽選において獲得することが期待できるナビストックの平均当選個数は、通常+特別リプレイ7〜9のうちでは、通常+特別リプレイ9が最も多く、次に通常+特別リプレイ8が多く、通常+特別リプレイ7が最も少なくなるように設定されている。
サブ制御部91は、ART中以外の状態でナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの後述するナビストック数格納領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っていることを条件(たとえばナビストックの存在が報知された後)として、所定の導入演出を経てARTの当選を示すART確定報知が行われた後にまずATに制御する。
サブ制御部91は、RT1〜3においてATに制御されていない状態であるときに、ナビストックが残っていることを条件(たとえばナビストックの存在が報知された後)にATへの制御が可能となる。具体的に、サブ制御部91は、RT1〜3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときにはATに制御する。RT1からRT3に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、RT1においては、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT2に移行させることが可能となる。
また、ATの制御開始後、RT1からRT2へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。RT2においては、通常+特別リプレイ1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、通常+特別リプレイ1〜6の当選時に特別リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT2からRT3に移行させることが可能となる。
また、ATの制御開始後、RT2からRT3へ移行する間では、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
ATの開始後、RT2からRT3に移行したときに、ARTが開始することとなり、ナビストック数を1消費(減算)する。なお、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。ART開始後は、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわちRT2からRT3に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるARTの残りゲーム数(本実施の形態50ゲーム)をRAM91cのナビストック数格納領域に格納する。サブ制御部91は、1ゲーム消化するごとにRAM91cの残りゲーム数を1ずつ減算し、残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。
その後、ART残りゲーム数が0となり、ナビストックが残っていない場合にはARTを終了し、非ATに制御する。非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT3であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、RT1に移行する可能性が高まる。
また、ナビストックが残っている場合には、ナビストック数を1消費(減算)して、新たに所定ゲーム数を設定し、その後ARTの残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ARTに継続して制御されることとなる。
[ナビ演出]
サブ制御部91は、ATまたはARTに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときには、転落+昇格リプレイ1〜5、押し順ベルであり、RT2であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6、押し順ベルであり、RT3であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、押し順ベルである。
転落+昇格リプレイ1〜5に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、転落+昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」または「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+転落リプレイ1〜3に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、通常+転落リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」または「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」または「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」または「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+特別リプレイ1〜6に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて特別リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、通常+特別リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。たとえば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左中右!」または「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中左右!」または「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右左中!」または「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、対象となる役を停止させるための操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類にかかわらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ、特別リプレイ、ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることなどができる。
また、サブ制御部91は、ATまたはARTに制御されていないときに遊技状態に応じた対象役以外の役が当選した場合にも、ナビ演出を実行可能とされており、このナビ演出を実行することによりメイン制御部41に対してフリーズに制御させること、またはフリーズ制御を規制することが可能とされている。
たとえば、RT1、かつATに制御されていない状態において、通常+特別リプレイ7が当選し、ナビストック抽選にてナビストックが当選し、さらにARTが確定した旨を報知する場合に、図19(a)に示すように、右リールを第1停止とする停止順、すなわち特別リプレイ1が入賞する停止順のうちフリーズ制御する条件となる停止順種別に対応する停止順を報知するナビ演出が実行されるようになっている。遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、特別リプレイ1が入賞し、メイン制御部41側では、次ゲームにおいてスタート前フリーズに制御される一方、サブ制御部91側では、フリーズに制御される期間においてART確定報知が実行されるようになっている。
なお、RT1、かつATに制御されていない状態において、通常+特別リプレイ9が当選した場合には、図19(a)に示すようなナビ演出は実行されないが、停止順にかかわらず特別リプレイ1が入賞し、メイン制御部41側では、次ゲームにおいてスタート操作の有効化を遅延させるスタート前フリーズに制御される一方、サブ制御部91側では、スタート前フリーズに制御される期間においてART確定報知が実行されるようになっている。このため、ナビ演出が実行されない場合においてもフリーズに制御されることに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、通常+特別リプレイ7または8が当選し、ナビストック抽選にてナビストックが当選しなかった場合、またはナビストック抽選に当選したが、確定報知抽選に当選しなかった場合には、ナビ演出を実行しないことにより、ペナルティ期間に制御されない左リールを第1停止とする停止順での停止操作を促すことで、フリーズに制御されることが規制されるようになっている。
また、通常+テンパイリプレイが当選した場合には、図19(b)に示すように、フリーズに制御される可能性のある右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出が実行されるようになっており、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、第2停止までに7a/7b/7cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/7b/7c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)の組合せが揃うようになっており、この場合にはフリーズに制御されることはない。しかし、ナビストックが当選し、確定報知抽選に当選した場合と類似の態様となるため、ナビストックに当選したことを遊技者に対して期待させることができる。
以上のように、通常+特別リプレイ7〜9当選を契機として、非AT中においてはRT1中であることを条件としてスタート前フリーズに制御可能となっている。
また、本実施の形態では、RT3、かつARTに制御されている状態において、通常+特別リプレイ7または8に当選し、さらにナビストック抽選に当選(上乗せ初当り)した場合に、種別0であれば、図20(a)に示すように、右リールを第1停止とする右中左の停止順、すなわち特別リプレイ1が入賞する停止順を報知するナビ演出が実行されるようになっており、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、特別リプレイ1が入賞する。なお、このときの特別リプレイ1の入賞図柄の組合せには、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が含まれる。さらに、ナビ演出と同時に、液晶表示器51の画面上には「赤7狙え!!」という文字画像が表示される。これにより、遊技者が赤7を狙う傾向にあるため、特別リプレイ1の入賞図柄の組合せのうち、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が導出されやすくなっている。
そして、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、メイン制御部41側では、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御される。なお、スタート後フリーズが開始するときの出目は、ナビ演出および「赤7狙え!!」という文字画像による遊技者への誘導によって、赤7揃いの出目(7a−7a−7a)となる可能性が高くなっている。
また、本実施の形態では、RT3、かつARTに制御されている状態において、通常+特別リプレイ7または8に当選し、さらにナビストック抽選に当選(上乗せ初当り)した場合に、種別1であれば、図20(b)に示すように、中リールを第1停止とする中左右の停止順、すなわち通常リプレイ1が入賞する停止順を報知するナビ演出が実行されるようになっており、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ1が入賞する。なお、このときの通常リプレイ1の入賞図柄の組合せには、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せが含まれる。
