JP6359253B2 - 感情抽出方法、感情抽出プログラム、感情抽出装置、及び建築物設計方法 - Google Patents

感情抽出方法、感情抽出プログラム、感情抽出装置、及び建築物設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、感情抽出方法、感情抽出プログラム、感情抽出装置、及び建築物設計方法に関する。
従来、CAD(Computer Aided Design)システムを用いて、住宅等の建築設計を行うことが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−140964号公報
ところで、建築物の利用者は、建築・都市を日々知覚して生活しており、開放的な空間や安定的な空間等の様々な種類の空間での生活体験を持っている。そして、利用者は、個々の体験に基づいて、空間を様々な感情を伴って知覚する。例えば、利用者は、個々の体験に基づいて、空間に伴っている開放感や安心感を知覚する。
しかしながら、従来の建築設計では、設計者の意向、マーケティング、及び人間工学等に基づいて事前に設計を行った建造物を利用者に提案することが行われていた。このため、従来の建築設計では、利用者の空間に対して抱く感情が反映された設計を行えないという問題があった。
本発明は、利用者が空間に対して抱く感情を抽出することができる感情抽出方法、感情抽出プログラム、及び感情抽出装置を提供することを目的とする。また、本発明は、利用者空間に対して抱く感情を反映した建築物の設計を行うことができる建築物設計方法を提供することを目的とする。
本発明者は、利用者が開放感や安定感といった空間に抱く感情と、当該空間における透視図法における消失点の数とに関連性があることを見出した。具体的には、本発明者は、例えば、1つの消失点のみ有する一点透視のように視線が構図の中心に導かれる構図が、見回しが起き難く、人が安定感を喚起されやすい構図であり、2つの消失点を有する二点透視のように視線が2点に導かれる構図が、見回しが起きやすく、人が開放感を喚起される構図であると考えた。そして、発明者は、開放感や安心感といった感情を示すものを心的トポロジーと定義付け、透視図法における構図を、心的トポロジーのガイドと定義した。そして、発明者は、心的トポロジーのガイドに基づいて、心的トポロジーを反映した建築物を設計することを見出した。
本発明の第1の態様に係る感情抽出方法は、利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得ステップと、取得した前記複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する描画ステップと、前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者の感情を抽出する抽出ステップと、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、利用者が注視した風景を含む画像に対して透視図法の線を描画することで、当該風景が示す透視図法に係る構図、すなわち、心的トポロジーを特定し、当該心的トポロジーが示す利用者の感情を抽出することができる。また、この感情抽出方法によれば、複数の画像に対する複数の透視図法の線が示す複数の心的トポロジーに基づいて利用者の感情を抽出するので、空間経路上における利用者が注視しやすい空間に対して抱く感情を抽出することができる。
また、前記抽出ステップは、前記複数の画像に対して前記利用者が抱く複数の感情の割合を算出する算出ステップを備えることを特徴とする。
この発明によれば、利用者が注視しやすい空間、すなわち、日常的に注視する可能性が高い空間に対して抱いている感情の割合を特定することができる。
また、前記抽出ステップは、前記透視図法の線を合成する合成ステップをさらに備え、前記算出ステップにおいて、合成された前記透視図法の線に基づいて、前記複数の画像に対して前記利用者が抱く感情の割合を算出することを特徴とする。
この発明によれば、画像に描画される様々な形状の心的トポロジーのガイドを合成した結果に基づいて、利用者が注視する空間の傾向を判定することができる。
また、前記合成ステップにおいて、複数の前記透視図法の線を、前記透視図法の線が示す構図が所定の大きさとなるように縮尺を変更して合成することを特徴とする。
