以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態によるゲート装置を示している。図2は、図1中のゲート装置1におけるゲートバー24のリリース動作および復帰動作の一部を示している。図3は、ゲート装置1による車路開閉動作を示している。
図1において、本発明の実施形態によるゲート装置1は、料金所または出入口等のゲートにおいて、車路2の脇に車路2に沿うように形成されたコンクリート製のプラットフォームであるアイランド3上に設置されている。ゲート装置1は、車路2上を進行する車両(移動体)がゲートを通行するのを規制する。なお、ゲート装置1の車路2側の面とアイランド3の車路2側の縁石部とは、極力接近していることが望ましく、接近しているほどゲートバー24の長さを短くすることができる。ここで、説明の便宜上、車路2上においてゲートを通過する前の地点に立ってゲートを見た場合に、手前側を「前」、向こう側を「後」、右側を「右」、左側を「左」、上側を「上」、下側を「下」と定義し、以下、実施形態において方向を説明する場合には、この定義に従うものとする。この場合、車路2上を進行する車両はゲート装置1の前方からゲート装置1に接近し、その後、ゲート装置1の後方へ進む。
ゲート装置1は、下側に配置された本体部11と、上側に配置された回動部15とを備えている。本体部11は、矩形柱状に形成された本体筐体12を備え、本体筐体12は本体ベース13を介してアイランド3上に固定されている。また、本体筐体12の後面には開閉蓋(図示せず)が開閉可能に取り付けられており、この開閉蓋を開いたときに本体筐体12の後面のほぼ全域が開口するようになっている。
回動部15は、本体部11の上方に設けられている。回動部15は、箱状に形成された回動筐体16を備えている。ゲート装置1を上方から見た場合に、回動筐体16の矩形状の外形は、本体筐体12の矩形状の外形と同一であることが望ましい。なお、回動筐体16の後面には開閉扉(図示せず)が開閉可能に取り付けられており、この開閉扉を開いたときに回動筐体16の後面のほぼ全域が開口するようになっている。
また、回動部15は、垂直方向に伸長する垂直回動軸17を介して本体部11に回動可能に支持されている。これにより、回動部15は、垂直回動軸17の周りを回動することができる。すなわち、回動部15は水平方向に回動することができ、回動部15の回動に伴い、後述する水平回動軸23およびゲートバー基部21等、回動部15に設けられている部材も水平方向に回動する。ゲート装置1を上方から見た場合に、本実施形態における垂直回動軸17は回動部15および本体部11の中央に配置されている。また、本体部11の本体筐体12内には、垂直回動軸17周りにおいて回動部15を回動駆動させる回動駆動部18が設けられている。回動駆動部18は後述するように回動駆動モータ74(図10参照)等を備えている。回動部15は、後述するように、リリース動作したゲートバー24を、リリース動作する前の状態、すなわち、車路開閉動作が可能な元の状態に復帰させる際に回動する。
さらに、ゲート装置1は、ゲートにおいて車路2を遮断する部材であるゲートバー基部21およびゲートバー24を備えている。ゲートバー基部21は、横断面コ字状に形成された長尺な部材であり、一端部に壁部22(図7(2)参照)が設けられている。また、ゲートバー基部21の一端側は、水平方向に伸長する水平回動軸23を介して回動部15に回動可能に支持されている。一方、ゲートバー基部21の他端側は、水平回動軸23と交わる方向(本実施形態においては水平回動軸23と直交する方向)に伸長している。
ゲートバー24は長尺に形成され、ゲートバー基部21に接続されている。ゲートバー24は水平回動軸23と交わる(直交する)方向に大きく伸長しており、車路2を実際に遮断するのはこのゲートバー24である。ゲートバー24は、その一端側に位置するゲートバー保持部25と他端側に位置するゲートバー本体26とを備え、ゲートバー保持部25にゲートバー本体26を装着することにより形成されている。ゲートバー本体26は、軽量な材料、例えば例えばアルミの中空パイプにより形成された芯部27の他端側を、発泡ウレタン等から形成された緩衝材28で覆うことにより形成されている。また、緩衝材28の外表部には、ドライバー等から視認性を良くするために、赤白のストライプ等のラミネートが施されている。
また、ゲートバー基部21およびゲートバー24は、図2(1)に示すように、車路開閉動作をする際に、ゲートバー基部21とゲートバー24とを両者が同一方向を向くように一体化固定する機能を備えている。さらに、ゲートバー基部21およびゲートバー24は、車路2を遮断するゲートバー24に車両が衝突したときに、図2(2)に示すように、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定を解き、ゲートバー基部21に対してゲートバー24を回動させる機能を備えている。ここで、車路2を遮断するゲートバー24に車両が衝突したときに、図2(2)に示すように、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定が解かれ、ゲートバー基部21に対してゲートバー24が回動する動作を「リリース動作」という。ゲートバー基部21およびゲートバー24のこれら2つの機能は、以下に述べる両者の接続構造により実現される。
