JP6352885B2 - 非常用飲料水貯留管 - Google Patents

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Description

本発明は、地震や台風等の災害発生時における不意の断水に備え、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができる非常用飲料水貯留管に関する。
地震等の広域災害が発生すると、断水が懸念され、斯かる不意の事態に備えるべく、各家庭において常日頃より必要最低限の飲料水を確保し、これを備蓄しておくことが望まれる。それゆえ、近年、市販のペットボトル入り飲料水を非常時用として買い置きする家庭が増加している。
しかしながら、市販のペットボトル入り飲料水を買い置きする場合には、このペットボトル入り飲料水に品質保証期限が設定されていることから、品質保証期限が訪れる度に買い替える必要があり、もって、買い置きしてあったペットボトル入り飲料水が無駄になる上、買い替えの手間や費用が嵩むという問題があった。
そこで、このような問題を解決すべく、特許文献1に記載のような発明が提案されている。特許文献1に記載の発明は、タンク本体の上部にある取水口から取り込まれた水道水が、上下複数段の整流板によって形成される蛇行状の流水路に沿って整流されながら流下し、平常時には、平常時用給水口より給水され、もって、常に新鮮な水を備蓄することができる。また、断水時には、タンク本体の内部が負圧となり、タンク本体の内部に水が保持されているから、飲料水として使用する場合、タンク本体の下部にある非常時用給水口より給水することができるというものである。
特開2014−105421号公報
しかしながら、上記の発明には、次のような問題があった。すなわち、上記の発明では、タンク本体の取水口と水道の蛇口とがホースによって接続され、また、タンク本体の平常時用給水口と洗濯機の取水口とがホースによって接続されており(段落0023参照)、これにより、タンク本体が水道の蛇口又は洗濯機の取水口に近接した場所に配置されることになるから、タンク本体の設置場所を確保することが非常に困難であった。そこで、タンク本体の設置場所を確保するためにタンク本体の容量を小さくしてタンク本体を小型化することが考えられるが、この場合には、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、設置場所を容易に確保することができるとともに、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができる非常用飲料水貯留管を提供することを目的としている。
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1の非常用飲料水貯留管(1,1A)によれば、建物(40)の天井裏(天井裏床スラブ41)又はベランダ(50)の軒天(ベランダ屋根軒天51)に設けられる管状の貯留管(2,2A)と、
前記貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に設けられ、該貯留管(2,2A)の内部に水道水(W)を取り込む取水部(3)と、
前記貯留管(2,2A)の内部に設けられ、蛇行状の流水路(RW)を形成する複数の整流板(5)と、
前記貯留管(2,2A)の他端部(キャップ2i)に設けられ、該貯留管(2,2A)の内部に貯留された前記水道水(W)を外部に給水する給水部(4)と、を備え、
前記複数の整流板(5)は、前記貯留管(2,2A)の内部において前記貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に近接する位置に配設してなることを特徴としている。
求項の非常用飲料水貯留管(1,1A)によれば、建物(40)の天井裏(天井裏床スラブ41)又はベランダ(50)の軒天(ベランダ屋根軒天51)に設けられる管状の貯留管(2,2A)と、
前記貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に設けられ、該貯留管(2,2A)の内部に水道水(W)を取り込む取水部(3)と、
前記貯留管(2,2A)の内部に設けられ、蛇行状の流水路(RW)を形成する複数の整流板(5)と、
前記貯留管(2,2A)の他端部(キャップ2i)に設けられ、該貯留管(2,2A)の内部に貯留された前記水道水(W)を外部に給水する給水部(4)と、を備え、
記複数の整流板(5)は、前記貯留管(2,2A)の内周面(2a2)に離間して設けられる第1整流板(5a,5c)と、該第1整流板(5a,5c)と離間するとともに前記貯留管(2,2A)の内周面(2a2)に接触して設けられ貫通孔(5b2)を有する第2整流板(5b)と、を交互に配設してなることを特徴としている。
また、請求項の非常用飲料水貯留管(1,1A)によれば、上記請求項1又は2に記載の非常用飲料水貯留管(1,1A)において、前記取水部(3)に設けられ、前記貯留管(2,2A)の内部に貯留された前記水道水(W)が外部に逆流することを防止する逆止弁(6)をさらに備えてなることを特徴としている。