この発明によれば、複数の画像それぞれに対して描かれた心的トポロジーのガイドの大きさが異なる場合であっても、合成後の心的トポロジーのガイドが示す感情の傾向を正確に把握することができる。
また、前記取得ステップにおいて、任意の空間経路を示す動画と、前記利用者の当該任意の空間経路における視点の動きを示す視点情報とを取得し、前記視点情報に基づいて前記動画から前記利用者が視認していた風景を含む複数の画像を取得することを特徴とする。
この発明によれば、任意の空間経路が、例えば利用者が日常的に関わる経路である場合に、利用者が日常的に接している風景に対して抱いている感情を特定することができる。
また、本発明の第2の態様に係る建築物設計方法は、前記感情抽出方法により抽出した前記利用者の感情に基づいて、建築物の設計データを生成する生成ステップを備えることを特徴とする。
この発明によれば、利用者が空間に対して抱く感情を反映した建築物や経路を設計することができる。また、利用者の感情に基づいて建築物を設計するので、従来の建築設計に比べて顧客満足度の高い建築物を利用者に提案することができる。
また、本発明の第3の態様に係る感情抽出プログラムは、コンピュータを、利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得部、取得した前記複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する描画部、及び前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者の感情を抽出する抽出部として機能させることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様に係る感情抽出装置は、利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得部と、取得した前記複数の画像の透視図法の線を描画する描画部と、前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者の感情を抽出する抽出部と、を備えることを特徴とする。
第3の態様に係る感情抽出プログラム及び第4の態様に係る感情抽出装置によれば、第1の態様に係る感情抽出方法と同等の効果を奏することができる。
本発明によれば、利用者が空間に対して抱く感情を抽出することができる。また、本発明によれば、利用者の空間に対して抱く感情を反映した建築物の設計を行うことができる。
本実施形態に係る建築物設計方法の概要を示す図である。 本実施形態に係る建築物設計装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る建築物設計方法を用いて設計データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る感情抽出処理における処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る任意の空間経路を示す動画に含まれる一風景における利用者の視点を示す図である。 本実施形態に係る画像に対して透視図法の線が描画された例(その1)を示す図である。 本実施形態に係る画像に対して透視図法の線が描画された例(その2)を示す図である。 本実施形態に係る複数の透視図法の線が示す構図において、相対的に一点透視の構図が多い場合の合成例を示す図である。 本実施形態に係る複数の透視図法の線が示す構図において、相対的に二点透視の構図が多い場合の合成例を示す図である。 本実施形態に係る安定感を示す心的トポロジーを含むリビングの一例を示す図である。 本実施形態に係る開放感を示す心的トポロジーを含むダイニングの一例を示す図である。 本実施形態に係る建築物の室内に配置する家具の配置角度を変化させた例を示す図である。 本実施形態に係る室の内部を視認したときの風景を示す図である。 本実施形態に係る玄関アプローチの配置角度を変化させた例を示す図である。 本実施形態に係る配置角度を小さくして玄関アプローチを設計した場合の家の外観を示す例である。 本実施形態に係る配置角度を大きくして玄関アプローチを設計した場合の家の外観を示す例である。 本実施形態に係る建築設計の例として、家の外壁面に凹凸を設けた例を示す図である。 本実施形態に係る家の外壁面に凹凸を設けた場合の外観を示す例である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る建築物設計方法の概要を示す図である。この建築物設計方法に係る処理は、建築物設計装置1において実行される。