そして、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、メイン制御部41側では、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御される。なお、スタート後フリーズが開始するときの出目は、ナビ演出によって、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の出目となる可能性が高くなっている。
また、本実施の形態では、RT3、かつARTに制御されている状態において、通常+特別リプレイ9に当選し、さらにナビストック抽選に当選(上乗せ初当り)した場合に、図20(c)に示すように、左リールを第1停止とする左中右の停止順を報知するナビ演出が実行されるようになっており、遊技者が報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、特別リプレイ1が入賞する。なお、特別リプレイ9に当選したときには、いずれの停止順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されても特別リプレイ1が入賞するため、左中右の停止順を報知するものに限らず、その他の停止順を報知するナビ演出が実行される場合もある。なお、このときの特別リプレイ1の入賞図柄の組合せには、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が含まれる。さらに、ナビ演出と同時に、液晶表示器51の画面上には「赤7狙え!!」という文字画像が表示される。よって、遊技者が赤7を狙う傾向にあるため、特別リプレイ1の入賞図柄の組合せのうち、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が導出されやすくなっている。
そして、メイン制御部41側では、次ゲームにおいてスタート後フリーズに制御される。なお、スタート後フリーズが開始するときの出目は、ナビ演出および「赤7狙え!!」という文字画像による遊技者への誘導によって、赤7揃いの出目(7a−7a−7a)となる可能性が高くなっている。
一方、RT3、かつARTに制御されている状態において、通常+特別リプレイ7〜9のいずれかが当選したものの、上乗せ初当りでない場合には、フリーズに制御されることが規制されるようになっている。
以上のように、通常+特別リプレイ7〜9当選を契機として、ART中においてはRT3中であることを条件としてスタート後フリーズに制御可能となっている。
また、ART中に通常+特別リプレイ7〜9に当選したときには、ナビ演出や「赤7狙え!!」という文字画像によって、意図的に赤7揃いの出目(7a−7a−7a)による特別リプレイ1を入賞させた上でスタート後フリーズに制御させるようになっている。
[フリーズ関連演出]
スタート後フリーズが開始される際に、メイン制御部41は、図21に示すフリーズ関連処理を行う。図21は、メイン制御部41によりフリーズ中に実行されるフリーズ関連処理のフローチャートを説明するための図である。
スタート後フリーズに制御することが確定すると、スタートスイッチ7の操作と同時に、まず、メイン制御部41は、前回のゲーム終了時の各リールの相対的な位置関係(初期位置関係)を特定するため、各リールの初期位置を検出する(S41)。
たとえば、図20(a)、(c)に示すように、フリーズ前のゲームにおける入賞結果が赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)による特別リプレイ1の入賞ならば、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)に対応する初期位置が検出される。あるいは、図20(b)に示すように、フリーズ前のゲームにおける入賞結果が「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せによる特別リプレイ1の入賞ならば、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せに対応する初期位置が検出される。このとき検出された初期位置は、リール演出においてリール2L、2C、2Rを特定位置関係となるように回転させる際に用いられるため、RAM41cに記憶される。なお、RAM41cに記憶された各リールの初期位置は、後述するS55の処理においても用いられる。なお、RAM41cに保持されているリールの初期位置を含むフリーズ制御に関する情報は、フリーズ期間が終了するとともに消去されるが、フリーズ中に電断が起こったり、設定変更されたりすることでスロットマシン1の電源がoff状態となった場合でも、記憶は消去されないようになっている。
その後、メイン制御部41は、ステップS42〜S53までの処理に基づきリール演出を実行する。メイン制御部41は、初回準備データを設定するとともに、フリーズに制御する期間を特定するためのフリーズ期間カウンタに初回準備データに対応する値を設定し、当該初回準備データに基づいてリール2L、2C、2Rによるリール制御を実行する(S42)。フリーズ期間カウンタの値は、RAM41cの所定領域において格納され、ゲームの進行に応じて更新される。初回準備データが設定されたときには、フリーズ期間カウンタの値として、たとえば5秒に相当する値が設定される。
初回準備データに基づく制御は、所定期間(5秒間)に亘り実行され、初回準備データに基づく制御が開始されてから所定期間経過したときにスタートスイッチ7への操作を受付ける操作受付期間に制御される。なお、操作受付期間中に操作が受付けられると、初回準備データに基づく制御を終了して、別の制御データが設定されるとともに、フリーズ期間カウンタに当該別の制御データに対応する値が再設定されて、新たに設定された制御データに基づく制御が実行されることになる。
メイン制御部41は、初回準備データが設定されてフリーズに制御されたことを特定するとともに、操作受付期間に制御されるタイミングを特定するための初回コマンドをサブ制御部91に送信するための処理を行う(S43)。
サブ制御部91では、初回コマンドを受信すると、前述したART確定報知として、フリーズ発生に対応するフリーズ発生演出を行う。また、サブ制御部91は、初回コマンドを受信してから操作受付期間が開始されるタイミングに到達したときにスタートスイッチ7への操作を促進するための操作演出を行う。
メイン制御部41は、制御データに基づく制御内容が操作受付期間であるか否かを判定する(S44)。メイン制御部41は、操作受付期間でないと判定したときには(S44でN)、S44の処理を繰り返し、操作受付期間であると判定したときには(S44でY)、スタートスイッチ7への操作が受付けられたか否かを判定する(S45)。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7への操作が受付けられていないと判定したときには(S45でN)、操作受付期間が終了しかつフリーズ期間カウンタの値が0に到達したか否かを判定する(S46)。メイン制御部41は、操作受付期間が終了しかつフリーズ期間カウンタの値が0に到達したと判定しなかったときには(S46でN)、S45へ移行する。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7への操作が受付けられたと判定したとき(S45でY)、および操作が受付けられることなく操作受付期間が終了しかつフリーズ期間カウンタの値が0に到達したと判定したときには(S46でY)、所定の成功出目として白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)を停止させ得る成功パターンとなるか、成功出目を停止させ得ずかつフリーズを終了させる失敗パターンとなるかを抽選する成功失敗抽選を行う(S47)。
成功失敗抽選では、今回のフリーズへの制御契機となった通常+特別リプレイの種類が、通常+特別リプレイ7または8であったときと、通常+特別リプレイ9であったときとで異なる振分率に従って、成功パターンか失敗パターンのいずれかに決定される。たとえば、通常+特別リプレイ7または8であったときよりも、通常+特別リプレイ9であったときの方が、成功パターンに決定される割合が高くなるように設定されている。なお、フリーズ中において1回目の成功失敗抽選では、必ず成功パターンに決定される。
また、成功失敗抽選では、失敗パターンに決定されたときに、所定の失敗出目として、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)および「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せのうち、入賞ラインLN上に導出させる出目を同時に決定する。当該決定の割合は、両組合せとも50%の確率に設定されている。つまり、成功パターンに決定されたときには、白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)が100%の確率で導出され、失敗パターンに決定されたときには、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せが各々50%の確率で導出される。
メイン制御部41は、設定されていた制御データに基づく制御を終了させて、決定されたパターンに対応する制御データを設定するとともに、フリーズ期間カウンタに当該制御データに対応する値を新たに設定する(S48)。すなわち、操作受付期間中に操作が受付けられると、設定されていた制御データに基づく制御を終了させて、抽選により、成功パターンに決定された場合には成功パターンに対応する制御データが設定されるとともにフリーズ期間カウンタに当該制御データに対応する値が再設定され、失敗パターンに決定された場合には失敗パターンに対応する制御データが設定されるとともにフリーズ期間カウンタに当該制御データに対応する値が再設定される。
成功パターンに対応する制御データが設定されるときには、フリーズ期間カウンタの値として、たとえば5秒に相当する値が設定され、失敗パターンに対応する制御データが設定されるときには、フリーズ期間カウンタの値として、たとえば3秒に相当する値が設定される。
成功パターンに対応する制御データに基づく制御は、所定期間(5秒間)に亘り実行され、その間に、リール2L、2C、2Rを特定位置関係(たとえば、赤7、白7の図柄が一直線上に並ぶ位置関係)となるように回転させた後、所定の成功出目として、白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)を入賞ラインLN上に停止(各リールが細かく揺れ動作して停止)させた後、再び回転させてリール2L、2C、2Rを停止させ、当該制御データに基づく制御が開始されてから所定期間経過したときにスタートスイッチ7への操作を受付ける操作受付期間に制御される。フリーズ中においては、成功出目が停止されるごとに、サブ制御部91によってナビストックが所定数(たとえば、1個)付与される。
失敗パターンに対応する制御データ(失敗データ)に基づく制御は、所定期間(3秒間)に亘り実行され、その間に、リール2L、2C、2Rを回転させた後、所定の失敗出目として、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せを入賞ラインLN上に停止(各リールが細かく揺れ動作して停止)させた後、再び回転させてフリーズを終了させる。なお、成功パターンにおける操作受付期間中に操作が受付けられると、別の制御データが設定されて、成功パターンに対応する準備データに基づく制御を終了して、新たに設定された制御データ(抽選結果に応じたパターン)に基づく制御が実行されることになる。
メイン制御部41は、決定されたパターンの種類、および操作受付期間に制御されるタイミングを特定するためのフリーズ中コマンドをサブ制御部91に送信するための処理を行う(S49)。サブ制御部91では、フリーズ中コマンドを受信すると抽選結果に対応した演出を行う。また、サブ制御部91は、成功パターンを特定するフリーズ中コマンドを受信してから操作受付期間が開始されるタイミングに到達したときにスタートスイッチ7への操作を促進するための操作演出を行う。
メイン制御部41は、成功パターンに対応する制御データが設定されているか否かを判定する(S50)。メイン制御部41は、成功パターンに対応する制御データが設定されていると判定されたときには(S50でY)、成功出目として、白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)を入賞ラインLN上に停止(各リールが細かく揺れ動作して停止)させ(S51)、再びS44に移行する。