すなわち、図2(1)に示すように、ゲートバー24の中間部に位置するゲートバー保持部25の他端部は、リリース回動軸29を介してゲートバー基部21の他端側に回動可能に支持されている。リリース回動軸29は、ゲートバー基部21の伸長方向と交わる方向(本実施形態においてはゲートバー基部21の伸長方向と直交する方向)に伸びる軸である。図2(2)に示すように、ゲートバー24はリリース回動軸29の周りを回動することができる。また、ゲートバー24の一端側はゲートバー基部21の一端側に着脱可能に保持されている。具体的には、ゲートバー基部21の一端側およびゲートバー24の一端側には係止機構31が設けられており、係止機構31により、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側とは互いに着脱可能に係止されている。また、図2(1)に示すように、ゲートバー基部21においてリリース回動軸29の近傍にはリリース付勢部としてのトーションスプリング32が設けられている。図2(2)中の矢示Aに示すように、トーションスプリング32は、リリース動作時にゲートバー24のリリース動作方向の回動を助長するようにゲートバー24に付勢力を与える。
一方、図1に示すように、回動部15の回動筐体16内には、水平回動軸23周りにおいてゲートバー基部21を回動駆動させるゲートバー駆動部33が設けられている。ゲートバー駆動部33は後述するようにゲートバー駆動モータ71(図10参照)等を備えている。図3に示すように、水平回動軸23が前後方向に伸長するように回動部15が位置している間、ゲートバー駆動部33によりゲートバー基部21を回動させることにより、ゲートバー24により車路開閉動作を行うことができる。ここで、「車路開閉動作」とは、水平回動軸23が前後方向に伸長するように回動部15が位置している間、ゲートバー基部21およびゲートバー24を横臥・直立させることにより車路2の遮断・開放を行う動作である。図3(1)に示すように、ゲートバー駆動部33によりゲートバー基部21を横臥させると、ゲートバー基部21と共にゲートバー24が横臥し、これにより車路2が遮断される。以下、このように、ゲートバー基部21およびゲートバー24が横臥する位置を「横臥位置」という。一方、図3(2)に示すように、ゲートバー駆動部33によりゲートバー基部21を直立させると、ゲートバー基部21と共にゲートバー24が直立し、これにより車路2が開放される。以下、このように、ゲートバー基部およびゲートバーが直立する位置を「直立位置」という。
さらに、ゲート装置1は、図2(2)に示すように、リリース動作した状態のゲートバー24を支持するストッパー部35を備えている。ストッパー部35は、図1に示すように、本体部11の後面の左側に設けられている。ストッパー部35は棒状のストッパーアーム36を備えている。ストッパーアーム36の一端側は本体部11にブラケット37および接続軸38を介して支持され、これにより、ストッパーアーム36は、限られた範囲(例えば図2(1)中のRで示した範囲)内で水平方向に回動することができる。また、ストッパーアーム36の他端側には受け部39が設けられ、受け部39は芯部を例えば発泡ウレタンにより形成された緩衝材で覆うことにより形成されている。また、図2(1)に示すように、ブラケット37には押圧力生成部としてのストッパースプリング40が設けられている。ストッパースプリング40は、リリース動作した状態のゲートバー24の他端側を、ストッパーアーム36を介して、リリース動作方向に対して逆方向(図2(2)中の矢示B方向)に押圧する。ここで、ストッパースプリング40の付勢力は、ゲートバー基部21のリリース回動軸29近傍に設けられたトーションスプリング32の付勢力よりも大きい。
図4ないし図6はゲート装置1の復帰動作を示している。ここで、「復帰動作」とは、リリース動作したゲートバー24を、リリース動作前の状態、すなわち、車路開閉動作が可能な元の状態に復帰させる動作である。以下、図2および図4ないし図6を用い、ゲート装置1のリリース動作および復帰動作について説明する。
図2(1)に示すように、水平回動軸23が前後方向に伸長するように回動部15が位置している間、ゲートバー基部21およびゲートバー24を横臥位置にすることにより、車路2が遮断される。以下、水平回動軸23が前後方向に伸長するように位置しており、ゲートバー24を横臥させることによりゲートバー24により車路2を遮ることができる回動部15の所定の位置を「車路遮断可能位置」という。正常な状態では、このように車路2を遮断しているゲートバー24に車両が衝突することはない。しかし、例えばETCのゲートを通過する車両がETC車載器にETCカードを挿入し忘れた場合や、故意または過失により駐車場の出口からゲートバー24が開くのを待たずに車両が出場する場合等の正常でない状態では、車路2を遮断しているゲートバー24に車両が衝突することがある。