まず、建築物設計装置1は、感情抽出方法を用いて利用者の空間に対する体験の結果として、利用者が空間に対して抱く感情を抽出する。ここで、「利用者」とは、例えば、建築物の設計を依頼する依頼主や建築物への入館者や公共建築を利用する来館者であるが、これらに限られない。また、建築物設計装置1は、建築物を設計する方法に限らず、インテリアやエクステリアの要素の配置設計、経路の設計等による、空間又は景観の設計も含まれるものとする。
具体的には、建築物設計装置1は、感情抽出装置として動作し、任意の空間経路を示す動画と、利用者が当該任意の経路を視認した場合の利用者の視点の動きを示す視点情報とを取得する(図1の(1))。続いて、建築物設計装置1は、取得した動画から、利用者が視認した画像を複数取得する(図1の(2))。続いて、建築物設計装置1は、取得した複数の画像のそれぞれに対して透視図法の線を描画し、描画した透視図法の線が示す心的トポロジーのガイドに基づいて、利用者の感情を抽出する(図1の(3))。
その後、建築物設計装置1は、建築物設計方法を用いて、抽出した利用者の感情に基づいて建築物の設計データを生成する(図1の(4))。
図2は、本実施形態に係る建築物設計装置1の構成を示す図である。建築物設計装置1は、入力部2と、表示部3と、記憶部4と、制御部5とを備える。
入力部2は、例えば、キーボードやマウス等によって構成される。入力部2は、建築物設計装置1の操作者から操作入力を受け付ける。
表示部3は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部3は、制御部5の制御に応じて、例えば、利用者が視認した画像や、利用者の感情に基づいて生成された設計データ等を表示する。
記憶部4は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク、及び建築物設計装置1に接続された外部記憶装置等により構成される。ここで、外部記憶装置は、建築物設計装置1に直接接続されていてもよいし、通信ネットワーク(不図示)を介して通信可能に接続されていてもよい。
また、記憶部4は、コンピュータを、利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得部、取得した複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する描画部、及び複数の画像に対応する複数の透視図法の線に基づいて、利用者の感情を抽出する抽出部、として機能させる感情抽出プログラムを記憶する。また、記憶部4は、コンピュータを、感情抽出プログラムによって抽出された利用者の感情に基づいて、建築物の設計データを生成する生成部として機能させる設計データ生成プログラムを記憶する。また、記憶部4は、建築物設計装置1が設計データ生成プログラムを実行することによって生成した建築物の設計データを記憶する。
制御部5は、例えば、CPUにより構成される。制御部5は、記憶部4に記憶されている感情抽出プログラム及び設計データ生成プログラムを実行することにより、建築物設計装置1に係る機能を制御する。
図3は、本実施形態に係る設計データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。ここで、S1からS4に係る処理は、感情抽出方法に係る処理であり、S5に係る処理は、建築物設計方法に係る処理である。
まず、制御部5は、取得ステップに係る処理を実行し、利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する。
具体的には、制御部5は、取得部として機能し、取得ステップに係る処理を実行する。すなわち、制御部5は、任意の空間経路を示す動画と、視点情報とを取得する処理を実行する(S1)。より具体的には、制御部5は、入力部2の操作に応じて、建築物設計装置1に通信可能に接続された外部装置から、任意の空間経路を示す動画と、利用者の当該任意の空路経路における視点の動きを示す視点情報とを取得する。ここで、任意の空間経路は、例えば、利用者が日常的に利用する空間経路(例えば、駅から自宅の自室までの経路)である。