さらにまた、請求項の非常用飲料水貯留管(1,1A)によれば、上記請求項1〜のいずれか1項に記載の非常用飲料水貯留管(1,1A)において、前記貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に設けられ、該貯留管(2,2A)の内部の負圧を解消するための外気を該貯留管(2,2A)の内部に取り込むバキュームブレーカ(7)をさらに備えてなることを特徴としている。
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1又は2に係る発明によれば、取水部(3)より貯留管(2,2A)の内部に取り込まれる水道水(W)は、貯留管(2,2A)の内部に設けられる複数の整流板(5)によって形成される蛇行状の流水路(RW)に沿って整流されて流れ、平常時においては、給水部(4)より給水され、普段通りの水道水(W)として使用することができる一方、断水時においては、貯留管(2,2A)の内部が負圧になることにより貯留管(2,2A)の内部に水道水(W)が保持されることとなる。この保持された水道水(W)を飲料水として使用する場合には、貯留管(2,2A)の内部の負圧を解消することにより給水部(4)より給水することができる。したがって、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)は、貯留管(2,2A)の内部で滞留することがなく、もって、常に新鮮な水道水(W)、すなわち、飲料水を常に家庭内や職場内等に備蓄することができる。
さらに、請求項1又は2に係る発明によれば、通常、建物(40)又はベランダ(50)のデッドスペースとなっている建物(40)の天井裏(天井裏床スラブ41)又はベランダ(50)の軒天(ベランダ屋根軒天51)に貯留管(2,2A)が設けられるから、貯留管(2,2A)の容量を十分に維持しながら、貯留管(2,2A)の設置場所を容易に確保することができる。これにより、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができる。
さらにまた、請求項1又は2に係る発明によれば、管状の貯留管(2,2A)が設けられているから、建物(40)の天井裏(天井裏床スラブ41)又はベランダ(50)の軒天(ベランダ屋根軒天51)に貯留管(2,2A)を容易に設置できるとともに、例えば、汎用の水道管を構成する部品(一例として、直管(2a〜2d)、継手(2e〜2g)等)を使用して貯留管(2,2A)を容易かつ安価に製作することができる。
また、請求項に係る発明によれば、複数の整流板(5)は、貯留管(2,2A)の内部において貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に近接する位置、すなわち、一般に、貯留管(2,2A)の内部の圧力が高く、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)の流れが乱流になりやすい貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)取り込み位置に配設してなるから、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)の流れが乱流になることを確実に抑制することができる。これにより、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)の流れを層流にすることができ、もって、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)の流れを安定させることができる。それゆえ、貯留管(2,2A)の内部の水道水(W)が、貯留管(2,2A)の内部で滞留することがなくなるから、常に新鮮な水道水(W)、すなわち、飲料水を常に家庭内や職場内等に備蓄することができる。
一方、請求項に係る発明によれば、複数の整流板(5)は、貯留管(2,2A)の内周面(2a2)に離間して設けられる第1整流板(5a,5c)と、第1整流板(5a,5c)と離間するとともに貯留管(2,2A)の内周面(2a2)に接触して設けられ貫通孔(5b2)を有する第2整流板(5b)と、を交互に配設してなるから、簡素な構成により、蛇行状の流水路(RW)を簡単に形成することができる。
また、請求項に係る発明によれば、断水時において、取水部(3)が低圧になり、貯留管(2,2A)の内部は、平常時の給水時の圧力が一時的に保持されることから、貯留管(2,2A)の内部圧力が取水部(3)の圧力より高くなる。それゆえ、取水部(3)に設けられ、貯留管(2,2A)の内部に貯留された水道水(W)が外部に逆流することを防止する逆止弁(6)が作動して、貯留管(2,2A)の内部に貯留された水道水(W)が取水部(3)の外部に逆流することを防止する。これにより、貯留管(2,2A)の内部に水道水(W)を確実に保持することができる。
さらにまた、請求項に係る発明によれば、貯留管(2,2A)の一端部(キャップ2h)に設けられ、貯留管(2,2A)の内部の負圧を解消するための外気を貯留管(2,2A)の内部に取り込むバキュームブレーカ(7)をさらに備えてなるから、断水時において、バキュームブレーカ(7)により外気を貯留管(2,2A)の内部に取り込むことによって、貯留管(2,2A)の内部の負圧が解消され、給水部(4)より水道水(W)を給水することができ、もって、給水部(4)から貯留管(2)の内部に貯留された水道水(W)を確実に給水することができる。