車路2を遮断しているゲートバー24に、車路2を進行する車両が衝突する場合、車両はゲートバー24の他端側(ゲートバー本体26の他端側)に衝突する。このように車両がゲートバー24に衝突すると、その衝突によってゲートバー24の他端側に加わる力により、係止機構31の係止が解かれ、ゲートバー基部21の一端側からゲートバー24の一端側(ゲートバー保持部25の一端側)が離脱する。そして、ゲートバー24がリリース回動軸29を中心に、車両の進行方向に回動し、図2(2)または図4(1)に示すように、ストッパーアーム36の受け部39に当たって停止する。本実施形態においては、ゲートバー24は時計回りにおよそ90度回転して停止する。このようにして停止したゲートバー24の向きは、車路2とほぼ平行になる。このとき、衝突によりゲートバー24の他端側に加わる力が小さい場合には、ゲートバー24は、衝突による力と、リリース回動軸29の近傍に設けられたトーションスプリング32(図2(1)参照)の付勢力により回動し、比較的弱い力でストッパー部35の受け部39に当たって停止する。このように、トーションスプリング32によれば、リリース動作するゲートバー24をストッパー部35の受け部39に確実にかつ迅速に到達させることができると共に、ゲートバー24をストッパー部35の受け部39に当たって停止した状態を維持することができる。一方、衝突によりゲートバー24の他端側に加わる力が大きい場合には、ゲートバー24は、衝突による力により勢いよく回動し、比較的強い力でストッパー部35の受け部39に当たるが、これにより受け部39が受ける衝撃は、ストッパースプリング40(図2(1)参照)および受け部39の緩衝材によって吸収される。このように、ストッパースプリング40によれば、ゲートバー24が受け部39に当たる衝撃を和らげることができる。
このようなゲートバー24のリリース動作は、後述するようにリリース検知スイッチ77(図10参照)により検知され、これに応じ、制御部81(図10参照)により、直ちに復帰動作が自動的に開始される。復帰動作において、まず、図2(3)または図4(2)に示すように、回動部15が、回動駆動部18の駆動により、ゲートバー24のリリース動作時の回動に追随(または後追い)するように回動する。本実施形態において回動部15は車路遮断可能位置から時計回りにおよそ90度回動する。このように回動部15が回動する間、ゲートバー24とストッパー部35の受け部39との当接が維持されたまま、ゲートバー24が後方にスライドすると共に、ゲートバー基部21の一端側がゲートバー24の一端側(ゲートバー保持部25の一端側)に接近する。
なお、図2(3)または図4(2)に示すように、回動部15が回動する間、ゲートバー24の他端側は車路2から離れる方向に若干移動し、ゲートバー24の向きが車路2と平行でない状態となっているが、もし、この結果、ゲートバー24の他端がアイランド3上に設置された他の装置に干渉する場合には、ストッパーアーム36を長く形成し、受け部39をゲートバー24の他端に近い位置で当接させるようにする。これにより、ゲートバー24の他端側が車路2から離れる方向に移動する量を小さくすることができるので、ゲートバー24の他端が他の装置へ干渉するのを防止することができる。
続いて、図2(4)または図5(1)に示すように、リリース動作したゲートバー24の一端側をゲートバー基部21の一端側に係止させることが可能な所定の位置まで回動部15が回動したとき、回動部15は停止する。以下、リリース動作したゲートバー24の一端側をゲートバー基部21の一端側に回動部15を回動させて係止(保持)させるときの回動部15の所定の位置を「ゲートバー迎え位置」という。本実施形態において、回動部15は、車路遮断可能位置から時計回りにおよそ90度回転したときゲートバー迎え位置に到達する。
本実施形態において、回動部15がゲートバー迎え位置に到達したとき、回動部15はゲートバー基部21の一端側およびゲートバー24の一端側を時計回り方向に押圧する。回動部15をゲートバー迎え位置まで回動させる回動駆動部18の力は、ストッパー部35のストッパースプリング40の付勢力よりも大きいので、これによりゲートバー24はストッパー部35のストッパースプリング40の付勢力に抗して時計回りに若干回動する。これにより、ストッパー部35の受け部39がゲートバー24の他端側により押され、車路2から離れる方向に若干移動する。この結果、互いに向きが反対である回動駆動部18の力とストッパースプリング40の力がゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側に作用するので、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側とが互いに接近または接触する方向に強く押される。これにより、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側に設けられた係止機構31が互いに確実に係止される。このときの係止により、ゲートバー基部21とゲートバー24とは両者が同一方向を向くように一体化固定される。
