JP6366094B2 - 加速度センサのみを用いて不注意歩行状態を検出する携帯型情報機器、プログラム及び方法 - Google Patents

加速度センサのみを用いて不注意歩行状態を検出する携帯型情報機器、プログラム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、加速度センサを用いて、ユーザの歩行を検出する技術に関する。
加速度センサは、利用者によって常に所持されるスマートフォンやタブレット端末のような携帯型情報機器に、一般的に搭載されている。そのような携帯型情報機器では、加速度センサを用いて、アプリケーションによって歩数を検出したり、ディスプレイの縦持ち/横持ちを判定することができる。
従来、加速度センサから出力される3軸の加速度データを用いて、当該機器を所持する歩行者の歩数を検出する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、時刻iにおける加速度データから、重力方向の加速度成分を算出する重力方向算出手段と、時間経過に応じた加速度データから、腕振りによって生じる加速度面を近似的に導出する加速度平面近似手段と、加速度データから、重力方向及び加速度面の法線方向に直交する前後方向の加速度成分を算出する前後方向加速度算出手段と、前後方向加速度が0となる時点を一歩として、歩数を計数する歩数計数手段とを有する。
また、地磁気センサから出力される3軸の地磁気データを用いて、当該機器を所持する歩行者の歩数を検出する技術もある(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、時間経過に応じた地磁気データから、地磁気ベクトルの直近からの変動角を算出する変動角算出手段と、変動角が極小となる時点を検出する極小点検出手段と、変動角が極小となる複数の時点を歩数として計数する歩数計数手段とを有する。
更に、携帯電話に搭載可能な加速度センサ、マイク、GPS(Global Positioning System)を複合的に用い、ユーザの移動状態を自動的に推定する技術もある(例えば非特許文献1参照)。この技術によれば、走行、歩行、停止といった人間の活動状態に加えて、自転車、電車、バス、自動車といった乗車状態を推定することができる。
特開2011−090548号公報 特開2011−090549号公報
小林亜令、岩本健嗣、西山智、「釈迦:携帯電話を用いたユーザ移動状態推定方式」、情報処理学会論文誌(ジャーナル)、vol.50(No.1)、pp.193-208、2009、[online]、[平成26年6月27日検索]、インターネット<URL:http://ci.nii.ac.jp/naid/10021819284>
近年、人の往来が多い道路で、歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ(ながらスマホ)」(不注意歩行状態)の行動が問題となっている。この行動は、操作しているユーザが、周辺に対して不注意状態となり、往来する他の人や車両と接触する事故を発生させる場合がある。スマートフォンを販売する通信事業者も、歩きスマホの行動をできる限り控えるように広告している。
特許文献1及び2に記載の技術によれば、ユーザが歩行しているという前提で歩数を検出するに過ぎない。また、非特許文献1に記載の技術によれば、日常生活の中で、ユーザの歩行状態を検出することができるに過ぎない。いずれの技術であっても、歩きスマホの行動状態を検知することはできない。
これに対し、本願の発明者らは、携帯型情報機器で不注意歩行状態を検出することができれば、不注意歩行状態にあるユーザに対してアラームを明示し、そのような行動を止めるべく促すことができると考えた。一方で、不注意歩行状態を検出するだけのために、別途、他のセンサやカメラを起動し続けることは、携帯型情報機器の消費電力の観点から好ましく無い。
そこで、本発明は、加速度センサのみを用いて、不注意歩行状態を検出する携帯型情報機器、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、ディスプレイ及び加速度センサを有し、ユーザがディスプレイを視認しつつ且つ歩行している不注意歩行状態を検出する携帯型情報機器であって、
時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する端末姿勢判定手段と、
重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大又は極小)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する歩行ピーク判定手段と、