本発明の第1実施形態に係る非常用飲料水貯留管を示す平面図(一部断面図)である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管の取水部周辺を示す拡大縦断面図である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管の給水部周辺を示す拡大縦断面図である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管の第1整流板の側面図である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管の第2整流板の側面図である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管を建物の天井裏床スラブに取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る非常用飲料水貯留管を示す平面図(一部断面図)である。 同実施形態に係る非常用飲料水貯留管をベランダのベランダ屋根軒天に取り付けた状態を示す斜視図である。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る非常用飲料水貯留管の第1実施形態を図1〜図6を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
図1に示すように、非常用飲料水貯留管1は、建物40(図6参照)の天井裏床スラブ41(図6参照)に設けられる管状の貯留管2と、貯留管2の一端部に設けられ貯留管2の内部に水道水Wを取り込む取水部3と、貯留管2の他端部に設けられ貯留管2の内部に貯留された水道水Wを外部に給水する給水部4と、貯留管2の内部に設けられ蛇行状の流水路RW(図2参照)を形成する複数の整流板5と、取水部3に設けられ貯留管2の内部に貯留された水道水Wが外部に逆流することを防止する逆止弁6と、貯留管2の一端部に設けられ、断水時にキッチン42の蛇口42a(図6参照)から、貯留された水道水Wを取水する時、貯留管2の内部が負圧になっていることにより取水不能となるため、その内部の負圧を解消し、必要水を取水することができるバキュームブレーカ7と、を備えてなる。
貯留管2は、図1に示すように、直管2a〜2dと、直管2aと直管2bとを連結する継手2eと、直管2bと直管2cとを連結する継手2fと、直管2cと直管2dとを連結する継手2gと、直管2aの端部2a1(図2参照)に装着されるキャップ2hと、直管2dの端部2d1(図3参照)に装着されるキャップ2iと、を有してなる。
直管2a〜2dは、図1に示すように、円筒状の樹脂管であって、例えば、ポリ塩化ビニル厚肉管(VP管)等の硬質ポリ塩化ビニル(PVC)管である。継手2e〜2gは、L字状に90度折れ曲がる90度エルボ継手であって、例えば、VP継手等の硬質PVC継手である。継手2e〜2gの両端部の内周部には、テーパ状の受け口が形成されており、継手2e〜2gの受け口に接着剤を塗布し、直管2a〜2dの両端部(ただし、直管2aの一端部及び直管2dの他端部を除く)の外周部に形成された挿し口に接着剤を塗布し、この状態で継手2e〜2gの受け口に直管2a〜2dの挿し口を挿入するTS接合(Taper sized solvent welding接合)により、継手2e〜2gと直管2a〜2dとが接合され、これにより、直管2a〜2dが矩形状に連結される。
キャップ2h,2iは、図1に示すように、直管2a,2dの端部2a1,2d1に装着される有底筒状のエンドキャップであって、例えば、VPキャップ等の硬質PVCキャップである。
キャップ2hは、図1に示すように、貯留管2の一端部に位置するものであって、取水部3が設けられるものである。キャップ2hは、図2に示すように、直管2aの端部2a1に装着される円筒状の筒部2h1と、筒部2h1の端部を閉塞する底部2h2と、を有してなる。底部2h2の端面は、平面となるように形成される。底部2h2には、中央部を貫通し内周部に雌ねじが形成された雌ねじ孔2h3と、雌ねじ孔2h3の上部を貫通し内周部に雌ねじが形成された雌ねじ孔2h4と、が設けられる。雌ねじ孔2h3は、直管2aの内部に水道水Wを取り込む取水部3の取水口(水道水Wの流入口)である。雌ねじ孔2h4は、バキュームブレーカ7の雄ねじ部7bが螺合してバキュームブレーカ7をキャップ2hに装着するとともに、断水時において、貯留管2の内部の負圧を解消するために、バキュームブレーカ7により直管2aの内部に外気を取り込む吸気口として機能するものである。
キャップ2iは、図1に示すように、貯留管2の他端部に位置するものであって、給水部4が設けられるものである。キャップ2iは、図3に示すように、直管2dの端部2d1に装着される円筒状の筒部2i1と、筒部2i1の端部を閉塞する底部2i2と、を有してなる。底部2i2の端面は、平面となるように形成される。底部2i2には、上部を貫通し内周部に雌ねじが形成された雌ねじ孔2i3と、下部を貫通し内周部に雌ねじが形成された雌ねじ孔2i4と、が設けられる。雌ねじ孔2i3は、初期通水時において直管2dの内部の空気を外部に排気(空気抜き)する排気口として機能するとともに、直管2dの内部の水道水Wを外部に給水する給水部4の後述する第1給水部4a(水道水Wの流出口)である。また、雌ねじ孔2i4は、直管2dの内部の水道水Wを外部に給水する給水部4の後述する第2給水部4b(水道水Wの流出口)である。