続いて、図5(2)に示すように、ゲートバー駆動部33の駆動により、ゲートバー基部21およびゲートバー24が上方へ回動する。上方へ回動する間、一体化固定されたゲートバー基部21およびゲートバー24の向きは車路2に平行のままである。なお、ゲートバー24の上方への回動により、ゲートバー24の他端側がストッパー部35の受け部39から離れたとき、回動駆動部18から受け部39へ加わる力が途絶えるので、受け部39は、車路2に近づく方向に若干移動し、当初の位置に戻る。さらに、ゲートバー駆動部33の駆動により、ゲートバー基部21およびゲートバー24は上方へ回動し続け、図6(1)に示すように、直立位置となった時点で停止する。続いて、回動駆動部18の駆動により、回動部15が、例えば車両の進行方向(ゲートバー24のリリース動作方向)と逆の方向に回動する。そして、図6(2)に示すように、回動部15が車路遮断可能位置に到達した時点で回動部15の回動が停止する。本実施形態において回動部15は反時計回りにおよそ90度回動して車路遮断可能位置に到達する。このようにして回動部15が車路遮断可能位置に到達したとき、ゲートバー24の位置は、車路開閉動作において車路2を開放したときのゲートバー24の位置と同じになるので、このまま復帰動作を完了させてもよいし、さらにゲートバー24を横臥位置に回動させてから復帰動作を完了させてもよい。なお、ゲートバー24を横臥位置に回動させてから復帰動作を完了させる場合には、最後にゲートバー24を横臥位置に回動させる前に、安全のため、ゲートを通過する車両がないか否かを判断し、ゲートを通過する車両がない場合に限り、ゲートバー24を横臥位置に回動させるようにする。この制御については後述する。
本発明の実施形態によるゲート装置1によれば、復帰のためにゲートバー24が移動するのに要するスペースを小さくすることができる。すなわち、上記特許文献1に記載された従来技術によるゲート装置では、車両が衝突して折れ曲がった阻止バーを、折れ曲がった状態のまま、アイランドの左右方向中間部に設置された阻止バー駆動装置の上方に移動させ、その後、その阻止バーを直立するように上方に回動させる。この従来技術のゲート装置では、阻止バーがアイランドの左右方向中間部で上方に回動するため、アイランドの左右方向中間部の上方に広いスペースを確保する必要がある。この結果、アイランド上に他の装置を設置するに当たり、その設置場所が大きく制限される。これに対し、本発明の実施形態によるゲート装置1では、車路2とアイランド3との境界付近で車路2とほぼ平行の向きとなったゲートバー24を、まず、直立するように上方に回動させ、その後、その直立したゲートバー24を回動部15の回動により、アイランド3の左右方向中間部へ移動させる。これにより、ゲートバー24は車路2とアイランド3との境界付近で上方に回動するので、アイランド3の左右方向中間部の上方に広いスペースを確保する必要がない。したがって、アイランド3上に他の装置を設置するに当たり、その設置場所の制限を小さくすることができる。
一方、ゲートバー24がリリース動作してから復帰動作が完了するまでの間、車両がゲートを通過しないように車両の通行を規制することができる場合には、本発明の実施形態によるゲート装置1において、次のような復帰動作を行うようにしてもよい。
すなわち、ゲートバー24のリリース動作がリリース検知スイッチ77により検知され、制御部81により復帰動作が自動的に開始されると、まず、図2(3)または図4(2)に示すように、回動部15が、回動駆動部18の駆動により、ゲートバー24のリリース動作時の回動に追随(または後追い)するように回動する。続いて、図2(4)または図5(1)に示すように、回動部15がゲートバー迎え位置に到達して停止する。このとき、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側に設けられた係止機構31が互いに係止され、ゲートバー基部21とゲートバー24とが一体化固定される。続いて、回動駆動部18の駆動により、回動部15が、ゲートバー迎え位置から、車両の進行方向(ゲートバー24のリリース動作方向)と逆の方向に回動し、車路遮断可能位置へ到達し、停止する。これにより復帰動作が完了する。回動部15がゲートバー迎え位置から車路遮断可能位置まで回動する間、一体化固定されたゲートバー基部21およびゲートバー24は横臥位置のままである。回動部15が車路遮断可能位置へ到達したとき、ゲートバー基部21およびゲートバー24の位置は、図3(1)に示す位置、すなわち、車路開閉動作において車路2を遮断したときのゲートバー24の位置と同じになる。
この復帰動作では、ゲートバー24が横臥位置のまま車路2上を回動するために、復帰動作中のゲートバー24により車路2が遮断される。しかし、この復帰動作は、車両がゲートを通過しないように車両の通行を規制することができる場合に採用されるので、復帰動作中のゲートバー24が車路2を遮断するとしても、通常、復帰動作中のゲートバー24に車両が衝突することはない。ところが、何らかの異常な事態が生じた場合には、復帰動作中のゲートバー24に車両が衝突する可能性が全くないとはいえない。しかし、異常事態が生じた場合において復帰中のゲートバー24に車両が衝突したとしても、本発明の実施形態によるゲート装置1によれば、その衝突によりゲートバー24やゲート装置1の他の部分(例えばゲートバー保持部25、回動部15、本体部11等)が破損するのを防止することができる。