加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する軸加速度判定手段と、
端末姿勢判定手段歩行ピーク判定手段及び軸加速度判定手段によって真と判定された際に、不注意歩行状態にあると判定する不注意歩行判定手段と
を有することを特徴とする。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
端末姿勢判定手段は、ディスプレイの長手辺及び短手辺に対する重力ベクトルの向きによって、ユーザの縦持ち/横持ちを判定し、ロール角及びピッチ角の基準となる端末姿勢の座標を変換することも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
鉛直成分加速度に対する第1の所定加速度範囲は、
前後成分加速度に対する第2の所定加速度範囲、及び、左右成分加速度に対する第3の所定加速度範囲よりも広いことも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
歩行ピーク判定手段は、鉛直成分加速度を検出する毎に移動平均値を算出し、該移動平均値を中央として上変動閾値及び下変動閾値を設定し、鉛直成分加速度が上変動閾値及び下変動閾値を交互に越えるタイミングが所定時間間隔毎に発生している場合にのみ、真と判定することも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
歩行ピーク判定手段は、更に、ピークが発生したと判定した回数が、所定歩数以上連続した場合にのみ、真と判定することも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
歩行ピーク判定手段は、更に、ピーク間時間差ΔTmを算出し、時間差ΔTmの標準偏差が所定閾値以下となる場合にのみ、真と判定することも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
ディスプレイのバックライトが点灯している際に、ユーザ操作状態にあると判定する操作状態判定手段を更に有し、
不注意歩行判定手段は、更に、操作状態判定手段が真と判定した場合にのみ、不注意歩行状態にあると判定することも好ましい。
本発明の携帯型情報機器における他の実施形態によれば、
操作状態判定手段は、更に、特定アプリケーションが起動しているか、又は、ユーザのタップイベントを検知した際に、ユーザ操作状態であると判定することも好ましい。
本発明によれば、
ディスプレイ及び加速度センサを有する携帯型情報機器に搭載されるコンピュータを、ユーザがディスプレイを視認しつつ且つ歩行している不注意歩行状態を検出するように機能させるプログラムであって、
時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する端末姿勢判定手段と、
重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する歩行ピーク判定手段と、
加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する軸加速度判定手段と、
端末姿勢判定手段歩行ピーク判定手段及び軸加速度判定手段によって真と判定された際に、不注意歩行状態にあると判定する不注意歩行判定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、ディスプレイ及び加速度センサを有する携帯型情報機器によって、ユーザがディスプレイを視認しつつ且つ歩行している携帯型情報機器の不注意歩行状態を検出する方法であって、
携帯型情報機器は、
時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する第1のステップと、
重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する第2のステップと、
加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する第3のステップと、
第1のステップ、第2のステップ及び第3のステップによって真と判定された際に、不注意歩行状態にあると判定する第4のステップと
を実行することを特徴とする。
本発明の携帯型情報機器、プログラム及び方法によれば、加速度センサのみを用いて、不注意歩行状態を検出することができる。