一方、メイン制御部41は、成功パターンの制御データが設定されていないと判定したとき、すなわち失敗パターンの制御データが設定されているときには(S50でN)、所定の失敗出目として、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せを入賞ラインLN上に停止(各リールが細かく揺れ動作して停止)させ(S52)、S53へ移行する。なお、失敗出目が停止されたときには、サブ制御部91によってリール演出中に獲得したナビストックの合計数が報知されるとともに、スタートスイッチ7の操作を促す演出をサブ制御部91に実行させるためのコマンドを送信する。
メイン制御部41は、フリーズ期間カウンタの値が0に到達したか否かを判定する(S53)。すなわち、失敗パターンに対応する制御データに基づく制御が終了したか否かが判定される。メイン制御部41は、失敗パターンに対応する制御データに基づく制御が終了したと判定されるまでS53の処理を繰り返し実行し、終了したと判定したときには(S53でY)、S54に移行する。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7への操作が受付けられたか否かを判定する(S54)。メイン制御部41は、スタートスイッチ7への操作が受付けられていないと判定したときには(S54でN)、S54の処理を繰り返し、スタートスイッチ7への操作が受付けられたと判定したときには(S54でY)、RAM41cの記憶領域を参照することでS41で検出した前回のゲーム終了時の各リールの相対的な位置関係(初期位置関係)から特定されるフリーズ前の出目を取得し、さらに、ステップS42〜S53までの処理に基づき行われたリール演出の最終出目(つまり、S52で導出された出目)とを検出する。そして、取得したフリーズ前の出目と、検出したリール演出後の出目とが一致するか否かを判定する(S55)。なお、この判定において、メイン制御部41は、入賞ラインLN上に導出された出目に限らず、その上下に導出された出目との関係においても、フリーズ前とリール演出後とで出目が完全に一致するか否かを判定する。より具体的には、メイン制御部41は、左リール2L、中リール2C、および右リール2Rの各々に対応する透視窓3に導出された全ての図柄について、フリーズ前とリール演出後とで、図柄の種類、位置、および図柄番号が完全に一致するか否かを判定する。
メイン制御部41は、フリーズ前とリール演出後とで出目が完全に一致しないと判定したときには(S55でN)、各リールの相対的な位置関係がランダムとなる位置関係となるように各リールを移動させるための事前処理である図22に示すランダム遅延回転処理を実行する(S56)。
その後、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rをランダム遅延回転させる(S57)。このランダム遅延回転において、メイン制御部41は、S56のランダム遅延回転処理により設定されたリール回転開始の順序および各リールにおける現在の位置に対する変更量に基づきリール2L、2C、2Rを回転させる。これにより、決められた順序に基づいて回転開始タイミングがずれて各リールが回転するため、各リールの相対的な位置関係がランダムな位置関係となる。なお、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rをランダム遅延回転させる直前に、リール回転予定コマンドをサブ制御部91に送信する。
次に、メイン制御部41は、リール回転を定速回転に移行させる(S58)。つまり、メイン制御部41は、各リールの相対的な位置関係をランダムな位置関係としたまま各リールを同期回転させ、リールの回転速度が定速になるまでリール回転を加速させる。その後、メイン制御部41は、フリーズ関連処理を終了する。これにより、フリーズが終了し、通常のリール制御に移行される。
一方、メイン制御部41は、フリーズ前とリール演出後とで出目が完全に一致すると判定したときには(S55でY)、各リールを通常回転させる(S59)。この通常回転において、メイン制御部41は、各リールの回転開始タイミングを同期させながらリールを回転させる。なお、メイン制御部41は、リールを通常回転させる直前に、リール回転予定コマンドをサブ制御部91に送信する。
次に、メイン制御部41は、リール回転を定速回転に移行させ(S58)、フリーズ関連処理を終了する。これにより、フリーズが終了し、通常のリール制御に移行される。
[ランダム遅延回転処理]
次に、ランダム遅延回転処理について説明する。図22は、ランダム遅延回転処理のフローチャートを説明するための図である。
まず、メイン制御部41は、ナビ対象役に当選したゲームであるか否かを判定する(S81)。メイン制御部41は、ナビ対象役に当選していないと判定したときには(S81でN)、ランダム遅延回転処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ナビ対象役に当選したゲームであると判定したときには(S81でY)、ナビ対象役の押し順に合わせて各リールの回転開始の順序を決定する(S82)。ここで、ナビ対象役の押し順とは、所定のナビ対象役が当選したゲームにおいて、遊技者が有利となるように(あるいは、不利とならないように)ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行うべき押し順であり、これは、ナビ演出によって報知される押し順とも一致する。たとえば、メイン制御部41は、中ベル1に当選したゲームであると判定したときには、各リールの回転開始の順序を中左右または中右左に決定し、右ベル1に当選したゲームであると判定したときには、各リールの回転開始の順序を右左中または右中左に決定する。また、たとえば、メイン制御部41は、転落+昇格リプレイ2に当選したゲームであると判定したときには、各リールの回転開始の順序を中左右に決定し、通常+特別リプレイ5に当選したゲームであると判定したときには、各リールの回転開始の順序を右左中に決定する。
次に、メイン制御部41は、S81の処理で決定した回転開始順序となるように、各リールの回転開始の順序を設定する(S83)。その後、メイン制御部41は、各リールにおける現在の位置に対する変更量を0〜4図柄の範囲でランダムに決定するランダム遅延決定抽選を実行する(S84)。
ここで、図23は、ランダム遅延決定抽選に関するテーブルを説明するための図である。図23に示すように、ランダム遅延決定抽選では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対して、それぞれ更新範囲の総数が異なる乱数を用いて抽選が行われる。具体的には、左リール2Lの変更量を決定する抽選では、0〜996の範囲で更新される乱数が用いられ、中リール2Cの変更量を決定する抽選では、0〜997の範囲で更新される乱数が用いられ、右リール2Rの変更量を決定する抽選では、0〜998の範囲で更新される乱数が用いられる。メイン制御部41は、この乱数を用いたランダム遅延決定抽選によって、各リールにおける現在の位置に対する変更量を0〜4図柄の範囲で決定し、各リールの相対的な位置関係を決定する。
ランダム遅延決定抽選の実行後、メイン制御部41は、S84の処理で決定した変更量となるように、各リールにおける現在の位置に対する変更量を設定する(S85)。その後、メイン制御部41は、ランダム遅延回転処理を終了する。
[フリーズの制御状況]
次に、スタート後フリーズに制御されたときのフリーズの制御状況について、図24のタイミングチャートを用いて説明する。
図24(a)に示すように、メイン制御部41は、フリーズに制御しないときには、次ゲームの開始後、リールの回転を開始させると直ぐにリール回転を加速し、すべてのリールが定速回転となった時点で各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
一方、図24(b)および(c)に示すように、メイン制御部41は、フリーズに制御するときには、次ゲームの開始後、フリーズ期間が経過するまで各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化せず、フリーズ期間が経過した時点で各リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
図24(b)は、フリーズ前とリール演出後とで出目が一致しない場合(図21のS55でNと判定された場合)のフリーズの制御状況を示している。メイン制御部41は、フリーズ期間、すなわちゲーム開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅らせている期間において、まずリールの初期位置を検出する初期位置検出(A)を行う。
その後、メイン制御部41は、リールを変動させることによりリール演出を行うリール演出(B)を行う。リール演出においては、たとえば、リールの相対的な位置関係が、スタート時の初期位置関係となる状態から、特定の図柄(たとえば、赤7、白7の図柄)が一直線上に並ぶ特定位置関係となる状態に変更されて、リールが同期回転する。なお、リール演出においてリール制御をする際、予め定められた特定の図柄(たとえば、赤7、白7の図柄)が一直線上に並ぶ特定位置関係となった出目と、フリーズ前に導出された出目とが完全に一致するものであれば、各リールの位置関係を変更することなく、そのまま各リールを同期回転させるものであってもよい。たとえば、フリーズ前に導出された出目が赤7揃いの場合であれば、赤7揃いのままでリールを同期回転させてリール演出を実行するものであってもよい。
メイン制御部41は、フリーズ前とリール演出後とで出目が一致しないため、リール演出の後、各リールをランダム遅延回転させる(C1)(図21に示すS57のランダム遅延回転)を行う。ランダム遅延回転において、メイン制御部41は、遅延回転処理により設定されたリール回転開始の順序および各リールにおける現在の位置に対する変更量に基づきリール2L、2C、2Rを回転させる。これにより、決められた順序に基づいて回転開始タイミングがずれて各リールが回転する。つまり、メイン制御部41は、リール演出後の出目が変更するように、各リールの相対的な位置を変更させる。なお、本実施の形態においては、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置の情報が次回ゲームの終了時まで記憶されるようになっており、この前回ゲームの終了時における各リールの停止位置の情報から、初期位置を特定できるようになっている。
次に、メイン制御部41は、ランダム遅延回転(C1)の後、リール回転を定速回転に移行させる(D)。定速回転移行において、メイン制御部41は、各リールの相対的な位置関係をランダムな位置関係としたまま各リールを同期回転させ、リール2L、2C、2Rの回転速度が定速になるまでリール回転を加速させる。
メイン制御部41は、リール回転を定速回転に移行させた後、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
次に、図24(c)は、フリーズ前とリール演出後とで出目が一致する場合(図21のS55でYと判定された場合)のフリーズの制御状況を示している。図24(b)で示したフリーズ前とリール演出後とで出目が一致しない場合と同様に、メイン制御部41は、初期位置検出(A)、リール演出(B)を順次行う。その後、メイン制御部41は、フリーズ前とリール演出後とで出目が一致するため、リール演出の後、各リールを通常回転させる(C2)(図21に示すS59の通常回転)を行う。通常回転において、メイン制御部41は、各リールの回転開始タイミングを同期させながらリールを回転させる。
メイン制御部41は、通常回転(C2)の後、リールの回転を定速回転に移行させ(D)、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
[フリーズ制御される際の演出の一例]
次に、スタート後フリーズに制御される際の演出の一例について、図25を用いて説明する。図25では、通常+特別リプレイ7または8に当選したゲームにおいて、赤7揃いの組合せが導出されることで特別リプレイ1に入賞し、その後、スタート後フリーズに制御される例について示す。
まず、図25(a)に示すように、通常+特別リプレイ7または8に当選したゲームにおいて、右中左の停止順を報知するナビ演出が実行されるとともに(A参照)、赤7揃いを狙わせる報知として、液晶表示器51の画面上には、「赤7狙え!!」という文字画像が表示される(B参照)。