また、外部装置は、例えば、風景を撮影するとともに、利用者の当該風景における視点を記録するアイトラッキングツール(アイトラッカー)やウェアラブルコンピュータ(例えば、GOOGLE GLASS(登録商標))である。例えば、利用者にアイトラッキングツールを装着して、例えば、連続した空間である任意の空間経路を通過させることにより、アイトラッキングツールに、任意の空間経路を示す動画と、利用者の視点情報とを記憶させる。なお、任意の空間経路を通過したときの風景を示す動画を予め撮影しておき、アイトラッキングツールを装着した利用者に当該動画を視認させることにより、当該動画に関する利用者の視点情報を取得してもよい。
続いて、制御部5は、S1において取得した動画及び視点情報に基づいて利用者が視認した風景を含む画像を取得する(S2)。具体的には、制御部5は、視点情報に基づいて、当該動画から利用者が視認していた風景を含む複数の画像を取得する。図5は、本実施形態に係る任意の空間経路を示す動画に含まれる一風景における利用者の視点を示す図である。図5には、左目の視点を示す左視点VLと、右目の視点を示す右視点VRと、左視点VLと右視点VRとの中間を示す中間点VIとが表示されている。制御部5は、例えば、動画に含まれる風景を見回していたか、又は注視していた場合に、当該動画に含まれる風景を視認したと判定する。
ここで、見回しとは、例えば、利用者が見ているだけでそのものが何であるかを把握していない状態である。制御部5は、例えば、所定時間未満(例えば1秒未満)における中間点VIの移動距離が所定距離より大きい場合に、当該中間点VIの位置に表示されている風景を利用者が見回したと判定する。
また、注視とは、例えば、利用者が視認する対象を把握しているが、文字等の細かい情報については把握していない状態である。制御部5は、例えば、所定時間(例えば、1秒以上から5秒未満)における中間点VIの移動距離が所定距離以内の場合に、当該中間点VIの位置に表示されている風景を利用者が注視したと判定する。
制御部5は、利用者が視認した風景を特定し、特定した風景を含む画像を取得する。なお、制御部5は、利用者が視認した複数の風景から、「見回し」又は「注視」等の視認内容の種類に基づいて一部の風景を選択し、選択した風景を含む画像を取得してもよい。
続いて、制御部5は、描画部として機能し、描画ステップに係る処理を実行する。すなわち、制御部5は、S2において取得した複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する(S3)。具体的には、例えば、制御部5は、S2において取得した複数の画像のそれぞれの画素値を明度で二値化し、二値の境界線を描画することにより、複数の画像のそれぞれに対して透視図法の線を描画する。図6A及び図6Bは、本実施形態に係る画像に対して透視図法の線が描画された例を示す図である。図6Aでは、画像に対して透視図法の線によって一点透視の構図が描画されていることが確認できる。図6Bでは、画像に対して透視図法の線によって二点透視の構図が描画されていることが確認できる。なお、制御部5は、画素値を二値化して透視図法の線を描画したが、これに限らず、画素を彩度に基づいて多値化、ハフ変換のアルゴリズムを用いた画素からの線の抽出、前後の時間の画素に基づいて多元化、或いはそれらを複合して透視図法の線を描画してもよい。さらに、制御部5は、予め透視図法の構図に対応する複数の画像を記憶部4に記憶させておき、S2において取得した画像を、記憶部4に記憶されている複数の画像と照合することにより、透視図法の構図を特定してもよい。そして、制御部5は、特定した透視図法の構図に基づいてS2において取得した画像に透視図法の線を描画してもよい。
ここで、一点透視の構図は、1つの消失点のみ有することにより見回しが起き難く、人が安定感を喚起されやすい構図であることから、安定感を示す心的トポロジーのガイドと定義される。また、二点透視の構図は、2つの消失点を有することにより見回しが起きやすく、人が開放感を喚起される構図であることから、開放感を示す心的トポロジーのガイドと定義される。なお、透視図法の線が示す他の構図についても、ある種の感情を示す心的トポロジーのガイドと定義してもよい。
続いて、制御部5は、抽出部として機能し、抽出ステップに係る処理を実行する。すなわち、制御部5は、複数の画像に対応してS3において描画された複数の透視図法の線に基づいて、利用者の感情を抽出する(S4)。具体的には、抽出ステップは、合成ステップと、算出ステップとを備えており、制御部5は、これら抽出ステップに係る処理と合成ステップに係る処理とから構成される感情抽出処理を実行する。以下、図4に示す、本実施形態に係る感情抽出処理における処理の流れを示すフローチャートを参照して、感情抽出処理の詳細について説明する。