すなわち、ゲート装置1では、回動部15がゲートバー迎え位置へ回動したときに、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側とを係止機構31により互いに係止させることにより、ゲートバー基部21とゲートバー24とを一体化固定し、その後、回動部15をゲートバー迎え位置から車路遮断可能位置へ回動させる。これにより、互いに一体化固定されたゲートバー基部21およびゲートバー24が前方へ水平方向に移動する。ゲートバー基部21およびゲートバー24がこのように移動している間に、ゲートバー24の他端側に車両が衝突すると、この衝突の力により、ゲートバー基部21の一端側とゲートバー24の一端側との係止が外れ、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定が解かれる。この結果、ゲートバー24がリリース回動軸29を中心に回動し、ゲートバー24の他端側が後方に移動し、車両から素早く離れ、衝突の衝撃を逃がす。このように、復帰動作中のゲートバー24は、車路開閉動作において車路2を遮断しているときのゲートバー24と同様に、リリース動作を行うことができるので、復帰動作中のゲートバー24に車両が衝突しても、ゲートバー24やゲート装置1の他の部分が破損するのを防止することができる。また、ゲートバー24との衝突が車両に与えるダメージを小さくし、または実質的になくすことができる。
図7ないし図9はゲートバー基部21の一端側およびゲートバー24の一端側に設けられた係止機構31を具体的に示している。すなわち、図7(1)は、ゲート装置1において係止機構31が設けられた部分とその周辺部分を示し、図7(2)は、図7(1)中の係止機構31を拡大して示し、図7(3)は係止が外れた状態の係止機構31を示している。また、図8(1)は、係止機構31とその周辺部分の断面図であり、図8(2)は、図8(1)中の係止機構31において、係止可動部52およびラッチ61を拡大して示している。また、図9(1)ないし(4)は、係止機構31の動作を示し、図9(1)ないし(4)のそれぞれにおいて、右側の図中のニ点鎖線で囲った部分の拡大図をその左側に示している。
図7(1)または図7(2)に示すように、ゲートバー基部21は、横断面コ字状に形成されており、一端部に壁部22が設けられている。また、ゲートバー24の一端側を構成するゲートバー保持部25は、横断面コ字状のゲートバー基部21の凹みに入り込むことができるようにゲートバー基部21よりも細い横断面コ字状の長尺部材により形成されている。また、横断面コ字状のゲートバー保持部25の凹みにはゲートバー本体26の芯部27の一端側が装着され、固定されている。
また、図7(3)または図8(1)に示すように、係止機構31は、ゲートバー基部21の一端側およびゲートバー保持部25の一端側に設けられている。すなわち、ゲートバー基部21の一端側には、係止基部51が固定され、係止基部51には係止可動部52が係止軸53を介して図8(2)中の矢示C、D方向に回動可能に支持されている。また、図8(1)に示すように、係止基部51には、ネジ孔54が形成されると共にボルト支持部55が一体形成され、ボルト支持部55およびネジ孔54には調整ボルト56が取り付けられている。また、係止可動部52には貫通孔57が形成され、調整ボルト56は貫通孔57に隙間を介して挿入されている。さらに、調整ボルト56の周囲には調整スプリング58が取り付けられ、調整スプリング58は、図8(2)中の矢示D方向に係止可動部52を押圧している。また、図8(1)に示すように、ゲートバー基部21の壁部22には調整孔59が形成されている。調整孔59からレンチを挿入して調整ボルト56を回して進退させることができ、これにより、調整スプリング58により係止可動部52を押圧する力を調整することができる。
一方、ゲートバー保持部25の一端側には、ラッチ61がラッチ軸62を介して図8(2)中の矢示E、F方向に回動可能に支持されている。ラッチ61は、ラッチ61の近傍に設けられたラッチスプリング63により、矢示F方向に付勢されており、これにより、ラッチ61に形成された当接部64は、ラッチ61が係止可動部52に係止する動作をするときを除き、ゲートバー保持部25の一端側に固定されたラッチ基軸65に当接している。ラッチスプリング63がラッチ61を付勢する力は、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力に比べて大幅に小さい。
係止機構31の係止は、係止可動部52とラッチ61との係止により実現される。ゲートバー24の他端側に車両が衝突して係止機構31の係止が解除されるときには、調整スプリング58による押圧力に抗して係止可動部52が図8(2)中の矢示C方向に回動し、ラッチ61が係止可動部52から離脱する。ここで、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定は、ゲート装置1が単に車路開閉動作をすることによって解除されないようにしなければならず、また、風がゲートバー24に吹き当たることによって解除されないようにする必要がある。一方、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定は、ゲートバー24の他端側に車両が衝突したときには直ちに解除する必要がある。ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定の強さは係止機構31の係止の強さによって定まり、具体的には、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力の大きさに依存する。