なお、直管2a〜2dは、VP管に限定されるものではなく、ポリ塩化ビニル薄肉管(VU管)等の硬質PVC管、ポリエチレン(PE)管、架橋PE管であってもよい。また、継手2e〜2g及びキャップ2h,2iは、VP継手及びVPキャップに限定されるものではなく、VU継手等の硬質PVC継手及びVUキャップ等の硬質PVCキャップであってもよい。さらにまた、直管2a〜2d、継手2e〜2g及びキャップ2h,2iの材質は、樹脂に限定されるものではなく、ステンレス鋼、黄銅(真鍮)等の金属であってもよい。また、本実施形態では、貯留管2は、直管2a〜2d、継手2e〜2g及びキャップ2h,2iは、別部材で構成されていたが、直管2a〜2d、継手2e〜2g及びキャップ2h,2iの全部又は一部を一体で構成してもよい。
かくして、上記のように構成される貯留管2は、図6に示すように、例えば、建物40の新築・リフォーム時において天井を設置する前に、建物40の天井裏床スラブ41(天井裏の一例)に吊り金具41aを介して設けられる。天井裏床スラブ41とは、天井裏に設けられ上階の床スラブ(例えば、鉄筋コンクリート構造の床版)であって、図6では、2階の床スラブを示す。天井裏とは、天井と屋根との間の部分、又は、天井と上階の床スラブとの間の部分であって、図6では、1階の天井(図示せず)と2階の床スラブ(天井裏床スラブ41)との間の部分である。吊り金具41aは、直管2a〜2dを挟持して、天井裏床スラブ41に吊り下げ固定する吊りボルトであって、例えば、各直管2a〜2dに2箇所ずつ設けられる。なお、本実施形態では、貯留管2は、天井裏床スラブ41に設けられていたが、これに限定されるものではなく、例えば、天井裏に設けられたH形鋼や山形鋼等の鋼材に貯留管2を設けてもよいし、天井裏における天井の上面に貯留管2を設ける構成にしてもよい。
取水部3は、図1に示すように、貯留管2のキャップ2hに設けられ、貯留管2の内部に水道水Wを取り込むものである。取水部3は、図2に示すように、給水管10に連結されるバルブソケット20と、バルブソケット20に連結される逆止弁6と、両端部に逆止弁6及びキャップ2hの雌ねじ孔2h3が連結されるニップル23と、を有してなる。給水管10は、図6に示すように、図示しない道路の水道本管から図示しない止水栓(元栓)及び図示しない量水器(水道メータ)を介して建物40の屋内に配水される水道水Wを給水する水道管である。
バルブソケット20は、図2に示すように、給水管10と逆止弁6とを連結する管状のものであって、例えば、VPバルブソケット等の硬質PVCバルブソケットである。バルブソケット20は、一端部(図2の左側端部)に設けられ給水管10の端部10aが連結される筒部20aと、他端部(図2の右側端部)に設けられ逆止弁6の雌ねじ孔6aに螺合する雄ねじ部20bと、を有してなる。筒部20aの内周部には、テーパ状の受け口が形成されており、筒部20aの受け口に接着剤を塗布し、給水管10の端部10aの外周部に形成された挿し口に接着剤を塗布し、この状態で筒部20aの受け口に給水管10の端部10aの挿し口を挿入するTS接合により、給水管10とバルブソケット20とが接合されて連結される。
逆止弁6は、断水時において、給水管10の圧力が下がり、貯留管2の内部は、平常時の給水時の圧力が一時的に保持されることから、貯留管2の内部の圧力が給水管10の圧力より高くなるため、内部の図示しないスプリング式の弁により内周部が閉止されて、貯留管2の内部と取水部3の外部とを遮断するものである。逆止弁6は、管状のものであって、例えば、CAC406などの青銅(砲金)等の金属により形成され、図2に示すように、一端部(図2の左側端部)に設けられ、バルブソケット20の雄ねじ部20bが螺合する雌ねじ孔6aと、他端部(図2の右側端部)に設けられ、ニップル23の雄ねじ部23aに螺合する雌ねじ孔6bと、を有してなる。これにより、バルブソケット20と逆止弁6とがねじ結合により連結され、逆止弁6とニップル23とがねじ結合により連結される。この場合には、断水時において、取水部3の圧力が下がり、貯留管2の内部は、平常時の給水時の圧力が一時的に保持されることから、貯留管2の内部の圧力が給水管10の圧力より高くなるため、逆止弁6により貯留管2の内部と取水部3の外部とが遮断され、貯留管2の内部に貯留された水道水Wが取水部3の外部に逆流することを防止でき、もって、貯留管2の内部に水道水Wを確実に保持することができる。
ニップル23は、両ニップル(両側ニップル)と呼ばれ、部品同士をねじ結合する管状のものであって、例えば、SUS304などのステンレス合金等の金属により形成される。ニップル23は、図2に示すように、一端部(図2の左側端部)に設けられ、逆止弁6の雌ねじ孔6bが螺合する雄ねじ部23aと、他端部(図2の右側端部)に設けられキャップ2hの雌ねじ孔2h3に螺合する雄ねじ部23bと、を有してなる。これにより、逆止弁6とニップル23とがねじ結合により連結され、ニップル23とキャップ2hの雌ねじ孔2h3とがねじ結合により連結される。
かくして、上記のように構成される取水部3は、給水管10、バルブソケット20、逆止弁6、ニップル23及びキャップ2hの雌ねじ孔2h3の内部を水道水Wが流通可能に連結される。これにより、給水管10から給水された水道水Wは、バルブソケット20、逆止弁6、ニップル23及びキャップ2hの雌ねじ孔2h3を介して、貯留管2の内部に取り込まれることとなる。