感情抽出処理において、制御部5は、合成部として機能し、合成ステップに係る処理として、図3に示すS3において描画した複数の透視図法の線を合成する処理を実行する。
具体的には、制御部5は、図3に示すS3において描画した透視図法の線が示す心的トポロジーのガイドの縮尺を変更する(S41)。より具体的には、制御部5は、複数の透視図法の線を、透視図法の線が示す構図(心的トポロジーのガイド)が、所定の大きさとなるように縮尺を変更する。なお、制御部5は、複数の心的トポロジーのガイドから一の心的トポロジーのガイドを選択し、他の心的トポロジーのガイドの縮尺を、当該一の心的トポロジーのガイドの大きさとなるように変更してもよい。また、制御部5は、心的トポロジーのガイドの縮尺を変更する前に、複数の心的トポロジーのガイドの基準位置が一致するように、位置合わせをしてもよい。
続いて、制御部5は、縮尺が変更された複数の透視図法の線を合成する(S42)。図7Aは、相対的に安定的な心的トポロジーに対応する一点透視の構図が多い場合の合成例を示す図である。安定的な心的トポロジーに対応する一点透視の構図が多いことにより、図7Aに示されるように、合成された線の中心付近が中心部に向かって湾曲していることが確認できる。図7Bは、開放的な心的トポロジーに対応する二点透視の構図が多い場合の合成例を示す図である。開放的な心的トポロジーに対応する二点透視の構図が多いことにより、図7Bに示されるように、合成された線の中心付近が外側に向かって湾曲していることが確認できる。
なお、制御部5は、合成時に、それぞれの透視図法の線の重み付けを行ってもよい。例えば、制御部5は、20分前の線は薄く、5分前の線は濃くして透視図法の線を合成してもよい。また、制御部5は、20分前の線は細く、5分前の線は太くして透視図法の線を太くして透視図法の線を合成してもよい。これにより、制御部5は、ユーザが直近に視認したものほど影響度を強くすることができる。また、制御部5は、合成された線についても時間に応じて変化させてもよい。また、制御部5は、ユーザの視認の状況(見回したか、注視したか)に基づいて、透視図法の線の重み付けを行ってもよい。
続いて、制御部5は、算出部として機能し、算出ステップに係る処理として、複数の画像に対して利用者が抱く複数の感情の割合を算出する処理を実行する。具体的には、制御部5は、合成した透視図法の線に基づいて、利用者が経路上の連続的な空間によって利用者が抱いた複数の感情の割合を抽出する(S43)。
例えば、制御部5は、図7Aに示すように、合成結果において相対的に安定的な心的トポロジーのガイドが多いことが示される場合には、安定感を高い割合で抽出し、相対的に開放的な心的トポロジーのガイドが多いことが示される場合には、開放感を高い割合で抽出する。なお、制御部5は、利用者が抱く複数の感情の割合を数値によって算出してもよい。また、制御部5は、2次元のデータを用いて透視図法の線を合成したが、これに限らない。例えば、制御部5は、3次元のデータを用いて透視図法の線を合成してもよい。
図3に説明を戻す。制御部5は、S4の感情抽出処理を実行した後、生成部として機能し、生成ステップに係る処理を実行する。すなわち、制御部5は、利用者の感情に基づいて、建築物の設計データを生成する(S5)。具体的には、制御部5は、抽出ステップにおいて抽出された複数の感情の割合に基づいて、建築物の設計データを生成する。
例えば、任意の空間経路として利用者が日常的に利用する空間経路を用いた場合に、制御部5は、設計データが示す建築物が示す空間に内在する心的トポロジーが、抽出ステップにおいて割合が低く抽出された感情を示す心的トポロジーとなるように、設計データを生成してもよい。例えば、制御部5は、抽出された複数の感情の割合において、開放感を抱く感情の割合が高い場合には、安定感を示す心的トポロジーに対応する一点透視の構図を含む設計データを生成する。図8Aは、本実施形態に係る安定感を示す心的トポロジーのガイドを含むリビングの一例を示す図である。図8Aに示されるように、リビング空間に、一点透視の構図が含まれていることが確認できる。
また、制御部5は、抽出された複数の感情の割合において、安定感を抱く割合が高い場合には、開放的な構図のリビングの設計データを生成する。図8Bは、本実施形態に係る開放感を示す心的トポロジーのガイドを含むダイニングの一例を示す図である。図8Bに示されるように、ダイニング空間に、二点透視の構図が含まれていることが確認できる。