次に、図25(b)に示すように、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によって、各リールにおいて赤7の図柄(7a)を停止させることができれば、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が入賞ラインLN上に導出される(C参照)。なお、このときの各リールの位置がフリーズ制御前の初期位置として、RAM41cに記憶される。
次に、遊技者が次のゲームを開始するためにスタートスイッチ7を操作すると(D参照)、図25(c)に示すように、各リールの相対的な位置関係が、赤7の図柄が一直線上に並ぶ特定位置関係となったまま、リールが回転する(E参照)。また、液晶表示器51の画面上には、「フリーズ確定!!」という文字画像が表示され、スタート後フリーズに制御されることが報知される(F参照)。その後、フリーズに制御されて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付けが無効となる。また、このとき、成功出目(白7揃いの組合せ)を停止させてナビストックを付与する成功パターンとなるか、失敗出目(赤7揃いの組合せ、リプレイa−リプレイa−スイカaの組合せ)を停止させてフリーズを終了させる失敗パターンとなるかを抽選する成功失敗抽選が行われる。
図25(d)〜(f)は、成功失敗抽選によって成功パターンに決定されたときの演出の一例を示している。図25(d)に示すように、成功失敗抽選によって成功パターンに決定されたときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作にかかわらず、リールが自動停止し、白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)が入賞ラインLN上に導出される(G参照)。また、液晶表示器51の画面上には、キャラクタの画像とともに「ナビ獲得!!」という文字画像が表示され、成功パターンに決定されたことが報知される(H参照)。このとき、所定数(たとえば、1個)のナビストックが付与される。
次に、図25(e)に示すように、液晶表示器51の画面上に「スタート操作!!」という文字画像が表示され、再び遊技者によるスタートスイッチ7の操作が促される(I参照)。
遊技者がスタートスイッチ7を操作すると(J参照)、図25(f)に示すように、各リールの相対的な位置関係が、白7の図柄が一直線上に並ぶ特定位置関係となったまま、リールが回転する(K参照)。このとき、再度、成功失敗抽選が行われ、成功パターンに決定されると、図25(d)に示した演出へと再び移行する。一方、失敗パターンに決定されると、図25(g)または図25(j)に示した演出へと移行する。
図25(g)〜(i)は、成功失敗抽選によって失敗パターンに決定され、さらに、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)を導出させることが決定されたときの演出の一例である。図25(g)に示すように、成功失敗抽選によって失敗パターンに決定されたときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作にかかわらず、自動でリールが停止し、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が入賞ラインLN上に導出される(L参照)。また、液晶表示器51の画面上には、また、液晶表示器51の画面上には、「残念」という文字画像が表示され、失敗パターンに決定されたことが報知される(M参照)。
次に、図25(h)に示すように、液晶表示器51の画面上に「ストック8個」という文字画像が表示され、成功パターンによって獲得したナビストックの合計数が報知される(N参照)。なお、ストック8個の場合は、成功失敗抽選によって成功パターンに8回決定され、当該成功パターン(図25(d)〜(f))が8回繰り返されたことになる。また、液晶表示器51の画面上においては、再び遊技者によるスタートスイッチ7の操作が促される(O参照)。
ここで、フリーズ前に導出されていた出目(赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a))と、リール演出後に導出された出目(赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a))とが一致するため、遊技者がスタートスイッチ7を操作すると(P参照)、図25(i)に示すように、各リールが通常回転される。これにより、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転開始タイミングが互いに同期したままリールが回転する(Q参照)。その後、リールの回転が定速回転に移行されることにより、リールの回転が加速され、リールの回転速度が定速になった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付けが有効となり、フリーズ制御が終了する。
一方、図25(j)〜(l)は、成功失敗抽選によって失敗パターンに決定され、さらに、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せを導出させることが決定されたときの演出の一例である。図25(j)に示すように、成功失敗抽選によって失敗パターンに決定されたときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作にかかわらず、リールが自動停止し、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せが入賞ラインLN上に導出される(R参照)。また、液晶表示器51の画面上には、「残念」という文字画像が表示され、失敗パターンに決定されたことが報知される(S参照)。
次に、図25(k)に示すように、液晶表示器51の画面上に「ストック8個」という文字画像が表示され、成功パターンによって獲得したナビストックの合計数が報知される(T参照)。また、液晶表示器51の画面上においては、再び遊技者によるスタートスイッチ7の操作が促される(U参照)。
ここで、フリーズ前に導出されていた出目(赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a))と、リール演出後に導出された出目(「リプレイa−リプレイa−スイカa」)とが一致しないため、遊技者がスタートスイッチ7を操作すると(V参照)、図25(l)に示すように、各リールがランダム遅延回転される。これにより、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの回転開始タイミングが所定の図柄数だけずれてリールが回転する(W参照)。その後、リールの回転が定速回転に移行されることにより、リールの回転が加速され、リールの回転速度が定速になった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付けが有効となり、フリーズ制御が終了する。
このように、本実施の形態においては、フリーズ中のリール演出において、3つのリール同士の相対的な位置関係が特定の図柄(たとえば、赤7、白7の図柄)が一直線上に並ぶ位置関係となったままリールが回転されることでリール同士の相対的な位置関係に一定の規則性が生まれた場合でも、その後のランダム遅延回転によってリール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるため、遊技者の技術介入によりリールを停止させて表示結果を導出させるというスロットマシン1の遊技性が損なわれてしまうことがない。
具体的には、リール演出においては、赤7(7a)、白7(7c)の図柄が一直線上に並ぶようにしてリールが回転するため、そのままフリーズ期間が終了すると、その後、リール配列上、「7a」や「7c」付近に配置された「スイカ」や「チェリー」の図柄を簡単に狙えてしまい、「スイカ」や「チェリー」の図柄を導出させやすくなってしまう。その結果、たとえば、チェリー3や中段スイカなどの役に入賞させやすくなってしまう。しかし、本実施の形態においては、フリーズ期間の終了前にはランダム遅延回転によってリール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるため、フリーズ中におけるリール演出により特定の図柄が一直線上に並ぶようにしてリールが回転したことで、遊技者が「スイカ」や「チェリー」の図柄を簡単に狙えてしまうことを防止することができる。
また、設定変更されるときでも、リール制御に関する情報、より具体的には、フリーズ前におけるリールの初期位置を特定可能な情報は初期化されないため、フリーズ前の出目とリール演出後の出目とが一致しないにもかかわらず、ランダム遅延回転を実行するか否かの判定ができない結果、ランダム遅延回転が実行されないといった不都合が発生することがない。
さらに、フリーズ制御によって、フリーズ前の出目と、リール演出後の出目とが一致したときにはランダム遅延回転が実行される一方で、両者が一致しないときにはランダム遅延回転が省略されて通常回転が実行される。これにより、フリーズ制御を実行する度に一律にランダム遅延回転が実行されるものに比べてランダム遅延回転が頻繁に行われることがなく、フリーズ制御の実行によって遊技者に違和感を与えてしまうことがない。
具体的には、リール演出によって、リール同士の相対的な位置関係に一定の規則性が生まれた状態で意図的にリールが回転されることにより、フリーズ前の出目と異なる出目がリール演出後に導出されたとしても、その後にランダム遅延回転が実行されることで、リール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係となるため、意図的に変化したリールの回転によってスロットマシン1の遊技性が損なわれてしまうことを防止することができる。一方、リール演出が行われた場合でも、フリーズ前の出目と一致する出目がリール演出後でも導出されたときには、リール演出によって何ら出目が変化したわけではないため、ランダム遅延回転が省略されて、通常回転が実行される。これにより、フリーズ制御の度に一律にランダム遅延回転が実行されるものに比べて、ランダム遅延回転が頻繁に行われることがなく、フリーズ制御の実行によって遊技者に違和感を与えてしまうことがない。
また、通常+特別リプレイ7または8に当選したゲームにおいて、右中左の停止順を報知するナビ演出が実行されるとともに、赤7揃いを遊技者に狙わせる報知として、液晶表示器51の画面上に「赤7狙え!!」という文字画像が表示されるため、フリーズ中のリール演出後に仮導出される出目と一致する可能性がある赤7揃いの出目を、遊技者の操作によってフリーズ前から意図的に導出させることができる。これにより、フリーズ前の出目と、リール演出後の出目とを意図的に一致させることができるため、フリーズ制御の終了後におけるランダム遅延回転を省略することができ、フリーズ制御を実行する度に一律にランダム遅延回転が実行されるものに比べてランダム遅延回転が頻繁に行われることがなく、フリーズ制御の実行によって遊技者に違和感を与えてしまうことがない。
また、フリーズ中においては、遊技者によってスタートスイッチ7が操作される度に成功失敗抽選が行われ、当該成功失敗抽選によって成功パターンに決定されたときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作にかかわらず、リールが自動停止して白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)が入賞ラインLN上に導出され、その際にナビストックが付与される。そして、成功失敗抽選によって成功パターンに決定される限りは、継続して、遊技者によるスタートスイッチ7の操作の後にリール回転して白7揃いの組合せ(7c−7c−7c)が入賞ラインLN上に導出されるといった制御が繰り返し行われる。
このように、フリーズ中においては、操作受付期間中においてスタートスイッチ7への操作が受付けられるごとに成功失敗抽選が行われ、成功パターンに決定されるとナビストックが付与され、失敗パターンに決定されるまで成功失敗抽選が繰り返し行われる。これにより、フリーズ制御の実行期間において、遊技者による遊技への介入度合いを向上させるとともに、フリーズ制御の実行期間における興趣を向上させることができる。