バキュームブレーカ7は、断水時において、外気を貯留管2の内部に取り込むことによって、貯留管2の内部の負圧を解消するもの(負圧破壊装置)であって、例えば、CAC406などの砲金やC3604B(快削黄銅)などの真鍮等の金属により形成される。バキュームブレーカ7は、図2に示すように、一端部(図2の左側端部)に設けられ外気を取り込む吸気口7aと、他端部(図2の右側端部)に設けられキャップ2hの雌ねじ孔2h4に螺合する雄ねじ部7bと、を有してなる。本実施形態では、貯留管2の内部が正圧であるとき、バキュームブレーカ7の内部の図示しないボール式の弁によりバキュームブレーカ7の内周部が閉止されて、外気が貯留管2の内部に取り込まれることがない。一方、貯留管2の内部が負圧であるとき、内部の図示しないボール式の弁がバキュームブレーカ7の内周部から離間して隙間が形成されることにより、吸気口7aから吸入された外気が貯留管2の内部に取り込まれることとなる。この場合には、断水時において、バキュームブレーカ7により外気を貯留管2の内部に取り込むことによって、貯留管2の内部の負圧が解消され、給水部4より水道水Wを給水することができ、もって、給水部4から貯留管2の内部に貯留された水道水Wを確実に給水することができる。
複数の整流板5は、図1に示すように、貯留管2の内部に設けられ、図2に示すように、蛇行状の流水路RWを形成するものであって、貯留管2の内部に取り込まれる水道水Wを蛇行状の流水路RWに沿うように流すことにより、水道水Wを整流するものである。複数の整流板5は、図2に示すように、貯留管2の内部において貯留管2の一端部に近接する位置、詳細には、直管2aの内部においてキャップ2hに近接する位置に配設してなる。複数の整流板5は、図2に示すように、直管2aの内周面2a2に離間して設けられる第1整流板5a,5cと、直管2aの内周面2a2に接触して設けられ貫通孔5b2(図5参照)を有する第2整流板5bとが、交互に配設してなる。詳細には、複数の整流板5は、直管2aの内周面2a2に離間して設けられる第1整流板5aと、第1整流板5aと離間するとともに直管2aの内周面2a2に接触して設けられ貫通孔5b2を有する第2整流板5bと、第2整流板5bと離間するとともに直管2aの内周面2a2に離間して設けられる第1整流板5cと、を有してなる。第1整流板5a,5c及び第2整流板5bは、図2、図4及び図5に示すように、円板部材であって、例えば、硬質PVCにより形成される。
第1整流板5a,5cは、図4に示すように、円板状の本体部5a1,5c1と、本体部5a1,5c1を貫通する4箇所の取付穴5a2,5c2と、を有してなる。第1整流板5a,5cの4箇所の取付穴5a2,5c2は、図2に示すように、キャップ2hの底部2h2に立設された4本のロッド8に挿通され、第1整流板5a,5cを夫々8個のナット9で挟持することにより、第1整流板5a,5cを直管2aの内部に配設するためのものである。ロッド8は、図2に示すように、外周部の全体に雄ねじが形成された寸切ボルト(長ねじ、全ねじ)であって、キャップ2hの底部2h2にタッピングねじによって固定されるタイロッド(繋ぎ材)である。ナット9は、ロッド8の雄ねじに螺合する雌ねじを有する六角ナットである。ロッド8及びナット9は、例えば、SUS304などのステンレス合金等の金属により形成される。
第2整流板5bは、図5に示すように、円板状の本体部5b1と、本体部5b1の中央部に形成され水道水W(図2参照)の流水路RW(図2参照)となる貫通孔5b2と、貫通孔5b2の周囲において本体部5b1を貫通する4箇所の取付穴5b3と、本体部5b1の上部及び下部において扇形状に切り欠かれ水道水Wに含まれる空気が挿通可能な空気孔として機能する2箇所の切り欠き5b4と、を有してなる。第2整流板5bの4箇所の取付穴5b3は、図2に示すように、キャップ2hの底部2h2に立設された4本のロッド8に挿通され、第2整流板5bを夫々8個のナット9で挟持することにより、第2整流板5bを直管2aの内部に配設するためのものである。
第2整流板5bの外径は、図2に示すように、直管2aの内径よりやや小さくなるように形成され、第1整流板5a,5cの外径は、第2整流板5bの外径よりも小さくなるように形成されている。これにより、第2整流板5bが直管2aの内周面2a2に接触して設けられるとともに、第1整流板5a,5cが直管2aの内周面2a2に離間して設けられることとなる。それゆえ、取水部3より貯留管2の内部に取り込まれる水道水Wは、図2に示すように、まず、キャップ2hの雌ねじ孔2h3から第1整流板5aに向けて直流し、次いで、第1整流板5aと直管2aの内周面2a2との間の隙間を流通し、次いで、第2整流板5bの貫通孔5b2を流通し、そして、第1整流板5cと直管2aの内周面2a2との間の隙間を流通する蛇行状の流水路RWに沿って整流されて流れることとなる。
かくして、本実施形態においては、複数の整流板5を、貯留管2の内部において貯留管2のキャップ2hに近接する位置、すなわち、一般に、貯留管2の内部の圧力が高く、貯留管2の内部の水道水Wの流れが乱流になりやすい貯留管2の内部の水道水W取り込み位置に配設してなるから、貯留管2の内部の水道水Wの流れが乱流になることを確実に抑制することができる。これにより、貯留管2の内部の水道水Wの流れを層流にすることができ、もって、貯留管2の内部の水道水Wの流れを安定させることができる。それゆえ、貯留管2の内部の水道水Wが、貯留管2の内部で滞留することがなくなるから、常に新鮮な水道水W、すなわち、飲料水を常に家庭内や職場内等に備蓄することができる。