本発明における携帯型情報機器の機能構成図である。 携帯型情報機器の座標系を表す説明図である。 携帯型情報機器のロール角及びピッチ角の角度範囲を表す説明図である。 鉛直成分加速度の大きさから歩行ピークを検出するグラフである。 歩行ユーザの座標系における各成分加速度を表す説明図である。 携帯型情報機器の座標系と歩行ユーザの座標系との対応を表す説明図である。 各成分加速度が所定加速度範囲内にあることを表すグラフである。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図1は、本発明における携帯型情報機器の機能構成図である。
図1によれば、ユーザに所持される携帯型情報機器1は、スマートフォンのような端末であって、加速度センサ10と、ユーザが視認するディスプレイ11とを搭載している。本発明の携帯型情報機器1は、ユーザがディスプレイを視認しつつ且つ歩行している不注意歩行状態(歩きスマホ、ながらスマホ)にある場合、アラームをユーザに明示することができる。
加速度センサ10は、加速度、即ち単位時間当たりの速度の変化を検出する。本発明の加速度センサ10は、端末姿勢(傾き)を検出する必要があるために、3次元(3軸)の加速度を出力する。
ディスプレイ11は、消費電力の観点から、ユーザが操作又は視認する場合にのみ、バックライトがオンになる。また、ディスプレイ11は、タッチパネル型であって、バックライトがオンのとき、ユーザ操作も受け付けることができる。
図2は、携帯型情報機器の座標系を表す説明図である。
時刻iに検出された加速度ベクトルaiは、以下のように表される。
i=(xi,yi,zi
また、図2によれば、端末姿勢(傾き)の基準軸は、以下のように表される。
情報機器の横(短手)方向右向きをx軸正方向:x軸周りの回転=ピッチ(pitch)
情報機器の縦(長手)方向上向きをy軸正方向:y軸周りの回転=ロール(roll)
情報機器の平面上向きを z軸正方向:z軸周りの回転=ヨー(yaw)
携帯型情報機器1は、更に、端末姿勢判定部12と、歩行ピーク判定部13と、軸加速度判定部14と、操作状態判定部15と、不注意歩行判定部16と、アプリケーション17とを有する。これら機能構成部は、携帯型情報機器に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
[端末姿勢判定部12]
端末姿勢判定部12は、時刻iにおける加速度データから重力ベクトルgiを算出する。これによって、「重力ベクトルgi=鉛直方向下向き」として、端末姿勢を決定することができる。重力方向の加速度成分(gx、gy、gz)のみを、加速度センサからの加速度データから正確に計測することは困難である。そのために、重力ベクトルの近似として、歩行周期に対して十分に長い所定時間範囲(例えば2秒以上)に観測された加速度ベクトルの移動平均を用いる。ここで、時刻iの重力ベクトルgiは、以下のように表される。
freq:加速度センサのサンプリングレート
i=(gxi,gyi,gzi
=Σn(ap)/n (n>2freq,p=i-n+1,・・・,i)
(|gi|=1に正規化すること)
尚、加速度センサに加えて、ジャイロスコープ(角速度センサ)を用いてもよい。加速度センサによって算出された重力ベクトルの向きの変化を追跡することができる。
端末姿勢判定部12は、ディスプレイの長手辺及び短手辺に対する重力ベクトルの向きによって、ユーザの縦持ち/横持ちを判定し、ロール角及びピッチ角の基準となる端末姿勢の座標を変換する。
縦持ちから、左に倒して横持ちにした場合、以下のように端末姿勢の座標を変換する。
x=−y
y=x
z=z
縦持ちから、右に倒して横持ちにした場合、以下のように端末姿勢の座標を変換する。
x=y
y=−x
z=z
尚、左に倒したか、又は、右に倒したかは、gxi及びgyiから判定することができる。
|gxi|<|gyi|:縦持ち
|gxi|>|gyi|:横持ち
xi<0のとき:左に倒した状態
xi>0のとき:右に倒した状態
図3は、携帯型情報機器のロール角及びピッチ角の角度範囲を表す説明図である。
図3(a)によれば、ロール角の角度範囲を表している。視点は、情報機器のy軸負側(下側)から見たものである。重力ベクトルの横方向成分gxiの絶対値が、閾値A以下であるか否かを判定する。
ロール角の姿勢の角度範囲±αとしたとき、閾値A=sin(α)
即ち、|gxi|≦sin(α)の場合、その姿勢が、不注意歩行状態のときの姿勢である可能性が高いと判定される。
図3(b)によれば、ピッチ角の角度範囲を表している。視点は、情報機器のx軸負側(左側)から見たものである。ピッチ角については、重力ベクトルの前後・上下加速度成分の回転角を算出する。
前後・上下加速度成分:gi'=(gyi,gzi
端末底部ベクトル: u=(0,−1)