このようにすることで、日常的に利用する空間経路と、生成された設計データが示す建築物とにおいて、安定的な心的トポロジーと、開放的な心的トポロジーとがバランスよく配置され、日常の生活における空間において利用者に連続した感情を抱かせることができる。
なお、制御部5は、抽出した利用者の感情に基づいて、建築物の設計データの生成に限らず、建築物に配置される家具等のインテリアの配置位置、及び建築物の配置等によって生まれる経路や都市計画を設計データとして生成してもよい。
図9は、本実施形態に係る建築物の室内に配置する家具の配置角度を変化させた例を示す図である。図9に示すように、室Rに家具Fを配置する場合に、室Rの壁に対する家具Fの配置角度αを変化させた場合に視線方向Dからの視界は、図10に示すように変化する。
図10における実線は、配置角度αを小さくして家具Fを配置した場合の家具の境界線であり、破線は、配置角度αを大きくして家具Fを配置した場合の家具の境界線である。図10に示されるように、室Rの風景には、家具Fの境界線と、室Rの壁Wの境界線とにより一点透視の構図(安定的な心的トポロジーのガイド)が描かれるとともに、家具Fの境界線により、二点透視の構図(開放的な心的トポロジーのガイド)が描かれることが確認できる。
制御部5は、抽出された複数の感情の割合において、開放感を抱く割合が高い場合には、配置角度αを小さくして家具Fを配置した設計データを生成する。配置角度αを小さくした場合、安定的な心的トポロジーのガイドは、開放的な心的トポロジーのガイドに比べて大きく描かれるので、室Rの風景において安定感を得られる傾向を強くすることができる。
また、制御部5は、抽出された複数の感情の割合において、安定感を抱く割合が高い場合には、配置角度αを大きくして家具Fを配置した設計データを生成する。配置角度αを大きくした場合、開放的な心的トポロジーのガイドは、安定的な心的トポロジーのガイドに比べて大きく描かれるので、室Rの風景において開放感を得られる傾向を強くすることができる。
したがって、制御部5は、室内の家具の配置位置を変更することにより、生成された設計データが示す建築物において、利用者が得られる感情を変化させて、利用者に適した感情の発生を獲得させることができる。
図11は、本実施形態に係る経路設計の例として、玄関アプローチの配置角度を変化させた例を示す図である。図11に示すように、家Hを配置する場合に、家Hに対する玄関アプローチAの配置角度αを変化させた場合に視線方向Dからの家Hの外観は、図12及び図13に示すように変化する。
図12は、配置角度αを小さくして玄関アプローチAを設計した場合の家Hの外観であり、図13は、配置角度αを大きくして玄関アプローチAを設計した場合の家Hの外観である。図12に示されるように、家Hの外観には、家Hの壁の境界線により一点透視の構図(安定的な心的トポロジーのガイド)が描かれることが確認できる。これにより、図12に示されるように設計された玄関アプローチAから視認できる風景において安定感を得られる傾向を強くすることができる。
また、図13に示されるように、家Hの外観には、家Hの壁の境界線により二点透視の構図(開放的な心的トポロジーのガイド)が描かれることが確認できる。これにより、図13に示されるように設計された玄関アプローチAから視認できる風景において開放感を得られる傾向を強くすることができる。
図14は、本実施形態に係る建築設計の例として、家Hの外壁面に凹凸を設けた例を示す図である。図14に示すように家Hの外壁面に凹凸を設けない場合と凹凸を設けた場合の視線方向Dからの家Hの外観は、図15に示されるものとなる。図15に示すように、家Hの外壁面に凹凸を設けない場合には、二点透視の構図(開放的な心的トポロジーのガイド)が描かれることが確認できる。また、外壁面に凹凸を設けた場合には、一点透視のように視線が構図の中心に導かれる構図(安定的な心的トポロジーのガイド)が描かれることが確認できる。このように外壁面の凹凸によって構図が変化することから、当該外観によって利用者が得られる感情を変化させることができる。
[本実施形態における効果]