さらに、本実施形態においては、複数の整流板5を、貯留管2の内周面2a2に離間して設けられる第1整流板5a,5cと、第1整流板5a,5cと離間するとともに貯留管2の内周面2a2に接触して設けられ貫通孔5b2を有する第2整流板5bと、を交互に配設してなるから、簡素な構成により、蛇行状の流水路RWを簡単に形成することができる。
給水部4は、図1に示すように、貯留管2のキャップ2iに設けられ、貯留管2の内部に貯留された水道水Wを外部に給水するものである。給水部4は、図3に示すように、キャップ2iの上部に設けられる第1給水部4aと、キャップ2iの下部に設けられる第2給水部4bと、を有してなる。第1給水部4aは、給水管11に連結されるバルブソケット21を有し、第2給水部4bは、給水管12に連結されるバルブソケット22を有してなる。給水管11は、図6に示すように、建物40の屋内に設置された洗面台43及び洗濯機44に給水する水道管であって、キャップ2iの上部に配置された第1給水部4aのバルブソケット21に接続される合流管11bと、合流管11bの先端部から2方向に分岐する分岐管11c,11dと、を有してなる。分岐管11cの先端部には、洗面台43の蛇口43aが接続され、分岐管11dの先端部には、洗濯機44の取水口44aが接続される。一方、給水管12は、図6に示すように、建物40の屋内に設置されたキッチン42に給水する水道管であって、キャップ2iの下部に配置された第2給水部4bのバルブソケット22に接続され、給水管12の先端部には、キッチン42の蛇口42aが接続される。キッチン42の蛇口42a、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aには、図示しない止水栓が設けられており、止水栓を閉止することによって給水を停止することができるとともに、止水栓を開放することによって、給水を開始することができる。
バルブソケット21は、図3に示すように、給水管11とキャップ2iとを連結する管状のものであって、例えば、VPバルブソケット等の硬質PVCバルブソケットである。バルブソケット21は、一端部(図3の左側端部)に設けられ給水管11の端部11aが連結される筒部21aと、他端部(図3の右側端部)に設けられキャップ2iの雌ねじ孔2i3に螺合する雄ねじ部21bと、を有してなる。筒部21aの内周部には、テーパ状の受け口が形成されており、筒部21aの受け口に接着剤を塗布し、給水管11の端部11aの外周部に形成された挿し口に接着剤を塗布し、この状態で筒部21aの受け口に給水管11の端部11aの挿し口を挿入するTS接合により、給水管11とバルブソケット21とが接合されて連結される。
バルブソケット22は、図3に示すように、給水管12とキャップ2iとを連結する管状のものであって、例えば、VPバルブソケット等の硬質PVCバルブソケットである。バルブソケット22は、一端部(図3の左側端部)に設けられ給水管12の端部12aが連結される筒部22aと、他端部(図3の右側端部)に設けられキャップ2iの雌ねじ孔2i4に螺合する雄ねじ部22bと、を有してなる。筒部22aの内周部には、テーパ状の受け口が形成されており、筒部22aの受け口に接着剤を塗布し、給水管12の端部12aの外周部に形成された挿し口に接着剤を塗布し、この状態で筒部22aの受け口に給水管12の端部12aの挿し口を挿入するTS接合により、給水管12とバルブソケット22とが接合されて連結される。
次に、上記のように構成される非常用飲料水貯留管1の使用方法について説明する。
まず、図6に示すように、キッチン42の蛇口42aを閉止し、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aを開放し、図2に示すように、図示しない止水栓(元栓)を開放すると、水道水Wは、給水管10、バルブソケット20、逆止弁6、ニップル23、キャップ2hの雌ねじ孔2h3を流れ、貯留管2の内部に取り込まれる。貯留管2の内部に取り込まれた水道水Wは、図2に示すように、整流板5によって形成される蛇行状の流水路RWに沿って整流されて流れ、図1に示すように、直管2a、継手2e、直管2b、継手2f、直管2c、継手2g、直管2dを流れる。すると、図3に示すように、水道水Wは、キャップ2iの雌ねじ孔2i4、バルブソケット22、給水管12を流れて充満し、キャップ2iの雌ねじ孔2i4、バルブソケット22、給水管12及び貯留管2の内部に充填されていた空気が、キャップ2iの雌ねじ孔2i3、バルブソケット21、給水管11を流れて、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aから排気される。そして、貯留管2の内部から空気が排気されて貯留管2の内部に水道水Wが充満すると、水道水Wは、キャップ2iの雌ねじ孔2i3、バルブソケット21、給水管11を流れて、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aから給水される。そして最後に、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aを閉止する。