したがって、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力の大きさは、上述したような、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定を維持すべき場合およびこの一体化固定を解除すべき場合を考慮して設定される。具体的には、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力は、風や車路開閉動作により一体化固定が勝手に解除されない程度で、かつ極力小さいことが望ましい。もっとも、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力を、風や車路開閉動作により一体化固定が勝手に解除されない限度で極力小さくするとしても、長尺なゲートバー24をその一端部分で係止している構造であることを考慮すると、調整スプリング58が係止可動部52を押圧する力をかなり大きく設定する必要があり、また、このような大きな力が加わる係止可動部52やラッチ61は、高い耐摩耗性を有する金属材料により形成することが望ましく、例えば鉄系焼結合金と銅系焼結合金との組み合わせにより形成することが好ましい。
一方、回動部15がゲートバー迎え位置に移動して係止機構31の係止が成立するときには、図9(1)ないし(4)に示すように、ラッチ61が回動して係止可動部52の先端に形成された爪部52Aを乗り越える。すなわち、復帰動作が開始され、回動部15が回動してゲートバー迎え位置に接近すると、ゲートバー24の一端側(ゲートバー保持部25の一端側)がゲートバー基部21の一端側に接近し、図9(1)に示すように、ラッチ61が係止可動部52の爪部52Aに接触する。この段階では、ラッチ61は、当接部64をラッチ基軸65に当接させた姿勢を維持している。続いて、図9(2)に示すように、回動部15がゲートバー迎え位置にさらに接近すると、ラッチ61が係止可動部52の爪部52Aに押され、ラッチスプリング63の付勢力に抗して回動し、爪部52Aを乗り越えようとする。続いて、図9(3)に示すように、回動部15がゲートバー迎え位置に到達すると、ラッチ61が係止可動部52の爪部52Aを完全に乗り越える。そして、ラッチ61は、当接部64をラッチ基軸65に当接させた姿勢に戻る。これにより、ラッチ61と係止可動部52の係止が成立する。なお、図9(3)は、回動部15がゲートバー迎え位置に到達した時点において、ゲートバー24の他端側がストッパー部35の受け部39により左方に押圧されている状態(図2(4)または図5(1)参照)を示している。ゲートバー24の他端側が受け部39により左方に押圧されている結果、ゲートバー24の一端側(ゲートバー保持部25の一端側)がゲートバー基部21の凹みに深く入り込んでいる。その後、復帰動作が継続し、一体化固定されたゲートバー基部21およびゲートバー24が直立位置へ向けて回動を開始し、ゲートバー24の他端側がストッパー部35の受け部39から離れると(図5(2)参照)、図9(4)に示すように、リリース回動軸29の近傍に設けられたトーションスプリング32の付勢力によってゲートバー基部21に対するゲートバー24の位置が定まる。すなわち、ラッチ61が係止可動部52の爪部52Aの内側に当接した状態となり、ゲートバー基部21とゲートバー24とが互いに平行となる。
ここで、本実施形態において説明した各部の付勢力の大きさをリリース回動軸29周りのモーメントで比較し、それらを大きい順に列挙すると、(1)回動部15(回動駆動部18)の駆動によるモーメント、(2)ゲートバー基部21とゲートバー24間の一体化固定のモーメント、(3)ゲートバー24が受ける風圧等によるモーメント、(4)ストッパー部の受け部39(ストッパースプリング40)によるモーメント、(5)リリース回動軸29近傍に設けられたトーションスプリング32によるモーメント、(6)係止機構31のラッチスプリング63の付勢力によるモーメントとなる。もっとも、(2)や(3)に対して(4)は作用する状態と方向が異なるので、特にこれらの大小の順に限定されずとも良い。
図10は、ゲート装置1の動作を電気的に制御するための構成を示している。図10に示すように、ゲート装置1は、ゲートバー基部21を回動させるゲートバー駆動モータ71と、ゲートバー基部21またはゲートバー24が横臥位置に到達したことを検知する第1のリミット検知スイッチ72と、ゲートバー基部21またはゲートバー24が直立位置に到達したことを検知する第2のリミット検知スイッチ73と、回動部15を回動させる回動駆動モータ74と、回動駆動モータ74が車路遮断可能位置に到達したことを検知する第3のリミット検知スイッチ75と、回動駆動モータ74がゲートバー迎え位置に到達したことを検知する第4のリミット検知スイッチ76と、ゲートバー基部21およびゲートバー24の一体化固定の成立・解除を検知するリリース検知スイッチ77と、後述する右設置用の制御プログラムと左設置用の制御プログラムとの切替を可能にする設定操作部78と、車路制御盤等と通信を行う通信部79と、ケーブルを介して外部機器からの電気信号を入力し、または外部機器へ電気信号を出力する入出力部80と、ゲート装置1の動作を制御する制御部81とを備えている。