以上、本実施形態によれば、利用者が視認した風景を含む画像に対して透視図法の線を描画することで、当該風景が示す心的トポロジーのガイドを特定し、当該心的トポロジーのガイドが示す利用者の感情を抽出することができる。また、この感情抽出方法によれば、複数の画像に対する複数の透視図法の線が示す複数の心的トポロジーのガイドに基づいて利用者の感情を抽出するので、利用者が視認しやすい空間に対して抱く感情を抽出することができる。また、利用者の感情に基づいて建築物を設計するので、従来の利用者の感情を考慮しない建築設計に比べて顧客満足度の高い建築物を提案することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、利用者が家族等、複数人から構成される場合、それぞれの利用者が抱く感情に基づいて建築物の設計を行なってもよい。例えば、複数の利用者に子供が含まれている場合には、当該子供が抱く感情に基づいて子供部屋の設計データを生成してもよいし、家主が抱く感情を重視してリビングの設計データを生成してもよい。また、設計データは、複数の人の感情に基づく複数の要素を含んでいてもよい。例えば、同一の場所において、家主が視認する風景と子供が視認する風景とは異なることを利用し、同一の場所において、家主が抱く感情と子供が抱く感情が異なるように設計データを生成してもよい。また、複数の人それぞれの感情に重みづけしてデザインしてもよい。
1・・・建築物設計装置、2・・・入力部、3・・・表示部、4・・・記憶部、5・・・制御部

Claims (8)

  1. コンピュータが実行する、
    利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得ステップと、
    取得した前記複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する描画ステップと、
    前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者が視認した風景を含む前記複数の画像が示す空間に対して前記利用者が抱く感情を抽出する抽出ステップと、
    を備える感情抽出方法。
  2. 前記抽出ステップは、前記複数の画像に対して前記利用者が抱く複数の感情の割合を算出する算出ステップを備える、
    請求項1に記載の感情抽出方法。
  3. 前記抽出ステップは、前記複数の画像のそれぞれに対して描画された複数の前記透視図法の線を合成する合成ステップをさらに備え、
    前記算出ステップにおいて、合成された前記透視図法の線に基づいて、前記複数の画像に対して前記利用者が抱く感情の割合を算出する、
    請求項2に記載の感情抽出方法。
  4. 前記合成ステップにおいて、前記複数の画像のそれぞれに対して描画された複数の前記透視図法の線を、前記透視図法の線が示す構図が所定の大きさとなるように縮尺を変更して合成する、
    請求項3に記載の感情抽出方法。
  5. 前記取得ステップにおいて、任意の空間経路を示す動画と、前記利用者の当該任意の空間経路における視点の動きを示す視点情報とを取得し、前記視点情報に基づいて前記動画から前記利用者が視認していた風景を含む複数の画像を取得する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の感情抽出方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の感情抽出方法により抽出した前記利用者の感情に基づいて、建築物の設計データを生成する生成ステップを備える、
    建築物設計方法。
  7. コンピュータを、
    利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得部、
    取得した前記複数の画像のそれぞれに対して、透視図法の線を描画する描画部、及び
    前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者が視認した風景を含む前記複数の画像が示す空間に対して前記利用者が抱く感情を抽出する抽出部、
    として機能させる感情抽出プログラム。
  8. 利用者が視認した風景を含む複数の画像を取得する取得部と、
    取得した前記複数の画像の透視図法の線を描画する描画部と、
    前記複数の画像に対応する複数の前記透視図法の線に基づいて、前記利用者が視認した風景を含む前記複数の画像が示す空間に対して前記利用者が抱く感情を抽出する抽出部と、
    を備える感情抽出装置。
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