かくして、この状態にした後、平常時においては、キッチン42の蛇口42a、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aを開放することによって、普段通りの水道水Wとして使用することができる。一方、断水時においては、貯留管2の内部が負圧になることにより貯留管2の内部に水道水Wが保持される。この保持された水道水Wを飲料水として使用する場合には、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aを閉止し、キッチン42の蛇口42aを開放すると、バキュームブレーカ7によって貯留管2の内部の負圧が解消されることにより、貯留管2の内部に貯留された水道水Wがキッチン42の蛇口42aから給水されて飲料水として使用することができる。なお、断水時において、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aを閉止しなかったとしても、給水する場合は、給水管12のみ、すなわち、キッチン42の蛇口42aのみから給水でき、給水管11、すなわち、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aからは給水できないようになっている。すなわち、図3に示すように、断水時においては、喫水線KL上に水道水Wが貯留されることがないため、その喫水線KL上に設けられている給水管11からは貯留された水道水Wを給水することができない。これにより、非常時に飲料水を優先的に確保することができると共に、誤って、洗面台43の蛇口43a及び洗濯機44の取水口44aより貯留された水道水Wを給水してしまう事態を低減させることができる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、取水部3より貯留管2の内部に取り込まれる水道水Wは、貯留管2の内部に設けられる複数の整流板5によって形成される蛇行状の流水路RWに沿って整流されて流れる。これにより、平常時においては、給水部4より給水され、普段通りの水道水Wとして使用することができる一方、断水時においては、貯留管2の内部が負圧になることにより貯留管2の内部に水道水Wが保持される。この保持された水道水Wを飲料水として使用する場合には、貯留管2の内部の負圧を解消することにより給水部4より給水することができる。したがって、貯留管2の内部の水道水Wは、貯留管2の内部で滞留することがなく、もって、常に新鮮な水道水W、すなわち、飲料水を常に家庭内や職場内等に備蓄することができる。
さらに、本実施形態によれば、通常、建物40のデッドスペースとなっている建物40の天井裏床スラブ41に貯留管2が設けられるから、貯留管2の容量を十分に維持しながら、貯留管2の設置場所を容易に確保することができる。これにより、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができる。
さらにまた、本実施形態によれば、管状の貯留管2が設けられているから、建物40の天井裏床スラブ41に貯留管2を容易に設置できるとともに、例えば、汎用の水道管を構成する部品(一例として、直管2a〜2d、継手2e〜2g)を使用して貯留管2を容易かつ安価に製作することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る非常用飲料水貯留管の第2実施形態を、図7及び図8を参照して具体的に説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
第2実施形態に係る非常用飲料水貯留管1Aは、第1実施形態に係る矩形状の貯留管2をベランダ50のベランダ屋根軒天51に設けられるU字形状の貯留管2Aとしただけの相違であり、それに伴い、各部材の配置が異なっているだけの相違である。この点、以下に詳しく説明することとする。
貯留管2Aは、図7に示すように、直管2a〜2cと、直管2aと直管2bとを連結する継手2eと、直管2bと直管2cとを連結する継手2fと、直管2aの端部に装着されるキャップ2hと、直管2cの端部に装着されるキャップ2iと、を有してなる。継手2e,2fの両端部の内周部には、テーパ状の受け口が形成されており、継手2e,2fの受け口に接着剤を塗布し、直管2a〜2cの両端部(ただし、直管2aの一端部及び直管2cの他端部を除く)の外周部に形成された挿し口に接着剤を塗布し、この状態で継手2e,2fの受け口に直管2a〜2cの挿し口を挿入するTS接合により、継手2e,2fと直管2a〜2cとが接合され、これにより、直管2a〜2cがU字形状に連結される。また、貯留管2Aの表面には、例えば、テフロン(登録商標)シールテープなどのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シールテープ等の保温テープ(図示せず)が巻回される。このような保温テープを設けることによって、特に、昼夜の気温差が大きい建物の屋外に貯留管2Aが設けられる場合には、貯留管2Aの表面に結露の発生を防止することができるから、貯留管2Aの損傷・破損を抑制することができる。