i'とuとのなす角:φ
φ=acos(gi'・u/|gi'||u|) ("・"は、内積)
=acos(−gzi/|gi'|)
βup :端末を水平状態から「引き起こす」ことのできる角度の上限を示す閾値
βdown:逆に「倒す」ことのできる角度の上限を示す閾値
yi≧0のとき、φ≦βdown
yi<0のとき、φ≦βup
即ち、gyiに基づくφがβの範囲内にある場合、その姿勢が、不注意歩行状態のときの姿勢である可能性が高いと判定される。
ロール角の算出には、ピッチ角の算出と同様の端末底部ベクトルuとの角度を用いていない。その理由は、端末を水平状態から90度引き起こした状態のとき、不注意歩行状態のときの姿勢である可能性が高いと判定すべきであるにも関わらず、(重力ベクトルgiがy軸とほぼ重なることにより)gxiは、図3(a)について原点のまわり360度いずれの方向にも出現し得るためである。このとき、ピッチ角の算出と同様の端末底部ベクトルuとの角度を用いた場合、不注意歩行状態のときの姿勢ではない、と誤って判定されるおそれがあるためである。
端末姿勢判定部12は、以下の2つの角度範囲内にあるか否かを判定する。
重力ベクトルに対するロール角が、角度範囲α内である
重力ベクトルに対するピッチ角が、角度範囲β内である
これら2つの条件を満たす場合、携帯型情報機器の姿勢が、不注意歩行状態である可能性が高いと判定される。
その判定結果は、不注意歩行判定部16へ出力される。
[歩行ピーク判定部13]
歩行ピーク判定部13は、重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、その鉛直成分加速度のピーク(極大又は極小)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する。鉛直成分加速度のピーク間は、ユーザの1歩として検出される。
図4は、鉛直成分加速度の大きさから歩行ピークを検出するグラフである。
歩行ピーク判定部13は、以下のように時刻i毎に鉛直成分加速度aviを検出する。
vi=ai・gi=xixi+yiyi+zizi
そして、歩行ピーク判定部13は、鉛直成分加速度aviを検出する毎に移動平均値(平滑化曲線)biを算出し、その移動平均値を中央として上変動閾値(b+D)及び下変動閾値(b−D)を設定し、鉛直成分加速度が上変動閾値及び下変動閾値を交互に越えるタイミングが所定時間間隔毎に発生している場合にのみ、真と判定する。
具体的には、図4によれば、以下の全ての条件を満たしたタイミングで、極大且つ最大値を取るavk(t≦k≦u)を、ピークとして検出する。時刻の経過に応じて、iが、s->t->uと変化している。
(1)avs<bs−D
(2)avt<bt+D
(3)avu<bu−D
(4)s<t<u
又は、上述の(1)〜(3)を以下のように読み替えた上で,極小かつ最小値を取るavk(t≦k≦u)を、ピークとして検出するのであってもよい。
(1)avs<bs+D
(2)avt<bt−D
(3)avu<bu+D
また、歩行ピーク判定部13は、ピーク間の時間差が、閾値U(例えば1秒)以下のものを連続歩数としてカウントすることも好ましい。また、ピークが発生したと判定した回数が、所定歩数N以上連続した場合にのみ、真と判定する。
m=1〜jについて、ΔTm=Tm−Tm-1<U (U=1秒)
j≧N (N=8歩)
更に、歩行ピーク判定部13は、時間差ΔTmの標準偏差が、所定閾値V以下となる場合にのみ、真と判定する。ピーク間の時間差ΔTmのばらつきが少ないほど、歩行特有の一定周期でピークが発生していると判定できるためである。
歩行ピーク判定部13は、その判定結果を、不注意歩行判定部16へ出力する。
[軸加速度判定部14]
軸加速度判定部14は、オプション的なものであって、端末姿勢判定に加えて更に、ユーザ歩行に基づく軸加速度が、所定範囲内にあるか否かを判定する。軸加速度判定部14は、加速度データを、鉛直加速度成分、前後加速度成分及び左右加速度成分に分解する。
図5は、歩行ユーザの座標系における各成分加速度を表す説明図である。図5によれば、歩行ユーザの座標系は、
ユーザの鉛直下方を示すベクトル: gi
ユーザの右方を示すベクトル: ri
ユーザの前方を示すベクトル: fi
から定義され、加速度aiの各成分は、以下のように表されている。
時刻iにおける鉛直成分加速度:avi
時刻iにおける左右成分加速度:ari
時刻iにおける前後成分加速度:afi
上記3成分から成る加速度ベクトル(afi,ari,avi)は,携帯型情報機器の座標系で示された加速度ベクトルai=(xi,yi,zi)を歩行ユーザの座標系に変換したものであるといえる.