回動駆動モータ74およびゲートバー駆動モータ71はそれぞれ例えば直流モータである。リリース検知スイッチ77は、例えば、図7(3)に示す水平回転軸孔66内に取り付けられ、ゲートバー基部21とゲートバー保持部25とが十分に接近または接触したときにOFFとなり、両者が離れたときにONとなる。設定操作部78は例えばディップスイッチであり、本体筐体12内に設けられている。通信部79は、本体筐体12内に設けられ、例えばゲート装置1がETCゲートに設置される場合に、ETCアンテナから車路制御盤へ送られた車両データを車路制御盤から受信する。入出力部80は本体筐体12内に設けられ、入出力部80には、例えばゲート装置1が駐車場の出入口に設置される場合に、車両検知器から出力される車両検知信号等が入力される。制御部81は、本体筐体12内に設けられ、CPU(中央演算処理装置)およびメモリ等を備え、メモリには、右設置用の制御プログラムおよび左設置用の制御プログラムが記憶されている。なお、制御部81は駆動制御部の具体例である。
図11は、図10中の制御部81により実行されるゲート装置1の復帰動作の制御を示している。この復帰動作の制御は、右設置用の制御プログラムにより実現される。図11において、ゲート装置1の車路開閉動作中に横臥位置にあり車路2を遮断しているゲートバー24の他端側に車両が衝突すると、ゲートバー24がリリース動作をし、これにより、ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定が解除される。ゲートバー基部21とゲートバー24との一体化固定が解除されると、リリース検知スイッチがONになる(ステップS1:YES)。リリース検知スイッチがONになると、制御部81は回動駆動モータ74を正転駆動させる(ステップS2)。回動駆動モータ74の正転により、車路遮断可能位置にある回動部15が車両の進行方向(ゲートバー24のリリース動作方向)に回動する。続いて、回動部15がゲートバー迎え位置に到達すると、第4のリミット検知スイッチ76がONになる(ステップS3:YES)。さらに、このとき、回動部15がゲートバー迎え位置に到達したことによってゲートバー24がゲートバー基部21に係止されて両者間に一体化固定が成立し、リリース検知スイッチ77がOFFになる(ステップS4:YES)。この直後、制御部81は、回動駆動モータ74を停止させる(ステップS5)。続いて、制御部81は、ゲートバー駆動モータ71を正転させる(ステップS6)。ゲートバー駆動モータ71の正転により、横臥位置にあるゲートバー基部21およびゲートバー24が直立位置に向かって回動する。続いて、ゲートバー基部21またはゲートバー24が直立位置に到達すると、第2のリミット検知スイッチ73がONになる(ステップS7:YES)。この直後、制御部81は、ゲートバー駆動モータ71を停止させる(ステップS8)。続いて、制御部81は、回動駆動モータ74を逆転させる(ステップS9)。回動駆動モータ74の逆転により、ゲートバー迎え位置にある回動部15が、車両の進行方向(ゲートバー24のリリース動作方向)と逆方向に回転する。続いて、回動部15が車路遮断可能位置に到達すると、第3のリミット検知スイッチ75がONになる(ステップS10:YES)。この直後、制御部81は、回動駆動モータ74を停止させる(ステップS11)。続いて、制御部81は、車路2の遮断の可否を判断する(ステップS12)。例えば、制御部81は、通信部79を介し、車路制御盤から遮断不可または車両進入中を示す信号を受信した場合、または、入出力部80を介し、車両検知器から、車両が通過中であることを示す車両検知信号を受信した場合には、遮断不可と判断し、このような信号を受信していない場合には、遮断可能と判断する。車路2を遮断可能と判断した場合には(ステップS12:YES)、制御部81は、ゲートバー駆動モータ71を逆転させる(ステップS13)。ゲートバー駆動モータ71の逆転により、直立位置にあるゲートバー基部21およびゲートバー24が横臥位置に向かって回動する。続いて、ゲートバー基部21またはゲートバー24が横臥位置に到達すると、第1のリミット検知スイッチ72がONになる(ステップS14:YES)。この直後、制御部81は、ゲートバー駆動モータ71を停止させる(ステップS15)。これにより復帰動作は完了である。
図12および図13は、本発明の他の実施形態であるゲート装置101を示している。詳しくは、図12は、右設置用に組み付けられたゲート装置101と、左設置用に組み付けられたゲート装置101とが車路2の両側にそれぞれ配置された状態を示している。図13は、組み付け方を変更することにより右設置用のゲート装置と左設置用のゲート装置との双方を選択的に実現することができるゲート装置101の構造を示している。以下、このようなゲート装置101の構造を「左右共用構造」という。なお、左右共用構造以外のゲート装置101の構成および動作は、上述したゲート装置1と同様である。