また、フリーズ制御の実行期間においては、リール演出後に赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せが入賞ラインLN上に仮導出されているときに、スタートスイッチ7が操作されたことを条件にフリーズ制御が終了し、当該終了とともに図柄の変動表示が開始されて表示結果が導出される。これにより、フリーズ制御が実行されない通常の遊技と同様の流れでフリーズ制御の終了後の図柄の変動表示を開始させることが可能になり、遊技に対して遊技者が違和感を覚え、困惑することを防止できる。
[ナビ演出実行処理]
次に、サブ制御部91が実行するナビ演出実行処理について説明する。サブ制御部91は、AT中であるときに、遊技者に対してストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を報知するナビ演出を実行する。さらに、サブ制御部91は、ナビ演出の中には、AT中であるか否かを判定するために用いられない非判定用ナビ演出が含まれる。
本実施の形態における非判定用ナビ演出には、通常ナビ演出と、特別ナビ演出とが含まれる。通常ナビ演出は、通常態様の演出によって押し順を報知するナビ演出である。具体的には、通常ナビ演出では、通常態様の演出として、液晶表示器51の画面上に円形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像が表示される演出が行われる。また、特別ナビ演出は、特別態様の演出によって押し順を報知するナビ演出である。具体的には、特別ナビ演出では、特別態様の演出として、液晶表示器51の画面上に三角形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像が表示される演出が行われる。このように、通常ナビ演出と特別ナビ演出とでは、その演出態様が異なっているため、遊技者は演出態様の違いによって、いずれのナビ演出が行われているかを認識することができるようになっている。
図26は、サブ制御部91が非判定用ナビ演出を実行するために行われるナビ演出実行処理のフローチャートを説明するための図である。
サブ制御部91は、まず、メイン制御部41からリール回転予定コマンドを受信したか否かを判定する(S101)。つまり、サブ制御部91は、メイン制御部41により1ゲームの開始となるリールの回転が開始する準備ができたか否かを判定する。サブ制御部91は、リール回転予定コマンドを受信していないと判定したときには(S101でN)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、リール回転予定コマンドを受信したと判定したときには(S101でY)、実行中のゲームがAT中であるか否かを判定する(S102)。サブ制御部91は、実行中のゲームがAT中でないと判定したときには(S102でN)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、実行中のゲームがAT中であると判定したときには(S102でY)、ナビ対象役に当選したゲームであるか否かを判定する(S103)。サブ制御部91は、ナビ対象役に当選したゲームでないと判定したときには(S103でN)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選したゲームであると判定したときには(S103でY)、ランダム遅延回転の実行対象となるゲームであるか否かを判定する(S104)。つまり、サブ制御部91は、メイン制御部41によるフリーズ関連処理でランダム遅延回転(図21のS57の処理)が行われるゲームであるか否かを判定する。サブ制御部91は、ランダム遅延回転の実行対象となるゲームであると判定したときには(S104でY)、メイン制御部41によるランダム遅延回転処理で設定されたリール回転開始の順序に合わせて、ナビ演出におけるナビ画像の登場タイミングを設定する(S105)。
次に、サブ制御部91は、通常ナビ演出を実行する旨を示す実行フラグをRAM91cの所定領域にセットする(S106)。つまり、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rがランダム遅延回転されるゲームにおいては、通常態様でのナビ演出である通常ナビ演出を実行するように、通常ナビ演出の実行フラグをセットする。このとき、サブ制御部91は、S105で設定したナビ画像の登場タイミングに基づき通常ナビ演出を実行することも実行フラグによって特定可能にする。これにより、サブ制御部91は、ランダム遅延回転処理で設定されたリール回転開始の順序に合わせて、ナビ画像を登場させる通常ナビ演出を実行することができるようになっている。その後、サブ制御部91は、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ランダム遅延回転の実行対象となるゲームではないと判定したときには(S104でN)、フリーズ中のリール演出以外で獲得したナビストックのうち、遊技者に未報知のナビストックが存在するか否かを判定する(S107)。たとえば、フリーズが実行されるゲームであれば、当該フリーズ前にナビストックを獲得していたが未だ報知されていないナビストックが存在するか否かを判定する。サブ制御部91は、未報知のナビストックが存在しないと判定したときには(S107でN)、通常ナビ演出を実行する旨を示す実行フラグをRAM91cの所定領域にセットし(S106)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、未報知のナビストックが存在すると判定したときには(S107でY)、特別ナビ演出を実行するか否かを乱数値を用いた抽選で決定する特別ナビ演出実行抽選を実行する(S108)。その後、サブ制御部91は、特別ナビ演出実行抽選で当選したか否かを判定する(S109)。
サブ制御部91は、特別ナビ演出実行抽選で当選しなかったと判定したときには(S109でN)、通常ナビ演出を実行する旨を示す実行フラグをRAM91cの所定領域にセットし(S106)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、特別ナビ演出実行抽選で当選したと判定したときには(S109でY)、特別ナビ演出を実行する旨を示す実行フラグをRAM91cの所定領域にセットする(S110)。つまり、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rがランダム遅延回転されないゲームにおいては、所定の抽選確率に基づく特別ナビ演出実行抽選で当選したことを条件に、特別態様でのナビ演出である特別ナビ演出を実行するように実行フラグをセットする。その後、サブ制御部91は、ナビ演出実行処理を終了する。
[ナビ演出の実行態様]
次に、本実施の形態におけるナビ演出(通常ナビ演出、特別ナビ演出)の態様について、図27に示す一例に沿って説明する。
図27(a)を用いて、ランダム遅延回転なしのときに行われる通常ナビ演出の態様について説明する。つまり、ランダム遅延回転なしのゲームであり、かつ未報知のナビストックがないとき(ナビ演出実行処理のS107でNと判定されたとき)に実行される通常ナビ演出や、ランダム遅延回転なしのゲームであり、かつ未報知のナビストックがあっても特別ナビ演出実行抽選で当選しなかったとき(ナビ演出実行処理のS109でNと判定されたとき)に実行される通常ナビ演出の態様について説明する。
図27(a)に示すように、ランダム遅延回転なしのときに行われる通常ナビ演出では、すべてのリール2L、2C、2Rが回転開始タイミングを同期させながら同時に回転する通常回転が行われるとともに、通常態様のナビ画像(円形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像)が各リールの位置に合わせて液晶表示器51の画面上に表示される。
具体的には、すべてのリール2L、2C、2Rが一斉に回転開始すると同時に、リール2Lに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示され(a参照)、リール2Cに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示され(b参照)、リール2Rに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示される(c参照)。これにより、遊技者に対してストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を報知するようになっている。
図27(b)を用いて、ランダム遅延回転ありのとき(ナビ演出実行処理のS104でYと判定されたとき)に行われる通常ナビ演出の態様について説明する。
図27(b)に示すように、ランダム遅延回転ありのときに行われる通常ナビ演出では、各リールが回転開始タイミングをずらしながら順番に回転するランダム遅延回転が行われるとともに、通常態様のナビ画像(円形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像)が各リールの位置に合わせ、かつ各リールの回転開始タイミングに合わせて液晶表示器51の画面上に順番に表示される。
具体的には、右ベル1が当選したゲームにおいては、右リール2Rが最初に回転開始すると同時に、右リール2Rに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示される(d参照)。次に、中リール2Cが2番目に回転開始すると同時に、中リール2Cに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示される(e参照)。最後に、左リール2Lが3番目に回転開始すると同時に、左リール2Lに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示される(f参照)。このように、ランダム遅延回転によるリールの回転開始タイミングとナビ演出による押し順の報知とを合わせることで、遊技者に対して押し間違えのないように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を報知するようになっている。
図27(c)を用いて、ランダム遅延回転ありのときには行われない特別ナビ演出の態様について説明する。
図27(c)に示すように、特別ナビ演出では、すべてのリール2L、2C、2Rが回転開始タイミングを同期させながら同時に回転する通常回転が行われるとともに、特別態様のナビ画像(三角形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像)が各リールの位置に合わせて液晶表示器51の画面上に表示される。具体的には、リール2Lに対応する特別態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示され(g参照)、リール2Cに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示され(h参照)、リール2Rに対応する通常態様のナビ画像が液晶表示器51の画面上に表示される(i参照)。また、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも目立たないように表示されるようになっている。たとえば、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも小さい画像になっている。さらに、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像は、液晶表示器51の画面上の中央部全体に表示されるのに対して、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像は、液晶表示器51の画面上の下方に表示されるようになっている。
さらに、特別ナビ演出が実行されるときには、当該ナビ演出と同時に特定演出が実行されるようになっている。特定演出は、たとえば、特別ナビ演出が行われる背景で、キャラクタによる演出画像が表示される演出である(j参照)。
このように、本実施の形態においては、特別ナビ演出は、未報知のナビストックがあることを条件に(図26のS107でY)、実行される可能性がある。そのため、特別態様のナビ画像が表示される特別ナビ演出が実行されたときには、通常態様のナビ画像が表示される通常ナビ演出が実行されたときよりも、遊技者に対して、ナビストックの獲得が期待できる分、有利であることに対して注目させることができる。さらに、特別ナビ演出においては、通常ナビ演出では行われない特定演出が実行されるため、特別ナビ演出が実行されたときには、通常ナビ演出が実行されたときよりも、遊技者に対して、遊技者の興趣を向上させるようになっている。