図6は、携帯型情報機器の座標系と歩行ユーザの座標系との対応を表す説明図である。
図6によれば、以下のgi,fbase,fi,riの関係が表されている。
左右成分加速度ariは、以下のように算出される。
fbase=(fbx,fby,fbz)=(0,1,0) :端末前方の定義
i=(rxi,ryi,rzi) :歩行ユーザの右方を示す基準ベクトル
=gi×fbase :("×"は、外積)
=(gyibz−fbyzi,gzibx−fbzxi,gxiby−fbxyi
=(−fbyzi,0,gxiby
ri=ai・ri=xixi+yiyi+zizi
=xixi+zizi
前後成分加速度afiは、以下のように算出される。
i=(fxi,fyi,fzi) :歩行ユーザの前方を示す基準ベクトル
=ri×gi
=(ryizi−gyizi,rzixi−gzixi,rxiyi−gxiyi
fi=ai・fi
=xixi+yiyi+zizi
図7は、各成分加速度が所定加速度範囲内にあることを表すグラフである。
軸加速度判定部14は、加速度データについて、以下の条件を満たしているか否かを判定する。
図7(a):鉛直成分加速度aviが、第1の所定加速度範囲内(Vmin<avi<Vmax)である。
図7(b):前後成分加速度afiが、第2の所定加速度範囲内(Fmin<afi<Fmax)である。
図7(c):左右成分加速度ariが、第3の所定加速度範囲内(Rmin<ari<Rmax)である。
全ての条件を満たしている場合に限り、不注意歩行状態の可能性があると判定される。
不注意歩行状態にある場合、ユーザは、携帯型情報機器を目の前に把持して歩行している。不注意歩行状態の場合、歩行しているために鉛直(重力方向)成分加速度の変化は大きいのに対し、情報機器自体は手で揺れないように把持しているために前後成分加速度及び左右成分加速度の変化は小さい。そのために、各所定加速度範囲には、以下の関係で設定する。
鉛直成分加速度に対する第1の所定加速度範囲(広い) >
前後成分加速度に対する第2の所定加速度範囲(狭い),
左右成分加速度に対する第3の所定加速度範囲(狭い)
軸加速度判定部14は、その判定結果を、不注意歩行判定部16へ出力する。
[操作状態判定部15]
操作状態判定部15は、ディスプレイのバックライトが点灯している際に、ユーザ操作状態にあると判定する。これは、ユーザがディスプレイを視認している状態にあると想定され、ユーザが歩行しているとするならば、不注意歩行状態にあると考えられる。
また、操作状態判定部15は、特定アプリケーションが起動しているか、又は、ユーザのタップイベントを検知した際に、ユーザ操作状態であると判定することも好ましい。歩きスマホで、最も起動されている特定アプリケーションとしては、例えばブラウザがある。携帯型情報機器でブラウザが起動しているとき、ユーザが歩行しているとするならば、不注意歩行状態にあると考えられる。
また、歩きスマホで起動される特定アプリケーションとして、例えばSNSゲームがある。携帯型情報機器でゲームを起動しているとき、ユーザは、タップやスクロール、フリックのような操作をすることとなる。このようなとき、ユーザが歩行しているとするならば、不注意歩行状態にあると考えられる。
操作状態判定部15によれば、不注意歩行状態の中でも、以下の(1)〜(3)の順序に従って、適合率は上がる(誤検知の減少)が、再現率は下がる(検知漏れの増加)。
(1)ディスプレイのバックライトの点灯
(2)特定アプリケーションの起動
(3)タップやスクロール、フリックのような操作
これによって、できる限り確実に、不注意歩行状態のみを検知しようとすることができる。
[不注意歩行判定部16]
不注意歩行判定部16は、少なくとも、端末姿勢判定部12及び歩行ピーク判定部13によって真と判定された際に、「不注意歩行状態」にあると判定する。
それに加えて、不注意歩行判定部16は、軸加速度判定部14及び/又は操作状態判定部15にって真と判定された際に、「不注意歩行状態」にあると判定するものであってもよい。
その判定結果は、アプリケーション17へ出力される。
[アプリケーション17]
アプリケーション17は、不注意歩行判定部16によって「不注意歩行状態」にあると判定された際、ユーザに対して、ディスプレイに警告を表示する。これによって、ユーザに「歩きスマホ(ながら歩行)」を止めるように促す。
本発明によれば、ユーザの不注意歩行状態を継続して判定し続ける。アプリケーション17によって、ユーザに対して警告した後にも不注意歩行状態が検出される場合、起動中の特定アプリケーションを停止し、又は、ユーザ操作の停止をするものであってもよい。
以上、詳細に説明したように、本発明の携帯型情報機器、プログラム及び方法によれば、加速度センサのみを用いて、不注意歩行状態を検出することができる。
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 携帯型情報機器
10 加速度センサ
11 ディスプレイ
12 端末姿勢判定部
13 歩行ピーク判定部
14 軸加速度判定部
15 操作状態判定部
16 不注意歩行判定部
17 アプリケーション

Claims (10)

  1. ディスプレイ及び加速度センサを有し、ユーザが前記ディスプレイを視認しつつ且つ歩行している不注意歩行状態を検出する携帯型情報機器であって、