ゲート装置101の具体的な左右共用構造は次の通りである。すなわち、図13に示すように、本体筐体12は、これを上方から見た場合、左右対称の矩形に形成されている。また、本体筐体12は、車路2と平行な方向に拡がる左面12Aおよび右面12Bを有し、垂直回動軸17は、本体筐体12の左面12Aから垂直回動軸までの距離と、本体筐体12の右面12Bから垂直回動軸までの距離とが互いに等しくなる位置に配置されている。本実施形態においては、垂直回動軸17は、本体筐体12を上方から見た場合、本体筐体12の中央に配置されている。また、回動筐体16も、これを上方から見た場合、本体筐体12と同様に左右対称の矩形に形成されている。また、回動筐体16は、水平回動軸23が車路2と平行となるように回動部15が位置しているときに、車路2と平行な方向に拡がる左面16Aおよび右面16Bを有し、水平回動軸23は、回動筐体16の左面16Aから水平回動軸23までの距離と、回動筐体16の右面16Bから水平回動軸23までの距離とが互いに等しくなる位置に配置されている。このように、本体部11、回動部15、垂直回動軸17、および水平回動軸23はすべて左右対称の構造または配置となっている。
さらに、ゲートバー基部21は、水平回動軸23の先端に固定されたフランジ82にネジにより着脱可能に取り付けられている。また、フランジ82の形状やネジ孔の位置は、後述するゲートバー基部21の組替が可能となるように設定されている。また、回動部15は、垂直回動軸17の先端に固定されたフランジ83にネジにより着脱可能に取り付けられている。また、フランジ83の形状やネジ孔の位置は、後述する回動部15の組替が可能となるように設定されている。また、ストッパー部35のブラケット37は、本体筐体12の後面12Cにネジにより着脱可能に取り付けられている。また、本体筐体12の後面12Cには、後述するストッパー部35の組替を可能にするために、複数のネジ孔(図示せず)が設けられている。また、ストッパー部35において、受け部39はストッパーアーム36にネジにより着脱可能に取り付けられており、ストッパーアーム36は、向きを反転させることにより、右設置用と左設置用とを切り替えることができる構造を有している。
また、制御部81のメモリには、左設置用の制御プログラムと右設置用の制御プログラムが記憶されており、設定操作部78のディップスイッチにより、左設置用の制御プログラムと右設置用の制御プログラムとのいずれか一方を選択することができるようになっている。右設置用の制御プログラムを左設置用の制御プログラムに切り替え、または、左設置用の制御プログラムを右設置用の制御プログラムに切り替えることにより、ゲートバー駆動モータ71の正転方向と逆転方向がそれぞれ逆になり、リミット検知スイッチ72の機能とリミット検知スイッチ73の機能とが互いに入れ替わり、回動駆動モータ74の正転方向と逆転方向がそれぞれ逆になり、リミット検知スイッチ75の機能とリミット検知スイッチ76の機能とが互いに入れ替わる。なお、ゲートバー駆動モータ71および回動駆動モータ74の回転方向の変更、並びにリミット検知スイッチ72、73、75および76の機能の変更は、制御プログラムの変更ではなく、配線の変更(コネクタの差し替え等)により実現してもよい。
例えば、右設置用のゲート装置101から左設置用のゲート装置101に変更する場合には、次のような組替作業を行う。まず、ゲートバー基部21を水平回動軸23から外し、回動部15を垂直回動軸17から外し、ストッパー部35を本体部11から外す。さらに、ストッパー部35において、受け部39をストッパーアーム36から外す。続いて、回動部15の取付角度を90度ずらして、回動部15を垂直回動軸17に取り付ける。続いて、ゲートバー基部21の取付角度を90度ずらして、ゲートバー基部21を水平回動軸23に取り付ける。さらに、ストッパーアーム36の向きを反転させ、受け部39が上方に突出するように、受け部39をストッパーアーム36に取り付ける。続いて、このように組み立てられたストッパー部35を、本体筐体12の後面12Cの右側に取り付ける。続いて、設定操作部78のディップスイッチを切り替える。
このように、本発明の他の実施形態によるゲート装置101は左右共用構造を有するので、1つのゲート装置101を右設置用にも左設置用にも使用することができ、ゲート装置101の部品点数、製造コストおよび運用コストを削減することができる。
なお、上述した実施形態では、リリース動作したゲートバー24を支持するストッパー部35を本体部11に設ける場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。本体部11から独立させた別体のストッパー部を本体部11の後方に設置する構成としてもよい。また、本体部11の後方に位置する他の装置をストッパー部として利用し、当該他の装置にリリース動作したゲートバー24を当接させることにより、リリース動作したゲートバー24を支持する構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、回動駆動モータ74およびゲートバー駆動モータ71として直流モータを用い、回動部15およびゲートバー24の位置を検知する手段としてリミット検知スイッチ72、73、75および76を用いる場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。回動駆動モータ74またはゲートバー駆動モータ71としてステッピングモータを用い、ステッピングモータの位相制御により、回動部15またはゲートバー24の位置制御を行ってもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うゲート装置もまた本発明の技術思想に含まれる。