貯留管2Aは、図8に示すように、ベランダ50のベランダ屋根軒天51(軒天の一例)に吊り金具51aを介して設けられる。ベランダ50とは、建物の屋外において建物の外側に張り出した部分であって、屋根や庇を有するバルコニーやテラスを含み、図8では、2階のベランダを示す。軒天とは、軒(屋根の下端において、建物の外側に突出した部分)の裏面であって、ベランダ屋根軒天51とは、ベランダ50に設けられたベランダ屋根の裏面である。吊り金具51aは、直管2a〜2cを挟持して、ベランダ屋根軒天51に吊り下げ固定する吊りボルトであって、図8では、直管2a,2cに2箇所ずつ設けられる。また、給水管10〜12は、建物の屋内に引き込まれており、その他の構成は、第1実施形態と同様である。なお、ベランダ50のベランダ屋根軒天51に、貯留管2Aの全体を覆う図示しない筐状のカバー部材を設けてもよい。このようなカバー部材を設けることによって、貯留管2Aを風雨等から保護することができるから、貯留管2Aの損傷・破損をさらに抑制することができる。
しかして、本実施形態においても、取水部3より貯留管2Aの内部に取り込まれる水道水Wは、貯留管2Aの内部に設けられる複数の整流板5によって形成される蛇行状の流水路RWに沿って整流されて流れ、平常時においては、給水部4より給水され、普段通りの水道水Wとして使用することができる一方、断水時においては、貯留管2Aの内部が負圧になることにより貯留管2Aの内部に水道水Wが保持されることとなる。この保持された水道水Wを飲料水として使用する場合には、貯留管2Aの内部の負圧を解消することにより給水部4より給水することができる。したがって、貯留管2Aの内部の水道水Wは、貯留管2Aの内部で滞留することがなく、もって、常に新鮮な水道水W、すなわち、飲料水を常に家庭内や職場内等に備蓄することができる。
さらに、本実施形態によれば、通常、ベランダ50のデッドスペースとなっているベランダ50のベランダ屋根軒天51に貯留管2Aが設けられるから、貯留管2Aの容量を十分に維持しながら、貯留管2Aの設置場所を容易に確保することができる。これにより、必要最低限の新鮮な飲料水を確保することができる。
さらにまた、本実施形態によれば、管状の貯留管2Aが設けられているから、ベランダ50のベランダ屋根軒天51に貯留管2Aを容易に設置できるとともに、例えば、汎用の水道管を構成する部品(一例として、直管2a〜2c、継手2e,2f)を使用して貯留管2Aを容易かつ安価に製作することができる。
1,1A 非常用飲料水貯留管
2,2A 貯留管
2a〜2d 直管
2a1,2d1 端部
2a2 内周面
2e〜2g 継手
2h キャップ
2h1 筒部
2h2 底部
2h3,2h4 雌ねじ孔
2i キャップ
2i1 筒部
2i2 底部
2i3,2i4 雌ねじ孔
3 取水部
4 給水部
4a 第1給水部
4b 第2給水部
5 整流板
5a,5c 第1整流板
5a1,5c1 本体部
5a2,5c2 取付穴
5b 第2整流板
5b1 本体部
5b2 貫通孔
5b3 取付穴
5b4 切り欠き
6 逆止弁
6a,6b 雌ねじ孔
7 バキュームブレーカ
7a 吸気口
7b 雄ねじ部
8 ロッド
9 ナット
10 給水管
10a 端部
11 給水管
11a 端部
11b 合流管
11c,11d 分岐管
12 給水管
12a 端部
20〜22 バルブソケット
20a〜22a 筒部
20b〜22b 雄ねじ部
23 ニップル
23a,23b 雄ねじ部
40 建物
41 天井裏床スラブ
41a 吊り金具
42 キッチン
42a 蛇口
43 洗面台
43a 蛇口
44 洗濯機
44a 取水口
50 ベランダ
51 ベランダ屋根軒天
51a 吊り金具
RW 流水路
W 水道水

Claims (4)

  1. 建物の天井裏又はベランダの軒天に設けられる管状の貯留管と、
    前記貯留管の一端部に設けられ、該貯留管の内部に水道水を取り込む取水部と、
    前記貯留管の内部に設けられ、蛇行状の流水路を形成する複数の整流板と、
    前記貯留管の他端部に設けられ、該貯留管の内部に貯留された前記水道水を外部に給水する給水部と、を備え、
    前記複数の整流板は、前記貯留管の内部において前記貯留管の一端部に近接する位置に配設してなる非常用飲料水貯留管。
  2. 建物の天井裏又はベランダの軒天に設けられる管状の貯留管と、
    前記貯留管の一端部に設けられ、該貯留管の内部に水道水を取り込む取水部と、
    前記貯留管の内部に設けられ、蛇行状の流水路を形成する複数の整流板と、
    前記貯留管の他端部に設けられ、該貯留管の内部に貯留された前記水道水を外部に給水する給水部と、を備え、
    前記複数の整流板は、前記貯留管の内周面に離間して設けられる第1整流板と、該第1整流板と離間するとともに前記貯留管の内周面に接触して設けられ貫通孔を有する第2整流板と、を交互に配設してなる非常用飲料水貯留管。
  3. 前記取水部に設けられ、前記貯留管の内部に貯留された前記水道水が外部に逆流することを防止する逆止弁をさらに備えてなる請求項1又は2に記載の非常用飲料水貯留管。
  4. 前記貯留管の一端部に設けられ、該貯留管の内部の負圧を解消するための外気を該貯留管の内部に取り込むバキュームブレーカをさらに備えてなる請求項1〜のいずれか1項に記載の非常用飲料水貯留管。
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