以上のように、本実施の形態においては、フリーズ後に遊技者によってゲーム開始となるスタートスイッチ7の操作がされたときには(図21のS54でY)、ナビ対象役に当選したゲームであることを条件に(図22のS81でY)、遅延回転処理により設定されたリール回転開始の順序(図22のS83で設定された順序)および各リールにおける現在の位置に対する変更量(図22のS85で設定された変更量)に基づきリール2L、2C、2Rを回転させるランダム遅延回転が行われる(図21のS57)。
ここで、仮に、ナビ対象役に当選したゲームにおいてランダム遅延回転が行われる際、ナビ対象役に対応しない押し順で各リールが順番に回転開始することになれば、リール2L、2C、2Rの回転開始順序通りにリールを停止させる傾向にある遊技者は、操作を行うべき押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行うことができず、不利益を被る虞がある。さらに、遊技者は、ナビ演出に従ってストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すべきであるにもかかわらず、ナビ演出において報知された押し順とリール2L、2C、2Rの回転開始順序とが異なることにより、押し間違いをしてしまう虞がある。たとえば、右ベル1に当選したゲームにおいて左中右の順にリール2L、2C、2Rが回転開始するランダム遅延回転が行われてしまうと、ナビ演出が実行されたにもかかわらず、遊技者はリール2L、2C、2Rの回転につられて左中右の順にストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことになり、その結果、15枚払い出しとなる中段ベルを入賞させることができず、遊技状態がRT1に移行する移行出目が導出してしまう虞がある。
しかしながら、本実施の形態においては、フリーズ制御の終了後にリール同士の相対的な位置関係がランダムとなる位置関係となるように各リールを移動させるランダム遅延回転を実行する際、内部抽選の結果がナビ対象役に当選したゲームにおいては、ナビ対象役に対応する順序で各リールの移動を停止させる操作がされると特定の入賞が発生し、このゲームにおいて各リールは、ナビ対象役に対応する順序に合わせて移動開始することになる。これにより、ナビ対象役に当選したゲームにおいてランダム遅延回転が行われた場合であっても、遊技者に誤ることなく操作を行うべき押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行わせることができ、遊技者が誤った操作を行うことを防止することができる。
また、リール2L、2C、2Rがランダム遅延回転されるゲームであるときには(図26のS104でY)、ランダム遅延回転を実行することにより各リールが順番に移動開始するタイミング(図26のS105で設定されたタイミング)に合わせて、ナビ画像が液晶表示器51に表示される通常ナビ演出が実行される。これにより、遊技者に誤ることなくストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行わせることができ、遊技者が誤った操作を行うことをより防止することができる。
また、本実施の形態においては、ランダム遅延回転を実行するゲームにおいては(図26のS104でY)、通常態様でナビ画像が表示される通常ナビ演出が実行される。よって、特別態様でナビ画像が表示される特別ナビ演出が実行されたときのように、遊技者に有利であることに対して注目させることがないため、ランダム遅延回転が実行された場合であっても、遊技者にナビ演出による押し順の報知に対して余計な意識をさせることなくストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行わせることができる。これにより、リール2L、2C、2Rをランダム遅延回転させるときには、ナビ対象役に対応する特定の入賞を発生させるためのストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順に応じて各リールの移動が停止する順序に合わせて各リールを移動開始させることで、遊技者が誤った操作を行うことを防止するものに加えて、さらに、余計な意識をさせることなくナビ演出に基づき集中してストップスイッチ8L、8C、8Rを操作させることができるため、遊技者が誤った操作を行うことをより防止することができる。
また、本実施の形態においては、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも目立たないように表示されるようになっているため、特定演出が同時に実行される特別態様による特別ナビ演出においては、特定演出に対して遊技者の注目を集めやすくなる。さらに、ランダム遅延回転を実行するゲームにおいては、通常態様でナビ画像が表示される通常ナビ演出が実行されるため、遊技者に特定演出に対して注目させることがないため、ランダム遅延回転が実行された場合であっても、遊技者に特定演出に対して余計な意識をさせることなくストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行わせることができ、遊技者が誤った操作を行うことをより防止することができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[ランダム遅延回転について]
本実施の形態においては、フリーズ前に導出されていた出目と、リール演出後に導出された出目とが一致するときには、ランダム遅延回転が1回のみ実行されるものであった。しかしながら、これに限らず、ランダム遅延回転を複数回繰り返すものであってもよい。また、ランダム遅延回転を実行した後の出目が、偶然にもフリーズ前に導出されていた出目と一致しているときには、再度、ランダム遅延回転を実行して、フリーズ前に導出されていた出目と不一致になるように変更するものであってもよい。
また、本実施の形態におけるランダム遅延回転は、各リールにおける現在の位置に対する変更量を0〜4図柄の範囲でその都度抽選によって決定し、決定した変更量に基づき、回転開始タイミングをずらして各リールを回転させるようになっていた。これにより、ランダム遅延回転を行うときには、各リールに毎回異なる変更量が決定されて、回転開始タイミングがずれるようになっていた。しかしながら、ランダム遅延回転における変更量が毎回一定のものであっても、各リールが回転された後、定速回転に移行するまでの加速度を抽選などによって決定し、決定した加速度に基づき各リールを回転させるものであってもよい。このような実施形態であっても、ランダム遅延回転が行われる度に異なるように、リールの相対的な位置関係をランダムな位置関係とすることができる。
また、本実施の形態においては、ランダム遅延回転におけるリールの回転開始順序を、すべてのナビ対象役を対象として、当選したナビ対象役の押し順に合わせて決定するものであった。しかしながら、すべてのナビ対象役に限らず、たとえば、押し順ベルや押し順リプなど特定のナビ対象役に当選したときのみ、当該ナビ対象役の押し順に合わせてリール2L、2C、2Rの回転開始順序を決定するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、AT中であるか否かにかかわらずメイン制御部41がフリーズ後にランダム遅延回転を実行するものであったが、これに限らず、AT中であるときを条件にメイン制御部41がフリーズ後にランダム遅延回転を実行するものであってもよい。これによれば、非AT中においてナビ対象役に当選したときに、ナビ対象役に対応する押し順で各リールを回転開始させた場合に、遊技者がリールの回転開始の順番につられて推奨手順(左第1停止)以外の手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまい、ペナルティが課されてしまうといった不都合を防止することができる。
[ナビ演出について]
本実施の形態においては、図27(b)に示すように、ランダム遅延回転ありのときに行われる通常ナビ演出では、通常態様のナビ画像が各リールの回転開始タイミングに合わせて液晶表示器51の画面上に順番に表示されるものであった。しかしながら、このような実施形態に限らない。
たとえば、右ベル1に当選したゲームにおいてランダム遅延回転するときには、最初に右リール2Rが回転開始する前から各リールに対応するすべてのナビ画像がすでに小さく表示されるものであり、右リール2Rが回転開始するときには右リール2Rに対応するナビ画像が拡大し、中リール2Cが回転開始するときには中リール2Cに対応するナビ画像が拡大し、左リール2Lが回転開始するときには左リール2Lに対応するナビ画像が拡大するものであってもよい。このような実施形態であっても、ランダム遅延回転によるリールの回転開始タイミングとナビ演出による押し順の報知とを合わせることができ、遊技者に対して押し間違えのないようにさせることができる。
また、本実施の形態においては、通常態様による通常ナビ演出は、円形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像が表示されるものであり、特別態様による特別ナビ演出は、三角形の中に押し順を示す数字が付されたナビ画像が表示されるものであった。しかしながら、ナビ演出の態様はこれに限らず、通常態様による通常ナビ演出と特別態様による特別ナビ演出とが、異なる態様で押し順を報知することで遊技者が区別できるものであればいずれの態様であってもよい。
さらに、本実施の形態においては、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は小さい画像であり、かつ液晶表示器51の画面上の下方に表示されるのに対して、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像は大きい画像であり、かつ液晶表示器51の画面上の中央部全体に表示されることにより、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも目立たないようにするものであった。しかしながら、これに限らず、たとえば、特別ナビ演出における特別態様のナビ画像は通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも色が薄かったり、地味な色で表示されていたりするなど、その他の方法で特別ナビ演出における特別態様のナビ画像を、通常ナビ演出における通常態様のナビ画像よりも目立たないようにするものであってもよい。
また、本実施の形態においては、特定演出として、特別ナビ演出が行われる背景でキャラクタによる演出画像が表示される演出が実行されるものであったが、これに限らず、その他の演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、未報知のナビストックが存在することを条件に特別ナビ演出が実行されるものであったが、これに限らず、遊技者にとって有利な状態(たとえば、ナビストックの上乗せ確率が向上している状態、内部抽選の当選確率が向上している状態など)であるときに、有利であることを遊技者に示唆するものとして特別ナビ演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、特別ナビ演出実行抽選によって当選したことを条件に特別ナビ演出が実行されるものであったが、これに限らず、特別ナビ演出実行抽選を行わずに、ランダム遅延回転の対象となるゲームであれば、100%の確率で特別ナビ演出が実行されるものであってもよい。
[リール演出後の出目について]
本実施の形態においては、リール演出後の出目(つまり、失敗パターンにおいて仮導出される出目)は、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せであった。しかしながら、これに限らず、青7揃いの組合せ(7b−7b−7b)、「リプレイb−リプレイb−スイカb」の組合せなど、通常+特別リプレイ7〜9の当選時に導出可能な入賞図柄の組合せであれば、いずれの図柄組合せ用いてもよい。たとえば、リール演出後の出目を、青7揃いの組合せ(7b−7b−7b)となるように制御したときには、フリーズ前に導出された出目が青7揃いの組合せ(7b−7b−7b)であれば、両者が一致するため、ランダム遅延回転が省略されることになる。また、この場合、フリーズ直前のゲームにおいては、青7揃いの組合せ(7b−7b−7b)の導出を促すために、液晶表示器51の画面上に「青7狙え!!」という文字画像が表示されるものとなる。