    時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する端末姿勢判定手段と、
    前記重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大又は極小)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する歩行ピーク判定手段と、
    前記加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する軸加速度判定手段と、
    前記端末姿勢判定手段前記歩行ピーク判定手段及び前記軸加速度判定手段によって真と判定された際に、前記不注意歩行状態にあると判定する不注意歩行判定手段と
    を有することを特徴とする携帯型情報機器。
  2. 前記端末姿勢判定手段は、前記ディスプレイの長手辺及び短手辺に対する前記重力ベクトルの向きによって、ユーザの縦持ち/横持ちを判定し、前記ロール角及びピッチ角の基準となる端末姿勢の座標を変換する
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報機器。
  3. 前記鉛直成分加速度に対する第1の所定加速度範囲は、
    前記前後成分加速度に対する第2の所定加速度範囲、及び、前記左右成分加速度に対する第3の所定加速度範囲よりも広い
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯型情報機器。
  4. 前記歩行ピーク判定手段は、鉛直成分加速度を検出する毎に移動平均値を算出し、該移動平均値を中央として上変動閾値及び下変動閾値を設定し、鉛直成分加速度が上変動閾値及び下変動閾値を交互に越えるタイミングが所定時間間隔毎に発生している場合にのみ、真と判定する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  5. 前記歩行ピーク判定手段は、更に、前記ピークが発生したと判定した回数が、所定歩数以上連続した場合にのみ、真と判定する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  6. 前記歩行ピーク判定手段は、更に、ピーク間時間差ΔTmを算出し、時間差ΔTmの標準偏差が所定閾値以下となる場合にのみ、真と判定する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  7. 前記ディスプレイのバックライトが点灯している際に、ユーザ操作状態にあると判定する操作状態判定手段を更に有し、
    前記不注意歩行判定手段は、更に、前記操作状態判定手段が真と判定した場合にのみ、前記不注意歩行状態にあると判定する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の携帯型情報機器。
  8. 前記操作状態判定手段は、更に、特定アプリケーションが起動しているか、又は、ユーザのタップイベントを検知した際に、ユーザ操作状態であると判定する
    ことを特徴とする請求項に記載の携帯型情報機器。
  9. ディスプレイ及び加速度センサを有する携帯型情報機器に搭載されるコンピュータを、ユーザが前記ディスプレイを視認しつつ且つ歩行している不注意歩行状態を検出するように機能させるプログラムであって、
    時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する端末姿勢判定手段と、
    前記重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する歩行ピーク判定手段と、
    前記加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する軸加速度判定手段と、
    前記端末姿勢判定手段前記歩行ピーク判定手段及び前記軸加速度判定手段によって真と判定された際に、前記不注意歩行状態にあると判定する不注意歩行判定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  10. ディスプレイ及び加速度センサを有する携帯型情報機器によって、ユーザが前記ディスプレイを視認しつつ且つ歩行している携帯型情報機器の不注意歩行状態を検出する方法であって、
    前記携帯型情報機器は、
    時刻iにおける加速度データから重力ベクトルを算出し、該重力ベクトルに対するロール角及びピッチ角それぞれが所定角度範囲内か否かを判定する第1のステップと、
    前記重力ベクトルに対する鉛直成分加速度を算出し、該鉛直成分加速度のピーク(極大)が所定時間間隔毎に発生しているか否かを判定する第2のステップと、
    前記加速度データについて、鉛直成分加速度が、第1の所定加速度範囲内であり、前後成分加速度が、第2の所定加速度範囲内であり、左右成分加速度が、第3の所定加速度範囲内であるか否かを判定する第3のステップと、
    第1のステップ、第2のステップ及び第3のステップによって真と判定された際に、前記不注意歩行状態にあると判定する第4のステップと
    を実行することを特徴とする携帯型情報機器の不注意歩行状態検出方法。
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