また、リール演出後の出目においては、赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)および「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せのいずれであっても、遊技者の有利度に差がないものであった。しかしながら、これに限らず、赤7揃いの組合せの失敗パターンにおいては、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せの失敗パターンよりも遊技者が有利になるものであってもよい。たとえば、赤7揃いの組合せの失敗パターンでリール演出が終了したときには、「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せの失敗パターンでリール演出が終了したときよりも、フリーズ後にナビストック抽選の当選確率が向上したり、当選したときの獲得数が多くなるものであったりするものであってもよい。
[フリーズ前の出目とリール演出後の出目との比較について]
本実施の形態においては、入賞ラインLN上に導出された出目に限らず、その上下に導出された出目との関係においても、フリーズ前の出目とリール演出後の出目とが、完全に一致するか否かが判定され、完全に一致したときに限り、ランダム遅延回転が省略されるものであった。しかしながら、これに限らず、たとえば、入賞ラインLN上に導出された出目のみが一致したときにランダム遅延回転が省略されるものであってもよい。また、入賞ラインLN上に限らず、いずれかの無効ライン上に導出された出目のみが一致したときや、入賞ラインLNといずれかの無効ラインとに導出された出目が一致したときにランダム遅延回転が省略されるものであってもよい。
本実施の形態においては、フリーズ前の出目とリール演出後の出目とが一致するか否かの判定においては、図21のS55の処理でRAM41cの記憶領域を参照することでフリーズ前の出目(つまり、前回のゲーム終了時の各リールの初期位置)を取得し、さらに、リール演出後の出目を検出することにより、両者を比較判定するものであった。しかしながら、これに限らず、リール演出後の出目は、成功失敗抽選時に決定されるため、S55の処理で検出せずに、成功失敗抽選時に決定された出目を用いて、フリーズ前の出目とリール演出後の出目との比較判定を実行するものであってもよい。
[成功失敗抽選について]
本実施の形態においては、成功パターンに決定されたときには成功出目として赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)が導出され、失敗パターンに決定されたときには失敗出目として赤7揃いの組合せ(7a−7a−7a)または「リプレイa−リプレイa−スイカa」の組合せが導出されるものであってもよい。しかしながら、これに限らず、成功パターンに決定されたときには成功出目として7揃いの組合せのような遊技者に当りを予感させて特典の付与を期待させ得る出目が導出され、失敗パターンに決定されたときには失敗出目として非7揃いの組合せのような遊技者にハズレを予感させて特典の付与を期待させ得ない出目が導出されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、今回のフリーズへの制御契機となった通常+特別リプレイの種類が、通常+特別リプレイ7または8であったときと、通常+特別リプレイ9であったときとで異なる振分率に従って、成功失敗抽選によって成功パターンか失敗パターンのいずれかに決定されるものであった。しかしながら、これに限らず、通常+特別リプレイ7と通常+特別リプレイ8とで異なる振分率に従って成功失敗抽選が実行されるものであってもよい。たとえば、通常+特別リプレイ7に当選したときには100%の確率で失敗パターンに決定されるが、通常+特別リプレイ8に当選したときには1%以上の所定確率に従って成功パターンに決定されるものであってもよい。また、通常+特別リプレイ9に当選したときには100%の確率で成功パターンに決定されるものであってもよい。これにより、フリーズの契機となった通常+特別リプレイの種類に対応する態様でリール演出を実行することができ、フリーズ状態中における興趣を向上させることができる。
[位置変更報知について]
ランダム遅延回転を行った後には、サブ制御部91によって、リールの相対的な位置関係がランダムな位置関係に調整された旨を遊技者に報知する位置変更報知が実行されるものであってもよい。たとえば、サブ制御部91は、液晶表示器51の画面上に所定の報知画像(たとえば、「リールの位置を調整しました。」というメッセージ画像)を表示することで、リールの相対的な位置関係がランダムな位置関係となった旨を遊技者に報知するものであってもよい。なお、ランダム遅延回転を行う直前に位置変更報知を実行し、リールを調整することを予告する(たとえば、「今からリールを調整します。」のメッセージ画像が表示される)ものであってもよい。
[フリーズの発生契機について]
本実施の形態では、フリーズの発生契機として、通常+特別リプレイ7〜9当選を例示し、RT1やRT3において成立し得る例について説明した。しかし、フリーズの発生契機は、RT1やRT3以外の状態においても成立し得るようにしてもよい。具体的に、たとえば、RT2中であるときにおいても、所定確率で通常+特別リプレイ7〜9に当選し得るようにしてもよい。RT2において、通常+特別リプレイ7〜9に当選したときには、ナビストック抽選を行うようにしてもよい。しかし、このように構成した場合で、仮にRT2中において通常+特別リプレイ7〜9に当選してナビストック抽選で当選したとしても、当該RT2中においては、フリーズを発生させず、スタート前フリーズに関してはRT1であるときにのみ実行可能とし、スタート後フリーズに関してはRT3であるときにのみ実行可能としてもよい。これにより、たとえば、非AT中においてペナルティとなる操作手順で操作することにより、偶然制御されたRT2中においてフリーズを発生させてしまうような不都合の発生を防止することができる。なお、フリーズの発生契機は、たとえば、RT0中であるときにおいても、所定確率で通常+特別リプレイ7〜9に当選し得るようにし、当選したときにはナビストック抽選を行うようにしてもよい。この場合においても、RT0中において通常+特別リプレイ7〜9に当選してナビストック抽選で当選したとしても、当該RT0中においては、フリーズを発生させない。これにより、準備期間であるRT0中においてフリーズを発生させてしまうような不都合の発生を防止することができる。
通常+特別リプレイ7または8に当選したゲームにおいて、右リール2Rを第1停止させた場合には、7の3つ揃いとなる特別リプレイ1を入賞させるリール制御を行う一方、右リール2R以外のリールを第1停止させた場合には、通常リプレイ1を入賞させるリール制御を行う例について説明した。しかし、通常+特別リプレイ7または8に当選したゲームにおいて、右リール2R以外のリールを第1停止させた場合には、通常+特別リプレイ7または8に当選していないときには停止されることがないかあるいは極めて低い確率でしか停止されない特定図柄の組合せを停止させるようにして、通常+特別リプレイ7または8に当選しナビストック抽選が行われてナビストックを獲得したことに対する期待感を抱かせるようにしてもよい。特定図柄の組合せは、レアなリプレイを構成する入賞図柄の組合せであってもよく、また、通常リプレイ1を構成する入賞図柄の組合せを停止させるとともに他のラインにおいて停止される特定のハズレ図柄の組合せであってもよく、また、リプレイに限らず特定の小役などの図柄組合せであってもよい。また、通常+特別リプレイ7または8などナビストック抽選の契機となる役に当選したときには、たとえば、ペナルティとなる操作手順で操作された場合には、7の3つ揃いを停止させるとともに、特定の小役の図柄組合せを停止させる一方、ペナルティとならない操作手順で操作された場合には、7の3つ揃いを停止させないが特定の小役の図柄組合せを停止させるようにしてもよい。
[フリーズ発生条件について]
本実施の形態において通常+特別リプレイ9当選時には、特定の状況(たとえば、非AT判定時ではRT1、AT判定時ではRT3など)でありさえすれば、特定の操作態様で操作されなくても、フリーズに制御する例について説明したが、フリーズ発生条件として、たとえば特定の当選状況となり特定の条件が成立しさえすれば、特定の操作態様で操作されず、かつ特定の状況でないときであっても、フリーズに制御する構成を備えるものであってもよい。これにより、特定の状況でなくかつナビ演出が実行されない場合においてもフリーズに制御されることに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、フリーズ発生条件に含まれる内部当選状況は、通常+特別リプレイ7〜9当選時や、ハズレ時、通常リプレイ当選時などに限らず、その他の当選状況であってもよい。また、フリーズ発生条件に含まれる項目として、内部当選状況、操作手順、遊技状態(RT1やRT3であるか否か)、判定状態(AT判定時であるか否かなど)を含む例について説明したが、操作手順と遊技状態とを含むものであればこれに限らず、他の項目(たとえば、特定役に入賞、所定ゲーム数消化など)を含めてもよい。また、メイン制御部41は、フリーズを発生させるゲーム(通常+特別リプレイ7〜9当選時、判定ゲームなど)においては停止順種別を決定し、当該決定された停止順で操作されたことを条件として、フリーズを発生可能とした例について説明したが、これに限らず、メイン制御部41は、フリーズを発生させるゲームにおいて停止順種別を決定せず、特定の停止順(右リール2R第1停止)でありかつゲームの状況が特定の状況であることを条件として、フリーズを発生可能としてもよい。
また、フリーズ発生条件としては、サブ制御部91により制御される演出状態(AT判定による結果(AT中か否かなど))と、メイン制御部41により制御される遊技状態(RT1か、あるいはRT3かなど)とを含ませた例について説明したが、これに限らず、フリーズ発生条件は、サブ制御部91により制御される演出状態を含めずメイン制御部41により制御される遊技状態を含ませた条件であってもよく、逆に、メイン制御部41により制御される遊技状態を含めずにサブ制御部91により制御される演出状態を含ませた条件であってもよい。メイン制御部41により制御される遊技状態は、RTの種類に限らず、ボーナスの種類などであってもよい。
また、サブ制御部91により制御される演出状態は、ATか否かに限らず、特別なチャンスゾーンであるか否かであってもよい。特別なチャンスゾーンとは、たとえば、AT判定と同じ手法によってメイン制御部41により判定される期間であって、メイン制御部41により特別なチャンスゾーンであると判定されてから所定期間経過するまで、特定役に当選あるいは入賞することなどによって所定の抽選条件が成立すると、特別なチャンスゾーン以外の期間であるときよりも遊技者にとって有利な態様(AT当選する確率が高い態様、AT当選時に獲得することが期待できるナビストック数が大きくなる態様など)でナビストック抽選を行う期間をいう。つまり、特別なチャンスゾーンは、スロットマシン1の設計者などからすれば、フリーズを発生させてナビストックが付与された旨を報知させたい期間といえる。メイン制御部41は、所定の抽選条件が成立したときであって、特別なチャンスゾーンであると判定していることを条件として、フリーズを発生させ、特別なチャンスゾーンであると判定されていないときにはフリーズを発生させないようにしてもよい。
また、通常+テンパイリプレイ当選を契機としては、フリーズを発生させない例について説明したが、通常+テンパイリプレイ当選を契機として、所定条件が成立しているときには、フリーズを発生させるようにしてもよい。たとえば、通常+テンパイリプレイに当選したゲームにおいて、通常+テンパイリプレイ当選ゲームにおいて7がテンパイした表示結果が導出された後に、フリーズを発生させて、当該フリーズ中において7の3つ揃いに昇格するか否かを煽るようなリール演出を行うようにしてもよい。この場合、7の3つ揃いに昇格するか否かを抽選などで決定し、昇格すると決定されたときには、フリーズ中におけるリール演出によって7の3つ揃いに昇格させて、7の3つ揃いに昇格した場合にはサブ制御部91側においてナビストックを付与するようにしてもよい。
[判定用役について]
本実施の形態では、メイン制御部41側においてAT判定の判定用役(当選状況)として、ハズレ、通常リプレイ当選とが定められている例について説明したが、AT判定の判定用役はこれに限らず、その他の当選状況であってもよい。また、判定用役と、フリーズ発生条件に含まれる当選状況とは、一部が重複(通常リプレイ当選)する例について説明したが、これに限らず、判定用役は、フリーズ発生条件に含まれる項目である特定当選状況に含まれる役、あるいは当該特定当選状況と同じ役であってもよく、また当該特定当選状況に含まれない役であってもよい。
[フリーズ中の操作について]
前述した実施形態においては、フリーズ中の操作対象をスタートスイッチ7とし、フリーズ中に、スタートスイッチ7を操作することを契機に、仮表示結果が導出されるものであったが、その他の例として、フリーズ中の操作対象をスタートスイッチ7でなく、その他の操作部、たとえば、MAXBETスイッチ6やストップスイッチ8L、8C、8Rとしてもよい。また、フリーズ中の操作対象の操作部を「ストップスイッチ」とした場合には、非フリーズ中とフリーズ中とで、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときの表示結果の導出態様を異ならせるようにしてもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかを操作すると、非フリーズ中では操作されたストップスイッチに対応するリールを停止させる一方、フリーズ中ではすべてのリール2L、2C、2Rを停止させる。このようにすることで、フリーズ中の操作対象の操作部を「ストップスイッチ」とした場合でも、フリーズ中であるか非フリーズ中であるかの混同を防ぐことができる。
[通常ゲーム時のリール制御とフリーズ制御時のリール演出との区別態様について]
本実施の形態では、フリーズを発生させている期間において実行する演出として、通常ゲーム時と同じ態様でリール回転を行って全リールを変動(回転)させた後、スタートスイッチ7の操作に応じて、通常ゲーム時と異なる態様で所定の出目を停止させるリール演出を行うことにより、出目停止時の図柄停止態様によってフリーズ中におけるリール演出であることを特定可能に報知する例について説明した。しかし、フリーズ中におけるリール演出であることを特定可能に報知する態様は、これに限るものではなく、所定の演出手段を用いてフリーズ中におけるリール演出であることを特定可能に報知することもできる。
演出手段としては、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応して、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作ボタン内部(あるいは操作ボタンの周囲)に設けられている発光手段である左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを用いてもよい。この場合、たとえば、メイン制御部41が、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを、通常ゲーム時におけるリール制御中における発光態様(たとえば、回転中のリールに対応するLEDを点灯させる態様など)と異なるフリーズ中用の発光態様(たとえば、点滅させる態様、通常ゲーム時と異なる発光色で点灯させる態様、消灯など)で発光させる制御を行うことにより、フリーズ中におけるリール演出であることを特定可能に報知するようにしてもよい。これにより、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行う際に、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rの発光態様からフリーズ中におけるリール演出であるか否かを認識させやすくでき、当該操作により入賞の有無に関わる表示結果が停止されるのかフリーズ中の出目が停止されるのかを報知することができる。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作を有効に受付可能となった場合に、通常ゲーム時に点灯させる発光手段とは異なる発光手段を所定の態様で発光させるようにしてもよい。
また、演出手段としては、たとえば、スピーカ53、54を用いてもよい。この場合、たとえば、フリーズ中におけるリール演出実行中においては、サブ制御部91が、通常ゲーム時におけるリール制御中においては出音させることのない特殊な遊技音をスピーカ53、54から出力させることにより、フリーズ中におけるリール演出であることを特定可能に報知するようにしてもよい。これにより、特殊な遊技音が出力されていることにより、フリーズ中におけるリール演出であることを認識でき、当該操作により入賞の有無に関わる表示結果が停止されるのかフリーズ中の出目が停止されるのかを報知することができる。
この場合、さらに、通常ゲーム時におけるリール制御中と、フリーズ中におけるリール演出中とで異ならせる遊技音を、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに出力される操作音としてもよい。たとえば、通常ゲーム時におけるリール制御中における操作音として「ドッ!」という音を出力させるのに対し、フリーズ中におけるリール演出中における操作音としては「ピッ!」という音を出力させるようにしてもよい。これにより、操作を行う際に出力される操作音から、当該操作により入賞の有無に関わる表示結果が停止されるのかフリーズ中の出目が停止されるのかを報知することができる。また、フリーズ中におけるリール演出であることを、リールの動作態様によって特定可能に報知するものに限らず、リールとは別個の演出手段の態様によって特定可能に報知するものであってもよい。
[フリーズ発生タイミングについて]
本実施の形態では、ゲーム終了時か、スタートスイッチ7操作時にフリーズを発生させる例について説明したが、フリーズを発生させるタイミングは、これに限らず、第1停止操作が行われたときや、第2停止操作が行われたとき、所定ゲーム消化後の所定タイミングなどどのようなタイミングであってもよい。
たとえば、第3停止操作が行われたときにフリーズが発生し、その後、フリーズ中のリール演出が行われ、遊技者による仮のスタート操作(たとえば、スタートスイッチ7によるフリーズ中の仮のスタート操作)によって成功失敗抽選が行われるものであってもよい。さらに、その後、失敗パターンに決定された後に、遊技者によるスタート操作(たとえば、スタートスイッチ7による次のゲームのためのスタート操作)によって、フリーズを解除してランダム遅延回転処理や通常回転に移行するものであってもよい。
なお、フリーズ制御は、遊技の進行を遅延させるものであればよく、たとえば、遊技を進行させるための操作(スタート操作やリール停止操作)を有効に受け付けない制御や、遊技を進行させるための操作(スタート操作やリール停止操作)を有効に受け付けるが当該受け付けた操作に基づく信号に応じた処理をしない制御であってもよい。
また、フリーズ制御は、遅延条件が成立したことに基づき所定のフリーズ期間を設定することによって、当該遅延期間を設定しないときよりも遊技の進行を遅延させるものであってもよい。たとえば、特定の当選状況となったときに遅延条件が成立し、当該成立に基づきスタート操作後にフリーズ期間を設定したときには、遅延条件が成立しないためにフリーズ期間を設定しないときよりも、フリーズ期間分だけ遊技の進行が遅延するものであってもよい。つまり、フリーズ制御は、通常は設定されていないフリーズ期間を、遅延条件が成立したときに設定することによって、遊技の進行を遅延させるものであってもよい。
また、フリーズ制御は、予め設けられていたウェイト期間を、遅延条件が成立したことに基づき所定期間だけ延長することによって、延長しないときよりも遊技の進行を遅延させるものであってもよい。たとえば、特定の当選状況となったときに遅延条件が成立し、当該成立に基づき予め設けられていたスタート操作後のウェイト期間(5秒間)を所定期間(3秒間)だけ延長したウェイト期間(8秒間)にすることによって、延長しないときのウェイト期間(5秒間)よりも所定期間(3秒間)だけ遊技の進行が遅延するものであってもよい。つまり、フリーズ制御は、通常から設定されているウェイト期間を、遅延条件が成立したときに所定期間だけ延長することによって、遊技の進行を遅延させるものであってもよい。
[遊技状態について]
本実施の形態においては、役の当選や入賞などに応じて複数の遊技状態の間を遷移させて遊技を行うスロットマシンを例示したが、これに限らず、専ら1の遊技状態のみにおいて遊技を行うスロットマシンであってもよい。たとえば、図9を参照して、RT0において特定条件が成立(たとえば、ボーナス当選など)することによりRT3に移行され、以降においては終了条件が成立(ボーナス入賞)するまでRT3のみにおいて遊技が行われ、終了条件が成立した後は再びRT0に移行されるように構成されたスロットマシンであってもよい。この場合、RT3においては、高確率でリプレイや小役に当選するため、仮にボーナス当選によりRT3に制御される場合には、当選しているボーナスに入賞し難くなる。なお、ボーナスにほとんど入賞しないように,RT3においてリプレイや小役のいずれかに65535/65536の確率で当選するようにし、1/65536の確率でハズレとなり、この場合にのみ当選しているボーナスを引き込み可能なタイミングで操作したときにボーナス入賞となりRT0に移行され得るようにしてもよい。
このようなRT3においても、本実施の形態と同様に、ATに制御されることにより払出率(払出枚数/賭数設定枚数)が1以上となり、ATに制御されなければ1未満となる。よって、RT3中において、ATに制御されることにより遊技者にとって有利な有利状態に制御されることになる。このようなRT3中において、メイン制御部41によりATであると判定されたときにのみフリーズが発生するようにしてもよい。また、この場合においても、“[フリーズ発生条件について]”欄で示したように、特別なチャンスゾーンであることがメイン制御部41により判定されたときにおいて、所定の抽選条件が成立したときに、フリーズを発生可能とし、特別なチャンスゾーンであると判定されていないときには所定の抽選条件が成立してもフリーズを発生させないようにしてもよい。
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、91 サブ制御部。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    表示結果組合せを導出させるために操作され複数の導出操作手段と、
    導出を許容する表示結果組合せを決定する事前決定手段と、
    示結果組合せを導出させる制御を行う導出制御手段と、
    技の進行を遅延させる遅延制御を実行する遅延制御手段と、
    前記遅延制御の終了後に可変表示部同士の相対的な位置関係がランダム位置関係となるように複数の可変表示部を変動表示させるランダム制御を実行可能なランダム制御手段と
    前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果となったときに前記複数の導出操作手段の操作順序を特定可能な報知情報を報知する報知手段とを備え、
    前記導出制御手段は、前記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果となったゲームにおいて、前記複数の導出操作手当該特定決定結果に対応する特定順序で操作されたときには特定表示結果を導出させる制御を行い、前記複数の導出操作手段が前記特定順序以外の順序で操作されたときには前記特定表示結果以外の表示結果を導出させる制御を行い、
    前記ランダム制御手段は、前記ランダム制御を実行する実行条件が成立したゲームにおいては、前記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果であるときに前記特定順序で複数の可変表示部を変動表示させる前記ランダム制御を実行し、前記実行条件が成立していないゲームにおいては、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるか否かに関わらず前記ランダム制御を実行せず、
    前記報知手段による前記報知情報の報知態様には、通常態様と、当該通常態様よりも遊技者が有利な状況であることを示唆する特別態様とが含まれ、
    前記報知手段は、前記ランダム制御が実行されるゲームにおいて、前記通常態様で前記報知情報を報知する、スロットマシン。
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